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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022156118
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221006BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20221006BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
A63F13/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021059650
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】吉本 行気
(72)【発明者】
【氏名】西本 泰大
(72)【発明者】
【氏名】石田 裕亮
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(72)【発明者】
【氏名】青木 隆
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】表示物に関連する商品をスムーズに購入対象に設定することが可能な処理システム等の提供。
【解決手段】処理システムは、動画の配信処理を行う動画配信部と、動画に表示される表示物をユーザが指示した場合に、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行うタグ処理部と、タグに対してユーザが所定の操作を行った場合に、タグに対応する商品をユーザの購入対象に設定する処理を行う購入処理部を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画の配信処理を行う動画配信部と、
前記動画に表示される表示物をユーザが指示した場合に、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行うタグ処理部と、
前記タグに対して前記ユーザが所定の操作を行った場合に、前記タグに対応する商品を前記ユーザの購入対象に設定する処理を行う購入処理部と、
を含むことを特徴とする処理システム。
【請求項2】
請求項1において、
表示画面の動画領域に、前記動画が表示され、前記表示画面の決済領域に、前記商品の購入の決済画面が表示され、
前記購入処理部は、
前記動画領域に表示される前記タグが、前記決済領域に移動したと判断された場合に、前記タグに対応する前記商品の購入の決済処理を決済システムに指示することを特徴とする処理システム。
【請求項3】
請求項2において、
前記動画領域は、前記動画配信部を含む動画配信システムのサイトのウェブページが表示される領域であり、
前記決済領域は、前記決済システムのサイトのウェブページが表示される領域であることを特徴とする処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記購入処理部は、
前記ユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われた場合に、動画配信処理と前記商品の購入の決済処理を連携させる連携処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記購入処理部は、
前記連携処理として、前記ユーザの視聴者IDを購入者IDに対応づけ、タグIDを商品IDに対応づける処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記購入処理部は、
前記動画配信部を含む動画配信システムのサイトに前記ユーザがログインした場合に、前記商品の購入の決済処理を行う決済システムのサイトへの前記ユーザのログイン処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記タグ処理部は、
前記ユーザとは異なる他ユーザの情報に基づいて、前記タグの表示処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項8】
請求項7において、
前記タグ処理部は、
前記他ユーザの情報に基づいて、前記タグの表示内容を変更することを特徴とする処理システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記タグ処理部は、
前記動画に表示される表示物のうち、前記ユーザ又は他ユーザの入力履歴情報に基づき特定された表示物に対して前記タグの表示処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記動画に時系列に表示される複数の表示物の情報が、前記動画の情報に関連づけて設定されており、
前記タグ処理部は、
前記ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報とに基づいて、時系列に表示される複数の表示物から対応する表示物を特定し、特定された表示物に対して前記タグの表示処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記タグ処理部は、
前記動画の視聴状況に応じて、前記タグの表示内容を変更することを特徴とする処理システム。
【請求項12】
請求項11において、
前記タグ処理部は、
前記動画の視聴履歴の状況に応じて、前記タグの表示内容を変更することを特徴とする処理システム。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかにおいて、
前記タグ処理部は、
前記タグが表示されてから、前記商品が購入対象に設定されるまでの状況に応じて、前記タグの表示内容を変更することを特徴とする処理システム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかにおいて、
前記タグの表示状況又は前記タグに関連する前記商品の購入対象への設定状況を、前記動画の配信者に通知する通知部を、
含むことを特徴する処理システム。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれかにおいて、
前記動画は、配信者の端末装置において配信者がプレイするゲームのゲーム実況動画であり、前記タグが表示される表示物は、前記ゲームに登場する表示物であることを特徴とする処理システム。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれかにおいて、
前記動画配信部は、
前記タグの表示期間において、前記動画の再生を停止する又は前記動画の再生速度を遅くする処理を行うことを特徴とする処理システム。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれかにおいて、
前記タグ処理部は、
前記タグの表示内容の詳細度を、時間経過又は所定の操作に応じて変化させることを特徴とする処理システム。
【請求項18】
動画の配信処理を行う動画配信部と、
前記動画に表示される表示物をユーザが指示した場合に、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行うタグ処理部と、
前記タグに対して前記ユーザが所定の操作を行った場合に、前記タグに対応する商品を前記ユーザの購入対象に設定する処理を行う購入処理部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理システム及びプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示画面に表示された表示物に関連する商品をユーザに購入させる処理システムが知られている。例えば特許文献1には、端末装置の表示部にゲームのキャラクタの画像を表示し、キャラクタの特性に基づく商品を自動的に選択して、ユーザに購入させる処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-12422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように表示画面に表示される表示物に関連する商品をユーザに購入させる場合に、当該商品を購入対象に設定するまでの操作がスムーズではないと、商品にユーザがせっかく興味を持ったのに、商品が購入対象に設定されず、商品の購入に至らないという事態が発生してしまう。
【0005】
本実施形態の幾つかの態様によれば、表示物に関連する商品をスムーズに購入対象に設定することが可能な処理システム及びプログラム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、動画の配信処理を行う動画配信部と、前記動画に表示される表示物をユーザが指示した場合に、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行うタグ処理部と、前記タグに対して前記ユーザが所定の操作を行った場合に、前記タグに対応する商品を前記ユーザの購入対象に設定する処理を行う購入処理部と、を含む処理システムに関係する。また本開示の一態様は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0007】
本開示の一態様によれば、ユーザが動画の表示物を指示することで、その表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグが表示され、表示されたタグに対してユーザが所定の操作を行うと、タグに対応する商品がユーザの購入対象に設定されるようになる。従って、ユーザが、動画の表示物を指示して、表示されたタグに対して所定の操作を行うだけで、表示物に対応する商品を購入対象に設定できるため、表示物に関連する商品をスムーズに購入対象に設定できる処理システム等の実現が可能になる。
【0008】
また本開示の一態様では、表示画面の動画領域に、前記動画が表示され、前記表示画面の決済領域に、前記商品の購入の決済画面が表示され、前記購入処理部は、前記動画領域に表示される前記タグが、前記決済領域に移動したと判断された場合に、前記タグに対応する前記商品の購入の決済処理を決済システムに指示してもよい。
【0009】
このようにすれば、ユーザは、表示物を指示してタグを表示させ、表示されたタグを決済領域に移動させる所定の操作を行うだけで、表示物に関連する商品の決済処理が行われるようになり、表示物に関連する商品のスムーズな決済処理を実現できるようになる。
【0010】
