(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のSMCの製造方法は、樹脂組成物を炭素繊維に含浸するシートモールディングコンパウンドの製造方法であって、含浸工程前の炭素繊維の嵩高さH
0が3mm以上であり、含浸工程における炭素繊維の圧縮比R
C(H
C/H
0)が1未満であり、シートモールディングコンパウンドの厚さが10mm以下であり、炭素繊維含有率Wcが40質量%以上であるものである(但し、H
Cは含浸工程後の炭素繊維の嵩高さ(mm)であり、H
0は含浸工程前の炭素繊維の嵩高さ(mm)である。)。
【0011】
SMCの一般的な製造方法としては、樹脂組成物を上下に設置されたキャリアフィルムに均一な厚さになるように塗布し(塗布工程)、繊維強化材を一方の樹脂組成物塗布面に散布し(添加工程)、前記上下に設置されたキャリアフィルム上の樹脂組成物で挟み込み、次いで、全体を含浸ロールの間に通して、圧力を加えて繊維強化材に樹脂組成物を含浸させ(含浸工程)、ロール状に巻き取る又はつづら折りに畳む方法が挙げられるが、本発明のSMCの製造方法は、含浸工程における炭素繊維の圧縮比R
C(H
C/H
0)が1未満であることから、炭素繊維に対する樹脂組成物の含浸性が優れる。
【0012】
なお、含浸方法としては、前記含浸ロールを用いる方法以外に、例えば、プレス方式やメッシュベルト方式等も適用することができる。
【0013】
図1により、SMCの製造工程及びSMCシート8‘の流れを説明する。巻出装置19aにより引き出された10〜50μmの厚さの熱可塑性樹脂フィルムを下部キャリアフィルム12aとして移送ベルト20上に載置し、この下部キャリアフィルム上に、樹脂組成物22aをドクターブレード等を備えた樹脂塗布装置21aにより所定の厚さに塗工する。
【0014】
樹脂組成物22aの塗布幅は、下部キャリアフィルム12aの両側からはみ出さないようにするために、キャリアフィルムの幅より30〜60mm程度内側に位置するように塗布される。なお、移送ベルト20の内側には、適宜移送ベルトのガイドロールが配置されている。
【0015】
下部キャリアフィルム12aの材質としては、通常使用されているポリエチレンやポリエチレンテレフタレートフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムのもので差し支えなく、好適にはポリプロピレンフィルムが使用される。
【0016】
樹脂組成物22aは、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分としたものに、充填剤、熱可塑性樹脂粉末等の増粘剤、硬化用触媒、内部離型剤、低収縮化剤、着色剤等を適宜混合したペースト状物である。
【0017】
一方、樹脂組成物22aに含浸させる炭素繊維は、例えばロービング23により複数束のストランド24を切断装置25に送り込み、1/16〜1.5インチ程度の炭素繊維の切断片24aとして樹脂組成物22a上に均一に分散するように散布させて堆積させる。
【0018】
さらに、巻出装置19bにより引き出された、10〜50μmの厚さのポリエチレンフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムを、上部キャリアフィルム12bとして、この上部キャリアフィルム上に、上述した樹脂組成物22aと同様の樹脂組成物22bをドクターブレード等を備えた樹脂塗布装置21bにより所定の厚さ塗工して、炭素繊維の切断片24a上に接触させるようにして配置させる。この場合にも、樹脂組成物22bの塗布幅は、上部キャリアフィルム12bの両側からはみ出さないようにするために、30〜60mm程度内側に位置するように塗布される。
【0019】
こうして下部キャリアフィルム12a/樹脂組成物22a/炭素繊維の切断片24a/樹脂組成物22b/上部キャリアフィルム12bとなる層構成のSMCシート8’が得られることとなる。
【0020】
両キャリアフィルム12a、12bを除いた部分の厚さとしては2.5〜10mmが好ましく、これを
図1に示すように後工程の含浸装置13に送り、種々の表面溝形状の複数の含浸ロール13ロールを通過して炭素繊維の切断片24aが十分に濡れるよう、樹脂組成物22aに含浸させつつ、脱泡させ、さらに表面をならすことにより、10mm以下のSMCシート8’にすることが好ましい。
【0021】
含浸工程は、炭素繊維の乱れを抑制できることから、段階的に押し潰すように、第一含浸工程及び第二含浸工程を設けることが好ましい。
【0022】
前記第一含浸工程としては、下部キャリアフィルム12a/樹脂組成物22a/炭素繊維の切断片24a/樹脂組成物22b/上部キャリアフィルム12bとなる層構成のSMCシート8’を、複数の表面に凹凸を付与した含浸ロールの圧力及びクリアランスを調整し、任意の厚さに押し潰す工程となる。この際、樹脂組成物は、炭素繊維が押し潰されながら、その量に応じて炭素繊維間に浸透する。押し潰した直後、厚さが回復する現状が発生するが、この際にも樹脂組成物は炭素繊維間に浸透が進む。
【0023】
