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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022178193
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】吸収性物品のパッケージ群
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20221125BHJP
【FI】
A61F13/15 220
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084796
(22)【出願日】2021-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003247
【氏名又は名称】弁理士法人小澤知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 侑也
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼阪 翔士
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200CA11
3B200DA25
3B200DE02
3B200DF09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の吸収性物品から適切な吸収性物品を選択し易い吸収性物品のパッケージ群を提供する。
【解決手段】パッケージ群は、第1吸収性物品を第1包装シートによって個別に包装した第1包装体を複数収容した第1パッケージと、前記第1吸収性物品と性能が異なる第2吸収性物品を第2包装シートによって個別に包装した第2包装体を複数収容した第2パッケージと、を有する。これらは同一のブランド名を有する。第1、第2包装体の外面は、一対の第1、2平面を有する。第1包装体には、第1、2包装体の外面側に向けて配置された互いに異なる第1、2装飾部が設けられている。第1、2装飾部は、図形、絵柄及び模様の少なくともいずれかを含んでいる。第1平面において第1装飾部が占める面積率及び第2平面において第2装飾部が占める面積率は、15%以上である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1吸収性物品を第1包装シートによって個別に包装した第1包装体を複数収容した第1パッケージと、前記第1吸収性物品と性能が異なる第2吸収性物品を第2包装シートによって個別に包装した第2包装体を複数収容した第2パッケージと、を有し、
前記第1パッケージ及び前記第2パッケージが同一のブランド名を有する吸収性物品のパッケージ群であって、
前記第1包装体の外面は、前記第1吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第1平面と、前記一対の第1平面間に配置され、前記第1吸収性物品の厚み方向に延びる第1側面と、を有し、
前記第2包装体の外面は、前記第2吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第2平面と、前記一対の第2平面間に配置され、前記第2吸収性物品の厚み方向に延びる第2側面と、を有し、
前記第1包装体には、前記第1包装体の外面側に向けて配置された第1装飾部が設けられ、
前記第2包装体には、前記第2包装体の外面側に向けて配置され、前記第1装飾部と異なる第2装飾部が設けられ、
前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、図形、絵柄及び模様の少なくともいずれかを含んでおり、
前記第1平面において前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面において前記第2装飾部が占める面積率は、15%以上である、吸収性物品のパッケージ群。
【請求項2】
前記第1装飾部は、前記第2装飾部と同一の外形ラインを有し、かつ前記第2装飾部と異なる色を有する、請求項1に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項3】
前記第1包装体の前記第1平面の寸法は、前記第2包装体の前記第2平面の寸法と異なる、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項4】
前記第1包装体は、前記第1平面における前記第1包装シートの外縁を対向する前記第1包装シートに止着する第1止着テープを有し、
前記第2包装体は、前記第2平面における前記第2包装シートの外縁を対向する前記第2包装シートに止着する第2止着テープを有し、
前記第1止着テープの寸法は、前記第2止着テープの寸法と同じである、請求項3に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項5】
前記第1装飾部は、前記第1包装体の展開状態において、前記第1吸収性物品の厚み方向に間隔を空けて配置されており、
前記第2装飾部は、前記第2包装体の展開状態において、前記第2吸収性物品の厚み方向に間隔を空けて配置されており、
前記第1装飾部の前記間隔は、前記第1側面の前記厚み方向の長さよりも短く、
前記第2装飾部の前記間隔は、前記第2側面の前記厚み方向の長さよりも短い、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項6】
前記第1装飾部は、前記第1平面を前記幅方向に三等分した領域のうち、前記幅方向の中央に位置する第1中央領域に少なくとも配置され、
前記第2装飾部は、前記第2平面を前記幅方向に三等分した領域のうち、前記幅方向の中央に位置する第2中央領域に少なくとも配置されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項7】
前記第1包装体は、前記第1包装シートの外端部同士を接合する第1サイド接合部を有し、
前記第2包装体は、前記第2包装シートの外端部同士を接合する第2サイド接合部を有し、
前記第1装飾部は、前記第1サイド接合部と離間しており、
前記第2装飾部は、前記第2サイド接合部と離間している、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項8】
前記第1パッケージ及び前記第2パッケージには、前記ブランド名を示すブランド表示部と、前記ブランド表示部の周りに配置されたパッケージ背景部と、がそれぞれ設けられており、
前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有し、
前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有し、
前記ブランド表示部、前記パッケージ背景部、前記第1背景部、及び前記第2背景部は、同色の色を有する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項9】
前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有し、
前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有し、
前記第1装飾部は、前記第1背景部と異なる色を有し、
前記第2装飾部は、前記第2背景部と異なる色を有し、
前記第1背景部と前記第2背景部は、同色の色を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項10】
前記第1包装体には、前記第1包装体の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられており、
前記第2包装体には、前記第2包装体の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられており、
前記第1装飾部には、前記第1包装体の前記3色のうち少なくとも2色が設けられており、
前記第2装飾部には、前記第2包装体の前記3色のうち少なくとも2色が設けられている、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項11】
前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、同色の色を有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項12】
前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有し、
前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有し、
