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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158814
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】ポリウレタン接着剤用組成物
(51)【国際特許分類】
   C09J 175/04 20060101AFI20221006BHJP
   C08G 18/12 20060101ALI20221006BHJP
   C08G 18/32 20060101ALI20221006BHJP
   C08G 18/08 20060101ALI20221006BHJP
   C08G 18/48 20060101ALI20221006BHJP
   C09J 11/08 20060101ALI20221006BHJP
   C09J 11/04 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
C09J175/04
C08G18/12
C08G18/32 006
C08G18/08 038
C08G18/48
C09J11/08
C09J11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136858
(22)【出願日】2021-08-25
(31)【優先権主張番号】P 2021062305
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】篠塚 祐志
【テーマコード(参考)】
4J034
4J040
【Fターム(参考)】
4J034BA06
4J034BA08
4J034CA03
4J034CA04
4J034CA05
4J034CB03
4J034CB04
4J034CB05
4J034CC03
4J034CC08
4J034CC09
4J034CD01
4J034CD04
4J034CD06
4J034DF01
4J034DF02
4J034DF11
4J034DF12
4J034DF16
4J034DF20
4J034DF22
4J034DF27
4J034DG03
4J034DG04
4J034DG05
4J034DG06
4J034DG16
4J034DG23
4J034HA01
4J034HA02
4J034HA06
4J034HA07
4J034HB12
4J034HC03
4J034HC12
4J034HC13
4J034HC17
4J034HC22
4J034HC46
4J034HC52
4J034HC53
4J034HC61
4J034HC64
4J034HC67
4J034HC70
4J034HC71
4J034HC73
4J034JA42
4J034MA02
4J034MA03
4J034MA04
4J034MA22
4J034MA24
4J034QA02
4J034QA05
4J034QB10
4J034QB13
4J034QB14
4J034RA08
4J040EF041
4J040EF282
4J040GA20
4J040JA01
4J040JB02
4J040KA16
4J040KA42
4J040LA06
(57)【要約】
【課題】高い破壊靭性値および凝集破壊率を示すポリウレタン接着剤用組成物を提供する。
【解決手段】硬化剤(A)と、イソシアネート基末端プレポリマー(B)とを含むポリウレタン樹脂形成性組成物を含み、硬化剤(A)は、ジオール(a-1)と、架橋成分(a-2)とを含み、ジオール(a-1)は、直鎖/分岐で、Mnが190以下の脂肪族ジオールより選ばれる1種以上であり、プレポリマー(B)は、Mnが2500以上のポリオール(b-1)と、ポリイソシアネート(b-2)と、架橋成分(b-3)との反応生成物であり、ポリウレタン樹脂形成性組成物中における、ジオール(a-1)の含有量、ポリオール(b-1)の含有量、ポリイソシアネート(b-2)の含有量、架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量、架橋成分(a-2)と架橋成分(b-3)とが有する架橋性基の含有量の合計、硬化後のウレタン基濃度が、各々独立に所定の範囲内である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレタン樹脂形成性組成物を含むポリウレタン接着剤用組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物は、
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含み、
前記硬化剤(A)は、
ジオール(a-1)と、
架橋成分(a-2)と、を含み、
前記ジオール(a-1)は、直鎖もしくは分岐であり、かつ、数平均分子量が190以下の脂肪族ジオールより選ばれる1種以上であり、
前記ジオール(a-1)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、400mmol/kg以上2500mmol/kg以下であり、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
架橋成分(b-3)と、の反応生成物であり、
前記ポリオール(b-1)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、10mmol/kg以上130mmol/kg以下であり、
前記ポリイソシアネート(b-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、1500mmol/kg以上2500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、60mmol/kg以上300mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-2)と前記架橋成分(b-3)とが有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、100mmol/kg以上400mmol/kg以下であり、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4000mmol/kg以下である、ポリウレタン接着剤用組成物。
【請求項2】
さらに、フィラー(C)を含む、請求項1に記載のポリウレタン接着剤用組成物。
【請求項3】
