(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151356
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】中空被覆撚り線の被覆除去方法 及び中空被覆撚り線被覆除去装置
(51)【国際特許分類】
H01H 11/00 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
H01H11/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054391
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(72)【発明者】
【氏名】和田 純
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 淳
【テーマコード(参考)】
5G023
【Fターム(参考)】
5G023AA11
5G023CA50
(57)【要約】
【課題】中空被覆撚り線の被覆を安定して除去すると共に、中空被覆撚り線から露出した導線表面の残渣を抑制できる、中空被覆撚り線の被覆除去方法及び中空被覆撚り線被覆除去装置を提供する。
【解決手段】導電体である外皮が被覆された導線を撚り線とし、前記撚り線の周りに絶縁体である外皮を被覆した中空被覆撚り線の被覆除去方法において、レーザ光を用いて、前記中空被覆撚り線の前記絶縁体である外皮を切断し、前記導線を被覆した前記導電体である外皮に切込みを入れる切込み工程と、前記絶縁体である外皮と前記導電体である外皮を、前記切込みを境に前記中空被覆撚り線から離れる方向に移動して除去する被覆除去工程とを有する中空被覆撚り線の被覆除去方法である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電体である外皮が被覆された導線を撚り線とし、前記撚り線の周りに絶縁体である外皮が被覆された中空被覆撚り線の被覆除去方法において、
レーザ光を用いて、前記中空被覆撚り線の前記絶縁体である外皮を切断し、前記導線を被覆した前記導電体である外皮に切込みを入れる切込み工程と
前記絶縁体である外皮と前記導電体である外皮を、前記切込みを境に前記中空被覆撚り線から離れる方向に移動して除去する被覆除去工程と
を有する中空被覆撚り線の被覆除去方法。
【請求項2】
前記レーザ光が、炭酸ガスレーザから発振されるレーザ光であること
を特徴とする請求項1に記載の中空被覆撚り線の被覆除去方法。
【請求項3】
導電体の外皮が被覆された導線を撚り線とし、前記撚り線の周りに絶縁体である外皮を被覆した中空被覆撚り線の被覆を除去する中空被覆撚り線被覆除去装置において、
レーザ発振器と、
前記中空被覆撚り線を固定するクランプと、
前記レーザ発振器から発振されるレーザ光を前記中空被覆撚り線に照射する光学系と
前記絶縁体である外皮と、前記導線を被覆している導電体である外皮とを除去する被覆分離治具と、
前記中空被覆撚り線に不活性ガスを吹き掛けるノズルと、
前記中空被覆撚り線から発生する浮遊物を回収する集塵ノズルと、
を有することを特徴とする中空被覆撚り線被覆除去装置。
【請求項4】
前記クランプが、前記中空被覆撚り線を固定するための固定治具と前記固定治具を回転させる回転電動機とを備えることを特徴とする請求項3に記載の中空被覆撚り線被覆除去装置。
【請求項5】
前記レーザ発振器が、炭酸ガスレーザであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の中空被覆撚り線被覆除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、感圧センサーケーブル等に用いられる、中空被覆撚り線の被覆除去方法及び中空被覆撚り線被覆除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の電動スライドドアや電動バックドアに、手足等の挟み込みを検出する手段として、感圧センサを用いることがある。この感圧センサには、主に中空被覆撚り線が用いられることが多い。
【0003】
上述の中空被覆撚り線は、中空の被覆中に、複数導線をらせん状にかつ間隔を空けて配し、過度の圧力により中空被覆が潰れると、間隔を空けた導線同士が接触するようにしている。
この接触を電気的に検出することにより、手足等の挟み込みを検出できるようにしている。
【0004】
上述の中空被覆撚り線を電気的に接続する場合に、中空被覆撚り線の被覆を剥離して導線を露出し、ワイヤーハーネスが接続された基板等に接合することで、電気回路を形成させることにより感圧センサとして用いる場合がある。
【0005】
ここで、中空被覆撚り線を構成する被覆の剥離方法として、例えば、特許文献1に示されるように、円形刃等を用いて機械的に除去することが考えられる。
【0006】
その他には、特許文献2に示されるように、レーザ光の照射による被覆の除去が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007-166871号公報
