(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6985157
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】画像測定機、ツール編集方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0488 20130101AFI20211213BHJP
G01B 11/02 20060101ALI20211213BHJP
【FI】
G06F3/0488 130
G01B11/02 H
【請求項の数】13
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-3147(P2018-3147)
(22)【出願日】2018年1月12日
(65)【公開番号】特開2019-124993(P2019-124993A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2020年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137694
【氏名又は名称】株式会社ミツトヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】張 玉武
(72)【発明者】
【氏名】小松 浩一
(72)【発明者】
【氏名】石山 拓
【審査官】
滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−276022(JP,A)
【文献】
特開2013−120564(JP,A)
【文献】
特開2008−70968(JP,A)
【文献】
特開2014−160461(JP,A)
【文献】
坂下明子,iWork Style Book,第1版,日本,株式会社マイナビ,2012年08月25日,第69、205-219ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0488
G01B 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物を撮像し、タッチパネルディスプレイに表示された前記測定対象物の撮像画像に対して利用者により配置されたエッジ検出ツールを用いて、前記測定対象物の寸法や形状を測定する画像測定機であって、
前記タッチパネルディスプレイに表示された前記エッジ検出ツールを選択状態とし、前記選択状態において前記タッチパネルディスプレイ上の任意の位置で前記エッジ検出ツールを編集するためのジェスチャであるツール編集ジェスチャが接触入力されることにより、前記ツール編集ジェスチャに対応する編集を前記エッジ検出ツールに対して施す制御手段を備えることを特徴とする画像測定機。
【請求項2】
前記ツール編集ジェスチャはピンチ及びアンピンチを含み、
前記ピンチ及びアンピンチにそれぞれ対応する編集は前記エッジ検出ツールの縮小及び拡大である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像測定機。
【請求項3】
前記ツール編集ジェスチャはローテートを含み、
前記ローテートに対応する編集は前記エッジ検出ツールの回転である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像測定機。
【請求項4】
前記ツール編集ジェスチャは2点の同時接触状態で行われるスワイプを含み、
前記2点の同時接触状態で行われるスワイプに対応する編集は前記エッジ検出ツールのスワイプの方向への平行移動である
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の画像測定機。
【請求項5】
前記タッチパネルディスプレイに表示された前記エッジ検出ツール上で、当該エッジ検出ツールを選択するためのジェスチャであるツール選択ジェスチャが接触入力されることにより前記エッジ検出ツールを選択状態とすることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の画像測定機。
【請求項6】
前記ツール選択ジェスチャはタップであることを特徴とする請求項5に記載の画像測定機。
【請求項7】
測定対象物を撮像し、タッチパネルディスプレイに表示された前記測定対象物の撮像画像に対して利用者により配置されたエッジ検出ツールを用いて、前記測定対象物の寸法や形状を測定を行うに際し、前記エッジ検出ツールの編集を行うツール編集方法であって、
