(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022167953
(43)【公開日】2022-11-04
(54)【発明の名称】送信装置、送信方法、及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04B 1/04 20060101AFI20221027BHJP
【FI】
H04B1/04 M
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132794
(22)【出願日】2022-08-23
(62)【分割の表示】P 2019210664の分割
【原出願日】2016-02-23
(71)【出願人】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】林 美和
(72)【発明者】
【氏名】水越 幸弘
(57)【要約】
【課題】実行指示を受け付けてから受信装置に対する指示情報を生成して受信装置に送信する場合に比較して、該指示情報を早期に送信可能とする。
【解決手段】カメラ12は、ストロボ14に対する指示を示す指示情報が設定されるメモリ34を備え、送信が指示された場合にストロボ14に対してメモリ34に設定された指示情報を無線通信により送信する無線通信回路32と、実行指示が受け付けられた場合、メモリ34に設定された指示情報の送信を指示する処理を、無線通信回路32に対して行うMCU20と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信装置に対する指示を示す指示情報が設定される設定部を備え、送信が指示された場合に前記受信装置に対して前記設定部に設定された指示情報を無線通信により送信する送信部と、
実行指示が受け付けられた場合、前記設定部に設定された前記指示情報の送信を指示する送信指示処理を、前記送信部に対して行う処理部と、
を備えた送信装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記送信指示処理の後に、前記送信指示処理とは異なる処理を行う
請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記指示情報は、予め前記設定部に設定されている
請求項1又は請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記指示情報は、不揮発性メモリに設定されている
請求項1から請求項3の何れか1項に送信装置。
【請求項5】
前記送信部は、前記指示情報の送信より前に前記受信装置との通信を確立している
請求項1から請求項4の何れか1項に送信装置。
【請求項6】
前記指示情報は、所定の送信間隔で所定の送信回数だけ送信される
請求項1から請求項5の何れか1項に送信装置。
【請求項7】
実行指示が受け付けられた場合、受信装置に対する指示を示す指示情報が設定される設定部を備え、送信が指示された場合に前記受信装置に対して前記設定部に設定された指示情報を無線通信により送信する送信部の前記設定部に設定された前記指示情報の送信を指示する送信指示処理を、前記送信部に対して行う
送信方法。
【請求項8】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の送信装置と、
前記送信装置により送信された前記指示情報を受信する受信部、及び前記受信部により受信された前記指示情報により示される指示に応じた処理を実行する実行部を備えた受信装置と、
を含む通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、送信方法、及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、撮像装置に接続可能であり少なくとも1つの発光装置に発光命令を送信する発光制御装置と、発光制御装置からの発光命令に応じて発光する少なくとも1つの被制御発光装置とが無線で通信する発光システムが開示されている。この発光システムでは、被制御発光装置が、発光制御装置に、自身の充電状態に関する充電情報を無線で送信する第1の送信手段を有する。また、この発光システムでは、発光制御装置が、被制御発光装置から送信された充電情報を受信する受信手段と、撮像装置に対して充電の完了を通知する通知手段と、被制御発光装置に対して充電情報の送信を停止させる信号を送信する第2の送信手段と、撮像装置からの指示に応じて、被制御発光装置に発光命令を送信する第3の送信手段と、を有する。また、この発光システムでは、発光制御装置が、受信手段により、すべての被制御発光装置から充電が完了したことを示す充電情報を受信した場合、通知手段による通知を行うとともに、第2の送信手段により充電情報の送信を停止させる信号を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述した発光制御装置等の送信装置から被制御発光装置等の受信装置に対して発光命令等の指示を示す指示情報を無線通信により送信する場合、無線通信回路等の送信部を介して送信することが考えられる。この場合、送信装置が、何らかの指示が受け付けられた場合に、上記指示情報を生成して無線通信回路に伝送し、無線通信回路は該指示情報を解析して無線通信により送信可能な信号に変換してから受信装置に無線通信により送信する。このため、上記指示が受け付けられてから上記指示情報を送信するまでに、タイムラグが発生してしまう場合があった。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、上記指示情報を早期に送信することについては考慮されていない。