第二含浸工程としては、第一含浸工程後に設けられ、第一含浸工程にて押し潰されたSMCシート8’を複数の含浸ロールの圧力及びクリアランスを調整し、さらに押し潰し最終のSMCシートとする。第一含浸工程と同様に炭素繊維間に樹脂組成物を浸透させる。
【0024】
含浸工程後の表面平滑化工程としては、表面平滑な2本のロール間、もしくは、表面平滑なロール1本に接触、もしくは、表面平滑なロールとベルト間を通過させることによって、含浸工程によって発生した表面の凹凸を平滑化させる。表面平滑な2本のロール間、もしくは、表面平滑なロールとベルト間の場合は、ロールの押し付け圧力、クリアランス、SMCシートの流れ方向の張力、及び、スピードによって調整される。表面平滑なロール1本に接触させる場合は、主にSMCシートの流れ方向の張力、及び、スピードによって調整される。
【0025】
本発明のSMCの製造方法は、含浸性に優れることから、炭素繊維の含浸工程前の炭素繊維の嵩高さH
0は3mm以上であるが、炭素繊維が潰され厚さが減少する際に最も含浸されることから、3.5〜80mmであることが好ましい。
【0026】
なお、本発明における炭素繊維の嵩高さは、炭素繊維の切断片24aを、キャリアフィルム上に塗布された樹脂組成物上に散布させて堆積させた炭素繊維の切断片堆積体の高さとする。なお、直接炭素繊維の切断片堆積体の高さの測定が不可能な場合、SMCシートの厚さを測定し、両キャリアフィルム12a、12b、及び、キャリアフィルム上に塗布された樹脂組成物22a、22bを除いた部分の厚さとする。
【0027】
本発明において繊維の嵩高さ及びSMCシートの厚さは、レーザ変位計で測定した値とし、樹脂膜厚は、軟X線式膜厚測定機で測定した値とし、フィルム厚さは、マイクロメータで測定した値とする。
【0028】
なお、本発明においては、含浸工程前の炭素繊維の嵩高さをH
0、含浸工程後の炭素繊維の嵩高さをH
Cとするが、含浸工程が複数ある場合は、第一含浸工程後の嵩高さをH
C1、第二含浸工程後の嵩高さをHc
2とし、これらのうち最も低い値のものを含浸工程後の炭素繊維の嵩高さH
Cとみなす。また、含浸工程前の嵩高さに対する第一含浸工程後の嵩高さの比を圧縮比R
C1(H
C1/H
0)とし、初期嵩高さに対する第二含浸工程後の嵩高さの比を圧縮比R
C2(H
C2/H
0)とする。
【0029】
炭素繊維の第一含浸工程後の嵩高さH
C1は、2.5〜80mmであることが好ましく、2.5〜60mmであることが好ましい。
【0030】
また、含浸工程における炭素繊維の圧縮比R
C(H
C/H
0)は、1未満であるが、炭素繊維が潰され厚さが減少する際に最も含浸されることから、0.003〜0.9であることが好ましい。
【0031】
前記樹脂組成物中の樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられるが、成形後の強度などの機械物性の点からエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂及びビニルウレタン樹脂がより好ましい。なお、これらの樹脂は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
【0032】
前記樹脂組成物中には、樹脂以外の成分として、例えば、希釈剤、硬化剤、硬化促進剤、重合禁止剤、充填剤、低収縮剤、熱可塑性樹脂粒子、離型剤、増粘剤、減粘剤、顔料、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、抗菌剤、紫外線安定剤、保存安定剤、補強材、光硬化剤等を含有することができる。
【0033】
前記充填剤としては、無機化合物、有機化合物があり、成形品の強度、弾性率、衝撃強度、疲労耐久性等の物性を調整するために使用できる。
【0034】
前記無機化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイト石灰石、石こう、アルミニウム微粉、中空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン、鉄粉等が挙げられる。
【0035】
前記有機化合物としては、セルロース、キチン等の天然多糖類粉末や、合成樹脂粉末等があり、合成樹脂粉末としては、硬質樹脂、軟質ゴム、エラストマーまたは重合体(共重合体)などから構成される有機物の粉体やコアシェル型などの多層構造を有する粒子を使用できる。具体的には、ブタジエンゴムおよび/またはアクリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム等からなる粒子、ポリイミド樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、フェノール樹脂粉末などが挙げられる。これらの充填剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
【0036】
