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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125391
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 5/08 20060101AFI20220822BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20220822BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20220822BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220822BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20220822BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20220822BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20220822BHJP
   G02B 13/00 20060101ALI20220822BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20220822BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220822BHJP
【FI】
F21V5/08
F21V5/00 510
F21V5/04 500
F21S2/00 330
F21V19/00 170
H01L33/58
G02B3/00 Z
G02B3/00
G02B13/00
G02B13/18
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022963
(22)【出願日】2021-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】有賀 貴紀
(72)【発明者】
【氏名】今井 正裕
【テーマコード(参考)】
2H087
3K013
5F142
【Fターム(参考)】
2H087KA29
2H087LA01
2H087PA01
2H087PA17
2H087PB01
2H087QA03
2H087QA06
2H087QA19
2H087RA45
3K013BA01
3K013CA05
3K013CA16
5F142AA12
5F142BA32
5F142CD18
5F142DB12
5F142GA31
(57)【要約】
【課題】光学部材の長軸方向に光の配光が広がり、長軸方向に広い配光を有する発光モジュールを提供する。
【解決手段】光源と、光源から出射された光の配光を制御する光学部材と、を有する発光モジュールであって、光学部材は、入射面と出射面とを含み、平面視において、光学部材は、長軸と短軸とを有する形状を有し、光学部材の中心軸は、光源の中心と、入射面と、出射面とを通り、かつ長軸方向及び短軸方向に直交し、長軸断面において、入射面の形状は凹形状であり、入射面は、中心軸と交差する曲面部を有し、出射面は中心軸を含む領域に位置する凹状部と、凹状部の両外側に位置し凹状部に連続する凸状部と、を有し、短軸断面において、入射面の形状は凹形状であり、入射面は中心軸と交差し短軸方向と平行な平面部を有し、出射面の形状は凸形状であり、平面視において、光源は、入射面が位置する領域内に設けられ、長軸断面における光源と入射面との間の最短距離は、短軸断面における光源と入射面との間の最短距離よりも短い発光モジュール。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源から出射された光の配光を制御する光学部材と、を有する発光モジュールであって、
前記光学部材は、前記光源から出射された光が入射される入射面と、前記入射面に入射された光が出射される出射面と、を含み、
平面視において、前記光学部材は、長軸と、前記長軸に直交する短軸と、を有する形状を有し、前記光学部材の中心軸は、前記光源の中心と、前記入射面と、前記出射面とを通り、かつ前記長軸に平行な長軸方向及び前記短軸に平行な短軸方向に直交し、
前記長軸及び前記中心軸を含む面における前記光学部材の長軸断面において、
前記入射面の形状は、凹形状であり、前記入射面は、前記中心軸と交差する曲面部を有し、
前記出射面は、前記中心軸を含む領域に位置する凹状部と、前記凹状部の両外側に位置し前記凹状部に連続する凸状部と、を有し、
前記短軸及び前記中心軸を含む面における前記光学部材の短軸断面において、
前記入射面の形状は、凹形状であり、前記入射面は、前記中心軸と交差し前記短軸方向と平行な平面部を有し、
前記出射面の形状は、凸形状であり、
平面視において、前記光源は、前記入射面が位置する領域内に設けられ、
前記長軸断面における前記光源と前記入射面との間の最短距離は、前記短軸断面における前記光源と前記入射面との間の最短距離よりも短い発光モジュール。
