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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152593
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】農業用ロボット
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20221004BHJP
   A01G 13/00 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
A01G7/00 603
A01G13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021055421
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】501203344
【氏名又は名称】国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
(74)【代理人】
【識別番号】100096884
【弁理士】
【氏名又は名称】末成 幹生
(72)【発明者】
【氏名】イ ウンソク
(72)【発明者】
【氏名】徳田 献一
(72)【発明者】
【氏名】高地 伸夫
(72)【発明者】
【氏名】エムディー パーベズ イスラム
【テーマコード(参考)】
2B024
【Fターム(参考)】
2B024AA00
(57)【要約】
【課題】植物の形状や成長に合わせての移動に適した構成の農業用ロボットを得る。
【解決手段】圃場に植えられた植物に近接して移動するワイヤーロボット200と、ワイヤーロボット200を空中で支える複数のワイヤー305~308と、ワイヤーロボット200に配置され、複数のワイヤー305~308のそれぞれを巻き取る複数の巻取り機構とを有し、複数のワイヤー305~308の前記巻き取りが行われない側の端部は移動可能である農業用ロボットシステム。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場に植えられた植物に近接して移動するロボットと、
前記ロボットを空中で支える複数のワイヤーと、
前記ロボットに配置され、前記複数のワイヤーのそれぞれを巻き取る複数の巻取り機構と
を有し、
前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は移動可能である農業用ロボットシステム。
【請求項2】
前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は、支持ポールに固定され、
前記支持ポールの設置位置が変更可能である請求項1に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項3】
前記植物の形状または成長の方向に沿って張られたガイドワイヤーを有し、
前記ワイヤーロボットは前記ガイドワイヤーに係合し、
前記ワイヤーロボットの移動は、前記ガイドワイヤーに沿ったものに制限される請求項1または2に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項4】
前記ワイヤーロボットの前記ガイドワイヤーへの係合が解除可能である請求項3に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項5】
前記ワイヤーロボットを下方に引っ張る下方ワイヤーを有し、
前記下方ワイヤーの他端は、地面に固定または移動可能な状態で地面に保持されている請求項1~4のいずれか一項に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項6】
前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は、当該圃場の上空に張られた上空ワイヤーに着脱可能な第1の状態、または固定とスライドが可能な第2の状態の一方の形態で保持されている請求項1~5のいずれか一項に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項7】
前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は、当該圃場の上空に張られた上空ワイヤーにスライドが可能な保持部により保持され、
前記保持部は動力により前記上空ワイヤー上での移動か可能である請求項1~5のいずれか一項に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項8】
前記ロボットは、複数の巻取り機構と前記複数の巻取り機構のそれぞれを駆動する駆動機構とを備え、
前記巻取り機構と前記駆動機構とは分離可能であり、
前記巻取り機構として、第1のワイヤー群を巻き取る第1の巻取り機構および第2のワイヤー群を巻き取る第2の巻取り機構が用意されており、
前記駆動機構と前記第1の巻取り機構を結合することで第1のワイヤーロボットが構成され、
前記駆動機構と前記第2の巻取り機構を結合することで第2のワイヤーロボットが構成される請求項1~7のいずれか一項に記載の農業用ロボットシステム。
