(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154244
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】ゲームシステム、サーバ装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20221005BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20221005BHJP
A63F 13/798 20140101ALI20221005BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/58
A63F13/55
A63F13/30
A63F13/798
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021057171
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】國安 秀隆
(57)【要約】
【課題】複数の成長要素を成長させるゲームにおいて、成長の偏りを補正できるようにし、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることを可能にするゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する。いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する。選択された成長要素について、成長内容を変更する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム処理を行うゲームシステムであって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する選択部と、を含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記選択部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記選択部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素を選択することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかにおいて、
前記選択部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、前記上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、前記上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素を選択することを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記成長内容は、成長要素を成長させるための成長条件を含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長条件を、変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項5において、
前記成長制御部は、
前記プレーヤの識別情報又は前記プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された消費パラメータから、成長要素に対応する必要コスト値を消費することによって、当該成長要素を成長させる処理を行う場合において、前記選択部によって選択された成長要素に対応する必要コスト値を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記成長内容は、成長要素を成長させるための成長パラメータを含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータを、変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項7のいずれかにおいて、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータの増加値を、上昇させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかにおいて、
前記成長制御部は、
前記上限に到達した成長要素と前記選択された成長要素との成長差によって、前記成長内容の変更度合いを制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかにおいて、
前記成長制御部は、
ゲーム状況に基づいて、前記成長内容の変更度合いを制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかにおいて、
複数のマスで構成されたマップにおいて、各マスに成長要素を対応付けるマス制御部を更に含み、
前記マス制御部は、
スタートのマスから順に、プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たしたか否かを判断し、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合に、当該マスを開放し、
前記成長制御部は、
未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合に、当該マスに対応する成長要素を当該プレーヤ又は当該プレーヤのキャラクタに獲得させる処理を行い、
前記所定の上限をゴールのマスとし、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスの開放を、所定の上限までの成長として制御し、
前記判断部は、
スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させたか否かを判断し、
前記選択部は、
スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスを決定し、選択対象のマスに対応する成長要素を選択することを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項11において、
複数のマスは、複数の所定範囲に分けられて配置されており、
前記選択部は、
前記スタートのマスから前記ゴールのマスが配置された所定範囲に隣接する所定範囲に配置されたマス、及び、開放された前記スタートのマスから前記ゴールのマスまでの経路から分岐された別の経路上のマスの中から、選択対象のマスを決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項11又は12において、
前記選択部は、
スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスの数を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項11~13のいずれかにおいて、
前記成長制御部は、
前記ゴールのマスの位置と選択対象のマスの位置との位置関係に基づいて、選択対象のマスに対応する成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
ゲーム処理を行うゲームシステムであって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を、前記プレーヤに通知する通知部と、を含み、
前記成長制御部は、
プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
請求項15において、
前記通知部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を通知することを特徴とするゲームシステム。
【請求項17】
請求項15又は16において、
前記通知部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素を通知することを特徴とするゲームシステム。
【請求項18】
請求項15~17のいずれかにおいて、
前記通知部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、前記上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、前記上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素を通知することを特徴とするゲームシステム。
【請求項19】
ゲーム処理を行うサーバ装置であって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する選択部と、を含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするサーバ装置。
【請求項20】
ゲーム処理を行うサーバ装置であって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を、前記プレーヤに通知する通知部と、を含み、
前記成長制御部は、
プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするサーバ装置。
【請求項21】
ゲーム処理を行うプログラムであって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する選択部として、コンピュータを機能させ、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項22】
ゲーム処理を行うプログラムであって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を、前記プレーヤに通知する通知部として、コンピュータを機能させ、
前記成長制御部は、
プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤやキャラクタに対応付けて設定された成長要素(スキルやパラメータ等)を成長させるゲームシステムが存在する。そして、このようなゲームシステムは、ゲームバランスを保つためにパラメータを調整することがある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術は、スキル(球種)に関するパラメータを受け付け、スキルの使用が可能になるための条件をパラメータに基づいて決定し、条件を満たされた場合にスキルの使用が可能となる。そして、特許文献1に記載の技術は、編集可能範囲内でのみパラメータの変更をすることができる(特許文献1の0032段落参照)。
【0004】
また、特許文献2に記載の技術は、特殊スキルと基本スキルのスキルマップがあり、プレーヤの操作に基づいてマップのマス目を開放し、そのマス目に対応する能力をキャラクタに設定する例が記載されている。
【0005】
また、特許文献3に記載の技術は、ゲーム能力が増加しすぎないように、時間あたりの増加上限を設け、所定の条件が満たされた場合に制限を解除する例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-136125号公報
【特許文献2】特開2003-952号公報
【特許文献3】特開2020-151035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させるゲームシステムは、複数の成長要素において偏りのある成長をしてしまうことがある。
【0008】
このような場合、成長の偏りによる不利な状況になることがある。そして、この不利な状況を挽回する機会をプレーヤに与えるために、成長の偏りを補正することが望ましい。
【0009】
本発明の目的は、複数の成長要素を成長させるゲームにおいて、成長の偏りを補正できるようにし、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることを可能にするゲームシステム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、
ゲーム処理を行うゲームシステムであって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する選択部と、を含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするゲームシステムに関する。
【0011】
また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また、上記各部を含むゲーム装置(端末装置)に関する。また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関する。また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。
【0012】
本発明によれば、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択し、選択された成長要素について、成長内容を変更するので、成長の偏りを補正することができる。その結果、本発明は、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0013】
(2)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記選択部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択するようにしてもよい。
【0014】
