(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0035】
<硬化性樹脂組成物>
本発明の硬化性樹脂組成物は、下記の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を必須成分として含む硬化性樹脂組成物であって、
(B)成分の含有量が、硬化性樹脂組成物中に存在するケイ素原子に結合したアルケニル基の合計1モルに対して、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)が0.5〜2モルとなる量であり、
硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対する(A)成分の含有量が0.01〜90重量%であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A):下記の(A−2)成分からなる群から選ばれる少なくとも一種のポリオルガノシロキサン
(A−2):下記平均単位式(Ib):
(SiO
4/2)
a5(R
1bSiO
3/2)
a6(R
1b2SiO
2/2)
a7(R
1b3SiO
1/2)
a8 (Ib)
[式中、R
1bは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は水酸基であり、R
1bの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
bモル%、アリール基の割合をY
bモル%、アルケニル基の割合をZ
bモル%としたとき、X
bは30〜98モル%、Y
bは1〜50モル%、Z
bは1〜20モル%である。a5、a6、a7、及びa8は、a5>0、a6≧0、0.03≦a7≦0.7、a8>0、0.01≦a5/a7≦10、及びa5+a6+a7+a8=1を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサン
(B):下記平均組成式(II):
R
2mH
nSiO
[(4-m-n)/2] (II)
[式中、R
2は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基である。ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する。m及びnは、0.7≦m≦2.1、0.001≦n≦1、及び0.8≦m+n≦3を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサン
(C):ヒドロシリル化触媒
【0036】
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述の必須成分以外にも、さらに、例えば、後述の(A−1)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分、イソシアヌレート化合物(H),シランカップリング剤(I)、無機充填剤(J)等のその他の成分を含んでいてもよい。
【0037】
[(A)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物の必須成分である(A)成分は、上述のように、上記の(A−2)成分からなる群から選ばれる少なくとも一種のポリオルガノシロキサンである。
本発明の硬化性樹脂組成物が、(A−2)成分を必須成分とする(A)成分を含有することにより、硬化した硬化物の耐熱性、耐光性が改善され、熱や光による経時的な硬度上昇や伸度低下が抑制され、柔軟性が維持される。
【0038】
[(A−2)成分]
本発明の(A)成分の必須成分である(A−2)成分は、上述のように、下記平均単位式(Ib):
(SiO
4/2)
a5(R
1bSiO
3/2)
a6(R
1b2SiO
2/2)
a7(R
1b3SiO
1/2)
a8 (Ib)
[式中、R
1bは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は水酸基であり、R
1bの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
bモル%、アリール基の割合をY
bモル%、アルケニル基の割合をZ
bモル%としたとき、X
bは30〜98モル%、Y
bは1〜50モル%、Z
bは1〜20モル%である。a5、a6、a7、及びa8は、a5>0、a6≧0、0.03≦a7≦0.7、a8>0、0.01≦a5/a7≦10、及びa5+a6+a7+a8=1を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサンである。
【0039】
即ち、(A−2)成分は、アルケニル基を有するポリシロキサンであり、ヒドロシリル基を有する成分(例えば、後述の(B)成分等)とヒドロシリル化反応を生じる成分である。
【0040】
上記平均単位式(Ib)中、R
1bで表される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基等の直鎖又は分岐鎖のアルキル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。また、(A−2)成分は、1種のみのアルキル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルキル基を有するものであってもよい。
【0041】
上記平均単位式(Ib)中、R
1bで表される炭素原子数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でも、フェニル基が好ましい。また、(A−2)成分は、1種のみのアリール基を有するものであってもよいし、2種以上のアリール基を有するものであってもよい。
【0042】
上記平均単位式(Ib)中、R
1bで表される炭素原子数2〜8のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の置換又は無置換の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基等が挙げられる。中でも、ビニル基が好ましい。また、(A−2)成分は、1種のみのアルケニル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルケニル基を有するものであってもよい。
【0043】
上記平均単位式(Ib)中、R
1bで表される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、デシルオキシ基等の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基等が挙げられ、中でも、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。また、(A−2)成分は、1種のみのアルコキシ基を有するものであってもよいし、2種以上のアルコキシ基を有するものであってもよい。
【0044】
(A−2)成分において、R
1bの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
bモル%としたとき、X
bは30〜98モル%であり、好ましくは55〜95モル%であり、より好ましくは60〜90モル%である。X
bが30モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすい。一方、X
bを98モル%以下とすることにより、硬化物のガスバリア性が向上し、タックが低下する傾向がある。
【0045】
(A−2)成分において、R
1bの全量(100モル%)に対するアリール基の割合をY
bモル%としたとき、Y
bは1〜50モル%であり、好ましくは3〜40モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。Y
bが1モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、ガスバリア性に優れ、タックが低い硬化物が得られやすい。一方、Y
bを50モル%以下とすることにより、硬化物の耐熱性、耐光性が向上する傾向がある。
【0046】
(A−2)成分において、R
1bの全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合をZ
bモル%としたとき、Z
bは1〜20モル%であり、好ましくは2〜15モル%であり、より好ましくは3〜10モル%である。Z
bを上記範囲に制御することにより、硬化性樹脂組成物の強靭性がより向上する傾向がある。
【0047】
(A−2)成分おいて、アルキル基の割合(X
b)とアリール基の割合(Y
b)の割合(X
b/Y
b)は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜25であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは2〜15である。X
b/Y
bを上記範囲に制御することにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、高いガスバリア性と、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、さらにタックが低い硬化物が得られやすくなる。即ち、X
b/Y
bが0.5以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、耐熱性・耐光性が維持された硬化物が得られやすくなる。一方、X
b/Y
bを25以下とすることにより、高いガスバリア性が維持され、タックが抑制された硬化物が得られやすくなる。
【0048】
なお、上記のR
1bの全量(100モル%)に対する、アルキル基の割合(モル%)、アリール基の割合(モル%)及びアルケニル基の割合(モル%)は、それぞれ、例えば、
1H−NMRスペクトル測定等により算出できる。
【0049】
上記平均単位式(Ib)中、a5、a6、a7、及びa8は、a5>0、a6≧0、0.03≦a7≦0.7、a8>0、0.01≦a5/a7≦10、及びa5+a6+a7+a8=1を満たす数である。
【0050】
a5は、正数(a5>0)であり、(A−2)成分中のQ単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.01〜0.8であり、より好ましくは0.02〜0.7であり、さらに好ましくは0.03〜0.6である。
a6は、0又は正数(a6≧0)であり、(A−2)成分中のT単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0〜0.7であり、より好ましくは0〜0.6であり、さらに好ましくは0〜0.5である。
a7は、0.03≦a7≦0.7であり、(A−2)成分中のD単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.05〜0.65であり、より好ましくは0.1〜0.6であり、さらに好ましくは0.1〜0.5である。
a8は、正数(a8>0)であり、(A−2)成分中のM単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.01〜0.9であり、より好ましくは0.03〜0.8であり、さらに好ましくは0.05〜0.7である。
a5〜a8が上記範囲にあることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持され、さらにタックが低い硬化物が得られやすくなる。
【0051】
上記平均単位式(Ib)において、a5/a7は、(A−2)成分中のQ単位とD単位の割合(Q/D、モル換算)に相当し、0.01〜10であり、好ましくは0.02〜8であり、より好ましくは0.03〜6である。a5/a7が0.01以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすくなる。一方、a5/a7を10以下とすることにより、柔軟性に優れる硬化物が得られやすくなる。
【0052】
本発明の(A−2)成分におけるX
b、Y
b、Z
b、X
b/Y
b、a5〜a8、a5/a7等は、後述の(A−2)成分の製造方法において、これらの構成単位を形成するための原料(後述の加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に置換する基の種類や組成により適宜調整することが可能である。
【0053】
(A−2)成分としては、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、網目状の分子構造を有するものが挙げられる。なお、(A−2)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。具体的には、分子構造が異なる(A−2)成分の2種以上を併用することができ、例えば、一部分岐を有する直鎖状の(A−2)成分と分岐鎖状の(A−2)成分とを併用することもできる。
【0054】
(A−2)成分の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好ましくは500以上50000以下であり、より好ましくは600以上40000以下、さらに好ましくは700以上20000以下、特に好ましくは1000以上10000以下である。重量平均分子量が500以上であると、硬化物の強靭性がより向上し、タックが減少する傾向がある。一方、重量平均分子量が50000以下であると、他の成分との相溶性が向上する傾向がある。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される。
【0055】
(A−2)成分の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1以上4以下であり、より好ましくは1〜3.5、さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5である。分子量分布が4以下であると、硬化物の相溶性がより向上する傾向がある。なお、上記分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)により算出できる。
【0056】
(A−2)成分は、25℃で液体であっても固体であってもよく、液体が好ましい。より具体的には、(A−2)成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、好ましくは10mPa・s以上であり、より好ましく100mPa・s以上であり、さらに好ましくは500mPa・s以上である。粘度が10mPa・s以上であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。一方、当該粘度の上限は特に限定されないが、好ましく1000000mPa・sであり、より好ましくは100000mPa・sである。粘度が1000000mPa・s以下であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。なお、25℃における粘度は、レオメーター(商品名「Physica MCR−302」、Anton Paar社製)とパラレルプレート(円錐直径:25mm、テーパ角度=0°)を用いて、温度:25℃、回転数:20rpmの条件で測定される。
【0057】
本発明の(A−2)成分における重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)及び25℃における粘度(mPa・s)は、後述の(A−2)成分の製造方法において、これらの構成単位を形成するための原料(後述の加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に結合する基の種類や組成、製造条件(反応温度、反応時間等)により適宜調整することが可能である。
【0058】
硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対する(A−2)成分の含有量は、上述の通り、0.01〜90重量%であり、好ましくは0.5〜88重量%であり、より好ましくは1〜86重量%である。(A−2)成分の含有量が上記範囲内にあることにより、硬化した硬化物の耐熱性、耐光性が改善され、熱や光による硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持される傾向がある。
【0059】
(A−2)成分と後述の(A−1)成分の合計量(100重量%)に対する(A−2)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜100重量%であり、より好ましくは1〜100重量%である。(A−2)成分の含有量が上記範囲内にあることにより、硬化した硬化物の耐熱性、耐光性が改善され、熱や光による硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持される傾向がある。
【0060】
[(A−1)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物は、下記平均単位式(Ia)で表される(A−1)成分を、任意成分としてさらに含有していてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物が(A−1)成分を含むことにより、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持された状態で、靭性をさらに向上させることができる。
【0061】
(A−1)成分は、下記平均単位式(Ia):
(SiO
4/2)
a1(R
1aSiO
3/2)
a2(R
1a2SiO
2/2)
a3(R
1a3SiO
1/2)
a4 (Ia)
[式中、R
1aは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は水酸基であり、R
1aの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
aモル%、アリール基の割合をY
aモル%、アルケニル基の割合をZ
aモル%としたとき、X
aは30〜98モル%、Y
aは1〜50モル%、Z
aは1〜20モル%である。a1、a2、a3、及びa4は、a1>0、a2>0、0≦a3<0.03、a4>0、0.01≦a1/a2≦10、及びa1+a2+a3+a4=1を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサンである。
【0062】
即ち、(A−1)成分は、アルケニル基を有するポリシロキサンであり、ヒドロシリル基を有する成分(例えば、後述の(B)成分等)とヒドロシリル化反応を生じる成分である。
【0063】
上記平均単位式(Ia)中、R
1aで表される炭素数1〜10のアルキル、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基としては、上記(A−2)成分におけるR
1bと同様のものが例示される。
【0064】
(A−1)成分において、R
1aの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
aモル%としたとき、X
aは30〜98モル%であり、好ましくは55〜95モル%であり、より好ましくは60〜90モル%である。X
aが30モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすい。一方、X
aを98モル%以下とすることにより、硬化物のガスバリア性が向上し、タックが低下する傾向がある。
【0065】
(A−1)成分において、R
1aの全量(100モル%)に対するアリール基の割合をY
aモル%としたとき、Y
aは1〜50モル%であり、好ましくは3〜40モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。Y
aが1モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、ガスバリア性に優れ、タックが低い硬化物が得られやすい。一方、Y
aを50モル%以下とすることにより、硬化物の耐熱性、耐光性が向上する傾向がある。
【0066】
(A−1)成分において、R
1aの全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合をZ
aモル%としたとき、Z
aは1〜20モル%であり、好ましくは2〜15モル%であり、より好ましくは3〜10モル%である。Z
aを上記範囲に制御することにより、硬化性樹脂組成物の強靭性がより向上する傾向がある。
【0067】
(A−1)成分おいて、アルキル基の割合(X
a)とアリール基の割合(Y
a)の割合(X
a/Y
a)は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜25であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは2〜15である。X
a/Y
aを上記範囲に制御することにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、高いガスバリア性と、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、さらにタックが低い硬化物が得られやすくなる。即ち、X
a/Y
aが0.5以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、耐熱性・耐光性が維持された硬化物が得られやすくなる。一方、X
a/Y
aを25以下とすることにより、高いガスバリア性が維持され、タックが抑制された硬化物が得られやすくなる。
【0068】
なお、上記のR
1aの全量(100モル%)に対する、アルキル基の割合(モル%)、アリール基の割合(モル%)及びアルケニル基の割合(モル%)は、それぞれ、例えば、
1H−NMRスペクトル測定等により算出できる。
【0069】
上記平均単位式(Ia)中、a1、a2、a3、及びa4は、a1>0、a2>0、0≦a3<0.03、a4>0、0.01≦a1/a2≦10、及びa1+a2+a3+a4=1を満たす数である。
【0070】
a1は、正数(a1>0)であり、(A−1)成分中のQ単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.01〜0.8であり、より好ましくは0.02〜0.7であり、さらに好ましくは0.03〜0.6である。
a2は、正数(a2>0)であり、(A−1)成分中のT単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.01〜0.90であり、より好ましくは0.03〜0.85であり、さらに好ましくは0.05〜0.8である。
a3は、0≦a3<0.03であり、(A−1)成分中のD単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0〜0.029であり、より好ましくは0〜0.02であり、さらに好ましくは0〜0.01である。
a4は、正数(a4>0)であり、(A−1)成分中のM単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.01〜0.9であり、より好ましくは0.03〜0.8であり、さらに好ましくは0.05〜0.7である。
a1〜a4が上記範囲にあることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持された状態で、靭性をさらに向上された硬化物が得られやすくなる。
【0071】
上記平均単位式(Ia)において、a1/a2は、(A−1)成分中のQ単位とT単位の割合(Q/T、モル換算)に相当し、0.01〜10であり、好ましくは0.02〜8であり、より好ましくは0.03〜6である。a1/a2が0.01以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすくなる。一方、a1/a2を10以下とすることにより、柔軟性に優れる硬化物が得られやすくなる。
【0072】
本発明の(A−1)成分におけるX
a、Y
a、Z
a、X
a/Y
a、a1〜a4、a1/a2等は、後述の(A−1)成分の製造方法において、これらの構成単位を形成するための原料(後述の加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に置換する基の種類や組成により適宜調整することが可能である。
【0073】
(A−1)成分としては、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、網目状の分子構造を有するものが挙げられる。なお、(A−1)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。具体的には、分子構造が異なる(A−1)成分の2種以上を併用することができ、例えば、一部分岐を有する直鎖状の(A−1)成分と分岐鎖状の(A−1)成分とを併用することもできる。
【0074】
(A−1)成分の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好ましくは500以上50000以下であり、より好ましくは600以上40000以下、さらに好ましくは700以上20000以下、特に好ましくは1000以上10000以下である。重量平均分子量が500以上であると、硬化物の強靭性がより向上し、タックが減少する傾向がある。一方、重量平均分子量が50000以下であると、他の成分との相溶性が向上する傾向がある。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される。
【0075】
(A−1)成分の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1以上4以下であり、より好ましくは1〜3.5、さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5である。分子量分布が4以下であると、硬化物の相溶性がより向上する傾向がある。なお、上記分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)により算出できる。
【0076】
(A−1)成分は、25℃で液体であっても固体であってもよく、液体が好ましい。より具体的には、(A−1)成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、好ましくは10mPa・s以上であり、より好ましくは100mPa・s以上であり、さらに好ましくは500mPa・s以上である。粘度が10mPa・s以上であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。一方、当該粘度の上限は特に限定されないが、好ましく1000000mPa・sであり、より好ましくは100000mPa・sである。粘度が1000000mPa・s以下であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。なお、25℃における粘度は、上述の(A−2)成分と同じ条件で測定される。
【0077】
本発明の(A−1)成分における重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)及び25℃における粘度(mPa・s)は、後述の(A−1)成分の製造方法において、これらの構成単位を形成するための原料(後述の加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に結合する基の種類や組成、製造条件(反応温度、反応時間等)により適宜調整することが可能である。
【0078】
硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対する(A−1)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0〜80重量%であり、より好ましくは0〜75重量%である。(A−1)成分の含有量が上記範囲内にあることにより、硬化した硬化物の耐熱性、耐光性が改善され、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持された状態で、さらに、強靭な樹脂になる傾向にある。
