(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151843
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】試験測定装置を有するシステム及び試験測定装置システムにおける方法
(51)【国際特許分類】
G01R 13/20 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
G01R13/20 M
G01R13/20 N
G01R13/20 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022048787
(22)【出願日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】63/165,699
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/701,662
(32)【優先日】2022-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】ゲイリー・ジェイ・ウォルド
(57)【要約】
【課題】DUTの信号中の非常に稀なイベントを効果的に捕捉する。
【解決手段】試験測定装置200は、DUT101から信号を受信して信号からアクイジションを生成し、アクイジションをアクイジション・メモリ112に記憶し、アクイジションをデータ・ストア120にコピーする。履歴プロセッサ150は、データ・ストア120中のアクイジションを1つ以上の基準と比較し、アクイジションが1つ以上の基準を満たすかを確認する。選択されたアクイジションが1つ以上の基準を満たす場合、選択されたアクイジションは、選択された測定値の履歴としてデータ・ストア履歴152に記憶されても良い。選択されたアクイジションをデータ・ストア履歴152に記憶した後、記憶された選択されたアクイジションを別の記憶装置254又は354にストレージ・ファイルとしてコピーしても良い。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
履歴メモリを有する試験測定装置を含むシステムであって、
試験セッション中に被試験試験信号を受信するように構成される入力部と、
受信した信号からアクイジションを生成し、アクイジション・メモリに上記アクイジションを記憶し、該アクイジションをデータ・ストアにコピーするように構成されるアクイジション・プロセッサと、
上記データ・ストア中の上記アクイジションを1つ以上の基準と比較し、比較されたアクイジションが上記1つ以上の基準を満たしているか確認するように構成されたアクイジション評価部と、
確認されたアクイジションを上記試験測定装置の上記履歴メモリに記憶させるよう構成されるストレージ機能部と、
上記履歴メモリに記憶されたアクイジションを別の記憶装置にストレージ・ファイルとしてコピーするよう構成される第2ストレージ機能部と
を具えるシステム。
【請求項2】
上記試験測定装置が、上記第1試験セッション中に上記ストレージ・ファイルに格納されたアクイジションを、第2試験セッション中に復元するよう構成される請求項1のシステム。
【請求項3】
上記アクイジション評価部が、上記第2試験セッションにおいて、
上記データ・ストア中の上記第2試験セッションのアクイジションを1つ以上の基準と比較し、
上記第2試験セッション中に生成され、比較されたアクイジションが1つ以上の基準を満たしているか確認するように構成され、
上記ストレージ機能部が、上記第2試験セッションの確認されたアクイジションを上記試験測定装置の上記履歴メモリに記憶させるように構成される請求項2のシステム。
【請求項4】
第2試験測定装置を更に具え、該第2試験測定装置が、上記ストレージ・ファイルを見つけ出し、該ストレージ・ファイル中に含まれるデータを上記第2試験測定装置に記憶させるよう構成される請求項1のシステム。
【請求項5】
上記1つ以上の基準が、視覚的トリガ、測定トリガ、イベント・トリガ、検索結果、マスク試験、バス・デコード結果、又はハードウェア・トリガの中の少なくとも1つを含む請求項1のシステム。
【請求項6】
試験測定装置のシステムにおける方法であって、
第1試験セッション中に試験入力部で被試験信号を受信する処理と、
上記被試験信号のデジタル化されたサンプルをアクイジションとして生成する処理と、
上記アクイジションをアクイジション・メモリに記憶する処理と、
上記アクイジション・メモリから上記試験測定装置のデータ・ストアに上記アクイジションをコピーする処理と、
上記データ・ストア内の上記アクイジションを1つ以上の基準と比較する処理と、
比較されたアクイジションが上記1つ以上の基準を満たしているか確認する処理と、
確認されたアクイジションを第2メモリ・ストアに記憶する処理と、
確認されて上記履歴メモリに記憶されたアクイジションを別の記憶装置にストレージ・ファイルとしてコピーする処理と
を具える試験測定装置のシステムにおける方法。
【請求項7】
上記ストレージ・ファイルに格納されたアクイジションを、上記第1試験セッションとは異なる第2試験セッション中に復元する処理を更に具える請求項6の試験測定装置のシステムにおける方法。
【請求項8】
上記第2試験セッションにおいて、
上記データ・ストア中の上記第2試験セッション中に生成されたアクイジションを1つ以上の基準と比較する処理と、
上記第2試験セッション中に生成され、選択されたアクイジションが1つ以上の基準を満たしたかを確認する処理と、
上記第2試験セッションの確認されたアクイジションを上記試験測定装置の履歴メモリに記憶させる処理と
を更に具える請求項7の試験測定装置のシステムにおける方法。
【請求項9】
上記ストレージ・ファイルを見つけ出す処理と、該ストレージ・ファイルに含まれるデータを第2試験測定装置に記憶させる処理とを更に具える請求項6の試験測定装置のシステムにおける方法。
【請求項10】
上記第2試験測定装置が、コンピューティング装置上で動作する分析プログラムである請求項9の試験測定装置のシステムにおける方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、試験測定装置に関し、特に、そのような試験測定装置によって取り込まれた特定のデータを記憶及び分析するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル・オシロスコープ、ロジック・アナライザ、スペクトラム・アナライザなどの試験測定装置は、被試験デバイス(DUT)から目的の信号を受信し、それに応答して視覚的又はデータ測定出力を生成する。ほとんどの計測器には、入力信号の記録も記憶する。計測器のメモリ量は有限であるため、計測器に保存できるレコード、サンプル、アクイジション(取得データ)の数には限界がある。計測器に保存できるアクイジションの数は、データ・サンプル・レート及びアクイジションを保存する計測器のメモリの総量によって異なる。
【0003】
