特許第6989614号(P6989614)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989614
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】家畜舎システム
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/00 20060101AFI20211220BHJP
【FI】
   A01K1/00 D
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-550474(P2019-550474)
(86)(22)【出願日】2018年10月31日
(86)【国際出願番号】JP2018040585
(87)【国際公開番号】WO2019088202
(87)【国際公開日】20190509
【審査請求日】2020年5月18日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2017/039586
(32)【優先日】2017年11月1日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】樋口 清志
(72)【発明者】
【氏名】北山 英博
(72)【発明者】
【氏名】伊東 一敏
(72)【発明者】
【氏名】岡田 隆幸
【審査官】 竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭48−059670(JP,U)
【文献】 国際公開第2017/029819(WO,A1)
【文献】 特開平09−068368(JP,A)
【文献】 特開平05−276847(JP,A)
【文献】 実開平05−095268(JP,U)
【文献】 特開昭53−044377(JP,A)
【文献】 特開2012−083049(JP,A)
【文献】 特開2005−009701(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0041828(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00 − 3/00
A01K 31/00 − 31/24
F24D 1/00 − 3/18
F24D 19/10
F24H 1/48 − 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜が養育される家畜舎と、
前記家畜舎の床下を通過するように配置され、内部を媒体が循環することによって前記家畜舎の床面の温度を調整するパイプと、
冷熱および温熱を同時に取り出し可能なヒートポンプと、を有し、
前記パイプの前記内部を、前記冷熱によって冷却された冷却媒体および前記温熱によって加熱された加熱媒体が混合した混合媒体が循環することによって、前記家畜舎の床面を所定の温度にする家畜舎システム。
【請求項2】
記パイプの前記内部を前記冷熱によって冷却された前記媒体が循環することによって、前記家畜舎の床面が冷却される、請求項1に記載の家畜舎システム。
【請求項3】
前記パイプは、前記床面に温度差が生じるように配設されている、請求項1または2に記載の家畜舎システム。
【請求項4】
前記パイプは、隣り合う前記パイプ間の間隔が互いに異なるように、配設されている、請求項に記載の家畜舎システム。
【請求項5】
前記パイプは複数設けられ、
少なくとも2つの前記パイプを循環する前記媒体の温度は、互いに異なる請求項1〜のいずれか1項に記載の家畜舎システム。
【請求項6】
前記パイプは複数設けられ、
複数の前記パイプのそれぞれに設けられ、複数の前記パイプにおける前記媒体の流量を調整可能な調整弁をさらに有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の家畜舎システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家畜舎システムに関する。
【背景技術】
【0002】
家畜舎システムでは、家畜の養育環境を良好に保つことが求められている。例えば、養鶏システムでは、鶏の養育環境を良好に保つため、冬期の寒さ対策と、夏期の暑さ対策を講じる必要がある。特に生まれたての幼雛は、脆弱であるために、体温に近い高温かつ無風の環境で飼育する必要がある。
【0003】
家畜舎を暖房する方法としては、例えば、温風暖房、ブルーダー暖房が挙げられる。温風暖房は、幼雛に風を照射することで幼雛の体温を奪うことになり、好ましくない。また、ブルーダー暖房は、化石燃料が用いられるため、二酸化炭素が発生して、地球規模の環境悪化を招くことになり、好ましくない。また、暖房に使用されているガスブルーダー方式では、局所的な加熱となるため、敷料(敷床)の温度が不均一となり、敷料(敷床)の状態が悪化する。さらに排気ガスやススなどが生態に与える影響もあり、舎内を全体的に好適な環境にすることが困難である。