【0079】
(A−1)成分と上述の(A−2)成分との合計量(100重量%)に対する(A−1)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0〜99重量%であり、より好ましくは0〜98重量%である。(A−1)成分の含有量が上記範囲内にあることにより、硬化した硬化物の耐熱性、耐光性が改善され、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持された状態で、さらに、強靭な樹脂になる傾向にある。
【0080】
本発明の硬化性樹脂組成物における(A−2)成分と(A−1)成分の重量比((A−2)成分/(A−1)成分)は、特に限定されないが、好ましくは100/0〜1/99であり、より好ましくは100/0〜2/98である。(A−2)成分と(A−1)成分の重量比が上記範囲内にあることにより、硬化した硬化物の耐熱性、耐光性が改善され、熱や光による硬度上昇や柔軟性低下、透明性の低下が抑制される傾向がある。
【0081】
[(A−1)成分、(A−2)成分の製法]
本発明の硬化性樹脂組成物における(A−1)成分と(A−2)成分は、公知乃至慣用のポリシロキサンの製造方法により製造することができ、特に限定されないが、例えば、1種又は2種以上の加水分解性シラン化合物を加水分解及び縮合させる方法により製造できる。例えば、上述の平均単位式(Ib)で表される構成単位を形成するための加水分解性シラン化合物としては、加水分解性四官能シラン化合物(下記式(a)で表される化合物)、加水分解性二官能シラン化合物(下記式(c)で表される化合物)、及び加水分解性一官能シラン化合物(下記式(d)で表される化合物)を必須の加水分解性シラン化合物として使用する必要があり、必要により加水分解性三官能シラン化合物(下記式(b)で表される化合物)を使用する。また、上述の平均単位式(Ia)で表される構成単位を形成するための加水分解性シラン化合物としては、加水分解性四官能シラン化合物(下記式(a)で表される化合物)、加水分解性三官能シラン化合物(下記式(b)で表される化合物)、及び加水分解性一官能シラン化合物(下記式(d)で表される化合物)を必須の加水分解性シラン化合物として使用する必要があり、必要により加水分解性二官能シラン化合物(下記式(c)で表される化合物)を使用する。
【0082】
より具体的には、例えば、Q単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(a)で表される化合物と、D単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(c)で表される化合物と、M単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(d)で表される化合物と、必要に応じてさらに、T単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(b)で表される化合物とを、加水分解及び縮合させる方法により、(A−2)成分を製造できる。また、Q単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(a)で表される化合物と、T単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(b)で表される化合物と、M単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(d)で表される化合物と、必要に応じてさらに、D単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(c)で表される化合物とを加水分解及び縮合させる方法により、(A−1)成分を製造できる。
【0084】
上記式(a)で表される化合物は、本発明の(A−1)成分及び(A−2)成分における必須構成単位であるQ単位を形成する化合物である。上記式(a)中のX
1は、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。X
1におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。また、X
1におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でもX
1としては、アルコキシ基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。なお、4つのX
1は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0085】
上記式(b)で表される化合物は、本発明の(A−1)成分における必須構成単位であるT単位を形成する化合物である。式(b)中のR
12は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数2〜8のアルケニル基である。R
12で表される炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、及び炭素数2〜8のアルケニル基の例示及び好ましい態様は、それぞれ、上記平均単位式(Ia)におけるR
1aと同様である。
上記式(b)中のX
2は、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。X
2におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。また、X
2におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でもX
2としては、アルコキシ基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。なお、3つのX
2は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0086】
上記式(c)で表される化合物は、本発明の(A−2)成分における必須構成単位であるD単位を形成する化合物である。式(c)中のR
13は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数2〜8のアルケニル基である。R
13で表される炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、及び炭素数2〜8のアルケニル基の例示及び好ましい態様は、それぞれ、上記平均単位式(Ia)におけるR
1aと同様である。なお、2つのR
13は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(c)中のX
3は、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。X
3におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。また、X
3におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でもX
3としては、アルコキシ基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。なお、2つのX
3は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0087】
上記式(d)で表される化合物は、本発明の(A−1)成分及び(A−2)成分における必須構成単位であるM単位を形成する化合物である。
式(d)中のR
14は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数2〜8のアルケニル基である。R
14で表される炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、及び炭素数2〜8のアルケニル基の例示及び好ましい態様は、それぞれ、上記平均単位式(Ia)におけるR
1aと同様である。なお、3つのR
14は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(d)中のX
4は、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は−OSiR
143で表される基を示す。X
4におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。また、X
4におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でもX
4としては、アルコキシ基又は−OSiR
143で表される基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、−OSiR
143で表される基である。また、X
4が−OSiR
143で表される基である場合、3つのR
14は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0088】
上記加水分解性シラン化合物の使用量や組成は、所望する本発明の(A−1)成分又は(A−2)成分の構造に応じて適宜調整できる。例えば、上記式(a)で表される化合物の使用量は、特に限定されないが、使用する加水分解性シラン化合物の全量(100モル%)に対して、1〜80モル%が好ましく、より好ましくは2〜70モル%、さらに好ましくは3〜60モル%である。
【0089】
また、上記式(b)で表される化合物の使用量は、特に限定されないが、(A−2)成分の場合は、使用する加水分解性シラン化合物の全量(100モル%)に対して、0〜70モル%が好ましく、より好ましくは0〜60モル%、さらに好ましくは0〜60モル%であり、(A−1)成分の場合は、使用する加水分解性シラン化合物の全量(100モル%)に対して、1〜90モル%が好ましく、より好ましくは3〜85モル%、さらに好ましくは5〜80モル%である。
【0090】
また、上記式(c)で表される化合物の使用量は、(A−2)成分の場合は、使用する加水分解性シラン化合物の全量(100モル%)に対して、3〜70モル%であり、5〜65モル%が好ましく、より好ましくは10〜60モル%、さらに好ましくは10〜50モル%であり、(A−1)成分の場合は、使用する加水分解性シラン化合物の全量(100モル%)に対して、3モル%未満であり、0〜2.9モル%が好ましく、より好ましくは0〜2モル%、さらに好ましくは0〜1モル%である。
【0091】
また、上記式(d)で表される化合物の使用量は、特に限定されないが、使用する加水分解性シラン化合物の全量(100モル%)に対して、1〜90モル%が好ましく、より好ましくは3〜80モル%、さらに好ましくは5〜70モル%である。
【0092】
また、上記加水分解性シラン化合物として2種以上を併用する場合、これらの加水分解性シラン化合物の加水分解及び縮合反応は、同時に行うこともできるし、逐次行うこともできる。上記反応を逐次行う場合、反応を行う順序は特に限定されない。
例えば、上記式(a)、(b)、(c)及び/又は(d)で表される化合物を加水分解及び縮合反応に付した後に、式(d)で表される化合物を追加する態様が挙げられる。
【0093】
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び縮合反応は、溶媒の存在下で行うこともできるし、非存在下で行うこともできる。中でも溶媒の存在下で行うことが好ましい。上記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール等が挙げられる。上記溶媒としては、中でも、ケトン、エーテルが好ましい。なお、溶媒は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0094】
溶媒の使用量は、特に限定されず、加水分解性シラン化合物の全量100重量部に対して、0〜2000重量部の範囲内で、所望の反応時間等に応じて、適宜調整することができる。
【0095】
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び縮合反応は、触媒及び水の存在下で進行させることが好ましい。上記触媒は、酸触媒であってもアルカリ触媒であってもよい。上記酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の鉱酸;リン酸エステル;酢酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸;活性白土等の固体酸;塩化鉄等のルイス酸等が挙げられる。上記アルカリ触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩;酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム等のアルカリ金属の有機酸塩(例えば、酢酸塩);酢酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の有機酸塩(例えば、酢酸塩);リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド;ナトリウムフェノキシド等のアルカリ金属のフェノキシド;トリエチルアミン、N−メチルピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン等のアミン類(第3級アミン等);ピリジン、2,2'−ビピリジル、1,10−フェナントロリン等の含窒素芳香族複素環化合物等が挙げられる。なお、触媒は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、触媒は、水や溶媒等に溶解又は分散させた状態で使用することもできる。
【0096】
上記触媒の使用量は、特に限定されず、加水分解性シラン化合物の全量1モルに対して、0.002〜0.200モルの範囲内で、適宜調整することができる。
【0097】
上記加水分解及び縮合反応に際しての水の使用量は、特に限定されず、加水分解性シラン化合物の全量1モルに対して、0.5〜20モルの範囲内で、適宜調整することができる。
【0098】
上記水の添加方法は、特に限定されず、使用する水の全量(全使用量)を一括で添加してもよいし、逐次的に添加してもよい。逐次的に添加する際には、連続的に添加してもよいし、間欠的に添加してもよい。
【0099】
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び縮合反応を行う際の反応条件としては、特に、本発明の(A−1)成分及び(A−2)成分における重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、25℃の粘度等が所定の範囲となるような反応条件を選択することが好ましい。上記加水分解及び縮合反応の反応温度は、特に限定されないが、−10〜100℃が好ましく、より好ましくは0〜80℃である。反応温度を上記範囲に制御することにより、(A−1)成分及び(A−2)成分における重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、25℃の粘度等が所定の範囲に制御できる傾向がある。また、上記加水分解及び縮合反応の反応時間は、特に限定されないが、0.1〜24時間が好ましく、より好ましくは1.5〜18時間である。また、上記加水分解及び縮合反応は、常圧下で行うこともできるし、加圧下又は減圧下で行うこともできる。なお、上記加水分解及び縮合反応を行う際の雰囲気は、特に限定されず、例えば、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気下、空気下等の酸素存在下等のいずれであってもよいが、不活性ガス雰囲気下が好ましい。
【0100】
上記加水分解性シラン化合物の加水分解及び縮合反応により、本発明の(A−1)成分又は(A−2)成分が得られる。本発明の(A−1)成分又は(A−2)成分を、例えば、水洗、酸洗浄、アルカリ洗浄、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等により分離精製してもよい。
【0101】
本発明の(A−2)成分は上述の構成を有するため、該(A−2)成分を必須成分として含む硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持される。さらに、本発明の(A−1)成分は上述の構成を有するため、該(A−1)成分をさらに含む硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持された状態で、靭性をさらに向上させることができる。
【0102】
なお、本発明の硬化性樹脂組成物において(A−2)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
(A−2)成分の2種以上を組み合わせて使用した場合、上記のX
b、Y
b、Z
b、X
b/Y
b、a5〜a8、a5/a6等は、各々の(A−2)成分の配合割合に応じた平均値であってもよい。
また、本発明の硬化性樹脂組成物において(A−1)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
(A−1)成分の2種以上を組み合わせて使用した場合、上記のX
a、Y
a、Z
a、X
a/Y
a、a1〜a4、a1/a2等は、各々の(A−1)成分の配合割合に応じた平均値であってもよい。
【0103】
本発明の硬化性樹脂組成物における(A−2)成分及び(A−1)成分の合計含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、20〜99重量%が好ましく、より好ましくは40〜97重量%、さらに好ましくは50〜95重量%である。含有量を20重量%以上とすることにより、優れた耐熱性・耐光性がより向上し、熱・光による経時的な硬度上昇や伸度の低下が抑制され、柔軟性が維持された状態で、靭性をさらに向上する傾向がある。
【0104】
[(B)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物の必須成分である(B)成分は、上述のように、下記平均組成式(II):
R
2mH
nSiO
[(4-m-n)/2] (II)
[式中、R
2は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基である。ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する。m及びnは、0.7≦m≦2.1、0.001≦n≦1、及び0.8≦m+n≦3を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサンである。
【0105】
即ち、(B)成分は、ヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンであり、アルケニル基を有する成分(例えば、上述の(A−1)成分、(A−2)成分、後述の(D)成分、(E)成分、(G)成分、イソシアヌレート化合物(H)等)とヒドロシリル化反応を生じる成分である。
【0106】
上記平均組成式(II)中、R
2で表される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基等の直鎖又は分岐鎖のアルキル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。また、(B)成分は、1種のみのアルキル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルキル基を有するものであってもよい。
【0107】
上記一般式(II)中、R
2で表される炭素原子数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でも、フェニル基が好ましい。また、(B)成分は、1種のみのアリール基を有するものであってもよいし、2種以上のアリール基を有するものであってもよい。
【0108】
(B)成分において、R
2の全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX'モル%としたとき、X'は、特に限定されないが、好ましくは20〜95モル%であり、より好ましくは30〜93モル%であり、さらに好ましくは40〜90モル%である。X'が20モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすい。一方、X'を95モル%以下とすることにより、硬化物のガスバリア性が向上し、タックが低下する傾向がある。
【0109】
(B)成分において、R
2の全量(100モル%)に対するアリール基の割合をY'モル%としたとき、Y'は、特に限定されないが、好ましくは1〜80モル%であり、より好ましくは3〜60モル%であり、さらに好ましくは5〜40モル%である。Y'を1モル%以上とすることにより、硬化物のガスバリア性が向上し、タックが低下する傾向がある。一方、Y'を80モル%以下とすることにより、硬化物の耐熱性、耐光性が向上する傾向がある。
【0110】
(B)成分において、R
2の全量(100モル%)に対するSiH基(ヒドロシリル基)の割合をZ'モル%としたとき、Z'は、特に限定されないが、好ましくは2〜70モル%であり、より好ましくは5〜60モル%であり、さらに好ましくは10〜55モル%である。Z'を上記範囲に制御することにより、硬化性樹脂組成物の硬化性がより向上する傾向がある。
【0111】
(B)成分おいて、アルキル基の含有量(X')とアリール基の含量(Y')の割合(X'/Y')は、特に限定されないが、好ましくは1/100〜100/1であり、より好ましくは10/100〜100/10であり、さらに好ましくは20/100〜100/20である。X'/Y'を上記範囲に制御することにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、高いガスバリア性と、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、さらにタックが低い硬化物が得られやすくなる。即ち、X'/Y'が1/100以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、耐熱性・耐光性が維持された硬化物が得られやすくなる。一方、X'/Y'を100/1以下とすることにより、高いガスバリア性が維持され、タックが抑制された硬化物が得られやすくなる。
【0112】
なお、上記のR
2の全量(100モル%)に対する、アルキル基の割合(モル%)、アリール基の含有量の割合(モル%)及びSiH基(ヒドロシリル基)の割合(モル%)は、例えば、
1H−NMRスペクトル測定等により算出できる。
【0113】
上記平均組成式(II)中、m及びnは、0.7≦m≦2.1、0.001≦n≦1、及び0.8≦m+n≦3を満たす数である。
mは(B)成分中のケイ素1原子あたりのR
2の平均数を示し、0.7〜2.1の範囲内から選ばれ、好ましくは0.8〜2.1、より好ましくは1〜2である。
nは(B)成分中のケイ素1原子あたりのケイ素原子結合水素原子数を示し、0.001〜1範囲内から選ばれ、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.2〜1である。
m+nは、(B)成分中のケイ素一原子あたりのR
2とケイ素原子結合水素原子数の合計の平均数を示し、0.8〜3の範囲内から選ばれ、好ましくは1〜2.9、より好ましくは1.5〜2.8である。
m及びnが上記条件を満たすことにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、さらにタックが低い硬化物が得られやすくなる。
【0114】
本発明の(B)成分におけるX'、Y'、Z'、X'/Y'、m、n、m+n等は、後述の(B)成分の製造において、これらの構成単位を形成するための原料(加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に結合する基の種類や組成により適宜調整することが可能である。
【0115】
(B)成分は、1分子中に(R
2'2HSiO
1/2)で表される構成単位(M単位)を少なくとも2個有することが好ましい。即ち、(B)成分は、好ましくは、少なくとも2つの末端が(R
2'2HSiO
1/2)で表されるM単位で封止された構造を有する。当該M単位におけるR
2'は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基である。R
2'で示される炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数6〜14のアリール基は、上記平均組成式(II)におけるR
2と同様なものが例示され、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
(B)成分が、このような少なくとも2つの末端にSiH基(ヒドロシリル基)を有する構造を有することにより、硬化性樹脂組成物を硬化された際に、柔軟性、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすい。
(B)成分が(R
2'2HSiO
1/2)で表されるM単位を有する場合、その数は、2個以上であれば特に限定されないが、2〜4個が好ましく、より好ましくは2個である。2個以上の(R
2'2HSiO
1/2)で表されるM単位は、同一であっても、異なっていてもよい。
また、(B)成分は、(R
2'2HSiO
1/2)で表されるM単位以外に、側鎖にSiH基(ヒドロシリル基)を有していてもよい。
【0116】
(B)成分としては、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、網目状の分子構造を有するものが挙げられる。なお、(B)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。具体的には、分子構造が異なる(B)成分の2種以上を併用することができ、例えば、直鎖状の(B)成分と分岐鎖状の(B)成分とを併用することもできる。
【0117】
(B)成分の性状は、液状であってもよいし、固体状であってもよい。中でも液状が好ましく、25℃における粘度が0.1〜100000mPa・sの液状がより好ましい。(B)成分の25℃の粘度は、上述の(A−2)成分と同じ方法で測定することができる。
【0118】
(B)成分の一例としては、下記平均単位式:
(R
2aSiO
3/2)
c1(R
2a2SiO
2/2)
c2(R
2a3SiO
1/2)
c3(SiO
4/2)
c4(X
5O
1/2)
c5
で表され、好ましくは(R
2a2HSiO
1/2)で表される構成単位(M単位)を少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンが挙げられる。上記平均単位式及びM単位中、R
2aは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基である。R
2aで表される炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基の例示及び好ましい態様は、上記平均組成式(II)中のR
2と同様である。
【0119】
R
2aの一部は水素原子(ヒドロシリル基を構成する水素原子)であってもよい。R
2aの全量(100モル%)に対する水素原子の割合は、特に限定されないが、1〜70モル%が好ましい。水素原子の割合を上記範囲に制御することにより、硬化性樹脂組成物の硬化性がより向上する傾向がある。
【0120】
上記平均単位式中、X
5は、水素原子又はアルキル基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
【0121】