前記硬化剤(A)は、数平均分子量が500以上1000未満であるポリオール(a-3)をさらに含み、
前記ポリオール(a-3)の含有量が、前記ジオール(a-1)に対して、0.9mol%以上3.0mol%以下である、請求項1または2に記載のポリウレタン接着剤用組成物。
【請求項4】
前記ポリオール(b-1)が、エーテル結合を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のイソシアネート基末端プレポリマー(B)。
【請求項5】
前記ポリオール(b-1)および前記ポリイソシアネート(b-2)のうちの少なくとも一方が、25℃および1気圧で液状である、請求項1~4のいずれか1項に記載のイソシアネート基末端プレポリマー(B)。
【請求項6】
前記硬化剤(A)および前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)のうちの少なくとも一方が、25℃および1気圧で液状である、請求項1~5のいずれか1項に記載のイソシアネート基末端プレポリマー(B)。
【請求項7】
25℃および1気圧で液状である、請求項1~6のいずれか1項に記載のポリウレタン接着剤用組成物。
【請求項8】
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)が、
前記数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)と、
前記ポリイソシアネート(b-2)と、
前記架橋成分(b-3)と、
数平均分子量が250以上1000未満のジオール(b-4)と、の反応生成物であり、
前記ジオール(b-4)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、150mmol/kg以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載のポリウレタン接着剤用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリウレタン接着剤用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車構造用接着剤には様々な要求特性がある。なかでも近年注目されているのが破壊靭性値である。
特許文献1は、ゴムと、アクリル系モノマー(ブレンド)と、ポリウレタンと、コアシェル粒子と、を含むアクリル系接着剤組成物を開示している。特許文献1によれば、かかるアクリル系接着剤組成物の硬化接着剤は、強化された破壊靭性を示す。
特許文献2は、ウレタン変性エポキシ樹脂と、シェル層にアクリロニトリルを含むコアシェル型粒子と、硬化剤とを含有するエポキシ系接着剤組成物を開示している。特許文献2によれば、かかるエポキシ系接着剤組成物の剥離強度では、破壊形態で凝集破壊が生じている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-32531号公報
【特許文献2】特開2010-77305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1および2は、コアシェル粒子の如き特殊添加物を添加して高い破壊靭性値および高い凝集破壊率を発揮している。しかしながら、各種接着剤の用途においては、特殊添加物によらず母材自体の特性によって高い破壊靭性値および高い凝集破壊率を発揮することが求められている。
【0005】
そこで、本開示の一態様は、高い破壊靭性値および高い凝集破壊率を示し得るポリウレタン接着剤用組成物を提供することに向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、
ポリウレタン樹脂形成性組成物を含むポリウレタン接着剤用組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物は、
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含み、
前記硬化剤(A)は、
ジオール(a-1)と、
架橋成分(a-2)と、を含み、
前記ジオール(a-1)は、直鎖もしくは分岐であり、かつ、数平均分子量が190以下の脂肪族ジオールより選ばれる1種以上であり、
前記ジオール(a-1)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、400mmol/kg以上2500mmol/kg以下であり、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
架橋成分(b-3)と、の反応生成物であり、
前記ポリオール(b-1)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、10mmol/kg以上130mmol/kg以下であり、
前記ポリイソシアネート(b-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、1500mmol/kg以上2500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、60mmol/kg以上300mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-2)と前記架橋成分(b-3)とが有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、100mmol/kg以上400mmol/kg以下であり、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4000mmol/kg以下である、ポリウレタン接着剤用組成物が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、高い破壊靭性値および高い凝集破壊率を示し得るポリウレタン接着剤用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の各態様を実施するための例示的な実施形態を詳細に説明する。
【0009】
[ポリウレタン接着剤用組成物]
本開示の一態様にかかるポリウレタン接着剤用組成物は、
ポリウレタン樹脂形成性組成物を含むポリウレタン接着剤用組成物であって、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物は、
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含み、
