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特開2022-114079湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤、硬化物及び積層体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114079
(43)【公開日】2022-08-05
(54)【発明の名称】湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤、硬化物及び積層体
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/30 20060101AFI20220729BHJP
   C08G 18/42 20060101ALI20220729BHJP
   C08G 18/48 20060101ALI20220729BHJP
   C08G 18/40 20060101ALI20220729BHJP
   C08G 18/12 20060101ALI20220729BHJP
   C09J 175/06 20060101ALI20220729BHJP
【FI】
C08G18/30 070
C08G18/42 002
C08G18/48
C08G18/40 018
C08G18/42 008
C08G18/12
C09J175/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021010207
(22)【出願日】2021-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】長尾 匡憲
(72)【発明者】
【氏名】南田 至彦
【テーマコード(参考)】
4J034
4J040
【Fターム(参考)】
4J034BA07
4J034CE01
4J034DA01
4J034DB04
4J034DF01
4J034DF02
4J034DF16
4J034DF20
4J034DF22
4J034DH02
4J034DH06
4J034DP18
4J034DP19
4J034GA06
4J034GA23
4J034HA01
4J034HA02
4J034HA06
4J034HA07
4J034HB06
4J034HB12
4J034HC12
4J034HC17
4J034HC22
4J034HC46
4J034HC52
4J034HC61
4J034HC64
4J034HC65
4J034HC67
4J034HC71
4J034HC73
4J034JA42
4J034LA08
4J034QA01
4J034QA02
4J034QA03
4J034QA05
4J034QB03
4J034QB10
4J034QB17
4J034QC03
4J034RA05
4J034RA08
4J034RA09
4J034RA10
4J034RA12
4J040EF111
4J040EF281
4J040JB01
4J040JB04
(57)【要約】
【課題】本発明は、平滑な基材、特にアルミおよびPVC基材への密着性を発揮する液状ポリエステルを含有しつつ、高い初期セット性を示す湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、イソシアネート基を有するポリウレタン樹脂を含み、前記ポリウレタン樹脂が、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)の反応物であり、前記ポリオール(A)が、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1);液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2);及びポリエーテルポリオール(a3)を含むものであり、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)中、数平均分子量が1,000以上3,000以下である脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)と、数平均分子量が5,000以上9,000以下である脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)との質量比((a2-1)/(a2-2))が、1/1以上3/1以下である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソシアネート基を有するポリウレタン樹脂を含む湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂が、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)の反応物であり、
前記ポリオール(A)が、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1);液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2);及びポリエーテルポリオール(a3)を含むものであり、
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)中、数平均分子量が1,000以上3,000以下である脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)と、数平均分子量が5,000以上9,000以下である脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)との質量比((a2-1)/(a2-2))が、1/1以上3/1以下である湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
【請求項2】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)が、式(1)で表される化合物である請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
【化1】
[式(1)中、R1及びR2は、それぞれ、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、かつ、R1及びR2の有する炭素原子数の合計は、12以上である。nは1~40の整数を表す。]
【請求項3】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)の含有率が、前記ポリオール(A)中、15質量%以上80質量%以下である請求項1又は2記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
【請求項4】
前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の含有率が、前記ポリオール(A)中、10質量%以上75質量%以下である請求項1~3のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
【請求項5】
前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)の含有率が、前記ポリオール(A)中、10質量%以上75質量%以下である請求項1~4のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
【請求項6】
請求項5記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤から形成される硬化物。
【請求項7】
請求項6記載の硬化物を含む積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤、硬化物及び積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