上記平均単位式中、c1は0又は正数、c2は0又は正数、c3は0又は正数、c4は0又は正数、c5は0又は正数であり、かつ、(c1+c2+c3)は正数である。
【0122】
(B)成分の好ましい一例としては、例えば、分子内の両末端に2個以上のヒドロシリル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンが挙げられる。
【0123】
上記直鎖状ポリオルガノシロキサンにおける、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対する水素原子(ケイ素原子に結合した水素原子)の割合は、1〜70モル%が好ましい。また、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合は、20〜95モル%が好ましい。さらに、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合は、1〜80モル%が好ましい。特に、上記直鎖状ポリオルガノシロキサンとして、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合が20モル%以上(例えば、40〜95モル%)であるものを使用することにより、硬化物の耐熱性がより向上する傾向がある。
なお、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基、アリール基及び水素原子の割合(モル%)は、例えば、
1H−NMRスペクトル測定等により算出できる。
【0124】
上記直鎖状ポリオルガノシロキサンは、例えば、下記式(II−1)で表されるポリオルガノシロキサン(以下、(B1)成分と称する場合がある)が好ましい。
【0125】
【化5】
[上記式中、R
21は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を示し、xは、0〜1000の整数を示す。]
【0126】
R
21で表される炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基の例示及び好ましい態様は、上記平均組成式(II)中のR
2と同様である。
xは、0〜1000の整数を示し、1〜100の整数が好ましい。
【0127】
(B)成分は、(B1)成分を1重量%以上99重量%以下含有する態様が好ましく、より好ましくは10重量%以上50重量%以下含有する。
(B1)成分は、25℃で液体であっても固体であってもよく、液体が好ましい。(B1)成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、好ましくは10000mPa・s以下であり、より好ましくは5000mPa・s以下である。粘度が10000mPa・s以下であると、硬化物の相溶性がより向上する傾向がある。一方、当該粘度の下限は特に限定されないが、好ましくは1mPa・sであり、より好ましくは5mPa・sである。粘度が1mPa・s以上であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。なお、25℃における粘度は、上述の(A−2)成分と同じ条件で測定される。
【0128】
(B)成分の他の例としては、分子内に2個以上の(R
2HSiO
1/2)で表されるM単位を有し、RSiO
3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を有する分岐鎖状ポリオルガノシロキサンが挙げられる。Rは、上記平均組成式(II)中のR
2と同様に、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基である。
【0129】
上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンにおける、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合は、20〜95モル%が好ましい。さらに、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合は、1〜80モル%が好ましい。また、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合が20モル%以上(例えば、50〜90モル%)であるものを使用することにより、硬化物の耐熱性がより向上する傾向がある。
【0130】
上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンは、例えば、c1が正数である上記平均単位式で表すことができる。この場合、c2/c1は0〜10の数、c3/c1は0〜0.5の数、c4/(c1+c2+c3+c4)は0〜0.3の数、c5/(c1+c2+c3+c4)は0〜0.4の数が好ましい。また、上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンの分子量は、GPCによる標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が100〜50000が好ましく、より好ましくは150〜40000である。
【0131】
(B)成分の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好ましくは100以上50000以下であり、より好ましくは150以上40000以下、さらに好ましくは175以上20000以下、特に好ましくは200以上10000以下である。重量平均分子量が100以上であると、硬化物の強靭性がより向上し、タックが減少する傾向がある。一方、重量平均分子量が50000以下であると、他の成分との相溶性が向上する傾向がある。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される。
【0132】
(B)成分の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1以上4以下であり、より好ましくは1〜3.5、さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5である。分子量分布が4以下であると、硬化物の相溶性がより向上する傾向がある。なお、上記分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)により算出できる。
【0133】
(B)成分は、25℃で液体であっても固体であってもよく、液体が好ましい。(B)成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、好ましくは1mPa・s以上であり、より好ましくは5mPa・s以上である。粘度が1mPa・s以上であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がより向上する傾向がある。一方、当該粘度の上限は特に限定されないが、好ましく10000mPa・sであり、より好ましくは5000mPa・sである。粘度が10000mPa・s以下であると、相溶性が良くなる傾向がある。なお、25℃における粘度は、上述の(A−2)成分と同じ条件で測定される。
【0134】
(B)成分は、公知乃至慣用のポリシロキサンの製造方法により製造することができ、特に限定されない。具体的には、上記(A−1)成分、(A−2)成分の製造方法において使用される式(b)、(c)及び(d)で表される加水分解性シラン化合物において、R
12、R
13、及びR
14における炭素数2〜8のアルケニル基を水素原子に置き換えた加水分解性シラン化合物を原料とする以外は、上記(A−1)成分、(A−2)成分の製造方法と同様に1種又は2種以上の加水分解性シラン化合物を加水分解及び縮合させる方法により製造できる。
また、(B)成分が、末端のSiHを有するM単位を有する場合には、当該M単位を形成するための加水分解性シラン化合物である下記式(e)で表される化合物をさらに原料として使用すること以外は、上記(A−1)成分、(A−2)成分の製造方法と同様に1種又は2種以上の加水分解性シラン化合物を加水分解及び縮合させる方法により製造できる。
【0136】
上記式(e)で表される化合物は、本発明の(B)成分における末端SiH基(ヒドロシリル基)を有するM単位を形成する化合物である。式(e)中のR
22は、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基である。R
22で表される炭素数1〜10のアルキル基、及び炭素数6〜14のアリール基の例示及び好ましい態様は、それぞれ、上記平均組成式(II)におけるR
2と同様である。なお、2つのR
22は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(e)中のX
6は、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は−OSiHR
222で表される基を示す。X
6におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基等が挙げられる。また、X
6におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でもX
6としては、アルコキシ基又は−OSiHR
222で表される基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、−OSiHR
222で表される基である。また、X
6が−OSiHR
222で表される基である場合、2つのR
22は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0137】
本発明の(B)成分の好ましい具体例としては、例えば、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサン等が挙げられ、(B)成分を含む製品として、例えば、商品名「HMS−031」、「HPM−502」、「HMS−991」、「DMS−H03」、「DMS−H11」、「DMS−H21」、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン(いずれもGelest.Inc製)、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(NANJING SiSiB Silicones社製)等が入手可能である。
【0138】
本発明の(B)成分は上述の構成を有するため、該(B)成分を必須成分として含む硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、さらにタックが低い硬化物を形成できる。
【0139】
なお、本発明の硬化性樹脂組成物において(B)成分としては、平均組成式(II)で表されるポリオルガノシロキサンの1種が単独で含まれていてもよく、平均組成式(II)で表されるポリオルガノシロキサンの異なる2種以上が含まれていてもよい。(B)成分は、R
2の少なくとも1つが炭素数6〜14のアリール基である平均組成式(II)で表されるポリオルガノシロキサンを少なくとも1種含んでいることが好ましい。
(B)成分の2種以上を組み合わせて使用した場合、上記のX'、Y'、Z'、X'/Y'、m、n、m+n、c1〜c5、x等は、各々の(B)成分の配合割合に応じた平均値であってもよい。
【0140】
本発明の硬化性樹脂組成物において、(B)成分の含有量(配合量)は、上述の通り、硬化性樹脂組成物中に存在するケイ素原子に結合したアルケニル基の合計1モルに対して、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)が、0.5〜2モルとなる量であり、好ましくは0.7〜1.8モルとなる量であり、より好ましくは0.8〜1.6モルとなる量である。(B)成分の配合量を、アルケニル基に対するSiH基(ヒドロシリル基)の比が上記範囲になるように調整することにより、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物の硬度を高くした場合でも引張伸度、引張応力等の機械特性が比較的高く維持され、高い強靭性を有する硬化物が形成されやすくなる。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物が、後述の(D)成分、(E)成分、(G)成分等の(A−1)成分、(A−2)成分以外の「ケイ素原子に結合したアルケニル基」を有する化合物を含む場合は、(B)成分の含有量は、本発明の硬化性樹脂組成物中の全てのケイ素原子に結合したアルケニル基を有する化合物のアルケニル基の合計量1モルに対して、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)が、上記範囲となるように配合される。
【0141】
本発明の硬化性樹脂組成物における(B)成分の含有量(配合量)は、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)の比が上記範囲になる限り、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、5〜50重量%が好ましく、より好ましくは7〜45重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。含有量を5重量%以上とすることにより、硬化物の耐熱性・耐光性がより向上する傾向がある。
【0142】
本発明の硬化性樹脂組成物における(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)に対する(B)成分の含有量(配合量)は、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)の比が上記範囲になる限り、特に限定されないが、(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)100重量部に対して、1〜200重量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部、さらに好ましくは10〜100重量部である。含有量を1重量部以上とすることにより、硬化物の耐熱性・耐光性がより向上する傾向がある。
【0143】
[(C)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物の必須成分である(C)成分は、上述のように、ヒドロシリル化触媒である。本発明の硬化性樹脂組成物がヒドロシリル化触媒を含むことにより、加熱することで、硬化性樹脂組成物中の脂肪族炭素−炭素二重結合(特に、アルケニル基)とヒドロシリル基の間のヒドロシリル化反応をより効率的に進行させることができる傾向がある。
【0144】
上記ヒドロシリル化触媒としては、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒等の周知のヒドロシリル化反応用触媒が例示され、具体的には、白金微粉末、白金黒、白金担持シリカ微粉末、白金担持活性炭、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金のオレフィン錯体、白金−カルボニルビニルメチル錯体等の白金のカルボニル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体や白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体等の白金ビニルメチルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体等の白金系触媒、並びに上記白金系触媒において白金原子の代わりにパラジウム原子又はロジウム原子を含有するパラジウム系触媒又はロジウム系触媒が挙げられる。中でも、ヒドロシリル化触媒としては、白金−ビニルメチルシロキサン錯体や白金−カルボニルビニルメチル錯体や塩化白金酸とアルコール、アルデヒドとの錯体が、反応速度が良好であるため好ましい。
【0145】
なお、本発明の硬化性樹脂組成物においてヒドロシリル化触媒は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0146】
本発明の硬化性樹脂組成物におけるヒドロシリル化触媒の含有量(配合量)は、硬化性樹脂組成物に含まれる脂肪族炭素−炭素二重結合(特に、アルケニル基)の全量1モルに対して、1×10
-8〜1×10
-2モルが好ましく、より好ましくは1×10
-6〜1×10
-3モルである。含有量を1×10
-8モル以上とすることにより、より効率的に硬化物を形成させることができる傾向がある。一方、含有量を1×10
-2モル以下とすることにより、より色相に優れた(着色の少ない)硬化物を得ることができる傾向がある。
【0147】
また、本発明の硬化性樹脂組成物におけるヒドロシリル化触媒の含有量(配合量)は、例えば、ヒドロシリル化触媒中の白金、パラジウム、又はロジウムが重量単位で、0.01〜1000ppmの範囲内となる量が好ましく、0.1〜500ppmの範囲内となる量がより好ましい。ヒドロシリル化触媒の含有量がこのような範囲にあると、より効率的に硬化物を形成させることができ、また、より色相に優れた硬化物を得ることができる傾向がある。
【0148】
[(D)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物の必須成分である(D)成分は、上述のように、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対する炭素数2〜6のアルケニル基の割合が20〜60モル%であり、ケイ素原子数が10以下であるポリオルガノシロキサンである。
【0149】
即ち、(D)成分は、アルケニル基を有するポリシロキサンであり、ヒドロシリル基を有する成分(例えば、上述の(B)成分等)とヒドロシリル化反応を生じる成分である。
【0150】
(D)成分は、分子内に1個以上のアルケニル基を有し、主鎖としてシロキサン結合(−Si−O−Si−)を含むポリオルガノシロキサンであって、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対する炭素数2〜6のアルケニル基の割合が20〜60モル%であり、ケイ素原子数が10以下であるポリオルガノシロキサンである。本発明の硬化性樹脂組成物が、このような(D)成分を含むと、硬化性樹脂組成物の粘度が低く調整され、取扱いが容易になる傾向がある。
【0151】
(D)成分としては、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、網目状、環状の分子構造を有するものが挙げられる。なお、(D)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。具体的には、分子構造が異なる(D)成分の2種以上を併用することができ、例えば、直鎖状の(D)成分と分岐鎖状の(D)成分とを併用することもできる。
【0152】
(D)成分が分子内に有する炭素数2〜6のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等のC
2-6アルケニル基(好ましくはC
2-5アルケニル基、さらに好ましくはC
2-4アルケニル基)等が挙げられる。中でも、C
2-4アルケニル基が好ましく、より好ましくはビニル基である。
該アルケニル基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、後述の一価の炭化水素基が有していてもよい置換基と同様のものが例示される。
また、(D)成分は、1種のみのアルケニル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルケニル基を有するものであってもよい。なお、(D)成分が有するアルケニル基は、ケイ素原子に結合したものである。
【0153】
(D)成分において、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合は、上述の通り、20〜60モル%であり、好ましくは20〜55モル%であり、より好ましくは25〜50モル%である。アルケニル基の上記割合が、上記範囲にあることにより、得られる硬化物の靭性がより向上する傾向がある。即ち、アルケニル基の上記割合が20モル%未満であると得られる硬化物の硬度が低くなりやすく、一方、アルケニル基の上記割合が60モル%を超えると硬化物が脆くなる傾向がある。
【0154】
(D)成分を構成するケイ素原子の数は、上述の通り、10個以下であり、好ましくは8個以下、より好ましくは6個以下である。(D)成分を構成するケイ素原子数が10個を超えると、本発明の硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、取扱い性が低下する傾向がある。
(D)成分を構成するケイ素原子数の下限は、特に限定されないが、好ましくは2個以上、より好ましくは3個以上である。(D)成分を構成するケイ素原子数が2個以上であると、硬化中に揮発するシロキサンの量が抑えられる傾向があり、好ましい。
【0155】
(D)成分が有するケイ素原子に結合した有機基は、例えば、一価の炭化水素基、又は一価の複素環式基等が挙げられる。なお、本明細書において「ケイ素原子に結合した基」とは、通常、ケイ素原子を含まない基を指すものとする。
【0156】
上記一価の炭化水素基としては、例えば、一価の脂肪族炭化水素基;一価の脂環式炭化水素基;一価の芳香族炭化水素基;脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基の2以上が結合した一価の基等が挙げられる。上記一価の複素環式基としては、例えば、ピリジル基、フリル基、チエニル基等が挙げられる。
【0157】
一価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、上述のアルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基、ドデシル基等の直鎖又は分岐鎖状のC
1-20アルキル基(好ましくはC
1-10アルキル基、より好ましくはC
1-4アルキル基)等が挙げられる。上記アルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基等のC
2-20アルキニル基(好ましくはC
2-10アルキニル基、さらに好ましくはC
2-4アルキニル基)等が挙げられる。
【0158】
上記一価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロドデシル基等のC
3-12のシクロアルキル基;シクロヘキセニル基等のC
3-12のシクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル基、ビシクロヘプテニル基等のC
4-15の架橋環式炭化水素基等が挙げられる。
【0159】
上記一価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のC
6-14アリール基(特に、C
6-10アリール基)等が挙げられる。
【0160】
また、脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した基として、例えば、シクロへキシルメチル基、メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基として、ベンジル基、フェネチル基等のC
7-18アラルキル基(特に、C
7-10アラルキル基)、シンナミル基等のC
6-10アリール−C
2-6アルケニル基、トリル基等のC
1-4アルキル置換アリール基、スチリル基等のC
2-4アルケニル置換アリール基等が挙げられる。
【0161】
上記一価の炭化水素基は置換基を有していてもよい。即ち、上記一価の炭化水素基は、上記で例示した一価の炭化水素基の少なくとも1つの水素原子が置換基と置き換わった一価の炭化水素基であってもよい。上記置換基の炭素数は0〜20が好ましく、より好ましくは0〜10である。上記置換基としては、具体的には、例えば、ハロゲン原子;ヒドロキシル基;アルコキシ基;アルケニルオキシ基;アリールオキシ基;アラルキルオキシ基;アシルオキシ基;メルカプト基;アルキルチオ基;アルケニルチオ基;アリールチオ基;アラルキルチオ基;カルボキシル基;アルコキシカルボニル基;アリールオキシカルボニル基;アラルキルオキシカルボニル基;アミノ基;モノ又はジアルキルアミノ基;モノ又はジフェニルアミノ基;アシルアミノ基;エポキシ基含有基;オキセタニル基含有基;アシル基;オキソ基;イソシアネート基;これらの2以上が必要に応じてC
1-6アルキレン基を介して結合した基等が挙げられる。
【0162】
上記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基等のC
1-6アルコキシ基(好ましくはC
1-4アルコキシ基)等が挙げられる。上記アルケニルオキシ基としては、例えば、アリルオキシ基等のC
2-6アルケニルオキシ基(好ましくはC
2-4アルケニルオキシ基)等が挙げられる。上記アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の、芳香環にC
1-4アルキル基、C
2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C
1-4アルコキシ基等の置換基を有していても良いC
6-14アリールオキシ基等が挙げられる。上記アラルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のC
7-18アラルキルオキシ基等が挙げられる。上記アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のC
1-12アシルオキシ基等が挙げられる。
【0163】
上記アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等のC
1-6アルキルチオ基(好ましくはC
1-4アルキルチオ基)等が挙げられる。上記アルケニルチオ基としては、例えば、アリルチオ基等のC
2-6アルケニルチオ基(好ましくはC
2-4アルケニルチオ基)等が挙げられる。上記アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチルチオ基等の、芳香環にC
1-4アルキル基、C
2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C
1-4アルコキシ基等の置換基を有していても良いC
6-14アリールチオ基等が挙げられる。上記アラルキルチオ基としては、例えば、ベンジルチオ基、フェネチルチオ基等のC
7-18アラルキルチオ基等が挙げられる。上記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のC
1-6アルコキシ−カルボニル基等が挙げられる。上記アリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等のC
6-14アリールオキシ−カルボニル基等が挙げられる。上記アラルキルオキシカルボニル基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル基等のC
7-18アラルキルオキシ−カルボニル基等が挙げられる。上記モノ又はジアルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のモノ又はジ−C
1-6アルキルアミノ基等が挙げられる。上記アシルアミノ基としては、例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のC
1-11アシルアミノ基等が挙げられる。上記エポキシ基含有基としては、例えば、グリシジル基、グリシジルオキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基等が挙げられる。上記オキセタニル基含有基としては、例えば、エチルオキセタニルオキシ基等が挙げられる。上記アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。上記ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0164】