前記第1装飾部は、第1中央要素と、前記第1中央要素の周囲に配置され、かつ前記第1中央要素及び前記第1背景部と異なる色を有する第1周囲要素と、を有し、
前記第2装飾部は、第2中央要素と、前記第2中央要素の周囲に配置され、かつ前記第2中央要素及び前記第2背景部と異なる色を有する第2周囲要素と、を有する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項13】
前記第1包装体は、前記第1吸収性物品の非肌面に配置された粘着部を覆う第1剥離シートを有し、
前記第2包装体は、前記第2吸収性物品の非肌面に配置された粘着部を覆う第2剥離シートを有し、
前記第1装飾部は、前記第1剥離シートに設けられ、
前記第2装飾部は、前記第2剥離シートに設けられている、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項14】
前記第1平面の前記第1剥離シートにおいて前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面の前記第2剥離シートにおいて前記第2装飾部が占める面積率は、1/3以上である、請求項13に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項15】
前記第1装飾部は、前記第2装飾部の類似形である、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1吸収性物品を包装した第1包装体を複数収容する第1パッケージと、第2吸収性物品を包装した第2包装体を複数収容する第2パッケージと、を有する吸収性物品のパッケージ群に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、吸収性物品を個別に包装した包装体を複数収容するパッケージであって、包装体の外面から視認可能な文字情報を有するパッケージが開示されている。文字情報は、吸収性物品の性能(羽つき、夜用等)を示している。使用者は、包装体の外側から文字情報を視認することで、適した吸収性物品を選択することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-223757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用者は、体調等の使用状態に応じて、複数の吸収性物品を使い分けている。例えば、外出の際は、吸収容量が多い吸収性物品を選択したり、在宅の際は、吸収容量が少ない吸収性物品を選択したりする。このとき、使用者は、同じブランド名を有する吸収性物品を選択する傾向がある。同じブランド名を有する吸収性物品は、吸収性物品のコンセプトに統一感があり、使用者は、当該吸収性物品に同等の着用感や安心感を期待するためである。ブランド名は、購入時に確認するものであり、比較的明るい店内で視認する。一方、上述の文字情報は、使用時に確認するものであり、比較的暗いトイレで視認する。そのため、使用者によっては、文字情報を視認し難く、複数の吸収性物品から適切な吸収性物品を選択し難いことがあった。また、使用者が高齢の場合にあっては、視力の衰えによって文字情報を視認し難く、複数の吸収性物品から適切な吸収性物品を選択し難いことがあった。
【0005】
よって、複数の吸収性物品から適切な吸収性物品を選択し易い吸収性物品のパッケージ群を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る吸収性物品のパッケージ群は、第1吸収性物品を第1包装シートによって個別に包装した第1包装体を複数収容した第1パッケージと、前記第1吸収性物品と性能が異なる第2吸収性物品を第2包装シートによって個別に包装した第2包装体を複数収容した第2パッケージと、を有する。前記第1パッケージ及び前記第2パッケージが同一のブランド名を有する。前記第1包装体の外面は、前記第1吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第1平面と、前記一対の第1平面間に配置され、前記第1吸収性物品の厚み方向に延びる第1側面と、を有する。前記第2包装体の外面は、前記第2吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第2平面と、前記一対の第2平面間に配置され、前記第2吸収性物品の厚み方向に延びる第2側面と、を有する。前記第1包装体には、前記第1包装体の外面側に向けて配置された第1装飾部が設けられている。前記第2包装体には、前記第2包装体の外面側に向けて配置され、前記第1装飾部と異なる第2装飾部が設けられている。前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、図形、絵柄及び模様の少なくともいずれかを含んでいる。前記第1平面において前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面において前記第2装飾部が占める面積率は、15%以上である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る吸収性物品のパッケージ群を示した図である。
図2】実施形態に係る包装体の分解図である。
図3】実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図(非開封面)を示した図である。
図4】実施形態に係る吸収性物品の包装体の平面図(開封面)を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品のパッケージ群は、第1吸収性物品を第1包装シートによって個別に包装した第1包装体を複数収容した第1パッケージと、前記第1吸収性物品と性能が異なる第2吸収性物品を第2包装シートによって個別に包装した第2包装体を複数収容した第2パッケージと、を有する。前記第1パッケージ及び前記第2パッケージが同一のブランド名を有する。前記第1包装体の外面は、前記第1吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第1平面と、前記一対の第1平面間に配置され、前記第1吸収性物品の厚み方向に延びる第1側面と、を有する。前記第2包装体の外面は、前記第2吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第2平面と、前記一対の第2平面間に配置され、前記第2吸収性物品の厚み方向に延びる第2側面と、を有する。前記第1包装体には、前記第1包装体の外面側に向けて配置された第1装飾部が設けられている。前記第2包装体には、前記第2包装体の外面側に向けて配置され、前記第1装飾部と異なる第2装飾部が設けられている。前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、図形、絵柄及び模様の少なくともいずれかを含んでいる。前記第1平面において前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面において前記第2装飾部が占める面積率は、15%以上である。同じブランド名を有するパッケージ群に第1吸収性物品と第2吸収性物品が含まれるため、使用者は、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感を得ることができる。使用者は、第1装飾部及び第2装飾部に基づいて、第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。このとき、第1平面における第1装飾部の面積率及び第2平面における第2装飾部の面積率が15%以上である。使用者は、包装体のうち広い面積の面を把握し易く、第1包装体及び第2包装体を外部から当該平面を視認した際に、第1装飾部及び第2装飾部を容易に把握できる。第1装飾部及び第2装飾部は、図形、絵柄及び模様の少なくともいずれかを含んでいる。そのため、使用者は、文字のみからなる文字情報と比較して、直感的に第1装飾部と第2装飾部の違いを把握し易く、適した吸収性物品を容易に選択できる。
【0009】
好ましい一態様によれば、前記第1装飾部は、前記第2装飾部と同一の外形ラインを有し、かつ前記第2装飾部と異なる色を有する。本態様によれば、第1装飾部と第2装飾部が同じ外形ラインを有するため、当該外形ラインに基づいて同一コンセプトの吸収性物品であることを、使用者が直感的に把握することができる。また、第1装飾部と第2装飾部が異なる色を有するため、使用者が当該色の違いによって第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。
