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特開2022-114649情報システム、情報処理装置、パーソナルデータ管理装置、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114649
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】情報システム、情報処理装置、パーソナルデータ管理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9535 20190101AFI20220801BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220801BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220801BHJP
   G06F 16/955 20190101ALI20220801BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20220801BHJP
   H04N 21/482 20110101ALI20220801BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
G06F16/9535
G06Q30/06 330
G06Q50/10
G06F16/955
H04N21/258
H04N21/482
G06F13/00 540P
G06F13/00 540R
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011026
(22)【出願日】2021-01-27
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.YouTube
2.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100171446
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 尚幸
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100171930
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 郁一郎
(72)【発明者】
【氏名】袴田 千草
(72)【発明者】
【氏名】田口 周平
(72)【発明者】
【氏名】山上 悠喜
(72)【発明者】
【氏名】藤井 亜里砂
【テーマコード(参考)】
5B084
5B175
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA04
5B084AA12
5B084AB07
5B084AB13
5B084AB31
5B084AB32
5B084BA03
5B084BB14
5B084CE04
5B084CE07
5B084DC02
5B084DC04
5B175HA01
5C164MA06S
5C164SB08S
5C164SC11P
5C164UB10S
5C164UD53P
5C164YA07
5L049BB26
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】サービス外におけるユーザー自身の行動とコンテンツ情報との間の関連性を検出して、その関連性を当該ユーザーに提示することのできる情報システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、コンテンツ情報取得部と、行動データ抽出部と、関連性情報付与部と、コンテンツ情報提示部とを備える。コンテンツ情報取得部は、第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得する。行動データ抽出部は、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスで生成された利用者の行動データを取得する。関連性情報付与部は、前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する。コンテンツ情報提示部は、前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナルデータ管理装置と、
情報処理装置と、
を備える情報システムであって、
前記パーソナルデータ管理装置は、
ウェブサービスで生成された利用者の行動データを取得するパーソナルデータ取得部と、
前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する変換処理部と、
前記構造化行動データを保持するパーソナルデータ管理部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、
前記第1のサービスとは異なる第2のサービスである前記ウェブサービスで生成された利用者の行動データを、前記パーソナルデータ管理部が提供する前記構造化行動データとして取得する行動データ抽出部と、
前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する関連性情報付与部と、
前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示するコンテンツ情報提示部と、
を備え、
前記第2のサービスは、1種類または複数種類の前記ウェブサービスである、
情報システム。
【請求項2】
第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、
前記第1のサービスとは異なる第2のサービスで生成された利用者の行動データを取得する行動データ抽出部と、
前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する関連性情報付与部と、
前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示するコンテンツ情報提示部と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
前記行動データ抽出部は、前記コンテンツ情報取得部が取得した前記コンテンツ情報が含む概念情報に基づいて、前記概念情報に関連する前記行動データを取得し、
前記関連性情報付与部は、前記概念情報に関する前記関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記概念情報は、前記コンテンツ情報が含む場所情報を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記概念情報は、前記コンテンツ情報が含む人物情報を含む、
請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コンテンツ情報取得部は、前記行動データ抽出部が取得した前記行動データが含む概念情報に基づいて、前記概念情報に関連する前記コンテンツ情報を取得し、
前記関連性情報付与部は、前記概念情報に関する前記関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コンテンツ情報取得部が取得する前記コンテンツ情報は、放送番組に関する電子番組表の情報であり、
前記コンテンツ情報提示部は、前記関連性情報が付与された前記電子番組表の情報を提示する、
請求項2から6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コンテンツ情報取得部が取得する前記コンテンツ情報は、ビデオ・オン・デマンドのサービスで配信されるコンテンツの情報であり、
前記コンテンツ情報提示部は、前記関連性情報が付与された前記ビデオ・オン・デマンドのサービスのコンテンツ情報を提示する、