上記一価の複素環式基は置換基を有していてもよい。上記置換基としては、上記一価の炭化水素基が有していてもよい置換基と同様のものが例示される。
【0165】
上記一価の炭化水素基、一価の複素環式基としては、より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基等の複素環式基、ビニル基等のアルケニル基、置換基を有する炭化水素基(例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−グリシジルプロピル基、3−メタクリロキシプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−イソシアネートプロピル基等)等が挙げられる。
(D)成分が有するアルケニル基以外のケイ素原子に結合した有機基としては、アルキル基(好ましくはメチル基)、アリール基(好ましくはフェニル基)が好ましい。
【0166】
また、(D)成分は、ケイ素原子に結合した基として、ヒドロキシ基、アルコキシ基を有していてもよい。
【0167】
(D)成分の性状は、25℃において、液体が好ましい。
【0168】
(D)成分としては、下記単位式:
(R
ySiO
3/2)
y1(R
y2SiO
2/2)
y2(R
y3SiO
1/2)
y3(SiO
4/2)
y4(X
yO
1/2)
y5
で表されるポリオルガノシロキサンが好ましい。上記単位式中、R
yは、同一又は異なって、一価の有機基であり、一価の有機基としては、上述の一価の炭化水素基、又は一価の複素環式基の具体例が挙げられる。R
yの一部はアルケニル基(特にビニル基)であり、その割合は、上述の通り、(D)成分におけるケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対して20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)となる範囲に制御される。アルケニル基の割合を上記範囲に制御することにより、硬化性樹脂組成物の硬化性がより向上する傾向がある。また、アルケニル基以外のR
yとしては、アルキル基(特にメチル基)、アリール基(特にフェニル基)が好ましい。
【0169】
上記単位式中、X
yは、水素原子又はアルキル基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
【0170】
上記単位式中、y1は0又は正の整数、y2は0又は正の整数、y3は0又は正の整数、y4は0又は正の整数、y5は0又は正の整数であり、(y1+y2+y3)が正数であり、かつ、2≦y1+y2+y3+y4≦10を満たす正数である。(y1+y2+y3+y4)は、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6である。
【0171】
(D)成分の一例としては、例えば、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8以下、より好ましくは6以下)である直鎖状ポリオルガノシロキサンが挙げられる。この直鎖状ポリオルガノシロキサンが有するアルケニル基としては、上述の具体例が挙げられるが、中でもビニル基が好ましい。なお、1種のみのアルケニル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルケニル基を有するものであってもよい。また、上記直鎖状ポリオルガノシロキサンにおけるアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基としては、例えば、上述の一価の置換又は無置換炭化水素基が挙げられるが、中でも、アルキル基(特にメチル基)、アリール基(特にフェニル基)が好ましい。
【0172】
上記直鎖状ポリオルガノシロキサンにおける、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合は、上述の通り、20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)である。また、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合は、特に限定されないが、0〜80モル%が好ましい。さらに、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合は、特に限定されないが、0〜80モル%が好ましい。特に、上記直鎖状ポリオルガノシロキサンとして、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合が5モル%以上(例えば、7〜60モル%)であるものを使用することにより、硬化物の硬度がより向上する傾向がある。また、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合が40モル%以上(例えば、50〜80モル%)であるものを使用することにより、硬化物の耐熱衝撃性がより向上する傾向がある。
【0173】
上記直鎖状の(D)成分は、例えば、下記式(Y−1)で表される。
【化7】
[上記式中、R
y1は、同一又は異なって、一価の置換又は無置換炭化水素基である。但し、全R
y1の20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)はアルケニル基である。myは、0〜8の整数である。]
【0174】
R
y1で示されるアルケニル基としては、上述の具体例が挙げられるが、中でもビニル基が好ましい。また、アルケニル基以外のR
y1としては、例えば、上述の一価の置換又は無置換炭化水素基が挙げられるが、中でも、アルキル基(特にメチル基)、アリール基(特にフェニル基)が好ましい。myは、0〜8の整数であり、好ましくは0〜6の整数、より好ましくは0〜4の整数である。
【0175】
直鎖状の(D)成分の具体例としては、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラエチルジシロキサン、1,1−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,1,3−トリビニルトリメチルジシロキサン、1,1,1−トリビニルトリメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラフェニルジシロキサン、1,1−ジビニルテトラフェニルジシロキサン、1,1,3−トリビニルトリフェニルジシロキサン、1,1,1−トリビニルトリフェニルジシロキサン、1,5−ジビニルヘキサメチルトリシロキサン、1,3−ジビニルヘキサメチルトリシロキサン、1,1−ジビニルヘキサメチルトリシロキサン、3,3−ジビニルヘキサメチルトリシロキサン、1,5−ジビニル−3−フェニル−ペンタメチルトリシロキサン、1,5−ジビニル−3,3−ジフェニル−テトラメチルトリシロキサン、1,5−ジビニルヘキサフェニルトリシロキサン、1,3−ジビニルヘキサフェニルトリシロキサン、1,1−ジビニルヘキサフェニルトリシロキサン、3,3−ジビニルヘキサフェニルトリシロキサン、1,1,1−トリビニルペンタメチルトリシロキサン、1,3,5−トリビニルペンタメチルトリシロキサン、1,1,1−トリビニルペンタフェニルトリシロキサン、1,3,5−トリビニルペンタフェニルトリシロキサン、1,1,3,3−テトラビニルテトラメチルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラビニルテトラメチルトリシロキサン、1,1,3,3−テトラビニルテトラフェニルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラビニルテトラフェニルトリシロキサン、1,7−ジビニルオクタメチルテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルヘキサメチルテトラシロキサン、1,1,7,7−テトラビニルヘキサメチルテトラシロキサンなどが挙げられる。
【0176】
(D)成分の他の例としては、例えば、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8以下、より好ましくは6以下)であり、RSiO
3/2で表されるシロキサン単位(T単位)を有する分岐鎖状ポリオルガノシロキサンが挙げられる。なお、Rは、一価の置換又は無置換炭化水素基である。この分岐鎖状ポリオルガノシロキサンが有するアルケニル基としては、上述の具体例が挙げられるが、中でもビニル基が好ましい。なお、1種のみのアルケニル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルケニル基を有するものであってもよい。また、上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンにおけるアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基としては、例えば、上述の一価の置換又は無置換炭化水素基が挙げられるが、中でも、アルキル基(特にメチル基)、アリール基(特にフェニル基)が好ましい。さらに、上記T単位中のRとしては、中でも、アルキル基(特にメチル基)、アリール基(特にフェニル基)が好ましい。
【0177】
上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンにおける、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合は、上述の通り、硬化性樹脂組成物の硬化性の観点で、20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)である。また、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合は、特に限定されないが、0〜80モル%が好ましい。さらに、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合は、特に限定されないが、0〜80モル%が好ましい。特に、上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンとして、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合が5モル%以上(例えば、7〜60モル%)であるものを使用することにより、硬化物の硬度がより向上する傾向がある。また、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合が40モル%以上(例えば、50〜80モル%)であるものを使用することにより、硬化物の耐熱衝撃性がより向上する傾向がある。
【0178】
上記分岐鎖状ポリオルガノシロキサンは、y1および/もしくはy4が正の整数である上記単位式で表すことができる。この場合、特に限定されないが、y2/y1は0〜10の数、y3/y1は0〜3の数、y4/(y1+y2+y3+y4)は0〜0.3の数、y5/(y1+y2+y3+y4)は0〜0.4の数であることが好ましい。
【0179】
分岐鎖状の(D)成分の具体例としては、トリス(ビニルジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ビニルジメチルシロキシ)メトキシシラン、トリス(ビニルジメチルシロキシ)フェニルシラン、テトラキス(ビニルジメチルシロキシ)シランなどが挙げられる。
【0180】
(D)成分の他の例としては、例えば、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8以下、より好ましくは6以下)である環状ポリオルガノシロキサンが挙げられる。この環状ポリオルガノシロキサンが有するアルケニル基としては、上述の具体例が挙げられるが、中でもビニル基が好ましい。なお、1種のみのアルケニル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルケニル基を有するものであってもよい。また、上記環状ポリオルガノシロキサンにおけるアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基としては、例えば、上述の一価の置換又は無置換炭化水素基が挙げられるが、中でも、アルキル基(特にメチル基)、アリール基(特にフェニル基)が好ましい。
【0181】
上記環状ポリオルガノシロキサンにおける、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合は、上述の通り、20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)である。また、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合は、特に限定されないが、0〜80モル%が好ましい。さらに、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合は、特に限定されないが、0〜80モル%が好ましい。特に、上記環状ポリオルガノシロキサンとして、ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアリール基(特にフェニル基)の割合が5モル%以上(例えば、7〜60モル%)であるものを使用することにより、硬化物の硬度がより向上する傾向がある。また、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(特にメチル基)の割合が40モル%以上(例えば、50〜80モル%)であるものを使用することにより、硬化物の耐熱衝撃性がより向上する傾向がある。
【0182】
環状の(D)成分の具体例としては、1,3−ジビニルテトラメチルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリビニルトリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリビニルトリフェニルシクロトリシロキサン、1,3−ジビニルテトラフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリビニルトリフェニルシクロトリシロキサン、1,3−ジビニルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニルペンタメチルシクロテトラシロキサン、および1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルテトラフェニルシクロテトラシロキサンなどが挙げられる。
【0183】
(D)成分の分子量は、特に限定されないが、好ましくは200以上2000以下であり、より好ましくは250以上1500以下、さらに好ましくは300以上1000以下である。分子量が200以上であると、硬化中の(D)成分の揮発量が少なくなる傾向がある。一方、分子量が2000以下であると、他の成分との相溶性が向上し、硬化性樹脂組成物の粘度を低く制御しやすい。
【0184】
(D)成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、好ましくは1000mPa・s以下であり、より好ましくは500mPa・s以下である。粘度が1000mPa・s以下であると、硬化性樹脂組成物の粘度を低く制御しやすくなり、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。一方、当該粘度の下限は特に限定されないが、好ましく0.1mPa・sであり、より好ましくは1mPa・sである。粘度が0.1mPa・s以上であると、硬化中の(D)成分の揮発量が少なくなる傾向がある。なお、25℃における粘度は、上述の(A−2)成分と同じ条件で測定される。
【0185】
(D)成分は公知乃至慣用の方法により製造することができ、また、市販品を使用することもできる。(D)成分を含む製品として、例えば、トリス(ビニルジメチルシロキシ)フェニルシラン(Gelest社製)、商品名「LS−8670」(信越化学製)等が入手可能である。
【0186】
なお、本発明の硬化性樹脂組成物において(D)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
(D)成分の2種以上を組み合わせて使用した場合、上記のy1〜y5等は、各々の(D)成分の配合割合に応じた平均値であってもよい。
【0187】
なお、(D)成分は、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対して20〜60モル%の割合でアルケニル基を有していればよく、さらにヒドロシリル基を有していてもよい。
【0188】
本発明の硬化性樹脂組成物において、(D)成分の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、3〜30重量%が好ましく、より好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%である。含有量を3重量%以上とすることにより、硬化性樹脂組成物の粘度を低く制御しやすくなり、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。
【0189】
本発明の硬化性樹脂組成物における(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)に対する(D)成分の含有量(配合量)は、特に限定されないが、(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)100重量部に対して、好ましくは5〜50重量部であり、より好ましくは5〜40重量部、さらに好ましくは5〜30重量部である。(D)成分の含有量を5重量部以上とすることにより、硬化性樹脂組成物の粘度を低く制御しやすくなり、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。一方、(D)成分の含有量を50重量部以下とすることにより、硬化物の強靭性が向上する傾向がある。
【0190】
[(E)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物は、下記平均単位式(X)で表されるポリオルガノシロキサンである(E)成分を、任意成分として含有していてもよい。
(R
xSiO
3/2)
x1(R
x2SiO
2/2)
x2(R
x2SiR
AR
x2SiO
2/2)
x3(R
x3SiO
1/2)
x4 (X)
[式中、R
xは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は水酸基であり、R
xの全量(100モル%)に対するアリール基の割合が1〜50モル%であり、全R
xの少なくとも2個はアルケニル基である。R
Aは、二価の炭化水素基である。x1、x2、x3、及びx4は、0.05>x1≧0、x2+x3>0、x4>0、及びx1+x2+x3+x4=1を満たす数である。]
【0191】
(E)成分は、より詳細には、例えば、下記式(X−1)で表される構造を有するポリオルガノシロキサンとしても表すこともできる。
【化8】
【0192】
即ち、(E)成分は、アルケニル基を有するポリシロキサンであり、ヒドロシリル基を有する成分(例えば、上述の(B)成分等)とヒドロシリル化反応を生じる成分である。
【0193】
上記平均単位式(X)中、R
xで表される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基等の直鎖又は分岐鎖のアルキル基等が挙げられ、中でも、メチル基が好ましい。また、(E)成分は、1種のみのアルキル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルキル基を有するものであってもよい。
【0194】
上記平均単位式(X)中、R
xで表される炭素原子数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でも、フェニル基が好ましい。また、(E)成分は、1種のみのアリール基を有するものであってもよいし、2種以上のアリール基を有するものであってもよい。
【0195】
上記平均単位式(X)中、R
xで表される炭素原子数2〜8のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の置換又は無置換の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基等が挙げられる。中でも、ビニル基が好ましい。また、(E)成分は、1種のみのアルケニル基を有するものであってもよいし、2種以上のアルケニル基を有するものであってもよい。
【0196】
上記平均単位式(X)中、R
xで表される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、デシルオキシ基等の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基等が挙げられ、中でも、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。また、(E)成分は、1種のみのアルコキシ基を有するものであってもよいし、2種以上のアルコキシ基を有するものであってもよい。
【0197】
(E)成分において、R
xの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX"モル%としたとき、X"は好ましくは30〜98モル%であり、より好ましくは55〜95モル%であり、さらに好ましくは60〜90モル%である。X"が30モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、耐熱性、耐光性に優れる硬化物が得られやすい。一方、X"を98モル%以下とすることにより、硬化物のガスバリア性が向上し、タックが低下する傾向がある。
【0198】
(E)成分において、R
Xの全量(100モル%)に対するアリール基の割合をY"モル%としたとき、Y"は1〜50モル%であり、好ましくは3〜40モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。Y"が1モル%以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化したとき、硬化物のガスバリア性に優れる硬化物が得られやすい。一方、Y"を50モル%以下とすることにより、硬化物の耐熱性、耐光性が向上する傾向がある。
【0199】
(E)成分において、全R
xの少なくとも2個はアルケニル基であり、R
xの全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合をZ"モル%としたとき、Z"は好ましくは1〜20モル%であり、より好ましくは2〜15モル%であり、さらに好ましくは3〜10モル%である。Z"を上記範囲に制御することにより、硬化性樹脂組成物の硬化物の強靭性がより向上する傾向がある。即ち、Z"が20モル%を超えると硬化性樹脂組成物の硬化物の引張伸度が低くなり、脆くなる傾向がある。
【0200】
(E)成分において、アルキル基の割合(X")とアリール基の割合(Y")の割合(X"/Y")は、特に限定されないが、好ましくは0.5〜25であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは2〜15である。X"/Y"を上記範囲に制御することにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、高いガスバリア性と、優れた耐熱性・耐光性を併せ持ち、さらにタックが低い硬化物が得られやすくなる。即ち、X"/Y"が0.5以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、耐熱性・耐光性が維持された硬化物が得られやすくなる。一方、X"/Y"を25以下とすることにより、高いガスバリア性が維持され、タックが抑制された硬化物が得られやすくなる。
【0201】
なお、上記のR
xの全量(100モル%)に対する、アルキル基の割合(モル%)、アリール基の割合(モル%)及びアルケニル基の割合(モル%)は、それぞれ、例えば、
1H−NMRスペクトル測定等により算出できる。
【0202】
上記平均単位式(X)中、R
Aで表される、二価の炭化水素基としては、例えば、直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基(例えば、−[CH
2]
t−で表される基等:tは1以上の整数を示す)、二価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等の炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基等が挙げられる。二価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等の二価のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等が挙げられる。中でも、R
Aとしては、直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、特にエチレン基が好ましい。
上記(E)成分が、主鎖としてシロキサン結合(−Si−O−Si−)に加えて、−Si−R
A−Si−で表される結合(以下、「シルアルキレン結合」と称す)を有する場合、製造工程において低分子量の環を生じ難く、また、加熱等により分解してシラノール基(−SiOH)を生じ難いため、シルアルキレン結合を有する(E)成分を使用した場合、硬化性樹脂組成物の硬化物の表面粘着性が低減され、より黄変し難くなる傾向がある。
【0203】
上記平均単位式(X)中、x1、x2、x3、及びx4は、0.05>x1≧0、x2+x3>0、x4>0、及びx1+x2+x3+x4=1を満たす数である。
即ち、(E)成分は、(R
x2SiO
2/2)で表されるD単位、及び(R
x2SiR
ASiO
2/2)で表される構成単位(本明細書において、「シルアルキレン単位」という)からなる群から選ばれる少なくとも一種の構成単位、及び(R
x3SiO
1/2)で表されるM単位を必須構成単位として含み、さらに、(R
xSiO
3/2)で表されるT単位を任意構成単位として全構成単位の5モル%未満で含んでいてもよい、分岐鎖を一部含んでいてもよい直鎖状のポリオルガノシロキサン又はポリオルガノシロキシシルアルキレンである。
本発明の硬化性樹脂組成物が、このような構造を有するポリオルガノ(シルアルキル)シロキサンである(E)成分を含む場合、硬化物の靭性が高くなりやすくなり、好ましい。
【0204】
x1は、(E)成分中のT単位の存在割合(モル換算)に相当し、上述の通り、0以上0.05未満であり、好ましく0.01以上0.04以下であり、より好ましくは0.02以上0.03以下である。
【0205】
x2は、0又は正数(x2≧0)であり、(E)成分中のD単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.30〜0.99であり、より好ましくは0.40〜0.98であり、さらに好ましくは0.50〜0.97である。
x3は、0又は正数(x3≧0)であり、(E)成分中のシルアルキレン単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.20〜0.90であり、より好ましくは0.30〜0.80であり、さらに好ましくは0.40〜0.70である。
ただし、x2及びx3は、x2+x3>0を満たす数である。即ち、(E)成分は、D単位及びシルアルキレン単位から選ばれる少なくとも1つの単位を含む。これにより、硬化物の柔軟性が向上する傾向がある。x2+x3は、好ましくは0.30〜0.99であり、より好ましくは0.40〜0.98であり、さらに好ましくは0.50〜0.97である。
【0206】
