(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の顔料組成物は、式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という場合がある。)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤とを含む。
化合物(I)には、その互変異性体やそれらの塩も含まれる。
化合物(I)は、着色剤として使用することができる。
本発明の顔料組成物には、1種又は2種以上の化合物(I)が含まれていてもよい。
キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤は着色剤として使用することができる。
本発明の顔料組成物には、1種又は2種以上のキノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤が含まれていてもよい。
本発明の顔料組成物は、化合物(I)及びキノフタロン化合物以外の着色剤(以下、着色剤(A1−1)という場合がある。)を含んでいてもよい。
本発明の顔料組成物は、化合物(I)及び化合物(I)以外のイソインドリン化合物以外の着色剤(以下、着色剤(A1−2)という場合がある。)を含んでいてもよい。
本発明の顔料組成物は、化合物(I)及び緑色着色剤以外の着色剤(以下、着色剤(A1−3)という場合がある。)を含んでいてもよい。
本発明の着色組成物は、化合物(I)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物、及び溶剤(E)を含む。また、化合物(I)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物は、溶剤(E)に分散していることが好ましい。
本発明の着色組成物は、樹脂(以下、樹脂(B)という場合がある。)を含んでいてもよい。
本発明の着色組成物は、着色剤(以下、着色剤(A2)という場合がある。)を含んでいてもよい。
着色剤(A2)には、1種又は2種以上の着色剤が含まれていてもよい。
着色剤(A2)は、化合物(I)、黄色着色剤又は緑色着色剤を含んでいることが好ましい。
また、本発明の着色硬化性組成物は、化合物(I)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物、溶剤(E)及び重合性化合物(C)を含む。
本発明の着色硬化性組成物は、重合開始剤(D)を含んでいてもよい。
本発明の着色硬化性組成物は、重合開始助剤(D1)を含んでいてもよい。
本発明の着色組成物は、さらにレベリング剤(F)及び酸化防止剤を含んでもよい。
【0009】
<化合物(I)>
化合物(I)は、式(I)で表される化合物である。
【化6】
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【0010】
[式(I)中、L
1は、−CO−又は−SO
2−を表す。
R
1〜R
5及びR
12〜R
13は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−COCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
R
2とR
3、R
3とR
4、R
4とR
5及びR
12とR
13は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
R
11及びR
101は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
R
102は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。
R
101、R
102及びMが複数存在する場合、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
波線は、E体又はZ体を表す。]
【0011】
本明細書において、波線はE体又はZ体を表すが、具体的には、波線は、E体、Z体又はそれらの混合物が含まれることを表す。
【0012】
R
1〜R
5及びR
12〜R
13は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表すことが好ましい。
【0013】
L
1は、−CO−であることが好ましい。
【0014】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基の炭素数は、1〜40であり、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15であり、さらにより好ましくは1〜10である。
【0015】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭素数1〜40の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基であってもよく、該脂肪族炭化水素基は、飽和又は不飽和であってもよく、鎖状又は脂環であってもよい。
【0016】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される飽和又は不飽和鎖状炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、及びイコシル基等の直鎖状アルキル基等;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、(2−エチル)ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、(1−メチル)ペンチル基、(2−メチル)ペンチル基、(1−エチル)ペンチル基、(3−エチル)ペンチル基、イソヘキシル基、(5−メチル)ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基、及び(3−エチル)ヘプチル基等の分枝鎖状アルキル基等;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基(アリル基)、(1−メチル)エテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、(1−(2−プロペニル))エテニル基、(1,2−ジメチル)プロペニル基及び2−ペンテニル基等のアルケニル基;等が挙げられる。飽和又は不飽和鎖状炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは1〜15であり、さらにより好ましくは1〜10であり、さらにより一層好ましくは1〜8であり、特に好ましくは1〜5である。中でも、炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることがとりわけ好ましい。
【0017】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される飽和又は不飽和脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、1−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1,2−ジメチルシクロヘキシル基、1,3−ジメチルシクロヘキシル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,4−ジメチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,2−ジメチルシクロヘキシル基、3,3−ジメチルシクロヘキシル基、4,4−ジメチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基、2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキシル基及び3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル基、4−ペンチルシクロヘキシル基、4−オクチルシクロヘキシル基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロヘキセニル基(例えばシクロヘキサ−2−エン、シクロヘキサ−3−エン)、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基等のシクロアルケニル基;ノルボルナン基、アダマンチル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜20であり、さらに好ましくは4〜20であり、さらにより好ましくは4〜15であり、より一層好ましくは5〜15であり、特に好ましくは5〜10である。中でも、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基であることがとりわけ好ましい。
【0018】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−ビニルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、m−イソプロピルフェニル基、p−イソプロピルフェニル基、o−tert−ブチルフェニル基、m−tert−ブチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、メシチル基、4−エチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、2,6−ビス(2−プロピル)フェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−オクチルフェニル基、4−ビニルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基及びアントリル基、ピレニル基等の芳香族炭化水素基;等が挙げられる。
芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜20であり、さらに好ましくは6〜15である。
【0019】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される芳香族炭化水素基は、上記に挙げた炭化水素基(例えば芳香族炭化水素基と、鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基の少なくとも1つ)を組合せた基であってもよく、ベンジル基、フェネチル基、1−メチル−1−フェニルエチル基等のアラルキル基;フェニルエテニル基(フェニルビニル基)等のアリールアルケニル基;フェニルエチニル基等のアリールアルキニル基;ビフェニリル基、ターフェニリル基等の1つ以上のフェニル基が結合したフェニル基;シクロヘキシルメチルフェニル基、ベンジルフェニル基、(ジメチル(フェニル)メチル)フェニル基等が挙げられる。
また、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される基は、上記に挙げた炭化水素基(例えば鎖状炭化水素基と脂環式炭化水素基)を組合せた基として、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、2−メチルシクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、アダマンチルメチル基等の1つ以上の脂環式炭化水素基が結合したアルキル基であってもよい。
これら基の炭素数は、好ましくは4〜30であり、より好ましくは6〜30であり、さらに好ましくは6〜20であり、とりわけ好ましくは6〜15である。
【0020】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基は、置換基を有していてもよい。置換基は、1価でも2価でもよい。2価の置換基は、2つの結合手が同じ炭素原子に結合して二重結合を形成するのが好ましい。
該1価の置換基としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、(2−エチル)ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、(2−エチル)ヘキシルオキシ基、イコシルオキシ基、1−フェニルエトキシ基、1−メチル−1−フェニルエトキシ基、フェニルオキシ基、o−トリルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,2−ジシアノフェニルオキシ基、2,3−ジシアノフェニルオキシ基、2,4−ジシアノフェニルオキシ基、2,5−ジシアノフェニルオキシ基、2,6−ジシアノフェニルオキシ基、3,4−ジシアノフェニルオキシ基、3,5−ジシアノフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−エトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基及び3−エトキシフェニルオキシ基等、及び以下の式で表される基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が片側に結合したオキシ基;
【0021】
【化7】
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【0022】
メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、(2−エチル)ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、イコシルチオ基、フェニルチオ基及びo−トリルチオ基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基が結合したスルファニル基;
【0023】
エポキシ基、オキセタニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基;
ホルミル基;
アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、2,2−ジメチルプロパノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、(2−エチル)ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ヘンイコサノイル基及びベンゾイル基等、及び以下の式で表される基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数が1〜11)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したカルボニル基(該カルボニル基をアルカノイル基とする場合、炭素数は好ましくは2〜12である);
【0024】
【化8】
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【0025】
【化9】
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【0026】
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、(2−エチル)ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、ウンデシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、イコシルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、及びo−トリルオキシカルボニル基等、及び以下の式で表される基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したオキシカルボニル基;
【0027】
【化10】
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【0028】
【化11】
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アミノ基;
N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N−sec−ブチルアミノ基、N,N−ジsec−ブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N,N−ジtert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N−(1−エチルプロピル)アミノ基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)アミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基、N−(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N−ヘプチルアミノ基、N,N−ジヘプチルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N,N−ジオクチルアミノ基、N−ノニルアミノ基、N,N−ジノニルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−エチルメチルアミノ基、N,N−プロピルメチルアミノ基、N,N−イソプロピルメチルアミノ基、N,N−ブチルメチルアミノ基、N−デシルアミノ基、N,N−デシルメチルアミノ基、N−ウンデシルアミノ基、N,N−ウンデシルメチルアミノ基、N−ドデシルアミノ基、N,N−ドデシルメチルアミノ基、N−イコシルアミノ基、N,N−イコシルメチルアミノ基、N,N−tert−ブチルメチルアミノ基、N,N−フェニルメチルアミノ基等、及び以下の式で表される基等の1つ又は2つの炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたアミノ基;
【0029】
【化12】
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【0030】
【化13】
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【0031】
スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N,N−ジイソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N,N−ジイソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N,N−ジsec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N,N−ジtert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N,N−ジペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N,N−ジヘキシルスルファモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N,N−ジヘプチルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N,N−ジオクチルスルファモイル基、N,N−オクチルメチルスルファモイル基、N−ノニルスルファモイル基、N,N−ジノニルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−ブチルメチルスルファモイル基、N−デシルスルファモイル基、N,N−デシルメチルスルファモイル基、N−ウンデシルスルファモイル基、N,N−ウンデシルメチルスルファモイル基、N−ドデシルスルファモイル基、N,N−ドデシルメチルスルファモイル基、N−イコシルスルファモイル基、N,N−イコシルメチルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−フェニルメチルスルファモイル基等、及び以下の式で表される基等の1つ又は2つの炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基またはその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたスルファモイル基;
【0032】
【化14】
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【0033】
【化15】
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【0034】
ホルミルアミノ基;アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、2,2−ジメチルプロパノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、(2−エチル)ヘキサノイルアミノ基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、ヘンイコサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等、及び以下の式で表される基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜12)の炭化水素基またはその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したカルボニルアミノ基(該カルボニルアミノ基をアルカノイルアミノ基とする場合、炭素数は好ましくは1〜12である);
【0035】
【化16】
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【0036】
【化17】
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【0037】
ヒドロキシ基;
フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;
カルボキシ基、−CO
2M
2(M
2はアルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム);スルホ基、−SO
3M
2(M
2はアルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム);ニトロ基;シアノ基;
ホルミルオキシ基;アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、2,2−ジメチルプロパノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、(2−エチル)ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、デカノイルオキシ基、ウンデカノイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、ヘンイコサノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等、及び以下の式で表される基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したカルボニルオキシ基(該カルボニルオキシ基をアルカノイルオキシ基とする場合、炭素数は好ましくは1〜10である);
【0038】
【化18】
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【0039】
【化19】
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メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、(2−エチル)ヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、ウンデシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、イコシルスルホニル基、フェニルスルホニル基及びp−トリルスルホニル基等、及び以下の式で表される基等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したスルホニル基;
【0040】
【化20】
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【0041】
【化21】
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【0042】
カルバモイル基;
N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−イソブチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N−sec−ブチルカルバモイル基、N,N−ジsec−ブチルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N−ペンチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N−(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N−ヘプチルカルバモイル基、N,N−ジヘプチルカルバモイル基、N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジオクチルカルバモイル基、N−ノニルカルバモイル基、N,N−オクチルメチルカルバモイル基、N,N−オクチルブチルカルバモイル基、N,N−ジノニルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジフェニルカルバモイル基、N,N−エチルメチルカルバモイル基、N,N−プロピルメチルカルバモイル基、N,N−イソプロピルメチルカルバモイル基、N,N−ブチルメチルカルバモイル基、N−デシルカルバモイル基、N,N−デシルメチルカルバモイル基、N−ウンデシルカルバモイル基、N,N−ウンデシルメチルカルバモイル基、N−ドデシルカルバモイル基、N,N−ドデシルメチルカルバモイル基、N−イコシルカルバモイル基、N,N−イコシルメチルカルバモイル基、N,N−tert−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−フェニルメチルカルバモイル基等、及び以下の式で表される基等の1つ又は2つの炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたカルバモイル基;
【0043】
【化22】
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【0044】
【化23】
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【0045】
トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロウンデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロイコシル基、パーフルオロシクロヘキシル基、パーフルオロフェニル基等の水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;
パーフルオロエチルメチル基、パーフルオロプロピルメチル基、パーフルオロイソプロピルメチル基、パーフルオロブチルメチル基、パーフルオロペンチルメチル基、パーフルオロヘキシルメチル基、パーフルオロヘプチルメチル基、パーフルオロオクチルメチル基、パーフルオロノニルメチル基、パーフルオロデシルメチル基、パーフルオロウンデシルメチル基、パーフルオロドデシルメチル基、パーフルオロイコシルメチル基等の水素原子の全てがフッ素原子で置換された炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;
2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基及び2,4,6−トリフルオロフェニル基等の水素原子の一部をフッ素で置換した炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基;
−CO−SH、−CO−S−CH
3、−CO−S−CH
2CH
3、−CO−S−CH
2−CH
2−CH
3、−CO−S−CH
2−CH
2−CH
2−CH
3等の炭素数1〜20(好ましくは炭素数2〜10)のアルキル基と結合したチオカルボニル基、−CO−S−C
6H
5等の炭素数6〜20のアリール基と結合したチオカルボニル基;
以下の式で表されるような*−COCO−R(式中、Rは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基(例えば上記に挙げられる炭化水素基のうち炭素数1〜20を満たすもの)、又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)である)の基;
【0046】
【化24】
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【0047】
以下の式で表されるような*−NRCONR
2(式中、Rは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基(例えば上記に挙げられる炭化水素基のうち炭素数1〜20を満たすもの)、又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)であり、該Rは互いに同じでもよく異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい)の基;
【0048】
【化25】
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【0049】
【化26】
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以下の式で表されるような*−OCONR
2(式中、Rは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基(例えば上記に挙げられる炭化水素基のうち炭素数1〜20を満たすもの)、又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)であり、該Rは互いに同じでもよく異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい)の基;
【0050】
【化27】
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【0051】
【化28】
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【0052】
以下の式で表されるような*−NRCOOR(式中、Rは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基(例えば上記に挙げられる炭化水素基のうち炭素数1〜20を満たすもの)、又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)であり、該Rは互いに同じでもよく異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい)の基;
【化29】
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【0053】
【化30】
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【0054】
*−OP(O)(OCH
3)
2などの*−OP(O)(OR)
2(式中、Rは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基(例えば上記に挙げられる炭化水素基のうち炭素数1〜20を満たすもの)、又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)であり、該Rは互いに同じでもよく異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい)の基;
*−Si(CH
3)
3、*−Si(CH
2CH
3)
3、*−Si(C
6H
5)
3及び*−Si(CH(CH
3)
2)
3などの*−SiR
3(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基(例えば上記に挙げられる炭化水素基のうち炭素数1〜20を満たすもの)、又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)であり、該Rは互いに同じでもよく異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい)の基;等が挙げられる。
【0055】
2価の置換基としては、オキソ基、チオキソ基、イミノ基、炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)のアルキル基が置換したイミノ基、炭素数6〜20のアリール基が置換したイミノ基等が挙げられる。アルキル基が置換したイミノ基としては、CH
3−N=、CH
3−CH
2−N=、CH
3−(CH
2)
2−N=、CH
3−(CH
2)
3−N=等が挙げられる。アリール基が置換したイミノ基としては、C
6H
5−N=等が挙げられる。
【0056】
炭素数1〜40の炭化水素基の置換基としては、好ましくは群s1の置換基が挙げられる。以下に示す誘導化基は、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基であることが好ましい。
[群s1]
炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基が片側に結合したオキシ基;
炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニル基;
炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基が結合したオキシカルボニル基;
アミノ基;
1つ又は2つの炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたアミノ基;
スルファモイル基;
1つ又は2つの炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたスルファモイル基;
炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニルアミノ基;
ヒドロキシ基;
ハロゲン原子;
−CO
2M(好ましくはカルボキシ基);(Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表し、好ましくは水素原子を表す。)
−SO
3M(好ましくはスルホ基);(Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表し、好ましくは水素原子を表す。)
ニトロ基;
シアノ基;
炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニルオキシ基;
炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基が結合したスルホニル基;
カルバモイル基;
1つ又は2つの炭素数1〜20の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたカルバモイル基;
水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;
水素原子の全てがフッ素原子で置換された炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;
水素原子の一部をフッ素が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;
オキソ基;
炭素数1〜40の炭化水素基の置換基としては、より好ましくは群s2の置換基が挙げられる。
[群s2]
炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が片側に結合したオキシ基;
炭素数が1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニル基;
炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したオキシカルボニル基;
アミノ基;
1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたアミノ基;
スルファモイル基;
1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたスルファモイル基;
炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニルアミノ基;
ヒドロキシ基;
フッ素原子、塩素原子、臭素原子;
−CO
2M(好ましくはカルボキシ基);(Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表し、好ましくは水素原子を表す。)
−SO
3M(好ましくはスルホ基);(Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表し、好ましくは水素原子を表す。)
ニトロ基;
シアノ基;
炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニルオキシ基;
炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したスルホニル基;
カルバモイル基;
1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたカルバモイル基;
水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜10の炭化水素基;
水素原子の全てがフッ素原子で置換された炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が置換した炭素数1〜10の炭化水素基;
水素原子の一部をフッ素が置換した炭素数1〜10の炭化水素基;
オキソ基;
【0057】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される置換基を有する炭素数1〜40の炭化水素基としては、1価又は2価の置換基を有する炭素数1〜40の炭化水素基が挙げられ、好ましくは、1価若しくは2価の置換基を有する炭素数1〜30の飽和若しくは不飽和鎖状炭化水素基、1価若しくは2価の置換基を有する炭素数3〜30の飽和若しくは不飽和脂環式炭化水素基、1価若しくは2価の置換基を有する炭素数6〜30の芳香族炭化水素基又は炭化水素基を組合せた基であって、1価若しくは2価の置換基を有する炭素数1〜30の基が挙げられ、
より好ましくは、群s1の置換基を有する炭素数1〜20の飽和若しくは不飽和鎖状炭化水素基、群s1の置換基を有する炭素数3〜20の飽和若しくは不飽和脂環式炭化水素基、群s1の置換基を有する炭素数6〜20の芳香族炭化水素基又は炭化水素基を組合せた基であって、群s1の置換基を有する炭素数1〜20の基が挙げられ、
とりわけ好ましくは、群s2の置換基を有する炭素数1〜15の飽和若しくは不飽和鎖状炭化水素基、群s2の置換基を有する炭素数3〜15の飽和若しくは不飽和脂環式炭化水素基、群s2の置換基を有する炭素数6〜15の芳香族炭化水素基又は炭化水素基を組合せた基であって、群s2の置換基を有する炭素数1〜15の基が挙げられる。
【0058】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される複素環基としては、単環であってもよいし多環であってもよく、好ましくは環の構成要素としてヘテロ原子を含む複素環である。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子等が挙げられる。
複素環基の炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜22であり、さらに好ましくは3〜20であり、さらにより好ましくは3〜18であり、より一層好ましくは3〜15であり、特に好ましくは3〜14である。
【0059】
窒素原子を含む複素環としては、
アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン等の単環系飽和複素環;
2,5−ジメチルピロール等のピロール、2−メチルピラゾール、3−メチルピラゾール等のピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール等の5員環系不飽和複素環;
ピリジン、ピリダジン、6−メチルピリミジン等のピリミジン、ピラジン、1,3,5−トリアジン等の6員環系不飽和複素環;
インダゾール、インドリン、イソインドリン、インドール、インドリジン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、5,6,7,8−テトラヒドロ(3−メチル)キノキサリン、3−メチルキノキサリン等のキノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、ナフチリジン、プリン、プテリジン、ベンゾピラゾール、ベンゾピペリジン等の縮合二環系複素環;
カルバゾール、アクリジン、フェナジン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
【0060】
酸素原子を含む複素環としては、
オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1−シクロペンチルジオキソラン等の単環系飽和複素環;
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン、1,4−ジオキサスピロ[4.5]ノナン等の二環系飽和複素環;
α−アセトラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びδ−バレロラクトン等のラクトン系複素環;
2,3−ジメチルフラン、2,5−ジメチルフラン等のフラン等の5員環系不飽和複素環;
2H−ピラン、4H−ピラン等の6員環系不飽和複素環;
1−ベンゾフラン、4−メチルベンゾピラン等のベンゾピラン、ベンゾジオキソール、クロマン、イソクロマン等の縮合二環系複素環;
キサンテン、ジベンゾフラン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
【0061】
硫黄原子を含む複素環としては、
ジチオラン等の5員環系飽和複素環;
チアン、1,3−ジチアン、2−メチル−1,3−ジチアン等の6員環系飽和複素環;
3−メチルチオフェン、2−カルボキシチオフェン等のチオフェン、4H−チオピラン、ベンゾテトラヒドロチオピラン等のベンゾチオピラン等の5員環系不飽和複素環;
ベンゾチオフェン等の縮合二環系複素環等;
チアントレン、ジベンゾチオフェン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
【0062】
窒素原子及び酸素原子を含む複素環としては、
モルホリン、2−ピロリドン、2−メチル−2−ピロリドン、2−ピペリドン及び2−メチル−2−ピペリドン等の単環系飽和複素環;
4−メチルオキサゾール等のオキサゾール、2−メチルイソオキサゾール、3−メチルイソオキサゾール等のイソオキサゾール等の単環系不飽和複素環;
ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジン、ベンゾジオキサン、ベンゾイミダゾリン等の縮合二環系複素環;
フェノキサジン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
【0063】
窒素原子及び硫黄原子を含む複素環としては、
3―メチルチアゾール、2,4−ジメチルチアゾール等のチアゾール等の単環系複素環;
ベンゾチアゾール等の縮合二環系複素環;
フェノチアジン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
【0064】
上記複素環は、上記に挙げた炭化水素基を組合せた基であってもよく、例えば、テトラヒドロフリルメチル基等が挙げられる。
他の複素環は、以下の基で表されるものであってもよい。
【化31】
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【0065】
また上記複素環基は、R
1〜R
5の2つ以上が結合して形成される複素環基であってもよい。こうした複素環基は、R
1〜R
5が結合するベンゼン環と共に2環以上の環構造を有している。この2環以上の環構造としては、例えば、以下の式の構造が挙げられる。
【化32】
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【0066】
なお、上記の複素環の結合位は、各環に含まれる任意の水素原子が脱離した部分である。
【0067】
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される複素環基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。また前記複素環が、その構成元素として窒素原子を含んでいる場合、この窒素原子には、上記に挙げた炭化水素基が置換基として結合していてもよい。
該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される置換基を有する複素環基としては、1価又は2価の置換基を有する複素環基が挙げられ、好ましくは群s1の置換基を有する複素環基が挙げられ、より好ましくは群s2の置換基を有する複素環基が挙げられる。
【0068】
上記炭化水素基又は複素環基が有していてもよい置換基(第一置換基)は、1つ又は2つ以上であってもよく、2つ以上の置換基は、互いに独立して、同一であってもよく異なってもよい。
