(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態にかかるめっき装置の全体配置図である。
図1に示すように、このめっき装置は、2台のカセットテーブル102と、基板のオリフラ(オリエンテーションフラット)やノッチなどの位置を所定の方向に合わせるアライナ104と、めっき処理後の基板を高速回転させて乾燥させるスピンリンスドライヤ106とを有する。カセットテーブル102は、半導体ウェハ等の基板を収納したカセット100を搭載する。スピンリンスドライヤ106の近くには、基板ホルダ11を載置して基板の着脱を行う基板着脱部120が設けられている。基板着脱部120は、レール150に沿って横方向にスライド自在な平板状の載置プレート152を備えている。2個の基板ホルダ11は、この載置プレート152に水平状態で並列に載置され、一方の基板ホルダ11と基板搬送装置122との間で基板の受渡しが行われた後、載置プレート152が横方向にスライドされ、他方の基板ホルダ11と基板搬送装置122との間で基板の受渡しが行われる。これらのユニット100,104,106,120の中央には、これらのユニット間で基板を搬送する搬送用ロボットからなる基板搬送装置122が配置されている。
【0012】
めっき装置は、さらに、ストッカ124と、プリウェット槽126と、プリソーク槽128と、第1洗浄槽130aと、ブロー槽132と、第2洗浄槽130bと、めっきユニット10と、を有する。ストッカ124では、基板ホルダ11の保管及び一時仮置きが行われる。プリウェット槽126では、基板が純水に浸漬される。プリソーク槽128では、基板の表面に形成したシード層等の導電層の表面の酸化膜がエッチング除去される。第1洗浄槽130aでは、プリソーク後の基板が基板ホルダ11と共に洗浄液(純水等)で洗浄される。ブロー槽132では、洗浄後の基板の液切りが行われる。第2洗浄槽130bでは、めっき後の基板が基板ホルダ11と共に洗浄液で洗浄される。基板着脱部120、ストッカ124、プリウェット槽126、プリソーク槽128、第1洗浄槽130a、ブロー槽132、第2洗浄槽130b、及びめっきユニット10は、この順に配置されている。
【0013】
めっきユニット10は、例えば、隣接した複数のめっき槽14の外周をオーバーフロー槽136が取り囲んで構成されている。各めっき槽14は、内部に1つの基板を収納し、内部に保持しためっき液中に基板を浸漬させて基板表面に銅めっき等のめっきを施すように構成されている。
【0014】
めっき装置は、これらの各機器の側方に位置して、これらの各機器の間で基板ホルダ11を基板とともに搬送する、例えばリニアモータ方式を採用した基板ホルダ搬送装置140を有する。この基板ホルダ搬送装置140は、第1トランスポータ142と、第2トランスポータ144を有している。第1トランスポータ142は、基板着脱部120、ストッカ124、プリウェット槽126、プリソーク槽128、第1洗浄槽130a、及びブロー槽132との間で基板を搬送するように構成される。第2トランスポータ144は、第1洗浄槽130a、第2洗浄槽130b、ブロー槽132、及びめっきユニット10と
の間で基板を搬送するように構成される。めっき装置は、第2トランスポータ144を備えることなく、第1トランスポータ142のみを備えるようにしてもよい。
【0015】
オーバーフロー槽136の両側には、各めっき槽14の内部に位置してめっき槽14内のめっき液を攪拌する掻き混ぜ棒としてのパドル16(
図3参照)を駆動する、パドル駆動部42及びパドル従動部160が配置されている。
【0016】
図2は、
図1に示した基板ホルダ11の概略斜視図である。
図2に示すように、基板ホルダ11は、例えば塩化ビニル製で矩形平板状の第1保持部材11Aと、この第1保持部材11Aにヒンジ部11Bを介して開閉自在に取り付けた第2保持部材11Cとを有している。第2保持部材11Cは、ヒンジ部11Bに接続される基部11Dと、基板を第1保持部材11Aに押えつけるための押えリング11Fと、リング状のシールホルダ11Eと、を有する。シールホルダ11Eは押えリング11Fに対して摺動可能に構成される。このシールホルダ11Eは、例えば塩化ビニルで構成され、これにより、押えリング11Fとの滑りがよくなっている。本実施形態では、めっき装置はウェハ等の円形の基板を処理するものとして説明するが、これに限らず、矩形状の基板を処理することもできる。
【0017】
図3は、
図1に示しためっきユニット10の1つのめっき槽14を示す概略縦断図である。図中では、オーバーフロー槽136は省略されている。めっき槽14は、内部にめっき液Qを保持し、オーバーフロー槽136との間でめっき液Qが循環するように構成される。
