(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103753
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システム、サーバシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20220701BHJP
A63F 13/86 20140101ALI20220701BHJP
A63F 13/428 20140101ALI20220701BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220701BHJP
H04N 21/854 20110101ALI20220701BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20220701BHJP
【FI】
G06F13/00 550L
A63F13/86
A63F13/428
A63F13/35
H04N21/854
H04N21/258
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020218580
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】阿須名 孝次
(72)【発明者】
【氏名】南 清志
(72)【発明者】
【氏名】小倉 建一
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(72)【発明者】
【氏名】青木 隆
(72)【発明者】
【氏名】村井 伸太郎
【テーマコード(参考)】
5B084
5C164
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA02
5B084AA12
5B084AB07
5B084BA03
5B084BB17
5B084CE04
5B084CE06
5B084CE13
5B084DC02
5B084DC03
5C164MA03S
5C164MC01P
5C164SC11P
5C164YA07
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供。
【解決手段】演者が演者端末において行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するコンテンツ配信システムは、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データを演者端末から受信する受信処理部と、再生用データのデータ種別を判別し、再生用データに対してデータ種別に応じた処理を行うことで、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成部と、生成されたコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する送信処理部を含む。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演者が演者端末において行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するコンテンツ配信システムであって、
前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データを前記演者端末から受信する受信処理部と、
前記再生用データのデータ種別を判別し、前記再生用データに対して前記データ種別に応じた処理を行うことで、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成部と、
生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記再生用データの前記データ種別が、前記視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定される前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する前記コンテンツ情報として生成することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
演者が演者端末において行ったパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するコンテンツ配信システムであって、
前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、前記視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するための前記コンテンツ情報として生成するコンテンツ情報生成部と、
生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項2又は3において、
前記視聴者端末の前記再生環境状況は、前記再生用データを用いた前記演者の前記パフォーマンスの再生に使用されるデータについての前記視聴者端末での保存状況であることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかにおいて、
前記視聴者端末の前記再生環境状況は、前記コンテンツの再生における前記視聴者端末の端末情報の状況であることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記演者の情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記コンテンツにおける前記演者の人数又は複数の前記演者の前記再生用データの情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記演者の仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記演者が配信する前記コンテンツの動画の情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記視聴者の情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記コンテンツを視聴する前記視聴者の人数に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記視聴者の過去の視聴状況に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかにおいて、
前記コンテンツ情報生成部は、
前記視聴者による仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかにおいて、
前記再生用データの前記データ種別は、前記演者又は前記視聴者の選択により設定されることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかにおいて、
前記再生用データの前記データ種別の状況を前記演者端末又は前記視聴者端末に表示する処理を行う表示処理部を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項16】
演者が演者端末において行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するサーバシステムであって、
前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データを前記演者端末から受信する受信処理部と、
前記再生用データのデータ種別を判別し、前記再生用データに対して前記データ種別に応じた処理を行うことで、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成部と、
生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、
を含むことを特徴とするサーバシステム。
【請求項17】
演者が演者端末において行ったパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するサーバシステムであって、
前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、前記視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するための前記コンテンツ情報として生成するコンテンツ情報生成部と、
生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、
を含むことを特徴とするサーバシステム。
【請求項18】
演者が行うパフォーマンスを再生するための再生用データを演者端末から受信する受信処理部と、
前記再生用データのデータ種別を判別し、前記再生用データに対して前記データ種別に応じた処理を行うことで、視聴者端末の視聴者が前記演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成部と、
生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、視聴者の視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するための前記コンテンツ情報として生成するコンテンツ情報生成部と、
生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システム、サーバシステム及びプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワークを介してコンテンツのライブ配信を行うコンテンツ配信システムが人気を集めている。このようなコンテンツ配信システムの従来技術としては例えば特許文献1、2に開示されるシステムが知られている。特許文献1には、視聴中のコンテンツに出演している演者などに投げ銭を行うためのGUIを、視聴者の端末に表示することが開示されている。特許文献2には、視聴者による演者への応援状況に応じて、視聴者側の画面構成を変更することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-182546号公報
【特許文献2】特開2018-171282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまでのコンテンツ配信システムでは、予め決まった配信環境でコンテンツを配信するのが一般的であった。しかしながら、コンテンツの配信環境は、配信者である演者に応じて異なっており、例えばプロとアマチュアとでは、配信の設備や機器の環境が異なる。またコンテンツの視聴者の視聴環境も視聴者に応じて異なる。このように配信環境や視聴環境が異なると、コンテンツ情報に含まれるデータのデータ種別に適切に対応できない場合が発生し、配信環境や視聴環境によっては、コンテンツの配信が難しくなったり、最適な環境でのコンテンツ配信が困難になるという問題がある。
【0005】
本実施形態の幾つかの態様によれば、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム、サーバシステム及びプログラム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、演者が演者端末において行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するコンテンツ配信システムであって、前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データを前記演者端末から受信する受信処理部と、前記再生用データのデータ種別を判別し、前記再生用データに対して前記データ種別に応じた処理を行うことで、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成部と、生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、を含むコンテンツ配信システムに関係する。また本開示の一態様は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0007】
本開示の一態様によれば、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データが演者端末から受信されると、受信された再生用データのデータ種別が判別される。そして再生用データに対してデータ種別に応じた処理が行われ、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報が生成されて、視聴者端末に送信される。このようにすれば、演者端末の配信環境として、再生用データのデータ種別が異なる複数の配信環境が存在する場合に、各配信環境での再生用データのデータ種別に応じた適切な処理を行って、視聴者端末に配信するコンテンツ情報を生成できるようになる。従って、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0008】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記再生用データの前記データ種別が、前記視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定される前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する前記コンテンツ情報として生成してもよい。
【0009】
このようにすれば、視聴者端末の再生環境等の視聴環境として、複数の視聴環境が存在する場合に、各視聴環境に適したデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信できるようになる。
【0010】