【0004】
また、家畜舎を冷却する方法としては、例えば、外気温度や家畜舎内の温度に併せて、家畜舎に取り付けられた換気ファンによって換気量を増減させる方法や、舎内にミストを散布して気化熱によって冷却を行う方法や、極めて温度が高い際は家畜に直接水をかけるなどの方法が挙げられる。ミストを散布する場合、湿度が高いと気化熱を用いることができず、好適に冷却することが困難である。さらに、家畜に対して直接水をかける場合は、敷料(敷床)が濡れるため、敷料(敷床)の状態が悪化する。
【0005】
一方、下記の特許文献1には、床暖房によって幼雛を飼育することが開示されている。床暖房は、家畜舎の床下にパイプを埋設して、パイプ内に加熱媒体を循環させることで床面を温める方法である。この床暖房によれば、幼雛に風を照射することがなく、さらに化石燃料を用いる必要がないため、好適に鶏を飼育することができる。このように暖房においては床暖房が好適であるが、家畜舎内の温度を下げる場合は自然放冷のみであって、時々刻々と変化する外的環境に対しての応答性が悪い面がある。また、床暖房は床を全面的に加熱することが可能であるが、温度を下げる場合は自然放冷しかなく好適な温度に調節することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2003/007928号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上から、家畜舎システムでは、家畜舎内を好適な環境に保つとともに敷料(敷床)の状態が悪化するのを防止しつつ、冬期の寒さ対策と、夏期の暑さ対策を講じることが求められている。さらに、日中の温度差が大きいときに家畜舎内の環境も大きく変動するため家畜に与える影響が大きく、冬期や夏期のみでなく、通年に亘って快適な家畜舎が求められている。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、家畜舎内を好適な環境に保つとともに敷料(敷床)の状態が悪化するのを防止しつつ、冬期の寒さ対策と、夏期の暑さ対策を講じることのできる家畜舎システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する本発明に係る家畜舎システムは、家畜が養育される家畜舎と、前記家畜舎の床下を通過するように配置され、内部を媒体が循環することによって前記家畜舎の床面の温度を調整するパイプと、冷熱および温熱を同時に取り出し可能なヒートポンプと、を有する。また、前記パイプの前記内部を、前記冷熱によって冷却された冷却媒体および前記温熱によって加熱された加熱媒体が混合した混合媒体が循環することによって、前記家畜舎の床面を所定の温度にする。
【発明の効果】
【0010】
上述のように構成した家畜舎システムによれば、パイプの内部を循環する媒体によって家畜舎の床面の温度が調整される。このため、床暖房および床冷房を適宜採用することができる。このため、家畜舎内を好適な環境に保つとともに敷料(敷床)の状態が悪化するのを防止しつつ、冬期の寒さ対策と、夏期の暑さ対策を講じることができる。さらに、冬期や夏期のみでなく、通年に亘って快適な家畜舎を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る養鶏システムを示す系統図である。
図2】第1実施形態に係る養鶏システムのヒートポンプを示す系統図である。
図3】第1実施形態に係る養鶏システムの加熱ユニットの一部を示す系統図である。
図4】第2実施形態に係る養鶏システムを示す系統図であって、床暖房する際の様子を示す図である。
図5】第2実施形態に係る養鶏システムを示す系統図であって、床冷房する際の様子を示す図である。
図6】第2実施形態に係る養鶏システムを示す系統図であって、第1媒体および第2媒体を混合して、鶏舎の床面を所定の温度にする際の様子を示す図である。
図7】変形例1に係る養鶏システムの加熱ユニットの一部を示す系統図である。
図8】変形例2に係る養鶏システムを示す概略系統図である。
図9】変形例3に係る養鶏システムの一部を示す概略系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を、図1図3を参照しつつ説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0013】
本実施形態では、家畜舎システムとして、鶏を養育する養鶏システムを例に挙げて説明する。
【0014】
図1は、第1実施形態に係る養鶏システム(家畜舎システム)1を示す系統図である。図2は、第1実施形態に係る養鶏システム1のヒートポンプ20を示す系統図である。図3は、第1実施形態に係る養鶏システム1の加熱ユニット30の一部を示す系統図であって、上方から視たときの図である。図3では理解の容易のため、加熱ユニット30を実線で示す。
