(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149068
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】配管の自動溶接又は溶断装置
(51)【国際特許分類】
B23K 37/047 20060101AFI20220929BHJP
B23K 9/028 20060101ALI20220929BHJP
B23K 9/127 20060101ALI20220929BHJP
B23K 7/00 20060101ALI20220929BHJP
B23K 9/167 20060101ALI20220929BHJP
B23K 9/12 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
B23K37/047 502
B23K9/028 G
B23K9/127 503D
B23K7/00 503D
B23K9/167 A
B23K9/12 301J
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051021
(22)【出願日】2021-03-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】320011650
【氏名又は名称】大陽日酸株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 勝則
【テーマコード(参考)】
4E001
4E081
【Fターム(参考)】
4E001AA03
4E001BB07
4E001CC03
4E001DA01
4E001DC01
4E081BA19
4E081BA27
4E081BB07
4E081CA11
4E081EA48
4E081FA01
(57)【要約】
【課題】配管の回転振れに溶接又は溶断ヘッドを追従させながら、配管の周方向に沿って溶接又は溶断を適切に行うことを可能とした配管の自動溶接又は溶断装置を提供する。
【解決手段】配管Pを軸回りに回転させながら、配管Pの周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管Pの自動溶接又は溶断装置1であって、配管Pの外周面上に位置して、配管Pの回転振れに追従しながら、軸回りに回転する配管Pに対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッド2と、配管Pに対して溶接又は溶断ヘッド2を上下方向及び配管Pの周方向に沿った前後方向に移動自在に支持するヘッド支持機構3とを備え、ヘッド支持機構3は、配管Pの周方向に並ぶ一対の回転ローラ9を有し、一対の回転ローラ9は、配管Pの外周面と摺接しながら回転する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管を軸回りに回転させながら、前記配管の周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管の自動溶接又は溶断装置であって、
前記配管の外周面上に位置して、前記配管の回転振れに追従しながら、前記軸回りに回転する前記配管に対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッドと、
前記配管に対して前記溶接又は溶断ヘッドを上下方向及び前記配管の周方向に沿った前後方向に移動自在に支持するヘッド支持機構とを備え、
前記ヘッド支持機構は、前記配管の周方向に並ぶ一対の回転ローラを有し、
前記一対の回転ローラは、前記配管の外周面と摺接しながら回転することを特徴とする配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項2】
前記一対の回転ローラは、前記溶接又は溶断ヘッドの自重によって前記配管の外周面に押し付けられることを特徴とする請求項1に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項3】
前記配管の最上部に対する前記溶接又は溶断ヘッドの前後方向の位置が調節自在とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項4】
前記一対の回転ローラの間隔が調節自在とされていることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項5】
前記配管の軸線方向に対する前記溶接又は溶断ヘッドの位置が調節自在とされていることを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項6】
前記溶接ヘッドは、TIG溶接トーチであることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項7】