一部の計測器で利用可能なオプションの履歴モードでは、被試験デバイスから入力される試験信号を測定するのではなく、計測器のメモリに保存されているアクイジション(又は、波形サンプル)に対して測定を実行できる。履歴モードが有効化されると、ユーザは、ある保存されたアクイジションから前又は後のアクイジションへと進むことができる。ユーザがあるアクイジションから別のアクイジションに移動すると、計測、検索、バス・デコードのような、計測器の全てのアクティブな分析機能が、選択されたアクイジションに対して実行される。この従来の履歴モードは、ユーザが、関心のあるイベントで停止して確認できるため、入力信号で検出された問題をデバッグするのに有益である。また、データは、計測器に保存されるため、ユーザは、関心のあるイベントを必要なだけ何度でも確認できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-179993号公報
【特許文献2】特開2015-203701号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】トランジスタ技術SPECIAL編集部編、「ディジタル・オシロスコープ活用ノート」、「5-2 トリガ回路のしくみ」、第85~87頁、
図2(回路ブロック図)、トランジスタ技術SPECIAL for フレッシャーズ No.99、CQ出版株式会社、2007年7月1日発行
【非特許文献2】「トリガ入門」、文書番号55Z-17291-3、テクトロニクス、2010年6月発行、[online]、[2022年3月24日検索]、インターネット<https://www.tek.com/ja>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
履歴モードは、保存された入力波形のデバッグや検査に役立つが、メモリ量が有限であるために、非常にまれにしか発生しないイベントが計測器によって捕捉されない可能性があり、その有用性に限界がある。例えば、DUTで平均4時間に1回のイベントが発生し、計測器に1時間相当のメモリ・ストレージがある場合、イベントが所与の1時間のサンプルに記憶される可能性は、4回に1回だけである。
【0007】
本開示の例は、従来技術のこれら及び他の欠陥に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願で開示されるのは、プログラムマブル又は設定変更可能な(configurable)アクイジション履歴プロセッサ(acquisition history processor)を有する試験測定装置である。設定変更可能な履歴プロセッサは、計測器のデータ・ストアに保存されたアクイジションを、典型的には、ユーザが指定する様々な基準に照らして評価する。記憶されたアクイジションが、現在の基準を満たすと、データ・ストア履歴に移動され、後で選択、分析、測定及び評価することができる。以下に説明するように、本発明の実施形態によれば、試験中、どんなに頻度の低いイベントであっても、ユーザにとって関心の高いアクイジション又はイベントの複数のサンプルを、計測器が収集可能になる。
【0009】
本開示技術の実施例の態様、特徴及び効果は、添付の図面を参照する実施例の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、プログラマブル履歴プロセッサを有する試験測定装置の本開示技術の実施例によるブロック図である。
【
図2】
図2は、様々なメモリ・ストアと、そのようなメモリ・ストアに記憶されたデータに適用されても良い操作を示す本発明の実施形態によるブロック図である。
【
図3】
図3は、メイン・ホスト・メモリのアクイジション若しくはデータ・ストア履歴又はこれらの両方に対して、測定又は分析をどのように選択的に行うことがあるかを示す本発明の実施形態によるブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態による、メイン・ホスト・メモリのアクイジション、データ・ストア履歴のアクイジション、又は、データ・ストア履歴の更なる条件を満たしたアクイジションに由来するアクイジションに対して、測定又は分析をどのように選択的に行うことがあるかの別の例を示す本発明の実施形態によるブロック図である。
【
図5】
図5は、
図1のプログラマブル履歴プロセッサを設定する際に、ユーザが呼び出すことができる基準を示す本発明の実施形態によるブロック図である。
【
図6】
図6は、プログラマブル履歴プロセッサと、データ・ストア履歴にデータを記憶すると共にデータ・ストア履歴からデータを復元する機能とを有する本開示技術の例による試験測定装置のブロック図である。
【
図7A】
図7Aは、実施形態によるセッション・ストレージに格納されても良いコンテンツの例を示す。
【
図7B】
図7Bは、実施形態によるセッション・ストレージに格納されても良いコンテンツの別の例を示す。
【
図8A】
図8Aは、実施形態による、以前に記憶された履歴を装置又は別の分析ツールに復元する例を示す。
【
図8B】
図8Bは、実施形態による、以前に記憶された履歴を装置又は別の分析ツールに復元する別の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、以下で詳述するように、ユーザ設定変更可能な履歴プロセッサを含む試験測定装置100の一例のブロック図である。当業者であれば理解できるように、この測定装置100は、
図1に示されていない追加のコンポーネントを含んでもよいし、又は、本願に記載される様々なコンポーネント及び機能を、組み合わせてもっと少ない個数にするか若しくは複数のコンポーネント若しくは機能に分割しても良い。本願に記載される全ての機能又はコンポーネントが、本発明の全ての実施形態に存在する必要はない。
【0012】
図1の装置100には、1つ以上のポート102があり、これは、任意の電気的又は光的信号伝達媒体であっても良い。ポート102は、レシーバやトランシーバを有していて
も良い。各ポート102は、試験測定装置100のチャンネルである。いくつかの実施形態では、試験測定装置100には、8個、16個又はそれ以上の独立したポートがある。試験測定装置100は、1つ以上のポート102を介して被試験デバイス(DUT)101に結合し、試験や測定のためにDUTからの信号を受けても良い。
【0013】
装置100には、1つ以上のデバイス(そのうちの少なくとも1つはDUT101)から1つ以上のアナログ信号を受けるアナログ・フロント・エンド104が有っても良い。アナログ信号は、トラック・アンド・ホールド回路106で受信され、これは、1つ以上のアナログ信号を追跡し、サンプル・クロック(図示せず)に応答して、1つ以上のアナログ信号のサンプルを保持する。トラック・アンド・ホールド回路106の保持サンプルは、1つ以上のアナログ・デジタル・コンバータ(ADC)108に送られ、これは、アナログ入力サンプルをデジタル又はデジタル化されたサンプルに変換する。DUT101からの入力信号がすでにデジタル形式である場合、コンポーネント104、106及び108はバイパスされても良い。いずれにしても、デジタル・サンプルは、1つ以上のアクイジション回路110に送られ、これは、サンプルをアクイジションし(取り込み)、それらをアクイジション・メモリ112に記憶する。
【0014】
アクイジション・メモリ112は、大量の受信データを記憶するように構造化された比較的大きなソリッド・ステート・メモリであっても良い。アクイジション・メモリ112は、新しいデータが記憶されるにつれて最も古い記憶データを上書きする循環バッファとして構成されても良い。いくつかの実施形態では、アクイジション・メモリ112は、等しいサイズの2つの循環バッファとして構成され、このとき、第1循環バッファが、アクイジション回路110からのデータを記憶しながら、第2循環バッファが、そのデータをホスト・メモリ又はデータ・ストア120に送信する。次いで、第2循環バッファが、そのデータをデータ・ストア120にオフロードした後、第2循環バッファは、アクイジション回路110から新しいデータを取り込む一方で、第1循環バッファは、そのデータをデータ・ストア120にオフロードする。別の構成では、メモリが、書き込みと読み出しを同時に行う1つの循環バッファとして構成され、1つの循環バッファのみがアクイジション・メモリ112として使用される。