【請求項2】
前記平面部の長さは、前記短軸方向における前記光源の長さの2倍以上3倍以下である請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記短軸断面において、前記入射面は、前記平面部と連続し前記中心軸に対して傾斜する直線状の側面部を有する請求項1又は2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記長軸断面において、前記入射面は、曲面のみである請求項1から3のいずれか1つに記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記長軸断面において、前記長軸方向に沿った前記光源と前記入射面との間の最短距離は、0.3mm以上1mm以下であり、
前記短軸断面において、前記短軸方向に沿った前記光源と前記入射面との間の最短距離は、2mm以上4mm以下である請求項1から4のいずれか1つに記載の発光モジュール。
【請求項6】
平面視において、前記入射面が配置された領域の前記長軸方向に沿った長さは、前記入射面が配置された領域の前記短軸方向に沿った長さよりも短い請求項1から5のいずれか1つに記載の発光モジュール。
【請求項7】
平面視において、前記入射面が配置された領域の前記長軸方向に沿った長さは、前記入射面が配置された領域の前記短軸方向に沿った長さの50%以上70%以下である請求項6に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発光ダイオードチップと、発光ダイオードチップから放出された光の光束を分散させるレンズを含む発光モジュールが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010-524170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光モジュールにおいて、レンズ等の光学部材の長軸方向に光の配光が広がり、長軸方向により広い配光を有する特性が望まれる。本発明は、光学部材の長軸方向に光の配光が広がり、長軸方向により広い配光を有する発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る発光モジュールは、光源と、前記光源から出射された光の配光を制御する光学部材と、を有する発光モジュールであって、前記光学部材は、前記光源から出射された光が入射される入射面と、前記入射面に入射された光が出射される出射面と、を含み、平面視において、前記光学部材は、長軸と、前記長軸に直交する短軸と、を有する形状を有し、前記光学部材の中心軸は、前記光源の中心と、前記入射面と、前記出射面とを通り、かつ前記長軸に平行な長軸方向及び前記短軸に平行な短軸方向に直交し、前記長軸及び前記中心軸を含む面における前記光学部材の長軸断面において、前記入射面の形状は、凹形状であり、前記入射面は、前記中心軸と交差する曲面部を有し、前記出射面は、前記中心軸を含む領域に位置する凹状部と、前記凹状部の両外側に位置し前記凹状部に連続する凸状部と、を有し、前記短軸及び前記中心軸を含む面における前記光学部材の短軸断面において、前記入射面の形状は、凹形状であり、前記入射面は、前記中心軸と交差し前記短軸方向と平行な平面部を有し、前記出射面の形状は、凸形状であり、平面視において、前記光源は、前記入射面が位置する領域内に設けられ、前記長軸断面における前記光源と前記入射面との間の最短距離は、前記短軸断面における前記光源と前記入射面との間の最短距離よりも短い。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施形態に係る発光モジュールによれば、光学部材の長軸方向に光の配光が広がり、長軸方向により広い配光が得られる発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態にかかる発光モジュールを模式的に示す模式斜視図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる発光モジュールの光源及び光学部材の配置を説明するための模式斜視図である。
図3A】本発明の一実施形態にかかる発光モジュールの模式上面図である。
図3B図3AのIIIB-IIIB線における模式断面図である。
図3C図3AのIIIC-IIIC線における模式断面図である。
図4】本発明の一実施形態の光線経路を示す模式図である。
図5】本発明の一実施形態の光線経路を示す模式図である。
図6】本発明の変形例にかかる発光モジュールの模式上面図である。
図7】本発明の一実施形態にかかる発光モジュールを用いた応用例を説明するための模式上面図である。
