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特開2022-145717多軸レーザ干渉測長器、及び、変位検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022145717
(43)【公開日】2022-10-04
(54)【発明の名称】多軸レーザ干渉測長器、及び、変位検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 9/02055 20220101AFI20220926BHJP
   G01B 9/02015 20220101ALI20220926BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
G01B9/02055
G01B9/02015
G01B11/00 G
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117360
(22)【出願日】2022-07-22
(62)【分割の表示】P 2018221928の分割
【原出願日】2018-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】000151494
【氏名又は名称】株式会社東京精密
(74)【代理人】
【識別番号】100163533
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 義信
(74)【代理人】
【識別番号】100199842
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 祥平
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 渉
(57)【要約】
【課題】アライメント作業が簡単で、高精度な多軸レーザ干渉測長器を得る。
【解決手段】多軸レーザ干渉測長器において、光源1より射出されたレーザ光を基準測定光61と参照測定光60に分岐する偏光ビームスプリッタ21と、分岐した参照測定光60を第1参照測定光62、第2参照測定光63、…、第n参照測定光に分岐するハーフミラー41と、測定部及び干渉計等に取り付けられ、基準測定光61及びn個の参照測定光62、63、…を各々反射させるn+1個のリトロリフレクタ51、52、53、…と、反射後の基準測定光61をn個に分岐し、n個の参照測定光62、63、…とそれぞれ合流させることで得られたそれぞれの干渉信号を光電変換するn個の受光器11、12、…と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出されたレーザ光を第1レーザ光と第2レーザ光とに分岐する第1偏光ビームスプリッタと、
前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とをそれぞれ1以上であるn個の第1レーザ光とn個の第2レーザ光とに分岐するハーフミラーと、
前記第1レーザ光及び前記n個の第2レーザ光を各々反射するn+1個のリトロリフレクタと、
反射後の前記第1レーザ光を前記ハーフミラーで分岐した前記n個の第1レーザ光と、反射後の前記n個の第2レーザ光とをそれぞれ合流させて得た各々の干渉信号を光電変換するn個の受光器と、を備え、
前記光電変換により得られた干渉縞から光路差を算出し、前記n+1個のリトロリフレクタの変位を検出する多軸レーザ干渉測長器。
【請求項2】
前記n個の第1レーザ光と前記n個の第2レーザ光とをそれぞれ合流させて干渉させるn個の偏光ビームスプリッタを備え、
前記n個の偏光ビームスプリッタは、前記第1偏光ビームスプリッタを含む、請求項1に記載の多軸レーザ干渉測長器。
【請求項3】
光源から射出されたレーザ光を第1レーザ光と第2レーザ光とに分岐し、
前記第2レーザ光を1以上であるn個の第2レーザ光に分岐し、
n+1個のリトロリフレクタの内のn個のリトロリフレクタで前記n個の第2レーザ光を各々反射し、
n+1個のリトロリフレクタの内の前記n個のリトロリフレクタ以外の1個のリトロリフレクタで前記第1レーザ光を反射し、
反射後の前記第1レーザ光をn個の第1レーザ光に分岐し、
前記n個の第1レーザ光と、反射後の前記n個の第2レーザ光とをそれぞれ合流させて得た各々の干渉信号を光電変換し、
前記光電変換により得られた干渉縞から光路差を算出し、
前記光路差に基づいて前記n+1個のリトロリフレクタの変位を検出する、変位検出方法。
【請求項4】
第1リトロリフレクタと、第1方向で前記第1リトロリフレクタに隣接する第2リトロリフレクタと、前記第1方向に交差する第2方向で前記第1リトロリフレクタに隣接する第3リトロリフレクタとを有する反射ターゲットと、