前記硬化剤(A)は、
ジオール(a-1)と、
架橋成分(a-2)と、を含み、
前記ジオール(a-1)は、直鎖もしくは分岐であり、かつ、数平均分子量が190以下の脂肪族ジオールより選ばれる1種以上であり、
前記ジオール(a-1)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、400mmol/kg以上2500mmol/kg以下であり、
前記イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
架橋成分(b-3)と、の反応生成物であり、
前記ポリオール(b-1)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、10mmol/kg以上130mmol/kg以下であり、
前記ポリイソシアネート(b-2)の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、1500mmol/kg以上2500mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、60mmol/kg以上300mmol/kg以下であり、
前記架橋成分(a-2)と前記架橋成分(b-3)とが有する架橋性基の含有量の合計が、前記ポリウレタン樹脂形成性組成物中、100mmol/kg以上400mmol/kg以下であり、
前記ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4000mmol/kg以下である。
【0010】
[[ポリウレタン樹脂形成性組成物)]]
ポリウレタン樹脂形成性組成物は、
硬化剤(A)と、
イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含む。
【0011】
硬化剤(A)は、
ジオール(a-1)と、
架橋成分(a-2)と、を含む。
【0012】
ジオール(a-1)は、直鎖もしくは分岐であり、かつ、数平均分子量が190以下の脂肪族ジオールより選ばれる1種以上である。
脂肪族ジオールは、数平均分子量が150以下であることがより好ましい。
【0013】
また、ジオール(a-1)は、数平均分子量が190以下の直鎖脂肪族ジオールを含むことが好ましく、数平均分子量が150以下の直鎖脂肪族ジオールを含むことがより好ましい。
【0014】
なお、本開示における数平均分子量は、高精度に測定できる測定方法で得られるものであればよく、例えば、JIS K 0070-1992に準拠した方法(滴定法)で測定したものを採用できる。
【0015】
脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ネオペンチルグリコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール;等が挙げられる。
【0016】
ジオール(a-1)は、これらの1種のみを含有していてもよく、2種以上を含有していてもよい。
【0017】
ジオール(a-1)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、400mmol/kg以上2500mmol/kg以上であり、700mmol/kg以上2000mmol/kg以下であることが好ましく、1000mmol/kg以上2000mmol/kg以下であることがより好ましい。
【0018】
架橋成分(a-2)としては、例えば、平均官能基数が3以上のポリオールが挙げられる。
平均官能基数が3以上のポリオールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、N,N-ビスヒドロキシプロピル-N-ヒドロキシエチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミンプロピレンオキサイド変性体のモノマーポリオール、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性体のモノマーポリオール、ペンタエリスリトールプロピレンオキシド変性体が挙げられる。また、これらの他にも、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオールを開始剤として、ε-カプロラクトン、β-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトンなどの環状エステル類を開環付加させることにより得られる、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。
【0019】
架橋成分(a-2)は、これらの1種のみを含有していてもよく、2種以上を含有していてもよい。
【0020】
架橋成分(a-2)が有する架橋性基の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、80mmol/kg以上600mmol/kg以下であることが好ましく、100mmol/kg以上400mmol/kg以下であることがより好ましい。
【0021】
硬化剤(A)は、数平均分子量が500以上1000未満であるポリオール(a-3)をさらに含むことが好ましい。
【0022】
ポリオール(a-3)としては、例えば、エステル結合、エーテル結合およびカーボネート結合からなる群より選ばれる1つ以上の結合を含むポリオールが挙げられる。ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールがより好ましく、ポリエーテルポリオールがさらに好ましい。
【0023】
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール等のポリオール類の1種類以上と;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート等のカーボネート類の1種類以上と;の脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるものが挙げられる。
【0024】