本発明によれば、プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択するので、プレーヤのゲーム状況に応じて、成長の偏りを補正することができる。
【0015】
(3)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記選択部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素を選択するようにしてもよい。
【0016】
本発明によれば、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素について、成長の偏りを補正するので、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0017】
(4)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記選択部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、前記上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、前記上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素を選択するようにしてもよい。
【0018】
本発明によれば、上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素について、成長の偏
りを補正するので、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0019】
(5)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長内容は、成長要素を成長させるための成長条件を含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長条件を、変更するようにしてもよい。
【0020】
本発明によれば、選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長条件を、変更するので、例えば、選択された成長要素を成長しやすい成長条件にすることができ、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0021】
(6)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長制御部は、
前記プレーヤの識別情報又は前記プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された消費パラメータから、成長要素に対応する必要コスト値を消費することによって、当該成長要素を成長させる処理を行う場合において、前記選択部によって選択された成長要素に対応する必要コスト値を変更するようにしてもよい。
【0022】
本発明によれば、選択部によって選択された成長要素に対応する必要コスト値を変更(例えば、減少)するので、選択された成長要素について成長しやすくすることができ、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0023】
(7)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長内容は、成長要素を成長させるための成長パラメータを含み、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータを、変更するようにしてもよい。
【0024】
本発明によれば、選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータを、変更(例えば、増加)するので、選択された成長要素を成長しやすくすることができ、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0025】
(8)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長制御部は、
前記選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータの増加値を、上昇させるようにしてもよい。
【0026】
本発明によれば、選択部によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータの増加値を上昇させるので、選択された成長要素を成長しやすくすることができ、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0027】
(9)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長制御部は、
前記上限に到達した成長要素と前記選択された成長要素との成長差によって、前記成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0028】
本発明によれば、上限に到達した成長要素と前記選択された成長要素との成長差によって、前記成長内容の変更度合いを制御するので、例えば、成長差が大きい程、変更度合いを大きくする、或いは成長差が小さい程、変更度合いを小さくすることができる。その結果、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0029】
(10)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長制御部は、
ゲーム状況に基づいて、前記成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0030】
本発明によれば、ゲーム状況に基づいて、前記成長内容の変更度合いを制御するので、例えば、ゲーム状況に応じて成長内容の変更度合いを大きくする或いは小さくする等ができ、成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0031】
(11)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
複数のマスで構成されたマップにおいて、各マスに成長要素を対応付けるマス制御部を更に含み、
前記マス制御部は、
スタートのマスから順に、プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たしたか否かを判断し、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合に、当該マスを開放し、
前記成長制御部は、
未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合に、当該マスに対応する成長要素を当該プレーヤ又は当該プレーヤのキャラクタに獲得させる処理を行い、
前記所定の上限をゴールのマスとし、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスの開放を、所定の上限までの成長として制御し、
前記判断部は、
スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させたか否かを判断し、
前記選択部は、
スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスを決定し、選択対象のマスに対応する成長要素を選択するようにしてもよい。
【0032】
本発明によれば、いわゆるスキルツリーと呼ばれる複数のマスで構成されたマップにおいて、所定の上限であるゴールのマスまで開放させた場合に、選択対象のマスを決定し、決定されたマスに対応する成長要素を選択し、選択された成長要素について、成長内容を変更するので、スキルツリーにおける成長の偏りを補正することができる。
【0033】
(12)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
複数のマスは、複数の所定範囲に分けられて配置されており、
前記選択部は、
前記スタートのマスから前記ゴールのマスが配置された所定範囲に隣接する所定範囲に配置されたマス、及び、開放された前記スタートのマスから前記ゴールのマスまでの経路から分岐された別の経路上のマスの中から、選択対象のマスを決定するようにしてもよい。
【0034】
本発明によれば、スタートのマスから前記ゴールのマスが配置された所定範囲に隣接する所定範囲に配置されたマス、及び、開放された前記スタートのマスから前記ゴールのマスまでの経路から分岐された別の経路上のマスの中から、選択対象のマスを決定するので、例えば、所定範囲毎に成長要素の概念分けをしている場合、成長要素の成長の偏りを補正でき、成長の戦略性を強化することができる。また、経路毎に、成長要素の概念分けをしている場合、成長要素の成長の偏りを補正でき、成長の戦略性を強化することができる。
【0035】
(13)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記選択部は、
スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスの数を決定するようにしてもよい。
【0036】
本発明によれば、成長内容の変更対象となる成長要素の数が決定されるので、成長の戦略性を強化することができる。
【0037】
(14)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記成長制御部は、
前記ゴールのマスの位置と選択対象のマスの位置との位置関係に基づいて、選択対象のマスに対応する成長要素について、成長内容を変更するようにしてもよい。
【0038】
本発明によれば、ゴールのマスの位置と選択対象のマスの位置との位置関係に応じて、選択対象のマスの成長要素の成長内容を変更されるので、成長の戦略性を強化することができる。
【0039】
(15)本発明は、
ゲーム処理を行うゲームシステムであって、
プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる成長制御部と、
前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する判断部と、
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を、前記プレーヤに通知する通知部と、を含み、
前記成長制御部は、
プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素について、成長内容を変更することを特徴とするゲームシステムに関する。
【0040】
また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また、上記各部を含むゲーム装置(端末装置)に関する。また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関する。また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。
【0041】
本発明によれば、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を、プレーヤに通知し、プレーヤの入力情報に基づいて、通知さ
れた成長要素について、成長内容を変更するので、プレーヤの意思で成長の偏りを補正することができる。その結果、本発明は、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0042】
(16)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記通知部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、前記プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を通知するようにしてもよい。
【0043】
本発明によれば、プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素をプレーヤに通知するので、プレーヤに、ゲーム状況に応じて成長の偏りを補正する機会を与えることができる。
【0044】
(17)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記通知部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素を通知するようにしてもよい。
【0045】
本発明によれば、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素について通知するので、プレーヤに、偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0046】
(18)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、ゲーム装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記通知部が、
前記判断部において、前記複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、前記上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、前記上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素を通知するようにしてもよい。
【0047】