前記溶接ヘッドに取り付けられた状態で、その先端側から溶接ワイヤーを送り出すワイヤー狙いガイドを備えることを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管の自動溶接又は溶断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、金属や非鉄金属などを母材として用いた構造物(被溶接物)の溶接には、従来よりTIG溶接(Tungsten Inert Gas welding)又はプラズマアーク溶接等のGTAW(Gas Tungsten Arc welding)と呼ばれる非消耗電極式のガスシールドアーク溶接が用いられている。
【0003】
また、MIG溶接(Metal Inert Gas welding)、MAG溶接(Metal Active Gas welding)又は炭酸ガスアーク溶接等のGMAW(Gas Metal Arc welding)と呼ばれる消耗電極式のガスシールドアーク溶接が用いられている。
【0004】
これらの溶接方法では、一般に溶接用トーチを使用し、電極と被溶接物(母材)との間でアークを発生させて、このアークの熱により被溶接物を溶かして溶融池(プール)を形成しながら、溶接が行われる。また、溶接中は電極の周囲を囲むトーチノズルからシールドガスを放出し、このシールドガスで大気(空気)を遮断しながら溶接が行われる。
【0005】
ところで、被溶接物に対する溶接を自動で行う自動溶接装置では、被溶接物と溶接トーチとの間の距離を一定に保ちながら、トーチの先端が溶接線から外れないように制御することが行われている(例えば、下記特許文献1,2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公平3-4381号公報
【特許文献2】特開平9-295145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、配管を軸回りに回転させながら、この配管の周方向に沿って溶接を自動で行う配管の自動溶接装置では、配管に回転振れが生じないように、配管を回転させる回転軸と配管の中心軸とを一致させておく必要がある。
【0008】
しかしながら、配管の外径を大きくなるほど、上述した回転軸と配管の中心軸とを完全に一致させることが困難となり、配管に回転振れが生じることになる。したがって、配管の自動溶接装置では、このような配管の回転振れに対して溶接トーチを追従させることが求められている。
【0009】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、配管の回転振れに溶接又は溶断ヘッドを追従させながら、配管の周方向に沿って溶接又は溶断を適切に行うことを可能とした配管の自動溶接又は溶断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 配管を軸回りに回転させながら、前記配管の周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管の自動溶接又は溶断装置であって、
前記配管の外周面上に位置して、前記配管の回転振れに追従しながら、前記軸回りに回転する前記配管に対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッドと、
前記配管に対して前記溶接又は溶断ヘッドを上下方向及び前記配管の周方向に沿った前後方向に移動自在に支持するヘッド支持機構とを備え、
前記ヘッド支持機構は、前記配管の周方向に並ぶ一対の回転ローラを有し、
前記一対の回転ローラは、前記配管の外周面と摺接しながら回転することを特徴とする配管の自動溶接又は溶断装置。
〔2〕 前記一対の回転ローラは、前記溶接又は溶断ヘッドの自重によって前記配管の外周面に押し付けられることを特徴とする前記〔1〕に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔3〕 前記配管の最上部に対する前記溶接又は溶断ヘッドの前後方向の位置が調節自在とされていることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔4〕 前記一対の回転ローラの間隔が調節自在とされていることを特徴とする前記〔1〕~〔3〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔5〕 前記配管の軸線方向に対する前記溶接又は溶断ヘッドの位置が調節自在とされていることを特徴とする前記〔1〕~〔4〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔6〕 前記溶接ヘッドは、TIG溶接トーチであることを特徴とする前記〔1〕~〔5〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔7〕 前記溶接ヘッドに取り付けられた状態で、その先端側から溶接ワイヤーを送り出すワイヤー狙いガイドを備えることを特徴とする前記〔1〕~〔6〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、配管の回転振れに溶接又は溶断ヘッドを追従させながら、配管の周方向に沿って溶接又は溶断を適切に行うことを可能とした配管の自動溶接又は溶断装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る配管の自動溶接装置の構成を示す斜視図である。
