(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106674
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】基材を処理する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/318 20060101AFI20220712BHJP
H01L 21/316 20060101ALI20220712BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20220712BHJP
G03F 7/38 20060101ALI20220712BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
H01L21/318 A
H01L21/318 B
H01L21/318 M
H01L21/316 M
H01L21/316 X
H01L21/302 105A
G03F7/38 501
G03F7/20 503
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022000174
(22)【出願日】2022-01-04
(31)【優先権主張番号】63/134,825
(32)【優先日】2021-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ゼチェン・リュウ
(72)【発明者】
【氏名】吉田 嵩志
(72)【発明者】
【氏名】中野 竜
(72)【発明者】
【氏名】イヴァン・ジュルコフ
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲軼▼▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】ヨアン・トムザック
(72)【発明者】
【氏名】ダーフィット・デ・ルースト
【テーマコード(参考)】
2H196
2H197
5F004
5F058
【Fターム(参考)】
2H196AA25
2H196DA03
2H197CA10
2H197GA01
2H197JA17
5F004AA04
5F004EA01
5F004EA03
5F004EA04
5F004EA05
5F058BC02
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5F058BF07
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5F058BF29
5F058BF30
5F058BF74
5F058BJ10
(57)【要約】
【課題】パターンを基材上でリソグラフィー的に画定するための方法および関連システムが開示されている。
【解決手段】例示的な方法は、構造を形成することを含む。方法は、基材を反応チャンバーに提供することを含む。基材は、半導体および表面層を含む。表面層は、非晶質炭素を含む。方法は、バリア層を表面層上に形成することと、金属含有層を基材上に堆積させることをさらに含む。金属含有層は、酸素および金属を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造を形成する方法であって、以下の順序で、
-基材を反応チャンバーに提供することであって、前記基材が半導体および表面層を備え、前記表面層が非晶質炭素を含む、提供することと、
-バリア層を前記表面層上に形成することと、
-金属含有層を前記基材上に堆積させることであって、前記金属含有層が酸素および金属を含む、堆積させることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記バリア層を前記表面層上に形成することが、前記表面層を窒素含有プラズマに曝露することを含み、それ故にプラズマ修飾表面層を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バリア層を前記表面層上に形成することが、中間層を前記プラズマ修飾表面層上に堆積させることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記バリア層を前記表面層上に形成することが、中間層を前記表面層上に堆積させることを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記バリア層を前記表面層上に形成することが、前記中間層を窒素含有プラズマに曝露することをさらに含み、それ故にプラズマ修飾中間層を形成する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記中間層を堆積させることが、複数の後続のサイクルを含む周期的プロセスを含み、一つのサイクルが、中間層前駆体パルスおよび中間層反応物質パルスを含み、前記中間層前駆体パルスが、中間層前駆体を前記反応チャンバーに提供することを含み、かつ前記中間層反応物質パルスが、中間層反応物質を前記反応チャンバーに提供することを含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記中間層前駆体が、ケイ素前駆体、チタン前駆体、およびタンタル前駆体から成るリストから選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記中間層反応物質が酸素反応物質である、請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記酸素反応物質が、O2、O3、H2O、H2O2、N2O、NO、CO2、CO、およびNO2から選択されるガス状種を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
中間層前駆体を前記反応チャンバーに提供する工程も、中間層反応物質を前記反応チャンバーに提供する工程も、プラズマを前記反応チャンバー内に生成することを含まない、請求項6~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記中間層が3nm以下の厚さを有する、請求項4~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
フォトレジスト層を前記金属含有層上に堆積させる工程をさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記フォトレジスト層がEUVフォトレジストを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
金属含有層を前記基材上に堆積させる工程が、複数の後続のサイクルを含む周期的堆積プロセスを含み、一つのサイクルが金属含有層前駆体パルスおよび金属含有層反応物質パルスを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記金属含有層前駆体パルスおよび前記金属含有層反応物質パルスのうちの少なくとも一つがパージによって先行される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記金属含有層前駆体パルスが、金属含有前駆体を前記反応チャンバーに提供することを含み、前記金属含有前駆体が一般式M[R(CxHy)n]4を有し、式中MがTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、RがOCHおよびNから選択され、式中xが1~2であり、式中yが3~6であり、式中nが2~3である、請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記金属含有層反応物質パルスが、金属含有層反応物質を前記反応チャンバーに提供することを含み、前記金属含有層反応物質が、H2O、O3、およびH2O2から選択される、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記金属含有層反応物質パルスが、プラズマを前記反応チャンバー内に生成することを含み、前記プラズマが水素含有プラズマおよび酸素含有プラズマから選択される、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記バリア層を前記表面層上に形成することが、前記基材を前記ラジカルに曝露することを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
システムであって、
-反応チャンバーと、
-前記反応チャンバーに流体連結されたガス注入システムと、
-前駆体および任意選択的にキャリアガスを前記反応チャンバーの中に導入するための第一のガス供給源と、
-一つ以上のさらなるガスの混合物を前記反応チャンバーの中に導入するための第二のガス供給源と、
-排気口と、
-コントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記ガス注入システムの中へのガス流を制御するように、かつ請求項1~19のいずれか一項に記載の方法を前記システムに実行させるために構成されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、表面処理に関し、特に構造を形成するための表面処理に関する。さらに本開示は、処理された表面を含む構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの製造中に、基材の表面にパターンを形成することと、例えば気相エッチングプロセスを使用して、基材の表面から材料をエッチングすることとによって、基材の表面上に特徴部の微細なパターンを形成することができる。基材上のデバイスの密度が増加するにつれて、より小さい寸法で特徴部を形成することがますます望ましくなる。それ故に、基材上に小さい寸法を有する特徴部を形成するための改善された方法に対するニーズがある。
【0003】