ホットメルト接着剤は、無溶剤であることから環境対応型接着剤として、アルミニウム等の金属材料、木質材料、プラスチック、ゴム、繊維製品、合成皮革、紙製品等の接着に広く利用されており、建材パネル、化粧板、自動車内装材、衣料など様々な分野で活用されている。ホットメルト接着剤としては、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤に加え、オレフィン系ホットメルト接着剤、ポリエステル系ホットメルト接着剤等が知られている。近年、平滑な基材に対しても良好な密着性が求められるようになってきており、こうした平滑な金属基材との接着性が良好なホットメルト接着剤として、アイオノマー樹脂を含むホットメルト接着剤等が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-23674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らの検討によれば、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤は、理想的な接着性能を発現するためにその構成体成分としてポリエステルを含む場合が多く、比較的平滑なアルミニウムや塩化ビニル(PVC)基材に対する密着性発現のためにガラス転移温度が比較的低い非晶性の直鎖脂肪族ポリエステル(以下、「液状ポリエステル」と略記する。)を含むことが有効である。しかしながら液状ポリエステルの比率が多い場合、接着初期の凝集力(初期セット性)が発現しないことが課題であった。接着初期の凝集力は特定の加工作業、例えばラッピング加工において重要である。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、平滑な基材、特にアルミおよびPVC基材への密着性を発揮する液状ポリエステルを含有しつつ、高い初期セット性を示す湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記液状のポリエステルを用いることで分子鎖の運動性が高められ、ポリウレタン全体としてアルミニウム表面に追従し相互作用可能となる。一方で、ガラス転移温度が低いため、その比率を増やすと、接着後に初期セット性が悪化してしまう。本発明者らは、液状のポリエステルとして、高分子量のものに着目し、検討したところ、同じ組成でありながら、意外にもポリウレタン全体として粘度が高められ、初期セット性が向上することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明を含む。
[1]イソシアネート基を有するポリウレタン樹脂を含む湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物であって、前記ポリウレタン樹脂が、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)の反応物であり、前記ポリオール(A)が、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1);液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2);及びポリエーテルポリオール(a3)を含むものであり、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)中、数平均分子量が1,000以上3,000以下である脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)と、数平均分子量が5,000以上9,000以下である脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)との質量比((a2-1)/(a2-2))が、1/1以上3/1以下である湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
[2]前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)が、式(1)で表される化合物である[1]記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
【化1】

[式(1)中、R1及びR2は、それぞれ、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、かつ、R1及びR2の有する炭素原子数の合計は、12以上である。nは1~40の整数を表す。]
[3]前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)の含有率が、前記ポリオール(A)中、15質量%以上80質量%以下である[1]又は[2]記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
[4]前記脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の含有率が、前記ポリオール(A)中、10質量%以上75質量%以下である[1]~[3]のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
[5]前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)の含有率が、前記ポリオール(A)中、10質量%以上75質量%以下である[1]~[4]のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
[6][5]記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤から形成される硬化物。
[7][6]記載の硬化物を含む積層体。
【発明の効果】
【0008】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、平滑な基材、特にアルミおよびPVC基材への密着性を発揮する液状ポリエステルを含有しつつ、高い初期セット性を示すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、イソシアネート基を有するポリウレタン樹脂を含む。
【0010】
前記ポリウレタン樹脂は、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応物である。
【0011】
前記ポリオール(A)は、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1);液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2);及び芳香族ポリエステルポリオール(a3)を含む。
【0012】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)は、接着剤としての凝集力を発揮するために必須の成分であり、繰り返し単位に含まれるアルキレン基の炭素原子数の合計が10以上であるポリエステルポリオールを表す。
【0013】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)は、好ましくは、以下の式(1)で表される。
【0014】
【化2】
【0015】
[式(1)中、R1及びR2は、それぞれ、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、かつ、R1及びR2の有する炭素原子数の合計は、10以上である。nは1~40の整数を表す。]
【0016】
前記R1は、炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、R1とR2の有する炭素原子数の合計が10以上になる範囲で適宜選択することができる。R1としては、炭素原子数が4以上の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数が4~10の範囲の偶数である直鎖のアルキレン基であることがより好ましい。
【0017】
前記R2は、前記R1とは独立して炭素原子数が偶数である直鎖のアルキレン基であり、R1とR2の有する炭素原子数の合計が10以上になる範囲で適宜選択でき、炭素原子数が4以上の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数が4~12(好ましくは10~12))の範囲の偶数である直鎖のアルキレン基であることが好ましい。
【0018】
1及びR2の炭素原子数の合計は、好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、例えば30以下、より好ましくは26以下、さらに好ましくは24以下である。
【0019】
前記R1及びR2が、それぞれ前記範囲の炭素原子数を有する直鎖のアルキレン基である長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することによって、得られるウレタンプレポリマーの結晶性が高まり、基材の複雑な形状部位における前記シート又はフィルムの剥離を防止できることが可能な湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得ることができる。