また本開示の一態様は、演者が演者端末において行ったパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するコンテンツ配信システムであって、前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、前記視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するための前記コンテンツ情報として生成するコンテンツ情報生成部と、生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、を含むコンテンツ配信システムに関係する。また本開示の一態様は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0011】
本開示の一態様によれば、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、視聴者端末の再生環境状況又は視聴者端末からの送信情報に基づき決定される。そして、このようにして再生用データのデータ種別が決定されたコンテンツ情報が、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報として、視聴者端末に送信される。このようにすれば、視聴者端末の再生環境等の視聴環境として、複数の視聴環境が存在する場合に、各視聴環境に適したデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信できるようになる。従って、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0012】
また本開示の一態様では、前記視聴者端末の前記再生環境状況は、前記再生用データを用いた前記演者の前記パフォーマンスの再生に使用されるデータについての前記視聴者端末での保存状況であってもよい。
【0013】
このようにすれば、再生用データを用いた再生処理に必要なデータが、視聴者端末に保存されているか否かなどに応じて、再生用データのデータ種別を決定できるようになる。
【0014】
また本開示の一態様では、前記視聴者端末の前記再生環境状況は、前記コンテンツの再生における前記視聴者端末の端末情報の状況であってもよい。
【0015】
このようにすれば、視聴者端末の端末情報の状況を判断して、再生用データのデータ種別を決定できるようになり、視聴者端末の端末情報の状況に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0016】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記演者の情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0017】
このようにすれば、演者の情報に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0018】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記コンテンツにおける前記演者の人数又は複数の前記演者の前記再生用データの情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0019】
このようにすれば、演者の人数又は複数の演者の再生用データの情報に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0020】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記演者の仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0021】
このようにすれば、演者が仮想電子媒体を消費することで、その消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別を変更できるようになる。
【0022】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記演者が配信する前記コンテンツの動画の情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0023】
このようにすれば、演者が配信するコンテンツの動画の情報に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0024】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記視聴者の情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0025】
このようにすれば、視聴者の情報に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0026】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記コンテンツを視聴する前記視聴者の人数に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0027】
このようにすれば、視聴者の人数に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0028】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記視聴者の過去の視聴状況に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0029】
このようにすれば、視聴者の過去の視聴状況に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0030】
また本開示の一態様では、前記コンテンツ情報生成部は、前記視聴者による仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、前記視聴者端末に送信される前記コンテンツ情報の前記再生用データの前記データ種別を決定してもよい。
【0031】
このようにすれば、視聴者が仮想電子媒体を消費することで、その消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別を変更できるようになる。
【0032】
また本開示の一態様では、前記再生用データの前記データ種別は、前記演者又は前記視聴者の選択により設定されてもよい。
【0033】
このようにすれば演者又は視聴者が所望するデータ種別の再生用データを用いて、演者のパフォーマンスの再生処理が行われるコンテンツ配信を実現できるようになる。
【0034】
また本開示の一態様では、前記再生用データの前記データ種別の状況を前記演者端末又は前記視聴者端末に表示する処理を行う表示処理部を含んでもよい。
【0035】
このようにすれば、演者又は視聴者は、どのようなデータ種別の再生用データが使用されているのかを、表示画面により視認して確認できるようになる。
【0036】
また本開示の一態様は、演者が演者端末において行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するサーバシステムであって、前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データを前記演者端末から受信する受信処理部と、前記再生用データのデータ種別を判別し、前記再生用データに対して前記データ種別に応じた処理を行うことで、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成するコンテンツ情報生成部と、生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、を含むサーバシステムに関係する。
【0037】
このようなサーバシステムによれば、演者端末の配信環境として、再生用データのデータ種別が異なる複数の配信環境が存在する場合に、各配信環境での再生用データのデータ種別に応じた適切な処理を行って、視聴者端末に配信するコンテンツ情報を生成できるようになる。
【0038】
また本開示の一態様は、演者が演者端末において行ったパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信するサーバシステムであって、前記演者の前記パフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、前記視聴者端末の再生環境状況又は前記視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、前記視聴者が前記演者の前記パフォーマンスを視聴するための前記コンテンツ情報として生成するコンテンツ情報生成部と、生成された前記コンテンツ情報を、前記視聴者端末に送信する送信処理部と、を含むサーバシステムに関係する。
【0039】
このようなサーバシステムによれば、視聴者端末の再生環境等の視聴環境として、複数の視聴環境が存在する場合に、各視聴環境に適したデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】
図1(A)~
図1(F)は本実施形態のコンテンツ配信システムを実現するハードウェア装置の説明図。
【
図2】本実施形態のコンテンツ配信システムの構成例。
【
図4】VRキャラクタによるライブ配信についての説明図。
【
図5】
図5(A)、
図5(B)は再生用データのデータ種別についての説明図。
【
図6】
図6(A)、
図6(B)は再生用データのデータ種別についての説明図。
【
図7】本実施形態の手法の具体的な適用例の説明図。
【
図8】本実施形態の手法の具体的な適用例の説明図。
【
図9】本実施形態の手法の具体的な適用例の説明図。
【
図10】本実施形態の手法の具体的な適用例の説明図。
【
図11】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
【
図12】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
【
図13】視聴者端末のデータ保存状況、端末情報の状況に応じて再生用データのデータ種別を決定する処理を説明するフローチャート。
【
図14】演者の情報、人数、再生用データの情報、仮想電子媒体の消費に関する情報、動画の情報に応じて再生用データのデータ種別を決定する処理を説明するフローチャート。
【
図15】視聴者の情報、人数、視聴状況、仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて再生用データのデータ種別を決定する処理を説明するフローチャート。
【
図17】
図17(A)~
図17(C)は再生用データのデータ種別の状況を演者端末又は視聴者端末に表示する手法の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、必須構成要件であるとは限らない。
【0042】
1.コンテンツ配信システム
まず、
図1(A)~
図1(F)を用いて、本実施形態のコンテンツ配信システムを実現するハードウェア装置について説明する。
【0043】
図1(A)では、サーバシステム500(情報処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1~TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1~TMnはクライアントである。なお、本実施形態のコンテンツ配信システム及びその処理は、サーバシステム500により実現してもよいし、或いはサーバシステム500と端末装置TM1~TMnの分散処理により実現してもよい。
【0044】
また本実施形態のコンテンツ配信システム及び処理は、ブロックチェーンの手法により実現することも可能である。例えばイーサリウム(Ethereum)で実行可能なスマートコントラクトと呼ばれるプログラムを用いて、本実施形態のコンテンツ配信システムの各処理を実行してもよい。この場合には端末装置TM1~TMnはピア・ツー・ピアで接続されることになる。また端末装置TM1~TMnの間で通信されるコンテンツ情報等の各種の情報は、ブロックチェーンを用いて転送されることになる。なお、以下では、TM1~TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
【0045】
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲーム配信サーバ、動画配信サーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、ライブ配信を運営するための各種サービスを提供し、ゲームやVRキャラクタなどの各種コンテンツのライブ配信に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより視聴者は、視聴者端末である端末装置TMによりサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるコンテンツのライブ配信の視聴が可能になる。このサーバシステム500の処理により、視聴者にコンテンツをライブ配信するライブ配信機能、演者やそのパフォーマンスに対する視聴者の投げ銭やコメントなどの投稿を可能にする投稿機能などが実現される。投げ銭はギフトとも呼ばれる。演者はコンテンツの配信者である。またサーバシステム500の処理により、課金アイテムなどの仮想電子媒体のオンラインショッピング機能、オンラインゲームをプレイ可能にするゲーム提供機能、ユーザの登録やユーザ別の情報を管理するユーザ管理機能などが実現される。
【0046】
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
【0047】
端末装置TM(ユーザ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば
図1(B)に示すスマートフォンや携帯電話機などの携帯型通信端末、
図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、
