(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022154245
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】ゲームシステム、サーバ装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20221005BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20221005BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021057172
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 美紗樹
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(72)【発明者】
【氏名】菊地 恭平
(57)【要約】
【課題】複数のキャラクタが対戦を行うゲームにおいて戦略性と緊迫感を向上させることが可能なゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】ゲームシステムは、ゲームエリアに結界エリアを設定する結界エリア設定部と、結界エリア内に存在する複数のキャラクタの結界エリア外への離脱を制限するとともに、結界エリア外に存在するキャラクタの当該結界エリア内への進入を制限する行動制限部と、同一の結界エリア内に存在する複数のキャラクタによる対戦を進行させる対戦処理部と、結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、結界エリア内に存在するキャラクタを変更可能に制御する出入制御部とを含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキャラクタがゲームエリアで対戦を行うゲームを実行するゲームシステムであって、
前記ゲームエリアに結界エリアを設定する結界エリア設定部と、
前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタの当該結界エリア外への離脱を制限するとともに、前記結界エリア外に存在する前記キャラクタの当該結界エリア内への進入を制限する行動制限部と、
同一の前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタによる対戦を進行させる対戦処理部と、
前記結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、当該結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更可能に制御する出入制御部とを含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記出入制御部は、
プレーヤによって特定のアイテムが使用された場合に、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記出入制御部は、
所定の進入条件が満たされた場合に、前記結界エリア外に存在する前記キャラクタを当該結界エリア内に進入可能な状態にすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
所定の離脱条件が満たされた場合に、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを当該結界エリア内に存在しない状態にすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
プレーヤによって指定された前記キャラクタを変更対象にすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
前記結界エリア内に存在する前記キャラクタと前記結界エリア外に存在する前記キャラクタを入れ替えることで、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
前記キャラクタのパラメータに基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
前記キャラクタの組み合わせに基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項において、
前記結界エリア設定部は、
プレーヤによって指定された前記ゲームエリア内の位置に基づいて、当該ゲームエリアに前記結界エリアを設定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項9において、
前記結界エリア設定部は、
前記プレーヤが前記位置に対してプレーヤパラメータを使用した場合に、使用された当該プレーヤパラメータに基づいて、前記結界エリアの能力パラメータを決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項10において、
前記プレーヤパラメータの使用は、アイテムの使用であり、
前記結界エリア設定部は、
使用された前記アイテムの種類、量及び使用タイミングの少なくとも1つに基づいて、前記結界エリアの前記能力パラメータを決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか1項において、
前記ゲームエリアには、所定の位置毎に位置パラメータが設定され、
前記結界エリア設定部は、
前記プレーヤによって指定された位置の前記位置パラメータに基づいて、前記結界エリアの能力パラメータを決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか1項において、
前記結界エリアの前記能力パラメータは、前記結界エリアの範囲であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか1項において、
前記結界エリアの前記能力パラメータは、前記結界エリアの耐久度であり、
前記結界エリア設定部は、
所定の解除条件が満たされた場合に、前記結界エリアを解除し、前記結界エリアの前記耐久度が高いほど、前記解除条件が満たされ難くすることを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
前記結界エリアの前記能力パラメータに基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか1項において、
前記結界エリア設定部は、