前記第1リトロリフレクタ、前記第2リトロリフレクタ、及び前記第3リトロリフレクタに第1レーザ光、第2レーザ光、及び第3レーザ光をそれぞれ出射し、前記第1リトロリフレクタで反射された前記第1レーザ光と、前記第2リトロリフレクタで反射された前記第2レーザ光と、前記第3リトロリフレクタで反射された前記第3レーザ光とが入射する光学系と、を備え、
前記光学系は、前記反射された第1レーザ光と前記反射された第2レーザ光とを干渉させて光電変換した第1干渉縞に基づいて前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の第1光路差を算出し、前記反射された第1レーザ光と前記反射された第3レーザ光とを干渉させて光電変換した第2干渉縞に基づいて前記第1レーザ光及び前記第3レーザ光の第2光路差を算出する、多軸レーザ干渉測長器。
【請求項5】
前記光学系は、前記第1光路差に基づいて前記第2方向を軸として前記第2方向に垂直な平面で回転する第1回転方向の角度を検出し、前記第2光路差に基づいて前記第1方向を軸として前記第1方向に垂直な平面で回転する第2回転方向の角度を検出する、請求項4に記載の多軸レーザ干渉測長器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多軸レーザ干渉測長器に関し、特に、NC工作機等の複数の軸に対する精度検査を行うレーザ測長器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザ干渉測長器は、超高精度・非接触測定・設置の簡便さといった特徴を生かし、超精密ステージの移動量測定や位置制御に数多く用いられている。そして、その応用範囲は、超精密加工機をはじめ、非球面形状測定器、超高精度三次元測定器などの超精密測定機器、電子ビーム・レーザビーム描画装置、ステッパー、ボンダー、ICハンドラ等の半導体製造装置に及んでいる。
【0003】
レーザ干渉測長器は、レーザ光の送光部と干渉光の受光部を備え、送光部から出射したレーザ光を反射するプレーンミラー、リトロリフレクタなどによる反射ターゲットと、これらの間に設置される干渉計である偏光ビームスプリッタとを基本構成として備えている。例えば、NC工作機械の移動距離を測定する際には、反射ターゲットが移動するテーブルや主軸などに固設される。
【0004】
NC工作機械の動作方向は、例えば、x、y、zの3軸方向であり、各軸方向に向けて送光部となるレーザヘッドを固定し、レーザヘッドの光軸に一致させて主軸位置に干渉計を固定配置すると共に、これの延長上において移動テーブル上に反射ターゲットを固定配置する。つまり、アライメントと称する準備作業を必要とする。このアライメント作業は、時間が掛かり、測定軸が多くなるほど困難となる。また、ある軸の角度、長さを測定する場合、準備時間だけでなく、測定項目毎に取り替え時間が掛かったり、機材交換による取り付け位置のずれによる測定誤差を生じたり、する。
【0005】
また、光ファイバ結合式レーザ干渉測長器は、レーザ光源と干渉計を光ファイバで結合したものであり、レーザの光路を気にすることなく測定したい場所へ自由に干渉計を取り付けることができる。そして、測定軸が斜めであっても、機械内の空間が狭くても容易に測定可能である。さらに、セッティングの容易さに加え、工作機械精度検査の作業工数を削減するのに適している。
【0006】
多軸干渉計のコンパクトな構成として、少数のビーム光路を有し、それにより多軸干渉計用のコンパクトなものとするため、測定リフレクタ及び基準リフレクタからの共用測定ビーム及び共用基準ビームの第1の反射に対して共用測定光路及び共用基準光路を使用し、それぞれの測定軸に対応する複数の個別ビームに分割することが、特許文献1に記載されている。
【0007】
光源と干渉計との間のアライメント作業を軽減するため、多軸干渉計の分光機構部及び光源部からのレーザ光を分光機構部に導く光ファイバを設け、多軸干渉計の出射方向を切替えて測長することが、特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004-239905号公報
【特許文献2】特開平9-196623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載のものは、プレーンミラーを用いているので、プレーンミラーの鏡面が、干渉計の光軸に対して正確に正対して配置されていないと、反射光がずれやすく、測長光学系での受光量が不足する原因となるので、取り付け調整が難しい。また、干渉計と被測定部の間を測定光が2回往復するダブルパス方式の測長器であるので、大気擾乱の影響を受け易く、アライメント作業に高精度が要求される。
【0010】