請求項2から7までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ウェブサービスで生成された利用者の行動データを取得するパーソナルデータ取得部と、
前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する変換処理部と、
前記構造化行動データを保持するパーソナルデータ管理部と、
を備えるパーソナルデータ管理装置。
【請求項10】
第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、
前記第1のサービスとは異なる第2のサービスで生成された利用者の行動データを取得する行動データ抽出部と、
前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する関連性情報付与部と、
前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示するコンテンツ情報提示部と、
を備える情報処理装置、としてコンピューターを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
ウェブサービスで生成された利用者の行動データを取得するパーソナルデータ取得部と、
前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する変換処理部と、
前記構造化行動データを保持するパーソナルデータ管理部と、
を備えるパーソナルデータ管理装置、としてコンピューターを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報システム、情報処理装置、パーソナルデータ管理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばオンデマンドコンテンツの配信を行うシステム等において、ユーザーの興味を惹きやすいコンテンツを提供するための技術が研究されている。従来の手法において、オンデマンドコンテンツ配信などといったサービスでは、そのサービス内におけるユーザーの利用履歴や情報へのアクセス履歴を分析することが行われていた。そのような分析に基づいて、ユーザーが興味・関心を持ちそうなコンテンツを推薦する手法が用いられてきた。
【0003】
例えば特許文献1には、ユーザーの視聴履歴を基に、ユーザーが好きな出演者との関連の深い出演者が出演する番組を、当該ユーザーに推薦する技術が記載されている。
【0004】
また、より一般的なコンテンツ推薦アルゴリズムとして、協調フィルタリングと呼ばれる手法が多く用いられる。つまり、協調フィルタリングにおいては、あるユーザーの嗜好を表すデータと類似する嗜好を表すデータを持つ別のユーザーのデータを基に、コンテンツ推薦を行うことが行われている。
【0005】
例えば特許文献2には、collaborative recommendation(協調推薦)の技術が記載されている。特許文献2に記載されている技術は、対象とするユーザーの視聴傾向に類似した視聴データを、不特定多数の視聴データのなかから発見して、その傾向に基づいて推薦を行う技術である。
【0006】
また、特許文献3に記載されている情報処理装置は、コンテンツの情報を表示する際に、ユーザーに関連付けられた第3者に対応する情報をコンテンツの情報に関連付けて表示するようにしている。
【0007】
また、非特許文献1には、複数のサービスに係るパーソナルデータが分散した状態で利用可能とするための分散PDS(パーソナルデータストア)に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4247280号公報
【特許文献2】米国特許第6,266,649号明細書
【特許文献3】特開2018-156157号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】橋田浩一,分散PDSと情報銀行 集めないビッグデータによる生活と産業の全体最適化,情報管理,vol. 60,no. 4,p. 251-260,2017年7月,doi: http://doi.org/10.1241/johokanri.60.251
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載されている技術では、あるサービス内で収集されたユーザーのデータを用いて、コンテンツの提供あるいは推薦が行われる。このような方法による場合には、そのサービス内において十分な視聴履歴等のデータが蓄積されていないユーザーについては、そのユーザーが興味を持つコンテンツの情報を適切に提供できないという問題がある。
【0011】
特許文献2に記載されている技術は、あるサービス内で収集されるパーソナルデータが個人ごとに分散して存在するような環境(例えば、非特許文献1の分散PDS)においては、不特定多数のユーザーのパーソナルデータを利用することが困難であるという問題がある。
【0012】
また、そのサービスの外の情報を用いてコンテンツの提供あるいは推薦を行う手法として、特許文献3に記載されているような技術が存在するが、この手法では、ユーザー間のつながり(友人関係等)を根拠として提供あるいは推薦するコンテンツを選択する。つまり、他のユーザーとのつながりを持たないユーザーについては、この手法が適切に機能しないという問題がある。
【0013】
本発明は、上記の課題認識に基づいて行なわれたものであり、サービス外におけるユーザー自身の行動とコンテンツ情報との間の関連性を検出して、その関連性を当該ユーザーに提示することのできる情報システム、情報処理装置、パーソナルデータ管理装置、およびプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様による情報システムは、パーソナルデータ管理装置と、情報処理装置と、を備える情報システムであって、前記パーソナルデータ管理装置は、ウェブサービスで生成された利用者の行動データを取得するパーソナルデータ取得部と、前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する変換処理部と、前記構造化行動データを保持するパーソナルデータ管理部と、を備え、前記情報処理装置は、第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスである前記ウェブサービスで生成された利用者の行動データを、前記パーソナルデータ管理部が提供する前記構造化行動データとして取得する行動データ抽出部と、前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する関連性情報付与部と、前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示するコンテンツ情報提示部と、を備え、前記第2のサービスは、1種類または複数種類の前記ウェブサービスである、というものである。
【0015】
[2]また、本発明の一態様の情報処理装置は、第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスで生成された利用者の行動データを取得する行動データ抽出部と、前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する関連性情報付与部と、前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示するコンテンツ情報提示部と、を備える。
【0016】
[3]また、本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記行動データ抽出部は、前記コンテンツ情報取得部が取得した前記コンテンツ情報が含む概念情報に基づいて、前記概念情報に関連する前記行動データを取得し、前記関連性情報付与部は、前記概念情報に関する前記関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する、ものである。