このセクションに記載の問題および解決策の任意の考察は、本開示の背景を提供する目的でのみこの開示に含まれ、本発明がなされた時点で、考察のいずれかまたはすべてが公知であったことを認めたものと解釈されるべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の様々な実施形態は、表面を処理するための方法に関する。本開示の様々な実施形態が先行の方法および構造の欠点に対処するやり方は以下でより詳細に考察されるが、本開示の様々な実施形態は概して、所望のエッチング選択性、低い線幅粗さ(LWR)、パターンの質(欠陥の数が少なく、パターン忠実性が高い)、統合との適合性、および/またはEUVリソグラフィー処理中(例えば任意の曝露後焼成(PEB)中)の安定性など、放射線感受性層の様々な態様を改善するために使用することができる。
【0005】
本開示の例示的な実施形態によると、構造を形成する方法が本明細書に記載されている。方法は、基材を反応チャンバーに提供することと、バリア層を表面層上に形成することと、金属含有層を基材上に堆積させることとを(この順序で)含む。基材は、半導体および表面層を含む。表面層は、非晶質炭素を含む。金属含有層は、酸素および金属を含む。
【0006】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、表面層を窒素含有プラズマに曝露することを含む。その結果、プラズマ修飾表面層が形成される。
【0007】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、中間層をプラズマ修飾表面層上に堆積させることを含む。
【0008】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、中間層を表面層上に堆積させることを含む。
【0009】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、中間層を窒素含有プラズマに曝露することをさらに含む。それ故に、プラズマ修飾中間層が形成される。
【0010】
一部の実施形態において、中間層を堆積させることは、複数の後続のサイクルを含む周期的プロセスを含む。一つのサイクルは、中間層前駆体パルスおよび中間層反応物質パルスを含む。中間層前駆体パルスは、中間層前駆体を反応チャンバーに提供することを含む。中間層反応物質パルスは、中間層反応物質を反応チャンバーに提供することを含む。
【0011】
一部の実施形態において、中間層前駆体は、ケイ素前駆体、チタン前駆体、およびタンタル前駆体から成るリストから選択される。
【0012】
一部の実施形態において、中間層反応物質は、酸素反応物質である。
【0013】
一部の実施形態において、酸素反応物質は、O2、O3、H2O、H2O2、N2O、NO、CO2、CO、およびNO2から選択されるガス種を含む。
【0014】
一部の実施形態において、中間層前駆体を反応チャンバーに提供する工程も、中間層反応物質を反応チャンバーに提供する工程も、プラズマを反応チャンバー内に生成することを含まない。
【0015】
一部の実施形態において、中間層は、3nm以下の厚さを有する。
【0016】
一部の実施形態において、方法は、フォトレジスト層を金属含有層上に堆積させる工程をさらに含む。
【0017】
一部の実施形態において、フォトレジスト層は、EUVフォトレジストを含む。
【0018】
一部の実施形態において、金属含有層を基材上に堆積させる工程は、複数の後続のサイクルを含む周期的堆積プロセスを含む。一つのサイクルは、金属含有層前駆体パルスおよび金属含有層反応物質パルスを含む。
【0019】
一部の実施形態において、金属含有層前駆体パルスおよび金属含有層反応物質パルスのうちの少なくとも一つは、パージによって先行される。
【0020】
一部の実施形態において、金属含有層前駆体パルスは、金属含有前駆体を反応チャンバーに提供することを含む。金属含有前駆体は、一般式M[R(CxHy)n]4を有する。MはTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、RはOCHおよびNから選択され、xは1~2であり、yは3~6であり、nは2~3である。
【0021】
一部の実施形態において、金属含有層反応物質パルスは、金属含有層反応物質を反応チャンバーに提供することを含む。好適なことに、金属含有層反応物質は一部の実施形態において、H2O、O3、およびH2O2から選択されることができる。
【0022】
一部の実施形態において、金属含有層反応物質パルスは、プラズマを反応チャンバー内で生成することを含む。プラズマは、水素含有プラズマおよび酸素含有プラズマから選択される。
【0023】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、基材をラジカルに曝露することを含む。
【0024】
一部の実施形態において、金属含有層は5nm未満の厚さを有する。
【0025】
本明細書において、システムについてさらに記載する。システムは、反応チャンバーと、反応チャンバーに流体連結されたガス注入システムと、前駆体および任意選択的にキャリアガスを反応チャンバーの中に導入するための第一のガス供給源と、一つ以上のさらなるガスの混合物を反応チャンバーの中に導入するための第二のガス供給源と、排気と、コントローラとを備える。コントローラは、ガス注入システムの中へのガス流を制御するように、および本明細書に記載の通りの方法をシステムに実行させるために構成されている。
【0026】
これらの実施形態および他の実施形態は、添付の図面を参照する特定の実施形態の以下の「発明を実施するための形態」から当業者に容易に明らかとなることになり、本発明は開示されるいかなる特定の実施形態にも限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本開示の例示的な実施形態のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して考慮される場合、「発明を実施するための形態」および「特許請求の範囲」を参照することによって得ることができる。
【0028】
【
図1】
図1は、本明細書に記載の通りの方法によって形成された構造の幾つかの実施形態を図示する。
【
図2】
図2は、本明細書に記載の通りの構造を形成する方法(200)の一実施形態を示す。
【
図3】
図3は、本明細書に記載の通りのバリア層を堆積させるための方法(300)の一実施形態を示す。
【
図4】
図4は、本明細書に記載の通りのバリア層を堆積させるための方法(400)の一実施形態を示す。
【
図5】
図5は、本明細書に記載の通りの中間層を堆積させるための方法(500)の一実施形態を示す。
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。
【
図8】
図8は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。
【
図9】
図9は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。
【
図10】
図10は、本開示の例示的な実施形態による構造(1000)を図示する。
【
図11】
図11は、プラズマ強化化学蒸着によって金属含有層またはその一部を堆積させるための例示的なプロセスフロー(1100)を示す。
【
図12】
図12は、基材をラジカルに曝露する工程を含む例示的なプロセスフロー(1200)を示す。
【0029】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために例示されていて、必ずしも実寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の寸法は、本開示の例示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素と相対的に誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ある特定の実施形態および実施例が以下に開示されているものの、具体的に開示された実施形態および/またはその使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本発明が拡大することが理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0031】
本明細書で使用する「基材」という用語は、一つ以上の層を含む任意の下地材料(複数可)、および/または一つ以上の層を上に堆積させることができる任意の下地材料(複数可)を指す場合がある。基材は、シリコン(例えば単結晶シリコン)などのバルク材料、ゲルマニウムなどの他の第IV族材料、またはGaAsなどの複合半導体材料を含むことができ、またバルク材料の上または下にある一つ以上の層を含むことができる。例えば基材は、バルク材料の上にある幾つかの層のパターニングスタックを含むことができる。パターニングスタックは、用途に応じて変化させることができる。さらに基材は追加的にまたは代替的に、基材の層の少なくとも一部分の中またはその上に形成される様々な特徴(陥凹部、線、およびこれに類するものなど)を含むことができる。
【0032】
一部の実施形態において、「膜」は、厚さ方向に垂直な方向に延在する層を指す。一部の実施形態において、「層」は、表面上に形成されたある特定の厚さを有する材料、または膜もしくは膜以外の構造の同義語を指す。膜または層は、ある特定の特性を有する個別の単一の膜もしくは層、または複数の膜もしくは層によって構成されてもよく、また隣接する膜または層の間の境界は、明確であってもよく、明確でなくてもよく、物理的、化学的、および/もしくは他の任意の特徴、形成プロセスもしくは順序、ならびに/または隣接する膜もしくは層の機能もしくは目的に基づいて確立されていてもよく、確立されていなくてもよい。さらに、層または膜は、連続的または不連続的であることができる。
【0033】
この開示において、「ガス」は、常温および常圧にて気体、気化した固体、および/または気化した液体である材料を含んでもよく、また状況に応じて単一の気体または気体の混合物で構成されてもよい。プロセスガス以外のガス、すなわちガス分配アセンブリ(シャワーヘッド、他のガス分配装置、またはこれに類するものなど)を通過することなく導入されるガスが、例えば反応空間を密封するために使用されてもよく、また希ガスなどのシールガスを含んでもよい。
