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特開2022-167264人造バラン供給装置及び人造バラン供給方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167264
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】人造バラン供給装置及び人造バラン供給方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/08 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
B65H3/08 310D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072958
(22)【出願日】2021-04-23
(71)【出願人】
【識別番号】000226998
【氏名又は名称】株式会社日清製粉グループ本社
(71)【出願人】
【識別番号】598044578
【氏名又は名称】株式会社 ミヤシタフーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100112427
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 卓也
(72)【発明者】
【氏名】古田 侑大
(72)【発明者】
【氏名】宮下 貴光
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA09
3F343FB00
3F343FC01
3F343FC30
3F343GA01
3F343GB02
3F343GC02
3F343GD04
3F343JB02
3F343KB03
3F343LA04
3F343LA13
3F343LA14
3F343LB02
3F343LC11
3F343LC27
3F343LD07
3F343MA03
3F343MA23
3F343MB04
3F343MC19
(57)【要約】
【課題】積層された多数枚の人造バランから、人造バランを1枚ずつ切り離し作業員に対して供給する。
【解決手段】葉脈を模した凹凸を形成したシートを重ねて裁断して製作された人造バランを供給する人造バラン供給装置であって、積層された多数枚の前記人造バランを保持するとともに、底部に前記人造バランを取り出すための取り出し口が設けられたホッパーと、前記ホッパーの最下層の前記人造バランを吸着して、前記人造バランを前記ホッパーの前記取り出し口から取り出すための吸着パッドと、前記吸着パッドが前記最下層の前記人造バランを吸着したときに、前記最下層の人造バランと前記最下層の人造バランの直上に位置する前記人造バランを切り離すために前記人造バランの前記葉脈の伸びる方向に沿って前記吸着パッドを揺動させる揺動機構と、前記吸着パットに吸着され前記揺動機構により切り離された前記最下層の人造バランを前記ホッパーから下方に取り出す吸着パッド降下機構とを備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
葉脈を模した凹凸を形成したシートを重ねて裁断して製作された人造バランを供給する人造バラン供給装置であって、
積層された多数枚の前記人造バランを保持するとともに、底部に前記人造バランを取り出すための取り出し口が設けられたホッパーと、
前記ホッパーの最下層の前記人造バランを吸着して、前記人造バランを前記ホッパーの前記取り出し口から取り出すための吸着パッドと、
前記吸着パッドが前記最下層の前記人造バランを吸着したときに、前記最下層の人造バランと前記最下層の人造バランの直上に位置する前記人造バランを切り離すために前記人造バランの前記葉脈の伸びる方向に沿って前記吸着パッドを揺動させる揺動機構と、
前記吸着パットに吸着され前記揺動機構により切り離された前記最下層の人造バランを前記ホッパーから下方に取り出す吸着パッド降下機構と
を備えることを特徴とする人造バラン供給装置。
【請求項2】
前記人造バランは、
山型人造バランであり、
前記山型人造バランは少なくとも長手方向の一か所以上が短手方向に突出した形状であることを特徴とする請求項1記載の人造バラン供給装置。
【請求項3】
前記人造バランは凹多角形であり、
1つ以上の孔部を持つことを特徴とする請求項1記載の人造バラン供給装置。
【請求項4】