また本開示の一態様では、前記動画領域は、前記動画配信部を含む動画配信システムのサイトのウェブページが表示される領域であり、前記決済領域は、前記決済システムのサイトのウェブページが表示される領域であってもよい。
【0011】
このようにすれば、動画領域については動画配信システムのサイトのウェブページにより動画を表示し、決済領域については決済システムのサイトのウェブページにより決済画面を表示できるようになる。
【0012】
また本開示の一態様では、前記購入処理部は、前記ユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われた場合に、動画配信処理と前記商品の購入の決済処理を連携させる連携処理を行ってもよい。
【0013】
このようにすれば、ユーザは、動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作を行うだけで、動画の表示物に関連する商品を簡素な操作で購入できるようになる。
【0014】
また本開示の一態様では、前記購入処理部は、前記連携処理として、前記ユーザの視聴者IDを購入者IDに対応づけ、タグIDを商品IDに対応づける処理を行ってもよい。
【0015】
このようにすれば、タグIDに対応づけられた商品IDに基づいて商品を特定し、視聴者IDに対応づけられた購入者IDに基づいて購入者を特定し、特定された商品を購入者に購入させる決済処理を実現できるようになる。
【0016】
また本開示の一態様では、前記購入処理部は、前記動画配信部を含む動画配信システムのサイトに前記ユーザがログインした場合に、前記商品の購入の決済処理を行う決済システムのサイトへの前記ユーザのログイン処理を行ってもよい。
【0017】
このようにすれば、動画配信システムのサイトにログインしたユーザについては、決済システムのサイトにもログインさせるサインオン処理を実現できるようになる。
【0018】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記ユーザとは異なる他ユーザの情報に基づいて、前記タグの表示処理を行ってもよい。
【0019】
このようにすれば、ユーザが表示物を指示したときに、他ユーザの情報が反映されたタグの表示処理を行うことが可能になる。
【0020】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記他ユーザの情報に基づいて、前記タグの表示内容を変更してもよい。
【0021】
このようにすれば、ユーザが表示物を指示したときに、他ユーザの情報が反映されたタグの表示内容の変更処理を行うことが可能になる。
【0022】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記動画に表示される表示物のうち、前記ユーザ又は他ユーザの入力履歴情報に基づき特定された表示物に対して前記タグの表示処理を行ってもよい。
【0023】
このようにすれば、ユーザ又は他ユーザの入力履歴情報により特定された表示物にタグを表示して、ユーザが当該タグに対して所定の操作を行うことで、表示物に関連する商品をユーザの購入対象に設定できるようになる。
【0024】
また本開示の一態様では、前記動画に時系列に表示される複数の表示物の情報が、前記動画の情報に関連づけて設定されており、前記タグ処理部は、前記ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報とに基づいて、時系列に表示される複数の表示物から対応する表示物を特定し、特定された表示物に対して前記タグの表示処理を行ってもよい。
【0025】
このようにすれば動画に時系列に登場する複数の表示物の中から、ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報と基づき、ユーザが指示している表示物を特定して、特定された表示物に対応するタグを表示できるようになる。
【0026】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記動画の視聴状況に応じて、前記タグの表示内容を変更してもよい。
【0027】
このようにすれば、ユーザが動画の表示物を指示したときに、その動画の視聴状況が反映された表示内容のタグを表示して、タグに対応する商品をユーザの購入対象として設定できるようになる。
【0028】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記動画の視聴履歴の状況に応じて、前記タグの表示内容を変更してもよい。
【0029】
このようにすれば、動画の視聴履歴をタグの表示内容に反映させて、タグを表示できるようになる。
【0030】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記タグが表示されてから、前記商品が購入対象に設定されるまでの状況に応じて、前記タグの表示内容を変更してもよい。
【0031】
このようにすれば、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの状況が反映された表示内容のタグを表示できるようになる。
【0032】
また本開示の一態様では、前記タグの表示状況又は前記タグに関連する前記商品の購入対象への設定状況を、前記動画の配信者に通知する通知部を含んでもよい(通知部としてコンピュータを機能させてもよい)。
【0033】
このようにすれば、動画の配信者は、視聴者が動画の表示物のタグを表示させた状況や、タグを見た視聴者が商品を購入対象に設定した状況を、通知を見ることで容易に把握できるようになる。
【0034】
また本開示の一態様では、前記動画は、配信者の端末装置において配信者がプレイするゲームのゲーム実況動画であり、前記タグが表示される表示物は、前記ゲームに登場する表示物であってもよい。
【0035】
このようにすれば、動画配信と動画の表示物に対応する商品の購入とを連携させたゲーム状況動画の配信を実現できるようになる。
【0036】
また本開示の一態様では、前記動画配信部は、前記タグの表示期間において、前記動画の再生を停止する又は前記動画の再生速度を遅くする処理を行ってもよい。
【0037】
このようにすればタグの表示期間においては、ユーザが見ていた動画については停止又は再生速度が遅くなるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0038】
また本開示の一態様では、前記タグ処理部は、前記タグの表示内容の詳細度を、時間経過又は所定の操作に応じて変化させてもよい。
【0039】
このようにすれば、タグの表示後、時間が経過したり、ユーザが所定の操作を行うと、タグの表示内容の詳細度が変化するようになるため、状況に応じた適切な詳細度の表示内容のタグをユーザに表示できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1(A)~図1(F)は本実施形態の処理システムを実現するハードウェア装置の説明図。
図2】本実施形態の処理システムの構成例。
図3】端末装置の構成例。
図4】本実施形態の手法の説明図。
図5】本実施形態の手法の説明図。
図6図6(A)、図6(B)はタグの例を示す図。
図7】本実施形態の手法の説明図。
図8】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
図9】他ユーザの情報に応じたタグの表示処理を説明するフローチャート。
図10】ユーザ又は他ユーザの入力履歴情報に応じたタグの表示処理を説明するフローチャート。
図11】タグの表示手法の説明図。
図12】動画の視聴状況や商品が購入対象に設定されるまでの状況に応じたタグの表示処理を説明するフローチャート。
図13】タグの表示状況や商品の購入対象設定状況を通知する手法の説明図。
図14】タグの表示期間において動画の再生を停止したり再生速度を遅くする処理を説明するフローチャート。
図15】タグの表示内容の詳細度を変化させる処理を説明するフローチャート。
図16】動画領域と決済領域の表示制御の説明図。
図17】動画配信処理と決済処理の連携処理を説明するフローチャート。
図18】連携処理の一例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、必須構成要件であるとは限らない。
【0042】
1.処理システム
まず、図1(A)~図1(F)を用いて、本実施形態の処理システムを実現するハードウェア装置について説明する。
【0043】
図1(A)では、サーバシステム500が、ネットワーク510を介して端末装置TM1~TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1~TMnはクライアントである。なお、本実施形態の処理システム及びその処理は、サーバシステム500により実現してもよいし、或いはサーバシステム500と端末装置TM1~TMnの分散処理により実現してもよい。
【0044】
また本実施形態の処理システム及び処理は、ブロックチェーンの手法により実現することも可能である。例えばイーサリウム(Ethereum)で実行可能なスマートコントラクトと呼ばれるプログラムを用いて、本実施形態の処理システムの各処理を実行してもよい。この場合には端末装置TM1~TMnはピア・ツー・ピアで接続されることになる。また端末装置TM1~TMnの間で通信されるゲーム情報等の各種の情報は、ブロックチェーンを用いて転送されることになる。なお、以下では、TM1~TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
【0045】
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、サービス提供サーバ、ゲームサーバ、コンテンツ配信サーバ、課金サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、商品販売サイトやコミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、サービスの提供に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、ユーザ端末である端末装置TMによりサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供される各種サービスの利用が可能になる。
【0046】
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
【0047】
