IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスケーハイニックス株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176916
(43)【公開日】2022-11-30
(54)【発明の名称】イメージセンシング装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20221122BHJP
   H04N 5/369 20110101ALI20221122BHJP
   H04N 5/357 20110101ALI20221122BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H04N5/369
H04N5/357 200
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022080054
(22)【出願日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0063468
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ キョンイン
(72)【発明者】
【氏名】キム ウォンジン
(72)【発明者】
【氏名】オ フンサン
(72)【発明者】
【氏名】ホン ソンジュ
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA06
4M118CA03
4M118CA22
4M118CA34
4M118CA35
4M118EA14
4M118FA06
4M118FA27
4M118GC08
4M118GC14
4M118GD03
4M118GD04
5C024CX01
5C024EX43
5C024EX52
5C024GX01
5C024GX03
5C024GY31
(57)【要約】
【課題】エアグリッド構造を含むイメージセンサにおいて、エアの圧力上昇時にエアグリッド構造の安定性が高いイメージセンシング装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るイメージセンシング装置100は、それぞれが入射光の強さに対応するピクセル信号を生成する複数のピクセルを含むピクセルアレイ110と、それぞれが複数のピクセルのうち互いに隣接するピクセル間の境界とオーバーラップするように配置され、エア層240を含む複数のグリッド構造210と、を含み、複数のグリッド構造210それぞれは、十字形状(cross shape)を有することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが入射光の強さに対応するピクセル信号を生成する複数のピクセルを含むピクセルアレイと、
それぞれが前記複数のピクセルのうち互いに隣接するピクセル間の境界とオーバーラップするように配置され、エア層を含む複数のグリッド構造と、
を含み、
前記複数のグリッド構造それぞれは十字形状(cross shape)を有する、イメージセンシング装置。
【請求項2】
前記グリッド構造は、第1方向に沿って延びる水平延長領域、および前記第1方向に垂直な第2方向に沿って延びる垂直延長領域を含む、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項3】
前記グリッド構造は、前記水平延長領域と前記垂直延長領域が交差する中心領域を含み、
前記中心領域は、前記ピクセルの頂点のうちいずれか1つとオーバーラップする、請求項2に記載のイメージセンシング装置。
【請求項4】
前記頂点から前記水平延長領域が延びる延長長さは、前記ピクセルの1辺の長さよりは小さく、
前記頂点から前記垂直延長領域が延びる延長長さは、前記ピクセルの1辺の長さよりは小さい、請求項3に記載のイメージセンシング装置。
【請求項5】
前記ピクセルは、第1斜線方向に対向する第1頂点対と、前記第1斜線方向とは異なる第2斜線方向に対向する第2頂点対と、を含み、
前記複数のグリッド構造は、前記第1頂点対と前記第2頂点対のうちいずれか1つとオーバーラップし、他の1つとはオーバーラップしない、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項6】
前記グリッド構造とオーバーラップする頂点から前記グリッド構造が延びる延長長さは、前記ピクセルの1辺の長さの半分よりは大きい、請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項7】
前記ピクセルアレイは、レッド、ブルーおよびグリーンのうちいずれか1つに対応するカラーピクセルが2×2のマトリクス状に配列されたカラーマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記カラーマトリクスの中心および前記カラーマトリクスの頂点とオーバーラップする、請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項8】
前記ピクセルアレイは、レッド、ブルーおよびグリーンのうちいずれか1つに対応するカラーピクセルが2×2のマトリクス状に配列されたカラーマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記カラーマトリクスの辺それぞれの中点とオーバーラップする、請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項9】
前記ピクセルアレイは、レッドピクセル、ブルーピクセルおよびグリーンピクセルがベイヤーパターン(bayer pattern)で配列されたベイヤーパターンマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記ベイヤーパターンマトリクスの中心および前記ベイヤーパターンマトリクスの頂点とオーバーラップする、請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項10】
前記ピクセルアレイは、レッドピクセル、ブルーピクセルおよびグリーンピクセルがベイヤーパターンで配列されたベイヤーパターンマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記ベイヤーパターンマトリクスの辺それぞれの中点とオーバーラップする、請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項11】
前記ピクセルは、第1~第4頂点を含み、
前記複数のグリッド構造は、前記第1~前記第4頂点それぞれとオーバーラップする、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項12】
前記グリッド構造とオーバーラップする前記第1~前記第4頂点のうちいずれか1つから前記グリッド構造が延びる延長長さは、前記ピクセルの1辺の長さの半分よりは小さい、請求項11に記載のイメージセンシング装置。
【請求項13】
前記ピクセルアレイは、オートフォーカシングのための位相差検出を行うPDAF(phase detection auto focus)ピクセルが2×2のマトリクス状に配列された第1PDAFマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記第1PDAFマトリクスの頂点とオーバーラップし、
前記グリッド構造とオーバーラップする前記頂点のうちいずれか1つから前記グリッド構造が延びる延長長さは、前記ピクセルの1辺の長さの半分よりは大きい、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項14】
前記ピクセルアレイは、オートフォーカシングのための位相差検出を行うPDAFピクセルが1×2のマトリクス状に配列された第2PDAFマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記第2PDAFマトリクスの頂点とオーバーラップし、
前記グリッド構造とオーバーラップする前記頂点のうちいずれか1つから前記グリッド構造が一側方向に延びる延長長さは、前記ピクセルの1辺の長さの半分よりは小さい、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項15】
前記ピクセルアレイは、オートフォーカシングのための位相差検出を行うPDAFピクセルが1×2のマトリクス状に配列された第2PDAFマトリクスを含み、
前記複数のグリッド構造は、前記第2PDAFマトリクスの上辺または下辺の中点とオーバーラップする中心領域を含み、この際、前記第2PDAFマトリクスの中心に向かって延びないグリッド構造を含む、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項16】
前記ピクセルアレイは、前記ピクセルアレイの中心を基準として斜線方向に離隔して配置される斜線エッジ領域、前記ピクセルアレイの前記中心を基準として水平方向に離隔して配置される水平エッジ領域、および前記ピクセルアレイの前記中心を基準として垂直方向に離隔して配置される垂直エッジ領域を含み、
前記斜線エッジ領域に含まれたグリッド構造の延長長さは、前記水平エッジ領域または前記垂直エッジ領域に含まれたグリッド構造の延長長さよりは小さく、
前記延長長さは、前記グリッド構造がオーバーラップするピクセルの頂点から前記グリッド構造が延びる長さである、請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項17】
入射光の強さに対応するピクセル信号を生成し、第1~第4頂点を含むピクセルと、
それぞれが前記第1~第4頂点のうちいずれか1つとオーバーラップするように配置され、エア層を含む複数のグリッド構造と、
を含み、
前記複数のグリッド構造それぞれは十字形状を有する、イメージセンシング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに隣接するように配置されるカラーフィルタを含むイメージセンシング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンシング装置は、光に反応する光感知半導体物質の性質を用いて光学イメージをキャプチャ(capture)する装置である。自動車、医療、コンピュータおよび通信などの産業の発展に伴い、スマートフォン、デジタルカメラ、ゲーム機器、モノのインターネット(Internet of Things)、ロボット、セキュリティ用カメラ、医療用マイクロカメラなどのような多様な分野において、高性能(high-performance)イメージセンシング装置に対する需要が増大している。
【0003】