さらに、前記第一置換基は、その一部に含まれる炭化水素基に別の置換基(第二置換基)が結合していてもよい。第二置換基は、第一置換基と同様の基から選択できる。
以下、R
1〜R
5、R
12、R
13の−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−COCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCON(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、−SO
3M、−CO
2Mについて説明する。
−CO−R
102としては、ホルミル基;アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、2,2−ジメチルプロパノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、(2−エチル)ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ヘンイコサノイル基、ベンゾイル基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したカルボニル基(該カルボニル基をアシル基とする場合、炭素数は2〜41である)及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−CO−R
102に該当する基等が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜11(さらに好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニル基(該カルボニル基をアルカノイル基とする場合、炭素数はより好ましくは2〜12である)、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−CO−R
102に該当する基等が挙げられる。
−COO−R
101としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、(2−エチル)ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、ウンデシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、イコシルオキシカルボニル基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したオキシカルボニル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−COO−R
102に該当する基等が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したオキシカルボニル基、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−COO−R
102に該当する基等が挙げられる。
−OCO−R
102としては、ホルミルオキシ基;アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、2,2−ジメチルプロパノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、(2−エチル)ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、デカノイルオキシ基、ウンデカノイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、ヘンイコサノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したカルボニルオキシ基(該カルボニルオキシ基をアシルオキシ基とする場合、炭素数は2〜41である)及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−OCO−R
102に該当する基等が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜11(さらに好ましくは炭素数1〜10)の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニルオキシ基(該カルボニルオキシ基をアシルオキシ基とする場合、炭素数はより好ましくは2〜12である)、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−OCO−R
102に該当する基等が挙げられる。
−COCO−R
102としては、メチルオキサリル基、エチルオキサリル基、プロピルオキサリル基、ブチルオキサリル基、ペンチルオキサリル基、ヘキシルオキサリル基、(2−エチル)ヘキシルオキサリル基、ヘプチルオキサリル基、オクチルオキサリル基、ノニルオキサリル基、デシルオキサリル基、ウンデシルオキサリル基、ドデシルオキサリル基、イコシルオキサリル基、シクロペンチルオキサリル基、シクロヘキシルオキサリル基、フェニルオキサリル基、p−トリルオキサリル基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したオキサリル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−COCO−R
102に該当する基等が挙げられる。
−O−R
102としては、ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、(2−エチル)ヘキシルオキシ基、イコシルオキシ基、1−フェニルエトキシ基、1−メチル−1−フェニルエトキシ基、フェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,2−ジシアノフェニルオキシ基、2,3−ジシアノフェニルオキシ基、2,4−ジシアノフェニルオキシ基、2,5−ジシアノフェニルオキシ基、2,6−ジシアノフェニルオキシ基、3,4−ジシアノフェニルオキシ基、3,5−ジシアノフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−エトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、3−エトキシフェニルオキシ基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したオキシ基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−O−R
102に該当する基等が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したオキシ基、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−O−R
102に該当する基等が挙げられる。
−SO
2−R
101としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、(2−エチル)ヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、ウンデシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、イコシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−トリルスルホニル基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したスルホニル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−SO
2−R
101に該当する基等が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したスルホニル基、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−SO
2−R
101に該当する基等が挙げられる。
−SO
2N(R
102)
2としては、スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−ノニルスルファモイル基、N−デシルスルファモイル基、N−ウンデシルスルファモイル基、N−ドデシルスルファモイル基、N−イコシルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基等、及び上記の式で表される基等の1つの炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたスルファモイル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−SO
2N(R
101)
2に該当する基等;
N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−ジイソプロピルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ジイソブチルスルファモイル基、N,N−ジsec−ブチルスルファモイル基、N,N−ジtert−ブチルスルファモイル基、N,N−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジペンチルスルファモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ジヘキシルスルファモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N,N−ジヘプチルスルファモイル基、N,N−オクチルメチルスルファモイル基、N,N−ジオクチルスルファモイル基、N,N−ジノニルスルファモイル基、N,N−デシルメチルスルファモイル基、N,N−ウンデシルメチルスルファモイル基、N,N−ドデシルメチルスルファモイル基、N,N−イコシルメチルスルファモイル基、N,N−フェニルメチルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基等、及び上記の式で表される基等の2つの炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたスルファモイル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−SO
2N(R
101)
2に該当する基等が挙げられ、より好ましくは1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたスルファモイル基、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−SO
2N(R
101)
2に該当する基等が挙げられる。
−CON(R
102)
2としては、カルバモイル基;
N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−イソブチルカルバモイル基、N−sec−ブチルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N−ペンチルカルバモイル基、N−(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N−ヘプチルカルバモイル基、N−オクチルカルバモイル基、N−ノニルカルバモイル基、N−デシルカルバモイル基、N−ウンデシルカルバモイル基、N−ドデシルカルバモイル基、N−イコシルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基等、及び上記の式で表される基等の1つの炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたカルバモイル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−CON(R
102)
2に該当する基等;
N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−エチルメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−プロピルメチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N,N−イソプロピルメチルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N,N−tert−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N,N−ジsec−ブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N,N−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ブチルオクチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジヘプチルカルバモイル基、N,N−オクチルメチルカルバモイル基、N,N−ジオクチルカルバモイル基、N,N−ジノニルカルバモイル基、N,N−デシルメチルカルバモイル基、N,N−ウンデシルメチルカルバモイル基、N,N−ドデシルメチルカルバモイル基、N,N−イコシルメチルカルバモイル基、N,N−フェニルメチルカルバモイル基、N,N−ジフェニルカルバモイル基等、及び上記の式で表される基等の2つの炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたカルバモイル基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−CON(R
102)
2に該当する基等が挙げられ、より好ましくは1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたカルバモイル基、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−CON(R
102)
2に該当する基等が挙げられる。
−N(R
102)
2としては、アミノ基;
N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N−sec−ブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N−ヘプチルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N−ノニルアミノ基、N−デシルアミノ基、N−ウンデシルアミノ基、N−ドデシルアミノ基、N−イコシルアミノ基、N−フェニルアミノ基等、及び上記の式で表される基等の1つの炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたアミノ基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−N(R
102)
2に該当する基等;
N,N−ジメチルアミノ基、N,N−エチルメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−プロピルメチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−イソプロピルメチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−tert−ブチルメチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジsec−ブチルアミノ基、N,N−ジtert−ブチルアミノ基、N,N−ブチルメチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)アミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N,N−ジヘプチルアミノ基、N,N−ジオクチルアミノ基、N,N−ジノニルアミノ基、N,N−デシルメチルアミノ基、N,N−ウンデシルメチルアミノ基、N,N−ドデシルメチルアミノ基、N,N−イコシルメチルアミノ基、N,N−フェニルメチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基等、及び上記の式で表される基等の2つの炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)で置換されたアミノ基及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−N(R
102)
2に該当する基等;が挙げられ、より好ましくは1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基で置換されたアミノ基、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−N(R
102)
2に該当する基等が挙げられる。
−NHCO−R
102としては、ホルミルアミノ基;アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、2,2−ジメチルプロパノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、(2−エチル)ヘキサノイルアミノ基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、ヘンイコサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等、及び上記の式で表される基等の炭素数1〜40(好ましくは炭素数1〜20)の炭化水素基又はその誘導化基(例えばカルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲン(好ましくは塩素原子)、炭素数1〜10のアルキルスルファモイル基(好ましくはオクチルスルファモイル基)等で誘導化された基)が結合したカルボニルアミノ基(該カルボニルアミノ基をアシルアミノ基とする場合、炭素数は1〜40である)及び表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−NHCOR
102に該当する基等が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基又はその誘導化基が結合したカルボニルアミノ基(該カルボニルアミノ基をアルカノイルアミノ基とする場合、炭素数はより好ましくは1〜10である)、及び以下の表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物において−NHCOR
102に該当する基等が挙げられる。
−NHCON(R
102)
2としては、上記に挙げた基等や表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−NHCON(R
102)
2に該当する基等が挙げられる。
−NHCOOR
102としては、上記に挙げた基等や表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−NHCOOR
102に該当する基等が挙げられる。
−OCON(R
102)
2としては、上記に挙げた基等や表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11に示される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち下記の表10〜11に示す化合物を除く化合物において−OCON(R
102)
2に該当する基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が好ましい。
−SO
3M及び−CO
2MのMとしては、水素原子;リチウム原子、ナトリウム原子及びカリウム原子等のアルカリ金属原子が挙げられ、好ましくは水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子が挙げられる。
【0069】
上記−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−COCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCON(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2に含まれる置換基(第一置換基)は、1つ又は2つ以上であってもよく、2つ以上の置換基は、互いに独立して、同一であってもよく異なってもよい。
さらに、前記第一置換基は、その一部に含まれる炭化水素基に別の置換基(第二置換基)が結合していてもよい。第二置換基は、第一置換基と同様の基から選択できる。
【0070】
R
2とR
3、R
3とR
4、及びR
4とR
5が形成する環は、式(I)のイソインドリン骨格のベンゼン環と縮合している。R
2とR
3、R
3とR
4、又はR
4とR
5が形成する環と前記ベンゼン環との縮合環構造としては、インデン、ナフタレン、ビフェニレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、N−メチルフタルイミド、N−(1−フェニルエチル)フタルイミド及びテトラセン等の炭化水素系縮環構造及びその部分還元体(例えば、9,10−ジヒドロアントラセン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンなど);インドール、イソインドール、インダゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、ペリミジン、フェナントロリン、フェナジン等の含窒素縮合複素環及びその部分還元体;3−ヒドロベンゾフラン−2−オン等の含酸素縮合複素環及びその部分還元体が挙げられる。
【0071】
R
2とR
3、R
3とR
4、及びR
4とR
5が環を形成する場合、該環は置換基を有していてもよい。該置換基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
【0072】
R
3とR
4とが環を形成する場合、R
2及びR
5は、互いに独立に、好ましくは水素原子、アミノ基またはヒドロキシ基である。
R
2とR
3が環を形成する場合は、R
4とR
5は環を形成しないことが好ましく、R
4とR
5が水素原子であることがより好ましい。
またR
4とR
5が環を形成する場合は、R
2とR
3は環を形成しないことが好ましく、R
2とR
3が水素原子であることがより好ましい。
【0073】
R
12とR
13とが形成する環は、式(I)のイソインドリン骨格のエキソメチレン(C=CH
2)と結合しており、R
12とR
13が形成する環をこのエキソメチレン(C=CH
2)を含んだ構造として挙げると、例えば、下記群A、群Bの様なカルボニル基とエキソメチレンとカルボニル基とがこの順で並ぶ構造が例示できる。**は、イソインドリン骨格との結合手を表す。
【0074】
[群A]
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0075】
[群B]
【化34】
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【0076】
R
104、R
105、R
106及びR
107は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−COCO−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
【0077】
R
104及びR
105は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表すことが好ましい。
【0078】
R
104、R
105、R
106及びR
107で表される、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−COCO−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、−SO
3M及び−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基は、R
1〜R
5、R
12及びR
13で表される−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−COCO−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基と同じものが挙げられる。
【0079】
R
104、R
105、R
106及びR
107として好ましいものは、R
1〜R
5、R
12及びR
13における好ましいものと同じものが挙げられる。
【0080】
R
104、R
105、R
106及びR
107は、互いに独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、シクロヘキシル基及びフェニル基等の炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であることが好ましい。
【0081】
群A及び群Bに例示した基は、環構造に結合する水素原子が置換基で置換されていてもよい。
該置換基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基のうち、好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
R
1が水素原子であり、R
2〜R
5が、互いに独立に、水素原子又はニトロ基であることが好ましい。
【0082】
前記群A及び群Bとしては、式(QQ1)〜式(QQ25)及び特願2017−016290の式(QQA1)〜式(QQA35)で表される環が挙げられる。
【0083】
R
12とR
13とが環を形成しない場合、化合物(I)は、式(I−a)で表される化合物(以下、化合物(I−a)という場合がある。)、式(II)で表される化合物(以下、化合物(II)という場合がある。)、式(II−a0)で表される化合物(以下、化合物(II−a0)という場合がある。)、式(II−a1)で表される化合物(以下、化合物(II−a1)という場合がある。)であることが好ましく、式(I−a)で表される化合物がより好ましい。
【0084】
【化35】
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【0085】
[式(I−a)中、L
1、R
11、R
1〜R
5及び波線は、前記と同じ意味を表す。
L
2は、−CO−又は−SO
2−を表す。
R
14は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。]
【0086】
R
14で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基としては、R
11及びR
101で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基と同じものが挙げられる。
R
14の好ましいものとしては、R
11及びR
101の好ましいものと同じものが挙げられる。
【0087】
化合物(I−a)において、R
11とR
14とは同じ基であることが好ましい。
また、L
1とL
2とが同じ基であることが好ましい。
R
11及びR
14は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいテトラヒドロナフチル基、置換基を有していてもよいピリジニル基、置換基を有していてもよいチエニル基、置換基を有していてもよいフリル基又は置換基を有していてもよいピリジニル基であることが好ましい。
該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜8である。
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該ピリジニル基、該チエニル基、該フリル基及び該アルキル基は、置換基を有していてもよい。これらの基は、置換基に代わりにアルキル基が結合していてもよい。
該置換基としては、R
1〜R
5、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基に結合していてもよいアルキル基、又は該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基及びオクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基;炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;スルファモイル基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
該アルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
L
1は、−CO−であることが好ましい。
L
2は、−CO−であることが好ましい。
R
1は、水素原子であることが好ましい。
R
2〜R
5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基であることが好ましい。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。ハロゲン原子の数は、好ましくは1〜4個であり、より好ましくは1又は2個である。R
3又はR
4が、ハロゲン原子であることが好ましい。ニトロ基の数は、好ましくは0〜2個であり、より好ましくは0又は1個である。R
3又はR
4が、ニトロ基であることが好ましい。
【0088】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
[式(II)中、R
1〜R
5、R
11〜R
13及び波線は、それぞれ前記と同じ意味を表す。]
【0090】
R
11は、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいテトラヒドロナフチル基、置換基を有していてもよいピリジニル基、置換基を有していてもよいチエニル基、置換基を有していてもよいフリル基又は置換基を有していてもよいアルキル基であることが好ましい。該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜8である。
【0091】
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該ピリジニル基、該チエニル基、該フリル基及び該アルキル基は、置換基を有していてもよい。これらの基は、置換基に代わりにアルキル基が結合していてもよい。
該置換基としては、R
1〜R
5、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基に結合していてもよいアルキル基、又は該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基及びオクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基;炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;スルファモイル基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
該アルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
R
1は、水素原子であることが好ましい。
R
2〜R
5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基であることが好ましい。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。ハロゲン原子の数は、好ましくは1〜4個であり、より好ましくは1又は2個である。R
3又はR
4が、ハロゲン原子であることが好ましい。ニトロ基の数は、好ましくは0〜2個であり、より好ましくは0又は1個である。R
3又はR
4が、ニトロ基であることが好ましい。
R
12は、−CO−R
102又は−SO
2−R
101であることが好ましい。R
12は、−CO−R
102であることがより好ましい。
R
13は、シアノ基であることが好ましい。
R
101及びR
102は、それぞれ前記と同じ意味を表す。
【0092】
化合物(I)は、式(II−a0)で表される化合物(以下、化合物(II−a0)という場合がある。)であることが好ましい。
【0093】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0094】
[式(II−a0)中、R
1〜R
5、R
12〜R
13及び波線は、それぞれ前記と同じ意味を表す。
R
2とR
3、R
3とR
4、R
4とR
5及びR
12とR
13は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
ただし、R
12及びR
13のうち1つは、シアノ基であり、R
12及びR
13のうちもう1つは、−SO
2−R
223で表される基である場合、R
2〜R
5の少なくとも1つは、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−COCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、R
2とR
3が環を形成する場合、R
4とR
5は環を形成しない。
R
222は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基を表す。
R
223は、R
222と同一である。
Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。
R
101、R
102及びMが複数存在する場合、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0095】
R
222で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基としては、R
11で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基と同じものが挙げられる。
R
222で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基の好ましいものとしては、R
11で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基の好ましいものと同じものが挙げられる。
R
222は、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいテトラヒドロナフチル基又は置換基を有していてもよいアルキル基であることが好ましい。該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1〜8である。
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基及び該アルキル基は、置換基を有していてもよい。これらの基は、置換基に代わりにアルキル基が結合していてもよい。
該置換基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
【0096】
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基に結合していてもよいアルキル基、又は該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基及びオクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基;炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;スルファモイル基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
該アルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
R
1は、水素原子であることが好ましい。
R
2〜R
5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基であることが好ましい。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。ハロゲン原子の数は、好ましくは1〜4個であり、より好ましくは1又は2個である。R
3又はR
4が、ハロゲン原子であることが好ましい。ニトロ基の数は、好ましくは0〜2個であり、より好ましくは0又は1個である。R
3又はR
4が、ニトロ基であることが好ましい。
R
12は、−CO−R
102又は−SO
2−R
101であることが好ましい。R
12は、−SO
2−R
101であることがより好ましい。
R
13は、シアノ基であることが好ましい。
R
101及びR
102は、それぞれ前記と同じ意味を表す。
化合物(I)は、式(II−a1)で表される化合物(以下、化合物(II−a1)という場合がある。)であることが好ましい。
【0097】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
[式(II−a1)中、R
1〜R
5、R
12〜R
13及び波線は、それぞれ前記と同じ意味を表す。
R
111は、置換基を有していてもよい複素環を表す。]
【0099】
R
111で表される置換基を有していてもよい複素環基としては、R
11で表される置換基を有していてもよい複素環基と同じものが挙げられる。
R
111で表される置換基を有していてもよい複素環基の好ましいものとしては、R
11で表される置換基を有していてもよい複素環基の好ましいものと同じものが挙げられる。
R
111は、置換基を有していてもよいピリジニル基、チエニル基及びフリル基であることが好ましい。
該ピリジニル基、該チエニル基及び該フリル基は、置換基を有していてもよい。これらの基は、置換基に代わりにアルキル基が結合していてもよい。
該置換基としては、R
11で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基の好ましいものとしては、R
11で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基に結合していてもよいアルキル基、又は該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基及びオクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;
トリフルオロメチル基;炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;スルファモイル基;
−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
R
12は、−CO−R
102又は−SO
2−R
101であることが好ましい。R
12は、−SO
2−R
101であることがより好ましい。R
101及びR
102は、それぞれ前記と同じ意味を表す。
R
13は、シアノ基であることが好ましい。
R
1は、水素原子であることが好ましい。
R
2〜R
5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基であることが好ましい。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。ハロゲン原子の数は、好ましくは1〜4個であり、より好ましくは1又は2個である。R
3又はR
4が、ハロゲン原子であることが好ましい。ニトロ基の数は、好ましくは0〜2個であり、より好ましくは0又は1個である。R
3又はR
4が、ニトロ基であることが好ましい。
【0100】
R
12とR
13とが環を形成する場合、化合物(I)は、式(I−b)で表される化合物(以下、化合物(I−b)という場合がある。)であることが好ましい。
【0101】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
[式(I−b)中、L
1、R
11、R
1〜R
5及び波線は、前記と同じ意味を表す。
R
20及びR
30は結合して環Qを形成する。
環Qは、置換基を有していてもよく、環の構成員数が5〜7の環であり、該環Qは、炭化水素環でもよく複素環でもよい。環Qには、炭化水素環及び複素環から選ばれる、環の構成員数が5〜7の単環又は該単環が縮合した縮環が結合してもよい。]
【0103】
環の構成員数は、5〜6の環であることが好ましい。
これら単環又は縮環は、2箇所で環Qと結合して縮環を構成するのが好ましい。
環Q及びそこに単環又は縮環が結合した環としては、前記群A、群Bと同じものが挙げられ、好ましくは式(QQ1)〜式(QQ25)で表される環である。
このうち、好ましくは式(Q1)、式(Q4)、式(Q7)、式(Q8)、式(Q18)(式(Q18)のうち好ましくは式(QQ25))で表される環であり、より好ましくは式(Q8)、式(Q18)(式(Q18)のうち好ましくは式(QQ25))で表される環である。
【0104】
環Q、及び環Qに縮合してもよい炭化水素環及び複素環から選ばれる、環の構成員数が5〜7の置換基を有していてもよい単環又は該単環の2つ以上が縮合した縮環は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
【0105】
化合物(I−b)は、式(I−c)で表される化合物(以下、化合物(I−c)という場合がある。)であることがより好ましい。
【0106】
【化40】
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【0107】
[式(I−c)中、L
1、R
11、R
1〜R
5及び波線は前記と同じ意味を表す。
R
6及びR
7は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−COCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環を表す。
R
101、R
102及びMは、前記と同じ意味を表す。]
【0108】
R
6及びR
7は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環を表すことが好ましい。
【0109】
R
6及びR
7で表される、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−COCO−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基は、R
1〜R
5、R
12及びR
13で表される−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−COCO−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHCO−N(R
102)
2、−NHCOOR
102、−OCON(R
102)
2、ハロゲン原子、−SO
3M、−CO
2M、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基と同じものが挙げられる。
【0110】
R
6及びR
7として好ましいものは、R
1〜R
5、R
12及びR
13における好ましいものと同じものが挙げられる。
【0111】
化合物(I−b)又は化合物(I−c)において、R
11は、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいテトラヒドロナフチル基、置換基を有していてもよいピリジニル基、置換基を有していてもよいチエニル基、置換基を有していてもよいフリル基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜40のアルキル基であることが好ましい。
R
11が、置換基を有していてもよいアルキル基である場合、該アルキル基は、炭素数1〜20であることが好ましく、炭素数が1〜10であることがより好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましい。
【0112】
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該ピリジニル基、該チエニル基、該フリル基及び該アルキル基は、置換基を有していてもよい。これらの基は、置換基の代わりにアルキル基が結合していてもよい。
該置換基としては、R
1〜R
5、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
【0113】
該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基に結合していてもよいアルキル基、又は該フェニル基、該ナフチル基、該テトラヒドロナフチル基、該チエニル基、該フリル基及び該ピリジニル基の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基及びオクチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基;炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;スルファモイル基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
該アルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;−SO
3M;−CO
2Mであることが好ましい。
【0114】
R
1は、水素原子であることが好ましい。
L
1は、−CO−であることが好ましい。
R
2〜R
5は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基であることが好ましい。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。ハロゲン原子の数は、好ましくは1〜4個であり、より好ましくは1又は2個である。R
3又はR
4が、ハロゲン原子であることが好ましい。ニトロ基の数は、好ましくは0〜2個、より好ましくは0又は1個である。R
3又はR
4が、ニトロ基であることが好ましい。