前記結界エリアを表す結界エリアオブジェクトを配置し、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタによる前記結界エリアオブジェクトに対する行動によって所定の解除条件が満たされた場合に、当該結界エリアを解除することを特徴とするゲームシステム。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項において、
前記結界エリア設定部は、
プレーヤが前記ゲームエリア内の位置を指定し当該位置に対してアイテムを使用した場合に、前記結界エリアを設定し、当該結界エリア内に当該アイテムに関するアイテムオブジェクトを配置し、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタによる前記アイテムオブジェクトに対する行動によって所定の解除条件が満たされた場合に、当該結界エリアを解
除することを特徴とするゲームシステム。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれか1項において、
前記結界エリア設定部は、
前記ゲームエリアに存在する複数の前記キャラクタのゲーム状況に基づいて、当該ゲームエリアに前記結界エリアを設定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれか1項において、
前記出入制御部は、
複数の前記キャラクタのゲーム状況に基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項20】
複数のキャラクタがゲームエリアで対戦を行うゲームを実行するサーバ装置であって、
前記ゲームエリアに結界エリアを設定する結界エリア設定部と、
前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタの当該結界エリア外への離脱を制限するとともに、前記結界エリア外に存在する前記キャラクタの当該結界エリア内への進入を制限する行動制限部と、
同一の前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタによる対戦を進行させる対戦処理部と、
前記結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、当該結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更可能に制御する出入制御部とを含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項21】
複数のキャラクタがゲームエリアで対戦を行うゲームを実行するためのプログラムであって、
前記ゲームエリアに結界エリアを設定する結界エリア設定部と、
前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタの当該結界エリア外への離脱を制限するとともに、前記結界エリア外に存在する前記キャラクタの当該結界エリア内への進入を制限する行動制限部と、
同一の前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタによる対戦を進行させる対戦処理部と、
前記結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、当該結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更可能に制御する出入制御部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、他のキャラクタから邪魔されない専用エリアにおいて特定のキャラクタとの対戦を行うことが可能なバトルロイヤルゲームが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のゲームでは、専用エリアからキャラクタを離脱させたり、他のキャラクタを専用エリアに進入させたりすることができなかった。そのため、対戦相手を専用エリアに隔離した後は、単に対戦を行うだけであり、複数のキャラクタ同士が対戦を行うゲームにおいて戦略性や緊迫感を向上させるためには、更なる改善が必要であった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のキャラクタが対戦を行うゲームにおいて戦略性と緊迫感を向上させることが可能なゲームシステム、サーバ装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、複数のキャラクタがゲームエリアで対戦を行うゲームを実行するゲームシステムであって、前記ゲームエリアに結界エリアを設定する結界エリア設定部と、前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタの当該結界エリア外への離脱を制限するとともに、前記結界エリア外に存在する前記キャラクタの当該結界エリア内への進入を制限する行動制限部と、同一の前記結界エリア内に存在する複数の前記キャラクタによる対戦を進行させる対戦処理部と、前記結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、当該結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更可能に制御する出入制御部とを含むことを特徴とするゲームシステムに関する。また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0007】
本発明によれば、結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、当該結界エリア内に存在するキャラクタを変更可能に制御することで、複数のキャラクタが対戦を行うゲームにおいて戦略性と緊迫感を向上させることができる。
【0008】
(2)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、プレーヤによって特定のアイテムが使用された場合に、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更してもよい。
【0009】
(3)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、所定の進入条件が満たされた場合に、前記結界エリア外に存在する前記キャラクタを当該結界エリア内に進入可能な状態にしてもよい。
【0010】