ポリエステルポリオールとしては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4-シクロヘキシルジカルボン酸、α-ハイドロムコン酸、β-ハイドロムコン酸、α-ブチル-α-エチルグルタル酸、α,β-ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類以上と;エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール等の1種類以上と;の縮重合反応から得られるものが挙げられる。また、ポリオール(b-1)としては、これらのアルコール類の一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに変えて得られるポリエステル-アミドポリオールも挙げられる。
【0025】
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール等の低分子ポリオール類;または、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子ポリアミン類;等のような活性水素基を2個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。また、ポリエーテルポリオールとしては、例えば、メチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。
【0026】
これらの中でも、ポリエーテルポリオールが特に好ましい。
【0027】
ポリオール(a-3)の含有量が、ジオール(a-1)に対して、0.9mol%以上3.0mol%以下であることが好ましい。
【0028】
硬化剤(A)は、25℃および1気圧で液状であることが好ましい。
【0029】
硬化剤(A)は、ポリオール以外にも活性水素含有化合物を含むことができる。
【0030】
このような活性水素含有化合物としては、例えば、アミノ基、チオール基、カルボキシル基等の官能基を有する化合物がある。これらの活性水素含有化合物は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0031】
イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、
数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
架橋成分(b-3)と、の反応生成物である。
【0032】
数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)は、ポリオール(a-3)と同様のものであって、数平均分子量が2500以上のポリオールが挙げられる。ポリオール(b-1)は、エステル結合、エーテル結合およびカーボネート結合からなる群より選ばれる1つ以上の結合を含むことが好ましい。これらの中でも、エーテル結合を含むポリオールが好ましい。
【0033】
ポリオール(b-1)の数平均分子量は、2500以上10000以下であることが好ましく、2500以上7000以下であることがより好ましく、数平均分子量が2500以上4500以下であることがさらに好ましい。
【0034】
ポリオール(b-1)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、10mmol/kg以上130mmol/kg以下であり、30mmol/kg以上100mmol/kg以下であることがより好ましい。
【0035】
ポリイソシアネート(b-2)としては、分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートが挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、有機ポリイソシアネートを用いることができ、有機ポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、反応性や粘度の観点から、芳香族ポリイソシアネートを用いることが好ましい。
【0036】
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート/2,6-トリレンジイソシアネート混合物、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート混合物、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート混合物、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート/2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート混合物、m-キシリレンジイソシアネート、p-キシリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、2-ニトロジフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジフェニルプロパン-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルプロパンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、ナフチレン-1,4-ジイソシアネート、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシジフェニル-4,4’-ジイソシアネート等が挙げられる。
【0037】
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート/1,4-キシリレンジイソシアネート混合物、1,3-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン、1,4-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン、1,3-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン/1,4-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン混合物、ω,ω’-ジイソシアナト-1,4-ジエチルベンゼン等が挙げられる。
【0038】
