(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022179325
(43)【公開日】2022-12-02
(54)【発明の名称】裏側のガラスサポートを有する薄膜トランジスタメモリ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8242 20060101AFI20221125BHJP
H01L 25/18 20060101ALI20221125BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20221125BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20221125BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20221125BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20221125BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20221125BHJP
H01L 29/201 20060101ALI20221125BHJP
H01L 29/161 20060101ALI20221125BHJP
H01L 29/24 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
H01L27/108 671C
H01L25/04 Z
H01L27/04 U
H01L27/088 331C
H01L27/088 E
H01L27/06 102A
H01L27/088 331E
H01L27/088 A
H01L27/108 681E
H01L27/108 681F
H01L29/78 618B
H01L29/06 601N
H01L29/203
H01L29/161
H01L29/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022034843
(22)【出願日】2022-03-07
(31)【優先権主張番号】17/325,617
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アビ-シェク エー. シャルマ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルフレッド ゴメス
(72)【発明者】
【氏名】テレスフォア カムゲイン
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
5F083
5F110
【Fターム(参考)】
5F038BE07
5F038BH18
5F038CA16
5F038CD02
5F038CD18
5F038DF05
5F038EZ01
5F038EZ06
5F038EZ07
5F038EZ13
5F038EZ14
5F038EZ15
5F038EZ20
5F048AA01
5F048AB01
5F048AB03
5F048AC01
5F048AC10
5F048BA14
5F048BA15
5F048BA16
5F048BA19
5F048BA20
5F048BB01
5F048BB09
5F048BB11
5F048BB12
5F048BC03
5F048BC18
5F048BF02
5F048BF07
5F048BF12
5F048BF15
5F048BF16
5F048CB02
5F048CB03
5F048CB04
5F083AD02
5F083AD03
5F083AD06
5F083GA10
5F083HA02
5F083HA06
5F083JA02
5F083JA03
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA42
5F083JA43
5F083JA56
5F083JA58
5F083JA60
5F083KA05
5F083KA20
5F083LA10
5F083LA12
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083PR36
5F110AA01
5F110AA02
5F110AA04
5F110BB04
5F110BB05
5F110BB11
5F110CC10
5F110DD02
5F110EE02
5F110EE03
5F110EE04
5F110EE06
5F110EE22
5F110FF01
5F110FF02
5F110FF03
5F110FF04
5F110FF12
5F110GG01
5F110GG02
5F110GG03
5F110GG04
5F110GG52
5F110HK02
5F110HK03
5F110HK04
5F110HK06
5F110HM02
5F110NN02
5F110NN22
5F110NN23
5F110NN24
5F110NN27
5F110NN72
(57)【要約】 (修正有)
【課題】システムオンチプ(SoC)における組み込みメモリのさらなる改善を図るICデバイス及びパッケージを提供する。
【解決手段】ICアセンブリ又はデバイス100は、TFTメモリを有するIC構造の裏側のガラス支持構造を使用することにより、裏側のシリコンベース(Si)支持構造を使用する場合と比較して、IC構造における基板工程(FEOL)デバイス(例えばFEOLトランジスタ)の寄生効果を有利に低減するという認識に基づく。IC構造の裏側にSiより低い誘電率を有する支持構造を配置することにより、IC構造のFEOLデバイスに関連する様々な寄生効果を有利に減少させる。なぜなら、そのような寄生効果は典型的には、周囲の媒体の誘電率に比例するからである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)デバイスであって、
シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料の支持構造と、
複数のフロントエンドデバイスを含むフロントエンド層と、
薄膜トランジスタ(TFT)を含むメモリセルを有するメモリアレイを含むバックエンド層であって、前記メモリセルの1または複数は、前記複数のフロントエンドデバイスの1または複数に結合される、バックエンド層と
を備え、前記フロントエンド層は前記支持構造と前記バックエンド層との間にある、
ICデバイス。
【請求項2】
前記支持構造は、前記フロントエンド層の相互接続、前記バックエンド層の相互接続、前記複数のフロントエンドデバイス、前記メモリセルのうち2以上と結合される薄膜デバイスを含む、請求項1に記載のICデバイス。
【請求項3】
前記薄膜デバイスは薄膜抵抗器である、請求項2に記載のICデバイス。
【請求項4】
前記薄膜デバイスは薄膜キャパシタである、請求項2に記載のICデバイス。
【請求項5】
前記薄膜デバイスは薄膜インダクタである、請求項2に記載のICデバイス。
【請求項6】
前記フロントエンド層と前記支持構造との間のボンディング界面を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項7】
前記ボンディング界面は酸化物を含む、請求項6に記載のICデバイス。
【請求項8】
前記酸化物は、
前記支持構造の1または複数の部分と接触する1または複数の部分と、
前記フロントエンド層の1または複数の部分と接触する1または複数の部分と
を含む、請求項7に記載のICデバイス。
【請求項9】
前記支持構造の前記非半導体材料はガラスを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項10】
前記支持構造の前記非半導体材料はマイカを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項11】
前記メモリアレイは、
第1半導体材料の第1ナノリボンと、
第2半導体材料の第2ナノリボンと、
前記第1ナノリボンおよび前記第2ナノリボンの各々における第1ソースまたはドレイン(S/D)領域および第2S/D領域と、
前記第1ナノリボンにおける前記第1S/D領域と前記第2S/D領域との間の前記第1ナノリボンの部分を少なくとも部分的に囲む第1ゲートスタックと、
前記第2ナノリボンにおける前記第1S/D領域と前記第2S/D領域との間の前記第2ナノリボンの部分を少なくとも部分的に囲む第2ゲートスタックと、
前記第1ナノリボンの前記第1S/D領域および前記第2ナノリボンの前記第1S/D領域に結合されるビット線と
を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項12】
前記第1ナノリボンの少なくとも一部は前記支持構造と前記第2ナノリボンの少なくとも一部との間にある、請求項11に記載のICデバイス。
【請求項13】
前記メモリアレイは更に、前記第1ゲートスタックに結合される第1ゲートコンタクト、および、前記第2ゲートスタックに結合される第2ゲートコンタクトを含み、前記第1ゲートコンタクトは前記支持構造の第1領域の上にあり、前記第2ゲートコンタクトは前記支持構造の第2領域の上にあり、前記第2領域は前記第1領域と異なっており重複しない、請求項12に記載のICデバイス。
【請求項14】
前記第1ナノリボンの前記第2S/D領域に結合される第1記憶ノード、および、前記第2ナノリボンの前記第2S/D領域に結合される第2記憶ノードを更に備え、前記第1記憶ノードおよび前記第2記憶ノードの少なくとも1つはキャパシタを含む、請求項11から13のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項15】
前記第1ゲートスタックはゲート電極材料および強誘電材料を含み、
前記強誘電材料は前記ゲート電極材料と前記第1半導体材料との間にある、請求項11から14のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項16】
前記TFTは前記バックエンド層の前記メモリセルのアクセストランジスタである、請求項1から15のいずれか一項に記載のICデバイス。
【請求項17】
集積回路(IC)パッケージであって、
ICデバイスと、
前記ICデバイスに結合される更なるICコンポーネントと
を備え、
前記ICデバイスは、
フィン型トランジスタ、ナノリボントランジスタ、およびナノワイヤトランジスタの1または複数を含む複数のトランジスタを含むフロントエンド層と、
前記複数のトランジスタの1または複数に結合される複数の薄膜トランジスタ(TFT)を含むバックエンド層と、
前記フロントエンド層に接合される支持構造であって、前記フロントエンド層は前記支持構造と前記バックエンド層との間にあり、前記支持構造は、シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料を含む、支持構造と
を含む、ICパッケージ。
【請求項18】
前記更なるICコンポーネントは、パッケージ基板、インタポーザ、または更なるICダイの1つを含む、請求項17に記載のICパッケージ。
【請求項19】
集積回路(IC)デバイスを製造する方法であって、
半導体支持構造の上にフロントエンド層を設ける段階であって、前記フロントエンド層は、複数のフロントエンドデバイスを含む、段階と、
前記フロントエンド層の上にバックエンド層を設ける段階であって、前記バックエンド層は、薄膜トランジスタ(TFT)を含むメモリセルを有するメモリアレイを含み、前記メモリセルの1または複数は、前記複数のフロントエンドデバイスの1または複数に結合される、段階と、
前記半導体支持構造の少なくとも一部を除去して前記フロントエンド層を露出させる段階と、
シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料の支持構造を前記露出されたフロントエンド層に接合する段階と
を備える方法。
【請求項20】
前記非半導体材料の前記支持構造を前記露出されたフロントエンド層に接合する段階は、
前記露出されたフロントエンド層、および、前記露出されたフロントエンド層に接合されることになっている前記非半導体材料の前記支持構造の面の少なくとも1つに1または複数の接合材料を提供する段階と、
前記露出されたフロントエンド層を、前記露出されたフロントエンド層に接合されることになっている前記非半導体材料の前記支持構造の前記面に付着させる段階と
を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
組み込みメモリは、最新のシステムオンチップ(SoC)技術の性能にとって重要である。低出力および高密度の組み込みメモリが多くの異なるコンピュータ製品において使用され、更なる改善が常に望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0002】
添付図面と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、実施形態が容易に理解されよう。この説明を容易にするために、同様の参照符号は、同様の構造要素を指す。添付図面中の図の実施形態は、限定ではなく例示として示すものである。
【0003】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による、裏側のガラスサポートを有する薄膜トランジスタ(TFT)メモリを備える集積回路(IC)デバイスの概略図を示す。
【0004】
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による、1つのアクセストランジスタ(1T)および1つのキャパシタ(1C)(1T‐1C)メモリセルの概略図を示す。
【0005】
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、ナノリボン型電界効果トランジスタ(FET)アクセストランジスタを有する例示的な1T‐1Cメモリセルの透視図を示す。
【0006】
【
図4A】本開示のいくつかの実施形態による、例示的な3Dナノリボン型TFTメモリの異なる透視図を示す。
【
図4B】本開示のいくつかの実施形態による、例示的な3Dナノリボン型TFTメモリの異なる透視図を示す。
【0007】
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による、裏側コンタクトを有するトランジスタを含む例示的なTFTメモリセルの断面図の概略図を示す。
【0008】
【
図6A】本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを形成する例示的な方法を示す。
【
図6B】本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを形成する例示的な方法を示す。
【
図6C】本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを形成する例示的な方法を示す。
【
図6D】本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを形成する例示的な方法を示す。
【0009】
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポート、ならびに、ガラスサポートに配置される薄膜デバイスを有する例示的なICデバイスを示す。
【0010】
【
図8】本明細書に開示される実施形態のいずれかによる、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを備え得るICパッケージの側断面図である。
【0011】
【
図9】本明細書に開示される実施形態のいずれかによる、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを備え得るICデバイスアセンブリの側断面図である。
【0012】
【
図10】本明細書に開示される実施形態のいずれかによる、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを備え得る例示的なコンピューティングデバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
概要
本開示のシステム、方法およびデバイスは各々、複数の革新的な態様を有し、そのいずれも、本明細書において開示される望ましい属性のすべてを単独で担わない。本明細書において説明される主題の1または複数の実装の詳細が、下の説明および添付図面において説明される。
【0014】
本明細書において説明されるようなTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスおよびアセンブリを説明する目的のために、まず特定のIC構成において生じ得る現象を理解することが有用であり得る。以下の基礎的な情報は、本開示が適切に説明され得る上での基礎としてみなされてよい。そのような情報は、説明の目的のみで提供され、従って、本開示の広い範囲およびその潜在的な適用をいかなる方式でも限定するものと解釈されるべきでない。
【0015】