【0034】
一部の場合(材料の堆積の状況など)において、「前駆体」という用語は、別の化合物、特に膜マトリックスまたは膜の主骨格を構成する化合物を生成する化学反応に関与する化合物を指すことができ、その一方で「反応物質」という用語は、前駆体以外の一部の場合において、前駆体を活性化する、前駆体を修飾する、または前駆体の反応を触媒する化合物を指すことができ、反応物質は元素(O、N、Cなど)を膜マトリックスに提供し、膜マトリックスの一部になってもよい。一部の場合において、「前駆体」と「反応物質」という用語は、互換的に使用することができる。
【0035】
当然のことながら、「金属含有層前駆体」という用語は、金属含有層の堆積中に使用される前駆体を指す。同様に、「金属含有層反応物質」という用語は、金属含有層の堆積中に使用される反応物質を指す。
【0036】
「周期的堆積プロセス(cyclic deposition processまたはcyclical deposition process)」という用語は、基材上に層を堆積させるための、反応チャンバーの中への前駆体(および/または反応物質)の逐次的な導入を指す場合があり、原子層堆積(ALD)と、周期的化学蒸着(周期的CVD)と、ALD構成要素および周期的CVD構成要素を含むハイブリッド周期的堆積プロセスとなどの処理技法を含む。
【0037】
「原子層堆積」という用語は、堆積サイクル(典型的には複数の連続堆積サイクル)がプロセスチャンバー内で行われる蒸着プロセスを指す場合がある。本明細書で使用される「原子層堆積」という用語はまた、化学蒸着原子層堆積、原子層エピタキシー(ALE)、分子線エピタキシー(MBE)、ガス供給源MBE、または有機金属MBE、ならびに前駆体(複数可)/反応性ガス(複数可)、およびパージ(例えば不活性キャリア)ガス(複数可)の交互パルスを用いて実施される場合の化学ビームエピタキシーなどの関連する用語によって示されるプロセスを含むことを意味する。
【0038】
一般的に、ALDプロセスの場合、各サイクル中に、前駆体は反応チャンバーに導入され、堆積表面(例えば以前のALDサイクルから以前に堆積された材料または他の材料を含むことができる基材表面)に化学吸着され、追加の前駆体と容易に反応しない材料の単分子層またはサブ単分子層を形成する(すなわち自己制限反応)。その後、一部の場合において、化学吸着した前駆体を堆積表面上で所望の材料へと変換するのに使用するために、反応物質(例えば別の前駆体または反応ガス)はその後、プロセスチャンバーの中に導入されてもよい。反応物質は、前駆体とのさらなる反応の能力を有することができる。あらゆる過剰な前駆体をプロセスチャンバーから除去するために、かつ/またはあらゆる過剰な反応物質および/または反応副生成物を反応チャンバーから除去するために、一つ以上のサイクル中に(例えば各サイクルの各工程中に)、パージする工程を利用することができる。
【0039】
本開示において、任意の変数の2つの数はその変数の実行可能な範囲を構成することができ、また示された任意の範囲は、端点を含んでもよく、または除外してもよい。加えて、一部の実施形態において、示された変数の任意の値は(それらが「約」とともに示されているか否かにかかわらず)、正確な値またはおおよその値を指してもよく、また均等物を含んでもよく、また平均値、中央値、代表値、または主要値等を指してもよい。さらに、本開示において、「含む」、「によって構成される」、および「有する」という用語は一部の実施形態において、「典型的にまたは広く含む」、「含む」、「から本質的に成る」、または「から成る」を独立的に指すことができる。本開示の態様によると、用語の任意の定義された意味は、その用語の通常の意味および通例の意味を必ずしも除外するものではない。
【0040】
本明細書において、構造を形成する方法について記載する。方法は、1)表面層を含む基材を反応チャンバーに提供することと、2)バリア層を表面層上に形成することと、3)金属含有層を基材上に堆積させることとを(この順序で)含む。
【0041】
一部の実施形態において、表面層は、ケイ素、酸素、および炭素を含む。一部の実施形態において、表面層は、炭素含有材料を含む。一部の実施形態において、表面層は、非晶質炭素、酸炭化ケイ素(SiOC)、および炭窒化ケイ素(SICN)から選択される材料を含む。一部の実施形態において、表面層は、非晶質炭素を含む。一部の実施形態において、表面層は、80原子%よりも高い、または90原子%よりも高い、または95原子%よりも高い、または99原子%よりも高い炭素含有量を有する。一部の実施形態において、表面層は実質的に炭素から成る。
【0042】
本明細書で使用されるSiOCは別段の記載がない限り、結合または化学状態、例えば膜中のSi、O、C、および/または任意の他の元素のいずれかの酸化状態を限定、制限、または定義することを意図していない。さらに、一部の実施形態において、SiOC薄膜は、Si、O、および/またはCに加えて、HまたはNなどの一つ以上の元素を含んでもよい。
【0043】
本明細書で使用されるSiCNは別段の記載がない限り、結合または化学状態、例えば膜中のSi、C、N、および/または任意の他の元素のいずれかの酸化状態を限定、制限、または定義することを意図していない。さらに、一部の実施形態において、SiCN薄膜は、Si、C、およびNに加えて、Hなどの一つ以上の元素を含んでもよい。
【0044】
一部の実施形態において、ここに記載の方法は、表面層を基材上に堆積させることを含む。一部の実施形態において、表面層は、前駆体および反応物質が反応チャンバーに連続的に提供される化学蒸着法によって堆積される。一部の実施形態において、表面層は、ALDプロセスなどの周期的堆積プロセスによって堆積される。例えば、表面層を堆積させることは、炭素前駆体を反応チャンバーに脈動することと、炭素前駆体が基材の表面と反応することを可能にすることと、あらゆる未反応の前駆体および/または副生成物をパージすることとを含むことができる。一部の実施形態において、表面層は、最大3nmの厚さ、例えば少なくとも1nm~最大2nmの厚さを有する。
【0045】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、基材をラジカルに曝露することを含む。例えば、遠隔水素プラズマ、遠隔窒素プラズマ、遠隔酸素プラズマ、または遠隔希ガスプラズマなどの遠隔プラズマ中にラジカルを生成することができる。例示的な希ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、およびXeが挙げられる。その結果、本明細書に記載の通りの方法は、水素ラジカル、窒素ラジカル、酸素ラジカル、および希ガスラジカル(Heラジカル、Neラジカル、Arラジカル、Krラジカル、およびXeラジカルなど)のうちの一つ以上に基材を曝露することによって、バリア層を形成することを含むことができる。こうしたラジカル曝露は有利なことに、C-H末端非晶質炭素層などの非晶質炭素含有表面層上の核形成を、それらを損傷することなく改善することができる。
【0046】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、基材を窒素含有プラズマに曝露することと、中間層を基材上に堆積させることとのうちの少なくとも一つを含む。有利なことに、バリア層を表面層上に形成することは、金属含有層と表面層の間の相互混合の抑制をもたらす。実際に、先行技術の技法において、金属含有層は、O2またはH2プラズマを採用するプラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセスまたはプラズマ強化化学蒸着(PECVD)プロセスなどの比較的に反応性のプラズマプロセス技法によって堆積されることができる。こうしたプラズマベースの堆積プロセスは、非晶質炭素などの炭素含有表面層と相互作用して、炭素と、酸素および水素のうちの少なくとも一つとを含むガスなどの揮発性副産物を形成することができる。それ故に、こうしたプラズマベースの堆積プロセスは、こうした表面層の厚さの減少をもたらすことができ、かつ/または表面粗化をもたらすことができる。加えて、基材表面にわたる厚さ変化が生じうる。追加的に、または代替的に、炭素濃度勾配は、表面層上に堆積された金属含有層をもたらす場合がある。本方法において、バリア層は有利なことに、炭素含有表面層を保護し、それ故に金属含有層における表面粗さおよび炭素混入を低減する。
【0047】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、表面層を窒素含有プラズマに曝露することを含む。その結果、プラズマ修飾表面層が形成される。言い換えれば、基材を窒素含有プラズマに曝露することによって、表面層の一部をバリア層へと変換することができる。基材を窒素含有プラズマガスに曝露させる一方で、窒素含有ガスまたはガス混合物をプラズマガスとして使用することができる。好適な窒素含有ガスまたはガス混合物は、N2、NH3、およびN2Oのうちの少なくとも一つを含む。
【0048】
一部の実施形態において、基材を窒素含有プラズマに曝露することは、基材を直接的な窒素含有プラズマに曝露することを含む。
【0049】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、表面層を窒素ラジカルに曝露することを含む。窒素ラジカルは、例えば誘導結合プラズマなどの遠隔プラズマによって生成されてもよい。他の実施形態において、ラジカルは、例えばホットワイヤ源によって生成されてもよい。
【0050】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、表面層を一つ以上の窒素含有剤(すなわち一つ以上の窒素含有分子、ラジカル、またはイオン)に曝露することを含む。例示的な窒素含有剤は、N、および任意選択的にC、O、およびHのうちの一つ以上を含む化学式を含むことができる。一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、反応チャンバー内で生成されるプラズマに表面層を曝露することを含む。好適なことに、窒素含有剤を含む使用されるプラズマガスは、N、および任意選択的にC、O、およびHのうちの一つ以上を含む化学式を含むことができる。