【0017】
[4]また、本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記概念情報は、前記コンテンツ情報が含む場所情報を含む、ものである。
【0018】
[5]また、本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記概念情報は、前記コンテンツ情報が含む人物情報を含む、ものである。
【0019】
[6]また、本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記コンテンツ情報取得部は、前記行動データ抽出部が取得した前記行動データが含む概念情報に基づいて、前記概念情報に関連する前記コンテンツ情報を取得し、前記関連性情報付与部は、前記概念情報に関する前記関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する、ものである。
【0020】
[7]また、本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記コンテンツ情報取得部が取得する前記コンテンツ情報は、放送番組に関する電子番組表の情報であり、前記コンテンツ情報提示部は、前記関連性情報が付与された前記電子番組表の情報を提示する、というものである。
【0021】
[8]また、本発明の一態様は、上記の情報処理装置において、前記コンテンツ情報取得部が取得する前記コンテンツ情報は、ビデオ・オン・デマンドのサービスで配信されるコンテンツの情報であり、前記コンテンツ情報提示部は、前記関連性情報が付与された前記ビデオ・オン・デマンドのサービスのコンテンツ情報を提示する、というものである。
【0022】
[9]また、本発明の一態様のパーソナルデータ管理装置は、ウェブサービスで生成された利用者の行動データを取得するパーソナルデータ取得部と、前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する変換処理部と、前記構造化行動データを保持するパーソナルデータ管理部と、を備えるものである。
【0023】
[10]また、本発明の一態様は、第1のサービスの装置が提供するコンテンツ情報を取得するコンテンツ情報取得部と、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスで生成された利用者の行動データを取得する行動データ抽出部と、前記コンテンツ情報と前記行動データとの関連性を表す関連性情報を、前記コンテンツ情報に付与する関連性情報付与部と、前記関連性情報付与部によって前記関連性情報が付与された前記コンテンツ情報を提示するコンテンツ情報提示部と、を備える情報処理装置、としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【0024】
[11]また、本発明の一態様は、ウェブサービスで生成された利用者の行動データを取得するパーソナルデータ取得部と、前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する変換処理部と、前記構造化行動データを保持するパーソナルデータ管理部と、を備えるパーソナルデータ管理装置、としてコンピューターを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、情報処理装置は、コンテンツ情報に、利用者の行動データに基づく関連性情報を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態による情報システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】同実施形態による情報処理装置の概略機能構成を示すブロック図である。
図3】同実施形態によるパーソナルデータ管理装置の概略機能構成を示すブロック図である。
図4】同実施形態による情報処理装置がコンテンツ情報管理装置から取得するコンテンツ情報の構成の例を示す概略図である。
図5】同実施形態における構造化された行動データの一種であり、動画配信サービスなどにおいて利用者がコンテンツを視聴した履歴を表すコンテンツ視聴データの例を示す概略図である。
図6】同実施形態における構造化された行動データの一種であり、SNSにおいて利用者が投稿した内容等を表す投稿データの例を示す概略図である。
図7】同実施形態における構造化された行動データの一種であり、行動記録サービスにおける行動位置データの例を示す概略図である。
図8】同実施形態の情報処理装置7による動作の手順を示すフローチャートである。
図9】同実施形態による情報処理装置のコンテンツ情報提示部が画面に表示するコンテンツ情報の一例を示す概略図である。
図10】同実施形態による情報処理装置のコンテンツ情報提示部が画面に表示するコンテンツ情報の別の例を示す概略図である。
図11】同実施形態の情報システムが含む装置の内部構成の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、本実施形態による情報システムの概略構成を示すブロック図である。図示するように、情報システム1は、パーソナルデータ管理装置5と、コンテンツ情報管理装置6と、情報処理装置7と、通信ネットワーク9とを含んで構成される。パーソナルデータ管理装置5と、コンテンツ情報管理装置6と、情報処理装置7とは、例えば、コンピューターとプログラムとを用いて実現することが可能である。また、コンピューターは、記憶手段を有する。記憶手段は、例えば、プログラム上の変数や、プログラムの実行によりアロケーションされるメモリーである。また、必要に応じて、磁気ハードディスク装置やソリッドステートドライブ(SSD)といった不揮発性の記憶手段を用いるようにしてもよい。また、各装置の少なくとも一部の機能を、プログラムではなく専用の電子回路として実現してもよい。
【0029】
なお、図1では、1台のパーソナルデータ管理装置5と、1台のコンテンツ情報管理装置6と、1台の情報処理装置7とを示している。実際に情報システム1を構成するためには、パーソナルデータ管理装置5や、コンテンツ情報管理装置6や、情報処理装置7の台数は任意である。情報システム1が、複数台のパーソナルデータ管理装置5や、複数台のコンテンツ情報管理装置6や、複数台の情報処理装置7を含むように構成されてもよい。
【0030】
パーソナルデータ管理装置5は、各種のウェブサービスで生成されたパーソナルデータを集約管理するデータストアの機能を有する装置である。ウェブサービスとは、例えば、動画配信サービスや、SNS投稿サービスや、位置記録サービスなど、あるいは他のサービスである。ウェブサービスは、サーバー装置が、いわゆるウェブの技術を用いて端末装置に対して提供するサービスである。なお、「SNS」は、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略である。パーソナル・データ・ストア(PDS)の技術自体は、例えば先に挙げた非特許文献1にも記載されている。
【0031】
パーソナルデータ管理装置5は、認証されたユーザーに対して、パーソナルデータを提供することが可能なウェブサーバーとして動作する。パーソナルデータ管理装置5は、各サービスのサーバー装置から、パーソナルデータを取得して管理する。パーソナルデータ管理装置5は、例えば、動画配信サービスにおける利用者の視聴履歴データや、SNSにおける利用者の投稿データや、位置記録サービスで記録された利用者の行動位置データなどを取得し、管理する。パーソナルデータ管理装置5は、複数のサービスを横断する形で、利用者を識別するためのデータを用いて、パーソナルデータを管理する。
【0032】