【0015】
1つ以上のトリガ回路116は、ユーザによって選択された特定の特性を有するもののみにアクイジションを制限するために使用されても良い。一般的なトリガには、エッジ・トリガ、グリッチ・トリガ、パルス幅トリガ、振幅トリガなどがある。トリガは、単一のイベントに基づく場合もあれば、A-Bトリガを使用して、複数のイベントの組み合わせから複雑なトリガを指定することもできる。動作中、トリガ回路116は、入力信号にトリガ基準を適用し、トリガ条件が満たされた場合にのみアクイジション回路110にアクイジションを記憶させる。トリガ回路116は、入力信号自体とは別に、時間ベースその他の制御信号を受けることがある。トリガされると、トリガ回路116は、アクイジション回路110に、トリガ発生前の設定可能な量の信号情報及びトリガ・イベント後の設定可能な量の信号情報を記憶させる。トリガ・イベントに基づいて記憶される上記量の情報を、本願では、レコード又はアクイジションと呼ぶ。トリガ回路116がオフされると、アクイジションは周期的な間隔でDUT101から自動的にアクイジションされても良い。
【0016】
上述したように、アクイジション・メモリ112のアクイジションは、取り込まれた後に、自動的にデータ・ストア120に移動されるが、これは、装置100における最新のアクイジションを記憶するメモリである。
【0017】
本発明の実施形態は、以下では、アクイジションが1つとして説明される。つまり、1つのトリガで、1つのアクイジションを生成し、次いで、これは、アクイジション・メモ
リ112からデータ・ストア120に移動され、そこで評価される。別の実施形態では、データ・ストア120に、複数のアクイジションを取り込み又は蓄積し、これらを後で評価するということを連続して行うこともあるが、評価プロセスは、データ・ストア120に記憶されたアクイジションが1つであるか、複数であるかにかかわらず同じである。
【0018】
1つ以上のメイン・プロセッサ130は、プロセッサ・メモリ132からの命令を実行するように構成され、こうした命令によって示される、装置100の全体的な動作を制御するなどの任意の方法、動作又は関連するステップを実行しても良い。1つ以上のプロセッサ130は、データ・ストア120に記憶されたアクイジションに対して、デコード、検索、測定など、更なる処理を実行してもよく、その間、アクイジション・メモリ112は、次のアクイジションで満たされていく。次のアクイジションが完了すると、このアクイジションは、アクイジション・メモリ112からデータ・ストア120に自動的に移動され、典型的には前回のアクイジションを上書きする。
【0019】
メイン・ユーザ入力部140は、1つ以上のプロセッサ130に結合される。メイン・ユーザ入力部140には、ユーザが装置100をインタラクティブに操作するのに利用できるキーボード、マウス、タッチスクリーン、プログラマブル・インタフェースその他の操作装置があっても良い。ユーザの入力は、装置の外部から、プログラマブル・インタフェースや接続されたパーソナル・コンピュータなどを通して、発信されても良い。装置は、メイン出力ディスプレイ142を有してよく、これはグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)であっても良い。ディスプレイ142は、LCDのようなデジタル・スクリーンやその他の任意のモニタで有っても良く、波形、測定値及び他のデータをユーザに表示する。実施形態によっては、メイン出力ディスプレイ142がタッチスクリーンであり、ユーザの入力を受けることもできる。いくつかの実施形態では、主出力ディスプレイ142が、装置100から離れた位置に配置されるか、又は、装置100から離れた位置で複製されても良い。いくつかの実施形態では、リモート・コンピュータを装置100に接続し、メイン・ディスプレイ142をリモート・コンピュータのディスプレイに表示させても良い。
【0020】
出力ポート144は、装置100における測定結果、測定データ又は任意のデータを、装置の外部に送信するのに使用できる。いくつかの実施形態では、出力ポート144は、インターネット146又はプライベート・ネットワーク(ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)など)のようなクラウド又は接続されたネットワークにデータを記憶させる。
【0021】
装置100には、プログラマブル履歴プロセッサ(history processor)150があり、これは、以下で詳細に説明される。大まかに言えば、履歴プロセッサ150は、1つ以上の基準を使用して、データ・ストア120に記憶されたアクイジションに対して比較する。データ・ストア120に記憶されたアクイジションが1つ以上の基準に適合する場合、アクイジションは、別のメモリであるデータ・ストア履歴(data store history)152にコピー又は移動される。適合する全てのアクイジションは、ユーザによって指定されて削除されるまで、又はデータ・ストア履歴152がユーザによってクリアされるまで、データ・ストア履歴152に残る。いくつかの実施形態では、データ・ストア履歴152は、データ・ストア履歴152内のデータがユーザによる特定のアクションなしには上書きされないことを除けば、データ・ストア120の特定のセクション又は拡張部分である。
【0022】
装置100の任意のメモリは、任意のデータ記憶装置によって実装されても良い。例えば、アクイジション・メモリ112は、RAM又は他のタイプのメモリで形成されても良い。データ・ストア120、データ・ストア履歴152及びプロセッサ・メモリ132な
どの試験測定装置100内の他のメモリは、プロセッサ・キャッシュ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ソリッド・ステート・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ又は任意の他のメモリ形式として実装されても良い。データ・ストア120、データ・ストア履歴152及びプロセッサ・メモリ132は、一般に「ホスト」メモリと呼ばれ、そのようなホスト・メモリは、典型的には、物理的及び論理的に、アクイジション・メモリ112から独立している。アクイジション・メモリ112は、典型的には、ADC108の高いサンプル・レートに追従するためにデータを高速に書き込みできることが要求され、従って、アクイジション・メモリは、典型的には、同じサイズのホスト・メモリよりも高コストである。アクイジション・メモリ112自体においてアクイジションを直接評価するのではなく、ホスト・メモリ・データ・ストア120に記憶されたアクイジションを評価するように履歴プロセッサ150を構成すると、装置100が、より小さいサイズのアクイジション・メモリ112を利用可能になるので、コストを抑えられる。
【0023】