【0010】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体の前記第1平面の寸法は、前記第2包装体の前記第2平面の寸法と異なる。本態様によれば、包装体の寸法の違いによって第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。また、第1装飾部の外形ラインと第2装飾部の外形ラインとが同じ形態にあっては、第1平面に対する第1装飾部の外形ラインの寸法の比率と、第2平面に対する第2装飾部の外形ラインの寸法の比率が異なる。使用者は、外形ラインの寸法の比率の違いによっても、第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。
【0011】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体は、前記第1平面における前記第1包装シートの外縁を対向する前記第1包装シートに止着する第1止着テープを有する。前記第2包装体は、前記第2平面における前記第2包装シートの外縁を対向する前記第2包装シートに止着する第2止着テープを有する。前記第1止着テープの寸法は、前記第2止着テープの寸法と同じである。第1平面の寸法と第2平面の寸法が異なる構成にあっては、第1平面において第1止着テープが占める比率が、第2平面において第2止着テープが占める比率と異なる。使用者は、当該比率の違いによって第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。
【0012】
好ましい一態様によれば、第1装飾部は、前記第1包装体の展開状態において、前記第1吸収性物品の厚み方向に間隔を空けて配置されている。前記第2装飾部は、前記第2包装体の展開状態において、前記第2吸収性物品の厚み方向に間隔を空けて配置されている。前記第1装飾部の前記間隔は、前記第1側面の前記厚み方向の長さよりも短い。前記第2装飾部の前記間隔は、前記第2側面の前記厚み方向の長さよりも短い。本態様によれば、第1側面に第1装飾部が配置され、第2側面に第2装飾部が配置される。よって、第1包装体及び第2包装体が厚み方向に積層された状態で収容袋に収容された状態でパッケージ群が陳列された状態であっても、使用者は、第1装飾部及び第2装飾部に基づいて第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。
【0013】
好ましい一態様によれば、前記第1装飾部は、前記第1平面を前記幅方向に三等分した領域のうち、前記幅方向の中央に位置する第1中央領域に少なくとも配置されている。前記第2装飾部は、前記第2平面を前記幅方向に三等分した領域のうち、前記幅方向の中央に位置する第2中央領域に少なくとも配置されている。第1中央領域及び第2中央領域は、包装体の幅方向の中央に位置し、使用者の注意を惹きやすい領域である。本態様によれば、使用者が第1装飾部及び第2装飾部を認識し易く、第1吸収性物品と第2吸収性物品をより見分け易い。
【0014】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体は、前記第1包装シートの外端部同士を接合する第1サイド接合部を有する。前記第2包装体は、前記第2包装シートの外端部同士を接合する第2サイド接合部を有する。前記第1装飾部は、前記第1サイド接合部と離間している。前記第2装飾部は、前記第2サイド接合部と離間している。本態様によれば、第1サイド接合部の近傍で第1包装シートがよれたり皺が形成されたりした場合であっても、第1装飾部を平面状態で維持し、第1装飾部の視認性を確保できる。同様に、第2サイド接合部の近傍で第2包装シートがよれたり皺が形成されたりした場合であっても、第2装飾部を平面状態で維持し、第2装飾部の視認性を確保できる。
【0015】
好ましい一態様によれば、前記第1パッケージ及び第2パッケージには、前記ブランド名を示すブランド表示部と、前記ブランド表示部の周りに配置されたパッケージ背景部と、がそれぞれ設けられている。前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有する。前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有する。前記ブランド表示部、前記パッケージ背景部、前記第1背景部、及び前記第2背景部は、同色の色を有する。本態様によれば、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより得ることができる。
【0016】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有する。前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有する。前記第1装飾部は、前記第1背景部と異なる色を有する。前記第2装飾部は、前記第2背景部と異なる色を有する。前記第1背景部と前記第2背景部は、同色の色を有する。本態様によれば、第1背景部と第2背景部によって第1吸収性物品と第2吸収性物品を関連付けることができ、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより得ることができる。また、第1装飾部と第2装飾部が異なる色であるため、色の違いによって第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。このとき、各装飾部の背景部の色が共通であるため、第1吸収性物品の色と第2吸収性物品の色の違いがより目立ちやすくなる。よって、使用者は、背景部の同一の色による同一コンセプトを把握しつつ、装飾部による吸収性物品の違いを把握し易い。
【0017】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体には、前記第1包装体の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられている。前記第2包装体には、前記第1包装体の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられている。前記第1装飾部には、前記第1包装体の前記3色のうち少なくとも2色が設けられている。前記第2装飾部には、前記第2包装体の前記3色のうち少なくとも2色が設けられている。本態様によれば、個々の包装体が3色の色を有するため、単色の包装体と比較して、使用者の注意を惹き易い。また、装飾部が複数の色を有するために、包装体における装飾部を目立たせることができるとともに、見た目で判別可能な要素(色)が増加する。よって、使用者が第1装飾部及び第2装飾部を認識し易く、第1吸収性物品と第2吸収性物品をより見分け易い。
【0018】
好ましい一態様によれば、前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、同色の色を有する。本態様によれば、第1装飾部と第2装飾部の同色の色によって第1吸収性物品と第2吸収性物品を関連付けることができ、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより得ることができる。
【0019】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有する。前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有する。前記第1装飾部は、第1中央要素と、前記第1中央要素の周囲に配置され、かつ前記第1中央要素及び前記第1背景部と異なる色を有する第1周囲要素と、を有する。前記第2装飾部は、第2中央要素と、前記第2中央要素の周囲に配置され、かつ前記第2中央要素及び前記第2背景部と異なる色を有する第2周囲要素と、を有する。本態様によれば、第1周囲要素は、第1中央要素と色が異なり、また第1背景部とも色が異なり、第1周囲要素によって第1央要素と第1背景部を分離することができ、第1中央要素をより認識させ易くできる。例えば、第1中央要素の色と第1背景部の色が近似する形態にあっても、第1中央要素を周囲から分断して示すことができ、使用者が第1中央要素をより認識し易くなる。同様に、第2周囲要素によって第2中央要素と第2背景部を分離することができ、第2中央要素をより認識させ易くできる。
【0020】
好ましい一態様によれば、前記第1包装体は、前記第1吸収性物品の非肌面に配置された粘着部を覆う第1剥離シートを有する。前記第2包装体は、前記第2吸収性物品の非肌面に配置された粘着部を覆う第2剥離シートを有する。前記第1装飾部は、前記第1剥離シートに設けられている。前記第2装飾部は、前記第2剥離シートに設けられている。本態様によれば、第1装飾部及び第2装飾部は、第1包装シート及び第2包装シートによって覆われ、保護される。よって、第1装飾部及び第2装飾部による吸収性物品の選択機能を発揮し続けることができる。
【0021】