本発明によれば、上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素について、通知するので、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】本実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図。
【
図2】本実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図。
【
図3】本実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図。
【
図4】本実施形態の複数の成長要素の一例を示す図。
【
図5】本実施形態の複数の成長要素の一例を示す図。
【
図7】本実施形態のスキルツリーを構成する各マスの情報の一例を示す図。
【
図8A】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【
図8B】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0050】
[1]ゲームシステム
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステムの概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0051】
本実施形態では、インターネット(ネットワークの一例)を介して通信接続された端末装置(ゲーム装置)20を用いて、所与のサービスを提供することが可能な情報処理装置である。
【0052】
端末装置20は、ゲーム装置、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。
【0053】
[1.1]クライアントサーバモデルで構成されるゲームシステム
本実施形態のゲームシステムは、
図1に示すように、サーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されるものであってもよい。
【0054】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信される情報に基づき、ゲームをプレイすることができる。
【0055】
本実施形態は、一つのサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0056】
なお、サーバ装置10だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよいし、端末装置20だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよい。
【0057】
[1.2]端末装置
本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよい。
【0058】
また、本実施形態では、サーバ装置10と接続せずに、端末装置20だけで本発明を実現するものであってもよい。例えば、P2P(ピア・ツー・ピア方式)による通信によって複数の端末装置20で実現するゲームシステムであってもよい。
【0059】
そして、このような端末装置を有線又は無線によって複数連結させ、一の端末装置がホスト(サーバ装置10)として機能して、複数の端末装置によって実現してもよい。
【0060】
なお、端末装置は、ゲーム装置だけでなく、タブレット型情報端末装置やパーソナルコンピュータ、又は、アミューズメントパークに設置されるゲーム装置(筐体)でもよい。
【0061】
[1.3]クラウド型のゲームシステム
また、本実施形態のゲームシステムはクラウド型のゲームシステムでもよい。例えば、クラウド型のゲームシステムでは、サーバ装置10(クラウド装置)だけで基本的な処理(ゲーム処理、描画処理などを含む)を行い、端末装置20側ではサーバ装置10(クラウド装置)の処理結果の表示制御のみを行う。また、端末装置20は、サーバ装置10に対してコントローラの入力情報などの情報を送信するだけにとどまる。なお、かかる場合、端末装置20は、入力情報以外の情報を送信してもよい。
【0062】
さらに、本実施形態では、入力を除き、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0063】
また、ゲームシステムは、インターネット上の所与の記憶領域に、サーバ装置10に記憶される情報、端末装置20に記憶される情報を記憶するようにしてもよい。
【0064】
[1.4]複数のコントローラを備えた端末装置
また、本実施形態では、1台の端末装置20が複数のコントローラ(入力部260)を備えたものでもよい。なお、複数のプレーヤが1台の端末装置20の各プレーヤのコントローラを用いてゲームをプレイする場合、複数のプレーヤが現実的に近くにいることが想定される。
【0065】
[1.5]ソーシャルゲームの例
また、本実施形態では、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0066】
また、本実施形態では、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)と呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0067】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、本実施形態では、ネットワークを介して他のプレーヤの端末装置20と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0068】
[1.6]ブラウザゲームの例
特に、本実施形態では、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH(登録商標)、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供してもよい。
【0069】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム
処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0070】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤの情報等を取得させてゲームを実行する構成を有してもよい。
【0071】
[1.7]その他
本実施形態では、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部170)に記憶される情報(例えば、プレーヤの情報、ゲーム情報等)を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0072】
[2]サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、
図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の本実施形態では
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0073】
本実施形態では、管理者やその他の入力に用いるための入力部160、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部170を含む。
【0074】
入力部160は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部160は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0075】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0076】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0077】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部170に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0078】
また、本実施形態の記憶部170は、主記憶部171の他に、画像バッファ172、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部174、及び、プレーヤ情報記憶部(ユーザ情報記憶部)176を有している。
【0079】
特に、ゲームデータ記憶部174には、ゲームが実施されるゲーム空間(ゲームフィールド)の情報、仮想カメラの情報、ゲームで用いられる設定値等が記憶される。
【0080】
また、プレーヤ情報記憶部176には、プレーヤ毎(ユーザ毎)に、プレーヤIDに対応付けてプレーヤの情報(ユーザ情報)が記憶される。プレーヤIDは、プレーヤを識別するためのプレーヤ識別情報である。例えば、本実施形態では、プレーヤIDに対応付けて、複数の成長要素を、プレーヤ情報記憶部176に、記憶するようにしてもよい。
【0081】
なお、プレーヤの情報は、プレーヤに対応付けられたプレーヤの情報だけでなく、プレーヤのキャラクタの情報等を含む概念であってもよい。例えば、本実施形態では、プレーヤのキャラクタIDに対応付けて、複数の成長要素を、プレーヤ情報記憶部176に、記憶するようにしてもよい。
【0082】
処理部100は、記憶部170内の主記憶部171をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0083】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0084】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0085】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が処理部100の一部又は全部の処理を行ってもよいし、端末装置20が処理部100の一部の処理を行ってもよい。
【0086】
処理部100は、成長制御部110、判断部111、選択部112、マス制御部113、ゲーム処理部114、表示制御部116、受け付け部119、通信制御部120、Web処理部121、管理部122、通知部123、画像生成部130、音処理部140を含む。
【0087】
成長制御部110は、プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行する(例えば、ゲーム処理部114によるゲーム処理を実行する)ことによって、当該プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を成長させる。そして、本実施形態の成長制御部110は、選択部112によって選択された成長要素について、成長内容を変更する。
【0088】
例えば、成長内容は、成長要素を成長させるための成長条件を含み、成長制御部110は、選択部112によって選択された成長要素を成長させるための成長条件を、変更するようにしてもよい。
【0089】
成長制御部110は、プレーヤの識別情報又はプレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された消費パラメータから、成長要素に対応する必要コスト値を消費することによって、当該成長要素を成長させる処理を行う場合において、選択部112によって選択された成長要素に対応する必要コスト値を変更(例えば、減少)するようにしてもよい。
【0090】
また、例えば、成長内容は、成長要素を成長させるための成長パラメータを含み、成長制御部110は、選択部112によって選択された成長要素を成長させるための成長パラ
メータを、変更(例えば、上昇)するようにしてもよい。
【0091】
また、成長制御部110は、選択部112によって選択された成長要素を成長させるための成長パラメータの増加値を、上昇させるようにしてもよい。
【0092】
また、成長制御部110は、上限に到達した成長要素と選択された成長要素との成長差によって、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0093】
また、成長制御部110は、ゲーム状況に基づいて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0094】
また、成長制御部110は、複数のマスで構成されたマップ(スキルツリー)に関して、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合に、当該マスに対応する成長要素を当該プレーヤ又は当該プレーヤのキャラクタに獲得させる処理を行うようにしてもよい。そして、成長制御部110は、所定の上限をゴールのマスとし、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスの開放を、所定の上限までの成長として制御するようにしてもよい。
【0095】
また、成長制御部110は、ゴールのマスの位置と選択対象のマスの位置との位置関係に基づいて、選択対象のマスに対応する成長要素について、成長内容を変更するようにしてもよい。
【0096】
判断部111は、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する。
【0097】
また、判断部111は、複数のマスで構成されたマップ(スキルツリー)に関して、スタートのマスからゴールのマスまで開放させたか否かを判断するようにしてもよい。
【0098】
選択部112は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する。
【0099】
例えば、選択部112は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択するようにしてもよい。
【0100】
