(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134538
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】コンテンツ配信システム及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/86 20140101AFI20220908BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220908BHJP
A63F 13/87 20140101ALI20220908BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20220908BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220908BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220908BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20220908BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/79
A63F13/87
A63F13/792
A63F13/53
G06Q30/06 320
H04N21/258
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021033715
(22)【出願日】2021-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】阿須名 孝次
(72)【発明者】
【氏名】南 清志
(72)【発明者】
【氏名】小倉 建一
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(72)【発明者】
【氏名】青木 隆
(72)【発明者】
【氏名】村井 伸太郎
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164SC01S
5C164SC11P
5C164YA07
5L049BB26
(57)【要約】
【課題】視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止することが可能なコンテンツ配信システム等を提供すること。
【解決手段】コンテンツ配信システムは、演者によって指定された視聴者に対する反応行動に基づいて、視聴者毎に対応付けられた視聴者パラメータを変更するパラメータ変更部と、変更された視聴者パラメータに応じた演出を、少なくとも当該視聴者パラメータに対応付けられた視聴者に提供する演出制御部とを含み、演出制御部は、変更された視聴者パラメータに応じた演出を、変更された視聴者パラメータに対応付けられた視聴者以外の他の視聴者に提供するか否かを、視聴者の情報に基づいて決定する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演者の行動に基づいて進行するコンテンツを複数の視聴者の端末に配信するコンテンツ配信システムであって、
前記演者によって指定された前記視聴者に対する反応行動に基づいて、前記視聴者毎に対応付けられた視聴者パラメータを変更するパラメータ変更部と、
変更された前記視聴者パラメータに応じた演出を、少なくとも当該視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者に提供する演出制御部とを含み、
前記演出制御部は、
前記演出を、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者以外の他の前記視聴者に提供するか否かを、前記視聴者の情報に基づいて決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記反応行動は、前記視聴者による端末の操作に対する反応行動であることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記パラメータ変更部は、
少なくとも前記反応行動の対象になった前記視聴者に対応付けられた前記視聴者パラメータを変更することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記演出制御部は、
前記視聴者による端末の操作があった場合に、前記演出を提供することを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記視聴者による端末の操作に基づいて、前記コンテンツ又は前記演者に対する投稿情報の投稿を受け付ける情報受付部を更に含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項6】
請求項5において、
前記情報受付部は、
前記視聴者によって当該視聴者が所有している対価の消費が行われた場合に、前記投稿情報の投稿を受け付けることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
請求項5又は6において、
前記演出は、前記投稿情報に関する演出であることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記演出制御部は、
前記視聴者パラメータが高いほど、前記視聴者が認識し易い前記演出を行うことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項において、
前記視聴者の情報は、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者の情報及び他の前記視聴者の情報であり、
前記演出制御部は、
変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者と前記視聴者の情報が所
定の関係にある他の前記視聴者に前記演出を提供し、前記所定の関係にない他の前記視聴者に前記演出を提供しないことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項10】
請求項9において、