好ましい一態様によれば、前記第1平面の前記第1剥離シートにおいて前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面の前記第2剥離シートにおいて前記第2装飾部が占める面積率は、1/3以上である。本態様によれば、第1平面の第1剥離シートにおける第1装飾部の面積率及び第2平面の第2剥離シートにおける第2装飾部の面積率が1/3以上である。使用者は、第1包装体及び第2包装体を外部から当該平面を視認した際に、第1装飾部及び第2装飾部を容易に把握でき、適した吸収性物品を容易に選択できる。
【0022】
好ましい一態様によれば、前記第1装飾部は、前記第2装飾部の類似形である。本態様によれば、第1装飾部と第2装飾部が類似形であり、同一コンセプトの吸収性物品であることを、使用者が直感的に把握することができる。ここで類似形は、両者が同一の形状であるものを含んでいない。そのため、第1装飾部と第2装飾部が同一コンセプトを示しつつ異なる形状であるため、当該形状の違いによって第1吸収性物品と第2吸収性物品を見分けることができる。
【0023】
(2)吸収性物品のパッケージ群の全体概略構成
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品のパッケージ群(以下、パッケージ群とする)について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
【0024】
本実施の形態のパッケージ群100は、第1包装体11を複数収容した第1パッケージ101と、第2包装体12を複数収容した第2パッケージ102と、を有する。なお、パッケージ群100は、第1包装体11及び第2包装体12と異なる第3包装体を複数収容した第3パッケージ等の他のパッケージを含んでよい。第1パッケージ101は、第1包装体11と、第1収容袋91と、を有する。同様に、第2パッケージ102は、第2包装体12と、第2収容袋92と、を有する。第1包装体11は、第1吸収性物品21を第1包装シート81によって個別に包装している。第2包装体12は、第2吸収性物品22を第2包装シート82によって個別に包装している。図1図3、及び図4における第1包装体11は、第1吸収性物品21を第1包装シート81によって個別に包装した包装状態を示し、第2包装体12は、第2吸収性物品22を第2包装シート82によって個別に包装した包装状態を示している。なお、図1においては、後述する装飾部を省略して示している。第1吸収性物品21の性能と第2吸収性物品22の性能は、異なっている。当該性能の違いは、吸収容量の違い、吸収性物品の寸法(前後方向Lの長さ、幅方向Wの長さ)の違い、ウイングの有無、ヒップフラップの有無を例示できる。
【0025】
以下の説明において、第1包装体11と第2包装体12を合わせて包装体10とする。包装体10の説明は、第1包装体11と第2包装体12の説明に対応する。また、第1吸収性物品21と第2吸収性物品22を合わせて吸収性物品20とする。吸収性物品20の説明は、第1吸収性物品21と第2吸収性物品22の説明に対応する。また、第1包装シート81及び第2包装シート82を合わせて包装シート80とする。包装シート80の説明は、第1包装シート81及び第2包装シート82の説明に対応する。また、第1収容袋91及び第2収容袋92を合わせて収容袋90とする。収容袋90の説明は、第1収容袋91と第2収容袋92の説明に対応する。
【0026】
吸収性物品20は、図2に示すように、表面シート23、裏面シート24及び吸収コア25を含んでおり、公知の吸収性物品であってよい。吸収性物品20の裏面シート24の非肌面側T2には、吸収性物品20を下着等の着用物品に止着するための粘着部26が設けられている。吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティライナー、軽失禁パッド、及び着用物品(おむつを含む)に止着されて使用される軽失禁パッド(吸収パッドを含む)を例示できる。粘着部26は、裏面シート24の非肌面に設けられてよい。粘着部26は、使用前に包装シート80に当接し、包装シート80によって保護されていてもよいし、包装シート80と吸収性物品20の間に配置された剥離シートに当接し、剥離シートによって保護されていてもよい。本実施の形態の包装体10は、剥離シートを有し、剥離シートに粘着部26が当接している。剥離シートと包装シート80は、シート接合部(図2参照)29を介して接合されている。剥離シートは、第1吸収性物品21と第1包装シート81の間に配置された第1剥離シート27と、第2吸収性物品22と第2包装シート82の間に配置された第2剥離シート28と、を有してよい。本実施の形態の吸収性物品20は、軽失禁パッドである。なお、本発明に係る吸収性物品20は、使い捨ておむつであってもよいし、生理用ナプキンであってもよいし、パンティライナーであってもよいし、母乳パッドであってもよい。包装シート80は、不織布、フィルム及びこれらからなる複合シートのいずれかによって構成できる。包装シート80は、展開状態において4つの側辺によって囲まれた矩形状であってよい。
【0027】
収容袋90は、フィルム、紙等のシートによって構成される。収容袋90には、複数の包装体10が収容されている。本実施の形態の収容袋90は、六面を有する直方体である。第1パッケージ101及び第2パッケージ102には、ブランド名を示すブランド表示部(図1に示す「ABC」)95と、ブランド表示部95の周りに配置されたパッケージ背景部97と、後述する装飾部70に対応する装飾表示部98と、がそれぞれ設けられてよい。第1パッケージ101及び第2パッケージ102には、サブブランド名を示すサブブランド表示部(図1に示す「12345」)96も付されていてもよい。ここで、サブブランド名(例えば、はだおもい(登録商標))96は、同一ブランド名(例えば、ソフィ(登録商標))95を細分化する名称である。ブランド表示部95及びサブブランド表示部96は、いずれも、同一コンセプトの商品であること又は同一シリーズの商品であることを示すものであってよい。ブランド表示部95及びサブブランド表示部96は、文字のみよって示されていてもよいし、文字と図形が一体化したものであってもよいし、ロゴタイプであってもよい。パッケージ背景部97は、ブランド表示部95の周りの部分であってよいが、サブブランド表示部96を有する形態にあっては、ブランド表示部95及びサブブランド表示部96の周りの部分であってよい。なお、ブランド表示部95、サブブランド表示部96及びパッケージ背景部97は、収容袋90に設けられていてもよいし、収容袋90の内面に配置され、収容袋90を介して第1パッケージ101及び第2パッケージ102の外側から視認可能に構成されてよい。
【0028】
第1パッケージ101と第2パッケージ102は、同一のブランド表示部95を有している。吸収性物品20は、使用者の使用態様に応じて複数の種類が提供されている。例えば、吸収容量の違い、サイズ違い、ウイングの有無の違いによる複数の種類の吸収性物品がある。当該複数の種類の吸収性物品であって、同一のコンセプトの吸収性物品には、同一のコンセプトであることを使用者が把握できるように、同一のブランドが付されている。商品棚等に包装体が陳列される際は、同一のブランドの吸収性物品の包装体が並んで配置されることが多い。使用者は、ブランド名によって同一コンセプトの製品であることを容易に把握できる。また、第1パッケージ101と第2パッケージ102は、同一のサブブランド表示部96を有してもよい。第1吸収性物品21及び第2吸収性物品22は、ブランド名の下位概念であるサブブランド名も共通となる。使用者は、コンセプト及び性能等の共通性が高い吸収性物品であることを把握できる。
【0029】
包装体10は、使用前に複数の折り目を基点に折り畳まれていてよい。複数の折り目は、少なくとも包装シート80を折り畳む折り目であってよく、吸収性物品20も共に折り畳む折り目であってもよい。第1包装体11及び第2包装体12は、幅方向Wに延びる折り目を基点に前後方向Lに折り畳まれてよい。図2等に示すように、複数の折り目は、幅方向Wに延びる前折り目FW2及び後折り目FW1を有してよい。前折り目FW2は、後折り目FW1と前後方向Lに離間しており、後折り目FW1よりも前側に位置してよい。また、変形例において、複数の折り目は、前後方向Lに延びる前後折り目を有してもよい。ここでいう前後方向Lは、吸収性物品の前後方向に沿う方向である。幅方向Wは、前後方向Lに直交する方向であってよい。
【0030】
