(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022122583
(43)【公開日】2022-08-23
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20220816BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20220816BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/42 F
G03G21/00 386
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021019920
(22)【出願日】2021-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金澤 勇樹
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061CQ45
2H270NC06
2H270QA33
2H270QB05
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA14
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示した場合でも、停止の対象となる処理が存在しない場合には停止ボタンを押下した場合に何の状態変化も行わない場合と比較して、停止ボタンを押下した際の挙動をユーザにとって分かり易いものとする。
【解決手段】表示制御部33は、実行中の処理を一時停止させるためのストップボタン41を、停止可能な実行中のジョブが存在しない場合にも操作パネル42内の操作画面上に表示し、ストップボタン41が押下された際に、一時停止の対象となるジョブが存在しない場合には、実行完了済みのジョブの一覧を表示する。また、表示制御部33は、表示されているストップボタン41が押下された際に、停止の対象となるジョブが存在する場合には、実行中のジョブを一時停止して、一時停止した実行中及び実行待のジョブのリストを表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示し、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在しない場合には、実行完了済みの処理の一覧を表示し、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在する場合には、実行中の処理を停止して、停止した実行中及び実行待の処理のリストを表示する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在しない場合には、停止可能な処理が存在しない旨を前記操作画面上に通知する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が1つだけ存在する場合には、当該処理の設定内容を変更可能な画面を前記操作画面上に表示する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
停止の対象となった処理の設定内容を変更可能な前記画面では、当該処理の実行を中止するための中止ボタンが表示される請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記停止ボタンが有効ではない状態において前記停止ボタンが押下された場合、停止ボタンの操作は無効である旨を前記操作画面上に通知する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記停止ボタンが有効ではない状態が、自装置において障害が発生していることにより処理の実行が不可能な状態である請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記停止ボタンが、実行中の処理を一時的に停止させるための一時停止ボタンである請求項1から6のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示するステップと、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在しない場合には、実行完了済みの処理の一覧を表示するステップと、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在する場合には、実行中の処理を停止して、停止した実行中及び実行待の処理のリストを表示するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ジョブ開始後にストップキーが押下された場合、ジョブ開始してからの経過時間が閾値未満の場合にはジョブを停止し、閾値以上の場合にはジョブの進行状況を確認して現時点でジョブの設定が変更可能な場合にはジョブを停止せずに変更可能な設定項目を抽出して表示するようにした画像処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、ストップキーをソフトウェアボタンにより実現する場合に、ソフトウェアのストップキーを他のソフトウェアボタンよりも優先的に押下可能なようにした画像形成装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、ログインしているユーザからのプリントジョブの一時停止要求を受け付けた場合、全てのジョブを一時停止して、ジョブ実行ユーザIDが、ログイン中のユーザのユーザIDと一致するジョブのみを一覧表示し、一覧表示したジョブの中から選択されたジョブのみを中止するようにした画像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-028372号公報
【特許文献2】特開2012-221068号公報
【特許文献3】特開2019-130868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、実行中の処理を停止させるための停止ボタンをソフトウェア処理によって操作画面上に表示させるようなことが行われている。このような停止ボタンを操作画面上に常に表示した場合、停止可能な処理が存在しない場合には停止ボタンを押下しても何の状態変化も得られず、ユーザにとっては停止ボタンを正しく押下できたのか分かり難い。
【0007】