端末装置TM(ユーザ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示すスマートフォンや携帯電話機などの携帯型通信端末、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、図1(E)に示す業務用ゲーム装置、或いは図1(F)に示すパーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型PC等の情報処理装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、ユーザの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
【0048】
図2に本実施形態の処理システムの構成例を示す。なお、処理システムの構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0049】
処理システムは、処理部100と記憶部170と通信部196を含む。この処理システムは、例えば図1(A)のサーバシステム500により実現することができ、ネットワーク510を介して端末装置TM1~TMnに通信接続されている。
【0050】
処理部100(プロセッサ)は、記憶部170に記憶される各種の情報、プログラム、又は操作情報等に基づいて、動画配信処理、タグ処理、購入処理、通知処理、管理処理、通信処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
【0051】
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0052】
処理部100は、動画配信部102、タグ処理部104、購入処理部106、通知部108、管理部118、表示処理部120、音処理部130を含む。なお処理部100の構成はこれに限定されず、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0053】
動画配信部102は、動画の配信処理を行う。タグ処理部104は、商品についての情報が表示されたタグについての種々の処理を行う。購入処理部106は、タグに対応する商品をユーザに購入させるための種々の処理を行う。通知部108はユーザに対する種々の通知処理を行う。動画配信部102、タグ処理部104、購入処理部106、通知部108の詳細については後述する。
【0054】
管理部118は、例えばユーザの認証処理を行う。例えば端末装置を用いてログインしたユーザの認証処理を行う。この認証処理は、例えばユーザが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。また管理部118は、種々の課金処理を行う。例えば課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等を行う。また管理部118は、各種の管理処理を行う。例えば各種サービスの管理処理や、各種情報の管理処理を行う。管理部118は例えば管理サーバにより実現できる。
【0055】
表示処理部120は、端末装置TMの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データ(HTMLデータ等)を生成する。
【0056】
音処理部130は、端末装置TMの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。
【0057】
なお処理部100は、ユーザがゲームをプレイするための種々のゲーム処理を行ってもよい。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績等のゲーム結果を演算する処理などである。このゲーム処理は例えばゲームサーバにより実現できる。ブラウザゲームを例にとれば、処理部100は、ユーザの各種の情報をユーザごとに管理することで、ユーザごとにゲームの進行を制御する。ユーザの情報はユーザ情報記憶部174に記憶される。例えば処理部100は、ゲームサービスを提供するウェブサイトを構成するウェブページを、端末装置TMからの要求に応じて、端末装置TMに表示させる。具体的には端末装置TMが備えるウェブブラウザによりウェブページが表示される。表示されたウェブページのハイパーリンクがユーザにより選択されると、処理部100は、ハイパーリンクに対応する新たなHTMLデータを端末装置TMに送信し、端末装置TMでは新たなHTMLデータに基づくウェブページが表示される。このように、ウェブページが、ユーザの操作に応じて端末装置TMに順次に提供されることで、端末装置TMでのユーザの操作に基づきゲームを進行させることが可能になる。
【0058】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるものであり、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、動画情報記憶部172、ユーザ情報記憶部174を含む。動画情報記憶部172は、動画配信部102により配信される動画の情報を記憶する。例えば動画情報記憶部172は、映像データ等の動画コンテンツの情報を記憶する。ユーザ情報記憶部174は、ユーザについての各種の情報を記憶する。例えばユーザ情報記憶部174は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、ユーザのアカウント情報(ユーザID)もユーザ情報として記憶される。例えば課金処理の対象となる課金情報は、各ユーザの各アカウント情報に対応づけられる。
【0059】
通信部196は、外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。例えば通信インターフェースである通信部196は、ネットワーク510を介して端末装置TM(TM1~TMn)と通信するための各種の通信処理を行う。
【0060】
また図2の処理システムは、本実施形態のプログラムに基づいて本実施形態の各処理を行う。このプログラムは、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)である。このプログラムは例えば情報記憶媒体に記憶される。即ち本実施形態の処理システムは、情報記憶媒体に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。コンピュータにより読み取り可能な媒体である情報記憶媒体は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワークを介して配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
【0061】
図3に端末装置TMの構成例を示す。端末装置TMは、処理部200、操作部260、インターフェース部262、記憶部270、情報記憶媒体280、表示部290、音出力部292、通信部296を含む。なお端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0062】
処理部200(プロセッサ)は、操作部260からの操作情報やプログラムなどに基づいて、処理システムにおける端末側の処理を実行する。例えば動画の表示処理やタグの表示処理やユーザの入力情報の受け付け処理などを実行する。処理部200は、前述した図2の処理部100と同様に、プロセッサ等により実現できる。なお、本実施形態の処理システムの各処理はサーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
【0063】
操作部260は、ユーザが、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。インターフェース部262は、外部機器とのインターフェース処理を行うものであり、例えば所定のインターフェース規格により外部機器と通信する処理を行う。またインターフェース部262は、ユーザについての各種の情報が保存されるICカード(メモリーカード)、USBメモリー又は磁気カード等の携帯型情報記憶媒体とのインターフェース処理を行う。インターフェース部262の機能は、例えばインターフェース処理用ASIC又はインターフェース処理用プロセッサなどのハードウェアや、インターフェース処理用ファームウェアにより実現できる。
【0064】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるものであり、その機能は、半導体メモリー、HDD、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体280に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
【0065】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。通信部296(通信インターフェース)は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0066】
そして図2に示すように本実施形態の処理システム(サーバシステム)は、動画配信部102、タグ処理部104、購入処理部106を含む。また本実施形態のプログラムは、動画配信部102、タグ処理部104、購入処理部106としてコンピュータを機能させる。
【0067】
動画配信部102は動画の配信処理を行う。具体的には動画配信部102は、動画のコンテンツをユーザが端末装置TMにおいて視聴するための配信処理を行う。例えば動画配信部102は、商品購買用の動画コンテンツ、商品広告用の動画コンテンツ、コマーシャル用の動画コンテンツ又はゲームの動画コンテンツなどの種々の動画コンテンツの配信処理を行う。例えば動画配信部102は、動画コンテンツのストリーミング配信を行う。ストリーミング配信はストリーミング処理による動画配信である。
【0068】
タグ処理部104はタグについての種々の処理を行う。例えばタグ処理部104は、動画に表示される表示物をユーザが指示した場合に、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行う。例えば動画に表示される表示物にはタグが関連づけられている。例えば動画に表示される複数の表示物の各表示物の情報に対して、複数のタグの各タグの情報が関連づけられて、記憶部170に記憶される。タグの情報では、例えばタグIDに対して、タグに対応する商品の情報を関連づけられている。タグに対応する商品についての情報は、例えば商品の説明情報、割引情報又は購入ポイント情報などの商品の特典情報(特価情報)、又は商品の画像情報などである。タグ処理部104は、タグに対応する商品についての情報に基づいて、ユーザにより指示された動画の表示物に対応するタグの表示処理を行う。例えばタグ処理部104は、タグに関連する商品を説明するテキスト情報や画像情報が表示されるタグの画像を、ユーザの端末装置TMに表示する処理を行う。