【請求項9】
前記ロボットを空中で支える前記複数のワイヤーの少なくとも一つの結合と分離が可能な構造を有する請求項1~8のいずれか一項に記載の農業用ロボットシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業用ロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
育成する農産物の画像計測、各種のデータ計測、更には受粉、収穫、伐採、その他作業をロボットで行うことが考えられている。このロボットとして空中を移動できる形態のものが望まれる。空中を移動するロボットとしてUAV(ドローン)が考えられるが、枝や葉との干渉、風圧による植物への影響、空中静止時における消費電力といった点で適切でない。
【0003】
空中を移動するロボットとして、ワイヤーで駆動する形式のものが知られている(例えば、非特許文献1や特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献1】土木学会論文集F4(建設マネジメント),Vol73, No,1, 26-37, 2017
【特許文献1】特許第6277535号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
植物を対象とするロボットの場合、その成長方向に応じた移動範囲の設定や群落の状態に応じた移動範囲の設定が重要となる。従来の技術では、この点に関する配慮が不十分であった。このような背景において、本発明は、植物の形状や成長に合わせての移動に適した構成のロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、圃場に植えられた植物に近接して移動するロボットと、前記ロボットを空中で支える複数のワイヤーと、前記ロボットに配置され、前記複数のワイヤーのそれぞれを巻き取る複数の巻取り機構とを有し、前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は移動可能である農業用ロボットシステムである。
【0007】
本発明において、前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は、支持ポールに固定され、前記支持ポールの設置位置が変更可能である態様は好ましい。本発明において、前記植物の形状または成長の方向に沿って張られたガイドワイヤーを有し、前記ワイヤーロボットは前記ガイドワイヤーに係合し、前記ワイヤーロボットの移動は、前記ガイドワイヤーに沿ったものに制限される態様は好ましい。
【0008】
本発明において、前記ワイヤーロボットの前記ガイドワイヤーへの係合が解除可能である態様は好ましい。本発明において、前記ワイヤーロボットを下方に引っ張る下方ワイヤーを有し、前記下方ワイヤーの他端は、地面に固定または移動可能な状態で地面に保持されている態様は好ましい。本発明において、前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は、当該圃場の上空に張られた上空ワイヤーに着脱可能な第1の状態、または固定とスライドが可能な第2の状態の一方の形態で保持されている態様は好ましい。
【0009】
本発明において、前記複数のワイヤーの前記巻き取りが行われない側の端部は、当該圃場の上空に張られた上空ワイヤーにスライドが可能な保持部により保持され、前記保持部は動力により前記上空ワイヤー上での移動か可能である態様は好ましい。
【0010】
本発明において、前記ロボットは、複数の巻取り機構と前記複数の巻取り機構のそれぞれを駆動する駆動機構とを備え、前記巻取り機構と前記駆動機構とは分離可能であり、前記巻取り機構として、第1のワイヤー群を巻き取る第1の巻取り機構および第2のワイヤー群を巻き取る第2の巻取り機構が用意されており、前記駆動機構と前記第1の巻取り機構を結合することで第1のワイヤーロボットが構成され、前記駆動機構と前記第2の巻取り機構を結合することで第2のワイヤーロボットが構成される態様は好ましい。
【0011】
本発明において、前記ロボットを空中で支える前記複数のワイヤーの少なくとも一つの結合と分離が可能な構造を有する態様は好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、植物の形状や成長に合わせての移動に適した構成のロボットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態の概要図である。
図2】実施形態の概要図である。
図3】実施形態のワイヤーロボットの斜視図(A)、側面図(B)および(C)である。
図4】実施形態のワイヤーロボットのブロック図である。
図5】支持ポールを地面に固定する構造を示す側面図(A)~(C)である。
図6】移動式の支持ポールの保持構造を示す側面図(A)と上面図(B)である。
図7】ワイヤーロボットを保持する構造を示す側面図(A)および(B)である。
図8】ワイヤーロボットを保持する構造を示す側面図(A)~(C)である。
図9】ワイヤーロボットを保持する構造を示す側面図(A),(B)および保持部の断面図(C)である。