(4)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、所定の離脱条件が満たされた場合に、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを当該結界エリア内に存在しない状態にしてもよい。
【0011】
(5)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、プレーヤによって指定された前記キャラクタを変更対象にしてもよい。
【0012】
(6)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタと前記結界エリア外に存在する前記キャラクタを入れ替えることで、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更してもよい。
【0013】
(7)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、前記キャラクタのパラメータに基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更してもよい。
【0014】
(8)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、前記キャラクタの組み合わせに基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更してもよい。
【0015】
(9)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリア設定部は、プレーヤによって指定された前記ゲームエリア内の位置に基づいて、当該ゲームエリアに前記結界エリアを設定してもよい。
【0016】
(10)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリア設定部は、前記プレーヤが前記位置に対してプレーヤパラメータを使用した場合に、使用された当該プレーヤパラメータに基づいて、前記結界エリアの能力パラメータを決定してもよい。
【0017】
(11)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記プレーヤパラメータの使用は、アイテムの使用であり、前記結界エリア設定部は、使用された前記アイテムの種類、量及び使用タイミングの少なくとも1つに基づいて、前記結界エリアの前記能力パラメータを決定してもよい。
【0018】
(12)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記ゲームエリアには、所定の位置毎に位置パラメータが設定され、前記結界エリア設定部は、前記プレーヤによって指定された位置の前記位置パラメータに基づいて、前記結界エリアの能力パラメータを決定してもよい。
【0019】
(13)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリアの前記能力パラメータは、前記結界エリアの範囲であってもよい。
【0020】
(14)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリアの前記能力パラメータは、前記結界エリアの耐久度であり、前記結界エリア設定部は、所定の解除条件が満たされた場合に、前記結界エリアを解除し、前記結界エリアの前記耐久度が高いほど、前記解除条件が満たされ難くなるようにしてもよい。
【0021】
(15)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体
では、前記出入制御部は、前記結界エリアの前記能力パラメータに基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更してもよい。
【0022】
(16)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリア設定部は、前記結界エリアを表す結界エリアオブジェクトを配置し、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタによる前記結界エリアオブジェクトに対する行動によって所定の解除条件が満たされた場合に、当該結界エリアを解除してもよい。
【0023】
(17)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリア設定部は、プレーヤが前記ゲームエリア内の位置を指定し当該位置に対してアイテムを使用した場合に、前記結界エリアを設定し、当該結界エリア内に当該アイテムに関するアイテムオブジェクトを配置し、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタによる前記アイテムオブジェクトに対する行動によって所定の解除条件が満たされた場合に、当該結界エリアを解除してもよい。
【0024】
(18)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記結界エリア設定部は、前記ゲームエリアに存在する複数の前記キャラクタのゲーム状況に基づいて、当該ゲームエリアに前記結界エリアを設定してもよい。
【0025】
(19)また本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体では、前記出入制御部は、複数の前記キャラクタのゲーム状況に基づいて、前記結界エリア内に存在する前記キャラクタを変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図2】本実施形態の端末の機能ブロックの一例を示す図。
【
図5】ゲーム状況に応じて結界エリアを設定する例を示す図。
【
図6】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0028】
1.構成
図1は、本実施形態のゲームシステムを示す。本実施形態では、複数の端末10(プレーヤ端末)とサーバ20(サーバ装置)とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10(10A、10B、10C・・・)とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0029】
サーバ20は、端末10からの要求に応じてオンラインゲームサービスを提供する情報処理装置である。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、マッチングサーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0030】
