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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022119619
(43)【公開日】2022-08-17
(54)【発明の名称】配線基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/09 20060101AFI20220809BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20220809BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
H05K1/09 C
H05K1/02 N
H01L23/12 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021016875
(22)【出願日】2021-02-04
(71)【出願人】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】風間 義和
【テーマコード(参考)】
4E351
5E338
【Fターム(参考)】
4E351AA03
4E351AA04
4E351BB01
4E351BB38
4E351CC03
4E351CC06
4E351CC11
4E351CC27
4E351DD04
4E351DD19
4E351DD20
4E351DD40
4E351GG06
4E351GG20
5E338AA01
5E338AA02
5E338AA03
5E338AA16
5E338CC04
5E338EE11
(57)【要約】
【課題】絶縁性を確保し、より大きな電流を流すことができる配線基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】配線基板は、絶縁層と、前記絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、を有し、前記配線層は、めっき層と、前記めっき層の上に形成され、導電性材料の焼結体からなる導電層と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、
を有し、
前記配線層は、
めっき層と、
前記めっき層の上に形成され、導電性材料の焼結体からなる導電層と、
を有することを特徴とする配線基板。
【請求項2】
前記導電層の内部に隙間が存在することを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記めっき層及び前記導電層の厚さ方向に平行な面の電子顕微鏡観察を行ったときに、前記導電層が前記めっき層よりも疎であることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
【請求項4】
前記めっき層は、銅めっき層であり、
前記焼結体は、銅焼結体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項5】
絶縁層の一方の面にめっき層を形成する工程と、
前記めっき層の上に、導電性材料の焼結体からなる導電層を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項6】
前記めっき層を形成する工程は、
めっき法により第1層を前記一方の面に形成する工程と、
前記第1層をエッチングして前記めっき層とする工程と、
を有することを特徴とする請求項5に記載の配線基板の製造方法。
【請求項7】
前記導電層を形成する工程は、
前記めっき層を覆い、導電性粒子を含む感光性導電材料を設ける工程と、
前記感光性導電材料の露光、現像及び焼成を行うことにより、前記めっき層の上に、前記導電性粒子の焼結体からなる焼結層を得る工程と、
を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の配線基板の製造方法。
【請求項8】
前記感光性導電材料を設ける工程と前記焼結層を得る工程とを複数回繰り返すことを特徴とする請求項7に記載の配線基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配線基板においては、絶縁層の一方の面の上に配線層が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第10764995号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配線基板は用途によって、配線層に大きな電流が流れることがある。配線基板に大電流を流すために、配線の厚さを高くすることが考えられるが、配線ピッチによっては絶縁が十分に確保できない問題が生じる。
【0005】
本開示は、絶縁性を確保し、より大きな電流を流すことができる配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態によれば、絶縁層と、前記絶縁層の一方の面に設けられた配線層と、を有し、前記配線層は、めっき層と、前記めっき層の上に形成され、導電性材料の焼結体からなる導電層と、を有する配線基板が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、絶縁性を確保し、より大きな電流を流すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】参考例に係る配線層の形成方法を示す断面図である。
図2】参考例においてめっき層を厚く形成した場合の配線を示す断面図である。
図3】第1実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
図4】導電層の一例を示す模式的断面図である。
図5】第1実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図(その1)である。
図6】第1実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図(その2)である。