【0015】
養鶏システム1は、図1に示すように、鶏が養育される鶏舎10と、冷熱および温熱を同時に取り出し可能なヒートポンプ20と、鶏舎10内を加熱する加熱ユニット30と、鶏舎10内を冷却する冷却ユニット40と、鶏舎10内の温度および湿度を調整する調整部50と、鶏舎10内の空気を排気する排気ファン60と、鶏舎10内を殺菌する殺菌装置70と、を有する。
【0016】
鶏舎10は、図1に示すように、床面11と、左側壁12と、右側壁13と、を有する。床面11には、例えば敷きわら(敷料)が配置され、その上で雛や鶏が飼育される。床面11の床下には、後述する第2パイプ33が配設されている。
【0017】
左側壁12には、調整部50が取り付けられている。また、右側壁13には、排気ファン60が取り付けられている。
【0018】
ヒートポンプ20は、冷熱および温熱を同時に取り出し可能に構成されている。また、ヒートポンプ20は、後述する加熱タンク32および冷却タンク42とともに、温熱のみまたは冷熱のみを取り出し可能にも構成されている。ヒートポンプ20は電気式であるため、火気を使用することがなく、火災の心配が不要である。以下、ヒートポンプ20の構成について、図2を参照して、詳述する。
【0019】
ヒートポンプ20は、図2に示すように、冷媒が循環する冷媒流路21と、冷媒を圧縮する圧縮機22と、冷媒を膨張する膨張弁23と、加熱ユニット30内を循環する第1媒体(媒体に相当)に温熱を供給する温熱熱交換器24と、冷却ユニット40内を循環する第2媒体に冷熱を供給する冷熱熱交換器25と、を有する。なお、冷媒流路21を循環する冷媒としては、特に限定されないが、例えば二酸化炭素を用いることができる。
【0020】
圧縮機22は、冷媒流路21に設けられる。圧縮機22は、特に限定されないが、例えば、CO圧縮機を用いることができる。冷媒が圧縮機22を通過する際に圧縮されることによって、圧縮機22は冷媒の温度を上昇させる。
【0021】
膨張弁23は、冷媒流路21に設けられる。冷媒が膨張弁23を通過する際に膨張されることによって、膨張弁23は冷媒の温度を低下させる。
【0022】
温熱熱交換器24は、圧縮機22から膨張弁23までの間に配置される。温熱熱交換器24は、圧縮機22から膨張弁23に向かって循環する高温の冷媒により、加熱ユニット30内を循環する第1媒体を加熱する。ここで、温熱熱交換器24によって加熱される第1媒体の温度は、例えば65℃または90℃とすることができる。
【0023】
冷熱熱交換器25は、膨張弁23から圧縮機22までの間に配置される。冷熱熱交換器25は、膨張弁23から圧縮機22に向かって循環する低温の冷媒により、冷却ユニット40内を循環する第2媒体を冷却する。
【0024】
以上のように構成されたヒートポンプ20によれば、温熱熱交換器24は、加熱ユニット30内を循環する第1媒体を加熱するとともに、冷熱熱交換器25は、冷却ユニット40内を循環する第2媒体を冷却する。このため、ヒートポンプ20は、温熱および冷熱を同時に取り出し可能な状態となる。
【0025】
図1に戻って、加熱ユニット30は、ヒートポンプ20から取り出される温熱によって加熱される第1媒体が内部を循環することによって、鶏舎10内を加熱する。加熱ユニット30は、図1図3に示すように、温熱熱交換器24から温熱を受け取る第1パイプ31と、温熱熱交換器24から温熱を受け取った第1媒体が貯蔵される加熱タンク32と、鶏舎10の床下に配設される第2パイプ(パイプに相当)33と、第2パイプ33を位置決めして固定する位置決め部34と、第2パイプ33を巻回可能な巻回部35と、第2パイプ33を洗浄する洗浄部36と、調整部50と第1配管55を介して連結される第3パイプ37と、を有する。
【0026】
第1パイプ31内の第1媒体の循環は、第1加熱ポンプP1によって行われる。第2パイプ33内の第1媒体の循環は第2加熱ポンプP2によって行われる。また、第1パイプ31、第2パイプ33、および第3パイプ37内を循環する第1媒体は、特に限定されないが、例えば水である。
【0027】
第1パイプ31の内部は、温熱熱交換器24から温熱を受け取った第1媒体が循環する。そして、加熱タンク32には、温熱熱交換器24から温熱を受け取った第1媒体が貯蔵される。このように加熱タンク32に第1媒体が貯蔵されることによって、所望のタイミングで第1媒体を第2パイプ33に送ることができる。
【0028】
第2パイプ33は、分岐部J1において、第3パイプ37と分岐される。第3パイプ37は、切替え弁V1において、第1配管55と連結される。切替え弁V1は、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給のオン/オフを切り替える。