【0115】
R
6及びR
7は、互いに独立に、R
1〜R
5、R
12、R
13の好ましいものと同じものであることが好ましく、互いに独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、(2−エチル)ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、シクロヘキシル基及びフェニル基等の炭素数1〜10の炭化水素基又は水素原子であることがより好ましい。
【0116】
化合物(I)の具体例としては、例えば、式(I−aa)において、表1〜表4及び表9(a)に示す置換基を有する化合物(化合物1〜360及び化合物725〜745)が挙げられる。
B
1B
2は、式(BB1)〜式(BB60)で表されるいずれかの部分構造を表す。
B
1B
2としては、式(BB1)、式(BB6)又は式(BB19)が好ましい。
R
11、R
14は、式(HH1)〜式(HH89)で表されるいずれかの部分構造を表す。
【0117】
【化41】
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【0118】
【表1】
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【0119】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
また、化合物(I)の具体例としては、例えば、式(I−bb)において、表5〜表8、及び表9(b)に示す置換基を有する化合物(化合物361〜724及び化合物746〜759)が挙げられる。
B
1B
2は、式(BB1)〜式(BB60)で表されるいずれかの部分構造を表す。
B
1B
2としては、式(BB1)、式(BB6)又は式(BB19)が好ましい。
QQは、式(QQ1)〜式(QQ25)で表されるいずれかの部分構造を表す。QQとしては、式(QQ25)が好ましい。
R
11は、式(HH1)〜式(HH89)で表されるいずれかの部分構造を表す。
【0123】
【化42】
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【0124】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0127】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
【表9(a)】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
【表9(b)】
[この文献は図面を表示できません]
【0130】
化合物(I)の他の具体例としては、例えば、表10に示す置換基を有する式(I−aa)の化合物、及び表11に示す置換基を有する式(I−bb)の化合物が挙げられる。また化合物(I)は特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち、以下の表10〜11に示す置換基を有する化合物を除く化合物であってもよい。
B
1B
2は、式(BB1)〜式(BB60)、式(BBD1)、式(BBI1)、式(BBJ2)、式(BBO10)で表されるいずれかの部分構造を表す。
R
11、R
14は、式(HH1)〜式(HH89)、式(HHJ5)、式(HHJ6)、式(HHJ7)、式(HHJ10)、式(HHJ14)、式(HHJ15)、式(HHk5)、式(HHk6)、式(HHk7)で表されるいずれかの部分構造を表す。
QQは、式(QQ1)〜式(QQ25)で表されるいずれかの部分構造を表す。
【0131】
【表10】
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【0132】
【表11】
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【0133】
表1〜9(b)及び表10〜11中の各記号は、以下の部分構造を表す。
なお、部分構造において、Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、Phはフェニル基を表す。また、※、B
1、B
2及び**は、それぞれ、結合手を表す。
各部分構造において、環構造に置換する置換基が、オルト位、パラ位、メタ位のいずれかで結合するものしか例示されていなくても、以下の例示には、オルト位、パラ位、メタ位それぞれで置換する3つの態様が含まれる。
【0134】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0136】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0137】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0139】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0141】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0143】
化合物1〜化合物12、化合物100〜化合物360、化合物448〜化合物759、化合物01−10、化合物01−124、化合物01−138、化合物01−151、化合物01−24、化合物01−364、化合物01−37、化合物01−378、化合物01−391、化合物21−107、化合物21−108、化合物21−117、化合物21−118、化合物21−119、化合物21−13、化合物21−135、化合物21−14、化合物21−144、化合物21−15、化合物21−167、化合物21−168、化合物21−169、化合物21−185、化合物21−219、化合物21−292、化合物21−293、化合物21−294、化合物21−30、化合物21−31、化合物21−32、化合物21−34、化合物21−37、化合物21−38、化合物21−39、化合物21−4、化合物21−40、化合物21−43、化合物21−46、化合物21−48、化合物21−5、化合物21−53、化合物21−55、化合物21−87、化合物21−88、化合物21−89、化合物22−10、化合物22−1411、化合物22−1414、化合物22−1417、化合物22−1439、化合物22−1440、化合物22−3565、化合物22−3566、化合物22−3569、化合物22−3570、化合物22−4、化合物22−4961、化合物22−5、化合物22−6、化合物22−7、化合物22−8、化合物22−9、化合物51−28、化合物52−2436、化合物31−107、化合物31−31、化合物31−32、化合物31−34、化合物31−37、化合物31−38、化合物31−39、化合物31−40、化合物31−43、化合物31−46、化合物31−49、化合物31−5、化合物31−54、化合物32−1411、化合物32−1414、化合物32−1417、化合物41−842、化合物41−843、化合物41−845、化合物71−25、化合物71−30、化合物72−12が好ましく、
化合物1〜化合物12、化合物100〜化合物273、化合物448〜化合物637及び化合物725〜化合物759がより好ましく、
化合物1〜化合物12、化合物100〜化合物168、化合物186〜化合物255、化合物273、化合物448〜化合物532、化合物550〜化合物619、化合物637、化合物725〜化合物726、化合物732〜化合物733、化合物739〜化合物740、化合物746〜化合物747及び化合物753〜化合物754がさらに好ましく、
化合物100〜化合物168、化合物186〜化合物255、化合物273、化合物464〜化合物532、化合物550〜化合物619、化合物637、化合物732〜化合物733、化合物739〜化合物740、化合物746〜化合物747及び化合物753〜化合物754が特に好ましい。
【0144】
化合物(I)の具体例としては、表1〜表8、表9(a)、表9(b)及び表10〜表11で表される化合物、及び特願2017−016290の表10〜966に示される化合物のうち、上記の表10〜11に示す置換基を有する化合物を除く化合物に、1〜3個の−SO
3M又は−CO
2Mが結合された化合物も挙げられる。例えば、表2の化合物102に1〜3個のスルホ基が結合された化合物は、下記構造を表す。ただし、式中、−(SO
3H)は、化合物102のいずれかの水素原子を置換していることを意味するものとする。
【0145】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0146】
化合物1〜化合物12、化合物100〜化合物360、化合物448〜化合物759、化合物01−10、化合物01−124、化合物01−138、化合物01−151、化合物01−24、化合物01−364、化合物01−37、化合物01−378、化合物01−391、化合物21−107、化合物21−108、化合物21−117、化合物21−118、化合物21−119、化合物21−13、化合物21−135、化合物21−14、化合物21−144、化合物21−15、化合物21−167、化合物21−168、化合物21−169、化合物21−185、化合物21−219、化合物21−292、化合物21−293、化合物21−294、化合物21−30、化合物21−31、化合物21−32、化合物21−34、化合物21−37、化合物21−38、化合物21−39、化合物21−4、化合物21−40、化合物21−43、化合物21−46、化合物21−48、化合物21−5、化合物21−53、化合物21−55、化合物21−87、化合物21−88、化合物21−89、化合物22−10、化合物22−1411、化合物22−1414、化合物22−1417、化合物22−1439、化合物22−1440、化合物22−3565、化合物22−3566、化合物22−3569、化合物22−3570、化合物22−4、化合物22−4961、化合物22−5、化合物22−6、化合物22−7、化合物22−8、化合物22−9、化合物51−28、化合物52−2436、化合物31−107、化合物31−31、化合物31−32、化合物31−34、化合物31−37、化合物31−38、化合物31−39、化合物31−40、化合物31−43、化合物31−46、化合物31−49、化合物31−5、化合物31−54、化合物32−1411、化合物32−1414、化合物32−1417、化合物41−842、化合物41−843、化合物41−845、化合物71−25、化合物71−30、化合物72−12に、1〜3個の−SO
3M又は−CO
2Mが結合された化合物が好ましく、
化合物1〜化合物12、化合物100〜化合物273、化合物448〜化合物637及び化合物725〜化合物759がより好ましく、
化合物1〜化合物12、化合物100〜化合物168、化合物186〜化合物255、化合物273、化合物448〜化合物532、化合物550〜化合物619、化合物637、化合物725〜化合物726、化合物732〜化合物733、化合物739〜化合物740、化合物746〜化合物747及び化合物753〜化合物754に、1〜3個の−SO
3M又は−CO
2Mが結合された化合物がさらに好ましく、
化合物100〜化合物168、化合物186〜化合物255、化合物273、化合物464〜化合物532、化合物550〜化合物619、化合物637、化合物732〜化合物733、化合物739〜化合物740、化合物746〜化合物747及び化合物753〜化合物754に、1〜3個の−SO
3M又は−CO
2Mが結合された化合物が特に好ましい。
【0147】
化合物(I)としては、式(I)において、L
1は、−CO−又は−SO
2−、好ましくは−CO−であり、R
1は、水素原子又は−SO
3Mであり、R
2〜R
5は、それぞれ、独立に、水素原子、ニトロ基、−SO
3M、又はハロゲン原子であり、R
11は、−COO−R
101、−OCO−R
102、−SO
3M、−CO
2M、−O−R
102、−SO
2N(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選択される置換基を有していてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であり、R
12及びR
13のうち1つは、シアノ基であり、R
12及びR
13のうちもう1つは、−CO−R
11又は−SO
2−R
11、好ましくは−CO−R
11であり、R
101及びR
102は、それぞれ、水素原子、又は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属原子である化合物が好ましく、
L
1は、−CO−又は−SO
2−、好ましくは−CO−であり、R
1は、水素原子又は−SO
3Mであり、R
2〜R
5は、それぞれ、独立に、水素原子、ニトロ基、−SO
3M、又はハロゲン原子であり、R
11は、−COO−R
101、−OCO−R
102、−SO
3M、−CO
2M、−O−R
102、−SO
2N(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選択される置換基を有していてもよいフェニル基であり、R
12及びR
13のうち1つは、シアノ基であり、R
12及びR
13のうちもう1つは、−CO−R
11又−SO
2−R
11、好ましくは−CO−R
11であり、R
101及びR
102は、それぞれ、水素原子、又は炭素数1〜8のアルキル基であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属原子である化合物がより好ましい。
好ましい化合物(I)としては、上記の化合物に加え、式(I−c)で表される化合物であって、L
1は、−CO−又は−SO
2−、好ましくは−CO−であり、R
1は、水素原子又は−SO
3Mであり、R
2〜R
5は、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、−SO
3M、又はハロゲン原子であり、R
6〜R
7は、それぞれ、独立に、水素原子、−SO
3M、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基又はフェニル基であり、R
11は、−COO−R
101、−OCO−R
102、−SO
3M、−CO
2M、−O−R
102、−SO
2N(R
102)
2、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基からなる群より選択される置換基を有していてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であり、R
101及びR
102は、それぞれ、水素原子、又は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属原子である化合物も挙げられる。
【0148】
化合物(I)は、R
1が水素原子のとき、式(pt1)で表される化合物(以下、フタロニトリル化合物という場合がある)を式(pt2)で表される化合物(以下、アルコキシド化合物という場合がある)と反応させた後、式(pt3)で表される化合物と式(pt4)で表される化合物とをさらに酸の存在下で反応させることで製造できる。またR
1が水素原子以外の場合、さらに式(pt5)で表される化合物と反応させることにより化合物(I)を製造できる。
【0149】
【化53】
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【0150】
[式(pt1)〜式(pt5)及び式(I)中、L
1、R
1〜R
5及びR
11〜R
13は、前記と同一の意味を表す。
R
777は、炭素数1〜20のアルキル基を表す。
M
1は、アルカリ金属原子を表す。
LGは、ハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表す。]
【0151】
R
777で表される炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
M
1で表されるアルカリ金属原子としては、リチウム原子、ナトリウム原子及びカリウム原子が挙げられる。
【0152】
アルコキシド化合物の使用量は、フタロニトリル化合物1モルに対して、通常、0.1〜10モルであり、好ましくは0.2〜5モルであり、より好ましくは0.3〜3モルであり、さらに好ましくは0.4〜2モルである。
【0153】
化合物(pt3)の使用量は、フタロニトリル化合物1モルに対して、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜5モルであり、より好ましくは1〜3モルであり、さらに好ましくは1〜2モルである。
化合物(pt4)の使用量は、フタロニトリル化合物1モルに対して、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜5モルであり、より好ましくは1〜3モルであり、さらに好ましくは1〜2モルである。
【0154】
酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、フルオロスルホン酸、リン酸等の無機酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸等のスルホン酸;酢酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸及び酒石酸等のカルボン酸が挙げられ、好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸及びカルボン酸が挙げられ、より好ましくは酢酸が挙げられる。
酸の使用量は、フタロニトリル化合物1モルに対して、通常1〜20モルであり、好ましくは1〜10モルであり、より好ましくは1〜8モルであり、さらに好ましくは1〜6モルである。
【0155】
フタロニトリル化合物、アルコキシド化合物、化合物(pt3)及び化合物(pt4)の反応は、通常、溶媒の存在下に実施される。
溶媒としては、水;アセトニトリル等のニトリル溶媒;メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール及び1−オクタノール等のアルコール溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;アセトン等のケトン溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒;ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;トルエン等の芳香族炭化水素溶媒;塩化メチレン及びクロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;N,N−ジメチルホルムアルデヒド及びN−メチルピロリドン等のアミド溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒が挙げられ、好ましくは水、ニトリル溶媒、アルコール溶媒、エーテル溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、アミド溶媒及びスルホキシド溶媒が挙げられ、より好ましくは水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−オクタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドが挙げられ、さらに好ましくは水、アセトニトリル、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−オクタノール、アセトン、塩化メチレン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドが挙げられ、とりわけ好ましくは水、アセトニトリル、メタノール、エタノール及び2−プロパノールが挙げられる。
溶媒の使用量は、フタロニトリル化合物1質量部に対して、通常1〜1000質量部である。
【0156】
反応温度は、通常0〜200℃であり、好ましくは0〜100℃であり、より好ましくは0〜70℃であり、さらに好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常0.5〜300時間である。
【0157】
化合物(pt5)の使用量は、R
1が水素原子である化合物(I)1モルに対し、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜5モルであり、より好ましくは1〜3モルであり、さらに好ましくは1〜2モルである。
【0158】
また化合物(pt5)を反応させる場合、塩基が共存することが好ましい。塩基としては、トリエチルアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピペリジン等の有機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム及びフェニルリチウム等の有機金属化合物;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の無機塩基が挙げられる。
【0159】
塩基の使用量は、R
1が水素原子である化合物(I)1モルに対し、通常1〜10モルであり、好ましくは1〜5モルであり、より好ましくは1〜3モルであり、さらに好ましくは1〜2モルである。
【0160】
また化合物(pt5)の反応は、通常、溶媒の存在下に実施される。溶媒は、前記と同じ範囲から選択できる。
溶媒の使用量は、R
1が水素原子ではない化合物(I)1質量部に対して、通常1〜1000質量部である。化合物(pt5)の反応温度は、通常−90〜200℃であり、好ましくは−80〜100℃であり、より好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常0.5〜300時間である。
【0161】
化合物(I)がスルホ基又は−SO
3M
2を有していない場合、化合物(I)と発煙硫酸又はクロロスルホン酸等のスルホ化剤と反応させることによって、スルホ基又は−SO
3M
2を導入することができる。
M
2は、アルカリ金属原子を表す。
M
2で表されるアルカリ金属原子としては、リチウム原子、ナトリウム原子及びカリウム原子が挙げられる。
【0162】
発煙硫酸中のSO
3の使用量は、化合物(I)1モルに対し、通常1〜50モルであり、好ましくは5〜40モルであり、より好ましくは5〜30モルであり、さらに好ましくは5〜25モルである。
発煙硫酸中の硫酸の使用量は、化合物(I)1モルに対し、通常1〜200モルであり、好ましくは10〜100モルであり、より好ましくは10〜75モルであり、さらに好ましくは10〜50モルである。
【0163】
クロロスルホン酸の使用量は、化合物(I)1モルに対し、通常1〜500モルであり、好ましくは10〜300モルであり、より好ましくは10〜200モルであり、さらに好ましくは10〜150モルである。
【0164】
スルホ化の反応温度は、通常−20〜200℃であり、好ましくは−10〜100℃であり、より好ましくは0〜50℃である。反応時間は、通常0.5〜300時間である。
【0165】
反応混合物から、化合物(I)を取り出す方法は特に限定されず、公知の種々の方法で取り出すことができる。例えば、反応終了後、反応混合物をろ過することによって、化合物(I)を取り出すことができる。また、ろ過した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー又は再結晶等してもよい。また、反応終了後、反応混合物の溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィーで精製してもよい。
【0166】
<キノフタロン化合物>
本発明の顔料組成物に含まれるキノフタロン化合物としては、式(K−1)〜式(K−17)で表される化合物が挙げられる。
【0167】
【化54】
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【0168】
【化55】
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【0169】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0170】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0171】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0174】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
【化67】
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【0181】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
【化69】
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【0183】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
[R
k1〜R
k266は、互いに独立に、水素原子、−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、−NHSO
2−R
102、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SO
3H、−CO
2H、−SO
2Cl、−SO−R
102;−SO
3H又は−CO
2Hの1価〜3価の金属塩;−SO
3H又は−CO
2Hのアルキルアンモニウム塩;置換基を有してもよいフタルイミドメチル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
R
k1〜R
k266の隣接した基は、一体となって、置換基を有してもよい環を形成してもよい。
R
101は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
R
102は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。
R
101及びR
102が複数存在する場合、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。]
【0185】
R
k1〜R
k266で表される−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、ハロゲン原子としては、R
1〜R
5、R
12、R
13で表される−CO−R
102、−COO−R
101、−OCO−R
102、−O−R
102、−SO
2−R
101、−SO
2N(R
102)
2、−CON(R
102)
2、−N(R
102)
2、−NHCO−R
102、ハロゲン原子と同じものが挙げられ、これらの基は、さらに置換基を有していてもよく、該置換基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、アミノ基、4−メチル−1−ピペラジニル基、4−エチル−1−ピペラジニル基、1−ピペリジニル基、1−ピペリジニルメチルオキシ基、4−モルホリニル基等が挙げられる。
【0186】
R
k1〜R
k265で表される−NHSO
2−R
102としては、スルホニルアミノ基;メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、プロピルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、ペンチルスルホニルアミノ基、ヘキシルスルホニルアミノ基、(2−エチル)ヘキシルスルホニルアミノ基、ヘプチルスルホニルアミノ基、オクチルスルホニルアミノ基、ノニルスルホニルアミノ基、デシルスルホニルアミノ基、ウンデシルスルホニルアミノ基、ドデシルスルホニルアミノ基、イコシルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基及びp−トリルスルホニルアミノ基等の炭素数1〜20の炭化水素基が結合したスルホニル基が置換したアミノ基が挙げられ、これらの基は、さらに置換基を有していてもよく、該置換基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、アミノ基、4−メチル−1−ピペラジニル基、4−エチル−1−ピペラジニル基、1−ピペリジニル基、1−ピペリジニルメチルオキシ基、4−モルホリニル基等が挙げられる。
【0187】
R
k1〜R
k265で表される−SO−R
102としては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、ペンチルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基、(2−エチル)ヘキシルスルフィニル基、ヘプチルスルフィニル基、オクチルスルフィニル基、ノニルスルフィニル基、デシルスルフィニル基、ウンデシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、イコシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基及びp−トリルスルフィニル基等の炭素数1〜20の炭化水素基が結合したスルフィニル基が挙げられ、これらの基は、さらに置換基を有していてもよく、該置換基としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、アミノ基、4−メチル−1−ピペラジニル基、4−エチル−1−ピペラジニル基、1−ピペリジニル基、1−ピペリジニルメチルオキシ基、4−モルホリニル基等が挙げられる。
【0188】
R
k1〜R
k266で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基と同じものが挙げられる。
【0189】
R
k1〜R
k266で表される−SO
3H又は−CO
2H基の1価〜3価の金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;鉄塩;アルミニウム塩;等が挙げられ、
−SO
3H又は−CO
2Hのアルキルアンモニウム塩としては、オクチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン等の炭素数1〜40のモノアルキルアミンから誘導されるアンモニウム塩;パルミチルトリメチルアンモニウム、ジラウリルジメチルアンモニウム、ジステアリルジメチルアンモニウム等の第4級アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
なお−SO
3H又は−CO
2Hの金属塩を形成する金属イオンの価数が2価以上の場合、−SO
3-又は−CO
2-を有するキノフタロン化合物と金属イオンの割合は、電気的中性を保つよう価数に応じて調整される。
【0190】
置換基を有してもよいフタルイミドメチル基(C
6H
4(CO)
2N−CH
2−)における置換基としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−オクチル基、ステアリル基、2−エチルへキシル基等の直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜20のアルキル基;トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジブロモエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基等の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子に置換されている炭素数1〜20のアルキル基;2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−ニトロプロピル基等の置換基を有する炭素数1〜20のアルキル基;
フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−トリル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−メトキシフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2−アミノフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、4,5,8−トリクロロ−2−ナフチル基、アントラキノニル基、2−アミノアントラキノニル基等の置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基;
ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−tert−ブチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、2,4−ジクロロベンジル基等の炭素数1〜20のアルキル基と炭素数6〜20の芳香族炭化水素基とを組合せた基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、2,3−ジメチル−3−ペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ステアリルオキシ基、2−エチルへキシルオキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルオキシ基、2,2−ジトリフルオロメチルプロポキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−ブトキシエトキシ基、2−ニトロプロポキシ基、ベンジルオキシ基等炭素数1〜20の炭化水素基が片側に結合したオキシ基;
等が挙げられる。
【0191】
R
k1〜R
k266で表される基のうち隣接した基は、一体となって、置換基を有してもよい環を形成してもよい。該環としては、飽和脂肪族炭化水素環、不飽和炭化水素環、芳香族炭化水素環及び芳香族複素環が挙げられ、芳香族炭化水素環および芳香族複素環が好ましい。芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられ、また、芳香族複素環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピロール環、キノリン環、キノキサリン環、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、インドール環、カルバゾール環等が挙げられる。また、該環が有していてもよい置換基としては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。該置換基の好ましいものとしては、R
1〜R
5、R
11、R
12、R
13、R
101及びR
102で表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものと同じものが挙げられる。
【0192】
R
k1〜R
k266で表される基のうち、好ましい基としては、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、−O−R
102、−SO
3H、−CO
2H、−SO
3H又は−CO
2Hの1価〜3価の金属塩、−SO
3H又は−CO
2Hのアルキルアンモニウム塩、置換基を有していても良いフタルイミドメチル基、−SO
2N(R
102)
2が挙げられ、より好ましい基としては、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、−O−R
102が挙げられ、さらに好ましい基としては、ハロゲン原子が挙げられる。
【0193】
本発明の顔料組成物に含まれるキノフタロン化合物としては、キノフタロン染料及びキノフタロン顔料が挙げられ、
カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)等に記載されているC.I.アシッドイエロー3等の公知のキノフタロン黄色染料、
カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)等に記載されているC.I.ピグメントイエロー138等の公知のキノフタロン黄色顔料、
式(K−1−1)〜式(K−1−2)、
式(K−2−1)〜式(K−2−68)、
式(K−3−1)〜式(K−3−23)、
式(K−4−1)〜式(K−4−6)、式(K−5−1)〜式(K−5−6)、
式(K−6−1)〜式(K−6−50)、
式(K−7−1)〜式(K−7−4)、
式(K−8−1)〜式(K−8−2)、
式(K−9−1)〜式(K−9−2)、
式(K−10−1)〜式(K−10−6)、
式(K−11−1)〜式(K−11−2)、
式(K−12−1)〜式(K−12−2)、
式(K−13−1)〜式(K−13−2)、
式(K−14−1)〜式(K−14−6)、
式(K−15−1)〜式(K−15−2)、
式(K−16−1)〜式(K−16−2)又は
式(K−17−1)〜式(K−17−2)、
で表される化合物
等が好ましく、
C.I.ピグメントイエロー138、
式(K−1−1)〜式(K−1−2)、
式(K−2−1)〜式(K−2−68)、
式(K−3−1)〜式(K−3−23)、
式(K−4−1)、
式(K−6−1)〜式(K−6−50)、
式(K−7−1)〜式(K−7−4)、
式(K−10−1)、式(K−12−1)
又は式(K−14−1)で表される化合物
がより好ましく、
C.I.ピグメントイエロー138がさらに好ましい。
これらのキノフタロン化合物は、単独で、又は2種以上を組合せて用いてもよい。
【0194】
【化71】
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【0195】
【化72】
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【0196】
【化73】
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【0197】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0198】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0199】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0200】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0201】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0202】
【化79】
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【0203】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0204】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0205】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0206】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0207】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0208】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0209】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0211】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0213】
【化90】
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【0214】
【化91】
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【0215】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0216】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0218】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
本発明の顔料組成物は、化合物(I)及びキノフタロン化合物以外の着色剤(以下、着色剤(A1−1)という場合がある。)を含んでいてもよい。
【0221】
<着色剤(A1−1)>
該着色剤(A1−1)は、染料であっても顔料であってもよい。
【0222】
染料としては、公知の染料を使用することができ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)に記載されている染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料等が挙げられる。これらの染料は、単独、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0223】
具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられる。C.I.ソルベントイエロー14、15、23、24、25、38、62、63、68、79、81、82、83、89、94、98、99、162;
C.I.アシッドイエロー1、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.リアクティブイエロー2、76、116;
C.I.ダイレクトイエロー2、4、28、33、34、35、38、39、43、44、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、132、136、138、141;
C.I.ディスパースイエロー51、54、76;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、41、54、56、99;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、149、162、169、173;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ソルベントレッド24、49、90、91、111、118、119、122、124、125、127、130、132、143、145、146、150、151、155、160、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.アシッドレッド52、73、80、91、92、97、138、151、211、274、289;
C.I.アシッドバイオレット34、102;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー14、18、35、36、45、58、59、59:1、63、68、69、78、79、83、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.アシッドブルー25、27、40、45、78、80、112;
C.I.ダイレクトブルー40;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60;
C.I.ソルベントグリーン1、3、5、28、29、32、33;
C.I.アシッドグリーン3、5、9、25、27、28、41;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1等。
【0224】
顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。これらを単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、139、147、148、150、153、154、166、173、185、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、179、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59等の緑色顔料が挙げられる。
【0225】
その他の着色剤(A1−1)としては、黄色染料及び黄色顔料(以下、これらを総称して「黄色着色剤」という場合がある)、緑色染料及び緑色顔料(以下、これらを総称して「緑色着色剤」という場合がある)が好ましく、黄色顔料及び緑色顔料がより好ましく、緑色顔料がさらに好ましい。
黄色染料としては、上記染料のうち、色相が黄に分類されている染料が挙げられ、黄色顔料としては、上記顔料のうち、色相が黄に分類されている顔料が挙げられる。
黄色顔料のなかでも、金属含有黄色顔料、イソインドリン黄色顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー129、139、150、185がより好ましく、C.I.ピグメントイエロー139、150、185がさらに好ましい。
緑色染料としては、上記染料のうち、色相が緑に分類されている染料が挙げられ、緑色顔料としては、上記顔料のうち、色相が緑に分類されている顔料が挙げられる。
緑色顔料のなかでも、フタロシアニン顔料が好ましく、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種がより好ましく、C.I.ピグメントグリーン7、36、58及び59からなる群から選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。
【0226】
化合物(I)の含有率は、該顔料組成物の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は99.999質量%以下であり、好ましくは99.997質量%以下、より好ましくは99.995質量%以下である。
【0227】
キノフタロン化合物の含有率は、該顔料組成物の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は70質量%以下であり、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
【0228】
キノフタロン化合物の含有量は、化合物(I)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、90質量部以下であることが好ましく、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。