【0018】
めっき槽14には、基板Wを着脱自在に保持した基板ホルダ11が収納される。基板ホルダ11は、基板Wが鉛直状態でめっき液Qに浸漬されるように、めっき槽14内に配置される。めっき槽14内の基板Wに対向する位置には、アノードホルダ28に保持されたアノード26が配置される。アノード26としては、例えば、含リン銅が使用され得る。基板Wとアノード26は、めっき電源30を介して電気的に接続され、基板Wとアノード26との間に電流を流すことにより基板Wの表面にめっき膜(銅膜)が形成される。めっき槽14は、基板Wとアノード26とを対向配置したときに、基板W側に位置する第1側壁14aと、アノード26側に位置する第2側壁14bとを有する。
【0019】
基板Wとアノード26との間には、基板Wの表面と平行に往復移動してめっき液Qを攪拌するパドル16が配置される。本実施形態では、パドル16は略水平方向に往復移動するように構成されるが、これに限らず、鉛直方向に往復移動するように構成されてもよい。めっき液Qをパドル16で攪拌することで、銅イオンを基板Wの表面に均一に供給することができる。また、パドル16とアノード26との間には、基板Wの全面に亘る電位分布をより均一にするための誘電体からなる調整板(レギュレーションプレート)34が配置される。調整板34は、開口を有する板状の本体部52と、本体部52の開口に沿って取り付けられる筒状部50と、を有する。アノード26と基板Wとの間の電位分布は、調整板34の開口の大きさ、形状によって調整される。
【0020】
図4は、めっき槽14とパドル16の駆動機構とを示す正面図である。
図4に示すように、パドル16は、全体として矩形板状部材で構成され、複数の長穴16aを平行に有し、これにより鉛直方向に延びる複数の格子部16bを有する。パドル16の材質は、例えばチタンにテフロン(登録商標)コートを施した材質である。
【0021】
長穴16aの幅及び数は、格子部16bが効率良くめっき液を攪拌し、めっき液が長穴16aを効率良く通り抜けるように、格子部16bが必要な剛性を有しつつ可能な限り細くなるように決定することが好ましい。また、格子部16bの断面形状は、矩形、三角形、ひし形等、任意の形状であり得る。
【0022】
パドル16は、パドル16の上端に固着したクランプ36によって、略水平方向に延びるシャフト38に固定される。シャフト38は、左右に摺動可能にシャフト保持部40に保持される。シャフト38の端部は、パドル16を左右に直線往復運動させるパドル駆動部42及びパドル従動部160に連結される。パドル駆動部42は、モータ44の回転をクランク機構やスコッチ・ヨーク機構等の運動変換機構43によりシャフト38の直線往復運動に変換する。この例では、パドル駆動部42のモータ44の回転速度及び位相を制御する制御部46が備えられている。
【0023】
めっき槽14は、
図3に示した第1側壁14aと第2側壁14bとを接続する、第3側壁14c及び第4側壁14dを有する。なお、
図4においては1つのめっき槽14のみが示されているが、
図1に示したように、2つ以上のめっき槽14が横方向に隣接して配置されてもよい。その場合は、一つのパドル駆動部42及びパドル従動部160によって、2つ以上のパドル16が往復運動するように、シャフト38に2つ以上のパドルが固定される。
【0024】
図3及び
図4に示すめっき槽14において、パドル16が高速で往復移動すると、めっき液Qの液面が揺動し、めっき液Qがめっき槽14から飛び出る虞がある。そこで、本実施形態では、パドル16の動作によるめっき液Qの液面の揺動を低減するために、液面揺動低減部材をめっき槽14内に配置して、めっき液Qに浸漬させる。液面揺動低減部材は、めっき槽14内のめっき液Qが通過する流路を有し、この流路を通過するめっき液Qの流速を上昇させる。これにより、めっき液Qが形成する波のエネルギーを減衰させて、液面の揺動を低減する。
【0025】
図5は、本実施形態に係る液面揺動低減部材の一例を示す斜視図である。
図6は、
図3の矢視6−6における液面揺動低減部材が配置されためっき槽14の概略断面図である。
図5に示すように、本実施形態の液面揺動低減部材は、複数の開口(流路に相当する)を有するネット60から構成される。ネット60は、例えば、ポリエチレン等の樹脂で形成することができる。本実施形態では、ネット60の開口の形状は一例として、1.5mm×1.5mmの矩形である。
図5及び
図6に示すように、ネット60は略筒状に形成され、その端部がブラケット61に、例えばエポキシ樹脂系接着剤等で接着される。ブラケット61は、例えばチタンで形成することができる。