【特許文献2】特開2004-096991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1のような機械的な除去方法では、刃を中空被覆撚り線に押し当てた際に、中空空間が押し潰されて変形するため、切込み深さが安定せず、導線に傷が入ったり、被覆を完全に切断できないという課題があった。
また、特許文献2のようなレーザ照射による除去方法では、被覆の除去加工中に、絶縁被覆が、露出した導線表面に飛び散ることで、絶縁被覆が残渣として付着してしまい、その状態の導線を、基板等に溶接すると電気的な特性に影響を与えてしまうという課題があった。
【0009】
そこで本発明は、中空被覆撚り線の被覆を安定して除去すると共に、中空被覆撚り線から露出した導線表面の残渣を抑制できる、中空被覆撚り線の被覆除去方法及び中空被覆撚り線被覆除去装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、導電体である外皮が被覆された導線を撚り線とし、前記撚り線の周りに絶縁体である外皮が被覆された中空被覆撚り線の被覆除去方法において、レーザ光を用いて、前記中空被覆撚り線の前記絶縁体である外皮を切断し、前記導線を被覆した前記導電体である外皮に切込みを入れる切込み工程と前記絶縁体である外皮と前記導電体である外皮を、前記切込みを境に前記中空被覆撚り線から離れる方向に移動して除去する被覆除去工程とを有する中空被覆撚り線の被覆除去方法である。
【0011】
また、本発明の被覆除去方法では、前記レーザ光が、炭酸ガスレーザから発振されるレーザ光であることが好ましい。
【0012】
本発明は、導電体の外皮が被覆された導線を撚り線とし、前記撚り線の周りに絶縁体である外皮を被覆した中空被覆撚り線の被覆を除去する中空被覆撚り線被覆除去装置において、 レーザ発振器と、前記中空被覆撚り線を固定するクランプと、前記レーザ発振器から発振されるレーザ光を前記中空被覆撚り線に照射する光学系と前記絶縁体である外皮と、前記導線を被覆している導電体である外皮とを除去する被覆分離治具と、前記中空被覆撚り線に不活性ガスを吹き掛けるノズルと、前記中空被覆撚り線から発生する浮遊物を回収する集塵ノズルとを有することを特徴とする中空被覆撚り線被覆除去装置である。
【0013】
本発明の中空被覆撚り線被覆除去装置では、前記クランプが、前記中空被覆撚り線を固定するための固定治具と前記固定治具を回転させる回転電動機とを備えることが好ましい。
【0014】
本発明の中空被覆撚り線被覆除去装置では、前記レーザ発振器が、炭酸ガスレーザであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、中空被覆撚り線の被覆を安定して除去すると共に、中空被覆撚り線から露出した導線表面に、絶縁被覆の残渣が付着することを抑制できる、中空被覆撚り線の被覆を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に用いられる被覆線の一例を示す模式図である。
【
図2】本発明の実施形態に用いられる中空被覆撚り線の一例を示す模式図である。
【
図3】本発明の第1実施形態における中空被覆撚り線被覆除去装置を説明する概念図である。
【
図4】本発明の実施形態における中空被覆撚り線被覆除去方法のフロー図である。
【
図5】本発明の実施形態における切込み工程を説明する概念図である。
【
図6】本発明の実施形態における被覆除去工程を説明する概念図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に用いられる光学系を説明する概念図である。
【
図8】本発明の第3実施形態に用いられるクランプを説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一つの実施形態を示した中空被覆撚り線製造方法、中空被覆撚り線被覆除去装置について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
なお、本実施形態に用いられる中空被覆撚り線は、
図1に示すように、電極線1と側面スペーサ2とを、中心スペーサ3の周りに螺旋状に巻き付けて撚り線とし、その撚り線を内包するように絶縁体である外皮(以下、絶縁被覆4と略す)を被覆して成る被覆線10を準備して、その被覆線10から側面スペーサ2と、中心スペーサ3を引抜くことによって、
図2に示すような中空被覆撚り線11を製造する。
ここで、電極線1は、金属線である導線5の周りに、導電体である外皮(以下、導電被覆6と略す)が施されていて、電極線1同士が接触したときに、両電極線1間において電気的導通が得られるようになっている。導電被覆6の材質としては、例えば、絶縁体の熱可塑性エラストマにカーボンを添加したものがあり、カーボンによって導電性を有することになる。
【0019】
(第1実施形態の構成)
まず、本発明の第1実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置20について説明する。中空被覆撚り線被覆除去装置20は、