前記離型剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、フッ素系化合物などが挙げられる。好ましくは、フッ素化合物、パラフィンワックスが挙げられる。これらの離型剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
【0037】
前記増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等の金属酸化物や金属水酸化物など、アクリル樹脂系微粒子などが挙げられ、本発明の繊維強化成形材料の取り扱い性によって適宜選択できる。これらの増粘剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
【0038】
前記樹脂組成物は、通常のミキサー、インターミキサー、プラネタリーミキサー、ロールミル、ニーダー、押し出し機などの混合機を用いて、上記した各成分を混合・分散することにより得られる。
【0039】
前記樹脂組成物の粘度は、SMCシート端部からの樹脂の流出を抑制できることから、25℃において、800mPa・s以上であることが好ましく、1000〜40000mPa・sがより好ましい。なお、粘度は25℃において、E型粘度計を用いて測定した値とする。
【0040】
また、前記樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)は、成形品の耐熱性と加圧成形後の離型性がより向上することから、130℃以上である。なお、ガラス転移温度(Tg)は、JISK7121−1987に準拠し、DSCにより測定した値を示し、具体的には、示差走査型熱量計装置内に樹脂組成物を入れ、−50℃から250℃まで昇温速度10℃/分の昇温条件で昇温し、3分間保持し、その後急冷し、再度10℃/分の昇温条件で−50℃から250℃まで測定した際に観察される示差熱曲線から読み取った中間点ガラス転移温度(Tmg)を示す。
【0041】
前記炭素繊維は、例えば、2.5〜50mmの長さにカットした繊維が用いられるが、成形時の金型内流動性、成形品の外観及び機械的物性がより向上することから、5〜40mmにカットした繊維がより好ましい。
【0042】
前記炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、レーヨン系等の各種のものが使用できるが、これらの中でも、容易に高強度の炭素繊維が得られることから、ポリアクリロニトリル系のものが好ましい。
【0043】
また、前記炭素繊維として使用される繊維束のフィラメント数は、樹脂含浸性及び成形品の機械的物性がより向上することから、1,000〜60,000が好ましい。
【0044】
本発明のSMCの成分中の前記炭素繊維含有率Wcは、40質量%以上であるが、得られる成形品の機械的物性がより向上することから、45〜65質量%の範囲が好ましく、45〜60質量%の範囲がより好ましい。炭素繊維含有率が低すぎる場合、高強度な成形品が得られず、繊維強化材含有率が高すぎる場合、炭素繊維への樹脂含浸性が不十分で、成形品に膨れが生じ、高強度な成形品が得られない可能性がある。
【0045】
また、本発明のSMC中の前記炭素繊維は、繊維方向がランダムな状態で樹脂に含浸していることが好ましい。
【0046】
本発明の成形品の製造方法は、上記した製造方法により得られるSMCを成形する方法であるが、生産性に優れる点とデザイン多様性に優れる観点からその成形方法としては、加熱圧縮成形が好ましい。
【0047】
前記加熱圧縮成形としては、例えば、前記SMCを所定量計量し、予め110〜180℃に加熱した金型に投入し、圧縮成形機にて型締めを行い、成形材料を賦型させ、0.1〜30MPaの成形圧力を保持することによって、成形材料を硬化させ、その後成形品を取り出し成形品を得る製造方法が用いられる。具体的な成形条件としては、金型内で金型温度120〜160℃にて、成形品の厚さ1mm当たり1〜5分間、1〜20MPaの成形圧力を保持する成形条件が好ましく、生産性がより向上することから、金型温度140〜160℃にて、成形品の厚さ1mm当たり1〜3分間、1〜20MPaの成形圧力を保持する成形条件がより好ましい。
【0048】
本発明のSMCは、生産性、成形性等に優れ、得られる成形品は、自動車部材、鉄道車両部材、航空宇宙機部材、船舶部材、住宅設備部材、スポーツ部材、軽車両部材、建築土木部材、OA機器等の筐体等に好適に用いることができる。
【実施例】
【0049】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、粘度はE型粘度計(東機産業株式会社製 TV−22)を用いて、25℃における粘度を測定したものである。
【0050】
(実施例1)