前記タッチパネルディスプレイに表示された前記エッジ検出ツールを選択状態とする選択ステップと、
前記選択状態において前記タッチパネルディスプレイ上の任意の位置で前記エッジ検出ツールを編集するためのジェスチャであるツール編集ジェスチャが接触入力されることにより、前記ツール編集ジェスチャに対応する編集を前記エッジ検出ツールに対して施す編集ステップと、
を実行するツール編集方法。
【請求項8】
前記ツール編集ジェスチャはピンチ及びアンピンチを含み、
前記ピンチ及びアンピンチにそれぞれ対応する編集は前記エッジ検出ツールの縮小及び拡大である
ことを特徴とする請求項7に記載のツール編集方法。
【請求項9】
前記ツール編集ジェスチャはローテートを含み、
前記ローテートに対応する編集は前記エッジ検出ツールの回転である
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のツール編集方法。
【請求項10】
前記ツール編集ジェスチャは2点の同時接触状態で行われるスワイプを含み、
前記2点の同時接触状態で行われるスワイプに対応する編集は前記エッジ検出ツールの平行移動である
ことを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載のツール編集方法。
【請求項11】
前記タッチパネルディスプレイに表示された前記エッジ検出ツール上で、当該エッジ検出ツールを選択するためのジェスチャであるツール選択ジェスチャが接触入力されることにより前記エッジ検出ツールを選択状態とすることを特徴とする請求項7から10の何れか1項に記載のツール編集方法。
【請求項12】
前記ツール選択ジェスチャはタップであることを特徴とする請求項11に記載のツール編集方法。
【請求項13】
コンピュータを請求項1から6に記載の画像測定機における制御手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルディスプレイ上での入力操作によりエッジ検出ツールの編集を行う画像測定機、ツール編集方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象物を撮像して得られる画像を用いて、測定対象物の寸法や形状を測定及び評価する測定装置として画像測定機が用いられる。画像測定機では、撮像した測定対象物の画像に含まれる測定対象図形のエッジ情報(位置座標など)を取得し、エッジ情報に基づいて測定対象物の形状や寸法の評価を行う。
【0003】
エッジ情報の取得は、利用者の操作により撮像画像内に配置されたエッジ検出ツールを用いて行うことが多い。エッジ検出ツールは、測定対象部分の形状に応じてエッジをスキャンする位置や範囲を特定するものであり、測定対象物の形状に応じた様々な形状のものが画像測定機の機能として提供される。例えば、画像の直線部のエッジ検出に適した矩形のものや、円形画像のエッジ検出に適した円環形のものなどが代表的である。
【0004】
近年、タッチパネルディスプレイの普及に伴い、ディスプレイに触れることで操作でき直感的に使いやすいユーザインタフェースとして、いわゆるタッチインタフェースが広く利用されるようになってきており、画像測定機にも応用されている。タッチインタフェースでは、ジェスチャによる入力が採用され、例えば、ボタンをマウスクリックする代わりに、ボタンに指やタッチペンでタッチすることでコマンドの入力を行う。
【0005】
タッチパネルディスプレイを採用した画像測定機において、タッチパネルディスプレイに表示されたエッジ検出ツールの拡大・縮小・回転などの編集をしやすくする方法として、例えば、エッジ検出ツールの四隅などに編集用ハンドルを更に表示し、この編集用ハンドルに対するタッチパネルディスプレイ上での指などによる操作により編集する方法が挙げられる。編集用ハンドルを使用する別の方法として、複数の編集用ハンドルが密集したり、編集用ハンドルが撮像画像と重なったりして操作がしにくくなったりしないように、編集用ハンドルを引き出し線により引き出して、所望の編集用ハンドルに対する操作性を向上する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、編集用ハンドルを使用しない方法として、例えば、タッチパネルディスプレイに表示されたエッジ検出ツールに対して、ピンチ/アンピンチなどのジェスチャの入力操作を直接行うことで、エッジ検出ツールの縮小/拡大などを可能とする方法が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2016-173703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