図4に示すように、第1包装シート81の外縁(本実施の形態では、前後方向Lの端縁)81Fは、対向する第1包装シート81に第1止着テープ85を介して接合され、第2包装シート82の外縁82Fは、対向する第2包装シート82に第2止着テープ86を介して接合されている。なお、第1包装シート81の外縁81F及び第2包装シートの外縁82Fは、止着テープと共に、接着剤等の止着手段によっても対向する包装シート80に接合されていてもよい。包装体10には、包装シート80の外側部同士を接合するサイド接合部が設けられている。サイド接合部は、包装体10の外端部同士を接合している。サイド接合部は、第1包装体11に設けられた第1サイド接合部87と、第2包装体12に設けられた第2サイド接合部88と、を有する。第1サイド接合部87は、第1包装シート81の幅方向Wの外側縁81Eから幅方向Wの内側に向かう領域に設けられ、第2サイド接合部88は、第2包装シート82の幅方向Wの外側縁82Eから幅方向Wの内側に向かう領域に設けられている。サイド接合部は、前後方向Lに沿って延びている。サイド接合部は、熱溶着、超音波溶着等の溶着によって形成されていてもよいし、ホットメルト型接着剤の等の接着剤によって形成されていてもよい。
【0031】
包装体10は、図3及び図4に示す包装状態において、包装体10の最も外側の面を構成する外面を有する。包装体の外面は、吸収性物品20の前後方向L及び幅方向Wに延びる一対の平面と、一対の平面間に延び、吸収性物品20の厚み方向Tに延びる側面と、を有する。各平面の面積は、各側面の面積よりも大きい。一対の平面の面積は、略同じ面積である。より詳細には、第1包装体11は、一対の第1平面11X、11Yと、第1側面11S、11T、11U及び11Vを有する。図4に示すように、第1平面11Xは、第1止着テープ85及び第1包装シートの外縁81Fが配置された開封面であり、以下、第1開封平面11Xとする。図3に示すように、第1平面11Yは、第1止着テープ85及び第1包装シートの外縁81Fが配置されていない非開封面であり、以下、第1非開封平面11Yとする。第1側面11Sは、前折り目FW2が配置された面であり、以下、第1前側面11Sとする。第1側面11Tは、後折り目FW1が配置された面であり、以下、第1後側面11Tとする。第1側面11U及び11Vは、第1サイド接合部87が配置された側面であり、以下、第1接合側面11U及び11Vとする。同様に、第2包装体12は、一対の第2平面12X、12Yと、第2側面12S、12T、12U及び12Vを有する。第2平面12Xは、第2止着テープ86及び第2包装シート82の外縁82Fが配置された開封面であり、以下、第2開封平面12Xとする。第2平面12Yは、第2止着テープ86及び第2包装シートの外縁82Fが配置されていない非開封面であり、以下、第2非開封平面12Yとする。第2側面12Sは、前折り目FW2が配置された面であり、以下、第2前側面12Sとする。第2側面12Tは、後折り目FW1が配置された面であり、以下、第2後側面12Tとする。第2側面12U及び12Vは、第2サイド接合部88が配置された側面であり、以下、第2接合側面12U及び12Vとする。
【0032】
本実施の形態のパッケージ群は、複数の吸収性物品から適切な吸収性物品を選択し易く構成されている。次いで、適切な吸収性物品を選択し易くするための構成について詳細に説明する。第1包装体11には、第1包装体11の外面側に向けて配置された第1装飾部71が設けられており、第2包装体12には、第2包装体の外面側に向けて配置された第2装飾部72が設けられている。以下の説明において、第1装飾部71及び第2装飾部72を合わせて装飾部70とする。装飾部70の説明は、第1装飾部71と第2装飾部72の説明に対応する。装飾部70は、包装状態における包装体10の外面(最も外側に位置する面)に向けて配置されていればよい。装飾部70は、包装状態の包装体10の外面側から視認可能に設けられてよい。なお、本発明における「視認可能」とは、昼白色(色温度目安 4600~5400 K(ケルビン))で明るく照明された室内(目安:500~750 lx(ルクス))で約30~50cmの距離で、良好な視力(1.0以上)を両眼に有する被験者が対象物を見たときに視認できる事を意味している。
【0033】
装飾部70は、包装シート80の外面側に印刷されていてもよいし、包装シート80の内面側に印刷されていてもよいし、包装シート80上に貼付されたシールに付されていてもよい。装飾部70が包装シートに設けられていることにより、装飾部70の視認性を向上できる。また、装飾部70は、剥離シート(第1剥離シート27及び第2剥離シート28)又は、吸収性物品20の裏面シート24のいずれかに設けられ、使用者が包装シート80を介して視認可能に構成されてよい。装飾部70が包装体の外面よりも内側(剥離シート又は裏面シート)に設けられていることにより、包装状態において、装飾部70を包装シート80によって覆うことができる。第1装飾部71及び第2装飾部72を保護することにより、包装体の表面が擦れた場合であっても装飾部の視認性を確保できる。よって、第1装飾部71及び第2装飾部72による吸収性物品の選択機能を発揮し続けることができる。
【0034】
本実施の形態の第1装飾部71は、第1剥離シート27の第1包装シート81側の面に設けられ、第2装飾部72は、第2剥離シート28の第2包装シート82側の面に設けられている。使用者は、包装シート80を介して包装体の外面側から装飾部70を視認可能である。装飾部70が裏面シート24又は剥離シートに設けられた形態にあっては、包装シート80の全光線透過率は、50%以上であってよい。なお、包装シート80の全域の光線透過率が50%以上でなくてよく、装飾部70と重なる領域の光線透過率が50%以上であればよい。ここで、「光線透過率」は、JIS K7105-7136に従って測定される。光線透過率は、例えば、日本電色工業株式会社製のヘーズメーター(型式NDH700P2)を用いて測定することができる。
【0035】
装飾部70は、図形、絵柄、模様(ストライプ、水玉等)の少なくともいずれかによって構成されており、吸収性物品の装飾性を向上させるものであってよい。装飾部70は、文字、数字を含んでいてもよいが、文字及び数字のみからなる表示を含まない。本実施の形態の装飾部は、花の絵柄によって構成されている。第1装飾部71と第2装飾部72は、異なる。より詳細には、第1装飾部71と第2装飾部72は、色、形、大きさ、模様の少なくともいずれかが異なっていればよい。本実施の形態の第1装飾部71と第2装飾部72は、同じ外形ラインを有しており、異なる色を有している。
【0036】
装飾部70は、包装体における一対の平面のうち少なくとも一方の平面に設けられていればよいが、好適には、一対の平面の両方に配置されてよい。第1平面において第1装飾部71が占める面積率及び第2平面において第2装飾部72が占める面積率は、15%以上である。第1開封平面11X及び第1非開封平面11Yの少なくとも一方において第1装飾部71の面積率が15%以上であればよく、好適には、第1開封平面11X及び第1非開封平面11Yの両方において第1装飾部71の面積率が15%以上であればよい。同様に、第2開封平面12X及び第2非開封平面12Yの少なくとも一方において第2装飾部72の面積率が15%以上であればよく、好適には、第2開封平面12X及び第2非開封平面12Yの両方において第2装飾部72の面積率が15%以上であればよい。面積率は、伸長状態の包装体において測定でき、装飾部の面積/平面の面積によって算出できる。平面における側面との境界は、包装体を平らな台において包装体を上側から視認して見える面を平面とし、当該見える面の外縁を境界とすることができる。
【0037】
同じブランド名を有するパッケージ群に第1吸収性物品21と第2吸収性物品22が含まれるため、使用者は、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感を得ることができる。使用者は、第1装飾部71及び第2装飾部72に基づいて、第1吸収性物品21と第2吸収性物品22を見分けることができる。このとき、第1平面における第1装飾部71の面積率及び第2平面における第2装飾部72の面積率が15%以上である。使用者は、包装体のうち広い面積の面を把握し易く、第1包装体及び第2包装体を外部から当該平面を視認した際に、第1装飾部71及び第2装飾部72を容易に把握でき、適した吸収性物品を容易に選択できる。特に、吸収性物品をトイレ等、比較的暗い場所で使用する場合や、高齢等の要因によって視覚的に文字が見難い使用者が吸収性物品を選択する場合、文字による情報によって吸収性物品を選択しようとすると、当該情報を把握し難く、適切に吸収性物品を選択できないおそれがある。しかし、当該パッケージ群によれば、文字のみからなる表示でなく、絵柄等からなる装飾部によって第1吸収性物品21と第2吸収性物品を区別できるため、使用者は、視覚的な負担を強いられず、また、直感的に吸収性物品を区別し、適切な吸収性物品を選択できる。
【0038】