エポキシ樹脂(1)(シグマアルドリッチ社製「テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン」、エポキシ当量110〜130g/eq、4官能の芳香族エポキシ樹脂)40質量部、エポキシ樹脂(2)(DIC株式会社製「EPICLON 840LV」、ビスフェノールA型、エポキシ当量:178g/eq、官能基数:2)40質量部、エポキシ希釈剤(ANHUI XINYUAN Chemical社製「XY−622」、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、エポキシ当量131g/eq、官能基数:2)5質量部、エポキシ希釈剤(長瀬産業社製「EX−313」、グリセロールポリグリシジルエーテル、官能基数:2以上)15質量部、内部離型剤(ダイキン工業社製「FB−962」)2質量部、エポキシ樹脂用硬化剤(三菱ケミカル株式会社製「DICY7」、ジシアンジアミド)8質量部、硬化促進剤(DIC株式会社製「B−605−IM」、アルキル尿素系)5質量部を三本ロールにて混合し、熱可塑性樹脂粒子(アイカ工業株式会社製「F303」、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系有機微粒子)9質量部を混合し、樹脂組成物(1)を得た。この樹脂組成物の粘度は6480mPa・sであり、ガラス転移温度(Tg)は137.1℃であった。
【0051】
[SMCの作製]
上記で得られた樹脂組成物(1)を、ポリエチレンとポリプロピレンのラミネートフィルム上に塗布量が平均860g/m
2となるよう塗布し、この上に、炭素繊維ロービング(東レ株式会社製「T700SC−12000−50C」)を12.5mmにカットした炭素繊維(以下、炭素繊維(1)と略記する。)を繊維方向性が無く厚さが均一で炭素繊維含有率が57質量%になるよう空中から均一落下させ、同様に樹脂組成物(1)を塗布したフィルムで挟み込み炭素繊維(1)に樹脂を含浸させた。この際、炭素繊維の嵩高さ4mmのSMCシートを、第一含浸工程として、圧力及びクリアランスを調整した含浸ロールにて、炭素繊維の嵩高さ3mmに押し潰し、さらに、第二含浸工程として、圧力及びクリアランスを調整した含浸ロールにて、炭素繊維の嵩高さ2mmに押し潰した。
この後、80℃中に2時間静置し、SMC(1)を得た。このSMCの目付け量は、2kg/m
2であった。
【0052】
[SMCの含浸性評価]
SMCの断面方向からにおいて、表面との平行線と裏面との平行線の間の中線部において、SMCを2分割し、内部を露出させた。次に、露出させた内部の表面に存在する炭素繊維束を30cmあたり30個任意に取り出して質量測定し、平均値を算出した。これを5箇所の部分において、繰り返し、含浸後繊維質量を測定した。この含浸後繊維質量を未含浸繊維質量と比較し、以下の基準により含浸性を評価した。未含浸繊維質量は、12.5mmにカットした炭素繊維1000本の質量を測定し、その平均値とした。なお、質量の測定には、分析用電子天秤GR−202(A&D社製、秤量単位0.01mg)を使用した。
5:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し40%以上増加
4:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し20%以上40%未満増加
3:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し10%以上20%未満増加
2:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し3%以上10%未満増加
1:含浸後繊維質量が未含浸繊維質量と比較し3%未満増加量、又は、SMCシート端部における樹脂のみの流出が30mm以上
【0053】
[成形品の作製]
上記で得られたSMC(1)を、金型温度140℃、加圧時間5分、加圧力10MPaの成形条件にて30cm角金型の投影面積に対し75%チャージ率にて加圧成形し、板厚2mmの成形品(1)を得た。
[成形品の含浸性評価]
上記で得られた成形品(1)の断面をデジタルマイクロスコープVHX−5000(キーエンス社製)を用いて、拡大率50倍にて観察し、以下の基準により含浸性を評価した。なお、観察は、任意の一方向とその垂直方向の2方向の断面(300mm長さの2方向合計)を観察した。
5 未含浸部が2個以下
4 未含浸部が3〜4個以下
3 未含浸部が5個
2 未含浸部が6〜10個
1 未含浸部が11個以上
【0054】
(実施例2〜6)
表1の含浸条件となるように第一含浸工程の含浸ロールの圧力及びクリアランス、第二含浸工程の含浸ロールの圧力及びクリアランスを調整した以外は、実施例1と同様にして、SMC(2)〜(6)、及び成形品(2)〜(6)を得て、各評価を行った。
【0055】
【表1】
【0056】
(比較例1及び2)
表2の含浸条件となるように第一含浸工程の含浸ロールの圧力及びクリアランス、第二含浸工程の含浸ロールの圧力及びクリアランスを調整した以外は、実施例1と同様にして、SMC(R1)及び(R2)、及び成形品(R1)及び(R2)を得て、各評価を行った。
【0057】
【表2】
【0058】
実施例1〜6の本発明の製造方法で得られたSMC及び成形品は、含浸性に優れることが確認された。
【0059】
一方、比較例1は炭素繊維の初期嵩高さが、本願発明の下限である3mmよりも小さい例であるが、含浸性が不十分であることが確認された。
【0060】
比較例2は圧縮比Rcが1の例であるが、含浸性が不十分であることが確認された。