イメージセンシング装置は、大きく、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンシング装置と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンシング装置に区分することができる。CCDイメージセンシング装置は、CMOSイメージセンシング装置に比べて、さらに良いイメージ品質を提供するが、さらに大きい大きさで実現され、さらに多い電力を消費する傾向がある。これに対し、CMOSイメージセンシング装置は、CCDイメージセンシング装置に比べて、さらに小さい大きさで実現されることができ、さらに少ない電力を消費する。また、CMOSイメージセンシング装置は、CMOS製造技術を用いて製造されるため、光感知素子および信号処理回路を単一チップに統合することができ、これにより、安価で小型のイメージセンシング装置を生産することができる。このことから、CMOSイメージセンシング装置は、モバイル装置を含む多くのアプリケーションのために開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の技術的思想は、エアグリッド構造を含むイメージセンサにおいて、エアの圧力上昇時にエアグリッド構造の安定性が高いイメージセンシング装置を提供することができる。
【0005】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していないまた他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明らかに理解できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示される本発明の一実施形態に係るイメージセンシング装置は、それぞれが入射光の強さに対応するピクセル信号を生成する複数のピクセルを含むピクセルアレイと、それぞれが前記複数のピクセルのうち互いに隣接するピクセル間の境界とオーバーラップするように配置され、エア層を含む複数のグリッド構造と、を含み、前記複数のグリッド構造それぞれは、十字形状(cross shape)を有することができる。
【0007】
本発明の他の実施形態に係るイメージセンシング装置は、入射光の強さに対応するピクセル信号を生成し、第1~第4頂点を含むピクセルと、それぞれが前記第1~第4頂点のうちいずれか1つとオーバーラップするように配置され、エア層を含む複数のグリッド構造と、を含み、前記複数のグリッド構造それぞれは、十字形状を有することができる。
【発明の効果】
【0008】
本明細書に開示される実施形態によると、エアグリッドの脆弱ポイントに加えられる圧力を分散させることで、脆弱ポイントでのポッピング(popping)を効果的に防止することができる。
【0009】
また、エアグリッドを十字形状に実現することで、工程過程で形態的安定性が維持されることができる。
この他に、本明細書により、直接的または間接的に把握される多様な効果が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るイメージセンシング装置を示したブロック図である。
図2図1に示されたピクセルアレイの一実施形態を示した図である。
図3図1に示されたピクセルアレイの他の実施形態を示した図である。
図4a図2の第1切断線または図3の第3切断線に沿ってピクセルアレイを切断した断面の一例を示した図である。
図4b図2の第1切断線または図3の第3切断線に沿ってピクセルアレイを切断した断面の他の例を示した図である。
図5a図2に表示された第2切断線に沿った断面の一実施形態を示した図である。
図5b図2に表示された第2切断線に沿った断面の他の実施形態を示した図である。
図6a図3に表示された第3切断線に沿った断面の一実施形態を示した図である。
図6b図3に表示された第3切断線に沿った断面の他の実施形態を示した図である。
図7】クワッドピクセル構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図8】クワッドピクセル構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される他の実施形態を示した図である。
図9】クワッドピクセル構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第2グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図10】ベイヤーパターン構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図11】ベイヤーパターン構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される他の実施形態を示した図である。
図12】ベイヤーパターン構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第2グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図13】PDAFピクセルを含むピクセルアレイにおいて、グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図14a】PDAFピクセルを含むピクセルアレイにおいて、グリッド構造が配置される他の実施形態を示した図である。
図14b】PDAFピクセルを含むピクセルアレイにおいて、グリッド構造が配置されるまた他の実施形態を示した図である。
図15】ピクセルアレイにおいて、ピクセルの位置に応じてグリッド構造の形状が可変する実施形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して多様な実施形態が説明される。しかし、本開示は、特定の実施形態に限定されず、実施形態の多様な変更(modification)、等価物(equivalent)、および/または代替物(alternative)を含むものと理解しなければならない。本開示の実施形態は、本開示により直間接的に認識可能な多様な効果を提供することができる。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るイメージセンシング装置を示したブロック図である。
図1を参照すると、イメージセンシング装置100は、ピクセルアレイ(pixel array)110、行ドライバ(row driver)120、相関二重サンプラ(Correlate Double Sampler;CDS)130、アナログ-デジタルコンバータ(Analog-Digital Converter;ADC)140、出力バッファ(output buffer)150、列ドライバ(column driver)160およびタイミングコントローラ(timing controller)170を含むことができる。ここで、イメージセンシング装置100の各構成は例示的なものにすぎず、必要に応じて少なくとも一部の構成が追加または省略されてもよい。
【0013】
ピクセルアレイ110は、複数の行(rows)および複数の列(columns)に配列された複数の単位ピクセルを含むことができる。一実施形態において、複数の単位ピクセルは、行および列を含む2次元ピクセルアレイに配列されることができる。他の実施形態において、複数の単位イメージピクセルは、3次元ピクセルアレイに配列されることができる。複数の単位ピクセルは、単位ピクセル単位でまたはピクセルグループ単位で光信号を電気的信号に変換することができ、ピクセルグループ内の単位ピクセルは、少なくとも特定の内部回路を共有することができる。ピクセルアレイ110は、行ドライバ120から行選択信号、ピクセルリセット信号および伝送信号などを含む駆動信号を受信することができ、駆動信号により、ピクセルアレイ110の当該単位ピクセルは、行選択信号、ピクセルリセット信号および伝送信号に対応する動作を行うように活性化されることができる。
【0014】
行ドライバ120は、タイミングコントローラ170により供給される命令および制御信号に基づいて、当該行に含まれた単位ピクセルに対して特定の動作を行うようにピクセルアレイ110を活性化することができる。一実施形態において、行ドライバ120は、ピクセルアレイ110の少なくとも1つの行に配列された少なくとも1つの単位ピクセルを選択することができる。行ドライバ120は、複数の行のうち少なくとも1つの行を選択するために行選択信号を生成することができる。行ドライバ120は、選択された少なくとも1つの行に対応するピクセルに対して、ピクセルリセット信号および伝送信号を順次イネーブルさせることができる。これにより、選択された行のピクセルそれぞれから生成されるアナログ形態の基準信号と画像信号が相関二重サンプラ130に順次伝達されることができる。ここで、基準信号は、単位ピクセルのセンシングノード(例えば、フローティング拡散ノード)がリセットされた際に、相関二重サンプラ130に提供される電気的信号であり、画像信号は、単位ピクセルにより生成された光電荷がセンシングノードに蓄積された際に、相関二重サンプラ130に提供される電気的信号であってもよい。ピクセル固有のリセットノイズ(reset noise)を示す基準信号、および入射光の強さを示す画像信号は、ピクセル信号と称することができる。
【0015】
CMOSイメージセンサは、2つのサンプル間の差を除去するためにピクセル信号を2回サンプリングすることで、固定パターンノイズのようなピクセルの所望しないオフセット値を除去できるように相関二重サンプリングを用いることができる。一例として、相関二重サンプリングは、入射光により生成された光電荷がセンシングノードに蓄積される前後に得られたピクセル出力電圧を比較することで、所望しないオフセット値を除去して、ただ入射光に基づくピクセル出力電圧が測定されることができる。一実施形態において、相関二重サンプラ130は、ピクセルアレイ110から複数の列ラインそれぞれに提供される基準信号と画像信号を順次サンプリングおよびホールディング(sampling and holding)することができる。すなわち、相関二重サンプラ130は、ピクセルアレイ110の列それぞれに対応する基準信号と画像信号のレベルをサンプリングしホールディングすることができる。
【0016】
相関二重サンプラ130は、タイミングコントローラ170からの制御信号に基づいて、列それぞれの基準信号と画像信号を相関二重サンプリング信号としてADC140に伝達することができる。
【0017】
ADC140は、相関二重サンプラ130から出力される各列に対する相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換して出力することができる。一実施形態において、ADC140は、ランプ比較タイプ(ramp-compare type)ADCで実現されることができる。ランプ比較タイプADCは、時間に応じて上昇または下降するランプ信号とアナログピクセル信号を比較する比較回路と、ランプ信号がアナログピクセル信号にマッチング(matching)するまでカウンティング動作を行うカウンタと、を含むことができる。一実施形態において、ADC140は、列それぞれのための相関二重サンプラ130により生成された相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換して出力することができる。