いくつかのメモリデバイスは、計算ロジックも含まないチップに含まれるという点で、「スタンドアロン」デバイスとみなされ得る(本明細書において使用される場合、「計算ロジックデバイス」または単に「計算ロジック」もしくは「論理デバイス」という用語は、計算/処理オペレーションを実行するためのデバイス、例えばトランジスタを指す)。他のメモリデバイスが計算ロジックと共にチップに含まれ得、「組み込み」メモリデバイスと称され得る。組み込みメモリを使用して計算ロジックをサポートすると、メモリおよび計算ロジックが近くなり、低レイテンシを増加させる界面が除去されることによって、性能が改善し得る。本開示の様々な実施形態は、組み込みメモリアレイならびに対応する方法およびデバイスに関する。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、特に、組み込みDRAM(eDRAM)を参照し得る。なぜなら、このタイプのメモリは、いくつかの他のタイプのメモリデバイスの密度およびスタンバイ電力の限界に対処するために過去に導入されたからである。しかしながら、本開示の実施形態は、メモリセルが実装された他の技術に等しく適用可能であり得る。したがって、一般には、本明細書において説明されるメモリセルは、eDRAMセル、スピン注入メモリ(STTRAM)セル、抵抗変化型メモリ(RRAM(登録商標))セル、または、任意の他の不揮発性メモリセルとして実装され得る。
【0017】
メモリセル、例えばeDRAMセルは、ビット値またはセルのメモリ状態(例えば、論理的「1」または「0」)を格納するためのキャパシタと、セルへのアクセス(例えば、情報をセルに書き込むためのアクセス、または、情報をセルから読み込むためのアクセス)を制御するアクセストランジスタを含み得る。そのようなメモリセルは、1つのトランジスタ(すなわち、「1T‐1Cメモリセル」という用語における「1T」)および1つのキャパシタ(すなわち、「1T‐1Cメモリセル」という用語における「1C」)を使用するという事実に着目して、「1T‐1Cメモリセル」と称され得る。1T‐1Cメモリセルのキャパシタは、アクセストランジスタの1つのソース/ドレイン(S/D)領域/端子に(例えば、アクセストランジスタのソース領域に)結合され得、一方、アクセストランジスタの他のS/D領域は、ビット線(BL)に結合され得、トランジスタのゲート端子は、ワード線(WL)に結合され得る。そのようなメモリセルは、単一のアクセストランジスタのみを用いて製造され得るので、同一のプロセス技術におけるいくつかの他のタイプのメモリ、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)より高い密度および低いスタンバイ電力を提供し得る。
【0018】
従来、様々なメモリセルは、半導体基板の最上層(すなわちフロントエンドトランジスタ)において実装される基板工程(FEOL)のロジックプロセスベースのトランジスタであるアクセストランジスタで実装されてきた。本開示の発明者は、従来のFEOLトランジスタをメモリセルのアクセストランジスタ(例えば、1T‐1Cメモリセルのアクセストランジスタ)として使用することにより、複数の課題が生じることに気付いた。
【0019】
1つの課題は、アクセストランジスタのリーク、すなわち、トランジスタが「オフ」状態になったときのトランジスタのソースとドレインとの間の電流に関する。スケーリングされた技術における論理トランジスタのリークを低減することは難しいので、高度テクノロジーノード(例えば、10ナノメートル(nm)、7nm、5nm、およびそれ以降)において1T‐1Cメモリを実装することは困難であり得る。特に、特定のアクセストランジスタリークを考慮すると、1T‐1Cメモリセルのキャパシタのキャパシタンスは、対応するリフレッシュ時間を満たすのに十分な電荷がキャパシタに格納され得るほど十分に大きくすべきである。しかしながら、電子部品のサイズを減少させるという継続的な需要により、メモリアレイのマクロ領域は減少し続けることが要求され、所与のキャパシタの頂部領域(すなわちフットプリント)がどれほど大きくなることが可能かについて制限が設けられる。このことは、十分に小さいフットプリント面積および十分に大きいキャパシタンスの両方を有するためには、キャパシタは高くなる必要があることを意味する。キャパシタの寸法がスケーリングを続けるにつれて、キャパシタを形成するための開口をエッチングするための課題が生じる。なぜなら、小さいフットプリント面積を有する高いキャパシタは、より高いアスペクト比の開口を必要とするが、これは実現するのが容易でないからである。
【0020】
1T‐1Cメモリセルにおける論理トランジスタの使用に関連する別の課題は、そのようなメモリセルのキャパシタの場所に関する。すなわち、対応するアクセストランジスタに近い金属層にキャパシタを提供することが望ましいことがあり得る。論理トランジスタは、半導体基板上に直接設けられたFEOLトランジスタとして実装されるので、ロジックアクセストランジスタに十分近くなるように、1T‐1Cメモリセルの対応するキャパシタは、より下の金属層に組み込まれる必要がある。より下の金属層のピッチが高度テクノロジーノードにおいて著しくスケーリングするにつれて、キャパシタをより下の金属層に組み込むことは、1T‐1Cベースのメモリのスケーリングに対する著しい課題を提示する。
【0021】
さらに別の課題は、基板の使用可能な表面積を考慮すると、その面積に形成されることができるFEOLトランジスタが少なく、メモリアレイのメモリセルの密度に対して著しい制限が課されるという点である。
【0022】
本開示の実施形態は、上記の課題および問題の少なくともいくつかを改善し得る。上記のFEOLトランジスタを用いた従来のメモリのアプローチと対照的に、本開示の様々な実施形態は、TFTをメモリセルの少なくともいくつかのアクセストランジスタとして使用するメモリセル、アレイ、ならびに関連する方法およびデバイスを提供する。TFTは、非導電層であり得る支持層上に活性半導体材料の薄膜、ならびに誘電体層および金属コンタクトを堆積することによって作られる特別な種類のFETである。活性半導体材料の少なくとも一部はTFTのチャネルを形成する。これは、活性半導体チャネル材料が典型的には半導体基板の一部、例えばシリコンウェハの一部である従来の非TFTフロントエンドトランジスタと異なる。TFTをメモリセルのアクセストランジスタとして使用することにより、複数の利点が提供され、従来のフロントエンドトランジスタでは可能でなかった固有のアーキテクチャが可能になる。
【0023】
1つの利点として、TFTは、フロントエンドトランジスタより実質的に低いリークを有し得、1T‐1Cメモリセルのキャパシタに課される大きいキャパシタンスに対する要求を緩和することが可能である。換言すると、1T‐1Cメモリセルにおいてより低いリークのTFTを使用することにより、メモリセルは、他のアプローチの同一のデータ保持要件をなお満たしながら、より低いキャパシタンスおよびより小さいアスペクト比のキャパシタを使用し、キャパシタのスケーリングの課題を緩和することが可能となる。
【0024】
加えて、アクセスTFTは、高度な相補型金属酸化物半導体(CMOS)プロセスの配線工程(BEOL)層(「バックエンド」とも称される)へ移動し得る。このことは、より高いキャパシタンスを実現するべく、対応するキャパシタが、対応してより厚い層間誘電体(ILD)およびより大きい金属ピッチを有する、より上の金属層に実装され得ることを意味する。これにより、キャパシタを組み込むことによって導入される集積の課題を容易にする。さらに、少なくともいくつかのアクセストランジスタがバックエンド層においてTFTとして実装されるとき、異なるメモリセルの少なくとも一部は、基板の上の異なる層に設けられ得ることにより、メモリアレイのスタックされたアーキテクチャを可能にする。この文脈において、「上」という用語は、ICアセンブリまたはデバイス(例えば、
図1に示されるICアセンブリ100)の基板またはFEOLから更に離れていることを指し、一方、「下」という用語は、ICアセンブリまたはデバイスの基板またはFEOLに近いことを指す。
【0025】
TFTを使用して実装されるメモリセル/アレイは一般に、「TFTメモリ」と称される。本開示の実施形態は、TFTがバックエンドTFTメモリを実装するために使用され得る2つの設計、すなわち、ナノリボンベースのTFTメモリ、および、裏側コンタクトを有するトランジスタを使用するTFTメモリを説明する。しかしながら、他のタイプTFTメモリも本開示の範囲内にある。TFTメモリが従来のフロントエンドトランジスタメモリを上回る利点を有すると認識する以外に、本開示の実施形態は更に、様々な寄生効果を低減することによってTFTメモリが更に改善され得るという認識に基づく。特に、本開示の実施形態は、バックエンドにおけるTFTメモリを有するIC構造の裏側におけるガラス支持構造を使用することにより、例えば、裏側におけるシリコンベース(Si)支持構造を使用することと比較して、IC構造におけるFEOLデバイス(例えばフロントエンドトランジスタ)の寄生効果を有利に低減し得るという認識に基づく。本明細書において使用される場合、「ガラス支持構造」という用語は、Siより低い、例えば、約11より低い誘電率を有する任意の非半導体支持構造を指す。いくつかの実施形態において、そのようなガラス支持構造は、任意の種類のガラス材料を含み得る。なぜなら、ガラスは約5から10.5の間の範囲の誘電率を有するからである。しかしながら、いくつかの実施形態において、ガラス支持構造として本明細書において説明されるものは、十分に低い誘電率を材料が有する限り、ガラス以外の材料、例えば、マイカを含み得る。IC構造の裏側のSiより低い誘電率を有する支持構造を配置することにより、IC構造のFEOL/フロントエンドデバイスに関連する様々な寄生効果が有利に減少し得る。なぜなら、そのような寄生効果は典型的には、周囲の媒体の誘電率に比例するからである。
【0026】
以下において、いくつかの説明は、ソース領域/コンタクトまたはドレイン領域/コンタクトのいずれかである、特定のS/D領域またはコンタクトを指し得る。しかしながら、別段の定めが無い限り、トランジスタの、どの領域/コンタクトがソース領域/コンタクトとみなされ、どの領域/コンタクトがドレイン領域/コンタクトとみなされるかは重要でない。なぜなら、FETの分野では一般的であるが、ソースおよびドレインの指定は多くの場合、交換可能であるからである。したがって、本明細書に提供されるソースおよびドレイン領域/コンタクトのいくつかの例示的な実施形態の説明は、ソースおよびドレイン領域/コンタクトの指定が逆にされ得る実施形態に適用可能である。
【0027】
本明細書において提供されるいくつかの説明は、トップゲートトランジスタであるトランジスタを指し得るが、本開示の実施形態は、この設計のみに限定されるものではなく、様々な他のアーキテクチャ、または異なるアーキテクチャの混合のトランジスタを含み得る。例えば、様々な実施形態において、本明細書において説明される様々なTFTは、ボトムゲートトランジスタ、トップゲートトランジスタ、FinFET、ナノワイヤトランジスタ、プレーナ型トランジスタなどを含み得、これらはすべて本開示の範囲内である。さらに、本開示の説明は、所与の層において提供される論理デバイスまたはメモリセルを指し得るが、本明細書において説明されるICデバイスの各層はまた、本明細書において説明されるロジックまたはメモリデバイス以外の他のタイプのデバイスを含み得る。例えば、本明細書において説明されるメモリ層のいずれも、論理回路も含み得、その逆も同様である。
【0028】
さらに、以下の詳細な説明において、例示的な実装の様々な態様が、他の当業者に研究内容を伝えるために当業者が一般的に利用する用語を使用して説明される。
【0029】
例えば、「相互接続」という用語は、ICに関連する1または複数のコンポーネントに、または/および様々なそのようなコンポーネント間に電気的接続を提供するための導電性材料から形成される任意の要素を説明するために使用され得る。一般に、「相互接続」は、導電線/ワイヤ(場合により「線」または「金属線」または「トレンチ」とも称される)および導電性ビア(場合により「ビア」または「金属ビア」とも称される)の両方を指し得る。一般に、「導電線」という用語は、典型的にはICチップの平面内に提供される層間low-k誘電体を含む誘電体材料によって隔離される導電素子を説明するために使用され得る。そのような導電線は典型的には、メタライゼーションスタックの複数のレベルに、または、複数の層に配置される。他方、「導電性ビア」という用語は、メタライゼーションスタックの異なるレベルの2以上の導電線を相互接続する導電素子を説明するために使用され得る。この目的で、IC構造がその上に設けられるICチップまたは支持構造の平面に実質的に垂直にビアが提供され得、隣接するレベルの2つの導電線、または隣接するレベルにない2つの導電線を相互接続し得る。「メタライゼーションスタック」という用語は、ICチップの異なる回路コンポーネントに接続を提供するための1または複数の相互接続のスタックを指すために使用され得る。
【0030】
別の例において、「ダイ」および「ICダイ」という用語が同義語であるのと同様に、「パッケージ」および「ICパッケージ」という用語は同義語であり、別段の定めが無い限り、「絶縁」という用語は「電気的絶縁」を意味し、「伝導」という用語は、「電気的伝導」を意味する。本明細書において特定の要素は単数形で参照され得るが、そのような要素は複数のサブ要素を含み得る。例えば、「導電性材料」は1または複数の導電性材料を含み得る。「酸化物」、「炭化物」、「窒化物」などの用語が使用される場合、それぞれ酸素、炭素、窒素などを含む化合物を指す。「high‐k誘電体」という用語は、酸化ケイ素より高い誘電率を有する材料を指す。一方、「low-k誘電体」という用語は、酸化ケイ素より低い誘電率を有する材料を指す。さらに、「接続」という用語は、いずれの中間デバイスも無く接続されたものの間の直接の電気的または磁気的接続を説明するために使用され得る。一方、「結合」という用語は、接続されたものの間の直接の電気的または磁気的接続のいずれか、または、1または複数の受動中間デバイスまたは能動中間デバイスを通じた間接接続を説明するために使用され得る。「回路」という用語は、要求された機能を提供するために互いに協働するように配置された1または複数の受動および/または活性コンポーネントを説明するために使用され得る。「実質的に」、「近い」、「およそ」、「ほぼ」、および「約」という用語は一般的に、本明細書において説明される、または、当技術分野において知られている特定の値の文脈に基づく目標値の±20%以内であることを指す。同様に、様々な要素の向きを示す用語、例えば、「同一平面」、「垂直」、「直交」、「平行」、または、要素間の任意の他の角度は一般的に、本明細書において説明される、または、当技術分野において知られている特定の値の文脈に基づく目標値の±5~20%以内であることを指す。
【0031】
本開示の目的において、「Aおよび/またはB」という文言は、(A)、(B)または(AおよびB)を意味する。本開示の目的において、「A、Bおよび/またはC」という文言は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、BおよびC)を意味する。「間」という用語が測定範囲について用いられるとき、測定範囲の両端の値が含まれる。本明細書で用いる「A/B/C」は、(A)、(B)、および/または(C)を意味する。
【0032】
説明では、「一実施形態において」または「実施形態において」という文言を用い得る。当該文言は各々、同じまたは異なる実施形態のうちの1または複数を指し得る。さらに、本開示の実施形態に関して用いられる「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」等の用語は、同義語である。本開示は、「上方」、「下方」、「上」、「底」および「側」等の視点に基づく説明を用いてよいが、このような説明は、説明を容易化するため用いられており、開示された実施形態の適用を限定する意図ではない。添付図面は必ずしも縮尺通り描画されていない。別段の定めが無い限り、共通のものを説明するために序数の形容詞「第1」、「第2」および「第3」などを使用することは単に、同様のものの異なるインスタンスが参照され、そのように説明されるものが、時間的、空間的、序列、または任意の他の方式のいずれかで所与の順序にある必要があると示唆することを意図するものではないことを示す。
【0033】
以下の詳細な説明においては、本明細書の一部を成す添付図面への参照がなされる。添付図面中に、実施してよい実施形態を例示として示す。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてよく、かつ、構造的または論理的な変更がなされてよいことが理解されよう。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。便宜上、異なる文字、例えば、
図4A~
図4Bで指定される図面の集合が存在する場合、本明細書において、例えば「
図4」など、文字無しでそのような集合が参照され得る。
【0034】
図面において、本明細書において説明される様々なデバイスおよびアセンブリの例示的な構造のいくつかの概略図は、正確な直角および直線と共に示され得るが、そのような概略図は、本明細書において説明される構造のいずれかが、例えば走査型電子顕微鏡検査(SEM)画像または透過型電子顕微鏡(TEM)画像を使用して検討されるときに特徴が「理想的」に見えなくなり得る実際のプロセスの制限を反映しないことがあり得ることが理解されるべきである。実際の構造のそのような画像において、起こり得る加工不良は、可視である可能性もあり、加工不良は、例えば、材料の完全にまっすぐでない縁端部、先細り状のビアもしくは他の開口部、角部の意図しない丸まりまたは異なる材料層の厚みのばらつき、時折発生する結晶領域内でのらせん転位、刃状転位、もしくは組み合わせの転位、および/または時折発生する単一原子または原子のクラスタの転位欠陥である。ここに列挙されないがデバイス製造の分野内で一般的な、他の欠陥があり得る。
【0035】