【0026】
図6に示すように、ネット60は、ブラケット61をめっき槽14の壁面に固定することにより、めっき槽14内に配置される。このとき、ネット60の鉛直方向の長さは、
図3及び
図4に示したパドル16のめっき液Qに浸漬した部分の鉛直方向長さよりも長いことが好ましい。これにより、パドル16のめっき液Qに浸漬した部分の全体によって形成されるめっき液Qの波(流れ)のエネルギーを減衰させることができる。
【0027】
パドル16が直線運動すると、パドル16と第1側壁14aとの間のめっき液Q、即ち基板ホルダ11が収納される部分のめっき液Qが大きく揺動する。特に、めっき槽14でめっき処理をしていないとき、即ちめっき槽14に基板ホルダ11が一時的に収納されていないときにパドル16が動作し続けた場合に、この揺動が最も大きくなる。このため、
図6に示すように、ネット60は、パドル16と、めっき槽14の第1側壁14aとの間に配置されることが好ましい。なお、ネット60を配置するための他のスペースがめっき槽14内に存在する場合は、ネット60を配置する場所は限られない。
【0028】
また、
図6に示すように、ネット60の少なくとも一部が、第3側壁14c及び第4側壁14dから離間して配置されることが好ましい。具体的には、ネット60は、
図6に示すようにめっき槽14内に配置されたとき中央側に位置する第1部分62と、側壁側に位
置する第2部分63とを有する。即ち、本実施形態においては、第1部分62が第3側壁14c及び第4側壁14dから離間して配置される。これにより、ネット60の第1部分62と第3側壁14c又は第4隔壁との間に遊水部が形成され、第1部分62の開口を通過しためっき液Qが遊水部に流れ込むときに、めっき液Qの波(流れ)のエネルギーを効率よく減衰させることができる。
【0029】
図6に示すようにネット60がめっき槽14内に配置された場合、めっき液Qが主に通過するのは第1部分62である。即ち、めっき液Qの波(流れ)のエネルギーを主に減衰させるのは、ネット60の第1部分62である。このため、本実施形態においては、ネット60の第1部分62及び第2部分63を含む全体が網状物から構成されているが、少なくとも第3側壁14c又は第4側壁14dから離間した第1部分62が開口を有する部材から形成されていればよい。したがって、ネット60の第1部分62を除いた部分は、例えば第1部分62を支持する任意の支持部材で形成されていてもよい。
【0030】
また、基板ホルダ11を収容する空間を確保するために、ネット60は、基板ホルダ11の収容を妨げない場所に配置されることが好ましい。具体的には、ネット60は、基板Wを保持した基板ホルダ11の第3側壁14c側及び第4側壁14d側の少なくとも一方に配置されることが好ましい。本実施形態では、
図6に示されるように、ネット60は基板ホルダ11の第3側壁14c側及び第4側壁14d側にそれぞれ配置されている。
【0031】
本実施形態においては、ネット60はパドル16の往復移動方向に対向する位置に配置されている。パドル16の往復移動による波の進行方向に対向するようにネット60を配置しているので、波のエネルギーを効率よく減衰させることができる。ただし、パドルの往復移動によって発生するめっき液Qの流れは複雑(例えば渦の発生)であり、ネット60を配置する場所はこれに限られない。
【0032】
本実施形態の液面揺動低減部材として、複数枚のネット60を重ねて構成することもできる。その場合、液面揺動低減部材は、それぞれのネット60の開口が互いにずれるように、ネット60が重なる部分を有することが好ましい。本実施形態では、2枚のネット60を開口が互いにずれるように重ねて略筒状に形成している。すなわち、ネット60の第1部分62は2枚のネットを重ねて構成されている。これにより、複数枚のネット60により形成される開口の大きさが細かくなり、この開口を通過するめっき液Qの波(流れ)のエネルギーを効率よく減衰することができる。ネット60の開口の大きさや配置は、パドルの移動速度、移動範囲、めっき槽の大きさに応じて、適宜選定される。
【0033】
また、本実施形態では、液面揺動低減部材としてネット60を採用しているが、これに限らず、めっき液Qが通過する流路を有する任意の部材を採用することができる。例えば、液面揺動低減部材は、小孔を有するスポンジ部材、開口を有するパンチングプレート、スリットプレート、及びめっき液Qが通過可能な布であってもよい。また、複数のブロックを積み上げてブロック間に開口を形成することで、液面揺動低減部材を構成することもできる。
【0034】
次に、本実施形態に係るめっき装置におけるめっき方法を説明する。まず、