前記人造バランは植物または動物を模した形状であることを特徴とする請求項1記載の人造バラン供給装置。
【請求項5】
前記ホッパーは、
前記取り出し口の形状が前記人造バランの外形線に対してあらかじめ決められた長さだけ内側に縮径された形状であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の人造バラン供給装置。
【請求項6】
前記シートは、樹脂製または紙製であることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の人造バラン供給装置。
【請求項7】
葉脈を模した凹凸を形成したシートを重ねて裁断して製作された人造バランの供給方法であって、
積層された多数枚の前記人造バランを保持しているホッパーの底部に形成された取り出し口に位置する最下層の前記人造バランを吸着パッドにより吸着する吸着工程と、
前記吸着工程で吸着した前記人造バランを、前記葉脈の伸びる方向に沿って揺動し前記吸着パッドに吸着された最下層の前記人造バランを前記最下層の人造バランの直上の前記人造バランと切り離す切り離し工程と、
前記切り離し工程で切り離した前記最下層の人造バランを前記吸着パッドで吸着したまま下方に降下させる取り出し工程と
を有することを特徴とする人造バラン供給方法。
【請求項8】
前記シートは、樹脂製または紙製であることを特徴とする請求項7に記載の人造バラン供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁当などの仕切りとして用いられる人造バランを供給する人造バラン供給装置及び人造バラン供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、弁当などの仕切りとして用いられる人造バランは、葉脈を模した凹凸を形成した樹脂製などのシートを重ねて、植物の葉や山型に裁断して製作される。弁当の製造工場においては、作業員が弁当に食材を詰める際に、積層された多数枚の人造バランから一枚ずつ人造バランを取り、食材と食材の間などの所定の位置に配置している。
【0003】
なお特許文献1には、ケース内に積層された人造バランの最上段に位置する人造バランを作業員が一枚ずつ取り出す人造バランの取り出し方法及び装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-31155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら人造バランは樹脂製などのシートを多数枚重ねて裁断して製作されることから重ね合わされている人造バランの外縁同士が張り付いており、積層された多数枚の人造バランから作業員が片手で1枚ずつ人造バランを切り離して取り出すことは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、積層された多数枚の人造バランから、人造バランを1枚ずつ切り離し作業員に対して供給することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の人造バラン供給装置は、葉脈を模した凹凸を形成したシートを重ねて裁断して製作された人造バランを供給する人造バラン供給装置であって、積層された多数枚の前記人造バランを保持するとともに、底部に前記人造バランを取り出すための取り出し口が設けられたホッパーと、前記ホッパーの最下層の前記人造バランを吸着して、前記人造バランを前記ホッパーの前記取り出し口から取り出すための吸着パッドと、前記吸着パッドが前記最下層の前記人造バランを吸着したときに、前記最下層の人造バランと前記最下層の人造バランの直上に位置する前記人造バランを切り離すために前記人造バランの前記葉脈の伸びる方向に沿って前記吸着パッドを揺動させる揺動機構と、前記吸着パットに吸着され前記揺動機構により切り離された前記最下層の人造バランを前記ホッパーから下方に取り出す吸着パッド降下機構とを備えることを特徴とする。
【0008】
また本発明の人造バラン供給装置は、前記人造バランが山型人造バランであり、前記山型人造バランは少なくとも長手方向の一か所以上が短手方向に突出した形状であることを特徴とする。
【0009】
また本発明の人造バラン供給装置は、前記人造バランは凹多角形であり、1つ以上の孔部を持つことを特徴とする。
【0010】
また本発明の人造バラン供給装置は、前記人造バランが植物または動物を模した形状であることを特徴とする。
【0011】