図7】第1実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図(その3)である。
図8】第1実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図(その4)である。
図9】第1実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図(その5)である。
図10】第1実施形態に配線基板の使用形態を示す断面図である。
図11】第2実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
図12】第3実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
図13】第4実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願発明者は、大電流化の要請に応えるべく鋭意検討を行った。例えば、配線層に含まれる配線の断面積を大きくすれば、大きな電流を流すことができる。ただし、配線の幅を大きくした場合には、配線基板が大面積化してしまう。その一方で、配線の厚さを大きくした場合には、配線基板の大面積化は避けられると考えられる。そこで、本願発明者は、配線層をサブトラクティブ法により厚く形成することについて検討した。
【0010】
しかしながら、配線層をサブトラクティブ法により厚く形成した場合には、隣り合う配線の間での絶縁性を確保しにくくなることが明らかになった。ここで、参考例に基づいて、絶縁性を確保しにくくなる現象について説明する。図1は、参考例に係る配線層の形成方法を示す断面図である。本開示では、便宜上、絶縁層の一方の側を上側ということがあり、他方の側を下側ということがある。また、絶縁層の上記一方の側の面を一方の面又は上面、上記他方の側の面を他方の面又は下面ということがある。但し、配線基板は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。
【0011】
この参考例では、絶縁層の一方の面に配線層を形成する。配線層の形成にあたり、図1(a)に示すように、絶縁層910の一方の面にシード層951を形成し、シード層951の上にめっき層952を形成する。ここでは、シード層951及びめっき層952の総厚さが100μmであるとする。
【0012】
次いで、図1(b)に示すように、隣り合う配線の間のスペースに対応する開口961を備えたレジスト層960をめっき層952の上に形成する。ここでは、後述するめっき層952及びシード層951のエッチング後において隣り合うめっき層952の上端の間の距離L0(図1(c)参照)が200μmになるように、開口961が形成されているとする。
【0013】
その後、図1(c)に示すように、レジスト層960をマスクとして用いてめっき層952及びシード層951をエッチングして配線959を形成する。このとき、エッチングはめっき層952の上面に垂直には進行せず、図1(c)に示すように、テーパ状に進行する。従って、シード層951が絶縁層910に接するボトム部分において、隣り合うシード層951の下端の間の距離L1は、隣り合うめっき層952の上端の間の距離L0よりも小さくなる。例えば、距離L1は140μmとなる。配線基板の用途において距離L1が140μm以上であれば十分な絶縁性が確保できるといえる場合、この方法で得られた配線959に特に問題はない。
【0014】
しかしながら、大電流化に応えるべくめっき層952を厚く形成した場合、次のように、100μm以上の距離L1が得られなくなることがある。図2は、参考例においてめっき層を厚く形成した場合の配線を示す断面図である。ここでは、シード層951及びめっき層952の総厚さが200μmであるとする。この場合、隣り合うめっき層952の上端の間の距離L0が200μmとなるレジスト層960をマスクとして用いると、ボトム部分での隣り合う配線959の間の距離L1は更に小さくなる。例えば、距離L1は40μmとなる。従って、この方法で得られた配線959は十分な絶縁性を確保できないこととなる。
【0015】
シード層951及びめっき層952の総厚さを200μmとしながら距離L1を140μm以上とするために、距離L0を大きくすることも考えられる。しかしながら、この場合には、配線の幅を大きくした場合と同様に、配線基板が大面積化してしまう。
【0016】
本願発明者は、これらの新たな知見に基づき下記の諸態様に想到した。
【0017】
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
【0018】
(第1実施形態)
[配線基板の構造]
まず、第1実施形態に係る配線基板の構造について説明する。図3は、第1実施形態に係る配線基板を示す断面図である。図3(b)は図3(a)中の一部を拡大して示す断面図である。
【0019】
第1実施形態に係る配線基板1では、絶縁層10にビアホール21が形成されている。例えば、ビアホール21の径は、絶縁層10の一方の端部(上端)において、他方の端部(下端)よりも大きくなっており、ビアホール21の側面はテーパ状の傾斜面となっている。複数のビアホール21が形成されていてもよい。絶縁層10は、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁樹脂から構成されている。
【0020】
ビアホール21内と、絶縁層10の一方の面11の上に、複数の配線59を含む配線層54が形成されている。配線層54は、シード層51と、シード層51の上に形成されためっき層52と、めっき層52の上に形成された導電層53とを有する。シード層51は、例えば銅層である。めっき層52は、例えば銅めっき層である。導電層53は、例えば銅焼結体等の焼結体からなる。シード層51は、絶縁層10の他方の面12においてビアホール21から露出している。導電層53は、互いに積層された複数の焼結層73を含んでいてもよく、単一の焼結層73を含んでいてもよい。配線層54の表面にめっき処理が施されていてもよい。
【0021】