位置記録サービスは、利用者が居る位置や過去に居た位置を記録または共有することのできるサービスである。また、位置記録サービスが、利用者が行きたい場所、興味を持った場所等を管理する場合もある。位置記録サービスでは、緯度と経度との組合せで位置を表す。利用者の位置は、利用者が保持する携帯型端末装置(スマートフォン等)が持つGPS機能によって測定される。緯度および経度で表わされる位置情報が特定の領域内に含まれた場合、あるいは緯度および経度で表わされる位置情報が特定の領域内に所定時間継続して存在し続けた場合、利用者がその領域を訪問したとみなすことができる。訪問先の施設等と領域の範囲とは、関連付けて管理することが可能である。
【0033】
なお、ウェブサービスの例は下記の通りであり、これらのサービスの名称は登録商標を含む。例えば、動画配信サービスは、Youtubeや、NetFlixや、Huluなどを含む。SNSは、Facebookや、Twitterなどを含む。位置記録サービスは、Google mapsや、Swarmなどを含む。
【0034】
コンテンツ情報管理装置6は、コンテンツに関する情報を管理し、提供するサーバー装置である。ここでコンテンツとは、放送番組や、ビデオ・オン・デマンドで配信される映像コンテンツあるいは音声コンテンツである。コンテンツ情報管理装置6は、コンテンツのタイトルや、コンテンツの概要を表すテキストや、サムネイル画像や、出演者の情報を提供する。コンテンツが放送番組である場合には、コンテンツ情報管理装置6は、その番組が放送される日時や編成サービスの情報をも管理し、提供する。コンテンツ情報の例については、後で、説明する。
【0035】
情報処理装置7は、コンテンツ情報を利用者に対して提示する機能を備える装置である。情報処理装置7は、提示するためのコンテンツ情報をコンテンツ情報管理装置6から取得する。情報処理装置7は、提示するコンテンツ情報に、利用者の行動に基づく関連情報を付加することができる。情報処理装置7は、そのための行動データを、パーソナルデータ管理装置5から取得する。また、情報処理装置7は、放送あるいは通信によって配信されるコンテンツを、受信し、利用者に対して映像や音声、またはテキストなどの手段で提示することができる。つまり、情報処理装置7は、コンテンツの映像を画面に表示し、コンテンツの音楽をスピーカーやイヤフォン等から出力する。情報処理装置7は、テレビ受像機、パーソナルコンピューター(PC)、スマートフォン(スマホ)、タブレット型端末装置、腕時計型端末装置、スマートスピーカー等の端末装置を用いて実現され得る。情報処理装置7は、通信ネットワーク9を介して、パーソナルデータ管理装置5やコンテンツ情報管理装置6との間で通信を行うことができる。
【0036】
通信ネットワーク9は、情報システム1を構成する装置間相互での通信を可能にするネットワークである。通信ネットワーク9では、例えば、インターネットプロトコル(IP)を用いた通信が可能である。通信ネットワーク9を介して、パーソナルデータ管理装置5や、コンテンツ情報管理装置6や、情報処理装置7が、相互に、データを送信することが可能となる。
【0037】
図2は、本実施形態による情報処理装置の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、情報処理装置7は、コンテンツ情報取得部71と、関連行動データ抽出部72と、関連性情報付与部73と、コンテンツ情報提示部74とを含んで構成される。情報処理装置7を構成する各部の機能は、次に説明する通りである。
【0038】
コンテンツ情報取得部71は、コンテンツ情報管理装置6から、コンテンツ情報を取得する。コンテンツ情報は、コンテンツに関する情報であり、構造化されたデータである。つまり、コンテンツ情報取得部71は、第1のサービス(放送、VOD等)の装置が提供するコンテンツ情報を取得する。コンテンツ情報の具体例については、後で別の図を参照しながら説明する。
【0039】
放送コンテンツ(テレビ番組)に関しては、コンテンツ情報取得部71は、例えば現在放送中の各編成サービスの番組の情報だけを取得するようにしてもよい。また、コンテンツ情報取得部71は、配信されているすべての番組情報(例えば、現時点から1週間先までに放送予定のすべての番組)を取得するようにしてもよい。
【0040】
VOD(ビデオ・オン・デマンド)のコンテンツに関しては、コンテンツ情報取得部71は、例えば、特定期間のコンテンツ情報、特定ジャンルに属するコンテンツ情報、特定配信事業者コンテンツ情報等を、適宜選択して取得するようにしてもよい。また、コンテンツ情報取得部71は、適宜設定された検索条件に合致するコンテンツのコンテンツ情報を取得するようにしてもよい。
【0041】
関連行動データ抽出部72(「行動データ抽出部」とも呼ばれる)は、コンテンツ情報取得部71が取得したコンテンツ情報に基づいて、関連する行動データを抽出する。関連行動データ抽出部72は、行動データを抽出する際に、コンテンツ情報から得られる出演者情報やキーワードを用いる。関連行動データ抽出部72は、パーソナルデータ管理装置5から行動データを取得する。パーソナルデータ管理装置5が管理する行動データが例えばRDFで記述されている場合には、関連行動データ抽出部72は、SPARQL等で記述された検索クエリーを発行することにより、コンテンツ情報に関連する行動データを抽出することができる。なお、SPARQLは、「SPARQL Protocol and RDF Query Language」の略である。つまり、関連行動データ抽出部72は、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスであるウェブサービスで生成された利用者の行動データを、パーソナルデータ管理装置5が提供する構造化行動データとして取得する。なお、第2のサービスは、1種類または複数種類のウェブサービスであってよい。
【0042】
本実施形態の関連行動データ抽出部72は、コンテンツ情報取得部71が取得したコンテンツ情報が含む概念情報に基づいて、その概念情報に関連する行動データを取得する。この概念情報は、コンテンツ情報が含む場所情報を含むものであってよい。場所情報は、地名や、緯度および経度の情報や、場所の名称や、施設等の名称や、その他の場所を特定する各種の情報であってよい。また、概念情報は、コンテンツ情報が含む人物情報を含むものであってよい。人物情報は、人名の情報や、人物を特定する各種の情報であってよい。
【0043】
関連性情報付与部73は、関連行動データ抽出部72が抽出した行動データを基に関連性の情報を作成し、その関連性情報をコンテンツ情報に付与する。言い換えれば、関連性情報付与部73は、コンテンツ情報と行動データとの関連性を表す関連性情報を、コンテンツ情報に付与する。具体的には、関連性情報付与部73は、前記の概念情報に関する関連性情報を、コンテンツ情報に付与する。一つの具体例としては、関連性情報付与部73は、抽出された行動データに基づいて、行動データのタイプや、行動データの発行元(ウェブを介したサービスの提供者)のサービス名や、行動データが示す行動の日時や、キーワードの種別(タイプ)などを関連性情報に含める。
【0044】
ここで、行動データのタイプとは、例えば、「Social Media Posting」(SNSへの投稿)や、「WatchAction」(VODサービスにおける視聴行動)などである。サービス名とは、例えば、投稿先のSNSの名称等である。キーワードの種別とは、例えば、「PERSON」(人物)や、「ORGANIZATION」(組織名)や、「LOCATION」(場所名、地名、施設名)等である。これらの情報に基づき、例えば、「SNS『〇〇〇』で投稿した人物が出演しているコンテンツです」といった関連性情報や、「訪問した施設『△△△』に関係するコンテンツです」といった関連性情報や、「動画サイト『□□□』で視聴したコンテンツと関係するコンテンツです」といった関連性情報を、コンテンツ情報に付与することが可能となる。
【0045】
関連性情報付与部73は、上記のような方法で生成した関連性情報を、付与対象のコンテンツの識別情報に関連付けて、コンテンツ情報提示部74に渡す。
【0046】