【0229】
その他の着色剤(A1−1)を含む場合、その他の着色剤(A1−1)の含有量は、化合物(I)及びキノフタロン化合物の合計100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは50質量部以上、さらに好ましくは100質量部以上であり、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下である。
【0230】
化合物(I)及びキノフタロン化合物の合計の含有量は、顔料組成物100質量部中、0.5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上、とりわけ好ましくは3質量部以上である。
【0231】
<式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物>
本発明の顔料組成物に含まれる式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物としては、イソインドリン染料及びイソインドリン顔料が挙げられる。
具体的には、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)等に記載されている公知のイソインドリン黄色染料、及びカラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)等に記載されている公知のイソインドリン黄色顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー139、185等の黄色顔料がより好ましく、C.I.ピグメントイエロー185がさらに好ましい。
これらの式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物は、単独で、又は2種以上を組合せて用いてもよい。
【0232】
本発明の顔料組成物は、化合物(I)及び式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物以外の着色剤(以下、着色剤(A1−2)という場合がある。)を含んでいてもよい。
【0233】
<着色剤(A1−2)>
該着色剤(A1−2)は、染料であっても顔料であってもよい。
【0234】
染料としては、公知の染料を使用することができ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)に記載されている染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料等が挙げられる。これらの染料は、単独、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0235】
具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられる。C.I.ソルベントイエロー14、15、23、24、25、38、62、63、68、79、81、82、83、89、94、98、99、162;
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.リアクティブイエロー2、76、116;
C.I.ダイレクトイエロー2、4、28、33、34、35、38、39、43、44、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、132、136、138、141;
C.I.ディスパースイエロー51、54、76;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、41、54、56、99;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、149、162、169、173;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ソルベントレッド24、49、90、91、111、118、119、122、124、125、127、130、132、143、145、146、150、151、155、160、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.アシッドレッド52、73、80、91、92、97、138、151、211、274、289;
C.I.アシッドバイオレット34、102;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー14、18、35、36、45、58、59、59:1、63、68、69、78、79、83、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.アシッドブルー25、27、40、45、78、80、112;
C.I.ダイレクトブルー40;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60;
C.I.ソルベントグリーン1、3、5、28、29、32、33;
C.I.アシッドグリーン3、5、9、25、27、28、41;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1等。
【0236】
顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。これらを単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、138、147、148、150、153、154、166、173、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、179、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59等の緑色顔料が挙げられる。
【0237】
その他の着色剤(A1−2)としては、黄色染料及び黄色顔料(以下、これらを総称して「黄色着色剤」という場合がある)、緑色染料及び緑色顔料(以下、これらを総称して「緑色着色剤」という場合がある)が好ましく、黄色顔料及び緑色顔料がより好ましく、緑色顔料がさらに好ましい。
黄色染料としては、上記染料のうち、色相が黄に分類されている染料が挙げられ、黄色顔料としては、上記顔料のうち、色相が黄に分類されている顔料が挙げられる。
黄色顔料のなかでも、キノフタロン黄色顔料、金属含有黄色顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー129、138、150がより好ましく、C.I.ピグメントイエロー138、150がさらに好ましい。
緑色染料としては、上記染料のうち、色相が緑に分類されている染料が挙げられ、緑色顔料としては、上記顔料のうち、色相が緑に分類されている顔料が挙げられる。
緑色顔料のなかでも、フタロシアニン顔料が好ましく、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種がより好ましく、C.I.ピグメントグリーン7、36、58及び59からなる群から選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。
【0238】
式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の含有率は、該顔料組成物の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は70質量%以下であり、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
【0239】
式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の含有量は、化合物(I)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、90質量部以下であることが好ましく、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。
【0240】
その他の着色剤(A1−2)を含む場合、その他の着色剤(A1−2)の含有量は、化合物(I)及び式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の合計100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは50質量部以上、さらに好ましくは100質量部以上であり、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下である。
【0241】
化合物(I)及び式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の合計の含有量は、顔料組成物100質量部中、0.5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上、とりわけ好ましくは3質量部以上である。
【0242】
<緑色着色剤>
本発明の顔料組成物に含まれる緑色着色剤は、緑色染料であっても緑色顔料であってもよい。
緑色染料としては、公知の緑色染料を使用することができ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)に記載されている緑色染料が挙げられる。
これらの染料は、単独、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0243】
具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の緑色染料が挙げられる。
C.I.ソルベントグリーン1、3、5、28、29、32、33;
C.I.アシッドグリーン3、5、9、25、27、28、41;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1等。
【0244】
緑色顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)に記載されている緑色顔料が挙げられる。
これらを単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
具体的には、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59等の緑色顔料が挙げられる。
【0245】
本発明の顔料組成物に含まれる緑色着色剤としては、緑色顔料が好ましい。緑色顔料のなかでも、フタロシアニン顔料が好ましく、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種がより好ましく、C.I.ピグメントグリーン7、36、58及び59からなる群から選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。
【0246】
これらの緑色着色剤は、単独で、又は2種以上を組合せて用いてもよい。
【0247】
本発明の顔料組成物は、化合物(I)及び緑色着色剤以外の着色剤(以下、着色剤(A1−3)という場合がある。)を含んでいてもよい。
【0248】
<着色剤(A1−3)>
該着色剤(A1−3)は、染料であっても顔料であってもよい。
【0249】
染料としては、公知の染料を使用することができ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)に記載されている染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料等が挙げられる。これらの染料は、単独、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0250】
具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられる。C.I.ソルベントイエロー14、15、23、24、25、38、62、63、68、79、81、82、83、89、94、98、99、162;
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.リアクティブイエロー2、76、116;
C.I.ダイレクトイエロー2、4、28、33、34、35、38、39、43、44、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、132、136、138、141;
C.I.ディスパースイエロー51、54、76;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、41、54、56、99;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、149、162、169、173;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ソルベントレッド24、49、90、91、111、118、119、122、124、125、127、130、132、143、145、146、150、151、155、160、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.アシッドレッド52、73、80、91、92、97、138、151、211、274、289;
C.I.アシッドバイオレット34、102;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー14、18、35、36、45、58、59、59:1、63、68、69、78、79、83、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.アシッドブルー25、27、40、45、78、80、112;
C.I.ダイレクトブルー40;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60等。
【0251】
顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。これらを単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、185、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、179、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料が挙げられる。
【0252】
その他の着色剤(A1−3)としては、黄色染料及び黄色顔料(以下、これらを総称して「黄色着色剤」という場合がある)が好ましく、黄色顔料がより好ましい。黄色染料としては、上記染料のうち、色相が黄に分類されている染料が挙げられ、黄色顔料としては、上記顔料のうち、色相が黄に分類されている顔料が挙げられる。
黄色顔料のなかでも、キノフタロン黄色顔料、金属含有黄色顔料、イソインドリン黄色顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー129、138、139、150、185がより好ましく、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、185がさらに好ましい。
【0253】
緑色着色剤の含有量は、該顔料組成物の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は99.999質量%以下であり、好ましくは99.997質量%以下、より好ましくは99.995質量%以下である。
【0254】
緑色着色剤の含有量は、化合物(I)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下、さらに好ましくは4000質量部以下である。
【0255】
その他の着色剤(A1−3)を含む場合、その他の着色剤(A1−3)の含有量は、化合物(I)及び緑色着色剤の合計100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましく、より好ましくは90質量部以下であり、更に好ましくは70質量部以下であり、特に好ましくは50質量部以下であり、0.001質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.003質量部以上である。
【0256】
化合物(I)及び緑色着色剤の合計の含有量は、顔料組成物100質量部中、50質量部以上であることが好ましく、より好ましくは70質量部以上、さらに好ましくは80質量部以上、とりわけ好ましくは90質量部以上である。
【0257】
本発明の着色組成物は、化合物(I)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物、及び溶剤(E)を含む。
【0258】
<溶剤(E)>
溶剤(E)は、例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤及びジメチルスルホキシド等が挙げられる。
【0259】
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0260】
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、フェネトール及びメチルアニソール等が挙げられる。
【0261】
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0262】
ケトン溶剤としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びイソホロン等が挙げられる。
【0263】
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの溶剤は、2種以上を併用してもよい。
溶剤(E)の含有率は、着色組成物の総量に対して、好ましくは40〜99質量%であり、より好ましくは50〜95質量%である。
【0264】
本発明の着色組成物において、化合物(I)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物は、溶剤(E)に分散していることが好ましい。
【0265】
該顔料組成物は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による該顔料組成物表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等が施されていてもよい。該顔料組成物の粒径は、略均一であることが好ましい。該顔料組成物は、分散剤を含有させて分散処理を行うことで、該顔料組成物が分散液の中で均一に分散した状態にすることができる。
【0266】
分散剤としては、界面活性剤等が挙げられ、カチオン系、アニオン系、ノニオン系及び両性のいずれの界面活性剤であってもよい。具体的にはポリエステル系、ポリアミン系及びアクリル系等の界面活性剤等が挙げられる。これらの分散剤は、単独で又は二種以上を組合せて用いてもよい。分散剤としては、商品名で表すと、KP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(登録商標)(ゼネカ(株)製)、EFKA(登録商標)(BASF(株)製)、アジスパー(登録商標)(味の素ファインテクノ(株)製)、Disperbyk(登録商標)(ビックケミー(株)製)、BYK(登録商標)(ビックケミー(株)製)等が挙げられる。
【0267】
分散剤を用いる場合、分散剤(固形分)の使用量は、該顔料組成物100質量部に対して、好ましくは300質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上100質量部以下である。分散剤の使用量が前記の範囲にあると、より均一な分散状態の着色組成物が得られる傾向がある。
【0268】
着色組成物中の該顔料組成物の含有率は、着色組成物の総量中、通常0.1〜60質量%であり、好ましくは0.5〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%である。
【0269】
着色組成物中、該顔料組成物の含有率は、固形分の総量に対して、通常1質量%以上90質量%以下であり、好ましくは1質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上75質量%以下である。
【0270】
本発明の着色組成物は、樹脂(以下、樹脂(B)という場合がある。)を含んでいてもよい。着色組成物は、樹脂(B)を含むことで、分散安定性がさらに改善する。
【0271】
<樹脂(B)>
樹脂(B)は、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましく、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体(a)(以下「(a)」という場合がある)に由来する構造単位を有する重合体であることがより好ましい。
樹脂(B)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b)(以下「(b)」という場合がある)に由来する構造単位、及びその他の構造単位を有する共重合体であることが好ましい。
その他の構造単位としては、単量体(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、単量体(a)及び単量体(b)とは異なる。以下「(c)」という場合がある)に由来する構造単位、エチレン性不飽和結合を有する構造単位等が挙げられる。
【0272】
(a)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びo−、m−、p−ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸及び1,4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及び5−カルボキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物;
フマル酸及びメサコン酸を除く上記不飽和ジカルボン酸の無水物等のカルボン酸無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕及びフタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸及び無水マレイン酸等が好ましい。
【0273】
(b)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造(例えば、オキシラン環、オキセタン環及びテトラヒドロフラン環からなる群から選ばれる少なくとも1種)とエチレン性不飽和結合とを有する重合性化合物をいう。(b)は、炭素数2〜4の環状エーテルと(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体であることが好ましい。
(b)としては、例えば、オキシラニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b1)(以下「(b1)」という場合がある)、オキセタニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b2)(以下「(b2)」という場合がある)及びテトラヒドロフリル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b3)(以下「(b3)」という場合がある)等が挙げられる。
【0274】
(b1)としては、例えば、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(b1−1)(以下「(b1−1)」という場合がある)及び脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(b1−2)(以下「(b1−2)」という場合がある)が挙げられる。
【0275】
(b1−1)としては、グリシジル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体が好ましい。(b1−1)としては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチルビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,5−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,6−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,4−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、3,4,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン及び2,4,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン等が挙げられる。
(b1−2)としては、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド(登録商標)2000;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマー(登録商標)A400;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマー(登録商標)M100;(株)ダイセル製)、式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物等が挙げられる。
【0276】
【化97】
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【0277】
[式(BI)及び式(BII)中、R
a及びR
bは、互いに独立に、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。
X
a及びX
bは、互いに独立に、単結合、*−R
c−、*−R
c−O−、*−R
c−S−又は*−R
c−NH−を表す。
R
cは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
【0278】
式(BI)で表される化合物としては、式(BI−1)〜式(BI−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられる。中でも、式(BI−1)、式(BI−3)、式(BI−5)、式(BI−7)、式(BI−9)及び式(BI−11)〜式(BI−15)で表される化合物が好ましく、式(BI−1)、式(BI−7)、式(BI−9)及び式(BI−15)で表される化合物がより好ましい。
【0279】
【化98】
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【0280】
式(BII)で表される化合物としては、式(BII−1)〜式(BII−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられ、中でも、好ましくは式(BII−1)、式(BII−3)、式(BII−5)、式(BII−7)、式(BII−9)及び式(BII−11)〜式(BII−15)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(BII−1)、式(BII−7)、式(BII−9)及び式(BII−15)で表される化合物が挙げられる。
【0281】
【化99】
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【0282】
式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物は、それぞれ単独で用いても、式(BI)で表される化合物と式(BII)で表される化合物とを併用してもよい。これらを併用する場合、式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物の含有比率はモル基準で、好ましくは5:95〜95:5であり、より好ましくは10:90〜90:10であり、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
【0283】
(c)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デセン−9−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパルギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート及びベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル及びイタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及び5,6−ビス(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート及びN−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びp−メトキシスチレン等のビニル基含有芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等のビニル基含有ニトリル;塩化ビニル及び塩化ビニリデン等のハロゲン化炭化水素;(メタ)アクリルアミド等のビニル基含有アミド;酢酸ビニル等のエステル;1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のジエン;等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性及び耐熱性の点から、スチレン、ビニルトルエン、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デセン−9−イル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及びベンジル(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0284】
エチレン性不飽和結合を有する構造単位は、好ましくは(メタ)アクリロイル基を有する構造単位である。このような構造単位を有する樹脂は、(a)や(b)に由来する構造単位を有する重合体に、(a)や(b)が有する基と反応可能な基にエチレン性不飽和結合とを有する単量体を付加させることにより得ることができる。
このような構造単位としては、(メタ)アクリル酸単位にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた構造単位、無水マレイン酸単位に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを付加させた構造単位及びグリシジル(メタ)アクリレート単位に(メタ)アクリル酸を付加させた構造単位等が挙げられる。また、これらの構造単位がヒドロキシ基を有する場合は、カルボン酸無水物をさらに付加させた構造単位も、エチレン性不飽和結合を有する構造単位として挙げられる。
【0285】
(a)に由来する構造単位を有する重合体は、例えば、重合開始剤の存在下、重合体の構造単位を構成する単量体を溶剤中で重合することにより製造できる。重合開始剤及び溶剤等は、特に限定されず、当該分野で通常使用されているものを使用することができる。例えば、重合開始剤としては、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等)や有機過酸化物(ベンゾイルペルオキシド等)が挙げられ、溶剤としては、各モノマーを溶解するものであればよい。
【0286】
なお、得られた重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
必要に応じて、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等)及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン等)等を使用してもよい。
カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物及び5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等が挙げられる。
【0287】
樹脂(B)としては、具体的に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)
アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デセニル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3−メチル−3−(メタ)アクリルロイルオキシメチルオキセタン/(メタ)アクリル酸/スチレン共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体並びに特開平9−106071号公報、特開2004−29518号公報及び特開2004−361455号公報の各公報記載の樹脂等が挙げられる。
中でも、樹脂(B)としては、(a)に由来する構造単位及び(b)に由来する構造単位を含む共重合体が好ましい。
樹脂(B)は2種以上を組み合わせてもよく、この場合は、樹脂(B)は、少なくとも、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体;3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体;3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体;3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート共重合体から選ばれる1以上を含むことが好ましい。
【0288】
樹脂(B)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは3,000〜100,000であり、より好ましくは5,000〜50,000であり、さらに好ましくは5,000〜30,000である。樹脂(B)の分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6であり、より好ましくは1.2〜4である。
【0289】
樹脂(B)の酸価(固形分換算値)は、好ましくは10〜300mg−KOH/gであり、より好ましくは20〜250mg−KOH/g、さらに好ましくは30〜200mg−KOH/gである。ここで酸価は樹脂(B)1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、例えば水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
【0290】
着色組成物中、樹脂(B)の含有率は、固形分の総量に対して、好ましくは3〜99質量%であり、より好ましくは5〜99質量%であり、さらに好ましくは7〜95質量%である。
【0291】
本発明の着色組成物は、着色剤(以下、着色剤(A2)という場合がある。)を含んでいてもよい。着色剤(A2)には、1種又は2種以上の着色剤が含まれていてもよい。着色剤(A2)は、化合物(I)、黄色着色剤又は緑色着色剤を含んでいることが好ましい。
【0292】
<着色剤(A2)>
着色剤(A2)は、染料であっても顔料であってもよい。染料としては、公知の染料を使用することができ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)に記載されている染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料等が挙げられる。これらの染料は、単独、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0293】
具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられる。C.I.ソルベントイエロー14、15、23、24、25、38、62、63、68、79、81、82、83、89、94、98、99、162;
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.リアクティブイエロー2、76、116;
C.I.ダイレクトイエロー2、4、28、33、34、35、38、39、43、44、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、132、136、138、141;
C.I.ディスパースイエロー51、54、76;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、41、54、56、99;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、149、162、169、173;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ソルベントレッド24、49、90、91、111、118、119、122、124、125、127、130、132、143、145、146、150、151、155、160、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.アシッドレッド52、73、80、91、92、97、138、151、211、274、289;
C.I.アシッドバイオレット34、102;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー14、18、35、36、45、58、59、59:1、63、68、69、78、79、83、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.アシッドブルー25、27、40、45、78、80、112;
C.I.ダイレクトブルー40;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60;
C.I.ソルベントグリーン1、3、5、28、29、32、33;
C.I.アシッドグリーン3、5、9、25、27、28、41;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1等。
【0294】
顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。これらを単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、185、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、179、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59等の緑色顔料が挙げられる。
【0295】
その他の着色剤(A2)としては、化合物(I)、黄色染料及び黄色顔料(以下、これらを総称して「黄色着色剤」という場合がある)、緑色染料及び緑色顔料(以下、これらを総称して「緑色着色剤」という場合がある)が好ましく、化合物(I)、黄色顔料及び緑色顔料がより好ましく、化合物(I)及び緑色顔料がさらに好ましい。
黄色染料としては、上記染料のうち、色相が黄に分類されている染料が挙げられ、黄色顔料としては、上記顔料のうち、色相が黄に分類されている顔料が挙げられる。
黄色顔料のなかでも、キノフタロン黄色顔料、金属含有黄色顔料、イソインドリン黄色顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー129、138、139、150、185がより好ましく、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、185がさらに好ましい。
緑色染料としては、上記染料のうち、色相が緑に分類されている染料が挙げられ、緑色顔料としては、上記顔料のうち、色相が緑に分類されている顔料が挙げられる。
緑色顔料のなかでも、フタロシアニン顔料が好ましく、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種がより好ましく、C.I.ピグメントグリーン7、36、58及び59からなる群から選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。
【0296】
本発明の着色組成物が、着色剤(A2)を含む場合、予め着色剤(A2)と溶剤(E)とを含む着色剤(A2)含有液を調製した後、該着色剤(A2)含有液を使用して着色組成物を調製してもよい。着色剤(A2)が溶剤(E)に溶解しない場合、着色剤(A2)含有液は、着色剤(A2)を溶剤(E)に分散させて混合することにより調製できる。着色剤(A2)含有液は、着色組成物に含有される溶剤(E)の一部又は全部を含んでいてもよい。
【0297】
本発明の着色組成物は、式(I)で表される化合物と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物と、溶剤(E)と、着色剤(A2)及び溶剤(E)を含む着色剤(A2)含有液とを、混合することにより製造されることが好ましい。前記製造方法としては、式(I)で表される化合物と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物と、溶剤(E)とをビーズミル等により混合して着色組成物を調製し、得られた着色組成物と、着色剤(A2)及び溶剤(E)を含む着色剤(A2)含有液とを混合する方法が好ましい。
【0298】
着色剤(A2)は、式(I)で表される化合物、緑色着色剤、及び黄色着色剤から選ばれる1種以上を含む着色剤であることが好ましい。
【0299】
着色剤(A2)は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された着色剤誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による着色剤(A2)表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等が施されていてもよい。着色剤(A2)の粒径は、略均一であることが好ましい。着色剤(A2)は、分散剤を含有させて分散処理を行うことで、着色剤(A2)が着色剤(A2)含有液の中で均一に分散した状態にすることができる。着色剤(A2)は、それぞれ単独で分散処理してもよいし、複数種を混合して分散処理してもよい。
【0300】
分散剤としては、界面活性剤等が挙げられ、カチオン系、アニオン系、ノニオン系及び両性のいずれの界面活性剤であってもよい。具体的にはポリエステル系、ポリアミン系及びアクリル系等の界面活性剤等が挙げられる。これらの分散剤は、単独で又は二種以上を組合せて用いてもよい。分散剤としては、商品名で表すと、KP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(登録商標)(ゼネカ(株)製)、EFKA(登録商標)(BASF(株)製)、アジスパー(登録商標)(味の素ファインテクノ(株)製)、Disperbyk(登録商標)(ビックケミー(株)製)、BYK(登録商標)(ビックケミー(株)製)等が挙げられる。
【0301】
前記着色剤(A2)含有液を調製するため、分散剤を用いる場合、該分散剤(固形分)の使用量は、着色剤(A2)100質量部に対して、好ましくは300質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上100質量部以下である。該分散剤の使用量が前記の範囲にあると、より均一な分散状態の着色剤(A2)含有液が得られる傾向がある。
【0302】
着色剤(A2)含有液中の着色剤(A2)の含有率は、着色剤(A2)含有液の総量中、通常0.1〜60質量%であり、好ましくは0.5〜50質量%であり、より好ましくは1〜40質量%である。
【0303】
着色剤(A2)含有液中、着色剤(A2)の含有率は、固形分の総量に対して、通常1質量%以上90質量%以下であり、好ましくは1質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上75質量%以下である。
【0304】
本発明の着色組成物が樹脂(B)を含んでおり、予め着色剤(A2)と溶剤(E)とを含む着色剤(A2)含有液を調製した後、該着色剤(A2)含有液を使用して着色組成物を調製する場合、着色剤(A2)含有液は、着色組成物に含有される樹脂(B)の一部又は全部、好ましくは一部を予め含んでいてもよい。樹脂(B)を予め含ませておくことで、着色剤(A2)含有液の分散安定性をさらに改善できる。
着色剤(A2)含有液中の樹脂(B)の含有量は、着色剤(A2)100質量部に対して、例えば、1〜500質量部であり、好ましくは5〜200質量部であり、より好ましくは10〜100質量部である。
【0305】
着色組成物中、該顔料組成物及び着色剤(A2)を合わせた着色剤(A)の含有率は、固形分の総量に対して、通常1質量%以上90質量%以下であり、好ましくは1質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上75質量%以下である。
化合物(I)の含有率は、着色剤(A)の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は99.999質量%以下であり、好ましくは99.997質量%以下、より好ましくは99.995質量%以下である。
【0306】
キノフタロン化合物の含有率は、着色剤(A)の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は70質量%以下であり、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
キノフタロン化合物の含有量は、化合物(I)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、90質量部以下であることが好ましく、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。