【0029】
第1パイプ31、第2パイプ33、および第3パイプ37の外周には、防食性を持たせることが好ましい。
【0030】
位置決め部34は、図3に示すように、第2パイプ33の位置が可変となるように第2パイプ33を位置決めすることができる。位置決め部34は、第2パイプ33が載置される凹部(不図示)を備える。本実施形態において、位置決め部34は、図3に示すように、隣り合う第2パイプ33間の間隔S1、S2が互いに異なるように、第2パイプ33を位置決めする。位置決め部34は、床面11からの距離が一定となるように、第2パイプ33を位置決めする。位置決め部34は、防熱シートとしての役割も果たす。この構成によれば、床面11の暖房に必要な温熱の省エネルギーが可能となる。
【0031】
このように位置決め部34が第2パイプ33を位置決めして固定することによって、図3に示すように、第2パイプ33が配置される箇所および第2パイプ33が配置されない箇所が存在することになる。この結果、鶏舎10の床面11に、暖かい箇所11Aおよび涼しい箇所11Bを設けることができる。したがって、鶏が自ら暖かい箇所11Aまたは涼しい箇所11Bを選択して移動することができる。
【0032】
巻回部35は、第2パイプ33を巻回することができる。巻回部35は、保管用のドラムであって、図3において、反時計回りに回転することによって、第2パイプ33を巻回部35から送出することができ、時計回りに回転することによって、第2パイプ33を回収することができる。このように巻回部35が設けられるため、養鶏場所を変更したい場合に、容易に第2パイプ33の回収および敷設が容易となる。
【0033】
洗浄部36は、巻回部35に隣り合うように設けられている。洗浄部36は、第2パイプ33に当接するように配置されており、第2パイプ33が巻回部35に巻回される際に、第2パイプ33の表面に付着したごみを除去して洗浄する。
【0034】
冷却ユニット40は、図1に示すように、鶏舎10内を冷却する。冷却ユニット40は、冷熱熱交換器25から冷熱を受け取る第4パイプ41と、冷熱熱交換器25から冷熱を受け取った第2媒体が貯蔵される冷却タンク42と、調整部50と第2配管56を介して連結される第5パイプ43と、を有する。
【0035】
第4パイプ41内の第2媒体の循環は、図1に示すように、第1冷却ポンプP3によって行われる。第5パイプ43内の第2媒体の循環は第2冷却ポンプP4によって行われる。第4パイプ41および第5パイプ43内を循環する第2媒体は、特に限定されないが、例えば水である。第4パイプ41および第5パイプ43内を循環する第2媒体の温度は、例えば7〜10℃である。
【0036】
第4パイプ41の内部は、冷熱熱交換器25から冷熱を受け取った第2媒体が循環する。そして、冷却タンク42には、冷熱熱交換器25から冷熱を受け取った第2媒体が貯蔵される。このように冷却タンク42に第2媒体が貯蔵されることによって、所望のタイミングで第2媒体を第5パイプ43に送ることができる。
【0037】
第5パイプ43は、切替え弁V2において、第2配管56と連結される。切替え弁V2は、第5パイプ43を通過する第2媒体の、調整部50への供給のオン/オフを切り替える。
【0038】
第4パイプ41および第5パイプ43の外周には、防食性を持たせることが好ましい。
【0039】
このように加熱ユニット30および冷却ユニット40が設けられるため、第2加熱ポンプP2をオンに第2冷却ポンプP4をオフにすることによって、温熱のみを取り出し可能になる。一方、第2加熱ポンプP2をオフに第2冷却ポンプP4をオンにすることによって、冷熱のみを取り出し可能になる。
【0040】
調整部50は、鶏舎10内の温度および湿度を調整する。調整部50は、第1配管55および第2配管56に配置されている。調整部50の隣には、ファンF1が配置されている。
【0041】
調整部50において、鶏舎10内を暖房するためには、切替え弁V1において、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給をオンにするとともに、切替え弁V2において、冷却ユニット40の第5パイプ43を通過する第2媒体の、調整部50への供給をオフにする。
【0042】
また、調整部50において、鶏舎10内を冷房するためには、切替え弁V1において、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給をオフにするとともに、切替え弁V2において、冷却ユニット40の第5パイプ43を通過する第2媒体の、調整部50への供給をオンにする。
【0043】