本図において示される様々なデバイスおよびアセンブリは、本明細書において説明されるような、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスの網羅的なセットを表さず、単にそのようなデバイスの例を提供する。特に、本図に示される様々な要素の数および位置は単に例示が目的であり、様々な他の実施形態において、互いに対して他の場所に設けられる、他の数のこれらの要素が、本明細書において説明される一般的なアーキテクチャの考慮事項に従って使用され得る。更に、本図は、その中の要素の相対配置を示すことを意図し、これらの図のデバイスおよびアセンブリは、具体的に示されない他の要素(例えば様々な界面層)を含み得る。同様に、材料の特定の構成が本図を参照して説明されるが、中間材料がこれらの図のICデバイスおよびアセンブリに含まれ得る。なお更に、様々な断面図のいくつかの要素が本図において平面の長方形または直方体の形態で示されるが、これは単に説明を容易にするためであり、これらのアセンブリの実施形態は、半導体デバイスアセンブリを製造するために使用される製造プロセスの要求により、それらに起因して場合により不可避的に、湾曲し、丸みを帯び、または、さもなければ不規則な形状であり得る。例えば、光学顕微鏡法、TEM、もしくはSEMを使用して回路を再構築するためのレイアウトの検査、ならびにデバイスの部品のマスクデータおよびリバースエンジニアリング、および/または、例えば、物理的故障解析(PFA)を使用する、本明細書において説明される様々なデバイス要素の形状および場所を検出するためのデバイスの断面の検査は、本明細書に説明されるように、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスの存在の決定を可能にする。
【0036】
様々なオペレーションは、特許請求された主題の理解に最も良く寄与する態様において、複数の別個のオペレーションまたは操作として順番に記載されてよい。しかしながら、説明の順序は、これらのオペレーションが必ず順序に依存することを示唆しているものと解釈されるべきではない。特に、これらのオペレーションは、提示の順序で実行されなくてもよい。説明されるオペレーションは、説明される実施形態とは異なる順序で実行され得る。様々な追加のオペレーションが実行されてよく、および/または、説明されるオペレーションは、追加の実施形態において省略されてよい。
【0037】
本明細書に説明されるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する様々なICアセンブリは、ICに関連付けられる1または複数のコンポーネントにおいて、または、それに関連付けられて実装され得、または/および、様々なそのようなコンポーネント間に実装され得る。様々な実施形態において、ICに関連付けられるコンポーネントは、例えば、トランジスタ、ダイオード、電源、抵抗器、キャパシタ、インダクタ、センサ、トランシーバ、レシーバ、アンテナなどを含む。ICに関連付けられるコンポーネントは、ICに搭載されたもの、または、ICに接続されたものを含み得る。ICはアナログまたはデジタルのいずれかであり得、ICに関連付けられたコンポーネントに応じて、マイクロプロセッサ、光電子工学、論理ブロック、オーディオアンプなどの多くの用途において使用され得る。ICは、コンピュータにおける1または複数の関連する機能を実行するためのチップセットの一部として利用され得る。
例 裏側のガラスサポートを有するICデバイス
【0038】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、裏側のガラスサポートを有するTFTメモリを含み得る複数の層のメモリおよびロジックを有する例示的なICデバイス100の断面図の概略図を提供する。
図1に示されるように、ICデバイス100は一般に、ガラス支持構造110、FEOLデバイス層120、少なくとも第1メモリ層130、任意で第2メモリ層および更なるメモリ層140、ならびに、電力および信号相互接続層150を備え得る。
【0039】
本開示の実装は、例えばガラス基板、ガラスダイ、ガラスウェハ、またはガラスチップであり得るガラス支持構造110上で形成され、または実行され得る。いくつかの実施形態において、ガラス支持構造110はガラス材料を含み得る。ガラス材料の例は、場合によってはホウ素、炭素、アルミニウム、酸化ハフニウムなどの元素および化合物で、例えば約0.01%~10%の間のドープ濃度でドープされた酸化ケイ素材料を含む。他の実施形態において、ガラス支持構造110は、Siより低い、例えば約10.5より低い誘電率を有する他の固体材料を含み得る。いくつかの実施形態において、ガラス支持構造110はマイカを含み得る。ガラス支持構造110の厚さは、ガラス支持構造110がICデバイス100に機械的安定性を提供し、場合によっては、ICデバイスにおける寄生効果を更に低減するために様々なデバイスを含むことをサポートするための任意の値であり得る。いくつかの実施形態において、ガラス支持構造110は、約0.2マイクロメートル(ミクロン)から1000ミクロンの間、例えば、約0.5から5ミクロンの間、または約1から3ミクロンの間の厚さを有し得る。ガラス支持構造110が形成され得る元の材料のいくつかの例をここで説明するが、本明細書において説明されるTFTメモリのいずれかを実装する半導体デバイスが設けられ得る基礎として機能し得る十分に低い誘電率を有する任意の材料は、本開示の思想および範囲内に含まれる。
【0040】
第1メモリ層130および第2メモリ層140は、共にTFTメモリアレイ190を形成することが分かり得る。したがって、メモリアレイ190は、TFT(例えば、本明細書において説明されるメモリセルのアクセストランジスタ)、キャパシタ、ならびにワード線(例えば行セレクタ)およびビット線(例えば列セレクタ)を含み得、これらがメモリセルを構成する。いくつかの実施形態において、メモリアレイ190は、第1メモリ層130のみを含み、第2メモリ層140を含まないことがあり得る。他の実施形態において、メモリアレイ190は、互いの上の異なる層にスタックされた2つより多くのメモリ層を含み得る。他方、FEOL層120は、ロジックICを駆動および制御する様々なロジック層、回路、およびデバイス(例えば論理トランジスタ)を含み得るという点で、計算ロジック層であり得る。例えば、計算ロジック層120の論理デバイスは、メモリアレイ190のメモリセルを制御する(例えば、アクセスし(読み込み/書き込み)、格納し、リフレッシュする)ためのメモリペリフェラル回路180を形成し得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、FEOL層120は、FEOL、および、1または複数の最も低いBEOL層(すなわち、ガラス支持構造110に最も近い1または複数のBEOL層)に設けられ得、一方、第1メモリ層130および第2メモリ層140は、それぞれのBEOL層において設けられることが分かり得る。様々なBEOL層は金属層であり得る(またはそれを含み得る)。BEOLの様々な金属層が、FEOL層120における論理デバイス、および/または、メモリ層130、140におけるメモリセルの様々な入力および出力を相互接続するために使用され得る。一般的に、BEOLの金属層の各々はビア部分およびトレンチ/相互接続部分を含み得る。金属層のトレンチ部分は、x‐y平面に(例えば、x方向またはy方向に)延在する電気的導電性(例えば金属)線(場合により「トレンチ」とも称される)に沿って信号および電力を伝達するために構成され、一方、金属層のビア部分は、z方向に延在す電気的導電性ビアを通じて信号および電力を、例えば上または下の隣接する金属層のいずれかに伝達するために構成される。したがって、ビアは金属構造(例えば金属線またはビア)を1つの金属層から隣接する金属層の金属構造に接続する。「金属」層と称されるが、BEOLの様々な層は、導電性金属、例えば銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)もしくはコバルト(Co)、または金属合金の特定のパターンのみ、またはより一般的に、ILDなどの絶縁媒体において形成される導電性材料のパターンを含み得る。絶縁媒体は、酸化ケイ素、炭素ドープ酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、および/またはケイ素酸窒化物など任意の好適なILD材料を含み得る。
【0042】
ICデバイス100の他の実施形態において、計算ロジックデバイスは、メモリ層130、140の上の層に、メモリ層130とメモリ層140との間に、または、メモリ層130、140と組み合わされて設けられ得る。本明細書に説明される独立ゲート制御を有するナノリボン型トランジスタは、スタンドアロントランジスタ(例えば、FEOL120のトランジスタ)として使用され得るか、または、メモリセル(例えば、メモリ層130、140のメモリセルのアクセストランジスタ)の一部として含まれ得、ICデバイス100における様々な領域の場所に含まれ得る。
【0043】
電力および信号相互接続層150は、電力および/または信号をICデバイス100の様々なコンポーネントに/から(例えば、FEOLデバイス層120におけるデバイスに、および/または、TFTメモリ190におけるメモリセルに)提供するように構成された1または複数の電気的相互接続を含み得る。
【0044】
図1の例示は、互いに対する様々な層の全体的な向きおよび配置を提供することを意図するものであり、本開示において別段の定めが無い限り、
図1に示される層の1つに関して説明される要素の部分が1または複数の他の層に延在し得る、または、それに存在し得るICデバイス100の実施形態を含む。例えば、ICデバイス100の様々なコンポーネントについての電力および信号相互接続は、
図1に示される層のいずれかにおいて存在し得るが、
図1において具体的に示されない。さらに、2つのメモリ層130、140が
図1に示されるが、様々な実施形態において、ICデバイス100は、任意の他の数の1または複数のそのようなメモリ層を含み得、その少なくともいくつかは、本明細書に説明されるTFTメモリを実装する。
例 1T‐1Cメモリセル
【0045】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による1T‐1Cメモリセル200の概略図である。
【0046】
示されるように、1T‐1Cセル200はアクセストランジスタ210およびキャパシタ220を含み得る。アクセストランジスタ210は、
図2の例において端子G、SおよびDとそれぞれ示されるゲート端子、ソース端子、およびドレイン端子を有する。以下では、「端子」および「電極」という用語は交換可能に使用され得る。さらに、S/D端子の場合、「端子」および「領域」という用語は交換可能に使用され得る。
【0047】
図2に示されるように、1T‐1Cセル200において、アクセストランジスタ210のゲート端子はWL250に結合され得、アクセストランジスタ210のS/D端子の1つはBL240に結合され得、アクセストランジスタ210のS/D端子の他の1つはキャパシタ220の第1電極に結合され得る。
図2にも示されるように、キャパシタ220の他の電極はキャパシタパイプライン(PL)260に結合され得る。当技術分野において知られているように、WL、BLおよびPLは、キャパシタ220を読み込みプログラムするために共に使用され得る。
【0048】
BL240、WL250、およびPL260の各々、ならびに、本明細書に説明される様々な端子にこれらの線を結合する中間要素は、合金または複数の導電性材料のスタックを含み任意の得る好適な導電性材料から形成され得る。いくつかの実施形態において、そのような導電性材料は、ルテニウム、パラジウム、白金、コバルト、ニッケル、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、およびアルミニウムなどの金属を有する1または複数の金属または金属合金を含み得る。いくつかの実施形態において、そのような導電性材料は、1または複数の導電性合金,1または複数の金属の酸化物または炭化物を含み得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、アクセストランジスタ210はTFTであり得る。上記のように、いくつかの実施形態において、アクセストランジスタ210は、ナノリボン型トランジスタ(または単にナノリボントランジスタ、例えばナノワイヤトランジスタ)であり得る。そのような実施形態は、
図3~
図4を参照して下でより詳細に説明される。他の実施形態において、アクセストランジスタ210は、1または複数の裏側コンタクトを有するトランジスタであり得る。そのような実施形態は、
図5を参照して下でより詳細に説明される。
例 ナノリボントランジスタを有するTFTメモリ
【0050】
本明細書において使用される場合、「ナノリボン」という用語は、メモリデバイスがその上に設けられる支持構造(例えば、基板、チップ、またはウェハ)に平行な長軸を有する細長半導体構造を指す。いくつかの設定において、「ナノリボン」という用語は、長方形の横断断面(すなわち、構造の長手方向軸に垂直な平面の断面)を有する細長半導体構造を説明するために使用され、一方、「ナノワイヤ」という用語は、同様の、しかし円形横断面図を有する構造を説明するために使用される。本開示において、「ナノリボン」という用語は、そのようなナノリボンおよびそのようなナノワイヤの両方、ならびに、支持構造に平行な長手方向軸を有し、任意の形状の横断断面(例えば、楕円、または、丸みを帯びた角部を有する多角形)を有する細長半導体構造を説明するために使用される。
【0051】
ナノリボントランジスタにおいて、1または複数のゲート電極金属のスタック、および任意で1または複数のゲート誘電体のスタックを含み得るゲートスタックが、「ナノリボン」と呼ばれる細長半導体構造の部分の周囲に設けられ、ナノリボンのすべての側にゲートを形成し得る。ゲートスタックがその周囲を覆うナノリボンの部分は、「チャネル」または「チャネル部」と称される。ナノリボンのチャネル部を形成する半導体材料は一般的に「チャネル材料」と称される。ソース領域およびドレイン領域が、ゲートスタックのいずれかの側のナノリボンの両端に設けられ、そのようなトランジスタのソースおよびドレインをそれぞれ形成する。ナノリボンおよびナノワイヤトランジスタなどのラップアラウンドまたはオールアラウンドゲートトランジスタは、FinFETなどの非プレーナ型アーキテクチャを有する他のトランジスタと比較して利点を提供し得る。
【0052】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による1T‐1Cメモリセル300の透視図である。これは、上記の1T‐1Cメモリセル200の一例である。ここで、アクセストランジスタ210は、ナノリボン304に沿って設けられるナノリボントランジスタ310として実装され、キャパシタ220は、キャパシタ320として実装される。単一メモリセル300が
図3に示されるが、これは単に、説明を容易にするためであり、他の実施形態において、任意のより大きい数のメモリセル300が、本開示の様々な実施形態による単一ナノリボン304に沿って設けられ得る。
【0053】
図3に示される構成(および本開示の他の図)は、その中のコンポーネントのいくつかの相対配置を示すことが意図される。メモリセル300またはその一部を有する構成は、示されない他のコンポーネントを含み得る(例えば、トランジスタ310のソースまたはドレインとの電気コンタクト、トランジスタ310のゲート電極の周囲のスペーサ層などの追加の層など)。例えば、
図3において具体的に示されないが、ソース、ゲート、ドレイン電極の間の電気絶縁を提供するべく、誘電体スペーサが、ソース電極とゲートスタックとの間、および、トランジスタドレイン電極とオールアラウンドゲートトランジスタ310のゲートスタックとの間に設けられ得る。別の例において、
図3には具体的に示されないが、メモリセル300の少なくとも一部は、任意の好適なILD材料などの絶縁体材料に囲まれ得る。いくつかの実施形態において、そのような絶縁体材料は、ハフニウム、ケイ素、酸素、チタン、タンタル、ランタン、アルミニウム、ジルコニウム、バリウム、ストロンチウム、イットリウム、鉛、スカンジウム、ニオビウム、および亜鉛などの元素を含むhigh‐k誘電体であり得る。この目的に使用され得るhigh-k材料の例として、酸化ハフニウム、酸化ハフニウムケイ素、酸化ランタン、酸化ランタンアルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウムケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化バリウムストロンチウムチタン、酸化バリウムチタン、酸化ストロンチウムチタン、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ケイ素タンタル、酸化鉛スカンジウムタンタル、およびニオブ酸亜鉛を含み得るが、これらに限定されるものではない。他の実施形態において、メモリセル300の一部を囲む絶縁体材料はlow‐k誘電材料であり得る。low‐k誘電材料のいくつかの例は、二酸化ケイ素、炭素ドープ酸化物、窒化ケイ素、有機ポリマー(ペルフルオロシクロブタンまたはポリテトラフルオロエチレンなどの)、石英ガラス(FSG)、および、有機シリケート(シルセスキオキサン、シロキサン、または有機ケイ酸塩ガラスなど)を含むが、これらに限定されるものではない。
【0054】
図3の詳細を参照すると、トランジスタ310は、1または複数の半導体材料からできているナノリボン304として形成されるチャネル材料を含み得、ナノリボン304はベース302の上に設けられる。いくつかの実施形態において、ベース302は上記のガラス支持構造110であり得る。いくつかの実施形態において、酸化物材料の層(