その他の着色剤(A2)を含む場合、その他の着色剤(A2)の含有量は、化合物(I)及びキノフタロン化合物の合計100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは50質量部以上、さらに好ましくは100質量部以上であり、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下である。
化合物(I)及びキノフタロン化合物の合計の含有量は、着色剤(A)100質量部中、0.5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上、とりわけ好ましくは3質量部以上である。
【0307】
式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の含有量は、着色剤(A)の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は70質量%以下であり、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の含有量は、化合物(I)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、90質量部以下であることが好ましく、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。
その他の着色剤(A2)を含む場合、その他の着色剤(A2)の含有量は、化合物(I)及び式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の合計100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、より好ましくは50質量部以上、さらに好ましくは100質量部以上であり、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下である。
化合物(I)及び式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物の合計の含有量は、着色剤(A)100質量部中、0.5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上、とりわけ好ましくは3質量部以上である。
【0308】
緑色着色剤の含有量は、着色剤(A)の総量中、通常0.001質量%以上であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、上限は99.999質量%以下であり、好ましくは99.997質量%以下、より好ましくは99.995質量%以下である。
緑色着色剤の含有量は、化合物(I)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下、さらに好ましくは4000質量部以下である。
その他の着色剤(A2)を含む場合、その他の着色剤(A2)の含有量は、化合物(I)及び緑色着色剤の合計100質量部に対して、10000質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5000質量部以下であり、更に好ましくは4000質量部以下であり、0.001質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.003質量部以上である。
【0309】
本発明の着色硬化性組成物は、化合物(I)と、キノフタロン化合物、式(I)で表される化合物以外のイソインドリン化合物または緑色着色剤を含む顔料組成物、溶剤(E)及び重合性化合物(C)を含む。
【0310】
<重合性化合物(C)>
重合性化合物(C)は、重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合しうる化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等であり、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
【0311】
エチレン性不飽和結合を1つ有する重合性化合物としては、例えば、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン等、並びに、上述の単量体(a)、単量体(b)及び単量体(c)が挙げられる。
【0312】
エチレン性不飽和結合を2つ有する重合性化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル及び3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0313】
中でも、重合性化合物(C)は、エチレン性不飽和結合を3つ以上有する重合性化合物であることが好ましい。このような重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0314】
重合性化合物(C)の重量平均分子量は、好ましくは150以上2,900以下であり、より好ましくは250以上1,500以下である。
【0315】
重合性化合物(C)の含有率は、着色硬化性組成物中、固形分の総量に対して、1〜65質量%であることが好ましく、3〜60質量%であることがより好ましく、5〜55質量%であることがさらに好ましい。
【0316】
本発明の着色硬化性組成物は、重合開始剤(D)を含んでいてもよい。
【0317】
<重合開始剤(D)>
重合開始剤(D)は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始しうる化合物であれば特に限定されることなく、公知の重合開始剤を用いることができる。
重合開始剤(D)としては、O−アシルオキシム化合物、アルキルフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物及びアシルホスフィンオキサイド化合物等が挙げられる。
【0318】
O−アシルオキシム化合物としては、例えば、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロヘキシルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン等が挙げられる。また、O−アシルオキシム化合物として、イルガキュアOXE01、OXE02(以上、BASF(株)製)及びN−1919((株)ADEKA製)等の市販品を用いてもよい。中でも、O−アシルオキシム化合物としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミンがより好ましい。
【0319】
アルキルフェノン化合物としては、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン及び2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]ブタン−1−オン等が挙げられる。アルキルフェノン化合物として、イルガキュア369、907、379(以上、BASF(株)製)等の市販品を用いてもよい。
アルキルフェノン化合物としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロペニルフェニル)プロパン−1−オンのオリゴマー、α,α−ジエトキシアセトフェノン及びベンジルジメチルケタールも挙げられる。
【0320】
ビイミダゾール化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、特開平6−75372号公報、特開平6−75373号公報等参照。)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、特公昭48−38403号公報、特開昭62−174204号公報等参照。)及び4,4’,5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているイミダゾール化合物(例えば、特開平7−10913号公報等参照)等が挙げられる。
【0321】
トリアジン化合物としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン及び2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
【0322】
アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0323】
さらに重合開始剤(D)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;9,10−フェナンスレンキノン、2−エチルアントラキノン及びカンファーキノン等のキノン化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、フェニルグリオキシル酸メチル及びチタノセン化合物等が挙げられる。
これらは、後述の重合開始助剤(D1)(特にアミン類)と組合せて用いることが好ましい。
【0324】
重合開始剤(D)は、好ましくはアルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、O−アシルオキシム化合物及びビイミダゾール化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む重合開始剤であり、より好ましくはO−アシルオキシム化合物を含む重合開始剤である。
【0325】
重合開始剤(D)の含有率は、着色硬化性組成物中の固形分の総量中、好ましくは0.001〜40質量%であり、より好ましくは0.01〜30質量%である。
【0326】
本発明の着色硬化性組成物は、重合開始助剤(D1)を含んでいてもよい。
【0327】
<重合開始助剤(D1)>
重合開始助剤(D1)は、重合開始剤によって重合が開始された重合性化合物の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。重合開始助剤(D1)を含む場合、通常、重合開始剤(D)と組合せて用いられる。
重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物及びカルボン酸化合物等が挙げられる。
【0328】
アミン化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン及び4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、好ましくは4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。また、アミン化合物として、EAB−F(保土谷化学工業(株)製)等の市販品を用いてもよい。
【0329】
アルコキシアントラセン化合物としては、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン及び2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン等が挙げられる。
【0330】
チオキサントン化合物としては、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン及び1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
【0331】
カルボン酸化合物としては、フェニルスルファニル酢酸、メチルフェニルスルファニル酢酸、エチルフェニルスルファニル酢酸、メチルエチルフェニルスルファニル酢酸、ジメチルフェニルスルファニル酢酸、メトキシフェニルスルファニル酢酸、ジメトキシフェニルスルファニル酢酸、クロロフェニルスルファニル酢酸、ジクロロフェニルスルファニル酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン及びナフトキシ酢酸等が挙げられる。
【0332】
これらの重合開始助剤(D1)を用いる場合、その含有率は、着色硬化性組成物中の固形分の総量中、好ましくは0.001〜30質量%であり、より好ましくは0.01〜20質量%である。
【0333】
本発明の着色組成物は、さらにレベリング剤(F)及び酸化防止剤を含んでもよい。
【0334】
<レベリング剤(F)>
レベリング剤(F)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
【0335】
フッ素系界面活性剤としては、分子内にフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、フロラード(登録商標)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同F554、同R30、同RS−718−K(DIC(株)製)、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)及びE5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)等が挙げられる。
【0336】
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477及び同F443(DIC(株)製)等が挙げられる。
【0337】
レベリング剤(F)を含有する場合、その含有率は、着色組成物の総量に対して、通常0.0005質量%以上1質量%以下であり、好ましくは0.001質量%以上0.5質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以上0.2質量%以下であり、さらに好ましくは0.002質量%以上0.1質量%以下であり、とりわけ好ましくは0.005質量%以上0.1質量%以下である。レベリング剤(F)の含有率が前記の範囲内にあると、カラーフィルタの平坦性を良好にすることができる。
【0338】
<酸化防止剤>
着色剤の耐熱性および耐光性を向上させる観点からは、酸化防止剤を単独または2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。酸化防止剤としては、工業的に一般に使用される酸化防止剤であれば特に限定はなく、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤および硫黄系酸化防止剤などを用いることができる。
【0339】
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、イルガノックス1010(Irganox 1010:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF(株)製)、イルガノックス1076(Irganox 1076:オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、BASF(株)製)、イルガノックス1330(Irganox 1330:3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、BASF(株)製)、イルガノックス3114(Irganox 3114:1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、BASF(株)製)、イルガノックス3790(Irganox 3790:1,3,5−トリス((4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、BASF(株)製)、イルガノックス1035(Irganox 1035:チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF(株)製)、イルガノックス1135(Irganox 1135:ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ、C7−C9側鎖アルキルエステル、BASF(株)製)、イルガノックス1520L(Irganox 1520L:4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、BASF(株)製)、イルガノックス3125(Irganox 3125、BASF(株)製)、イルガノックス565(Irganox 565:2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ3’、5’−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、BASF(株)製)、アデカスタブAO−80(アデカスタブAO−80:3,9−ビス(2−(3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、(株)ADEKA製)、スミライザーBHT(Sumilizer BHT、住友化学(株)製)、スミライザーGA−80(Sumilizer GA−80、住友化学(株)製)、スミライザーGS(Sumilizer GS、住友化学(株)製)、シアノックス1790(Cyanox 1790、(株)サイテック製)およびビタミンE(エーザイ(株)製)などが挙げられる。
【0340】
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、イルガフォス168(Irgafos 168:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、BASF(株)製)、イルガフォス12(Irgafos 12:トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフィン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、BASF(株)製)、イルガフォス38(Irgafos 38:ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル)エチルエステル亜りん酸、BASF(株)製)、アデカスタブ329K((株)ADEKA製)、アデカスタブPEP36((株)ADEKA製)、アデカスタブPEP−8((株)ADEKA製)、Sandstab P−EPQ(クラリアント社製)、ウェストン618(Weston 618、GE社製)、ウェストン619G(Weston 619G、GE社製)、ウルトラノックス626(Ultranox 626、GE社製)およびスミライザーGP(Sumilizer GP:6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]ジオキサホスフェピン)(住友化学(株)製)などが挙げられる。
【0341】
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチルまたはジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート化合物およびテトラキス[メチレン(3−ドデシルチオ)プロピオネート]メタン等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル化合物などが挙げられる。
【0342】
<その他の成分>
本発明の着色組成物は、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、光安定剤、連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
密着促進剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−スルファニルプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0343】
<カラーフィルタ>
本発明の着色組成物又は着色硬化性組成物から、カラーフィルタを形成することができる。着色パターンを形成する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、前記着色硬化性組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色硬化性組成物層を形成し、フォトマスクを介して該着色硬化性組成物層を露光して、現像する方法である。フォトリソグラフ法においては、着色硬化性組成物が重合開始剤(D)を含んでいることが好ましい。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色硬化性組成物層の硬化物である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜を本発明のカラーフィルタとすることができる。
作製するカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、例えば、0.1〜30μmであり、好ましくは0.1〜20μmであり、さらに好ましくは0.5〜6μmである。
【0344】
基板としては、ガラス板や、樹脂板、シリコン、前記基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜などを形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、トランジスタ及び回路等が形成されていてもよい。
【0345】
フォトリソグラフ法による各色画素の形成は、公知又は慣用の装置や条件で行うことができる。例えば、下記のようにして作製することができる。
まず、着色硬化性組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色硬化性組成物層を得る。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法及びスリット アンド スピンコート法等が挙げられる。
【0346】
次に、着色硬化性組成物層は、目的の着色パターンを形成するためのフォトマスクを介して露光される。露光面全体に均一に平行光線を照射することや、フォトマスクと着色硬化性組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
【0347】
露光後の着色硬化性組成物層を現像液に接触させて現像することにより、基板上に着色パターンが形成される。現像により、着色硬化性組成物層の未露光部が現像液に溶解して除去される。
現像液としては、例えば、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム及び水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ性化合物の水溶液が好ましい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後の基板は、水洗されることが好ましい。
さらに、得られた着色パターンに、ポストベークを行うことが好ましい。
【0348】
前記カラーフィルタは、表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL装置、電子ペーパー等)及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルタとして、中でも液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとして有用である。
【実施例】
【0349】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
【0350】
以下の合成例において、化合物の構造は、NMR(JMM−ECA−500;日本電子(株)製)又は質量分析(LC;Agilent製1200型、MASS;Agilent製LC/MSD6130型)で確認した。
【0351】
樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法により以下の条件で行った。
装置:HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム:TSK−GELG2000HXL
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
分析試料の固形分濃度:0.001〜0.01質量%
注入量:50μL
検出器:RI
校正用標準物質:TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を分散度とした。
【0352】
合成例1
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)11.0部とメタノール91.5部を混合した。得られた混合物の温度を2℃下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)8.59部とメタノール77.6部の混合物を、1時間45分かけて滴下し、2℃下で6時間40分撹拌した。得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)4.18部を加え、2℃下で1時間45分撹拌した。得られた混合物の温度を4℃以下に保ちながら、酢酸17.0部を加えた。得られた混合物に、ピバロイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)23.9部を加え、室温下で87時間撹拌した。得られた混合物に、ピバロイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)10.8部と酢酸5.40部を加え、40℃下で4時間30分撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣をメタノール360部で洗浄した。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−1)で表される化合物(化合物101)22.8部を得た。
【0353】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
<式(I−1)で表される化合物(化合物101)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 362
Exact Mass: 361
【0355】
合成例2
4−ニトロフタロニトリル(東京化成工業(株)製)2.59部とメタノール24.1部とを混合した。得られた混合物の温度を2℃下に保ちながら、この混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)1.50部とメタノール23.2部との混合物を、1時間10分かけて滴下した。得られた混合物を、2℃下で2時間20分撹拌した。得られた混合物の温度を3℃以下に保ちながら、酢酸2.35部を加え、さらにピバロイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)4.13部を加えた。得られた混合物を室温下で3時間35分撹拌し、40℃下で1時間45分撹拌した。得られた混合物に、ピバロイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)4.16部を加え、40℃下で1時間30分撹拌した。得られた混合物を室温下で37時間撹拌した。得られた混合物に、ピバロイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)1.89部と酢酸1.24部を加え、40℃下で5時間15分撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣をメタノール198部で洗浄した。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−2)で表される化合物(化合物188)5.58部を得た。
【0356】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
<式(I−2)で表される化合物(化合物188)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 407
Exact Mass: 406
【0358】
合成例3
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)7.02部とメタノール61.6部を混合した。得られた混合物の温度を2℃下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)8.20部とメタノール74.6部との混合物を、1時間30分かけて滴下した。得られた混合物を、2℃下で6時間15分撹拌した。得られた混合物の温度を4℃以下に保ちながら、酢酸10.7部を加えた。得られた混合物に、ベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)17.6部を加え、室温下で44時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣をメタノール800部で洗浄した。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−3)で表される化合物(化合物102)18.0部を得た。
【0359】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0360】
<式(I−3)で表される化合物(化合物102)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 402
Exact Mass: 401
【0361】
合成例4
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)4.12部とメタノール37.2部とを混合した。この混合物の温度を2℃下に保ちながら、この混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)4.82部とメタノール45.2部との混合物を、1時間かけて滴下した。得られた混合物を、2℃下で6時間撹拌した。得られた混合物の温度を4℃以下に保ちながら、酢酸6.29部を加えた。得られた混合物に、2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)12.7部を加え、2℃下で1時間撹拌し、室温下で20分間撹拌した。得られた混合物を40℃下で2時間撹拌し、室温下で11時間撹拌し、さらに40℃下で5時間40分撹拌した。得られた混合物に酢酸3.18部と2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)6.45部を加えた。得られた混合物を40℃下で4時間撹拌し、室温下で62時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣を、残渣と同体積のメタノールで3回洗浄した。得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミドで再結晶した。得られた結晶は60℃下で減圧乾燥して、式(I−4)で表される化合物(化合物112)9.99部を得た。
【0362】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
<式(I−4)で表される化合物(化合物112)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
【0364】
合成例5
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)4.07部とメタノール36.0部とを混合した。得られた混合物の温度を2℃下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)4.76部とメタノール44.3部との混合物を、1時間10分かけて滴下した。得られた混合物を、2℃下で5時間25分撹拌した。得られた混合物を3℃以下に保ちながら、酢酸6.23部を加えた。得られた混合物に、4−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)12.6部を加え、40℃下で40分間撹拌した。得られた混合物にメタノール456部を加え、40℃下で3時間撹拌し、室温下で37時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸3.14部、4−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)6.31部及びメタノール124部を加え、40℃下で6時間40分撹拌した。得られた混合物を室温下で18時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣をメタノール554部で洗浄した。得られた残渣に、N,N−ジメチルホルムアミド1740部を加え、80℃下で撹拌した後、80℃下に保ちながら、ろ過した。残渣とろ液(ROE−1)を得た。得られた残渣をN,N−ジメチルホルムアミド150部で洗浄した。残渣と洗液(SEN−1)を得た。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−5)で表される化合物(化合物114)4.88部を得た。得られたろ液(ROE−1)と洗液(SEN−1)を合わせ、室温下で12時間静置した。得られた混合物をろ過し、残渣を、残渣と同体積のN,N−ジメチルホルムアミドで3回洗浄した。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−5)で表される化合物(化合物114)5.16部を得た。
【0365】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
<式(I−5)で表される化合物(化合物114)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
【0367】
合成例6
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)10.0部とメタノール93部とを混合した。2℃下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)11.7部とメタノール110部との混合物を、1時間15分かけて滴下した。得られた混合物を、5℃下で3時間撹拌した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、酢酸7.71部とメタノール8部とを加えた。得られた混合物に、ベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)11.4部を加えた。得られた混合物を2℃下で40分間撹拌した後、室温下で17時間40分撹拌した。得られた混合物にメタノール109部を加え、室温下で1時間20分撹拌した。得られた混合物に酢酸6.41部、バルビツール酸10.1部及びメタノール16.0部を加えた。得られた混合物を室温下で5時間撹拌した後、40℃下で2時間撹拌した。得られた混合物に水344部を加えた。得られた混合物を40℃下で3時間25分撹拌した後、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−6)で表される化合物(化合物466)1.55部を得た。
【0368】
【化105】
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【0369】
<式(I−6)で表される化合物(化合物466)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 385
Exact Mass: 384
【0370】
合成例7
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)5.00部とメタノール42.0部とを混合した。2℃下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)5.83部とメタノール52.5部との混合物を、得られた混合物に1時間30分かけて滴下した。得られた混合物を、2℃下で6時間撹拌した。4℃以下に保ちながら、得られた混合物に酢酸7.59部を加え、さらに4−シアノアセチル安息香酸メチル(特開平8−176154号公報に記載の方法に準じて合成した)17.4部とメタノール682部とを加えた。得られた混合物を室温下で4時間撹拌した後、40℃下で48時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−7)で表される化合物(化合物139)2.21部を得た。
【0371】
【化106】
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【0372】
<式(I−7)で表される化合物(化合物139)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 518
Exact Mass: 517
【0373】
合成例8
4−ニトロフタロニトリル(東京化成工業(株)製)8.10部とメタノール69.0部を混合した。2℃下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)4.68部とメタノール45.0部との混合物を、得られた混合物に50分かけて滴下した。得られた混合物を、2℃下で2時間30分撹拌した。2℃下に保ちながら、得られた混合物に酢酸7.35部及びフェニルスルホニルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)18.7部を加えた。得られた混合物を室温下で15時間撹拌した後、40℃下で50時間撹拌した。得られた混合物を半分ずつ分け、混合物1と混合物2とを得た。
【0374】
混合物1をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−8)で表される化合物(化合物270)0.0273部を得た。
混合物2に酢酸2.00部、バルビツール酸3.02部、メタノール50部及び水102部を加え、40℃下で12時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−9)で表される化合物(化合物634)0.0313部を得た。
【0375】
【化107】
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【0376】
【化108】
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【0377】
<式(I−8)で表される化合物(化合物270)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 519
Exact Mass: 518
<式(I−9)で表される化合物(化合物634)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 466
Exact Mass: 465
【0378】
合成例9
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−クロロベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−10)で表される化合物(化合物113)を得た。
【0379】
【化109】
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【0380】
<式(I−10)で表される化合物(化合物113)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
【0381】
合成例10
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸メチルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−11)で表される化合物(化合物138)を得た。
【0382】
【化110】
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【0383】
<式(I−11)で表される化合物(化合物138)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 518
Exact Mass: 517
【0384】
合成例11
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつフェニルスルホニルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−12)で表される化合物(化合物183)を得た。
【0385】
【化111】
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【0386】
<式(I−12)で表される化合物(化合物183)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 474
Exact Mass: 473
【0387】
合成例12
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−メチルベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−13)で表される化合物(化合物103)を得た。
【0388】
【化112】
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【0389】
<式(I−13)で表される化合物(化合物103)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 430
Exact Mass: 429
【0390】
合成例13
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−メチルベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−14)で表される化合物(化合物104)を得た。
【0391】
【化113】
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【0392】
<式(I−14)で表される化合物(化合物104)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 430
Exact Mass: 429
【0393】
合成例14
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−メチルベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−15)で表される化合物(化合物105)を得た。
【0394】
【化114】
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【0395】
<式(I−15)で表される化合物(化合物105)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 430
Exact Mass: 429
【0396】
合成例15
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−ニトロベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−16)で表される化合物(化合物140)を得た。
【0397】
【化115】
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【0398】
<式(I−16)で表される化合物(化合物140)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 492
Exact Mass: 491
【0399】
合成例16
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−ニトロベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−17)で表される化合物(化合物141)を得た。
【0400】
【化116】
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【0401】
<式(I−17)で表される化合物(化合物141)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 492
Exact Mass: 491
【0402】
合成例17
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−ニトロベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−18)で表される化合物(化合物142)を得た。
【0403】
【化117】
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【0404】
<式(I−18)で表される化合物(化合物142)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 492
Exact Mass: 491
【0405】
合成例18
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−シアノベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−19)で表される化合物(化合物121)を得た。
【0406】
【化118】
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【0407】
<式(I−19)で表される化合物(化合物121)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 452
Exact Mass: 451
【0408】
合成例19
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−ジメチルアミノベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−20)で表される化合物(化合物147)を得た。
【0409】
【化119】
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【0410】
<式(I−20)で表される化合物(化合物147)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 488