【0069】
購入処理部106は、商品の購入についての種々の処理を行う。例えば購入処理部106は、タグに対してユーザが所定の操作を行った場合に、タグに対応する商品をユーザの購入対象(購入候補)に設定する処理を行う。所定の操作は、タグに対応する商品を購入対象に設定する操作として予め対応づけられている操作である。例えば所定の操作は、表示画面の商品の決済領域にタグを移動する操作などである。また、商品をユーザの購入対象に設定する処理は、例えば商品をユーザの購入候補に設定する処理であり、例えばカートインと呼ばれる処理である。タグに対応する商品が購入候補に設定された後、商品の購入の決済処理が行われることで、ユーザによる商品の購入が完了することになる。商品の購入の決済処理は例えば電子決済処理である。
【0070】
また本実施形態では、表示画面の動画領域に、動画が表示され、表示画面の決済領域に、商品の購入の決済画面が表示される。表示画面は端末装置TMの表示部290の画面である。この表示画面に対して、動画領域と決済領域が設定され、動画領域に動画が表示され、決済領域に決済画面が表示される。そして購入処理部106は、動画領域に表示されるタグが、決済領域に移動したと判断された場合に、タグに対応する商品の購入の決済処理を決済システムに指示する。例えば動画に表示される表示物をユーザが指示すると、指示された表示物に関連する商品のタグが表示される。そしてタグに対してユーザが所定の操作を行って、タグが決済領域に移動したと判断されると、タグに対応する商品の購入の決済処理が行われる。決済処理を行う決済システムは例えば決済サーバである。決済システムは、購入処理部106により決済処理の指示が行われると、購入対象に設定された商品の電子的な決済処理を実行する。例えば決済システムは、クレジットカードを用いた決済処理や電子マネー等を用いた決済処理を実行する。
【0071】
また本実施形態では、動画領域は、例えば動画配信部102を含む動画配信システムのサイトのウェブページが表示される領域であり、決済領域は、決済システムのサイトのウェブページが表示される領域である。動画配信を行う動画配信システムは例えば動画配信サーバである。そして動画配信システムが管理するサイトを構成するウェブページが表示されることで、動画領域に動画が表示される。動画配信システムのサイトのウェブページには、動画配信サイトのURLが割り当てられている。また決済システムが管理するサイトを構成するウェブページが表示されることで、決済領域に決済画面が表示されるようになる。決済システムのサイトのウェブページには、決済サイトのURLが割り当てられている。
【0072】
また購入処理部106は、ユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われた場合に、動画配信処理と商品の購入の決済処理を連携させる連携処理を行う。例えば動画配信が行われる前に、ユーザに対して、例えば動画配信と商品購入の決済の連携を行うかどうかを選択させる選択画面等が表示され、ユーザが連携を指示する操作を行った場合に、購入処理部106は動画配信処理と決済処理の連携処理を行う。例えばこのような連携処理が行われない場合には、ユーザに対しては通常の動画配信が行われる。一方、連携処理が行われる場合には、動画に表示される表示物をユーザが指示すると、表示物に関連する商品を購入するためのタグが表示され、タグに対してユーザが所定の操作を行うと、タグに対応する商品が購入対象に設定される。そして例えば動画領域に表示されるタグが決済領域に移動したと判断されると、動画配信処理に連携した決済処理が実行される。
【0073】
また購入処理部106は、連携処理として、ユーザの視聴者IDを購入者IDに対応づけ、タグIDを商品IDに対応づける処理を行う。即ち購入処理部106は、ユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われると、例えばユーザの視聴者IDを購入者IDに関連づけて記憶部170に記憶させると共に、タグIDを商品IDに対応づけて記憶部170に記憶させる処理を行う。そして決済処理の際には、決済システムは、動画を視聴しているユーザの視聴者IDに対応づけられる購入者IDに基づいて、商品の購入者を特定し、タグIDに対応づけられる商品IDに基づいて、購入対象となる商品を特定する。そして決済システムは、ユーザが商品を購入する操作を行うと、商品IDの商品を、購入者IDの購入者に購入させる決済処理を実行する。
【0074】
また購入処理部106は、動画配信部102を含む動画配信システムのサイトにユーザがログインした場合に、商品の購入の決済処理を行う決済システムのサイトへのユーザのログイン処理を行う。例えば動画配信システムのサイトである動画配信サイトにユーザがログインすると、同時に、当該ユーザは、決済システムのサイトである決済サイトにおいてもログイン状態になる。即ち購入処理部106は、動画配信サイトにログインしたユーザが決済サイトにおいてもログイン状態になるように、ユーザのサインオン処理を行う。例えば購入処理部106は、動画配信処理と決済処理の連携処理が行われた場合に、動画配信サイトでのユーザIDと、決済サイトでのユーザIDを対応づけることで、ユーザのサインオン処理を可能にする。
【0075】
またタグ処理部104は、ユーザとは異なる他ユーザの情報に基づいて、タグの表示処理を行う。例えばタグ処理部104は、タグの表示処理の際に他ユーザの情報を反映させた表示処理を行う。例えばタグ処理部104は、他ユーザの情報に基づいて、タグの表示の可否の判断、タグの表示制御、タグの表示内容の設定、タグの表示タイミングの設定、タグの表示頻度の設定又はタグの表示態様の設定を行う。例えばタグ処理部104は、他ユーザの情報に基づいて、タグを表示するか否かを判断したり、タグの表示制御を異ならせたり、タグの表示内容である記載内容を設定したり、タグをどのような表示タイミング又は表示頻度で表示するかを設定したり、タグの色又は明るさなどの画像プロパティの表示態様を設定する。他ユーザの情報は、例えばユーザと他ユーザの関係性情報である。関係性情報は、例えばユーザと他ユーザが、フレンド関係又はフォロー・フォロワー関係にあるかや、ユーザと他ユーザが同じグループ(チーム、団体)に属しているかなどの情報である。また関係性情報は、ユーザと他ユーザの属性についての関係性情報であってもよい。属性は、例えば年齢、性別又は居住地等である。属性についての関係性情報は、例えばユーザと他ユーザが同じ年齢層であるかや、同じ性別であるかや、同じ居住地に住んでいるかなどの情報である。
【0076】
またタグ処理部104は、他ユーザの情報に基づいて、タグの表示内容を変更する。例えばユーザと他ユーザが第1の関係である場合には、タグの表示内容を第1の内容に設定し、ユーザと他ユーザが第2の関係である場合には、タグの表示内容を第2の内容に設定する。タグの表示内容は、タグの記載内容であり、例えばタグに表示される商品についての情報の内容である。例えばタグ処理部104は、他ユーザの情報に基づいて、タグに対応する商品の割引率や購入ポイントやペイバック率などの特典情報の変更処理を行う。或いはタグ処理部104は、他ユーザの情報に基づいて、タグに対応する商品の説明の詳細度等を変更する。
【0077】
またタグ処理部104は、動画に表示される表示物のうち、ユーザ又は他ユーザの入力履歴情報に基づき特定された表示物に対してタグの表示処理を行う。入力履歴情報は、動画の表示物に対してユーザ又は他ユーザが行ったイイネ等の評価入力についての履歴情報や、動画の表示物をユーザ又は他ユーザが指示した指示入力についての履歴情報である。表示物に対するイイネ等の評価入力の履歴に基づいて、表示物に対するユーザ又は他ユーザの評価が高いと判断されると、タグ処理部104は、当該表示物のタグを表示する処理を行う。また表示物に対する指示入力の履歴に基づいて、表示物に対するユーザ又は他ユーザの関心度(注目度)が高いと判断されると、タグ処理部104は、当該表示物のタグを表示する処理を行う。
【0078】
また本実施形態では、動画に時系列に表示される複数の表示物の情報が、動画の情報に関連づけて設定される。例えば動画に時系列に表示される複数の表示物の情報が、動画の情報に関連づけて記憶部170に記憶される。この場合に例えば、動画に時系列に表示される複数の表示物の各表示物の情報には、動画の再生の際の表示物の表示タイミングの情報も関連づけられている。そしてタグ処理部104は、ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報とに基づいて、時系列に表示される複数の表示物から対応する表示物を特定し、特定された表示物に対してタグの表示処理を行う。例えばタグ処理部104は、表示画面での表示物の表示位置とユーザの指示位置との比較処理や、表示物の表示タイミングとユーザの指示タイミングとの比較処理を行う。そしてタグ処理部104は、表示物の表示位置とユーザの指示位置が所与の範囲内で合致すると判断され、ユーザの指示タイミングにおいて表示物が表示されていると判断された場合に、当該表示物に対応するタグを表示する処理を行う。
【0079】
またタグ処理部104は、動画の視聴状況に応じて、タグの表示内容を変更する。例えばタグ処理部104は、動画の視聴時間帯、動画の視聴人数、又は動画の視聴者の情報(年齢、性別等の属性情報)に応じて、タグの表示内容を変更する。例えばタグ処理部104は、動画の視聴時間帯が第1の時間帯(例えば深夜の時間帯)であるか第2の時間帯(例えば昼間の時間帯)であるかに応じて、タグの表示内容である商品についての情報(例えば割引や購入ポイントやペイバックなどの特典情報や商品の説明情報等)や当該情報の詳細度などを変更する。またタグ処理部104は、動画の視聴人数が、所定人数よりも少ないか、或いは所定人数よりも多いかなどに応じて、タグの表示内容である商品についての特典情報(特価情報)や説明情報などの情報や当該情報の詳細度などを変更する。またタグ処理部104は、動画の視聴者の年齢や性別等の属性情報に応じてタグの表示内容である商品についての特典情報や説明情報などの情報や当該情報の詳細度などを変更する。
【0080】
例えばタグ処理部104は、動画の視聴状況の1つである動画の視聴履歴の状況に応じて、タグの表示内容を変更する。動画の視聴履歴は、動画の視聴回数(再生回数)、動画の視聴総時間(再生総時間)又は動画の視聴頻度等である。例えばタグ処理部104は、動画の視聴回数が多いか少ないか、視聴総時間が長いか短いか、或いは視聴頻度が高いか低いかなどに応じて、タグの表示内容である商品についての特典情報や説明情報などの情報や当該情報の詳細度などを変更する。例えば動画の視聴回数が多かったり、視聴総時間が長かったり、又は視聴頻度が高い場合には、タグに対して、商品が人気がある旨を記載したり、ユーザがより有利になる特典の情報を記載するなどして、タグの表示内容である記載内容を変更する。ユーザがより有利になる特典は、例えば商品の割引率を高くしたり、商品の購入時に購入ポイント等の特定ポイントをユーザに付与することなどである。