図6に示すように、液面揺動低減部材としてネット60をめっき槽14内に予め配置しておく。具体的には、ネット60は、パドル16と第1側壁との間に配置され得る。また、ネット60は、めっき槽14内に配置される基板W(又は基板ホルダ11)の第3側壁14c側及び第4側壁14d側の少なくとも一方に配置され得る。ネット60の少なくとも一部は、第3側壁14c及び第4側壁14dから離間して配置され得る。上述したように、液面揺動低減部材は、複数枚のネット60を開口が互いにずれるように重ねて形成してもよい。
【0035】
続いて、
図3に示すように、めっき槽14に基板W及びアノード26を、それぞれ基板ホルダ11及びアノードホルダ28に保持させた状態で収容する。パドル16を基板Wの被めっき面に沿って略水平に直線往復運動させて、めっき槽14に収容されためっき液Qを撹拌しながら、基板Wとアノード26との間に電圧を印加する。このとき、ネット60は、めっき槽14内のめっき液Qがネット60の開口(流路)を通過することで、開口を通過するめっき液Qの流速を上昇させてめっき液Qが形成する波のエネルギーを減衰させることができる。
【0036】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲及び明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、又は省略が可能である。
【0037】
以下に本明細書が開示する形態のいくつかを記載しておく。
第1形態によれば、基板にめっきをするめっき装置が提供される。このめっき装置は、めっき液を収容するように構成されるめっき槽と、前記めっき槽内に配置され、前記めっき液を撹拌するように構成されるパドルと、前記めっき槽内に配置され、前記めっき液が通過する流路を有し、前記流路を通過する前記めっき液の流速を上昇させて前記めっき液が形成する波のエネルギーを減衰させるように構成された液面揺動低減部材と、を有する。
【0038】
第1形態によれば、液面揺動低減部材により、パドルによって撹拌されためっき液が形成する波のエネルギーを減衰させることができる。それにより、パドルの動作によるめっき液の液面の揺動を低減することができる。
【0039】
第2形態によれば、第1形態に記載されためっき装置において、前記めっき槽は、前記基板とアノードとを互いに対向させて収容したときに、前記基板側に位置する第1側壁と、前記第1側壁と対向し、前記アノード側に位置する第2側壁と、を有し、前記液面揺動低減部材は、前記パドルと前記第1側壁との間に配置される。
【0040】
パドルが動作すると、パドルと第1側壁との間のめっき液、即ち基板が収納される部分のめっき液が大きく揺動する。特に、めっき槽でめっき処理をしていないとき、即ちめっき槽に基板が一時的に収納されていないときにパドルが動作し続けた場合に、この揺動が最も大きくなる。第2形態によれば、液面揺動低減部材がパドルと第1側壁との間に配置されるので、めっき液が大きく揺動するパドルと第1側壁との間の液面の揺動を効率よく低減することができる。
【0041】
第3形態によれば、第2形態に記載されためっき装置において、前記めっき槽は、前記第1側壁と前記第2側壁とを接続する、第3側壁及び第4側壁を有し、前記液面揺動低減部材の少なくとも一部は、前記第3側壁及び前記第4側壁から離間して配置される。
【0042】
第3形態によれば、液面揺動低減部材の少なくとも一部が、第3側壁及び第4側壁から離間して配置される。これにより、液面揺動低減部材の一部と第3側壁又は第4隔壁との間に遊水部が形成され、液面揺動低減部材の流路を通過しためっき液が遊水部に流れ込むときに、めっき液の波(流れ)のエネルギーを効率よく減衰させることができる。
【0043】
第4形態によれば、第3形態に記載されためっき装置において、前記液面揺動低減部材は、前記めっき槽内に配置される基板の前記第3側壁側及び前記第4側壁側の少なくとも
一方に配置される。
【0044】
第4形態によれば、液面揺動低減部材が、基板の収容を妨げることがない。
【0045】
第5形態によれば、第1から第4形態のいずれかに記載されためっき装置において、前記パドルは、前記めっき槽内に配置される基板の被めっき面に沿って略水平に直線往復運動するように構成され、前記液面揺動低減部材の鉛直方向長さは、前記パドルの前記めっき液に浸漬した部分の鉛直方向長さよりも長い。
【0046】
第5形態によれば、液面揺動低減部材が、パドルのめっき液に浸漬した部分の全体によって形成されるめっき液の波(流れ)のエネルギーを減衰させることができる。
【0047】
第6形態によれば、第1から第5形態のいずれかに記載されためっき装置において、前記液面揺動低減部材は、複数の開口を有するネットである。