Exact Mass: 487
【0411】
合成例20
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ1−ナフトイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−21)で表される化合物(化合物165)を得た。
【0412】
【化120】
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【0413】
<式(I−21)で表される化合物(化合物165)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 502
Exact Mass: 501
【0414】
合成例21
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−ナフトイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−22)で表される化合物(化合物166)を得た。
【0415】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
<式(I−22)で表される化合物(化合物166)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 502
Exact Mass: 501
【0417】
合成例22
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−トリフルオロメチルベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−23)で表される化合物(化合物106)を得た。
【0418】
【化122】
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【0419】
<式(I−23)で表される化合物(化合物106)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 538
Exact Mass: 537
【0420】
合成例23
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−トリフルオロメチルベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−24)で表される化合物(化合物107)を得た。
【0421】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
<式(I−24)で表される化合物(化合物107)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 538
Exact Mass: 537
【0423】
合成例24
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−トリフルオロメチルベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−25)で表される化合物(化合物108)を得た。
【0424】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0425】
<式(I−25)で表される化合物(化合物108)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 538
Exact Mass: 537
【0426】
合成例25
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−フルオロベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−26)で表される化合物(化合物109)を得た。
【0427】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
<式(I−26)で表される化合物(化合物109)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 438
Exact Mass: 437
【0429】
合成例26
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−フルオロベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−27)で表される化合物(化合物110)を得た。
【0430】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
【0431】
<式(I−27)で表される化合物(化合物110)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 438
Exact Mass: 437
【0432】
合成例27
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−フルオロベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−28)で表される化合物(化合物111)を得た。
【0433】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
<式(I−28)で表される化合物(化合物111)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 438
Exact Mass: 437
【0435】
合成例28
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−ブロモベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−29)で表される化合物(化合物115)を得た。
【0436】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
【0437】
<式(I−29)で表される化合物(化合物115)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 558
Exact Mass: 557
【0438】
合成例29
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−ブロモベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−30)で表される化合物(化合物116)を得た。
【0439】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
<式(I−30)で表される化合物(化合物116)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 558
Exact Mass: 557
【0441】
合成例30
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−ブロモベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−31)で表される化合物(化合物117)を得た。
【0442】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
【0443】
<式(I−31)で表される化合物(化合物117)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 558
Exact Mass: 557
【0444】
合成例31
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−メトキシベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−32)で表される化合物(化合物125)を得た。
【0445】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0446】
<式(I−32)で表される化合物(化合物125)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 462
Exact Mass: 461
【0447】
合成例32
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−メトキシベンゾイルアセトニトリルに代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−33)で表される化合物(化合物126)を得た。
【0448】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
<式(I−33)で表される化合物(化合物126)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 462
Exact Mass: 461
【0450】
合成例33
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−メトキシベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−34)で表される化合物(化合物127)を得た。
【0451】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
<式(I−34)で表される化合物(化合物127)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 462
Exact Mass: 461
【0453】
合成例34
4−ニトロフタロニトリル(東京化成工業(株)製)13.8部とメタノール115部を混合した。2〜3℃下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)7.94部とメタノール74.0部との混合物を、40分間かけて滴下した。得られた混合物を、2〜3℃下で4時間撹拌した。得られた混合物を3℃以下に保ちながら、酢酸12.5部を加えた後、さらにベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)25.4部とメタノール150部とを加えた。得られた混合物を室温下で18時間撹拌した後、43℃下で5時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−35)で表される化合物(化合物189)1.02部を得た。
【0454】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0455】
<式(I−35)で表される化合物(化合物189)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 447
Exact Mass: 446
【0456】
合成例35
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3,4−ジクロロベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−36)で表される化合物(化合物118)を得た。
【0457】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
<式(I−36)で表される化合物(化合物118)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 538
Exact Mass: 537
【0459】
合成例36
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ(5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフトイル)アセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−37)で表される化合物(化合物167)を得た。
【0460】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0461】
<式(I−37)で表される化合物(化合物167)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 510
Exact Mass: 509
【0462】
合成例37
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−ジメチルアミノベンゾイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−38)で表される化合物(化合物148)を得た。
【0463】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
<式(I−38)で表される化合物(化合物148)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 488
Exact Mass: 487
【0465】
合成例38
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつメチルスルホニルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−39)で表される化合物(化合物182)を得た。
【0466】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
<式(I−39)で表される化合物(化合物182)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 350
Exact Mass: 349
【0468】
合成例39
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ(4−ブロモフェニルスルホニル)アセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−40)で表される化合物(化合物184)を得た。
【0469】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
<式(I−40)で表される化合物(化合物184)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 630
Exact Mass: 629
【0471】
合成例40
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸メチルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−41)で表される化合物(化合物137)を得た。
【0472】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
<式(I−41)で表される化合物(化合物137)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 518
Exact Mass: 517
【0474】
合成例41
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−スルファモイルベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−42)で表される化合物(化合物157)を得る。
【0475】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
合成例42
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−43)で表される化合物(化合物134)を得た。
【0477】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
<式(I−43)で表される化合物(化合物134)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 488
Exact Mass: 489
【0479】
合成例43
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−44)で表される化合物(化合物135)を得た。
【0480】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
<式(I−44)で表される化合物(化合物135)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 488
Exact Mass: 489
【0482】
合成例44
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−45)で表される化合物(化合物136)を得た。
【0483】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
<式(I−45)で表される化合物(化合物136)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 488
Exact Mass: 489
【0485】
合成例45
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−シアノベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−46)で表される化合物(化合物120)を得る。
【0486】
【化145】
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【0487】
合成例46
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−ヒドロキシベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−47)で表される化合物(化合物122)を得た。
【0488】
【化146】
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【0489】
<式(I−47)で表される化合物(化合物122)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 434
Exact Mass: 433
【0490】
合成例47
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−ヒドロキシベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−48)で表される化合物(化合物123)を得た。
【0491】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0492】
<式(I−48)で表される化合物(化合物123)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 434
Exact Mass: 433
【0493】
合成例48
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−ヒドロキシベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−49)で表される化合物(化合物124)を得た。
【0494】
【化148】
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【0495】
<式(I−49)で表される化合物(化合物124)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 434
Exact Mass: 433
【0496】
合成例49
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−アミノベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−50)で表される化合物(化合物143)を得る。
【0497】
【化149】
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【0498】
合成例50
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−アミノベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−51)で表される化合物(化合物144)を得る。
【0499】
【化150】
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【0500】
合成例51
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−アミノベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−52)で表される化合物(化合物145)を得る。
【0501】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0502】
合成例52
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−アセチルベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−53)で表される化合物(化合物133)を得た。
【0503】
【化152】
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【0504】
<式(I−53)で表される化合物(化合物133)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 486
Exact Mass: 485
【0505】
合成例53
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−ジエチルアミノベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−54)で表される化合物(化合物151)を得る。
【0506】
【化153】
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【0507】
合成例54
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ4−メチルチオベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−55)で表される化合物(化合物130)を得る。
【0508】
【化154】
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【0509】
合成例55
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ(4−アセチルアミノフェニルスルホニル)アセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−56)で表される化合物(化合物185)を得る。
【0510】
【化155】
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【0511】
合成例56
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ(2−ピリジルスルホニル)アセトニトリルに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−57)で表される化合物(化合物186)を得る。
【0512】
【化156】
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【0513】
合成例57
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつN−オクチル−((4−シアノアセチル)フェニル)スルホンアミドに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−58)で表される化合物(化合物164)を得る。
【0514】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0515】
合成例58
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつN,N−ジブチル−((4−シアノアセチル)フェニル)スルホンアミドに代える以外は、合成例7と同様に実施して、式(I−59)で表される化合物(化合物160)を得る。
【0516】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
合成例59
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつN,N−ジフェニル−((4−シアノアセチル)フェニル)スルホンアミドに代える以外は、合成例7と同様にして、式(I−60)で表される化合物(化合物161)を得る。
【0518】
【化159】
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【0519】
合成例60
3℃下の発煙硫酸(25%)(和光純薬工業(株)製)7.6部を撹拌しながら、合成例4で得られた式(I−3)で表される化合物0.513部を加えた。得られた混合物に発煙硫酸(25%)(和光純薬工業(株)製)3.8部を加えた。得られた混合物を撹拌しながら、3時間30分かけて15℃まで上げた。得られた混合物に氷水139部を加え、さらに塩化ナトリウム38.2部を加えた。得られた混合物をろ過し、得られた残渣を21.5%塩化ナトリウム水溶液64部で洗浄した。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−61)で表される化合物(化合物102に2個のスルホ基が結合された化合物)1.02部を得た。
【0520】
【化160】
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【0521】
<式(I−61)で表される化合物(化合物102に2個のスルホ基が結合された化合物)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 560
Exact Mass: 561
【0522】
合成例61
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)12.2部とメタノール103部とを混合した。4〜6℃下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)14.3部とメタノール130部との混合物を、2時間10分かけて滴下した。得られた混合物を、4〜6℃下で6時間撹拌した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、酢酸9.37部とベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)13.8部を加えた。得られた混合物を室温下で15時間撹拌した。得られた混合物に酢酸1.00部とベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)1.39部を加え、室温下で3時間、40℃下で2時間30分撹拌した。得られた混合物に酢酸1.44部とベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)2.13部を加え、40℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.985部、ベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)1.46部及びメタノール170部を加え、40℃下で2時間撹拌した。得られた混合物に酢酸9.29部、バルビツール酸12.2部及びメタノール17部を加え、40℃下で20時間撹拌した。得られた混合物に酢酸9.29部、バルビツール酸14.4部及びメタノール14部を加え、40℃下で18時間撹拌した。得られた混合物をろ過した。得られた残渣を、水200部とメタノール200部の混合物で2回、水219部とメタノール219部の混合物で1回、水500部で1回洗浄した。得られた残渣を60℃下で減圧乾燥して、式(I−3)で表される化合物(化合物102)と式(I−6)で表される化合物(化合物466)を含む混合物を31.3部得た。
【0523】
【化161】
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【0524】
<式(I−3)で表される化合物(化合物102)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 402
Exact Mass: 401
<式(I−6)で表される化合物(化合物466)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 385
Exact Mass: 384
【0525】
合成例62
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)11.5部とメタノール136部とを混合した。2〜4℃下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)13.5部とメタノール101部との混合物を、1時間かけて滴下した。得られた混合物を5℃以下に保ちながら、6時間撹拌した。4〜8℃に保ちながら、得られた混合物に、酢酸8.88部とメタノール3.2部及び2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)16.3部を加えた。得られた混合物を室温下で16時間撹拌した。得られた混合物に酢酸1.02部、2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)1.64部及びメタノール10部を加え、室温下で1.5時間、40℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に酢酸1.35部、2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)2.44部及びメタノール10部を加え、40℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に酢酸1.16部、2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)2.03部及びメタノール10部を加え、40℃下で17時間撹拌した。得られた混合物に酢酸8.83部、バルビツール酸12.6部及びメタノール14部を加え、40℃下で22時間撹拌した。得られた混合物に酢酸4.40部、バルビツール酸5.75部及びメタノール14部を加え、40℃下で9時間撹拌、室温下で4時間撹拌した。得られた混合物をろ過した。得られた残渣を、メタノール393部で1回、水393部とメタノール393部の混合物で1回洗浄した。得られた残渣にメタノール800部を加え、40℃下で2時間撹拌した。得られた混合物をろ過した。得られた残渣を40℃下で減圧乾燥して、式(I−4)で表される化合物(化合物112)と式(I−63)で表される化合物(化合物476)を含む混合物を40.7部得た。
【0526】
【化162】
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【0527】
<式(I−4)で表される化合物(化合物112)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
<式(I−63)で表される化合物(化合物476)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 419
Exact Mass: 418
【0528】
合成例63
2−クロロベンゾイルアセトニトリルを、そのモル比を保ちつつ4−クロロベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−5)で表される化合物(化合物114)と式(I−64)で表される化合物(化合物478)を含む混合物を得た。
【0529】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0530】
<式(I−5)で表される化合物(化合物114)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
<式(I−64)で表される化合物(化合物478)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 419
Exact Mass: 418
【0531】
合成例64
2−クロロベンゾイルアセトニトリルを、そのモル比を保ちつつピバロイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−1)で表される化合物(化合物101)と式(I−65)で表される化合物(化合物465)を含む混合物を得た。
【0532】
【化164】
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【0533】
<式(I−1)で表される化合物(化合物101)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 362
Exact Mass: 361
<式(I−65)で表される化合物(化合物465)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 365
Exact Mass: 364
【0534】
合成例65
フタロニトリルを、そのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代える以外は、合成例62と同様に実施して、式(I−66)で表される化合物(化合物199)と式(I−67)で表される化合物(化合物563)を含む混合物を得た。
【0535】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0536】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0537】
<式(I−66)で表される化合物(化合物199)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 515
Exact Mass: 514
<式(I−67)で表される化合物(化合物563)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 464
Exact Mass: 463
【0538】
合成例66
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−クロロベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−68)で表される化合物(化合物201)と式(I−69)で表される化合物(化合物565)を含む混合物を得た。
【0539】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0540】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0541】
<式(I−68)で表される化合物(化合物201)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 515
Exact Mass: 514
<式(I−69)で表される化合物(化合物565)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 464
Exact Mass: 463
【0542】
合成例67
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつピバロイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様に実施して、式(I−2)で表される化合物(化合物188)と式(I−70)で表される化合物(化合物552)を含む混合物を得た。
【0543】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0544】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
<式(I−2)で表される化合物(化合物188)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 407
Exact Mass: 406
<式(I−70)で表される化合物(化合物552)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 410
Exact Mass: 409
【0546】
合成例68
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様に実施して、式(I−35)で表される化合物(化合物189)と式(I−72)で表される化合物(化合物553)を含む混合物を得た。
【0547】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0548】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
<式(I−35)で表される化合物(化合物189)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 447
Exact Mass: 446
<式(I−72)で表される化合物(化合物553)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 430
Exact Mass: 429
【0550】
合成例69
バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−4)で表される化合物(化合物112)と式(I−73)で表される化合物(化合物7)を含む混合物を得た。
【0551】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0552】
<式(I−4)で表される化合物(化合物112)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
<式(I−73)で表される化合物(化合物7)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 436
Exact Mass: 435
【0553】
合成例70
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−クロロアセトニトリルに代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−5)で表される化合物(化合物114)と式(I−74)で表される化合物(化合物8)を含む混合物を得た。
【0554】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0555】
<式(I−5)で表される化合物(化合物114)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
<式(I−74)で表される化合物(化合物8)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 436
Exact Mass: 435
【0556】
合成例71
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−66)で表される化合物(化合物199)と式(I−75)で表される化合物(化合物9)を含む混合物を得た。
【0557】
【化175】
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【0558】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0559】
<式(I−66)で表される化合物(化合物199)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 515
Exact Mass: 514
<式(I−75)で表される化合物(化合物9)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 481
Exact Mass: 480
【0560】
合成例72
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−クロロベンゾイルアセトニトリルに代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−68)で表される化合物(化合物201)と式(I−76)で表される化合物(化合物10)を含む混合物を得た。
【0561】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0563】
<式(I−68)で表される化合物(化合物201)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 515
Exact Mass: 514
<式(I−76)で表される化合物(化合物10)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 481
Exact Mass: 480
【0564】
合成例73
バルビツール酸を、そのモル比を保ちつつジメドン(東京化成工業(株)製)に代える以外は、合成例61と同様に実施して、式(I−3)で表される化合物(化合物102)と式(I−77)で表される化合物(化合物454)を含む混合物を得た。
【0565】
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0566】
<式(I−3)で表される化合物(化合物102)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 402
Exact Mass: 401
<式(I−77)で表される化合物(化合物454)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 397
Exact Mass: 396
【0567】
合成例74
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ3−オキソ−3−(2−チエニル)プロピオニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−78)で表される化合物(化合物732)を得た。
【0568】
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0569】
<式(I−78)で表される化合物(化合物732)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 414
Exact Mass: 413
【0570】
合成例75
4−シアノアセチル安息香酸メチルを、そのモル比を保ちつつ2−フロイルアセトニトリル(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に代えた以外は、合成例7と同様にして、式(I−79)で表される化合物(化合物733)を得た。
【0571】
【化181】
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【0572】
<式(I−79)で表される化合物(化合物733)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 382
Exact Mass: 381
【0573】
合成例76
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−44)で表される化合物(化合物135)と式(I−80)で表される化合物(化合物499)を含む混合物を得た。
【0574】
【化182】
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【0575】
【化183】
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【0576】
<式(I−44)で表される化合物(化合物135)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 488
Exact Mass: 489
<式(I−80)で表される化合物(化合物499)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 427
Exact Mass: 428
【0577】
合成例77
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−45)で表される化合物(化合物136)と式(I−81)で表される化合物(化合物500)を含む混合物を得た。
【0578】
【化184】
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【0579】
【化185】
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【0580】
<式(I−45)で表される化合物(化合物136)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 488
Exact Mass: 489
<式(I−81)で表される化合物(化合物500)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 427