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、3-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2’-ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3-ブタジエン-1,4-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11-ウンデカントリイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8-ジイソシアネート-4-イソシアネートメチルオクタン、2,5,7-トリメチル-1,8-ジイソシアネート-5-イソシアネートメチルオクタン、ビス(イソシアネートエチル)カーボネート、ビス(イソシアネートエチル)エーテル、1,4-ブチレングリコールジプロピルエーテル-α,α’-ジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、2-イソシアネートエチル-2,6-ジイソシアネートヘキサノエート、2-イソシアネートプロピル-2,6-ジイソシアネートヘキサノエート等が挙げられる。
【0039】
脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,2’-ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(4-イソシアネート-n-ブチリデン)ペンタエリスリトール、水素化された水添ダイマー酸ジイソシアネート、2-イソシアネートメチル-3-(3-イソシアネートプロピル)-5-イソシアネートメチル-ビシクロ〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-3-(3-イソシアネートプロピル)-6-イソシアネートメチル-ビシクロ〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-2-(3-イソシアネートプロピル)-5-イソシアネートメチル-ビシクロ〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-2-(3-イソシアネートプロピル)-6-イソシアネートメチル-ビシクロ〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-3-(3-イソシアネートプロピル)-5-(2-イソシアネートエチル)-ビシクロ-〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-3-(3-イソシアネートプロピル)-6-(2-イソシアネートエチル)-ビシクロ-〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-2-(3-イソシアネートプロピル)-5-(2-イソシアネートエチル)-ビシクロ-〔2.2.1〕-ヘプタン、2-イソシアネートメチル-2-(3-イソシアネートプロピル)-6-(2-イソシアネートエチル)-ビシクロ-〔2.2.1〕-ヘプタン、2,5-ビス(イソシアネートメチル)-ビシクロ〔2.2.1〕-ヘプタン、水素化された水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素化された水添トリレンジイソシアネート、水素化された水添キシレンジイソシアネート、水素化された水添テトラメチルキシレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0040】
ポリイソシアネートは、これらの中の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0041】
ポリイソシアネート(b-2)の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、1500mmol/kg以上2500mmol/kg以下である。
【0042】
架橋成分(b-3)としては、例えば、架橋成分(a-2)と同様のものが挙げられる。
【0043】
架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、60mmol/kg以上300mmol/kg以下である。架橋成分(b-3)が有する架橋性基の含有量は、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、100mmol/kg以上300mmol/kg以下であることが好ましい。
ここで、架橋性基とは、架橋を形成する官能基である。
したがって、3官能のポリオール(例えば、グリセリン)を例に挙げて説明すると、1分子中の1個の水酸基が架橋を形成し、残りの2個の水酸基は架橋には寄与しないものであるため、この場合であれば架橋性基は1個である。すなわち、3官能のポリオールの場合、架橋性基の含有量とは、3官能のポリオールが1つの架橋性基を有するため、3官能のポリオールの含有量と同義である。
【0044】
架橋成分(a-2)と架橋成分(b-3)とが有する架橋性基の含有量の合計が、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、100mmol/kg以上400mmol/kg以下である。
【0045】
イソシアネート基末端プレポリマー(B)が、
数平均分子量が2500以上のポリオール(b-1)と、
ポリイソシアネート(b-2)と、
架橋成分(b-3)と、
数平均分子量が250以上1000未満のジオール(b-4)と、の反応生成物であることがより好ましい。
ジオール(b-4)としては、例えば、(b-1)と同様であって、数平均分子量が250以上1000未満であるジオールが挙げられる。
【0046】
イソシアネート基末端プレポリマー(B)がジオール(b-4)の反応生成物である場合、ジオール(b-4)の含有量が、ポリウレタン樹脂形成性組成物中、150mmol/kg以下であることが好ましい。
【0047】
イソシアネート基末端プレポリマー(B)は、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、イソシアネート基末端プレポリマー(B)および後述する硬化剤(A)が有する官能基と反応しないもの(例えば、フィラー、着色剤、帯電防止剤、防腐剤)が好ましい。
【0048】
ポリオール(b-1)およびポリイソシアネート(b-2)のうちの少なくとも一方が、25℃および1気圧で液状であることが好ましい。
【0049】
硬化剤(A)およびイソシアネート基末端プレポリマー(B)のうちの少なくとも一方が、25℃および1気圧で液状であることが好ましい。
【0050】