【0006】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、実行指示を受け付けてから受信装置に対する指示情報を生成して受信装置に送信する場合に比較して、該指示情報を早期に送信することができる送信装置、送信方法、及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の発明の送信装置は、受信装置に対する指示を示す指示情報が設定される設定部を備え、送信が指示された場合に前記受信装置に対して前記設定部に設定された指示情報を無線通信により送信する送信部と、実行指示が受け付けられた場合、前記設定部に設定された前記指示情報の送信を指示する送信指示処理を、前記送信部に対して行う処理部と、を備えている。
【0008】
一方、上記目的を達成するために、第2の発明の送信方法は、実行指示が受け付けられた場合、受信装置に対する指示を示す指示情報が設定される設定部を備え、送信が指示された場合に前記受信装置に対して前記設定部に設定された指示情報を無線通信により送信する送信部の前記設定部に設定された前記指示情報の送信を指示する送信指示処理を、前記送信部に対して行うものである。
【0009】
また、上記目的を達成するために、第3の発明の通信システムは、第1の発明の送信装置と、前記送信装置により送信された前記指示情報を受信する受信部、及び前記受信部により受信された前記指示情報により示される指示に応じた処理を実行する実行部を備えた受信装置と、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実行指示を受け付けてから受信装置に対する指示情報を生成して受信装置に送信する場合に比較して、該指示情報を早期に送信することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】各実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】各実施の形態に係る撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【
図3】第1の実施の形態に係る発光処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】第2の実施の形態に係る発光処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0013】
[第1の実施の形態]
まず、
図1を参照して、本実施の形態に係る通信システム10の構成を説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る通信システム10は、送信装置の一例としてのカメラ12、及び受信装置の一例としてのストロボ14を備えている。
【0014】
本実施の形態に係るカメラ12は、MCU(Micro Control Unit)20、無線通信回路32、撮像部38、及びレリーズボタン40を備えている。
【0015】
本実施の形態に係るMCU20は、カメラ12の全体的な動作を司るCPU(Central Processing Unit)22、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)24を備えている。また、MCU20は、CPU22による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)26、及びI/F(InterFace)28を備えている。そして、CPU22、ROM24、RAM26、及びI/F28の各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス30を介して互いに接続されている。
【0016】
本実施の形態に係る無線通信回路32は、不揮発性のメモリ34及び無線アンテナ36を備え、I/F28に接続されている。そして、無線通信回路32は、CPU22による制御によって、CPU22から入力された情報、及びメモリ34に記憶された情報等を、無線アンテナ36を介して、無線通信により送信する。
【0017】
また、無線通信回路32とCPU22とは、I/F28を介して、異なる2つの方式による情報の伝送が可能とされている。具体的には、無線通信回路32とCPU22とは、I/F28を介して、第1の方式として、SPI(Serial Peripheral Interface)を用いた方式による情報の伝送が可能とされている。また、無線通信回路32とCPU22とは、I/F28を介して、第1の方式より1回当りの通信量が少ない第2の方式として、1回の伝送当り1ビットの情報の伝送を行うGPIO(General Purpose Input/Output)を用いた方式による情報の伝送が可能とされている。
【0018】
なお、第1の方式として、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)やSCI(Serial Communication Interface)等のSPI以外を用いた他の方式を適用してもよい。また、第2の方式として、GPIO以外の1回の伝送当り1ビットの情報の伝送を行う他の方式を適用してもよい。
【0019】