編集用ハンドルを使用する方法は、手順が簡潔とはいえず直感的な操作が難しい。また、エッジ検出ツールに対して直接ジェスチャを入力する方法は、例えば、エッジ検出ツールが人間の指で入力がしやすいサイズより大き過ぎたり小さ過ぎたりする場合や、複数のエッジ検出ツールが密集している場合に、意図したエッジ検出ツールに対して直接に入力操作を行うことが容易でない場合がある。
【0009】
このような問題に鑑みて、本発明は、エッジ検出ツールの編集操作が直感的で簡便でかつ容易な画像測定機、ツール編集方法、およびプログラムを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像測定機は、測定対象物を撮像し、タッチパネルディスプレイに表示された測定対象物の撮像画像に対して利用者により配置されたエッジ検出ツールを用いて、測定対象物の寸法や形状を測定する画像測定機であって、タッチパネルディスプレイに表示されたエッジ検出ツールを選択状態とし、選択状態においてタッチパネルディスプレイ上の任意の位置でエッジ検出ツールを編集するためのジェスチャであるツール編集ジェスチャが接触入力されることにより、ツール編集ジェスチャに対応する編集をエッジ検出ツールに対して施す制御手段を備える。
【0011】
本発明のツール編集方法は、測定対象物を撮像し、タッチパネルディスプレイに表示された測定対象物の撮像画像に対して利用者により配置されたエッジ検出ツールを用いて、測定対象物の寸法や形状を測定を行うに際し、エッジ検出ツールの編集を行うツール編集方法であって、タッチパネルディスプレイに表示されたエッジ検出ツールを選択状態とする選択ステップと、選択状態において前記タッチパネルディスプレイ上の任意の位置でエッジ検出ツールを編集するためのジェスチャであるツール編集ジェスチャが接触入力されることにより、ツール編集ジェスチャに対応する編集をエッジ検出ツールに対して施す編集ステップと、を実行する。
【0012】
ツール編集ジェスチャを、例えばピンチ及びアンピンチとし、ピンチ及びアンピンチにそれぞれ対応する編集を、エッジ検出ツールの縮小及び拡大としてもよい。
【0013】
また、ツール編集ジェスチャを、例えばローテートとし、ローテートに対応する編集を、エッジ検出ツールの回転としてもよい。
【0014】
また、ツール編集ジェスチャを、例えば2点の同時接触状態で行われるスワイプとし、2点の同時接触状態で行われるスワイプに対応する編集を、エッジ検出ツールのスワイプの方向への平行移動としてもよい。
【0015】
本発明では、タッチパネルディスプレイに表示されたエッジ検出ツール上で、当該エッジ検出ツールを選択するためのジェスチャであるツール選択ジェスチャが接触入力されることによりエッジ検出ツールを選択状態とするとよい。また、ツール選択ジェスチャはタップとするとよい。
【0016】
本発明の画像測定機の制御手段の機能をプログラムに記述し、コンピュータにより実行することで、制御手段の機能を実現してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、エッジ検出ツールの編集操作が直感的で簡便でかつ容易な画像測定機、ツール編集方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】画像測定機の全体構成の一例を示す図である。
【
図2】コンピュータシステムの機能ブロックを示す図である。
【
図3】エッジ検出ツールが配置された表示画面の一例を示す図である。
【
図4】エッジ検出ツールを選択する様子の一例を示す図である。
【
図5】エッジ検出ツールが選択された状態の一例を示す図である。
【
図6】ジェスチャの入力によりエッジ検出ツールを編集する様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
【0020】
〔画像測定機の構成〕
図1は、画像測定機の全体構成の一例を示している。画像測定機1は、ステージ100と、筐体110と、コンピュータシステム140とを備える。ステージ100は、その上面が水平面と一致するように配置され、当該上面に測定対象物Wが載置される。ステージ100は、ハンドル101若しくは102の回転操作により、少なくともX軸方向及びY軸方向に移動可能とされる。筐体110は、透過照明や落射照明などの照明装置を含む光学系や撮像素子を内包するとともに、ハンドル112の回転操作により、筐体110自身を光学系及び撮像素子とともにZ軸方向に移動可能とする。