【0018】
ADC140は、ピクセルアレイ110の列それぞれに対応する複数の列カウンタを含むことができる。ピクセルアレイ110の各列は、各列カウンタに連結され、画像データは、列カウンタを用いて列それぞれに対応する相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換することで生成されることができる。他の実施形態により、ADC140は、1つのグローバルカウンタを含み、グローバルカウンタから提供されるグローバルコードを用いて、列それぞれに対応する相関二重サンプリング信号をデジタル信号に変換することができる。
【0019】
出力バッファ150は、ADC140から提供されるそれぞれの列単位の画像データを一時的にホールディングして出力することができる。出力バッファ150は、タイミングコントローラ170の制御信号に基づいて、ADC140から出力される画像データを一時的に格納することができる。出力バッファ150は、イメージセンシング装置100と連結された他の装置間の伝送(または処理)速度の差を補うインターフェースとして動作することができる。
【0020】
列ドライバ160は、タイミングコントローラ170の制御信号に基づいて、出力バッファ150の列を選択し、出力バッファ150の選択された列に一時的に格納された画像データが順次出力されるように制御することができる。一実施形態において、列ドライバ160は、タイミングコントローラ170からアドレス信号を受信することができ、列ドライバ160は、アドレス信号に基づいて列選択信号を生成して出力バッファ150の列を選択することで、出力バッファ150の選択された列から画像データが外部に出力されるように制御することができる。
【0021】
タイミングコントローラ170は、行ドライバ120、相関二重サンプラ130、ADC140、出力バッファ150および列ドライバ160のうち少なくとも1つを制御することができる。
【0022】
タイミングコントローラ170は、イメージセンシング装置100の各構成の動作に求められるクロック信号、タイミングコントロールのための制御信号、および行または列を選択するためのアドレス信号を、行ドライバ120、相関二重サンプラ130、ADC140、出力バッファ150および列ドライバ160のうち少なくとも1つに提供することができる。一実施形態により、タイミングコントローラ170は、ロジック制御回路(Logic control circuit)、位相ロックループ(Phase Lock Loop、PLL)回路、タイミングコントロール回路(timing control circuit)および通信インターフェース回路(communication interface circuit)などを含むことができる。
【0023】
図2は、図1に示されたピクセルアレイの一実施形態を示した図である。
図2を参照すると、ピクセルアレイ200は、図1に示されたピクセルアレイ110の一実施形態を示し、3×3のマトリクス(matrix)状に配列された9個の単位ピクセルPX1~PX9を含むことができる。単位ピクセルPX1~PX9は、単にピクセルPX1~PX9と呼ばれることができる。説明の便宜上、図2には9個の単位ピクセルPX1~PX9だけが示されているが、図2の配列によるピクセルアレイ200には、M(Mは任意の正の整数)個の行と、N(Nは任意の正の整数)個の列のマトリクス状に配列される単位ピクセルが含まれることができる。本開示において、ピクセルは正方形状を有すると仮定するが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0024】
ピクセルアレイ200は、光学的分離のために互いに隣接するピクセルPX1~PX9間の境界に沿って配置される構造物である第1グリッド構造(first grid structure)210を含むことができる。第1グリッド構造210は、エアで充填されたエア層を含むことができる。一実施形態により、第1グリッド構造210は、エア層と金属(例えば、タングステン)で構成されたメタル層との二重積層構造を有することができる。
【0025】
第1グリッド構造210は、第1グリッド構造210の上下または左右に隣接したピクセルに含まれる構成と定義してもよく、上下または左右に隣接するピクセルを区分ける構成と定義してもよい。
【0026】
第1グリッド構造210は、ピクセルアレイ200の互いに隣接するピクセル間の境界とオーバーラップして水平方向(行方向または第1方向)に沿って延びる第1水平延長領域HA1と、ピクセルアレイ200の互いに隣接するピクセル間の境界とオーバーラップして垂直方向(列方向または第2方向)に沿って延びる第1垂直延長領域VA1と、を含むことができる。また、第1水平延長領域HA1と第1垂直延長領域VA1は、第1中心領域CA1にてオーバーラップすることができる。すなわち、第1グリッド構造210は、第1グリッド構造210の第1中心領域CA1を基準として第1水平延長領域HA1と第1垂直延長領域VA1が交差する十字形状(cross shape)を有することができる。第1中心領域CA1は、2×2のマトリクスに配列された4個のピクセル(例えば、PX1、PX2、PX4、PX5)の中心P1とオーバーラップして配置されることができる。
【0027】
ピクセル(例えば、PX5)は、第1~第4頂点P1~P4を含むことができる。本開示において、いずれか1つのピクセル(またはマトリクス)の中心を基準として、上左側に位置した頂点を第1頂点P1、上右側に位置した頂点を第2頂点P2、下左側に位置した頂点を第3頂点P3、そして下右側に位置した頂点を第4頂点P4とそれぞれ定義することにする。また、第1斜線方向(水平線が正の角度で回転した方向)に対向する第1頂点と第4頂点は、第1頂点対と定義し、第2斜線方向(水平線が負の角度で回転した方向)に対向する第2頂点と第3頂点は、第2頂点対と定義することができる。
【0028】
各ピクセルPX1~PX9は、2個の第1グリッド構造210により囲まれることができる。各ピクセルPX1~PX9を囲む第1グリッド構造210は、当該ピクセルの斜線方向に対向する2つの頂点に第1グリッド構造210それぞれの第1中心領域CA1が配置されることができる。例えば、ピクセルPX5を囲む第1グリッド構造210それぞれの第1中心領域CA1は、ピクセルPX5の第1頂点P1および第4頂点P4に配置されることができる。
【0029】
ピクセル(例えば、PX5)の1辺(例えば、左辺)は、全体長さLTを有することができる。第1グリッド構造210の第1垂直延長領域VA1は、ピクセルPX5の左辺に沿って延び、第1垂直延長領域VA1は、第1頂点P1から第1延長長さLE1だけ延びることができる。すなわち、第1延長長さLE1は、第1頂点P1から第1垂直延長領域VA1の終端までの長さであってもよい。また、図2において、第1グリッド構造210は第1頂点P1を中心に上下左右それぞれの方向に互いに同一の第1延長長さLE1だけ延びる構造を有すると仮定するが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0030】
第1延長長さLE1は、全体長さLTよりは小さい長さであって、第1垂直延長領域VA1は、第3頂点P3から第1離隔長さLS1だけ離隔することができる。一実施形態により、第1延長長さLE1は、全体長さLTの半分よりは大きい値を有することができる。
【0031】
第1延長長さLE1は、可能な限り大きい値を有するように実験的に決められることができる。これは、第1グリッド構造210が互いに隣接したピクセル間の光学的クロストーク(optical crosstalk)を防止するための構造であるため、互いに隣接したピクセル間の境界にて第1グリッド構造210が配置されない領域を最小化するためである。ただし、互いに隣接する第1グリッド構造210(例えば、P3の上下左右それぞれに配置された第1グリッド構造)が互いに接することなく離隔できるように第1延長長さLE1が実験的に決められることができる。
【0032】
図2には第1グリッド構造210の上下左右それぞれの終端が直角構造であるものと示されているが、他の実施形態により、円形タイプ(circle type)のラウンド(round)構造を有することができる。このようなラウンド構造は、直角構造に比べて、第1グリッド構造210に含まれたエア層に対して高温により印加されるストレスを分散させ、高温耐性を確保するのに有利な構造であることができる。
【0033】
図2においてはピクセルPX5を囲む第1グリッド構造を中心に第1グリッド構造の構造について説明したが、他の第1グリッド構造に対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
【0034】
ただし、ピクセルPX5の垂直または水平方向に隣接したピクセル(例えば、PX2、PX4)を囲む第1グリッド構造210は、当該ピクセル(例えば、PX2、PX4)の第2頂点P2および第3頂点P3それぞれに配置されることができる。また、ピクセルPX5の斜線方向に隣接したピクセル(例えば、PX1、PX7)を囲む第1グリッド構造210は、当該ピクセル(例えば、PX1、PX7)の第1頂点P1および第4頂点P4それぞれに配置されることができる。これは、互いに隣接したピクセル間の境界にて第1グリッド構造210が配置されない領域を最小化するように第1グリッド構造210を配置するためである。
【0035】
すなわち、いずれか1つのピクセルにおいて行方向または列方向に行くほど、第1グリッド構造210の中心領域が配置される頂点は交互に変更されることができる(P1とP4<->P2とP3)。
【0036】
図3は、図1に示されたピクセルアレイの他の実施形態を示した図である。
図3を参照すると、ピクセルアレイ300は、図1に示されたピクセルアレイ110の他の実施形態を示し、3×3のマトリクス状に配列された9個のピクセルPX1~PX9を含むことができる。ピクセルアレイ300の構造は、図2のピクセルアレイ200と一部の相違点を除いては実質的に同様であるため、以下では相違点を中心に説明することにする。
【0037】
ピクセルアレイ300は、光学的分離のために互いに隣接するピクセルPX1~PX9間の境界に沿って配置される構造物である第2グリッド構造(second grid structure)310を含むことができる。第2グリッド構造310は、エアで充填されたエア層を含むことができる。一実施形態により、第2グリッド構造310は、エア層と金属(例えば、タングステン)で構成されたメタル層との二重積層構造を有することができる。
【0038】