本実施形態では、プレーヤの端末10においてゲームが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム媒体(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨
などの情報が管理される。
【0031】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0032】
図2に、本実施形態の端末10の機能ブロックの一例を示す。なお本実施形態の端末は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0033】
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作情報)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネル、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。
【0034】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
【0035】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのディスプレイにより実現できる。
【0036】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0037】
通信部196はサーバ20や他の端末10との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0038】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0039】
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(操作情報)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲームを進行させる処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。端末10の処理部100は、結界エリア設定部110、行動制限部112、対戦処理部114、出入制御部116、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0040】
結界エリア設定部110は、ゲームエリア(ゲーム空間、仮想二次元空間、仮想三次元空間)に結界エリアを設定する。結界エリア設定部110は、プレーヤによって指定されたゲームエリア内の位置に基づいて、当該ゲームエリアに結界エリアを設定してもよい。この場合、結界エリア設定部110は、プレーヤが前記位置に対してプレーヤパラメータ(例えば、プレーヤが所有するアイテム、プレーヤキャラクタの能力値やスキルやアイテム)を使用した場合に、使用された当該プレーヤパラメータ(例えば、使用されたプレーヤパラメータの種類、量及び使用タイミングの少なくとも1つ)に基づいて、結界エリアの能力パラメータを決定してもよい。また、ゲームエリアの所定の位置毎に位置パラメー
タが設定されている場合、結界エリア設定部110は、プレーヤによって指定された位置の位置パラメータに基づいて、結界エリアの能力パラメータを決定してもよい。結界エリアの能力パラメータとは、結界エリアの範囲や耐久度、属性、後述する解除条件や進入条件、離脱条件などである。また、結界エリア設定部110は、プレーヤの操作に依らずに、ゲームエリアの所定位置(或いは、ランダムに決定した位置、ゲーム状況に基づき決定した位置)に結界エリアを設定してもよい。この場合、結界エリア設定部110は、結界エリアの能力パラメータをランダムに決定してもよいし、プレーヤのプレーヤパラメータ(例えば、プレーヤのレベル、プレーヤが所有するアイテム、プレーヤキャラクタの能力値やスキル)に基づいて結界エリアの能力パラメータを決定してもよいし、ゲーム状況に基づいて結界エリアの能力パラメータを決定してもよい。
【0041】
また、結界エリア設定部110は、所定の解除条件が満たされた場合に、結界エリアを解除してもよい。この場合、結界エリアの耐久度が高いほど、当該結界エリアの解除条件が満たされ難くなるようにしてもよい。また、結界エリア設定部110は、結界エリアが設定されてから所定時間が経過した場合に、解除条件が満たされたとして当該結界エリアを解除してもよいし、結界エリア内に存在するキャラクタ(敵キャラクタ、プレーヤキャラクタ)が戦闘不能状態となった(例えば、体力値が0になった)場合に、解除条件が満たされたとして当該結界エリアを解除してもよい。また、結界エリア設定部110は、結界エリアを表す結界エリアオブジェクトを配置し、結界エリア内に存在するキャラクタによる結界エリアオブジェクトに対する行動(攻撃、能力やアイテムの使用)によって解除条件が満たされた場合に、当該結界エリアを解除してもよい。また、結界エリア設定部110は、プレーヤが指定した位置に対してアイテムを使用したことにより結界エリアを設定した場合、当該結界エリア内に当該アイテムに関するアイテムオブジェクトを配置し、結界エリア内に存在するキャラクタによるアイテムオブジェクトに対する行動(攻撃、能力やアイテムの使用)によって解除条件が満たされた場合に、当該結界エリアを解除してもよい。
【0042】
行動制限部112は、結界エリア内に存在する複数のキャラクタの当該結界エリア外への離脱を制限するとともに、結界エリア外に存在するキャラクタの当該結界エリア内への進入を制限する処理を行う。
【0043】
対戦処理部114は、複数のキャラクタがゲームエリアで対戦を行うゲームを実行する。複数のキャラクタは、プレーヤキャラクタと敵キャラクタ(NPC、或いは、他のプレーヤのキャラクタ)とを含む。対戦処理部114は、プレーヤの操作に基づいて、ゲームエリアにおけるプレーヤキャラクタの動作(行動)を制御する。また、対戦処理部114は、敵キャラクタがNPCの場合、所与のアルゴリズムに従って当該敵キャラクタの動作を制御し、敵キャラクタが他のプレーヤのキャラクタである場合、サーバ20或いは他のプレーヤの端末10から受信した操作情報に基づいて当該敵キャラクタの動作を制御する。また、対戦処理部114は、同一の結界エリア内に存在する複数のキャラクタによる対戦を進行させ、結界エリア外に存在する複数のキャラクタによる対戦を進行させる。
【0044】