図10】ワイヤーロボットを保持する構造を示す側面図(A)および(B)である。
図11】実施形態の概要図である。
図12】実施形態の概要図である。
図13】実施形態の概要図である。
図14】実施形態の概要図である。
図15】実施形態のワイヤーロットの斜視図(A)、側面図(B)および分解側面図(C)である。
図16】実施形態の概要図である。
図17】ワイヤーの結合と分離を行う部材の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1には、圃場100が示されている。圃場100は、農業ハウス内での圃場であってもよいし、野外の圃場であってもよい。図1には、Y軸方向に延長する樹冠の列が3列示されている。図1には、樹冠の列101と102の間の空間を移動可能なワイヤーロボット200が示されている。
【0015】
ワイヤーロボット200は、圃場で育成される植物(農産物)に近接して空中を移動する。ワイヤーロボット200は、ワイヤーで多方向から引っ張られて保持される。図1の例において、ワイヤーロボット200は、4本の支柱301~304から4本のワイヤー305~308により四方から引っ張られる形で保持(支持)されている。ワイヤーロボット200は、ワイヤー305~308を個別に巻取り、および巻き出すリール機構を備えている。4本のワイヤー305~308の長さを調整することで、ワイヤーロボット200の3次元空間における位置が調整される。
【0016】
例えば、ワイヤー305~308の全てを巻き取ると、ワイヤーロボット200は上昇する。例えば、ワイヤー305と308を巻き出し、ワイヤー306と307を巻き取ると、ワイヤーロボット200は、Y軸正の方向に移動する。また例えば、ワイヤー305と306を巻き出し、ワイヤー307と308を巻き取ると、ワイヤーロボット200は、X軸正の方向に移動する。
【0017】
ワイヤー305~308の先端は、支持ポール301~304によって支持されている。支持ポール301~304へのワイヤー305~308の支持は、ワイヤテンショナー(ターンバックル)を介して行われることは好ましい。ワイヤテンショナーをつけることで、ワイヤーに一定の張力を与え、たわみをなくすことができる。また、最初にワイヤーロボット200をセッティングする際、ワイヤーが少し伸びる「あそび」が生じる設定が容易になる。また、ワイヤテンショナー自体の伸びを計測する手段(伸びを計測するセンサなど)を付けておくと、伸びを後述するワイヤーロボットの3次元位置の計算に使用することができる。
【0018】
支持ポール301~304は、後述する仕組みにより、設置場所を変更することができる。図2に、支持ポール301~304の設置場所を変更した場合の例を示す。支持ポールの位置を変えることで、ワイヤーロボット200の移動範囲を変更できる。
【0019】
ワイヤーロボット200の移動範囲を変更することで、植物の形状や成長方向に沿った移動をワイヤーロボット200に行わすことができる。ここでは、4本のワイヤーでワイヤーロボット200を支持する形態を示すが、3本のワイヤー、あるいは5本以上のワイヤーで支持する形態も可能である。
【0020】
図3には、ワイヤーロボット200が示されている。ワイヤーロボット200は、平板形状の本体201を有している。本体201には、ワイヤー駆動部210,220,230,240が配置されている。ワイヤー駆動部210は、ワイヤー305の巻取りと巻き出しを行う。ワイヤー駆動部220は、ワイヤー306の巻取りと巻き出しを行う。ワイヤー駆動部230は、ワイヤー307の巻取りと巻き出しを行う。ワイヤー駆動部240は、ワイヤー308の巻取りと巻き出しを行う。また本体201の4隅には、リング形状のガイド部211~241が配置されている。ガイド部211~241としてラインテンショナーを用いることもできる。
【0021】
4つあるワイヤー駆動部210~240は、同じ構造を有する。以下、ワイヤー駆動部210について説明する。ワイヤー駆動部210は、ワイヤー305を巻き取る円筒形状のリール212、リール212に巻き取られたワイヤー305の状態を整える鍔214、ワイヤー305をリール212に効率よく巻き付ける巻取り部材213を有する。
【0022】
リール212、鍔214、巻取り部材213は一体となっており、駆動モータ261により駆動されて回転する。図3(B)がワイヤー305のリール212への巻き始めの状態であり、図3(C)がリール212を回転させ、ワイヤー305がリール212に巻き取られつつある状態である。
【0023】
ワイヤー305は、リング状のガイド211を介して、巻き取り部材213に引っ張られ、リール212に巻き取られる。巻取り部材213には、孔215が設けられ、そこにワイヤー305の端部が差し込まれ、ワイヤー305の端部は巻き取り部材213の上面に固定されている。
【0024】
以上説明したワイヤー駆動部210の構造は、他のワイヤー駆動部220,230,240においても同じである。ワイヤー305~308の種類は特に限定されないが、例えば柔軟で強度のある合成繊維のワイヤーが利用される。ここで、ワイヤーの弾性係数(ヤング率)が求められていることが望ましい。弾性係数から伸び率が求まるので、モータから引き出されたワイヤーの長さからワイヤーロボット200の位置を算出する際に、ワイヤーの伸びを補正して正確な位置を求めることができる。