本発明の目的は、実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示した場合でも、停止の対象となる処理が存在しない場合には停止ボタンを押下した場合に何の状態変化も行わない場合と比較して、停止ボタンを押下した際の挙動をユーザにとって分かり易いものとすることができる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示し、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在しない場合には、実行完了済みの処理の一覧を表示し、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在する場合には、実行中の処理を停止して、停止した実行中及び実行待の処理のリストを表示する。
【0009】
本発明の第2態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在しない場合には、停止可能な処理が存在しない旨を前記操作画面上に通知する。
【0010】
本発明の第3態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が1つだけ存在する場合には、当該処理の設定内容を変更可能な画面を前記操作画面上に表示する。
【0011】
本発明の第4態様の情報処理装置は、第3態様の情報処理装置において、停止の対象となった処理の設定内容を変更可能な前記画面では、当該処理の実行を中止するための中止ボタンが表示される。
【0012】
本発明の第5態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、前記停止ボタンが有効ではない状態において前記停止ボタンが押下された場合、停止ボタンの操作は無効である旨を前記操作画面上に通知する。
【0013】
本発明の第6態様の情報処理装置は、第5態様の情報処理装置において、前記停止ボタンが有効ではない状態が、自装置において障害が発生していることにより処理の実行が不可能な状態である。
【0014】
本発明の第7態様の情報処理装置は、第1態様から第6態様までのいずれか1つの態様の情報処理装置において、前記停止ボタンが、実行中の処理を一時的に停止させるための一時停止ボタンである。
【0015】
本発明の第8態様のプログラムは、実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示するステップと、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在しない場合には、実行完了済みの処理の一覧を表示するステップと、
表示されている前記停止ボタンが押下された際に、停止の対象となる処理が存在する場合には、実行中の処理を停止して、停止した実行中及び実行待の処理のリストを表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の第1態様の情報処理装置によれば、実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示した場合でも、停止の対象となる処理が存在しない場合には停止ボタンを押下した場合に何の状態変化も行わない場合と比較して、停止ボタンを押下した際の挙動をユーザにとって分かり易いものとすることができる。
【0017】
本発明の第2態様の情報処理装置によれば、停止ボタンにより停止の対象となる処理が存在しない場合でも、ユーザが停止ボタンを押下したことを認識することができる。
【0018】
本発明の第3態様の情報処理装置によれば、ユーザは、他の操作を必要とすることなく、停止ボタンにより実行を停止させた処理の設定内容を変更することができる。
【0019】
本発明の第4態様の情報処理装置によれば、ユーザが停止させた処理の実行を中止したい場合には、その処理の実行を中止することが可能となる。
【0020】
本発明の第5態様の情報処理装置によれば、停止ボタンが有効ではない状態の場合でも、ユーザが停止ボタンを押下したことを認識することができる。
【0021】
本発明の第6態様の情報処理装置によれば、自装置において障害が発生して停止ボタンが有効ではない状態の場合でも、ユーザが停止ボタンを押下したことを認識することができる。
【0022】
本発明の第7態様の情報処理装置によれば、実行中の処理を一時的に停止させるための一時停止ボタンを、一時停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示した場合でも、一時停止の対象となる処理が存在しない場合には一時停止ボタンを押下した場合に何の状態変化も行わない場合と比較して、一時停止ボタンを押下した際の挙動をユーザにとって分かり易いものとすることができる。
【0023】
本発明の第8態様のプログラムによれば、実行中の処理を停止させるための停止ボタンを、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも操作画面上に表示した場合でも、停止の対象となる処理が存在しない場合には停止ボタンを押下した場合に何の状態変化も行わない場合と比較して、停止ボタンを押下した際の挙動をユーザにとって分かり易いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態の画像形成システムのシステム構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態における画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態における画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における画像形成装置10に備えられた、いわゆるタッチパネル方式の操作パネル42の一例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態の画像形成装置10においてストップボタン41が押下された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図6】操作パネル42に表示されるジョブ操作が不可である旨のメッセージ表示例を示す図である。
【
図7】操作パネル42内に表示される実行完了ジョブの一覧リスト画面の表示例を示す図である。
【
図8】操作パネル42内に表示されるジョブの設定画面例を示す図である。
【
図9】操作パネル42内に表示される実行中/実行待ちジョブのリスト画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態の画像形成システムの構成を示す図である。
【0027】
本発明の一実施形態の画像形成システムは、