導電層53の幅の大きさは、めっき層52の上面(導電層53と接する面)の幅の大きさと同じであっても良い。また、導電層53は、焼結により形成されるため、めっき層52の上面の幅よりも小さく、めっき層52の上面の一部が露出しても良い。導電層53は、めっき層52の下面(シード層51を接する面)の幅の大きさより小さい。導電層53において、複数の焼結層73から構成する場合は、焼結層73の側面は、図3に示すように面一としても良いし、窪んだり、突出したりしていても良い。
【0022】
図4は、図3(b)の点線囲み線Aの部分を拡大した導電層53の一例を示す模式的断面図である。導電層53を構成する焼結体に鬆があってもよい。つまり、図4に示すように、導電層53の内部に隙間57が存在してもよい。めっき層52には鬆(隙間)は存在しない。また、導電層53の表面は、凸凹していても良い。めっき層52及び導電層53の厚さ方向に平行な面の電子顕微鏡観察を行ったときに、導電層53がめっき層52よりも疎であってもよい。また、めっき層52の電気抵抗率が導電層53の電気抵抗率よりも低くてもよい。
【0023】
[配線基板の製造方法]
次に、第1実施形態に係る配線基板1の製造方法について説明する。図5図9は、第1実施形態に係る配線基板1の製造方法を示す断面図である。図9(a)~(c)は、それぞれ図6(c)、図8(a)、図8(b)中の一部を拡大して示す断面図である。
【0024】
まず、図5(a)に示すように、支持基板20を準備し、支持基板20の上に絶縁層10を形成する。絶縁層10としては、例えばエポキシ樹脂層、ポリイミド樹脂層等の絶縁樹脂層を形成することができる。絶縁層10は、支持基板20に接する面12と、その反対側の面11とを有する。
【0025】
次いで、図5(b)に示すように、絶縁層10にビアホール21を形成する。ビアホール21は、例えば、絶縁層10の上側からレーザ光を照射することにより形成することができる。また、ビアホール21をフォトリソグラフィ法によって形成してもよい。
【0026】
次いで、図5(c)に示すように、絶縁層10の一方の面11と、ビアホール21の側面と、支持基板20のビアホール21から露出した面とにシード層51を形成する。シード層51は、例えばスパッタ法により形成することができる。
【0027】
次いで、図6(a)に示すように、シード層51を給電経路として電解銅めっきを行うことで、シード層51の上にめっき層52を形成する。めっき層52の厚さは、例えば50μm~100μm程度とする。
【0028】
次いで、図6(b)に示すように、隣り合う配線59の間のスペースに対応する開口61を備えたレジスト層60をめっき層52の上に形成する。レジスト層60としては、例えば、ドライフィルムレジスト等を用いることができ、露光及び現像によりレジスト層60に開口61を形成する。
【0029】
次いで、図6(c)に示すように、レジスト層60をマスクとして用いてめっき層52及びシード層51をエッチングする。このとき、エッチングはめっき層52の上面に垂直には進行せず、図9(a)に示すように、テーパ状に進行する。従って、シード層51が絶縁層10に接するボトム部分において、隣り合うシード層51の下端の間の距離L1は、隣り合うめっき層52の上端の間の距離L0よりも小さくなる。本実施形態では、このようなエッチングの特性を考慮して、隣り合うシード層51の間で十分な絶縁性が確保できるように、隣り合うめっき層52の上端の間の距離L0を設定しておく。エッチング前のめっき層52は第1層の一例である。
【0030】
次いで、図7(a)に示すように、レジスト層60を除去し、めっき層52及びシード層51を覆う感光性導電材料70を設ける。感光性導電材料70は、例えば、基剤としての感光性有機材料と、金、銀、銀パラジウム合金、銅、白金又はタングステン等の導電性粒子とを含む。ここでは、感光性有機材料としてネガ型の感光性有機材料を用いるが、ポジ型の感光性有機材料を用いてもよい。感光性導電材料70は、例えば塗布により設けることができる。フィルム状の感光性導電材料を用いてもよい。例えば、感光性導電材料70の厚さは、めっき層52の上で5μm~15μm程度とする。なお、感光性導電材料70は、絶縁層10に予め形成しておいたアライメントマーク(図示せず)が確認できるように設けることが好ましい。例えば、感光性導電材料70は、アライメントマーク(図示せず)を露出して設けることが好ましい。
【0031】
次いで、図7(b)に示すように、感光性導電材料70のめっき層52の上の部分を露光することにより、露光部71を形成する。感光性導電材料70の残部は未露光部72となる。感光性導電材料70の露光の際に、アライメントマークを用いた位置合わせを行うことができる。
【0032】
次いで、感光性導電材料70を現像する。この結果、図7(c)に示すように、未露光部72が現像液に溶解して除去され、露光部71がめっき層52の上に残存する。
【0033】
次いで、図8(a)及び図9(b)に示すように、露光部71の焼成を行うことにより、導電性粒子の焼結体からなる焼結層73を得る。焼結層73の厚さは、概ね、感光性導電材料70のめっき層52の上の部分の厚さと同程度であり、例えば5μm~15μm程度である。
【0034】
次いで、感光性導電材料70の塗布(図7(a))から露光部71の焼成(図8(a))までを繰り返し、図8(b)及び図9(c)に示すように、複数の焼結層73を含む導電層53を得る。この結果、シード層51、めっき層52及び導電層53を備えた配線層54が得られる。上記の繰り返しを省略して、導電層53が単一の焼結層73から構成されていてもよい。配線層54に、ニッケルめっき処理、パラジウムめっき処理及び金めっき処理をこの順で施してもよい。他のめっき処理を配線層54に施してもよい。配線層54に複数の配線59が含まれる。このようにして、配線基板1を得ることができる。
【0035】
次いで、配線基板1を支持基板20から取り外す。
【0036】
本実施形態では、エッチング後のめっき層52の上に導電層53を形成している。また、導電層53の形成に際しては、感光性導電材料70の露光、現像及び焼成を行って焼結層73を形成し、これを適宜繰り返す。このため、めっき層52を厚く形成せずとも、大電流を流すために十分な厚さの配線層54を得ることができる。つまり、本実施形態によれば、大面積化を避けつつ、十分な絶縁性を確保しながら、より大きな電流を流すことが可能となる。
【0037】