履歴プロセッサ150は、メイン・ユーザ入力部140に関連して上述した方法のいずれかからのユーザ入力を受けることができる。例えば、ユーザは、メニュー又はタッチスクリーンを使用して、選択基準を履歴プロセッサ150に入力しても良いし、又は、基準をプログラマチック・インタフェースを介して受けることもできる。また、履歴プロセッサ150は、上述したように出力ポート144を介して結果又はデータを出力しても良い。いくつかの実施形態では、データ・ストア履歴152を、装置100自体にではなく、別個独立した装置に配置しても良いし、又は、現在の基準に適合するアクイジションを、内部のデータ・ストア履歴152及び出力ポート144に同時に送信しても良い。
【0024】
図2は、本発明の実施形態による履歴処理部150の高レベル機能を示すブロック図である。上述したように、装置100は、DUT101(
図1)からの入力信号を収集し、トリガされると、アクイジション・メモリ112にアクイジションを記憶する。次に、アクイジション・メモリ112からデータ・ストア120にアクイジションが自動的にコピーされる。本発明の実施形態は、プログラマブル履歴プロセッサ150を含み、これは、データ・ストア120に記憶されたアクイジションを分析し、ユーザ基準(これをサンプル定義とも呼ぶ)210と比較する。種々のユーザ基準210の例が、
図5を参照して、以下で説明される。動作中、履歴プロセッサ150は、データ・ストア120からアクイジションを選択し、それを現在のユーザ基準210と比較する。アクイジションが現在のユーザ基準210に適合すると、アクイジションはデータ・ストア履歴152にコピー又は移動される。このようにして、データ・ストア履歴152は、プログラマブル履歴プロセッサ150によって使用される1つ以上の基準に適合するアクイジションのみを受けて記憶する。これにより、本発明の実施形態は、ユーザ基準210によって定義されたアクイジションのみを収集して、長期間動作できる。本発明の実施形態は、装置が動作している限り、データ・ストア120内の各アクイジションを連続的に評価するように構成できるので、ユーザ基準が、まれに発生するイベント又は事象を指定しているかは特に問題ではなくなる。つまり、新たなアクイジションがデータ・ストア120に記憶されると、履歴プロセッサ150は、新しいアクイジションをユーザ基準210と比較する。アクイジションが現在の基準210と適合する場合、履歴プロセッサ150は、そのアクイジションをデータ・ストア履歴152に移動又はコピーし、ここに、ユーザによって削除されるまで、無期限に残ることになる。そのため、現在の基準が、平均して4時間に1回のみ発生する基準に設定されている場合、継続的に装置100を動作させると、データ・ストア履歴152中に、平均して1日当たり6つのマッチングするサンプルを収集することになる。装置100を連続的に動作させて1週間後には、データ・ストア履歴152は、平均して、42個の別々のアクイジションを保有することになるが、これらは、DUT101から収集され、各々が基準を満たしている。
【0025】
装置がプログラマブル履歴プロセッサ150を備えることの効果の一例が、
図3に示されている。この図は、本発明の実施形態によって、ユーザが、どのようにして、プログラマブル履歴プロセッサ(programmable history processor)を含む装置によってアクイジションされたデータの中の定義されたサブセットのみについて測定を行うことが可能になるかを示す。従来の累積的測定動作が、工程320として図示されている。データ・ストア120内のデータに対して、平均周波数又は最大電圧などの累積的又は最高値の測定を行うことは、一般的な手法である。累積による測定値の他の例としては、測定統計値、ヒストグラム、プロットなどがあり、これらの全ては、工程320によって生成でき、これは、データ・ストア120に記憶されている全てのアクイジションに対して、このような動作を実行する。これらの累積的測定値は、アクイジションがデータ・ストア120に記憶されるときに、メイン・プロセッサ130がアクイジションを処理することによって作成及びアップデートされても良い。工程320は、累積的測定値を生成する基礎となるアクイジションはデータ・ストア120内で上書きされてしまっても、累積的測定値はアップデートし続ける。よって、工程320が、累積的測定値を生成するのに使用したアクイジションの多くは上書きされてしまい、最後のアクイジションのみがデータ・ストア120に残っているので、もはや、これらアクイジションの全てをユーザが利用可能なわけではない。ユーザは、工程320の累積的測定値について使用された特定のアクイジションの調査を希望する可能性があるが、その特定のアクイジションは、データ・ストア120の動作によって上書きされるために利用できない。
【0026】
例えば、ユーザが、周波数測定値を分析している場合を検討する。累積的測定工程320の出力は、最大40.985MHz及び最小39.263MHzを有する周波数測定値を示している。ユーザは、最大周波数と最小周波数の2つをもたらしたアクイジションについて、累積的測定工程320で利用された取り込まれたデータ・セット中の両極端のものを表しているので、調査を希望している。しかし、ユーザが、装置のツールを操作してデータ・セット内の最大値と最小値が実際に発生した場所を調査すると、データ・ストア120内で見つかった最大値は40.761MHzで、見つかった最小値は39.497MHzである。これは、関心のあるサイクルを含むアクイジションが、もっと早くに生じ、もはやデータ・ストア120内に含まれていない、即ち、これら特定のアクイジションは、累積的測定において使用されたにもかかわらず、上書きされていたためである。
【0027】
しかし、本発明の実施形態は、別の工程330を使用して、工程320によって実行されるものと同じ又は類似の累積的測定を実行しても良い。相違点は、工程320がデータ・ストア120内のアクイジションに対して測定を実行したとしても、累積的測定値を生成したときには上書きされることがあるのに対し、工程330は、上書きされないデータ・ストア履歴152に記憶されたアクイジションに対して累積的測定を実行することである。従って、工程330の累積的測定値を作成するために使用される全てのアクイジションは、データ・ストア履歴152に残り、ユーザが累積的測定で使用されたこれらのアクイジションの中の特定のものの調査を望む場合には、ユーザが利用可能である。
【0028】
その結果、プログラマブル履歴プロセッサ150の存在によって、本開示技術の実施形態によれば、ユーザは、記憶されたアクイジションのどれが累積的測定値の基礎として使用されたかを選択できる。ユーザは、累積的測定工程320を使用することによって、以前にアクイジションされた全てのアクイジションに対して累積的測定を実行することを選択しても良い。あるいは、ユーザは、累積的測定工程330を使用して、データ・ストア履歴152に記憶されたデータのみに対して累積的測定を実行することを選択しても良い。工程330を使用することを選択すると、装置100は、データ・ストア履歴152に実際に含まれるアクイジションのセットに対してのみ累積的測定を実行する。そして、累積的測定値に使用された全てのアクイジションは、データ・ストア履歴152において、更なる検査のために利用可能に維持される。
【0029】
実施形態は、データ・ストア120又はデータ・ストア履歴152のいずれかに記憶されたアクイジション・データから累積的測定値を生成することだけに限定されない。それどころか、実施形態は、これらの場所に記憶されたデータに対して、アクティブな分析及び測定を実行することもできる。累積的な工程320、330に加えて、