さらに、アライメント作業を非常に厳密に行ったとしても、被測定物である移動体がピッチング、ヨーイングなどの角度運動を行うと、アライメントがずれ、受光量不足により受光感度が低下する。
【0011】
特許文献2に記載のものは、多軸干渉計の分光機構部として、入射したレーザ光を分光させて、各軸方向に向けて出射させると共に、測定光と参照光の干渉光を送出する干渉計本体と、その切替え機構とを内蔵した多軸干渉計を必要とする。多軸干渉計は、偏光ビームスプリッタやペンタプリズム、切替え機構を内蔵するので、大型になる。そして、半導体製造設備において見受けられるような狭いスペースに適応させるのは困難である。係る大型の光学品質の構成要素を製作することは、コストが高くつき、困難である可能性がある。
【0012】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、取り付け空間の省スペース化を図ることで、機種毎に様々なサイズ、移動方向の工作機械等に対応、汎用的に使用が可能であり、アライメント作業が簡単で、高精度な多軸レーザ干渉測長器を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成する本発明の構成は、以下のとおりである。
【0014】
[1] 光源から射出されたレーザ光を第1レーザ光と第2レーザ光とに分岐する第1偏光ビームスプリッタと、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とをそれぞれ1以上であるn個の第1レーザ光とn個の第2レーザ光とに分岐するハーフミラーと、前記第1レーザ光及び前記n個の第2レーザ光を各々反射するn+1個のリトロリフレクタと、反射後の前記第1レーザ光を前記ハーフミラーで分岐した前記n個の第1レーザ光と、反射後の前記n個の第2レーザ光とをそれぞれ合流させて得た各々の干渉信号を光電変換するn個の受光器と、を備え、前記光電変換により得られた干渉縞から光路差を算出し、前記n+1個のリトロリフレクタの変位を検出する多軸レーザ干渉測長器。
[2] 前記n個の第1レーザ光と前記n個の第2レーザ光とをそれぞれ合流させて干渉させるn個の偏光ビームスプリッタを備え、前記n個の偏光ビームスプリッタは、前記第1偏光ビームスプリッタを含む、[1]に記載の多軸レーザ干渉測長器。
[3] 光源から射出されたレーザ光を第1レーザ光と第2レーザ光とに分岐し、前記第2レーザ光を1以上であるn個の第2レーザ光に分岐し、n+1個のリトロリフレクタの内のn個のリトロリフレクタで前記n個の第2レーザ光を各々反射し、n+1個のリトロリフレクタの内の前記n個のリトロリフレクタ以外の1個のリトロリフレクタで前記第1レーザ光を反射し、反射後の前記第1レーザ光をn個の第1レーザ光に分岐し、前記n個の第1レーザ光と、反射後の前記n個の第2レーザ光とをそれぞれ合流させて得た各々の干渉信号を光電変換し、前記光電変換により得られた干渉縞から光路差を算出し、前記光路差に基づいて前記n+1個のリトロリフレクタの変位を検出する、変位検出方法。
[4] 第1リトロリフレクタと、第1方向で前記第1リトロリフレクタに隣接する第2リトロリフレクタと、前記第1方向に交差する第2方向で前記第1リトロリフレクタに隣接する第3リトロリフレクタとを有する反射ターゲットと、前記第1リトロリフレクタ、前記第2リトロリフレクタ、及び前記第3リトロリフレクタに第1レーザ光、第2レーザ光、及び第3レーザ光をそれぞれ出射し、前記第1リトロリフレクタで反射された前記第1レーザ光と、前記第2リトロリフレクタで反射された前記第2レーザ光と、前記第3リトロリフレクタで反射された前記第3レーザ光とが入射する光学系と、を備え、前記光学系は、前記反射された第1レーザ光と前記反射された第2レーザ光とを干渉させて光電変換した第1干渉縞に基づいて前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の第1光路差を算出し、前記反射された第1レーザ光と前記反射された第3レーザ光とを干渉させて光電変換した第2干渉縞に基づいて前記第1レーザ光及び前記第3レーザ光の第2光路差を算出する、多軸レーザ干渉測長器。
[5] 前記光学系は、前記第1光路差に基づいて前記第2方向を軸として前記第2方向に垂直な平面で回転する第1回転方向の角度を検出し、前記第2光路差に基づいて前記第1方向を軸として前記第1方向に垂直な平面で回転する第2回転方向の角度を検出する、[4]に記載の多軸レーザ干渉測長器。
【0015】
