技術分野
硬化性樹脂組成物、その硬化物、硬化性樹脂組成物を使用した封止剤、及び封止剤を使用して半導体素子(特に光半導体素子)を封止して得られる半導体装置(特に光半導体装置)に関する。また、本発明は、硬化性樹脂組成物を硬化させたレンズを有する半導体装置(特に光半導体装置)に関する。本願は、2017年1月16日に日本に出願した、特願2017−005454の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
特許文献1に記載のメチルシリコーン系封止材は、高い透明性、耐熱性、耐光性を有し、従来使用されていたメチルシリコーン系封止材に比べると腐食性ガスに対するバリア性も高いものの、その特性は未だ不十分であり、電極の腐食を十分に防ぐことはできないものであった。
一方で、特許文献2に記載のフェニルシリコーン系封止材は、高いガスバリア性を示し、電極の腐食をある程度防ぐことはできるものの、耐熱性、耐光性はメチルシリコーン系封止材には到底及ぶものではなく、特に高出力、高輝度の照明用途に耐えるものではなかった。
このような背景から、特に、高出力、高輝度の照明用途には、耐熱性・耐光性に優れるメチルシリコーン系封止材を使用しつつ、腐食を防止するために封止前に電極をコーティング液で被覆する工程を入れたり、電極自体に腐食性がない金を使用することなどが行われているが、製造工程が煩雑になったり、コストが高くなる等の問題があった。一方、耐熱性、耐光性に劣るフェニルシリコーン系封止材は、電流・出力が低く、低照度の用途に限られていた。
従って、高い耐熱性・耐光性とガスバリア性を両立する光半導体用封止材が望まれている。
近年、光半導体装置の高出力化、高輝度化がさらに進んでおり、このような光半導体装置において光半導体素子を被覆する封止材や光学レンズには、より一層高い透明性、耐熱性、耐光性、ガスバリア性が求められるようになってきている。このような背景において、例えば、従来の硬化性樹脂組成物の硬化物は、高い耐熱黄変性、耐光黄変性を示すものの、熱や光の影響により、硬度が上昇して柔軟性が失われ、封止材や光レンズの割れ(クラック)を防ぐことができないことが明らかとなった。
従って、本発明の目的は、硬化させることにより、優れた透明性・耐熱性・耐光性・柔軟性を併せ持ち、特に、高温耐熱性試験や高輝度耐光性試験においても経時的な透過率の低下や硬度上昇が抑制され、柔軟性が維持された材料(硬化物)を形成できる硬化性樹脂組成物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、硬化性樹脂組成物を使用した封止剤、及び該封止剤を使用して半導体素子(特に光半導体素子)を封止することにより得られる、品質と耐久性に優れた半導体装置(特に光半導体装置)を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、硬化性樹脂組成物を使用したレンズ形成用樹脂組成物、及び該レンズ形成用樹脂組成物を硬化させることにより得られるレンズを有する、品質と耐久性に優れた半導体装置(特に光半導体装置)を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明者は、課題を解決すべく鋭意検討した結果、M単位、D単位、及びQ単位を必須構成単位として含有し、構成単位の比率(Q単位/D単位)が調整され、さらに、ケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、1分子中にメチル基等のアルキル基とフェニル基等のアリール基を有するポリオルガノシロキサンを必須成分として含む硬化性樹脂組成物に、SiH基(ヒドロシリル基)を有する特定のポリオルガノシロキサンを配合し・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物は、構成を有するため、硬化させることによって、優れた透明性・耐熱性・耐光性・柔軟性を併せ持ち、特に、熱や光による経時的な硬度上昇及び伸度の低下(即ち脆化)が抑制され、柔軟性が維持され、さらには、伸度、即ち靱性が向上した硬化物を形成できる。このため、硬化物を、例えば、高輝度、高電流の照明用途の光半導体装置における半導体素子の封止材やレンズとして使用した場合、高温で高輝度の光に長時間曝されたとしても高い透明性、柔軟性を維持、さらには靱性が向上できるので、高い光度を長時間維持できると共に、クラックが発生してボンディングワイヤが断裂することにより不灯となるような問題が生じにくく、光半導体装置の耐久性が著しく向上する。従って、本発明の硬化性樹脂組成物は、特に、高出力、高輝度の光半導体装置における光半導体素子(LED素子)の封止材や光学レンズを形成するための材料(封止剤、レンズ形成用樹脂組成物)として好ましく使用することができる。本発明の硬化性樹脂組成物を封止剤やレンズ形成用樹脂組成物として使用して得られる光半導体装置は、優れた品質と耐久性とを備える。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置の一実施形態を示す概略図である。左側の図(a)は斜視図であり、右側の図(b)は断面図である。
100:リフレクター(光反射用樹脂組成物)
101:金属配線(電極)
102:光半導体素子
103:ボンディングワイヤ
104:硬化物(封止材)
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