また、選択部112は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素を選択するようにしてもよい。
【0101】
また、選択部112は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素を選択するようにしてもよい。
【0102】
また、選択部112は、複数のマスで構成されたマップ(スキルツリー)に関して、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスを決定し、選択対象のマスに対応する成長要素を選択するようにしてもよい。
【0103】
例えば、選択部112は、スタートのマスからゴールのマスが配置された所定範囲に隣接する所定範囲に配置されたマス、及び、開放されたスタートのマスからゴールのマスまでの経路から分岐された別の経路上のマスの中から、選択対象のマスを決定するようにしてもよい。
【0104】
また、選択部112は、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスの数を決定するようにしてもよい。
【0105】
マス制御部113は、複数のマスで構成されたマップにおいて、各マスに成長要素を対応付ける。複数のマスは、複数の所定範囲に分けられて配置されているようにしてもよい。
【0106】
そして、マス制御部113は、スタートのマスから順に、プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たしたか否かを判断し、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合に、当該マスを開放する。
【0107】
ゲーム処理部114は、プレーヤの入力情報(操作情報)に基づいて、ゲーム処理を実行する。例えば、ゲーム処理部114は、プレーヤの端末装置20から当該プレーヤの入力情報(操作情報)を受信して、ゲーム処理を行うようにしてもよい。
【0108】
表示制御部116は、所与の情報を端末装置20に表示するように制御する。表示制御部116は、ゲーム画面を端末装置20において表示するように送信制御をしてもよい。つまり、表示制御部116は、ゲーム画面等の表示制御情報を生成し、生成した表示制御情報を、プレーヤの端末装置20に表示するように制御する。
【0109】
表示制御部116は、プレーヤのゲームプレイの動画やゲーム画像(ゲーム画面)を、当該プレーヤの端末装置20の表示部290に表示するための制御を行う。例えば、表示制御部116は、複数のマスで構成されたマップ(スキルツリー)を表示するようにしてもよい。かかる場合、開放されたマスと未開放のマスとを識別して表示するようにしてもよい。
【0110】
受け付け部119は、プレーヤの入力情報を受け付ける。また、受け付け部119は、タッチパネルに対するタッチ入力を、プレーヤの入力として受け付けるようにしてもよい。なお、受け付け部119は、端末装置20から入力の内容(タッチ位置、タイミング等)を受信して受け付ける。
【0111】
また、受け付け部119は、通信制御部120によるデータ送受信によって、プレーヤの入力や指示などを受け付けるようにしてもよい。
【0112】
通信制御部120は、端末装置20との接続(セッションやコネクション)を確立し、ネットワークを介してデータを通信(送受信)する処理を行う。
【0113】
Web処理部121は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部121は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0114】
管理部122は、ゲーム情報や、プレーヤ毎に、プレーヤの識別情報に対応付けられたプレーヤの情報を管理する。
【0115】
また、通知部123は、プレーヤに所与の情報を通知する。なお、情報を「通知」するとは、プレーヤ(プレーヤの端末装置20)に対して情報を通知(提供、提示、表示)することである。
【0116】
なお、「通知」とは、サーバ装置10がプレーヤの端末装置20に対して、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)による送受信される電子メール(メールマガジン等でもよい)で送信すること、SMTPに限らず、所与のプロトコルにより送信すること、プッシュ通知をすること、所定のアプリケーションの所定画面(バナー表示画面、お知らせ画面、ポップアップ画面等)を提示(表示)すること、サーバ装置10のWeb処理部121が、Webページによって通知すること、の少なくとも1つであり、サーバ装置10が能動的にプレーヤの端末装置20に送信することを示す。なお、本実施形態では、プレーヤの端末装置20からの要求に応じて、要求のあった当該端末装置20に情報を送信することも「通知」の一態様としてもよい。なお、プッシュ通知とは、端末(スマートフォン)の画面の一部領域(上端など)にメッセージウィンドウを表示させることである。なお、「通知」は、表示されるメッセージなどを音声化した音声通知を含む。また、「通知」は、振動による通知も含む。
【0117】
画像生成部130は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部130は、ゲーム進行に応じて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成する。生成された画像は端末装置20に送信する。
【0118】
画像生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像を生成し、画像バッファ172に出力する、或いは、端末装置20に送信する。画像生成部130は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0119】
例えば、画像生成部130は、3次元ゲーム画像を生成する場合には、まず、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、或いは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を画像バッファ172(フレームバッファ、ワークバッファなどのピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM)に描画する。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0120】
音処理部140は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、端末装置20に送信する。
【0121】
なお、処理部100は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの入力に基づいて、各プレーヤにおいて本実施形態で提供するゲームのゲーム処理を実行する。
【0122】
また、処理部100は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するため、各端末装置20と同期を取るために用いるようにしてもよい。特に、現在時刻や予め設定された
時刻を各部に出力するようにしてもよい。
【0123】
[3]端末装置
次に、
図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態における端末装置20の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0124】
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
【0125】
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0126】
また、入力部260は、指示位置以外の入力情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
【0127】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、ゲームデータ記憶部274、プレーヤ情報記憶部276を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部170がその一部を構成してもよい。
【0128】
画像バッファ272には、画像生成部230によって生成された画像データ、又は、サーバ装置10から受信した画像データが記憶されるようにしてもよい。
【0129】
ゲームデータ記憶部274には、ゲームが実施されるゲーム空間(ゲームフィールド)の情報、各キャラクタに関する情報、仮想カメラの情報、その他ゲームで用いられる設定値等が記憶される。なお、端末装置20は、ゲームデータ記憶部274に、サーバ装置10から受信した情報を記憶してもよい。
【0130】
プレーヤ情報記憶部276は、プレーヤの情報が記憶される。なお、端末装置20は、サーバ装置10から、プレーヤIDに対応するプレーヤの情報を受信して、プレーヤ情報記憶部276に記憶するようにしてもよい。
【0131】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0132】
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0133】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は
、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0134】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0135】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0136】
通信部296は、外部(例えばサーバ装置10や他の端末装置20)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0137】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部170に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0138】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0139】
特に、本実施形態においては、ゲーム処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタ、敵キャラクタなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0140】
また、処理部200は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力情報に基づき、ゲーム処理(例えば、対戦ゲーム等の処理)、等を行う。また、処理部200は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0141】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0142】
処理部200は、表示制御部211、受け付け部212、通知部213、通信制御部220、Webブラウザ221、画像生成部230、音生成部240を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0143】
表示制御部211は、ゲーム画面を表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部211は、Webブラウザ221を用いて表示してもよい。また、表示制御部211は、サーバ装置10から送信された情報に基づいて、ゲーム中に必要な情報を表示部290に表示させる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面の表示情報を表示する。
【0144】
また、表示制御部211は、サーバ装置10の表示制御部116と全部又は一部の処理
と同様の処理を行ってもよい。
【0145】
受け付け部212は、プレーヤからの入力情報を受け付ける処理を行う。例えば、受け付け部212は、端末装置20が受け付けた入力情報を、サーバ装置10に送信し、当該サーバ装置10が入力情報を受信するようにしてもよい。また、サーバ装置10の受け付け部119と全部又は一部の処理と同様の処理を行ってもよい。
【0146】
通知部213は、プレーヤに所与の情報を通知する。例えば、通知部213は、情報をゲーム画面に表示する。また、通知部213は、サーバ装置10の通知部123と全部又は一部の処理と同様の処理を行ってもよい。
【0147】
通信制御部220は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部220は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0148】
なお、通信制御部220は、他の端末装置20やサーバ装置10の宛先情報(IPアドレス、ポート番号などのネットワーク情報)を記憶部270や情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部220は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0149】
特に、通信制御部220は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や入力情報を送信して、データ(プレーヤのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0150】