【0025】
ワイヤーロボット200は、後述する上下方向に張られたガイドワイヤーにワイヤーロボット200を拘束するためのガイド202を備えている。ガイド202は、環状であり、環の中にガイドワイヤーを通すことで、ワイヤーロボット200が当該ガイドワイヤーに拘束される。ガイド202は、引き輪(spring clasp)やカニカン(lobster clasp)と同様な構造を有し、環を閉じたり開いたりすることができ、上記ガイドワイヤーへの係合(拘束)/非係合(非拘束)を選択できる。
【0026】
ワイヤーロボットは、制御部250、カメラ260、各種センサ270を備える。図4に示すように制御部250は、動作制御部(コントローラ)300と計測制御部400を含む。制御部250は、コンピュータを利用して構成されている。利用するコンピュータは、各種組み込み型のコンピュータや市販のPC(パーソナルコンピュータ)、専用のハードウェアにより構成されたコンピュータが利用される。以下に説明する機能を実現できるのであれば、利用するコンピュータについての制限はない。
【0027】
動作制御部(コントローラ)300は、操作信号受付部301、駆動制御信号生成部302、モータ駆動部303、位置算出部304、通信装置305を有する。これら機能部は、利用するコンピュータおよび専用の電子回路によって実現される。
【0028】
例えば、操作信号受付部301、駆動制御信号生成部302、位置算出部304は、利用するコンピュータのCPUにより動作プログラムが実行されることで実現される。これは、後述するカメラ制御部401、センサデータ受付部402、画像データ受付部403、データ記憶部404においても同じである。勿論、これら機能部の少なくとも一部を専用のハードウェアにより実現することも可能である。
【0029】
モータ駆動部303は、駆動モータ261,262,263,264を駆動する電気信号を生成するモータ駆動回路を有する。駆動モータ261は、ワイヤー駆動部210におけるワイヤー305の巻き取りおよび巻き出しのための駆動力を生成し、駆動モータ262は、ワイヤー駆動部220におけるワイヤー306の巻き取りおよび巻き出しのための駆動力を生成し、モータ263は、ワイヤー駆動部230におけるワイヤー307の巻き取りおよび巻き出しのための駆動力を生成し、モータ264は、ワイヤー駆動部240におけるワイヤー308の巻き取りおよび巻き出しのための駆動力を生成する。
【0030】
通信装置305は、当該コンピュータが備える通信機能を利用して構成される。通信装置305は、制御コントローラや外部の機器との間の通信を行う。通信は、例えば無線LANの規格を用いておこなわれる。勿論、有線で通信を行う形態も可能である。
【0031】
操作信号受付部301は、ワイヤーロボット200を操作する操作コントローラ(図示省略)からの操作信号を受け付ける。この図示しない操作コントローラがユーザ(オペレータ)により操作されことで、ワイヤーロボット200の動きが制御される。操作の内容は、ワイヤーロボット200の動きに関する操作、後述するカメラ260や各種計測センサ270に関する操作が含まれる。予め設定された手順に従って、ワイヤーロボット200を動かすことも可能である。
【0032】
駆動制御信号生成部302は、駆動モータ261~264の動作を制御するための制御信号を生成する。この制御信号に基づいてモータ駆動部303でモータ駆動信号が生成される。
【0033】
位置算出部304は、ワイヤー305,306,307,308の巻き取り量に基づき、ワイヤーロボット200の三次元位置の算出を行う。駆動モータ261~264は、回転角度、回転数が計測できるモータであり、その回転量は把握されている。この回転量から、各ワイヤーのワイヤー駆動部における巻き取り量が把握され、それに基づき、ワイヤーロボット200の三次元位置の算出が行われる。利用できるモータとしては、電流駆動するサーボモータに回転角度計を付けて回転角度、回転数が計測できる形態やステップピングモータが挙げられる。
【0034】
ワイヤーロボット200は、ワイヤーロボット200の姿勢を検出する姿勢検出センサ203を備えている。例えば、ワイヤーロボット200が意図せず傾いた場合に、それが姿勢検出センサ203で検出され、ワイヤーロボット200が水平となるように各ワイヤーの長さが調整される。
【0035】
計測制御部400は、カメラ制御部401、センサデータ受付部402、画像データ受付部403、データ記憶部404、通信装置405を備える。カメラ制御部401は、カメラ260の動作を制御する。センサデータ受付部402は、各種センサ270が検出した計測データを受け付ける。データ記憶部404は、カメラ260が撮影した画像のデータと各種センサ270が計測した計測データを記憶する。
【0036】
通信装置405は、画像データや計測データを外部に送信する。通信は、無線または有線により行われる。また、カメラ260の動作制御や各種センサ270の動作制御に係る信号が通信装置405を介して外部から受け付けられる。
【0037】