第1平面11X、11Yの第1剥離シート27において第1装飾部71が占める面積率及び第2平面12X、12Yの第2剥離シート28において第2装飾部72が占める面積率は、1/3以上であってよい。第1平面11X、11Yの第1剥離シート27において第1装飾部71が占める面積率は、第1平面11X、11Yに配置された第1剥離シート27の面積に対する第1装飾部71の面積の比率であり、第2平面12X、12Yの第2剥離シート28において第2装飾部72が占める面積率は、第2平面12X、12Yに配置された第2剥離シート28の面積に対する第2装飾部72の面積の比率である。使用者は、第1平面11X、11Y及び第2平面12X、12Yに配置された第2剥離シート28の面積に対する第2装飾部72の面を視認した際に、第1装飾部71及び第2装飾部72を容易に把握でき、適した吸収性物品を容易に選択できる。
【0039】
第1装飾部71は、第2装飾部72と同一の外形ラインを有し、かつ第2装飾部72と異なる色を有してよい。同じ外形ラインは、装飾部の外縁であり、本実施の形態における花柄の輪郭である。第1装飾部71と第2装飾部72が同じ外形ラインを有するため、当該外形ラインに基づいて同一コンセプトの吸収性物品であることを、使用者が直感的に把握することができる。また、第1装飾部71と第2装飾部72が異なる色を有するため、当該色の違いによって第1吸収性物品21と第2吸収性物品を見分けることができる。以下、色が異なるとは、色味が異なる(青色と赤色)構成のみならず、明度が異なる構成も含むものである。また、以下、複数の色を有する形態にあっては、少なくとも一の色が異なっていればよく、同色を含んでいてもよい。
【0040】
第1装飾部71と第2装飾部72の色差ΔEは、20以上であってよい。出願人が鋭意調査したところ、一般的に、2点の色の色差ΔEが20以上である場合、当該2点が異なる色であると認識し易いことがわかった。本態様によれば、第1装飾部71と第2装飾部72の色差ΔEが20以上であるため、使用者は、第1装飾部71と第2装飾部72を別の装飾部として認識して、第1吸収性物品21と第2吸収性物品を別のものとして選択できる。色差ΔEは、測定対象となる2点(2つの領域)について市販の測色器を用いて測色を行い、JIS Z 8729に規定されるCIE1976(L*a*b*)色空間に基づいて数値化した値を比較することによって求めることができる。具体的に、測定対象である2点間のL*値の差がΔL*、a*の差がΔa*、b*値の差がΔb*であるときに、色差ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2によって求められる。
【0041】
第1装飾部71及び第2装飾部72は、同色の色を有してよい。ここで、同色は、色差ΔEが20.0以下の色であってよく、より好ましくは、色差ΔEが12.0以下であってよい。第1装飾部71と第2装飾部72の同色の色によって第1吸収性物品21と第2吸収性物品22を関連付けることができ、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより得ることができる。第1装飾部71が複数の色を有する形態にあっては、第1の色が第2装飾部72と同色であり、第2の色が第2装飾部72と異なる色であってもよい。
【0042】
また、変形例において、第1装飾部71は、第2装飾部72の相似形であってもよい。第1装飾部71と第2装飾部72は、同じ形状であって、その寸法が異なる。使用者が、形によって同一コンセプトの吸収性物品であることを把握できるとともに、その寸法の違いによって第1吸収性物品21と第2吸収性物品22を見分けることができる。また、第1装飾部71は、第2装飾部72の類似形であってよい。第1装飾部71と第2装飾部72が類似形であり、同一コンセプトの吸収性物品であることを、使用者が直感的に把握することができる。ここで類似形は、両者が同一の形状であるものを含んでいない。そのため、第1装飾部71と第2装飾部72が同一コンセプトを示しつつ異なる形状であるため、当該形状の違いによって第1吸収性物品21と第2吸収性物品を見分けることができる。類似形は、共通の概念を想起可能な形状を有する形状であってよい。より詳細には、第1装飾部71及び第2装飾部72が、同じ「花」という概念を想起させる場合、両者は、類似形である。また、他の類似形状として、同じ要素を有する幾何学的模様を有するものであってよい。同じ要素とは、幾何学的模様を構成する頂点、凹み部、湾曲部、直線部である。当該要素の数及び種類が同じ形状は、類似形とする。より詳細には、第1装飾部71の頂点の数と、第2装飾部72の頂点の数が同じ場合、両者は、類似形であり、第1装飾部71の凹み及び頂点の数と、第2装飾部72の凹み及び頂点の数と、が同じ場合には、類似の程度が強いものとする。
【0043】
第1包装体11の第1平面11X、11Yの寸法は、第2包装体12の第2平面12X、12Yの寸法と異なってよい。寸法は、前後方向Lの長さ及び幅方向Wの長さを含む概念であり、第1平面11X、11Yの前後方向Lの長さが第2平面12X、12Yの前後方向Lの長さと異なっていてもよいし、第1平面11X、11Yの幅方向Wの長さが第2平面12X、12Yの幅方向Wの長さと異なっていてよい。当該構成によれば、包装体の寸法の違いによって第1吸収性物品21と第2吸収性物品22を見分けることができる。また、第1装飾部71の外形ラインと第2装飾部72の外形ラインとが同じ形態にあっては、包装体10の平面に対する外形ラインの寸法の比率が第1吸収性物品21と第2吸収性物品で異なる。当該比率の違いによって第1吸収性物品21と第2吸収性物品を見分けることができる。図1及び図4に示すように、本実施の形態の第1平面11X、11Yの前後方向Lの長さL11は、第2平面12X、12Yの前後方向Lの長さL12と異なっている。すなわち、第1吸収性物品21の前折り目FW2と後折り目FW1の間隔は、第2吸収性物品22の前折り目FW2と後折り目FW1の間隔と異なっている。
【0044】
第1止着テープ85の寸法は、第2止着テープ86の寸法と同じであってよい。ここで、止着テープの寸法が同一とは、実質的に同一であればよく、製造誤差(例えば、±5%以内)は同一寸法として見なしてよい。図4に示すように、第1平面11X、11Yの寸法と第2平面12X、12Yの寸法が異なる構成にあっては、第1平面11X、11Yにおいて第1止着テープ85が占める比率が、第2平面において第2止着テープが占める比率と異なる。使用者は、当該比率の違いによって第1吸収性物品21と第2吸収性物品22を見分けることができる。止着テープの寸法は、止着テープの前後方向Lの長さ及び幅方向Wの長さを含み、いずれか一方が同一であればよい。しかし、好適には、第1平面11X、11Yの長さと第2平面12X、12Yの長さが異なる方向(本実施の形態では、前後方向)において、第1止着テープ85の長さと第2止着テープ86の長さが異なってよい。包装体の全体に対する止着テープの比率の違いがより目立ちやすくなるためである。
【0045】
図2に示すように、第1装飾部71は、第1包装体11の展開状態において、第1吸収性物品21の厚み方向Tに間隔を空けて配置されてよく、第2装飾部72は、第2包装体12の展開状態において、第2吸収性物品22の厚み方向Tに間隔を空けて配置されてよい。第1装飾部71の間隔G71は、第1側面の厚み方向Tの長さよりも短くてよく、第2装飾部72の間隔G72は、第2側面の厚み方向Tの長さよりも短くてよい。第1包装体11の第1側面に第1装飾部71の少なくとも一部が配置される。そのため、使用者が第1側面を視認した際に、第1装飾部71を把握できる。同様に、第2包装体12の第2側面に第2装飾部72の少なくとも一部が配置される。そのため、使用者が第2側面を視認した際に、第2装飾部72を把握できる。第1包装体11及び第2包装体12が厚み方向に積層された状態で収容袋90に収容された状態でパッケージ群が陳列された状態であっても、使用者は、第1装飾部71及び第2装飾部72によって第1吸収性物品21と第2吸収性物品を見分けることができる。
【0046】
図3に示すように、第1包装体11は、包装状態の第1包装体11を幅方向Wに三等分した領域のうち、幅方向の中央に位置する第1中央領域R11と、第1中央領域R11の幅方向Wの外側に位置する第1側領域R12と、を有する。同様に、第2包装体12は、包装状態の第2包装体12を幅方向Wに三等分した領域のうち、幅方向Wの中央に位置する第2中央領域R21と、第2中央領域R21の幅方向Wの外側に位置する第2側領域R22と、を有する。第1装飾部71は、第1中央領域R11に少なくとも配置されてよく、第2装飾部72は、第2中央領域R21に少なくとも配置されてよい。第1中央領域R11及び第2中央領域R21は、使用者の注意をひきやすい。第1中央領域R11に第1装飾部71が配置され、第2中央領域R21に第2装飾部72が配置されているため、使用者が第1装飾部71及び第2装飾部72を認識し易く、第1吸収性物品21と第2吸収性物品22をより見分け易い。
【0047】