【0081】
またタグ処理部104は、タグが表示されてから、商品が購入対象に設定されるまでの状況に応じて、タグの表示内容を変更する。例えばタグ処理部104は、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの時間や、タグを消した消去回数又はタグは表示されたが商品は購入対象にならなかった回数や頻度などの状況(過去の履歴状況)に応じて、タグの表示内容である商品についての特典情報や説明情報などの情報や当該情報の詳細度などを変更する。例えば購入対象に設定されるまでの時間が短かったり、タグの消去回数が少なかったり、或いは購入対象にならなかった回数や頻度が少なかった場合には、ユーザがより有利になる特典の情報を記載するなどして、タグの表示内容である記載内容を変更する。
【0082】
また本実施形態の処理システムは通知部108を含む。そして通知部108は、タグの表示状況又はタグに関連する商品の購入対象への設定状況を、動画の配信者に通知する処理を行う。タグの表示状況は、例えばタグの表示回数又は表示頻度などである。タグの表示回数はタグの総表示回数であってもよいし、直近の一定期間における表示回数であってもよい。例えばタグの表示状況は、タグの表示回数の履歴(直近の一定期間における表示回数の履歴)であってもよい。またタグに関連する商品の購入対象への設定状況は、購入対象の設定回数(カートインの回数)や、或いはタグの表示回数に対する、購入対象の設定回数の割合などである。また購入対象への設定状況は、購入対象の設定回数の履歴(直近の一定期間における設定回数の履歴)であってもよい。
【0083】
また動画は、例えば配信者の端末装置において配信者がプレイするゲームのゲーム実況動画であり、タグが表示される表示物は、例えばゲームに登場する表示物である。ゲーム実況動画は、配信者のゲームプレイの様子を視聴者が視聴するための動画であり、配信者のゲームプレイの実演を視聴者に視聴させるゲーム実演動画である。ゲーム実況動画は、配信者の過去のゲームプレイの実演を視聴者に視聴させる動画であってもよいし、配信者のゲームプレイの実演をリアルタイムに視聴者に視聴させる動画であってもよい。またゲームに登場する表示物は、例えば配信者のゲームプレイの対象となる表示物であり、例えば配信者が操作するキャラクタや、武器、防具又はアイテムなどの装備品などである。
【0084】
また動画配信部102は、タグの表示期間において、動画の再生を停止する又は動画の再生速度を遅くする処理を行う。例えば動画に表示される表示物をユーザが指示して、指示された表示物に対応するタグが表示された場合に、動画配信部102が、動画の再生を停止したり、動画の再生速度を遅くする処理を行って、ユーザが、表示されたタグに対応する商品の購入が行いやすくなるようにする。この場合の動画の停止期間や再生速度が遅くなる期間は、一定の期間であってもよいし、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの期間であってもよいし、或いはタグが表示されてから商品の購入の決済が完了するまでの期間であってもよい。
【0085】
またタグ処理部104は、タグの表示内容の詳細度を、時間経過又は所定の操作に応じて変化させる。タグの表示内容の詳細度は、タグの表示によって伝えられる情報の詳細度である。例えばタグの表示内容の詳細度は、タグに対応する商品についての説明情報や特典情報の詳細度である。例えばタグ処理部104は、タグが表示されたタイミングでは、表示内容の詳細度が低いタグを表示し、時間が経過すると、表示内容の詳細度が高いタグを表示する。表示内容の詳細度が低い表示内容のタグは、例えばアイコンのようなものであってもよい。またタグ処理部104は、タグの詳細度を変化させる所定の操作をユーザが行った場合に、タグの表示内容の詳細度を変化させる。例えばタグ処理部104は、所定の操作が行われた場合に、表示内容の詳細度が低いタグから、表示内容の詳細度が高いタグに変更して表示する。
【0086】
なお、以上に説明した図2の処理システムや、動画配信処理、タグ処理、購入対象の設定処理、通知処理などの本実施形態の各処理は、図1(A)のサーバシステム500により実現したり、端末装置により実現したり、或いはサーバシステム500と端末装置の分散処理により実現するなどの種々の変形実施が可能である。例えばサーバシステムは、本実施形態の各処理を行うために必要な情報だけを処理したり、当該情報を端末装置に送信するだけの処理を行い、それ以外の処理については端末装置が実行するようにしてもよい。例えば端末装置に、本実施形態の各処理を行うためのプログラムをインストールし、インストールされたプログラムに基づき端末装置が本実施形態の各処理を実行してもよい。また処理システムはサーバシステム500以外の情報処理システムにより実現してもよい。
【0087】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。
【0088】
2.1 ダイレクトカートイン
図4図5に本実施形態の処理システムにより配信される動画の例を示す。この動画はゲームやアニメの動画であり、図4図5では、ゲームやアニメに登場するキャラクタが表示されている。そしてキャラクタは、例えば剣やベルトやマスクを装備している。例えば動画の表示物として、剣の表示物OBA、ベルトの表示物OBB、マスクの表示物OBCが表示されている。また動画は、表示画面の動画領域ARVに表示され、表示画面の決済領域ARSには、カートのアイコン等が表示された決済画面が表示されている。
【0089】
そして図4では、ユーザは、キャラクタの剣に興味を持っており、剣の表示物OBAをタッチする操作などを行って、剣の表示物OBAを指示している。このように剣の表示物OBAが指示されると、図4に示すようなタグTGAが表示される。例えば図4では、表示物OBAの位置に対応する位置にタグTGAが表示される。このタグTGAには、図6(A)に示すように、ユーザにより指示された表示物OBAに関連する商品であるソードSWについての情報が表示されている。例えばソードSWは剣の表示物OBAを模した剣の玩具である。図6(A)に示すように、タグTGAには、ソードSWの商品情報や特典情報が表示されている。またタグTGAにはソードSWの値段や画像IMAが表示されている。例えば商品情報としては、ソードSWの商品の説明情報が記載される。また特典情報としては、例えばソードSWの購入時の割引情報や購入時に付与される購入ポイント(特典ポイント)の情報などが記載される。
【0090】
また図5では、ユーザは、キャラクタのベルトに興味を持っており、ベルトの表示物OBBをタッチする操作などを行って、ベルトの表示物OBBを指示している。このようにベルトの表示物OBBが指示されると、図5に示すようなタグTGBが表示される。例えば図5では、表示物OBBの位置に対応する位置にタグTGBが表示される。このタグTGBには、図6(B)に示すように、ユーザにより指示された表示物OBBに関連する商品であるベルトBLについての情報が表示されている。例えばベルトBLは表示物OBBを模したベルトの玩具である。図6(B)に示すように、タグTGBには、ベルトBLの商品情報や特典情報が表示されている。またタグTGBにはベルトBLの値段や画像IMBが表示されている。例えば商品情報としては、ベルトBLの商品の説明情報が記載される。また特典情報としては、例えばベルトBLの購入時の割引情報や購入時に付与される購入ポイントの情報などが記載される。
【0091】
図4において、ユーザは、剣の表示物OBAを指示することで表示されたタグTGAを見ることで、表示物OBAに関連する商品であるソードSWの商品情報や特典情報等を確認する。そして図4では、ユーザはソードSWを気に入ったため、タグTGAに対して所定の操作を行って、タグTGAに対応する商品であるソードSWを購入対象に設定している。具体的には図4のA1に示すようにタグTGAをドラッグする操作を行って、動画領域ARVから決済領域ARSに移動させている。そして決済領域ARSに表示されるカートのアイコンの位置にタグTGAがドラッグされることで、ソードSWのカートインが行われて、ソードSWが購入対象に設定される。即ち、ユーザが、動画の表示物OBAを指示し、表示されたタグTGAを決済領域ARSに移動させることで、商品であるソードSWのダイレクトカートインが行われる。
【0092】
また図5において、ユーザは、ベルトの表示物OBBを指示することで表示されたタグTGBを見ることで、表示物OBBに関連する商品であるベルトBLの商品情報や特典情報等を確認する。そして図5では、ユーザはベルトBLを気に入ったため、タグTGBに対して所定の操作を行って、タグTGBに対応する商品であるベルトBLを購入対象に設定している。具体的には図5のA2に示すようにタグTGBをドラッグする操作を行って、動画領域ARVから決済領域ARSに移動させている。そして決済領域ARSに表示されるカートのアイコンの位置にタグTGBがドラッグされることで、ベルトBLのカートインが行われて、ベルトBLが購入対象に設定される。即ち、ユーザが、動画の表示物OBBを指示し、表示されたタグTGBを決済領域ARSに移動させることで、商品であるベルトBLのダイレクトカートインが行われる。
【0093】
なお図4図5の動画では、例えば仮想空間のモデルオブジェクトが表示物として表示されているが、本実施形態の手法が適用される動画はこのような動画には限定されない。例えば本実施形態の手法は、実空間の被写体をカメラで撮影した動画に対しても適用可能である。この場合には動画に表示される実空間の表示物に対してユーザがタッチするなどの指示を行うと、その表示物に関連する商品のタグが表示され、このタグを決済領域ARSに移動させることで、その商品を購入対象に設定できる。
【0094】
また図4図5では、ユーザが指示した位置の近傍にタグTGA、TGBが表示されており、例えばユーザが指示した表示物OBA、OBBの近傍にタグTGA、TGBが表示されているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば図7に示すように、ユーザが表示物OBA、OBB、OBCを指示すると、表示物OBA、OBB、OBCに対応するタグTGA、TGB、TGCを、表示画面の所定領域に表示するようにしてもよい。例えば図7では、動画領域の右下側の領域にタグTGA、TGB、TGCがまとめて表示されている。この場合にユーザは、このようにして表示されたタグTGA、TGB、TGCの中から、自身が所望する商品のタグを、図7のA3に示すようにドラッグして決済領域ARSに移動させる。