図3は、アクティブな測定及び分析工程322、332も図示している。アクティブな測定及び分析工程322は、データ・ストア120に記憶されたアクイジションに対して動作する一方、アクティブ測定及び分析工程332は、データ・ストア履歴150に記憶されたアクイジションに対して動作する。アクティブな分析及び測定には、様々な信号パラメータの測定、記憶されたアクイジションの中の特定のアクイジション又は特性の検索、バス・デコードなどが含まれる。しかし、現在の装置では、上書きされる対象であるデータ・ストア120に現在記憶されているデータに対してのみアクティブな分析及び測定を行うことができるのに対し、本開示による実施形態によれば、ユーザは、基準210においてユーザが与えた基準を更に満たし、データ・ストア履歴152に記憶されたデータに対して、アクティブな分析及び測定を実行することが更に可能になる。そして、更に、上述したように、データ・ストア履歴152に記憶されたアクイジションは、ユーザからの明示的な指示なしに上書き又は削除されることはない。
【0030】
上述したように、データ・ストア履歴152に記憶されるアクイジションは、プログラマブル履歴処理部150に対して指定されたユーザ基準210を満たすアクイジションのみを含む。従って、本開示技術の実施形態は、特に基準を満たした(qualified)データに対して、即ち、ユーザ指定基準210を満たし、よって、データ・ストア履歴152に記憶されているデータ・ストア120からのデータに対して、特定のアクティブ又は累積的測定を実行する能力をユーザに提供する。
【0031】
基準に従ってデータ・セットを精選(refine)するこの概念は、
図4に例示されるように拡張されてもよく、これは、
図3と同じ機能及び工程を含むが、第2セットであるユーザ基準410が追加され、これは、第2プログラマブル履歴プロセッサ450を駆動するために使用される。実際には、もちろん、履歴プロセッサ150自体が、第2プログラマブル履歴プロセッサ450の代わりに、第2セットである基準410を使用しても良いが、説明を簡単にするため、
図4は、履歴プロセッサの第2インスタンスを図示している。第2プログラマブル履歴プロセッサ450は、第2ユーザ指定基準410を、データ・ストア履歴152に既に記憶されたアクイジション、即ち、既に基準適合を確認したか又は1度選択されたアクイジションに適用する。次いで、第2セットである基準410を満たすと共に、先に第1セットである基準210も満たしていた、これらサンプルのアクイジションが、第2データ・ストア履歴452に記憶される。累積的測定工程又はプロセス430は、第2データ・ストア履歴452に記憶されたデータのみに対して累積的測定を実行するように構成され、アクティブな分析及び測定工程又はプロセス432も、第2データ・ストア履歴452に記憶されたデータのみに対してアクティブな分析及び測定を実行するように構成される。既に選択されたか又は既に基準適合を確認した(qualified)アクイジションに対して、新しいユーザ基準を適用するこのプロセスは、追加のユーザ基準を用いて複数回繰り返すことで、データを更に限定し、第2データ・ストア履歴452用の選択されたデータ又は適格なデータのセットを絞り込んでも良い。
図4は、複数回基準適合を確認したデータ又は複数回選択されたデータのみに対して測定を行うシステムを実装する1つの方法を示しているが、別の実施形態では、もちろん、異なる構成を利用しても良い。例えば、複数回基準適合を確認したデータを記憶するために第2データ・ストア履歴452を有している必要はなく、むしろ、これらのアクイジションは、データ・タグ又はメタデータ・タグで識別させることもでき、装置100内又は他の場所において、データ・ストア履歴152又は他の場所に残すこともできる。
【0032】
図5は、プログラマブル履歴プロセッサ550を設定する際に、ユーザが様々な基準をどのように指定できるかを示す本発明の実施形態によるブロック図である。図示のプログラマブル履歴プロセッサ550は、上述したプログラマブル履歴プロセッサ150、450のいずれかの一例であっても良い。
【0033】
図5に例示されるように、プログラマブル履歴プロセッサ550は、データ・ストア120に記憶されたアクイジションに適用される様々な形態のユーザ基準を受けて、識別する(identify:確認する)アクイジション又はデータ・ストア履歴152に移動させるアクイジションを限定又は選別する。更に、工程又はプロセス530は、以下で説明するように、プログラマブル履歴プロセッサ550に供給される複数の基準又は複数の形式の基準を組み合わせるために使用されても良い。
【0034】
プログラマブル履歴プロセッサ550によって適用されるユーザ基準は、
図1の装置100のような装置のユーザによって指定できる任意の形式の基準であっても良い。例えば、ユーザ基準は、1つ以上の視覚的トリガ基準510を含んでも良く、これは、波形出力を1つ以上のグラフィカルな形状又はウィンドウにグラフィカルに対して比較することによって、波形イベントを特定するトリガである。波形イベント又はグラフィカル定義を満たす波形を含むアクイジションは、視覚的トリガによって特定されるセットに含まれる一方、グラフィカル定義を満たしないものは含まれない。プログラマブル履歴プロセッサによって使用されても良い別の基準には、アクイジションのデータ・サンプルが特定の電圧を超えるか、又は、ある閾値を超える又は下回る周波数を有するかどうか、などの測定基準512がある。例えば、ユーザは、チャンネル1上の100ミリ秒を超える少なくとも1つの正のパルス幅を含むアクイジションのみをプログラマブル履歴プロセッサ550が記憶させるように指定しても良い。プログラマブル履歴プロセッサによって使用されても良い別の基準には、検索可能なイベント基準514がある。この形式の基準は、一定期間有効な信号が受信されないタイムアウトのような波形サンプル周辺のイベント形式、又は、2つの信号エッジ間の時間のようなイベント間の時間に基づいている。別の検索可能なイベント基準514としては、定義した検索によって、全てユーザ定義の持続時間よりも速い立ち上がり時間測定値が25個を超えて生成される場合のアクイジションのみを記憶するというものがあっても良い。他の形式の検索可能なイベント・トリガはよく知られている。プログラマブル履歴プロセッサによって使用されても良い別の基準には、通信又はマスク試験基準516があり、これは、波形を業界標準のマスク・テンプレートと比較する。プログラマブル履歴プロセッサによって使用されても良い別の基準には、バス・デコード結果基準518がある。例えば、ユーザは、x86hのような特定のバス・アドレスに書き込まれるアクイジションのみがデータ・ストア履歴152に記憶されるように指定できる。最後に、他の基準520は、装置のユーザによって使用されても良く、かつ当業者に既知の他の多くの形式のトリガ又は基準があることを示す。他の基準520の例には、エッジ、パルス幅、グリッチ、ラント、ウィンドウ、ロジック、バス、タイムアウト、遷移時間、メモリ・システム・トリガ、プロトコル・トリガ、パターン・トリガ、シリアル・レーン違反及びビーコン幅違反(Beacon width violation)などの任意のハードウェア・ベースのアクイジション形式が含まれても良い。更に、基準510~518の多くが、上述のように、時間領域ではなく、周波数領域においてなされても良い。基準510~520のいずれも、任意の特定の基準に限定されず、代わりに、ユーザによって指定されても良い任意の基準を含む。本発明の実施形態は、これらの基準のいずれか又は全てをプログラマブル履歴プロセッサと組み合わせて使用しても良い。