本発明の他の構成は、光源より射出されるレーザ光を光学系により分岐し、反射ターゲットでそれぞれ反射させて合流させることで干渉信号を得て、該干渉信号を光電変換して光路差を算出する多軸レーザ干渉測長器において、前記光学系は、前記光源より射出された前記レーザ光を基準測定光と参照測定光に分岐する偏光ビームスプリッタと、分岐した前記参照測定光を第1、第2、…、第n参照測定光に分岐するハーフミラーと、前記反射ターゲットとして可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記基準測定光及びn個の前記参照測定光を各々反射させるn+1個のリトロリフレクタと、反射後の前記基準測定光をn個に分岐し、n個の前記参照測定光とそれぞれ合流させることで得られたそれぞれの前記干渉信号を光電変換するn個の受光器と、を備えたものである。
【0016】
また、上記のものにおいて、n個に分岐された反射後の前記基準測定光と、n個の前記参照測定光とをそれぞれ合流させるn個の偏光ビームスプリッタを設けたことが望ましい。
【0017】
さらに、前記偏光ビームスプリッタは、前記光源より射出された前記レーザ光を前記基準測定光と前記参照測定光に分岐する第1偏光ビームスプリッタを有し、前記ハーフミラーは、前記参照測定光を第1参照測定光と第2参照測定光に分岐する第1ハーフミラー(41)を有し、前記リトロリフレクタは、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記基準測定光を反射する第1リトロリフレクタ(51)と、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記第1参照測定光を反射する第2リトロリフレクタ(52)と、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記第2参照測定光を反射する第3リトロリフレクタ(53)と、を有し、前記ハーフミラーは、前記第1リトロリフレクタ(51)で反射された前記基準測定光を分岐する第2ハーフミラー(42)を有し、前記第1偏光ビームスプリッタには、前記第2ハーフミラー(42)で分岐された前記基準測定光の一方、及び前記第2リトロリフレクタ(52)で反射した前記第1参照測定光が入射され、前記偏光ビームスプリッタは、前記第2ハーフミラー(42)で分岐された前記基準測定光の他方、及び前記第3リトロリフレクタ(53)で反射した前記第2参照測定光が入射される第2偏光ビームスプリッタを有し、前記第1偏光ビームスプリッタで得られた前記第1参照測定光と前記基準測定光との干渉信号を光電変換する第1受光部と、前記第2偏光ビームスプリッタで得られた前記第2参照測定光と前記基準測定光との干渉信号を光電変換する第2受光部と、を備えることが好ましい。
【0018】
さらに、前記リトロリフレクタ(52)で反射した前記第1参照測定光は、ミラー(31)で曲げられて前記第1偏光ビームスプリッタに入射することが望ましい。
【0019】
さらに、前記第2参照測定光は、ミラー(32、33)で曲げられて前記リトロリフレクタ(53)で反射されることが望ましい。
【0020】
また、上記のものにおいて、前記光学系は、前記光源より射出された前記レーザ光を前記基準測定光と前記参照測定光に分岐する第1偏光ビームスプリッタ(21)と、前記参照測定光を第1参照測定光、第2参照測定光及び第3参照測定光に分岐するハーフミラー(41、44)と、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記基準測定光を反射するリトロリフレクタ(51)と、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記第1参照測定光を反射するリトロリフレクタ(52)と、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記第2参照測定光を反射するリトロリフレクタ(53)と、前記反射ターゲットとして前記可動テーブルの測定部に取り付けられ、前記第3参照測定光を反射するリトロリフレクタ(54)と、前記リトロリフレクタ(51)で反射された前記基準測定光を分岐するハーフミラー(42、43)と、分岐された前記基準測定光及び前記リトロリフレクタ(52)で反射した前記第1参照測定光が入射される第1偏光ビームスプリッタ(21)と、分岐された前記基準測定光及び前記リトロリフレクタ(53)で反射した前記第2参照測定光が入射される第2偏光ビームスプリッタと、分岐された前記基準測定光及び前記リトロリフレクタ(54)で反射した前記第3参照測定光が入射される第3偏光ビームスプリッタと、前記第1偏光ビームスプリッタ(21)で得られた前記第1参照測定光と前記基準測定光との干渉信号を光電変換する第1受光部と、前記第2偏光ビームスプリッタで得られた前記第2参照測定光と前記基準測定光との干渉信号を光電変換する第2受光部と、前記第3偏光ビームスプリッタで得られた前記第3参照測定光と前記基準測定光との干渉信号を光電変換する第3受光部と、を備えたものである。
【0021】