調整部50において、鶏舎10内を除湿するには、切替え弁V1において、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給をオフにするとともに、切替え弁V2において、冷却ユニット40の第5パイプ43を通過する第2媒体の、調整部50への供給をオンにする。第2媒体によって調整部50近傍の空気を冷却して、湿気を水滴に変え結露させて排除することで、乾燥した空気を放出して除湿が行われる。
【0044】
なお、調整部50において除湿機能をオフにする際は、切替え弁V1において、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給をオフにするとともに、切替え弁V2において、冷却ユニット40の第5パイプ43を通過する第2媒体の、調整部50への供給をオフにする。
【0045】
殺菌装置70は、鶏舎10内に設けられ、鶏舎10内を殺菌する。殺菌装置70としては、例えば、エキシマランプを用いることができる。このように殺菌装置70としてエキシマランプを用いることによって、拡散性の良いオゾン、ラジカルが発生して、殺菌、ウイルスの増殖を抑えて、においやアンモニアに対する消臭効果を高くすることができる。よって快適な環境を実現することにより幼雛の成長を安全に促進させることができる。なお、殺菌装置として、放電式オゾナイザを用いてもよい。
【0046】
次に、第1実施形態に係る養鶏システム1による鶏の養育方法について説明する。
【0047】
例えば、冬期では、急激な外気気温の低下に対応できるよう、鶏舎10内を高温環境にすることが好ましい。
【0048】
冬期では、第2加熱ポンプP2をオンに第2冷却ポンプP4をオフにすることによって、温熱のみを取り出し可能とする。
【0049】
このとき、第1パイプ31の内部では、温熱熱交換器24から温熱を受け取った第1媒体が循環して、加熱タンク32には、温熱を受け取った第1媒体が貯蔵される。そして、第2加熱ポンプP2をオンにすることによって、第2パイプ33は、鶏舎10の床下から、鶏舎10内を暖めることができる。ここで、位置決め部34は、隣り合う第2パイプ33間の間隔S1、S2が互いに異なるように、第2パイプ33を位置決めする。このため、図3に示すように、鶏舎10の床面11に、暖かい箇所11Aおよび涼しい箇所11Bを設けることができる。したがって、鶏が自ら暖かい箇所11Aまたは涼しい箇所11Bを選択して移動することができる。
【0050】
また、切替え弁V1において、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給をオンにすることによって、調整部50は鶏舎10内を暖めることができる。
【0051】
一方、夏期では、急激な外気気温の上昇に対応できるよう、鶏舎10内を低温環境にすることが好ましい。
【0052】
夏期では、第2加熱ポンプP2をオフに第2冷却ポンプP4をオンにすることによって、冷熱のみを取り出し可能にする。
【0053】
これによって、冷却ユニット40の第5パイプ43に第2媒体を循環させる。そして、切替え弁V1において、第3パイプ37を通過する第1媒体の、調整部50への供給をオフにするとともに、切替え弁V2において、冷却ユニット40の第5パイプ43を通過する第2媒体の、調整部50への供給をオンにする。この結果、調整部50によって、鶏舎10内を冷やすことができる。
【0054】
なお、春期や秋期のような中間期では、その日の気温に応じて、上述した夏期のモードおよび冬期のモードを適宜切り替えて使用される。また、梅雨の時期など、湿気の多い気候の際は、調整部50において、除湿機能をオンにして、鶏舎10内を除湿することが好ましい。
【0055】
以下、例えば、温熱熱交換器24によって加熱される第1媒体の温度である65℃および90℃の好ましい使い分け方法について説明する。
【0056】
例えば、一般的な鶏舎では、幼雛の状態で鶏舎にいれた後、約52日間で成鶏として出荷する。その後、清掃、殺菌、および乾燥を約14日間で行い、合計約66日を1サイクルで養育している。よって、1年間で、約5.5回転させる。ここで、清掃、殺菌、および乾燥が行われるいわゆる空舎期間は年間77日間に相当する。
【0057】
ここで、第1媒体が鶏舎10内の暖房に供する際は、第1媒体の温度として例えば65℃を用いることが好ましい。一方、第1媒体が空舎期間において鶏舎10内の乾燥に供する際は、第1媒体の温度として例えば90℃を用いることが好ましい。このように空舎期間において、第1媒体の温度を高温にすることで、乾燥期間を短くすることができ、空舎期間を例えば2日間短縮することができる。したがって、養鶏システム1の生産性の向上を図ることができる。
【0058】