図1に示されるように、ネットワーク30により相互に接続された画像形成装置10、および端末装置20により構成される。端末装置20は、印刷データを生成して、ネットワーク30経由にて生成した印刷データを画像形成装置10に対して送信する。画像形成装置10は、端末装置20から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。なお、画像形成装置10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。
【0028】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10のハードウェア構成を
図2に示す。
【0029】
画像形成装置10は、
図2に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ等の記憶装置13、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置15、スキャナ16、プリントエンジン17を有する。これらの構成要素は、制御バス18を介して互いに接続されている。
【0030】
プリントエンジン17は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て印刷用紙等の記録媒体上に画像を印刷する。
【0031】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明するが、当該プログラムをCD-ROM等の記憶媒体に格納してCPU11に提供することも可能である。
【0032】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0033】
本実施形態の画像形成装置10は、
図3に示されるように、認証部31と、操作入力部32と、表示制御部33と、表示部34と、データ送受信部35と、ジョブ制御部36と、画像読取部37と、データ格納部38と、画像出力部39とを備えている。
【0034】
認証部31は、画像形成装置10を利用しようとするユーザに対する認証処理を実行する。操作入力部32は、ユーザにより行われた各種操作情報を入力する。表示制御部33は、表示部34を制御してユーザに各種情報を表示する。データ送受信部35は、端末装置20等の外部の装置との間でデータの送受信を行う。
【0035】
ジョブ制御部36は、画像形成装置10の各種ジョブを実行するための動作を制御していて、データ送受信部35を介して端末装置20から受信した印刷ジョブに基づいて印刷データを生成して、生成した印刷データを画像出力部39から出力する制御や、画像読取部37によって原稿画像を読み取る制御等を行う。なお、ここでジョブとは、印刷処理、スキャン処理、ファクシミリ送信処理等の画像形成装置10により実行される各種処理を意味する。
【0036】
また、ジョブ制御部36は、操作入力部32を介してユーザから入力されたジョブの開始指示、一時停止指示、実行中のジョブの中止指示に基づいて、ジョブの実行開始、実行中のジョブの一時停止、一時停止させたジョブの実行中止等の各種処理を実行する。
【0037】
さらに、ジョブ制御部36は、表示制御部33からのジョブ操作が可能か否かの問い合わせや、実行中ジョブ、実行待ちジョブ、実行完了ジョブの情報の取得要求に対する応答を行う。
【0038】
画像出力部39は、ジョブ制御部36による制御に基づいて、印刷用紙等の記録媒体上に画像を出力する。画像読取部37は、ジョブ制御部36による制御に基づいて、セットされた原稿から原稿画像を読み取る。
【0039】
そして、操作入力部32および表示部34によって、いわゆるタッチパネル方式の操作パネルが構成される。このような操作パネルの一例を
図4に示す。
【0040】
図4を参照すると、操作入力部32および表示部34により構成された操作パネル42が示されている。そして、この操作パネル42の表示画面内には、実行中のジョブを一時停止させるための一時停止ボタンであるストップボタン41がソフトウェア的に表示されているのが分かる。
【0041】
このストップボタン41をユーザが押下すると、実行中のジョブが一時停止する。例えば、ユーザが誤って大量ページの印刷ジョブを実行したことに気が付いた場合、この印刷ジョブの実行中にストップボタン41を押下することにより印刷ジョブの実行を一時停止させることができる。また、ファクシミリ送信の送信開始後に、送信先が誤っていることに気が付いた場合には、ユーザがストップボタン41を押下することによりファクシミリ送信の実行を停止させることができる。
【0042】
そして、本実施形態では、表示制御部33は、ストップボタン41を、停止可能な実行中の処理が存在しない場合にも常に操作パネル42内の操作画面上に表示する。
【0043】
このようなストップボタン41をソフトウェア的に操作パネル42内に常に表示した場合、ユーザがストップボタン41を押下したとしても、ハードウェアキーのような反応が得られない。そのため、ユーザにとってはストップボタン41を押下した際の感触が得られず、正しくストップボタン41が操作できたのか否かが分かり難いという問題がある。
【0044】
特に、ストップボタン41により一時停止可能なジョブが存在しない場合や、ストップボタン41が有効な状態ではないような場合、ストップボタン41の押下により操作パネル42内の表示が何もしないのでは、ユーザにとってはストップボタン41を正しく操作できたのか否かが分かり難い。
【0045】
そこで、本実施形態の画像形成装置10では、表示制御部33は、実行中の処理を一時停止させるためのストップボタン41を、停止可能な実行中のジョブが存在しない場合にも操作パネル42内の操作画面上に表示し、表示されているストップボタン41が押下された際に、一時停止の対象となるジョブが存在しない場合には、実行完了済みのジョブの一覧を表示する。
【0046】
また、表示制御部33は、表示されているストップボタン41が押下された際に、停止の対象となるジョブが存在する場合には、実行中のジョブを一時停止して、一時停止した実行中及び実行待のジョブのリストを表示する。
【0047】
なお、表示制御部33は、操作パネル42内の操作画面に表示されているストップボタン41が押下された際に、停止の対象となるジョブが存在しない場合には、停止可能なジョブが存在しない旨を操作パネル42内の操作画面上に通知する。
【0048】
そして、表示制御部33は、操作パネル42の操作画面内に表示されているストップボタン41が押下された際に、停止の対象となるジョブが1つだけ存在する場合には、そのジョブの設定内容を変更可能な画面を操作パネル42内の操作画面上に表示する。
【0049】