【
図2】配管の回転サポート治具を示す斜視図である。
【
図3】自動溶接装置の溶接動作を説明するための模式図である。
【
図4】配管の最上部に対して溶接ヘッドを後側にオフセットした状態を示す模式図である。
【
図5】一対の回転ローラの間隔を調節する構成を例示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態として、例えば
図1~
図3に示す配管Pの自動溶接装置1について説明する。
【0014】
なお、
図1は、配管Pの自動溶接装置1の構成を示す斜視図である。
図2は、配管Pの回転サポート治具100を示す斜視図である。
図3は、自動溶接装置1の溶接動作を説明するための模式図である。
【0015】
また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を配管Pの周方向に沿った自動溶接装置1の前後方向(幅方向)とし、Y軸方向を配管Pの軸線方向に沿った自動溶接装置1の左右方向(奥行き方向)とし、Z軸方向を自動溶接装置1の上下方向(高さ方向)として、それぞれ示すものとする。
【0016】
本実施形態の自動溶接装置1は、
図1に示すように、配管Pを軸回りに回転させながら、この配管Pの周方向に沿って溶接を自動で行うものである。
【0017】
具体的に、この自動溶接装置1は、配管Pの外周面上に位置して、配管Pの回転振れに追従しながら、軸回りに回転する配管Pに対して溶接を行う溶接ヘッド2と、配管Pに対して溶接ヘッド2を上下方向及び配管Pの周方向に沿った前後方向に移動自在に支持するヘッド支持機構3とを備えている。なお、ヘッド支持機構3は、この自動溶接装置1のフレーム(図示せず。)に取り付けられている。
【0018】
溶接ヘッド2は、従来より一般に使用されているTIG溶接用トーチ(非消耗式の溶接トーチ)であり、配管Pとの間でアークを発生させる非消耗電極4と、アークによって生じた溶融池(プール)に向かってシールドガスを放出するトーチノズル5とを有している。
【0019】
溶接ヘッド2には、ワイヤー狙いガイド6が取り付けられている。ワイヤー狙いガイド6は、フィラーワイヤーWを案内しながら、その先端側からフィラーワイヤーWを送り出す送給ヘッド6aと、送給ヘッド6aの先端部に向かってフィラーワイヤーWを送給するライナー(コンジットとも言う。)6bとを有している。
【0020】
送給ヘッド6aは、その先端側が非消耗電極4の先端側に向かって延長されたノズル形状を有している。また、ワイヤー狙いガイド6は、この送給ヘッド6aを回動自在に支持する回動機構6cを有して、送給ヘッド6aの角度を調節自在としている。ライナー6bは、ワイヤー送給装置(図示せず。)と接続されており、このワイヤー送給装置によってフィラーワイヤーWを自動で送給することが可能となっている。
【0021】
ワイヤー狙いガイド6は、ガイド支持機構7を介して溶接ヘッド2の前側に取り付けられている。ガイド支持機構7は、溶接ヘッド2に対するワイヤー狙いガイド6の上下方向(Z軸方向)の位置を調節する高さ調節部7aと、溶接ヘッド2に対するワイヤー狙いガイド6の左右方向(Y軸方向)の位置を調節する奥行き調節部7bとを有している。
【0022】
ガイド支持機構7では、高さ調節部7a及び奥行き調節部7bにより溶接ヘッド2に対するワイヤー狙いガイド6の上下方向及び左右方向の位置を調節した後に、その位置を固定することが可能となっている。
【0023】
また、溶接ヘッド2には、アフターシールド機構8が取り付けられている。アフターシールド機構8は、アフターシールド機構8は、溶接ヘッド2の先端側から溶接線方向の後方側を覆うアフターシールドカバー8aを有し、このアフターシールドカバー8aの内側から配管Pの溶接直後に形成される溶接ビードに対してアフターシールドガスを放出する。
【0024】
ヘッド支持機構3は、配管Pに対して溶接ヘッド2を上下方向(Z軸方向)に移動自在に支持する上下スライダ3aと、配管Pに対して溶接ヘッド2を前後方向(X方向)に移動自在に支持する前後スライダ3bと、配管Pに対する溶接ヘッド2の上下方向(X軸方向)の位置を調節する高さ調節部3cと、配管Pに対する溶接ヘッド2の左右方向(Y軸方向)の位置を調節する奥行き調節部3dとを有している。
【0025】
ヘッド支持機構3では、上下スライダ3a及び前後スライダ3bにより配管Pに対して溶接ヘッド2を上下方向及び前後方向に常時移動させることが可能である。ヘッド支持機構3では、高さ調節部3c及び奥行き調節部3dにより配管Pに対する溶接ヘッド2の上下方向及び左右方向の位置を調節した後に、その位置を固定することが可能となっている。
【0026】
ヘッド支持機構3は、配管Pの周方向に並ぶ一対の回転ローラ9を有している。一対の回転ローラ9は、配管Pの外周面と溶接ヘッド2の先端との間の距離を一定に保つように、上下スライダ3aの下端部に取付板10を介して取り付けられている。
【0027】