x4は、正数(a4>0)であり、(E)成分中のM単位の存在割合(モル換算)に相当し、好ましくは0.01〜0.50であり、より好ましくは0.02〜0.40であり、さらに好ましくは0.03〜0.35である。
x1〜x4が上記範囲にあることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、靭性に優れる硬化物が得られやすくなる。
【0207】
本発明の(E)成分におけるX"、Y"、Z"、X"/Y"、x1〜x4等は、後述の(E)成分の製造方法において、これらの構成単位を形成するための原料(後述の加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に置換する基の種類や組成により適宜調整することが可能である。
【0208】
(E)成分としては、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、網目状の分子構造を有するものが挙げられる。なお、(E)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。具体的には、分子構造が異なる(E)成分の2種以上を併用することができ、例えば、一部分岐を有する直鎖状の(E)成分と分岐鎖状の(E)成分とを併用することもできる。
【0209】
(E)成分の好ましい一例としては、例えば、分岐鎖構造を一部に含み、さらにシルアルキレン単位を含む、即ち、上記平均単位式(X)中、x1、x2、x3、及びx4が、0.05>x1>0、x2+x3>0、x3>0、x4>0、及びx1+x2+x3+x4=1を満たす数であるポリオルガノシロキシシルアルキレンが挙げられる。
【0210】
(E)成分の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、好ましくは500以上50000以下であり、より好ましくは600以上40000以下、さらに好ましくは700以上20000以下、特に好ましくは1000以上10000以下である。重量平均分子量が500以上であると、硬化物の強靭性がより向上し、タックが減少する傾向がある。一方、重量平均分子量が50000以下であると、他の成分との相溶性が向上する傾向がある。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される。
【0211】
(E)成分の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1以上4以下であり、より好ましくは1〜3.5、さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5である。分子量分布が4以下であると、硬化物の相溶性がより向上する傾向がある。なお、上記分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の分子量より算出される重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)により算出できる。
【0212】
(E)成分は、25℃で液体であっても固体であってもよく、液体が好ましい。より具体的には、(E)成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、好ましくは10mPa・s以上であり、より好ましく100mPa・s以上であり、さらに好ましくは500mPa・s以上である。粘度が10mPa・s以上であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。一方、当該粘度の上限は特に限定されないが、好ましく1000000mPa・sであり、より好ましくは100000mPa・sである。粘度が1000000mPa・s以下であると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが容易となる傾向がある。なお、(E)成分の25℃における粘度は、上記(A−2)成分と同じ条件で測定される。
【0213】
本発明の(E)成分における重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)及び25℃における粘度(mPa・s)は、後述の(E)成分の製造方法において、これらの構成単位を形成するための原料(後述の加水分解性シラン化合物)のケイ素原子に結合する基の種類や組成、製造条件(反応温度、反応時間等)により適宜調整することが可能である。
【0214】
(E)成分は、公知乃至慣用のポリシロキサンの製造方法により製造することができ、特に限定されない。具体的には、シルアルキレン単位を有しない(E)成分は、上記(A−1)成分及び(A−2)成分の製造方法において使用される式(c)及び(d)で表される加水分解性シラン化合物を用い、(E)成分が分岐鎖構造を一部含む場合には、式(b)で表される加水分解性シラン化合物も併用する以外は、上記(A−1)成分及び(A−2)成分の製造方法と同様に1種又は2種以上の加水分解性シラン化合物を加水分解及び縮合させる方法により製造できる。
【0215】
また、(E)成分が、シルアルキレン単位を有する場合には、例えば、特開2012−140617号公報に記載の方法等により、脂肪族炭素−炭素不飽和結合を含む基を含むポリオルガノシロキサンとSiH基(ヒドロシリル基)を有するポリオルガノシロキサンとのヒドロシリル化反応により製造できる。脂肪族炭素−炭素不飽和結合を含む基を含むポリオルガノシロキサンとしては、上記のシルアルキレン単位を有しない(E)成分を使用することができる。SiH基(ヒドロシリル基)を有するポリオルガノシロキサンとしては、上述のシルアルキレン単位を有しない(E)成分の製法において使用される式(b)、(c)及び(d)で表される加水分解性シラン化合物において、R
12、R
13、及びR
14における炭素数2〜8のアルケニル基を水素原子に置き換えた加水分解性シラン化合物を原料とする以外は、上記(A−1)成分及び(A−2)成分の製造方法と同様に1種又は2種以上の加水分解性シラン化合物を加水分解及び縮合させる方法により製造でき、また、市販品を使用することもできる。
【0216】
本発明の硬化性樹脂組成物が(E)成分を含有する場合、その含有量(配合量)は、上述の通り、(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)100重量部に対して、50重量部以下(即ち、0〜50重量部)が好ましく、より好ましくは0〜40重量部、さらに好ましくは1〜30重量部である。含有量を50重量部以下とすることにより、配合液の粘度が低下するため、ハンドリングがより向上する傾向がある。
【0217】
本発明の硬化性樹脂組成物が(E)成分を含有する場合、その含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、20重量%以下(即ち、0〜20重量%)が好ましく、より好ましくは0〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%である。含有量を20重量%以下とすることにより、配合液の粘度が低下するため、ハンドリングがより向上する傾向がある。
【0218】
[(F)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物は、カルボン酸亜鉛、及び亜鉛βジケトン錯体からなる群から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物(単に「(F)成分」と称する場合がある)を含んでいてもよい。本発明の硬化性樹脂組成物が上記(F)成分を含むことにより、特に、H
2Sガス等の腐食性ガスに対するバリア性が向上する傾向がある。なお、(F)成分は、1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
【0219】
(F)成分おけるカルボン酸亜鉛としては、例えば、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、アセト酢酸亜鉛、亜鉛(メタ)アクリレート、亜鉛ネオデカネート等が挙げられ、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛が好ましく、オクチル酸亜鉛がより好ましい。
【0220】
(F)成分おける亜鉛βジケトン錯体としては、下記式(1)で表される亜鉛βジケトン錯体が好ましい。
[Zn(L1)(L2)] (1)
[式中、L1及びL2は、同一又は異なって、下記式(1a)
R
31COCHR
32COR
33 (1a)
で表される、β−ジケトン、又はβ−ケトエステルのアニオン若しくはエノラートアニオンを示す]
【0221】
式(1a)中、R
31は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示し、C
1-30アルキル基としては、C
1-20アルキル基が好ましく、C
2-15アルキル基がより好ましく、C
3-10アルキル基がさらに好ましく、分岐鎖を有するC
3-10アルキル基が特に好ましい。分岐鎖を有するC
3-10アルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、イソヘキシル基、t−ヘキシル基、イソヘプチル基、t−ヘプチル基、イソオクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、イソデシル基等が挙げられる。これらの基では、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基が最も好ましい。上記置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基等が挙げられる。
【0222】
式(1a)中、R
32は、水素原子、又は置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示し、C
1-30アルキル基としては上記R
31で挙げた基が好ましいが、R
32において最も好ましい基は、水素原子である。上記置換基は、上記R
31で挙げたものと同じである。
【0223】
式(1a)中、R
33は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基、置換若しくは無置換の芳香族複素環式基、又は−OR
34基を示す。上記R
34は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示す。これらのC
1-30アルキル基としては、上記R
31で挙げたものと同じ基が好ましい。上記芳香族複素環式基としては、例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、フラニル基、チエニル基、インドリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基等が挙げられる。上記置換基は、上記R
31で挙げたものと同じである。上記R
31及びR
32は、互いに結合して環を形成してもよく、上記R
32及びR
33は、互いに結合して環を形成してもよい。
【0224】
なお、上記式(1a)のβ−ジケトン、又はβ−ケトエステルのアニオン若しくはエノラートアニオンにおける、アニオンは式(1a')で表される構造であり、エノラートアニオンは式(1a")で表される構造である。式(1a')及び式(1a")におけるR
31、R
32、及びR
33は上記と同じである。
【0226】
中でも亜鉛βジケトン錯体としては、以下の式(1')で表される化合物が好ましい。
【化11】
[式(1')中、R
35は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示し、R
36は、水素原子、又は置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示し、R
37は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基、置換若しくは無置換の芳香族複素環式基、又は−OR
38基を示す。R
38は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示す。R
35及びR
36は、互いに結合して環を形成してもよく、R
36及びR
37は、互いに結合して環を形成してもよい]
【0227】
上記R
35、R
36、R
37、及びR
38における置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基のC
1-30アルキル基としては、上記R
31で挙げた基が好ましく、上記芳香族複素環式基は、上記R
33で挙げたものと同じ基であり、上記置換基は、上記R
31で挙げた基と同じである。
【0228】
上記亜鉛βジケトン錯体としては、中でも、亜鉛ビスアセチルアセトネート、ビス(オクタン−2,4−ジオナト)亜鉛、亜鉛ビス(2,2,7−トリメチル−3,5−オクタンジオナート)、亜鉛ビスジピバロイルメタンが特に好ましい。
【0229】
本発明の硬化性樹脂組成物において、カルボン酸亜鉛は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、亜鉛βジケトン錯体は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。さらに、カルボン酸亜鉛の少なくとも1種と亜鉛βジケトン錯体の少なくとも1種を組み合わせて用いてもよい。
なお、カルボン酸亜鉛又は亜鉛βジケトン錯体としては、市販品を使用することもできる。
【0230】
上記(F)成分は、特に限定されないが、腐食性ガスに対するバリア性の観点から、(F)成分全重量(100重量%)に対する亜鉛含有量が、例えば、2〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは4〜25重量%、特に好ましくは6〜20重量%である。
【0231】
本発明の硬化性樹脂組成物が(F)成分を含む場合、その含有量は、特に限定されないが、上記(A−1)成分、上記(A−2)成分、上記(B)成分及び上記(D)成分の合計量(100重量部)に対して、0.01重量部以上1重量部未満であり、0.03重量部以上0.8重量部未満が好ましく、0.05重量部以上0.6重量部未満がより好ましい。上記(F)成分の含有量が0.01重量部未満であると、H
2Sガスに対するバリア性が低下する場合がある。一方、上記(F)成分の含有量が0.1重量部以上であると、SO
Xガスに対するバリア性が低下する場合がある。上記(F)成分の含有量が上記範囲であることにより、耐H
2S腐食性及び耐SO
X腐食性に優れる。特に、上記(F)成分としてオクチル酸亜鉛(特に、亜鉛含有量が2〜30重量%であるオクチル酸亜鉛)を上記範囲で用いると、耐SO
X腐食性に優れ、耐H
2S腐食性に著しく優れる硬化物を得ることができる。
【0232】
本発明の硬化性樹脂組成物が上記(F)成分を含む場合、その含有量は、特に限定されないが、例えば、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、0.01〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0233】
[(G)成分]
本発明の硬化性樹脂組成物は、分子内に1個以上のアルケニル基及び1個以上のアリール基を有するシルセスキオキサン(「(G)成分」と称する場合がある)を含んでいてもよい。本発明の硬化性樹脂組成物が(G)成分を含むことにより、柔軟性、耐熱衝撃性が著しく向上する傾向がある。(G)成分としては、分子内に1個以上(好ましくは2個以上)のアルケニル基と1個以上(好ましくは2〜50個)のアリール基を有するシルセスキオキサンを使用することができ、特に限定されない。
【0234】
(G)成分が分子内に有するアルケニル基、アリール基としては、(A−2)成分が分子内に有するアルケニル基、アリール基として上記で例示したものと同様のものが挙げられる。(G)成分が有するアルケニル基、アリール基は、特に限定されないが、ケイ素原子に結合した基であることが好ましい。
(G)成分が分子内に有するアルケニル基及びアリール基以外のケイ素原子に結合した基としては、特に限定されないが、例えば、水素原子、有機基等が挙げられる。有機基としては、例えば、上述の一価の置換又は無置換炭化水素基等が挙げられる。なお、本明細書において「ケイ素原子に結合した基」とは、通常、ケイ素原子を含まない基を指すものとする。中でも、アルキル基(特にメチル基)が好ましい。
また、(G)成分は、ケイ素原子に結合した基として、ヒドロキシ基、アルコキシ基を有していてもよい。
【0235】
前記(G)成分全体(100重量%)に占めるアルケニル基の割合は、分子内に1個以上となる範囲に制御される限り特に限定されないが、例えば、1.0〜20.0重量%、好ましくは1.5〜15.0重量%である。アリール基の割合は、分子内に1個以上となる範囲に制御される限り特に限定されないが、例えば、1.0〜50.0重量%、好ましくは5.0〜25.0重量%である。上述の範囲でアリール基を有することにより、耐熱性等の各種物性、耐クラック性に優れた硬化物が得られやすい傾向がある。アルキル基の割合は、特に限定されないが、例えば10.0〜50.0重量%、好ましくは20.0〜40.0重量%である。尚、(G)成分におけるアルケニル基、アリール基、アルキル基の割合は、例えば、NMRスペクトル(例えば、
1H−NMRスペクトル)測定等により算出することができる。
【0236】
シルセスキオキサンは、T単位(ケイ素原子が3個の酸素原子と結合した3価の基からなる単位)を基本構成単位とするポリシロキサンであり、その実験式(基本構造式)はRSiO
1.5で表される。シルセスキオキサンのSi−O−Si骨格の構造としては、ランダム構造、カゴ構造、ラダー構造が挙げられる。
【0237】
(G)成分における、分子内のアルケニル基の数は1個以上であればよく、特に限定されないが、2〜50個が好ましく、より好ましくは2〜30個である。上述の範囲でアルケニル基を有することにより、耐熱性等の各種物性、耐クラック性に優れた硬化物が得られやすい傾向がある。なお、アルケニル基の数は、例えば、
1H−NMRスペクトル測定等により算出できる。
【0238】
(G)成分の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、100〜800000が好ましく、より好ましくは200〜100000、さらに好ましくは300〜10000、特に好ましくは500〜8000、最も好ましくは1700〜7000である。Mwが100未満であると、硬化物の耐熱性が低下する場合がある。一方、Mwが800000を超えると、他の成分との相溶性が低下する場合がある。なお、上記Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算の分子量より算出することができる。
【0239】
(G)成分の数平均分子量(Mn)は、特に限定されないが、80〜800000が好ましく、より好ましくは150〜100000、さらに好ましくは250〜10000、特に好ましくは400〜8000、最も好ましくは1500〜7000である。Mnが80未満であると、硬化物の耐熱性が低下する場合がある。一方、Mnが800000を超えると、他の成分との相溶性が低下する場合がある。なお、上記Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算の分子量より算出することができる。
【0240】
(G)成分の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1.00〜1.40であり、より好ましくは1.35以下(例えば、1.05〜1.35)、さらに好ましくは1.30以下(例えば、1.10〜1.30)である。分子量分布が1.40を超えると、例えば、低分子シロキサンが増加し、硬化物の密着性等が低下する傾向がある。一方、例えば、分子量分布を1.05以上とすることにより、室温で液体(液状)となりやすく、取り扱い性が向上する場合がある。
【0241】
なお、(G)成分の数平均分子量、分子量分布は、下記の装置及び条件により測定することができる。
Alliance HPLCシステム 2695(Waters製)
Refractive Index Detector 2414(Waters製)
カラム:Tskgel GMH
HR−M×2(東ソー(株)製)
ガードカラム:Tskgel guard column H
HRL(東ソー(株)製)
カラムオーブン:COLUMN HEATER U−620(Sugai製)
溶媒:THF
測定温度:40℃
分子量:標準ポリスチレン換算
【0242】
(G)成分は、常温(約25℃)で液体であることが好ましい。より具体的には、その23℃における粘度は、100〜100000mPa・sが好ましく、より好ましくは500〜10000mPa・s、さらに好ましくは1000〜8000mPa・sである。粘度が100mPa・s未満であると、硬化物の耐熱性が低下する場合がある。一方、粘度が100000mPa・sを超えると、硬化性樹脂組成物の調製や取り扱いが困難となる場合がある。なお、23℃における粘度は、レオメーター(商品名「Physica UDS−200」、Anton Paar社製)とコーンプレート(円錐直径:16mm、テーパ角度=0°)を用いて、温度:23℃、回転数:8rpmの条件で測定することができる。
【0243】
なお、本発明の硬化性樹脂組成物において(G)成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0244】
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化物の強度(樹脂強度)、柔軟性、耐熱衝撃性の観点で、(G)成分を含むことが好ましい。
【0245】
本発明の硬化性樹脂組成物が(G)成分を含む場合、本発明の硬化性樹脂組成物における(G)成分の含有量(配合量)は、特に限定されないが、(A−1)成分、(A−2)成分、(B)成分、及び(D)成分の合計100重量部に対して、0.05〜50重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜45重量部、さらに好ましくは0.2〜40重量部である。また、特に限定されないが、上記(G)成分の含有量(配合量)は、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜15重量%、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。上記(G)成分の含有量を上記範囲に制御することにより、硬化物の柔軟性、耐熱衝撃性が著しく向上する傾向がある。
【0246】
[イソシアヌレート化合物(H)]
本発明の硬化性樹脂組成物は、下記式(2)で表されるイソシアヌレート化合物(単に「イソシアヌレート化合物(H)」と称する場合がある)を含んでいてもよい。本発明の硬化性樹脂組成物がイソシアヌレート化合物(H)を含む場合には、硬化物の被着体に対する密着性がいっそう向上し、さらに、腐食性ガスに対するバリア性がより高くなる傾向がある。
【0248】
式(2)中、R
f、R
g、及びR
hは、同一又は異なって、式(2a)で表される基、又は式(2b)で表される基を示す。但し、R
f、R
g、及びR
hのうち少なくとも1個は、式(2b)で表される基である。
【化13】
【化14】
【0249】
式(2a)中、R
iは、水素原子、又は直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-8アルキル基を示す。直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-8アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、エチルヘキシル基等が挙げられる。上記アルキル基の中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-3アルキル基が好ましい。中でもR
iとしては、水素原子が特に好ましい。
【0250】
なお、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hのうち2個が式(2a)で表される基である場合、これらの式(2a)で表される基は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、イソシアヌレート化合物(H)は、式(2a)で表される基を有していなくてもよい。
【0251】
式(2b)中、R
jは、水素原子、又は直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-8アルキル基を示す。直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-8アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、エチルヘキシル基等が挙げられる。上記アルキル基の中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-3アルキル基が好ましい。中でもR
jとしては、水素原子が特に好ましい。
【0252】
なお、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hのうち2個又は3個が式(2b)で表される基である場合、これらの式(2b)で表される基は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0253】
イソシアヌレート化合物(H)としては、例えば、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hのうち1個が式(2b)で表される基である化合物(「モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物」と称する場合がある)、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hのうち2個が式(2b)で表される化合物(「ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート化合物」と称する場合がある)、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hの全てが式(2b)で表される化合物(「トリアリルイソシアヌレート化合物」と称する場合がある)が挙げられる。
【0254】
上記モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物としては、具体的には、例えば、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、1−アリル−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
【0255】
上記ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート化合物としては、具体的には、例えば、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジアリル−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−メチルプロペニル)−5−グリシジルイソシアヌレート、1,3−ビス(2−メチルプロペニル)−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
【0256】
上記トリアリルイソシアヌレート化合物としては、具体的には、例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリス(2−メチルプロペニル)イソシアヌレート等が挙げられる。
【0257】
本発明の硬化性樹脂組成物においてイソシアヌレート化合物(H)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。なお、イソシアヌレート化合物(H)は、市販品として入手することも可能である。