第2グリッド構造310は、ピクセルアレイ300の水平方向(すなわち、行方向)に沿って延びる第2水平延長領域HA2と、ピクセルアレイ300の垂直方向(すなわち、列方向)に沿って延びる第2垂直延長領域VA2と、を含むことができる。また、第2水平延長領域HA2と第2垂直延長領域VA2は、第2中心領域CA2にてオーバーラップすることができる。すなわち、第2グリッド構造310は、第2グリッド構造310の第2中心領域CA2を基準として第2水平延長領域HA2と第2垂直延長領域VA2が交差する十字形状を有することができる。第2中心領域CA2は、2×2のマトリクスに配列された4個のピクセル(例えば、PX1、PX2、PX4、PX5)の中心P1とオーバーラップして配置されることができる。
【0039】
各ピクセルPX1~PX9は、4個の第2グリッド構造310により囲まれることができる。各ピクセルPX1~PX9を囲む第2グリッド構造310は、当該ピクセルの4個の頂点に第2グリッド構造310それぞれの第2中心領域CA2が配置されることができる。例えば、ピクセルPX5を囲む第2グリッド構造310それぞれの第2中心領域CA2は、ピクセルPX5の第1~第4頂点P1~P4それぞれに配置されることができる。
【0040】
ピクセル(例えば、PX5)の1辺(例えば、左辺)は、全体長さLTを有することができる。第1頂点P1に配置された第2グリッド構造310の第2垂直延長領域VA2は、ピクセルPX5の左辺に沿って延び、第1頂点P1から第2延長長さLE2だけ延びることができる。また、第3頂点P3に配置された第2グリッド構造310の第2垂直延長領域VA2は、ピクセルPX5の左辺に沿って延び、第3頂点P3から第2延長長さLE2だけ延びることができる。さらに、図3において、第2グリッド構造310は第1頂点P1または第3頂点P3を中心に上下左右それぞれの方向に互いに同一の第2延長長さLE2だけ延びる構造を有すると仮定するが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0041】
第2延長長さLE2は、全体長さLTよりは小さい長さであって、互いに隣接する第2グリッド構造310は、第2離隔長さLS2だけ離隔することができる。一実施形態により、第2延長長さLE2は、全体長さLTの半分よりは小さい値を有することができる。
【0042】
第2延長長さLE2は、可能な限り大きい値を有するように実験的に決められることができる。これは、第2グリッド構造310が互いに隣接したピクセル間の光学的クロストークを防止するための構造であるため、互いに隣接したピクセル間の境界にて第2グリッド構造310が配置されない領域を最小化するためである。ただし、互いに隣接する第2グリッド構造310(例えば、P1とP3それぞれに配置された第2グリッド構造)が互いに接することなく離隔できるように第2延長長さLE2が実験的に決められることができる。
【0043】
図3にはピクセルPX5を囲む第2グリッド構造を中心に第2グリッド構造の構造について説明したが、他の第2グリッド構造に対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
【0044】
図3に配置された第2グリッド構造310は、ピクセルPX5の中心を基準として斜線方向、左右方向または上下方向に対称性(symmetry)が確保されることができる。このような対称性により、ピクセル間の受光量の不均衡によるPRNU(photo respond non-uniformity)ノイズが減少することができる。
第1グリッド構造210および第2グリッド構造310は、ギリシャ十字架(Greek Cross)の形状と同一または類似の形状を有することができる。
【0045】
図2および図3で説明された第1グリッド構造210および第2グリッド構造310、そして後述する図14aの第3グリッド構造220および図14bの第4グリッド構造225は、グリッド構造と称することができる。
【0046】
図4aは、図2の第1切断線または図3の第3切断線に沿ってピクセルアレイを切断した断面の一例を示した図である。
図4aを参照すると、図2に表示された第1切断線A-A’または図3に表示された第3切断線C-C’に沿った断面400aが示されている。すなわち、第1切断線A-A’または第3切断線C-C’に沿った断面400aは、ピクセルPX5を中心に左側および右側に位置したピクセルPX4およびピクセルPX6の一部に対する断面を示す。ここで、ピクセルPX5の断面を中心に説明するが、ピクセルアレイ110に含まれた他のピクセルも実質的に同様の構造を有することができる。
【0047】
断面400aは、第1切断線A-A’または第3切断線C-C’に沿った断面であるところ、第1グリッド構造210または第2グリッド構造310が現れることができるが、以下では、説明の便宜上、第1グリッド構造210について説明することにし、第1グリッド構造210に関する説明は、第2グリッド構造310にも適用されることができる。
【0048】
断面400aは、基板270および光入射層410を含むことができる。
基板270は、互いに対向する上部面と下部面を含むことができる。基板270の下部面と上部面はそれぞれ前面(front-side)と後面(back-side)と定義することができるが、本発明の範囲はこれに限定されない。基板270は、例えば、P型またはN型バルク(bulk)基板、P型バルク基板にP型またはN型エピタキシャル層(epitaxial layer)が成長した基板、またはN型バルク基板にP型またはN型エピタキシャル層が成長した基板であってもよく、P型またはN型の導電型を有するドーピング領域280を含むことができる。
【0049】
基板270は、ドーピング領域280で囲まれた光電変換領域275を含むことができる。光電変換領域275は、基板270内に、ピクセルPX5に対応する領域に配置されることができる。光電変換領域275は、N型イオンを注入するイオン注入(ion implantation)工程により、N型ドーピング領域に形成されることができる。実施形態により、フォトダイオード275は、複数のドーピング領域が積層された形態に形成されることができる。この場合、下部ドーピング領域は、N+型イオンが注入されて形成され、上部ドーピング領域は、N-型イオンが注入されて形成されることができる。光電変換領域275は、受光効率を示すフィルファクタ(fill-factor)を高めるために、可能な限り広い面積にわたって形成されることができる。一実施形態により、互いに隣接するピクセルの光電変換領域の間には、電気的分離および光学的分離のために垂直に深く凹んだ形態を有する素子分離膜(図示せず)が形成されることができる。
【0050】
光入射層410は、ピクセルアレイ110の外部から入射される入射光を基板270に伝達することができる。光入射層410は、メタル層230、エア層240、第1キャッピング膜250、第2キャッピング膜260、光学フィルタ420、オーバーコーティング層430およびマイクロレンズ440を含むことができる。
【0051】
メタル層230は、基板270の上部に配置されることができる。メタル層230は、光吸収率の高い金属材質(例えば、タングステン)で構成されることができ、一実施形態により、互いに異なる材質が積層されて形成されてもよい。
【0052】
エア層240は、メタル層230の上部に配置され、エア層240の形状は、第1キャッピング膜250により定義されることができる。エア層240は、屈折率の相対的に小さい(例えば、1)エアで充填された領域であってもよい。
【0053】
第1キャッピング膜250は、エア層240とメタル層230を全体的に囲むように形成されることができる。すなわち、第1キャッピング膜250は、エア層240とメタル層230それぞれの側面と、エア層240の上部面に接して形成されることができる。したがって、エア層240とメタル層230は、それぞれ第1キャッピング膜250により、外部から物理的に分離されることができる。例えば、第1キャッピング膜250は、シリコン酸化膜(SiO2)のような低温酸化(ULTO)膜であってもよい。
【0054】
第2キャッピング膜260は、第1キャッピング膜250を全体的に囲むように形成されることができる。すなわち、第2キャッピング膜260の一側面は第1キャッピング膜250に接し、他側面は第1グリッド構造210の外部に接することができる。したがって、第1キャッピング膜250は、第2キャッピング膜260により、外部から物理的に分離されることができる。例えば、第2キャッピング膜260は、シリコン酸化窒化膜(SixOyNz、ここで、x、y、zは自然数)、シリコン酸化膜(SixOy、ここで、x、yは自然数)、シリコン窒化膜(SixNy、ここで、x、yは自然数)のうち少なくとも1つを含む絶縁膜であってもよい。
【0055】
第2キャッピング膜260の厚さは、第1キャッピング膜250の厚さよりも厚くてもよい。これは、第1キャッピング膜250は、後ほど説明されるプラズマ工程にて内部物質が効果的に外部に排出できるように可能な限り薄く形成され、第2キャッピング膜260は、エア層240を含む第1グリッド構造210の形状を安定的に維持するのに必要な厚さに形成されるためである。
【0056】
他の実施形態により、第1グリッド構造210に含まれる第1キャッピング膜250の下部およびエア層240の上部に該当する領域に第1グリッド構造210の形状を維持するための支持膜が形成されることができる。このような支持膜は、光吸収特性を有しない絶縁膜であってもよい。
【0057】
一実施形態により、第1キャッピング膜250と第2キャッピング膜260は、互いに同一の材質から構成され、互いに同一の屈折率を有することができる。
【0058】
一実施形態により、第1キャッピング膜250と第2キャッピング膜260の屈折率は、エア層240の屈折率よりは高く、光学フィルタ420の屈折率よりは低くてもよい。
【0059】
エア層240は、エア層240の形状に対応するようにパターン化された犠牲膜(図示せず)をメタル層230の上部に形成し、第1キャッピング膜250を犠牲膜とメタル層230をはじめとする基板270の全体に形成した後、プラズマ工程により犠牲膜を除去することで形成されることができる。ここで、犠牲膜は、炭素が含まれたスピンオンカーボン(SOC:Spin On Carbon)膜を含むことができる。また、プラズマ工程は、O、N、H、CO、CO、CHなど、酸素、窒素、水素のうち少なくとも1つが含まれたガスを用いたプラズマ工程であってもよい。ここで、Oプラズマ工程を例に挙げてさらに詳しく説明すると、酸素ラジカル(Oxygen Radical)(O*)が第1キャッピング膜250を介して犠牲膜に流入し、流入した酸素ラジカルは、犠牲膜の炭素と結合してCOまたはCOを生成する。生成されたCOまたはCOは、第1キャッピング膜250を介して外に抜け出ることになる。このような過程により、犠牲膜が除去され、除去された位置にエア層240が形成されることができる。
【0060】
積層されたメタル層230とエア層240、そしてメタル層230とエア層240を囲む第1および第2キャッピング膜250、260は、第1グリッド構造210に該当することができる。