さらに、前記リトロリフレクタ(51)で反射された前記基準測定光は、ハーフミラー(42、43)で分岐して、前記第1偏光ビームスプリッタ(21)、前記第2偏光ビームスプリッタ(22)、前記第3偏光ビームスプリッタ(23)に入射することが望ましい。
【0022】
さらに、前記参照測定光は、前記ハーフミラー(41)で前記第1参照測定光が分岐され、ハーフミラー(44)で前記第3参照測定光と前記第2参照測定光とに分岐され、前記第2参照測定光は、ミラー(32、33)で曲げられて前記リトロリフレクタ(53)で反射されることが望ましい。
さらに、前記参照測定光は、前記ハーフミラー(44)で前記第3参照測定光と前記第2参照測定光とに分岐され、前記第3参照測定光は、前記リトロリフレクタ(54)で反射されることが望ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、多軸レーザ干渉測長器において、光源より射出されたレーザ光を基準測定光と参照測定光に偏光ビームスプリッタで分岐する。そして、分岐した参照測定光は第1、第2、…、第n参照測定光に分岐し、基準測定光及びn個の参照測定光をn+1個のリトロリフレクタで各々反射させ、反射後の基準測定光をn個に分岐し、n個の参照測定光とそれぞれ合流させて干渉信号をn個の受光器で光電変換する。したがって、本構成により1光源、1ユニットでかつ1つの基準測定光を軸としてn個軸の測定を同時に行うことができる。そのため、n個の測定を各々行った場合に必要とされる段取り替えに伴うアライメント調整における測定軸の位置、角度のバラツキは発生しない。また、機材の段取り替えは基本的に不要であり、作業工数の低減になる。
【0024】
さらに、取り付け空間の省スペース化を図り、機種毎に様々なサイズ、移動方向の工作機械等に対応、汎用的に使用が可能であり、取り付け調整が容易で大気擾乱の彫響を受けにくい安定した測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る2軸を測定する光学系の模式図
図2】本発明の一実施形態に係るヨーイング、ピッチングを測定する場合の反射ターゲットとレーザ干渉測長器の配置を示す斜視図
図3】従来の単機能レーザ干渉測長器によるヨーイング、ピッチングを測定する場合の反射ターゲットとレーザ干渉測長器の配置を示す斜視図
図4】測定軸(可動テーブル40の移動軸)と測定位置(レーザ光軸)による誤差の影響を説明する上面図
図5】測定軸(可動テーブル40の移動軸)と測定位置(レーザ光軸)による誤差の影響を説明する側面図
図6】他の実施形態に係る3軸を測定する光学系の模式図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第一実施例に係る2軸を測定する光学系20の模式図である。図2は、工作機械等の移動するテーブルの精度を測定する例として、第一実施例の多軸レーザ干渉測長器によるヨーイング、ピッチングを測定する場合の反射ターゲットとレーザ干渉測長器の配置を示す斜視図である。図3は、同様に従来の単機能レーザ干渉測長器による配置を同様に示す斜視図である。
【0027】
単機能レーザ干渉測長器においては、図3に示すように可動テーブル40に反射ターゲットであるリトロリフレクタ71、72、81、82を測定中の基準となるので動かないようにマグネットスタンド等により固定する。干渉計である偏光ビームスプリッタ70及び80は、位置調整が可能なステージ(図示せず)にそれぞれ固定し、レーザ光源の光軸の延長上にリトロリフレクタ71、72、81、82が位置するように調整、つまりアライメント作業を行い、配置して固定する。
【0028】
リトロリフレクタ71、72は、可動テーブル40のヨーイング(上下を軸として、水平面内での回転:図で矢印Y方向)を測定するものであり、偏光ビームスプリッタ70からリトロリフレクタ71、72までの距離を測定することにより、ヨーイングの角度が検出される。同様に、リトロリフレクタ81、82は、可動テーブル40のピッチング(左右を軸とした回転:図で矢印P方向)を測定するものであり、偏光ビームスプリッタ80からリトロリフレクタ81、82までの距離を測定することにより、ピッチングの角度が検出される。
【0029】
73は、偏光ビームスプリッタ70の光学系にレーザ光を入射する光ファイバが接続される光源、74は受光する光ファイバが接続される受光部である。同様に83は偏光ビームスプリッタ80の光学系にレーザ光を入射する光ファイバが接続される光源、84は受光する光ファイバが接続される受光部である。図3の従来の単機能レーザ干渉測長器による測長器では光源73、83がそれぞれ独立に必要とされる。
【0030】