前記視聴者の情報は、前記視聴者パラメータであり、
前記演出制御部は、
変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者と前記視聴者パラメータが略同一の関係にある他の前記視聴者に前記演出を提供し、前記略同一の関係にない他の前記視聴者に前記演出を提供しないことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項11】
請求項10において、
前記視聴者の情報は、前記視聴者同士が仲間関係にあるか否かに関する情報であり、
前記演出制御部は、
変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者と仲間関係にある他の前記視聴者に前記演出を提供し、前記仲間関係にない他の前記視聴者に前記演出を提供しないことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項において、
前記コンテンツは、前記演者によって操作されるキャラクタに関するコンテンツであることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項13】
請求項12において、
前記パラメータ変更部は、
前記演者が前記キャラクタを操作して前記反応行動を行った場合と、前記演者が前記キャラクタを操作せずに前記反応行動を行った場合とで、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項14】
請求項12又は13において、
前記パラメータ変更部は、
前記視聴者によって選択された前記キャラクタに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項15】
請求項12乃至14のいずれか1項において、
前記パラメータ変更部は、
前記視聴者によって選択された前記キャラクタと、前記演者が前記反応行動に使用した前記キャラクタの組み合わせに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項16】
請求項12乃至15のいずれか1項において、
前記パラメータ変更部は、
前記視聴者によって選択された前記キャラクタに対する当該視聴者による操作を受け付ける情報受付部を更に含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項17】
請求項12乃至16のいずれか1項において、
前記パラメータ変更部は、
前記視聴者によって選択された前記キャラクタを使用して前記演者がどのような前記反応行動を行ったかに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項18】
請求項12乃至17のいずれか1項において、
前記パラメータ変更部は、
前記視聴者又は前記演者によって選択された前記キャラクタと、前記キャラクタに行わせる動作の組み合わせに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項19】
演者の行動に基づいて進行するコンテンツを複数の視聴者の端末に配信するサーバ装置であって、
前記演者によって指定された前記視聴者に対する反応行動に基づいて、前記視聴者毎に対応付けられた視聴者パラメータを変更するパラメータ変更部と、
変更された前記視聴者パラメータに応じた演出を、少なくとも当該視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者に提供する演出制御部とを含み、
前記演出制御部は、
前記演出を、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者以外の他の前記視聴者に提供するか否かを、前記視聴者の情報に基づいて決定することを特徴とするサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信システム及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、視聴中のコンテンツに出演する演者に対して視聴者が端末を操作して投銭などを投稿して応援することができるシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなシステムにおいて、視聴者が行った投稿に対して演者が反応してくれる場合があり、それが投稿を行うモチベーションにもなっていた。しかしながら、特定の視聴者だけが演者から良い反応をされていたり、逆に演者から悪い反応をされてしまった視聴者がいたりした場合、その視聴者は、他の視聴者からの嫉妬や反感などの悪感情の対象になってしまう可能性があった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止することが可能なコンテンツ配信システム及びサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、演者の行動に基づいて進行するコンテンツを複数の視聴者の端末に配信するコンテンツ配信システムであって、前記演者によって指定された前記視聴者に対する反応行動に基づいて、前記視聴者毎に対応付けられた視聴者パラメータを変更するパラメータ変更部と、変更された前記視聴者パラメータに応じた演出を、少なくとも当該視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者に提供する演出制御部とを含み、前記演出制御部は、前記演出を、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者以外の他の前記視聴者に提供するか否かを、前記視聴者の情報に基づいて決定することを特徴とするコンテンツ配信システム。また本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0007】
本発明によれば、演者の視聴者に対する反応行動に基づき視聴者の視聴者パラメータを変更し、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を少なくとも当該視聴者に提供する際に、視聴者の情報に基づいて他の視聴者にも当該演出を提供するか否かを決定することで、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止することが可能となる。