【0061】
第1グリッド構造210は、光学フィルタ420に入射される光が他の隣接したカラーフィルタに移動するのを防止して光学的クロストークを最小化することができる。
【0062】
具体的に、エアで充填されたエア層240の屈折率(例えば、1)は、光学フィルタ420の屈折率(例えば、1.6~1.7)と第1および第2キャッピング膜250、260の屈折率(例えば、1.4)よりは低いため、エア層240は、反射(reflection)を誘導して入射光をピクセル(例えば、PX5)の内部に反射させることができる。
【0063】
仮に、多様な入射角に応じてエア層240による反射が発生せず一部の入射光がエア層240の内部に屈折しても、メタル層230による光吸収が発生して光学的クロストーク現象を防止することができる。
【0064】
図4aに示されたように、光学フィルタ420の上部面の高さは、第1グリッド構造210の高さと同一であってもよいが、本発明の範囲はこれに限定されず、高くても低くてもよい。
【0065】
光学フィルタ420の一側に配置された第1グリッド構造210を構成する第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260は、光学フィルタ420と基板270との間に延び、光学フィルタ420の下部に配置されることができる。また、光学フィルタ420の下部に配置された第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260は、光学フィルタ420の他側に配置された第1グリッド構造210を構成する第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260と互いに連結されることができる。すなわち、光学フィルタ420に接する第1グリッド構造210を構成する第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260は、光学フィルタ420の下部に配置される第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260と一体に形成されることができる。
【0066】
したがって、第1グリッド構造210の形状を維持するための第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260は、光学フィルタ420の下部に第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260が配置されない場合に比べて、さらに広い面積で他の構成(例えば、基板270)と接触することができるため、第1グリッド構造210の形態安定性が向上することができる。また、第1グリッド構造210の左右それぞれの光学フィルタ420の下部に配置される第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260により発生する張力の均衡により、狭い幅を有する第1グリッド構造210が左または右に傾く現象が防止されることができる。
【0067】
さらに、光学フィルタ420の下部に配置される第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260は、光学フィルタ420と基板270との間の屈折率差を補い、光学フィルタ420を通過する光が効果的に基板270の内部に入射できるようにする反射防止層の機能を行うことができる。したがって、光学フィルタ420と基板270との間に別の反射防止層を備えなくても、第1キャッピング膜250および第2キャッピング膜260が反射防止層の機能を行うことで、ピクセルの垂直的な厚さが減少することができる。
【0068】
光学フィルタ420は、基板領域270の上部に形成されることができ、特定の波長帯域の光(例えば、レッド(Red)、グリーン(Green)、ブルー(Blue)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、シアン(Cyan)など)を選択的に透過させることができる。実施形態により、光学フィルタ420は、単位ピクセルPX5が深度ピクセル(depth pixel)に該当する場合に、省略されるかまたは赤外光通過フィルタに代替されることができる。
【0069】
オーバーコーティング層430は、光学フィルタ420と第1グリッド構造210の上部に配置され、外部から入射される光の乱反射を防止してフレア特性を抑制することができる。また、オーバーコーティング層430は、光学フィルタ420と第1グリッド構造210との間の段差を補うことで、マイクロレンズ440が一定高さを有するようにすることができる。
【0070】
マイクロレンズ440は、オーバーコーティング層430の上部に形成されることができ、入射光に対する集光力(light gathering power)を高めて光電変換領域275の受光効率を向上させることができる。図4aには1つのピクセルPX5に1つのマイクロレンズ440が対応するものと示されているが、特定のピクセル(例えば、PDAF(phase detection auto focus)ピクセル)の場合、複数のピクセルに1つのマイクロレンズが対応してもよい。
【0071】
図4bは、図2の第1切断線または図3の第3切断線に沿ってピクセルアレイを切断した断面の他の例を示した図である。
図4bを参照すると、図2に表示された第1切断線A-A’または図3に表示された第3切断線C-C’に沿った断面400bが示されている。断面400bは、図4aで説明された断面400aと一部の相違点を除いては実質的に同様の構造を有するため、重複した説明は省略することにする。
【0072】
断面400bの光入射層410’は、メタル層230を含まなくてもよい。すなわち、図4bにおいて、第1グリッド構造210または第2グリッド構造310は、図4aのようにメタル層230とエア層240が積層された二重構造を有さず、メタル層230が省略され、エア層240だけを含む単一構造を有してもよい。
【0073】
図5aは、図2に表示された第2切断線に沿った断面の一実施形態を示した図である。
図5aを参照すると、図2に表示された第2切断線B-B’に沿った断面500aが示されている。すなわち、第2切断線B-B’に沿った断面500aは、ピクセルPX5を中心に上側および下側に位置したピクセルPX2およびピクセルPX8の一部に対する断面を示す。ここで、ピクセルPX5の断面を中心に説明するが、ピクセルアレイ110に含まれた他のピクセルも実質的に同様の構造を有することができる。
【0074】
断面500aは、基板270および光入射層410を含むことができる。断面500aに含まれた各構成の構造、材質および機能は、図4aに関する説明にて上述したため、重複した説明は省略することにする。
【0075】
ピクセルPX5に配置された第1グリッド構造210とピクセルPX8に配置された第1グリッド構造210とは互いに離隔し、互いに隣接した第1グリッド構造210に含まれたエア層240は物理的に分離されることができる。ピクセルPX5に配置された第1グリッド構造210とピクセルPX8に配置された第1グリッド構造210との間の領域はギャップ領域450と定義することができ、ギャップ領域450の下部にはメタル層230が配置されることができる。ギャップ領域450は、図2の平面上で互いに隣接した第1グリッド構造210をつなぐ仮想の延長直線の内部に該当する領域を意味し得る。
【0076】
図5bは、図2に表示された第2切断線に沿った断面の他の実施形態を示した図である。
図5bを参照すると、図2に表示された第2切断線B-B’に沿った断面500bが示されている。断面500bは、図5aで説明された断面500aと一部の相違点を除いては実質的に同様の構造を有するため、重複した説明は省略することにする。
【0077】
断面500bの光入射層410’は、メタル層230を含まなくてもよい。すなわち、図5bにおいて、第1グリッド構造210または第2グリッド構造310は、図5aのようにメタル層230とエア層240が積層された二重構造を有さず、メタル層230が省略され、エア層240だけを含む単一構造を有してもよい。
【0078】
他の実施形態により、第1グリッド構造210が、メタル層230が省略され、エア層240だけを含む単一構造を有する場合にも、ギャップ領域450の下部には、メタル層230が配置されてもよい。
【0079】
図6aは、図3に表示された第3切断線に沿った断面の一実施形態を示した図である。
図6aを参照すると、図3に表示された第4切断線D-D’に沿った断面600aが示されている。すなわち、第4切断線D-D’に沿った断面600aは、ピクセルPX5を中心に上側および下側に位置したピクセルPX2およびピクセルPX8の一部に対する断面を示す。ここで、ピクセルPX5の断面を中心に説明するが、ピクセルアレイ110に含まれた他のピクセルも実質的に同様の構造を有することができる。
【0080】
断面600aは、基板270および光入射層410を含むことができる。断面600aに含まれた各構成の構造、材質および機能は、図4aに関する説明にて上述したため、重複した説明は省略することにする。
【0081】
ピクセルPX5に配置された第2グリッド構造310は互いに離隔し、互いに隣接した第2グリッド構造310に含まれたエア層240は物理的に分離されることができる。互いに隣接した第2グリッド構造310間の領域はギャップ領域450と定義することができ、ギャップ領域450の下部にはメタル層230が配置されることができる。ギャップ領域450は、図3の平面上で互いに隣接した第2グリッド構造310をつなぐ仮想の延長直線の内部に該当する領域を意味し得る。
【0082】
図6bは、図3に表示された第3切断線に沿った断面の他の実施形態を示した図である。
図6bを参照すると、図3に表示された第4切断線D-D’に沿った断面600bが示されている。断面600bは、図6aで説明された断面600aと一部の相違点を除いては実質的に同様の構造を有するため、重複した説明は省略することにする。
【0083】
断面600bの光入射層410’は、メタル層230を含まなくてもよい。すなわち、図6bにおいて、第1グリッド構造210または第2グリッド構造310は、図6aのようにメタル層230とエア層240が積層された二重構造を有さず、メタル層230が省略され、エア層240だけを含む単一構造を有してもよい。
【0084】
他の実施形態により、第2グリッド構造310が、メタル層230が省略され、エア層240だけを含む単一構造を有する場合にも、ギャップ領域450の下部には、メタル層230が配置されてもよい。
【0085】
仮に、図5a~図6bに示された構造とは異なり、グリッド構造が、ギャップ領域450なしに、ピクセルアレイ110全体のエア層240が1つの領域に連結されるメッシュタイプ(mesh type)に形成されると仮定する。
【0086】