図8】本発明の一実施形態にかかる発光モジュールを用いた応用例を説明するための模式上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る発光モジュールの実施形態について説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、本発明を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、上面図、断面図の間において、各部材のスケールや間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態の発光モジュール100の模式斜視図である。発光モジュール100は、光源10と、光源10から出射された光の配光を制御する光学部材20と、を有する。筐体50は凹部を有し、光源10及び光学部材20は、筐体50の凹部内に配置されている。
【0010】
光源10には、発光ダイオード等の発光素子、パッケージ等に発光素子が載置された発光装置等を用いることができる。発光装置に用いるパッケージの材料としては、セラミックスや樹脂を用いることができる。光源10からの光の発光ピーク波長は、例えば、250nm以上600nm以下である。例えば、紫外線を発する光源10を用いることで、殺菌用又は除菌用の発光モジュール100として用いることができる。紫外線を発する光源10の発光ピーク波長は、例えば、310nm以下である。平面視において、光源10の形状は、例えば略矩形状である。本実施形態では、平面視において、光源10の形状は略正方形である。平面視において、光源10は、例えば、一辺が0.5mm以上4mm以下の正方形とすることができる。光源10の中心は、平面視における光源10の形状の中心に位置する。
【0011】
図2は、本発明の一実施形態の光源10及び光学部材20の配置を説明するための模式斜視図である。図3Aは、本発明の一実施形態の発光モジュール100の模式上面図である。図3Bは、図3AのIIIB-IIIB線における模式断面図である。図3Bは、光学部材20の長軸及び中心軸を含む面における光学部材20の長軸断面である。図3Cは、図3AのIIIC-IIIC線における模式断面図である。図3Cは、光学部材20の短軸及び中心軸を含む面における光学部材20の短軸断面である。
【0012】
図2に示すように、光学部材20は、光源10を覆って設けられる。図3Aに示すように、光学部材20は、平面視において、長軸と、長軸に直交する短軸と、を有する形状を有している。光学部材20の中心軸は、光源10の中心と、入射面21と、出射面22とを通り、かつ長軸及び短軸に直交する。光学部材20の長軸に平行な方向を長軸方向Xとする。光学部材20の短軸に平行な方向を短軸方向Yとする。また、長軸方向X及び短軸方向Yに直交する方向を中心軸方向Zとする。光学部材20の中心軸は、中心軸方向Zに平行な方向である。
【0013】
光学部材20は、長軸方向Xにおける長さが短軸方向Yにおける長さよりも長い形状を有している。長軸方向Xにおける光学部材20の長さL1は、短軸方向Yにおける光学部材20の長さL2の150%以上200%以下とすることができる。光学部材20の長さL1を光学部材20の長さL2の150%以上とすることで、後述する凸状部27をより広く配置することができ、長軸方向Xに広い配光としやすい。光学部材20の長さL1を光学部材20の長さL2の200%以下とすることで、光学部材20の強度を保ちつつ、後述する平面部24をより広く配置しやすい。長軸方向Xにおける光学部材20の長さは、例えば、15mm以上20mm以下とすることできる。光学部材20の短軸方向Yにおける長さは、例えば、5mm以上10mm以下とすることできる。ここで、長軸方向Xにおける光学部材20の長さとは、平面視において、長軸方向Xに沿う後述する出射面22の最長の長さである。また、上述した短軸方向Yにおける光学部材20の長さとは、平面視において、短軸方向Yに沿う後述する出射面22の最長の長さである。
【0014】
図2及び図3Aに示すように、光学部材20は、出射面22が配置された領域の外周に外周部23を有している。外周部23は、光源10から出射された光が通過しにくく、光源10からの光の配光制御にはほとんど影響しない部分である。外周部23は、長軸方向Xの長さが短軸方向Yの長さよりも長い。外周部23の長軸方向Xにおける端部に隣り合う位置に、光学部材20の外縁から出射面22側に窪んだ形状の窪み部を有している。外周部23の表面は、入射面21及び出射面22を含まない。
【0015】
図3Aから図3Cに示すように、光学部材20は、光源10から出射された光が入射される入射面21と、入射面21に入射された光が出射される出射面22と、を含んでいる。光源10から出射された光は、入射面21と出射面22を通過して外部に取り出される。
【0016】
図3Aに示すように、平面視において、入射面21が配置された領域の長軸方向Xに沿った長さD1は、入射面21が配置された領域の短軸方向Yに沿った長さD2よりも短くなっている。入射面21が配置された領域の長軸方向Xに沿った長さD1は、入射面21が配置された領域の短軸方向Yに沿った長さD2の50%以上70%以下とすることができる。これにより、後述する第1入射面21Aにおいて光源10からの光を効率よく集光させつつ、後述する第2入射面21Bに平面部24を広く配置させ光を光源10の中心軸側に屈折させやすくすることができる。入射面21が配置された領域の長軸方向Xに沿った長さD1は、例えば、3mm以上7mm以下とすることできる。入射面21が配置された領域の短軸方向Yに沿った長さD2は、例えば、7mm以上15mm以下とすることできる。ここで、入射面21が配置された領域の長軸方向X又は短軸方向Yに沿った長さとは、長軸方向X又は短軸方向Yに沿った長さのうち最長の長さである。平面視において、入射面21が配置された領域は、短軸方向Yに沿った長辺を有する長方形状である。平面視において、光源10は、入射面21が位置する領域内に設けられている。平面視において、光源10の大きさは、入射面21が位置する領域の大きさよりも小さい。