【0035】
図5に描かれているように、これらの基準510~520のいずれかがユーザによって指定され、装置に記憶されたデータ・アクイジションに対して適用するためにプログラマブル履歴プロセッサ550に提供されても良い。基準に一致又は適合するアクイジションが特定され、データ・ストア履歴152に移動されても良い。このようにして、プログラ
マブル履歴プロセッサ550は、フィルタ又はセレクタとして動作し、上述のように、更なる処理又は分析のために、記憶されたデータ・アクイジションの中の特定のものをフィルタするか又は選択する。
【0036】
更に、基準合成部(criteria combiner)530は、ほぼ無限の可能性で、上記で特定された基準510~520の中の任意のものを多様にカスタマイズする能力をユーザに提供する。基準合成部530は、ブール演算子であってもよく、AND、NAND、OR又はNORの組み合わせに加えて、NOT関数も可能にする。例えば、ユーザは、プログラマブル履歴プロセッサ550によって使用される基準を、ある視覚的トリガ510が満たされる(つまり、True:真である)が、検索可能なイベント基準514も真であるとき(例えば、装置がDUTからのアクイジションを受信し始めてから1000番目のアクイジションより後の特定のアクイジションなど)だけと指定しても良い。基準合成部530は、基準510~520のクラス又は形式の夫々からの単一の基準に限定されず、複数のインスタンスを含んでもよい。例えば、ユーザは、測定基準512を使用して、1.80ボルトの最小電圧及び1.51MHzを超える周波数を有するサンプルを含むアクイジションのみを基準として指定できる。あるいは、基準は、第1の視覚的トリガ基準510に該当せず、同時に第2の視覚的トリガ基準内にないアクイジションだけを選択するように設定できる。
【0037】
上述のブール関数に加えて、基準合成部530は、入れ子型の論理をサポートしても良く、これは、丸括弧(parenthesis)、角括弧(brackets)、又は、他の任意の記号で指定されても良い。例えば、特定の合成された基準が、C0:[(視覚的トリガ1内 AND アクイジション番号>100) OR (視覚的トリガ2内 AND アクイジション番号>2000)] の形を取っても良い。
【0038】
基準合成部530の柔軟性の利点の1つは、ユーザにとって関心のある多数の異なるアクイジション・データを指定するために使用できることである。例えば、ユーザは、プログラマブル履歴プロセッサ550によって使用される基準を、基準 C1:[視覚的トリガ1内に入る OR 1.63ボルトを超える電圧を有する OR 1.5MHzより低い周波数を有する OR マスク1に適合する] を有する任意のアクイジションである、と指定しても良い。この基準C1のセットは、基準C1内の多数のOR節に基づいて、非常に多数のアクイジションをデータ・ストア履歴152に捕捉できる。しかし、上記の
図4の説明を思い出せば、プログラマブル履歴プロセッサ550を複数回実行してもよく、それぞれが異なる基準を有している。そのため、プログラマブル履歴プロセッサ550によって評価されるデータ・ストア120からのアクイジションは、様々な理由から関心を引く、非常に多数のサンプルを有することがあり、データ・ストア履歴152に記憶される。次いで、
図4に例示されるように、基準の第2セットが、データ・ストア履歴152のデータに対して実行されても良い。例えば、この基準の第2セットは、1.63ボルトより大きく1.66ボルト未満の電圧を有するサンプルのみを選択し、第2データ・ストア履歴452に記憶することを指定しても良い(C2:[(電圧>1.63ボルト) AND (電圧<1.66ボルト)])。この第2基準C2では、少数のアクイジションのみを有していても良い。基準の第3セットC3は、装置100に記憶された任意のアクイジションに適用されても良い。即ち、基準の第3セットC3は、メイン・データ・ストア120に記憶された最後のN個のサンプル全てを含むアクイジション、C1基準を満たしたアクイジションを含むデータ・ストア履歴152に記憶されたアクイジション、又は、C1とC2基準の両方を満たしたアクイジションを含むデータ・ストア履歴452のアクイジションを評価するために、プログラマブル履歴プロセッサによって使用されても良い。装置100の任意の可能なソース又は測定基準(metric)に由来する複数の異種の基準をブール演算子及び入れ子型演算子(nested operators)を使って合成する基準合成部530の能力は、プログラマブル履歴プロセッサによる複数回の選択処理を異なるデータ・セットについて実行する能力及び基準の様々なセットを利用する能力と組み合わせられて、ユーザに、関心のあるアクイジションをすばやく見つけるための極めて高い能力を提供するもので、これは、未だかつて決して利用できなかったものである。
【0039】
図6は、プログラマブル履歴プロセッサと、データ・ストア履歴のファイルにデータを格納(store:記憶)すると共にデータ・ストア履歴のファイルからデータを復元(restore)する機能を有する本開示技術の例による試験測定装置200のブロック図である。なお、試験測定装置200は、上述した試験測定装置100のコンポーネントと多くが共通しており、上述したそれらコンポーネントの説明は、簡潔にするため省略する。試験測定装置200は、セッション・ストレージ・モジュール254を有し、これは、データ・ストア履歴152に記憶されていたアクイジションを記憶する。上述したように、データ・ストア履歴152に記憶されているアクイジションは、プログラマブル履歴プロセッサ150によって、少なくとも1回は選択されている(つまり、基準に適合することが確認されている)ことを思い出してください。別の実施形態では、セッション・ストレージ・モジュール254は、データ・ストア履歴152に記憶されているアクイジションの一部又は全ての内容に加えて、
図4の第2データ・ストア履歴452に記憶されている2回以上基準適合を確認したアクイジション又は他の複数回基準適合を確認したアクイジションの内容を記憶するために選択されても良い。
【0040】
動作中、装置200のユーザは、メイン・ユーザ入力部140のメニュー又は他のユーザ・コマンドを使用して、データ・ストア履歴152に記憶されたアクイジション、又はプログラマブル履歴プロセッサ150によって選択された他のアクイジションをストレージ・ファイルとしてセッション及び履歴ストレージ254に記憶するように装置200に指示する。セッション及び履歴ストレージ254は、装置200上で動作するか、又は、装置200と連動して動作するように構成されたもう1つの別のメモリ又はハード・ドライブであっても良いし、セッション及び履歴ストレージ354は、装置200から独立したハード・ドライブ、パーソナル・コンピュータ又は他のストレージ上のように、装置から独立した場所に配置されても良い。いくつかの実施形態では、セッション及び履歴ストレージ354が、LANのようなネットワーク又はリモート・ネットワーク内に収容されるか、ネットワーク又はリモート・ネットワークからアクセスされるか、又は、クラウド内に収容されても良い。
【0041】
図7Aは、履歴ストレージ700を示し、これは、セッション及び履歴ストレージ254又はセッション及び履歴ストレージ354のいずれか又は両方の実施形態であっても良い。複数の履歴バックアップ・ファイル704が図示されており、これらの夫々は、名称又はラベル702によって索引付け(インデックス)されている。