なお、通信制御部220は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部220は、所与の画面情報(例えば、ゲーム画面の情報等)を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0151】
Webブラウザ221は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ221は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0152】
本実施形態のWebブラウザ221は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ221は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH(登録商標)、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0153】
端末装置20は、Webブラウザ221によって、インターネットを介してURL(Uniform Resource Locatorの略)によって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ221によって表示させることができる。
【0154】
画像生成部230は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部211によって表示部29
0に出力する。画像生成部230が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。なお、画像生成部230は、サーバ装置10の画像生成部130と全部又は一部の処理と同様の処理を行ってもよい。
【0155】
音生成部240は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。なお、音生成部240は、サーバ装置10の音処理部140と全部又は一部の処理と同様の処理を行ってもよい。
【0156】
本実施形態の端末装置20が、P2Pなどによって複数の端末装置20でゲームを行う場合は、一の端末装置20がホストとしての役割を担い、処理を実行してもよい。かかる場合、ホストとしての端末装置20は、サーバ装置10の各処理部(各処理部の一部又は全部)の処理を行うようにしてもよい。
【0157】
[4]概要
本実施形態は、プレーヤ(又はプレーヤキャラクタ)に対応付けて設定された複数の成長要素(例えば、スキル)を、プレーヤがゲームを実行することによって、所定の上限まで成長させるゲーム処理を行うゲームシステムに関する。
【0158】
そして、本実施形態では、いずれかの成長要素について成長内容を変更する処理を行う。
図4は、複数の成長要素の具体例として、攻撃力アップ、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップの各スキルの情報の一例を示す。
【0159】
攻撃力アップは、プレーヤPAの操作対象のキャラクタPACの攻撃力を上昇させるスキルである。防御力アップは、プレーヤPAの操作対象のキャラクタPACの防御力を上昇させるスキルである。HPアップは、プレーヤPAの操作対象のキャラクタPACのHP値(体力値)を上昇させるスキルである。クリティカルアップは、プレーヤPAの操作対象のキャラクタPACが敵を攻撃する際の相手のダメージ率、命中率、致命率を上昇させるスキルである。
【0160】
例えば、本実施形態では、攻撃力アップのスキルレベルが所定の上限(例えば、レベル10)まで到達(成長)した場合に、攻撃力アップ以外のスキルの中から、未だ上限に到達していないスキル(例えば、スキルレベルの最も低い防御力アップのスキル)を選択し、選択されたスキル(例えば、防御力アップのスキル)についての成長内容を変更する。
【0161】
例えば、「防御力アップ」のスキルにおける成長内容であるスキルパラメータ(防御力に加算する値)を「5」から「10」になるように、変更する。このようにすれば、防御力アップのスキルレベルの上昇を促進することができる。
【0162】
以上のように、本実施形態によれば、成長の偏りを補正でき、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることが可能になる。以下の説明では、説明の便宜上、主に、サーバ装置10が行う処理であってプレーヤPAに対応付けて設定された成長要素についての説明を行う。
【0163】
[5]成長要素の説明
本実施形態において「成長要素」とは、スキルやパラメータ等である。例えば、「スキル」は、攻撃力アップ、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップなど、キャラクタの能力とすることができる。また、「スキル」は、テクニック、魔法、必殺技、特技と解釈してもよい。また、「スキル」とは、キャラクタを強くするアイテムと解釈してもよい。
【0164】
図4はスキルの情報の一例を示す。例えば、
図4に示すように、本実施形態では、攻撃力アップ、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップの4つのスキルの情報がプレーヤPAのプレーヤID(プレーヤの識別情報)に対応付けてプレーヤ情報記憶部176に設定(記憶)されている。各スキルの情報は、成長度合いを示すスキルレベル、スキルパラメータ、が対応付けられている。
【0165】
なお、本実施形態では、プレーヤの各キャラクタ(プレーヤが所有する各キャラクタ)の各キャラクタID(プレーヤのキャラクタの識別情報)に対応付けて、スキルの情報をプレーヤ情報記憶部176に設定(記憶)するようにしてもよい。
【0166】
[6]成長要素の成長に関する説明
本実施形態では、プレーヤの識別情報又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された複数の成長要素を、プレーヤがゲームを実行することによって、所定の上限まで成長させる。
【0167】
例えば、「成長要素の成長」とは、成長パラメータを上昇(増加)させることである。ここで、「成長パラメータ」とは、スキルに対応するパラメータであり、「スキルレベル」、「スキルパラメータ」とすることができる。
【0168】
例えば、「成長要素の成長」とは、スキルのスキルレベルを上昇(増加)させること、スキルのスキルパラメータを上昇(増加)させることであり、スキル効果が強力なものへの変化させるようにすることである。
【0169】
また、「成長要素の成長」とは、成長要素の数が増加することでもよい。例えば、キャラクタを強くするスキル(アイテム)の個数が増えることでもよい。
【0170】
「スキルレベル」は、1~100の値域で、値が高いほどレベルが高いことを意味する。
【0171】
「スキルパラメータ」は、スキルの性能を示す値である。例えば、スキルパラメータの値の数値が高い程、スキルの強さが増すことになる。また、スキルパラメータは、スキルの使用(発動)のし易さを示す値であってもよい。
【0172】
本実施形態では、プレーヤPAがゲームを実行することによって、スキルパラメータやスキルレベルを上昇させる制御を行う。例えば、プレーヤPAの入力情報に基づき、クエスト(ミッション)をクリアした場合に、スキルパラメータやスキルレベルを上昇させる制御を行う。なお、プレーヤPAの入力情報に基づき、クエスト(ミッション)をクリアした場合に、プレーヤPAに経験値を獲得させ、累積経験値に応じてスキルパラメータやスキルレベルを上昇させるようにしてもよい。
【0173】
[7]成長要素の使用(発動)に関する説明
本実施形態において、プレーヤPAの入力情報又はコンピュータ制御(CPU制御)に基づいて、ゲーム内でのプレーヤPAのキャラクタPACにスキルを使用(発動)させる。
【0174】
そして、例えば、スキルが使用されると、ゲーム内で、プレーヤキャラクタPACによってスキルが発揮される。例えば、スキルが「攻撃力アップ」である場合、プレーヤキャラクタPACが敵キャラクタに攻撃する際に、プレーヤキャラクタPACの攻撃力が、スキルレベルやスキルパラメータに応じてアップするように制御することが、スキルの使用
に相当する。
【0175】
例えば、「攻撃力アップ」のスキルの場合、プレーヤPAのキャラクタPACに「攻撃力アップ」のスキルが使用されると、「攻撃力アップ」のスキルレベル(例えば、10)に応じた基本の攻撃力の値(例えば、100)に、「攻撃力アップ」の「スキルパラメータ」(例えば、20)を加算して、敵との対戦処理などを行う。
【0176】
また、本実施形態では、プレーヤPAの入力情報に基づいて、スキルを使用させるようにしてもよい。例えば、クエストを開始する前に、プレーヤPAから予め発動対象のスキルの選択を受け付け、選択されたスキルを使用するようにしてもよい。
【0177】
[8]判断処理
本実施形態では、複数のスキルのうち、いずれかのスキルが所定の上限まで到達したか否かを判断する。例えば、攻撃力アップ、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップの4つのスキルのうち、いずれかのスキルが所定の上限(例えば、10)まで到達したか否かを判断する。
【0178】
例えば、攻撃力アップのスキルレベルが「10」であり、防御力アップのスキルレベルが「1」、HPアップのスキルレベルが「5」、クリティカルアップのスキルレベルが「3」である場合、攻撃力アップのスキルレベルが所定の上限である「10」まで到達していると判断する。一方、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップの各スキルレベルは所定の上限(「10」)に達していないと判断する。
【0179】
なお、本実施形態では、スキルレベルの所定の上限については、第1の上限(例えば、「10」)、第2の上限(例えば、「20」)、第3の上限(例えば、「30」)、のように複数の段階を設けてもよい。例えば、全てのスキルレベルが所定の上限(例えば、第1の上限「10」)に到達した場合に、次の段階の上限(例えば、第2の上限「20」)まで到達したか否かを判断するようにしてもよい。
【0180】
また、攻撃力アップ、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップの4つのスキルのうち、所定の上限(例えば、10)まで到達したスキルが複数存在していてもよい。
【0181】
[9]成長要素の選択の説明
本実施形態では、複数のスキルのうち、いずれかのスキルが所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つのスキルを選択する。つまり、本実施形態では、コンピュータ制御(CPU制御)に基づき、成長内容の変更対象となるスキルを選択する。
【0182】
[9.1]プレーヤのゲーム状況に応じて、スキルを選択する処理
本実施形態では、複数のスキルのうち、いずれかのスキルが所定の上限まで到達したと判断された場合に、プレーヤPAのゲーム状況に応じて、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つのスキルを、成長内容の変更対象となるスキルとして選択するようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤが意識せずとも、プレーヤのゲーム状況に応じて自動的に成長の偏りを補正することができる。
【0183】
「ゲーム状況」とは、プレーヤ又はプレーヤキャラクタに対応付けられたレベル、各スキルのスキルレベル、攻撃力、防御力、HP値(体力値)、クリティカルアップ率などのパラメータ、敵に遭遇したか否か、プレーヤの攻撃タイプ(敵に対して、猪突猛進して攻撃するタイプ)であるか否か等である。
【0184】
例えば、本実施形態では、プレーヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇した場合に、攻撃力があった方がゲームを有利に進められると判断した場合に、コンピュータ制御(CPU制御)に基づき、自動的に、「攻撃力アップ」のスキルを選択する。
【0185】
また、例えば、本実施形態では、プレーヤキャラクタが強い敵キャラクタに遭遇した場合に、攻撃力よりもダメージ率を上げた方がゲームを有利に進められると判断した場合に、コンピュータ制御(CPU制御)に基づき、自動的に、「クリティカルアップ」のスキルを選択する。
【0186】
また、「ゲーム状況」は、プレーヤのプレイスタイルを含んでもよい。例えば、プレーヤのプレイスタイルが、慎重にゲームを進行するスタイルの場合、防御力等の成長要素を選択するようにしてもよい。また、プレーヤのプレイスタイルが体力を削りながらゲームを進行するスタイルの場合は、攻撃力等の成長要素を選択するようにしてもよい。
【0187】
また、「ゲーム状況」は、プレーヤのゲーム進行度合いを含んでもよい。例えば、プレーヤのゲーム進行が遅い場合は、現在のゲーム進行において、より有利になる成長要素を選択するようにしてもよい。なお、ゲーム進行の進行度合い(ゲーム進行の速さ)は、例えば、クリアした敵の数、ミッション数(ステージ数)、プレーヤ(プレーヤキャラクタ)のレベル等に基づいて決めるようにしてもよい。
【0188】
また、「ゲーム状況」は、プレーヤのキャラクタの使用履歴を含んでもよい。例えば、複数のキャラクタを使えるゲームの場合、使用履歴が一番多いお気に入りのキャラクタに合った成長要素を選択するようにしてもよい。
【0189】
[9.2]成長度合いが低いスキルを選択する処理
本実施形態では、複数のスキルのうち、いずれかのスキルが所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数のスキルの中で、成長度合いが低い少なくとも1つのスキルを、成長内容の変更対象となるスキルとして選択するようにしてもよい。
【0190】