なお、表示制御部33は、一時停止の対象となったジョブの設定内容を変更可能な画面には、そのジョブの実行を中止するための中止ボタンを表示する。
【0050】
そして、表示制御部33は、ストップボタン41が有効ではない状態においてストップボタン41が押下された場合、ストップボタン41の操作は無効である旨を操作パネル42内の操作画面上に通知する。
【0051】
ここで、ストップボタン41が有効ではない状態とは、例えば、自装置において障害が発生していることによりジョブの実行が不可能な状態である。
【0052】
なお、本実施形態では、ストップボタン41が、実行中のジョブを一時的に停止させるための一時停止ボタンである場合について説明するが、実行中の処理を停止させるような停止ボタンであれば本発明は同様に適用可能である。
【0053】
次に、本実施形態の画像形成装置10における動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0054】
図5は、本実施形態の画像形成装置10においてストップボタン41が押下された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【0055】
まず、操作パネル42内に表示されたストップボタン41が押下された場合、表示制御部33はジョブ制御部36に対して、ステップS101において、現在の状態が、ジョブ操作が可能な状態であるか否かを確認する。
【0056】
そして、ステップS102において現在の状態が、ジョブ操作が可能な状態ではないと判定された場合、表示制御部33は、ステップS103において、ジョブ操作が不可である旨のメッセージを表示部34に表示する。
【0057】
このようにして表示されるジョブ操作が不可である旨のメッセージ表示例を
図6に示す。
図6を参照すると、ユーザがストップボタン41を押下したにもかかわらず、装置の現在の状態がエラー状態であるため、操作パネル42内において、「その操作はできません。」という文字がメッセージとして表示されているのが分かる。
【0058】
そして、ステップS102において現在の状態が、ジョブ操作が可能な状態であると判定された場合、ステップS104において、表示制御部33はジョブ制御部36に対して、ストップボタン41により一時停止させることが可能なジョブの有無を確認する。
【0059】
ここで、ステップS105において、ストップボタン41により一時停止させることが可能なジョブが無いと判定された場合、表示制御部33は、ステップS106において、既に処理が実行した実行完了ジョブのリスト画面を表示部34に表示する。
【0060】
このようにして表示される実行完了ジョブの一覧リスト画面の表示例を
図7に示す。
図7を参照すると、過去において実行が完了したジョブ一覧のリストが表示操作パネル内42の操作画面に表示されているのが分かる。また、ストップボタン41を操作したユーザに対して一時停止可能なジョブが存在しないことを通知するために、「一時停止可能な実行中/実行待ちジョブはありません。」という文字がメッセージとして操作パネル42内において実行完了ジョブの一覧リスト上に重ねて表示されているのが分かる。
【0061】
そして、ステップS105において、ストップボタン41により一時停止させることが可能なジョブが有ると判定された場合、表示制御部33は一時停止可能なジョブの件数が2件以上であるのか否かを判定する。そして、一時停止可能なジョブが2件以上ではない場合、つまり一時停止可能なジョブが1件のみの場合、表示制御部33は、ステップS108において、そのジョブの設定内容を変更可能な設定画面を表示部34に表示する。
【0062】
このようにして表示されるジョブの設定画面例を
図8に示す。
図8を参照すると、ストップボタン41により一時停止させたジョブの設定内容を変更可能な画面が操作パネル42の操作画面として表示されているのが分かる。このジョブを一時停止させたユーザは、この操作画面上において操作を行うことにより設定内容を変更した上でジョブの実行を再開させることができる。さらに、
図8に示した操作画面例では、このジョブの実行を中止させるために中止ボタン43も表示されている。ユーザがこの中止ボタン43を押下することにより、一時停止させたジョブの実行を再開させることなく中止させることができる。
【0063】
最後にステップS107において、一時停止可能なジョブが2件以上であると判定された場合、表示制御部33は、ステップS109において、一時停止させた実行中のジョブ、及び実行待ちとなっているジョブの一覧を示すリスト画面を表示部34に表示する。
【0064】
このようにして表示される実行中/実行待ちジョブのリスト画面例を
図9に示す。
図9を参照すると、ストップボタン41により一時停止させた実行中のジョブおよびこれから実行されるはずであった実行待ちジョブの一覧リストが操作パネル内に表示されているのが分かる。なお、ストップボタン41を押下して実行を中断させたジョブについては、例えば、濃度が回転するように変化する円形の表示を付することにより、実行中の処理が途中で中断された状態であることが分かるような表示がされている。
【0065】
なお、
図9に示した実行中/実行待ちジョブのリスト画面において、ユーザが1つのジョブを選択すると、
図8に示すような各ジョブの設定画面が表示され、そのジョブの設定内容の変更や処理の中止を行うこことができる。
【0066】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0067】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0068】
[変形例]
上記実施形態では、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対して本発明を適用した場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予め設定された処理を実行する処理実行情報を記憶しておき、記憶している処理実行情報を用いて処理を実行するようなパーソナルコンピュータ、携帯端末装置等の情報処理装置であれば本発明を同様に適用することができるものである。
【符号の説明】
【0069】
10 画像形成装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 通信インタフェース
15 ユーザインタフェース装置
16 スキャナ
17 プリントエンジン
18 制御バス
20 端末装置
30 ネットワーク
31 認証部
32 操作入力部
33 表示制御部
34 表示部
35 データ送受信部
36 ジョブ制御部
37 画像読取部
38 データ格納部
39 画像出力部
41 ストップボタン
42 操作パネル
43 中止ボタン