この場合、第1および第2キャッピング膜250、260が薄膜形態からなっているため、製造工程の限界および使用環境(例えば、高温条件)に応じて、第1および第2キャッピング膜250、260の特定の部位に集中した圧力によりポッピング(popping)が発生し得る脆弱ポイントが存在することができる。この際、脆弱ポイントに加えられる圧力は、エア層240の内部空気の温度と体積が増加するほど、共に増加することになる。上記のように、ピクセルアレイ110全体のエア層240が1つの領域に連結されるメッシュタイプの場合、ピクセルアレイ110全体のエア層240の体積に該当する圧力が脆弱ポイントに加えられ、脆弱ポイントでのポッピングが発生しやすい。
【0087】
しかしながら、本発明の実施形態に係るグリッド構造においては、第1または第2グリッド構造210、310のエア層240は一定単位で物理的に分離されるため、ピクセルアレイ110全体のエア層240の体積ではなく、分離した第1または第2グリッド構造210、310の1つのエア層240の体積に該当する圧力が脆弱ポイントに加えられることにすぎず、脆弱ポイントに加えられる圧力を分散させることで、脆弱ポイントでのポッピングを効果的に防止することができる。
【0088】
また、本発明の実施形態に係るグリッド構造においては、第1および第2グリッド構造210、310が十字形状を有することで、製造工程中に発生し得る第1および第2グリッド構造210、310の倒れ現象を防止することができる。特に、第1および第2グリッド構造210、310と光学フィルタ420は順次形成されることができるが、光学フィルタ420の形成工程において、光学フィルタ420が配置された位置が意図した位置からずれるアライン問題(align issue)が発生する場合、誤った位置に形成された光学フィルタ420をスプレー形態で噴射される液体を用いて除去するリーワーク(rework)工程が行われることができる。リーワーク(rework)工程において、第1および第2グリッド構造210、310に強い圧力が加えられることができる。仮に、第1および第2グリッド構造210、310が水平延長領域HA1、HA2または垂直延長領域VA1、VA2だけを含む一字形状の構造を有すると仮定すると、リーワーク(rework)工程において、水平延長領域HA1、HA2または垂直延長領域VA1、VA2が長く延びる方向とは異なる方向から加えられる圧力により、水平延長領域HA1、HA2または垂直延長領域VA1、VA2は、液体が噴射される方向に沿って倒れる現象が発生し得る。
【0089】
しかしながら、本発明の実施形態に係るグリッド構造においては、第1および第2グリッド構造210、310が十字形状を有することで、リーワーク(rework)工程において、水平延長領域HA1、HA2に加えられる圧力は、水平延長領域HA1、HA2を支持する垂直延長領域VA1、VA2により分散され、垂直延長領域VA1、VA2に加えられる圧力は、垂直延長領域VA1、VA2を支持する水平延長領域HA1、HA2により分散されて、水平延長領域HA1、HA2または垂直延長領域VA1、VA2の倒れ現象が防止されることができる。
【0090】
図7は、クワッドピクセル構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図7を参照すると、ピクセルアレイ700は、図1のピクセルアレイ110の一部に対する一例を示し、ピクセルアレイ700は、第1~第4レッドピクセルR1~R4、第1~第4ブルーピクセルB1~B4、および第1~第4グリーンピクセルGB1~ GB4、GR1~GR4を含むことができる。ここで、第1~第4グリーンピクセルは、行方向にブルーピクセルに隣接する第1~第4グリーンピクセルGB1~GB4と、行方向にレッドピクセルに隣接する第1~第4グリーンピクセルGR1~GR4に区分することができる。グリーンピクセル、レッドピクセルおよびブルーピクセルそれぞれは、グリーンに該当する波長だけを通過させるグリーン光学フィルタ、レッドに該当する波長だけを通過させるレッド光学フィルタ、およびブルーに該当する波長だけを通過させるブルー光学フィルタを含むことができる。
【0091】
ピクセルアレイ700に含まれたピクセルは、クワッドピクセル構造で配列されることができる。クワッドピクセル構造は、同一色(例えば、レッド、ブルーまたはグリーン)に対応する4個のピクセルが2×2のマトリクス単位で配列され、レッドピクセルが2×2のマトリクスに配列された1つのレッドマトリクス、ブルーピクセルが2×2のマトリクスに配列された1つのブルーマトリクス、およびグリーンピクセルが2×2のマトリクスに配列された2つのグリーンマトリクスがベイヤーパターン(bayer pattern)で配列された構造を意味し得る。ここで、レッドマトリクス、ブルーマトリクスおよびグリーンマトリクスそれぞれは、カラーマトリクスと称することができる。
【0092】
図7においては、説明の便宜上、レッドマトリクスを中心に第1グリッド構造210が配置される実施形態について説明するが、ブルーマトリクスおよびグリーンマトリクスに対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
【0093】
レッドマトリクスの中心は、第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。ここで、レッドマトリクスの中心は、第1レッドピクセルR1の第4頂点、第2レッドピクセルR2の第3頂点、第3レッドピクセルR3の第2頂点、または第4レッドピクセルR4の第1頂点を意味し得る。
【0094】
レッドマトリクスの第1~第4頂点それぞれは、第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。ここで、レッドマトリクスの第1~第4頂点は、それぞれ第1レッドピクセルR1の第1頂点、第2レッドピクセルR2の第2頂点、第3レッドピクセルR3の第3頂点、および第4レッドピクセルR4の第4頂点を意味し得る。
【0095】
図8は、クワッドピクセル構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される他の実施形態を示した図である。
図8を参照すると、ピクセルアレイ800は、図1のピクセルアレイ110の一部に対する他の例を示し、ピクセルアレイ800に含まれたピクセルは、図7のピクセルアレイ700と同様にクワッドピクセル構造で配列されることができる。
【0096】
図8においては、説明の便宜上、レッドマトリクスを中心に第1グリッド構造210が配置される実施形態について説明するが、ブルーマトリクスおよびグリーンマトリクスに対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
【0097】
レッドマトリクスの各辺(R1~R4を囲む辺)の中点は、第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。ここで、レッドマトリクスの各辺の中点は、第1レッドピクセルR1の第2頂点(または第2レッドピクセルR2の第1頂点)、第2レッドピクセルR2の第4頂点(または第4レッドピクセルR4の第2頂点)、第3レッドピクセルR3の第1頂点(または第1レッドピクセルR1の第3頂点)、または第4レッドピクセルR4の第3頂点(または第3レッドピクセルR3の第4頂点)を意味し得る。
【0098】
図9は、クワッドピクセル構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第2グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図9を参照すると、ピクセルアレイ900は、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ900に含まれたピクセルは、図7のピクセルアレイ700と同様にクワッドピクセル構造で配列されることができる。
【0099】
図9においては、説明の便宜上、レッドマトリクスを中心に第2グリッド構造310が配置される実施形態について説明するが、ブルーマトリクスおよびグリーンマトリクスに対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
レッドマトリクスの中心、各頂点および各辺の中点は、それぞれ第2グリッド構造310の中心領域とオーバーラップすることができる。
【0100】
図10は、ベイヤーパターン構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図10を参照すると、ピクセルアレイ1000は、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ1000は、第1~第4レッドピクセルR1~R4、第1~第4ブルーピクセルB1~B4、および第1~第4グリーンピクセルGB1~ GB4、GR1~GR4を含むことができる。
【0101】
ピクセルアレイ1000に含まれたピクセルは、ベイヤーパターン構造で配列されることができる。ベイヤーパターン構造は、1つのレッドピクセル、1つのブルーピクセルおよび2つのグリーンがピクセルベイヤーパターンを構成するベイヤーマトリクスの単位で配列され、ベイヤーマトリクスには、斜線方向に対向するレッドピクセルとブルーピクセル、そして斜線方向に対向する2つのグリーンピクセルが含まれることができる。
【0102】
図10においては、説明の便宜上、中央のベイヤーマトリクス(第1レッドピクセルR1、第2グリーンピクセルGR2、第3グリーンピクセルGB3および第4ブルーピクセルB4を含む)を中心に第1グリッド構造210が配置される実施形態について説明するが、他のベイヤーパターンマトリクスに対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
【0103】
ベイヤーパターンマトリクスの中心は、第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。ここで、ベイヤーパターンマトリクスの中心は、第1レッドピクセルR1の第4頂点、第2グリーンピクセルGR2の第3頂点、第3グリーンピクセルGB3の第2頂点、または第4ブルーピクセルB4の第1頂点を意味し得る。
【0104】
ベイヤーパターンマトリクスの第1~第4頂点それぞれは、第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。ここで、ベイヤーパターンマトリクスの第1~第4頂点は、それぞれ第1レッドピクセルR1の第1頂点、第2グリーンピクセルGR2の第2頂点、第3グリーンピクセルGB3の第3頂点、および第4ブルーピクセルB4の第4頂点を意味し得る。
【0105】
図11は、ベイヤーパターン構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第1グリッド構造が配置される他の実施形態を示した図である。