【0020】
式(1)中のnは1~40の整数を表し、9~25の整数であることが好ましく、9~15の整数であることがより好ましい。前記範囲内のnを有する長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することにより、接着剤としての凝集力を適度に発揮することができる。
【0021】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)は、例えば炭素原子数が偶数である直鎖脂肪族ジオールと炭素原子数が偶数である直鎖脂肪族ジカルボン酸とを縮合反応させることによって製造することができる。前記直鎖脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、10-デカンジオール等を使用することができ、好ましくは1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,10-デカンジオールを使用することができる。
【0022】
前記直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等を使用することができ、好ましくはセバシン酸、ドデカメチレンジカルボン酸、1,12-ドデカンジカルボン酸を使用することができる。
【0023】
また、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)を製造する際に使用する前記直鎖脂肪族ジオールと前記直鎖脂肪族ジカルボン酸との組み合わせは、前記式(1)におけるR1、R2中に含まれる炭素原子数の合計が12以上、好ましくは12~20の範囲で適宜選択することができる。なかでも、前記直鎖脂肪族ジオールとして1,6-ヘキサンジオールを、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸として1,12-ドデカンジカルボン酸又はセバシン酸を反応させて得られる長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することが好ましい。また、前記直鎖脂肪族ジオールとして1,6-ヘキサンジオールを、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸として1,12-ドデカンジカルボン酸を反応させて得られる長鎖脂肪族ポリエステルポリオールを使用することが、比較的高温環境下で使用する場合であっても、実用上、十分なレベルの初期接着強さを有する接着剤を製造するうえで、より好ましい。
【0024】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)の数平均分子量は、10,000以下であることが好ましく、より好ましくは5,000以下であり、500以上であることが好ましく、より好ましくは1,000以上、さらに好ましくは3000以上である。。
【0025】
本願発明において、数平均分子量は、ポリスチレンを標準試料としゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定することができる。
【0026】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)の含有率は、前記ポリオール(A)中、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは45質量%以下である。
【0027】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)は、前記ポリウレタンを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(B)の全量100質量部に対して5~40質量部の範囲で使用することが好ましく、20~40質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0028】
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)は、アルミニウム基材に追従し、接着剤とアルミニウム基材間の相互作用を得る上で必須の成分であり、室温(25℃)において、液状のポリエステルポリオールであればよく、例えば、アジピン酸を含む多塩基酸と水酸基を2個以上有する脂肪族化合物との反応物が挙げられる。ただし、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)と、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)とは異なる。
【0029】
前記アジピン酸以外の多塩基酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、エイコサ二酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の脂肪族多塩基酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式多塩基酸などを用いることができる。これらの多塩基酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記アジピン酸の使用量としては、前記多塩基酸中50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、90質量%以上が特に好ましい。
【0030】
前記水酸基を2個以上有する脂肪族化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族化合物などを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた初期接着強度及び柔軟性が得られる点から、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、及び2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることがより好ましい。
【0031】
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量としては、より一層優れた初期接着強度及び柔軟性が得られる点から、好ましくは300以上、より好ましくは600以上、さらに好ましくは1,000以上であり、好ましくは10,000以下、より好ましくは9,000以下である。
【0032】
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)のガラス転移温度は、好ましくは20℃以下、より好ましくは10℃以下、さらに好ましくは5℃以下であり、例えば-100℃以上、-50℃以上であってもよい。
【0033】
本発明において、ガラス転移温度は、JISK7121-1987に準拠し、DSC(示差走査熱量計)により測定した値を表す。具体的には、示差走査型熱量計装置内に測定試料を入れ、(ガラス転移温度+50℃)まで昇温速度10℃/分で昇温した後、3分間保持し、その後急冷し、得られた示差熱曲線から読み取った中間点ガラス転移温度(Tmg)を表す。
【0034】
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)は、数平均分子量が1,000以上3,000以下である液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)と、数平均分子量が5,000以上9,000以下である液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)とを含む。前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)中、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)と前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)の質量比((a2-1)/(a2-2))は、1/1以上であり、好ましくは1.2/1以上であり、3/1以下であり、好ましくは2.5/1以下以下である。
【0035】