出入制御部116は、結界エリアの設定後において、所定の条件が満たされた場合に、当該結界エリア内に存在するキャラクタを変更可能に制御する。また、出入制御部116は、所定の進入条件が満たされた場合に、結界エリア外に存在するキャラクタを当該結界エリア内に進入可能な状態にし、所定の離脱条件が満たされた場合に、結界エリア内に存在するキャラクタを当該結界エリア内に存在しない状態にする(当該キャラクタを当該結界エリア外に離脱可能な状態にする、当該キャラクタを消去する)。例えば、出入制御部116は、プレーヤによって特定のアイテムが使用された場合に、進入条件や離脱条件が満たされたとして、結界エリア内に存在するキャラクタを変更してもよい。また、出入制御部116は、プレーヤによって指定されたキャラクタを変更対象(進入させる対象、離
脱させる対象)にしてもよい。また、出入制御部116は、結界エリア内に存在するキャラクタと結界エリア外に存在するキャラクタを入れ替えることで、結界エリア内に存在するキャラクタを変更してもよい。この場合、プレーヤによって指定されたキャラクタを入れ替えるようにしてもよいし、入れ替えるキャラクタをランダムに決定してもよいし、入れ替えるキャラクタを、満たされた所定の条件(進入条件、離脱条件)に基づき決定してもよい。また、出入制御部116は、キャラクタのパラメータ(属性や能力値、スキル)に基づいて、結界エリア内に存在するキャラクタを変更してもよいし、キャラクタの組み合わせ(例えば、キャラクタのパラメータの組み合わせ)に基づいて、結界エリア内に存在するキャラクタを変更してもよいし、結界エリアの能力パラメータに基づいて、結界エリア内に存在するキャラクタを変更してもよいし、複数のキャラクタのゲーム状況に基づいて、結界エリア内に存在するキャラクタを変更してもよい。なお、結界エリア内に存在するキャラクタを変更するとは、進入条件や離脱条件を決定(変更)する場合と、自動的に結界エリア内にキャラクタを進入させたり結界エリア外にキャラクタを離脱させたりする場合とを含む。
【0045】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0046】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0047】
また、本実施形態のゲームシステムをサーバシステムとして構成してもよい。サーバシステムは、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。この場合には、サーバシステムは、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末(例えば、スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)から送信された操作入力(端末の入力部に入力されたデータ)に基づいて、処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
【0048】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。本実施形態のゲームシステムは、複数のキャラクタがゲームエリアで対戦を行うゲームを実行するように構成される。
【0049】
図3に示すように、プレーヤは、ゲームエリアGA内の任意の位置を指定する操作を行うことで、指定した位置に結界エリアBAを設定することができる。
図3では、複数のキャラクタのうち、プレーヤの操作に基づき制御されるプレーヤキャラクタを「P」で示し、NPCである敵キャラクタを「E」で示している。ここでは、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとを含む結界エリアBAが設定されているが、複数の敵キャラクタのみを含む結界エリアBAを設定することもできる。また、プレーヤが、ゲームエリアGA内の位置を指定し、且つ、自身が所有するアイテムやプレーヤキャラクタの能力値(MP等)やスキルを使用した(指定した位置に対してプレーヤパラメータを使用した)場合に、結界エリアBAを設定するようにしてもよい。結界エリアBAは、平面上の領域であってもよいし、高さ(体積)を有する領域であってもよい。
【0050】
結界エリアBAには、能力パラメータが設定される。結界エリアBAの能力パラメータとは、結界エリアBAの範囲(面積、高さ、形状など)、結界エリアBAの属性(「火」属性、「水」属性など)、後述する解除条件(耐久度など)、進入条件、離脱条件などである。結界エリアBAの能力パラメータは、結界エリアBAの設定時にプレーヤが指定できるようにしてもよいし、結界エリアBAの設定時にプレーヤが使用したプレーヤパラメータ(使用したプレーヤパラメータの種類、量、使用タイミング)に基づき決定してもよい。例えば、結界エリアBAの設定時に、希少度の高いアイテムが使用された場合や、多くの量のアイテムが使用された場合に、当該結界エリアBAの範囲として大きな(或いは、小さな)範囲を設定したり、当該結界エリアBAの耐久度を高くしたり、当該結界エリアBAの進入条件や離脱条件を厳格にするようにしてもよい。また、結界エリアBAの設定時に使用されたアイテムの属性を当該結界エリアBAの属性として設定するようにしてもよい。また、結界エリアBAを設定するために位置を指定してアイテムを使用するタイミングにおいて、指定された位置付近に存在する敵キャラクタが少ない(敵キャラクタの密度が低い)場合には、当該結界エリアBAの範囲を大きくし、指定された位置付近に存在する敵キャラクタが多い(敵キャラクタの密度が高い)場合には、当該結界エリアBAの範囲を小さくするようにしてもよい。また、ゲームエリアGAの各位置に、結界エリアBAの能力パラメータを決定するための情報(位置パラメータ)を対応付けて設定しておき、結界エリアBAの設定時に指定された位置に対応する位置パラメータに基づいて、当該結界エリアBAの能力パラメータを決定するようにしてもよい。すなわち、ゲームエリアGAには、大きな(或いは、小さな)範囲の結界エリアBAが設定される位置や、特定の属性の結界エリアBAが設定される位置や、耐久度の高い(或いは、低い)結界エリアBAが設定される位置があってもよく、また、結界エリアBAを設定できない位置があってもよい。
【0051】
結界エリアBAが設定されると、当該結界エリアBA内のキャラクタの当該結界エリアBA外への離脱と、当該結界エリアBA外のキャラクタの当該結界エリアBA内への進入が制限される。すなわち、結界エリアBA内にいる複数のキャラクタ同士が対戦し、結界エリアBA外にいる複数のキャラクタ同士が対戦する。プレーヤは、対戦を希望する敵キャラクタとプレーヤキャラクタのみを含む範囲の結界エリアBAを設定することで、当該敵キャラクタとの対戦に専念することができる。また、プレーヤは、任意の複数の敵キャラクタのみを含む範囲の結界エリアBAを設定することで、プレーヤキャラクタを使用せずに当該複数の敵キャラクタを消耗させることができる。