【0008】
(2)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記反応行動は、前記視聴者による端末の操作に対する反応行動であってもよい。
【0009】
(3)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、少なくとも前記反応行動の対象になった前記視聴
者に対応付けられた前記視聴者パラメータを変更してもよい。
【0010】
(4)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記演出制御部は、前記視聴者による端末の操作があった場合に、前記演出を提供してもよい。
【0011】
(5)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記視聴者による端末の操作に基づいて、前記コンテンツ又は前記演者に対する投稿情報の投稿を受け付ける情報受付部を更に含んでいても(情報受付部として更にコンピュータを機能させても)よい。
【0012】
本発明によれば、視聴者による投稿情報の投稿に応じて演者が反応行動を行うと視聴者の視聴者パラメータが変更され、当該視聴者に当該視聴者パラメータに応じた演出が提供され、その際に、視聴者の情報に基づいて他の視聴者にも当該演出を提供するか否かが決定されるため、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止しつつ、視聴者に投稿情報の投稿のモチベーションを与えることが可能となる。
【0013】
(6)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記情報受付部は、前記視聴者によって当該視聴者が所有している対価の消費が行われた場合に、前記投稿情報の投稿を受け付けてもよい。
【0014】
(7)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記演出は、前記投稿情報に関する演出であってもよい。
【0015】
本発明によれば、視聴者に投稿情報の投稿のモチベーションを与えることができる。
【0016】
(8)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記演出制御部は、前記視聴者パラメータが高いほど、前記視聴者が認識し易い前記演出を行ってもよい。
【0017】
(9)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記視聴者の情報は、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者の情報及び他の前記視聴者の情報であり、前記演出制御部は、
変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者と前記視聴者の情報が所定の関係にある他の前記視聴者に前記演出を提供し、前記所定の関係にない他の前記視聴者に前記演出を提供しなくてもよい。
【0018】
本発明によれば、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を、当該視聴者と視聴者の情報が所定の関係にない他の視聴者に提供しないことで、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止することができる。
【0019】
(10)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記視聴者の情報は、前記視聴者パラメータであり、前記演出制御部は、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者と前記視聴者パラメータが略同一の関係にある他の前記視聴者に前記演出を提供し、前記略同一の関係にない他の前記視聴者に前記演出を提供しなくてもよい。
【0020】
本発明によれば、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を、当該視聴者と視聴者パラメータが略同一の関係にない他の視聴者に提供しないことで、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止することができる。
【0021】
(11)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記視聴者の情報は、前記視聴者同士が仲間関係にあるか否かに関する情報であり、前記演出制御部は、変更された前記視聴者パラメータに対応付けられた前記視聴者と仲間関係にある他の前記視聴者に前記演出を提供し、前記仲間関係にない他の前記視聴者に前記演出を提供しなくてもよい。
【0022】
本発明によれば、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を、当該視聴者と仲間関係にない他の視聴者に提供しないことで、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止することができる。
【0023】
(12)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記コンテンツは、前記演者によって操作されるキャラクタに関するコンテンツであってもよい。
【0024】
(13)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、前記演者が前記キャラクタを操作して前記反応行動を行った場合と、前記演者が前記キャラクタを操作せずに前記反応行動を行った場合とで、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせてもよい。
【0025】
(14)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、前記視聴者によって選択された前記キャラクタに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせてもよい。
【0026】