本実施の形態に係る撮像部38は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像素子を備え、I/F28に接続されている。そして、撮像部38は、CPU22による制御によって、撮像対象とする被写体を撮像する。
【0020】
本実施の形態に係るレリーズボタン40は、撮影準備状態と撮影実行状態との2段階の押圧操作が検出可能に構成され、I/F28に接続されている。本実施の形態では、撮影準備状態とは、例えばレリーズボタン40が待機位置から中間位置(半押し位置)まで押下される状態を指す。また、本実施の形態では、撮影実行状態とは、レリーズボタン40が中間位置を超えた最終押下位置(全押し位置)まで押下される状態を指す。なお、以下では、レリーズボタン40が半押し位置まで押下された状態を「半押し状態」といい、レリーズボタン40が全押し位置まで押下された状態を「全押し状態」という。
【0021】
そして、レリーズボタン40は、半押し状態とされたことを検出した場合に、I/F28を介して半押し状態とされたことを示す半押し信号をCPU22に出力する。さらに、レリーズボタン40は、全押し状態とされたことを検出した場合に、I/F28を介して全押し状態とされたことを示す全押し信号をCPU22に出力する。そして、CPU22は、レリーズボタン40から半押し信号が入力された場合に、撮影準備指示(撮影の事前指示)を受け付けたと見なす。また、CPU22は、レリーズボタン40から全押し信号が入力された場合に、撮影実行指示を受け付けたと見なす。すなわち、CPU22は、ユーザによるレリーズボタン40の操作によって、撮影準備指示及び撮影実行指示を各々受け付ける。
【0022】
一方、本実施の形態に係るストロボ14は、MCU50、無線通信回路62、及び発光部66を備えている。
【0023】
本実施の形態に係るMCU50は、ストロボ14の全体的な動作を司るCPU52、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM54を備えている。また、MCU50は、CPU52による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM56、及びI/F58を備えている。そして、CPU52、ROM54、RAM56、及びI/F58の各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス60を介して互いに接続されている。
【0024】
本実施の形態に係る無線通信回路62は、無線アンテナ64を備え、I/F58に接続されている。そして、無線通信回路62は、無線アンテナ64を介して受信された情報を、I/F58を介してCPU52に出力する。
【0025】
本実施の形態に係る発光部66は、例えばキセノン管等の光源を備え、I/F58に接続されている。そして、発光部66は、CPU52による制御によって間欠的に発光する。
【0026】
次に、
図2を参照して、本実施の形態に係るカメラ12の作用を説明する。なお、
図2は、カメラ12の電源スイッチがオン状態とされた場合にCPU22によって実行される撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、本撮影処理プログラムはROM24に予めインストールされている。
【0027】
図2のステップ100で、CPU22は、撮影準備指示が受け付けられるまで待機する。すなわち、ユーザによるレリーズボタン40の操作によってレリーズボタン40が半押し状態とされると、本ステップ100の判定が肯定判定となり、ステップ102に移行する。
【0028】
ステップ102で、CPU22は、無線通信回路32を制御して搬送波の送信を開始することによって、ストロボ14との通信を確立する処理を行う。次のステップ104で、CPU22は、無線通信回路32を制御して、後述する発光指示情報の受信開始の指示を示す受信開始指示情報をストロボ14に送信する。
【0029】
次のステップ106で、CPU22は、ストロボ14に対する発光指示を示す発光指示情報を、上記第1の方式で無線通信回路32のメモリ34に記憶する処理を行うことによって、発光指示情報をメモリ34に設定する。ステップ108で、CPU22は、撮影実行指示が受け付けられるまで待機する。すなわち、ユーザによるレリーズボタン40の操作によってレリーズボタン40が全押し状態とされると、本ステップ108の判定が肯定判定となり、ステップ110に移行する。
【0030】
ステップ110で、CPU22は、無線通信回路32に対して、上記第2の方式で発光指示情報の送信を指示する。具体的には、例えば、CPU22は、GPIOをハイ(High)レベルからロー(Low)レベルにすることによって、無線通信回路32に対して発光指示情報の送信を指示する。無線通信回路32は、GPIOがハイレベルにされると、ステップ106の処理によってメモリ34に記憶された発光指示情報を、所定の送信間隔で所定の送信回数ストロボ14に送信する。この送信間隔及び送信回数は、ユーザにより設定されたカメラ12の撮影条件に関する設定等に応じて適宜定めればよい。このように、上記第2の方式で発光指示情報の送信を指示することで、上記第1の方式で発光指示情報の送信を指示する場合に比較して、早期に発光指示情報を送信することができる。
【0031】