【0051】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、中間層を表面層上に堆積させることを含む。中間層を堆積させることは一部の実施形態において、周期的プロセスを採用することを含むことができる。周期的堆積プロセスは、一つまたは複数の後続のサイクルを含む。一つのサイクルは、バリア前駆体パルスおよびバリア反応物質パルスを含む。バリア前駆体パルスは、バリア前駆体を反応チャンバーに提供することを含む。バリア反応物質パルスは、バリア反応物質を反応チャンバーに提供することを含む。一部の実施形態において、バリア前駆体パルスおよびバリア反応物質パルスはパージによって分離される。一部の実施形態において、後続のサイクルはパージによって分離される。パージ中に、反応チャンバーは有利なことに、排出される、またはプロセスガス(例えばアルゴンなどの希ガス)で充填される。
【0052】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、熱原子層堆積プロセスまたは熱化学蒸着プロセスなどの熱プロセスを含む。言い換えれば、また一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、プラズマを採用しない。
【0053】
バリア前駆体は一部の実施形態において、ケイ素前駆体、チタン前駆体、およびタンタル前駆体から成るリストから選択されることができる。
【0054】
中間層を堆積させることは一部の実施形態において、ラジカル強化周期的プロセスを採用することを含むことができる。こうしたラジカル強化周期的堆積プロセスは有利なことに、C-H末端非晶質炭素層などの非晶質炭素含有表面層上の核形成を、それらを損傷することなく改善することができる。ラジカル強化周期的堆積プロセスは、一つまたは複数の後続のサイクルを含む。一つのサイクルは、バリア前駆体パルスおよびバリア反応物質パルスを含む。バリア前駆体パルスは、バリア前駆体を反応チャンバーに提供することを含む。バリア反応物質パルスは、バリア反応物質を反応チャンバーに提供することを含む。バリア前駆体パルスおよびバリア反応物質パルスのうちの少なくとも一つは、基材をラジカルに曝露することを含む。一部の実施形態において、バリア前駆体はラジカルを含む。一部の実施形態において、バリア反応物質はラジカルを含む。一部の実施形態において、バリア前駆体パルスおよびバリア反応物質パルスはパージによって分離される。一部の実施形態において、後続のサイクルはパージによって分離される。パージ中に、反応チャンバーは有利なことに、排出される、またはプロセスガス(例えばアルゴンなどの希ガス)で充填される。
【0055】
バリア前駆体は一部の実施形態において、ケイ素前駆体、チタン前駆体、およびタンタル前駆体から成るリストから選択されることができる。
【0056】
一部の実施形態において、バリア前駆体パルスは、基材をラジカルに曝露することなく、基材をバリア前駆体に曝露することを含み、またバリア反応物質パルスは、ラジカルを含有するバリア反応物質に基材を曝露することを含む。好適なラジカルとしては、水素ラジカル、酸素ラジカル、窒素ラジカル、およびHeラジカル、Neラジカル、Arラジカル、Krラジカル、およびXeラジカルなどの希ガスラジカルが挙げられる。
【0057】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、アルキルアミノシランを含む。好適なアルキルアミノシランとしては、ビス(ジエチルアミノ)シランおよびジイソプロピルアミノシランが挙げられる。
【0058】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、アルコキシシランを含む。好適なアルコキシシランとしては、ジメチルジメトキシシラン、(3-メトキシプロピル)トリメトキシシランが挙げられる。
【0059】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、アルコキシシロキサンを含む。好適なアルコキシシロキサンとしては、1,3-ジメトキシテトラメチルジシロキサンが挙げられる。
【0060】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、1,3-ジメトキシテトラメチルジシロキサンなどのアルキル置換シロキサンおよびアルコキシ置換シロキサンを含む。
【0061】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどのアルキル置換シクロシロキサンを含む。
【0062】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、1,2-ビス(トリエトキシシリル)エタンなどのアルコキシシリル置換アルカンを含む。
【0063】
一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、アミノアルキル基およびアルコキシ基を含むシラン(3-アミノプロピルトリメトキシシランなど)を含む。
【0064】
一部の実施形態において、チタン前駆体は、少なくとも一つのアルコキシリガンドを含む。例示的なチタン前駆体としては、チタンテトライソプロポキシドが挙げられる。
【0065】
一部の実施形態において、チタン前駆体は、一つ以上のアルキルアミンリガンドを含む。好適なチタン前駆体としては、テトラキス(ジメチルアミド)チタン(IV)が挙げられる。
【0066】
一部の実施形態において、タンタル前駆体は、一つ以上のアルキルアミンリガンドを含む。好適なタンタル前駆体としては、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル(V)が挙げられる。
【0067】
バリア反応物質は一部の実施形態において、酸素反応物質を含むことができる、または酸素反応物質とすることができる。例示的な酸素反応物質としては、酸素含有ガス(O2、O3など)、酸素ラジカル、酸素イオン、またはガス混合物(窒素と酸素の混合物、窒素とオゾンの混合物、希ガスと酸素の混合物、希ガスとオゾンの混合物など)が挙げられる。一部の実施形態において、酸素反応物質は、O2、O3、H2O、H2O2、CO2、CO、N2O、NO、およびNO2から選択されるガス種を含む。
【0068】
一部の実施形態において、バリア前駆体は、ケイ素前駆体および金属前駆体から選択されることができる。一部の実施形態において、バリア前駆体は、ケイ素前駆体、タンタル前駆体、ハフニウム前駆体、スズ前駆体、チタン前駆体、アルミニウム前駆体、および亜鉛前駆体から選択されることができる。こうしたバリア前駆体は、本明細書に記載の通りの酸素反応物質とともに使用することができる。追加的に、または代替的に、こうした前駆体は、酸素、窒素、および炭素のうちの一つ以上を含有する反応物質とともに使用することができる。それ故に一部の実施形態において、バリア層は、Si、Ta、Hf、Sn、Ti、Al、およびZnから選択される一つ以上の酸窒化物、炭窒化物、または酸炭窒化物を含む。
【0069】
一部の実施形態において、バリア層を形成することは、ケイ素前駆体、チタン前駆体、およびタンタル前駆体から選択されるバリア前駆体を使用することを含む。それ故に、ケイ素、チタン、およびタンタルのうちの一つ以上を含むバリア層を形成することができる。有利なことに、ケイ素、チタン、およびタンタルは、フッ素含有化学物質またはプラズマに曝露された場合、揮発性副産物を形成することができる。それ故に、ケイ素、チタン、およびタンタルのうちの一つ以上を含むバリア層は、一般的なエッチング化学物質を使用して簡単にエッチングすることができる。
【0070】
一部の実施形態において、バリア前駆体は、アルコキシドリガンドを含有する。一部の実施形態において、バリア前駆体は、C1~C4のアルコキシドリガンドを含む。一部の実施形態において、バリア前駆体は、イソプロポキシドリガンドを含む。一部の実施形態において、バリア前駆体は、ケイ素イソプロポキシド、チタンイソプロポキシド、およびタンタルイソプロポキシドから選択される。
【0071】
一部の実施形態において、バリア前駆体は、一般式M[R(CxHy)n]4を有し、式中MはTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、RはOCHおよびNから選択され、式中xは1~2であり、式中yは3~6であり、式中nは2~3である。
【0072】
一部の実施形態において、バリア前駆体を反応チャンバーに提供する工程も、バリア反応物質を反応チャンバーに提供する工程も、プラズマを反応チャンバー内に生成することを含まない。言い換えれば、および一部の実施形態において、中間層を堆積させる工程は、熱プロセスを採用する。これは有利なことに、例えば表面層と中間層の間の相互混合を低減または完全に回避することによって、中間層の特性を改善することができる。
【0073】
一部の実施形態において、バリア前駆体を反応チャンバーに提供する工程と、バリア反応物質を反応チャンバーに提供する工程のうちの少なくとも一つは、ラジカルを反応チャンバーに提供することを含む。ラジカルは、例えば誘導結合プラズマなどの遠隔プラズマによって生成されてもよい。他の実施形態において、ラジカルは、例えばホットワイヤ源によって生成されてもよい。
【0074】
一部の実施形態において、バリア前駆体を反応チャンバーに提供する工程と、バリア反応物質を反応チャンバーに提供する工程のうちの少なくとも一つは、プラズマを反応チャンバー内に生成することを含む。
【0075】
一部の実施形態において、バリア前駆体およびバリア反応物質は、反応チャンバーに同時に提供されている。一部の実施形態において、プラズマが反応チャンバー内に生成され、その一方でバリア前駆体およびバリア反応物質を反応チャンバーに同時に提供する。一部の実施形態において、反応チャンバー内にはいかなるプラズマも生成されず、その一方でバリア前駆体およびバリア反応物質を反応チャンバーに同時に提供する。