(15)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、前記視聴者によって選択された前記キャラクタと、前記演者が前記反応行動に使用した前記キャラクタの組み合わせに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせてもよい。
【0027】
(16)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、前記視聴者によって選択された前記キャラクタに対する当該視聴者による操作を受け付ける情報受付部を更に含んでいても(情報受付部として更にコンピュータを機能させても)よい。
【0028】
(17)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、前記視聴者によって選択された前記キャラクタを使用して前記演者がどのような前記反応行動を行ったかに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせてもよい。
【0029】
(18)また本発明に係るコンテンツ配信システム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記パラメータ変更部は、前記視聴者又は前記演者によって選択された前記キャラクタと、前記キャラクタに行わせる動作の組み合わせに応じて、前記視聴者パラメータの変更内容を異ならせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本実施形態のコンテンツ配信システムを示す図。
【
図2】本実施形態のサーバの機能ブロック図の一例を示す図。
【
図3】端末の表示部に表示される配信画面の一例を示す図。
【
図4】端末の表示部に表示される配信画面の一例を示す図。
【
図5】視聴者の視聴者パラメータを管理するテーブル情報の一例を示す図
【
図6】端末の表示部に表示される配信画面の一例を示す図。
【
図7】端末の表示部に表示される配信画面の一例を示す図。
【
図8】本実施形態のコンテンツ配信システムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0032】
1.構成
図1は、本実施形態のコンテンツ配信システムを示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバ装置)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のコンテンツ配信システムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10(10A、10B、10C・・・)とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0033】
サーバ20は、視聴者の端末10からの要求に応じて、演者(配信者)の行動に基づいて進行するコンテンツを視聴者の端末10に配信する情報処理装置である。サーバ20は、1又は複数のサーバ(配信サーバ、中継サーバ、ゲーム処理サーバ、認証サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0034】
演者の行動に基づいて進行するコンテンツとは、演者自身の行動を撮影したライブ動画であってもよいし、演者の行動に応じて仮想空間内で動作するキャラクタのライブ動画であってもよいし、演者がプレイしているゲームの実況動画(ゲームコンテンツ)であってもよい。
【0035】
サーバ20では、コンテンツのデータを視聴者の端末10に配信する処理や、視聴者の端末10からの情報(投稿情報など)や演者の端末10からの情報(反応行動に関する情報)を受け付ける処理、コンテンツに付随する演出を視聴者の端末10に提供する処理などを実行される。また、サーバ20では、演者や視聴者のアカウント情報や、演者や視聴者のパラメータ、演者や視聴者が使用可能なゲーム内通貨やアイテムなどの情報が管理される。
【0036】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、PC、ゲーム装置等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0037】
図2に、本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のサーバは
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0038】
記憶部270は、処理部200の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部200のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。記憶部270は、格納部272(例えばデータベース)を含む。
【0039】
格納部272は、本実施形態のコンテンツ配信システムに登録された演者(配信者)の情報と視聴者の視聴者情報を格納する。例えば、格納部272は、複数の視聴者それぞれの視聴者識別情報(視聴者IDや、視聴者が使用する端末IDなど)に対応づけて、視聴者名(視聴者アカウント)、パスワード、端末10の宛先情報(IPアドレス等)などを、視聴者情報として格納する。また、格納部272は、視聴者と仲間関係(フレンド関係
)にある他の視聴者を特定するための情報(視聴者同士が仲間関係にあるか否かに関する情報)を、視聴者情報として格納する。また、格納部272は、視聴者識別情報に対応づけて、視聴者が所有するアイテムや仮想通貨に関する情報を、視聴者情報として格納する。また、格納部272は、視聴者識別情報に対応づけて、視聴者のパラメータ(視聴者パラメータ)を、視聴者情報として格納する。
【0040】
通信部296は端末10や他のサーバとの間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0041】
処理部200(プロセッサ)は、端末10から送信され通信部296を介して受信したデータ、プログラムなどに基づいて、視聴者情報の管理、ログイン/ログアウトに関する処理、通信制御処理などの各種処理を行う。処理部200は記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部200は、コンテンツ配信部210と、情報受付部212と、パラメータ変更部214と、演出制御部216を含む。