コンテンツ情報提示部74は、コンテンツ情報取得部71が取得したコンテンツ情報を利用者に提示する。具体的には、コンテンツ情報提示部74は、コンテンツ情報を情報処理装置7が持つ画面に表示する。あるいは、コンテンツ情報提示部74は、音声によるコンテンツ情報を出力するようにしてもよい。関連性情報付与部73が付与する関連性情報がある場合には、コンテンツ情報提示部74は、関連性情報が付与された形でのコンテンツ情報の提示を行う。つまり、コンテンツ情報提示部74は、関連性情報付与部73によって関連性情報が付与されたコンテンツ情報を提示する。
【0047】
コンテンツ情報取得部71が取得するコンテンツ情報は、放送番組に関する電子番組表の情報であってよい。その場合には、コンテンツ情報提示部74は、関連性情報が付与された電子番組表の情報を提示する。
【0048】
コンテンツ情報取得部71が取得するコンテンツ情報は、ビデオ・オン・デマンド(VOD)のサービスで配信されるコンテンツの情報であってよい。その場合には、コンテンツ情報提示部74は、関連性情報が付与されたビデオ・オン・デマンドのサービスのコンテンツ情報を提示する。
【0049】
関連性情報を付与したコンテンツ情報の提示の例については、後で、図10を参照しながら説明する。
【0050】
図3は、本実施形態によるパーソナルデータ管理装置の概略機能構成を示すブロック図である。図示するように、パーソナルデータ管理装置5は、パーソナルデータ取得部51と、変換処理部52と、パーソナルデータ管理部53と、アクセス制御部57と、認証部58とを含んで構成される。パーソナルデータ管理装置5を構成する各部の機能は、次に説明する通りである。
【0051】
パーソナルデータ取得部51は、前述の各種ウェブサービスにおいて生成された利用者のパーソナルデータ(行動データ)を取得する。パーソナルデータ取得部51は、例えばそのサービス用のサーバー装置から取得することができる。パーソナルデータ取得部51は、一旦記録媒体等にエクスポートされたデータを読み取る形で、パーソナルデータを取得してもよい。
【0052】
変換処理部52は、パーソナルデータ取得部51が取得した行動データを、所定の構造化データに変換する。変換処理部52は、行動データを、コンテンツ情報とのマッチングを行いやすい形式の構造化データに変換する。具体的には、変換処理部52は、前記行動データを、前記行動データが含む概念情報に関する一意なURIに関連付けた構造化行動データに変換する。
【0053】
具体的には、変換処理部52は、次のような変換処理を行うことによって行動データを構造化する。変換処理部52は、コンテンツ視聴履歴の、コンテンツタイトルや、コンテンツ概要のテキストなどから、人物名(出演者名など)やキーワードを抽出する。また、変換処理部52は、SNSへの投稿テキストから、人物名やキーワードを抽出する。また、変換処理部52は、行動位置の情報(緯度・経度等)から、その位置に関連付けられる地名、施設名、事物名、あるいは人物名を特定する。この処理のために、変換処理部52は、キーワード辞書データや、人物名辞書データなどを参照する。また、変換処理部52は、位置の情報(緯度と経度の組合せ、またはその範囲の情報)と、地名、施設名、事物名、人物名との対応関係のデータを参照してよい。なお、変換処理部52は、所定のテキスト内から人物名やキーワードを抽出するための既存の技術を用いてもよい。
【0054】
変換処理部52は、略称や人物のニックネーム等を正規名称に修正するための変換ルールを用いて、変換処理を行うようにしてもよい。略称やニックネーム等が多義性を持つ場合に、変換処理部52は、変換後の候補を利用者に提示して、利用者に正解を選択させるようにしてもよい。
【0055】
キーワード、人物名、地名、施設名、事物名、あるいはその他の名称に、表記の揺れがある場合には、変換処理部52は、表記の揺れを修正するための変換ルールに基づく変換処理を行ってもよい。表記の揺れを修正する処理の際に、変換処理部52は、変換候補を利用者に提示して利用者に正解を選択させるようにしてもよい。
【0056】
変換処理部52は、行動データから、キーワード、人物名、地名、施設名、事物名、あるいはその他の名称(これらは包括的に「概念」と呼ばれる)を抽出する。変換処理部52は、抽出した概念を、多義性を持たない形式のデータに変換する。変換処理部52は、多義性を持たない概念のデータとして、例えば、URI(Uniform Resource Identifier)の形式のデータを出力する。このようなURIの例は、「http://ja.dbpedia.org/resource/×原〇〇子」、「http://ja.dbpedia.org/resource/国立西洋美術館」などである。これらのURIは、定義されたプレフィクスを用いて「dbpedia: ×原〇〇子」、「dbpedia:国立西洋美術館」というデータで表わすことも可能である。
【0057】
変換処理部52によって構造化された行動データの構成例については、後で、図5図6図7を参照しながら説明する。
【0058】
パーソナルデータ管理部53は、変換処理部52による変換処理後の行動データ(構造化行動データと呼ぶ)を保持し、管理する。つまり、パーソナルデータ管理部53は、構造化された行動データを保持する。パーソナルデータ管理部53は、情報処理装置7等の外部の装置からの要求に応じて、パーソナルデータ(行動データ)の検索処理を行うことができる。
【0059】
アクセス制御部57は、外部の装置からのパーソナルデータへのアクセスを制御する。
【0060】
認証部58は、外部の装置からパーソナルデータへのアクセスがある場合の、利用者の認証を行う。認証自体は、既存の技術を用いて行うことができる。認証部58が認証を行うことにより、パーソナルデータ管理装置5は、情報処理装置7からのパーソナルデータへのアクセスに対して、適切なデータだけを渡すようにすることができる。
【0061】
なお、下で言及するDBペディア(DBpedia)は、百科事典サイトから構造化されたデータを抽出するプロジェクトである。DBペディアのデータセットは、大量の事物(人物を含む)の名称と概要とを提供するものである。
【0062】
図4は、情報処理装置7がコンテンツ情報管理装置6から取得するコンテンツ情報の構成の例を示す概略図である。図示するように、コンテンツ情報は、構造化されたテキストのデータとして表わされ得る。なお、この図では、便宜的に行番号を付して示している。コンテンツ情報管理装置6は、このようなデータにより、コンテンツの情報を管理する。ここで、構造化されたテキストのデータとは、テキストデータが構造を有することによりデータに意味が付与されている形態のデータを指している。構造化されたテキストデータは、例えば、RDF、JSON-LD、Microdataなどの記法で記述される。RDFは、「Resource Description Framework」の略である。JSON-LDは、「JavaScript Object Notation for Linked Data」の略であり、即ち、JSONを使用してリンクされたデータをエンコードする記法を表す。Microdataは、ウェブページのコンテンツ内にメタデータをネストするために使用されるWHATWG HTML仕様である。なお、図4では、RDFのTurtle(Terse RDF Triple Language)形式で記述されたデータを示している。図4に示すデータは、下記の通り、放送コンテンツの情報を表している。
【0063】
第1行目から第3行目までは、3種類のプレフィクスを定義している。第2行目で定義される「schema:」は、「http://schema.org」を表す。第3行目で定義される「dbpedia:」は、「http://ja.dbpedia.org/resource/」を表す。
【0064】