【0076】
バリア層の堆積中に反応チャンバー内にプラズマが生成される場合、炭素含有表面層の厚さの減少を最小化するために、および表面粗化を最小化するために、有利なことに「ソフト」プラズマ条件が使用される。特に、一部の実施形態において、有利なことに、少なくとも30W~最大100Wのプラズマ電力などの低いプラズマ電力を使用することができる。当然のことながら、基材が300mm半導体ウエハである時、これらの電力を適用する。当業者は、所望する場合、これらの電力を他の基材サイズに簡単に伝達することができる。追加的に、または代替的に、プラズマガスは一部の実施形態において、He、Ne、Ar、Kr、またはXeなどの希ガスを含むことができる。一部の実施形態において、プラズマガスはArを含む。一部の実施形態において、プラズマガスは本質的に、希ガスから成る。一部の実施形態において、プラズマガスは本質的に、Arから成る。追加的に、または代替的に、少なくとも0.01秒~最大1.0秒、または少なくとも0.01秒~最大0.1秒、または少なくとも0.1秒~最大1.0秒のプラズマ曝露時間などの比較的に短いプラズマ曝露時間を使用することができる。周期的堆積プロセスが使用される時、上述の時間は一部の実施形態において、有利なことに、バリア層の堆積中の総プラズマ時間を指すことができる。追加的に、または代替的に、かつ一部の実施形態において、比較的に高い圧力(少なくとも100Torr~最大760Torrの圧力など)を、バリア層の堆積中に使用することができる。
【0077】
一部の実施形態において、バリア層の堆積中に反応チャンバー内で生成されるプラズマは、RFプラズマとすることができる。一部の実施形態において、RFプラズマは、少なくとも20MHz~最大200MHzの基本周波数を有する電力波形によって生成することができる。そうすることで有利なことに、表面粗さを低減することができる。
【0078】
一部の実施形態において、マイクロ波プラズマは、バリア層の堆積中に反応チャンバー内で生成される。そうすることで有利なことに、表面粗さを低減することができる。
【0079】
一部の実施形態において、真空紫外線光は、バリア層の堆積中にプラズマを反応チャンバー内で生成するために使用される。有利なことに、こうした真空紫外線光で生成されたプラズマは、例えば少なくとも0.01μs~最大100μs、または少なくとも0.1μs~最大10μs、または少なくとも0.2μs~最大5μs、または少なくとも0.5μs~最大2μsなどの比較的に短い持続時間にわたり、保たれることができる。周期的堆積プロセスが使用される時、上述の時間は一部の実施形態において、有利なことに、バリア層の堆積中に真空紫外線光がオンになっている時間を指すことができる。
【0080】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、中間層を表面層上に堆積させることと、その後中間層を窒素含有プラズマに曝露することとをさらに含み、それ故にプラズマ修飾中間層を形成する。
【0081】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、表面層を窒素含有プラズマに曝露してプラズマ修飾表面層を形成することと、その後中間層をプラズマ修飾表面層上に堆積させることとを含む。
【0082】
一部の実施形態において、バリア層を表面層上に形成することは、表面層を窒素含有プラズマに曝露してプラズマ修飾表面層を形成することと、その後中間層をプラズマ修飾表面層上に堆積させることと、その後中間層を窒素含有プラズマに曝露することとを含み、それ故にプラズマ修飾中間層を形成する。
【0083】
一部の実施形態において、金属含有層は、パターニングスタック内で、非晶質炭素層などの炭素含有層とフォトレジスト層との間に位置付けられている層である。好適な金属含有層は、炭素含有層に対するエッチングコントラストを提供し、フォトレジスト層に対して適切な接着を提供する。代替的に、金属含有層は、エッチングコントラスト層、分離層、パターニングエイド層、または単に層と名付けられることができる。一部の実施形態において、フォトレジスト層は、金属および酸素を含む。一部の実施形態において、金属含有層は、金属酸化物、金属窒化物、および金属酸窒化物のうちの一つ以上を含む。表面層とフォトレジストの間にバリア層および金属含有層を使用することは有利なことに、例えばマイクロブリッジおよびマイクロブレークなどの確率論的効果の発生を低減または除去することによって、改善されたパターニングの質をもたらすことができる。当然のことながら、バリア層が堆積される反応条件と、金属含有層が堆積される反応条件は異なる。
【0084】
金属含有層は一部の実施形態において、5nm以下の厚さ、または3nm以下の厚さを有することができる。一部の実施形態において、金属含有層は、少なくとも0.3nm~最大3.0nmの厚さ、または少なくとも0.3nm~最大0.5nmの厚さ、または少なくとも0.5nm~最大1.0nmの厚さ、または少なくとも1.0nm~最大1.5nmの厚さ、または少なくとも1.5nm~最大2.0nmの厚さ、または少なくとも2.0nm~最大2.5nmの厚さ、または少なくとも2.5nm~最大3.0nmの厚さを有する。
【0085】
一部の実施形態において、金属含有層を堆積させる工程は、複数の後続のサイクルを含む周期的堆積プロセスを含む。この周期的堆積プロセスにおける一つのサイクルは、金属含有層前駆体パルスおよび金属含有層反応物質パルスを含む。一部の実施形態において、金属含有層前駆体パルスおよび金属含有層反応物質パルスは、サイクル内パージによって分離される。一部の実施形態において、後続のサイクルは、サイクル内パージによって分離される。それ故に一部の実施形態において、金属含有層前駆体パルスおよび金属含有層反応物質パルスのうちの少なくとも一つは、パージによって先行される。
【0086】
一部の実施形態において、金属含有層を形成することは、一つ以上のサイクルを含むプラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセスを含む。一つのサイクルは、基材を金属含有層前駆体に曝露させることと、過剰な前駆体を反応チャンバーからパージすることと、反応性種を含む希ガスプラズマに基材を曝露することと、過剰な反応性種を反応チャンバーからパージすることとを提供することを含む。
【0087】
一部の実施形態において、金属含有層前駆体パルスは、金属含有前駆体を反応チャンバーに提供することを含み、金属含有前駆体は、一般式M[R(CxHy)n]4を有し、式中MはTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、式中RはOCHおよびNから選択され、式中xは1~2であり、yは3~6であり、nは2~3である。
【0088】
一部の実施形態において、金属含有層反応物質パルスは、金属含有層反応物質を反応チャンバーに提供することを含む。好適なことに、金属含有層反応物質は、H2O、O3、およびH2O2から選択されることができる。追加的に、または代替的に、金属含有層反応物質パルスは、プラズマを反応チャンバー内に生成することを含むことができる。一部の実施形態において、プラズマは、水素含有プラズマおよび酸素含有プラズマから選択されることができる。好適な水素含有プラズマは、H2O、H2O2、およびH2のうちの少なくとも一つを含むプラズマガスを採用するプラズマを含む。好適な酸素含有プラズマは、O2、O3、H2O、およびH2O2のうちの少なくとも一つを含むプラズマガスを採用するプラズマを含む。当然のことながら、一部のプラズマ、例えばH2OおよびH2O2のうちの少なくとも一つを含むプラズマガスを採用するプラズマは、酸素含有プラズマと水素含有プラズマの両方として分類されることができる。
【0089】
一部の実施形態において、金属含有層反応物質は、酸素および窒素のうちの少なくとも一つを含む。一部の実施形態において、金属含有層反応物質は、窒素と酸素の両方を含む。例示的な金属含有層反応物質としては、酸素(O2)、水(H2O)、オゾン(O3)、過酸化水素(H2O2)、NH3、ジアゼン(N2H2)、およびこれに類するものが挙げられる。
【0090】
一部の実施形態において、金属含有層は、熱ALD法または熱CVD法によって堆積される。一部の実施形態において、金属含有層反応物質は、H2O、O3、およびH2O2から選択される。
【0091】
一部の実施形態において、金属含有層は、プラズマALD法またはプラズマパルスCVD法によって堆積される。それ故に、金属含有層を堆積させることは一部の実施形態において、基材をプラズマパルスに曝露することを含むことができる。好適なことに、プラズマパルスは、プラズマを反応チャンバー内に生成することを含んでもよい。プラズマは、H2を含むプラズマガスを採用するプラズマ、H2およびHeを含むプラズマガスを採用するプラズマ、H2およびArを含むプラズマガスを採用するプラズマ、Arを含むプラズマガスを採用するプラズマ、およびO2を含むプラズマガスを採用するプラズマから選択されることができる。それ故に、優れた均一性を有する薄い金属含有層が形成されうる。
【0092】
一部の実施形態において、金属含有層は炭素を含む。例えば、金属含有層は、少なくとも5原子%~最大30原子%の炭素を含むことができる。一部の場合において、金属含有層内の炭素の濃度は、金属含有層の高さによって変化することができ、例えば金属含有層の上面の近く(例えば上側1~2nmにおける)の炭素の濃度は、金属含有層の下部またはバルク内の炭素の濃度よりも大きくてもよい。こうした実施形態において、金属含有層の上面における炭素の濃度は、少なくとも10原子%~最大50原子%だけより大きい場合がある。
【0093】
