(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175468
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】バンプの配設方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20221117BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20221117BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
H01L21/92 604Z
H01L23/12 Z
H05K3/34 505A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081859
(22)【出願日】2021-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100202496
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿角 剛二
(74)【代理人】
【識別番号】100202692
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 吉文
(72)【発明者】
【氏名】言水 志信
【テーマコード(参考)】
5E319
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AA07
5E319BB04
5E319CC33
5E319GG15
(57)【要約】
【課題】基板の表面の所定位置に複数のバンプを容易に配設することができるバンプの配設方法を提供する。
【解決手段】表面に電極を備えた複数のデバイスが分割予定ラインによって区画された表面を備えた基板の該電極にバンプを配設するバンプの配設方法であって、基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、デバイスの電極に配設されるバンプの位置及びバンプの大きさに対応する複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、基板の表面をプレートに配設されたバンプに対面させてデバイスの電極にバンプを接合する接合工程と、該基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、を含み構成される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に電極を備えた複数のデバイスが分割予定ラインによって区画された表面を備えた基板の該電極にバンプを配設するバンプの配設方法であって、
基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、
デバイスの電極に配設されるバンプの位置及びバンプの大きさに対応する複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、
該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、
基板の表面をプレートに配設されたバンプに対面させてデバイスの電極にバンプを接合する接合工程と、
該基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、
を含み構成されるバンプの配設方法。
【請求項2】
該接合工程において、基板又はサブストレートを介して超音波を付与し該デバイスの電極にバンプを超音波接合する請求項1に記載のバンプの配設方法。
【請求項3】
該バンプ配設工程において、該プレートの表面に複数のバンプを散布してバンプを貫通孔に配設し、仮止めされなかったバンプを振るい落とす請求項1、又は2に記載のバンプの配設方法。
【請求項4】
基板の表面にバンプを配設するバンプの配設方法であって、
基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、
基板に配設されるバンプの所定位置及びバンプの大きさに対応して複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、
該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、
基板の表面の該所定位置にプレートに配設されたバンプを接合する接合工程と、
基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、
を含み構成されるバンプの配設方法。
【請求項5】
該接合工程において、該粘着層の粘着力より強い粘着力の両面テープを予め基板の表面に配設しておき、バンプを基板に接合する請求項4に記載のバンプの配設方法。
【請求項6】
該バンプ配設工程において、該プレートの表面に複数のバンプを散布してバンプを貫通孔に配設し、仮止めされなかったバンプを振るい落とす請求項4、又は5に記載のバンプの配設方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の表面にバンプを配設するバンプの配設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IC、LSI等のデバイスの電極を配線基板の電極に配設し、デバイスの裏面を樹脂でモールドすると共に、配線基板の電極にバンプと称する突起状の電極を配設して表面にバンプを備えるパッケージ基板が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配線基板の電極にバンプを配設する際には、該電極とバンプとの間にフラックスを介してバンプを接合する必要があり、一枚の基板上に形成された無数の電極に対してこれに対応するバンプを接合するためには、相当な時間を要し、煩に堪えないという問題がある。