【0095】
例えば本実施形態の比較例の処理システムとして、ユーザが閲覧している動画において、動画内に表示されている商品等の位置を、ユーザが指示(画面タッチ等)した場合に、その商品の詳細情報がタグとして表示するシステムも考えられる。しかしながら、ユーザがせっかく興味を持っても、それを購入するには別画面に飛んで決済しなければならず、商機を逃してしまうおそれがある。
【0096】
これに対して本実施形態では、動画に表示された表示物(オブジェクト)に関連する商品を簡単に購入するためのシステムを提供する。即ち、動画内に表示される表示物の位置を、ユーザが指示(画面タッチ等)した際、表示物の位置又はユーザの指示位置の近傍等に、表示物に関連する商品に関する情報(表示物に関する情報)が記載されたタグが表示される。そしてユーザがこのタグに対して所定の操作(タグを画面内のカートエリアに移動させる等)を行うことにより、表示物に関連する商品を購入対象とする処理が行われるようにする。例えばユーザがタッチして表示したタグを、表示画面の端の領域に設定されたカートエリアにドラッグ&ドロップするだけで、商品の購入を可能にする。これによって、ユーザが商品に興味を持った好機を逃さず、商品の購入までスムーズに誘導することが可能になる。
【0097】
2.2 本実施形態の処理例
図8は本実施形態の処理を説明するフローチャートである。まず処理システムは動画の配信処理を行う(ステップS1)。例えば図4図5に示すような動画をユーザに視聴させるための動画の配信処理を行う。そして処理システムは、動画に表示される表示物をユーザが指示したかを判断する(ステップS2)。例えば図4図5の表示物OBA、OBB、OBCのいずれかを画面タッチするなどの指示をユーザが行ったかどうかを判断する。そして処理システムは、このような表示物の指示が行われた場合には、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行う(ステップS3)。例えば図6(A)、図6(B)に示すように商品の説明情報や特典情報が記載されたタグの表示処理を行う。そして処理システムは、表示されたタグに対して所定の操作が行われたかを判断する(ステップS4)。図4図5を例にとれば、タグTGA、TGBを決済領域ARSに移動する操作が行われたかを判断する。そして処理システムは、このような所定の操作が行われた場合に、タグに対応する商品をユーザの購入対象に設定する(ステップS5)。例えば商品がカートインされたと判断する。
【0098】
以上のように本実施形態では、動画の配信処理を行い、動画に表示される表示物をユーザが指示(指定)した場合に、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行う。そしてタグに対してユーザが所定の操作を行った場合に、タグに対応する商品を前記ユーザの購入対象に設定する処理を行う。このようにすれば、ユーザが動画の表示物を指示することで、その表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグが表示されるようになる。そして表示されたタグに対してユーザが所定の操作を行うと、タグに対応する商品がユーザの購入対象に設定される。従って、ユーザが、動画の表示物を指示して、表示されたタグに対して所定の操作を行うだけで、表示物に対応する商品を購入対象に設定できるため、表示物に関連する商品をスムーズに購入対象に設定できる処理システムの実現が可能になる。
【0099】
次に本実施形態の種々の処理例について説明する。図9は、他ユーザの情報に応じたタグの表示処理を説明するフローチャートである。まず処理システムは、ユーザのフレンド、フォロワー等の他ユーザの情報を取得する(ステップS11)。例えばフレンド関係やフォロワー・フォロー関係等のユーザと所定関係にある他ユーザの情報を取得する。そして処理システムは、他ユーザの情報に基づいて、タグの表示の可否やタグの表示内容の変更の判定処理を行う(ステップS12)。例えばユーザと所定関係にある他ユーザの情報に基づいて、ユーザが表示物を指示したときに表示物に対応するタグを表示するか否かや、タグの表示内容である商品の説明情報や特典情報等を変更するかなどの判定処理を行う。そして処理システムは、判定処理の結果に応じたタグの表示処理を行う(ステップS13)。例えばタグの表示の可否の判定処理の結果に応じて、タグを表示したり、タグを表示しなかったりする処理を行う。またタグの表示内容の変更の判定処理の結果に応じて、タグの表示内容を変更するなどの処理を行う。
【0100】
このように本実施形態では、ユーザとは異なる他ユーザの情報に基づいて、タグの表示処理を行う。例えばユーザと同じ動画を視聴している他ユーザの情報に基づいて、ユーザが表示物を指示したときのタグの表示処理を行う。具体的には他ユーザの情報に基づいて、タグの表示の可否を判断したり、タグの表示内容を判断する。例えばユーザと所定の関係(フレンド関係、フォロワー・フォロー関係、同じグループに属する関係又は属性関係等)を有する他ユーザの情報に基づいて、タグの表示処理を行う。このようにすれば、ユーザが表示物を指示したときに、他ユーザの情報が反映されたタグの表示処理を行うことが可能になり、同じ動画を視聴している他ユーザの情報が、ユーザが表示物を指示したときのタグの表示処理に影響を及ぼすようになる。具体的には本実施形態では、他ユーザの情報に基づいて、タグの表示内容を変更する処理を行う。例えばユーザと同じ動画を視聴している他ユーザの情報に基づいて、タグの表示内容である商品についての情報等の変更処理を行う。例えばユーザと所定の関係を有する他ユーザの情報に基づいて、タグの表示内容である商品の説明情報や特典情報を変更したり、タグの記載内容の詳細度を変化させる。このようにすれば、ユーザが表示物を指示したときに、他ユーザの情報が反映されたタグの表示内容の変更処理が可能になり、同じ動画を視聴している他ユーザの情報が、ユーザが表示物を指示したときに表示されるタグの表示内容に影響を及ぼすようになる。
【0101】
例えば本実施形態では、他ユーザの情報に基づき設定される表示条件を満たした場合に、表示物に対応するタグを表示する。例えば他ユーザが、動画の表示物に対応する商品を購入しているかの情報や、表示物に対して所定の評価(イイネ等)を行っているかなどの情報に応じて、ユーザが当該表示物を指示したときにタグを表示するか否かを判断する。具体的にはユーザと所定の関係(フレンド、フォロワー等)にある他ユーザが、動画の表示物に対応する商品を購入しているかの情報や、表示物に対して所定の評価を行っているかなどの情報に応じて、ユーザが当該表示物を指示したときにタグを表示するか否かを判断する。例えばユーザとフレンドの関係にある他ユーザが購入した商品に対応する表示物や、他ユーザがイイネ等の評価を行った表示物に対してタグを表示し、ユーザが当該タグをドラッグして決済領域に移動させるなどの所定の操作を行うと、当該表示物に対応する商品がユーザの購入対象に設定される。また他ユーザの情報に基づいて、タグに表示される特典情報である割引率や購入ポイント(特典ポイント)が変更される。例えばユーザとフレンド関係にある他ユーザがタグを表示させて商品を購入した表示物を、ユーザが指示した場合には、表示物に対応して表示されるタグの特典情報が変更される。例えば当該表示物に関連する商品に対して割引が行われたり、割引率が変更されたり、又はユーザに対して購入ポイントが付与されるというような内容の特典情報に変更される。また例えば他ユーザが表示物に対応するタグを表示させて商品を購入したタイミングから所定時間内において、ユーザが表示物を指示してタグを表示させた場合には、特典情報である割引率を大きくするなどのタグの表示内容の変更処理を行う。
【0102】
図10はユーザ又は他ユーザの入力履歴情報に応じたタグの表示処理を説明するフローチャートである。まず処理システムは、動画に表示される表示物に対するユーザ又は他ユーザの入力履歴情報(イイネの入力等)を取得する(ステップS21)。例えば動画に表示される複数の表示物の各表示物に対するユーザ又は他ユーザの指示入力の履歴情報や評価入力の履歴情報を取得する。そして処理システムは、入力履歴情報に基づいて表示物を特定し、特定された表示物に対するタグの表示処理を行う(ステップS22、S23)。
【0103】
このように本実施形態では、動画に表示される表示物のうち、ユーザ又は他ユーザの入力履歴情報に基づき特定された表示物に対してタグの表示処理を行う。例えば動画に表示される複数の表示物の各表示物について、ユーザ又は他ユーザの指示入力の履歴やイイネ等の評価入力の履歴を、入力履歴情報として記憶部170に記憶する。そして、この入力履歴情報に基づき特定される表示物に対してタグを表示する。このようにすればユーザ又は他ユーザの入力履歴情報により特定された表示物にタグを表示して、ユーザが当該タグに対して所定の操作を行うことで、表示物に関連する商品をユーザの購入対象に設定できるようになる。例えば動画中の表示物に対するイイネ等の評価の状況に応じてタグを表示する。即ち、動画においてイイネ等の評価が入力された箇所の表示物にタグを表示する。例えばイイネ等の評価が行われ、且つ、ユーザが関心を持っていると判断される表示物があれば、その表示物を特定し、その表示物に対応するタグを表示する。また、イイネ等の評価入力や指示入力などの入力履歴情報に基づいて表示物の表示態様を変更してもよい。例えば評価入力や指示入力などの入力履歴情報に基づいて、多くのユーザが関心を持っていると判断される表示物に対して、例えば色や輝度等の画像のプロパティを変更したり、エフェクト効果を施すなどして、他の表示物に比べて目立つように表示態様を変更する。そして、このように表示態様が変更された表示物をユーザが指示すると、表示物に対応するタグを表示するようにする。
【0104】