図6を参照して上述したように履歴を記憶する場合、ユーザは、履歴ストレージ700に記憶されている特定の履歴ファイル704を識別するために、個別の名称又はラベル702を与える。名称又はラベルは、任意の形態をとることができ、ユーザが履歴ストレージ700に記憶することを望む日付又は特定の履歴の名称に基づいても良い。名称又はラベルは、自動的に生成されても良い。いくつかの実施形態は、更にバージョン管理を有していても良く、そのため、最初のセッションの履歴が装置200に復元できてもよく、また、装置を実行し、プログラマブル履歴プロセッサ150によって選択されたアクイジションを更に追加することによって取得される追加の履歴については、それが後続のセッションであることを示すために名称又はラベルに新バージョンが付加されることを除いて、同じ名称又はラベル702で記憶しても良い。例えば、
図7Aを参照すると、第1バージョンは、31222-1.0の名称702を有する一方で、第2バージョンは、31222-1.1の名称を有する。この第2バージョン31222-1.1は、31222-1.0に由来する記憶された全履歴を有していても良いが、31222-1.0の履歴ファイル704が装置200に復元された後、プログラマブル履歴プロセッサ150によって選択された追加のアクイジションを更に有していても良い。
【0042】
セッションを復元又は呼び出すために、装置200のユーザは、メイン・ユーザ入力部140のメニュー又は他のユーザコマンドを使用して、以前に記憶された履歴データを復元するように装置200に指示する。復元は、装置200の呼出セッション機能256(
図6)を用いても良い。ユーザは、以前に記憶された履歴データの複数のセットのいずれかを記憶及び復元できても良い。例えば、
図7Aを参照すると、ユーザは、履歴ストレージ700に記憶された特定の履歴を復元するように装置200に指示しても良い。次いで、装置は、復元可能な全ての履歴ファイル704のリストを示しても良い。次に、ユーザは、復元する履歴の特定の名称又はラベル702を選択し、そして、呼出セッション機能256は、装置200に、選択された記憶された履歴を履歴ストレージ700からデータ・ストア履歴152にロードさせる。その後、ユーザは、この復元された履歴を使用して、測定、分析、又は、上述の装置の機能のいずれかを実行できる。いくつかの実施形態では、ユーザは、2つ以上の履歴ファイル704を装置に復元することができ、その場合、装置200は、ユーザによって選択された履歴ファイル704の全てを、装置200内のデータ・ストア履歴152又は他の場所に再度記憶する。
【0043】
いくつかの実施形態では、セッション・ストレージ・モジュール254、354は、データ・ストア履歴152からのアクイジション又はプログラマブル履歴プロセッサ150によって選択されたアクイジションに加えて、装置200の現在の設定である装置設定を追加的に記憶する。装置設定は、例えば、生成する特定の測定値、メイン出力ディスプレイ142に表示する特定の波形、DUT101からデータを受信する特定のチャンネルなど、現在のアクイジションを生成するためにユーザが構成した設定を含んでいても良い。保存された装置設定には、波形、基準波形、セットアップ、スクリーンショット、プロット、アイ・ダイアグラム・マスクなども含まれて良い。装置設定の保存と呼出/復元については、測定装置を操作する当業者には周知である。
【0044】
図7Bは、履歴ストレージ720を示し、これは、セッション及び履歴ストレージ254又はセッション及び履歴ストレージ354のいずれか又は両方の実施形態であっても良い。履歴バックアップのみをファイル704として記憶した
図7Aの履歴ストレージ700と異なり、
図7Bの履歴ストレージ720は、セッション設定情報を更に含んでおり、これは、特定の履歴ファイル722が記憶された際にアクティブであったもので、装置200のセッション構成ファイル724として記憶される。特定の履歴ファイル722の復元では、データ・ストア履歴152に復元される履歴バックアップファイル726に加えて、セッション構成ファイル724に格納されたセッション構成情報の両方を、装置200の適切な場所に戻して記憶する。
【0045】
図8A及び
図8Bは、実施形態による、以前に記憶された履歴820を装置又は別の分析ツールに復元する例を示す。この図において、記憶された履歴820は、上述した記憶された履歴ファイル700又は720のいずれかであっても良いし、プログラマブル履歴プロセッサ150によって選択されたアクイジションを有する任意の他のリポジトリであっても良い。
図8Aは、記憶された履歴820が測定装置810にどのように復元できるかを示しており、測定装置810は、上述の試験測定装置200の一例であっても良い。別の実施形態では、記憶された履歴820は、パーソナル・コンピュータ上で実行されているアナライザ(analyzer)830などの別のアナライザに送信されても良い。アナライザ830の一例は、米国オレゴン州ビーバートンのテクトロニクス社(Tektronix, Inc.)から入手可能なTekScope(登録商標)解析ソフトウェアである。アナライザ830は、プログラマブル履歴プロセッサ150によって選択されたアクイジション又は装置200のメイン・データ・ストア120に記憶されたアクイジションなどのデータを分析できるツールである。プログラマブル履歴プロセッサ150によって選択されたアクイジションをアナライザ830が利用できるようにすることによって、本発明の実施形態は、ユーザが、上述の
図5を参照して説明したような基準のいずれかを用いて選択された特定のアクイジションを分析できる機能を提供する。
図8Bは、更に、記憶された履歴820が、測定装置810又はアナライザ830のいずれか一方又は両方によって、LLAN又はクラウド・ネットワークなどの通信ネットワーク840を介してアクセスされても良いことを図示している。
【0046】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願における「コントローラ」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0047】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0048】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Video Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0049】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含んでも良い。
実施例
【0050】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0051】
実施例1は、履歴メモリを有する試験測定装置を含むシステムであって、試験セッション中に被試験試験信号を受信するように構成される入力部と、受信した信号からアクイジションを生成し、アクイジション・メモリに上記アクイジションを記憶し、該アクイジションをデータ・ストアにコピーするように構成されるアクイジション・プロセッサと、上記データ・ストアからアクイジションを選択し、上記データ・ストア中の選択されたアクイジションを1つ以上の基準と比較し、選択されたアクイジションが上記1つ以上の基準を満たしているか確認するように構成されたアクイジション評価部と、確認されたアクイジションを上記試験測定装置の上記履歴メモリに記憶させるよう構成されるストレージ機能部と、上記履歴メモリに記憶されたアクイジションを別の記憶装置にストレージ・ファイルとしてコピーするよう構成される第2ストレージ機能部とを具える。