図3に示すように、ワイヤーロボット200は、カメラ260と各種センサ270を備えている。カメラ260は、静止画または動画(両方でもよい)を撮影する。撮影する画像は、可視光帯域に限定されず、赤外領域や紫外領域であってもよい。また、特定の波長やスペクトルカメラのような複数の波長に分解できる画像を撮影する形態も可能である。
【0038】
カメラ260は、水平回転および上下方向における向きの調整が可能である。この調整は、遠隔操作により行うことができる。図3(B)には、カメラ260の光軸をX軸正方向に向けた状態が示され、図3(C)には、カメラ260の光軸をY軸負の方向に向けた状態が示されている。
【0039】
各種センサ270は、温度、湿度、照度、酸素濃度、二酸化炭素濃度等の計測を行う。センサの種類は、植物の生育のモニタリングに必要なものが選択される。
【0040】
また、図示省略されているが、ワイヤーロボット200は、電源となるバッテリーおよび電源回路を搭載している。電源が有線で供給される形態も可能である。
【0041】
図5は、支持ポール301~304を地面に固定する構造を示す図である。図5(A)の例では、地面500に基礎ポール501が埋め込まれて固定されている。この基礎ポール501に支持ポール301を抱き合わせ、結束部材502,503を用いて、基礎ポール501に支持ポール301が固定される。結束部材502,503としては、例えば工事の足場用鉄管のクランプ部材が利用できる。
【0042】
図5(B)には、地面500に固定した基礎ポール501に支持ポール301を被せて固定する形態が示されている。図5(C)には、地面500に支持ポール301を差し込む穴504を設け、そこに支持ポール301を差し込んで固定した状態が示されている。
【0043】
図5には、支持ポール301を地面500に固定する場合を示したが、他の支持ポール302~304も同様な構造で地面に固定される。図5の支持ポールの固定機構を圃場の複数の場所に予め設けておくことで、図1図2に示すようなワイヤーロボット200の移動範囲の変更を容易に行うことができる。
【0044】
支持ポール301~304を移動式の土台に固定し、この土台を移動させることで、必要とする場所に支持ポール301~304を設置する形態も可能である。図6には、移動式の土台510に支持ポール301を固定した態様が示されている。移動式の土台510は、4つのタイヤ511により移動が可能である。移動式の土台510には、支持ポール301が固定さている。
【0045】
この例では、支持ポールを固定する場所の候補となる場所に支持補助装置512が配置されている。支持補助装置512は、アーム513を備えている。アーク513の先端には、開閉可能なC型のハンド514が取り付けられ、ハンド514によって支持ポール301が掴まれて保持される。これにより、移動式の土台510と支持ポール301が安定した状態で固定される。
【0046】
移動式の土台510の移動手段として、レールを用いることもできる。移動式の土台510の移動は、人力でもよいし、モータ等の駆動手段によるものでもよい。
【0047】
移動式の土台510を用いる構成において、展開可能な補助支持脚やステーワイヤーにより、支持ポール301を補強し、設置場所での支持ポール301の自立強度を確保する形態も可能である。
【0048】
支持ポールの長さを可変できる構造も可能である。図7には、長さ可変式の支持ポール521,522を用い、ワイヤー523,524によりワイヤーロボット200を保持する場合が示されている。ここで、図7(A)には、支持ポールを縮めた状態が示され、図7(B)には、支持ポールを伸ばした場合が示されている。
【0049】
この場合、ワイヤーの長さを変えなくても、支持ポールの長さを可変することで、ワイヤーロボット200を上下させることができる。なお、図7には、ワイヤーロボット200を保持するワイヤーが2本だけ示されているが、実際の支持は3本以上のワイヤーによって行われる。これは、後述する図8図10の場合も同じである。
【0050】
ワイヤーロボット200を下方に引っ張るワイヤーを用いることもできる。図8(A)には、ワイヤーロボット200を下方に引っ張るワイヤー530が示されている。ワイヤー530は、ワイヤー305と同様な機構により、ワイヤーロボット200の側で巻き取られ、また巻き出される。
【0051】
ワイヤー530の地面の側の他端は、下方牽引部材531に固定されている。下方牽引部材531としては例えば単なる重りが採用される。この場合、下方牽引部材531は、自重により、地面に固定される。図8(A)の状態から、ワイヤーロボット200が水平に移動した場合が図8(B)に示されている。この場合、下方牽引部材531は自身の重量のために動かず、図8(B)の状態でワイヤーロボット200が保持される。
【0052】
下方牽引部材531を車輪やレール等で移動可能とすることもできる。この場合が図8(C)に示されている。この場合、下方牽引部材531を移動させることで、ワイヤーロボット200を水平方向で移動させても鉛直下方から引っ張って保持することができる。
【0053】
ワイヤー530を下方牽引部材531に着脱可能な形態、あるいはワイヤー530をワイヤーロボット200に着脱可能な形態も可能である。ワイヤーロボット200の移動に従って下方牽引部材531が引きずられて移動する形態も可能である。