硬化剤(A)およびイソシアネート基末端プレポリマー(B)は、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、硬化剤(A)とイソシアネート基末端プレポリマー(B)とを混合したときに、他の成分と反応しないもの(例えば、フィラー、着色剤、帯電防止剤、防腐剤)が好ましい。
【0051】
ポリウレタン樹脂形成性組成物を硬化して得られる、ウレタン樹脂のウレタン基濃度が2000mmol/kg以上4000mmol/kg以下であることが好ましい。
【0052】
ポリウレタン接着剤用組成物は、ハンドリング性の観点から、25℃及び1気圧で液状であること(すなわち流動性があること)が好ましい。
【0053】
ポリウレタン接着剤用組成物は、さらに、フィラー(C)を含むことが好ましい。
フィラー(C)としては、公知のフィラーが挙げられ、例えば、無機フィラー、有機フィラーが挙げられる。これらの中でも無機フィラーが好ましい。
【0054】
無機フィラーとしては、タルク、ゼオライト、シリカ、マイクロバルーン、クレイ、ガラスバルーン、カーボンブラック、炭酸カルシウム等を挙げることができるが、これらに制限されるものではない。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0055】
有機フィラーとしては、ポリアミド粒子、アクリル粒子、カーボンナノチューブ、でんぷん、天然有機繊維、合成繊維等が挙げられる。
【0056】
フィラーの含有量は、ポリウレタン接着剤用組成物の全質量に対して、10質量%以上70質量%以下であることが好ましく、10質量%以上50質量%以下であることがさらに好ましい。
フィラーの含有量が10質量%以上であると液だれをより良好に抑制できる。フィラーの含有量が70質量%以下であると、フィラーと他の成分とがより均一に混ざり、さらに良好な接着強度、塗工性が得られる。
【0057】
ポリウレタン接着剤用組成物は、硬化剤(A)と、イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を含む。これらは別個に分かれて存在する2液タイプであってもよく、これらが混合された1液タイプであってもよい。硬化剤(A)と、イソシアネート基末端プレポリマー(B)と、を混合するときの温度及び時間は、例えば、10~35℃で、1~60分間とすることができる。
【0058】
硬化剤(A)とイソシアネート基末端プレポリマー(B)とを混合する方法は、特に制限されず、例えば、ヘラで手動により混合してもよく、機械式回転ミキサー、スタティックミキサー等を用いて混合する方法であってもよい。
【実施例0059】
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0060】
[ウレタン樹脂形成性組成物の調製]
以下の化合物を、表1~3に記載される配合量で混合し、ポリウレタン接着剤用組成物を調製した。
[原料]
・「MT」;ミリオネートMT(モノメリックMDI、東ソー社製)
平均分子量250、f=2
・「TMP」;トリメチロールプロパン(三菱ガス化学社製)
トリメチロールプロパン、平均分子量134、f=3
・「PTG-L3500」;非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(保土谷化学工業社製)、
平均分子量3500、f=2
・「PCD500」;KurarayPolyol C-590(クラレ社製)、
ポリカーボネートポリオール、平均分子量500、f=2
・「BG」;ブチレングリコール(三菱ケミカル社製)
1,4-ブタンジオール、平均分子量90、f=2
・「PTMG250」;PTMG250(三菱ケミカル社製)、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール、平均分子量210、f=2
・「PTMG850」;PTMG850(三菱ケミカル社製)、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール、平均分子量850、f=2
・「ゼオライト」;ゼオラムA-3(東ソー社製)
・「タルク」;クラウンタルクR(松村産業社製)
【0061】
(実施例1~12、比較例1~4)
窒素を満たした2Lの撹拌容器内に、硬化剤の各原料、を表1~3に示す処方に従って投入撹拌し、撹拌容器内の温度を70~80℃に保ちながら、1~3時間程度、混合撹拌することで、各種硬化剤(A)を得た。
【0062】
また、窒素を満たした2Lの撹拌容器内に主剤(イソシアネート基末端プレポリマー)(B)の各原料を表1~3に示す処方に従って投入し、撹拌した。その後、撹拌容器内の温度を70~80℃に保ちながら、2~5時間程度ウレタン化反応を進めることで、各種イソシアネート基末端プレポリマー(B)を得た。
【0063】
[DCB試験]
DCB試験はASTM D3433-99に準拠して行った。
樹脂厚:0.35mmとなるようにスペーサーにて調整
スペーサーはテフロン(登録商標)テープを使用
試験片形状:Contoured型を使用
試験基材:S50C鋼材(無電解ニッケルメッキ処理)を使用
試験条件:2mm/minにて引張り、その最大荷重をもとに破壊靭性値G1cを算出
算出式:G1c=[4L(max)](m)/[EB
L(max) 荷重:(N)
E 基材のヤング率(MPa):208000
B 基材の幅(mm):25.49
m 定数(contoured型より):3.54
【0064】
系内におけるフィラー量が1/3となるように、主剤(イソシアネート基末端プレポリマー)(B)にフィラー(C)(タルク50質量%/ゼオライト50質量%)を加えて混合脱泡した。
30秒攪拌混合した後、基材に塗布してクランプにて固定した。ついで、130℃×1.5時間および110℃×20時間の二段階熱処理により硬化した。
基材に予備き裂を与えるため、0.35mm厚のテフロン(登録商標)シールを先端部より4.9cm貼り付けた。また、接着剤の塗布厚を均一とするために同厚のテフロン(登録商標)シールを基材後部より約2cm貼り付けた。
【0065】
試料破壊面を目視により観察し、接着剤層の部分で破壊されている面積割合を測定した。測定結果を表1~3に示す。
凝集破壊 :樹脂層が破壊した状態
薄層凝集破壊 :基材(被着体)の表面にごく薄く接着剤層が残って破壊した状態
界面破壊 :基材界面で樹脂がはがれてしまっているような状態
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
実施例1~12では、23℃条件下でのDCB試験により得られた破壊靭性値(G1c)が0.5kJ/m以上、同試験後の凝集破壊率+薄層凝集破壊率の合計値が30%以上であった。