【0005】
また、例えば、パッケージ基板の裏面に研削加工を施す等の加工条件を検証する場合、ダミーの基板を使用することが一般的に行われているが、デバイスが形成されていないダミーの基板に、デバイスが形成された実際のパッケージ基板と同じ配置でバンプを配設することは、相当な時間を要して煩に堪えないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、基板の表面の所定位置に複数のバンプを容易に配設することができるバンプの配設方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、表面に電極を備えた複数のデバイスが分割予定ラインによって区画された表面を備えた基板の該電極にバンプを配設するバンプの配設方法であって、基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、デバイスの電極に配設されるバンプの位置及びバンプの大きさに対応する複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、基板の表面をプレートに配設されたバンプに対面させてデバイスの電極にバンプを接合する接合工程と、該基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、を含み構成されるバンプの配設方法が提供される。
【0008】
該接合工程において、基板又はサブストレートを介して超音波を付与し該デバイスの電極にバンプを超音波接合することが好ましい。また、該バンプ配設工程において、該プレートの表面に複数のバンプを散布してバンプを貫通孔に配設し、仮止めされなかったバンプを振るい落とすことが好ましい。
【0009】
また、本発明によれば、基板の表面にバンプを配設するバンプの配設方法であって、基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、基板に配設されるバンプの所定位置及びバンプの大きさに対応して複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、基板の表面の該所定位置にプレートに配設されたバンプを接合する接合工程と、基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、を含み構成されるバンプの配設方法が提供される。
【0010】
該接合工程において、該粘着層の粘着力より強い粘着力の両面テープを予め基板の表面に配設しておき、バンプを基板に接合することが好ましい。また、該バンプ配設工程において、該プレートの表面に複数のバンプを散布してバンプを貫通孔に配設し、仮止めされなかったバンプを振るい落とすことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のバンプの配設方法は、表面に電極を備えた複数のデバイスが分割予定ラインによって区画された表面を備えた基板の該電極にバンプを配設するバンプの配設方法であって、基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、デバイスの電極に配設されるバンプの位置及びバンプの大きさに対応する複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、基板の表面をプレートに配設されたバンプに対面させてデバイスの電極にバンプを接合する接合工程と、該基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、を含み構成されるので、表面に電極を備えた複数のデバイスが分割予定ラインによって区画された表面を備えた基板の電極に対して、複数のバンプを一括して接合して配設することが可能となり、基板の電極に対して、個々にバンプを接合しなければならず、煩に堪えないという問題が解消する。
【0012】
また、本発明のバンプの配設方法は、基板の表面にバンプを配設するバンプの配設方法であって、基板の大きさに対応する粘着層を有するサブストレートを準備するサブストレート準備工程と、基板に配設されるバンプの所定位置及びバンプの大きさに対応して複数の貫通孔が形成されバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程と、該サブストレートの粘着層に該プレートを載置すると共にバンプを該プレートに形成された複数の貫通孔に配設し該粘着層に仮止めするバンプ配設工程と、基板の表面の該所定位置にプレートに配設されたバンプを接合する接合工程と、基板から該サブストレートと該プレートとを除去する除去工程と、を含み構成されるので、バンプを一括して基板の表面の所定位置に配設することが可能になり、基板の表面の所定位置にバンプを配設することが煩に堪えないという問題が解消し、例えばダミーの基板を用いて加工条件を検討する際の実験を効率よく実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第一の実施形態においてバンプが配設される基板の斜視図である。
【
図2】サブストレート準備工程によって準備されるサブストレートの斜視図である。
【
図3】プレート準備工程によって準備されるプレートの斜視図である。
【
図4】バンプ配設工程において、バンプをプレート上に配設する態様を示す斜視図である。
【
図5】プレート上からプレートの粘着層に仮止めされなかったバンプを振るい落とす態様を示す斜視図である。
【
図6】接合工程において、プレート上に基板を位置付ける態様を示す斜視図である。
【
図7】接合工程において、基板の電極にバンプを接合する態様を示す斜視図である。