図3に示すように、クランプ39と、レーザ光Lを発振するためのレーザ発振器(非図示)と、光学系(以下、ミラー32と示す)と、中空被覆撚り線11の上部から中空被覆撚り線にむけて設置される集塵ノズル38と、ミラー32の下部に位置して中空被覆撚り線11に向いて配置されるノズル37と、絶縁被覆4と導電被覆6を中空被覆撚り線から分離して除去する被覆分離治具(非図示)とを具備している。
【0020】
ミラー32は、レーザ発振器から発振されたレーザ光Lを反射して中空被覆撚り線11に照射する。ミラー32は、レーザ光Lの波長に対して反射率の高い材質であることが好ましい。例えば、本実施形態において、ミラー32は銅板を使用した。また、ミラー32は、中空被覆撚り線11の加工位置やレーザ光Lの焦点距離を調整する機構があることが好ましい。例えば、本実施形態において、ミラー32はステージ33に接続した。
【0021】
ここで、ミラー32は、中空被覆撚り線11の全周を均一に加工するために、複数枚設置することが好ましい。本実施形態では、
図3において、ミラー32を中空被覆撚り線11の外周に対向して2枚設置した状態を図示しているが、さらにミラー32の枚数を増やすことで周方向の加工の均一性を向上することが可能となる。
【0022】
レーザ発振器(非図示)から発振されるレーザ光Lの波長は、被覆に対して吸収率の高い帯域が良い。特に、レーザ発振器として炭酸ガスレーザ、紫外(UV)レーザ、超短パルスレーザを用いることが好ましい。本実施形態では、波長が10.6μmの炭酸ガスレーザを用いた。
【0023】
クランプ39は、中空被覆撚り線11を固定するために用いる。後述するように、中空被覆撚り線11の全周を均一に加工するために、クランプ39を回転動作させても良い。
【0024】
ノズル37は、絶縁被覆4および導電被覆6にレーザ光Lを照射すると、照射条件によって絶縁被覆4および導電被覆6が炭化する場合があるので、それを回避するために設置する。特に、レーザ加工時に不活性ガスを吹き掛けることが好ましい。例えば、本実施形態においては窒素ガスを使用した。
【0025】
集塵ノズル38は、絶縁被覆4および導電被覆6にレーザ光Lを照射した際に発生する、ヒューム(浮遊物)を吸引して取り除くために用いる。ヒュームを回収することにより、レーザ発振器に付属する光学レンズやミラー32にヒュームが付着することを防ぎ、光学特性や加工能力が低下することを回避することが可能となる。
【0026】
図3では非図示の被覆分離治具(以下、ストリップ爪36と示す)は、中空被覆撚り線における絶縁被覆4の切断部と、導電被覆6の切込み部に挿入し、中空被覆撚り線11から離れる方向(集塵ノズル38の方向)に移動して絶縁被覆4と導電被覆6を中空被覆撚り線から分離するために用いる。
【0027】
次に、
図4におけるフロー図により、本実施形態である中空被覆撚り線被覆除去装置20における、中空被覆撚り線被覆除去方法について説明する。
【0028】
(前準備)
最初に、中空被覆撚り線11の所定の位置にレーザ光Lが照射されるように、中空被覆撚り線11をクランプ39に固定する。ここで、中空被覆撚り線11をクランプ39に固定した後、中空被覆撚り線11の所定の位置にレーザ光Lが照射されるようにミラー32を位置決めしても良い。
【0029】
(切込み工程)
まず、
図3に示す状態からレーザ光Lを中空被覆撚り線11に照射する。
図5(a1)に示すように、絶縁被覆4が溶融し、完全に除去することができる。ここで、
図5(a2)はレーザ光Lを照射した部分の模式断面図であり、
図5(a2)に示されたスリットSLは、レーザ光Lによる中空被覆撚り線11の加工深さを模式的に示したものである。
【0030】
次に、
図5(b1)に示すように、導電被覆6から導線5が露出しない切込み深さに留まるようにレーザ光Lの照射条件を設定し、レーザ光Lを中空被覆撚り線11に照射する。
つまり、
図5(b2)に示したスリットSLの位置でレーザ光Lの照射が終わる様にレーザ光Lの照射条件を設定する。このように照射条件を設定することで、レーザ光を用いて、絶縁被覆(絶縁体である外皮)を切断し、導電被覆(導電体である外皮)に切込みを入れることができるとともに、
図5(c)に示すように、レーザ光Lの照射によって溶融、飛散した、レーザ光Lの光路上の絶縁被覆4および導電被覆6の残渣7は、導電被覆6に飛散して付着するだけに留まることになる。
【0031】
(被覆除去工程)
次に、
図6(a)に示すように、生成された切込み(スリットSL)にストリップ爪36を挟み込み、ストリップ爪36を中空被覆撚り線11から離れる方向(図中の矢印で示す方向)に移動することにより、スリットSLを起点に導電被覆6が引き裂かれ、中空被覆撚り線11から分離される。さらに、
図6(b)に示すように、ストリップ爪36の移動を続けることで、絶縁被覆4および導電被覆6を、切込みを境に中空被覆撚り線から離れる方向に移動して除去し、導線5を露出することができる。
【0032】
なお、導電被覆6の切込み深さが浅い場合、切れ目を起点に引き裂くために必要な力に対して、導電被覆6と絶縁被覆4の付着力の方が小さくなるため、導電被覆6が引き裂かれる前に絶縁被覆4から剥離してしまう。したがって、スリットSLの深さは、導線5が露出しない深さで、かつ、導電被覆6が絶縁被覆4から剥離しないような力で導電被覆6を引き裂くことができる深さである必要がある。例えば、本実施形態においては、導電被覆6の厚さが0.425mmに対して、切込み深さを0.250mmとした。