図11を参照すると、ピクセルアレイ1100は、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ1100に含まれたピクセルは、図10のピクセルアレイ1000と同様にベイヤーパターン構造で配列されることができる。
【0106】
図11においては、説明の便宜上、中央のベイヤーパターンマトリクスを中心に第1グリッド構造210が配置される実施形態について説明するが、他のベイヤーパターンマトリクスに対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
【0107】
ベイヤーパターンマトリクスの各辺の中点は、第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。ここで、ベイヤーパターンマトリクスの各辺の中点は、第1レッドピクセルR1の第2頂点(または第2グリーンピクセルGR2の第1頂点)、第2グリーンピクセルGR2の第4頂点(または第4ブルーピクセルB4の第2頂点)、第3グリーンピクセルGB3の第1頂点(または第1レッドピクセルR1の第3頂点)、または第4ブルーピクセルB4の第3頂点(または第3グリーンピクセルGB3の第4頂点)を意味し得る。
【0108】
図12は、ベイヤーパターン構造で配置されたピクセルアレイにおいて、第2グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図12を参照すると、ピクセルアレイ1200は、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ1200に含まれたピクセルは、図10のピクセルアレイ1000と同様にベイヤーパターン構造で配列されることができる。
【0109】
図12においては、説明の便宜上、中央のベイヤーパターンマトリクスを中心に第2グリッド構造310が配置される実施形態について説明するが、他のベイヤーパターンマトリクスに対しても実質的に同様の説明が適用されることができる。
ベイヤーパターンマトリクスの中心、各頂点および各辺の中点は、それぞれ第2グリッド構造310の中心領域とオーバーラップすることができる。
【0110】
図7図12で説明されたグリッド構造の配置方法によると、互いに隣接するピクセル間に配置されたグリッド構造がエア層を含んでクロストーク防止性能を高めながらも、グリッド構造の構造的安定性が確保されることができる。
【0111】
図13は、PDAFピクセルを含むピクセルアレイにおいて、グリッド構造が配置される一実施形態を示した図である。
図13を参照すると、ピクセルアレイ1300は、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ1300は、2×2のマトリクスに配列された第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4と、第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4を囲むように配置される周辺ピクセルPR1~PR12と、を含むことができる。第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4は、第1PDAFマトリクスと呼ばれることができる。
【0112】
第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4それぞれは、位相差検出のためのピクセル信号を生成することができる。イメージプロセッサ(図示せず)は、第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4それぞれのピクセル信号に基づいて生成された画像データを用いて、特定の被写体に対して第1イメージと第2イメージとの間の位相差を検出し、検出された位相差に対応して、ピクセルアレイ110とピクセルアレイ110に入射光を集光させるレンズモジュール(図示せず)との間の距離を調節することで、特定の被写体に対して正焦点状態に焦点を設定することができる。ここで、第1イメージは、第1および第3PDAFピクセルAF1、AF3から生成された画像データの和であり、第2イメージは、第2および第4PDAFピクセルAF2、AF4から生成された画像データの和であってもよい。または、第1イメージは、第1および第2PDAFピクセルAF1、AF2から生成された画像データの和であり、第2イメージは、第3および第4PDAFピクセルAF3、AF4から生成された画像データの和であってもよい。すなわち、イメージプロセッサは、左右方向に隣接したピクセルから生成された画像データから位相差を検出することができ、上下方向に隣接したピクセルから生成された画像データから位相差を検出することができる。または、イメージプロセッサは、検出された2個の位相差を組み合わせてさらに正確な位相差を検出してもよい。
【0113】
第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4にて位相差を発生させるために、第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4は、1つのマイクロレンズ1310とオーバーラップすることができる。
【0114】
第1PDAFピクセルAF1の第1頂点、第2PDAFピクセルAF2の第2頂点、第3PDAFピクセルAF3の第3頂点、および第4PDAFピクセルAF4の第4頂点は、それぞれ第1グリッド構造210の中心領域とオーバーラップすることができる。すなわち、第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4のうち互いに隣接するPDAFピクセル間には第1グリッド構造210が配置されず、第1PDAFマトリクスを囲むように第1グリッド構造210が配置されることができる。
【0115】
これは、第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4が1つのマイクロレンズ1310を共有するため、1つのピクセル当たりに1つのマイクロレンズが配置される場合に比べて相対的に受光効率が低下し得るが、クロストーク防止のために受光効率を低下させ得るグリッド構造を第1PDAFマトリクス内に配置しないためである。
【0116】
一方、周辺ピクセルPR1~PR12に配置される第1グリッド構造210は、周辺ピクセルPR1~PR12に配置されるマイクロレンズに応じて異なり得る。
【0117】
仮に、周辺ピクセルPR1~PR12にも第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4と同様に4個のピクセル当たりに1つのマイクロレンズが配置される場合、図13に示された第1グリッド構造210と同様の方式で周辺ピクセルPR1~PR12に第1グリッド構造が配置されることができる。例えば、第2周辺ピクセルPR2の上側に位置したピクセルの第1頂点が第1グリッド構造の中心領域とオーバーラップすることができる。
【0118】
仮に、周辺ピクセルPR1~PR12に第1~第4PDAFピクセルAF1~AF4とは異なり1個のピクセル当たりに1つのマイクロレンズが配置される場合、図2に示された第1グリッド構造210と同様の方式で周辺ピクセルPR1~PR12に第1グリッド構造が配置されることができる。例えば、第2周辺ピクセルPR2の第2頂点が第1グリッド構造の中心領域とオーバーラップすることができる。
【0119】
図14aは、PDAFピクセルを含むピクセルアレイにおいて、グリッド構造が配置される他の実施形態を示した図である。
図14aを参照すると、ピクセルアレイ1400aは、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ1400aは、1×2のマトリクスに配列された第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6と、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6を囲むように配置される周辺ピクセルPR13~PR22と、を含むことができる。第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6は、第2PDAFマトリクスと呼ばれることができる。
【0120】
第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6それぞれは、位相差検出のためのピクセル信号を生成することができる。イメージプロセッサは、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6それぞれのピクセル信号に基づいて生成された画像データを用いて、特定の被写体に対して第3イメージと第4イメージとの間の位相差を検出し、検出された位相差に対応して、ピクセルアレイ110とピクセルアレイ110に入射光を集光させるレンズモジュールとの間の距離を調節することで、特定の被写体に対して正焦点状態に焦点を設定することができる。ここで、第3イメージは、第5PDAFピクセルAF5から生成された画像データであり、第4イメージは、第6PDAFピクセルAF6から生成された画像データであってもよい。すなわち、イメージプロセッサは、左右方向に隣接したピクセルから生成された画像データから位相差を検出することができる。
【0121】
第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6にて位相差を発生させるために、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6は、1つのマイクロレンズ1410とオーバーラップすることができる。
【0122】
第5PDAFピクセルAF5の第1頂点と第3頂点、および第6PDAFピクセルAF6の第2頂点と第4頂点は、それぞれ第3グリッド構造220の中心領域とオーバーラップすることができる。第3グリッド構造220は、第1グリッド構造210において第1垂直延長領域VA1の一側が第2グリッド構造310の第2垂直延長領域VA2の一側に相応するように縮小された形状を有することができる。すなわち、第3グリッド構造220とオーバーラップする頂点のうちいずれか1つ(例えば、AF5の第1頂点)から第3グリッド構造220が一側方向(例えば、下側方向)に延びる延長長さは、PDAFピクセル(例えば、AF5)の1辺の長さの半分よりは小さくてもよい。換言すれば、第3グリッド構造220は、ラテン十字架(Latin cross)と同一または類似の形状を有することができる。
【0123】
また、第5PDAFピクセルAF5の第1頂点に配置された第3グリッド構造220は、第5PDAFピクセルAF5の第3頂点に配置された第3グリッド構造220と上下対称関係であってもよい。第6PDAFピクセルAF6の第2頂点に配置された第3グリッド構造220は、第6PDAFピクセルAF6の第4頂点に配置された第3グリッド構造220と上下対称関係であってもよい。