図3において具体的に示されない)がベース302とゲート電極310との間に設けられ得る。更なるBEOL層(すなわち、ガラス支持構造110のすぐ上ではない)に設けられるセル300などのナノリボン型メモリセルの実施形態において、ベース302は、別のナノリボントランジスタ310が設けられる層であり得る(
図3において具体的に示されない)。
【0055】
ナノリボン304は、例えばナノワイヤまたはナノリボンの形態を取り得る。
図3に示されるナノリボン304は平方形断面を有するものとして示されるが、ナノリボン304はむしろ、正方形ではなく長方形の断面、角部が丸みを帯びた断面、または、さもなければ不規則な形状を有し得、ゲートスタック306はナノリボン304の形状に適合し得る。使用中、オールアラウンドゲートトランジスタ310は、ナノリボン304の3より多くの「側」に伝導チャネルを形成し得、FinFETに対して性能を潜在的に改善する。さらに、
図3および
図4は、ナノリボン304の長手方向軸がベース302の平面に実質的に平行に延びる実施形態を示すが、そうである必要はなく、他の実施形態において、ナノリボン304は例えば、ベース302の平面に垂直であるように「鉛直」を向き得る。
【0056】
いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、例えばN型またはP型材料系を含む半導体材料系から構築され得る。いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化インジウム錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化亜鉛インジウム、酸化 ガリウム、酸窒化チタン、酸化ルテニウム、または酸化タングステンなどの高移動性酸化物半導体材料を含み得る。いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は半導体材料の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、シリコン(Si)またはゲルマニウム(Ge)などの単結晶半導体を含み得る。いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、周期表のIII族(例えば、Al、Ga、In)からの少なくとも1種類の元素の第1サブ格子、および、周期表のV族の少なくとも1種類の元素(例えば、P、As、Sb)の第2サブ格子を有する化合物半導体を含み得る。
【0057】
いくつかの例において、N型トランジスタの実施形態(すなわち、トランジスタ310がN型金属酸化膜半導体(NMOS)である実施形態)では、ナノリボン304のチャネル材料は有利なことに、InGaA、InP、InSb、およびInAsなどを含むがこれらに限定されるものではない高電子移動度を有するIII‐V族材料を含み得る。いくつかのそのような実施形態では、ナノリボン304のチャネル材料は、InGaA、GaAsSb、InAsPまたはInPSbなどの三元III‐V合金であり得る。いくつかのInxGa1-x、As fin実施形態では、In含有量(x)は0.6から0.9の間であり得、有利なことに少なくとも0.7であり得る(例えば、In0.7Ga0.3As)。最高の移動性を有するいくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、本質的なIII‐V族材料、すなわち、任意の電気的活性不純物で意図的にドープされていないIII-V族半導体材料であり得る。代替的な実施形態において、例えば、閾値電圧Vtを更に微調整する、または、HALOポケットインプラントなどを提供するために、公称不純物ドーパントレベルは、ナノリボン304のチャネル材料内に存在し得る。しかしながら、不純物をドープした実施形態でも、ナノリボン304のチャネル材料内の不純物ドーパントレベルは比較的低いことがあり得、例えば立方センチメートル(cm-3)あたりドーパント原子1015個より下であり、有利なことには1013cm-3より下である。
【0058】
いくつかの例示的なP型トランジスタの実施形態では(すなわち、トランジスタ310がP型金属酸化物半導体(PMOS)である実施形態では)、ナノリボン304のチャネル材料は有利なことには、これらに限定されるものではないがGeまたはGeリッチSiGe合金など高い正孔の移動性を有するIV族材料であり得る。いくつかの例示的な実施形態では、ナノリボン304のチャネル材料は、0.6から0.9の間のGe含有量を有し得、有利なことに、少なくとも0.7であり得る。最高の移動性を有するいくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、本質的なIII‐V(またはP型デバイスについてはIV)族材料であり、任意の電気的活性不純物で意図的にドープされないことがあり得る。代替的な実施形態において、1または複数の公称不純物ドーパントレベルが、例えば、閾値電圧(Vt)を更に設定するために、または、HALOポケットインプラントなどを提供するために、ナノリボン304のチャネル材料内に存在し得る。しかしながら、不純物をドープした実施形態でも、チャネル部内の不純物ドーパントレベルは比較的低く、例えば、1015cm-3より下、有利なことに1013cm-3より下である。
【0059】
いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化インジウム錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化亜鉛インジウム、インジウムガリウム亜鉛酸化物(IGZO)、酸化 ガリウム、酸窒化チタン、酸化ルテニウム、または酸化タングステンなどの高移動性酸化物半導体材料などの薄膜材料であり得る。一般には、ナノリボンにおいて形成されたトランジスタがTFTである場合、ナノリボン304のチャネル材料は、酸化スズ、酸化コバルト、酸化銅、酸化アンチモン、酸化ルテニウム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化 ガリウム、酸化チタン、酸化インジウム酸窒化チタン、酸化インジウム錫、酸化亜鉛インジウム、酸化ニッケル、酸化ニオブ、過酸化銅、IGZO、テルル化インジウム、モリブデン酸、モリブデンジセレニド、タングステンジセレニド、タングステンジスルフィド、NもしくはP型アモルファスもしくは多結晶シリコン、ゲルマニウム、ヒ化インジウムガリウム、シリコンゲルマニウム、窒化ガリウム、窒化アルミニウムガリウム、亜リン酸インジウム、および黒リンの1または複数を含み得、その各々は場合によっては、ガリウム、インジウム、アルミニウム、フッ素、ホウ素、リン、ヒ素、窒素、タンタル、タングステン、およびマグネシウムなどの1または複数でドープされ得る。いくつかの実施形態において、ナノリボン304のチャネル材料は、約5~75ナノメートルの間の厚さを有し得る(その中のすべての値および範囲を含む)。いくつかの実施形態において、薄膜チャネル材料が比較的低温で堆積され得、バックエンド製造に課されるサーマルバジェット内でチャネル材料を堆積し、他のコンポーネント、例えば論理デバイスなどのフロントエンドコンポーネントを損傷することを回避することを可能にする。
【0060】
ゲート電極材料308、および任意でゲート誘電体材料312を含むゲートスタック306は、
図3に示されるようにナノリボン304の一部の周囲を完全にまたはほぼ完全に覆い得、ナノリボン304のチャネル材料のアクティブ領域は、ゲートスタック306によって覆われたナノリボン304の一部に対応する。特に、ゲート誘電体材料312は、ナノリボン304の横断部分の周囲を覆い得、ゲート電極材料308はゲート誘電体材料312の周囲を覆い得る。いくつかの実施形態において、ゲートスタック306はナノリボン304を完全に取り囲み得る。
【0061】
ゲート電極材料308は、アクセストランジスタ310がPMOSトランジスタであるか、またはNMOSトランジスタであるかに応じて、少なくとも1つのP型仕事関数金属またはN型仕事関数金属(アクセストランジスタ310がPMOSトランジスタであるときゲート電極材料308として使用されるP型仕事関数金属、および、アクセストランジスタ310がNMOSトランジスタであるときにゲート電極材料308として使用されるN型仕事関数金属)を含み得る。PMOSトランジスタの場合、ゲート電極材料308に用いられ得る金属は、限定されるものではないが、ルテニウム、パラジウム、白金、コバルト、ニッケル、および導電性金属酸化物(例えば、酸化ルテニウム)を含み得る。NMOSトランジスタの場合、ゲート電極材料308に用いられ得る金属は、限定されるものではないが、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、アルミニウム、これらの金属の合金、およびこれらの金属の炭化物(例えば、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタルおよび炭化アルミニウム)を含む。いくつかの実施形態において、ゲート電極材料308は、1または複数の金属層が仕事関数金属層であり、少なくとも1つの金属層が充填金属層である2以上の金属層のスタックを含み得る。拡散バリア層または/および接着層として作用するなど、他の目的で更なる層がゲート電極材料308の次に含まれ得る。
【0062】
いくつかの実施形態において、ゲート誘電体材料312は、メモリセル300の一部を囲み得る絶縁体材料を参照して本明細書で説明される材料のいずれかを含む1または複数のhigh‐k誘電体を含み得る。いくつかの実施形態において、ゲート誘電体材料312の品質を改善するために、アクセストランジスタ310の製造中にゲート誘電体材料312上でアニール処理が実行され得る。ゲート誘電体材料312は、いくつかの実施形態において、その中のすべての値および範囲を含む、約0.5ナノメートル~3ナノメートルの間(例えば、約1~3ナノメートルの間、または、約1~2ナノメートルの間)であり得る厚さを有し得る。いくつかの実施形態において、ゲートスタック306は、
図3においては図示されないが、ゲートスペーサによって囲まれ得る。そのようなゲートスペーサは、トランジスタ310のゲートスタック306とソース/ドレインコンタクトとの間の分離を提供するように構成され、low‐k誘電材料(そのいくつかの例は上で提供される)からできていることがあり得る。ゲートスペーサは、誘電率を更に低減するべく、孔またはエアギャップを含み得る。
【0063】
図3において更に示されるように、ナノリボン304は、ゲートスタック306のいずれかの側にソース領域およびドレイン領域を含み得、これによりトランジスタを実現する。当技術分野において知られているように、ソースおよびドレイン領域が、各金属酸化物半導体(MOS)トランジスタのゲートスタックについて形成される。上記のように、トランジスタのソースおよびドレイン領域は交換可能であり、アクセストランジスタの第1S/D領域および第2S/D領域の名称が、本開示において使用するために導入された。
図3において、第1S/D領域をラベリングするために参照番号314-1が使用され、アクセストランジスタ310の第2S/D領域をラベリングするために参照番号314-2が使用される。
【0064】
トランジスタ310のS/D領域314は一般的に、注入/拡散プロセスまたはエッチング/堆積プロセスのいずれかを使用して形成され得る。前者のプロセスでは、ホウ素、アルミニウム、アンチモン、リン、またはヒ素などのドーパントがナノリボン304にイオン注入され、ソースおよびドレイン領域が形成され得る。ドーパントを活性化し、ナノリボン304へ更に拡散させるアニール処理がイオン注入プロセスに続き得る。後者のプロセスにおいて、ナノリボン304の一部がまずエッチングされ、将来のS/D領域314の場所にリセスが形成され得る。その後、エピタキシャル堆積プロセスが実行され、リセスをS/D領域314を製造するために用いられる材料で充填し得る。いくつかの実装において、S/D領域314は、シリコンゲルマニウムまたは炭化ケイ素などのシリコン合金を用いて製造され得る。いくつかの実装において、エピタキシャルに堆積されたシリコン合金は、ホウ素、ヒ素、またはリンのようなドーパントにより、インサイチューでドープされてよい。さらに実施形態において、S/D領域314は、ゲルマニウムまたはIII-V族材料もしくは合金などの1または複数の代替的な半導体材料を用いて形成され得る。更]なる実施形態において、金属および/または金属合金の1または複数の層が、S/D領域314を形成するために用いられ得る。
【0065】
いくつかの実施形態において、アクセストランジスタ310はゲート長(すなわち、第1および第2S/D領域314の間の距離)、すなわち、ナノリボン304に沿って測定される、その中のすべての値および範囲を含む約5~40ナノメートルの間(例えば、約22~35ナノメートルの間、または、約20~30ナノメートルの間)の寸法を有し得る。いくつかの実施形態において、ナノリボン304の横断断面の面積は、その中のすべての値および範囲を含む約25~10000平方ナノメートルの間(例えば、約25~1000平方ナノメートルの間、または、約25~500平方ナノメートルの間)であり得る。
【0066】
図3において具体的に示されないが、第1S/D領域314-1はBLに、例えば、
図2のBL240に結合され得る。第2S/D領域314-2はキャパシタ320に結合され得る。
図3は、いくつかの実施形態において、キャパシタ320は、キャパシタ320が直方体キャパシタとして示される
図3の特定の例において示されるような非プレーナ型(すなわち3次元)キャパシタであり得ることを示す。
図3の挿入
図324は、直方体キャパシタ320の本実施形態についての、個別の電極326、328、および、キャパシタ320のキャパシタ誘電体330を示す。キャパシタ320がそのような直方体キャパシタである実施形態において、電極326、328の各々およびキャパシタ誘電体330は、挿入
図324に示されるようにナノリボン304の周囲を覆い得、その結果、キャパシタ電極の1つ、例えばキャパシタ電極326は、第2S/D領域314-2に接触するか、または、さもなければ結合する。
図3の挿入
図324にも示されるように、キャパシタ320の2つの電極326、328は、キャパシタ誘電体330(
図3の挿入
図324においてキャパシタ電極326と328との間の太い黒線として示されるキャパシタ誘電体330)によって分離され得る。
【0067】
いくつかの実施形態において、キャパシタ誘電体330は、本明細書において説明される絶縁体材料のいずれか、例えば、本明細書において説明されるhigh‐kまたはlow‐k誘電材料のいずれかを含み得る。いくつかの実施形態において、キャパシタ誘電体330は、強誘電材料で置き換えられ得るか、または、その層で補完され得る(すなわち、いくつかの実施形態において、強誘電材料がキャパシタ320または220の2つの電極の間に設けられ得る)。そのような強誘電材料は、薄い寸法でも十分な強誘電的挙動を示す1または複数の材料を含み得る。現在知られているそのような材料のいくつかの例には、酸化ハフニウムジルコニウム(HfZrO、HZOとも称される)、シリコンドープ(Siドープ)酸化ハフニウム、ゲルマニウムドープ(Geドープ)酸化ハフニウム、アルミニウムドープ(Alドープ)酸化ハフニウム、およびイットリウムドープ(Yドープ)酸化ハフニウムが含まれる。しかしながら、他の実施形態において、薄い寸法において強誘電的挙動を示す任意の他の材料が、キャパシタ誘電体330を置き換えるために、または、補完するために使用され得、本開示の範囲内である。キャパシタ220/320に含まれる強誘電材料は、いくつかの実施形態において、その中のすべての値および範囲を含む約0.5ナノメートルから10ナノメートルの間(例えば、約1~8ナノメートルの間、または約0.5~5ナノメートルの間)であり得る厚さを有し得る。
図3において具体的に示されないが、いくつかの実施形態において、アクセストランジスタ310はまた、強誘電体デバイスであり得る、すなわち、キャパシタ320について説明されたもののうちいずれかなどの強誘電材料を有し得る。いくつかの実施形態において、そのような強誘電材料は、例えばゲート誘電体312の代わりに、またはそれに加えて、アクセストランジスタ210/310のゲートスタック306に含まれ得る。
【0068】
他の実施形態において(図には具体的に示されない)、キャパシタ320は、直方体以外の形状を有する3次元キャパシタ、例えば円筒形キャパシタであり得る。様々な実施形態において、キャパシタ320の実質的に円筒形および直方体の形状は、更なる修正を含み得る。例えば、直方体は丸みを帯びた角部を有し得る。
【0069】
以下において、複数のナノリボンベース1T‐1Cメモリセル200/300が配置されてメモリアレイが形成され得る例示的な構成が、
図4Aおよび