【0017】
図3Bに示すように、光学部材20の長軸断面における入射面21の形状は、凹形状である。以下、光学部材20の長軸断面における入射面21を第1入射面21Aと称することがある。第1入射面21Aは、光源10の中心軸と交差する曲面部26を有している。光源10の直上に曲面部26を配置することで、光源10の中心軸近傍における光が長軸方向Xに狭くなって出射されることを抑制することができる。光源10からの光を長軸方向Xに狭く出射させやすくするという観点から、第1入射面21Aは、曲面のみであることが好ましい。
【0018】
図3Bに示すように、光学部材20の長軸断面における出射面22は、光源10の中心軸を含む領域に位置する凹状部28と、凹状部28の両外側に位置し凹状部28に連続する凸状部27と、を有している。以下、光学部材20の長軸断面における出射面22を第1出射面22Aと称することがある。第1出射面22Aは、長軸断面において、凸状部27と凹状部28とが曲面で接続された連続曲面である。光源10の直上に位置する凹状部28により、光源10の中心軸近傍における光を長軸方向Xに広がる方向に屈折させることができる。また、凹状部28の両外側に位置する凸状部27により、光源10からの光を長軸方向Xに広げることができる。つまり、第1出射面22Aを上述した形状とすることで、第1出射面22Aに入射した光源10からの光を長軸方向Xに広げ、発光モジュール100の配光を長軸方向Xに広いバットウィング状の配光とすることができる。
【0019】
中心軸方向Zにおいて、凹状部28の高さは、凸状部27の高さよりも低い。凹状部28の高さと凸状部27の高さとの差は、例えば、0.7mm以上1mm以下とすることできる。凸状部27の最大高さは、例えば、5mm以上7mm以下とすることができる。凹状部28の高さは、例えば、4mm以上6mm以下とすることができる。
【0020】
図3Cに示すように、光学部材20の短軸断面における入射面21の形状は、凹形状である。以下、光学部材20の短軸断面における入射面21を第2入射面21Bと称することがある。第2入射面21Bは、光源10の中心軸と交差し短軸方向Yと平行な平面部24を有している。第2入射面21Bに平面部24を配置することで、光源10から平面部24に入射する光を光源10の中心軸側に屈折させ、短軸方向Yにおける配光を狭くすることできる。平面部24の長さは、短軸方向Yにおける光源10の長さの2倍以上3倍以下とすることが好ましい。平面部24の長さを短軸方向Yにおける光源10の長さの2倍以上3倍以下とすることで、光源10からの光が平面部24に入射しやすくでき、短軸方向Yにおける光の配光をより狭くすることができる。平面部24の長さは、例えば、5mm以上10mm以下とすることができる。平面部24は、外周部23の上面よりも上方に位置している。
【0021】
第2入射面21Bは、平面部24と連続し中心軸に対して傾斜する直線状の側面部25を有する。側面部25は、中心軸に対して、例えば、60度以上95度以下傾斜している。平面部24と側面部25とは曲面で接続されている。
【0022】
光学部材20の短軸断面における出射面22の形状は、凸形状である。以下、光学部材20の短軸断面における出射面22を第2出射面22Bと称することがある。第2出射面22Bは、光源10の中心軸と交差する曲面部29を有している。光源10の直上に曲面部29を配置することで、第2入射面21Bを介した光を集光させ、短軸方向Yに広がって出射されることを抑制することができる。光源10からの光を短軸方向Yに狭く出射させやすくするという観点から、第2出射面22Bは、曲面のみであることが好ましい。
【0023】
図3B及び図3Cに示すように、長軸方向Xに沿った光源10と入射面21との間の最短距離D3は、短軸方向Yにおいて、短軸方向Yに沿った光源10と入射面21との間の最短距離D4よりも短くなっている。これにより、長軸方向Xにおいては、光源20からの光を第1入射面21Aに入射させやすくし、短軸方向Yにおいては、平面部24を配置する面積を確保しやすくできる。長軸断面において、長軸方向Xに沿った光源10と入射面21との間の最短距離D3は、例えば、0.3mm以上1mm以下である。短軸方向Yにおいて、短軸方向Yに沿った光源10と入射面21との間の最短距離D4は、例えば、2mm以上4mm以下である。
【0024】
中心軸方向Zにおいて、光源10と入射面21との間の距離は、例えば、1.5mm以上3mm以下とすることできる。
【0025】
光学部材20には、光源10からの光に対して透光性を有する材料を用いる。光学部材20の材料として、例えば、アクリル、シクロオレフィン、シクロオレフィンコポリマー、エポキシ、シリコーンの樹脂を用いることができる。