一部の実施形態において、炭素前駆体は、金属含有層を形成する工程中に反応チャンバーに提供されている。炭素前駆体は、炭素および酸素を含む化合物などの任意の好適な有機化合物を含むことができる。一部の場合において、炭素前駆体はまた、窒素を含むことができる。炭素前駆体は、例えば金属酸化物の-OH末端表面および/または金属窒化物の-NH2末端表面と反応するように選択されることができる。一部の実施形態において、炭素前駆体は、有機カルボン酸無水物、トルエン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、アセトアルデヒド、および有機ケイ素化合物(シランおよびシロキサンなど)のうちの一つ以上を含む。好適な炭素前駆体の例としては、酸無水物(例えば酢酸無水物)などの有機化合物、トルエン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、アセトアルデヒド、および有機ケイ素化合物(シランおよびシロキサンなど)のうちの一つ以上が挙げられる。例示的な有機ケイ素化合物としては、(n,n-ジメチルアミノ)トリメチルシラン、トリメトキシ(オクタデシル)シラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメトキシ(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラン、トリメトキシフェニルシラン、トリクロロ(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラン、およびヘキサメチルジシラザンが挙げられる。一部の実施形態において、炭素前駆体は、(n,n-ジメチルアミノ)トリメチルシラン、トリメトキシ(オクタデシル)シラン、トリメトキシフェニルシラン、トリクロロ(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラン、およびヘキサメチルジシラザンから成る群から選択される有機ケイ素化合物を含む。
【0094】
一部の実施形態において、金属含有前駆体は、チタン(IV)イソプロポキシドである。
【0095】
一部の実施形態において、金属含有層はHfを含み、また金属含有層は、テトラキス(エチルメチルアミド)ハフニウム、ジメチルビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム、およびハフニウム(IV)tert-ブトキシドから選択される前駆体を使用して堆積される。
【0096】
一部の実施形態において、金属含有層はTaを含み、また金属含有層は、ペンタキス(ジメチルアミノ)タンタル、タンタル(V)エトキシド、トリス(ジエチルアミド)(tert-ブチルイミド)タンタル、トリス(エチルメチルアミド)(tert-ブチルイミド)タンタル、タンタルテトラエトキシジメチルアミノエトキシド、およびtert-ブチルイミドトリス(ジエチルアミド)タンタルから選択される前駆体を使用して堆積される。
【0097】
一部の実施形態において、金属含有層は、少なくとも70℃~最高300℃の温度で、または少なくとも70℃~最高120℃の温度で、または少なくとも120℃~最高170℃の温度で、または少なくとも170℃~最高220℃の温度で、または少なくとも220℃~最高300℃の温度で形成される。
【0098】
一部の実施形態において、金属含有層を形成することは、下部金属含有層部分および上部金属含有層部分の形成を含む。
【0099】
一部の実施形態において、下部金属含有層部分は、金属ハロゲン化物前駆体を使用して形成される。
【0100】
一部の実施形態において、下部金属含有層部分は、一般式M[R(CxHy)n]4を有する金属含有前駆体を使用して形成され、式中MはTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、式中RはOCHおよびNから選択され、式中xは1~2であり、式中yは3~6であり、式中nは2~3である。
【0101】
一部の実施形態において、上部金属含有層部分は、一般式M[R(CxHy)n]4を有する金属含有前駆体を使用して形成され、式中MはTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、式中RはOCHおよびNから選択され、式中xは1~2であり、式中yは3~6であり、式中nは2~3である。
【0102】
一部の実施形態において、上部金属含有層部分は、プラズマ強化原子層堆積プロセス、または希ガスがプラズマガスとして使用されるプラズマ強化化学蒸着プロセスを使用して形成される。一部の実施形態において、希ガスはArを含む。
【0103】
一部の実施形態において、上部金属含有層部分は、ケイ素、酸化物、および炭素を含み、上部金属含有層部分は、少なくとも0.1nm~最大2.0nmの厚さを有し、上部金属含有層部分は、複数のサイクルを含む周期的堆積プロセスを使用して形成され、一つのサイクルは前駆体パルスおよび反応物質パルスを含む。一部の実施形態において、前駆体パルスは、有機ケイ素前駆体を反応チャンバーに提供することを含み、反応物質パルスは、O2、H2O、O2、およびH2O2から選択される酸素含有反応物質を反応チャンバーに提供することを含む。任意選択的に、前駆体パルスおよび反応物質パルスは、パージによって分離される。任意選択的に、後続のサイクルはパージによって分離される。
【0104】
一部の実施形態において、金属含有層を形成することは、一つ以上のサイクルを含むプラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセスを含み、このサイクルは、基材を反応チャンバーに提供することと、基材を一つ以上の前駆体に曝露することと、過剰な前駆体を反応チャンバーからパージすることと、基材を希ガスプラズマ(反応性種を含む希ガスプラズマ)に曝露することと、過剰な反応性種を反応チャンバーからパージすることとを含む。
【0105】
一部の実施形態において、下部金属含有層部分は、交互のケイ素含有ラメラと金属含有ラメラを含む層状構造を有する。こうした構造は、例えば複数のスーパーサイクルを含む周期的堆積プロセスを採用することによって得ることができる。スーパーサイクルは、一つ以上の後続のシリコンサブサイクルと、一つ以上の後続の金属サブサイクルとを含む。シリコンサブサイクルは、ケイ素前駆体が反応チャンバーに提供されている前駆体パルスと、好適な反応物質が反応チャンバーに提供されている反応物質パルスとを提供することを含む。金属サブサイクルは、金属前駆体が反応チャンバーに提供されている前駆体パルスと、好適な反応物質が反応チャンバーに提供されている反応物質パルスとを提供することを含む。任意選択的に、反応物質パルスのうちの一つ以上は、プラズマを反応チャンバー内で生成することを含む。一部の実施形態において、ケイ素前駆体は、アミノシラン、アルキルシラン、アルコキシシラン、およびハロゲン化ケイ素から選択される。一部の実施形態において、金属前駆体は、一般式M[R(CxHy)n]4を有し、式中MはTi、Ta、Hf、Zn、およびZrから選択され、式中RはOCHおよびNから選択され、式中xは1~2であり、式中yは3~6であり、式中nは2~3である。
【0106】
一部の実施形態において、方法は、フォトレジスト層を金属含有層上に堆積させる工程をさらに含む。フォトレジスト層をこのように堆積させるための方法は、当該技術分野で公知である。例えば、フォトレジストは、スピンオンコーティングを使用して、または気相堆積プロセスを使用して堆積されることができる。フォトレジスト層は、ポジティブまたはネガティブトーンの極紫外線(EUV)リソグラフィーフォトレジストとすることができ、またはこれを含むことができる。
【0107】
本明細書において、システムについてさらに記載する。システムは、反応チャンバーと、反応チャンバーに流体連結されたガス注入システムとを備える。システムは、前駆体および任意選択的にキャリアガスを反応チャンバーの中に導入するための第一のガス供給源をさらに備える。システムは、一つ以上のさらなるガスの混合物を反応チャンバーの中に導入するための第二のガス供給源をさらに備える。システムは、排気およびコントローラをさらに備える。コントローラは、ガス注入システムの中へのガス流を制御するように構成されている。コントローラは、本明細書に記載の通りの方法をシステムに実行させるために、さらに構成されている。
【0108】
図1は、本明細書に記載の通りの方法によって形成された構造(100)の幾つかの実施形態を図示する。特に、
図1は、パネルa)、パネルb)、およびパネルc)の3つのパネルを含む。パネルa)は、基材(110)上に表面層(120)を備える構造(100)を説明する。バリア層(130)が、表面層(120)上に形成されている。一部の実施形態において、バリア層(130)は、プラズマ修飾表面層を備える。追加的に、または代替的に、バリア層(130)は中間層(132)を備えることができる。金属含有層(140)はバリア層(130)を覆う。
図1のパネルb)は、別の構造(100)を示す。これは、パネルb)の構造(100)において、バリア層(130)が、プラズマ修飾表面層(131)と、プラズマ修飾表面層(131)の上にある中間層(132)とを含むことを除いて、パネルa)に示す構造(100)と類似している。
図1のパネルc)は、別の構造(100)を示す。これは、パネルc)の構造(100)において、バリア層(130)が、中間層(132)と、中間層(132)の上にあるプラズマ修飾中間層(133)とを含むことを除いて、パネルa)に示す構造(100)と類似している。
【0109】