図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、
図1(E)に示す業務用ゲーム装置、或いは
図1(F)に示すパーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型PCなどの情報処理装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、ユーザの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
【0048】
図2に本実施形態のコンテンツ配信システムの構成例を示す。なお、コンテンツ配信システムの構成は
図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0049】
コンテンツ配信システムは、処理部100と記憶部170と通信部196を含む。このコンテンツ配信システムは、例えば
図1(A)のサーバシステム500により実現することができ、ネットワーク510を介して、端末装置TMである演者端末TMPや視聴者端末TMA~TMAmに通信接続されている。なお、以下では、TMA1~TMAnの各視聴者端末を、適宜、視聴者端末TMAと総称する。
【0050】
処理部100(プロセッサ)は、記憶部170に記憶される各種の情報、プログラム、又は操作情報等に基づいて、受信処理、送信処理、コンテンツ情報生成処理、受け付け処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
【0051】
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0052】
処理部100は、受信処理部102、送信処理部104、コンテンツ情報生成部106、受け付け部108、管理部118、表示処理部120、音処理部130を含む。なお処理部100の構成はこれに限定されず、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0053】
受信処理部102は、通信部196を用いた情報の受信処理を行う。例えば受信処理部102は、通信部196、ネットワーク510を介して演者端末TMPや視聴者端末TMAから情報を受信する処理を行う。演者端末TMPから受信する情報は、例えば演者が後述する
図3の操作部260を用いに入力する操作情報や、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データなどである。再生用データは、例えば演者のパフォーマンスに応じて動作するキャラクタのモーションを再生するためのモーション番号、モーションデータ又は演者のパフォーマンスの撮影データなどである。視聴者端末TMAから受信する情報は、例えば視聴者が
図3の操作部260を用いに入力する操作情報や、コンテンツ又は演者に対する視聴者の投稿情報である。投稿情報における投稿としては、コンテンツ又は演者に対する投げ銭(ギフト)や投稿コメントなどがある。
【0054】
送信処理部104は、通信部196を用いた情報の送信処理を行う。例えば送信処理部104は、通信部196、ネットワーク510を介して視聴者端末TMAや演者端末TMPに情報を送信する処理を行う。視聴者端末TMA、演者端末TMPに送信する情報は、例えば視聴者端末TMA、演者端末TMPでのコンテンツ再生に用いられるコンテンツ情報である。コンテンツ情報は、
図3の表示部290に表示される表示画像情報や、音出力部292から出力される音声情報や楽曲情報や効果音情報などの出力音情報である。
【0055】
コンテンツ情報生成部106は、本実施形態のコンテンツ配信システムが配信するコンテンツ情報の生成処理を行う。具体的にはコンテンツ情報生成部106は、演者による演者端末TMPの操作に基づいて進行するコンテンツの情報を生成する。即ち、コンテンツを進行させる処理を行って、コンテンツ情報を生成する。例えばコンテンツ情報生成部106は、視聴者端末TMAや演者端末TMPの表示部290に表示される表示画像情報や音出力部292から出力される出力音情報などのコンテンツ情報の生成処理を行う。
【0056】
またコンテンツ情報生成部106は、ユーザがゲームをプレイするためのゲーム処理を行って、ゲームコンテンツ情報を生成してもよい。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績を演算する処理などである。ブラウザゲームを例にとれば、コンテンツ情報生成部106は、ユーザの各種の情報をユーザごとに管理することで、ユーザごとにゲームの進行を制御する。ユーザの情報はユーザ情報記憶部174に記憶される。例えば、ゲームサービスを提供するウェブサイトを構成するウェブページを、演者端末TMPや視聴者端末TMAなどの端末装置TMからの要求に応じて、端末装置TMに表示させる。具体的には端末装置TMが備えるウェブブラウザによりウェブページが表示される。表示されたウェブページのハイパーリンクがユーザにより選択されると、ハイパーリンクに対応する新たなHTMLデータが端末装置TMに送信され、端末装置TMでは新たなHTMLデータに基づくウェブページが表示される。このように、ウェブページが、ユーザの操作に応じて端末装置TMに順次に提供されることで、端末装置TMでのユーザの操作に基づきゲームを進行させることが可能になる。この場合にコンテンツ情報生成部106が生成する表示画像情報は例えばHTMLデータなどである。
【0057】
受け付け部108は、演者による操作入力情報の受け付け処理を行ったり、視聴者による操作入力情報の受け付け処理を行う。操作入力情報は、演者による演者端末TMPの操作部260(
図3)の操作に基づき入力される情報や、視聴者による視聴者端末TMAの操作部260の操作に基づき入力される情報である。
【0058】
管理部118は、例えばユーザの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたユーザの認証処理を行う。この認証処理は、例えばユーザが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。また管理部118は、種々の課金処理を行う。例えば課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等を行う。また管理部118は、各種の管理処理を行う。例えば各種サービスの管理処理や、各種情報の管理処理を行う。管理部118は例えば管理サーバにより実現できる。
【0059】
例えばユーザは、
図1(A)のサーバシステム500等が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、ユーザは、ライブ配信や、ソーシャルゲームなどのネットワークゲームのプレイや、ライブ配信用サイトやゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、ユーザ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理部118は、このようなユーザのアカウント情報の管理処理等も行う。
【0060】
表示処理部120は、演者端末TMPや視聴者端末TMAである
図3の端末装置TMの表示部290に画像を表示するための処理を行う。例えばHTMLデータ等の表示画像情報(画像生成用データ)を、送信処理部104、通信部196、ネットワーク510を介して端末装置TMに送信し、端末装置TMの表示部290に、表示画像情報に対応する画像を表示するための処理を行う。
【0061】
音処理部130は、端末装置TMの音出力部292から音を出力するための処理を行う。例えば、出力音情報(音生成用データ)を、送信処理部104、通信部196、ネットワーク510を介して端末装置TMに送信し、端末装置TMの音出力部292から、出力音情報に対応する音(音声、音楽、ゲーム音、効果音)を出力するための処理を行う。
【0062】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、コンテンツ情報記憶部172、ユーザ情報記憶部174を含む。コンテンツ情報記憶部172は、コンテンツ配信の対象となるコンテンツの情報を記憶する。コンテンツは、例えばエンターテインメントコンテンツであり、例えばゲームコンテンツ、バーチャルリアルティ(VR)のコンテンツ、或いは動画配信のコンテンツなどである。具体的にはコンテンツはライブコンテンツであり、例えば演者のゲームプレイの様子を実況するゲーム実況のライブコンテンツや、或いは演者や演者に対応するVRキャラクタのパフォーマンスを実況するライブコンテンツなどである。コンテンツ情報は、コンテンツを構成する各種の情報であり、表示画像情報、出力音情報、動画情報、或いはコンテンツ進行のためのコンテンツシーケンスの情報などである。ユーザ情報記憶部174は、ユーザについての各種の情報を記憶する。例えばユーザ情報記憶部174は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、ユーザのアカウント情報(ユーザID)もユーザ情報として記憶される。例えば課金処理の対象となる課金情報は、各ユーザの各アカウント情報に対応づけられる。
【0063】
通信部196は、外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。例えば通信インターフェースである通信部196は、ネットワーク510を介して演者端末TMPや視聴者端末TMAなどの端末装置TMと通信するための各種の通信処理を行う。
【0064】
また
図2のコンテンツ配信システムは、本実施形態のプログラムに基づいて本実施形態の各処理を行う。このプログラムは、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)である。このプログラムは例えば情報記憶媒体に記憶される。即ち本実施形態のコンテンツ配信システムは、情報記憶媒体に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。コンピュータにより読み取り可能な媒体である情報記憶媒体は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム500(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク510を介して配信してもよい。このようなサーバシステム500による情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
【0065】
図3に端末装置TMの構成例を示す。端末装置TMは、処理部200、操作部260、インターフェース部262、記憶部270、情報記憶媒体280、表示部290、音出力部292、通信部296を含む。なお端末装置TMの構成は
図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0066】
処理部200(プロセッサ)は、操作部260からの操作情報やプログラムなどに基づいて、コンテンツ配信システムにおける端末側の処理を実行する。例えばコンテンツ配信のための処理やゲーム処理などを実行する。処理部200は、前述した
図2の処理部100と同様に、プロセッサ等により実現できる。なお、本実施形態のコンテンツ配信システムの各処理はサーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
【0067】
操作部260は、ユーザが、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。インターフェース部262は、外部機器とのインターフェース処理を行うものであり、例えば所定のインターフェース規格により外部機器と通信する処理を行う。インターフェース部262の機能は、例えばインターフェース処理用ASIC又はインターフェース処理用プロセッサなどのハードウェアや、インターフェース処理用ファームウェアにより実現できる。例えば演者の動作を外部のモーションキャプチャ機器によりキャプチャする場合には、モーションキャプチャにより得られたモーションデータは、インターフェース部262を介して端末装置TMに入力される。また演者の動作を外部の撮影装置により撮影したり、演者の音声を外部のマイクにより録音する場合には、撮影された映像や録音された音声のデータは、インターフェース部262を介して端末装置TMに入力される。またインターフェース部262は、ユーザについての各種の情報が保存されるICカード(メモリーカード)、USBメモリー又は磁気カード等の携帯型情報記憶媒体とのインターフェース処理を行う。
【0068】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体280に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
【0069】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。通信部296(通信インターフェース)は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0070】
そして
図2に示すように、演者が演者端末TMPにおいて行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末TMAに配信する本実施形態のコンテンツ配信システム(サーバシステム)は、受信処理部102とコンテンツ情報生成部106と送信処理部104を含む。
【0071】