一対の回転ローラ9は、取付板10に軸支されることによって、配管Pの外周面と摺接しながら回転することが可能となっている。また、一対の回転ローラ9は、溶接ヘッド2の自重によって配管Pの外周面に押し付けられる。
【0028】
また、ヘッド支持機構3は、配管Pの最上部に対する溶接ヘッド2の前後方向の位置(オフセット)を調節するオフセット調節部11を有している。オフセット調節部11は、上下スライダ3aの下端部に対する取付板10の前後方向の取付位置を変更することが可能となっている。
【0029】
ヘッド支持機構3では、このオフセット調節部11により配管Pの最上部に対する溶接ヘッド2の前後方向の位置を調節した後に、その位置を固定することが可能となっている。
【0030】
以上のような構成を有する本実施形態の自動溶接装置1では、
図2に示すような回転サポート治具100を用いている。
【0031】
回転サポート治具100は、配管Pのエルボー部分を固定するエルボー固定具101と、配管Pを回転自在に支持する回転スタンド102とを有している。エルボー固定具101は、配管Pを回転させるポジショナー(図示せず。)と接続されている。回転スタンド102は、ポジショナー側の回転軸Sと、配管Pの中心軸Cとを一致させた状態で、配管Pを軸回りに回転自在に支持している。
【0032】
本実施形態の自動溶接装置1では、
図3(a)~(d)に示すように、配管Pに回転振れが生じた場合でも、配管Pの回転に対して溶接ヘッド2を上下方向及び前後方向に移動させながら、配管Pの外周面と溶接ヘッド2の先端との間の距離を一定に保ちつつ、配管Pの回転振れに溶接ヘッド2を追従させることが可能である。
【0033】
したがって、本実施形態の自動溶接装置1では、配管Pの回転振れに溶接ヘッド2を追従させながら、配管Pの周方向に沿って溶接を適切に行うことが可能である。
【0034】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、
図4に示すように、溶接ヘッド2は、配管Pの最上部に対して後側にオフセットさせることが好ましい。
【0035】
これにより、溶接ヘッド2は、配管Pの外周面のうち、配管Pの最上部よりも後側から降下(「下進」という。)する方向で溶接を行うことで、良好な溶接ビードを形成することが可能である。
【0036】
一方、溶接ヘッド2は、配管Pの最上部に対して前側にオフセットした場合、配管Pの外周面のうち、配管Pの最上部よりも前側から上昇(「上進」という。)する方向で溶接を行うことで、溶接ビードの形状が悪くなる。
【0037】
また、上記ヘッド支持機構3では、例えば
図5(A),(B),(C)に示すように、一対の回転ローラ9の間隔が調節自在とされた構成としてもよい。この場合、配管Pの外径に合わせて一対の回転ローラ9の間隔を調節することで、配管Pの回転振れに対する溶接ヘッド2の追従性を良好に保つことが可能である。
【0038】
なお、上記実施形態では、配管Pを軸回りに回転させながら、この配管Pの周方向に沿ってTIG溶接を自動で行う場合を例示しているが、溶接方法については、TIG溶接のような非消耗電極式のガスシールドアーク溶接に限らず、MIG溶接やMAG溶接、炭酸ガスアーク溶接等の消耗電極式のガスシールドアーク溶接であってもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、配管を軸回りに回転させながら、溶接ヘッドにより配管の周方向に沿って溶接を自動で行う配管の自動溶接装置に本発明を適用した場合について説明しているが、配管を軸回りに回転させながら、溶断ヘッドにより配管の周方向に沿って溶断を自動で行う配管の自動溶断装置に本発明を適用することも可能である。
【0040】
また、プラズマアークは、上述した溶接の用途に限らず、例えば、被加工物に対するロウ付けや、接合、切断、溶射、溶融炉などにも利用されている。なお、本発明では、このような溶接以外の用途についても、溶接の一形態として取り扱うものとする。
【符号の説明】
【0041】
1…自動溶接装置 2…溶接ヘッド(TIG溶接トーチ) 3…ヘッド支持機構 6…ワイヤー狙いガイド 7…ガイド支持機構 8…アフターシールド機構 9…回転ローラ 10…取付板 11…オフセット調節部 100…回転サポート治具 P…配管 C…中心軸 S…回転軸
【手続補正書】
【提出日】2021-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管を軸回りに回転させながら、前記配管の周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管の自動溶接又は溶断装置であって、
前記配管の外周面上に位置して、前記配管の回転振れに追従しながら、前記軸回りに回転する前記配管に対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッドと、
前記配管に対して前記溶接又は溶断ヘッドを上下方向及び前記配管の周方向に沿った前後方向に移動自在に支持すると共に、前記配管の最上部に対する前記溶接又は溶断ヘッドの前後方向の位置が調節自在とされたヘッド支持機構とを備え、