図4Bを参照して説明され、独立ゲート制御を有する3D DRAMセルを実装するためにナノリボン型トランジスタを使用する例を提供する。ナノリボン型トランジスタを使用して、独立ゲート制御を有する3D DRAMセルを実装することは、複数の利点を提供し、従来のFEOL論理トランジスタで可能でなかった固有のアーキテクチャを可能にし得る。1つの利点として、ナノリボントランジスタが高度CMOSプロセスのBEOL層に移動され得る。メモリセルのアクセストランジスタをBEOL層に移動させることは、それらの対応するキャパシタが、対応してより太いILDおよびより大きい金属ピッチを有する上位金属層において実装されることができ、より高いキャパシタンスが実現されることを意味する。これにより、キャパシタを組み込むことによって導入される集積の課題が容易になり得る。別の利点として、アクセストランジスタを支持構造の上の異なる層に組み込むことは、所与のフットプリント面積(基板の平面における領域として定義されるフットプリント面積、または基板の平面に平行な平面、すなわち、本開示の図面に示される例示的な座標系のx‐y平面)を有するメモリデバイスの密度(例えば、メモリアレイにおけるメモリセルの密度)を著しく増加することを可能にし得るか、または逆に、所与の密度のメモリおよび論理デバイスを有する構造のフットプリント面積を著しく低減することを可能にする。さらに、アクセストランジスタおよび対応するキャパシタの少なくともいくつか、好ましくはすべてを、本開示の少なくともいくつかの実施形態による上位金属層(すなわち、ガラス支持構造110から通り層)に組み込むことによって、メモリオペレーションを制御する周辺回路はメモリ領域の下に隠され、メモリマクロアレイ(すなわち、本開示の図面に示される例示的な座標系のx‐y平面におけるフットプリント面積)を実質的に低減することができる。なお更に、ナノリボントランジスタは、従来のFEOLトランジスタまたは他のアーキテクチャのトランジスタと比較して改善された性能を有し得、独立ゲート制御を異なるメモリセルのアクセストランジスタに提供することは、基板面積および費用を抑えながら、有利なことにメモリデバイス全体の制御を改善し得る。上記のように、本明細書において説明されたスタックされたナノリボン型トランジスタは、従来(例えば、FEOL)の1T‐1Cメモリ技術のスケーリングの課題に対処するために使用され得、高度CMOSプロセスに適合する高密度組み込みメモリを可能にする。他の技術的効果は、ここで説明された様々な実施形態から明らかである。
【0070】
図4Aおよび
図4Bは、本開示のいくつかの実施形態による例示的な3Dナノリボンベースメモリ(例えばTFTメモリ)構成480の異なる透視図である。メモリ機構480を明確にする目的で2つの異なる透視図が示される。異なる要素が異なる図においてラベリングされ得る。図面を複雑化しないようにするべく、
図4A~
図4Bに示されるすべての要素が参照番号でラベリングされるわけではないことが留意されるべきである。例えば、8個のメモリセル400が示されているが(
図4Bでは、メモリセル400-11、400-12、...、400-41および400-42としてラベリングされ、示される4個のナノリボン304の各々につき2個のメモリセル400)、メモリセル400-11、400-12、400-41および400-42のみがラベリングされる。
【0071】
メモリ機構480はICデバイス100の例であり、例えば、メモリ機構480のナノリボン304の各々は、メモリ層130、140などの異なる1つに属するとみなされ得る。メモリ機構480は、本明細書に説明されるような(例えば、
図2または3を参照して説明されるような)2つの1T‐1Cメモリセルがナノリボン304の各々に沿って設けられ、4個のナノリボン304が示される例(304-1、304-2、304-3、および304-4としてラベリングされる)を示す。ナノリボン304の各々に沿って設けられた2つの1T‐1Cメモリセルは、ナノリボン304-1についてはメモリセル400-11および400-12としてラベリングされ、ナノリボン304-4についてはメモリセル400-41および400-42としてラベリングされる。
図4に示されるメモリセル400の各々は、上記のようにメモリセル200/300として実装され得る。
【0072】
図4に示されるように、所与のナノリボン304に沿ったメモリセル400の各ペアは、S/D領域電極の1つが共有され(例えば互いに結合され)、共有されたBL440に結合されるように実装され得る。例えば、ナノリボン304-1について、第1メモリセル400-11は、ゲートスタック406-11(上記のゲートスタック306の例であり、上記のWL250として、または、それに結合されるように実装され得る)、ゲートコンタクト452-11、BL440に結合された第1S/D領域(上記のBL240の例であり得る)、および、キャパシタ420-11に結合された第2S/D領域(上記のキャパシタ320の例であり得る)を含み得る。同様に、ナノリボン304-1の第2メモリセル400-12は、それ自体のゲートスタック406-12(上記のWL250の別の例として実装され得る、または、それに結合され得る第1メモリセル400-11のゲートスタック406-11から独立している)、それ自体のゲートコンタクト452-12、BL440に結合された第1S/D領域(BL440は、第1および第2メモリセル4001-11および400-12について共通する/共有される)、キャパシタ420-12に結合された第2S/D領域(上記のキャパシタ320の別の例であり得る)を含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、所与のナノリボンにおけるトランジスタ(例えば、メモリセル400-11 and 400-12のアクセストランジスタ)の各ペアの第1S/D領域は互いに共有され得る。
【0073】
ナノリボン304がガラス支持構造110に実質的に平行な方向に延在するとき、共有されたBL、例えば、BL440は、ガラス支持構造110に実質的に垂直な方向に延在し得る。ゲートコンタクト452はまた、ガラス支持構造110に実質的に垂直な方向に延在し得る。いくつかの実施形態において、互いの上にスタックされたアクセストランジスタのセットについては、ゲートコンタクト452は、(例えば、
図4Aに示されるゲートコンタクト452-11、452-21、452-31および452-41について見られるように、すなわち、ガラス支持構造110の異なる部分の上に提供される)階段状の方式で配置され、容易かつコンパクトな個別ゲート制御を可能にし得る。
図4において見られるように、いくつかの実施形態において、異なるナノリボンにおけるメモリセルのアクセストランジスタのいくつかは、互いの上にスタックされ得る(例えば、メモリセル400-11、400-21、400-31および400-41のアクセストランジスタは、互いの上にスタックされ得、メモリセル400-12、400-22、400-32、400-42のアクセストランジスタは互いの上にスタックされ得る)。
【0074】
いくつかの実施形態において、キャパシタ420の各々は、上記のようにキャパシタ誘電体330によって分離されたキャパシタ電極326、328のペアを含み得る。ここで、キャパシタ電極の一方(例えばキャパシタ電極326)は、所与のメモリセルの対応するアクセストランジスタの第1S/D領域に結合される。上記のように、キャパシタ電極の他の1つ(例えば、キャパシタ電極328)は、PL、例えばPL260に結合され得る(ただし、これは
図4において具体的に示されない)。
図4において具体的に示されないが、いくつかの実施形態において、メモリセル400のアクセストランジスタのゲートスタックのいずれかのキャパシタ誘電体330および/またはゲート誘電体は、例えば上記のような強誘電材料を含み得る。
【0075】
メモリ機構480は、ナノリボンベースのメモリ、例えばDRAMが、複数のメモリセルのアクセストランジスタが平行に形成され得るNAND様方式でどのように形成され得るかを示す。
図4に示されるトポロジは、個別/それぞれのキャパシタ420への結合のためにそれらのS/D領域(例えばソース領域)の1つが互いに隔離され得るアクセストランジスタの鉛直スタックを形成する。メモリ機構480において、ビット線(例えばBL440)のいくつかは短絡され得(すなわち、互いに電気的に結合されるか、または、共有BLである)、ワード線は階段方式で形成され得る。そのような鉛直トポロジは、有利なことに、比較的小さいビット線キャパシタンスを形成し得、したがって、個別のメモリセルの記憶ノードは、非常に小さくなり得る。これは、有利なことに小さいキャパシタの集積を可能にし得る。そのようなアプローチにより、多数の鉛直メモリセルが非常に低コストで製造され得る。
裏側コンタクトを有するトランジスタを有する例示的なTFTメモリ
【0076】
従来のFEOLトランジスタは、トランジスタの一方の側、通常は基板と反対の側にソースコンタクトおよびドレインコンタクトの両方を有する。そのような従来のFEOLトランジスタを用いてロジックおよびメモリデバイスを構築するアプローチとは対照的に、本開示のいくつかの実施形態は、一方の側に1つのS/Dコンタクトを、他方の側に別のS/Dコンタクトを有するトランジスタを設ける。トランジスタの一方の側は「表側」と称され得、他方の側は「裏側」と称され得、一般に、本開示の文脈において、「トランジスタ」の「側」とは、トランジスタのチャネル材料の層の上または下いずれかかの領域または層を指す。したがって、本明細書に説明されるトランジスタは、表側にS/Dコンタクトの1つ(そのようなコンタクトは「表側コンタクト」と称される)を、裏側にS/Dコンタクトの他の1つ(そのようなコンタクトは「裏側コンタクト」と称される)を有し得る。更なる実施形態において、本明細書において説明されるICアセンブリにおいて使用されるトランジスタの少なくともいくつかのS/Dコンタクトの両方は、トランジスタの裏側にあり得る。以下において、1つの表側S/Dコンタクトおよび1つの裏側S/Dコンタクトを有するトランジスタ、ならびに、2つの裏側S/Dコンタクトを有するトランジスタは単に「裏側コンタクトを有するトランジスタ」と称され得る。
【0077】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による裏側コンタクトを有するトランジスタ510を含む例示的なTFTメモリセル500の断面図の概略図を提供する。メモリセル500は、本開示のいくつかの実施形態による、裏側コンタクトを有するトランジスタ510としてアクセストランジスタ210が実装され、キャパシタ520としてキャパシタ220が実装される、上記の1T‐1Cメモリセル200の別の例である。
【0078】
図5の詳細を参照すると、トランジスタ510はチャネル材料504を含み得る。特に、チャネル材料504は薄膜チャネル材料であり得る。ゲート電極材料508、および任意でゲート誘電体材料512を含むゲートスタック506は、
図5に示されるチャネル材料504の一部の上に設けられ得る。第1S/D領域514-1および第2S/D領域514-2は、ゲートスタック506のいずれかの側に含まれ、これによりトランジスタが実現され得る。チャネル材料504、ゲート電極材料508、ゲート誘電体材料512、および第1および第2S/D領域514-1、514-2は、それぞれ、チャネル材料304、ゲート電極材料308、ゲート誘電体材料312、ならびに第1および第2S/D領域314-1、314-2を参照して説明される材料を含み得る。簡潔にするために、これらの説明はここで改めて説明しない。
【0079】
図5に更に示されるように、1または複数の導電性材料から形成されるS/Dコンタクト516-1および516-2(共に「S/Dコンタクト516」と称される)は、それぞれ電気的接続をS/D領域514-1および514-2の提供するために使用され得る。様々な実施形態において、金属および/または金属合金の1または複数の層が、S/Dコンタクト516を形成するために使用され得る。例えば、S/Dコンタクト516の導電性材料は、銅、ルテニウム、パラジウム、白金、コバルト、ニッケル、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、およびアルミニウム、窒化タンタル、タングステン、ドープされたシリコン、ドープされたゲルマニウム、または、これらのいずれかの合金および混合物などの材料を有する1または複数の種類の金属または金属合金を含み得る。いくつかの実施形態において、S/Dコンタクト516は、1または複数の金属の1または複数の導電性合金、酸化物、または炭化物を含み得る。いくつかの実施形態において、S/Dコンタクト516は、シリコン、または、N型ドーパントまたはP型ドーパントでドープされた別の半導体など、ドープされた半導体を含み得る。金属は、より高い伝導性を提供し得、一方でドープされた半導体は、製造中にパターンニングがより容易になり得る。
図5は、単一パターンを有する第1および第2S/Dコンタクト516を示し、第1および第2S/Dコンタクト516の材料組成が同一であると示唆するが、これは、トランジスタ510のいくつかの他の実施形態には当てはまらないことがあり得る。したがって、いくつかの実施形態において、第1S/Dコンタクト516-1の材料組成は、第2S/Dコンタクト516-2の材料組成とは異なり得る。
【0080】
両方のS/Dコンタクトが典型的にはトランジスタの単一の側に、典型的には表側に設けられる、例えば、ゲートスタック506が設けられる従来の実装とは好対照的に、トランジスタ510の2つのS/Dコンタクト516が異なる側に設けられる。すなわち、
図5に示されるように、第2S/Dコンタクト516-2は、トランジスタ510の表側とみなされ得る、ゲートスタック506の同じ側に設けられる。一方、第1S/Dコンタクト516-1は、トランジスタ510の裏側とみなされ得る、反対の側に設けられる。したがって、第1S/Dコンタクト516-1は裏側コンタクトであり、第2S/Dコンタクト516-2はトランジスタ510の表側コンタクトである。
【0081】
図5は更に、いくつかの実施形態において、キャパシタ520はトランジスタ510の裏側S/Dコンタクト516-1に結合され得ることを概略的に示す。キャパシタ520は、任意の好適なキャパシタ、例えば、ビット値、または、メモリセル500のメモリ状態(例えば論理的「1」または「0」)を格納するための金属絶縁体金属(MIM)キャパシタであり得、トランジスタ510は、メモリセル500へのアクセスを制御するアクセストランジスタとして機能し得る(例えば、セルに情報を書き込むためのアクセス、または、セルから情報を読み込むためのアクセス)。キャパシタ520をS/D領域514-1に結合することにより、キャパシタ520は、メモリセル500のメモリ状態を格納するように構成される。いくつかの実施形態において、キャパシタ520は、S/D領域514-1に結合された記憶ノード(
図5には具体的に示されない)を介してS/D領域514-1に結合され得る。いくつかの実施形態において、S/Dコンタクト516-1は記憶ノードとみなされ得る。
【0082】
図5において具体的に示されないが、メモリセル500は更に、メモリ状態を伝達し、かつ、キャパシタ520が結合されないS/D領域514の1つ(例えば、
図5の説明では、S/D領域514-2)に結合されるBLを含み得る。そのようなBLは、センスアンプ、および、例えばメモリセル500が含まれ得るメモリアレイに関連付けられるメモリペリフェラル回路に設けられ得るBLドライバに接続され得る。さらに、また
図5において具体的に示されないが、メモリセル500は更に、ゲート信号を供給するためにトランジスタ510のゲート端子に結合される、例えばゲートスタック506に結合されるWLを含み得る。トランジスタ510は、ゲート信号に応答して、ビット線と記憶ノードまたはキャパシタ520との間のメモリセル500のメモリ状態の伝達を制御するように構成され得る。
例示的な製造方法
【0083】
裏側におけるガラスサポートの実装は、バックエンドに実装されるTFTメモリアレイについて特に有利であり得る。本明細書において説明されるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスは、任意の好適な技法、例えば、サブトラクティブ法、アディティブ法、ダマシン法、デュアルダマシン法などを使用して製造され得る。そのような技法のいくつかは、好適な堆積およびパターニング技法を含み得る。本明細書において使用される場合、「パターニング」とは、任意の好適な技法を使用して(例えば、レジストを適用し、リソグラフィを使用してレジストをパターニングし、次に、ドライエッチング、ウェットエッチング、または任意の適切な技法を使用して1または複数の材料をエッチングする)1または複数の材料にパターンを形成することを指し得る。
【0084】
図6A~
図6Dは、本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスを形成する例示的な方法を示す。
【0085】
図6Aは、ICデバイス600Aを示し、製造方法が半導体支持構造622上にFEOLデバイス層620を形成することから開始し得ることを示す。
図6Aに示されるFEOLデバイス層620は、上記のFEOLデバイス層120の例であり得る。
図6Aに示されるように、FEOLデバイス層620はFEOLトランジスタなどのFEOLデバイス624を含み得る。
【0086】
半導体支持構造622は、例えばN型またはP型材料系を含む半導体材料系から構築される半導体基板であり得る。一実装において、半導体支持構造622は、バルクシリコンまたはシリコンオンインシュレータ(SOI)基礎構造を使用して形成される結晶基板であり得る。他の実装において、半導体支持構造622は、代替的な材料を使用して形成され得る。これは、シリコンと組み合わされても、されなくてもよく、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、アンチモン化インジウム、テルル化鉛、ヒ化インジウム、リン化インジウム、ヒ化ガリウム、ヒ化アルミニウムガリウム、ヒ化アルミニウム、ヒ化インジウムアルミニウム、アンチモン化アルミニウムインジウム、ヒ化インジウムガリウム、窒化ガリウム、窒化インジウムガリウム、窒化アルミニウムインジウム、もしくはアンチモン化ガリウム、または、III‐V族材料(すなわち、元素の周期系のIII族およびV族からの材料、)II‐VI族(すなわち、元素の周期系のII族およびIV族からの材料)、または、IV族材料(すなわち、元素の周期系のIV族からの材料)の他の組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、半導体支持構造622は非晶質であり得る。いくつかの実施形態において、半導体支持構造622はプリント回路基板(PCB)基板であり得る。半導体支持構造622を形成し得る材料のいくつかの例がここで説明されるが、本明細書において説明されるFEOLデバイスおよびTFTメモリを有するICデバイスを構築し得る基礎として機能し得る任意の材料は、本開示の思想および範囲に含まれる。様々な実施形態において、FEOL層120のFEOLデバイス624のチャネル材料は、半導体支持構造622の任意のそのような基板材料を含み得る、または、その上に形成され得る。FEOLデバイス624は、FinFET、プレーナ型トランジスタ、ナノリボントランジスタ、ナノワイヤトランジスタなどの任意のFEOLトランジスタを含み得る。