受信処理部102は、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データを演者端末TMPから受信する処理を行う。再生用データは、演者のパフォーマンスの一連の動作を特定して再生するためのデータである。演者のパフォーマンスは演者の複数の動作により実現される。再生用データとしては、例えばモーション番号、モーションデータ、又はモーション再生用の動画データなどがある。モーション番号は、例えばプリセットモーション番号と言われるものであり、例えばモーションデータに関連づけられた番号である。即ちモーション番号は、対応するモーションデータを特定するための番号である。モーションデータは、キャラクタなどのモデルオブジェクトの一連の動作を特定して再生するためのデータである。例えばモーションデータは、モデルオブジェクトのスケルトンの一連の動きを再生するためのデータである。モデルオブジェクトの各パーツオブジェクトは、スケルトンの各骨に追従するように動く。そしてキャラクタなどのモデルオブジェクトをモーションデータに基づき動作させることで、キャラクタが行う一連の動作によるパフォーマンスを、演者が行った一連の動作によるパフォーマンスとして視聴者に視聴させることが可能になる。なおモーション番号、モーションデータは、各々、アニメーション番号、アニメーションデータとも言われる。モーション再生用の動画データは、例えば実空間においてパフォーマンスを行う演者を撮影装置により撮影し、演者に対応するキャラクタ等のモデルオブジェクトの動きを再生するために使用される動画データ(撮影データ)である。例えば撮影装置がデプスセンサを有する場合には、この動画データは、撮影画像のカラー画像データのみならず、奥行き画像データを含んでいてもよい。
【0072】
コンテンツ情報生成部106は、再生用データのデータ種別を判別する。そしてコンテンツ情報生成部106は、受信処理部102が演者端末TMPから受信した再生用データに対してデータ種別に応じた処理を行うことで、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成する。再生用データのデータ種別は、例えば前述したモーション番号、モーションデータ、又はモーション再生用の動画データなどについてのデータ種別である。そしてコンテンツ情報生成部106は、演者端末TMPから受信した再生用データが、例えばモーション番号のデータ種別なのか、モーションデータのデータ種別なのか、或いはモーション再生用の動画データなのかなどを判別する。そしてコンテンツ情報生成部106は、判別結果に対応した処理を実行することで、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成する。例えば視聴者端末に送信するコンテンツ情報を生成する。例えば再生用データの複数のデータ種別の各データ種別に対して、複数の処理の各処理が対応づけられている。そしてコンテンツ情報生成部106は、再生用データのデータ種別が第1のデータ種別である場合には、第1のデータ種別に対応づけられた第1の処理を実行することで、コンテンツ情報を生成し、再生用データのデータ種別が第2のデータ種別である場合には、第2のデータ種別に対応づけられた第2の処理を実行することで、コンテンツ情報を生成する。ここで第1のデータ種別は、モーション番号、モーションデータ、モーション再生用の動画データ等のうちの1つのデータ種別であり、第2のデータ種別は、モーション番号、モーションデータ、モーション再生用の動画データ等のうちの上記1つのデータ種別とは異なる他のデータ種別である。なおデータ種別は、上記のような種別には限定されない。例えばモーションデータとして、第1の種別のモーションデータと、第1の種別のモーションデータよりもモーション再生の精細度が高い第2の種別のモーションデータがある場合に、データ種別は、これらの第1の種別のモーションデータと第2の種別のモーションデータを種別するものであってもよい。またデータモーション再生用の動画データとして、第1の種別の動画データと、第1の種別の動画データよりもフレームレートが高かったり画素数が多い高画質の第2の種別の動画データがある場合に、データ種別は、これらの第1の種別の動画データと第2の種別の動画データを種別するものであってもよい。
【0073】
そして送信処理部104は、生成されたコンテンツ情報を、視聴者端末TMAに送信する処理を行う。例えば送信処理部104は、再生用データのデータ種別の判別結果に基づく処理により生成されたコンテンツ情報を、例えば通信部196、ネットワーク510を介して視聴者端末TMAに送信する処理を行って、コンテンツ情報に対応する表示画像を視聴者端末TMAの表示部290に表示させる。例えば送信処理部104は、コンテンツ情報である表示画像情報を視聴者端末TMAに送信して、表示画像情報に対応する画像を視聴者端末TMAの表示部290に表示させる。
【0074】
またコンテンツ情報生成部106は、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別が、視聴者端末TMAの再生環境状況又は視聴者端末TMAからの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報として生成する。視聴者端末TMAの再生環境状況は、例えば視聴者端末TMAの視聴環境であり、例えば再生用データに基づいて演者のパフォーマンスの再生処理を行う際に使用される視聴者端末TMAのハードウェアやソフトウェアの環境である。視聴者端末TMAの再生環境状況は、例えば視聴者端末TMAの再生用データの受け取り環境と言うこともできる。視聴者端末TMAからの送信情報は、再生用データのデータ種別の決定に利用可能な情報である。この送信情報は、例えば視聴者端末TMAが処理可能な再生用データのデータ種別を特定する情報である。或いは、送信情報は、視聴者が視聴者端末TMAを操作することで投稿した投稿情報や、コンテンツの再生における視聴者端末TMAの端末情報であってもよい。例えば視聴者端末TMAが、自身が処理可能な再生用データのデータ種別を特定する情報、視聴者の投稿情報、又は視聴者端末TMAの端末情報を、送信情報として送信する。或いは、コンテンツ配信システムが、視聴者端末TMAに対して、再生用データのデータ種別の決定に利用可能な情報の送信を指示し、視聴者端末TMAが当該情報を送信情報として送信してもよい。
【0075】
そして送信処理部104は、このようにして生成されたコンテンツ情報を、視聴者端末TMAに送信する処理を行う。即ち送信処理部104は、再生用データのデータ種別が、視聴者端末TMAの再生環境状況又は視聴者端末TMAからの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、視聴者端末TMAに送信する処理を行う。例えば送信処理部104は、視聴者端末TMAの再生環境状況又は視聴者端末TMAからの送信情報によりデータ種別が決定された再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末TMAに送信する処理を行って、コンテンツ情報に対応する表示画像を視聴者端末TMAの表示部290に表示させる。
【0076】
なお、受け付け部108は、視聴者による視聴者端末TMAの操作に基づいて、コンテンツ又は演者に対する投稿情報の投稿を受け付ける処理を行う。コンテンツは、例えば演者が行うパフォーマンスのコンテンツである。投稿情報の投稿は、例えば視聴者が投入する投げ銭や、投稿コメントなどである。例えばコンテンツの配信システムにおいては、コンテンツの視聴者が、コンテンツ又は演者への称讃や、コンテンツを配信する演者への応援のために、投稿アイテムを提供したり、コメントを投稿する。視聴者から演者への投稿アイテムの提供は、ストリートパフォーマーへの観客からの寄附にあやかって「投げ銭」と呼ばれたり、「ギフト」等と呼ばれている。以降では、適宜、これらを包括して「投げ銭」と記載する。投げ銭の投稿は、例えば投げ銭等の投稿アイテムである投稿オブジェクトを、視聴者が投入することで実現される。投稿オブジェクトはギフトオブジェクトと言うこともできる。例えば視聴者は、視聴者端末TMAの操作部260を操作して、演者の操作に基づき進行するコンテンツや演者に対して、投げ銭を投入する操作を行う。例えば視聴者は、演者(演者に対応するキャラクタ)のパフォーマンスが行われる仮想フィールドに対して投げ銭を投入する操作を行う。すると受け付け部108は、視聴者による投げ銭の投入の投稿を受け付ける。或いは視聴者は、視聴者端末TMAの操作部260を操作して、演者の操作に基づき進行するコンテンツや演者に対して、コメントを入力する投稿を行う。すると受け付け部108は、視聴者によるコメント入力の投稿を受け付ける。なお1つのコンテンツにおいて、複数の演者がパフォーマンスを行う場合には、受け付け部108は、複数の演者のうち、視聴者が指定した演者に対する投げ銭やコメント等の投稿を受け付けることになる。
【0077】
また視聴者端末TMAの再生環境状況は、例えば再生用データを用いた演者のパフォーマンスの再生に使用されるデータについての視聴者端末TMAでの保存状況である。例えば再生用データを用いた演者のモーションの再生処理に、特定のデータが必要である場合に、再生環境状況は、視聴者端末TMAにおいて当該特定データが保存(記憶)されているか否かの状況である。例えば再生用データがモーション番号である場合には、再生環境状況は、モーション番号により指定されるモーションデータが、視聴者端末TMAに保存されているか否かの状況である。また再生用データが上述のモーションデータである場合には、再生環境状況は、モーションデータにより動作が設定されるキャラクタ等のモデルオブジェクトのモデルデータが、視聴者端末TMAに保存されているか否かの状況である。
【0078】
また視聴者端末TMAの再生環境状況は、例えばコンテンツの再生における視聴者端末TMAの端末情報の状況である。例えば再生環境状況は、再生用データを用いた演者のモーションの再生処理に必要な視聴者端末TMAのハードウェアやソフトウェアについての状況である。例えば端末情報の状況は、視聴者端末TMAについての、CPUのコア数、クロック周波数や、メモリー容量や、再生用データであるモーションデータの処理能力の有無や、或いは再生用データである動画データについての処理能力や表示能力の状況であり、視聴者端末TMAの性能状況である。或いは端末情報の状況は、視聴者端末TMAにインストールされているアプリケーションのプログラムの状況や、記憶部の空き容量の状況であってもよい。
【0079】
またコンテンツ情報生成部106は、演者の情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。演者の情報は、演者の属性情報、レベル情報又は課金額(累計又は一定期間での課金額)の情報などである。演者の属性情報は、例えば演者のユーザ情報、パフォーマンス履歴情報、又はゲームなどのアミューズメントコンテンツにおける属性(魔法使い、戦士、商人、火、水、風等)の情報である。演者のユーザ情報は、例えば演者の性別、年齢層の情報やフレンド情報などである。演者のパフォーマンス履歴情報は、演者のコンテンツのパフォーマンス回数、パフォーマンス頻度、或いは直近でのパフォーマンス履歴などである。例えばコンテンツ情報生成部106は、演者の属性等の情報に適合するように、再生用データのデータ種別を決定する。例えば演者の属性が第1の属性であれば、再生用データのデータ種別として第1のデータ種別を選択し、演者の属性が第2の属性であれば、再生用データのデータ種別として第2のデータ種別を選択する。
【0080】
またコンテンツ情報生成部106は、コンテンツにおける演者の人数又は複数の演者の再生用データの情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えばコンテンツ情報生成部106は、演者の人数が第1の人数であれば、再生用データのデータ種別として第1のデータ種別を選択し、演者の人数が第2の人数であれば、再生用データのデータ種別として第2のデータ種別を選択する。例えば演者の人数が多いほど、再生用データのデータ種別として、再生用データの通信負荷や処理負荷が少ないデータ種別を選択する。また例えば1つのコンテンツにおいて複数の演者がパフォーマンスを行う場合には、コンテンツ情報生成部106は、これらの複数の演者の再生用データの情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば複数の演者の再生用データが、通信負荷や処理負荷が重いデータ種別の組み合わせなのか、通信負荷や処理負荷が軽いデータ種別の組み合わせなのかなどに応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。
【0081】
またコンテンツ情報生成部106は、演者の仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。仮想電子媒体は、例えば演者が対価を支払って購入する課金アイテムなどである。対価は、ゲーム内通貨等の仮想通貨により支払う対価であってもよいし、ゲーム内ポイント等のエンターテインメントコンテンツのポイントにより支払う対価であってもよい。仮想電子媒体は、コンピュータの処理により電子的に伝送可能な媒体であり、例えば電子的なアイテム、カード又はキャラクタなどである。また仮想電子媒体の消費に関する情報は、例えば仮想電子媒体を消費したか否かの情報や、或いは仮想電子媒体の消費量(金額)の情報である。また仮想電子媒体の消費に関する情報は、仮想電子媒体の決済方法の情報や、仮想電子媒体の種類の情報(仮想通貨の種類等)や、或いは何を購入したかの情報であってもよい。そして演者が課金アイテムなどの仮想電子媒体を消費することで、例えば視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別として、演者が所望するデータ種別や、コンテンツ配信において演者に好適なデータ種別が選択されるようになる。或いは、仮想電子媒体の消費に関する情報が、決済方法の種類の情報である場合には、演者がどのような決済方法を選択したかに応じて、再生用データのデータ種別が決定される。例えばキャンペーン中の仮想通貨などの特定の仮想通貨を使用した決済であると、演者に好適なデータ種別が選択されるようになる。また課金によりキャンペーン中のアイテムなどの特定のアイテムを購入した場合には、演者に好適なデータ種別が選択されるようになる。
【0082】
またコンテンツ情報生成部106は、演者が配信するコンテンツの動画の情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。動画の情報は、動画の再生時間(長さ)、データ量、又は動画のジャンル等の動画の種類などである。例えば演者が配信するコンテンツの動画の再生時間が長い場合やデータ量が大きい場合には、コンテンツ情報生成部106は、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別として、通信負荷や処理負荷が少ないデータ種別を選択する。