また、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)と、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)の合計の含有率は、前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)中、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
【0036】
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)の含有率は、前記ポリオール(A)中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、好ましくは75質量%以下、より好ましくは55質量%以下、さらに好ましくは45質量%以下である。
【0037】
前記液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)は、前記ポリウレタンを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(B)の全量100質量部に対して15~35質量部の範囲で使用することが好ましく、20~35質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0038】
前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)は、優れた初期接着強度及び柔軟性を得る上で重要な成分であり、分子中に芳香環構造を有するポリエステルポリオールを表す。前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)としては、例えば、水酸基を有する化合物と芳香族多塩基酸を含む多塩基酸との反応物;水酸基を2個以上有する芳香族化合物と多塩基酸との反応物;水酸基を2個以上有する芳香族化合物と芳香族多塩基酸を含む多塩基酸との反応物等を用いることができる。
【0039】
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族化合物;シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、これらのアルキレンオキサイド付加物等の脂環式化合物等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0040】
前記水酸基を2個以上有する芳香族化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、これらのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物などを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた初期接着強度および柔軟性が得られる点から、ビスフェールAのアルキレンオキサイド付加物を用いることが好ましく、前記アルキレンオキサイドの付加モル数としては、1~10モルの範囲が好ましい。
【0041】
前記芳香族多塩基酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸等を用いることができる。それ以外の多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,12-ドデカンジカルボン酸等を用いることができる。これらの多塩基酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記芳香族多塩基酸としては、より一層優れた初期接着強度および柔軟性が得られる点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及び無水フタル酸からなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましい。
【0042】
その他の多塩基酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、エイコサ二酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等を用いることができる。
【0043】
前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)の数平均分子量は、より一層優れた初期接着強度及び柔軟性が得られる点から、2,800未満であることが好ましく、300~2,500の範囲がより好ましく、600~2,200の範囲がさらに好ましい。
【0044】
前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)の含有率は、前記ポリオール(A)中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、好ましくは75質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
【0045】
前記芳香族ポリエステルポリオール(a3)は、前記ポリウレタンを製造する際に使用するポリオール及びポリイソシアネート(B)の全量100質量部に対して5~35質量部の範囲で使用することが好ましく、10~30質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0046】
前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)、液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)及び前記芳香族ポリオール(a3)の合計の含有率は、前記ポリオール(A)中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、いっそう好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%である。
【0047】
前記ポリオール(A)としては、前記長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(a1)、液状脂肪族ポリエステルポリオール(a2)及び前記芳香族ポリオール(a3)以外にも、必要に応じてその他のポリオールを用いることができる。
【0048】
前記その他のポリオールとしては、例えば、前記(a1)及び(a2)以外のポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアクリルポリオール、ブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0049】
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらの中でも、より一層優れた反応性および最終接着強度が得られる点から、芳香族ポリイソシアネートを用いることが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
【0050】
また、前記ポリイソシアネート(B)の使用量としては、より一層優れた接着強度が得られる点から、ポリウレタン樹脂の原料中5~60質量%の範囲が好ましく、15~50質量%の範囲がより好ましい。
【0051】
前記ポリウレタン樹脂は、前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるものであり、空気中やウレタンプレポリマーが塗布される筐体や被着体中に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基をポリマー末端や分子内に有するものである。
【0052】
前記ポリウレタン樹脂の製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリオール(A)を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
【0053】
前記ポリウレタン樹脂のウレタン結合量としては、より一層優れた初期接着強度、柔軟性および低粘度性が得られる点から、0.5~3mol/kgの範囲であることが好ましく、0.9~2.7mol/kgの範囲がより好ましく、1.1~2.4mol/kgの範囲が更に好ましい。
【0054】