ここで、第1実施形態に配線基板1の使用形態の一例について説明する。図10は、第1実施形態に配線基板1の使用形態を示す断面図である。
【0038】
図10に示すように、配線基板1は、例えば他方の面12に半導体素子30が搭載されて使用される。このとき、配線基板1の他方の面12から露出したシード層51が接続部41として機能する。半導体素子30は、例えば、能動素子としての電子部品(例えば、中央処理装置(central processing unit:CPU)やメモリ等のシリコンチップ)やMOS型電界効果トランジスタ(field effect transistor:FET)等のトランジスタ又はレジスタ等である。半導体素子30の一方の面に複数の電極31が設けられている。電極31はビアホール21に対応するように配置されており、一部の接続部41に接続される。また、他の接続部41は、他の半導体素子に接続されてもよく、他の配線基板に接続されてもよい。また、絶縁層10の一方の面11に、配線層54の表面の一部(導電層53の表面の一部)を露出する開口部を備えた保護絶縁層(ソルダーレジスト層など)を形成してもよい。導電層53の表面に凸凹が形成されている場合、この凸凹により接触面積が増えるため、保護絶縁層との密着性を向上させることができる。また、はんだ等の接続部材においても、導電層53の表面に設けられた凸凹により接触面積が増えるため、密着性を向上させることができる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図11は、第2実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
【0040】
図11に示すように、第2実施形態に係る配線基板2は、配線基板1においてシード層51のビアホール21から露出している面の上に配線層154を有する。配線層154は、シード層51に接するシード層151と、シード層151の他方の側に形成されためっき層152とを有する。
【0041】
他の構成は第1実施形態と同様である。
【0042】
第2実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0043】
第2実施形態では、例えば、配線層154が半導体素子、他の配線基板との接続部として用いられる。
【0044】
第2実施形態に係る配線基板2を製造する際には、例えば、配線基板1を製造した後、サブトラクティブ法により配線層154を形成してもよい。
【0045】
配線層154がめっき層152の上に導電層53と同様の導電層を更に有してもよい。
【0046】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図12は、第3実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
【0047】
図12に示すように、第3実施形態に係る配線基板3は、絶縁層10に埋め込まれ、他方の面12に露出するめっき層252を有する。ビアホール21は、一方の面11からめっき層252の一方の面に達しており、シード層51は、めっき層252の一方の面に接する。めっき層252の表面(半導体素子30と接続される面)は、絶縁層10の他方の面12と面一とすることができる。
【0048】
他の構成は第1実施形態と同様である。
【0049】
第3実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0050】
第3実施形態では、例えば、めっき層252が半導体素子、他の配線基板との接続部として用いられる。
【0051】
第3実施形態に係る配線基板3を製造する際には、例えば、支持基板20として、一方の面に剥離可能な銅箔が形成された支持基板を用い、絶縁層10の形成前に銅箔の上にめっき層252を形成してもよい。
【0052】
めっき層252の表面(半導体素子30と接続される面)が他方の面12から凹んでいてもよい。
【0053】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。図13は、第4実施形態に係る配線基板を示す断面図である。
【0054】
図13に示すように、第4実施形態に係る配線基板4では、絶縁層10の上に絶縁層91が形成されている。絶縁層91には、配線層54の接続部に到達するビアホール22が形成されており、絶縁層91の上に、ビアホール22内のビア導体を介して配線層54に接続される配線層55が形成されている。更に、絶縁層91の上に絶縁層92が形成されている。絶縁層92には、配線層55の接続部に到達するビアホール23が形成されており、絶縁層92の上に、ビアホール23内のビア導体を介して配線層55に接続される配線層56が形成されている。配線層55及び56は、配線層54と同様に、シード層、めっき層及び導電層を有する。
【0055】
他の構成は第1実施形態と同様である。このように、第4実施形態には、多層配線が設けられている。
【0056】
第4実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0057】
第4実施形態に係る配線基板4を製造する際には、例えば、第1実施形態において、配線基板1を支持基板20から取り外す前に、絶縁層91、配線層55、絶縁層92及び配線層56をこの順で形成し、配線層56の形成後に配線基板4を支持基板20から取り外してもよい。配線層55及び56は、配線層54と同様の方法で形成する。
【0058】
なお、本開示において、配線基板がコアを有していてもよく、コアを有していなくてもよい。
【0059】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0060】
1、2、3、4 配線基板
10、91、92 絶縁層
11、12 面
20 支持基板
21、22、23 ビアホール
30 半導体素子
51、151 シード層
52、152、252 めっき層
53 導電層
54、55、56、154 配線層
57 隙間
59 配線
60 レジスト層
61 開口
70 感光性導電材料
73 焼結層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13