【0033】
また、導電被覆6の機械的強度を低減するために、中空被覆撚り線11を加熱するか、ストリップ爪36を加熱しながら被覆除去をしてもよい。そうすることにより、導電被覆6が軟化するため容易に引き裂くことができる。
【0034】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態である中空被覆撚り線被覆除去装置について説明する。本実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置の構成は、第1実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置20の構成とは、ミラーだけが異なる。ここで、第1実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置20と同じ構成は、作用効果が同じなので、同じ記号を付して説明を省略する。
【0035】
本実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置は、ミラーの代わりに、
図7に示すように、レーザ光Lの反射面が円錐状になっている円錐ミラー34を使用する。円錐ミラー34の表面に、レーザ光Lを同一の高さ上で走査することにより、中空被覆撚り線11の外周面に対してレーザ光Lが同一の焦点距離で加工できるため、より均一な加工が実現できる。また、円錐ミラー34を分割して複数枚のミラーとして扱ってもよい。
【0036】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態である中空被覆撚り線被覆除去装置について説明する。本実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置の構成は、第1実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置20の構成とは、クランプだけが異なる。ここで、第1実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置20と同じ構成は、作用効果が同じなので、同じ記号を付して説明を省略する。
【0037】
実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置は、クランプ39の代わりに、
図8に示すように、固定治具31と、固定治具31を中空被覆撚り線11の中心軸周りに回転させるための回転電動機(ロータリアクチュエータ35)からなるクランプ40を用いる。
【0038】
本実施形態の中空被覆撚り線被覆除去装置では、レーザ光Lの発振と同期して、ロータリアクチュエータ35を回転動作させることにより、中空被覆撚り線11の全周を均一に加工することができる。このようにすることで、装置構成を簡略化することができる。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、中空被覆撚り線の導電被覆から導線が露出しない切込み深さに留まるようなレーザ照射条件を設定し、導電被覆にスリットを生成したのちに、機械的に被覆を剥離している。このようにすることで、中空被覆撚り線の被覆除去において、中空被覆撚り線から露出した導線表面に、絶縁被覆の残渣が付着することを抑制できる。
【0040】
更に、本実施形態によれば、中空被覆撚り線を非接触で加工できるため、中空空間が変形することによる切込み深さへの影響を抑えることができる。また、中空被覆撚り線の断面形状が中心軸対称であれば、導線の位相を画像処理装置等で特定することなく全周を加工することが可能となる。
【0041】
また、本実施形態によれば、残渣が導線に付着する前にレーザ照射を停止するような高精度なレーザ制御を開発する必要がない。更に、使用するレーザは1台で足りるので、他のレーザと併用した2段階加工の場合に発生する装置コストの増加や、他のレーザとの加工位置のアライメントの問題を回避することができる。
【0042】
また、被覆の除去後に化学的な方法を用いて残渣を除去する必要がないので、工数が増えることによる製造コストの増加や、安全衛生上の問題を回避することができる。
【0043】
以上、本発明である中空被覆撚り線の被覆除去方法、及び中空被覆撚り線被覆除去装置について、実施形態を用いて説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
特許請求の範囲に記載された技術範囲において、その内容を変更することができるものである。
【符号の説明】
【0044】
1:電極線
2:側面スペーサ
3:中心スペーサ
4:絶縁被覆
5:導線
6:導電被覆
7:残渣
10:被覆線
11:中空被覆撚り線
20:中空被覆撚り線被覆除去装置
31:固定治具
32:ミラー
33:ステージ
34:円錐ミラー
35:ロータリアクチュエータ
36:ストリップ爪
37:ノズル
38:集塵ノズル
39、40:クランプ