(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022132994
(43)【公開日】2022-09-13
(54)【発明の名称】可動磁石型ボイスコイルモータ
(51)【国際特許分類】
H02K 33/16 20060101AFI20220906BHJP
【FI】
H02K33/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021031773
(22)【出願日】2021-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080012
【弁理士】
【氏名又は名称】高石 橘馬
(74)【代理人】
【識別番号】100168206
【弁理士】
【氏名又は名称】高石 健二
(72)【発明者】
【氏名】栗山 義彦
【テーマコード(参考)】
5H633
【Fターム(参考)】
5H633BB08
5H633GG02
5H633GG04
5H633GG09
5H633HH03
5H633HH06
5H633HH09
(57)【要約】
【課題】 磁気回路構成を最適化することにより、磁気効率を高め、従来よりも高い推力を発揮できる可動磁石型ボイスコイルモータを提供する。
【解決手段】 軸方向に磁化され、中間部ヨークを介して同極対向配置された第一及び第二の永久磁石からなる円柱状の磁石ユニットと、前記磁石ユニットの径方向に対向して空隙部を設けて配置される円筒部及び前記第一の永久磁石の軸方向端部と磁気的に結合する底部を有する有底円筒状のヨークとを有するとともに、軸方向に移動可能に支持された可動磁石部と、
前記可動磁石部の前記空隙部に配置された円筒状のコイル部とを有し、
前記第一の永久磁石の軸方向長さが、前記第二の永久磁石の軸方向長さよりも短いことを特徴とする可動磁石型ボイスコイルモータ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に磁化され、中間部ヨークを介して同極対向配置された第一及び第二の永久磁石からなる円柱状の磁石ユニットと、前記磁石ユニットの径方向に対向して空隙部を設けて配置される円筒部及び前記第一の永久磁石の軸方向端部と磁気的に結合する底部を有する有底円筒状のヨークとを有するとともに、軸方向に移動可能に支持された可動磁石部と、
前記可動磁石部の前記空隙部に配置された円筒状のコイル部とを有する可動磁石型ボイスコイルモータであって、
前記第一の永久磁石の軸方向長さが、前記第二の永久磁石の軸方向長さよりも短いことを特徴とする可動磁石型ボイスコイルモータ。
【請求項2】
請求項1に記載の可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、
前記第二の永久磁石の軸方向端部に設けられた端部ヨークをさらに有することを特徴とする可動磁石型ボイスコイルモータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、
前記コイル部が、非磁性体からなる円筒状のフレームと、前記フレームに巻回されたコイルとからなることを特徴とする可動磁石型ボイスコイルモータ。
【請求項4】
請求項3に記載の可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、
前記可動磁石部は、前記コイル部のコイルが前記中間部ヨークと対向するように配置されていることを特徴とする可動磁石型ボイスコイルモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推力の改善された可動磁石型ボイスコイルモータに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置用のボンダーやウェハの位置決め調整装置に用いられるアクチュエータの一つとして、円筒型のボイスコイルモータ(以下「VCM」と略する場合がある。)がある。円筒型のVCMとしては主にコイル可動型が用いられるが、コイル可動部に給電するための配線が不可欠であり、コイル可動部を高速で可動させた場合、その配線の荷重や配線の曲げ応力などが局所的に加わるため、コイル可動部の直進性能に影響を与えてしまい、制御に難点があるといった問題点を有している。一方で、可動磁石型のVCMは磁石自体を可動子としているため、可動子が重く、推力を上げるのが困難であると考えられている。
【0003】