【0258】
イソシアヌレート化合物(H)が式(2a)で表される基を有するものである場合は、例えば、アルコールや酸無水物等のエポキシ基と反応する化合物と反応させて、変性した上で使用することもできる。
【0259】
イソシアヌレート化合物(H)は式(2b)で表される基を有するため、例えば、ヒドロシリル基を有する化合物とあらかじめ反応(ヒドロシリル化反応)させた上で使用することもできる。例えば、上記モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物と上述のシルセスキオキサン(G)とをヒドロシリル化触媒の存在下で反応させたものを、本発明の硬化性樹脂組成物の構成成分として使用することもできる。
【0260】
イソシアヌレート化合物(H)は、他の成分との相溶性を向上させる観点から、後述するシランカップリング剤(I)とあらかじめ混合してから、他の成分に配合することもできる。
【0261】
本発明の硬化性樹脂組成物がイソシアヌレート化合物(H)を含む場合、本発明の硬化性樹脂組成物におけるイソシアヌレート化合物(H)の含有量(配合量)は、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜6重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜4重量%、さらに好ましくは0.08〜3重量%である。イソシアヌレート化合物(H)の含有量を0.01重量%以上とすることにより、硬化物の腐食性ガスに対するバリア性、被着体に対する密着性がより向上する傾向がある。一方、イソシアヌレート化合物(H)の含有量を6重量%以下とすることにより、硬化性樹脂組成物においてイソシアヌレート化合物(H)に起因する固体の析出が抑制されやすくなる傾向がある。
【0262】
[シランカップリング剤(I)]
本発明の硬化性樹脂組成物は、シランカップリング剤(I)を含んでいてもよい。シランカップリング剤(I)を含む場合には、特に、硬化物の被着体に対する密着性がいっそう向上する傾向がある。
【0263】
シランカップリング剤(I)としては、公知乃至慣用のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシシラン)、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピレントリメトキシシラン、メルカプトプロピレントリエトキシシラン、アルコキシオリゴマー(例えば、商品名「X−41−1053」、「X−41−1059A」、「KR−516」、「X−41−1085」、「X−41−1818」、「X−41−1810」、「X−40−2651」、「X−40−2665A」、「KR−513」、「KC−89S」、「KR−500」、「X−40−9225」、「X−40−9246」、「X−40−9250」;以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。中でも、エポキシ基含有シランカップリング剤(特に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を好ましく使用できる。
【0264】
本発明の硬化性樹脂組成物においてシランカップリング剤(I)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、シランカップリング剤(I)としては、市販品を使用することもできる。
【0265】
本発明の硬化性樹脂組成物がシランカップリング剤(I)を含む場合、本発明の硬化性樹脂組成物におけるシランカップリング剤(I)の含有量(配合量)は、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。シランカップリング剤(I)の含有量を0.01重量%以上とすることにより、硬化物の被着体に対する密着性がより向上する傾向がある。一方、シランカップリング剤(I)の含有量を15重量%以下とすることにより、十分に硬化反応が進行し、硬化物の靱性、耐熱性がより向上する傾向がある。
【0266】
[無機充填剤(J)]
本発明の硬化性樹脂組成物は、無機充填剤(J)を任意成分として含んでいてもよい。本発明の硬化性樹脂組成物が無機充填剤(J)を含むことにより、該硬化性樹脂組成物を加熱した場合(例えば、LEDパッケージへの充填や硬化のために加熱した場合等)に粘度が大きく低下しにくくなって蛍光体の沈降が抑制され(即ち、優れた分散性が維持され)、その結果、光半導体装置の色度ばらつきが抑制され、光取り出し効率の高い光半導体装置を安定的に製造することが可能となる。また、その硬化物において無機充填剤(J)が優れた応力緩和効果を発揮するため、耐熱衝撃性に優れた硬化物が得られる。さらに、タックが低減するため、高品質の光半導体装置が得られる。
【0267】
無機充填剤(J)としては、公知乃至慣用の無機充填剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、フォステライト、ステアタイト、スピネル、クレー、カオリン、ドロマイト、ヒドロキシアパタイト、ネフェリンサイナイト、クリストバライト、ウォラストナイト、珪藻土、タルク、ガラス、石英、アルミノケイ酸、カーボンブラック等の粉体、又はこれらの成型体(例えば、球形化したビーズ等)等が挙げられる。また、無機充填剤(J)としては、上述の無機充填剤に公知乃至慣用の表面処理が施されたもの等も挙げられる。中でも、無機充填剤(J)としては、硬化性樹脂組成物を加熱する際の粘度低下の抑制、硬化物の耐熱性(特に、耐熱衝撃性)、耐光性、及び流動性の向上、タック低減の観点で、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素が好ましく、より好ましくはシリカ(シリカフィラー)である。
【0268】
シリカとしては、特に限定されず、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、高純度合成シリカ等の公知乃至慣用のシリカを使用できる。なお、シリカとしては、公知乃至慣用の表面処理[例えば、金属酸化物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機酸、ポリオール、シリコーン等の表面処理剤による表面処理等]が施されたものを使用することもできる。
【0269】
無機充填剤(J)の形状は、特に限定されないが、例えば、粉体、球状、破砕状、繊維状、針状、鱗片状等が挙げられる。中でも、分散性の観点で、球状の無機充填剤が好ましく、特に真球状の無機充填剤(例えば、アスペクト比が1.2以下の球状の無機充填剤)が好ましい。
【0270】
無機充填剤(J)の一次粒子の平均粒径は、特に限定されないが、硬化物の透明性の観点で、0.001μm〜100μmが好ましく、より好ましくは0.05μm〜50μmである。なお、上記一次粒子の平均粒径とは、TEM(透過型電子顕微鏡)によって撮影された写真から、任意に選択した微粒子100個についてその粒径を測定し、これらを平均した値である。
【0271】
なお、本発明の硬化性樹脂組成物において無機充填剤(J)は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。また、無機充填剤(J)は、公知乃至慣用の製造方法により製造することもできるし、例えば、商品名「FB−910」、「FB−940」、「FB−950」、「FB−105」、「FB−105FD」、「FB−5D」、「FB−8S」、「FB−7SDC」、「FB−5SDC」、「FB−3SDC」、「FB−9FDC」、「FB−7FDC」、「FB−5FDC」、「FB−970FD」、「FB−975FD」、「FB−950FD」、「FB−40RFD」等のFBシリーズ、商品名「DAW−03DC」、「DAW−0525」、「DAW−1025」等のDAWシリーズ、商品名「SGP」(以上、デンカ(株)製)、商品名「HF−05」((株)トクヤマ製)、商品名「10μmSE−CC5」((株)アドマテックス製)、商品名「MSR−2212」、「MSR−25」(以上、(株)龍森製)、商品名「HS−105」、「HS−106」、「HS−107」(以上、マイクロン社製)、商品名「AEROSIL R805」、「AEROSIL RX200」、「AEROSIL RX300」、「AEROSIL RY50」、「AEROSIL RY300」、「AEROSIL RY200」、「AEROSIL R976」、「AEROSIL R976S」、「AEROSIL RM50」、「AEROSIL R711」、「AEROSIL R7200」、「AEROSIL OX50」、「AEROSIL 50」、「AEROSIL 90G」、「AEROSIL 130」、「AEROSIL 150」、「AEROSIL 200」、「AEROSIL 200CF」、「AEROSIL 300」、「AEROSIL 380」(以上、日本アエロジル(株)製);商品名「メタノールシリカゾル」、「MA−ST−M」、「IPA−ST」、「EG−ST」、「EG−ST−ZL」、「NPC−ST」、「DMAC−ST」、「MEK−ST」、「XBA−ST」、「MIBK−ST」(以上、日産化学工業(株)製)等の市販品を使用することもできる。
【0272】
本発明の硬化性樹脂組成物における無機充填剤(J)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜90重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜40重量%、さらに好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%である。無機充填剤(J)の含有量を0.01重量%以上とすることにより、硬化性樹脂組成物を加熱した場合(例えば、LEDパッケージへの充填や硬化のために加熱した場合等)に粘度が大きく低下しにくくなって蛍光体の沈降が抑制され(即ち、優れた分散性が維持され)、その結果、光半導体装置の色度ばらつきが抑制され、光取り出し効率の高い光半導体装置を安定的に製造しやすくなる。また、その硬化物において耐熱衝撃性に優れた硬化物が得られやすくなる。さらに、タックが低減され、高品質の光半導体装置が得られやすくなる。さらに、硬化物の耐熱性及び耐光性(特に、優れた耐熱性)がより向上する傾向がある。一方、無機充填剤(J)の含有量を90重量%以下とすることにより硬化性樹脂組成物が良好な流動性を有するため、成型時の未充填等の問題が抑制される傾向がある。
【0273】
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物は、上述の成分以外の成分(単に「その他の成分」と称する場合がある)を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、(A−1)成分、(A−2)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(G)成分以外のシロキサン化合物、ヒドロシリル化反応抑制剤、溶媒、各種添加剤等が挙げられる。添加剤としては、例えば、上述以外のシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の有機樹脂微粉末;銀、銅等の導電性金属粉末等の充填剤、溶剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤等)、難燃剤(リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤等)、難燃助剤、補強材(他の充填剤等)、核剤、カップリング剤、滑剤、ワックス、可塑剤、離型剤、耐衝撃性改良剤、色相改良剤、流動性改良剤、着色剤(染料、顔料等)、分散剤、消泡剤、脱泡剤、抗菌剤、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤、蛍光体等が挙げられる。これらのその他の成分は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。なお、その他の成分の含有量(配合量)は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択することが可能である。
【0274】
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂組成物中に存在するアルケニル基(脂肪族炭素−炭素二重結合を含む基を含む)1モルに対して、(B)成分に含まれるSiH基(ヒドロシリル基)が0.1モル以上100モル以下となる組成(配合組成)が好ましく、より好ましくは0.3〜50モル、さらに好ましくは0.5〜30モルである。アルケニル基とヒドロシリル基との割合を上記範囲に制御することにより、硬化物の耐熱性、透明性、耐熱衝撃性及び耐リフロー性がより向上する傾向がある。
【0275】
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記の各成分を室温で撹拌・混合することにより調製することができる。なお、本発明の硬化性樹脂組成物は、各成分があらかじめ混合されたものをそのまま使用する1液系の組成物として使用することもできるし、例えば、別々に保管しておいた2以上の成分を使用前に所定の割合で混合して使用する多液系(例えば、2液系)の組成物として使用することもできる。調製時に必要に応じて硬化しない程度に加温(例えば、30〜100℃)してもよい。
【0276】
本発明の硬化性樹脂組成物は、固体、液体のいずれの状態を有するものであってもよいが、通常、常温(約25℃)で液体である。
【0277】
本発明の硬化性樹脂組成物の23℃における粘度は、300〜20000mPa・sが好ましく、より好ましくは500〜10000mPa・s、さらに好ましくは1000〜8000mPa・sである。上記粘度を300mPa・s以上とすることにより、硬化物の耐熱性がより向上する傾向がある。一方、上記粘度を20000mPa・s以下とすることにより、硬化性樹脂組成物の調製がしやすく、その生産性や取り扱い性がより向上し、また、硬化物に気泡が残存しにくくなるため、硬化物(特に、封止材)の生産性や品質がより向上する傾向がある。なお、硬化性樹脂組成物の粘度は、上述の(A−2)成分の粘度と同じ方法によって測定される。
【0278】
<硬化物>
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化(特に、ヒドロシリル化反応により硬化)させることによって、硬化物(単に「本発明の硬化物」と称する場合がある)が得られる。硬化(特に、ヒドロシリル化反応による硬化)の際の条件は、従来公知の条件より適宜選択することができるが、例えば、反応速度の点から、温度(硬化温度)は25〜180℃が好ましく、より好ましくは60〜150℃であり、時間(硬化時間)は5〜720分が好ましい。なお、硬化は一段階で実施することもできるし、多段階で実施することもできる。本発明の硬化物は、ポリシロキサン系材料特有の高い耐熱性及び透明性を有するのみならず、柔軟性、耐熱衝撃性に優れ、さらにタックが低い。特に、高温耐熱性試験や高輝度耐光性試験においても経時的な透過率の低下や硬度上昇が抑制され、柔軟性を維持することができる。
【0279】
本発明の硬化物の25℃、589nmの光線における固体屈折率は、好ましくは1.46〜1.54、より好ましくは1.465〜1.535、さらに好ましくは1.47〜1.53である。本発明の硬化物の固体屈折率が1.46以上であると、硬化物のタックがより低い傾向がある。一方、固体屈折率が1.54以下であると、硬化物の耐熱性、耐光性がより向上する傾向がある。なお、上記固体屈折率は、プリズムカプラ Model 2010/M(メトリコン社製)により測定できる。
【0280】
<封止剤>
本発明の硬化性樹脂組成物は、半導体装置における半導体素子の封止用の組成物(封止剤)(単に「本発明の封止剤」と称する場合がある)として好ましく使用することができる。具体的には、本発明の封止剤は、光半導体装置における光半導体素子(LED素子)の封止用途に(即ち、光半導体用封止剤として)特に好ましく使用できる。本発明の封止剤を硬化させることにより得られる封止材(硬化物)は、ポリシロキサン系材料特有の高い耐熱性及び透明性を有するのみならず、柔軟性、耐熱衝撃性に優れ、さらにタックが低い。特に、高温耐熱性試験や高輝度耐光性試験においても経時的な透過率の低下や硬度上昇が抑制され、柔軟性を維持することができる。このため、本発明の封止剤は、特に、高輝度、短波長の大型光半導体素子の封止剤等として好ましく使用できる。
【0281】
<レンズ形成用樹脂組成物>
また、本発明の硬化性樹脂組成物は、レンズを形成するための組成物(「本発明のレンズ形成用樹脂組成物」と称する場合がある)としても好ましく使用できる。本発明のレンズ形成用樹脂組成物を硬化させることにより得られるレンズは、ポリシロキサン系材料特有の高い耐熱性及び透明性を有するのみならず、柔軟性、耐熱衝撃性に優れ、さらにタックが低い。特に、高温耐熱性試験や高輝度耐光性試験においても経時的な透過率の低下や硬度上昇が抑制され、柔軟性を維持することができる。このため、本発明のレンズ形成用樹脂組成物硬化させることにより得られるレンズは、特に、高輝度、短波長の光半導体素子のレンズ等として好ましく使用できる。
【0282】
<半導体装置>
本発明の封止剤を使用して半導体素子を封止することにより、半導体装置(単に「本発明の半導体装置」と称する場合がある)が得られる。即ち、本発明の半導体装置は、半導体素子とこれを封止する封止材とを少なくとも有する半導体装置であって、上記封止材が本発明の封止剤の硬化物である半導体装置である。また、本発明のレンズ形成用樹脂組成物を使用することによっても、半導体装置(これも「本発明の半導体装置」と称する場合がある)を得ることができる。即ち、本発明の半導体装置の別の態様は、半導体素子とレンズとを少なくとも有する半導体装置であって、上記レンズが本発明のレンズ形成用樹脂組成物の硬化物である半導体装置であってもよい。
本発明の半導体装置は、半導体素子と、該半導体素子を封止する封止材と、レンズとを含み、上記封止材が本発明の硬化性樹脂組成物(本発明の封止剤)の硬化物であり、なおかつ、上記レンズが本発明の硬化性樹脂組成物(本発明のレンズ形成用樹脂組成物)の硬化物である半導体装置であってもよい。
本発明の半導体装置の製造は、公知乃至慣用の方法により実施でき、例えば、本発明の封止剤及び/又はレンズ形成用樹脂組成物を所定の成形型内に注入し、所定の条件で加熱硬化して実施できる。硬化温度と硬化時間は、硬化物の調製時と同様の範囲で設定することができる。
【0283】
本発明の封止剤及び/又はレンズ形成用樹脂組成物は、上記半導体装置が光半導体装置である場合、即ち、光半導体装置における光半導体素子の封止剤(光半導体用封止剤)及び/又はレンズ形成用樹脂組成物(光半導体用レンズ形成用樹脂組成物)として使用する場合には、特に上述の有利な効果を効果的に発揮できる。本発明の封止剤及び/又はレンズ形成用樹脂組成物を光半導体用封止剤として使用することにより、光半導体装置(単に「本発明の光半導体装置」と称する場合がある)が得られる。
本発明の光半導体装置の一例を
図1に示す。
図1において、100はリフレクター(光反射用樹脂組成物)、101は金属配線(電極)、102は光半導体素子、103はボンディングワイヤ、104は硬化物(封止材)を示す。
【0284】
特に、本発明の硬化性樹脂組成物は、従来の樹脂材料では対応することが困難であった、高輝度・短波長で大型の光半導体装置において使用される光半導体素子を被覆する封止材を形成するための封止剤やレンズを形成するための樹脂組成物、高耐熱・高耐電圧の半導体装置(パワー半導体等)において半導体素子を被覆する封止材を形成するための封止剤等の用途に好ましく使用できる。
【0285】
本発明の硬化性樹脂組成物は、上述の封止剤用途(特に、光半導体素子の封止剤用途)及びレンズ形成用途(特に、光半導体装置におけるレンズ形成用途)に限定されず、機能性コーティング剤、透明機器、接着剤(耐熱透明接着剤等)、電気絶縁材(絶縁膜等)、積層板、コーティング、インク、塗料、シーラント、レジスト、複合材料、透明基材、透明シート、透明フィルム、光学素子、光学部材、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリ等の光学関連や半導体関連の用途にも好ましく使用できる。
【実施例】
【0286】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0287】
生成物及び製品の
1H−NMR分析は、JEOL ECA500(500MHz)により行った。
生成物並びに製品の数平均分子量及び重量平均分子量の測定は、Alliance HPLCシステム 2695(Waters製)、Refractive Index Detector 2414(Waters製)、カラム:Tskgel GMH
HR−M×2(東ソー(株)製)、ガードカラム:Tskgel guard column H
HRL(東ソー(株)製)、カラムオーブン:COLUMN HEATER U−620(Sugai製)、溶媒:THF、測定条件:40℃、標準ポリスチレン換算により行った。
生成物並びに製品の粘度の測定は、レオメーター(商品名「Physica MCR−302」、Anton Paar社製とパラレルプレート(円錐直径:25mm、テーパ角度=0°)を用いて、温度:25℃、回転数:20rpmの条件で行った。
生成物並びに製品の固体屈折率の測定は、プリズムカプラ Model 2010/M(メトリコン社製)を用い、25℃の環境下で407.3nm、632.8nm、827.8nm、1310.2nmの値から589.0nmの屈折率を算出した。
【0288】
製造例1
500mLの4つ口フラスコにテトラエトキシシラン5.00g(24.00mmol)、トリメトキシメチルシラン35.96g(264.00mmol)、トリメトキシフェニルシラン14.79g(74.59mmol)、メチルイソブチルケトン60.39gを仕込んだ。15℃まで冷却した後に、滴下ロートに入れた5N塩酸14.84gを滴下した。さらに水20.01gを滴下した。その後、80℃まで昇温し、攪拌した。ヘキサメチルジシロキサン38.67g(238.12mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン56.49g(303.06mmol)をさらに加え、攪拌を行った。
分液ロートに反応液を移し、シリコーンレジンを含有する下層のみを取り出し、分液ロートに再度移液した後に水洗を行った。
水洗後、ロータリーエバポレーターにて溶媒分を減圧除去すると、収量34.88gのシリコーンレジンA−1aを得た。
数平均分子量(Mn):2086、重量平均分子量(Mw):4165、分子量分布(Mw/Mn):2.00
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz, CDCl
3)): δ 0.15(br), 1.25(br), 3.58−3.86(br), 5.75−6.16(br), 7.38−7.73(br)..
平均単位式:(SiO
4/2)
0.06(PhSiO
3/2)
0.17(MeSiO
3/2)
0.61(Me
3SiO
1/2)
0.09(ViMe
2SiO
1/2)
0.07[Ph:フェニル基、Me:メチル基、Vi:ビニル基、以下、同様]
メチル基含有率:81モル%、フェニル基含有率:14モル%、ビニル基含有率:6モル%
【0289】
製造例2
500mLの4つ口フラスコにテトラエトキシシラン5.00g(24.00mmol)、トリメトキシメチルシラン35.96g(264.00mmol)、トリメトキシフェニルシラン14.79g(74.59mmol)、メチルイソブチルケトン60.39gを仕込んだ。15℃まで冷却した後に、滴下ロートに入れた5N塩酸14.84gを滴下した。さらに水20.01gを滴下した。その後、80℃まで昇温し、攪拌した。ヘキサメチルジシロキサン22.85g(140.71mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン74.65g(400.47mmol)をさらに加え、攪拌を行った。
分液ロートに反応液を移し、シリコーンレジンを含有する下層のみを取り出し、分液ロートに再度移液した後に水洗を行った。
水洗後、ロータリーエバポレーターにて溶媒分を減圧除去すると、収量33.86gのシリコーンレジンA−1bを得た。
数平均分子量(Mn):2171、重量平均分子量(Mw):4645、分子量分布(Mw/Mn):2.14
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz, CDCl
3)): δ 0.18(br), 1.24(br), 3.54−3.84(br), 5.74−6.16(br), 7.38−7.71(br).
平均単位式:(SiO
4/2)
0.06(PhSiO
3/2)
0.17(MeSiO
3/2)
0.62(Me
3SiO
1/2)
0.05(ViMe
2SiO
1/2)
0.10
メチル基含有率:78モル%、フェニル基含有率:14モル%、ビニル基含有率:8モル%
【0290】
製造例3
500mLの4つ口フラスコにテトラエトキシシラン7.50g(36.00mmol)、トリメトキシメチルシラン53.94g(396.00mmol)、トリメトキシフェニルシラン22.19g(111.89mmol)、ヘキサメチルジシロキサン11.96g(73.65mmol)、メチルイソブチルケトン65.27gを仕込んだ。15℃まで冷却した後に、滴下ロートに入れた5N塩酸22.26gを滴下した。さらに水30.02gを滴下した。その後、80℃まで昇温し、攪拌した。ヘキサメチルジシロキサン19.77g(121.77mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン128.62g(690.00mmol)をさらに加え、攪拌を行った。
分液ロートに反応液を移し、シリコーンレジンを含有する下層のみを取り出し、分液ロートに再度移液した後に水洗を行った。
水洗後、ロータリーエバポレーターにて溶媒分を減圧除去すると、収量50.65gのシリコーンレジンA−1cを得た。
数平均分子量(Mn):2117、重量平均分子量(Mw):4766、分子量分布(Mw/Mn):2.26
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz, CDCl
3)): δ 0.17(br), 1.24(br), 3.54−3.84(br), 5.74−6.14(br), 7.36−7.72(br).
平均単位式:(SiO
4/2)
0.06(PhSiO
3/2)
0.17(MeSiO
3/2)
0.62(Me
3SiO
1/2)
0.03(ViMe
2SiO
1/2)
0.12
メチル基含有率:77モル%、フェニル基含有率:14モル%、ビニル基含有率:9モル%
【0291】
製造例4
500mLの4つ口フラスコにテトラエトキシシラン7.65g(36.72mmol)、ジメトキシジメチルシラン11.17g(92.88mmol)、トリメトキシフェニルシラン6.66g(33.57mmol)、メチルイソブチルケトン46.22gを仕込んだ。15℃まで冷却した後に、滴下ロートに入れた36.5%塩酸3.28gと水5.99gを滴下した。その後、80℃まで昇温し、攪拌した。ヘキサメチルジシロキサン16.61g(102.28mmol)、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン26.33g(141.25mmol)をさらに加え、攪拌を行った。
分液ロートに反応液を移し、シリコーンレジンを含有する下層のみを取り出し、分液ロートに再度移液した後に水洗を行った。
水洗後、ロータリーエバポレーターにて溶媒分を減圧除去すると、収量50.65gのシリコーンレジンA−2を得た。
数平均分子量(Mn):2304、重量平均分子量(Mw):4329、分子量分布(Mw/Mn):1.88
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz, CDCl
3)): δ 0.11−0.14(br), 1.23(br), 3.53−3.76(br), 5.73−6.18(br), 7.35−7.64(br).