【
図8】基板の電極上にバンプが接合された状態を示す斜視図である。
【
図9】第二の実施形態においてバンプが配設されるダミーの基板、及び該基板上に粘着層として配設される両面テープの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に基づいて構成されるバンプの配設方法に係る実施形態について添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
【0015】
本実施形態のバンプの配設方法を説明するに際し、まず、表面に電極を備えた複数のデバイスが分割予定ラインによって区画された表面を備えた基板に対してデバイスの電極にバンプを配設する第一の実施形態について説明する。
【0016】
図1には、本実施形態によってバンプが配設される基板10が示されている。基板10は、複数のデバイス12が分割予定ライン14によって区画された表面10aを備えたパッケージ基板である。図中の右上方側にその一部を拡大して示すように、該デバイス12の表面12aには複数の電極16(図示の実施形態では6個)が形成されている。
【0017】
上記の基板10のデバイス12の電極16のそれぞれにバンプを配設するバンプの配設方法を実施するに当たり、まず、
図2に示すようなサブストレート20を準備するサブストレート準備工程を実施する。なお、本実施形態において使用されるバンプは、直径が約100μmの導電性の球体であり、例えば、はんだ、金等によって形成される。サブストレート20の表面20aの粘着領域21には、基板10の大きさに対応する大きさの粘着層22が形成されている。粘着層22は、サブストレート20の表面20aに予め糊剤を塗布して形成するか、又は粘着シートを貼着して形成される。
図2に示すように、サブストレート20は、
図1に基づき説明した基板10よりも大きい寸法の板状の部材で形成され、樹脂、金属等により形成することが可能である。なお、上記した基板10に対応する大きさの粘着層22とは、必ずしも精密に基板10の寸法と一致することを条件とするものではなく、基板10よりも大きい寸法で形成されることも含まれる。また、サブストレート20は、基板10よりも大きい寸法で形成されることに限定されず、基板10と一致する寸法であって、基板10の表面10aの全面が粘着層22であってもよい。
【0018】
上記したサブストレート準備工程と前後して、上記のデバイス12の電極16に配設されるバンプの位置及び大きさに対応して複数の貫通孔が形成された、上記のバンプの高さを超えない厚みのプレートを準備するプレート準備工程を実施する。より具体的には、
図3に示すようなプレート30であり、該プレート30には、上記した基板10に形成されたデバイス12の表面12aに形成された電極16に対応する位置に、図中上方に一部を拡大して示すような貫通孔32が形成されている。該プレート30の外形寸法は、上記のサブストレート20の外形寸法と一致する大きさで形成されており、貫通孔32が形成されるバンプ配設領域31は、基板10の寸法に対応している。該プレート30の厚みは、上記のバンプの直径よりも小さい寸法で形成されており、例えば、60μmの厚みで形成されている。貫通孔32の直径は、上記のバンプが収容される大きさであり、バンプの直径よりも大きい寸法、例えば110-120μm程度で形成されている。
【0019】
上記したサブストレート20とプレート30を準備したならば、サブストレート20の表面20aに、プレート30を載置する。このとき、プレート30において貫通孔32が形成されたバンプ配設領域31が、サブストレート20の粘着層22上に位置付けられることが重要である。本実施形態では、サブストレート20とプレート30が同一の寸法で形成されており、
図4に示すように、サブストレート20にプレート30を重ねるように載置したとき、粘着層22が形成された粘着領域21上に貫通孔32が形成されたバンプ配設領域31が位置付けられるようになっている。そして、サブストレート20上にプレート30を載置すると共に、上記したバンプ100を、上記のプレート30の貫通孔32に配設する量よりも十分に多い量だけ用意し、例えばスコップのような道具を使用してプレート30上に振りかける。
【0020】
図5に示すように、プレート30上に対し、十分な量で振りかけられたバンプ100は、プレート30のバンプ配設領域31に形成されている複数の貫通孔32に収容されて、
図5の下方に一部を、拡大した断面で示すように、貫通孔32の底部を構成するサブストレート20の粘着層22に付着して仮止めされる(バンプ配設工程)。本実施形態では、
図5の上方に示すように、サブストレート20とプレート30に対して振動(図中V1で示す)を付与することにより、より確実にプレート30上の全ての貫通孔32に対してバンプ100が配設されるようになっており、当該振動V1を付与することで、該貫通孔32に配設されずに粘着層22に仮止めされなかったバンプ100がプレート30上から外側に振るい落とされる。なお、バンプ100をプレート30上から振るい落とす際には、プレート30を傾斜させることが好ましい。
【0021】
上記したようにバンプ配設工程を実施したならば、
図6に示すように、予め用意していた基板10を反転して、裏面10b側を上方に、デバイス12が形成された表面10a側を下方に向け、プレート30のバンプ配設領域31に位置付けてプレート30に配設されたバンプ100に対面させる。図に示すように、プレート30のバンプ配設領域31は基板10と対応しており、バンプ配設領域31に配設されたバンプ100が、基板10の各デバイス12上の電極16に対応する所定位置に配設されていることから、基板10上のデバイス12の表面12aに形成された電極16は、バンプ配設領域31に配設された各バンプ100と重なる位置に位置付けられる。なお、このようにプレート30に基板10を対面させる際には、基板10の表面10a上、又はプレート30上に配設されたバンプ100上に、図示を省略するフラックスを塗布しておくことが好ましい。上記したように、プレート30のバンプ100上に基板10の表面10aを対面させたならば、図示を省略する接合手段を使用して、基板10上のデバイス12の電極16にバンプ100を接合する(接合工程)。