【0083】
またコンテンツ情報生成部106は、視聴者の情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。視聴者の情報は、視聴者の属性情報、レベル情報又は課金額(累計又は一定期間での課金額)の情報などである。視聴者の属性情報は、例えば視聴者のユーザ情報、視聴履歴情報、又はゲームなどのアミューズメントコンテンツにおける属性(魔法使い、戦士、商人、火、水、風等)の情報である。視聴者のユーザ情報は、例えば視聴者の性別、年齢層の情報やフレンド情報などである。視聴者の視聴履歴情報は、コンテンツの視聴回数、視聴頻度、或いは直近での視聴履歴などの情報である。例えばコンテンツ情報生成部106は、視聴者の属性等の情報に適合するように、再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者の属性が第1の属性であれば、再生用データのデータ種別として第1のデータ種別を選択し、視聴者の属性が第2の属性であれば、再生用データのデータ種別として第2のデータ種別を選択する。
【0084】
またコンテンツ情報生成部106は、コンテンツを視聴する視聴者の人数に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えばコンテンツ情報生成部106は、視聴者の人数が第1の人数であれば、再生用データのデータ種別として第1のデータ種別を選択し、視聴者の人数が第2の人数であれば、再生用データのデータ種別として第2のデータ種別を選択する。例えば視聴者の人数が多いほど、再生用データのデータ種別として、通信負荷や処理負荷が少ないデータ種別を選択する。
【0085】
またコンテンツ情報生成部106は、視聴者の過去の視聴状況に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。過去の視聴状況は、視聴者の過去の視聴回数、視聴頻度又は視聴履歴などである。例えば視聴者の過去の視聴回数が多かったり、過去の視聴頻度が高い場合には、再生用データのデータ種別として、視聴者にとってより好適なデータ種別を選択する。例えばモーションを高精細に再生できるようなデータ種別を選択する。
【0086】
またコンテンツ情報生成部106は、視聴者による仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。仮想電子媒体は、例えば視聴者が対価を支払って購入する課金アイテムなどである。或いは仮想電子媒体は、視聴者が対価を支払って購入する課金カード又は課金キャラクタなどであってもよい。そして視聴者が課金アイテム等の仮想電子媒体を消費することで、例えば視聴者端末TMAに送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別として、視聴者が所望するデータ種別や、コンテン配信において視聴者に好適なデータ種別が選択されるようになる。或いは、仮想電子媒体の消費に関する情報が、決済方法の種類の情報である場合には、視聴者がどのような決済方法を選択したかに応じて、再生用データのデータ種別が決定される。例えばキャンペーン中の仮想通貨などの特定の仮想通貨を使用した決済であると、視聴者に好適なデータ種別が選択されるようになる。また視聴者が課金によりキャンペーン中のアイテムなどの特定のアイテムを購入した場合には、視聴者に好適なデータ種別が選択されるようになる。
【0087】
また再生用データのデータ種別は、演者又は視聴者の選択により設定されてもよい。例えば再生用データのデータ種別を演者が選択するための選択画面を、演者端末TMPの表示部290に表示して、当該選択画面において演者にデータ種別を選択させる。或いは再生用データのデータ種別を視聴者が選択するための選択画面を、視聴者端末TMAの表示部290に表示して、当該選択画面において視聴者にデータ種別を選択させる。或いは演者又は視聴者の音声又はジェスチャ等により再生用データのデータ種別を選択できるようにしてもよい。
【0088】
また表示処理部120は、再生用データのデータ種別の状況を演者端末TMP又は視聴者端末TMAに表示する処理を行う。例えば再生用データのデータ種別として、どのようなデータ種別が選択されているのかの状況を、演者端末TMPの表示部290に表示したり、視聴者端末TMAの表示部290に表示する。例えば演者端末TMPの表示部290には、演者端末TMPからコンテンツ配信システム(サーバシステム)に送信される再生用データのデータ種別の状況を表示する。また視聴者端末TMAの表示部290には、コンテンツ配信システム(サーバシステム)から視聴者端末TMAに送信される再生用データのデータ種別の状況を表示する。
【0089】
なお、以上に説明した本実施形態のコンテンツ配信システムや処理は、
図1(A)のサーバシステム500により実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現するなどの種々の変形実施が可能である。例えばコンテンツ配信システムのコンテンツ情報生成部106、受け付け部108、管理部118、表示処理部120、音処理部130等が行う各処理を、演者端末TMPや視聴者端末TMAなどの端末装置TMの処理により実現してもよい。例えばサーバシステムは、表示処理やコンテンツ情報生成処理等の上記の各処理を行うために必要な情報だけを処理したり、当該情報を端末装置TMに送信するだけの処理を行い、それ以外の処理については端末装置TMが実行するようにしてもよい。例えば端末装置TMには、表示処理やコンテンツ情報生成処理等の上記の各処理を行うためのプログラムがインストールされており、インストールされたプログラムに基づき端末装置TMが上記の各処理を実行する。また演者端末TMPと視聴者端末TMAに、上記の各処理を行うための同じプログラムをインストールしておき、端末装置TMの操作者が演者なのか視聴者なのかに応じて、プログラムが実行する上記の各処理の内容を変更するようにしてもよい。またコンテンツ配信システムはサーバシステム500以外の情報処理システムにより実現してもよい。
【0090】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。
【0091】
2.1 再生用データのデータ種別に応じた処理
コンテンツ配信システムによるコンテンツのライブ配信では、演者が演者端末において行うパフォーマンスのコンテンツを視聴者の視聴者端末に配信し、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴して楽しむ。例えば
図4はVRのキャラクタCHによるライブ配信の例である。このライブ配信では、演者がパフォーマンスを行うと、仮想空間の仮想フィールドVFLにおいて、VRのキャラクタCH(モデルオブジェクト)が、演者のパフォーマンス(行動)に応じたパフォーマンスを行う。例えばVRのキャラクタCHが、踊りながら、手を振ったり、ジャンプしたり、手拍子を打ったりするなどのパフォーマンスを行う。このようなキャラクタCHのパフォーマンスを実現するためには、当該パフォーマンスを再生するための再生用データが必要になる。
【0092】
例えば
図5(A)ではモーション番号N1、N2、N3・・・に対してモーションデータMT1、MT2、MT3・・・が関連づけられている。即ちモーション番号を選択することで、当該モーション番号に関連づけられたモーションデータを選択できる。またモデルオブジェクトであるキャラクタCH1、CH2、CH3・・・に対しては、モデルデータMDL1、MDL2、MDL3・・・が関連づけられている。モデルデータは、モデルオブジェクトであるキャラクタの形状等を規定するデータである。例えばモデルオブジェクトは、パーツオブジェクトと呼ばれる複数のオブジェクトにより構成され、各オブジェクトは複数のポリゴン(プリミティブ)により構成されており、モデルデータは、これらのオブジェクトやポリゴンのデータである。
【0093】
そして
図5(B)では、例えば演者は、メニュー画面MSにおいて、手を振る、ジャンプする、手拍子するなどの動作(パフォーマンス、行動)の選択肢の中から所望の動作を選択する操作を、例えば演者端末において行う。具体的には演者端末のタッチパネルディスプレイに表示されるメニュー画面MSにおいて、タッチ操作などを行うことで、所望の動作を選択する。すると、選択した動作(パフォーマンス、行動)に対応するモーション番号が選択され、このモーション番号に関連づけられたモーションデータが選択される。これにより、選択されたモーションデータに基づいて、
図4のキャラクタCHのモーション再生が行われ、キャラクタCHが、選択された動作を行うようになる。例えば
図5(B)のメニュー画面MSにおいて「手を振る」を選択すると、仮想フィールドVFLのキャラクタCHも手を振る動作を行い、「ジャンプする」を選択すると、仮想フィールドVFLのキャラクタCHもジャンプする動作を行う。
【0094】
このように
図5(B)では、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別は、モーション番号のデータ種別であり、演者が所望のモーション番号を選択することで、キャラクタCHを動作させて、パフォーマンスを行わせることが可能になる。
【0095】
図6(A)では演者PFMがモーションキャプチャ用のスーツSTを体に装着している。モーションキャプチャ用のスーツSTには複数のマーカーMKが取り付けられており、これらのマーカーMKの位置を測定することで、演者のモーションデータMTを取得する。モーションデータMTは、演者PFMに対応するスケルトンの姿勢を規定するものであり、スケルトンは、複数の関節や、これらの関節により規定される複数の骨を有する。モーションデータMTは、例えばスケルトンの関節の3次元の位置データや骨の角度データなどを有する。なおモーションキャプチャにおける検出方式としては、光学式、慣性センサ式、機械式、磁気式などの種々の方式がある。光学式では、反射板等により実現されるマーカーMKが取り付けられたモーションキャプチャ用のスーツSTを着用した演者PFMの動きを、カメラで撮影する。機械式では、ポテンションメータやエンコードなどの機械的な回転角や変位を測定するセンサを利用する。磁気式では受信器である磁気センサを設け、それに対して送出機である磁気発生装置から磁場を送る。
【0096】
このように
図6(A)では、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別は、モーションデータのデータ種別であり、モーションキャプチャにより取得されたモーションデータを用いることで、キャラクタCHを動作させて、パフォーマンスを行わせることが可能になる。
【0097】
図6(B)では、演者PFMが、例えば三脚に取り付けた演者端末TMPが有するカメラを用いて、自身のパフォーマンスの様子を例えばブルーバックの背景で撮影している。そしてこの撮影により得られたモーション再生用の動画データMVから、モーションデータMTが抽出(検出)される。このような動画データMVからのモーションデータMTの抽出方式としては、Kinect(登録商標)と呼ばれる方式のように、カメラに設けられるRGBセンサやデプスセンサを利用する方式などがある。例えば演者端末TMPのカメラに設けられるRGBセンサからのカラー画像データに基づいて、背景における演者PFMの動きを検出する。また演者端末TMPのカメラに設けられるデプスセンサからの奥行き画像データを用いることで、カメラから見た演者PFMの各部分の奥行き情報を取得できるため、より精度の高いモーションデータMTの抽出が可能になる。
【0098】
このように
図6(B)では、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別は、モーション再生用の動画データのデータ種別であり、このモーション再生用の動画データからモーションデータを抽出することで、キャラクタCHを動作させて、パフォーマンスを行わせることが可能になる。
【0099】
このようにパフォーマンスの再生用データには、種々のデータ種別が存在する。一方、コンテンツの配信環境は、配信者である演者に応じて異なっており、例えばプロとアマチュアとでは、配信の設備や機器の環境が異なる。例えばモーションキャプチャ機器の有無、モーション再生用の動画データを撮影可能なカメラの有無などが、演者の配信環境に応じて異なる。またモーション再生用の動画データからモーションデータを抽出するアプリケーションプログラムが、演者端末に存在するか否かも、演者の配信環境に応じて異なる。またコンテンツの視聴者の再生環境等の視聴環境も視聴者に応じて異なる。例えば再生用データとしてモーション番号が送信されて来たときに、当該モーション番号に対応するモーションデータが視聴者端末に存在するか否かや、モーションデータが送信されて来たときに、当該モーションデータの再生処理を行うアプリケーションプログラムが、視聴者端末に存在するか否かなどの再生環境状況は、視聴者端末ごとに異なる。そして、このように配信環境や視聴環境が異なると、
図5(A)~
図6(B)で説明した再生用データのデータ種別に適切に対応できない場合が発生し、配信環境や視聴環境によっては、コンテンツの配信が難しくなったり、最適な環境でのコンテンツ配信が困難になるという問題がある。
【0100】
このような問題を解決するために、本実施形態では、演者端末から受信したパフォーマンスの再生用データのデータ種別を判別し、再生用データに対してデータ種別に応じた処理を行うことで、コンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信する。或いは、再生用データのデータ種別が、視聴者端末の再生環境状況又は視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信する。例えば本実施形態では、演者の配信環境と視聴者の視聴環境から、視聴者へのテータ送信の方式を判断し、最適な方法で送信するシステムを提供する。例えば配信者である演者が、どのようなデータ種別(データ形式)で、動作情報である再生用データをサーバにアップしたかによって、サーバは、視聴者毎の端末情報の状況やアプリのインストール状況などを踏まえ、配信するデータを加工したり、最良の送信方法を選択したりして、視聴者に対して、演者が発信した配信コンテンツを届ける。例えば運営会社が用意したプロ用の配信環境のみならず、一般的な配信者の簡易的な配信環境においても配信可能な環境を用意し、更に、視聴者についても、視聴者の視聴環境に依存しない最良の状態でコンテンツを配信して視聴できるようにする。