図11はタグの表示手法の説明図である。図11においてtの方向が時間軸の方向となっている。図11に示すように、本実施形態では、動画に時系列に表示される複数の表示物OB1、OB2、OB3、OB4の情報が、動画の情報に関連づけて設定される。例えば動画の再生が開始してから、タイミングt1において表示物OB1が表示され、次にタイミングt2において表示物OB2が表示される。同様にタイミングt3、t4において表示物OB3、OB4が表示される。このように、タイミングt1、t2、t3、t4というように時系列に表示される複数の表示物OB1、OB2、OB3、OB4の情報が、動画の情報に関連づけて記憶部170に記憶される。そして本実施形態では、ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報とに基づいて、時系列に表示される複数の表示物から対応する表示物を特定し、特定された表示物に対してタグの表示処理を行う。例えばユーザの指示位置の情報に基づいて、動画に表示される表示物をユーザが指示しているか否かを判定できる。例えばユーザの指示位置の情報に基づいて、ユーザが表示物の表示領域を指示していると判断される場合には、ユーザが当該表示物を指示していると判定する。またユーザの指示タイミングの情報に基づいて、表示物が表示されているタイミングなのかを判断できる。例えば図11において表示物はタイミングt2において表示されているため、ユーザの指示タイミングが、このタイミングt2以降のタイミングであり、当該表示物が非表示になるまでのタイミングであれば、当該表示物が表示されているタイミングであると判定できる。このようにして実施形態では、ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報に基づいて、時系列に表示される複数の表示物から対応する表示物を特定している。このようにすれば動画に時系列に登場する複数の表示物の中から、ユーザの指示位置の情報と指示タイミングの情報と基づき、ユーザが指示している表示物を特定して、特定された表示物に対してタグを表示できるようになる。
【0105】
図11は、動画の視聴状況や商品が購入対象に設定されるまでの状況に応じたタグの表示処理を説明するフローチャートである。まず処理システムは、動画の視聴履歴、視聴時間帯、視聴人数、又は視聴者の情報等の動画の視聴状況を取得する(ステップS31)。動画の視聴履歴は、ユーザである視聴者の視聴回数や視聴総時間である。視聴時間帯は、朝の時間帯なのか昼の時間帯なのか夜の時間帯かなどである。視聴者の情報は、動画を視聴している視聴者の年齢層や性別などの情報である。また処理システムは、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの状況を取得する(ステップS32)。即ちタグが表示されてからカートインされるまでの状況を取得する。例えば、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの時間や、タグは表示されたが商品は購入対象にならなかった回数や頻度などの状況を取得する。そして処理システムは、動画の視聴状況や、タグが表示されてから購入対象に設定されるまどの状況に基づいて、タグの表示内容を変更し(ステップS33)、変更された表示内容のタグの表示処理を行う(ステップS34)。
【0106】
このように本実施形態では、図12のステップS31、S32に示すように、動画の視聴状況に応じて、タグの表示内容を変更する。具体的には、動画の視聴履歴情報に応じて、タグの表示内容を変更する。例えば動画の視聴回数が多かったり、視聴総時間が長かったり、視聴頻度が高い場合には、タグに対して、商品が人気がある旨を記載したり、ユーザがより有利になる特典の情報が記載されるように、タグの表示内容を変更する。例えば動画が、視聴回数が多かったり、視聴総時間が長いなどの人気があると考えられる動画である場合には、その動画の表示物をユーザが指示した場合には、例えば商品の割引率が高いとか、多くの購入ポイントを貰えるなどの特典情報が記載されたタグを表示する。このようにすれば、ユーザが動画の表示物を指示したときに、その動画の視聴状況が反映された表示内容のタグを表示して、タグに対応する商品をユーザの購入対象として設定できるようになる。例えば動画の視聴回数や視聴総時間などの視聴履歴をタグの表示内容に反映させて、タグを表示できるようになる。
【0107】
また本実施形態では、図12のステップS32、S33に示すように、タグが表示されてから、商品が購入対象に設定されるまでの状況に応じて、タグの表示内容を変更する。例えば、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの時間や、表示されたタグをユーザが消した消去回数や、タグは表示されたが商品は購入対象にならなかった回数や頻度などの状況に応じて、タグの表示内容を変更する。例えばタグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの時間が短い場合には、ユーザをより有利にする特典情報が記載されたタグが表示され、商品の割引率が高くなったり、付与される購入ポイントが多くなる。或いは、表示されたタグの消去回数が多い場合には、ユーザが購入に迷っているとも考えられるため、ユーザをより有利にする特典情報が記載されたタグを表示する。このようにすれば、タグが表示されてから商品が購入対象に設定されるまでの状況が反映された表示内容のタグが表示されることで、タグに対応する商品を購入対象とすることの動機づけ等をユーザに付与できるようになる。
【0108】
図13は、タグの表示状況や商品の購入対象設定状況を通知する手法の説明図である。例えば図13では、ゲーム実況動画等の動画の配信者に対して、タグの表示状況又はタグに関連する商品の購入対象への設定状況が通知されている。例えば図13の通知では、配信者が配信した動画の表示物ついてのタグの表示状況の履歴や、視聴者であるユーザによる、タグに対応する商品の購入対象に設定状況の履歴が表示されている。例えば配信者が配信した動画に対して、視聴者が動画の表示物を指示してタグを表示させた状況や、表示されたタグに対応する商品を、視聴者が購入対象に設定した状況が、配信者に通知される。このようにすれば、動画の配信者は、視聴者が動画の表示物に対して興味を示してタグを表示させた状況や、タグを見た視聴者がタグに対応する商品を購入対象に設定した状況を、図13の通知を見ることで容易に把握できるようになる。なお図13に示すようなタグの表示状況や商品の購入対象の設定状況に応じて、動画の配信者に対して特典を付与する処理を行ってもよい。
【0109】
また本実施形態では、例えば図4図5に示すように、動画は、配信者の端末装置において配信者がプレイするゲームのゲーム実況動画であり、タグが表示される表示物は、ゲームに登場(出現)する表示物である。このようにすれば、ゲーム実況動画を見ている視聴者が、ゲーム実況動画の表示物を指示してタグを表示させて、ゲームに登場する表示物に関連する商品を、視聴者の購入対象に設定できるようになる。これにより、ゲーム実況コンテンツの人気や没入度も向上でき、動画配信と動画の表示物に対応する商品の購入とを連携させたゲーム状況動画の配信を実現できるようになる。
【0110】
図14は、タグの表示期間において動画の再生を停止したり再生速度を遅くする処理を説明するフローチャートである。まず処理システムは、動画に表示される表示物をユーザが指示したかどうかを判断し(ステップS41)、ユーザが指示した場合には、指示された表示物に関連する商品についての情報が表示されたタグの表示処理を行う(ステップS42)。そして処理システムは、動画の再生を停止したり、或いは動画の再生速度を遅くする処理を行う(ステップS43)。例えば動画の再生を一時的に停止したり、通常再生時よりも遅い再生速度で動画を再生する。そして処理システムは、タグの表示時間が終了したか否かを判断し(ステップS44)、終了した場合には、動画の再生の停止状態を解除、又は動画の再生速度を元に戻す(ステップS45)。即ち、タグの表示時間の間だけ、動画の再生を停止したり、動画の再生速度を遅くする。
【0111】
このように本実施形態では、タグの表示期間において、動画の再生を停止する又は動画の再生速度を遅くする処理を行う。例えば動画の表示物をユーザが指示してタグが表示されると、動画の再生を停止又は再生速度を遅くし、タグの表示期間が終了して、タグが非表示になると、動画の再生の停止状態を解除又は再生速度を元に戻す。このようにすればタグの表示期間においては、ユーザが見ていた動画については停止又は再生速度が遅くなるため、ユーザは、タグの表示内容を十分に確認して、タグに対応する商品を購入対象に設定するかどうかを時間をかけて判断できるようになる。これによりユーザの利便性を向上できる。
【0112】
図15は、タグの表示内容の詳細度を変化させる処理を説明するフローチャートである。処理システムは、タグを表示すると判断されると(ステップS51)、簡易情報表示のタグを表示する(ステップS52)。即ち、情報の詳細度が低い簡易情報を表示するタグを表示する。そして処理システムは、タグを表示した後、所定時間が経過したかや、ユーザにより所定の操作が行われたかを判断する(ステップS53)。そして処理システムは、所定期間が経過した場合や、所定操作が行われた場合には、詳細情報表示のタグを表示する(ステップS54)。即ち、情報の詳細度が高い詳細情報を表示するタグを表示する。
【0113】
このように本実施形態では、タグの表示内容の詳細度を、時間経過又は所定の操作に応じて変化させる。例えば、タグが表示されたタイミングでは、表示内容の詳細度が低いタグを表示する。例えばタグが表示されたタイミングでは、商品の名前だけが表示されるようなアイコン等のタグを表示する。そして、タグが表示されてから例えば所定時間が経過した場合や、ユーザが所定の操作を行った場合に、表示内容の詳細度が高いタグを表示する。例えば図6(A)、図6(B)に示すように、商品の説明情報や特典情報等が詳細に記載されたタグを表示する。ユーザの所定の操作は、例えばタグの表示内容の詳細度を切り替える操作である。このようにすれば、タグの表示後、時間が経過したり、ユーザが所定の操作を行うと、タグの表示内容の詳細度が変化するようになるため、状況に応じた適切な詳細度の表示内容のタグをユーザに表示できるようになる。例えば、表示内容の詳細度が高いタグを表示するのには、ある程度の面積の表示領域が必要になり、このようなタグが表示されると、動画の表示物がタグに隠れて見えなくなってしまうような事態が発生する。従って、例えばタグが表示されたタイミングでは、表示内容の詳細度が低く、表示領域が小さいタグを表示する。これにより動画の表示物がタグに隠れて見えなくなってしまう事態を抑制できる。そして、タグの表示後、所定の時間が経過したり、ユーザが、タグの表示内容の詳細度を高くする操作を行うと、表示内容の詳細度が高く、表示領域が大きいタグを表示する。これにより、ユーザは、タグの商品の説明情報や特典情報などを容易に確認できるようになり、ユーザの利便性を向上できる。
【0114】
3.決済処理
本実施形態では、動画の表示物の指示によりタグが表示され、このタグに対して所定操作が行われると、タグに対応する商品を購入対象に設定するカートインの処理が行われる。その後、購入対象となった商品の購入の決済が行われることで、ユーザは、当該商品を購入できるようになる。この場合に、商品の購入の決済は、図16に示す決済システム220が行う。この決済システム220は例えば決済サーバにより実現される。一方、動画の配信処理は、図16に示す動画配信システム210が行う。この動画配信システム210は例えば動画配信サーバにより実現される。動画配信システム210は、例えば本実施形態の処理システムにより実現され、例えば本実施形態の動画配信部102、タグ処理部104、購入処理部106の処理を行う。決済システム220は、例えば本実施形態の処理システムに設けられてもよいし、処理システムのサーバの外部に設けられる決済サーバにより実現されるものであってもよい。