【0042】
コンテンツ配信部210は、演者の行動に基づいて進行するコンテンツを複数の視聴者の端末10に配信する処理を行う。例えば、コンテンツが、演者の行動を撮影したライブ動画である場合、コンテンツ配信部210は、演者の端末10で撮影された画像及び録音された音声のデータを当該端末10から順次受信して、配信データとして視聴者の端末10に順次送信する。また、コンテンツが、演者が操作するキャラクタのライブ動画である場合、コンテンツ配信部210は、演者の端末10で生成された画像(演者の操作に応じて或いは演者の動作に同期して動作するキャラクタが配置された仮想空間内の仮想カメラから見た画像)及び録音された音声のデータを当該端末10から順次受信して、配信データとして視聴者の端末10に順次送信する。また、コンテンツが、演者(プレーヤ)がプレイするゲームの実況動画である場合、コンテンツ配信部210は、演者の端末10からの操作データに基づきゲームサーバで生成されたゲーム画像及びゲーム音のデータをゲームサーバから順次受信して(或いは、演者の端末10からの操作データに基づきゲーム画像及びゲーム音のデータを生成し)、配信データとして視聴者の端末10に順次送信する。なお、配信データを視聴者の端末10に直接配信することに代えて、配信サーバを介して視聴者の端末10に配信するようにしてもよい。
【0043】
情報受付部212は、視聴者による端末10の操作に基づいて、コンテンツ又は演者に対する投稿情報の投稿を受け付ける処理を行う。投稿情報とは、例えば、視聴者が所有している仮想通貨(投銭)、アイテム(スタンプなど)、視聴者によって入力されたコメント等である。情報受付部212は、視聴者によって当該視聴者が所有している対価(仮想通貨など)の消費が行われた場合に、投稿情報の投稿を受け付けるようにしてもよい。また、配信されるコンテンツが演者によって操作されるキャラクタのライブ動画である場合、情報受付部212は、視聴者によって選択されたキャラクタに対する当該視聴者による操作(当該キャラクタに対する投稿情報の投稿、当該キャラクタを触るなどの操作)を受け付けてもよい。
【0044】
パラメータ変更部214は、演者によって指定された視聴者に対する反応行動に基づいて、視聴者毎に対応付けられた視聴者パラメータを変更する。視聴者に対する反応行動とは、視聴者を単に選択する操作(例えば、視聴者毎に割り当てられたいずれかのボタンを押す操作、演者の端末10の表示部に表示される視聴者名、視聴者のアイコンやアバター、視聴者が投稿した投稿情報(投銭など)を示す表示物を選択する操作)であってもよいし、視聴者を選択して評価する(例えば、「いいね」や「悪いね」を指定する、点数を与
える)操作であってもよい。また、視聴者に対する反応行動は、視聴者名や視聴者が投稿した投稿情報(コメント)を読むことであってもよい。この場合、演者の端末10で録音された演者の音声を認識して、反応行動の対象となる視聴者を特定してもよい。また、視聴者名や投稿情報の音声読み上げをボタン操作により行えるようにしてもよい。また、視聴者に対する反応行動は、視聴者に対するジェスチャー(例えば、視聴者に目線を送ることや、視聴者を指さすこと、視聴者に向かって手を振ること)であってもよい。この場合、演者の端末10で撮影された演者の画像を認識して、反応行動の対象となる視聴者を特定してもよい。また、視聴者に対する反応行動は、視聴者のアバターに対するジェスチャーであってもよい。また、視聴者に対する反応行動は、視聴者による端末10の操作(投稿情報の投稿など)に対する反応行動であってもよいし、視聴者による操作とは無関係に行った反応行動であってもよい。
【0045】
また、パラメータ変更部214は、反応行動の対象となった視聴者に対応付けられた視聴者パラメータを変更する(例えば、増加させる)ようにしてもよいし、反応行動の対象となった視聴者以外の他の視聴者に対応付けられた視聴者パラメータを変更する(例えば、減少させる)ようにしてもよいし、その両方を行ってもよい。視聴者パラメータの変更は、基準点からの加点式であってもよいし、基準点からの減点式であってもよい。また、反応行動に応じて、視聴者パラメータを増加させるか減少させるかを決定してもよいし、視聴者パラメータの変更量を決定してもよい。例えば、演者が反応行動として視聴者を選択して「いいね」を指定する操作を行った場合には、当該視聴者の視聴者パラメータを増加させ(或いは、当該視聴者以外の他の視聴者の視聴者パラメータを減少させ)、視聴者を選択して「悪いね」を指定する操作を行った場合には、当該視聴者の視聴者パラメータを減少させる(或いは、当該視聴者以外の他の視聴者の視聴者パラメータを増加させる)ようにしてもよい。また、演者が反応行動として視聴者を選択して点数(評価)を与える操作を行う場合、当該点数が多い(評価が高い)ほど、当該視聴者のパラメータの増加量が大きくなるようにしてもよい。また、視聴者パラメータは、反応行動が行われる度に変動するパラメータであってもよいし、当該パラメータが所定値(閾値)に達する度に変動するパラメータ(レベル)であってもよい。
【0046】
演出制御部216は、パラメータ変更部214によって変更された視聴者パラメータに応じた演出を、少なくとも当該視聴者パラメータに対応付けられた視聴者に提供する制御を行う(当該演出を行うことを指示する指示データを当該視聴者の端末10に送信する)。視聴者パラメータに応じた演出とは、視聴者の端末10の表示部に表示される視聴者名や視聴者のアイコン、視聴者のアバター等の見た目(表示サイズ、表示色、付加するエフェクト画像の有無など)を、視聴者パラメータに応じて変えることであってもよい。また、当該演出は、視聴者が投稿した投稿情報に関する演出であってもよい。例えば、視聴者の端末10の表示部に表示される投稿情報(投銭、コメント等)を示す表示物の見た目を変える演出を行ってもよいし、視聴者が投稿情報を投稿したときに端末10で再生される効果音を変える演出を行ってもよい。また、演出制御部216は、視聴者の視聴者パラメータが高いほど、当該視聴者が認識し易い演出を行うようにしてもよい。例えば、視聴者の視聴者パラメータが高いほど、当該視聴者の視聴者名(或いは、アイコンやアバター)や投稿情報(投銭、コメント等)を示す表示物の見た目が派手(豪華)になるようにしてもよい。また、視聴者の視聴者パラメータが所定値以上である場合に、当該視聴者が投稿情報を投稿したときに効果音が再生されるようにしてもよい。また、演出制御部216は、視聴者による端末10の操作があった場合に前記演出を提供するようにしてもよいし、視聴者の操作に関わらず自動で前記演出を提供する(例えば、視聴者パラメータが変更された場合に、所定期間だけ当該演出を提供する)ようにしてもよいし、前記演出を常時提供するようにしてもよい。