【0052】
結界エリアBAの属性や範囲といった能力パラメータは、当該結界エリアBA内にいるキャラクタに影響を及ぼす。例えば、結界エリアBAの範囲が大きいと、当該結界エリアBA内にいるキャラクタは自由に動けるが、結界エリアBAの範囲が小さいと、特にサイズの大きなキャラクタは身動きが取れなくなる。従って、プレーヤは、サイズの大きな敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを含む、小さな範囲の結界エリアBAを設定することで、当該敵キャラクタとの対戦を有利に進めることができる。また、結界エリアBAの属性によって、当該結界エリアBA内にいるキャラクタの動作や能力が変わるようにしてもよい。例えば、結界エリアBA内にいるキャラクタのうち結界エリアBAの属性と所定の関係にある属性を有するキャラクタの動きを鈍くする(移動速度や攻撃頻度を低下させる)ようにしてもよい。従って、プレーヤは、対戦を希望する敵キャラクタとプレーヤキャラクタとを含む結界エリアBAであって、当該敵キャラクタの能力を低下させるような属性の結界エリアBAを設定することで、当該敵キャラクタとの対戦を有利に進めることができる。
【0053】
ここで本実施形態では、結界エリアBAの設定後に、所定の進入条件が満たされた場合には、結界エリアBA外にいるキャラクタを当該結界エリアBA内に進入させ、所定の離
脱条件が満たされた場合には、結界エリアBA内にいるキャラクタを当該結界エリアBA外に離脱させる(或いは、当該キャラクタを消去する)。例えば、プレーヤによって特定のアイテムが使用された場合に、進入条件が満たされたとして、プレーヤによって指定されたキャラクタ(結界エリアBA外にいるキャラクタ)をプレーヤによって指定された結界エリアBA内に進入させるようにしてもよい。同様に、プレーヤによって特定のアイテムが使用された場合に、離脱条件が満たされたとして、プレーヤによって指定されたキャラクタ(結界エリアBA内にいるキャラクタ)を結界エリアBA外に離脱させるようにしてもよい。また、例えば、プレーヤによって特定のアイテムが使用された場合に、進入条件及び離脱条件が満たされたとして、プレーヤによって指定されたキャラクタ(結界エリアBA内にいる第1のキャラクタ)を結界エリアBA外に離脱させるとともに、プレーヤによって指定されたキャラクタ(結界エリアBA外にいる第2のキャラクタ)を当該結界エリア内に進入させる(第1のキャラクタと第2のキャラクタを入れ替える)ようにしてもよい。また、プレーヤによって使用された特定のアイテム(使用されたアイテムの種類、量、使用タイミング)に基づいて、結界エリアBA内に進入させるキャラクタや、結界エリア外に離脱させるキャラクタを決定してもよい。例えば、使用されたアイテムの属性と所定の関係にある属性を有する(例えば、同一属性の)キャラクタを、結界エリアBA内に進入させたり、結界エリア外に離脱させるようにしてもよい。また、使用されたアイテムの量が多い(或いは、使用されたアイテムの希少度が高い)ほど、能力値の高いキャラクタを、結界エリアBA内に進入させたり、結界エリア外に離脱させることができるようにしてもよい。また、使用されたアイテムの量が少ないと、結界エリアBAの境界近くにいるキャラクタしか離脱させることができず、使用されたアイテムの量が多いと、結界エリアBAの中心付近にいるキャラクタも離脱させることができるようにしてもよい。
【0054】
また、キャラクタのパラメータ(属性、能力値、スキル等)によって、当該キャラクタが結界エリアBA内に進入できるか結界エリア外に離脱できるかが決まってもよい。例えば、特定の属性を有するキャラクタは、当該結界エリアBA内に進入でき、当該結界エリア外に離脱できる(進入条件と離脱条件を満たす)ようにしてもよい。また、特定の属性を有するキャラクタは、当該結界エリアBA内に進入できるが当該結界エリア外に離脱できない(進入条件のみを満たす)ようにしてもよいし、当該結界エリアBA内に進入できないが当該結界エリア外に離脱できる(離脱条件のみを満たす)ようにしてもよい。また、キャラクタの能力値やスキルを使用することで、当該キャラクタが進入条件や離脱条件を満たすようにしてもよい。例えば、結界エリアBA外にいるキャラクタが結界エリアBA内に進入するためのスキルを発動した(或いは、能力値を消費した)場合に、当該キャラクタが進入条件を満たすとし、結界エリアBA内にいるキャラクタが結界エリアBA外に離脱するためのスキルを発動した場合に、当該キャラクタが離脱条件を満たすとしてもよい。また、複数のキャラクタのパラメータによって、当該複数のキャラクタが結界エリアBA内に進入できるか結界エリア外に離脱できるかが決まってもよい。当該複数のキャラクタは、結界エリアBA外にいる複数のキャラクタであってもよいし、結界エリアBA内にいる複数のキャラクタであってもよいし、結界エリアBAの内外にいる複数のキャラクタであってもよい。
【0055】
また、結界エリアBAの内外にいるキャラクタの組み合わせによって、当該キャラクタが結界エリアBA内に進入できるか結界エリア外に離脱できるかが決まってもよい。例えば、結界エリアBA外にいる第1のキャラクタと結界エリアBA内にいる第2のキャラクタの組み合わせ(或いは、第1のキャラクタのパラメータと第2のキャラクタのパラメータの組み合わせ)が特定の組み合わせである場合に、第1のキャラクタが進入条件を満たし第2のキャラクタが離脱条件を満たすとし、第1のキャラクタが結界エリアBA内に進入でき第2のキャラクタが結界エリアBA外に離脱できるようにしてもよい。また、結界エリア外にいる複数のキャラクタの組み合わせや、結界エリア内にいる複数のキャラクタの組み合わせによって、当該複数のキャラクタが結界エリアBA内に進入できるか結界エ
リア外に離脱できるかが決まってもよい。
【0056】
また、結界エリアBAの能力パラメータ(属性、範囲など)によって、キャラクタが結界エリアBA内に進入できるか結界エリア外に離脱できるかが決まってもよい。例えば、結界エリアBAの属性と所定の関係にある属性を有するキャラクタが、当該結界エリアBAの進入条件及び離脱条件を満たすとして、当該結界エリアBA内に進入でき当該結界エリア外に離脱できるようにしてもよい。また、結界エリアBAの属性と所定の関係にある属性を有するキャラクタが、当該結界エリアBA内に進入できるが当該結界エリア外に離脱できない(進入条件のみを満たす)ようにしてもよいし、当該結界エリアBA内に進入できないが当該結界エリアBA外に離脱できる(離脱条件のみを満たす)ようにしてもよい。また、結界エリアBAの高さが大きいと、背の低いキャラクタも背の高いキャラクタも当該結界エリアBA内に進入できたり当該結界エリア外に離脱できる(進入条件や離脱条件を満たす)が、結界エリアBAの高さが小さいと、背の低いキャラクタは進入条件や離脱条件を満たすが、背の高いキャラクタは進入条件や離脱条件を満たさないようにしてもよい。