ここで、「成長度合いが低い」とは、スキルレベルが上限よりも低いことを意味する。例えば、本実施形態では、攻撃力アップのスキルレベルが「10」であり、防御力アップのスキルレベルが「1」、HPアップのスキルレベルが「5」、クリティカルアップのスキルレベルが「3」である場合、スキルレベルが最も低い「防御力アップ」を選択する。このようにすれば、成長の偏りを補正することができる。
【0191】
なお、本実施形態では、成長度合いが低い複数のスキルを選択してもよい。例えば、スキルレベルが最も低い「防御力アップ」と、次に低い「クリティカルアップ」とを選択してもよい。
【0192】
[9.3]相性に応じてスキルを選択する処理
本実施形態では、複数のスキルのうち、いずれかのスキルが所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数のスキルの中で、上限に到達したスキルと相性の良い少なくとも1つのスキル、又は、上限に到達したレベルと相性の悪い少なくとも1つのスキルを、成長内容の変更対象となるスキルとして選択するようにしてもよい。上限に到達したスキルと相性の良いスキルとは、例えば、上限に到達したスキルと所定の関係性を有するスキルとする。一方、上限に到達したスキルと相性の悪いスキルとは、例えば、上限に到達したスキルと所定の関係性を有しないスキルとする。
【0193】
また、相性の良し悪しは難易度やプレーヤの有利性にも関連する。つまり、相性が良い
場合は、難易度が低く、相性が悪い場合は、難易度が高くなる傾向にあり、相性が良い場合は、プレーヤにとって有利に働き、相性が悪い場合は、プレーヤにとって不利に働く傾向にある。
【0194】
そして、本実施形態では、各スキルについて予め相性の良し悪しを定義する。例えば、「攻撃力アップ」のスキルについて、相性の良い(所定の関係性を有する)スキルが「防御力アップ」であり、相性の悪い(所定の関係性を有しない)スキルが「HPアップ」及び「クリティカルアップ」であるとする。
【0195】
すると、攻撃力アップのスキルレベルが所定の上限である「10」まで到達したと判断した場合に、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップのスキルレベルの中で、相性の良い「防御力アップ」を選択する。このようにすれば、防御力の底上げができ、攻撃力アップと防御力アップのスキル併用の効果が出るようにすることができる。
【0196】
また、攻撃力アップのスキルレベルが所定の上限である「10」まで到達したと判断した場合に、防御力アップ、HPアップ、クリティカルアップのスキルレベルの中で、相性の悪い「HPアップ」及び「クリティカルアップ」を選択する。このようにすれば、相性の悪いスキルを底上げでき、ゲームバランスの均衡を保つことができる。
【0197】
[10]成長内容の変更
そして、本実施形態の本実施形態では、成長内容の変更対象となるスキルとして選択されたスキルについて、そのスキルの成長内容(成長条件や成長パラメータ等)を変更する。
【0198】
[10.1]成長条件の変更
ここで「成長内容」は、スキルを成長させるための成長条件を含むものでよい。例えば、本実施形態では、選択されたスキルを成長させるための成長条件を、変更するようにしてもよい。
【0199】
「成長条件」とは、スキルを成長させるための条件である。例えば、プレーヤPA又はプレーヤキャラクタPACに対応付けて設定された消費パラメータから、スキルに対応する必要コスト値を消費する、という条件を、成長条件とする場合、当該必要コスト値を変更(減少)させることによって、成長条件を変更するようにしてもよい。
【0200】
例えば、「攻撃力アップ」に対応するスキルレベルが上限に到達し、「防御力アップ」を、成長内容の変更対象として選択された場合、「防御力アップ」に対応する必要コスト値「100」を「50」に変更する。そして、プレーヤPA又はプレーヤキャラクタPACに対応付けて設定された消費パラメータから必要コスト値「50」を消費して、「防御力アップ」のスキルレベルを上昇させる。このようにすれば、プレーヤPAは、「防御力アップ」のスキルのスキルレベルを簡単に上昇させることができる。
【0201】
[10.2]成長パラメータの変更
ここで「成長内容」は、スキルを成長させるための成長パラメータ(例えば、スキル、スキルパラメータ)を含むものでよい。例えば、本実施形態では、選択されたスキルを成長させるための成長パラメータを、変更するようにしてもよい。例えば、本実施形態では、成長内容の変更対象として選択されたスキルを成長させるための成長パラメータの増加値を上昇させるようにしてもよい。
【0202】
例えば、「攻撃力アップ」に対応するスキルレベルが上限に到達し、「防御力アップ」を、成長内容の変更対象として選択された場合、「防御力アップ」に対応するスキルパラ
メータについて、通常時の「10」増加させるのではなく、「15」増加させる。このようにすれば、プレーヤPAは、「防御力アップ」のスキルの成長パラメータを簡単に上昇させることができる。
【0203】
[10.3]成長内容の変更度合い
[10.3.1]成長差に基づく変更度合いの制御
また、本実施形態では、上限に到達したスキルと、成長内容の変更対象として選択されたスキルとの成長差によって、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。例えば、本実施形態では、上限に到達したスキルレベルと、成長内容の変更対象として選択されたスキルレベルとの差によって、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0204】
具体的に、必要コスト値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したスキルと選択されたスキルのスキルレベル差が5以上である場合、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率を50%とし、当該レベル差が3以上5未満である場合、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率を30%とし、当該レベル差が3未満である場合、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率を10%とする。
【0205】
例えば、本実施形態では、上限に到達したスキルである「攻撃力アップ」のスキルレベルが「10」であり、成長内容の変更対象として選択された「防御力アップ」のスキルレベルが「1」であり、そのスキルレベル差が「9」である場合、「防御力アップ」に対応する必要コスト値の減少率を50%とし、「防御力アップ」に対応する必要コスト値「100」から「50」にする。また、当該レベル差が「3」である場合、必要コスト値の減少率を30%とし、「防御力アップ」に対応する必要コスト値「100」から「70」にする。また、当該レベル差が「1」である場合、必要コスト値の減少率を10%とし、「防御力アップ」に対応する必要コスト値「100」から「90」にする。
【0206】
具体的に、成長パラメータの増加値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したスキルと選択されたスキルのスキルレベル差が5以上である場合、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率を50%とし、当該レベル差が3以上5未満である場合、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率を30%とし、当該レベル差が3未満である場合、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率を10%とする。
【0207】
例えば、本実施形態では、上限に到達したスキルである「攻撃力アップ」のスキルレベルが「10」であり、成長内容の変更対象として選択された「防御力アップ」のスキルレベルが「1」であり、そのスキルレベル差が「9」である場合、「防御力アップ」に対応する成長パラメータの増加率を50%とし、「防御力アップ」に対応する成長パラメータを「10」から「15」にする。また、当該レベル差が「3」である場合、成長パラメータの増加率を30%とし、「防御力アップ」に対応する成長パラメータを「10」から「13」にする。また、当該レベル差が「1」である場合、成長パラメータの増加率を10%とし、「防御力アップ」に対応する成長パラメータを「10」から「11」にする。
【0208】
[10.3.2]上限に到達した成長要素の数に応じた変更度合いの制御
また、本実施形態では、上限に到達したスキルの数に応じて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0209】
具体的に、必要コスト値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」のみであり、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率を10%とする。そして、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」及び「クリティカルアップ」であり、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率を30%とす
る。そして、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」、「クリティカルアップ」及び「HPアップ」であり、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率を50%とする。
【0210】
具体的に、成長パラメータの増加値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」のみであり、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率を10%とする。そして、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」及び「クリティカルアップ」であり、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率を30%とする。そして、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」、「クリティカルアップ」及び「HPアップ」であり、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率を50%とする。
【0211】
[10.4]成長内容の変更の他の例
本実施形態では、成長内容の変更対象として選択されたスキルの内容を、強化された別の内容に変更するようにしてもよい。例えば、
図5に示すように、プレーヤPAに対応付けて「弓術」、「剣術」、「魔術」、「防術」の4つのスキルが設定されている場合を例にとり説明する。
【0212】
例えば、「弓術」のスキル内容が「弓射撃」から最も強化されたスキル内容の「遠距離射撃」に到達した場合、「弓術」と相性のよい「剣術」を、成長内容の変更対象として選択する。そして、「剣術」のスキル内容を強化する。例えば、「初級回転斬撃」から「上級回転斬撃」に強化するようにしてもよい。
【0213】
[11]スキルツリーの説明
本実施形態では、スキルツリーに適用することができる。スキルツリーとは、複数のスキルをツリー構造に構成されたものである。なお、スキルツリーは、プレーヤPA(又はプレーヤPAのキャラクタPAC)に対応づけられている。
【0214】
スキルツリーは、複数のマスで構成されており、スタートのマスに基づいて、ツリー構造にマスが繋がれている。なお、スキルツリーを、マップと言い換えてもよい。
【0215】
そして、スキルツリーは、各マスにスキルを対応付けて設定され、予め各マスを未開放に設定される。つまり、初期状態において、各マスは未開放に設定される。なお、スキルツリーには、スキルが対応付けられていないマスがあってもよい。
【0216】
そして、スタートのマスから順に、プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、マスに対応付けられた開放条件(広義には成長条件)を満たしたか否かを判断する。
【0217】
そして、未開放のマスに対応付けられた開放条件を満たした場合、当該マスについて開放させ、当該マスに対応するスキルを当該プレーヤ又は当該プレーヤのキャラクタに獲得させる処理を行う。「スキルを獲得させる」とは、スキルそのものを獲得させること、スキルの成長パラメータ(スキルレベル、スキルパラメータ)を上昇させること等である。
【0218】
このように、スキルツリーは、プレーヤに対し、マスを開放する楽しみや、スキルを獲得する楽しみを与えることができる。なお、「開放」は、「解放」、「アンロック」ともいう。
【0219】
なお、開放条件とは別にスキル獲得条件を設定し、マスの開放条件を満たした場合であ
って、かつ、当該マスに対応するスキル獲得条件を満たした場合に、スキルを獲得するようにしてもよい。
【0220】
本実施形態では、プレーヤPA又はプレーヤキャラクタPACに対応付けて設定されたスキルツリーの画像を含むゲーム画面をプレーヤPAの端末装置20に表示するようにしてもよい。
【0221】
[12]スキルツリーの具体例
例えば、
図6はスキルツリーの一例を示す。
図6で示すスキルツリーでは、複数のマスのうち、マス1~M5が開放され、マスM6~M9、マスM11~16、マスM21~M29、マスM31~M38、マスM41~M47が未開放である状態であるとする。
【0222】
また、