第5行目から第12行目までは、識別されるコンテンツの情報を表す。第5行目は、コンテンツを識別するためのコンテンツIDを定義する。第7行目の「schema:name」は、コンテンツ(放送される番組)の名称を表す。第8行目の「schema:description」は、コンテンツに関する記述を表す。本例のコンテンツは「国立西洋美術館におけるxxx」と記述される。第9行目の「schema:actor」は、コンテンツにおける演者を表す。本例における演者は「×原〇〇子」である。なお「dbpedia: ×原〇〇子」という表記は、前記のプレフィクス「dbpedia:」を用いた表記であり、「http://ja.dbpedia.org/resource/×原〇〇子」という一意に識別されるURI(Uniform Resource Identifier)に対応するものである。第10行目の「schema:keywords」は、コンテンツに関するキーワードを表す。本例におけるキーワードは「国立西洋美術館」である。なお「dbpedia:国立西洋美術館」という表記は、前記のプレフィクス「dbpedia:」を用いた表記であり、「http://ja.dbpedia.org/resource/国立西洋美術館」という一意に識別されるURIに対応するものである。第11行目の「schema:genre」は、コンテンツが属するジャンルを表す。本例におけるジャンルは「趣味/教育」である。第12行目の「schema:publication」は、コンテンツが公開される手段を表す。本例では、放送イベントID(第14行目に関連)によって、放送イベントで公開されることが記述されている。
【0065】
上の第9行目および第10行目では、一意に識別可能なURIとして、LOD化されたDBpediaのリソースが用いられている。なお、「LOD」は「Linked Open Data」の略である。つまり、「dbpedia: ×原〇〇子」や「dbpedia:国立西洋美術館」は、公開されているデータである。なお、本例のようなDBpediaに限らず、他のデータを用いてリソースを一意に識別できるようにしてもよい。このようにリソースを一意に識別できるようにすることにより、例えばたまたま同一の表記を有する別の概念を区別することができる。一例として「Apple」という単語に関して、「リンゴ」という果実を表すものであるか企業名を表すものであるかを区別することできる。
【0066】
第14行目から第22行目までは、放送イベントを記述している。第14行目は放送イベントを識別するための放送イベントIDを定義する。第16行目の「schema:startDate」および第17行目の「schema:endDate」は、それぞれ、当該放送イベントの開始日時および終了日時を表す。なお「+09:00」は、協定世界時(UTC)を基準とした時差を表す。第18行目から第21行目までは、属性名「eventId」とその値「29502」を定義する。第22行目の「schema:publishedOn」は、当該放送イベントが放送される放送サービスを表す。本例では、放送サービスID(第24行目に関連)によって、放送サービスが特定されている。
【0067】
第24行目から第37行目までは、放送サービスを記述している。第24行目は放送サービスを識別するための放送サービスIDを定義する。第26行目の「schema:name」は、放送サービスの名称を表す。本例では、その名称は「NHK Eテレ1 東京」である。第27行目の「schema:url」は、当該放送サービスを一意に特定するURL(uniform resource locator)を表す。本例では、URLは「arib://7fe1.7fe1.0408/-1/」である。なお、このURL内の「7fe1」、「7fe1」、「0408」は、16進数を表す表記であり、それぞれ、下記のnetwork_id、ts_id、service_idに対応している。第28行目から第37行目までは、network_id、ts_id、service_idという3つの属性名と、それぞれの属性値を定義するものである。network_idは、ネットワークIDを表すものであり、その値は10進数の32737である。ts_idは、トランスポートストリームIDを表すものであり、その値は10進数の32737である。service_idは、サービスIDを表すものであり、その値は10進数の1032である。放送サービスは、これらの3つのIDによって特定される。
【0068】
図4に示したコンテンツ情報を例にとると、第9行目の出演者情報「schema:actor dbpedia:×原〇〇子」や、第10行目のキーワード情報「schema:keywords dbpedia:国立西洋美術館」が、行動データを抽出するためのキーになり得る。情報処理装置7の関連行動データ抽出部72は、コンテンツ情報に基づいて、例えば「×原〇〇子」や「国立西洋美術館」と一致する行動データを抽出する検索クエリーを生成してよい。また、関連行動データ抽出部72は、「×原〇〇子」や「国立西洋美術館」からLinked Dataとして関連付けられた行動データを抽出する検索クエリーを生成してもよい。Linked Dataとして関連付けられた範囲まで抽出対象を広げる場合には、関連行動データ抽出部72は、コンテンツ情報内の「国立西洋美術館」に対応して、例えば「ル・コルビジェ」を抽出結果として得られるような検索クエリーを生成してよい。
【0069】
つまり、関連行動データ抽出部72は、コンテンツ情報内に含まれる概念に一致する概念やコンテンツ情報内に含まれる概念に関連付けられる概念を有する行動データを、関連行動データとして抽出することができる。
【0070】
図5図6図7のそれぞれは、情報処理装置7がパーソナルデータ管理装置5から取得する、構造化された行動データの構成例を示す概略図である。パーソナルデータ管理装置5は、利用者が利用する複数のサービスに関する情報を、各サービスのサーバー装置等から取得して管理する。
【0071】
図5は、動画配信サービスなどにおいて利用者がコンテンツを視聴した履歴を表すコンテンツ視聴データの例を示す概略図である。図6は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)において利用者が投稿した内容等を表す投稿データの例を示す概略図である。図7は、行動記録サービスにおける行動位置データの例を示す概略図である。この行動記録サービスでは、例えば、利用者の位置を追跡して、位置データの時系列を利用者ごとに蓄積する。これらの構造化された行動データは、パーソナルデータ管理装置5のパーソナルデータ取得部51が取得し、変換処理部52の変換処理によって作成されたデータである。これらの構造化された行動データのそれぞれの詳細について、次に説明する。
【0072】
図5は、前述の通り、利用者のコンテンツ視聴履歴を表す構造化行動データを示す。同図には、便宜的に、行番号を付して示している。第1行目から第4行目までは、プレフィクスを定義するデータである。第5行目から第9行目までは、例えばビデオ・オン・デマンドによる視聴行動を表す。第5行目は、視聴行動を識別するための視聴行動IDの定義である。第7行目の「schema:agent」は、視聴行動のエージェントを表すデータである。第8行目の「schema:startTime」は、視聴行動の開始日時を表すデータである。第9行目の「schema:object」は、当該視聴行動において視聴された動画を特定する情報を表す。本例では、動画ID(第10行目に関連)によって動画が特定されている。
【0073】
第10行目から第15行目までは、動画を特定する情報である。第10行目の動画IDは、動画の種類を一意に識別するIDである。第12行目の「schema:name」は、当該動画の名称を表すデータである。本例では、名称は「●●●の〇〇〇」である。ここで、「●●●」および「〇〇〇」のそれぞれは、特定の概念を表す語である。第13行目の「schema:keywords」は、この動画についてのキーワードを表すデータである。本例では、キーワードとして「dbpedia:〇〇〇」と「dbpedia:●●●」とが挙げられている。第14行目の「schema:url」は、当該動画の所在を表すURLのデータである。本例では、動画は、「https://www.u-tube.com/」というURLで表わされるウェブサイト(動画サイト)の中に存在する。第15行目の「schema:publisher」は、動画の公開者を表す。動画の公開者は、例えば、動画サイトの運営事業者や、動画の制作者等であってよい。本例では、動画の公開者は「U-Tube」というサービスである。