Exact Mass: 428
【0581】
合成例78
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−82)で表される化合物(化合物222)と式(I−83)で表される化合物(化合物586)を含む混合物を得た。
【0582】
【化186】
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【0583】
【化187】
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【0584】
<式(I−82)で表される化合物(化合物222)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 533
Exact Mass: 534
<式(I−83)で表される化合物(化合物586)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 472
Exact Mass: 473
【0585】
合成例79
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−84)で表される化合物(化合物223)と式(I−85)で表される化合物(化合物587)を含む混合物を得た。
【0586】
【化188】
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【0587】
【化189】
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【0588】
<式(I−84)で表される化合物(化合物223)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 533
Exact Mass: 534
<式(I−85)で表される化合物(化合物587)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 472
Exact Mass: 473
【0589】
合成例80
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−43)で表される化合物(化合物134)と式(I−86)で表される化合物(化合物498)を含む混合物を得た。
【0590】
【化190】
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【0591】
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0592】
<式(I−43)で表される化合物(化合物134)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 488
Exact Mass: 489
<式(I−86)で表される化合物(化合物498)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 427
Exact Mass: 428
【0593】
合成例81
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例62と同様にして、式(I−87)で表される化合物(化合物221)と式(I−88)で表される化合物(化合物585)を含む混合物を得た。
【0594】
【化192】
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【0595】
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0596】
<式(I−87)で表される化合物(化合物221)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 533
Exact Mass: 534
<式(I−88)で表される化合物(化合物585)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 472
Exact Mass: 473
【0597】
原料合成例1
−78℃下、4−(カルボキシメチル)安息香酸メチル10部のモル数の4倍のモル数のアセトニトリル、4−(カルボキシメチル)安息香酸メチル10部のモル数の3倍のモル数のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド及びテトラヒドロフラン130部の混合物を得た。この混合物に、4−(カルボキシメチル)安息香酸メチル10部及びテトラヒドロフラン90部の混合物を加え、−78℃下から室温下で16時間撹拌した。得られた混合物を精製し、4−(カルボキシメチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼン8部を得た。
【0598】
【化194】
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【0599】
<4−(カルボキシメチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼンの同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 202
Exact Mass: 203
【0600】
原料合成例2
−78℃下、4−(2−カルボキシエチル)安息香酸メチル33部のモル数の6倍のモル数のアセトニトリル、4−(2−カルボキシエチル)安息香酸メチル33部のモル数の5.5倍のモル数のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド及びテトラヒドロフラン890部の混合物を得た。この混合物に、4−(2−カルボキシエチル)安息香酸メチル33部を加え、−78℃下で30分間撹拌した。得られた混合物を精製し、4−(2−カルボキシエチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼン29部を得た。
【0601】
【化195】
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【0602】
<4−(2−カルボキシエチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼンの同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 216
Exact Mass: 217
【0603】
原料合成例3
−78℃下、2−(カルボキシメチル)安息香酸メチル30部のモル数の4倍のモル数のアセトニトリル、2−(カルボキシメチル)安息香酸メチル30部のモル数の3倍のモル数のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド及びテトラヒドロフラン270部の混合物を得た。この混合物に、2−(カルボキシメチル)安息香酸メチル30部及びテトラヒドロフラン270部の混合物を加え、−78℃下から室温下で3時間撹拌した。得られた混合物を精製し、2−(カルボキシメチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼン27部を得た。
【0604】
【化196】
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【0605】
<2−(カルボキシメチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼンの同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 202
Exact Mass: 203
【0606】
原料合成例4
−78℃下、4−(2−(メトキシカルボニル)エチル)安息香酸34部のモル数の6倍のモル数のアセトニトリル、4−(2−(メトキシカルボニル)エチル)安息香酸34部のモル数の5.5倍のモル数のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド及びテトラヒドロフラン1200部の混合物を得た。この混合物に、4−(2−(メトキシカルボニル)エチル)安息香酸34部を加え、−78℃下で1時間撹拌した。得られた混合物を酢酸エチルとヘキサンを用いた再結晶で精製し、4−(2−(シアノメチルカルボニル)エチル)安息香酸30部を得た。
【0607】
【化197】
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【0608】
<4−(2−(シアノメチルカルボニル)エチル)安息香酸の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 216
Exact Mass: 217
【0609】
原料合成例5
−78℃下、4−(メトキシカルボニルメチル)安息香酸28部のモル数の5.5倍のモル数のアセトニトリル、4−(メトキシカルボニルメチル)安息香酸28部のモル数の5倍のモル数のn−ブチルリチウム及びテトラヒドロフラン1100部の混合物を得た。この混合物に、4−(メトキシカルボニルメチル)安息香酸28部を加え、−78℃下で15分間撹拌した。得られた混合物をカラムクロマトグラフィーで精製し、4−(シアノメチルカルボニルメチル)安息香酸22部を得た。
【0610】
【化198】
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【0611】
<4−(シアノメチルカルボニルメチル)安息香酸の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 202
Exact Mass: 203
【0612】
原料合成例6
−78℃下、4−(メトキシカルボニル)−3−メトキシ安息香酸18部のモル数の4倍のモル数のアセトニトリル、4−(メトキシカルボニル)−3−メトキシ安息香酸18部のモル数の3倍のモル数のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド及びテトラヒドロフラン160部の混合物を得た。この混合物に、4−(メトキシカルボニル)−3−メトキシ安息香酸18部及びテトラヒドロフラン160部の混合物を加え、−78℃下から室温下で16時間撹拌した。得られた混合物を精製し、4−(シアノメチルカルボニル)−3−メトキシ安息香酸15部を得た。
【0613】
【化199】
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【0614】
<4−(シアノメチルカルボニル)−3−メトキシ安息香酸の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 218
Exact Mass: 219
【0615】
原料合成例7
−78℃下、4−(メトキシカルボニル)−2−メトキシ安息香酸14部のモル数の4倍のモル数のアセトニトリル、4−(メトキシカルボニル)−2−メトキシ安息香酸14部のモル数の3倍のモル数のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド及びテトラヒドロフラン120部の混合物を得た。この混合物に、4−(メトキシカルボニル)−2−メトキシ安息香酸14部及びテトラヒドロフラン120部の混合物を加え、−78℃下から室温下で16時間撹拌した。得られた混合物を精製し、4−(シアノメチルカルボニル)−2−メトキシ安息香酸13部を得た。
【0616】
【化200】
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【0617】
<4−(シアノメチルカルボニル)−2−メトキシ安息香酸の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 218
Exact Mass: 219
【0618】
合成例82
4−アミノフタロニトリル5部とメタノール40部とを混合した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、4−アミノフタロニトリル5部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、5℃下で3時間撹拌し、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物に、4−アミノフタロニトリル5部のモル数の2.2倍のモル数のベンゾイルアセトニトリルと、酢酸5.3部を加えた。この混合物を、室温下で32時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−89)で表される化合物(化合物21−55)0.3部を得た。
【0619】
【化201】
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【0620】
<式(I−89)で表される化合物(化合物21−55)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 417
Exact Mass: 416
【0621】
合成例83
4−(N−アセチルアミノ)フタロニトリル5部とメタノール40部とを混合した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、4−(N−アセチルアミノ)フタロニトリル5部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、5℃下で3時間撹拌し、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物に、4−(N−アセチルアミノ)フタロニトリル5部のモル数の2.2倍のモル数のベンゾイルアセトニトリルと、酢酸5.3部加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−90)で表される化合物(化合物21−185)0.2部を得た。
【0622】
【化202】
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【0623】
<式(I−90)で表される化合物(化合物21−185)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M−H]
+ 459
Exact Mass: 458
【0624】
合成例84
4−カルボキシフタロニトリル3部とエタノール32部とを混合した。得られた混合物に、室温下で、4−カルボキシフタロニトリル3部のモル数の2.1倍のモル数のナトリウムエトキシドを含む21%ナトリウムエトキシドエタノール溶液を加えた。この混合物を、60℃下で16時間撹拌した。得られた混合物に、4−カルボキシフタロニトリル3部のモル数の2.3倍のモル数のベンゾイルアセトニトリルと、酢酸9.4部を加えた。この混合物を、90℃下で20時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸9.4部を加えた。この混合物を、90℃下で72時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−91)で表される化合物(化合物21−135)0.5部を得た。
【0625】
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
【0626】
<式(I−91)で表される化合物(化合物21−135)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 444
Exact Mass: 445
【0627】
合成例85
4−カルボキシフタロニトリル3部とエタノール47部とを混合した。得られた混合物に、室温下で、4−カルボキシフタロニトリル3部のモル数の2倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、60℃下で16時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸9.4部、4−カルボキシフタロニトリル3部のモル数の2.3倍のモル数の4−シアノアセチル安息香酸及びメタノール120部を加えた。この混合物を、70℃下で96時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−92)で表される化合物(化合物21−144)0.2部を得た。
【0628】
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0629】
<式(I−92)で表される化合物(化合物21−144)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 532
Exact Mass: 533
【0630】
合成例86
4,5−ジクロロフタロニトリル3部とメタノール48部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4,5−ジクロロフタロニトリル3部のモル数の1倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸6.3部、4,5−ジクロロフタロニトリル3部のモル数の2.2倍のモル数の4−シアノアセチル安息香酸及びメタノール160部を加えた。この混合物を、室温下で48時間撹拌し、50℃下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−93)で表される化合物(化合物21−40)0.6部を得た。
【0631】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【0632】
<式(I−93)で表される化合物(化合物21−40)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 556
Exact Mass: 557
【0633】
合成例87
4−メトキシフタロニトリル5部とメタノール79部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4−メトキシフタロニトリル5部のモル数の2.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、室温下で3時間撹拌し、65℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に、4−メトキシフタロニトリル5部のモル数の2.2倍のモル数の4−シアノアセチル安息香酸、メタノール160部及び酢酸21部を加えた。この混合物を、室温下で64時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−94)で表される化合物(化合物21−169)0.6部を得た。
【0634】
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
【0635】
<式(I−94)で表される化合物(化合物21−169)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 518
Exact Mass: 519
【0636】
合成例88
4−メトキシフタロニトリル5部とメタノール79部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4−メトキシフタロニトリル5部のモル数の2倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、70℃下で5時間撹拌した。得られた混合物に、4−メトキシフタロニトリル5部のモル数の2.5倍のモル数の3−シアノアセチル安息香酸、メタノール160部及び酢酸21部を加えた。この混合物を、室温下で68時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−95)で表される化合物(化合物21−168)0.6部を得た。
【0637】
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
【0638】
<式(I−95)で表される化合物(化合物21−168)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 518
Exact Mass: 519
【0639】
合成例89
4−メトキシフタロニトリル8部とメタノール95部とを混合した。室温下で、得られた混合物に、4−メトキシフタロニトリル8部のモル数の2.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、65℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に、4−メトキシフタロニトリル8部のモル数の2.2倍のモル数の2−シアノアセチル安息香酸及び酢酸34部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−96)で表される化合物(化合物21−167)0.4部を得た。
【0640】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
【0641】
<式(I−96)で表される化合物(化合物21−167)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 518
Exact Mass: 519
【0642】
合成例90
4−カルボキシフタロニトリル2部とメタノール32部とを混合した。0℃下を保ちながら、得られた混合物に、4−カルボキシフタロニトリル2部のモル数の2倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、60℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸4.2部、4−カルボキシフタロニトリル2部のモル数の2.2倍のモル数の4−(カルボキシメチル)−1−(シアノメチルカルボニル)ベンゼン及びメタノール95部を加えた。この混合物を、70℃下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−97)で表される化合物(化合物22−4961)0.3部を得た。
【0643】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
<式(I−97)で表される化合物(化合物22−4961)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 560
Exact Mass: 561
【0645】
合成例91
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)6.51部とメタノール58部とを混合した。5℃以下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)7.61部とメタノール71部との混合物を、得られた混合物に1時間30分かけて滴下した。得られた混合物を、5℃以下で12時間撹拌した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に酢酸15.0部を加え、さらに2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)30.2部とメタノール927部とを加えた。得られた混合物を室温下で4時間撹拌した後、40℃下で96時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−4)で表される化合物(化合物112)0.882部を得た。
【0646】
【化210】
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【0647】
<式(I−4)で表される化合物(化合物112)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 470
Exact Mass: 469
【0648】
合成例92
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)5.44部とメタノール64部とを混合した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)6.37部とメタノール48部との混合物を、1時間30分かけて滴下した。得られた混合物を5℃以下に保ちながら、12時間撹拌した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、酢酸4.20部とメタノール742部及び2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)7.69部を加えた。得られた混合物を室温下で36時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.482部及び2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)0.775部を加え、室温下で3時間、40℃下で12時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.638部及び2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)1.15部を加え、40℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.549部及び2−クロロベンゾイルアセトニトリル(東京化成工業(株)製)0.958部を加え、40℃下で36時間撹拌した。得られた混合物に酢酸4.17部及びバルビツール酸5.96部を加え、40℃下で48時間撹拌した。得られた混合物に酢酸2.08部及びバルビツール酸2.72部を加え、40℃下で24時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−63)で表される化合物(化合物476)0.283部を得た。
【0649】
【化211】
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【0650】
<式(I−63)で表される化合物(化合物476)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 419
Exact Mass: 418
【0651】
合成例93
4,5−ジクロロフタロニトリル(東京化成工業(株)製)7.51部とメタノール130部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)7.41部を、1時間30分かけて滴下した。得られた混合物を、室温下で16時間撹拌した。室温下で、得られた混合物に、酢酸16.0部とメタノール670部及び4−シアノアセチル安息香酸7.27部を加えた。得られた混合物を室温下で12時間撹拌し、50℃下で12時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.433部及び4−シアノアセチル安息香酸0.733部を加え、50℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.573部及び4−シアノアセチル安息香酸1.09部を加え、50℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.493部及び4−シアノアセチル安息香酸0.906部を加え、50℃下で12時間撹拌した。得られた混合物に酢酸3.75部及びバルビツール酸5.35部を加え、50℃下で24時間撹拌した。得られた混合物に酢酸1.87部及びバルビツール酸2.44部を加え、50℃下で24時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−98)で表される化合物(化合物31−40)0.252部を得た。
【0652】
【化212】
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【0653】
<式(I−98)で表される化合物(化合物31−40)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 495
Exact Mass: 496
【0654】
合成例94
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例92と同様にして、式(I−99)で表される化合物(化合物01−10)を得た。
【0655】
【化213】
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【0656】
<式(I−99)で表される化合物(化合物01−10)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 444
Exact Mass: 445
【0657】
合成例95
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ4−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例92と同様にして、式(I−100)で表される化合物(化合物01−364)を得た。
【0658】
【化214】
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【0659】
<式(I−100)で表される化合物(化合物01−364)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 489
Exact Mass: 490
【0660】
合成例96
バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例93と同様にして、式(I−101)で表される化合物(化合物01−124)を得た。
【0661】
【化215】
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【0662】
<式(I−101)で表される化合物(化合物01−124)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 512
Exact Mass: 513
【0663】
合成例97
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例92と同様にして、式(I−102)で表される化合物(化合物01−37)を得た。
【0664】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0665】
<式(I−102)で表される化合物(化合物01−37)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 444
Exact Mass: 445
【0666】
合成例98
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例92と同様にして、式(I−103)で表される化合物(化合物01−391)を得た。
【0667】
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
<式(I−103)で表される化合物(化合物01−391)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 489
Exact Mass: 490
【0669】
合成例99
4−シアノアセチル安息香酸をそのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例93と同様にして、式(I−104)で表される化合物(化合物01−151)を得た。
【0670】
【化218】
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【0671】
<式(I−104)で表される化合物(化合物01−151)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 512
Exact Mass: 513
【0672】
合成例100
4−ブロモフタロニトリル3部とメタノール24部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4−ブロモフタロニトリル3部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、0℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に、4−ブロモフタロニトリル3部のモル数の2.2倍のモル数の4−シアノアセチル安息香酸及び酢酸3.1部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−105)で表される化合物(化合物21−294)0.3部を得た。
【0673】
【化219】
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【0674】
<式(I−105)で表される化合物(化合物21−294)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 566
Exact Mass: 567
【0675】
合成例101
3,4−ジシアノベンゼンスルホン酸5部とメタノール79部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、3,4−ジシアノベンゼンスルホン酸5部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、0℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に、3,4−ジシアノベンゼンスルホン酸5部のモル数の2.2倍のモル数の4−シアノアセチル安息香酸及び酢酸5.2部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−106)で表される化合物(化合物21−219)0.4部を得た。
【0676】
【化220】
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【0677】
<式(I−106)で表される化合物(化合物21−219)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 568
Exact Mass: 569
【0678】
合成例102
フタロニトリル2部とメタノール16部とを混合した。5℃に保ちながら、得られた混合物に、フタロニトリル2部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、5℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に、フタロニトリル2部のモル数の2.2倍のモル数のN−アセチル−4−(シアノアセチル)アニリン及び酢酸2.2部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物に、フタロニトリル2部のモル数の1.1倍のモル数のN−アセチル−4−(シアノアセチル)アニリンを加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌し、50℃下で48時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−107)で表される化合物(化合物154)0.3部を得た。
【0679】
【化221】
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【0680】
<式(I−107)で表される化合物(化合物154)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 516
Exact Mass: 515
【0681】
合成例103
4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル2部とメタノール32部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル2部のモル数の0.8倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、10℃下で2時間撹拌した。得られた混合物に、酢酸4.4部及び4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル2部のモル数の2.2倍のモル数の4−シアノアセチル安息香酸を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−108)で表される化合物(化合物21−119)0.3部を得た。
【0682】
【化222】
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【0683】
<式(I−108)で表される化合物(化合物21−119)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 556
Exact Mass: 557
【0684】
合成例104
4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル4部とメタノール32部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル4部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、0℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に、4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル4部のモル数の2.2倍のモル数の3−シアノアセチル安息香酸及び酢酸4.4部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−109)で表される化合物(化合物21−118)0.3部を得た。
【0685】
【化223】
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【0686】
<式(I−109)で表される化合物(化合物21−118)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 556
Exact Mass: 557
【0687】
合成例105
4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル2.5部とメタノール79部とを混合した。0℃に保ちながら、得られた混合物に、4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル2.5部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、0℃下で3時間撹拌した。得られた混合物に、4−(トリフルオロメチル)フタロニトリル2.5部のモル数の2.2倍のモル数の2−シアノアセチル安息香酸及び酢酸3部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−110)で表される化合物(化合物21−117)0.1部を得た。
【0688】
【化224】
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【0689】
<式(I−110)で表される化合物(化合物21−117)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 556
Exact Mass: 557
【0690】
合成例106
フタロニトリル2部とメタノール16部とを混合した。5℃に保ちながら、得られた混合物に、フタロニトリル2部のモル数の0.5倍のモル数のナトリウムメトキシドを含む25%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を加えた。この混合物を、5℃下で3時間撹拌し、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物に、フタロニトリル2部のモル数の2.2倍のモル数の4−スルファモイルベンゾイルアセトニトリル及び酢酸2.2部を加えた。この混合物を、室温下で16時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−42)で表される化合物(化合物157)0.3部を得た。
【0691】
【化225】
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【0692】
<式(I−42)で表される化合物(化合物157)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 560
Exact Mass: 559
【0693】
合成例107
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)4.1部とメタノール48部とを混合した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)4.8部とメタノール36部との混合物を、1時間30分かけて滴下した。得られた混合物を5℃以下に保ちながら、12時間撹拌した。5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、酢酸5.1部とメタノール750部及び4−スルファモイルベンゾイルアセトニトリル7.2部を加えた。得られた混合物を室温下で36時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.56部及び4−スルファモイルベンゾイルアセトニトリル0.73部を加え、室温下で3時間、40℃下で12時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.77部及び4−スルファモイルベンゾイルアセトニトリル1.1部を加え、40℃下で6時間撹拌した。得られた混合物に酢酸0.66部及び4−スルファモイルベンゾイルアセトニトリル0.90部を加え、40℃下で36時間撹拌した。得られた混合物に酢酸3.1部及びバルビツール酸4.5部を加え、40℃下で48時間撹拌した。得られた混合物に酢酸1.6部及びバルビツール酸2.0部を加え、40℃下で24時間撹拌した。得られた混合物を、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、式(I−111)で表される化合物(化合物521)0.21部を得た。
【0694】
【化226】
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【0695】
<式(I−111)で表される化合物(化合物521)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 464
Exact Mass: 463
【0696】
合成例108
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代える以外は、合成例107と同様にして、式(I−112)で表される化合物(化合物608)を得た。
【0697】
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0698】
<式(I−112)で表される化合物(化合物608)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 509
Exact Mass: 508
【0699】
合成例109
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代える以外は、合成例102と同様にして、式(I−113)で表される化合物(化合物241)を得た。
【0700】
【化228】
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【0701】
<式(I−113)で表される化合物(化合物241)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 561
Exact Mass: 560
【0702】
合成例110
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代える以外は、合成例106と同様にして、式(I−114)で表される化合物(化合物244)を得た。
【0703】
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【0704】
<式(I−114)で表される化合物(化合物244)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+ 605
Exact Mass: 604
【0705】
合成例111
4−シアノアセチル安息香酸をそのモル比を保ちつつ2−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例100と同様にして、式(I−115)で表される化合物(化合物21−292)を得た。
【0706】
【化230】
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【0707】
<式(I−115)で表される化合物(化合物21−292)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 566
Exact Mass: 567
【0708】
合成例112
4−シアノアセチル安息香酸をそのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代える以外は、合成例100と同様にして、式(I−116)で表される化合物(化合物21−293)を得た。
【0709】
【化231】
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【0710】
<式(I−116)で表される化合物(化合物21−293)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 566
Exact Mass: 567