平均単位式:(SiO
4/2)
0.19(PhSiO
3/2)
0.18(Me
2SiO
2/2)
0.44(Me
3SiO
1/2)
0.09(ViMe
2SiO
1/2)
0.09
メチル基含有率:83モル%、フェニル基含有率:11モル%、ビニル基含有率:6モル%
【0292】
(A−2)成分としては、次の製品を使用した。
レジンA−2:製造例4で得られた生成物
(A−1)成分としては、次の製品を使用した。
レジンA−1a:製造例1で得られた生成物
レジンA−1b:製造例2で得られた生成物
レジンA−1c:製造例3で得られた生成物
【0293】
(B)成分としては、次の製品を使用した。
Si−Hモノマー:1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(NANJING SiSiB SILICONES社製)
一般式:Ph
2/3Me
4/3H
2/3SiO
2/3
平均単位式:(Ph
2SiO
2/2)
1(HMe
2SiO
1/2)
2
メチル基含有率:50モル%、フェニル基含有率:25モル%、ヒドロシリル基含有率:25モル%
【0294】
(C)成分としては、次の製品を使用した。
付加反応触媒:商品名「Pt−VTS」、白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のキシレン溶液;白金として2.0wt%含有、エヌ・イーケムキャット社製
【0295】
(D)成分としては、次の製品を使用した。
Si−Viモノマー:トリス(ビニルジメチルシロキシ)フェニルシラン(Gelest社製)
【0296】
<実施例及び比較例>
実施例1〜6、比較例1〜4を、以下の手順に従って実施した。
表1(実施例1〜6)、表2(比較例1〜4)に従って、(A−2)成分、(A−1)成分、(B)成分、及び(D)成分を所定重量比率で混合し、70℃で2時間攪拌した。その後、室温まで冷却した後、(C)成分を所定重量比率で加え、10分間攪拌し、均一な液体である硬化性樹脂組成物を得た。
表1、2に実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物に含まれる(A−1)成分のa1/a2、並びに(A−2)成分のa5/a7を示す。
また、表1、2に硬化性樹脂組成物中に含まれるビニル基(SiVi基)に対する(B)成分中に含まれるヒドロシリル基(SiH基)の比(SiH/SiVi比)を示す。
【0297】
硬化性樹脂組成物について、以下の評価試験を行った。
なお、表1、2中、硬化性樹脂組成物の各成分の配合量は特に指定がない限り重量部を示し、ハイフン(−)は当該成分が配合されていないことを示し、(C)成分は、白金の重量単位(ppm)で示す。
【0298】
<評価>
[粘度]
上記で得られた硬化性樹脂組成物の23℃における粘度(mPa・s)を、レオメーター(商品名「Physica MCR−302」、Anton Paar社製とパラレルプレート(円錐直径:25mm、テーパ角度=0°)を用いて、温度:23℃、回転数:20rpmの条件で測定した。結果を表1、2に示す。
【0299】
[固体屈折率]
厚み0.5mmのPTFE製の型枠に、上記で得られた硬化性樹脂組成物を注入し、80℃で1時間、続いて150℃で4時間加熱することで、固体屈折率測定用の硬化性樹脂組成物の硬化物を製造した。
得られた硬化物をプリズムカプラ Model 2010/M(メトリコン社製)を用い、25℃の環境下で407.3nm、632.8nm、827.8nm、1310.2nmの値から589.0nmの屈折率を算出した。結果を表1、2に示す。
【0300】
[引張試験]
厚み0.5mmのPTFE製の型枠に、上記で得られた硬化性樹脂組成物を注入し、80℃で1時間、続いて150℃で4時間加熱することで、引張試験用の硬化性樹脂組成物の硬化物を製造した。
JISK6251に準拠して、得られた硬化物の引張伸度を測定した。硬化直後の引張伸度を「初期引張伸度[%]」として、表1、2に示す。
その後、150℃、遮光下での環境下で、100時間曝露し、同様に引張伸度を測定した。150℃、遮光下の環境下で100時間曝露後の引張伸度を「150℃耐熱試験(100hr)後の引張伸度」として、表1、2に示す。
この測定結果から下記式より引張伸度変化率を算出した。表1、2に示す。
引張伸度変化率[%]=(150℃耐熱試験(100hr)後の引張伸度[%]/初期引張伸度[%])×100
【0301】
[エージング試験]
(硬化物の製造)
厚み3mm、幅10mm、長さ50mmの長方形の型に上記で得られた硬化性樹脂組成物を注入し、80℃で1時間、続いて150℃で6時間加熱することで、上記硬化性樹脂組成物の硬化物(厚み3mm)を製造した。
【0302】
上記で製造した硬化物について分光光度計(島津製作所製、UV−2450)を用いて450nmの光線透過率、並びにタイプDデュロメーター(商品名「GS−702G」、(株)テクロック製)を用いてD硬度を測定した。
硬化直後のD硬度を、「初期硬度」として、表1、2に示す。
その後、120℃の環境下で強度15mW/cm
2の紫外線を500時間照射し、同様に光線透過率及びD硬度を測定した。また、175℃、遮光下での環境下で、それぞれ300時間曝露し、同様に光線透過率及びD硬度を測定した。
120℃の環境下で500時間紫外線照射した後の光線透過率、D硬度をそれぞれ「120℃耐光試験(300hr)後の透過率[%]」、「120℃耐光試験(300hr)後の硬度」とした。
また、170℃、遮光下の環境下で300時間曝露後の光線透過率、D硬度をそれぞれ「175℃耐熱試験(300hr)後の透過率[%]」、「175℃耐熱試験(300hr)後の硬度」とした。
【0303】
この測定結果から下記式より硬度変化値、透過率維持率を算出した。
175℃耐熱試験(300hr)後の硬度変化値=175℃耐熱試験(300hr)後の硬度−初期硬度
120℃耐光試験(300hr)後の硬度変化値=120℃耐光試験(300hr)後の硬度−初期硬度
175℃耐熱試験(300hr)後の透過率維持率[%]=(175℃耐熱試験(300hr)後の透過率[%]/初期透過率[%])×100
120℃耐光試験(300hr)後の透過率維持率[%]=(120℃耐光試験(300hr)後の透過率[%]/初期透過率[%])×100
そして、「175℃耐熱試験(300hr)後の硬度変化値」、「120℃耐光試験(300hr)後の硬度変化値」、「175℃耐熱試験(300hr)後の透過率維持率」、「120℃耐光試験(300hr)後の透過率維持率」をそれぞれ表1、2に示す。
【0304】
[総合判定]
引張試験結果、エージング試験結果において、下記(1)を満たす場合を○、(1)を満たさない場合を×として、総合判定した。それぞれ表1、2に示す。
(1)引張伸度変化率[%]が85%以上で、且つ120℃耐光試験(300hr)後の硬度変化値、及び175℃耐熱試験(300hr)後の硬度変化値がいずれも15以下である
【0305】
【表1】
【表2】
【0306】
上記で説明した本発明のバリエーションを以下に付記する。
[1]下記の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含む硬化性樹脂組成物であって、
(B)成分の含有量が、硬化性樹脂組成物中に存在するケイ素原子に結合したアルケニル基の合計1モルに対して、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)が0.5〜2モルとなる量であり、
硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対する(A)成分の含有量が0.01〜90重量%であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(A):下記の(A−2)成分からなる群から選ばれる少なくとも一種のポリオルガノシロキサン
(A−2):下記平均単位式(Ib):
(SiO
4/2)
a5(R
1bSiO
3/2)
a6(R
1b2SiO
2/2)
a7(R
1b3SiO
1/2)
a8 (Ib)
[式中、R
1bは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)、炭素数2〜8のアルケニル基(好ましくはビニル基)、炭素数1〜10のアルコキシ基(好ましくはメトキシ基、エトキシ基)、又は水酸基であり、R
1bの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
bモル%、アリール基の割合をY
bモル%、アルケニル基の割合をZ
bモル%としたとき、X
bは30〜98モル%、Y
bは1〜50モル%、Z
bは1〜20モル%である。a5、a6、a7、及びa8は、a5>0、a6≧0、0.03≦a7≦0.7、a8>0、0.01≦a5/a7≦10、及びa5+a6+a7+a8=1を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサン
(B):下記平均組成式(II):
R
2mH
nSiO
[(4-m-n)/2] (II)
[式中、R
2は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、又は炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)である。ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する。m及びnは、0.7≦m≦2.1、0.001≦n≦1、及び0.8≦m+n≦3を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサン
(C):ヒドロシリル化触媒
【0307】
[2]X
bが55〜95モル%(好ましくは60〜90モル%)である、上記[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]Y
bが3〜40モル%(好ましくは5〜30モル%)である、上記[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]Z
bが2〜15モル%(好ましくは3〜10モル%)である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[5]X
bとY
bの割合(X
b/Y
b)が0.5〜25(好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15)である、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0308】
[6]a5が0.01〜0.8(好ましくは0.02〜0.7、より好ましくは0.03〜0.6)である、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[7]a6が0〜0.7(好ましくは0〜0.6、より好ましくは0〜0.5)である、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[8]a7が0.05〜0.65(好ましくは0.1〜0.6、より好ましくは0.1〜0.5)である、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[9]a8が0.01〜0.9(好ましくは0.03〜0.8、より好ましくは0.05〜0.7)である、上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[10]a5/a7が0.02〜8(好ましくは0.03〜6)である、上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0309】
[11](A−2)成分の重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で500以上50000以下(好ましくは600以上40000以下、より好ましくは700以上20000以下、特に好ましくは1000以上10000以下)である、上記[1]〜[10]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[12](A−2)成分の分子量分布(Mw/Mn)が、1以上4以下(好ましくは1〜3.5、より好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5)である、上記[1]〜[11]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[13](A−2)成分の25℃における粘度が、10mPa・s以上(好ましく100mPa・s以上、より好ましくは500mPa・s以上)である、上記[1]〜[12]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[14](A−2)成分の25℃における粘度が、1000000mPa・s以下(好ましくは100000mPa・s以下)である、上記[1]〜[13]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[15]硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対する(A−2)成分の含有量が0.5〜88重量%(好ましくは1〜86重量%)である、上記[1]〜[14]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[16](A−2)成分と後述の(A−1)成分の合計量(100重量%)に対する(A−2)成分の含有量が0.1〜100重量%(好ましくは1〜100重量%)である、上記[1]〜[15]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0310】
[17]さらに、下記の(A−1)成分を含む、上記[1]〜[16]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(A−1):下記平均単位式(Ia):
(SiO
4/2)
a1(R
1aSiO
3/2)
a2(R
1a2SiO
2/2)
a3(R
1a3SiO
1/2)
a4 (Ia)
[式中、R
1aは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)、炭素数2〜8のアルケニル基(好ましくはビニル基)、炭素数1〜10のアルコキシ基(好ましくはメトキシ基、エトキシ基)、又は水酸基であり、R
1aの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX
aモル%、アリール基の割合をY
aモル%、アルケニル基の割合をZ
aモル%としたとき、X
aは30〜98モル%、Y
aは1〜50モル%、Z
aは1〜20モル%である。a1、a2、a3、及びa4は、a1>0、a2>0、0≦a3<0.03、a4>0、0.01≦a1/a2≦10、及びa1+a2+a3+a4=1を満たす数である。]
で表されるポリオルガノシロキサン
[18]X
aが55〜95モル%(好ましくは60〜90モル%)である、上記[17]に記載の硬化性樹脂組成物。
[19]Y
aが3〜40モル%(好ましくは5〜30モル%)である、上記[17]又は[18]に記載の硬化性樹脂組成物。
[20]Z
aが2〜15モル%(好ましくは3〜10モル%)である、上記[17]〜[19]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[21]X
aとY
aの割合(X
a/Y
a)が0.5〜25(好ましくは1〜20であり、より好ましくは2〜15)である、上記[17]〜[20]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[22]a1が0.01〜0.8(好ましくは0.02〜0.7、より好ましくは0.03〜0.6)である、上記[17]〜[21]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[23]a2が0.01〜0.90(好ましくは0.03〜0.85、より好ましくは0.05〜0.8)である、上記[17]〜[22]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[24]a3が0〜0.029(好ましくは0〜0.02、より好ましくは0〜0.01)である、上記[17]〜[23]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[25]a4が0.01〜0.9(好ましくは0.03〜0.8、より好ましくは0.05〜0.7)である、上記[17]〜[24]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[26]a1/a2が0.02〜8(好ましくは0.03〜6)である、上記[17]〜[25]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[27](A−1)成分の重量平均分子量(Mw)がポリスチレン換算で500以上50000以下(好ましくは600以上40000以下、より好ましくは700以上20000以下、さらに好ましくは1000以上10000以下)である、上記[17]〜[26]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[28](A−1)成分の分子量分布(Mw/Mn)が1以上4以下(好ましくは1〜3.5、より好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2.5)である、上記[17]〜[27]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[29](A−1)成分の25℃における粘度が10mPa・s以上(好ましくは100mPa・s以上、より好ましくは500mPa・s以上である、上記[17]〜[28]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[30](A−1)成分の25℃における粘度が1000000mPa・s以下(好ましくは100000mPa・s以下)である、上記[17]〜[29]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[31]硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対する(A−1)成分の含有量が0〜80重量%(好ましくは0〜75重量%)である、上記[17]〜[30]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[32](A−1)成分と(A−2)成分との合計量(100重量%)に対する(A−1)成分の含有量が0〜99重量%(好ましくは0〜98重量%)である、上記[17]〜[31]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[33](A−2)成分と(A−1)成分の重量比((A−2)成分/(A−1)成分)が100/0〜1/99(好ましくは100/0〜2/98)である、上記[17]〜[32]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[34](A−2)成分及び(A−1)成分の合計含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、20〜99重量%(好ましくは40〜97重量%、より好ましくは50〜95重量%)である、上記[17]〜[33]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0311】
[35](B)成分において、R
2の全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX'モル%としたとき、X'が20〜95モル%(好ましくは30〜93モル%、より好ましくは40〜90モル%)である、上記[1]〜[34]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[36](B)成分において、R
2の全量(100モル%)に対するアリール基の割合をY'モル%としたとき、Yが1〜80モル%(好ましくは3〜60モル%、より好ましくは5〜40モル%)である、上記[1]〜[35]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[37](B)成分において、R
2の全量(100モル%)に対するSiH基(ヒドロシリル基)の割合をZ'モル%としたとき、Z'が2〜70モル%(好ましくは5〜60モル%、より好ましくは10〜55モル%)である、上記[1]〜[36]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[38](B)成分おいて、アルキル基の含有量(X')とアリール基の含量(Y')の割合(X'/Y')が1/100〜100/1(好ましくは10/100〜100/10、より好ましくは20/100〜100/20)である、上記[1]〜[37]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[39]mが0.8〜2.1(好ましくは1〜2)である、上記[1]〜[38]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[40]nが0.01〜1(好ましくは0.2〜1)である、上記[1]〜[39]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[41]m+nが1〜2.9(好ましくは1.5〜2.8)である、上記[1]〜[40]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[42](B)成分が、1分子中に(R
2'2HSiO
1/2)[式中、R
2'は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、又は炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)である。]で表される構成単位(M単位)を少なくとも2個(好ましくは2〜4個、より好ましくは2個)有する、上記[1]〜[41]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[43](B)成分の性状が、25℃における粘度が0.1〜100000mPa・sの液状である、上記[1]〜[42]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[44](B)成分が、下記平均単位式で表され、(R
2a2HSiO
1/2)で表される構成単位(M単位)を少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンを含む、上記[1]〜[43]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(R
2aSiO
3/2)
c1(R
2a2SiO
2/2)
c2(R
2a3SiO
1/2)
c3(SiO
4/2)
c4(X
5O
1/2)
c5
[式中、R
2aは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、又は炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)である。X
5は、水素原子又はアルキル基(好ましくはメチル基)である。c1は0又は正数、c2は0又は正数、c3は0又は正数、c4は0又は正数、c5は0又は正数であり、かつ、(c1+c2+c3)は正数である。]
[45]R
2aの全量(100モル%)に対する水素原子の割合が、1〜70モル%である、上記[44]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0312】
[46](B)成分が、分子内の両末端に2個以上のヒドロシリル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンである、上記[1]〜[45]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[47]ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対する水素原子(ケイ素原子に結合した水素原子)の割合が1〜70モル%である、上記[46]に記載の硬化性樹脂組成物。
[48]ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基(好ましくはメチル基)の割合が、20〜95モル%(好ましくは40〜95モル%)である、上記[46]又は[47]に記載の硬化性樹脂組成物。
[49]ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアリール基(好ましくはフェニル基)の割合が、1〜80モル%である、上記[46]〜[48]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[50](B)成分が、下記式(II−1):
【化15】
[式中、R
21は、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、又は炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)を示し、xは、0〜1000の整数(好ましくは1〜100の整数)を示す。]
で表される直鎖状ポリオルガノシロキサン(以下、(B1)成分と称する場合がある)を含む、上記[46]〜[49]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[51](B)成分が、(B1)成分を1重量%以上99重量%以下(好ましくは10重量%以上50重量%以下)含有する、上記[50]に記載の硬化性樹脂組成物。
[52](B1)成分が、25℃で液体である、上記[50]又は[51]に記載の硬化性樹脂組成物。
[53](B1)成分の25℃における粘度が、10000mPa・s以下(好ましくは5000mPa・s以下)である、上記[50]〜[52]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[54](B1)成分の25℃における粘度が、1mPa・s以上(好ましくは5mPa・s以上)である、上記[50]〜[53]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0313】
[55](B)成分が、分子内に2個以上の(R
2HSiO
1/2)で表されるM単位を有し、RSiO
3/2で表されるシロキサン単位(T単位)[Rは、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、又は炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)である。]を有する分岐鎖状ポリオルガノシロキサンを含む、上記[1]〜[54]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[56]ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアルキル基(好ましくはメチル基)の割合が、20〜95モル%(好ましくは50〜90モル%)である、上記[55]に記載の硬化性樹脂組成物。
[57]ケイ素原子に結合した基の全量(100モル%)に対するアリール基(好ましくはフェニル基)の割合が、1〜80モル%である、上記[55]又は[56]に記載の硬化性樹脂組成物。
[58]分岐鎖状ポリオルガノシロキサンが、c1が正数である上記[44]に記載の平均単位式で表される、上記[55]〜[57]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[59]c2/c1が0〜10の数である、上記[58]に記載の硬化性樹脂組成物。
[60]c3/c1が0〜0.5の数である、上記[58]又は[59]に記載の硬化性樹脂組成物。
[61]c4/(c1+c2+c3+c4)が0〜0.3の数である、上記[58]〜[60]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[62]c5/(c1+c2+c3+c4)が0〜0.4の数である、上記[58]〜[61]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[63]分岐鎖状ポリオルガノシロキサンのGPCによる標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が、100〜50000(好ましくは150〜40000)である、上記[55]〜[62]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0314】
[64](B)成分の重量平均分子量(Mw)が、100以上50000以下(好ましくは150以上40000以下、より好ましくは175以上20000以下、特に好ましくは200以上10000以下)である、上記[1]〜[63]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[65](B)成分の分子量分布(Mw/Mn)が、1以上4以下(好ましくは1〜3.5、より好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5)である、上記[1]〜[64]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[66](B)成分の25℃における粘度が、1mPa・s以上(好ましくは5mPa・s以上)である、上記[1]〜[65]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[67](B)成分の25℃における粘度が、10000mPa・s以下(好ましくは5000mPa・s以下)である、上記[1]〜[66]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0315】
[68](B)成分が、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン、3−フェニル−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、及び1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[1]〜[67]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[69](B)成分が、平均組成式(II)で表されるポリオルガノシロキサンの1種を含むか、或いは平均組成式(II)で表されるポリオルガノシロキサンの異なる2種以上を含む、上記[1]〜[68]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[70](B)成分が、R
2の少なくとも1つが炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)である平均組成式(II)で表されるポリオルガノシロキサンを少なくとも1種含む、上記[1]〜[69]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0316】
[71](B)成分の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物中に存在するケイ素原子に結合したアルケニル基の合計1モルに対して、(B)成分中に存在するSiH基(ヒドロシリル基)が0.7〜1.8モル(好ましくは0.8〜1.6モル)となる量である、上記[1]〜[70]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[72](B)成分の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、5〜50重量%(好ましくは7〜45重量%、より好ましくは10〜40重量%)である、上記[1]〜[71]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[73](B)成分の含有量(配合量)が、(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)100重量部に対して、1〜200重量部(好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜100重量部)である、上記[1]〜[72]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0317】
[74](C)成分が、白金系触媒(好ましくは、白金微粉末、白金黒、白金担持シリカ微粉末、白金担持活性炭、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、又はケトンとの錯体、白金のオレフィン錯体、白金のカルボニル錯体(好ましくは、白金−カルボニルビニルメチル錯体)、白金−ビニルメチルシロキサン錯体(好ましくは、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体)、白金−ホスフィン錯体、及び白金−ホスファイト錯体)、パラジウム系触媒(好ましくは、上記白金系触媒において白金原子の代わりにパラジウム原子を含有する触媒)、及びロジウム系触媒(好ましくは、上記白金系触媒において白金原子の代わりにロジウム原子を含有する触媒)からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[1]〜[73]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[75](C)成分の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物に含まれる脂肪族炭素−炭素二重結合(特に、アルケニル基)の全量1モルに対して、1×10
-8〜1×10
-2モル(好ましくは1×10
-6〜1×10
-3モル)である、上記[1]〜[74]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[76](C)成分の含有量(配合量)が、ヒドロシリル化触媒中の白金、パラジウム、又はロジウムが重量単位で、0.01〜1000ppmの範囲内となる量(好ましくは0.1〜500ppmの範囲内となる量)である、上記[74]又は[75]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0318】