特開平6-315255号(特許文献1)は、可動磁石型のアクチュエータとして、磁石を対向させることで強い磁力を可動子外周面側に発する技術を開示している。特許文献1に開示されたアクチュエータは、同極対向された少なくとも2個の永久磁石間に中間部磁性体を設け、かつ両端に位置する永久磁石の外側端面に端部磁性体を設けてなる磁石可動体を、少なくとも3連のコイルの内側に移動自在に配置し、前記少なくとも3連のコイルを、各永久磁石の磁極間を境にして相異なる方向に電流が流れるように結線して構成される。特許文献1は、さらに前記コイル外周側に磁性体ヨークを設けた磁気回路構成を開示しており、前記永久磁石の着磁方向に垂直な方向の磁束成分を増加させることができると記載している。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたアクチュエータは、磁石可動体を構成する端部磁性体とコイル外周側に設けられた磁性体ヨークとが磁気的に結合していないため、コイル外周側に磁性体ヨークを設けたことによる前記磁束成分の増加効果は十分に発揮されているとは言えず、さらなる磁気効率の向上が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、磁気回路構成を最適化することにより、磁気効率を高め、従来よりも高い推力を発揮できる可動磁石型ボイスコイルモータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、中間部ヨークを介して同極対向配置された第一及び第二の永久磁石からなる円柱状の磁石ユニットと、その周囲に配置される円筒部及び磁石ユニット端部と磁気的に結合する底部とからなる有底円筒状のヨークとで可動磁石部を構成するとともに、前記第一及び第二の永久磁石の軸方向長さを非対称とすることにより、従来に比べて高い推力を発揮できることを見出し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち、本発明の可動磁石型ボイスコイルモータは、
軸方向に磁化され、中間部ヨークを介して同極対向配置された第一及び第二の永久磁石からなる円柱状の磁石ユニットと、前記磁石ユニットの径方向に対向して空隙部を設けて配置される円筒部及び前記第一の永久磁石の軸方向端部と磁気的に結合する底部を有する有底円筒状のヨークとを有するとともに、軸方向に移動可能に支持された可動磁石部と、
前記可動磁石部の前記空隙部に配置された円筒状のコイル部とを有し、
前記第一の永久磁石の軸方向長さが、前記第二の永久磁石の軸方向長さよりも短いことを特徴とする。
【0009】
本発明の可動磁石型ボイスコイルモータは、
前記第二の永久磁石の軸方向端部に設けられた端部ヨークをさらに有していてもよい。
【0010】
前記コイル部は、非磁性体からなる円筒状のフレームと、前記フレームに巻回されたコイルとからなるのが好ましい。
【0011】
前記可動磁石部は、前記コイル部のコイルが前記中間部ヨークと対向するように配置されているのが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の可動磁石型ボイスコイルモータは、中間部ヨークを介して同極対向配置された2つの永久磁石からなる磁石ユニットと、その周囲に配置される円筒部及び磁石ユニット端部と磁気的に結合する底部とからなる有底円筒状のヨークとで可動磁石部を構成するとともに、2つの同極対向配置された永久磁石の軸方向長さを非対称とすることにより、有底円筒状のヨークの底部近くでの磁気飽和を最小限に抑えることができ、従来に比べて高い推力を発揮できる。そのため有底円筒状のヨークの薄肉化が可能になり、可動磁石部の軽量化が可能である。
【0013】
本発明の可動磁石型ボイスコイルモータは、半導体装置用のボンダーやウェハの位置決め調整装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の可動磁石型ボイスコイルモータの一例を模式的に示す、中心軸を含む断面図である。
【
図2】
図1の(a)A-A断面図、及び(b)B-B断面図である。
【
図3】本発明の可動磁石型ボイスコイルモータの可動磁石部を抜き出して示す模式断面図である。
【
図4】本発明の可動磁石型ボイスコイルモータの他の例を示す模式断面図である。
【
図5】本発明の可動磁石型ボイスコイルモータのさらに他の例を示す模式断面図である。
【
図6】本発明の可動磁石型ボイスコイルモータのさらに他の例を示す模式断面図である。
【
図7】本発明の可動磁石型ボイスコイルモータのコイル部を抜き出して示す模式断面図である。
【
図8】比較例の可動磁石型ボイスコイルモータの一例を模式的に示す、中心軸を含む断面図である。
【
図9】本発明及び比較例の可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、可動磁石部のストローク位置と推力との関係を示すグラフである。
【
図10】可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、軸方向長さの異なる第一の永久磁石を用いたときのストローク位置と推力との関係を示すグラフである。
【
図11】可動磁石型ボイスコイルモータにおいて、第一の永久磁石の軸方向長さ(マグネット厚みM1)と最大推力との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[1] 可動磁石型ボイスコイルモータ