図6で示すスキルツリーでは、複数のマスが、複数の所定範囲に分けられて配置されている。例えば、マスM1~M9が配置された所定範囲AR1と、マスM11~M16が配置された所定範囲AR2と、マスM21~M29が配置された所定範囲AR3、マスM31~M38が配置された所定範囲AR4、マスM41~M47が配置された所定範囲AR5とが存在する。
【0223】
また、各所定範囲AR1~AR5は、それぞれスキルの大概念としてもよい。例えば、所定範囲AR1に属する各マスは攻撃系のスキルに対応し、所定範囲AR2に属する各マスは防御系のスキルに対応し、所定範囲AR3に属する各マスはHP系のスキルに対応し、所定範囲AR4に属する各マスはクリティカルヒット系のスキルに対応し、所定範囲AR5に属する各マスは魔法系のスキルに対応するようにしてもよい。
【0224】
図7は、スキルツリーを構成する各マスの情報の一例を示す。本実施形態では、
図7に示すように、マス毎に、マスID、マスに対応付けるスキルの情報、マスの開放条件、マスの開放又は未開放を示す開放フラグF(開放フラグF=1は開放を意味し、開放フラグF=0は、未開放を意味する)を対応付ける。
【0225】
「スキルの情報」は、マスIDの開放条件を満たした場合に、プレーヤPAのプレーヤID(又はプレーヤPAのキャラクタID)に獲得(設定)させるスキルの内容を示す。なお、獲得させるスキルの値や具体的な内容も予め定義してもよい。
【0226】
「開放条件」は、例えば、プレーヤPA(又はプレーヤキャラクタPAC)に対応付けられた消費パラメータから必要コスト値を消費(減算)することである。なお、「開放条件」は、所与のクエストを達成(クリア)することでもよい。
【0227】
本実施形態では、
図7に示すように、所定範囲AR1のM1、所定範囲AR2のM11、所定範囲AR3のM21、所定範囲AR4のM31、所定範囲AR5のM41をスタートのマスとする。
【0228】
そして、本実施形態では、プレーヤPAの入力情報に基づき、最初に所与のスタートのマスM1が選択され、マスM1の開放条件を満たすとスタートのマスM1を開放して、プレーヤPA(プレーヤPAのキャラクタPAC)に、スタートのマスM1に対応するスキルを設定する。例えば、攻撃力を10上昇させる。なお、本実施形態では、スキルの設定と同時に、当該スキルを使用(発動)するようにしてもよい。また、プレーヤの使用指示に基づいて、当該スキルを使用(発動)するようにしてもよい。
【0229】
次に、開放されたスタートのマスM1に隣接するマスM2を選択可能にする。そして、選択されたマスの開放条件を満たしたと判断すると、マスM2を開放して(マスID=M
2の開放フラグFを1に更新して)、プレーヤPAのプレーヤID(又はプレーヤPAのキャラクタID)にマスM2に対応するスキルを獲得(設定)させる処理を行う。
【0230】
例えば、マスM2の開放条件を満たすと、「攻撃力アップ」を「12」上昇させるスキルを、プレーヤPAのプレーヤID(又はプレーヤPAのキャラクタID)に対応付けて設定する処理を行う。
【0231】
その後、開放されたマスと線で繋がっており且つ隣接しているマスを選択可能に制御し、選択されたマスの開放条件を満たすと当該マスを開放して、当該マスに対応するスキルを獲得可能にする。
【0232】
なお、
図6の例において、スタートのマスをマスM1としているが、スタートのマスをマスMSとしてもよい。マスMSは、単なる通過地点である空のマス(スキル、開放条件、開放フラグFが対応付けられていないマス)としてもよいし、スキル、開放条件、開放フラグFが対応付けられているマスとしてもよい。
【0233】
[13]スキルツリーにおける成長
本実施形態の本実施形態では、スキルツリーに各マスの開放に基づいて、スキルの成長を制御する。例えば、本実施形態では、
図6に示すように、スタートのマスM1から辿った先端のマスM5、M8、M9をゴールのマスとし、ゴールのマスを所定の上限とする。つまり、ゴールのマスは、もうこれ以上移動できない経路の先端のマスである。本実施形態では、1つのスキルツリーに、複数のゴールのマスが配置されている。
【0234】
そして、スタートのマスからいずれかのゴールのマスまでの各マスの開放を、所定の上限までの成長として制御する。
【0235】
所定範囲AR1の例において、所定の上限のマスは、マスM5、M8、M9となり、所定範囲AR2の例において、所定の上限のマスは、マスM14、M16となり、所定範囲AR3の例において、所定の上限のマスは、マスM26、M29となり、所定範囲AR4の例において、所定の上限のマスは、マスM33、M36、M37、M38となり、所定範囲AR5の例において、所定の上限のマスは、マスM43、M47となる。プレーヤは、ゲームを実行することによって、スタートのマスから所定の上限のマス(ゴールのマス)に向かって、順に各マスの開放するように、ゲームプレイをすることになる。
【0236】
[14]スキルツリーにおける成長要素(スキル)の選択
本実施形態では、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させたか否かを判断し、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選択対象のマスを決定し、選択対象のマスに対応する成長要素を選択する。
【0237】
例えば、所定範囲AR1において、スタートのマスからゴールのマス(所定範囲AR1の場合、M5、M8、M9のいずれか)まで開放させたか否かを判断し、スタートのマスからゴールのマスまで開放させた場合に、ゴールのマス以外のマスの中から、選択対象のマスを決定する。
【0238】
選択対象のマスは、未開放の所与のゴールのマスを含む経路上のマスとする。このようにすれば、ゴールのマスへの開放を促すことができ成長の偏りを是正できる。なお、選択対象のマスは、基本的に未開放のマスとしているが、開放済みのマスのスキルを強化することを目的とする場合等、種々の理由で、開放済みのマスとしてもよい。
【0239】
本実施形態は、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、選
択対象のマスの数を決定するようにしてもよい。例えば、選択対象のマスを、所定数(例えば、1)にしてもよい。また、所与のゲーム状況に応じて、選択対象のマスの数を決定するようにしてもよい。
【0240】
例えば、
図6に示すように、スタートのマス1、マスM2、マスM3、マスM4、マスM5の順の経路L1で開放されたとする。かかる場合、以下の(例1)~(例3)によって、選択対象のマスを決定することができる。
【0241】
(例1)例えば、本実施形態では、スタートのマスM1からゴールのマスM5のマスが配置された所定範囲AR1に隣接する所定範囲AR2のマスM11~M16、所定範囲AR5のマスM41~M47の中から、選択対象のマスを決定するようにしてもよい。このようにすれば、所定範囲毎に大概念のスキル分けをしている場合、大概念で成長の偏りを補正できる。
【0242】
(例2)また、本実施形態では、経路L1から分岐された別の経路上のマスの中から、選択対象のマスを決定するようにしてもよい。例えば、経路毎に、成長要素の概念分けをしている場合、成長要素の成長の偏りを補正できる。
【0243】
ここで、本実施形態において「分岐」とは、経路L1上から分岐された別の経路は、元の経路L1と少なくともスタートのマスが一致すればよい。
【0244】
例えば、所定範囲AR1内において、経路L1から分岐された別の経路として、スタートのマス1、マスM2、マスM6、マスM7、マスM8の順の経路L2と、スタートのマスマス1、マスM2、マスM6、マスM7、マスM9の順の経路L3とが存在する場合、スタートのマス1、マスM2、マスM6、マスM7、マスM8、マスM9のマスの中から、選択対象のマスを選択する。なお、未開放のマスM6、マスM7、マスM8、マスM9のマスの中から、選択対象のマスを選択するようにしてもよい。
【0245】
(例3)例えば、本実施形態では、ゴールのマスの配置位置に基づいて、選択対象のマスを決定してもよい。例えば、本実施形態では、ゴールのマスの配置位置から所定の距離分離れたマスを選択対象のマスとして決定してもよい。例えば、ゴールのマスがM5である場合、ゴールのマスがM5から5マス分の離れたマスM7を選択対象のマスとして決定してもよい。また、本実施形態では、ゴールのマスの配置位置を基準に、所定の距離以内のマス(例えば、5マス以内のマス)を選択対象のマスとして決定してもよい。
【0246】
[15]スキルツリーにおけるスキル(成長要素)の成長内容の変更処理
本実施形態では、選択対象のマスが決定されると、選択対象のマスに対応する成長要素について、成長内容を変更する。成長内容を変更とは、開放条件、成長パラメータの変更である。
【0247】
[15.1]開放条件の変更
例えば、選択対象のマスが未開放のマスである場合、当該マスの開放条件を変更して、マスの開放を促進させるようにする。このようにすれば、未開放のマスのスキルを獲得しやすくなる。つまり、開放条件は、上述した成長条件の一例であり、例えば、プレーヤPA又はプレーヤキャラクタPACに対応付けて設定された消費パラメータから、スキルに対応する必要コスト値を消費する、という条件を、開放条件とする場合、当該必要コスト値を変更(減少)させることによって、開放条件を変更する。具体的な変更例は、上述した成長条件の変更と同様であるので説明を省略する。
【0248】
[15.2]成長パラメータの変更
また、本実施形態では、選択対象のマスに対応するスキルを成長させるための成長パラメータ(例えば、スキル、スキルパラメータ)を、強化するように変更するようにしてもよい。具体的な変更例は、上述した成長パラメータの変更と同様であるので説明を省略する。
【0249】
[15.3]成長内容の変更度合い
また、本実施形態では、上限に到達したマスのスキル(上限に到達したスキル)と、選択されたマスのスキル(選択されたスキル)との成長差によって、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。例えば、本実施形態では、上限に到達したマスのスキルレベルと、選択されたマスのスキルレベルとの差によって、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。具体的な変更例は、上述した成長内容の変更度合いと同様であるので説明を省略する。
【0250】
また、本実施形態では、マップ上(スキルツリー上)の上限に到達したマス(ゴールのマス)と、選択されたマスとの位置関係(例えば、距離)に基づいて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0251】
具体的に、開放条件の必要コスト値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したゴールのマスM5と選択されたマスの距離が5マス以内である場合(例えば、マスM6の場合)、選択されたマスの対応する開放条件の必要コスト値の減少率を50%とし、当該距離が6以上8未満である場合(例えば、マスM8の場合)、選択されたマスに対応する開放条件の必要コスト値の減少率を30%とし、当該距離が8以上である場合(例えば、マスM29の場合)、選択されたマスに対応する開放条件の必要コスト値の減少率を10%とする。
【0252】
また、成長パラメータの増加値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したゴールのマスM5と選択されたマスの距離が5マス以内である場合、選択されたマスのスキルに対応する成長パラメータの増加率を50%とし、当該距離が6以上8未満である場合、選択されたマスのスキルに対応する成長パラメータの増加率を30%とし、当該距離が8以上である場合、選択されたマスのスキルに対応する成長パラメータの増加率を10%とする。
【0253】
また、本実施形態では、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲との関係性に基づいて、変更度合いを制御してもよい。
【0254】
具体的に、開放条件の必要コスト値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲が同一である場合、選択されたマスの対応する開放条件の必要コスト値の減少率を50%とし、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲が隣接している場合、選択されたマスに対応する開放条件の必要コスト値の減少率を30%とし、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲が同一でも隣接でもない場合、選択されたマスに対応する開放条件の必要コスト値の減少率を10%とする。
【0255】
また、成長パラメータの増加値の例で説明すると、本実施形態では、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲が同一である場合、選択されたマスのスキルに対応する成長パラメータの増加率を50%とし、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲が隣接している場合、選択されたマスのスキルに対応する成長パラメータの増加率
を30%とし、上限に到達したゴールのマスM5が配置された所定範囲と、選択されたマスが配置された所定範囲が同一でも隣接でもない場合、選択されたマスのスキルに対応する成長パラメータの増加率を10%とする。
【0256】
[16]フローチャート
次に、本実施形態の成長内容の変更に関する処理の流れの一例について
図8A、
図8Bを用いて説明する。
【0257】
まず、
図8Aに示すように、複数の成長要素を成長させる(ステップS1)。例えば、プレーヤの入力情報に基づきゲームを実行することによって、当該プレーヤの識別情報(又は当該プレーヤのキャラクタの識別情報)に対応付けて設定された複数の成長要素(例えば、スキル)を成長させる。
【0258】