次のステップ112で、CPU22は、撮像部38を制御して、被写体を撮影する。次のステップ114で、CPU22は、無線通信回路32を制御してステップ102で開始した搬送波の送信を終了する。また、CPU22は、GPIOをローレベルからハイレベルに戻す。次のステップ116で、CPU22は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定する。本実施の形態では、CPU22は、カメラ12の電源スイッチがオフ状態とされた場合に終了タイミングが到来したと判定する。CPU22は、この判定が否定判定となった場合はステップ100に戻る一方、肯定判定となった場合は本撮影処理を終了する。
【0032】
次に、
図3を参照して、本実施の形態に係るストロボ14の作用を説明する。なお、
図3は、カメラ12により送信された上記受信開始指示情報が受信された場合にCPU52によって実行される発光処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、本発光処理プログラムはROM54に予めインストールされている。
【0033】
図3のステップ150で、CPU52は、上記発光指示情報を受信するまで待機する。CPU52が上記ステップ110の処理によってカメラ12により送信された発光指示情報を、無線通信回路62を介して受信すると、本ステップ150が肯定判定となってステップ152に移行する。
【0034】
ステップ152で、CPU52は、発光部66を制御して発光部66を発光させる。次のステップ154で、CPU52は、次の発光指示情報を受信するまで待機する。CPU52が次の発光指示情報を、無線通信回路62を介して受信すると、本ステップ154が肯定判定となってステップ150に戻る。一方、本ステップ154での待機期間が、発光指示情報を受信する間隔の上限値として予め定められた期間を超えると本ステップ154での判定が否定判定となり、本発光処理を終了する。
【0035】
以上説明したように、本実施の形態では、MCU20は、撮影準備指示が受け付けられた場合に、無線通信回路62のメモリ34に発光指示情報を設定する。そして、MCU20は、撮影実行指示が受け付けられた場合に、無線通信回路62に対してGPIOを用いた方式でメモリ34に設定された発光指示情報の送信を指示する処理を行う。従って、撮影実行指示が受け付けられてから発光指示情報を生成してストロボ14に送信する場合に比較して、発光指示情報を早期に送信することができる。
【0036】
また、本実施の形態では、MCU20は、発光指示情報を送信していない間も搬送波を送信することによってストロボ14との通信を確立する処理を行っている。従って、搬送波を送信しない場合と比較して、カメラ12から送信された発光指示情報をストロボ14が受信する可能性を高めることができる。
【0037】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態に係る通信システム10の構成は、上記第1の実施の形態(
図1参照。)と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0038】
次に、
図2を参照して、本実施の形態に係るカメラ12の作用を説明する。なお、本実施の形態に係る撮影処理は、上記第1の実施の形態に係る撮影処理とはステップ106の処理のみが異なるため、ここではステップ106の処理のみについて説明する。
【0039】
ステップ106で、CPU22は、ストロボ14に対する発光指示を示す発光指示情報を、上記第1の方式で無線通信回路32のメモリ34に記憶する処理を行うことによって、発光指示情報をメモリ34に設定する。本実施の形態では、CPU22は、ストロボ14の発光回数及び発光間隔を発光指示情報のペイロードに含めて、発光指示情報をメモリ34に設定する。
【0040】
次に、
図4を参照して、本実施の形態に係るストロボ14の作用を説明する。なお、
図4は、カメラ12により送信された上記受信開始指示情報が受信された場合にCPU52によって実行される発光処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、本発光処理プログラムはROM54に予めインストールされている。なお、
図4における
図3と同一の処理を実行するステップについては
図3と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。また、本実施の形態では、錯綜を回避するために、本発光処理の実行開始時に後述するカウンタが0(零)に初期化されるものとして説明する。
【0041】
図4のステップ151で、CPU52は、ステップ150で受信された発光指示情報のペイロードから発光回数及び発光間隔を取得する。ステップ156で、CPU52は、発光回数を数えるためのカウンタを1だけインクリメント(カウンタ←カウンタ+1)する。
【0042】
ステップ158で、CPU52は、カウンタがステップ151で取得された発光回数以上であるか否かを判定し、この判定が否定判定となった場合は、ステップ160に移行する。ステップ160で、CPU52は、ステップ151で取得された発光間隔の間、待機してステップ152に戻る。
【0043】
一方、CPU52は、ステップ158の判定が肯定判定となった場合は、本発光処理を終了する。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態では、カメラ12は、発光指示情報のペイロードに、発光回数及び発光間隔を含めて、発光指示情報をストロボ14に送信している。そして、ストロボ14は、発光指示情報を受信すると、発光指示情報のペイロードに含まれる発光間隔及び発光回数で発光部66を発光させる。従って、ストロボ14がカメラ12により送信された発光指示情報を1度受信できれば、設定された発光回数及び発光間隔で発光することができる。すなわち、他の無線通信を行う無線通信装置による干渉に起因して、複数回送信された発光指示情報のうちのいくつかをストロボ14が受信できなかった場合でも、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0045】