また本発明の人造バラン供給装置は、前記ホッパーの前記取り出し口の形状が前記人造バランの外形線に対してあらかじめ決められた長さだけ内側に縮径された形状であることを特徴とする。
【0012】
また本発明の人造バラン供給装置は、前記シートが樹脂製または紙製であることを特徴とする。
【0013】
本発明の人造バラン供給方法は、葉脈を模した凹凸を形成したシートを重ねて裁断して製作された人造バランの供給方法であって、積層された多数枚の前記人造バランを保持しているホッパーの底部に形成された取り出し口に位置する最下層の前記人造バランを吸着パッドにより吸着する吸着工程と、前記吸着工程で吸着した前記人造バランを、前記葉脈の伸びる方向に沿って揺動し前記吸着パッドに吸着された最下層の前記人造バランを前記最下層の人造バランの直上の前記人造バランと切り離す切り離し工程と、前記切り離し工程で切り離した前記最下層の人造バランを前記吸着パッドで吸着したまま下方に降下させる取り出し工程を有することを特徴とする。
【0014】
また本発明の人造バラン供給方法は、前記シートが樹脂製または紙製であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、積層された多数枚の人造バランから、人造バランを1枚ずつ切り離し作業員に対して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態に係る人造バラン供給装置の構成を示す図である。
図2】実施の形態に係るホッパーを上方から視た図である。
図3】実施の形態に係る山型人造バランの形状を示すものである。
図4】実施の形態に係るホッパーに積層された多数枚の人造バランを収容した状態を上方から視た図である。
図5】実施の形態に係る人造バラン供給装置のシステム構成を示す図である。
図6】実施の形態に係る人造バラン供給装置による人造バランの供給の各工程を示す図である。
図7】実施の形態に係る人造バラン供給装置による人造バランの供給の各工程を示す図である。
図8】実施の形態に係る他の人造バラン供給装置のホッパー及び開口部を示す図である。
図9】実施の形態に係る他の山型人造バランの形状を示すものである。
図10】実施の形態に係る他のホッパーに他の人造バランを収容した状態を上方から視た図である。
図11】実施の形態に係る他の人造バランを示す図である。
図12】実施の形態に係る他の人造バランを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して実施の形態に係る人造バラン供給装置及び人造バラン供給方法について説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、この座標系を参照しつつ実施の形態の説明を行う。この座標系は、X軸が人造バラン供給装置の幅方向における水平方向、Y軸がX軸に直交する水平方向、Z軸が垂直方向に設定されている。
【0018】
図1は実施の形態に係る人造バラン供給装置の構成を示す図である。人造バラン供給装置2は、基台4上に形成された収容部6内に吸着パッド8及び吸着パッド駆動部10を備えている。吸着パッド8は、X方向に2つ設置されている。吸着パッド駆動部10は、吸着パッド駆動機構を構成する吸着パッド揺動機構及び吸着パッド降下機構を備えており、吸着パッド8をY方向及びZ方向に移動させる。
【0019】
また吸着パッド8には、真空ポンプ24(図5参照)が接続されており、真空ポンプ24の吸引作用により人造バラン12(図3参照)の吸着を行う。収容部6の上部には、複数枚積層された人造バラン12を収容するホッパー14が設置される板状部材16が配置されている。
【0020】
図2はホッパーを上方から視た図である。ホッパー14は、積層された多数枚の人造バラン12を保持するものであり、四角筒形状を有しており-Y側(作業員が配置される側)の側面の左側に上端部から下端部に繋がるスリット14aが形成されている。
【0021】
またホッパー14の底部には、人造バラン12を取り出すための取り出し口(開口部)16aが設けられている。即ちホッパー14の下部に設置されている板状部材16には、ホッパー14と収容部6を連通させる開口部16aが設けられている。ここで開口部16aは、人造バラン12の外形線に対してあらかじめ決められた長さだけ内側に縮径された形状を有する。ここで開口部16aは、図2に示すように、開口部16aの+Y側の辺の中央部に、開口部16aの内側に向かって張り出す半円状の張出部16bが形成されている。また開口部16aの-Y側の辺の-X側の端部に、開口部16aの外側に向かって開口部16aが延伸する延伸部16cが形成されている。