【0021】
コンピュータシステム140は、ステージ100や筐体110を制御して測定対象物Wの撮像画像を取得したり、ユーザに操作環境を提供したりする。コンピュータシステム140は、例えばコンピュータ本体141、キーボード142、マウス143、及びタッチパネルディスプレイ144を備える。コンピュータ本体141は、制御ボード等の回路(ハードウェア)及びCPUで実行されるプログラム(ソフトウェア)によってステージ100や筐体110の動作を制御する。また、コンピュータ本体141は、ステージ100や筐体110から出力される信号に基づき測定対象物Wの情報を取得・演算し、演算結果をタッチパネルディスプレイ144に表示する処理を行う。キーボード142及びマウス143は、コンピュータ本体141に対する入力手段である。タッチパネルディスプレイ144は、コンピュータ本体が出力する画像を表示する表示手段として機能するほか、画面に対する接触による操作を検出しコンピュータ本体141に入力する入力手段としても機能する。
【0022】
図2はコンピュータシステム140の機能ブロック図を示している。コンピュータシステム140の機能ブロックとしては、CPU(Central Processing Unit)211、インタフェース212、出力部213、入力部214、主記憶部215及び副記憶部216が設けられる。
【0023】
CPU211は、各種プログラムの実行によって各部を制御する。インタフェース212は、例えば、ステージ100や筐体110から送られる情報をコンピュータシステム140に取り込む、コンピュータシステム140から情報をステージ100や筐体110へ送る、コンピュータシステム140をLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)に接続する等の役割を持つ、外部機器との情報入出力を行う部分である。
【0024】
出力部213は、コンピュータシステム140で処理した結果を出力する。出力部213は、例えば、
図1に示すタッチパネルディスプレイ144や、プリンタなどが用いられる。入力部214は、オペレータから情報を受け付ける。入力部214には、例えば、
図1に示すキーボード142、マウス143、タッチパネルディスプレイ144などが用いられる。また、入力部214は、記録媒体MMに記録された情報を読み取る機能を含む。
【0025】
主記憶部215には、例えばRAM(Random Access Memory)が用いられる。主記憶部215の一部として、副記憶部216の一部が用いられてもよい。副記憶部216には、例えばHDD(Hard disk drive)やSSD(Solid State Drive)が用いられる。副記憶部216は、ネット測定対象物を介して接続された外部記憶装置であってもよい。これらの記憶部に、画像表示プログラムや本発明における制御手段の機能が記述された制御プログラムが記憶され、これらのプログラムがCPUに読み出され実行されることで制御手段等の機能が実現される。
【0026】
図3は、画像表示プログラムの実行によってタッチパネルディスプレイ144に表示されるメインウインドウMWの例を示す図である。メインウインドウMWの中には、撮像された測定対象物Wの撮像画像WGが表示されるワークウインドウWWを含む、必要に応じた複数のウインドウが表示される。なお、
図3は撮像画像WGに利用者による入力操作により予め配置された矩形のエッジ検出ツールTが重畳表示されている状態を示したものである。
【0027】
〔制御プログラムの実行によるエッジ検出ツールの編集〕
コンピュータ本体141のCPU211で実行された制御プログラムは、まず、タッチパネルディスプレイ144に表示されたエッジ検出ツールTに対して、
図4に示すように利用者によりエッジ検出ツールTを選択するためのジェスチャであるツール選択ジェスチャが接触入力され、ツール選択ジェスチャに基づきタッチパネルディスプレイ144から出力される信号を検出すると、エッジ検出ツールTを選択状態とする(選択ステップ)。
【0028】
エッジ検出ツールTが複数配置されている場合には、利用者が何れか1つのエッジ検出ツールTを選択して当該エッジ検出ツールTに対してツール選択ジェスチャを接触入力し、当該エッジ検出ツールを選択状態にして、編集対象を当該エッジ検出ツールTに特定する。
【0029】
ツール選択ジェスチャは、例えば、タップ、ダブルタップ、又はロングタップなど任意のジェスチャを採用してよい。また、エッジ検出ツールTの選択状態は視覚的に認識できることが望ましく、例えば、エッジ検出ツールの色の変更、編集用ハンドルの表示の追加など、任意の表現で認識可能とするとよい。