以上説明したように、第1実施形態に係る養鶏システム1は、鶏が養育される鶏舎10と、鶏舎10の床下を通過するように配置され、内部を第1媒体が循環することによって鶏舎10の床面11の温度を調整する第2パイプ33と、を有する。このように構成された養鶏システム1によれば、第2パイプ33の内部を循環する第1媒体によって鶏舎10の床面11の温度が調整される。このため、鶏舎10内を好適な環境に保つとともに敷料(敷床)の状態が悪化するのを防止しつつ、冬期の寒さ対策と、夏期の暑さ対策を講じることができる。さらに、日中の温度差が大きいときであっても、好適に鶏舎10内の温度を調整することができる。したがって、冬期や夏期のみでなく、通年に亘って快適な鶏舎10を提供することができる。
【0059】
また、第2パイプ33は、床面11に温度差が生じるように配設される。この結果、鶏舎10の床面11に暖かい箇所11Aおよび涼しい箇所11Bを設けることができる。したがって、鶏が自ら暖かい箇所11Aまたは涼しい箇所11Bへの移動が可能である養鶏システム1を提供することができる。
【0060】
また、養鶏システム1は、第2パイプ33の位置が可変となるように第2パイプ33を位置決めする位置決め部34をさらに有する。このように構成された養鶏システム1によれば、鶏舎10の床下に、第2パイプ33が配置される箇所および配置されない箇所ができるように、第2パイプ33を位置決めして固定することができる。この結果、鶏舎10の床面11に暖かい箇所11Aおよび涼しい箇所11Bを設けることができる。
【0061】
また、第2パイプ33は、隣り合う第2パイプ33間の間隔S1、S2が互いに異なるように、配設されている。このように構成された養鶏システム1によれば、鶏舎10の床面11に確実に暖かい箇所11Aおよび涼しい箇所11Bを設けることができる。
【0062】
また、養鶏システム1は、第2パイプ33を巻回可能な巻回部35をさらに有する。このように構成された養鶏システム1によれば、養鶏場所を変更したい場合に、容易に第2パイプ33の回収および敷設が容易となる。
【0063】
また、養鶏システム1は、第2パイプ33が巻回部35に巻回される際に、第2パイプ33を洗浄する洗浄部36をさらに有する。このように構成された養鶏システム1によれば、第2パイプ33の表面に付着したごみを容易に除去して洗浄する。
【0064】
<第2実施形態>
次に、図4図6を参照して、第2実施形態に係る養鶏システム2について説明する。図4は、第2実施形態に係る養鶏システム2を示す系統図であって、床暖房する際の様子を示す図である。図5は、第2実施形態に係る養鶏システム2を示す系統図であって、床冷房する際の様子を示す図である。図6は、第2実施形態に係る養鶏システム2を示す系統図であって、第1媒体および第2媒体を混合して、鶏舎10の床面11を所定の温度にする際の様子を示す図である。第1実施形態と共通する部分は説明を省略し、第2実施形態のみに特徴のある箇所について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付して説明し、重複した説明は省略する。第2実施形態に係る養鶏システム2は、第1実施形態に係る養鶏システム1と比較して、加熱タンク32に貯蔵される第1媒体および冷却タンク42に貯蔵される第2媒体が混合可能に構成されている点について異なる。
【0065】
養鶏システム2は、図4図6に示すように、鶏が養育される鶏舎10と、冷熱および温熱を同時に取り出し可能なヒートポンプ20と、鶏舎10内を加熱する加熱ユニット30と、鶏舎10内を冷却する冷却ユニット40と、鶏舎10内の温度および湿度を調整する調整部50と、鶏舎10内の空気を排気する排気ファン60と、鶏舎10内を殺菌する殺菌装置70と、第2パイプ33において第1媒体を循環させる第1バイパス81と、第2パイプ33および第5パイプ43を連結する第2バイパス82および第3バイパス83と、を有する。鶏舎10、ヒートポンプ20、加熱ユニット30、冷却ユニット40、調整部50、排気ファン60、および殺菌装置70の構成は、上述した第1実施形態に係る養鶏システム1の構成と同様であるため、説明は省略する。すなわち、第2実施形態に係る養鶏システム2は、第1実施形態に係る養鶏システム1に対して、第1バイパス81、第2バイパス82、および第3バイパス83をさらに有する。
【0066】
第1バイパス81は、図4に示すように、第2パイプ33において第1媒体を循環させるために設けられる。第1バイパス81が第2パイプ33と連結する箇所(図4の左側の連結箇所)には、三方弁V4が配置されている。第2パイプ33を循環した第1媒体は第1バイパス81および三方弁V4を介して、第2パイプ33に戻る。
【0067】
図5に示すように、冷却タンク42に貯蔵される第2媒体が第2パイプ33に移動する際に、第2媒体は第2バイパス82を通過する。また、図5に示すように、第2媒体が第2パイプ33から冷却タンク42に戻る際に、第2媒体は第3バイパス83を通過する。第2バイパス82が第2パイプ33と連結する箇所には、三方弁V5が配置されている。第3バイパス83が第2パイプ33と連結する箇所には、三方弁V6が配置されている。
【0068】