【0124】
すなわち、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6の間には第3グリッド構造220が配置されず、第2PDAFマトリクスを囲むように第3グリッド構造220が配置されることができる。
【0125】
一実施形態により、周辺ピクセルPR13~PR22に第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6とは異なり1個のピクセル当たりに1つのマイクロレンズが配置される場合、図2に示された第1グリッド構造210と同様の方式で周辺ピクセルPR13~PR22に第1グリッド構造が配置されることができる。例えば、第14周辺ピクセルPR14の第2頂点が第1グリッド構造の中心領域とオーバーラップすることができる。または、図3に示された第2グリッド構造310と同様の方式で周辺ピクセルPR13~PR22に第2グリッド構造が配置されることができ、隣接するピクセル間のクロストークを最小化できるように第2グリッド構造が変形(例えば、垂直または水平延長領域の一部が延長または省略)されることができる。
【0126】
他の実施形態により、周辺ピクセルPR13~PR22に配置されたマイクロレンズの形態または周辺ピクセルPR13~PR22の種類(例えば、PDAFピクセル、カラーピクセルなど)に応じて、第1~第3グリッド構造210、220、310のうち適してグリッド構造が周辺ピクセルPR13~PR22に配置されることができる。
【0127】
図14bは、PDAFピクセルを含むピクセルアレイにおいて、グリッド構造が配置されるまた他の実施形態を示した図である。
図14bを参照すると、ピクセルアレイ1400bは、図1のピクセルアレイ110の一部に対するまた他の例を示し、ピクセルアレイ1400bは、1×2のマトリクスに配列された第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6と、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6を囲むように配置される周辺ピクセルPR13~PR22と、を含むことができる。ピクセルアレイ1400bは、前述したピクセルアレイ1400aとグリッド構造の配置形態を除いては実質的に同様であるため、重複した説明は省略することにする。
【0128】
第2PDAFマトリクスの上辺の中点(第5PDAFピクセルAF5の第2頂点または第6PDAFピクセルAF6の第1頂点)は、第4グリッド構造225の中心領域とオーバーラップすることができる。第4グリッド構造225は、第1グリッド構造210において第1グリッド構造210の中心を基準として第1垂直延長領域VA1の一側が省略された形状を有することができる。すなわち、第4グリッド構造225は、第2PDAFマトリクスの上辺の中点とオーバーラップする中心領域を含みながらも、第2PDAFマトリクスの中心に向かって延びなくてもよい。換言すれば、第4グリッド構造225は、セントアンソニー十字架(St Anthony’s cross)と同一または類似の形状を有することができる。
【0129】
また、第5PDAFピクセルAF5の第3頂点と第6PDAFピクセルAF6の第4頂点それぞれには、第1グリッド構造210の中心領域が配置されることができる。
【0130】
図14bには第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6の上側に第4グリッド構造225が配置されるものと示されているが、他の実施形態により、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6の下側に第4グリッド構造225が配置されてもよい。この場合、第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6の上側に配置される第4グリッド構造225と第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6の上側に配置される第4グリッド構造225とは互いに上下対称関係であってもよく、第5PDAFピクセルAF5の第1頂点と第6PDAFピクセルAF6の第2頂点それぞれに第1グリッド構造210の中心領域が配置されることができる。
【0131】
一実施形態により、周辺ピクセルPR13~PR22に第5および第6PDAFピクセルAF5~AF6とは異なり1個のピクセル当たりに1つのマイクロレンズが配置される場合、図2に示された第1グリッド構造210と同様の方式で周辺ピクセルPR13~PR22に第1グリッド構造が配置されることができる。例えば、第14周辺ピクセルPR14の第1頂点、第15周辺ピクセルPR15の第2頂点、第20周辺ピクセルPR20の第4頂点それぞれが、第1グリッド構造の中心領域とオーバーラップすることができる。または、図3に示された第2グリッド構造310と同様の方式で周辺ピクセルPR13~PR22に第2グリッド構造が配置されることができ、隣接するピクセル間のクロストークを最小化できるように第2グリッド構造が変形(例えば、垂直または水平延長領域の一部が延長または省略)されることができる。
【0132】
他の実施形態により、周辺ピクセルPR13~PR22に配置されたマイクロレンズの形態または周辺ピクセルPR13~PR22の種類(例えば、PDAFピクセル、カラーピクセルなど)に応じて、第1~第4グリッド構造210、220、225、310のうち適したグリッド構造が周辺ピクセルPR13~PR22に配置されることができる。
【0133】
図15は、ピクセルアレイにおいて、ピクセルの位置に応じてグリッド構造の形状が可変する実施形態を示した図である。
図15を参照すると、ピクセルアレイ110は、相対的な位置に応じて複数の領域に区分することができる。
【0134】
ピクセルアレイ110は、中央領域CT、第1水平エッジ領域HL、第2水平エッジ領域HR、第1垂直エッジ領域VU、第2垂直エッジ領域VD、および第1~第4斜線エッジ領域DLU、DRD、DLD、DRUを含むことができる。ピクセルアレイ110に含まれた各領域は、任意の個数に該当するピクセルを含むことができる。
【0135】
中央領域CTは、ピクセルアレイ110の中心に位置することができる。
第1水平エッジ領域HLと第2水平エッジ領域HRは、中央領域CTを通過する水平線に沿って中央領域CTの両側にピクセルアレイ110のエッジに位置することができる。本開示において、ピクセルアレイ110のエッジは、ピクセルアレイ110の最外郭に位置するピクセルを中心に一定距離以内に位置したピクセルを含む概念であってもよい。
【0136】
第1垂直エッジ領域VUと第2垂直エッジ領域VDは、中央領域CTを通過する垂直線に沿って中央領域CTの両側にピクセルアレイ110のエッジに位置することができる。
【0137】
第1斜線エッジ領域DLUは、中央領域CTを通過する第1斜線方向(水平線が正の角度で回転した方向)に沿って中央領域CTの左上側にピクセルアレイ110のエッジに位置することができる。
【0138】
第2斜線エッジ領域DRDは、中央領域CTを通過する第1斜線方向に沿って中央領域CTの右下側にピクセルアレイ110のエッジに位置することができる。
【0139】
第3斜線エッジ領域DLDは、中央領域CTを通過する第2斜線方向(水平線が負の角度で回転した方向)に沿って中央領域CTの左下側にピクセルアレイ110のエッジに位置することができる。
【0140】
第4斜線エッジ領域DRUは、中央領域CTを通過する第2斜線方向に沿って中央領域CTの右上側にピクセルアレイ110のエッジに位置することができる。
【0141】
図1に示されたイメージセンシング装置100は、レンズモジュールをさらに含むことができる。レンズモジュールは、ピクセルアレイ110と被写体との間に配置され、被写体から入射される光を集光することができる。レンズモジュールは、光軸を中心に整列された少なくとも1つのレンズを含むことができる。ここで、光軸は、ピクセルアレイ110の中央領域CTを通過することができる。
【0142】
レンズモジュールを通過した主光線(chief ray)は、光軸から、光軸を中心にする円(例えば、ピクセルアレイ110の4個の頂点を通過する円)に向かう方向に照射されることができる。第1水平エッジ領域HLに対する主光線は中央領域CTから左側方向に、第2水平エッジ領域HRに対する主光線は中央領域CTから右側方向に、第1垂直エッジ領域VUに対する主光線は中央領域CTから上側方向に、および第2垂直エッジ領域VDに対する主光線は中央領域CTから下側方向にそれぞれ照射される。一方、第1斜線エッジ領域DLUに対する主光線は中央領域CTから左上側方向に、第2斜線エッジ領域DRDに対する主光線は中央領域CTから右下側方向に、第3斜線エッジ領域DLDに対する主光線は中央領域CTから左下側方向に、および第4斜線エッジ領域DRUに対する主光線は中央領域CTから右上側方向にそれぞれ照射される。
一実施形態により、ピクセルアレイ110において、ピクセルの相対的な位置に応じて、当該ピクセルに配置されるグリッド構造が可変することができる。
【0143】
斜線エッジ領域DLU、DRU、DLD、DRDに含まれたピクセルに対しては、第1または第2斜線方向に沿って主光線が入射されるため、ピクセル(例えば、PX_DRU)に水平または垂直方向に隣接するピクセルのクロストーク成分よりも、ピクセル(例えば、PX_DRU)に第1または第2斜線方向に隣接するピクセルのクロストーク成分がさらに大きくてもよい。ここで、隣接ピクセルのクロストーク成分は、隣接ピクセルの光入射層に入射されて当該ピクセルの光入射層に伝達される漏れ光を意味し得る。したがって、ピクセル(例えば、PX_DRU)には、第1または第2斜線方向に隣接するピクセルのクロストーク成分をさらに効果的に遮断可能な第2グリッド構造310が配置されることができる。
【0144】
水平または垂直エッジ領域VU、HR、HL、VDに含まれたピクセルに対しては、水平または垂直方向に沿って主光線が入射されるため、ピクセル(例えば、PX_HR)に第1または第2斜線方向に隣接するピクセルのクロストーク成分よりも、ピクセル(例えば、PX_HR)に水平または垂直方向に隣接するピクセルのクロストーク成分がさらに大きくてもよい。したがって、ピクセル(例えば、PX_HR)には、水平または垂直方向に隣接するピクセルのクロストーク成分をさらに効果的に遮断可能な第1グリッド構造210が配置されることができる。
【0145】
図15においては、ピクセルアレイ110を8個のエッジ領域に分けてグリッド構造を可変する実施形態について説明したが、他の実施形態により、ピクセルアレイ110をさらに細分化した領域に分け、グリッド構造の位置、形状(例えば、垂直または水平延長領域の長さ)が漸進的に可変することができる。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14a
図14b
図15