なお、第1装飾部71の少なくとも一部が第1中央領域R11に配置されてよいが、好適には、第1装飾部71の幅方向の中心71CWが少なくとも一部が第1中央領域R11に配置されてよい。同様に、第2装飾部72の少なくとも一部が第2中央領域R21に配置されてよいが、好適には、第2装飾部72の幅方向の中心72CWが少なくとも一部が第2中央領域R21に配置されてよい。使用者が第1中央領域R11及び第2中央領域R21を視認した際に、第1装飾部71の中心及び第2装飾部72の中心が視界に入り、第1装飾部71全体及び第2装飾部72全体を認識易くなる。よって、使用者は、装飾部によって第1吸収性物品21と第2吸収性物品22をより見分ける易くなる。
【0048】
第1装飾部71は、第1中央領域R11と、一対の第1側領域R12のうち一方の第1側領域R12に配置されてよく、より好適には、第1中央領域R11と、一対の第1側領域R12の両方と、に配置されてよい。第1装飾部71が第1平面の全体に配置され、使用者は、第1装飾部71をより把握し易い。また、第2装飾部72は、第2中央領域R21と、一対の第2側領域R22のうち一方の第2側領域R22に配置されてよく、より好適には、第2中央領域R21と、一対の第2側領域R22の両方と、に配置されてよい。第2装飾部72が第2平面の全体に配置され、使用者は、第2装飾部72をより把握し易い。
【0049】
第1装飾部71は、第1サイド接合部87と離間してよく、第2装飾部72は、第2サイド接合部88と離間してよい。第1サイド接合部87と第1装飾部71が離間しているため、第1サイド接合部87の近傍で第1包装シート81がよれたり皺が形成されたりした場合であっても、第1装飾部71を平面状態で維持し、第1装飾部71の視認性を確保できる。同様に、第2サイド接合部88と第2装飾部72が離間しているため、第2サイド接合部88の近傍で第2包装シート82がよれたり皺が形成されたりした場合であっても、第2装飾部72を平面状態で維持し、第2装飾部72の視認性を確保できる。なお、第1装飾部71と第1サイド接合部87の距離、及び第2装飾部72と第2サイド接合部88は、0mmよりも大きければよいが、好適には、5mm以上、より好適には、10mm以上であってよい。
【0050】
第1包装体11は、第1装飾部71の周りに配置された第1背景部75を有してよい。第1背景部75は、第1装飾部71と同様に、第1包装体11の外面に向けて配置されている。第1背景部75は、第1包装体11の外面側から視認可能に構成されてよい。本実施の形態の第1背景部75は、第1装飾部71の周囲において第1剥離シート27が配置された領域、第1剥離シート27が配置されずに第1吸収性物品21の裏面シート24が配置された領域、及び第1包装シート81のみが配置された領域を含む。同様に、第2包装体12は、第2装飾部72の周りに配置された第2背景部76を有してよい。第2背景部76は、第2装飾部72と同様に、第2包装体12の外面に向けて配置されている。第2背景部76は、第2包装体12の外面側から視認可能に構成されてよい。本実施の形態の第2背景部76は、第2装飾部72の周囲において第2剥離シート28が配置された領域、第2剥離シート28が配置されずに第2吸収性物品22の裏面シート24が配置された領域、及び第2包装シート82のみが配置された領域を含む。
【0051】
一態様において、第1装飾部71は、第1背景部75と異なる色を有し、第2装飾部72は、第2背景部76と異なる色を有してよい。使用者は、第1装飾部71と第1背景部75を区別して認識できるとともに、第2装飾部72と第2背景部76を区別して認識できる。当該一態様において、第1背景部75と第2背景部76は、同色の色を有してよい。使用者は、第1背景部75と第2背景部76によって第1吸収性物品21と第2吸収性物品を関連付けることができ、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより得ることができる。第1背景部75と第2背景部76が同色の形態にあっては、第1装飾部71及び第2装飾部72が同色であって、第1装飾部71及び第2装飾部72の形、大きさのいずれかが異なっていてもよいし、第1装飾部71及び第2装飾部72が異なる色であってよい。
【0052】
また、変形例において、第1背景部75と第2背景部76が異なる色であってもよい。当該変形例にあっては、使用者は、第1装飾部71及び第2装飾部72によって吸収性物品を区別できるだけなく、第1背景部75と第2背景部76によっても吸収性物品を区別でき、複数の吸収性物品から適切な吸収性物品をより選択し易くなる。
【0053】
第1装飾部71は、第1中央要素71Pと、第1中央要素71Pの周囲に配置され、かつ第1中央要素71P及び第1背景部75と異なる色を有する第1周囲要素71Qと、を有してよい。第1周囲要素71Qは、第1中央要素71Pと色が異なり、また第1背景部75とも色が異なり、第1周囲要素71Qによって第1中央要素71Pと第1背景部75を分離することができ、第1中央要素71Pをより認識させ易くできる。例えば、第1中央要素71Pの色と第1背景部75の色が近似する形態にあっても、第1中央要素71Pを周囲から分断して示すことができ、使用者が第1中央要素71Pをより認識し易くなる。同様に、第2装飾部72は、第2中央要素72Pと、第2中央要素72Pの周囲に配置され、かつ第2中央要素72P及び第2背景部76と異なる色を有する第2周囲要素72Qと、を有してよい。当該構成によれば、第2周囲要素72Qによって第2中央要素72Pと第2背景部76を分離することができ、第2中央要素72Pをより認識させ易くできる。
【0054】
第1中央要素71P及び第2中央要素72Pは、装飾部70の輪郭によって構成されていてもよく、また各中央要素の周囲の少なくとも一部を覆っていればよく、各中央要素の周囲全体に配置されていなくてもよい。第1中央要素71Pと第2中央要素72Pが同じ色の形態にあっては、第1周囲要素71Qと第2周囲要素72Qが異なる色であってよい。また、第1中央要素71Pと第2中央要素72Pが異なる色の形態にあっては、第1周囲要素71Qと第2周囲要素72Qが同じ色であってよい。当該形態によれば、同一コンセプトの吸収性物品であることを同じ色によって示しつつ、異なる吸収性物品であることを異なる色によって示すことができる。変形例において、第1装飾部及び第2装飾部が同じ形状であって、第1中央要素71P、第2中央要素72P、第1周囲要素71Q及び第2周囲要素72Qの全てが異なる色であってもよい。
【0055】
包装体10は、ブランド表示部95と対応する包装表示部19を有してよい。包装表示部19は、ブランド名を示しており、パッケージのブランド表示部95と同じ形状であってもよいし、ブランド表示部95の相似形であってもよい。当該構成によれば、包装体10を収容袋90から取り出した状態においても、使用者は、ブランド名を把握できる。包装体10の外面において、包装表示部19の面積は、装飾部70の面積よりも小さくてよい。使用者は、包装表示部19よりも装飾部70を把握し易い。
【0056】
ブランド表示部95と、パッケージ背景部97、第1背景部75、及び第2背景部76は、同色の色を有してよい。また、ブランド表示部95、パッケージ背景部97、第1背景部75、及び第2背景部76の少なくともいずれかが複数の色を有する形態にあっては、少なくとも一つの色が同色であればよい。当該構成によれば、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより直感的に得ることができる。変形例において、ブランド表示部95、パッケージ背景部97、第1装飾部71、及び第2装飾部72は、同色の色を有してよい。当該変形例によっても、使用者は、同色の色を認識することにより、当該パッケージ群に含まれる吸収性物品に同等の着用感や安心感をより直感的に得ることができる。
【0057】
第1包装体11には、第1包装体11の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられてよい。第2包装体12には、第2包装体12の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられてよい。第1装飾部71には、第1包装体の3色のうち少なくとも2色が設けられてよい。第2装飾部72には、第2包装体12の3色のうち少なくとも2色が設けられてよい。個々の包装体が3色の色を有するため、単色の包装体と比較して、使用者の注意を惹き易い。また、装飾部が複数の色を有するために、包装体における装飾部を目立たせることができるとともに、見た目で判別可能な要素(色)が増加する。よって、使用者が第1装飾部71及び第2装飾部72を認識し易く、第1吸収性物品21と第2吸収性物品22をより見分け易い。
【0058】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。例えば、本実施の形態の装飾部は、各装飾部が独立して配置され、その周囲に背景部が設けられているが、装飾部同士が部分的に連なっていたり、重なったりして、複数の装飾部が一体化していてもよい。複数の装飾部が一体化した形態にあっては、各装飾部の色、形、大きさの少なくともいずれかが異なっていてもよいし、色、形、大きさが同じであってもよい。