【0087】
図6Aに示されるように、FEOLデバイス層620は更に複数の相互接続626を含み得る。相互接続626は、ビア626-1および線626-2の任意の好適な組み合わせを含み得る。そのいくつかは
図6Aとラベリングされ、図面を複雑化しないようにするべく、そのいくつかはラベリングされない。相互接続626は、上記の導電性金属または金属合金のいずれかなどの任意の好適な導電性材料を含み得る。相互接続626の様々なものの一部は、上記の絶縁体材料のいずれかを含み得る絶縁体材料628によって囲まれ得る。
【0088】
図6AはICデバイス600Bを示し、製造方法は次に、FEOLデバイス層620上にBEOLデバイス層630を形成することに進み得ることを示す。BEOLデバイス層630は、上記のようなメモリアレイ190の例であり得る。
図6Aに示されるように、BEOLデバイス層630は、メモリセル634および複数のBEOL相互接続636を含み得る。
図6Aは、メモリセル634の単層(例えば、上記の第1メモリ層130)を概略的に示すが、他の実施形態において、ICデバイス600Bは、任意の好適な数の層のメモリセル634を含み得る。メモリセル634は、上記のメモリセルのいずれか、例えば、TFT型メモリセル、例えばナノリボン型メモリセル、または、上記の裏側コンタクトを使用するトランジスタを有するメモリセルであり得る。BEOL相互接続636は、ビア636-1および線636-2の任意の好適な組み合わせを含み得る。そのいくつかは、
図6Cにおいてラベリングされ、そのいくつかは、図面を複雑化しないようにするべく、ラベリングされない。BEOL相互接続636は、上記の導電性金属または金属合金のいずれかなどの任意の好適な導電性材料を含み得る。BEOL相互接続636の様々なものの部分は、上記の絶縁体材料のいずれかを含み得る絶縁体材料638によって囲まれ得る。BEOL相互接続636の1または複数は、複数のFEOLデバイス624のうち1または複数と電気的に結合され得る(例えば、その少なくとも一部と導電接触する)。
【0089】
図6Bは、ICデバイス600Cを示し、製造方法が次に、BEOLデバイス層630上に電力および信号相互接続層650を形成することに進み得ることを示す。電力および信号相互接続層650は、上記の電力および信号相互接続層150の例であり得る。
図6Bに示されるように、電力および信号相互接続層650は、ビア656-1および線656-2の任意の好適な組み合わせを含み得る複数の電力および信号相互接続656を含み得、そのいくつかは
図6Bにおいてラベリングされ、そのいくつかは図面を複雑化しないようにするべく、ラベリングされない。電力および信号相互接続656は、上記の導電性金属または金属合金のいずれかなど、任意の好適な導電性材料を含み得る。電力および信号相互接続656の様々なものの部分は、上記の絶縁体材料のいずれかを含み得る絶縁体材料658によって囲まれ得る。電力および信号相互接続656の1または複数は、BEOL相互接続636、メモリセル634、およびFEOLデバイス624の1または複数に電気的に結合され得る(例えば、その少なくとも一部と導電接触する)。
【0090】
製造方法は次に、裏側に対して更なる製造プロセスが実行され得るように、ICデバイス600Cを上下反転させることに進み得る。この結果は、
図6BのICデバイス600Dを用いて示される。これは、ICデバイス600Cの上下逆バージョンである。
【0091】
図6CはICデバイス600Eを示す。これは、次に製造方法は、半導体支持構造622を研削または研磨して半導体支持構造622の厚さを低減することを含み得ることを示す。いくつかの実施形態において、研削は、
図6Cにおいて概略的に示されるようにFEOLデバイス624のトランジスタのS/D領域が露出されるまで実行され得る。しかしながら、他の実施形態において、半導体支持構造622の一部は、FEOLデバイス624(本図において不図示)の上に留まり得る。すなわち、FEOLデバイス624のトランジスタのS/D領域は必ずしも露出されないことがあり得る。
【0092】
図6CはICデバイス600Fを示し、製造方法が更に、ガラス支持構造660をICデバイス600Eの接地表面に接触させること、および、これら2つの構造を共に接合することを含み得ることを示す。ガラス支持構造660は、上記のガラス支持構造110の例であり得る。
図6Dは、ICデバイス600Eおよびガラス支持構造660を接合する結果を示すICデバイス600Gを示す。いくつかの実施形態において、ガラス支持構造660をFEOL層620の裏側に接合することは、絶縁体‐絶縁体接合、例えば、酸化物‐酸化物接合を使用して実行され得る。ここで、接合される構造は、場合によってはアセンブリに好適な圧力を適用し好適な温度(例えば、比較的高温、例えば、約50~200℃の間)である期間加熱しながら組み合わされる。いくつかの実施形態において、ボンディング界面材料662は、接合される構造の一方の面または両方の面に適用され得る。ボンディング界面材料662は、ガラス支持構造660のみに適用されることが
図6Cに示される。しかし、他の実施形態において、ボンディング界面材料662は、ガラス支持構造660の表面に適用される代わりに、または、それに加えて、ICデバイス600Eの接地表面に適用され得る。いくつかの実施形態において、ボンディング界面材料662は、
図6Cおよび
図6Dに示されるように、ICデバイス600EのFEOLデバイス層620およびガラス支持構造660が互いに取り付けられることを確実にする接着材料であり得る。いくつかの実施形態において、ボンディング界面材料662はエッチングストップ材料であり得る。いくつかの実施形態において、ボンディング界面材料662は、両方のエッチングストップ材料であり得、本明細書において説明されるように、構造が互いに取り付けられることを確実にするための好適な接着剤特性を有し得る。いくつかの実施形態において、ボンディング界面材料662は、ケイ素、窒素、および炭素を含み得る。ここで、これらの材料のいずれかの原子百分率は、少なくとも1%、例えば、約1%~50%の間であり得る。このことは、典型的には約0.1%より下の濃度である偶発的な不純物とは反対に、これらの元素が意図的に追加されることを示す。これらの濃度において、ケイ素に加えて窒素および炭素の両方を有することは、典型的には窒素または炭素のいずれかがケイ素と組み合わせて使用される従来の半導体製造プロセスにおいて典型的には使用されない。したがって、本明細書において説明されるような接合の特徴的な特徴である。ケイ素、窒素、および炭素を含むボンディング界面材料662(これらの材料のいずれの原子百分率も少なくとも1%であり得る)、例えばSiOCNの形態である、ICデバイス600EのFEOLデバイス層620と、ガラス支持構造660との間の界面においてエッチングストップ材料を使用することは、そのような材料はエッチングストップ材料として作用し得ること、および、これらの構造を共に接合する十分な接着剤特性を有し得ることの両方の点で有利であり得る。
【0093】
いくつかの実施形態において、意図的に追加された接着剤接合材料が使用されないことがあり得る。この場合、
図6Dにおいて「662」とラベリングされた層、および、その後の図面は、それぞれの構造を互いに接合することの結果として生じるボンディング界面を表す。そのようなボンディング界面は、例えば制限視野電子回折(SED)を使用することにより、本明細書において説明されるICデバイスにおいてシームまたは薄い層として認識可能であり得る。共に接合される構造の絶縁体の特定の材料が同一であるときでも認識可能であり得る(その場合、ボンディング界面はなお、さもなければバルク絶縁体(例えばバルク酸化物)層として現れるシームまたは薄い層として認識可能である)。本明細書において使用される場合、別段の定めが無い限り、「ボンディング界面材料662」または「ボンディング界面662」という言及は、意図的に追加された接着材料が、本明細書において説明される構造を接合するために使用されない実施形態についての「ボンディング界面」に適用可能である。
【0094】
製造方法は次に、裏側に対して更なる製造プロセスが実行され得るように、ICデバイス600Gを上下反転させることに進み得る。この結果は、
図6DのICデバイス600Hを用いて示される。これは、ICデバイス600Gの上下逆バージョンである。
図6Dに示されるように、半導体支持構造622、または、その少なくとも実質的部分は、ICデバイス600Gの裏側のガラス支持構造660と置き換えられた。
【0095】
いくつかの実施形態において、ガラス支持構造660/110は更に、FEOLデバイスおよび/またはTFTメモリの間で通信/提供される信号および電力のシグナルインテグリティを(例えば、信号雑音比、ピーク電流、電圧ドループ、グラウンドバウンスまたは変動などの観点から)改善することを助ける様々なデバイスを含み得る。そのような実施形態のいくつかの例を
図7に示す。これらは、本開示のいくつかの実施形態による、TFTメモリおよび裏側のガラスサポート、ならびに、ガラスサポートに配置された薄膜デバイスを有する例示的なICデバイスを示す。
図7は、ガラス支持構造660に含まれるいくつかの例示的なデバイス710(デバイス710の1つは2つの異なるFEOLデバイス624に結合され、デバイス710の他の1つはFEOLデバイス624の1つ、および、FEOLデバイス層620の相互接続626の1つに結合される)を更に示すことを除いて上記のICデバイス600Hと実質的に同一であるICデバイス700Aを示す。
図7は、ガラス支持構造660に含まれるいくつかの例示的なデバイス710(デバイス710の1つは、FEOLデバイス624の1つ、および、FEOLデバイス層620の相互接続626の1つに結合され、デバイス710の別の1つはガラス支持構造660内に設けられ、FEOLデバイス層620の任意のデバイスまたは相互接続に結合されない)を更に示すことを除き、上記のICデバイス600Hと実質的に同一であるICデバイス700Bを示す。
【0096】
いくつかの実施形態において、デバイス710は薄膜デバイス710であり得る。様々な実施形態において、薄膜デバイス710は、ICデバイス700内の信号品質および完全性を改善するよう構成される薄膜抵抗器、薄膜キャパシタ、および薄膜インダクタなどの2端子デバイスであり得る。
図7に示されるように、いくつかの実施形態において、薄膜デバイス710の一部は、ボンディング界面662を通って延在し、FEOLデバイス層620のそれぞれの部分と電気的に接触し得る。
例示的な電子デバイス
【0097】
本明細書に開示されるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスが任意の好適な電子デバイスに含まれ得る。
図8~
図10は、本明細書に開示されるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを含み得るデバイスおよびコンポーネントの様々な例を示す。
【0098】
図8は、本明細書に開示される実施形態のいずれかによるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを含み得る例示的なICパッケージ2200の側断面図である。いくつかの実施形態において、ICパッケージ2200はシステムインパッケージ(SiP)であり得る。
【0099】
パッケージ基板2252は、誘電体材料(例えば、中にセラミック、ビルドアップ膜、充填剤粒子を有するエポキシ膜など)で形成され得、面2272と面2274との間、または、面2272上の異なる位置の間、および/または、面2274上の異なる位置の間の誘電体材料を通じて延在する導電性経路を有し得る。
【0100】
パッケージ基板2252は、パッケージ基板2252を通じて導電性経路2262に結合された導電性コンタクト2263を含み得、ダイ2256および/またはインタポーザ2257内の回路が導電性コンタクト2264の様々なもの(または、図示されないパッケージ基板2252に含まれる他のデバイス)に電気的に結合することを可能にする。
【0101】
ICパッケージ2200は、インタポーザ2257の導電性コンタクト2261、第1レベル相互接続2265、およびパッケージ基板2252の導電性コンタクト2263を介してパッケージ基板2252に結合されるインタポーザ2257を含み得る。
図10に示される第1レベル相互接続2265は、はんだバンプであるが、任意の好適な第1レベル相互接続2265が使用され得る。いくつかの実施形態において、インタポーザ2257がICパッケージ2200に含まれないことがあり得る。代わりに、ダイ2256は第1レベル相互接続2265によって面2272において導電性コンタクト2263に直接結合され得る。
【0102】
ICパッケージ2200は、ダイ2256の導電性コンタクト2254、第1レベル相互接続2258、およびインタポーザ2257の導電性コンタクト2260を介してインタポーザ2257に結合された1または複数のダイ2256を含み得る。導電性コンタクト2260は、インタポーザ2257を通じて導電性経路(不図示)に結合され得、ダイ2256内の回路が導電性コンタクト2261の様々なものに(または、図示されないがインタポーザ2257に含まれる他のデバイスに)電気的に結合することを可能にする。
図8に示される第1レベル相互接続2258は、はんだバンプであるが、任意の好適な第1レベル相互接続2258が使用され得る。本明細書において用いられる場合、「導電性コンタクト」は、異なるコンポーネント間のインタフェースとして機能する導電性材料(例えば、金属)の一部分を指し得る。導電性コンタクトは、あるコンポーネントの表面内へ窪んでいてもよく、当該表面と同一平面上にあってもよく、当該表面から離れて延在してもよく、かつ、任意の適切な形態(例えば、導電性パッドまたはソケット)を取ってよい。
【0103】
いくつかの実施形態において、アンダーフィル材料2266が第1レベル相互接続2265の周囲のパッケージ基板2252とインタポーザ2257との間に配置され得、モールド化合物2268は、ダイ2256およびインタポーザ2257の周囲に配置されてパッケージ基板2252に接触し得る。いくつかの実施形態において、アンダーフィル材料2266はモールド化合物2268と同一であり得る。アンダーフィル材料2266およびモールド化合物2268に使用され得る例示的な材料は、好適な場合、エポキシ成形材料である。第2レベル相互接続2270が導電性コンタクト2264に結合され得る。
図8に示される第2レベル相互接続2270は、(例えば、ボールグリッドアレイ配置用の)はんだボールであるが、任意の適切な第2レベル相互接続2270(例えば、ピングリッドアレイ配置におけるピンまたはランドグリッドアレイ配置におけるランド)が用いられ得る。第2レベル相互接続2270は、回路基板(例えば、マザーボード)、インタポーザ、または当技術分野において既知であり、かつ、
図9を参照して下に述べられる別のICパッケージなどの別のコンポーネントにICパッケージ2200を結合させるために用いられ得る。
【0104】
ダイ2256は、本明細書において説明されるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスの実施形態のいずれかの形態を取り得る。ICパッケージ2200が複数のダイ2256を含む実施形態において、ICパッケージ2200はマルチチップパッケージ(MCP)と称され得る。ダイ2256は、任意の要求された機能を実行するための回路を含み得る。例えば、ダイ2256の1または複数は、ロジックダイ(例えばシリコンベースダイ)であり得、ダイ2256の1または複数は、本明細書に説明される組み込みロジックおよびメモリデバイスを含むメモリダイ(例えば高帯域幅メモリ)であり得る。いくつかの実施形態において、ダイ2256のいずれかは、例えば上述のようなTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを含み得る。いくつかの実施形態において、ダイ2256の少なくともいくつかは、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有するICデバイスのいずれかを含まないことがあり得る。
【0105】
図8に示されるICパッケージ2200は、フリップチップパッケージであり得るが、他のパッケージアーキテクチャが使用され得る。例えば、ICパッケージ2200は、組み込みウェハレベルボールグリッドアレイ(eWLB)パッケージなどのボールグリッドアレイ(BGA)パッケージであり得る。別の例において、ICパッケージ2200は、ウェハレベルチップスケールパッケージ(WLCSP)またはパネルファンアウト(FO)パッケージであってよい。2つのダイ2256が
図8のICパッケージ2200に示されているが、ICパッケージ2200は、任意の要求された数のダイ2256を含み得る。ICパッケージ2200は、パッケージ基板2252の第1面2272または第2面2274上に配置される、または、インタポーザ2257のいずれかの面上に配置される表面実装型の抵抗器、キャパシタ、およびインダクタなどの追加の受動コンポーネントを含み得る。より一般的には、ICパッケージ2200は、当技術分野において知られている任意の他の能動または受動コンポーネントを含み得る。