また、リトロリフレクタ71、72とリトロリフレクタ81、82は距離を置いて設置しなければならないので、単にそれぞれの光軸の調整だけでなく、相互に光軸がずれないようにする必要がある。また、角度(ヨーイング・ピッチング)測定における測定位置による誤差は、測定物が剛体の場合ほぼ一様に変化するため、小さな値と言えるが、同時に長さを測定する場合は光軸位置により、誤差を生じる。
【0031】
第一実施例である図2は、図3の従来例に対して、多軸レーザ干渉測長器によるヨーイング、ピッチングを測定する場合の反射ターゲットと光学系20の配置を示している。光学系20は、3軸がまとめて結合されている。可動テーブル40に反射ターゲットであるリトロリフレクタ51、52、53が、近接して配置されるように一体化され、測定中の基準となるので動かないようにマグネットスタンド等により固定される。干渉計である光学系20は、位置調整が可能なステージ(図示せず)にそれぞれ固定し、各レーザ光源(基準測定光61、第1参照測定光62、第2参照測定光63)の光軸の延長上にリトロリフレクタ52、51、53が位置するように調整、つまりアライメント作業を行い、配置して固定する。
【0032】
リトロリフレクタ51、52は、可動テーブル40のヨーイング(上下を軸として、水平面内での回転:図で矢印Y方向)を測定するものであり、光学系20からリトロリフレクタ51、52までの距離差を測定することにより、ヨーイングの角度が検出される。可動テーブル40のピッチング(左右を軸とした回転:図で矢印P方向)の測定は、リトロリフレクタ52、53で行われ、光学系20からリトロリフレクタ52、53までの距離差を測定することにより、ピッチングの角度が検出される。
【0033】
1は、光学系20にレーザ光を入射する光ファイバが接続される光源、11、12は受光のための光ファイバが接続される受光部であり、11が第1受光部、12が第2受光部である。図3の従来の単機能レーザ干渉測長器による測長器と異なり、光源1は一つで良い。また、リトロリフレクタ51、52、53は一体化されている。
【0034】
したがって、リトロリフレクタ51、52、53は近接して設置され、ヨーイングとピッチングとの測定において、一つにまとめられた光軸を調整すれば良い。つまり、光学系20の位置調整、アライメント作業を行えば良い。また、同時に長さを測定する場合であっても光軸位置による誤差要因を少なくできる。
【0035】
レーザ干渉測長器において、環境は大きな影響を及ぼし、環境誤差を最小限に抑えることが重要となる。環境要因としては、測定対象のメカニカルな振動及び空気の乱れが挙げられる。測定対象のメカニカルな振動は、光学系20、リトロリフレクタ51、52、53を十分固定する必要がある。
【0036】
不十分な固定の場合、この振動を増幅してしまう可能性があり、測定精度が悪化する。リトロリフレクタ51、52、53を固定する場合、固定位置からの距離が長いと、振動が増幅されるため、極力短く固定する必要がある。リトロリフレクタ51、52、53は近接して設置し、光軸調整を一度の取り付けで済むので、図2の多軸レーザ干渉測長器によれば、従来のように各光軸で個別に行うものに比べて誤差要因を少なくできる。
【0037】
測定環境の空気中に局所的な温度差が発生すると、空気の乱れが起こり、空気の乱れは、空気中を伝播するレーザ光の波長を局所的に変えるため、測定データの乱れが発生し、繰り返し精度を悪化させる。
【0038】
局所的な温度差を低減する方法として、空気の揺らぎが、測定光路にかからない工夫、例えば、大きな扇風機などにより、測定経路に渡って空気を攪拌することが良い。また、光学部品は、結露するとレンズカビや、コーティング異常等、光学系に異常をきたす場合があり、温度、湿度の管理が重要となる。
【0039】
図1は、2軸を測定する多軸レーザ干渉測長器の光学系20の詳細を示す模式図である。基本的な原理はマイケルソン干渉計に順ずる。マイケルソン干渉計は、一つの波長の分かっているレーザ光を用いてビームを二つの経路に分岐し、反射ターゲットでそれぞれ反射させて再び合流させる。そして、干渉縞を生み出す干渉信号を作成し、干渉信号を光電変換して干渉縞の数により光路差を算出し反射ターゲットの移動距離を算出する。
【0040】
基本構成は、以下である。(1)光源より出力されたレーザ光を偏光ビームスプリッタ等で基準測定光と参照測定光に分岐する。(2)分岐した参照測定光をハーフミラー等により第1、第2、…、第n参照測定光に分岐する。(3)可動テーブル等の測定部に取り付けたn+1個の反射ターゲットであるリトロリフレクタで基準測定光及びn個の参照測定光を各々反射させる。(4)反射後の基準測定光をn個に分岐し、各参照測定光と干渉させ、それぞれの干渉信号をn個の受光器で光電変換する。
【0041】