【0047】
また、演出制御部216は、パラメータ変更部214によって変更された視聴者パラメ
ータに応じた演出を、当該視聴者パラメータに対応付けられた視聴者以外の他の視聴者に提供するか否かを、各視聴者の視聴者情報に基づいて決定する。例えば、演出制御部216は、変更された視聴者パラメータに対応付けられた視聴者と視聴者情報が所定の関係にある(例えば、当該視聴者と視聴者パラメータが略同一の関係にある、当該視聴者と仲間関係にある、当該視聴者と属性(年齢、性別等)が一致する)他の視聴者に前記演出を提供し、所定の関係にない他の視聴者に前記演出を提供しないようにしてもよい。また、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を他の視聴者に提供しない場合、演出制御部216は、当該演出以外の既定の演出や別の演出を当該他の視聴者に提供するようにしてもよい。
【0048】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。本実施形態のコンテンツ配信システムは、演者の行動に基づいて進行するコンテンツが複数の視聴者の端末10に配信され、演者が視聴者に対する反動行動を行うと、当該視聴者の視聴者パラメータが変更され、変更された視聴者パラメータに応じた演出が当該視聴者に提供されるように構成されている。
【0049】
図3は、視聴者及び演者の端末10の表示部に表示される配信画面の一例を示す図である。配信画面DSには、配信されるコンテンツのコンテンツ画像CIが表示される。ここでは、コンテンツ画像CIとして、演者PFを撮影したライブ動画が表示されている。また、配信画面DSには、コンテンツを視聴中の視聴者のアイコンICが表示される。ここでは、4人の視聴者「A」~「D」のそれぞれのアイコンICが表示されている。
【0050】
各視聴者は、演者(コンテンツ)に対して投稿情報を投稿することができる。ここでは、投稿情報の投稿として、投銭を行うことができ、配信画面DSには、投銭の額を指定するための入力エリアIAが表示されている。視聴者が入力エリアにIAに投銭の額を入力して実行ボタンRBを操作すると、当該視聴者が保有している仮想通貨が入力された額(
図3に示す例では、「100」)だけ消費され(減少し)、演者が保有する仮想通貨が入力された額だけ増加する。視聴者が投げ銭を行うと、
図4に示すように、配信画面DSにおいて、投銭を行った視聴者のアイコンICに関連付けて、当該視聴者による投銭を示す投銭オブジェクトMOが表示される。ここでは、視聴者「A」が投げ銭を行ったため、視聴者「A」のアイコンICの上方に投銭オブジェクトMOが表示されている。
【0051】
ここで、演者は、視聴者による投銭に応じて、当該視聴者に対する反応行動を行うことがある。例えば、演者は、演者の端末10において、配信画面DSに表示された視聴者のアイコンICを選択する操作を行うことで、当該視聴者に対する反応行動を行う。なお、演者は、視聴者を指定するジェスチャーを行うことで、当該視聴者に対する反応行動を行うようにしてもよい。演者が視聴者に対する反応行動を行うと、当該視聴者に対応付けて管理されるポイント(パラメータ)が所定値だけ増加する。そして、視聴者のポイントが閾値に達すると、当該視聴者のレベル(視聴者パラメータの一例)が増加する。ポイントの閾値はレベル毎に設定され、レベルが高くなるほど閾値も高くなる。なお、演者は、視聴者による投銭とは無関係に視聴者に対する反応行動を行うこともあり得る。そこで、投銭を行った視聴者に対する反応行動が行われた(視聴者に対する反応行動が行われた時点から所定時間遡った時間内に当該視聴者による投銭が行われた)場合には、投銭を行っていない視聴者に対する反応行動が行われた(視聴者に対する反応行動が行われた時点から所定時間遡った時間内に当該視聴者による投銭が行われなかった)場合よりも、当該視聴者のポイントの増加量が大きくなるようにしてもよい。
【0052】
図5は、視聴者の視聴者パラメータ(レベル)を管理するテーブル情報の一例を示す図である。このテーブル情報は視聴者情報として格納部272に格納される。
図5に示すテ
ーブル情報300は、視聴者ID310に対応付けて、視聴者名320と、ポイント330と、レベル340を格納する。この例では、視聴者「A」と視聴者「C」のレベルは「2」であり、視聴者「B」と視聴者「D」のレベルは「1」である。
【0053】
本実施形態では、視聴者のレベルに応じた演出が当該視聴者に提供される。例えば、演者の反応行動により視聴者「A」のレベルが「2」になった場合、レベル「2」に応じた演出が視聴者「A」に提供される。この場合、
図6に示すように、視聴者「A」の端末10に表示される配信画面DSにおいて、視聴者「A」に関連付けられた投銭オブジェクトMOの見た目をレベル「2」に応じて派手にする(認識し易くする)演出が行われる。ここでは、投銭オブジェクトMOにエフェクト画像EIを重畳して表示する演出が行われている。視聴者の投銭オブジェクトMOの見た目は、当該視聴者のレベルが高いほど派手になる。なお、視聴者の投銭オブジェクトMOの見た目を派手にする演出に代えて、視聴者のアイコンICの見た目を派手にする演出を行ってもよいし、視聴者が投銭を実行する(実行ボタンRBを操作する)際に再生される効果音を豪華にする(或いは、投銭の実行時に効果音が再生されるようにする)演出を行ってもよい。このような演出により、視聴者に投銭を行うことに対するモチベーションを与えることができる。なお、演出は、視聴者が端末10において所定の操作を行った場合に当該視聴者に提供されるようにしてもよいし、常時提供されるようにしてもよい。
【0054】