次に、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断する(ステップS2)。
【0259】
いずれかの成長要素が所定の上限まで到達した場合(ステップS2のY)、複数の成長要素の中から、未だ上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する(ステップS3)。そして、選択された成長要素について、成長内容を変更し(ステップS4)、ステップS11に進む。例えば、上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」で、選択されたスキルが「防御力アップ」である場合、「防御力アップ」の成長内容を変更する。
【0260】
一方、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達していない場合(ステップS2のN)、ステップS1に戻る。
【0261】
そして、ステップS4の後、
図8Bに示すように、成長要素を成長させる(ステップS11)。例えば、既に上限に到達したスキルが「攻撃力アップ」である場合、残りの「防御力アップ」、「HPアップ」及び「クリティカルアップ」のスキルを成長させる。
【0262】
そして、いずれかの成長要素が上限まで到達したか否かを判断する(ステップS12)。例えば、「防御力アップ」、「HPアップ」及び「クリティカルアップ」のうち、いずれかの成長要素が上限まで到達したか否かを判断する。
【0263】
いずれかの成長要素が上限まで到達していない場合(ステップS12のN)、ステップS11に戻る。一方、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達した場合(ステップS12のY)、全ての成長要素が上限まで到達したか否かを判断する(ステップS13)。
【0264】
全ての成長要素が上限まで到達していない場合(ステップS13のN)、複数の成長要素の中から、未だ上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択する(ステップS14)。そして、選択された成長要素について、成長内容を変更し(ステップS15)、ステップS11に戻る。一方、全ての成長要素が上限まで到達した場合(ステップS13のY)、処理を終了する。以上で処理が終了する。
【0265】
[17]上限に到達した成長要素について
本実施形態では、複数の成長要素のうち、未だ上限に到達していない成長要素が存在する場合、上限に到達済みのスキルについては、これ以上、成長しないように成長を停止してもよい。
【0266】
本実施形態では、複数の成長要素の全てが所定の上限まで到達した場合、新たに、次の上限を設定する。
【0267】
そして、その後、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したか否かを判断し、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を選択し、選択された成長要素について、成長内容を変更する。
【0268】
スキルツリーの場合、本実施形態では、全てのマスが開放されると、スキルツリー(マップ)をリセットし、新たに構成された複数のマスのスキルツリーにおいて、プレーヤは各マスを開放するようにゲームプレイすることになる。
【0269】
[18]通知処理
上述した例では、サーバ装置10が、主にコンピュータ制御に基づき、成長要素を選択し、選択された成長要素について成長内容を変更する例について説明したが、成長要素をプレーヤに通知し、最終的にプレーヤの入力情報に基づいて変更対象の成長要素(スキル)を決定(選択)決めるようにしてもよい。つまり、本実施形態では、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素をプレーヤに通知するようにしプレーヤの入力情報に基づいて変更対象の成長要素を決定(選択)し、決定された成長要素の成長内容を変更するようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤの意思で成長の偏りを補正することができる。
【0270】
なお、スキルツリーにおいては、プレーヤの入力情報に基づいて選択対象のマスを決定するようにしてもよい。つまり、プレーヤの入力情報に基づいて、選択対象のマスに対応する成長要素を決定(選択)するようにしてもよい。
【0271】
図2に示すサーバ装置10の機能構成について補足説明する。まず、通知部123は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、複数の成長要素の中から、未だ当該上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を、プレーヤに通知するようにしてもよい。
【0272】
また、通知部123は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、プレーヤのゲーム状況に応じて、未だ前記上限に到達していない少なくとも1つの成長要素を通知するようにしてもよい。
【0273】
また、通知部123は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、成長度合いが低い少なくとも1つの成長要素を通知するようにしてもよい。
【0274】
また、通知部123は、判断部111において、複数の成長要素のうち、いずれかの成長要素が所定の上限まで到達したと判断された場合に、未だ上限に到達していない複数の成長要素の中で、前記上限に到達した成長要素と相性の良い少なくとも1つの成長要素、又は、前記上限に到達した成長要素と相性の悪い少なくとも1つの成長要素を通知するようにしてもよい。
【0275】
また、通知部123は、複数のマスで構成されたマップ(スキルツリー)に関して、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、通知対象のマスを決定し、「通知対象のマス」及び「通知対象のマスに対応する成長要素」の少なくとも一方を通知するようにしてもよい。
【0276】
例えば、通知部123は、スタートのマスからゴールのマスが配置された所定範囲に隣接する所定範囲に配置されたマス、及び、開放されたスタートのマスからゴールのマスまでの経路から分岐された別の経路上のマスの中から、通知対象のマスを決定するようにしてもよい。
【0277】
また、通知部123は、スタートのマスからゴールのマスまでの各マスを開放させた場合に、通知対象のマスの数を決定するようにしてもよい。
【0278】
また、成長制御部110は、プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素について、成長内容を変更するようにしてもよい。
【0279】
例えば、成長内容は、成長要素を成長させるための成長条件を含み、成長制御部110は、プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素を成長させるための成長条件を、変更するようにしてもよい。
【0280】
成長制御部110は、プレーヤの識別情報又はプレーヤのキャラクタの識別情報に対応付けて設定された消費パラメータから、成長要素に対応する必要コスト値を消費することによって、当該成長要素を成長させる処理を行う場合において、プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素に対応する必要コスト値を変更(例えば、減少)するようにしてもよい。
【0281】
また、例えば、成長内容は、成長要素を成長させるための成長パラメータを含み、成長制御部110は、プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素を成長させるための成長パラメータを、変更(例えば、上昇)するようにしてもよい。
【0282】
また、成長制御部110は、プレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素を成長させるための成長パラメータの増加値を、上昇させるようにしてもよい。
【0283】
また、成長制御部110は、上限に到達した成長要素とプレーヤの入力情報に基づいて決定された成長要素との成長差によって、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0284】
また、成長制御部110は、スキルツリーにおいて、ゴールのマスの位置とプレーヤの入力情報に基づいて選択された選択対象のマスの位置との位置関係に基づいて、当該選択対象のマスに対応する成長要素について、成長内容を変更するようにしてもよい。
【0285】
なお、本実施形態において、通知する成長要素を決める手法は、選択する成長要素を決める手法と同じ手法としてもよい。つまり、「選択」の用語について「通知」の用語に置き換えて解釈してもよい。
【0286】
[19]ゲーム状況に基づく成長内容の変更度合いの制御
本実施形態では、ゲーム状況に基づいて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。このようにすれば、例えば、ゲーム状況に応じて成長内容の変更度合いを大きくする或いは小さくする等ができ、プレーヤに成長要素の偏りによる不利な状況を挽回する機会を与えることができる。
【0287】
「ゲーム状況」は、プレーヤの課金情報を含む。つまり、本実施形態では、プレーヤの課金情報に基づいて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。例えば、プレーヤが課金をしている場合、成長促進が大きくなるように、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0288】
具体的に説明すると、プレーヤの課金額の上昇に応じて、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率が大きくなるように、制御するようにしてもよい。また、プレーヤの課金額の上昇に応じて、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率が大きくなるように、制御するようにしてもよい。
【0289】
また、「ゲーム状況」は、プレーヤのゲーム進行度合いを含む。つまり、本実施形態では、プレーヤのゲーム進行度合いに基づいて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。例えば、プレーヤのゲーム進行が遅い場合は、成長促進が大きくなるように、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0290】
具体的に説明すると、ゲーム進行が遅い場合は、ゲーム進行が速い場合よりも、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率が大きくなるように、制御するようにしてもよい。また、ゲーム進行が遅い場合は、ゲーム進行が速い場合よりも、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率が大きくなるように、制御するようにしてもよい。
【0291】
また、「ゲーム状況」は、プレーヤのプレイ時間を含む。つまり、本実施形態では、プレーヤのプレイ時間に基づいて、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。例えば、プレーヤのプレイ時間が少ない初心者(例えば、プレーヤのプレイ時間が5時間未満の場合)は、成長促進が大きくなるように、成長内容の変更度合いを制御するようにしてもよい。
【0292】
具体的に説明すると、プレーヤのプレイ時間が所定期間未満(例えば、1時間未満)である場合、プレイ時間が所定期間以上(例えば、1時間以上)である場合よりも、選択されたスキルに対応する必要コスト値の減少率が大きくなるように、制御するようにしてもよい。また、プレーヤのプレイ時間が所定期間未満(例えば、1時間未満)である場合、プレイ時間が所定期間以上(例えば、1時間以上)である場合よりも、選択されたスキルに対応する成長パラメータの増加率が大きくなるように、制御するようにしてもよい。
【0293】
[20]応用例
本実施形態では、対戦ゲーム、対戦格闘ゲーム、スポーツゲーム、レースゲーム、アクションゲーム、音楽ゲーム、育成ゲーム、シミュレーションゲーム、パズルゲーム、コミュニケーション型ゲーム、等のゲームで実施することができる。
【0294】
[21]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0295】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0296】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0297】
10 サーバ装置、20、20A、20B、20C 端末装置、
100 処理部、110 成長制御部、111 判断部、112 選択部、
113 マス制御部、114 ゲーム処理部、
116 表示制御部、119 受け付け部、120 通信制御部、
121 Web処理部、122 管理部、123 通知部、
130 画像生成部、140 音処理部、
160 入力部、170 記憶部、171 主記憶部、172 画像バッファ
174 ゲームデータ記憶部、176 プレーヤ情報記憶部、
180 情報記憶媒体、196 通信部、
200 処理部、211 表示制御部、
212 受け付け部、213 通知部、220 通信制御部、
221 Webブラウザ、230 画像生成部、240 音生成部、
260 入力部、262 検出部、270 記憶部、
271 主記憶部、272 画像バッファ、274 ゲームデータ記憶部、
276 プレーヤ情報記憶部、
280 情報記憶媒体、290 表示部、292 音出力部、296 通信部