【符号の説明】
【0059】
11 :第1包装体
11S、11T、11U、11V :第1側面
11X、11Y :第1平面
12 :第2包装体
12S、12T、12U、12V :第2側面
12X、12Y :第2平面
21 :第1吸収性物品
22 :第2吸収性物品
24 :裏面シート
26 :粘着部
27 :第1剥離シート
28 :第2剥離シート
71 :第1装飾部
71P :第1中央要素
71Q :第1周囲要素
72 :第2装飾部
72P:第2中央要素
72Q :第2周囲要素
75 :第1背景部
76 :第2背景部
81 :第1包装シート
82 :第2包装シート
85 :第1止着テープ
86 :第2止着テープ
87 :第1サイド接合部
88 :第2サイド接合部
95 :ブランド表示部
97 :パッケージ背景部
101 :第1パッケージ
102 :第2パッケージ
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-10-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1吸収性物品を第1包装シートによって個別に包装した第1包装体を複数収容した第1パッケージと、前記第1吸収性物品と性能が異なる第2吸収性物品を第2包装シートによって個別に包装した第2包装体を複数収容した第2パッケージと、を有し、
前記第1パッケージ及び前記第2パッケージが同一のブランド名を有する吸収性物品のパッケージ群であって、
前記第1包装体の外面は、前記第1吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第1平面と、前記一対の第1平面間に配置され、前記第1吸収性物品の厚み方向に延びる第1側面と、を有し、
前記第2包装体の外面は、前記第2吸収性物品の前後方向及び幅方向に延びる一対の第2平面と、前記一対の第2平面間に配置され、前記第2吸収性物品の厚み方向に延びる第2側面と、を有し、
前記第1包装体には、前記第1包装体の外面側に向けて配置された第1装飾部が設けられ、
前記第2包装体には、前記第2包装体の外面側に向けて配置され、前記第1装飾部と異なる第2装飾部が設けられ、
前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、図形、絵柄及び模様の少なくともいずれかを含んでおり、
前記第1平面において前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面において前記第2装飾部が占める面積率は、15%以上である、吸収性物品のパッケージ群。
【請求項2】
前記第1装飾部は、前記第2装飾部と同一の外形ラインを有し、かつ前記第2装飾部と異なる色を有する、請求項1に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項3】
前記第1包装体の前記第1平面の寸法は、前記第2包装体の前記第2平面の寸法と異なる、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項4】
前記第1包装体は、前記第1平面における前記第1包装シートの外縁を、前記第1包装シートの外縁が対向する前記第1包装シートに止着する第1止着テープを有し、
前記第2包装体は、前記第2平面における前記第2包装シートの外縁を、前記第2包装シートの外縁が対向する前記第2包装シートに止着する第2止着テープを有し、
前記第1止着テープの寸法は、前記第2止着テープの寸法と同じである、請求項3に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項5】
前記第1装飾部は、前記第1包装体の展開状態において、前記第1吸収性物品の厚み方向に間隔を空けて配置されており、
前記第2装飾部は、前記第2包装体の展開状態において、前記第2吸収性物品の厚み方向に間隔を空けて配置されており、
前記第1装飾部の前記間隔は、前記第1側面の前記厚み方向の長さよりも短く、
前記第2装飾部の前記間隔は、前記第2側面の前記厚み方向の長さよりも短い、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項6】
前記第1装飾部は、前記第1平面を前記幅方向に三等分した領域のうち、前記幅方向の中央に位置する第1中央領域に少なくとも配置され、
前記第2装飾部は、前記第2平面を前記幅方向に三等分した領域のうち、前記幅方向の中央に位置する第2中央領域に少なくとも配置されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項7】
前記第1包装体は、前記第1包装シートの外端部同士を接合する第1サイド接合部を有し、
前記第2包装体は、前記第2包装シートの外端部同士を接合する第2サイド接合部を有し、
前記第1装飾部は、前記第1サイド接合部と離間しており、
前記第2装飾部は、前記第2サイド接合部と離間している、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項8】
前記第1パッケージ及び前記第2パッケージには、前記ブランド名を示すブランド表示部と、前記ブランド表示部の周りに配置されたパッケージ背景部と、がそれぞれ設けられており、
前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有し、
前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有し、
前記ブランド表示部、前記パッケージ背景部、前記第1背景部、及び前記第2背景部は、同色の色を有する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項9】
前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有し、
前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有し、
前記第1装飾部は、前記第1背景部と異なる色を有し、
前記第2装飾部は、前記第2背景部と異なる色を有し、
前記第1背景部と前記第2背景部は、同色の色を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項10】
前記第1包装体には、前記第1包装体の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられており、
前記第2包装体には、前記第2包装体の外側から視認可能な3色が少なくとも設けられており、
前記第1装飾部には、前記第1包装体の前記3色のうち少なくとも2色が設けられており、
前記第2装飾部には、前記第2包装体の前記3色のうち少なくとも2色が設けられている、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項11】
前記第1装飾部及び前記第2装飾部は、同色の色を有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項12】
前記第1包装体は、前記第1装飾部の周りに配置された第1背景部を有し、
前記第2包装体は、前記第2装飾部の周りに配置された第2背景部を有し、
前記第1装飾部は、第1中央要素と、前記第1中央要素の周囲に配置され、かつ前記第1中央要素及び前記第1背景部と異なる色を有する第1周囲要素と、を有し、
前記第2装飾部は、第2中央要素と、前記第2中央要素の周囲に配置され、かつ前記第2中央要素及び前記第2背景部と異なる色を有する第2周囲要素と、を有する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項13】
前記第1包装体は、前記第1吸収性物品の非肌面に配置された粘着部を覆う第1剥離シートを有し、
前記第2包装体は、前記第2吸収性物品の非肌面に配置された粘着部を覆う第2剥離シートを有し、
前記第1装飾部は、前記第1剥離シートに設けられ、
前記第2装飾部は、前記第2剥離シートに設けられている、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項14】
前記第1平面の前記第1剥離シートにおいて前記第1装飾部が占める面積率及び前記第2平面の前記第2剥離シートにおいて前記第2装飾部が占める面積率は、1/3以上である、請求項13に記載の吸収性物品のパッケージ群。
【請求項15】
前記第1装飾部は、前記第2装飾部の類似形である、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の吸収性物品のパッケージ群。