ここで、本実施形態では、視聴者に提供する演出(視聴者のレベルに応じた演出)を当該視聴者以外の他の視聴者に提供するか否かを、各視聴者の視聴者情報に基づいて決定する。例えば、視聴者に提供する演出を、当該視聴者と同一レベルの他の視聴者に提供し、当該視聴者とレベルが異なる他の視聴者には提供しないようにしてもよい。
図5に示す例では、視聴者「A」とレベルが同一の視聴者は視聴者「C」であるから、視聴者「C」の端末10では、
図6に示すような配信画面DS(視聴者「A」の投銭オブジェクトMOに関する演出が行われている配信画面)が表示されるようにし、視聴者「B」及び視聴者「D」の端末10では、
図4に示すような配信画面DS(視聴者「A」の投銭オブジェクトMOに関する演出が行われていない配信画面)が表示されるようにする。なお、演者の端末10に表示される配信画面DSについては、演出を反映させるようにしてもよいし反映させないようにしてもよい。
【0055】
また、視聴者に提供する演出を、当該視聴者と仲間関係にある(或いは、属性が一致する)他の視聴者に提供し、当該視聴者と仲間関係にない(或いは、属性が一致しない)他の視聴者には提供しないようにしてもよい。例えば、視聴者「A」と視聴者「B」が仲間関係にある場合、視聴者「B」の端末10では、
図6に示すような配信画面DSが表示されるようにし、視聴者「C」及び視聴者「D」の端末10では、
図4に示すような配信画面DSが表示されるようにする。また、視聴者に提供する演出を当該視聴者以外の他の視聴者に提供するか否かを各視聴者のレベルに基づき判断する場合、当該視聴者と他の視聴者が仲間関係にあるか否かに応じて判断基準を変えるようにしてもよい。例えば、視聴者と他の視聴者が仲間関係にない場合には、当該視聴者のレベルと当該他の視聴者のレベルが同一である場合のみ、当該視聴者に提供する演出を当該他の視聴者にも提供し、視聴者と他の視聴者が仲間関係にある場合には、当該視聴者のレベルと当該他の視聴者のレベルの差が所定値以内であれば、当該視聴者に提供する演出を当該他の視聴者に提供するようにしてもよい。また、視聴者情報として各視聴者の視聴歴(過去の視聴回数や視聴時間の累計等)を管理し、視聴者に提供する演出を、当該視聴者よりも視聴歴の浅い他の視聴者には提供し、当該視聴者と視聴歴が同等以上の他の視聴者には提供しないようにしてもよい。
【0056】
このように本実施形態によれば、演者による視聴者に対する反応行動に基づき当該視聴者の視聴者パラメータを変更し、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を当該視聴者に
提供する際に、当該演出を当該視聴者と所定の関係にない(当該視聴者とレベルが同一でない、当該視聴者と仲間関係にない)他の視聴者等に提供しないようにすることで、視聴者が他の視聴者からの悪感情の対象になることを防止しつつ、視聴者に投銭を行うことに対するモチベーションを与えることができる。
【0057】
上記例では、演者の行動に基づいて進行するコンテンツの一例として、演者の行動を撮影したライブ動画を配信する場合について説明したが、当該コンテンツは、演者による操作に基づき仮想空間内で行動するキャラクタ(例えば、演者の動作と同期して動作するキャラクタ、或いは、演者がプレイしているゲーム内に登場するキャラクタ)に関するコンテンツであってもよい。この場合、演者は、キャラクタに視聴者を指し示す等のジェスチャーを行わせる操作を行うことで、視聴者に対する反応行動(キャラクタを使用した反応行動)を行うようにしてもよいし、キャラクタを操作せずに演者自身が視聴者を指定等する操作を行うことで、視聴者に対する反応行動(キャラクタを使用しない反応行動)を行うようにしてもよいし、その両方を可能としてよい。ここで、演者が、キャラクタを操作して視聴者に対する反応行動を行った場合と、キャラクタを操作せずに視聴者に対する反応行動を行った場合とで、当該視聴者の視聴者パラメータ(ポイント、レベル)の変更内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、前者の反応行動を行った場合と後者の反応行動を行った場合とで、視聴者パラメータの増加量が異なるようにしてもよいし、視聴者パラメータを増加させるか減少させるかを変えるようにしてもよい。
【0058】
また、コンテンツに登場するキャラクタは複数であってもよい。複数のキャラクタは、それぞれが別の演者による操作に基づき動作するものであってもよいし、一人の演者による操作に基づき動作してもよい。この場合、視聴者は、複数のキャラクタの中から選択したキャラクタに対して投銭を行えるようにしてもよい。
図7に示す例では、コンテンツ画像CIに2つのキャラクタCR(CRa,CRb)が表示されている。視聴者は、入力エリアIAに投銭の額を入力した後、キャラクタCRaに対応する実行ボタンRBaを操作することで、キャラクタCRaに対して入力した額の投銭を行うことができ、キャラクタCRbに対応する実行ボタンRBbを操作することで、キャラクタCRbに対して入力した額の投銭を行うことができる。この場合、視聴者がキャラクタCRaに対して投銭を行ったことに応じて演者がキャラクタCRaを使用して当該視聴者に対する反応行動を行った場合と、視聴者がキャラクタCRbに対して投銭を行ったことに応じて演者がキャラクタCRbを使用して当該視聴者に対する反応行動を行った場合とで、当該視聴者の視聴者パラメータ(ポイント、レベル)の変更内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、投銭の対象として選択されたキャラクタCRのパラメータ(属性等)に応じて、視聴者パラメータの増加量を変えたり、視聴者パラメータを増加させるか減少させるかを変えるようにしてもよい。また、視聴者がキャラクタCRに対する投銭とは別にコンテンツ自体に対して投銭を行えるようにした場合、視聴者がキャラクタCRに対して投銭を行ったことに応じて演者が当該視聴者に対する反応行動を行った場合と、視聴者がコンテンツに対して投銭を行ったことに応じて演者が当該視聴者に対する反応行動を行った場合とで、当該視聴者の視聴者パラメータの変更内容を異ならせるようにしてもよい。
【0059】