【0115】
例えば本実施形態では図16に示すように、端末装置の表示画面の動画領域ARVに、動画が表示され、表示画面の決済領域ARSに、商品の購入の決済画面が表示される。そして例えば動画領域ARVでの動画配信処理については、動画配信サーバ等により実現される動画配信システム210が行う、決済領域ARSでの決済処理については、決済サーバ等により実現される決済システム220が行う。例えば動画領域ARVでの表示制御は動画配信システム210が行い、決済領域ARSでの表示制御は決済システム220が行う。例えば動画領域ARVでは、動画配信システム210により管理される動画配信のウェブサイトのページ(URL)での動画の画面が表示され、決済領域ARSでは、決済システム220により管理される決済のウェブサイトのページ(URL)での決済画面が表示される。
【0116】
そして本実施形態では動画領域ARVでの動画配信処理と決済領域ARSでの決済処理の連携処理が行われる。図17は、動画配信処理と決済処理の連携処理を説明するフローチャートである。まず処理システムは、ユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われたかを判断する(ステップS61)。例えば動画の配信前に、動画配信と商品購入の決済を連携させるための選択画面やメニュー画面を表示して、この選択画面やメニュー画面において、動画配信と商品購入の決済を連携させるか否かをユーザに選択させる。そして処理システムは、連携を指示する操作が行われた場合には、動画配信処理と決済処理を連携させる連携処理を実行する(ステップS62)。例えば図16に示すように、動画領域ARVについては動画配信システム210が制御し、決済領域ARSについては決済システム220が制御する連携処理が実行される。次に処理システムは、動画の配信処理を行う(ステップS63)。例えば連携処理が行われていない場合には、通常の動画配信処理が行われ、連携処理が行われた場合には、図16のように動画領域ARVに動画が表示され、決済領域ARSに決済画面が表示される動画配信処理が行われるようになる。そして処理システムは、動画領域ARVに表示されるタグが決済領域ARSに移動したか否かを判断する(ステップS64)。例えば図4図5で説明したように、ユーザによるタグのドラッグ操作等の所定の操作により、タグが決済領域ARSに移動したか否かを判断する。そして処理システムは、タグが移動した場合には、連携領域が行われているか否かを判断し、連携処理が行われている場合には、タグに対応する商品の購入の決済処理を指示する(ステップS65、S66)。例えば商品の購入の決済処理を決済システム220に指示して、商品の購入の決済処理を決済システム220に実行させる。そして処理システムは、動画が終了したか否かを判断し(ステップS67)、動画が終了していない場合にはステップS63に戻り、動画が終了している場合には処理を終了する。
【0117】
以上のように本実施形態では、図17のステップS64~S66に示すように、動画領域ARVに表示されるタグが、決済領域ARSに移動したと判断された場合に、タグに対応する商品の購入の決済処理を決済システム220に指示する。このようにすれば、動画の表示物をユーザが指示することで表示されたタグに対してユーザが所定の操作を行って、当該タグが決済領域ARSに移動すると、決済処理の指示が決済システム220に対して行われ、タグに対応する商品の購入の決済処理が行われるようになる。これにより、ユーザは、表示物を指示してタグを表示させ、表示されたタグを決済領域ARSに移動させる所定の操作を行うだけで、表示物に関連する商品の決済処理が行われるようになり、表示物に関連する商品のスムーズな決済処理を実現できるようになる。
【0118】
また動画領域ARVは、動画配信システム210のサイトのウェブページが表示される領域であり、決済領域ARSは、決済システム220のサイトのウェブページが表示される領域である。例えば動画配信システム210が管理するサイトである動画配信サイトにウェブページが表示されることで、動画領域ARVに図16に示すような動画が表示され、決済システム220が管理するサイトである決済サイトにウェブページが表示されることで、決済領域ARSに図16に示すような決済画面が表示されるようになる。例えば動画配信システム210は、動画配信サイトのウェブページを更新することで、動画領域ARVでの表示制御を行い、決済システム220は、決済サイトのウェブページを更新することで、決済領域ARSでの表示制御を行う。動画配信サイトのウェブページには動画配信サイトのURLが割り当てられ、決済サイトのウェブページには決済サイトのURLが割り当てられており、これらのURLを用いて動画領域ARVや決済領域ARSでの表示制御等が行われる。このようにすれば、動画領域ARVについては動画配信システム210のサイトのウェブページにより動画を表示し、決済領域ARSについては決済システム220のサイトのウェブページにより決済画面を表示できるようになる。
【0119】
そしてタグが決済領域ARSに移動したと判断されると、動画配信システム210は決済システム220に対してタグが決済領域ARSに移動したことを通知する。即ちタグに対応する商品のカートインを通知する。これにより決済システム220は、決済領域ARSに表示されるカートのアイコンの表示態様を、商品がカートインされたことを示す表示態様に変更する表示制御を行う。これによりユーザは、カートインの表示態様の変化を見て、商品がカートインされたことを視覚的に認識できる。そして決済システム220は、決済サイトにおけるユーザの商品の購入が完了すると、商品の購入の決済処理が完了したことを動画配信システム210に通知する。
【0120】
また本実施形態では、図18のステップS61、S62に示すように、ユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われた場合に、動画配信処理と商品の購入の決済処理を連携させる連携処理を行う。例えば、このような動画配信と決済の連携を指示する操作をユーザが行わなかった場合には、通常の動画の配信処理が行われ、このような連携を指示する操作をユーザが行った場合には、動画の表示物に関連する商品の購入の決済が可能な動画の配信処理が行われるようになる。このようにすれば、例えばユーザは、動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作を行うだけで、動画の表示物に関連する商品を簡素な操作で購入できるようになる。
【0121】
なお連携処理が行われると、タグに設定される特典情報も決済システム220に通知されるようになる。これにより、特典情報に基づいて、商品の割引処理や、商品の購入時の購入ポイントの付与処理などが行われるようになる。
【0122】
また本実施形態では、動画配信処理と決済処理の連携処理として、ユーザの視聴者IDを購入者IDに対応づけ、タグIDを商品IDに対応づける処理を行う。例えばユーザにより動画配信と商品購入の決済の連携を指示する操作が行われた場合には、動画配信処理と決済処理の連携処理として、図18に示すように、動画を視聴するユーザの視聴者IDと商品を購入するユーザの購入者IDとを対応づけて、記憶部170に記憶する処理を行う。また動画配信処理と決済処理の連携処理として、例えば表示物IDに対応づけられたタグIDと、商品IDとを対応づけて、記憶部170に記憶する処理を行う。このようにすれば、タグIDに対応づけられた商品IDに基づいて商品を特定し、視聴者IDに対応づけられた購入者IDに基づいて購入者を特定し、特定された商品を購入者に購入させる決済処理を実現できるようになる。例えば動画領域ARVに表示されるタグが、決済領域ARSに移動した場合に、タグIDに対応づけられた商品IDに基づいて商品を特定し、動画の視聴者IDに対応づけられた購入者IDに基づいて購入者を特定し、特定された商品を購入者に購入させる決済処理を、決済システム220に行わせることが可能になる。
【0123】
また本実施形態では、動画配信サイトにユーザがログインした場合に、商品の購入の決済処理を行う決済サイトへのユーザのログイン処理を行う。例えばユーザが動画配信サイトにログインすると、当該ユーザが決済サイトにおいてもログイン状態になる。このようにすれば、動画配信サイトにログインしたユーザについては、決済システムのサイトにもログインさせるサインオン処理を実現できるようになる。この場合に、例えば当該ユーザについて動画配信処理と決済処理の連携処理が行われていることを条件に、動画サイトと決済サイトのユーザのサインオン処理が行われる。例えば連携処理が行われると、動画配信サイトでのユーザIDである視聴者IDと決済サイトでのユーザIDである購入者IDが対応づけられる。そして視聴者IDによる動画配信サイトへのログイン処理が行われると、購入者IDによる決済サイトへのログイン処理も行われるようになる。
【0124】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また動画の配信処理、タグの表示処理、商品の購入対象設定処理、商品の購入の決済処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本開示の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0125】
100…処理部、102…動画配信部、104…タグ処理部、106…購入処理部、108…通知部、118…管理部、120…表示処理部、130…音処理部、170…記憶部、172…動画情報記憶部、174…ユーザ情報記憶部、196…通信部、200…処理部、210…動画配信システム、220…決済システム、260…操作部、262…インターフェース部、270…記憶部、280…情報記憶媒体、290…表示部、292…音出力部、296…通信部、500…サーバシステム、510…ネットワーク、ARS…決済領域、ARV…動画領域、BL…ベルト、IMA、IMB…画像、OB1~OB4、OBA~OBC…表示物、TGA、TGB、TGC…タグ、TM1~TMn、TM…端末装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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