図2は、本明細書に記載の通りの構造を形成する方法(200)の一実施形態を示す。方法(200)は、基材を反応チャンバーに提供する工程(210)を含む。基材は、エッチングされる一つ以上の層(これは一つ以上の材料層を含む)を含むことができる。例として、基材は、堆積した酸化物、天然酸化物、またはエッチングされる半導体バルクを含むことができる。任意選択的に、基材は、エッチングされる材料層(複数可)の下にある幾つかの層を含むことができる。基材は、非晶質炭素を含む表面層をさらに備える。方法は、バリア層を表面層上に形成する工程(220)をさらに含む。次いで、方法は、金属含有層を基材上に堆積させる工程(230)を含む。当然のことながら、金属含有層は、酸素および金属を含む。任意選択的に、方法は、フォトレジストを金属含有層上に堆積させる工程(240)をさらに含む。方法(200)の例示的な態様によると、金属含有層は、ALDプロセスなどの周期的堆積プロセスを使用して形成されることができる。周期的堆積プロセスは、直流プラズマおよび遠隔プラズマのうちの一つ以上を使用して形成されている活性化された種(例えば前駆体(複数可)反応物質(複数可)、および/または不活性ガス(複数可)のうちの一つ以上から形成された種)の使用を含むことができる。別の方法として、金属含有層は、熱周期的堆積プロセスによって堆積されることができる。周期的堆積プロセスの使用は、所望の厚さ(例えば10nm未満または約5nm以下で、厚さの均一性が改善された厚さ)の金属含有層の形成を、一つの基材内と、基材ごととの両方で可能にするので、望ましい場合がある。プラズマ強化プロセスは、比較的に低い温度での金属含有層材料の堆積を可能にするので、プラズマ強化プロセスの使用は望ましい場合がある。本開示の実施例によると、反応チャンバー内の温度は、バリア層を形成する工程(220)と、下層を堆積させる工程(230)とのうちの少なくとも一つの工程中に、少なくとも100℃~最高500℃とすることができる。一部の実施形態において、バリア層を形成する工程(220)と、金属含有層を堆積させる工程(230)とのうちの少なくとも一つの工程中の反応チャンバー内の圧力は、少なくとも1Torr~最大100Torr、または少なくとも3Torr~最大50Torr、または少なくとも5Torr~最大20Torrとすることができる。
【0110】
図3は、本明細書に記載の通りのバリア層を堆積させるための方法(300)の一実施形態を示す。この実施形態は、基材を窒素含有プラズマに供する工程(310)を含む。それ故に、バリア層を形成することができる。任意選択的に、方法(300)は、中間層を堆積させる工程(330)をさらに含む。任意選択的に、基材を窒素含有プラズマに供する工程(310)、および中間層を堆積させる工程(330)は、パージ(320)によって分離される。任意選択的に、中間層を堆積させる工程(330)の後に、別のパージ(340)が続く。
【0111】
図4は、本明細書に記載の通りのバリア層を堆積させるための方法(400)の一実施形態を示す。この実施形態は、中間層を基材上に堆積させる工程(410)を含む。それ故に、バリア層を形成することができる。任意選択的に、方法(400)は、基材を窒素含有プラズマに供する工程(430)をさらに含む。任意選択的に、中間層を堆積させる工程(410)と、基材を窒素含有プラズマに供する工程(430)とは、パージ(420)によって分離される。その結果、プラズマ修飾中間層が形成される。任意選択的に、基材を窒素含有プラズマに供する工程(430)の後に、別のパージ(440)が続く。
【0112】
図5は、本明細書に記載の通りの中間層を堆積させるための方法(500)の一実施形態を示す。この実施形態は、前駆体パルス(510)中に前駆体を反応チャンバーに提供することと、反応物質パルス(530)中に反応物質を反応チャンバーに提供することとを含む。前駆体パルス(510)および反応物質パルス(530)は一緒に、一つのサイクルを形成する。このサイクルは、1回以上繰り返すことができる(550)。任意選択的に、前駆体パルス(510)および反応物質パルス(530)は、サイクル内パージ(520)によって分離される。任意選択的に、後続のサイクルはサイクル間パージ(540)によって分離される。それ故に、反応チャンバー内に位置する基材上に中間層を形成することができる。サイクルのたびに、中間層の厚さは増大する。中間層が所定の厚さに達した時、方法(500)は終了する。任意選択的に、次いで中間層をプラズマ処理に供することができる。追加的に、または代替的に、金属含有層は中間層上に堆積されることができる。
【0113】
図6は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。特に、「初期状態」と記された顕微鏡写真aおよびbは、非晶質炭素層(620)が上に堆積されたシリコン基材(610)を示す。「堆積した状態」と記された真ん中の顕微鏡写真cおよびdは、金属含有層(630)が非晶質炭素層(620)上に堆積されている同じ基材を示す。顕微鏡写真dにおいて、バリア層(見えていない)は、非晶質炭素層(620)と金属含有層(630)の間に位置付けられている。顕微鏡写真cにおいて、金属含有層(630)は、非晶質炭素層(620)上に直接堆積されていて、バリア層は存在しない。顕微鏡写真eは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真cの構造を示す。結果としてもたらされた構造は粗い。顕微鏡写真fは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真dの構造を示す。もたらされた構造は滑らかであり、顕微鏡写真eに示される構造よりも損傷が少ない。それ故に、バリア層は有利なことに、酸素プラズマに対する耐性がより良好な金属含有層をもたらす。この実施例において、バリア層は特に、中間層を非晶質炭素層上に最初に堆積させることによって形成された。中間層は特に、前駆体パルス-パージ-プラズマ曝露-パージの順序の複数のサイクルを使用して堆積された。所望の層の厚さに応じて、任意の数のサイクルを使用することができ、例えば少なくとも1サイクル~最大1000サイクル、または少なくとも2サイクル~最大500サイクル、または少なくとも5サイクル~最大200サイクル、または少なくとも10サイクル~最大100サイクル、または少なくとも20サイクル~最大50サイクルを使用することができる。本実施例による一実施形態において、150サイクルを使用した。前駆体パルス中に、金属前駆体を反応チャンバーに提供した。本実施例による一実施形態において、チタン前駆体を使用した。好適なチタン前駆体は、C1~C4チタンアルコキシドなどのチタンアルコキシドを含む。より特異的に、本実施例による一実施形態において、チタン(IV)イソプロポキシドを使用した。前駆体パルスは0.7秒続き、前駆体パルス後のパージは0.4秒続いた。プラズマ曝露工程中に、希ガスプラズマを使用することができる。本実施例による一実施形態において、アルゴンプラズマを使用した。好適なことに、少なくとも10mW/cm
2~最高50mW/cm
2のプラズマ電力密度を使用することができる。本実施例による一実施形態において、18mW/cm
2のプラズマ電力密度を使用した。一部の実施形態において、反応チャンバーは、少なくとも100Pa~最大10,000Paの圧力、または少なくとも200Pa~最大5000Paの圧力、または少なくとも500Pa~最大2000Paの圧力にて維持される。本実施例による一実施形態において、反応チャンバーは900Paの圧力にて維持された。
【0114】
図7は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。
図7の構造は、
図6に示す構造と類似している。特に、「初期状態」と記された顕微鏡写真aおよびbは、非晶質炭素層(720)が上に堆積されたシリコン基材(710)を示す。
図7の非晶質炭素層(720)は、
図6の非晶質炭素層(620)よりも多孔質である。「堆積した状態」と記された真ん中の顕微鏡写真cおよびdは、金属含有層(730)が非晶質炭素層(720)上に堆積されている同じ基材を示す。顕微鏡写真dにおいて、バリア層(見えていない)は、非晶質炭素層(720)と金属含有層(730)の間に位置付けられている。顕微鏡写真cにおいて、金属含有層(730)は、非晶質炭素層(720)上に直接堆積されていて、バリア層は存在しない。
図7のバリア層および金属含有層(730)は、
図6のバリア層および金属含有層(630)と同じ方法を使用して堆積されている。顕微鏡写真eは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真cの構造を示す。顕微鏡写真fは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真dの構造を示す。
図7は、多孔質非晶質炭素層でさえも、本明細書に開示の通りのバリア層によって酸素プラズマへの曝露中に効率的に保護されることができることを示す。
【0115】
図8は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。特に、「初期状態」と記された顕微鏡写真aおよびbは、非晶質炭素層(820)が上に堆積されたシリコン基材(810)を示す。「堆積した状態」と記された真ん中の顕微鏡写真cおよびdは、金属含有層(830)が非晶質炭素層(820)上に堆積されている同じ基材を示す。顕微鏡写真dにおいて、バリア層(見えていない)は、非晶質炭素層(820)と金属含有層(830)の間に位置付けられている。顕微鏡写真cにおいて、金属含有層(830)は、非晶質炭素層(820)上に直接堆積されていて、バリア層は存在しない。顕微鏡写真eは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真cの構造を示す。結果としてもたらされた構造は粗い。顕微鏡写真fは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真dの構造を示す。もたらされた構造は滑らかであり、顕微鏡写真eに示される構造よりも損傷が少ない。それ故に、バリア層は有利なことに、酸素プラズマに対する耐性がより良好な金属含有層をもたらす。この実施例においてバリア層は特に、N
2がプラズマガスとして使用された、容量性で直流の、かつ持続的な(すなわち非パルスの)窒素プラズマに非晶質炭素層を曝露することによって形成された。一部の実施形態において、少なくとも1秒間~最大10秒間にわたり非晶質炭素層を窒素プラズマに曝露することができる。本実施例による一実施形態において、非晶質炭素層を3秒間、窒素プラズマに曝露した。好適なことに、中で非晶質炭素層が窒素プラズマに曝露される反応チャンバーを、例えば少なくとも0.01秒~最大1秒の持続時間にわたり、プラズマ曝露後にパージすることができる。本実施例による一実施形態において、反応チャンバーは0.1秒の持続時間にわたり、パージされる。窒素プラズマは、少なくとも50mW/cm
2~最大200mW/cm