【0057】
なお、進入条件や離脱条件を満たすキャラクタを、無条件で結界エリアBA内に進入させたり結界エリア外に離脱させるようにしてもよいし、進入条件や離脱条件を満たすキャラクタのうちプレーヤによって指定されたキャラクタを、結界エリアBA内に進入させたり結界エリア外に離脱させるようにしてもよい。また、プレーヤが特定のアイテムを使用すること条件として、進入条件や離脱条件を満たすキャラクタを指定できるようにしてもよい。
【0058】
このように本実施形態によれば、結界エリアBAの設定後に、プレーヤによるアイテム使用やキャラクタのパラメータや結界エリアBAの能力パラメータ等に応じて進入条件や離脱条件が満たされた場合に、キャラクタが結界エリアBA内に進入できる状態にしたり結界エリア外に離脱できる状態にするようにすることで、複数のキャラクタ同士が対戦を行うゲームにおいて戦略性や緊迫感を向上させることができる。
【0059】
また本実施形態では、結界エリアBAの設定後に、所定の解除条件が満たされた場合、当該結界エリアBAは解除される(ゲームエリアGAから消去される)。ここで、結界エリアBAが設定された場合、
図4に示すように、ゲームエリアGAに当該結界エリアBAを表す結界エリアオブジェクトBOが配置される。結界エリアBA内にいるキャラクタCRは、結界エリアオブジェクトBOに対して攻撃を行うことができ、当該攻撃によって当該結界エリアオブジェクトBOに与えたダメージが所定値に達する(体力値が0になる)と、解除条件が満たされたとして、当該結界エリアBAは解除される。また、結界エリアBA内にいるキャラクタCRが、結界エリアオブジェクトBOに対して能力値やスキルやアイテムを使用した場合に、当該結界エリアBAの解除条件が満たされるようにしてもよい。また、プレーヤが特定のアイテムを使用して結界エリアBAを設定した場合、当該結界エリアBA内に、当該アイテムを表すアイテムオブジェクトを配置してもよい。アイテムオブジェクトの配置位置は、プレーヤが指定できるようにしてもよい。この場合、結界エリアBA内にいるキャラクタCRが、当該結界エリアBA内のアイテムオブジェクトに対して攻撃を行って当該攻撃によるダメージが所定値に達した場合や、当該アイテムオブジェクトに対して能力値やスキルやアイテムを使用した場合に、当該結界エリアBAの解除条件が満たされるようにしてもよい。なお、結界エリアオブジェクトBOに与えたダメージ量とアイテムオブジェクトに与えたダメージ量のいずれか一方が所定値に達した場合に、結界エリアBAの解除条件が満たされるようにしてもよい。また、結界エリアBA内にいるキャラクタCRによる結界エリアオブジェクトBOやアイテムオブジェクトに対する攻撃は、当該キャラクタCR間の攻撃が逸れて意図せず当たってしまうものであってもよい。この場合、結界エリアBAの範囲が大きいほど、キャラクタCRは他のキャラクタ
CRからの攻撃を避け易くなり、当該攻撃が結界エリアオブジェクトBOやアイテムオブジェクトに当たり易くなるようにしてもよい。また、結界エリアBA外にいるキャラクタが、結界エリアオブジェクトBOを攻撃する(ダメージを与える)ことができたり、結界エリアBAを解除するための能力値やスキルやアイテムを使用できるようにしてもよい。上述したように、結界エリアBAには、能力パラメータとして耐久度が設定されており、当該耐久度が高いほど、当該結界エリアBAの解除条件は満たされ難くなる。例えば、結界エリアBAの耐久度が高いほど、当該結界エリアBAを解除するために必要なダメージ量や能力値の消費量が大きくなるようにしたり、特別なスキルや希少度の高いアイテムを使用しなければ当該結界エリアBAを解除できないようにしてもよい。
【0060】
また、結界エリアBAの解除条件の達成状況(結界エリアBA(結界エリアオブジェクトBOやアイテムオブジェクト)が受けたダメージ量、残り体力値)に応じて、当該結界エリアBAの進入条件が決まってもよい。例えば、結界エリアBAが受けたダメージ量が小さいときは、キャラクタが当該結界エリアBA内に進入したり当該結界エリアBA外に離脱したりできないが、結界エリアBAが受けたダメージ量が大きいときは、進入条件や離脱条件を満たすキャラクタが当該結界エリアBA内に進入したり当該結界エリアBA外に離脱したりできるようにしてもよい。逆に、結界エリアBAが受けたダメージ量が小さいときは、進入条件や離脱条件を満たすキャラクタが当該結界エリアBA内に進入したり当該結界エリアBA外に離脱したりできるが、結界エリアBAが受けたダメージ量が大きいときは、キャラクタが当該結界エリアBA内に進入したり当該結界エリアBA外に離脱したりできないようにしてもよい。
【0061】
また、ゲーム画面において、結界エリアBA(結界エリアオブジェクトBO)に関連付けて、当該結界エリアの能力パラメータ(属性、進入条件、離脱条件、解除条件)を示す表示を行うようにしてもよい。例えば、結界エリアBAを表す結界エリアオブジェクトBOを、当該結界エリアBAの属性に応じた色で表示するようにしてもよい。また、結界エリアBAを表す結界エリアオブジェクトBOの近傍に、当該結界エリアBAの耐久度や解除条件の達成状況(残り体力値)を示すゲージを表示するようにしてもよい。また、結界エリアBAを表す結界エリアオブジェクトBOを指定する操作が行われた場合に、当該結界エリアオブジェクトBOの近傍に、当該結界エリアBAの進入条件と離脱条件が記載されたウインドウが表示されるようにしてもよい。また、結界エリアBAの進入条件や離脱条件が満たされた場合に、当該結界エリアBAを表す結界エリアオブジェクトBOの近傍にその旨を通知する表示を行うようにしてもよい。
【0062】
また本実施形態では、ゲームエリアGAに存在する複数のキャラクタのゲーム状況に応じて結界エリアBAを設定するようにしてもよい。例えば、ゲームエリアGAにおける複数のキャラクタそれぞれの位置と属性(例えば、味方キャラクタであるか敵キャラクタであるか)とに基づいて、結界エリアBAを設定できるゲーム状況であるか否かを判定し、当該ゲーム状況である場合に、当該ゲーム状況に応じた位置に、当該ゲーム状況に応じた範囲の結界エリアBAを設定する。例えば、複数のキャラクタが味方キャラクタ(プレーヤキャラクタの味方をするキャラクタ)と敵キャラクタを含む場合、結界エリアBA内の味方キャラクタの数と敵キャラクタの数が同数になる(味方側の戦力と敵側の戦力が同等になる)ように、結界エリアBAを設定するようにしてもよい。