【0101】
例えば
図7、
図8、
図9、
図10は、本実施形態の手法の具体的な適用例の説明図である。
図7は定型のプリセットされたモーション(アニメーション)を再生する手法であり、最も簡素な手法である。
【0102】
図7では、まず前提として、演者端末、サーバ、視聴者端末においては、モーション番号(アニメーション番号)に対応したモーションデータ(アニメーションデータ)が関連づけられている。また視聴者端末では、再生対象モデルオブジェクトであるキャラクタのモーションデータとモデルデータが、その記憶部に記憶されて保存されている。そして視聴者Aは、投げ銭を行う視聴者であり、視聴者Bは、コンテンツを観るだけの視聴者であるとする。なお本実施形態ではサーバシステムを、適宜、単にサーバと記載する。
【0103】
図7に示すように、演者は選択肢からキャラクタの動作を選択する。即ち、予め決められた動作の中から、演じる動きを選ぶ。具体的には
図5(B)のようなメニュー画面MSの選択肢の中から、所望の動作を選択する。そして演者端末は、選択された動作に対応するモーション番号をサーバに送信する。
【0104】
投げ銭を行う視聴者Aは、投げ銭の種類や軌道情報を指定する。軌道情報は、例えば視聴者Aから演者のキャラクタへと向かうベクトルの情報である。そして視聴者端末は、投げ銭の種類と軌道情報をサーバに送信する。
【0105】
サーバは、演者端末から受信したモーション番号を、キャラクタのモーション番号として決定する。また視聴者Aからの投げ銭があった場合には、投げ銭に対するリアクションを含むモーションのモーション番号を、キャラクタのモーション番号として決定する。リアクションを含むキャラクタのモーションは、例えば軌道情報に沿って視聴者Aの方に向くモーションである。即ち軌道情報に基づきキャラクタの向きも設定される。また視聴者Aに向けた演出(エフェクト)の情報を付加することもできる。また複数のモーションをブレンドする指定を行うこともできる。そしてサーバは、モーション番号と向き情報を視聴者端末に送信する。
【0106】
モーション番号を受信した視聴者A、Bの視聴者端末は、サーバから受信したモーション番号により指定されるモーションデータと、キャラクタのモデルデータとに基づいて、キャラクタのモーションを再生する。即ち、視聴者端末に保存されているモーションデータの中から、サーバから受信したモーション番号に関連づけられたモーションデータを選択し、選択されたモーションデータと、視聴者端末に保存されているモデルデータとに基づいて、キャラクタのモーションを再生する処理を実行する。また向き情報によりキャラクタの向きが設定される。また複数のモーションデータをブレンドするモーションブレンドが実行され、指定があれば、割合に応じてモーションデータが合成される。
【0107】
図8は、演者側でモーションデータを生成する手法である。
図8の手法では、演者側にモーションデータ生成のための機器や設備が必要になる。
【0108】
図8では、まず前提として、視聴者端末では、キャラクタのモデルデータが、その記憶部に記憶されて保存されている。
【0109】
演者端末側では、演者の動きをモーションキャプチャの機材によりキャプチャして モーションデータを取得する。即ち、スケルトンの関節の位置や骨の角度などの情報を含むモーションデータを取得する。例えば
図6(A)に示すように、演者がモーションキャプチャ用のスーツを装着し、スーツに設けられた複数のマーカーを検出することで、モーションデータが取得される。
【0110】
また投げ銭を行う視聴者Aは、投げ銭の種類や軌道情報を指定し、視聴者端末が、投げ銭の種類と軌道情報をサーバに送信する。
【0111】
サーバは、演者端末からモーションデータを受信する。また視聴者Aからの投げ銭があった場合は、リアクション用の動作の情報を付加する。また軌道情報に基づきキャラクタの向きを設定したり、視聴者Aに向けた演出の情報を付加する。また複数のモーションデータをブレンドするモーションブレンドを実行する。そしてサーバは、モーションデータと向き情報を視聴者端末に送信する。
【0112】
モーションデータを受信した視聴者A、Bの視聴者端末は、サーバから受信したモーションデータと、キャラクタのモデルデータとに基づいて、キャラクタのモーションを再生する。即ち、サーバから受信したモーションデータと、視聴者端末に保存されているモデルデータとに基づいて、キャラクタのモーションを再生する処理を実行する。また向き情報によりキャラクタの向きが設定される。
【0113】
図9はサーバ側でモーションデータを生成する手法である。この場合には演者側の配信環境も簡素になる。ここでは
図8と異なる部分についてのみ説明する。
【0114】
図8では演者端末側でモーションデータを取得していたが、
図9では、演者端末側でモーション再生用の動画データを取得し、サーバ側がこの動画データに基づいてモーションデータを生成する。具体的には、
図6(B)に示すように、演者端末側では、カメラの撮影によりモーション再生用の動画データを取得する。そして演者端末は、取得された動画データをサーバに送信する。
【0115】
サーバは、演者端末からモーション再生用の動画データを受信する。そして受信した動画データから、
図6(B)で説明した手法により、キャラクタのモーションデータを生成する。このようにしてモーションデータが生成された以降のサーバや視聴者端末の処理は、
図8と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0116】
図10は動画データの形式で配信する手法である。サーバへの各種データの送信までのフローは、
図7、
図8、
図9のいずれの手法のフローであってもよい。即ち演者端末は、
図7、
図8、
図9で説明した手法により、各種データを取得し、サーバに送信する。例えば
図7のようにモーション番号を送信したり、
図8のようにモーションデータを送信したり、或いは
図9のようにモーション再生用の動画データを送信する。
【0117】
サーバは、演者端末から受信した各種データに基づき、視聴者端末で再生する動画データを生成する。例えば演者端末からモーション番号を受信した場合には、受信したモーション番号に対応するモーションデータと、キャラクタのモデルデータとに基づいて、モーション再生処理を行って、視聴者端末で再生する動画データを生成する。また演者端末からモーションデータを受信した場合には、受信したモーションデータと、キャラクタのモデルデータとに基づいて、モーション再生処理を行って、視聴者端末で再生する動画データを生成する。また演者端末からモーション再生用の動画データを受信した場合には、動画データからモーションデータを抽出し、抽出したモーションデータと、キャラクタのモデルデータとに基づいて、モーション再生処理を行って、視聴者端末で再生する動画データを生成する。そして、生成された動画データを視聴者端末に送信する。そして視聴者端末は、サーバから動画データを受信し、受信した動画データを再生することで、視聴者端末の表示部に表示画像を表示する。
【0118】
以上のように本実施形態のコンテンツ配信システムは、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データを演者端末から受信し、受信した再生用データのデータ種別を判別し、再生用データに対して前記データ種別に応じた処理を行うことで、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信する。
【0119】
例えば、演者端末の配信環境が、モーション番号だけを取得できる配信環境である場合には、
図7で説明した処理を行う。即ち、演者端末は、データ種別がモーション番号である再生用データを、サーバであるコンテンツ配信システムに送信する。そしてコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別がモーション番号であることを判別し、
図7に示すように、再生用データのデータ種別がモーション番号である場合に行う処理を実行することで、コンテンツ情報を生成し、視聴者端末に送信する。
【0120】
また演者端末の配信環境が、モーションデータを取得できる配信環境である場合には、
図8で説明した処理を行う。即ち、演者端末は、データ種別がモーションデータである再生用データを、サーバであるコンテンツ配信システムに送信する。そしてコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別がモーションデータであることを判別し、
図8に示すように、再生用データのデータ種別がモーションデータである場合に行う処理を実行することで、コンテンツ情報を生成し、視聴者端末に送信する。
【0121】
また演者端末の配信環境が、モーション再生用の動画データを取得できる配信環境である場合には、
図9で説明した処理を行う。即ち、演者端末は、データ種別がモーション再生用の動画データである再生用データを、サーバであるコンテンツ配信システムに送信する。そしてコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別が動画データであることを判別し、
図9に示すように、再生用データのデータ種別が動画データである場合に行う処理を実行することで、コンテンツ情報を生成し、視聴者端末に送信する。
【0122】
このように本実施形態によれば、演者端末の配信環境として、再生用データのデータ種別が異なる複数の配信環境が存在する場合に、各配信環境での再生用データのデータ種別に応じた適切な処理を行って、視聴者端末に配信するコンテンツ情報を生成できるようになる。従って、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0123】
また本実施形態のコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別が、視聴者端末の再生環境状況又は視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報を、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報として生成して、視聴者端末に送信する。
【0124】
例えば
図7に示すように、視聴者端末の再生環境状況が、モーションデータ及びモデルデータが記憶部に保存されているような再生環境状況であったとする。或いはそのような再生環境情報であることが視聴者端末からの送信情報に基づき判断されたとする。この場合には、サーバであるコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別がモーション番号であるコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。即ち、データ種別がモーション番号である再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。
【0125】
また
図8、
図9に示すように、視聴者端末の再生環境状況が、モデルデータだけが記憶部に保存されているような再生環境状況であったとする。或いはそのような再生環境情報であることが視聴者端末からの送信情報に基づき判断されたとする。この場合には、サーバであるコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別がモーションデータであるコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。即ち、データ種別がモーションデータである再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。
【0126】
また
図10に示すように、視聴者端末の再生環境状況が、モーションデータ及びモデルデータの両方が記憶部に保存されていないような再生環境状況であったとする。或いはそのような再生環境情報であることが視聴者端末からの送信情報に基づき判断されたとする。この場合には、サーバであるコンテンツ配信システムは、再生用データのデータ種別が動画データであるコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。即ち、データ種別が動画データである再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。
【0127】
このように本実施形態によれば、視聴者端末の再生環境等の視聴環境として、複数の視聴環境が存在する場合に、各視聴環境に適したデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信できるようになる。従って、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0128】
2.2 処理例
次に本実施形態の種々の処理例について説明する。
図11、
図12は本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
【0129】
まずコンテンツ配信システムは、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データを演者端末から受信する(ステップS1)。そして再生用データのデータ種別を判別する(ステップS2)。例えば再生用データのデータ種別が、
図5(B)のようなモーション番号なのか、
図6(A)のようなモーションデータなのか、或いは