前記ポリウレタン樹脂を製造する際の、前記ポリイソシアネート(B)が有するイソシアネート基と前記ポリオール(A)が有する水酸基の当量比([イソシアネート基/水酸基])としては、より一層優れた初期接着強度、柔軟性および低粘度性が得られる点から、1.1~1.5の範囲であることが好ましく、1.15~1.45の範囲がより好ましい。
【0055】
前記ポリウレタン樹脂のイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、より一層優れた初期接着強度、柔軟性および低粘度性が得られる点から、1~4質量%の範囲が好ましく、1.2~3.5質量%の範囲がより好ましい。なお、前記ポリウレタン樹脂のNCO%は、JISK1603-1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
【0056】
前記ポリウレタン樹脂の含有率は、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物中、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、上限は100質量%である。
【0057】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、前記ポリウレタン樹脂以外にも、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
【0058】
前記その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0059】
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化皮膜を得る方法としては、例えば、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を50~130℃で溶融した後に基材に塗工し、湿気硬化させる方法が挙げられる。
【0060】
前記基材としては、例えば、合板、MDF(ミディアムデンシティファイバーボード)、パーチクルボード等の木質基材;アルミ、鉄等の金属基材;ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂を用いて得られたシート基材;ケイ酸カルシウム板;紙;金属箔;突板;不織布、織布等の繊維基材;合成皮革;紙;ゴム基材;ガラス基材などを用いることができる。前記基材の厚さとしては、使用される用途に応じて決定されるが、例えば、1~500mmの範囲である。
【0061】
前記基材上に、前記湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、70~140℃で溶融した湿気硬化型ウレタンホットメルト樹脂組成物を、ロールコーター、スプレーコーター、T-タイコーター、ナイフコーター、コンマコーター等のコーター方式;ディスペンサー、スプレー、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の精密方式などを使用して基材に塗布する方法が挙げられる。
【0062】
前記湿気硬化型ウレタンホットメルト組成物の硬化物層の厚さは、使用される用途に応じて適宜決定されるが、例えば、0.001~3cmの範囲である。
【0063】
前記塗工後は、例えば、温度20~80℃、相対湿度50~90%にて0.5~3日間エージングし、最終接着強度を得ることができる。
【0064】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、初期セット性と、塩化ビニル基材やアルミニウム基材等の平滑な基剤に対する接着性とを両立可能である。よって、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、建材パネル、化粧板、自動車内装材等に好適に用いることができる。
【実施例0065】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0066】
[実施例1]
撹拌機、温度計を備えた4ツ口フラスコに、液状ポリエステルポリオール(ジエチレングリコールとネオペンチルグリコールと1,6-ヘキサンジオールとアジピン酸を反応させたもの、数平均分子量;2,000、以下「DEG/NPG/HG/AA2000」と略記する。)、また同じ組成で数平均分子量が7,000のポリエステルポリオール(以下「DEG/NPG/HG/AA7000」と略記する。)、芳香族ポリエステルポリオール(ネオペンチルグリコール、及び無水フタル酸を反応させたもの、数平均分子量;2,000、以下「NPG/oPA2000」と略記する。)、長鎖脂肪族ポリエステルポリオール(1,6-ヘキサンジオールとドデカン二酸とを反応させたもの、数平均分子量;3,500、以下、「HG/DDA3500」と略記する。)を仕込み、100℃で減圧加熱してフラスコ内の水分が0.05質量%となるまで脱水した。フラスコ内を90℃に冷却した後、70℃で溶融した4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と略記する。)を15質量部加え、窒素雰囲気下でNCO%が一定となるまで110℃で約2時間反応させることによって湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得た。
【0067】
[実施例2~3、比較例1~6]
ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を表1に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を得た。
【0068】
得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤について、以下の評価を行った。
【0069】
[初期セット性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を120℃で1時間溶融した後に、アプリケーターを用いて0.10mmの厚さでシートに塗布。アルミ、塩ビ基材、または中密度繊維板をプレスロールで貼り合わせた。幅25mmの切れ込みを入れ、貼り合わせて3分後に温度35℃・荷重150gの条件でクリープ試験を実施。吊ってから15分後の剥離距離を測定し、以下のように評価した。
「〇」:剥離距離が5mm以下である。
「×」:剥離距離が5mm以上である。
【0070】
[基材への密着性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を120℃で1時間溶融した後に、アプリケーターを用いて0.10mmの厚さでシートに塗布。アルミ、塩ビ基材、または中密度繊維板をプレスロールで貼り合わせた。幅25mmの切れ込みを入れ、温度23℃×湿度50%の環境で48時間置いたのち、温度60℃・荷重500gの条件でクリープ試験を実施。吊ってから60分後の剥離距離を測定し、以下のように評価した。
「〇」:剥離距離が5mm以下である。
「×」:剥離距離が5mm以上である。
【0071】
結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
実施例1~3は、本願発明の実施例であり、初期セット性と基材への接着性を両立可能であった。比較例1~2は、数平均分子量1、000以上3,000以下の脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)を含まない例であり、初期セット性及び基材への接着性を両立することができなかった。比較例3は、数平均分子量5,000以上9,000以下の脂肪族ポリエステルポリオール(a2-2)を含まない例であり、基材密着性が不良であった。比較例4、5は、脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)、(a2-2)の質量比が、本願発明で規定する範囲よりも小さい例である、初期セット性及び基材への接着性を両立することができなかった。比較例6は、脂肪族ポリエステルポリオール(a2-1)、(a2-2)の質量比が、本願発明で規定する範囲よりも大きい例であり、初期セット性が不良であった。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、初期セット性と、塩化ビニル基材やアルミニウム基材等の平滑な基剤に対する接着性とを両立可能である。よって、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、建材パネル、化粧板、自動車内装材等に好適に用いることができる。