図5に示す例では、ゲームエリアGAに図中「A」で示す味方キャラクタが5体、図中「E」で示す敵キャラクタが3体いる状況で、3体の味方キャラクタと3体の敵キャラクタとを含む範囲の結界エリアBAが設定されている。この場合、結界エリアBA外にいる2体の味方キャラクタは、結界エリアオブジェクトBOを攻撃して破壊する(結界エリアBAを解除する)ことで、味方側に有利に対戦を進めることができる。なお、キャラクタの数だけでなく各キャラクタの能力値を考慮して、結界エリアBA内の味方側の戦力と敵側の戦力が同等になるように結界エリアBAを設定するようにしてもよい。また、ゲームエリアGAにおいてある程
度の数の味方キャラクタが集まった状況で、当該複数の味方キャラクタを含む範囲の結界エリアBAを設定し、更に、当該結界エリアBA内にボスキャラクタ(強力な敵キャラクタ)を配置することで、複数の味方キャラクタが協力してボスキャラクタを倒す状況を作るようにしてもよい。また、結界エリアBA内の味方側と敵側の戦力差が大きくなるように結界エリアBAを設定するようにしてもよい。この場合、不利な(戦力が小さい)側のキャラクタは、結界エリアオブジェクトBOを破壊する行動をとったり、仲間のキャラクタに助けを呼ぶ行動をとったりすることで、戦力差を是正することができる。また、結界エリアBA内の味方側と敵側の戦力差に基づいて離脱条件や進入条件を判定してもよい。例えば、戦力差が同等である場合には、キャラクタは結界エリアBA外に離脱できないが、戦力差が大きい場合には、不利な側のキャラクタが結界エリアBA外に離脱できるようにしてもよいし、戦力差が同等である場合には、キャラクタは結界エリアBA内に進入できないが、戦力差が大きい場合には、不利な側のキャラクタが結界エリアBA内に進入できるようにしてもよい。また、結界エリアBA内だけでなく、ゲームエリアGA内の味方側と敵側の戦力差に基づいて離脱条件や進入条件を判定してもよい。ここで、味方側と敵側の戦力差は、キャラクタの数の差や、キャラクタの能力などのパラメータ(倒した敵の数、所有するアイテム等を含む)の差であってもよいし、戦況(味方側と敵側のどちらが押しているか、押されているか、どちらが多く敵を倒しているか、どちらが多く倒されているか)であってよい。また、ゲームエリア内の拠点を占拠して、占拠した拠点の数などを競ったり、先に全部の拠点を占拠した方が勝ちとなるゲームの場合、占拠状況(どちらが多く拠点を占拠しているか、どちらが多く拠点を占拠されているか)を戦力差(戦況)として判断してもよい。なお、結界エリアBAを設定できるゲーム状況となった場合に自動で結界エリアBAを設定するようにしてもよいし、当該ゲーム状況となった場合にプレーヤにその旨を通知し、プレーヤが当該通知に応じて特定のアイテムを使用した場合に、結界エリアBAを設定するようにしてもよい。また、プレーヤが特定のアイテムを使用した場合に、結界エリアBAを設定できる状況があるか否かを判定して、当該状況がある場合に、結界エリアBAを設定するようにしてもよい。
【0063】
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステム(端末10)の処理の一例について
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0064】
対戦処理部114は、プレーヤの操作等に基づいて、ゲームエリアGAにおける、プレーヤキャラクタと敵キャラクタ(NPC)を含む複数のキャラクタの行動(移動、他のキャラクタに対する攻撃、結界エリアBAに対する攻撃など)を制御する(ステップS10)。ここで、対戦処理部114は、ゲームエリアGAに結界エリアが設定されている場合には、同一の結界エリアBA内に存在する複数のキャラクタによる対戦を進行させ、結界エリアBA外に存在する複数のキャラクタによる対戦を進行させる。
【0065】
次に、結界エリア設定部110は、プレーヤによってゲームエリアGA内の位置を指定する操作(或いは、指定した位置に対してプレーヤパラメータを使用する操作)が行われたか否かを判断し(ステップS11)、当該操作が行われた場合(ステップS11のY)には、指定された位置に結界エリアBAを設定する(ステップS12)。ここで、位置指定時にプレーヤパラメータが使用された場合には、使用されたプレーヤパラメータに応じた能力パラメータ(属性、範囲、耐久度)を有する結界エリアBAを設定するようにしてもよい。また、指定された位置の位置パラメータに応じた能力パラメータを有する結界エリアBAを設定するようにしてもよい。次に、行動制限部112は、設定された結界エリアBA内に存在するキャラクタの当該結界エリアBA外への離脱と、当該結界エリアBA外に存在するキャラクタの当該結界エリアBA内への進入を制限する(ステップS13)。
【0066】
次に、出入制御部116は、進入条件が満たされたか否かを判断し(ステップS14)、進入条件が満たされた(進入条件を満たすキャラクタがいる、プレーヤが進入条件を満たすキャラクタを指定する操作を行った)場合(ステップS14のY)には、当該キャラクタを結界エリアBA内に進入可能な状態にする(ステップS15)。
【0067】
次に、出入制御部116は、離脱条件が満たされたか否かを判断し(ステップS16)、離脱条件が満たされた(離脱条件を満たすキャラクタがいる、プレーヤが離脱条件を満たすキャラクタを指定する操作を行った)場合(ステップS16のY)には、当該キャラクタを結界エリアBA外に離脱可能な状態にする(ステップS17)。
【0068】
次に、結界エリア設定部110は、解除条件が満たされたか否かを判断し(ステップS18)、解除条件を満たす結界エリアBAがある場合(ステップS18のY)には、当該結界エリアBAを解除し、行動制限部112は、当該結界エリアBA内への進入制限と当該結界エリアBA外への離脱制限を解除する(ステップS19)。
【0069】
次に、対戦処理部114は、ゲーム処理を継続するか否かを判断し(ステップS20)、ゲーム処理を継続する場合(ステップS20のY)には、ステップS10に移行する。
【0070】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0071】
10…端末、20…サーバ、100…処理部、110…結界エリア設定部、112…行動制限部、114…対戦処理部、116…出入制御部、120…画像生成部、130…音生成部、150…入力部、170…記憶部、190…表示部、192…音出力部、196…通信部