図1及び
図2に本発明の可動磁石型ボイスコイルモータ1の一例を示す。本発明の可動磁石型ボイスコイルモータ1は、軸方向に磁化され、中間部ヨーク11を介して同極対向配置された第一及び第二の永久磁石12,13からなる円柱状の磁石ユニット10と、前記磁石ユニット10の径方向に対向して空隙部20を設けて配置される円筒部21a及び前記第一の永久磁石12の軸方向端部12aと磁気的に結合する底部21bを有する有底円筒状のヨーク21とからなるとともに、軸方向に移動可能に支持された可動磁石部30と、
前記可動磁石部30の前記空隙部20に配置された円筒状のコイル部40とを有し、
前記第一の永久磁石12の軸方向長さM1が、前記第二の永久磁石13の軸方向長さM2よりも短い、すなわち、M1<M2であることを特徴とする。前記コイル部40が一端を固定手段(図示せず)により固定されることにより、前記可動磁石部30は、前記コイル部40に対して軸方向に移動することができる。
【0016】
さらに、本発明の可動磁石型ボイスコイルモータ1は、
図1に示すように、前記第二の永久磁石13の軸方向端部13aに端部ヨーク14が設けられていても良い。
【0017】
(1)可動磁石部
図3は本発明の可動磁石型ボイスコイルモータ1の可動磁石部30を抜き出して示す。可動磁石部30は、円柱状の磁石ユニット10及び前記磁石ユニット10と磁気的に結合する有底円筒状のヨーク21からなる。
【0018】
磁石ユニット10は、円柱状の中間部ヨーク11と、前記中間部ヨーク11の軸方向両側にそれぞれ磁化方向が軸方向に一致するように、かつ同極同士が対向するように配置された円柱状の第一の永久磁石12及び第二の永久磁石13とからなる。第二の永久磁石13の軸方向端部13aに、さらに円柱状の端部ヨーク14を設けて磁石ユニット10を構成しても良い。端部ヨーク14を設けることにより、ボイスコイルモータの推力をより大きくすることができ、さらに第二の永久磁石13にかかる磁気抵抗を低下させることで、第二の永久磁石のパーミアンスを大きくする(磁気性能の向上)ことができるため、結果的にボイスコイルモータの耐熱性を向上させることができる。端部ヨーク14の軸方向長さt2は、中間部ヨーク11の軸方向長さt1より小さくするのが好ましい。これらの中間部ヨーク11、第一の永久磁石12、第二の永久磁石13及び端部ヨーク14は、直径が同じであり、かつ中心軸が一致するように配置されるのが好ましい。これらの各部材は、接着剤やボルト等で接合することができる。
【0019】
磁石ユニット10は、第一の永久磁石12の軸方向端部12aがヨーク21の底部21bに直接又は補助ヨーク(後述)を介して磁気的に結合されており、ヨーク21とともに磁気回路を構成する。なお円筒状のヨーク21は、円筒部21aと底部21bとを一体に形成しても良いし、円筒部21aと底部21bとをそれぞれ別の部材で作製し、それらを接着剤等により接合して形成しても良い。
【0020】
このように中間部ヨーク11を介して第一及び第二の永久磁石12,13を同極同士が対向するように配置することにより、中間部ヨーク11での磁束密度の垂直成分(第一及び第二の永久磁石12,13の磁化方向に対して垂直方向の成分)が増加し、中間部ヨーク11とヨーク21の円筒部21aとの空隙部20にコイル41を配置することにより、フレミングの左手の法則に従って可動磁石部30に推力が発生する。
【0021】
ここで第一の永久磁石12の軸方向長さM1は、第二の永久磁石13の軸方向長さM2よりも短く構成する。すなわち、M1<M2の関係を満たすように構成する。このように第一の永久磁石12の軸方向長さM1を第二の永久磁石13の軸方向長さM2より短く構成することにより、第一の永久磁石12の軸方向長さM1と第二の永久磁石13の軸方向長さM2とを同じにした場合、又は第一の永久磁石12の軸方向長さM1を第二の永久磁石13の軸方向長さM2よりも長くした場合に比べて、より高い推力を発生させることができる。第一及び第二の永久磁石12,13の軸方向長さの和(M1+M2)に対する第一の永久磁石12の軸方向長さM1の比率[M1/(M1+M2)]は、50%未満であり、45%以下であるのがより好ましく、40%以下であるのが最も好ましい。また比率[M1/(M1+M2)]は、20%以上であるのが好ましい。
【0022】
コイルの可動範囲及びストロークに応じて、補助ヨーク15を設置してもよい(
図4を参照)。補助ヨーク15の軸方向長さt3は、中間部ヨーク11の軸方向長さt1よりも小さく設定するのが好ましい。
【0023】
可動磁石部30は、支持手段により軸方向に摺動可能に支持される。支持手段としては、特に限定されないが、例えば、ヨーク21の底部21b(及び/又は端部ヨーク14)に軸方向に延びる支持棒50(及び/又は支持棒51)を設ける方法が挙げられる(
図5を参照)。これらの支持棒50,51は、可動磁石型ボイスコイルモータ1によって発生する推力の取り出し手段としても使用できる。
