技術分野
エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂の製造方法に関し、更に詳しくは、効率的にエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得るための製造方法に関するものである。
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
しかしながら、特許文献1の開示技術では、ポリマー側鎖にウレタン結合を有するため、高温下に晒される用途においては、ウレタン結合が解離してしまい、硬化不良や糊残りの原因となり改良が求められている。
また、特許文献2の開示技術においては、カルボキシル基にエポキシ基を反応させるには、70℃以上の高温が必要であり、反応温度が高いと、付加反応中にエチレン性不飽和基が重合を起こしやすい点や、反応率が低いため未反応のエポキシ基含有モノマーを除去する工程が加わる点等から、生産性の面で改良が求められている。
さらに、特許文献3の開示技術においては、水酸基に塩化アクリロイルを付加する反応は、低温でも進行するものの、特許文献2の開示技術と同様、反応率が低い点や、塩素化合物を除去する工程が加わる点等から、生産性の面で改良が求められている。
そこで、本発明はこのような背景下において、高収率でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂の製造方法の提供を目的とするものである。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、一般式(1)で表される化合物(C)の存在下で、水酸基含有アクリル系樹脂(A)とエチレン性不飽和基含有カルボン酸(B)を反応させることにより、ウレタン結合を有さず、低温でも高収率でアクリル系樹脂にエチレン性不飽和基を付加できることを見出し、本発明を完成した。
【発明の効果】
本発明の製造方法によると、水酸基含有アクリル系樹脂(A)とエチレン性不飽和基含有カルボン酸(B)を、一般式(1)で表される化合物(C)の存在下で反応させるため、高収率でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。また、この製造方法は、反応後に副産物を除去するための煩雑な操作をすることなく、高温下に晒される用途においても好適なエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。
また、本発明のなかでも、特に、水酸基含有アクリル系樹脂(A)とエチレン性不飽和基含有カルボン酸(B)を、一般式(1)で表される化合物(C)の存在下で反応させる際、さらに、1種以上のマグネシウム化合物(D)と1種以上のアルカリ金属化合物(E)の存在下で反応させると、より高収率でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。
さらに、本発明のなかでも、特に、アルカリ金属化合物(E)を構成するアルカリ金属がリチウムであると、より高収率でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。
そして、本発明のなかでも、特に、一般式(1)で表される化合物(C)が二炭酸ジ−t−ブチルであると、より高収率でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。
また、本発明のなかでも、特に、エチレン性不飽和基含有カルボン酸(B)に対して、前記マグネシウム化合物(D)0.001〜1000mol%、前記アルカリ金属化合物(E)0.001〜1000mol%の存在下で反応させると、より高収率でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。
さらに、本発明のなかでも、特に、水酸基含有アクリル系樹脂(A)を構成する水酸基含有モノマー(a1)の含有量が、重合成分全体に対して0.1〜50質量%であると、得られたエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を粘着剤として用いた場合に、活性エネルギー線を照射することにより硬化して、より良好な剥離性を有することができる。
また、本発明のなかでも、特に、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂のエチレン性不飽和基の含有量が、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂に対して0.1〜500mmol/100gであると、得られたエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を粘着剤として用いた場合に、活性エネルギー線を照射することにより硬化して、より良好な剥離性を有することができる。
そして、本発明のなかでも、特に、水酸基含有アクリル系樹脂(A)の酸価が10mgKOH/g以下であると、反応中にゲル化することなく、より高収率で効率的にエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を得ることができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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