【0048】
第6形態によれば、安価な材料で液面揺動低減部材を構成することができる。
【0049】
第7形態によれば、第6形態に記載されためっき装置において、前記液面揺動低減部材は、前記開口が互いにずれるように前記ネットが重なる部分を有する。
【0050】
第7形態によれば、ネットにより形成される開口の大きさが細かくなり、この開口を通過するめっき液の波(流れ)のエネルギーを効率よく減衰することができる。
【0051】
第8形態によれば、基板にめっきをするめっき方法が提供される。このめっき方法は、めっき槽に基板及びアノードを収容する工程と、前記めっき槽に収容されためっき液を撹拌する工程と、前記めっき槽内の前記めっき液に所定の流路を通過させ、前記流路を通過する前記めっき液の流速を上昇させて前記めっき液が形成する波のエネルギーを減衰させる液面揺動低減工程と、を有する。
【0052】
第8形態によれば、パドルによって撹拌されためっき液が形成する波のエネルギーを減衰させることができる。それにより、パドルの動作によるめっき液の液面の揺動を低減することができる。
【0053】
第9形態によれば、第8形態に記載されためっき方法において、前記めっき槽は、前記基板と前記アノードとを互いに対向させて収容したときに、前記基板側に位置する第1側壁と、前記第1側壁と対向し、前記アノード側に位置する第2側壁と、を有し、前記めっき液を撹拌する工程は、パドルを用いて前記めっき液を撹拌することを含み、前記液面揺動低減工程は、前記パドルと前記第1側壁との間に配置された液面揺動低減部材が有する前記所定の流路に前記めっき液を通過させる工程を含む。
【0054】
パドルが動作すると、パドルと第1側壁との間のめっき液、即ち基板が収納される部分のめっき液が大きく揺動する。特に、めっき槽でめっき処理をしていないとき、即ちめっき槽に基板が一時的に収納されていないときにパドルが動作し続けた場合に、この揺動が最も大きくなる。第9形態によれば、液面揺動低減部材がパドルと第1側壁との間に配置されるので、めっき液が大きく揺動するパドルと第1側壁との間の液面の揺動を効率よく低減することができる。
【0055】
第10形態によれば、第9形態に記載されためっき方法において、前記めっき槽は、前記第1側壁と前記第2側壁とを接続する、第3側壁及び第4側壁を有し、前記液面揺動低減工程は、前記第3側壁及び前記第4側壁から離間して配置された前記液面揺動低減部材
の少なくとも一部が有する前記所定の流路に前記めっき液を通過させる工程を含む。
【0056】
第10形態によれば、液面揺動低減部材の少なくとも一部が、第3側壁及び第4側壁から離間して配置される。これにより、液面揺動低減部材の一部と第3側壁又は第4隔壁との間に遊水部が形成され、液面揺動低減部材の流路を通過しためっき液が遊水部に流れ込むときに、めっき液の波(流れ)のエネルギーを効率よく減衰させることができる。
【0057】
第11形態によれば、第10形態に記載されためっき方法において、前記液面揺動低減工程は、前記めっき槽内に配置される前記基板の前記第3側壁側及び前記第4側壁側の少なくとも一方に配置された前記液面揺動低減部材が有する前記所定の流路に前記めっき液を通過させる工程を含む。
【0058】
第11形態によれば、液面揺動低減部材が、基板の収容を妨げることがない。
【0059】
第12形態によれば、第8から第11形態のいずれか一項に記載されためっき方法において、前記めっき液を撹拌する工程は、前記めっき槽内に配置された前記基板の被めっき面に沿って略水平にパドルを直線往復運動させる工程を含み、前記液面揺動低減工程は、前記パドルの前記めっき液に浸漬した部分の鉛直方向長さよりも長い鉛直方向長さを有する前記液面揺動低減部材が有する前記所定の流路に前記めっき液を通過させる工程を含む。
【0060】
第12形態によれば、液面揺動低減部材が、パドルのめっき液に浸漬した部分の全体によって形成されるめっき液の波(流れ)のエネルギーを減衰させることができる。
【0061】
第13形態によれば、第8から第11形態のいずれか一項に記載されためっき方法において、前記液面揺動低減部材は、複数の開口を有するネットである。
【0062】
第13形態によれば、安価な材料で液面揺動低減部材を構成することができる。
【0063】
第14形態によれば、第13形態に記載されためっき方法において、前記液面揺動低減工程は、前記開口が互いにずれるように前記ネットを重ねる工程を含む。
【0064】
第14形態によれば、ネットにより形成される開口の大きさが細かくなり、この開口を通過するめっき液の波(流れ)のエネルギーを効率よく減衰することができる。