【0054】
図8の形態は、ワイヤーロボット200の上下方向の移動や位置の確保をより安定して行える。下方牽引部材531の側でワイヤー530を巻き取る形態も可能である。
【0055】
図8の形態は、植物の形状や成長方向に合わせてワイヤーロボット200を移動させる場合に有用である。
【0056】
植物の形状や成長方向に沿っての経路が鉛直に対して斜め方向である場合、ワイヤー305~308の長さを微調整して、その経路に沿ってワイヤーロボット200を移動させることは、複雑な制御を必要とする。図8の形態を採用した場合、ガイドワイヤー530の展張の方向を植物の形状や成長方向に沿ったものとすることで、その方向への移動にワイヤーロボット200が拘束されるので、ワイヤーロボット200の移動のための制御が容易となる。
【0057】
圃場の上方(上空)に展張されたワイヤーからガイドワイヤーを垂らし、そこにワイヤーロボット200を拘束させる形態も可能である。この場合の一例を図9に示す。この場合、ワイヤーロボット200の移動がガイドワイヤーの延長方向に拘束される。
【0058】
この場合、圃場の上方(上空)に展張された水平ワイヤー541からガイドワイヤー542を垂らし、そこにワイヤーロボット200を拘束する。具体的には、図3のガイド202にガイドワイヤー542を通し、図9の状態を得る。
【0059】
例えば、ガイドワイヤー542を植物の成長方向(伸びる方向)に沿って設置する。この場合、当該植物の成長方向に沿って移動するように、ワイヤーロボット200が拘束される。この様子が図9(A)と図9(B)に示されている。
【0060】
図9(C)には、ガイドワイヤー542を水平ワイヤー541に係合させるための固定手段の一例であるクリップ543が示されている。クリップ543は、紙を束ねる場合に利用する事務用のクリップと同様な構造で、バネの反発力により、水平ワイヤー541を挟み、水平ワイヤー541に固定される。クリップ543は、着脱可能であり、水平ワイヤー541に対する固定位置は適宜変更できる。
【0061】
図10には、ガイドワイヤー542を斜めに張った場合が示されている。例えば、誘引線を斜めに張り、植物を斜めに成長させる場合がある。図10の構成を採用することで、ワイヤーロボット200を地上から斜め上下の方向に拘束させつつ移動させることができる。
【0062】
例えば、誘引線に沿って、ガイドワイヤー542を張り、そこにワイヤーロボット200を拘束させる。こうすることで、当該植物の成長方向、あるいは延長方向(茎、幹、つるが伸びる方向)に沿ったワイヤーロボット200の移動が可能となる。
【0063】
例えば、トマトの場合、誘引線に沿って茎が成長し、下部から順次実がなり成長してゆく。この場合、最下部が収穫時期に近い実であり、最上部が新芽の部分でこれから実が成長する部分となる。例えば、成長段階に沿って、画像観察、三次元写真計測、熱画像解析、水分量の計測、温度分布や湿度分布の計測といった作業が必要となる。この場合、成長方向に沿ってワイヤーロボット200を移動させることで、上記計測がスムーズに行える。
【0064】
上記の植物の成長方向に沿ったワイヤーロボット200の移動は、図1のワイヤー305,306,307,308の長さを調整することでも可能である。しかしながら、図9図10のガイドワイヤー542を用いる方法は、制御が簡便であり、また位置の制御が確実に行える。
【0065】
ガイドワイヤー542への係合をロボット制御で行う形態も可能である。例えば、C型の把持部を備えたロボットハンドをワイヤーロボット200に配置し、このロボットハンドによりガイドワイヤー542を掴むことで、ワイヤーロボット200のガイドワイヤー542に沿った移動が可能となる。
【0066】
図1において、支持ポール301~304の位置を変更するのではなく、何らかの方法でワイヤー305~308の支持端部(支持ポールに固定される側の端部)の位置を変更できると便利である。
【0067】
この一例を図11に示す。図11の場合、圃場の上空に水平に展張された水平ワイヤー551と552を利用する。ここで水平ワイヤー551にワイヤー305と308を固定/非固定を選択可能な状態で係合させ、水平ワイヤー552にワイヤー306と307を固定/非固定を選択可能な状態で係合させる。
【0068】
この例では、水平ワイヤー551にクリップ553によりワイヤー305を固定し、クリップ556によりワイヤー308を固定する。また。水平ワイヤー552にクリップ554によりワイヤー306を固定し、クリップ555によりワイヤー307を固定する。
【0069】
クリップ553~556は、固定/非固定を選択可能な係合手段である。クリップ553~556は、図9(C)のクリップ543と同様な構造を有している。クリップ553~556は、事務用のクリップと同様に着脱可能であり、水平ワイヤー551,552に対する固定位置は適宜移動させることができる。クリップ553~556の水平ワイヤー551,552に対する固定位置を変更することで、ワイヤーロボット200の移動範囲を変更できる。
【0070】