図6(B)のようなモーション再生用の動画データなのかを判断する。或いは、スケルトンの関節や骨の数が多い高精細なデータ種別のモーションデータなのかを判別したり、フレームレートが高かったり画素数が多い高画質なデータ種別の動画データなのかを判別してもよい。そしてコンテンツ配信システムは、再生用データに対してデータ種別に応じた処理を行うことで、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報を生成し、生成されたコンテンツ情報を、聴者端末に送信する(ステップS3、S4)。
【0130】
例えば再生用データのデータ種別がモーション番号である場合には、コンテンツ配信システムは、受信したモーション番号に基づき
図7で説明したような処理を行って、データ種別がモーション番号である再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。なお、この場合に、コンテンツ配信システムが、モーション番号に対応するモーションデータを選択し、データ種別がモーションデータである再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信してもよい。
【0131】
また再生用データのデータ種別がモーションデータである場合には、コンテンツ配信システムは、受信したモーションデータに対して
図8で説明したような処理を行って、データ種別がモーションデータである再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。例えばモーションデータに基づくモーションブレンド処理等を行って、モーションブレンド処理により得られたモーションデータを再生用データとして含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。
【0132】
また再生用データのデータ種別がモーション再生用の動画データである場合には、コンテンツ配信システムは、受信したモーション再生用の動画データに対して
図9、
図6(B)で説明したような処理を行って、モーションデータを生成し、データ種別がモーションデータである再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者端末に送信する。例えばモーション再生用の動画データからモーションデータを抽出する処理を行ったり、抽出されたモーションデータに基づくモーションブレンド処理等を行って、得られたモーションデータを再生用データとして含むコンテンツ情報を視聴者端末に送信する。
【0133】
このように本実施形態では、演者端末から受信した再生用データのデータ種別を判別し、データ種別に応じた処理を行うことで生成されたコンテンツ情報を、視聴者端末に送信している。このようにすれば、演者端末の配信環境として、複数の配信環境が存在する場合にも、各配信環境での再生用データのデータ種別に応じた適切な処理を行って、視聴者端末に配信するコンテンツ情報を生成できるようになる。従って、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0134】
また
図12では、コンテンツ配信システムは、視聴者端末の再生環境状況又は視聴者端末からの送信情報を判断する(ステップS11)。例えば、視聴者端末の視聴環境や受け取り環境である再生環境の状況を判断する。例えば再生用データに基づく再生処理に使用される視聴者端末のハードウェアやソフトウェアの環境などを判断する。また視聴者端末からの送信情報に基づいて、視聴者端末の再生環境状況等の種々の状況を判断する。例えば視聴者端末からの送信情報は、視聴者端末の再生環境(受け取り環境)を判断するための情報であってもよいし、視聴者端末が要望するデータ種別を指定するような情報であってもよい。そしてコンテンツ配信システムは、視聴者端末の再生環境状況又は視聴者端末からの送信情報に基づいて、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別を決定する(ステップS12)。例えばモーション番号、モーションデータ、或いはモーション再生用の動画データのいずれのデータ種別にするかを決定する。或いは、スケルトンの関節や骨の数が多い高精細なデータ種別のモーションデータにするか、又は低精細なデータ種別のモーションデータにするかを判断してもよい。或いは、フレームレートが高かったり画素数が多い高画質なデータ種別の動画データにするか、又は低画質なデータ種別の動画データにするかを判断してもよい。
【0135】
そしてコンテンツ配信システムは、決定されたデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を、視聴者が演者のパフォーマンスを視聴するためのコンテンツ情報として生成し、生成されたコンテンツ情報を視聴者端末に送信する(ステップS13、S14)。例えば
図7の場合には、データ種別がモーション番号である再生用データを含むコンテンツ情報が、視聴者端末に送信される。
図8、
図9では、データ種別がモーションデータである再生用データを含むコンテンツ情報が、視聴者端末に送信される。
図10では、データ種別が動画データである再生用データを含むコンテンツ情報が、視聴者端末に送信される。
【0136】
このように本実施形態によれば、再生用データのデータ種別が、視聴者端末の再生環境状況又は視聴者端末からの送信情報に基づき決定されるコンテンツ情報が、視聴者端末に送信するコンテンツ情報として生成される。このようにすれば、視聴者端末の視聴環境として複数の視聴環境が存在する場合に、各視聴環境に適したデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を生成して、視聴者端末に送信できるようになる。従って、コンテンツ情報の再生用データのデータ種別に応じた適切なコンテンツ配信を実現できるコンテンツ配信システム等の提供が可能になる。
【0137】
図13は、視聴者端末のデータ保存状況、端末情報の状況に応じて再生用データのデータ種別を決定する処理を説明するフローチャートである。
【0138】
まずコンテンツ配信システムは、再生用データを用いた演者のパフォーマンスの再生に使用されるモーションデータ、モデルデータ等のデータについての視聴者端末での保存状況を判断する(ステップS21)。例えば
図7の場合は、モーションデータ及びモデルデータの両方が視聴者端末に保存されている状況である。
図8、
図9の場合は、モーションデータは保存されておらず、モデルデータが視聴者端末に保存されている状況である。
図10の場合は、モーションデータ及びモデルデータの両方が視聴者端末に保存されていない状況である。コンテンツ配信システムは、これらの保存状況を判断する。
【0139】
またコンテンツ配信システムは、コンテンツの再生における視聴者端末の端末情報の状況を判断する(ステップS22)。例えば各データ種別の再生用データに基づくモーション再生処理を行うのに十分な性能を、視聴者端末が備えているかを判断する。例えばCPUコア数、メモリー容量、モーションデータの3次元位置データ等を処理する能力の有無、或いは動画処理能力などについて判断する。そしてコンテンツ配信システムは、モーションデータ、モデルデータ等のデータの保存状況や視聴者端末の端末情報の状況に基づいて、演者のパフォーマンスを再生するための再生用データのデータ種別を決定する(ステップS23)。例えばモーション番号、モーションデータ、或いはモーション再生用の動画データのいずれのデータ種別にするかを決定する。或いは、高精細なデータ種別のモーションデータにするか、また高画質なデータ種別の動画データにするかなどを決定する。そして決定されたデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を視聴者端末に送信する(ステップS24)。
【0140】
このように本実施形態では、視聴者端末の再生環境状況は、例えば再生用データを用いた演者のパフォーマンスの再生に使用されるデータについての視聴者端末での保存状況である。
図13を例にとれば、再生環境状況(受け取り環境状況)は、モーションデータ、モデルデータ等のデータについての視聴者端末での保存状況である。或いは、保存状況は、再生用データに基づく再生処理を行うアプリケーションプログラムのデータが、視聴者端末にダウンロードされて保存されているかについての状況であってもよい。このようにすれば、再生用データを用いた再生処理に必要なデータが、視聴者端末に保存されているか否かに応じて、再生用データのデータ種別を決定できるようになる。従って、視聴者端末でのデータの保存状況に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0141】
なお、再生用データに基づく再生処理に必要なモーションデータ、モデルデータ等のデータが保存されていなかった場合に、視聴者端末が、当該データのダウンロードの要望を指示する送信情報をコンテンツ配信システムに送信してもよい。そしてコンテンツ配信システムは、当該送信情報を送信すると、再生用データに基づく再生処理に必要なモーションデータ、モデルデータ等のデータを、視聴者端末にダウンロードする処理を行う。このようにすれば、再生用データに基づく再生処理に必要なデータが、視聴者端末に保存されていなかった場合にも、当該データをコンテンツ配信システムからダウンロードすることで、視聴者端末は、再生用データに基づく再生処理を実行できるようになる。
【0142】
また
図13に示すように本実施形態では、視聴者端末の再生環境状況は、例えばコンテンツの再生における視聴者端末の端末情報の状況である。即ち再生環境状況は、再生用データを用いた再生処理を行う視聴者端末のハードウェアやソフトウェアの端末情報の状況である。このようにすれば、視聴者端末の端末情報の状況を判断して、再生用データのデータ種別を決定できるようになる。従って、視聴者端末の端末情報の状況に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0143】
図14は、演者の情報、人数、再生用データの情報、仮想電子媒体の消費に関する情報、動画の情報に応じて再生用データのデータ種別を決定する処理を説明するフローチャートである。
【0144】
まずコンテンツ配信システムは、演者の属性情報等の情報、コンテンツにおける演者の人数、複数の演者の再生用データの情報、演者による課金アイテム等の仮想電子媒体の消費に関する情報、演者が配信するコンテンツの動画の長さ等の情報を判断する(ステップS31)。演者の属性情報は、演者のユーザ情報、パフォーマンス履歴情報、又はアミューズメントコンテンツにおける属性である。演者の情報は、属性情報以外にも、演者のレベル情報や課金額の情報などであってもよい。コンテンツにおける演者の人数は、例えば1つのコンテンツにおいて、複数の演者がパフォーマンスを行う場合の演者の人数である。複数の演者の再生用データの情報は、複数の演者における再生用データのデータ種別についての情報である。例えば再生用データがモーション番号である演者が多いとか、再生用データがモーションデータである演者が多いとか、再生用データがモーション再生用の動画データである演者が多いなどの情報である。演者による仮想電子媒体の消費に関する情報は、演者が課金アイテム等の仮想電子媒体を使用して消費したか否かの情報である。演者が配信するコンテンツの動画の情報は、コンテンツの動画の長さ(再生時間)やデータ量や種類などの情報である。そしてコンテンツ配信システムは、演者の情報、演者の人数、複数の演者の再生用データの情報、仮想電子媒体の消費に関する情報又は動画の情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定し、決定されたデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を視聴者端末に送信する(ステップS32、S33)。
【0145】
このように本実施形態では、例えば演者の情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば演者の属性情報やレベル情報などに応じて、再生用データのデータ種別を決定する。例えば演者のユーザ情報(性別、年齢層、フレンド情報)や、パフォーマンス履歴情報(パフォーマンス回数、パフォーマンス頻度)や、各種の属性(魔法使い、戦士)に応じた適切なデータ種別を決定し、当該データ種別の再生用データを、視聴者端末に送信する。このようにすれば、演者の属性、レベル又はパフォーマンス履歴等に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0146】
また
図14に示すように本実施形態では、コンテンツにおける演者の人数又は複数の演者の再生用データの情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば演者の人数が多い場合には、再生用データの通信負荷や処理負荷が重くなる。このため、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別として、通信負荷や処理負荷が軽くなるようなデータ種別を選択する。また複数の演者の再生用データのデータ種別の組み合わせが、通信負荷や処理負荷が重いデータ種別の組み合わせである場合には、再生用データの通信負荷や処理負荷が重くなる。このため、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別として、通信負荷や処理負荷が軽くなるようなデータ種別を選択する。このようにすれば、演者の人数又は複数の演者の再生用データの情報に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0147】
また