前記ヘッド支持機構は、前記配管の周方向に並ぶ一対の回転ローラを有し、
前記一対の回転ローラは、前記配管の外周面と摺接しながら回転することを特徴とする配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項2】
前記一対の回転ローラの間隔が調節自在とされていることを特徴とする請求項1に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項3】
配管を軸回りに回転させながら、前記配管の周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管の自動溶接又は溶断装置であって、
前記配管の外周面上に位置して、前記配管の回転振れに追従しながら、前記軸回りに回転する前記配管に対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッドと、
前記配管に対して前記溶接又は溶断ヘッドを上下方向及び前記配管の周方向に沿った前後方向に移動自在に支持するヘッド支持機構とを備え、
前記ヘッド支持機構は、前記配管の周方向に並ぶと共に、その間の間隔が調節自在とされた一対の回転ローラを有し、
前記一対の回転ローラは、前記配管の外周面と摺接しながら回転することを特徴とする配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項4】
前記一対の回転ローラは、前記溶接又は溶断ヘッドの自重によって前記配管の外周面に押し付けられることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項5】
前記配管の軸線方向に対する前記溶接又は溶断ヘッドの位置が調節自在とされていることを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項6】
前記溶接ヘッドは、TIG溶接トーチであることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【請求項7】
前記溶接ヘッドに取り付けられた状態で、その先端側から溶接ワイヤーを送り出すワイヤー狙いガイドを備えることを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 配管を軸回りに回転させながら、前記配管の周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管の自動溶接又は溶断装置であって、
前記配管の外周面上に位置して、前記配管の回転振れに追従しながら、前記軸回りに回転する前記配管に対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッドと、
前記配管に対して前記溶接又は溶断ヘッドを上下方向及び前記配管の周方向に沿った前後方向に移動自在に支持すると共に、前記配管の最上部に対する前記溶接又は溶断ヘッドの前後方向の位置が調節自在とされたヘッド支持機構とを備え、
前記ヘッド支持機構は、前記配管の周方向に並ぶ一対の回転ローラを有し、
前記一対の回転ローラは、前記配管の外周面と摺接しながら回転することを特徴とする配管の自動溶接又は溶断装置。
〔2〕 前記一対の回転ローラの間隔が調節自在とされていることを特徴とする前記〔1〕に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔3〕 配管を軸回りに回転させながら、前記配管の周方向に沿って溶接又は溶断を自動で行う配管の自動溶接又は溶断装置であって、
前記配管の外周面上に位置して、前記配管の回転振れに追従しながら、前記軸回りに回転する前記配管に対して溶接又は溶断を行う溶接又は溶断ヘッドと、
前記配管に対して前記溶接又は溶断ヘッドを上下方向及び前記配管の周方向に沿った前後方向に移動自在に支持するヘッド支持機構とを備え、
前記ヘッド支持機構は、前記配管の周方向に並ぶと共に、その間の間隔が調節自在とされた一対の回転ローラを有し、
前記一対の回転ローラは、前記配管の外周面と摺接しながら回転することを特徴とする配管の自動溶接又は溶断装置。
〔4〕 前記一対の回転ローラは、前記溶接又は溶断ヘッドの自重によって前記配管の外周面に押し付けられることを特徴とする前記〔1〕~〔3〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔5〕 前記配管の軸線方向に対する前記溶接又は溶断ヘッドの位置が調節自在とされていることを特徴とする前記〔1〕~〔4〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔6〕 前記溶接ヘッドは、TIG溶接トーチであることを特徴とする前記〔1〕~〔5〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。
〔7〕 前記溶接ヘッドに取り付けられた状態で、その先端側から溶接ワイヤーを送り出すワイヤー狙いガイドを備えることを特徴とする前記〔1〕~〔6〕の何れか一項に記載の配管の自動溶接又は溶断装置。