図12図11の変形例を示す。図12の場合、スライド支持部561により、水平ワイヤー551にワイヤー305の先端が支持され、スライド支持部562により、水平ワイヤー552にワイヤー306の先端が支持され、スライド支持部563により、水平ワイヤー552にワイヤー307の先端が支持され、スライド支持部564により、水平ワイヤー551にワイヤー308の先端が支持される。
【0071】
スライド支持部561,564は、水平ワイヤー551にスライド可能な状態で保持され、スライド支持部562,563は、水平ワイヤー552にスライド可能な状態で保持されている。
【0072】
スライド支持部561~564は、例えば金属パイプである。この場合、この金属パイプの中を水平ワイヤー551または水平ワイヤー552が貫通し、各支持部が水平ワイヤーに対してスライド可能とされている。
【0073】
スライド支持部561と564は、拘束ワイヤー571で接続され、スライド支持部562と563は、拘束ワイヤー572で接続されている。スライド支持部561は牽引ワイヤー573によりX軸負の方向に引かれ、スライド支持部562は牽引ワイヤー574によりX軸負の方向に引かれ、スライド支持部563は牽引ワイヤー575によりX軸正の方向に引かれ、スライド支持部564は牽引ワイヤー576によりX軸正の方向に引かれる。
【0074】
牽引ワイヤー573~576のそれぞれの他端は、ワイヤー駆動部581~584により、巻取りと巻き出しが可能とされている。巻取りと巻き出しの機構の詳細は、ワイヤーロボット200の本体の場合と同じである。
【0075】
牽引ワイヤー573~576の引き具合を調整することで、スライド支持部561~564が一体となってX軸方向に移動する。これにより、X軸方向におけるワイヤーロボット200の移動範囲を変更できる。例えば、図12の状態から図13の状態に移行できる。図12,13には、樹冠の列の間の空間であるレーン1からレーン2にワイヤーロボット200の移動可能空間を変更した場合が示されている。
【0076】
図14には、ワイヤーロボットを駆動兼計測部とワイヤー巻取り部に分離可能とした例が示されている。図14には、ワイヤーロボット610が示されている。ワイヤーロボット610は、駆動兼計測部611とワイヤー巻取り部612に分離が可能である。この例では、レーン1を移動範囲とするワイヤーロボットとレーン2を移動範囲とするワイヤーロボットで、駆動兼計測部611を共用する。
【0077】
以下、図14に示すワイヤーロボット610について説明する。図15にワイヤーロボット610の斜視図(A)、側面図(B)、分解側面図(C)を示す。ワイヤーロボット610は、駆動兼計測部611とワイヤー巻取り部612を有する。
【0078】
駆動兼計測部611は、ワイヤーの巻き取りおよび巻き出しのための駆動力を発揮する駆動モータ、その駆動装置と制御装置、植物の各種計測に必要な機器(カメラや各種センサ)を備える。後述する分離機構以外の構成は、図3の場合と同じである。また、制御部250の構成は、図4と同じであるが、制御部250は駆動兼計測部611に配置されている。
【0079】
図15において、モータ261は、ワイヤー駆動部210のリール212および巻き取り部材213を回転させる。この構造は、ワイヤー駆動部220,230,240も同じである。
【0080】
ワイヤー駆動部210,220,230,240の構造は、図3で説明したワイヤー駆動部の構造と同じである。以下、ワイヤー駆動部210~240の構造が図3のワイヤー駆動部と異なる点について説明する。各ワイヤー駆動部の構造は同じであるので、ここでは、代表してワイヤー駆動部210について説明する。
【0081】
図15の例では、円筒形状のリール212の内部には、リール212と同軸構造を有する円柱形状の中空部212aが設けられている。この中空部212aに駆動モータ261の回転軸であるシャフト261aが軸方向(Z軸方向)に抜き差し可能で、且つ、回転力がリール212に伝達可能な状態で差し込まれる。
【0082】
具体的には、中空部212aの内周面には、軸方向に延長する溝が形成され、シャフト261aの外周には、前記溝に嵌る凸部あるいは凸条が形成されている。この溝と凸部あるいは凸条を軸方向で噛み合わせることで、シャフト261aからリール212に回転駆動力が伝達される。
【0083】
また、中空部212aの内周面に設けられた溝とシャフト261a外周の凸部あるいは凸条とは、軸方向で相対的な移動が可能とされている。よって、シャフト261aは、中空部212aに抜き差し可能となっている。
【0084】
これらのことは、ワイヤー駆動部220,230,240においても同じである。よって、図15(C)に示すように、駆動兼計測部611とワイヤー巻取り部612をZ軸方向で結合および分離することが可能である。例えば、駆動兼計測部611を固定した状態でワイヤー巻取り部612を上方に引くことで、両者を上下に分離することができる。また逆に、両者が分離した状態において、駆動兼計測部611にワイヤー巻取り部612を上方から押し付けることで、両者を結合させることができる。
【0085】
駆動兼計測部611とワイヤー巻取り部612の結合と分離を利用することで、図14の状態から図16の状態への移行、あるいは図16の状態から図14の状態への移行が可能となる。
【0086】