【0074】
つまり、図5の構造化行動データは、利用者のコンテンツ視聴履歴を表すデータであり、視聴対象となった動画の、名称(タイトル)や、概略テキストや、出演者や、その他のキーワード等の情報を含むものである。名称や、概略テキストや、出演者や、キーワード等の情報は、検索処理に向く形式で、パーソナルデータ管理装置5に保持されている。
【0075】
図6は、前述の通り、利用者のSNSへの投稿履歴を表す構造化行動データを示す。同図には、便宜的に、行番号を付して示している。第1行目から第4行目までは、プレフィクスを定義するデータである。第6行目から第13行目までは、1件の投稿の内容等を表すデータである。第6行目は、投稿を一意に識別するための投稿IDの定義である。第8行目の「schema:publisher」は、投稿の公開者を表すデータである。投稿の公開者は、例えば、SNSを運営する事業者等であってよい。本例では、公開者は「speaker」である。第9行目の「schema:agent」は、投稿行動のエージェントを表すデータである。第10行目の「schema:dateCreated」は、当該投稿が生成された日時を表すデータである。本例では、投稿生成日時は「2020年08月02日00時14分46秒(タイムゾーンは日本等)」である。第11行目の「schema:articleBody」は、投稿内容を表すテキスト全体のデータである。本例では、「×原〇〇子可愛い!!」という投稿のテキストである。第12行目の「schema:keywords」は、当該投稿についてのキーワードを表すデータである。本例では、キーワードとして「dbpedia: ×原〇〇子」が挙げられている。第13行目の「schema:identifier」は、SNS内において当該投稿を一意に識別するためのIDのデータである。本例では、当該投稿のIDは「12345678」である。
【0076】
なお、上記第6行目の投稿IDが特定のSNS内において投稿を一意に識別するためのIDであるのに対して、上記第13行目のidentifierは、特定のSNS(本例では「speaker」)内で投稿を一意に識別するためのIDである。なお、これら両者が共通のIDであってもよい。
【0077】
つまり、図6の構造化行動データは、利用者のSNSへの投稿を表すデータであり、投稿されたテキストに含まれる人名やその他のキーワード等の情報を含むものである。人名や、キーワード等の情報は、検索処理に向く形式で、パーソナルデータ管理装置5に保持されている。
【0078】
図7は、前述の通り、利用者の位置(行先)の記録を表す構造化行動データを示す。同図には、便宜的に、行番号を付して示している。第1行目から第4行目までは、プレフィクスを定義するデータである。第6行目から第11行目までは、利用者の訪問先(位置)を表すデータである。第6行目の訪問IDは、当該サービスにおける訪問先を一意に識別するためのIDである。この行動記録サービスにおいてある利用者がある訪問先を訪問する都度、新たな訪問IDが付与されるものである。第8行目の「schema:agent」は、訪問行動のエージェントを表すデータである。第9行目の「schema:startTime」および第10行目の「schema: endTime」は、それぞれ、当該訪問の開始日時および終了日時を表すデータである。なお、開始日時と終了日時とが同一であってもよい。本例では、開始日時も終了日時も「2020年08月02日00時44分46秒(タイムゾーンは日本等)」である。第11行目の「schema:object」は、訪問先施設等を表すデータである。本例での訪問先施設等は「dbpedia:写真美術館」である。
【0079】
つまり、図7の構造化行動データは、利用者の位置(行先等)に基づくデータであり、位置に関連付けられた地名や、施設名や、人名やその他のキーワード等の情報を含むものである。地名や、施設名や、人名や、他のキーワード等の情報は、検索処理に向く形式で、パーソナルデータ管理装置5に保持されている。
【0080】
以上、図5図6図7を参照しながら説明したように、構造化行動データは、利用者の行動データに含まれる概念情報に関する一意なURIに関連付けた形態とした行動データである。
【0081】
図8は、情報処理装置7による動作の手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って動作手順を説明する。
【0082】
まず、ステップS11において、情報処理装置7のコンテンツ情報取得部71は、コンテンツ情報管理装置6からコンテンツ情報を取得する。このコンテンツ情報は、情報処理装置7が利用者に対して提示する可能性のあるコンテンツの情報である。
【0083】
次に、ステップS12において、情報処理装置7のコンテンツ情報取得部71は、ステップS11で取得したコンテンツ情報から、出演者情報やキーワード情報を抽出する。コンテンツ情報取得部71は、抽出した出演者情報やキーワード情報を、関連行動データ抽出部72に渡す。
【0084】
次に、ステップS13において、情報処理装置7の関連行動データ抽出部72は、ステップS12で抽出された出演者情報やキーワード情報を基に、行動データを検索する処理を行う。検索対象の行動データは、パーソナルデータ管理装置5から提供されるデータである。行動データの例は、図5図6図7を参照しながら説明した通りである。これらの図で例示した通り、構造化された行動データは、「schema:keywords」や「schema:object」といった項目で表わされる概念を含んでいる。関連行動データ抽出部72は、コンテンツ情報から抽出された出演者情報やキーワード情報をマッチングさせることにより、コンテンツ情報に関連する行動データを抽出する。
【0085】
次に、ステップS14において、情報処理装置7の関連行動データ抽出部72は、ステップS13での検索処理の結果として、該当するデータが存在したか否かを判定する。該当情報があった場合(ステップS14:YES)には、次のステップS15に進む。該当情報がなかった場合(ステップS14:NO)には、ステップS17に飛ぶ。
【0086】
ステップS15に進んだ場合には、情報処理装置7の関連行動データ抽出部72は、検索結果として得られた行動データから、関連性内容を抽出する。関連行動データ抽出部72は、抽出した関連性内容のデータを、関連性情報付与部73に渡す。例えば、コンテンツ情報に含まれる概念(キーワード等)と、検索結果の行動データに含まれる概念(キーワード等)とが、同一または相互に関連するものである場合に、その概念は関連性内容である。一例として、図4のコンテンツ情報の第9行目の「schema:actor dbpedia:×原〇〇子」と、図6の行動データの第12行目の「schema:keywords dbpedia: ×原〇〇子」とは、これら両者を関連付ける関連性内容として抽出されるものである。
【0087】
次に、ステップS16において、情報処理装置7の関連性情報付与部73は、ステップS15で抽出された関連性内容のデータを、提示対象とするコンテンツ情報に付与する。
【0088】
次に、ステップS17において、情報処理装置7のコンテンツ情報提示部74は、コンテンツ情報取得部71が取得したコンテンツ情報を提示する。具体的には、コンテンツ情報提示部74は、コンテンツ情報を、情報処理装置7の液晶ディスプレイ等に表示する。なお、コンテンツ情報提示部74が提示するコンテンツ情報には、関連性内容のデータが付与されている場合とされていない場合とがある。ステップS16の処理を通る場合(即ち、ステップS14の判定結果が「YES」であった場合)には、そしてその場合のみに、提示されるコンテンツ情報に、関連性内容のデータが付与されている。