【0022】
図3は人造バランの一例である山型人造バランの形状を示すものである。この山型人造バラン(人造バラン)12は、樹脂製のシートを重ねて裁断して製作したものであり、長手方向の一方の辺は直線状であり、長手方向の他方の辺は一か所以上が短手方向に突出した山型形状を有している。また山型人造バラン(人造バラン)12には、短手方向に延びる葉脈を模した凹凸が形成されている。
【0023】
図4は、人造バラン供給装置2のホッパー14に積層された多数枚の人造バラン12を収容した状態を上方から視た図である。ホッパー14に人造バラン12を収容した場合、人造バラン12の長手方向が直線状の辺は、開口部16aの半円状の張出部16b上に位置し、人造バラン12の長手方向の一か所以上が短手方向に突出した辺は、人造バラン12の短手方向に突出した山型形状の先端部が開口部16aの縁部上に位置している。また人造バラン12の-X側の端部の他の突出部よりも大きく突出している部分は、ホッパー14のスリット14aを介してホッパー14外に位置している。
【0024】
したがって、人造バラン12の他の突出部よりも大きく突出している部分をホッパー14のスリット14aを介してホッパー14外に出すことにより、ホッパーの外形形状を小さくすることができる。
【0025】
図5は実施の形態に係る人造バラン供給装置のシステム構成を示す図である。人造バラン供給装置2は、人造バラン供給装置2の全体を制御する制御部20を備えている。制御部20には、吸着パッド駆動部10、吸着パッド8に接続される真空ポンプ24、吸着パッド8の近傍に設置され人造バラ2の有無を検出するセンサー26が接続されている。
【0026】
次に、図6及び図7を参照して、人造バラン供給装置による人造バラン供給方法について説明する。まず制御部20は、Y方向における吸着パッド8の移動範囲の-Y側の端部(作業員が配置されている側の端部)に吸着パッド8が位置している状態で、センサー26により吸着パッド8に人造バラン12が吸着されていないことを検出する(図6(a)参照)。即ち、作業員が吸着パッド8から人造バラン12を取ったことを検出する。
【0027】
制御部20は、吸着パッド8に人造バラン12が吸着していないことを検出すると、吸着パッド駆動部10により吸着パッド8を+Y方向に移動させて、ホッパー14の開口部16aの下部に位置させる(図6(b)参照)。
【0028】
次に制御部20は、吸着パッド駆動部10により吸着パッド8を+Z方向に移動させて、積層された多数枚の人造バラン12を保持しているホッパー14の底部に形成された開口部16aに位置する最下層の人造バラン12aに吸着パッド8を接触させ、真空ポンプ24の吸引作用により最下層の人造バラン12aの吸着を行う(吸着工程)、(図6(c)参照)。
【0029】
次に制御部20は、吸着工程で吸着した人造バラン12aを、葉脈の伸びる方向(Y方向)に沿って揺動し吸着パッド8に吸着された最下層の人造バラン12aを最下層の人造バラン12aの直上の人造バラン12と切り離す(切り離し工程)(図7(a)参照)。即ち制御部20は、吸着パッド駆動部10が備える吸着パッド揺動機構により人造バラン12aを葉脈の伸びる方向に沿って揺動させる。
【0030】
次に制御部20は、切り離し工程で切り離した最下層の人造バラン12aを吸着パッド8で吸着したまま下方に降下させる(図7(b)参照)。即ち制御部20は、吸着パッド駆動部10が備える吸着パッド降下機構により人造バラン12aを吸着した吸着パッド8を下方に降下させる。ここでホッパー14に収容されている人造バラン12は、長手方向が直線状の辺は、開口部16aの半円状の張出部16b上に位置し、長手方向の一か所以上が短手方向に突出した辺は、山型形状の先端部が開口部16aの縁部上に位置しており、更に、人造バラン12の他の突出部よりも大きく突出している部分は、開口部16aの延伸部16c上に位置しているため、吸着パッド8を下方に降下させる際の抵抗を小さくすることができ、スムーズにホッパー14から人造バラン12aを取り出すことができる。そして制御部20は、吸着パッド駆動部10により吸着パッド8をY方向における吸着パッド8の移動範囲の-Y側の端部まで移動させる(取り出し工程)。
【0031】
したがって、作業員は人造バランを1枚ずつ片手で取ることができ、弁当などの製造を効率的に行うことができる。