【0052】
実施例2は、実施例1のシステムであって、上記ストレージ・ファイルは、上記試験測定装置によってアクセス可能である。
【0053】
実施例3は、実施例1又は2のシステムであって、上記ストレージ・ファイルは、上記試験測定装置上に配置される。
【0054】
実施例4は、実施例1又は2のシステムであって、上記ストレージ・ファイルは、上記試験測定装置から独立して配置される。
【0055】
実施例5は、実施例1から4のいずれかのシステムであって、上記試験測定装置が、上記第1試験セッション中に上記ストレージ・ファイルに格納されたアクイジションを、第2試験セッション中に復元するよう構成される。
【0056】
実施例6は、実施例5のシステムであって、上記アクイジション評価部は、第2試験セッションにおいて、データ・ストア中の第2試験セッションのアクイジションを1つ以上の基準と比較し、第2試験セッション中に生成され、比較されたアクイジションが1つ以上の基準を満たしているか確認するように構成され、上記ストレージ機能部が、第2試験セッションの確認されたアクイジションを上記試験測定装置の上記履歴メモリに記憶させるように構成される。
【0057】
実施例7は、実施例1から6のいずれかのシステムであって、第2試験測定装置を更に具え、該第2試験測定装置が、上記ストレージ・ファイルを見つけ出し、該ストレージ・ファイル中に含まれるデータを上記第2試験測定装置に記憶させるよう構成される。
【0058】
実施例8は、実施例7のシステムであって、上記第2試験測定装置は、コンピューティング装置上で動作する分析プログラムである。
【0059】
実施例9は、実施例6のシステムであって、上記ストレージ・ファイルが、履歴データと、セッション設定データとを保有する。
【0060】
実施例10は、実施例1から9のいずれかのシステムであって、1つ以上の基準が、視覚的トリガ、測定トリガ、イベント・トリガ、検索結果、マスク試験、バス・デコード結果、又はハードウェア・トリガのうちの少なくとも1つを含む。
【0061】
実施例11は、試験測定装置のシステムにおける方法であって、第1試験セッション中に試験入力部で被試験信号を受信する処理と、上記被試験信号のデジタル化されたサンプルをアクイジションとして生成する処理と、上記アクイジションをアクイジション・メモリに記憶する処理と、上記アクイジション・メモリから試験測定装置のデータ・ストアに上記アクイジションをコピーする処理と、上記データ・ストア内の上記アクイジションを1つ以上の基準と比較する処理と、比較された上記アクイジションが上記1つ以上の基準を満たしているか確認する処理と、確認されたアクイジションを第2メモリ・ストアに記憶する処理と、確認されて上記履歴メモリに記憶されたアクイジションを別の記憶装置にストレージ・ファイルとしてコピーする処理とを具える。
【0062】
実施例12は、実施例11の方法であって、上記ストレージ・ファイルは、上記試験測定装置によってアクセス可能である。
【0063】
実施例13は、実施例11又は12の方法であって、上記ストレージ・ファイルは、上記試験測定装置上に配置される。
【0064】
実施例14は、実施例11又は12の方法であって、上記ストレージ・ファイルは、上記試験測定装置から別に独立して配置される。
【0065】
実施例15は、実施例11から14のいずれかの方法であって、上記ストレージ・ファイルに格納されたアクイジションを、上記第1試験セッションとは異なる第2試験セッション中に復元する処理を更に具える。
【0066】
実施例16は、実施例15の方法であって、第2試験セッションにおいて、データ・ストア中の第2試験セッション中に生成されたアクイジションを1つ以上の基準と比較する処理と、第2試験セッション中に生成され、選択されたアクイジションが1つ以上の基準を満たしているかを確認する処理と、第2試験セッションの確認されたアクイジションを上記試験測定装置の上記履歴メモリに記憶させる処理とを更に具える。
【0067】
実施例17は、実施例11から16のいずれかの方法であって、上記ストレージ・ファイルを見つけ出す処理と、該ストレージ・ファイルに含まれるデータを第2試験測定装置に記憶させる処理とを更に具える。
【0068】
実施例18は、実施例16の方法であって、上記第2試験測定装置は、コンピューティング装置上で動作する分析プログラムである。
【0069】
実施例19は、実施例16の方法であって、上記ストレージ・ファイルが、履歴データと、セッション設定データとを保有する。
【0070】
実施例20は、実施例11から19のいずれかの方法であって、1つ以上の基準が、視覚的トリガ、測定トリガ、イベント・トリガ、検索結果、マスク試験、バス・デコード結果又はハードウェア・トリガの中の少なくとも1つを含む。
【0071】
開示された主題の上述のバージョンは、記述したか又は当業者には明らかであろう多くの効果を有する。それでも、開示された装置、システム又は方法のすべてのバージョンにおいて、これらの効果又は特徴のすべてが要求されるわけではない。
【0072】
加えて、本願の説明は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他
の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0073】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。
【0074】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0075】
100 試験測定装置
101 被試験デバイス(DUT)
102 ポート
104 アナログ・フロント・エンド
106 トラック・アンド・ホールド回路
108 ADC
110 アクイジション回路
112 アクイジション・メモリ
116 トリガ回路
120 データ・ストア
130 プロセッサ
132 プロセッサ・メモリ
140 メイン・ユーザ入力部
142 ディスプレイ
144 出力ポート
146 クラウド/ネットワーク
150 履歴プロセッサ
152 データ・ストア履歴
200 試験測定装置
210 ユーザ基準/サンプル定義
254 セッション・ストレージ・モジュール
256 呼出セッション機能
320 累積的測定工程
322 全データのアクティブな測定
330 選択されたデータの累積的測定
332 選択されたデータのアクティブな測定
354 セッション・ストレージ・モジュール
410 ユーザ基準/サンプル定義(2)
430 2回選択されたデータの累積的測定
432 2回選択されたデータのアクティブな測定
510 視覚的トリガ基準
512 測定基準
514 検索可能なイベント条件
516 マスク試験基準
518 バス・デコード結果基準
520 その他の基準
530 基準合成部
550 プログラマブル履歴プロセッサ
700 履歴ストレージ
702 個別のラベル
720 履歴ストレージ
722 履歴ファイル
810 測定装置
820 記憶された履歴
830 アナライザ
840 通信ネットワーク
【外国語明細書】