【0026】
図4及び図5は、本実施形態の光学部材20を用いたときの、光源10の中心から出射される光が光学部材20に入射するときの光線経路を示す模式図である。図4は、長軸断面における光線の経路を示し、図5は、短軸断面における光線の経路を示している。図4に示すように、光源10から出射された光が第1入射面21Aと第1出射面22Aを介して外部に取り出されることで、配光が広がっていることが分かる。図5に示すように、光源10から出射された光が第2入射面21B及び第2出射面22Bを介して外部に取り出されることで、配光が狭くなっていることが分かる。例えば、第2入射面21Bの平面部24を通過する光線が光源10の中心軸側に屈折することで配光が狭くなっている。
【0027】
図6は、本実施形態の変形例を示す模式上面図である。本実施形態の変形例は、図6に示すように、光源10の配置が異なる以外は、発光モジュール100の構成と実質的に同じである。
【0028】
図3Aに示す発光モジュール100においては、光源10の一辺を長軸方向X又は短軸方向Yに平行に配置しているのに対して、本実施形態の変形例においては、図6に示すように、光源10の一辺を長軸方向X又は短軸方向Yに対して約45度傾斜させて配置している。このような配置として光源10における発光面の一辺を長軸方向X又は短軸方向Yに対して約45度傾斜させて配置することで、長軸方向X又は短軸方向Yに対して約45度傾斜した方向における光源中心から光源10の一辺までの距離を図3Aに示す発光モジュール100よりも短くすることができる。そのため、長軸方向Xに広い配光を得るために必要な光学設計が、光源10の一辺を長軸方向X又は短軸方向Yに平行に配置した場合よりも容易になる。なお、光源10として発光装置を用いる場合、発光素子を載置するパッケージの一辺は長軸方向X又は短軸方向Yに平行に配置しつつ、発光素子における発光面の一辺を長軸方向X又は短軸方向Yに対して約45度傾斜させて配置してもよい。
【0029】
図7及び図8は、本実施形態の発光モジュール100を用いた応用例を示す図である。本応用例では、支持基板30上に2つの発光モジュール100が配置され、2つの発光モジュール100は導電性部材40によって電気的に接続されている。平面視における支持基板30の形状は、例えば、長方形状とすることができる。上面視において、2つの発光モジュール100の光源10の中心を繋ぐ直線は、支持基板30の長辺に平行であることが好ましい。2つの発光モジュール100間の距離は、例えば、150mm以上250mm以下とすることできる。ここで、2つの発光モジュール間の距離とは、発光モジュール100が有する光源10の中心間の距離である。長方形状の支持基板30に発光モジュール100を配列することで支持基板30の長手方向に広がった配光を得ることができる。例えば、発光モジュール100を用いて細長い領域を照射する場合に、本応用例を用いることで効率よく長方形状の領域を照射することができる。図8に示すように、支持体60に支持基板30を接合し、照射したい基体70の表面と発光モジュール100とを対向させて配置する。このような配置とすることで、図8中において点線で示す発光モジュール100からの光が支持基板30の長手方向に広がり、支持基板30の長手方向に沿った基体70の表面を照射することができる。
【0030】
筐体50には、例えば、ポリカーボネート、エポキシ、シリコーンの樹脂やフッ素系樹脂を用いることができる。図1及び図7に示すように、筐体50には、長軸方向Xにおける光学部材20の外側に円形の孔部51が設けられており、この孔部51にねじ等を挿入することで発光モジュール100を支持基板30に固定することができる。筐体50の凹部内にはアルミニウム等からなる基材が接合部材を介して接合されている。基材には、ガラスエポキシ基板、ガラスコンポジット基板を用いてもよい。光源10は、基材上に配置され、基材と電気的に接続されている。基材の一部は、上述した外周部23の窪み部が配置された領域で露出しており、その基材の露出部に導電性部材40が電気的に接続される。また、基材と導電部材40とを電気的に接続した後、樹脂等により接続部を被覆することで防水構造とすることができる。
【0031】
本発明の発光モジュール100は、例えば、エアコン内部のドレンパン及び熱交換器を照射し、ドレンパンで生じるカビの発生を抑制するために使用することができる。また、製品内部に水分が残留しやすい加湿器、空気清浄機等にも本発明の発光モジュール100を使用することでカビの発生を抑制する効果が得ることができると考えられる。
【符号の説明】
【0032】
10 光源
20 光学部材
21 入射面
21A 第1入射面
21B 第2入射面
22 出射面
22A 第1出射面
22B 第2出射面
23 外周部
24 平面部
25 側面部
26 曲面部
27 凸状部
28 凹状部
29 曲面部
30 支持基板
40 導電性部材
50 筐体
51 孔部
60 支持体
70 基体
100 発光モジュール
X 長軸方向
Y 短軸方向
Z 中心軸方向
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8