なお、測定数は参照測定光のn次数に等しく、各参照測定光1つに付き1個のリトロリフレクタが必要となる。また、n個に分岐された反射後の基準測定光と、n個の参照測定光とをそれぞれ干渉させるためにn個の偏光ビームスプリッタを設けて合流させる。本構成により1光源、1ユニットでかつ1つの基準測定光を軸としてn個軸の測定を同時に行うことができる。
【0042】
そのため、n個の測定を各々行った場合に必要とされる段取り替えに伴うアライメント調整における測定軸の位置、角度のバラツキは発生しない。また、機材の段取り替えは基本的に不要であり、作業工数の低減になる。
【0043】
1は、光源であり、所定波長のレーザ光を発射するレーザ光を用いる。光源1より射出されたレーザ光を第1偏光ビームスプリッタ21で基準測定光61と参照測定光60に分岐する。その後、基準測定光61は、反射ターゲットであるリトロリフレクタ51で反射され、ハーフミラー42で分岐する。そして、基準測定光61の一方はハーフミラー42を透過して第1偏光ビームスプリッタ21に入射し、他方はハーフミラー42で反射されてハーフミラー42の後段に配置された第2偏光ビームスプリッタ22に入射する。
【0044】
第1偏光ビームスプリッタ21で分岐した参照測定光60は、ハーフミラー41で第1参照測定光62と第2参照測定光63に分岐する。第1参照測定光62は、さらにミラー31で曲げられ、被測定物に固定される反射ターゲットであるリトロリフレクタ52で反射する。さらに、ミラー31で曲げられ、第1偏光ビームスプリッタ21に入射する。
【0045】
第1参照測定光62は、基準測定光61と第1偏光ビームスプリッタ21で干渉し、第1受光部11に入射する。第2参照測定光63はミラー32、33で曲げられ、リトロリフレクタ53で反射し、第2偏光ビームスプリッタ22に入射する。そして、基準測定光61と第2偏光ビームスプリッタ22で干渉し、第2受光部12に入射する。
【0046】
第1偏光ビームスプリッタ21、第2偏光ビームスプリッタ22で干渉した光の明暗である各干渉縞は、基準測定光61と第1参照測定光62、基準測定光61と第2参照測定光63の光路長の位相差を表す。干渉縞1本は光源の波長の位相差に相当する。光源の波長はHe-Neレーザの場合632.8nmなので、往復光路の干渉計で縞1位相は0.3μmの非常に小さな長さとなり、リトロリフレクタ51、52、53の微小な変位や変化を測定することが可能になる。
【0047】
以上、光源1より出力されたレーザ光を第1偏光ビームスプリッタ21で基準測定光61と参照測定光60に分岐する。分岐した参照測定光60は、ハーフミラー41で第1参照測定光62と第2参照測定光63に分岐する。測定部に取り付けた3個のリトロリフレクタ51、52、53で基準測定光61及び2個の参照測定光である第1参照測定光62と第2参照測定光63とを各々反射させる。反射後の基準測定光61を2個に分岐し、各参照測定光と干渉させ、干渉信号を2個の受光器、第1受光部11、第2受光部12で観測する。
【0048】
図4、5は、測定軸(可動テーブル40の移動軸)と測定位置(レーザ光軸)による誤差の影響を図2のようにレーザ干渉測長器で測定する場合として示したもので、図4が上面図、図5が側面図である。角度(ヨーイング・ピッチング)測定における測定位置による誤差は、測定物が剛体の場合ほぼ一様に変化するため、無視できる値と言える。ただし、長さ測定の場合は位置による誤差はアッベ誤差を生じる。
【0049】
レーザ干渉測長器は、反射ターゲットであるリトロリフレクタまでの距離を測定することにより、ヨーイング及びピッチングの角度を検出するので、アッベの原理に従い、測定軸とレーザ光軸とを同一直線上に配置させることが設計原理として好ましい。
【0050】
図4はヨーイングの測定の場合であって、基準測定光61であるレーザ光軸と測定軸との距離及び傾きがアッベ誤差の要因となる。図5は、ピッチングの測定の場合であって、第2参照測定光63であるレーザ光軸と測定軸との距離及び傾きが誤差の要因となる。しかし、本実施例によれば、多軸の光軸調整を一度で行うことで良いので、従来のように各光軸で個別に行うものに比べて誤差要因を少なくできる。
【0051】
図6は、第二実施例による3軸を測定する光学系20の詳細を示す模式図である。1は、光源であり、所定波長のレーザ光を発射するレーザ光を用いる。光源1より射出された光を第1偏光ビームスプリッタ21で基準測定光61と参照測定光60に分岐する。その後、基準測定光61は、反射ターゲットであるリトロリフレクタ51で反射され、ハーフミラー42、43で分岐して、第1偏光ビームスプリッタ21、第2偏光ビームスプリッタ22、さらに第3偏光ビームスプリッタ23に入射する。
【0052】