図5は、矩形のエッジ検出ツールの四隅に編集用ハンドルHを示す「□」の表示を追加して認識可能とした例である。
【0030】
更にCPU211で実行された制御プログラムは、エッジ検出ツールTの選択状態において、利用者によりタッチパネルディスプレイ144上の任意の位置でエッジ検出ツールTを編集するためのジェスチャであるツール編集ジェスチャが接触入力され、ツール編集ジェスチャに基づきタッチパネルディスプレイ144から出力される信号を検出すると、ツール編集ジェスチャに対応する編集をエッジ検出ツールTに施し、タッチパネルディスプレイ144におけるエッジ検出ツールTの表示に反映させる(編集ステップ)。
【0031】
ツール編集ジェスチャは、ピンチ(2点の接触位置の距離を狭める操作)、アンピンチ(2点の接触位置の距離を広げる操作)、ローテート(2点の接触位置を結ぶ直線の角度を変える操作)、2点の同時接触状態で行われるスワイプ(接触位置を移動させる操作)など、ツール選択ジェスチャと異なる任意のジェスチャを採用してよい。ただし、直感的に入力できるように、エッジ検出ツールTの編集態様に合ったジェスチャを採用するのが望ましい。例えば、ピンチ及びアンピンチにそれぞれ対応する編集を縮小及び拡大とし、ローテートに対応する編集を回転とする。また、2点の同時接触状態で行われるスワイプに対応する編集をスワイプ方向への平行移動とする。また、ツール編集ジェスチャによってエッジ検出ツールTの削除も可能とされるとよい。エッジ検出ツールTの削除に対応するツール編集ジェスチャとして、例えば、2点の同時接触状態で行われるスワイプによってツールがワークウインドウWWの枠外まで移動する操作、所定の閾値以上の速度での2点の同時接触状態で行われるスワイプ操作等を割り当てるとよい。
図6は、エッジ検出ツールTを横に拡大する編集に対してアンピンチを採用した例である。
【0032】
ツール編集ジェスチャの入力位置は、タッチパネルディスプレイ144上の任意の位置とせずに、撮像画像WGの表示位置や操作性などを考慮した特定の領域内としてもよい。
【0033】
ツール選択ジェスチャと選択状態との対応関係、及びツール編集ジェスチャと編集態様との対応関係は、例えば、副記憶部216に記憶しておき制御プログラムの実行時に参照にしてもよいし、制御プログラム自体に書き込んでおいてもよい。
【0034】
なお、エッジ検出ツールTの選択状態においては、ツール編集ジェスチャの入力によってのみ編集可能としてもよいし、編集用ハンドルによっても編集可能としてもよい。
【0035】
上記の選択ステップと編集ステップとからなるツール編集方法が書き込まれた制御プログラムをCPUで実行することにより機能が実現される制御手段を備える画像測定機によって、エッジ検出ツールの編集態様に応じた直感的なジェスチャ入力が可能となり、かつ、少ない手数で編集を行うことが可能となる。また、エッジ検出ツールの大きさや密集具合によらず、選択したエッジ検出ツールに対して確実に編集操作を行うことが可能となる。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。すなわち、本発明において表現されている技術的思想の範囲内で適宜変更が可能であり、その様な変更や改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含む。
【0037】
上記実施形態では、エッジ検出ツールTに対してツール選択ジェスチャが接触入力されたことに応じてエッジ検出ツールTが選択されたが、エッジ検出ツールを選択方法はこれに限定されない。例えば、タッチパネルディスプレイに表示されている複数のエッジ検出ツールのうちいずれを選択状態とするかを変更するためのボタンをメインウインドウMW内に表示し、当該ボタンに対する操作(例えば、タッチ入力によるタップ、マウス操作によるクリック等)に応じてエッジ検出ツールTを選択状態としてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…画像測定機
100…ステージ
101、102、112…ハンドル
110…筐体
140…コンピュータシステム
141…コンピュータ本体
142…キーボード
143…マウス
144…タッチパネルディスプレイ
211…CPU
212…インタフェース
213…出力部
214…入力部
215…主記憶部
216…副記憶部
H…編集用ハンドル
MM…記録媒体
MW…メインウインドウ
T…エッジ検出ツール
W…測定対象物
WW…ワークウインドウ
WG…撮像画像