次に、第2実施形態に係る養鶏システム2による鶏の養育方法について説明する。
【0069】
例えば、冬期では、急激な外気気温の低下に対応できるよう、鶏舎10内を高温環境にすることが好ましい。
【0070】
冬期では、図4に示すように、第2加熱ポンプP2をオンに第2冷却ポンプP4をオフにするとともに、三方弁V4、V5、V6を調整して、第2パイプ33に第1媒体のみを循環させる。この結果、鶏舎10の床面11は床暖房によって暖められる。
【0071】
一方、夏期では、急激な外気気温の上昇に対応できるよう、鶏舎10内を低温環境にすることが好ましい。
【0072】
夏期では、図5に示すように、第2加熱ポンプP2をオフに第2冷却ポンプP4をオンにするとともに、三方弁V4、V5、V6を調整して、第2パイプ33に第2媒体のみを循環させる。この結果、鶏舎10の床面11は床冷房によって冷却される。このとき、冷却タンク42に貯蔵される第2媒体は、第5パイプ43、第2バイパス82、三方弁V5、第2パイプ33、三方弁V6、第3バイパス83、および第5パイプ43の順で循環する。
【0073】
一方、春期や秋期のような中間期では、その日の気温に応じて、鶏舎10の床面11の温度を所定の温度にすることが好ましい。
【0074】
中間期では、図6に示すように、第2加熱ポンプP2をオンに第2冷却ポンプP4をオンにするとともに、三方弁V4、V5、V6を調整して、第2パイプ33に第1媒体および第2媒体の混合媒体を循環させる。この結果、鶏舎10の床面11は、所定の望ましい温度に設定することができる。なお、三方弁V5、V6を調整することによって、第2媒体が第2パイプ33に流入する量を調整することができ、その結果、混合媒体の温度を調整することができる。
【0075】
以上説明したように、第2実施形態に係る養鶏システム2は、冷熱および温熱を同時に取り出し可能なヒートポンプ20をさらに有し、第2パイプ33の内部を冷熱によって冷却された第2媒体が循環することによって、鶏舎10の床面11が冷却される。このように構成された養鶏システム2によれば、床冷房が可能となる。このため、鶏の体高付近を積極的に冷やし、鶏舎10全体をエアーコンディショナーにより冷却するよりも少ないエネルギーで効率的に快適空間を作り出すことが可能となる。
【0076】
また、第2パイプ33の内部を、冷熱によって冷却された第2媒体および温熱によって加熱された第1媒体が混合した混合媒体が循環することによって、鶏舎10の床面11を所定の温度にする。この構成によれば、敷料(敷床)のコンディションや鶏舎10内の空気を良好に保つことが可能となる。さらに、床面11の温度を自由にコントロールするため、温度を下げたいときは従来の自然放熱ではなく、必要な温度に混合媒体を調節して供給することで、外的環境の急速な温度変化にもタイムラグなく追従することができる。
【0077】
<変形例1>
次に、図7を参照して、変形例1に係る養鶏システムの構成について説明する。図7は、変形例1に係る養鶏システムの加熱ユニット130の一部を示す系統図である。
【0078】
上述した実施形態では、位置決め部34は、隣り合う第2パイプ33間の間隔S1、S2が互いに異なるように、第2パイプ33を位置決めした。しかしながら、位置決め部34は、図7に示すように、間隔S1、S2が可変となるように、かつ、部分的に第2パイプ33の横方向の長さが短くなるように、第2パイプ33を位置決めしてもよい。このとき、図7に示すように、鶏舎10の床面11には、暖かい箇所11Aおよび涼しい箇所11Bが形成され、涼しい箇所11Bをより広範囲に形成することができる。
【0079】
<変形例2>
次に、図8を参照して、変形例2に係る養鶏システム3の構成について説明する。図8は、変形例2に係る養鶏システム3を示す概略系統図である。
【0080】
変形例2に係る養鶏システム3は、図8に示すように、鶏舎10と、ヒートポンプ20と、加熱ユニット130と、冷却ユニット140と、調整部50と、排気ファン60と、殺菌装置70と、混合ユニット180と、を有する。鶏舎10、ヒートポンプ20、調整部50、排気ファン60、および殺菌装置70の構成は、上述した実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0081】
加熱ユニット130は、図8に示すように、温熱熱交換器24から温熱を受け取る第1パイプ31と、温熱熱交換器24から温熱を受け取った第1媒体が貯蔵される加熱タンク32と、鶏舎10の床下に配設される第2パイプ33と、を有する。
【0082】
冷却ユニット140は、図8に示すように、冷熱熱交換器25から冷熱を受け取る第4パイプ41と、冷熱熱交換器25から冷熱を受け取った第2媒体が貯蔵される冷却タンク42と、鶏舎10の床下に配設される第6パイプ143と、を有する。第6パイプ143内の第2媒体の循環は、第3冷却ポンプP5によって行われる。