【0106】
図9は、本明細書に開示される実施形態のいずれかによる、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを有するコンポーネントを備え得るICデバイスアセンブリ2300の側断面図である。ICデバイスアセンブリ2300は、(例えば、マザーボードであり得る)回路基板2302上に配置された多数のコンポーネントを含む。ICデバイスアセンブリ2300は、回路基板2302の第1面2340、および、回路基板2302の反対の第2面2342上に配置されたコンポーネントを含む。一般的に、コンポーネントは面2340および2342の一方または両方に配置され得る。特に、ICデバイスアセンブリ2300のコンポーネントの任意の好適なものは、本明細書において開示された実施形態のいずれかによる、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスのいずれかを含み得る。例えば、ICデバイスアセンブリ2300を参照して下で説明されるICパッケージのいずれかは、
図8を参照して上述のICパッケージ2200の実施形態のいずれかの形態を取り得る(例えば、ダイ2256上に設けられるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを含み得る)。
【0107】
いくつかの実施形態において、回路基板2302は、誘電体材料の層により互いに分離され、かつ、導電性ビアにより相互接続された複数の金属層を含むPCBであってよい。当該金属層のうちのいずれか1または複数が、回路基板2302に結合されたコンポーネント間で電気信号を(任意で、他の金属層と連携して)転送するために、所望の回路パターンで形成され得る。他の実施形態において、回路基板2302は、非PCB基板であってよい。
【0108】
図9において示されるICデバイスアセンブリ2300は、結合コンポーネント2316によって回路基板2302の第1面2340に結合されるパッケージ-オン-インターポーザ構造2336を含む。結合コンポーネント2316は、パッケージ-オン-インターポーザ構造2336を回路基板2302へ電気的かつ機械的に結合させてよく、はんだボール(例えば、
図9に示される)、ソケットの雄部分および雌部分、接着剤、アンダーフィル材料、および/または任意の他の適切な電気的および/または機械的な結合構造を含んでよい。
【0109】
パッケージ-オン-インターポーザ構造2336は、結合コンポーネント2318によってインタポーザ2304に結合されるICパッケージ2320を含み得る。結合コンポーネント2318は、結合コンポーネント2316を参照して上述した形態など、当該用途での任意の適切な形態を取り得る。ICパッケージ2320は、本明細書において説明されるような、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを含む。
図9には単一のICパッケージ2320が示されているが、複数のICパッケージがインタポーザ2304に結合されてよく、実際、追加のインタポーザがインタポーザ2304に結合されてよい。インタポーザ2304は、回路基板2302とICパッケージ2320とを架橋するように使用される介在基板を提供し得る。一般的に、インタポーザ2304は、より幅広のピッチに接続を広げてよく、または、異なる接続へと接続をリルートしてよい。例えば、インタポーザ2304は、回路基板2302との結合のために、ICパッケージ2320(例えばダイ)を、結合コンポーネント2316のBGAに結合し得る。
図9に示される実施形態において、ICパッケージ2320および回路基板2302は、インタポーザ2304の反対側に取り付けられる。他の実施形態において、ICパッケージ2320および回路基板2302は、インタポーザ2304の同じ側に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、3以上のコンポーネントがインタポーザ2304によって相互接続され得る。
【0110】
インタポーザ2304は、エポキシ樹脂、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、セラミック材料、またはポリイミドなどのポリマー材料で形成され得る。いくつかの実装において、インタポーザ2304は、シリコン、ゲルマニウム、ならびに他のIII‐V族およびIV族材料などの、半導体基板に使用される上記で説明された材料と同一の材料を含み得る、交互に重なる強固または柔軟な材料で形成され得る。インタポーザ2304は、金属相互接続2308、および限定されないが、シリコン貫通ビア(TSV)2306を含むビア2310を含み得る。インタポーザ2304は、受動デバイスおよび能動デバイスの両方を含む組み込みデバイス2314を更に含み得る。そのようなデバイスは、限定されるものではないが、キャパシタ、デカップリングキャパシタ、抵抗器、インダクタ、ヒューズ、ダイオード、変圧器、センサ、静電気放電(ESD)保護デバイスおよびメモリデバイスを含み得る。無線周波数(RF)デバイス、電力増幅器、電力管理デバイス、アンテナ、アレイ、センサおよび微小電気機械システム(MEMS)デバイスなどのより複雑なデバイスもインタポーザ2304上に形成され得る。パッケージ-オン-インターポーザ構造2336は、当技術分野において既知のパッケージ-オン-インターポーザ構造のいずれかの形態を取り得る。
【0111】
ICデバイスアセンブリ2300は、結合コンポーネント2322によって回路基板2302の第1面2340に結合されたICパッケージ2324を含み得る。結合コンポーネント2322は、結合コンポーネント2316を参照して上で説明される実施形態のいずれかの形態を取り得、ICパッケージ2324は、ICパッケージ2320を参照して上で説明される実施形態のいずれかの形態を取り得る。
【0112】
図9中に図示されたICデバイスアセンブリ2300は、結合コンポーネント2328により回路基板2302の第2面2342に結合されたパッケージ-オン-パッケージ構造2334を含む。パッケージ-オン-パッケージ構造2334は、ICパッケージ2326が回路基板2302とICパッケージ2332との間に配置されるように、結合コンポーネント2330によって共に結合されるICパッケージ2326およびICパッケージ2332を含み得る。結合コンポーネント2328および2330は、上述の結合コンポーネント2316の実施形態のいずれかの形態を取ってよく、ICパッケージ2326および2332は、上述のICパッケージ2320の実施形態のいずれかの形態を取ってよい。パッケージ-オン-パッケージ構造2334は、当技術分野において既知のパッケージ-オン-パッケージ構造のいずれかに従って構成され得る。
【0113】
図10は、本明細書において開示される実施形態のいずれかによる、TFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを有する1または複数のコンポーネントを備え得る例示的なコンピューティングデバイス2400のブロック図である。コンピューティングデバイス2400のコンポーネントのいずれかは、
図8を参照して説明されるICパッケージ2200を含み得る。コンピューティングデバイス2400のコンポーネントのいずれかは、
図9を参照して説明されるICデバイスアセンブリ2300を含み得る。
【0114】
多数のコンポーネントがコンピューティングデバイス2400に含まれるものとして
図10に示されているが、これらのコンポーネントのうちのいずれか1または複数は、当該用途に適している場合、省略または重複され得る。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイス2400に含まれるコンポーネントのいくつかまたはすべては、1または複数のマザーボードに取り付けられてよい。いくつかの実施形態において、これらのコンポーネントのいくつかまたはすべては、単一のSoCダイ上で製造される。
【0115】
追加的に、様々な実施形態において、コンピューティングデバイス2400は、
図10に示されるコンポーネントのうちの1または複数を含まなくてよいが、コンピューティングデバイス2400は、1または複数のコンポーネントを結合させるためのインタフェース回路を含んでよい。例えば、コンピューティングデバイス2400は、ディスプレイデバイス2406を含まなくてよいが、ディスプレイデバイス2406が結合され得るディスプレイデバイスインタフェース回路(例えば、コネクタおよびドライバ回路)を含んでよい。別の一連の例において、コンピューティングデバイス2400は、オーディオ入力デバイス2418またはオーディオ出力デバイス2408を含まなくてよいが、オーディオ入力デバイス2418またはオーディオ出力デバイス2408が結合され得るオーディオ入力または出力デバイスインタフェース回路(例えば、コネクタおよび支持回路)を含んでよい。
【0116】
コンピューティングデバイス2400は、処理デバイス2402(例えば、1または複数の処理デバイス)を含み得る。本明細書において用いられる場合、「処理デバイス」または「プロセッサ」という用語は、レジスタおよび/またはメモリからの電子データを処理して、当該電子データをレジスタおよび/またはメモリに格納され得る他の電子データへ変換する任意のデバイスまたはデバイスの一部を指し得る。処理デバイス2402は、1または複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、暗号プロセッサ(ハードウェア内で暗号アルゴリズムを実行する専用プロセッサ)、サーバプロセッサまたは任意の他の適切な処理デバイスを含み得る。コンピューティングデバイス2400はメモリ2404を含んでよく、メモリ2404はそれ自身が、揮発性メモリ、(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、リードオンリメモリ(ROM))、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、および/またはハードドライブなどの1または複数のメモリデバイスを含んでよい。いくつかの実施形態において、メモリ2404は、処理デバイス2402とダイを共有するメモリを含み得る。このメモリは、キャッシュメモリとして使用され得、本明細書において説明されるTFTメモリおよび裏側のガラスサポートを有する1または複数のICデバイスを含み得る。
【0117】
いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイス2400は、通信チップ2412(例えば、1または複数の通信チップ)を含み得る。例えば、通信チップ2412は、コンピューティングデバイス2400との間でのデータの転送のための無線通信を管理するように構成されてよい。用語「無線」およびその派生語は、非固体媒体を通して変調された電磁放射を用いて、データを通信し得る回路、デバイス、システム、方法、技法、通信チャネル等を記載するために用いられ得る。関連するデバイスがいくつかの実施形態において配線を含まないことがあるが、当該用語は、関連するデバイスが任意の配線を含まないことを示唆しているわけではない。
【0118】
通信チップ2412は、多くの無線規格またはプロトコルのうち任意のものを実装してよく、これらとしては、限定ではないが、Wi‐Fi(IEEE602.11ファミリ)、IEEE602.16規格(例えば、IEEE602.16‐2005修正)を含む米国電気電子学会(IEEE)規格、任意の修正、更新および/または改定(例えば、アドバンストLTEプロジェクト、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)プロジェクト(「3GPP2」とも呼ばれる)等)を含むロングタームエボリューション(LTE)プロジェクトが含まれる。IEEE602.16と互換性があるブロードバンド無線アクセス(BWA)ネットワークは、概して、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Accessを表す頭字語)ネットワークと称され、これはIEEE602.16標準規格に対する適合性と相互運用性のテストに合格した製品用の認証マークである。通信チップ2412は、移動通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、進化型HSPA(E-HSPAまたはLTEネットワーク)に従って動作し得る。通信チップ2412は、GSMエボリューション用エンハンストデータ(EDGE)、GSM(登録商標)EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)または次世代UTRAN(E-UTRAN)に従って動作し得る。通信チップ2412は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、デジタルエンハンストコードレス電気通信(DECT)、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)およびそれらの派生物、ならびに3G、4G、5Gおよびそれ以降のものとして指定される任意の他の無線プロトコルに従って動作し得る。他の実施形態において、通信チップ2412は、他の無線プロトコルに従って動作し得る。コンピューティングデバイス2400は、無線通信を容易にするための、および/または(AMまたはFM無線伝送のような)他の無線通信を受信するためのアンテナ2422を含んでよい。
【0119】
いくつかの実施形態において、通信チップ2412は、電気、光または任意の他の適切な通信プロトコル(例えば、Ethernet(登録商標))などの有線通信を管理し得る。上記のとおり、通信チップ2412は、複数の通信チップを含み得る。例えば、第1通信チップ2412は、Wi-Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)などのより短距離の無線通信専用であってよく、第2通信チップ2412は、全地球測位システム(GPS)、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX(登録商標)、LTE、EV-DOまたは他のものなどのより長距離の無線通信専用であってよい。いくつかの実施形態において、第1通信チップ2412は、無線通信専用であってよく、第2通信チップ2412は、有線通信専用であってよい。
【0120】
コンピューティングデバイス2400はバッテリ/電源回路2414を含み得る。バッテリ/電源回路2414は、1または複数のエネルギー貯蔵デバイス(例えば、バッテリまたはキャパシタ)、および/またはコンピューティングデバイス2400とは別個のエネルギー源(例えば、AC線電力)にコンピューティングデバイス2400のコンポーネントを結合させるための回路を含んでよい。
【0121】
コンピューティングデバイス2400は、ディスプレイデバイス2406(または上述の対応するインタフェース回路)を含み得る。ディスプレイデバイス2406は、例えば、ヘッドアップディスプレイ、コンピュータモニタ、プロジェクタ、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイまたはフラットパネルディスプレイ等の任意の視覚的インジケータを含み得る。
【0122】
コンピューティングデバイス2400は、オーディオ出力デバイス2408(または上述の対応するインタフェース回路)を含み得る。オーディオ出力デバイス2408は、例えば、スピーカ、ヘッドセット、またはインナーイヤー等の可聴インジケータを生成する任意のデバイスを含んでよい。
【0123】
コンピューティングデバイス2400は、オーディオ入力デバイス2418(または上述の対応するインタフェース回路)を含み得る。オーディオ入力デバイス2418は、マイク、マイクアレイ、またはデジタル機器(例えば、楽器デジタルインタフェース(MIDI)出力を有する機器)など、音を表す信号を生成する任意のデバイスを含み得る。
【0124】
コンピューティングデバイス2400は、GPSデバイス2416(または上述の対応するインタフェース回路)を含み得る。GPSデバイス2416は、衛星ベースシステムと通信してよく、当技術分野において公知の方法でコンピューティングデバイス2400の場所を受信し得る。
【0125】
コンピューティングデバイス2400は、他の出力デバイス2410(または上述したように、対応するインタフェース回路)を含み得る。他の出力デバイス2410の例は、オーディオコーデック、ビデオコーデック、プリンタ、情報を他のデバイスに提供するための有線式もしくは無線式のトランスミッタ、または追加の格納デバイスを含み得る。
【0126】
コンピューティングデバイス2400は、他の入力デバイス2420(または上述したように、対応するインタフェース回路)を含んでよい。他の入力デバイス2420の例は、加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、撮像デバイス、キーボード、マウスなどのカーソル制御デバイス、スタイラス、タッチパッド、バーコードリーダ、クイックレスポンス(QR)コードリーダ、任意のセンサ、または無線周波数識別(RFID)リーダを含み得る。
【0127】