2のプラズマ出力密度を有することができる。本実施例による一実施形態において、106mW/cm
2のプラズマ電力密度を使用した。一部の実施形態において、反応チャンバーは、少なくとも100Pa~最大10,000Paの圧力、または少なくとも200Pa~最大5000Paの圧力、または少なくとも300Pa~最大2000Paの圧力にて維持される。本実施例による一実施形態において、反応チャンバーは400Paの圧力にて維持された。
【0116】
図9は、本開示の一実施形態による方法を採用して、使用された構造の実験結果(特に透過型電子顕微鏡写真)を示す。特に、「初期状態」と記された顕微鏡写真aおよびbは、非晶質炭素層(920)が上に堆積されたシリコン基材(910)を示す。
図9の非晶質炭素層(920)は、
図8の非晶質炭素層(820)よりも多孔質である。「堆積した状態」と記された真ん中の顕微鏡写真cおよびdは、金属含有層(930)が非晶質炭素層(920)上に堆積されている同じ基材を示す。顕微鏡写真dにおいて、バリア層(見えていない)は、非晶質炭素層(920)と金属含有層(930)の間に位置付けられている。顕微鏡写真cにおいて、金属含有層(930)は、非晶質炭素層(920)上に直接堆積されていて、バリア層は存在しない。
図9のバリア層および金属含有層(930)は、
図8のバリア層および金属含有層(830)と同じ方法を使用して堆積されている。顕微鏡写真eは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真cの構造を示す。顕微鏡写真fは、酸素プラズマへの曝露後の顕微鏡写真dの構造を示す。
図9は、多孔質非晶質炭素層でさえも、本明細書に開示の通りのバリア層によって酸素プラズマへの曝露中に効率的に保護されることができることを示すが、
図8に示す通り、保護は明らかに、より多孔質でない非晶質炭素層が使用される時と同じほど効果的ではない。
【0117】
図10は、本開示の例示的な実施形態による構造(1000)を図示する。構造(1000)は、本明細書に開示の通りの方法を使用して形成されることができる。構造(1000)は、基材(1010)と、パターン形成可能な層(1020)と、表面層(1030)と、バリア層(1040)と、金属含有層(1050)と、フォトレジスト層(1060)とを含む。
【0118】
基材(1010)は、本明細書に記載の通りの基材を含むことができる。例として、基材(1010)は、シリコン(例えば単結晶シリコン)などのバルク材料、他の第IV族半導体材料、第III-V族半導体材料、および/または第II-VI属半導体材料などの半導体基材を含むことができる、かつバルク材料の上にある一つ以上の層(例えばパターニングスタック)を含むことができる。さらに、上記の通り、基材(1010)は、基材の層の少なくとも一部分内またはその一部分上に形成された様々なトポロジー(陥凹部、ライン、およびこれに類するものなど)を含むことができる。
【0119】
パターン形成可能な層(1020)は、本明細書に記載の通りの表面層(1030)、バリア層(1040)、金属含有層(1050)、およびフォトレジスト層(1060)を使用して、パターン形成およびエッチングされることができる。パターン形成可能な層(1020)のために好適な例示的な材料には、例えば酸化物または窒化物(例えばケイ素の酸化物または窒化物)、別の第IV属元素、または遷移金属が挙げられる。
【0120】
好適な表面層(1030)、バリア層(1040)、金属含有層(1050)、およびフォトレジスト層(1060)は、本明細書のどこかで詳細に説明されている。
【0121】
一部の実施形態において、金属含有層(1050)は、金属酸化物、金属窒化物、および金属酸窒化物のうちの一つ以上を含むことができる。一部の実施形態において、金属含有層(1050)は添加炭素を含むことができる。例えば、金属含有層(1050)は、均一な炭素濃度または炭素濃度等級を有することができる。金属含有層(1050)は、パターン形成可能な層(1020)の組成、パターン形成可能な層(1050)の厚さ、フォトレジスト層(1060)で使用される特定のフォトレジスト、およびこれに類するものに依存する厚さを有する。好適な金属含有層の厚さとしては、5nm未満、または3nm未満、または2nm未満の厚さが挙げられる。任意選択的に、金属含有層(1050)の表面は、例えば金属含有層(1050)の堆積後に基材をプラズマに曝露することによって処理されることができる。それ故に、一部の実施形態においてフォトレジスト層(1060)との接着を促進することができる、好適な表面終端を得ることができる。
【0122】
図11は、プラズマ強化化学蒸着によって金属含有層またはその一部を堆積させるための例示的なプロセスフロー(1100)を示す。プロセス(1100)において、反応チャンバー内の基材は、一つ以上の前駆体に曝露される(1110)。次いで、過剰な前駆体を反応チャンバーからパージしてもよい(1120)。その後、基材をプラズマに供してもよい(1130)。例えば、良好な接着特性を有する上部金属含有層部を製造するために、希ガスプラズマ、例えばHe、Ne、Ar、Krプラズマを使用してもよい。プラズマ工程の後、イオンおよびラジカルなどの過剰な反応性種は、反応チャンバーから好適にパージされる(1140)。前述の工程は、一つのサイクルを形成する。これらのサイクルは、所望の厚さを有する金属含有層またはその一部分を堆積させるために、任意の回数繰り返すことができる(1150)。
【0123】
一部の実施形態において、金属含有層またはその一部分は、プラズマ強化原子層堆積とは対照的に、熱原子層堆積プロセスを使用して堆積される。こうした実施形態において、金属含有層が堆積された後、例えば希ガスプラズマなどのプラズマに金属含有層を供することが特に有利である可能性がある。こうした後処理は有利なことに、金属含有層を高密度化する場合がある。
【0124】
図12は、本明細書に記載の通りの方法(1200)の例示的な一実施形態を示す。特に、
図12の方法(1200)は、基材をラジカルに曝露する工程(1210)を含む。好適なラジカルは、本明細書に記載のラジカルを含む。次いで、
図12の方法(1200)は、基材を前駆体に曝露する工程(1220)を含む。好適なことに、基材をラジカルに曝露させる工程、および基材を前駆体に曝露させる工程(1210、1220)は、パージによって分離することができる。好適な前駆体としては、本明細書に記載の前駆体が挙げられる。任意選択的に、基材をラジカルに曝露する工程、および前駆体に曝露する工程(1210、1220)は、1回以上繰り返すことができる(1250)。好適なことに、結果としてもたらされたサイクルはパージによって分離することができる。それ故に、バリア層を基材上に形成することができる。任意選択的に、本方法は、さらなる層を基材上に形成すること(1230)をさらに含む。
図12の方法などの方法は好適なことに、C-H終端非晶質炭素表面層を含有する基材などの、ある特定の基材上に、より簡単な核形成を有するさらなる層を形成すること(1230)を可能にすることができる。
【0125】
一部の実施形態において、ラジカルは、酸素ラジカルおよび窒素ラジカルから選択される。好適なことに、酸素ラジカルは、O2遠隔プラズマを使用して生成することができる。好適なことに、窒素ラジカルは、N2またはNH3遠隔プラズマを使用して生成することができる。当然のことながら、O2遠隔プラズマおよびN2遠隔プラズマという用語は、それぞれO2またはN2を含有するプラズマガスを採用する遠隔プラズマを指す。プラズマガスは好適なことに、希ガスなどの他のガスを含有することができる。好適な希ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、およびXeが挙げられる。
【0126】
一部の実施形態において、前駆体は、金属前駆体およびケイ素前駆体を含む。好適なケイ素前駆体としては、N-(ジエチルアミノシリル)-N-エチルエタンアミンなどのアルキルアミノシランが挙げられる。好適な金属前駆体としては、テトラキス(ジメチルアミド)チタンなどのアルキルアミンリガンドを含む化合物が挙げられる。他の好適な金属前駆体としては、チタンイソプロポキシドなどのアルコキシドリガンドを含む化合物が挙げられる。
【0127】
一部の実施形態において、バリア層全体を形成するために、交互のラジカル曝露と前駆体曝露を含む上述の周期的プロセスを採用することができる。別の方法として、交互のラジカル曝露と前駆体曝露を含む一つ以上のサイクルの後に、異なる堆積プロセスを使用して、さらなる層の形成を続けることができる。例示的なさらなる堆積プロセスとしては、交互の直流プラズマ曝露と前駆体曝露を採用する、プラズマ強化原子層堆積プロセスなどのプラズマ強化堆積プロセスが挙げられる。言い換えれば、さらなる堆積は、直流プラズマパルスおよび前駆体パルスを含む一つ以上のサイクルを含むことができる。直流プラズマパルスは、直流酸素プラズマまたは直流窒素プラズマなどの直流プラズマに基材を曝露することを含む。前駆体パルスは、ケイ素前駆体または金属前駆体などの前駆体に基材を曝露することを含む。好適な酸素プラズマは、O2プラズマを含む。好適な窒素プラズマは、N2プラズマを含む。
【0128】
一部の実施形態において、交互のラジカルと前駆体を含む上述の周期的プロセスは、2nm未満の厚さを有する(例えば少なくとも0.3nm~最大1.5nmの厚さを有する)バリア層が形成され、かつ交互の直流プラズマパルスと前駆体パルスを使用してさらなる層が形成されるまで採用することができる。それ故に、下にある基材は、ラジカル強化堆積プロセスを使用して形成されたバリア層によって、直流プラズマからのイオン衝撃から好適に保護されることができる。
【0129】
これらの実施形態は単に本発明の実施形態の実施例にすぎないため、上述の本開示の例示的な実施形態は、本発明の範囲を限定しない。任意の均等な実施形態は、本発明の範囲内であることが意図される。実際、記載された要素の代替的な有用な組み合わせなど、本明細書に示されかつ記載された実施形態に加えて、本開示の様々な修正は、記載から当業者に明らかになる場合がある。こうした修正および実施形態はまた、添付の「特許請求の範囲」の範囲内に包含されることが意図される。
【外国語明細書】