【0024】
図6は、本発明の可動磁石型ボイスコイルモータ1のさらに他の一例を示す。
図6に示す可動磁石型ボイスコイルモータ1は、磁石ユニット10の軸中心に支持棒52が貫通して設けられている以外、前述した
図1に示す可動磁石型ボイスコイルモータ1と同様である。このように磁石ユニット10の軸中心に支持棒52を設けることで、左右(上下)対称な推力を発生することができる。
【0025】
第一及び第二の永久磁石12,13は、例えば希土類系焼結磁石からなる。第一及び第二の永久磁石12,13は、
図1に示す例では、中間部ヨーク11に対向する側がN極でヨーク21の底部21b側及び端部ヨーク14側がS極となるように着磁されているが、第一及び第二の永久磁石12,13が同極対抗するように配置されていればN極とS極とは逆であっても良い。
【0026】
中間部ヨーク11、ヨーク21、端部ヨーク14、補助ヨーク15は、軟鉄や鋼等の軟磁性体で形成されるのが好ましい。
【0027】
(2) コイル部
図7は本発明の可動磁石型ボイスコイルモータ1のコイル部40を抜き出して示す。コイル部40は、非磁性体からなる円筒状のフレーム42と、前記フレーム42に巻回されたコイル41とからなる。コイル41は、磁石ユニット10の外周側を周回するように巻回されている。非磁性体のフレーム42としては、例えばアルミニウムやエンジニアリングプラスチックからなるのが好ましい。コイル部40の一端は固定手段(図示せず)によって固定されている。このように、コイル部40を固定することにより、コイル41に交流電流を給電したときに、磁石ユニット10を軸方向に振動させることができる。
【実施例0028】
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0029】
実施例1及び比較例1
表1に示す磁石ユニット、ヨーク及びコイルからなる構成で、
図1及び
図8に示す可動磁石型ボイスコイルモータ(それぞれ、実施例1及び比較例1)を作製した。実施例1の可動磁石型ボイスコイルモータ1は、
図1に示すように、中間部ヨーク11を介して同極対向配置された第一及び第二の永久磁石12,13と第二の永久磁石13の軸方向端部13aに配置された端部ヨーク14とからなる円柱状の磁石ユニット10を有するのに対して、比較例1の可動磁石型ボイスコイルモータ101は、
図8に示すように、1つの円柱状のヨーク111と1つの円柱状の永久磁石112とからなる円柱状の磁石ユニット110を有する。実施例1と比較例1とは、磁石ユニット部分が異なる以外は同じ構成である。可動磁石部の重さ(磁石ユニット及びヨークの合計重さ)は実施例1及び比較例1共に270 gであり、コイル41の重さ(フレームは含まない)は45 gであった。
【0030】
【0031】
得られた実施例1(本発明)及び比較例1の可動磁石型ボイスコイルモータについて、可動磁石部のストローク位置と推力との関係をシミュレーションで求めた。結果を
図9に示す。なお
図9において、横軸のストローク位置は、中間部ヨーク11の軸方向中央部分と、コイル41の軸方向中央部分とが一致した場合を0 mmとして、可動磁石部の軸方向の位置を相対値で示した。
図9の結果から、ストローク値が0 mmの位置(コイル41の軸方向中央部分が中間部ヨーク11の軸方向中央部分に一致している状態)において推力は最大値を示し、実施例1(本発明)の可動磁石型ボイスコイルモータは比較例1の可動磁石型ボイスコイルモータに比べて、34%の推力の向上が見られた。
【0032】
比較例2~4
第一及び第二の永久磁石の軸方向長さ(M1及びM2)の合計を一定にしたまま、それぞれの軸方向長さを表2に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、比較例2~4の可動磁石型ボイスコイルモータを作製した。第一及び第二の永久磁石の軸方向長さの合計を一定にしたので、比較例2~4の可動磁石部の重さは実施例1と同じ270 gであった。
【0033】
【0034】
得られた比較例2~4の可動磁石型ボイスコイルモータについて、可動磁石部のストローク位置と推力との関係を実施例1と同様にして求めた。結果を
図10に示す。なお
図10において、横軸のストローク位置は、各試料の可動磁石部が最も押し込まれた状態(ヨーク21の底部21bとコイル41との距離が最も小さい状態)の場合を0 mmとして、可動磁石部の軸方向の位置を相対値で示した。
図10の結果から、M1+M2を一定にしてM1を大きくしてゆくと、ストローク位置に対する推力の最大値が低下してゆくことがわかる。
図10のグラフから、実施例1及び比較例2~4の各試料の推力の最大値を第一の永久磁石の軸方向長さM1(マグネット厚みM1)に対してプロットした結果(
図11)から、M1を7 mmよりも小さくした場合、すなわちM1<M2の関係を満たす場合に、より高い推力が得られることがわかる。