図14に示すように本実施形態では、演者の仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば演者が、仮想電子媒体である課金アイテムを使用して消費すると、それに応じて視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別も変化する。例えば視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別がデフォルトではモーション番号であった場合にも、演者が課金アイテムを使用すると、データ種別がモーション番号からモーションデータに変更される。また視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別が低精細なモーションデータであった場合にも、演者が課金アイテムを使用すると、高精細なモーションデータに変更される。この場合には、例えばコンテンツ配信システムが、高精細なモーションデータを視聴者端末にダウンロードするようにしてもよい。また仮想電子媒体の消費量に応じて、データ種別の変更度合いを変化させてもよい。このようにすれば、演者が仮想電子媒体を消費することで、その消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別が変更されるようになる。従って、演者の仮想電子媒体の消費に関する情報を反映させたデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0148】
また
図14に示すように本実施形態では、演者が配信するコンテンツの動画の情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えばコンテンツの動画の長さ(再生時間)、データ量又はジャンル等の種類に応じて、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別を決定する。例えばコンテンツの動画の長さが長かったり、データ量が多い場合には、通信負荷や処理負荷が重くなる。従って、この場合には、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別として、通信負荷や処理負荷が軽くなるようなデータ種別を選択する。またコンテンツの動画の種類に応じて、その種類に最適なデータ種別を選択して、当該データ種別の再生データを視聴者端末に送信するようにする。このようにすれば、演者が配信するコンテンツの動画の情報に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0149】
図15は、視聴者の情報、人数、視聴状況、仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて再生用データのデータ種別を決定する処理を説明するフローチャートである。
【0150】
まずコンテンツ配信システムは、視聴者の属性情報等の情報、コンテンツを視聴する視聴者の人数、視聴者の過去の視聴状況、視聴者による課金アイテム等の仮想電子媒体の消費に関する情報を判断する(ステップS41)。視聴者の属性情報は、視聴者のユーザ情報、視聴履歴情報、又はアミューズメントコンテンツにおける属性である。視聴者の情報は、属性情報以外にも、視聴者のレベル情報や課金額の情報などであってもよい。コンテンツを視聴する視聴者の人数は、演者のコンテンツを複数の視聴者が視聴する場合の視聴者の人数である。視聴者の過去の視聴状況は、過去の視聴回数、視聴頻度又は視聴履歴などである。視聴者による仮想電子媒体の消費に関する情報は、視聴者が課金アイテム等の仮想電子媒体を使用して消費したか否かの状況である。そしてコンテンツ配信システムは、視聴者の情報、視聴者の人数、過去の視聴状況又は仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定し、決定されたデータ種別の再生用データを含むコンテンツ情報を視聴者端末に送信する(ステップS42、S43)。
【0151】
このように本実施形態では、例えば視聴者の情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者の属性情報やレベル情報などに応じて、再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者のユーザ情報(性別、年齢層、フレンド情報)や、視聴履歴情報や、各種の属性(魔法使い、戦士)に応じた適切なデータ種別を決定し、当該データ種別の再生用データを、視聴者端末に送信する。このようにすれば、視聴者の属性、レベル又は視聴履歴等に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0152】
また
図15に示すように本実施形態では、コンテンツを視聴する視聴者の人数に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者の人数が多い場合には、再生用データの通信負荷や処理負荷が重くなる。このため、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別として、通信負荷や処理負荷が軽くなるようなデータ種別を選択する。このようにすれば、視聴者の人数に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0153】
また
図15に示すように本実施形態では、視聴者の過去の視聴状況に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者の過去の視聴回数、視聴頻度又は視聴履歴などに応じて、再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者の過去の視聴回数が多かったり、過去の視聴頻度が高いというように、リピーターの視聴者の場合には、例えば再生用データのデータ種別として、モーション番号ではなくモーションデータを用いたり、低精細なモーションデータではなく高精細なモーションデータを用いる。或いは、逆に、演者のコンテンツを初めて視聴する視聴者や、視聴回数がそれほど多くないが、これからリピーターになることが予想される視聴者の場合に、モーション番号ではなくモーションデータを用いたり、低精細なモーションデータではなく高精細なモーションデータを用いてもよい。これによりコンテンツを新たに視聴する視聴者の数を増やすことが可能になる。このように視聴者の過去の視聴状況に応じてデータ種別を決定すれば、視聴者の過去の視聴状況に応じた適切なデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0154】
また
図15に示すように本実施形態では、視聴者の仮想電子媒体の消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信されるコンテンツ情報の再生用データのデータ種別を決定する。例えば視聴者が、仮想電子媒体である課金アイテムを使用して消費すると、それに応じて視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別も変化する。例えば視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別がデフォルトではモーション番号であった場合にも、視聴者が課金アイテムを使用すると、データ種別がモーション番号からモーションデータに変更される。また視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別が低精細なモーションデータであった場合にも、視聴者が課金アイテムを使用すると、高精細なモーションデータに変更される。また視聴者が課金アイテムを使用することで、コンテンツ配信システムが、高精細なモーションデータを視聴者端末にダウンロードするようにしてもよい。また仮想電子媒体の消費量に応じて、データ種別の変更度合いを変化させてもよい。このようにすれば、視聴者が仮想電子媒体を消費することで、その消費に関する情報に応じて、視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別が変更されるようになる。従って、視聴者の仮想電子媒体の消費に関する情報を反映させたデータ種別の再生用データを視聴者端末に送信して、再生用データに基づく再生処理を視聴者端末において実行できるようになる。
【0155】
また本実施形態では、再生用データのデータ種別が、演者又は視聴者の選択により設定されるようにしてもよい。例えば
図16に、再生用データの選択画面の例を示す。
図16の選択画面が例えば演者端末に表示される場合には、演者は、この選択画面において、例えば演者端末からコンテンツ配信システムに送信される再生用データのデータ種別や、或いはコンテンツ配信システムから視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別を選択できる。具体的には
図5(B)で説明したようなプリセットされたモーション番号を使用するのか、
図6(A)で説明したようなモーションキャプチャにより取得されるモーションデータを使用するのか、或いは
図6(B)で説明したようなモーション再生用の動画データを使用するのかを、演者が選択できる。また
図16の選択画面が例えば視聴者端末に表示される場合には、視聴者は、この選択画面において、例えばコンテンツ配信システムから視聴者端末に送信される再生用データのデータ種別を選択できる。具体的には、上述と同様に、モーション番号、モーションキャプチャにより取得されるモーションデータ、モーション再生用の動画データのいずれを使用するのかを、視聴者が選択できる。或いは再生用データとして送信されるモーションデータの精細度や動画データの画質を、演者又は視聴者が選択できるようにしてもよい。このようにすれば演者又は視聴者が所望するデータ種別の再生用データを用いて、演者のパフォーマンスの再生処理が行われるコンテンツ配信を実現できるようになる。
【0156】
また本実施形態では、再生用データのデータ種別の状況を演者端末又は視聴者端末に表示する処理を行ってもよい。
図17(A)~
図17(C)は再生用データのデータ種別の状況を演者端末又は視聴者端末に表示する手法の説明図である。
【0157】
例えば
図17(A)では、
図5(B)で説明したようなプリセットされたモーション番号が再生用データとして用いられるプリセットモーション方式が使用されていることが、演者端末又は視聴者端末に表示されて、演者又は視聴者に知らされている。例えば演者端末の場合には、「プリセットモーション方式で送信中」というような表示を行い、視聴者端末の場合には、「プリセットモーション方式で受信中」というような表示を行えばよい。
【0158】
図17(B)では、
図6(A)で説明したようなモーションキャプチャによるモーションデータが再生用データとして用いられるモーションキャプチャ方式が使用されていることが、演者端末又は視聴者端末に表示されて、演者又は視聴者に知らされている。例えば演者端末の場合には、「モーションキャプチャ方式で送信中」というような表示を行い、視聴者端末の場合には、「モーションキャプチャ方式で受信中」というような表示を行えばよい。
【0159】
図17(C)では、
図6(B)で説明したようなモーション再生用の動画データが再生用データとして用いられる動画撮影方式が使用されていることが、演者端末又は視聴者端末に表示されて、演者又は視聴者に知らされている。例えば演者端末の場合には、「動作撮影方式で送信中」というような表示を行い、視聴者端末の場合には、「動画撮影方式で受信中」というような表示を行えばよい。
【0160】
このように再生用データのデータ種別の状況を演者端末や視聴者端末に表示すれば、演者や視聴者は、どのようなデータ種別の再生用データが使用されているのかを、表示画面により視認して確認できるようになる。これにより演者や視聴者が使いやすいグラフィカル・インターフェース(GUI)を提供することが可能になる。
【0161】
なお本実施形態は、以上に説明した処理、手法には限定されず、種々の変形実施が可能である。例えば
図12において視聴者端末が送信する送信情報としては種々の情報が考えられる。例えば、この送信情報は、投げ銭等の投稿情報であってもよい。例えば送信情報は、投げ銭の種類や量の情報、投げ銭の軌道情報、又は視聴者の位置情報などであってもよい。サーバであるコンテンツ配信システムは、この送信情報を受け付け、送信情報に基づいて再生用データの補正を行ってもよい。例えば投げ銭の量が多かった場合や、特定の種類の投げ銭(例えばレア度が高い投げ銭)であった場合には、再生用データのクオリティを上昇させる補正を行ってもよい。例えば再生用データがモーションデータである場合に、再生用データとして、より精細度の高いモーションデータを演者端末がコンテンツ配信システムに送信したり、コンテンツ配信システムが視聴者端末に送信するようにする。これにより視聴者端末からの送信情報に基づきデータ種別が決定される再生用データを送信できるようになる。また視聴者端末からの軌道情報や視聴者の位置情報などの送信情報に基づいて、演者に対応するキャラクタが視聴者の方向に向くような補正処理を行ってもよい。また本実施形態のコンテンツ配信システムにより実現されるコンテンツは、
図4に示すようなVRのキャラクタのライブ配信のコンテンツには限定されず、例えば演者自身がパフォーマンスを行っている様子をライブ配信するコンテンツや、演者のゲームプレイの様子をライブ配信するコンテンツなどの種々のコンテンツを想定できる。
【0162】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、再生用データの受信処理、データ種別の決定処理、コンテンツ情報の生成処理、再生用データやコンテンツ情報の送信処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本開示の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0163】
100…処理部、102…受信処理部、104…送信処理部、106…コンテンツ情報生成部、108…受け付け部、118…管理部、120…表示処理部、130…音処理部、170…記憶部、172…コンテンツ情報記憶部、174…ユーザ情報記憶部、196…通信部、200…処理部、260…操作部、262…インターフェース部、270…記憶部、280…情報記憶媒体、290…表示部、292…音出力部、296…通信部、500…サーバシステム、510…ネットワーク、CH、CH1、CH2、CH3…キャラクタ、MS…メニュー画面、OBC…投稿オブジェクト、TM、TM1~TMn…端末装置、TMA…視聴者端末、TMP…演者端末、VFL…仮想フィールド、MT、MT1、MT2、MT3…モーションデータ、MV…動画データ、N1、N2、N3…モーション番号、MD1、MDL2、MDL3…モデルデータ、MK…マーカー、PFM…演者