【0083】
混合ユニット180は、加熱タンク32に貯蔵される第1媒体および冷却タンク42に貯蔵される第2媒体を混合して第3媒体を製造する。混合ユニット180は、加熱タンク32および冷却タンク42と連続する混合タンク181と、鶏舎10の床下に配設される第7パイプ182と、を有する。第7パイプ182内の第3媒体の循環は、ポンプP6によって行われる。加熱タンク32および混合タンク181ならびに冷却タンク42および混合タンク181は、弁V3を介して接続されている。
【0084】
加熱タンク32から混合タンク181に供給される第1媒体の量は、弁V3の開度によって調整することができる。また、冷却タンク42から混合タンク181に供給される第2媒体の量は、弁V3の開度によって調整することができる。
【0085】
以上のように構成された養鶏システム2によれば、第2パイプ33が配置された箇所、第7パイプ182が配置された箇所、第6パイプ143が配置された箇所の順で、床面11の温度を高くすることができる。したがって、鶏が自ら暖かい箇所または涼しい箇所への移動が可能である。
【0086】
なお、変形例2において、第2パイプ33、第7パイプ182、および第6パイプ143を流れる媒体は互いに異なる温度であったが、例えば第2パイプ33および第7パイプ182を流れる媒体の温度が異なっており、第7パイプ182および第6パイプ143を流れる媒体の温度が同一であってもよい。
【0087】
<変形例3>
次に、図9を参照して、変形例3に係る養鶏システム4の構成について説明する。図9は、変形例3に係る養鶏システム4の一部を示す概略系統図である。
【0088】
変形例3に係る養鶏システム4は、図9に示すように、複数(図9では3本)の第2パイプ33と、複数の第2パイプ33のそれぞれに設けられ、複数の第2パイプ33における第1媒体の流量を調整可能な調整弁V7と、を有する。変形例3に係る養鶏システム4において、複数の第2パイプ33は、加熱された第1媒体が循環する。このように構成された養鶏システム4によれば、調整弁V7によって複数の第2パイプ33を流れる第1媒体の流量に、第2パイプ33間に適宜差を設けることによって、床面11に温度差を生じさせることができる。
【0089】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変することができる。
【0090】
例えば、上述した実施形態では、家畜舎システムとして鶏を養育する養鶏システムに適用されたが、豚等の養育にも適用することができる。
【0091】
また、上述した実施形態では、位置決め部34は、床面11からの距離が一定となるように、第2パイプ33を位置決めした。しかしながら、位置決め部34は、床面11からの距離が場所によって異なるように、第2パイプ33を位置決めしてもよい。この構成によれば、床面11からの深さに応じて、床面11に温度勾配を生じさせることができる。よって、鶏はより好ましい温度環境にある場所に移動することができる。
【0092】
また、上述した実施形態では、加熱ユニット30は加熱タンク32を有し、冷却ユニット40は冷却タンク42を有した。しかしながら、加熱ユニットは加熱タンクを備えず、冷却ユニットは冷却タンクを備えなくてもよい。このとき、ヒートポンプから取り出される冷熱および温熱を排熱するための放熱器が設けられていることが好ましい。
【0093】
また、上述した実施形態では、調整部50において、鶏舎10内を除湿するには、第1媒体の調整部50への供給をオフにするとともに、第2媒体の調整部50への供給をオンにした。しかしながら、鶏舎10内を除湿するために、第1媒体の調整部50への供給をオンにするとともに、第2媒体の調整部50への供給をオンにしてもよい。
【0094】
また、上述した実施形態では、空気を冷却することにより発生する結露を利用して除湿するいわゆるコンプレッサー方式によって、除湿する形態を説明した。しかしながら、乾燥剤に水分を吸着させることにより、除湿するいわゆるデシカント方式によって、除湿してもよい。
【0095】
また、上述した第2実施形態では、第1バイパス81が第2パイプ33と連結する箇所に三方弁V4が設けられ、第2バイパス82が第2パイプ33と連結する箇所には、三方弁V5が設けられ、第3バイパス83が第2パイプ33と連結する箇所には、三方弁V6が設けられていた。しかしながら、各々の個所に配置される弁は、二方弁であってもよい。
【符号の説明】
【0096】
1、2、3、4 養鶏システム(家畜舎システム)、
10 鶏舎、
11 床面、
20 ヒートポンプ、
31 第1パイプ、
32 加熱タンク、
33 第2パイプ(パイプ)、
34 位置決め部、
35 巻回部、
36 洗浄部、
S1、S2 第1パイプ間の間隔。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9