【0711】
合成例113
バルビツール酸を、そのモル比を保ちつつジメドン(東京化成工業(株)製)に代える以外は、合成例93と同様に実施して、式(I−117)で表される化合物(化合物41−843)を得た。
【0712】
【化232】
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【0713】
<式(I−117)で表される化合物(化合物41−843)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 507
Exact Mass: 508
【0714】
合成例114〜合成例165
フタロニトリルを、表12の「B
1B
2」欄に示す基を用いて式(PPA−1)で表される化合物に代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルを表12の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いて式(PPA−2)で表される化合物に代える以外は、合成例91と同様に実施して、表12の「化合物」欄に示す化合物を得た。
各合成例において得られた化合物は、表12の「B
1B
2」欄、「Lk」欄及び「Hd」欄に示す基を用いて式(PPA−3)で表される化合物である。
化合物の同定は、質量分析で実施した。
表12の「イオン化モード」欄が「1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+で検出された値を、表12の「検出値」欄に示す。
表12の「イオン化モード」欄が「−1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
-で検出された値を、表12の「検出値」欄に示す。
表12の「Exact.Mass.」欄には、Exact.Mass.の値を示す。
表12において、「B
1B
2」欄及び「Hd」欄に記載の記号(HH35、BB19等)は、本願明細書の表1〜表9(b)及び表10〜表11における記号と同様に定義される。
【0715】
【化233】
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【0716】
【表12】
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【0717】
合成例166〜合成例181
4−シアノアセチル安息香酸を表13の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いて式(PPA−2)で表される化合物に代える以外は、合成例86と同様に実施して、表13の「化合物」欄に示す化合物を得た。
各合成例において得られた化合物は、表13の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いた式(I−93a)で表される化合物である。
化合物の同定は、質量分析で実施した。
表13の「イオン化モード」欄が「1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+で検出された値を、表13の「検出値」欄に示す。
表13の「イオン化モード」欄が「−1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
-で検出された値を、表13の「検出値」欄に示す。
表13の「Exact.Mass.」欄には、Exact.Mass.の値を示す。
表13において、「Hd」欄に記載の記号(HH35等)は、本願明細書の表1〜表9(b)及び表10〜表11における記号と同様に定義される。
【0718】
【化234】
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【0719】
【表13】
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【0720】
合成例182〜223
フタロニトリルを、表14の「B
1B
2」欄に示す基を用いて式(PPA−1)で表される化合物に代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルを表14の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いて式(PPA−2)で表される化合物に代える以外は、合成例92と同様に実施して、表14の「化合物」欄に示す化合物を得た。
各合成例において得られた化合物は、表14の「B
1B
2」欄、「Lk」欄及び「Hd」欄に示す基を用いた式(I−63a)で表される化合物である。
化合物の同定は、質量分析で実施した。
表14の「イオン化モード」欄が「1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+で検出された値を、表14の「検出値」欄に示す。
表14の「イオン化モード」欄が「−1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
-で検出された値を、表14の「検出値」欄に示す。
表14の「Exact.Mass.」欄には、Exact.Mass.の値を示す。
表14において、「B
1B
2」欄及び「Hd」欄に記載の記号は、本願明細書の表1〜表9(b)及び表10〜表11における記号と同様に定義される。
【0721】
【化235】
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【0722】
【表14】
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【0723】
合成例224〜合成例237
4−シアノアセチル安息香酸を表15の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いて式(PPA−2)で表される化合物に代える以外は、合成例93と同様に実施して、表15の「化合物」欄に示す化合物を得た。
各合成例において得られた化合物は、表15の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いた式(I−98a)で表される化合物である。
化合物の同定は、質量分析で実施した。
表15の「イオン化モード」欄が「1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+で検出された値を、表15の「検出値」欄に示す。
表15の「イオン化モード」欄が「−1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
-で検出された値を、表15の「検出値」欄に示す。
表15の「Exact.Mass.」欄には、Exact.Mass.の値を示す。
表15において、「Hd」欄に記載の記号は、本願明細書の表1〜表9(b)及び表10〜表11における記号と同様に定義される。
【0724】
【化236】
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【0725】
【表15】
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【0726】
合成例238〜合成例240
フタロニトリルを、表16の「B
1B
2」欄に示す基を用いて式(PPA−1)で表される化合物に代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルを表16の「Lk」欄と「Hd」欄に示す基を用いて式(PPA−2)で表される化合物に代え、バルビツール酸をジメドンに代える以外は、合成例92と同様に実施して、表16の「化合物」欄に示す化合物を得た。
各合成例において得られた化合物は、表16の「B
1B
2」欄、「Lk」欄及び「Hd」欄に示す基を用いた式(I−63b)で表される化合物である。
化合物の同定は、質量分析で実施した。
表16の「イオン化モード」欄が「1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]
+で検出された値を、表16の「検出値」欄に示す。
表16の「イオン化モード」欄が「−1」の場合は、(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
-で検出された値を、表16の「検出値」欄に示す。
表16の「Exact.Mass.」欄には、Exact.Mass.の値を示す。
表16において、「B
1B
2」欄及び「Hd」欄に記載の記号は、本願明細書の表1〜表9(b)及び表10〜表11における記号と同様に定義される。
【0727】
【化237】
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【0728】
【表16】
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【0729】
合成例241
2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例92と同様にして、式(I−118)で表される化合物(化合物01−24)を得た。
【0730】
【化238】
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【0731】
<式(I−118)で表される化合物(化合物01−24)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 444
Exact Mass: 445
【0732】
合成例242
フタロニトリルをそのモル比を保ちつつ4−ニトロフタロニトリルに代え、2−クロロベンゾイルアセトニトリルをそのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例92と同様にして、式(I−119)で表される化合物(化合物01−378)を得た。
【0733】
【化239】
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【0734】
<式(I−119)で表される化合物(化合物01−378)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 489
Exact Mass: 490
【0735】
合成例243
4−シアノアセチル安息香酸をそのモル比を保ちつつ3−シアノアセチル安息香酸に代え、バルビツール酸をそのモル比を保ちつつベンゾイルアセトニトリルに代える以外は、合成例93と同様にして、式(I−120)で表される化合物(化合物01−138)を得た。
【0736】
【化240】
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【0737】
<式(I−120)で表される化合物(化合物01−138)の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−H]
- 512
Exact Mass: 513
【0738】
樹脂合成例1
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート280部を入れ、攪拌しながら80℃まで加熱した。次いで、アクリル酸38部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8−イルアクリレート及び3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−9−イルアクリレートの混合物289部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125部の混合溶液を5時間かけて滴下した。一方、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)33部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート235部に溶解した混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、固形分35.0%の共重合体(樹脂B1)の溶液を得た。得られた樹脂B1の重量平均分子量は8800、分散度は2.1、溶液酸価は28mg−KOH/gであった。
【0739】
樹脂合成例2
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート350部を入れ、攪拌しながら85℃まで加熱した。次いで、アクリル酸70部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8−イルアクリレート及び/又は3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−9−イルアクリレートの混合物202部、ビニルトルエン(異性体混合物)78部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部の混合溶液を4時間かけて滴下した。一方、重合開始剤2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)33部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート167部に溶解した溶液を5時間かけて滴下した。開始剤溶液の滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、固形分38.1%の共重合体(樹脂B5)の溶液を得た。得られた樹脂B5の重量平均分子量は10400、分散度は2.03、溶液酸価は53mg−KOH/gであった。
【0740】
樹脂合成例3
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート362部を入れ、攪拌しながら80℃まで加熱した。次いで、アクリル酸58部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8−イルアクリレート及び/又は3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−9−イルアクリレートの混合物167部、2−エチルヘキシルアクリレート65部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート111部の混合溶液を5時間かけて滴下した。一方、重合開始剤2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)27部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート210部に溶解した溶液を5.5時間かけて滴下した。開始剤溶液の滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、固形分29.8%の共重合体(樹脂B6)の溶液を得た。得られた樹脂B6の重量平均分子量は10900、分散度は2.25、溶液酸価44mg−KOH/gであった。
【0741】
比較例1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
顔料:C.I.ピグメントイエロー138 22部、
分散剤 7.1部、
樹脂 9.3部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 140部
を混合し、ビーズミルを用いて、顔料を分散させて顔料分散液を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた顔料分散液の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 48部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
11部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.7部;
【0742】
【化241】
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【0743】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.5部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.57部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 330部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して比較着色硬化性組成物1を得た。
【0744】
[着色パターンの作製]
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、比較着色硬化性組成物1をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークして着色硬化性組成物層を形成した。冷却後、着色硬化性組成物層が形成された基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を200μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、80mJ/cm
2の露光量(365nm基準)で露光した。尚、フォトマスクとしては、100μmのラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。露光後の着色塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%とを含む水溶液に25℃で70秒間浸漬させて現像し、水洗した。この着色塗膜を、230℃で30分間ポストベークを行うことにより、着色パターンを得た。
得られた着色パターンの膜厚を、DEKTAK3(日本真空技術(株)製)を用いて測定した。着色パターンの膜厚は、表17における「膜厚」の欄に示す。
【0745】
[初期明度の測定]
得られた着色パターンについて、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と刺激値Yとを測定した。Yの値が大きいほど明度が高いことを表す。
【0746】
[耐光性評価]
得られた着色パターンの上に紫外線カットフィルター(COLORED OPTICAL GLASS L38;HOYA(株)製;380nm以下の光をカットする。)を配置し、耐光性試験機(サンテストCPS+:(株)東洋精機製作所製)にて、キセノンランプ光を15時間照射する耐光性試験を実施した。耐光性試験前の刺激値Y(上記で得られた初期明度)を100%としたときの、耐光性試験後の刺激値Yの相対値(%)を、表17における「明度変化率」の欄に示す。明度変化率が100%に近いほど耐光性が高いことを表す。
【0747】
実施例1−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):式(I−1)で表される化合物 20部、及び
着色剤(A):C.I.ピグメントイエロー138 2.2部
から成る顔料組成物の全量、
分散剤(BYK−LPN6919;ビックケミー・ジャパン(株)製) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部
を混合し、ビーズミルを用いて、式(I−1)で表される化合物及びC.I.ピグメントイエロー138から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0748】
【化242】
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【0749】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して着色硬化性組成物1−1を得た。
比較着色硬化性組成物1を着色硬化性組成物1−1に代える以外は、比較例1と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表17における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0750】
実施例1−2〜実施例1−60
式(I−1)で表される化合物を、表17における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例1−1と同様にして、表17における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表17における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0751】
【表17】
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【0752】
実施例1A−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):化合物136 20部、及び
着色剤(A):C.I.ピグメントイエロー138 2.2部
から成る顔料組成物の全量、
分散剤溶液(固形分60%) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部
を混合し、ビーズミルを用いて、化合物136及びC.I.ピグメントイエロー138から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0753】
【化243】
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【0754】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製) 0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して着色硬化性組成物1A−1を得た。
比較着色硬化性組成物1を着色硬化性組成物1A−1に代える以外は、比較例1と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表18における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0755】
実施例1A−2〜実施例1A−231
化合物136を、表18〜表21における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例1A−1と同様にして、表18〜表21における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表18〜表21における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0756】
【表18】
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【0757】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0758】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0759】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0760】
比較例2
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
顔料:C.I.ピグメントイエロー138 22部、
分散剤 7.1部、
樹脂 9.3部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 140部を混合し、ビーズミルを用いて、顔料を分散させて顔料分散液を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた顔料分散液の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 48部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
11部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.7部;
【0761】
【化244】
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重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.5部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.57部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 330部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;を混合して比較着色硬化性組成物2を得た。
【0762】
[着色パターンの作製]
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、比較着色硬化性組成物2をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークして着色硬化性組成物層を形成した。冷却後、着色硬化性組成物層が形成された基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を200μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、80mJ/cm
2の露光量(365nm基準)で露光した。尚、フォトマスクとしては、100μmのラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。露光後の着色塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%とを含む水溶液に25℃で70秒間浸漬させて現像し、水洗した。この着色塗膜を、230℃で30分間ポストベークを行うことにより、着色パターンを得た。
得られた着色パターンの膜厚を、DEKTAK3(日本真空技術(株)製)を用いて測定した。着色パターンの膜厚は、表22における「膜厚」の欄に示す。
【0763】
[初期明度の測定]
得られた着色パターンについて、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と刺激値Yとを測定した。Yの値が大きいほど明度が高いことを表す。
【0764】
[耐光性評価]
得られた着色パターンの上に紫外線カットフィルター(COLORED OPTICAL GLASS L38;HOYA(株)製;380nm以下の光をカットする。)を配置し、耐光性試験機(サンテストCPS+:(株)東洋精機製作所製)にて、キセノンランプ光を15時間照射する耐光性試験を実施した。耐光性試験前の刺激値Y(上記で得られた初期明度)を100%としたときの、耐光性試験後の刺激値Yの相対値(%)を、表22における「明度変化率」の欄に示す。明度変化率が100%に近いほど耐光性が高いことを表す。
【0765】
実施例2−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):式(I−1)で表される化合物 20部、及び
着色剤(A):C.I.ピグメントイエロー185 2.2部から成る顔料組成物の全量、
分散剤(BYK−LPN6919;ビックケミー・ジャパン(株)製) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部を混合し、ビーズミルを用いて、式(I−1)で表される化合物及びC.I.ピグメントイエロー185から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0766】
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;を混合して着色硬化性組成物2−1を得た。
比較着色硬化性組成物2を着色硬化性組成物2−1に代える以外は、比較例2と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表22における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0767】
実施例2−2〜実施例2−60
式(I−1)で表される化合物を、表22における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例2−1と同様にして、表22における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表22における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0768】
【表22】
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【0769】
実施例2A−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):化合物136 20部、及び
着色剤(A):C.I.ピグメントイエロー185 2.2部から成る顔料組成物の全量、
分散剤溶液(固形分60%) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部を混合し、ビーズミルを用いて、化合物136及びC.I.ピグメントイエロー185から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0770】
【化246】
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重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製) 0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;を混合して着色硬化性組成物2A−1を得た。
比較着色硬化性組成物2を着色硬化性組成物2A−1に代える以外は、比較例2と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表23における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0771】
実施例2A−2〜実施例2A−231
化合物136を、表23〜表26における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例2A−1と同様にして、表23〜表26における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表23〜表26における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0772】
【表23】
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【0773】
【表24】
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【0774】
【表25】
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【0775】
【表26】
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【0776】
比較例3
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 47部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
顔料:C.I.ピグメントイエロー138 22部、
分散剤 7.1部、
樹脂 9.3部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 140部
を混合し、ビーズミルを用いて、顔料を分散させて顔料分散液を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた顔料分散液の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 48部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
11部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.7部;
【0777】
【化247】
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【0778】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF(株)製) 4.5部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.57部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 330部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して比較着色硬化性組成物3を得た。
【0779】
[着色パターンの作製]
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、比較着色硬化性組成物3をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークして着色硬化性組成物層を形成した。冷却後、着色硬化性組成物層が形成された基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を200μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、80mJ/cm
2の露光量(365nm基準)で露光した。尚、フォトマスクとしては、100μmのラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。露光後の着色塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%とを含む水溶液に25℃で70秒間浸漬させて現像し、水洗した。この着色塗膜を、230℃で30分間ポストベークを行うことにより、着色パターンを得た。
得られた着色パターンの膜厚を、DEKTAK3(日本真空技術(株)製)を用いて測定した。着色パターンの膜厚は、表27における「膜厚」の欄に示す。
【0780】
[初期明度の測定]
得られた着色パターンについて、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と刺激値Yとを測定した。Yの値が大きいほど明度が高いことを表す。
【0781】
[耐光性評価]
得られた着色パターンの上に紫外線カットフィルター(COLORED OPTICAL GLASS L38;HOYA(株)製;380nm以下の光をカットする。)を配置し、耐光性試験機(サンテストCPS+:(株)東洋精機製作所製)にて、キセノンランプ光を15時間照射する耐光性試験を実施した。耐光性試験前の刺激値Y(上記で得られた初期明度)を100%としたときの、耐光性試験後の刺激値Yの相対値(%)を、表27における「明度変化率」の欄に示す。明度変化率が100%に近いほど耐光性が高いことを表す。
【0782】
実施例3−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 46部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):式(I−1)で表される化合物 21部、及び
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 1.1部
から成る顔料組成物の全量、
分散剤(BYK−LPN6919;ビックケミー・ジャパン(株)製) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部
を混合し、ビーズミルを用いて、式(I−1)で表される化合物及びC.I.ピグメントグリーン58から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0783】
【化248】
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【0784】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して着色硬化性組成物3−1を得た。
比較着色硬化性組成物3を着色硬化性組成物3−1に代える以外は、比較例3と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表27における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0785】
実施例3−2〜実施例3−60
式(I−1)で表される化合物を、表27における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例3−1と同様にして、表27における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表27における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0786】
【表27】
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【0787】
実施例3A−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 46部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):化合物136 21部、及び
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 1.1部
から成る顔料組成物の全量、
分散剤溶液(固形分60%) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部
を混合し、ビーズミルを用いて、化合物136及びC.I.ピグメントグリーン58から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0788】
【化249】
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【0789】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製) 0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して着色硬化性組成物3A−1を得た。
比較着色硬化性組成物3を着色硬化性組成物3A−1に代える以外は、比較例3と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表28における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0790】
実施例3A−2〜実施例3A−231
化合物136を、表28〜表31における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例3A−1と同様にして、表28〜表31における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表28〜表31における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0791】
【表28】
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【0792】
【表29】
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【0793】
【表30】
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【0794】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0795】
実施例3B−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 46部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):化合物136 21部、及び
顔料:C.I.ピグメントグリーン59 1.1部
から成る顔料組成物の全量、
分散剤溶液(固形分60%) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部
を混合し、ビーズミルを用いて、化合物136及びC.I.ピグメントグリーン58から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0796】
【化250】
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【0797】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製) 0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して着色硬化性組成物3B−1を得た。
比較着色硬化性組成物3を着色硬化性組成物3B−1に代える以外は、比較例3と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表32における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0798】
実施例3B−2〜実施例3B−231
化合物136を、表32〜表35における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例3B−1と同様にして、表32〜表35における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表32〜表35における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0799】
【表32】
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【0800】
【表33】
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【0801】
【表34】
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【0802】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0803】
実施例3C−1
顔料:C.I.ピグメントグリーン58 46部、
アクリル系顔料分散剤 6.4部、
樹脂(B):樹脂B5溶液 57部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を分散させた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)を調製した。別途、
着色剤(A):化合物136 21部、及び
顔料:C.I.ピグメントグリーン7 1.1部
から成る顔料組成物の全量、
分散剤溶液(固形分60%) 26部、
樹脂(B):樹脂B1溶液 44部、及び
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 350部
を混合し、ビーズミルを用いて、化合物136及びC.I.ピグメントグリーン58から成る顔料組成物を分散させて着色組成物を得た。
次いで、
得られた顔料分散液(着色剤(A2)含有液)の全量;
得られた着色組成物の全量;
樹脂(B):樹脂B6溶液 8.3部;
重合性化合物(C):重合性化合物(A9570W;新中村化学工業(株)製)
9.9部;
重合開始剤(D):下記式で表される化合物(常州強力電子新材料股分有限公司製)
5.0部;
【0804】
【化251】
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【0805】
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF社製) 4.0部;
密着促進剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製) 0.50部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 85部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 110部;及び
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.090部;
を混合して着色硬化性組成物3C−1を得た。
比較着色硬化性組成物3を着色硬化性組成物3C−1に代える以外は、比較例3と同様にして、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表36における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0806】
実施例3C−2〜実施例3C−231
化合物136を、表36〜表39における「XXXXX」の欄に示す化合物に代える以外は、実施例3C−1と同様にして、表36〜表39における「着色硬化性組成物」の欄に示す着色硬化性組成物を得て、着色パターンを得た。また、初期明度の測定と耐光性評価を行った。結果を表36〜表39における「膜厚」及び「明度変化率」の欄に示す。
【0807】
【表36】
[この文献は図面を表示できません]
【0808】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0809】
【表38】
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【0810】
【表39】
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【0811】
上記の結果から、本発明の顔料組成物を含む着色硬化性組成物から形成された着色パターンでは、耐光性が改善された。