【0032】
なお上述の実施の形態に係る人造バラン供給装置2においては、供給する人造バラン12毎に板状部材及びホッパーが用意され、板状部材及びホッパーを交換することにより、多種類の人造バランの供給を行うことができる。
【0033】
図8は実施の形態に係る他の人造バラン供給装置のホッパー及び開口部を示す図である。ホッパー140は、図9に示す人造バラン120を収容するものであり、四角筒形状を有しており-Y側(作業員が配置される側)の側面の右側に上端部から下端部に繋がるスリット140aが形成されている。
【0034】
またホッパー140の底部には、人造バラン120を取り出すための取り出し口(開口部)16aが設けられている。即ちホッパー140の下部に設置されている板状部材16には、ホッパー140と収容部6を連通させる開口部16aが設けられている。ここで開口部16aは、人造バラン120の外形線に対してあらかじめ決められた長さだけ内側に縮径された形状を有する。ここで開口部16aは、図8に示すように、開口部16aの+Y側の辺には、開口部16aの内側に向かって張り出す半円状の張出部16bが形成されている。また開口部16aの-Y側の辺の+X側の端部に、開口部16aの外側に向かって開口部16aが延伸する延伸部16cが形成されている。
【0035】
図9に示す人造バランは、図3に示す山型人造バランの長手方向の長さを延長した形状を有するものである。この山型人造バラン(人造バラン)120は、樹脂製のシートを重ねて裁断して製作したものであり、長手方向の一方の辺は直線状であり、他方の辺の一か所以上が短手方向に突出した山型形状を有している。また山型人造バランには、短手方向に延びる葉脈を模した凹凸が形成されている。
【0036】
図10は、人造バラン供給装置2のホッパー140に積層された多数枚の人造バラン120を収容した状態を上方から視た図である。ホッパー140に人造バラン120を収容した場合、人造バラン120の長手方向が直線状の辺は、開口部16aの半円状の張出部16b上に位置し、人造バラン12の長手方向の一か所以上が短手方向に突出した辺は、人造バラン120の短手方向に突出した山型形状の先端部が開口部16aの縁部上に位置している。また人造バラン12の+X側の端部の他の突出部よりも大きく突出している部分は、ホッパー140のスリット140aを介してホッパー140外に位置している。
【0037】
この人造バラン供給装置2においても図6及び図7に示す各工程の動作により、ホッパー140に積層された多数枚の人造バラン120の最下層に位置する人造バランを1枚ずつ取り出すことができる。
【0038】
なお、上述の人造バラン供給装置においては、凹多角形であり、1つ以上の孔部を持つ人造バランを供給するようにしてもよい。また植物または動物を模した形状の人造バランを供給するようにしてもよい。例えば、図11(a)に示す3枚の笹の葉を組み合わせた形状の人造バラン、図11(b)に示す松を模した形状の人造バラン、図11(c)に示す海老を模した形状の人造バラン、図11(d)に示すカニを模した形状の人造バラン、図12(a)に示す大葉形状の人造バラン、図12(b)に示す形状の人造バラン、図12(c)に示す笹の葉形状の人造バランを供給するようにしてもよい。
【0039】
これらの場合においても、ホッパー14の底部に形成される人造バランの取り出し口(開口部)16aは、人造バランの外形線に対してあらかじめ決められた長さだけ内側に縮径された形状で形成する。またホッパー内に人造バランを収容する場合には、人造バランに形成された葉脈を模した凹凸の伸びる方向がY方向となるように収容する。また吸着パッドで吸着した最下層の人造バランを、葉脈の伸びる方向に沿って揺動させて吸着された最下層の人造バランを最下層の人造バランの直上の人造バランと切り離す。
【0040】
また上述の実施の形態においては、樹脂製の人造バランの供給を行っているが、葉脈を模した凹凸が形成されている紙製の人造バランの供給を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
2…人造バラン供給装置、4…基台、6…収容部、8…吸着パッド、10…吸着パッド駆動部、12…人造バラン、14…ホッパー、14a…スリット、16…板状部材、16a…取り出し口(開口部)、16b…張出部、16c…延伸部、20…制御部、24…真空ポンプ、26…センサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12