図14,16には、ドッキング台630が示されている。ドッキング台630の上には、X軸方向に移動可能な移動台631が配置されている。移動台631には、駆動兼計測部611を固定するフック(図示省略)が配置されている。また、移動台631には、カメラ260との干渉を避ける開口631aが設けられている。また同様の目的でドッキング台630にも開口630aが設けられている。
【0087】
図14には、ワイヤーロボット610がレーン1で稼働している状態が示されている。この状態において、ドッキング台630のレーン2の部分には、ワイヤー巻取り部612とは別のレーン2用のワイヤー巻取り部613が用意されている。
【0088】
ワイヤーロボットをレーン2で稼働させるには以下のようにする。まず、ワイヤーロボット610を移動台631上に移動させ、移動台631上に駆動兼計測部611を固定する。次に、ワイヤー601~604をワイヤーロボット610の側で巻き取ることで、持ち上げ、駆動兼計測部611からワイヤー巻取り部612を上方に分離する。そして、上に駆動兼計測部611が載った状態の移動台631をレーン1からレーン2に移動させる。
【0089】
この際、ドッキング台630のレーン2の位置で待機しているワイヤー巻取り部613をワイヤー605~608により持ち上げ、その下に移動台631上に載った駆動兼計測部611を移動させる。そして、駆動兼計測部611の上にワイヤー巻取り部613を下ろし、両者を上下方向で結合する。これにより、レーン2において新たなワイヤーロボット620(図16)が得られる。ここで、ワイヤーロボット610と630において、駆動兼計測部611は共通であり、ワイヤー巻取り部が符号612の部分と符号613の部分で示されるように別となる。
【0090】
ワイヤーロボット630は、ワイヤー605~608によって動きが制御され、レーン2の領域で移動する。レーンを3以上とし、更に第3以降のワイヤー巻取り部を用意する形態も可能である。
【0091】
ワイヤーロボット200を支持するワイヤー(例えば、ワイヤー305~308の少なくとも一部)の結合と分離が可能な形態も可能である。図17には、ワイヤーの結合分離部材であるラッチ付フック650が示されている。ラッチ付フック650は、J型のフック651、軸654を中心に回転可能なラッチ653、ワイヤーが固定されるワイヤー固定部652を備える。
【0092】
ラッチ653を回転させることで、フック651の内側部分を開放し、そこに同様の構造を有する他のフックを引っかけることができる。これにより、ワイヤー同士の結合が行われる。
【0093】
この状態において、ラッチ653を閉じることで、この他のフックが引っかかった状態が維持され、当該他のフックが外れない状態とできる。そして、ラッチ653を動かし、フック651の内側部分を開放することで、当該他のフックをフック651から外すことができる。このようにして、ラッチ付フック650を用いたワイヤーの結合と分離が行われる。この結合と分離は、手動あるいは自動で行われる。
【0094】
(その他)
以上述べた構成の複数を組み合わせることも可能である。例えば、図7図8の組み合わせ、図9図13の構成を組み合わせ、といったものが可能である。
【符号の説明】
【0095】
101…樹冠の列、102……樹冠の列、103……樹冠の列、200…ワイヤーロボット、201…ワイヤーロボットの本体、202…ガイド、210…ワイヤー駆動部、212…リール、212a…中空部、213…巻取り部材、214…鍔、215…ワイヤーが通る孔、220…ワイヤー駆動部、211…ガイド、221…ガイド、230…ワイヤー駆動部、231…ガイド、240…ワイヤー駆動部、241…ガイド、250…制御部、260…カメラ、261…駆動モータ、261a…シャフト、264…駆動モータ、270…各種センサ、301…支持ポール、302…支持ポール、303…支持ポール、304…支持ポール、305~308…ワイヤー、500…地面、501…基礎ポール、502…結束部材、503…結束部材、504…穴、510…移動式の土台、511…タイヤ、512…支持補助装置、513…アーム、514…ハンド、521…伸縮可能な支持ポール、522…伸縮可能な支持ポール、523,524…ワイヤー、530…ワイヤー、531…下方牽引部材、541…水平ワイヤー、542…ガイドワイヤー、543…クリップ、551,552…水平ワイヤー、553~556…クリップ、561~564…スライド支持部、571…拘束ワイヤー、572…拘束ワイヤー、573~576…牽引ワイヤー、581~584…ワイヤー駆動部、601~608…ワイヤー、610…ワイヤーロボット、611…駆動兼計測部…612…ワイヤー巻取り部、613…ワイヤー巻取り部、630…ドッキング台、630a…開口、631…移動台、631a…開口、650…ラッチ付フック、651…J型のフック、652…ワイヤー固定部、653…ラッチ、654…軸。
図1
図2
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図4
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図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図17