コンピューティングデバイス2400は、ハンドヘルド電気デバイスもしくはモバイルコンピューティングデバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、モバイルインターネットデバイス、音楽プレーヤ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ウルトラブックコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ等)、デスクトップコンピューティングデバイス、サーバデバイスもしくは他のネットワーク接続されたコンピューティングコンポーネント、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、エンタテインメント制御ユニット、車両制御ユニット、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダまたはウェアラブルコンピューティングデバイスなど、任意の所望のフォームファクタを有し得る。いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイス2400は、データを処理する任意の他の電子デバイスであってよい。
[選択例]
【0128】
以下の段落には、本明細書に開示した実施形態のうちの様々な例を示す。
【0129】
例1は、ICデバイスであって、シリコン(例えばガラスウェハ)の誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料の支持構造と、複数のフロントエンドデバイスを含むフロントエンド層と、TFTを含むメモリセルを有するメモリアレイを含むバックエンド層であって、前記メモリセルの1または複数は、前記複数のフロントエンドデバイスの1または複数に結合される、バックエンド層とを備え、前記フロントエンド層は前記支持構造と前記バックエンド層との間にある、ICデバイスを提供する。
【0130】
例2は、前記支持構造は、前記フロントエンド層の相互接続、前記バックエンド層の相互接続、前記複数のフロントエンドデバイス、前記メモリセルのうち2以上と結合される2端子薄膜デバイスを含む、例1に記載のICデバイスを提供する。
【0131】
例3は、薄膜デバイスが薄膜抵抗器である、例2に記載のICデバイスを提供する。
【0132】
例4は、薄膜デバイスが薄膜キャパシタである、例2に記載のICデバイスを提供する。
【0133】
例5は、薄膜デバイスが薄膜インダクタである、例2に記載のICデバイスを提供する。
【0134】
例6は、前記フロントエンド層と前記支持構造との間のボンディング界面を更に備える、上述の例のいずれか1つに記載のICデバイスを提供する。
【0135】
例7は、ボンディング界面は酸化物を含む、例6に記載のICデバイスを提供する。
【0136】
例8は、前記酸化物は、前記支持構造の1または複数の部分と接触する1または複数の部分と、前記フロントエンド層の1または複数の部分と接触する1または複数の部分とを含む、例7に記載のICデバイスを提供する。
【0137】
例9は、支持構造の非半導体材料がガラスを含む、上記例のいずれか1つに記載のICデバイスを提供する。
【0138】
例10は、支持構造の非半導体材料がマイカを含む、上記例のいずれか1つに記載のICデバイスを提供する。
【0139】
例11は、前記メモリアレイは、第1半導体材料の第1ナノリボンと、第2半導体材料の第2ナノリボンと、前記第1ナノリボンおよび前記第2ナノリボンの各々の第1ソースまたはドレイン(S/D)領域および第2S/D領域と、前記第1ナノリボンにおける前記第1S/D領域と前記第2S/D領域との間の前記第1ナノリボンの部分を少なくとも部分的に囲む第1ゲートスタックと、前記第2ナノリボンにおける前記第1S/D領域と前記第2S/D領域との間の前記第2ナノリボンの部分を少なくとも部分的に囲む、前記第1ゲートスタックに電気的に結合されない第2ゲートスタックと、前記第1ナノリボンの前記第1S/D領域および前記第2ナノリボンの前記第1S/D領域に結合されたビット線とを備える、上述の例のいずれか1つに記載のICデバイスを提供する。
【0140】
例12は、前記第1ナノリボンの少なくとも一部は前記支持構造と前記第2ナノリボンの少なくとも一部との間にある、例11に記載のICデバイスを提供する。
【0141】
例13は、前記メモリアレイは更に、前記第1ゲートスタックに電気的に結合される第1ゲートコンタクト、および、前記第2ゲートスタックに電気的に結合される第2ゲートコンタクトを含み、前記第1ゲートコンタクトは前記支持構造の第1領域の上にあり、前記第2ゲートコンタクトは前記支持構造の第2領域の上にあり、前記第2領域は前記第1領域と異なっており重複しない、例12に記載のICデバイスを提供する。
【0142】
例14は、前記第1ナノリボンの前記第2S/D領域に結合される第1記憶ノード、および、前記第2ナノリボンの前記第2S/D領域に結合された第2記憶ノードを更に備え、前記第1記憶ノードおよび前記第2記憶ノードの少なくとも1つはキャパシタを含む、例11から13のいずれか一項に記載のICデバイスを提供する。
【0143】
例15は、前記第1ゲートスタックはゲート電極材料および強誘電材料を含み、前記強誘電材料は前記ゲート電極材料と前記第1半導体材料との間にある、例11から14のいずれか1つに記載のICデバイスを提供する。他の実施形態において、第2ゲートスタックは、第1ゲートスタックと同様であり得る、また、第1ゲートスタックの強誘電材料と同一または異なる材料組成であり得る強誘電材料を含み得る。
【0144】
例16は、前記TFTは前記バックエンド層の前記メモリセルのアクセストランジスタである、上述の例のいずれか一項に記載のICデバイスを提供する。
【0145】
例17は、支持構造が、10より低い誘電率を有する材料(ガラスであり得るが、それに限られない)の支持構造で置き換えられる、上記例のいずれか1つに記載のICデバイスを提供する。例えば、支持構造の材料はマイカであり得る。
【0146】
例18は、上記例のいずれか1つに記載のICデバイスと、ICデバイスに結合された更なるICコンポーネントとを備えるICパッケージを提供する。例えば、ICデバイスは、フィン型トランジスタ、ナノリボントランジスタ、およびナノワイヤトランジスタの1または複数を含む複数のトランジスタを含むフロントエンド層と、前記複数のトランジスタの1または複数に結合される複数のTFTを含むバックエンド層と、前記フロントエンド層に接合される支持構造であって、前記フロントエンド層は前記支持構造と前記バックエンド層との間にあり、前記支持構造は、シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料を含む、支持構造とを含み得る。
【0147】
例19は、前記更なるICコンポーネントは、パッケージ基板、インタポーザ、または更なるICダイの1つを含む、例18に記載のICパッケージを提供する。
【0148】
例20は、ICデバイスが、メモリデバイス、コンピューティングデバイス、ウェアラブルデバイス、ハンドヘルド電子デバイス、および無線通信デバイスの少なくとも1つを含む、またはその一部である、例18または20に記載のICパッケージを提供する。
【0149】
例21は、キャリア基板、ならびに、キャリア基板に結合される、上記例のいずれか1つに記載のICデバイス、および、上記例のいずれか1つに記載のICパッケージのうち1または複数を含む電子デバイスを提供する。
【0150】
例22は、キャリア基板がマザーボードである、例21に記載の電子デバイスを提供する。
【0151】
例23は、キャリア基板がPCBである、例21に記載の電子デバイスを提供する。
【0152】
例24は、電子デバイスがウェアラブル電子デバイス(例えばスマートウォッチ)またはハンドヘルド電子デバイス(例えば携帯電話)である、例21から23のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0153】
例25は、電子デバイスが1または複数の通信チップおよびアンテナを更に含む、例21から24のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0154】
例26は、電子デバイスがRF送受信機である、例21から25のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0155】
例27は、電子デバイスがRF通信デバイス、例えばRF送受信機のスイッチ、電力増幅器、低雑音増幅器、フィルタ、フィルタバンク、デュプレクサ、アップコンバータ、またはダウンコンバータの1つである、例21から25のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0156】
例28は、電子デバイスがコンピューティングデバイスである、例21から25のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0157】
例29は、電子デバイスが無線通信システムの基地局に含まれる、例21から28のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0158】
例30は、電子デバイスが無線通信システムのユーザ機器デバイス(すなわち、モバイルデバイス)に含まれる、例21~28のいずれか1つに記載の電子デバイスを提供する。
【0159】
例31は、ICデバイスを製造する方法を提供する。方法は、半導体支持構造の上にフロントエンド層を提供する段階であって、前記フロントエンド層は、複数のフロントエンドデバイスを含む、段階と、前記フロントエンド層の上にバックエンド層を提供する段階であって、前記バックエンド層は、TFTを含むメモリセルを有するメモリアレイを含み、前記メモリセルの1または複数は、前記複数のフロントエンドデバイスの1または複数に結合される、段階と、前記半導体支持構造の少なくとも一部を除去することによって裏側露出を実行して前記フロントエンド層を露出させる段階と、シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料(例えばガラスウェハ)の支持構造を前記露出されたフロントエンド層に接合する段階とを備える。
【0160】
例32は、前記非半導体材料の前記支持構造を前記露出されたフロントエンド層に接合する段階は、前記露出されたフロントエンド層、および、前記露出されたフロントエンド層に接合されることになっている前記非半導体材料の前記支持構造の面の少なくとも1つに1または複数の接合材料を提供する段階と、前記露出されたフロントエンド層を、前記露出されたフロントエンド層に接合されることになっている前記非半導体材料の前記支持構造の前記面に付着させる段階とを含む、例31に記載の方法を提供する。
【0161】
例33は、1または複数の接合材料は酸化物を含む、例32に記載の方法を提供する。
【0162】
例34は、半導体支持構造の少なくとも一部を除去する段階が、フロントエンド層が露出されるまで半導体支持構造を研磨または研削する段階を含む、例31から33のいずれか1つに記載の方法を提供する。
【0163】
例35は、非半導体支持構造がガラスを含む、例31から34のいずれか1つに記載の方法を提供する。
【0164】
例36は、非半導体支持構造がマイカを含む、例31から35のいずれか1つに記載の方法を提供する。
【0165】
例37は、上記例のいずれか1つに記載のICデバイスを形成するための(例えば、例1から17のいずれか1つに記載のICデバイスを形成するための)プロセスを更に含む、例31から36のいずれか1つに記載の方法を提供する。
【0166】
要約書で説明される事項を含む、示された本開示の実装の上述の説明は、包括的であること、または開示された厳密な形式に開示を限定することを意図するものではない。本開示の具体的な実装および例は、本明細書において、例示目的で説明されており、当業者であれば理解するように、様々な等価の変形が、本開示の範囲内で可能である。これらの修正は、上の詳細な説明を考慮して、本開示に加えられ得る。
他の可能な請求項
(項目1)
集積回路(IC)デバイスであって、
シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料の支持構造と、
複数のフロントエンドデバイスを含むフロントエンド層と、
薄膜トランジスタ(TFT)を含むメモリセルを有するメモリアレイを含むバックエンド層であって、前記メモリセルの1または複数は、前記複数のフロントエンドデバイスの1または複数に結合される、バックエンド層と
を備え、前記フロントエンド層は前記支持構造と前記バックエンド層との間にある、
ICデバイス。
(項目2)
前記支持構造は、前記フロントエンド層の相互接続、前記バックエンド層の相互接続、前記複数のフロントエンドデバイス、前記メモリセルのうち2以上と結合される薄膜デバイスを含む、項目1に記載のICデバイス。
(項目3)
前記薄膜デバイスは薄膜抵抗器である、項目2に記載のICデバイス。
(項目4)
前記薄膜デバイスは薄膜キャパシタである、項目2に記載のICデバイス。
(項目5)
前記薄膜デバイスは薄膜インダクタである、項目2に記載のICデバイス。
(項目6)
前記フロントエンド層と前記支持構造との間のボンディング界面を更に備える、上述の項目のいずれか一項に記載のICデバイス。
(項目7)
前記ボンディング界面は酸化物を含む、項目6に記載のICデバイス。
(項目8)
前記酸化物は、
前記支持構造の1または複数の部分と接触する1または複数の部分と、
前記フロントエンド層の1または複数の部分と接触する1または複数の部分と
を含む、項目7に記載のICデバイス。
(項目9)
前記支持構造の前記非半導体材料はガラスを含む、項目1に記載のICデバイス。
(項目10)
前記支持構造の前記非半導体材料はマイカを含む、項目1に記載のICデバイス。
(項目11)
前記メモリアレイは、
第1半導体材料の第1ナノリボンと、
第2半導体材料の第2ナノリボンと、
前記第1ナノリボンおよび前記第2ナノリボンの各々の第1ソースまたはドレイン(S/D)領域および第2S/D領域と、
前記第1ナノリボンにおける前記第1S/D領域と前記第2S/D領域との間の前記第1ナノリボンの部分を少なくとも部分的に囲む第1ゲートスタックと、
前記第2ナノリボンにおける前記第1S/D領域と前記第2S/D領域との間の前記第2ナノリボンの部分を少なくとも部分的に囲む第2ゲートスタックと、
前記第1ナノリボンの前記第1S/D領域および前記第2ナノリボンの前記第1S/D領域に結合されたビット線と
を備える、項目1に記載のICデバイス。
(項目12)
前記第1ナノリボンの少なくとも一部は前記支持構造と前記第2ナノリボンの少なくとも一部との間にある、項目11に記載のICデバイス。
(項目13)
前記メモリアレイは更に、前記第1ゲートスタックに結合される第1ゲートコンタクト、および、前記第2ゲートスタックに結合される第2ゲートコンタクトを含み、前記第1ゲートコンタクトは前記支持構造の第1領域の上にあり、前記第2ゲートコンタクトは前記支持構造の第2領域の上にあり、前記第2領域は前記第1領域と異なっており重複しない、項目12に記載のICデバイス。
(項目14)
前記第1ナノリボンの前記第2S/D領域に結合される第1記憶ノード、および、前記第2ナノリボンの前記第2S/D領域に結合された第2記憶ノードを更に備え、前記第1記憶ノードおよび前記第2記憶ノードの少なくとも1つはキャパシタを含む、項目11に記載のICデバイス。
(項目15)
前記第1ゲートスタックはゲート電極材料および強誘電材料を含み、
前記強誘電材料は前記ゲート電極材料と前記第1半導体材料との間にある、項目11に記載のICデバイス。
(項目16)
前記TFTは前記バックエンド層の前記メモリセルのアクセストランジスタである、項目1に記載のICデバイス。
(項目17)
集積回路(IC)パッケージであって、
ICデバイスと、
前記ICデバイスに結合される更なるICコンポーネントと
を備え、
前記ICデバイスは、
フィン型トランジスタ、ナノリボントランジスタ、およびナノワイヤトランジスタの1または複数を含む複数のトランジスタを含むフロントエンド層と、
前記複数のトランジスタの1または複数に結合される複数の薄膜トランジスタ(TFT)を含むバックエンド層と、
前記フロントエンド層に接合される支持構造であって、前記フロントエンド層は前記支持構造と前記バックエンド層との間にあり、前記支持構造は、シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料を含む、支持構造と
を含む、ICパッケージ。
(項目18)
前記更なるICコンポーネントは、パッケージ基板、インタポーザ、または更なるICダイの1つを含む、項目17に記載のICパッケージ。
(項目19)
集積回路(IC)デバイスを製造する方法であって、
半導体支持構造の上にフロントエンド層を提供する段階であって、前記フロントエンド層は、複数のフロントエンドデバイスを含む、段階と、
前記フロントエンド層の上にバックエンド層を提供する段階であって、前記バックエンド層は、薄膜トランジスタ(TFT)を含むメモリセルを有するメモリアレイを含み、前記メモリセルの1または複数は、前記複数のフロントエンドデバイスの1または複数に結合される、段階と、
前記半導体支持構造の少なくとも一部を除去して前記フロントエンド層を露出させる段階と、
シリコンの誘電率より小さい誘電率を有する非半導体材料の支持構造を前記露出されたフロントエンド層に接合する段階と
を備える方法。
(項目20)
前記非半導体材料の前記支持構造を前記露出されたフロントエンド層に接合する段階は、
前記露出されたフロントエンド層、および、前記露出されたフロントエンド層に接合されることになっている前記非半導体材料の前記支持構造の面の少なくとも1つに1または複数の接合材料を提供する段階と、
前記露出されたフロントエンド層を、前記露出されたフロントエンド層に接合されることになっている前記非半導体材料の前記支持構造の前記面に付着させる段階と
を含む、項目19に記載の方法。
【外国語明細書】