[77]さらに、下記の(D)成分を含む、上記[1]〜[76]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(D):ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対する炭素数2〜6のアルケニル基(好ましくはビニル基)の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8個以下、より好ましくは6個以下)であるポリオルガノシロキサン
[78](D)成分を構成するケイ素原子数が2個以上好ましくは3個以上)である、上記[77]に記載の硬化性樹脂組成物。
[79](D)成分が有するアルケニル基以外のケイ素原子に結合した有機基が、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[77]又は[78]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0319】
[80](D)成分が、下記単位式で表されるポリオルガノシロキサンである、上記[77]〜[79]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(R
ySiO
3/2)
y1(R
y2SiO
2/2)
y2(R
y3SiO
1/2)
y3(SiO
4/2)
y4(X
yO
1/2)
y5
[式中、R
yは、同一又は異なって、一価の有機基であり、R
yの一部はアルケニル基(好ましくはビニル基)であり、その割合は、(D)成分におけるケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対して20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)となる範囲である。X
yは、水素原子又はアルキル基(好ましくはメチル基)である。y1は0又は正の整数、y2は0又は正の整数、y3は0又は正の整数、y4は0又は正の整数、y5は0又は正の整数であり、(y1+y2+y3)が正数であり、かつ、2≦y1+y2+y3+y4≦10(好ましくは2≦y1+y2+y3+y4≦8、より好ましくは2≦y1+y2+y3+y4≦6)を満たす正数である。]
[81]アルケニル基以外のR
yが、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[80]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0320】
[82](D)成分が、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基(好ましくはビニル基)の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8以下、より好ましくは6以下)である直鎖状ポリオルガノシロキサンである、上記[77]〜[81]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[83]直鎖状ポリオルガノシロキサンにおけるアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基が、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[82]に記載の硬化性樹脂組成物。
[84]ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(好ましくはメチル基)の割合が、0〜80モル%(好ましくは40モル%以上、より好ましくは50〜80モル%)である、上記[83]に記載の硬化性樹脂組成物。
[85]ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(好ましくはフェニル基)の割合が、0〜80モル%(好ましくは5モル%以上、より好ましくは7〜60モル%)である、上記[83]又は[84]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0321】
[86]直鎖状の(D)成分が、下記式(Y−1)で表される、上記[82]〜[85]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【化16】
[上記式中、R
y1は、同一又は異なって、一価の置換又は無置換炭化水素基である。但し、全R
y1の20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)はアルケニル基(好ましくはビニル基)である。myは、0〜8の整数(好ましくは0〜6の整数、より好ましくは0〜4の整数)である。]
[87]アルケニル基以外のR
y1が、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[86]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0322】
[88](D)成分が、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基(好ましくはビニル基)の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8以下、より好ましくは6以下)であり、RSiO
3/2(Rは、一価の置換又は無置換炭化水素基である。)で表されるシロキサン単位(T単位)を有する分岐鎖状ポリオルガノシロキサンである、上記[77]〜[87]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[89]分岐鎖状ポリオルガノシロキサンにおけるアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基が、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[88]に記載の硬化性樹脂組成物。
[90]Rが、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[88]又は[89]に記載の硬化性樹脂組成物。
[91]ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(好ましくはメチル基)の割合が、0〜80モル%(好ましくは40モル%以上、より好ましくは50〜80モル%)である、上記[89]又は[90]に記載の硬化性樹脂組成物。
[92]ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(好ましくはフェニル基)の割合が、0〜80モル%(好ましくは5モル%以上、より好ましくは7〜60モル%)である、上記[89]〜[91]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[93]分岐鎖状ポリオルガノシロキサンが、y1および/もしくはy4が正の整数である上記[80]の単位式で表される、上記[88]〜[92]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[94]y2/y1が0〜10の数である、上記[93]に記載の硬化性樹脂組成物。
[95]y3/y1が0〜3の数である、上記[93]又は[94]に記載の硬化性樹脂組成物。
[96]y4/(y1+y2+y3+y4)が0〜0.3の数である、上記[93]〜[95]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[97]y5/(y1+y2+y3+y4)が0〜0.4の数である、上記[93]〜[96]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0323】
[98](D)成分が、ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルケニル基(好ましくはビニル基)の割合が20〜60モル%(好ましくは20〜55モル%、より好ましくは25〜50モル%)であり、ケイ素原子数が10以下(好ましくは8以下、より好ましくは6以下)である環状ポリオルガノシロキサンである、上記[77]〜[97]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[99]環状ポリオルガノシロキサンにおけるアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基が、アルキル基(好ましくはメチル基)、又はアリール基(好ましくはフェニル基)である、上記[98]に記載の硬化性樹脂組成物。
[100]ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアルキル基(好ましくはメチル基)の割合が、0〜80モル%(好ましくは40モル%以上、より好ましくは50〜80モル%)である、上記[99]に記載の硬化性樹脂組成物。
[101]ケイ素原子に結合した有機基の全量(100モル%)に対するアリール基(好ましくはフェニル基)の割合が、0〜80モル%(好ましくは5モル%以上、より好ましくは7〜60モル%)である、上記[99]又は[100]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0324】
[102](D)成分の分子量が、200以上2000以下(好ましくは250以上1500以下、より好ましくは300以上1000以下)である、上記[77]〜[101]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[103](D)成分の25℃における粘度が、1000mPa・s以下(好ましくは500mPa・s以下)である、上記[77]〜[102]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[104](D)成分の25℃における粘度が、0.1mPa・s以上(好ましくは1mPa・s以上)である、上記[77]〜[103]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[105](D)成分の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、3〜30重量%(好ましくは3〜25重量%、より好ましくは3〜20重量%)である、上記[77]〜[104]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[106](D)成分の含有量(配合量)が、(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)100重量部に対して、5〜50重量部(好ましくは5〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部)である、上記[77]〜[105]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0325】
[107]さらに、下記の(E)成分を含む、上記[1]〜[106]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(E):下記平均単位式(X):
(R
xSiO
3/2)
x1(R
x2SiO
2/2)
x2(R
x2SiR
AR
x2SiO
2/2)
x3(R
x3SiO
1/2)
x4 (X)
[式中、R
xは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(好ましくはメチル基)、炭素数6〜14のアリール基(好ましくはフェニル基)、炭素数2〜8のアルケニル基(好ましくはビニル基)、炭素数1〜10のアルコキシ基(好ましくはメトキシ基、エトキシ基)、又は水酸基であり、R
xの全量(100モル%)に対するアリール基の割合が1〜50モル%であり、全R
xの少なくとも2個はアルケニル基である。R
Aは、二価の炭化水素基(好ましくはエチレン基)である。x1、x2、x3、及びx4は、0.05>x1≧0、x2+x3>0、x4>0、及びx1+x2+x3+x4=1を満たす数である。]
で表されるオルガノポリシロキサン
[108](E)成分において、R
xの全量(100モル%)に対するアルキル基の割合をX"モル%としたとき、X"が30〜98モル%(好ましくは55〜95モル%、より好ましくは60〜90モル%)である、上記[107]に記載の硬化性樹脂組成物。
[109](E)成分において、R
Xの全量(100モル%)に対するアリール基の割合をY"モル%としたとき、Y"が1〜50モル%(好ましくは3〜40モル%、より好ましくは5〜30モル%)である、上記[107]又は[108]に記載の硬化性樹脂組成物。
[110](E)成分において、R
xの全量(100モル%)に対するアルケニル基の割合をZ"モル%としたとき、Z"が1〜20モル%(好ましくは2〜15モル%、より好ましくは3〜10モル%)である、上記[107]〜[109]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[111](E)成分において、アルキル基の割合(X")とアリール基の割合(Y")の割合(X"/Y")が0.5〜25(好ましくは1〜20、より好ましくは2〜15)である、上記[107]〜[110]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[112]x1が0.01以上0.04以下(好ましくは0.02以上0.03以下)である、上記[107]〜[111]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[113]x2が0.30〜0.99(好ましくは0.40〜0.98、より好ましくは0.50〜0.97)である、上記[107]〜[112]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[114]x3が0.20〜0.90(好ましくは0.30〜0.80、より好ましくは0.40〜0.70)である、上記[107]〜[113]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[115]x2+x3が0.30〜0.99(好ましくは0.40〜0.98、より好ましくは0.50〜0.97)である、上記[107]〜[114]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[116]x4が0.01〜0.50(好ましくは0.02〜0.40、より好ましくは0.03〜0.35)である、上記[107]〜[115]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[117]x1、x2、x3、及びx4が、0.05>x1>0、x2+x3>0、x3>0、x4>0、及びx1+x2+x3+x4=1を満たす数である、上記[107]〜[116]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[118](E)成分の重量平均分子量(Mw)が500以上50000以下(好ましくは600以上40000以下、より好ましくは700以上20000以下、特に好ましくは1000以上10000以下)である、上記[107]〜[117]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[119](E)成分の分子量分布(Mw/Mn)が1以上4以下(好ましくは1〜3.5、より好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2.5)である、上記[107]〜[118]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[120](E)成分の25℃における粘度が10mPa・s以上(好ましく100mPa・s以上、より好ましくは500mPa・s以上)である、上記[107]〜[119]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[121](E)成分の25℃における粘度が1000000mPa・s以下(好ましくは100000mPa・s以下)である、上記[107]〜[120]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[122](E)成分の含有量(配合量)が、(A−2)成分((A−1)成分を含有する場合には、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計量)100重量部に対して、50重量部以下(即ち、0〜50重量部)(好ましくは0〜40重量部、より好ましくは1〜30重量部)である、上記[107]〜[121]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[123](E)成分の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、20重量%以下(即ち、0〜20重量%)(好ましくは0〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%)である、上記[107]〜[122]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0326】
[124]さらに、下記の(F)成分を含む、上記[1]〜[123]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(F):カルボン酸亜鉛、及び亜鉛βジケトン錯体からなる群から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物
[125]カルボン酸亜鉛が、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、アセト酢酸亜鉛、亜鉛(メタ)アクリレート、及び亜鉛ネオデカネートからなる群から選ばれる少なくとも1種(好ましくはナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、より好ましくはオクチル酸亜鉛)である、上記[124]に記載の硬化性樹脂組成物。
[126]亜鉛βジケトン錯体が、下記式(1)で表される亜鉛βジケトン錯体を含む、上記[124]又は[125]に記載の硬化性樹脂組成物。
[Zn(L1)(L2)] (1)
[式中、L1及びL2は、同一又は異なって、下記式(1a)
R
31COCHR
32COR
33 (1a)
で表される、β−ジケトン、又はβ−ケトエステルのアニオン若しくはエノラートアニオンを示す。式(1a)中、R
31は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示す。R
32は、水素原子、又は置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基(好ましくは水素原子)を示す。R
33は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基、置換若しくは無置換の芳香族複素環式基、又は−OR
34基(R
34は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示す)を示す。R
31及びR
32は、互いに結合して環を形成してもよい。R
32及びR
33は、互いに結合して環を形成してもよい。]
[127]亜鉛βジケトン錯体が、以下の式(1’)で表される化合物を含む、上記[124]〜[126]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【化17】
[式(1’)中、R
35は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示し、R
36は、水素原子、又は置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示し、R
37は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基、置換若しくは無置換の芳香族複素環式基、又は−OR
38基を示す。R
38は、置換若しくは無置換のC
1-30アルキル基を示す。R
35及びR
36は、互いに結合して環を形成してもよく、R
36及びR
37は、互いに結合して環を形成してもよい]
[128]R
31、R
32、R
33、R
34、R
35、R
36、R
37、及びR
38における「C
1-30アルキル基」が、それぞれ独立して、C
1-20アルキル基(C
2-15アルキル基がより好ましく、C
3-10アルキル基がさらに好ましく、分岐鎖を有するC
3-10アルキル基が特に好ましい。イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基が最も好ましい。)である、上記[126]又は[127]に記載の硬化性樹脂組成物。
[129]R
33、及びR
37における「芳香族複素環式基」が、それぞれ独立して、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、フラニル基、チエニル基、インドリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、又はイミダゾリル基である、上記[126]〜[128]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[130]R
31、R
32、R
33、R
34、R
35、R
36、R
37、及びR
38における「置換基」が、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、及びカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[126]〜[129]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[131]亜鉛βジケトン錯体が、亜鉛ビスアセチルアセトネート、ビス(オクタン−2,4−ジオナト)亜鉛、亜鉛ビス(2,2,7−トリメチル−3,5−オクタンジオナート)、及び亜鉛ビスジピバロイルメタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[124]〜[130]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[132](F)成分全重量(100重量%)に対する亜鉛含有量が、2〜30重量%(好ましくは4〜25重量%、特に好ましくは6〜20重量%)である、上記[124]〜[131]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[133](F)成分の含有量が、(A−1)成分、(A−2)成分、(B)成分及び(D)成分の合計量(100重量部)に対して、0.01重量部以上1重量部未満(好ましくは0.03重量部以上0.8重量部未満、より好ましくは0.05重量部以上0.6重量部未満)である、上記[124]〜[132]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[134](F)成分の含有量が、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、0.01〜1重量%(好ましくは0.05〜0.5重量%)である、上記[124]〜[133]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0327】
[135]さらに、下記の(G)成分を含む、上記[1]〜[134]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
(G):分子内に1個以上のアルケニル基(好ましくはビニル基)及び1個以上のアリール基(好ましくはフェニル基)を有するシルセスキオキサン
[136](G)成分が分子内に有するアルケニル基及びアリール基以外のケイ素原子に結合した基が、アルキル基(特にメチル基)である、上記[135]に記載の硬化性樹脂組成物。
[137](G)成分全体(100重量%)に占めるアルケニル基の割合が、1.0〜20.0重量%(好ましくは1.5〜15.0重量%)である、上記[135]又は[136]に記載の硬化性樹脂組成物。
[138](G)成分全体(100重量%)に占めるアリール基の割合が、1.0〜50.0重量%(好ましくは5.0〜25.0重量%)である、上記[135]〜[137]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[139](G)成分全体(100重量%)に占めるアルキル基の割合が、10.0〜50.0重量%(好ましくは20.0〜40.0重量%)である、上記[135]〜[138]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[140](G)成分における、分子内のアルケニル基の数が1個以上(好ましくは2〜50個、より好ましくは2〜30個)である、上記[135]〜[139]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[141](G)成分の重量平均分子量(Mw)が、100〜800000(好ましくは200〜100000、より好ましくは300〜10000、特に好ましくは500〜8000、最も好ましくは1700〜7000)である、上記[135]〜[140]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[142](G)成分の数平均分子量(Mn)が、80〜800000(好ましくは150〜100000、より好ましくは250〜10000、特に好ましくは400〜8000、最も好ましくは1500〜7000)である、上記[135]〜[141]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[143](G)成分の分子量分布(Mw/Mn)が、1.00〜1.40(好ましくは1.35以下(例えば、1.05〜1.35)、より好ましくは1.30以下(例えば、1.10〜1.30))である、上記[135]〜[142]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[144](G)成分の23℃における粘度が、100〜100000mPa・s(好ましくは500〜10000mPa・s、より好ましくは1000〜8000mPa・s)である、上記[135]〜[143]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[145](G)成分の含有量(配合量)が、(A−1)成分、(A−2)成分、(B)成分、及び(D)成分の合計100重量部に対して、0.05〜50重量部(好ましくは0.1〜45重量部、より好ましくは0.2〜40重量部)である、上記[135]〜[144]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[146](G)成分の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜20重量%(好ましくは0.05〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量%)である、上記[135]〜[145]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0328】
[147]さらに、下記式(2)
【化18】
[式(2)中、R
f、R
g、及びR
hは、同一又は異なって、式(2a)で表される基、又は式(2b)で表される基を示す。但し、R
f、R
g、及びR
hのうち少なくとも1個は、式(2b)で表される基である。
【化19】
[式(2a)中、R
iは、水素原子、又は直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-8アルキル基(好ましくは水素原子)を示す]
【化20】
[式(2b)中、R
jは、水素原子、又は直鎖若しくは分岐鎖状のC
1-8アルキル基(好ましくは水素原子)を示す]]
で表されるイソシアヌレート化合物(H)を含む、上記[1]〜[146]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[148]イソシアヌレート化合物(H)が、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hのうち1個が式(2b)で表される基である化合物(例えば、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、1−アリル−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート)、式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hのうち2個が式(2b)で表される化合物(例えば、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジアリル−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−メチルプロペニル)−5−グリシジルイソシアヌレート、1,3−ビス(2−メチルプロペニル)−5−(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート)、及び式(2)におけるR
f、R
g、及びR
hの全てが式(2b)で表される化合物(例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリス(2−メチルプロペニル)イソシアヌレート)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記[147]に記載の硬化性樹脂組成物。
[149]イソシアヌレート化合物(H)の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜6重量%(好ましくは0.05〜4重量%、さらに好ましくは0.08〜3重量%)である、上記[147]又は[148]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0329】
[150]さらに、シランカップリング剤(I)(好ましくは、エポキシ基含有シランカップリング剤、特に好ましくは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)を含む、上記[1]〜[149]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[151]シランカップリング剤(I)の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜15重量%(好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%)である、上記[150]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0330】
[152]さらに、無機充填剤(J)(好ましくはシリカ)を含む、上記[1]〜[151]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[153]無機充填剤(J)の一次粒子の平均粒径が、0.001μm〜100μm(好ましくは0.05μm〜50μm)である、上記[152]に記載の硬化性樹脂組成物。
[154]無機充填剤(J)の含有量(配合量)が、硬化性樹脂組成物(100重量%)に対して、0.01〜90重量%(好ましくは0.1〜40重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%)である、上記[152]又は[153]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0331】
[155]硬化性樹脂組成物中に存在するアルケニル基(脂肪族炭素−炭素二重結合を含む基を含む)1モルに対して、(B)成分に含まれるSiH基(ヒドロシリル基)が0.1モル以上100モル以下(好ましくは0.3〜50モル、より好ましくは0.5〜30モル)となる組成(配合組成)である、上記[1]〜[154]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[156]硬化性樹脂組成物の23℃における粘度が、300〜20000mPa・s(好ましくは500〜10000mPa・s、より好ましくは1000〜8000mPa・s)である、上記[1]〜[155]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
【0332】
[157]上記[1]〜[156]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
[158]589nmにおける屈折率が1.46以上1.54以下(好ましくは1.465〜1.535、さらに好ましくは1.47〜1.53)であることを特徴とする、上記[157]に記載の硬化物。
[159]封止剤である、上記[1]〜[156]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[160]レンズ形成用樹脂組成物である、上記[1]〜[156]のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
[161]半導体素子と、該半導体素子を封止する封止材とを有する半導体装置であって、前記封止材が、上記[159]に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする半導体装置。
[162]半導体素子とレンズとを有する半導体装置であって、前記レンズが、上記[160]に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする半導体装置。
[163]半導体素子と、該半導体素子を封止する封止材と、レンズとを有する半導体装置であって、前記封止材が、上記[159]に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物であり、前記レンズが、上記[160]に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする半導体装置。
[164]硬化物の589nmにおける屈折率が、1.46以上1.54以下(好ましくは1.465〜1.535、より好ましくは1.47〜1.53)である、上記[161]〜[163]のいずれか1つに記載の半導体装置。
[165]光半導体装置である上記[161]〜[164]のいずれか1つに記載の半導体装置。