第1偏光ビームスプリッタ21で分岐した参照測定光60は、ハーフミラー41、44で第1参照測定光62と第2参照測定光63、第3参照測定光64に分岐する。なお、参照測定光60は、ハーフミラー41で第1参照測定光62が分岐され、ハーフミラー44で第2参照測定光63と第3参照測定光64に分岐される。第1参照測定光62は、さらにミラー31で曲げられ、被測定物に固定される反射ターゲットであるリトロリフレクタ52で反射する。さらに、ミラー31で曲げられ、第1偏光ビームスプリッタ21に入射する。
【0053】
第1参照測定光62は、基準測定光61と第1偏光ビームスプリッタ21で干渉し、第1受光部11に入射する。第2参照測定光63はミラー32、33で曲げられ、リトロリフレクタ53で反射し、第2偏光ビームスプリッタ22に入射する。そして、基準測定光61と第2偏光ビームスプリッタ22で干渉し、第2受光部12に入射する。
【0054】
第3参照測定光64はリトロリフレクタ54で反射し、第3偏光ビームスプリッタ23に入射する。基準測定光61と第3参照測定光64は第3偏光ビームスプリッタ23で干渉し、第3受光部13に入射する。第1偏光ビームスプリッタ21、第2偏光ビームスプリッタ22、第3偏光ビームスプリッタ23で干渉した光の明暗である各干渉縞は、基準測定光61と第1参照測定光62、基準測定光61と第2参照測定光63、基準測定光61と第3参照測定光64のそれぞれの光路長の位相差を表す。したがって、リトロリフレクタ51、52、53、54の微小な変位や変化を測定することが可能になる。
【0055】
以上、光源1より出力されたレーザ光を第1偏光ビームスプリッタ21で基準測定光61と参照測定光60に分岐する。分岐した参照測定光60は、ハーフミラー41、44で第1参照測定光62と第2参照測定光63と第3参照測定光64とに分岐する。測定部に取り付けた3個のリトロリフレクタ51、52、53及び干渉計部に固定されたリトロリフレクタ54で基準測定光61及び3個の参照測定光である第1参照測定光62と第2参照測定光63と第3参照測定光64とを各々反射させる。反射後の基準測定光61を3個に分岐し、各参照測定光と干渉させ、干渉信号を3個の受光器である第1受光部11、第2受光部12、第3受光部13で観測する。
【0056】
第二実施例によれば、容易に角度と長さが同時に測定できる。角度単体の測定では被測定物の移動における機械誤差がそのまま測定位置誤差となるのに対し、角度と長さを同時に取得できる本干渉計であれば、測定点をサブミクロンの単位で管理できる。
【0057】
また、本構成により1光源、1ユニットでかつ1つの基準測定光を軸として3個の測定を同時に行うことができる。そのため、3個の測定を各々行った場合に必要とされるアライメント調整における測定軸の位置、角度のバラツキは発生しない。
【0058】
以上、多軸レーザ干渉測長器において、光源より射出されたレーザ光を基準測定光と参照測定光に偏光ビームスプリッタで分岐する。さらに、分岐した参照測定光は第1、第2、…、第n参照測定光に分岐する。基準測定光及びn個の参照測定光は、n+1個のリトロリフレクタで各々反射し、反射後の基準測定光はn個に分岐され、n個の参照測定光とそれぞれ合流されて干渉信号をn個の受光器で光電変換する。
【0059】
したがって、1光源、1ユニットの光学系でかつ1つの基準測定光を軸としてn個軸の測定を同時に行うことができる。そのため、複数項目測定可能な機材を使用することとなり、段取り替えに伴う取り付け(測定)位置ずれがなくなり、測定時間を低減することができる。また、取り付け空間の省スペース化、取り付け調整が容易、大気擾乱の彫響を受けにくい安定した測定が可能となり汎用性も高めることができる。
【0060】
なお、ステージの移動に伴う姿勢変化(ヨーイング、ピッチング)を各リトロリフレクタまでの光路長の変化から角度として、分解能で0.05秒、精度±0.2%位で測定することができる。また、工作機械のインデックステーブルの角度位置を短時間で測定するためのシステムに応用が可能であり、システムを取り付けるときの誤差も補正できる。
【0061】
したがって、精密な調整なしにセッティングが完了できるため、従来比約1/3の時間で測定が完了する。さらに、位置決め精度だけではなく、工作機械に要求されるステージや主軸の挙動解析、動的な挙動解析にも対応することが可能となる。
【符号の説明】
【0062】
1、73、83…光源、20…光学系、40…可動テーブル、70、80…偏光ビームスプリッタ、74、84…受光部
11…第1受光部、12…第2受光部、13…第3受光部
21…第1偏光ビームスプリッタ
22…第2偏光ビームスプリッタ
23…第3偏光ビームスプリッタ
31、32、33…ミラー
41、42、43、44…ハーフミラー
51、52、53、54、71、72、81、82…リトロリフレクタ
60…参照測定光、61…基準測定光
62…第1参照測定光、63…第2参照測定光、64…第3参照測定光
図1
図2
図3
図4
図5
図6