また、視聴者が投銭の対象として選択したキャラクタCRと、演者が当該視聴者に対する反応行動に使用したキャラクタCRの組み合わせに応じて、当該視聴者の視聴者パラメータ(ポイント、レベル)の変更内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、視聴者が投銭の対象として選択したキャラクタCRと演者が反応行動に使用したキャラクタCRが一致した場合や、両者の組み合わせが所定の組み合わせに該当する場合に、視聴者パラメータの増加量を大きくし、両者が一致しない場合や両者の組み合わせが所定の組み合わせに該当しない場合に、視聴者パラメータの増加量を小さくしたり視聴者パラメータを減少させたりしてもよい。
【0060】
また、視聴者が投銭の対象として選択したキャラクタCRを使用して演者がどのような反応行動を行ったかに応じて、当該視聴者の視聴者パラメータ(ポイント、レベル)の変更内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、当該反応行動におけるキャラクタCRのジェスチャーの種類(ウインクする、指さす、手を振る等)に応じて、視聴者パラメータの増加量を変えたり、視聴者パラメータを増加させるか減少させるかを変えるようにしてもよい。
【0061】
また、視聴者又は演者によって選択されキャラクタCRと、キャラクタCRに行わせる動作(ジェスチャー)の組み合わせに応じて、視聴者パラメータの変更内容を異ならせるようにしてもよい。例えば、キャラクタCRとジェスチャーの組み合わせ毎に視聴者パラメータの増加量を設定しておき、投銭に応じた反応行動において、キャラクタCRaにウインクさせた場合には手を振らせた場合よりも視聴者パラメータの増加量が大きくなり、キャラクタCRbに手を振らせた場合にはウインクさせた場合よりも視聴者パラメータの増加量が大きくなるようにしてもよい。
【0062】
また、コンテンツに複数のキャラクタが登場する場合の上記手法は、コンテンツに複数の演者が登場する(コンテンツ画像CIに複数人の演者PFを撮影したライブ映像が表示される)場合にも同様に適用することができる。例えば、視聴者が第1の演者に対して投銭を行ったことに応じて第1の演者が当該視聴者に対する反応行動を行った場合と、視聴者が第2の演者に対して投銭を行ったことに応じて第2の演者が当該視聴者に対する反応行動を行った場合とで、当該視聴者の視聴者パラメータの変更内容を異ならせるようにしてもよい。また、視聴者が投銭の対象として選択した演者と、当該演者による当該視聴者に対する反応行動の内容(操作内容、ジェスチャーの種類等)との組み合わせに応じて、当該視聴者の視聴者パラメータの変更内容を異ならせるようにしてもよい。
【0063】
3.処理
次に、本実施形態のコンテンツ配信システム(サーバ20)の処理の一例について
図8のフローチャートを用いて説明する。まず、コンテンツ配信部210は、演者の行動に基づいて進行するコンテンツの複数の視聴者の端末10に対する配信を開始する(ステップS10)。例えば、演者の端末10で撮影された動画データを取得して配信データとして複数の視聴者の端末10に配信する。
【0064】
次に、情報受付部212は、視聴者の端末10から投稿情報(例えば、投銭やコメントの投稿に関する情報)を受信したか否かを判断し(ステップS11)、投稿情報を受信した場合(ステップS11のY)には、受信した投稿情報を処理する(ステップS12)。例えば、投稿情報として投銭を受け付けた場合には、投稿した視聴者が保有している仮想通貨を投銭の額だけ減少させ、演者が保有している仮想通貨を投銭の額だけ増加させる。
【0065】
次に、パラメータ変更部214は、演者によって指定された視聴者に対する反応行動を検出したか否かを判断する(ステップS13)。例えば、演者の端末10から視聴者を指定する操作情報を受信した場合に、当該視聴者に対する反応行動がなされたと判断する。視聴者に対する反応行動を検出した場合(ステップS13のY)には、パラメータ変更部214は、当該視聴者に対応付けられた視聴者パラメータを変更する(ステップS14)。ここで、パラメータ変更部214は、検出した反応行動が投稿情報を投稿した視聴者に対するものであるか否かに応じて、当該視聴者の視聴者パラメータの増加量を決定してもよい。
【0066】
次に、演出制御部216は、各視聴者の視聴者情報(視聴者パラメータ、仲間関係を特定する情報など)に基づいて、視聴者の視聴者パラメータに応じた演出を当該視聴者以外の他の視聴者に提供するか否かと、提供する場合に提供先となる他の視聴者を決定し(ス
テップS15)、当該演出を当該視聴者と決定した他の視聴者に提供する(ステップS16)。次に、コンテンツ配信部210は、コンテンツの配信を終了するか否を判断し(ステップS17)、配信を継続する場合(ステップS17のN)には、ステップS11に移行する。
【0067】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0068】
例えば、コンテンツ配信システムは、ユーザ端末(視聴者の端末)と、コンテンツを配信する処理を行うコンテンツ配信サーバ(動画配信サーバ、ゲームサーバなど)と、視聴者による投稿に関する処理を行う投稿用サーバとで構成されていてもよい。この場合、ユーザ端末は、コンテンツ配信サーバと通信してコンテンツに関する情報(ゲームに関する情報など)を送受信し、投稿用サーバと通信して投稿に関する処理を行う。投稿用サーバとコンテンツ配信サーバは互いに通信して、投稿用サーバはコンテンツに関する情報をコンテンツ配信サーバから取得し、コンテンツ配信サーバは投稿に関する情報を投稿用サーバから取得する。投稿用サーバは、コンテンツの配信を実行しなくても、コンテンツ配信サーバと通信することで、投稿内容に応じた効果をコンテンツに反映させたり、コンテンツの結果(ゲーム結果など)に応じた投稿内容の変化などを行うことができるようになる。ユーザ端末に表示される配信画面(コンテンツの画像に投稿に関する情報(投げ銭オブジェクト等)が合成されている画面)については、ユーザ端末側で、コンテンツ配信サーバと投稿用サーバそれぞれから取得した情報に基づいて、コンテンツの画像に投稿に関する情報を合成する表示処理を行うようにしてもよいし、コンテンツ配信サーバや投稿用サーバで当該合成を行った上で、ユーザ端末に表示するようにしてもよい。なお、コンテンツ配信システムをユーザ端末と投稿用サーバだけで構成してもよい。
【符号の説明】
【0069】
10…端末、20…サーバ、200…処理部、210…コンテンツ配信部、212…情報受付部、214…パラメータ変更部、216…演出制御部、270…記憶部、272…格納部、296…通信部