【0022】
上記の接合工程における接合手段は、例えば、図示を省略する超音波溶着機を採用し、
図7に示すように、基板10の裏面10b側から超音波振動V2を付与することで実現することができる。該超音波振動V2により、基板10上のデバイス12に形成された電極16とプレート30に配設されたバンプ100との当接部に摩擦熱を生じさせて両者を溶着して接合する。なお、超音波振動V2を付与する場合、上記した基板10の裏面10b側から付与することに限定されず、サブストレート20の裏面側から付与するようにしてもよい。ただし、サブストレート20の裏面側から超音波振動V2を付与する場合、サブストレート20の粘着層22の作用により超音波振動V2が減衰されてしまうことから、基板10の裏面10b側から超音波振動V2を付与することがより好ましい。また、基板10上のデバイス12の電極16にバンプ100を接合する具体的な手段としては、上記の超音波溶着機によって実現することに限定されず、例えば、加圧することによってバンプ100をデバイス12の電極16に接合するようにしてもよい。
【0023】
上記した接合工程を実施したならば、基板10の表面10aからサブストレート20とプレート30とを剥離して除去する除去工程を実施する。該除去工程を実施することにより、
図8に示すように、電極16上にバンプ100が接合されたデバイス12を含む基板10の表面10aが露出した状態となる。なお、サブストレート20に形成する粘着層22の粘着力は、該除去工程において、電極16に接合されたバンプ100が電極から離反することなく、粘着層22から容易に離反する程度の粘着力に設定される。
【0024】
上記した実施形態によれば、表面12aに電極16を備えた複数のデバイス12が分割予定ライン14によって区画された表面10aを備えた基板10の電極16に対して、複数のバンプ100を一括して接合して配設することが可能となり、基板10の電極16に対して、個々にバンプを接合しなければならず、煩に堪えないという問題が解消する。
【0025】
上記した実施形態に加え、本願発明に基づいて構成されたバンプの配設方法の第二の実施形態について説明する。
【0026】
パッケージ基板の裏面に研削加工を施す等の加工条件を検証する場合、実際にデバイスが形成された高価なパッケージ基板を使用せず、デバイスは形成されていないが、該実際のパッケージ基板と同一の素材で形成されたダミーの基板を使用して、実際の基板10と同様にバンプを配設して加工条件の検証を実施する。以下に説明する第二の実施形態は、このようなダミーの基板に対するバンプの配設方法である。
【0027】
第二の実施形態を実施するに際しては、
図1に基づき説明したデバイス12が形成された基板10に替えて、
図9に示すように、デバイス12が形成されていない点で基板10と相違するダミーの基板40を準備しておく。そして、
図2を参照しながら説明したサブストレート準備工程と、
図3を参照しながら説明したプレート準備工程と、
図4、
図5に基づき説明したバンプ配設工程を実施してサブストレート20の粘着層22に仮止めされなかったバンプ100を振るい落とす。そして、ダミーの基板40の表面40a側の所定位置に、該プレート30に配設されたバンプ100を接合する接合工程を実施する。該所定位置とは、
図1に基づいて説明した実際の基板10のデバイス12上に形成された電極16に対応する位置である。ここで、本実施形態の接合工程を実施するに際し、該ダミーの基板40の表面40aには、
図9に示すように、例えば、両面テープを貼着して形成した粘着層50を形成しておく。
【0028】
上記の接合工程では、ダミーの基板40の両面テープ50側を、上記のプレート30のバンプ配設領域31に向けて貼り付け、基板40の表面40a側の所定位置にプレート30に配設されたバンプ100を接合する。該接合工程の後は、第一の実施形態と同様に、基板40から、サブストレート20と共にプレート30を剥離して除去する(除去工程)。基板40の表面40aに形成される粘着層50の粘着力は、サブストレート20に形成される粘着層22の粘着力よりも強い粘着力とされていることから、サブストレート20の粘着層22に仮止めされたバンプ100は、確実に基板40の表面40aにおいて電極16の位置に対応する所定位置に接合される。なお、上記した基板40の表面40aに形成される粘着層50は、両面テープによって形成されることに限定されず、糊剤を塗布することによって形成されていてもよい。
【0029】
上記した第二の実施形態によれば、バンプ100を一括してダミーの基板40の表面40aの所定位置に配設することが可能になることから、基板40の表面40a上の所定位置にバンプ100を配設することが煩に堪えないという問題が解消し、ダミーの基板40を用いて加工条件を検討する実験を効率よく実施することができる。さらに、本実施形態のダミーの基板40のように、表面40aに粘着層50を形成するようにすることで、フラックス等を使用した接合促進のための薬剤を塗布する必要がなくなり、効率的にダミーの基板40を製作することが可能になる。
【符号の説明】
【0030】
10:基板
10a:表面
10b:裏面
12:デバイス
12a:表面
14:分割予定ライン
16:電極
20:サブストレート
20a:表面
21:粘着領域
22:粘着層
30:プレート
31:バンプ配設領域
32:貫通孔
40:基板(ダミー)
40a:表面
50:粘着層(両面テープ)
100:バンプ