【0089】
ステップS17の処理が終了すると、情報処理装置7は、本フローチャート全体の処理を終了する。
【0090】
次に、図9および図10を参照しながら、情報処理装置7によるコンテンツ情報の提示の方法について説明する。
【0091】
図9は、情報処理装置のコンテンツ情報提示部74が画面に表示するコンテンツ情報の一例を示す概略図である。図示するスマートフォンの画面に表示されているコンテンツ情報201は、放送コンテンツの内容の告知を含む情報である。情報処理装置7の利用者は、図9のように提示される画面に基づいてコンテンツ(放送番組)の情報を得ることができる。また、情報処理装置7の画面上のコンテンツ情報を例えばタップする操作等に基づいて、当該コンテンツを受信・再生したり、当該コンテンツの受信を予約したりできるようにしてもよい。なお、図9の画面例は、コンテンツ情報201に関連性内容の情報が付与されていない場合の例である。
【0092】
図10は、情報処理装置のコンテンツ情報提示部74が画面に表示するコンテンツ情報の一例を示す概略図である。本例では、コンテンツ情報201に加えて、付与情報202が画面上に表示されている。この付与情報202は、関連性情報付与部73が付与した情報である。本例における付与情報202は「こちらの番組にはあなたが過去に投稿した人物が出演しています」というテキストを含んでいる。例えば、図4に例示したコンテンツ情報の第9行目には、出演者の情報として「schema:actor dbpedia: ×原〇〇子」というデータが含まれている。この出演者の情報に基づいて関連行動データ抽出部72が行動情報を検索した場合に、例えば図6の行動データの第12行目に示した「schema:keywords dbpedia: ×原〇〇子」というデータが該当する。図6の行動データは、当該利用者によるSNS投稿の履歴を表すものであるため、このような関連性が発券された場合には上記のような「こちらの番組にはあなたが過去に投稿した人物が出演しています」という付与情報を、関連性情報付与部73が付与する。その結果、図10に示すような、関連性内容の情報が付与された形でのコンテンツ情報の提示が行われる。
【0093】
図11は、情報システム1を構成する各装置の内部構成の例を示すブロック図である。各装置(パーソナルデータ管理装置5、コンテンツ情報管理装置6、情報処理装置7のそれぞれ)は、コンピューターを用いて実現され得る。図示するように、そのコンピューターは、中央処理装置901と、RAM902と、入出力ポート903と、入出力デバイス904や905等と、バス906と、を含んで構成される。コンピューター自体は、既存技術を用いて実現可能である。中央処理装置901は、RAM902等から読み込んだプログラムに含まれる命令を実行する。中央処理装置901は、各命令にしたがって、RAM902にデータを書き込んだり、RAM902からデータを読み出したり、算術演算や論理演算を行ったりする。RAM902は、データやプログラムを記憶する。RAM902に含まれる各要素は、アドレスを持ち、アドレスを用いてアクセスされ得るものである。なお、RAMは、「ランダムアクセスメモリー」の略である。入出力ポート903は、中央処理装置901が外部の入出力デバイス等とデータのやり取りを行うためのポートである。入出力デバイス904や905は、入出力デバイスである。入出力デバイス904や905は、入出力ポート903を介して中央処理装置901との間でデータをやりとりする。バス906は、コンピューター内部で使用される共通の通信路である。例えば、中央処理装置901は、バス906を介してRAM902のデータを読んだり書いたりする。また、例えば、中央処理装置901は、バス906を介して入出力ポートにアクセスする。
【0094】
なお、上述した実施形態におけるパーソナルデータ管理装置5、コンテンツ情報管理装置6、情報処理装置7が持つ少なくとも一部の機能をコンピューターで実現することができる。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピューターシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリー等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。つまり、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、非一過性の(non-transitory)コンピューター読み取り可能な記録媒体であってよい。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、一時的に、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0095】
以上、実施形態を説明したが、本発明はさらに次のような変形例でも実施することが可能である。
【0096】
[変形例]
上記の実施形態では、情報システム1は、コンテンツ情報をまず決めて、そのコンテンツ情報に基づいて、関連する行動データを検索するようにしていた。情報システム1は、このような形態に限らず、別の形態で、行動データに基づく関連性情報を付与したコンテンツ情報を提示するようにしてもよい。具体的には、情報処理装置7の関連行動データ抽出部72が特定の利用者の行動データを抽出(パーソナルデータ管理装置5から取得)する。次に、コンテンツ情報取得部71が、上記行動データに含まれる各種概念とのマッチングにより、コンテンツ情報を検索し、取得する。関連性情報付与部73が、マッチした概念に基づく関連性情報を、コンテンツ情報に付与する。コンテンツ情報提示部74は、関連性情報付与部73が付与した関連性情報とともに、コンテンツ情報を提示する。このような方法によっても、情報処理装置7は、関連性情報が付加されたコンテンツ情報を利用者に対して提示することができる。
【0097】
つまり、この変形例では、コンテンツ情報取得部71は、関連行動データ抽出部72が取得した行動データが含む概念情報に基づいて、その概念情報に関連する前記コンテンツ情報を取得する。また、関連性情報付与部73は、その概念情報に関する関連性情報を、コンテンツ情報に付与する。
【0098】
以上説明したように、本実施形態あるいは変形例によれば、情報処理装置7は、コンテンツ情報と関連する利用者個人の行動データをコンテンツ情報に付与することができる。また、パーソナルデータ管理装置5は、上記のような情報処理装置7に行動データを提供するために、キーワード等で検索可能な形式の構造化されたデータを保持することができる。
【0099】
これらにより、情報処理装置7は、コンテンツ情報を利用者自身の行動と関連付けて提供することができる。利用者は、自身の行動との関わりを通して提示される情報に基づき、「ジブンゴト」としてコンテンツに興味あるいは関心を持つことが期待される。つまり、情報処理装置は、様々なパーソナルデータを用いた形でコンテンツ情報を提示できる。
【0100】
以上、この発明の実施形態および変形例について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、例えば、コンテンツを配信する事業等で利用することができる。但し、本発明の利用範囲はここに例示したものには限られない。
【符号の説明】
【0102】
1 情報システム
5 パーソナルデータ管理装置
6 コンテンツ情報管理装置
7 情報処理装置
9 通信ネットワーク
71 コンテンツ情報取得部
72 関連行動データ抽出部
73 関連性情報付与部
74 コンテンツ情報提示部
51 パーソナルデータ取得部
52 変換処理部
53 パーソナルデータ管理部
57 アクセス制御部
58 認証部
201 コンテンツ情報
202 付与情報
901 中央処理装置
902 RAM
903 入出力ポート
904,905 入出力デバイス
906 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11