なお、上記各実施の形態において、カメラ12は、レリーズボタン40が半押し状態とされた状態が所定期間以上(例えば3秒以上)継続した場合は、搬送波の送信を禁止することによって、搬送波の送信を停止してもよい。
【0046】
また、上記各実施の形態において、カメラ12は、周囲の通信可能範囲内に存在する無線通信を行う通信機器の検出を試み、ストロボ14以外に通信機器が検出されなかった場合には、搬送波を送信しなくてもよい。この場合、例えば、CPU22が無線通信回路32を介して周囲の通信機器を検出するための検出指示情報を送信して、周囲の通信機器を検出する形態が例示される。
【0047】
さらに、この形態例において、ストロボ14が複数の通信規格による無線通信が可能な場合、カメラ12は、ストロボ14との無線通信に用いる通信規格以外の通信規格については、検出指示情報のみを送信可能に構成されていてもよい。
【0048】
また、上記各実施の形態では、撮影準備指示が受け付けられた場合に、無線通信回路32のメモリ34に発光指示情報を設定する場合について説明したが、これに限定されない。撮影準備指示の受け付けの有無とは無関係に、無線通信回路32のメモリ34に発光指示情報を予め設定しておく形態としてもよい。また、メモリ34が揮発性のメモリである場合、例えばカメラ12の電源がオン状態とされた場合にメモリ34に発光指示情報を設定する形態も例示される。
【0049】
また、上記第2の実施の形態では、発光回数及び発光間隔が発光指示情報に含まれる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、発光回数及び発光間隔をストロボ14に予め設定しておく形態としてもよい。
【0050】
また、上記各実施の形態では、本発明をカメラ12及びストロボ14の無線通信に適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、本発明を家庭用ゲーム機器のコントローラ、及び家庭用ゲーム機器の本体等の他の送信装置及び受信装置の無線通信に適用する形態としてもよい。
【0051】
また、上記各実施の形態では、各種プログラムがROM24及びROM54に予めインストールされている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各種プログラムが、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記憶媒体に格納されて提供される形態、又はネットワークを介して提供される形態としてもよい。
【0052】
その他、上記各実施の形態で説明した通信システムの構成(
図1参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0053】
また、上記各実施の形態で説明した各種処理の流れ(
図2~
図4参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0054】
10 通信システム
12 カメラ
14 ストロボ
20 MCU
22 CPU
24 ROM
32 無線通信回路
34 メモリ
50 MCU
52 CPU
54 ROM
62 無線通信回路
66 発光部
【手続補正書】
【提出日】2022-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送波を用いて受信装置との通信を確立し、送信が指示された場合に前記受信装置に対して指示情報を送信する送信部と、
実行指示が受け付けられた場合、前記指示情報の送信を指示する処理を前記送信部に対して行う処理部と、
を備え、
前記処理部は、前記実行指示が受け付けられるより前に前記搬送波の送信を前記送信部に開始させる
送信装置。
【請求項2】
前記処理部は、所定の条件において前記送信部に前記搬送波の送信を停止させる
請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記実行指示が受け付けられる前に事前指示が所定期間継続して受け付けられた場合に、前記送信部に前記搬送波の送信を停止させる
請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記送信部に前記搬送波を送信させる前に前記受信装置の検出を行い、
前記送信部は、前記処理部により複数の前記受信装置が検出されなかった場合には搬送波の送信を行わない
請求項1に記載の送信装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の送信装置は、搬送波を用いて受信装置との通信を確立し、送信が指示された場合に前記受信装置に対して指示情報を送信する送信部と、実行指示が受け付けられた場合、前記指示情報の送信を指示する処理を前記送信部に対して行う処理部と、を備え、前記処理部は、前記実行指示が受け付けられるより前に前記搬送波の送信を前記送信部に開始させる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】