(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022180585
(43)【公開日】2022-12-06
(54)【発明の名称】デザイナー原子層エッチング
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20221129BHJP
C23F 4/00 20060101ALI20221129BHJP
【FI】
H01L21/302 105A
C23F4/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022155681
(22)【出願日】2022-09-29
(62)【分割の表示】P 2019533041の分割
【原出願日】2017-12-14
(31)【優先権主張番号】62/436,286
(32)【優先日】2016-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/532,916
(32)【優先日】2017-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/841,205
(32)【優先日】2017-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カナリク・ケレン・ジェイコブス
(72)【発明者】
【氏名】キム・テソン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】原子層エッチングによる自己制御式エッチングのプロセス条件を決定するために、多種多様な材料に対する改質および除去操作の相乗作用を評価する方法及び装置を提供する。
【解決手段】方法は、材料の表面結合エネルギーを決定すること、材料の表面を改質するためのプロセス条件が改質エネルギーより大きく、脱着エネルギーよりも小さいエネルギーを生成する、材料のための改質ガスの選択をすること、改質表面を除去するためのプロセス条件が改質表面を除去する脱着エネルギーよりも大きいが、スパッタリングを防止するために材料の表面結合エネルギーより小さいエネルギーを生成する除去ガスの選択をすること及び原子層エッチングのためのプロセスウィンドウを最大化する相乗作用を計算すること、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上の材料をエッチングする方法であって、
改質ガスおよび除去ガスを用いた前記材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件を特定すること、および
前記基板上の材料に前記原子層エッチングプロセスを、
エッチングされる前記材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する前記改質ガスに前記基板を曝露して、前記材料の表面を改質すること、および
前記改質表面を前記除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、前記改質表面を除去すること、
により実施することを含み、
前記改質エネルギーが、前記脱着エネルギーより小さく、前記脱着エネルギーが前記材料の表面結合エネルギーより小さい、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記プロセス条件を特定することが、前記基板の改質ガスへの前記基板の曝露を実施するための基板温度を選択することを含み、前記基板温度により得られるエネルギーが、前記改質エネルギーと前記脱着エネルギーとの間にある、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記プロセス条件を特定することが、前記改質表面の除去ガスへの曝露中にバイアスを印加するためのバイアス電力を選択することを含み、前記バイアスにより得られるエネルギーが前記脱着エネルギーと前記表面結合エネルギーとの間にある、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記改質ガスが、前記材料をエッチングすることなく前記材料に吸着するように選択される、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記除去ガスが、下層の非改質材料をエッチングすることなく、前記改質表面を除去するように選択される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記プロセス条件が、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間からなる群より選択される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
プロセスウィンドウ内の前記プロセス条件を修正することをさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記材料が、ケイ素、炭素、タングステン、およびタンタルからなる群より選択される、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記原子層エッチングプロセスを実施する前に、前記基板を約0℃未満の温度に冷却することをさらに含み、前記特定されるプロセス条件が温度であり、前記材料がタンタルである、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記基板が、約0℃未満の基板温度で前記改質ガスに曝露される、方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、
前記温度が、約-20℃~約0℃である、方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、
前記基板が窒化タンタルを含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、
バイアスが、前記基板を前記改質ガスに曝露すること、および前記改質表面を前記除去ガスに曝露することの内の少なくとも1つで印加される、方法。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法であって、
原子層エッチングが、前記基板を前記改質ガスに曝露することと、前記基板を前記除去ガスに曝露することとの間で、前記基板を収容するチャンバーをパージすることをさらに含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
パージが、N2、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される不活性ガスを供給することにより実施される、方法。
【請求項16】
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法であって、
前記改質ガスがハロゲン含有ガスである、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記改質ガスが塩素である、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、
前記改質ガスが、臭素、ヨウ素、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、および三塩化ホウ素(BCl3)からなる群より選択される、方法。
【請求項19】
請求項1~13のいずれか一項に記載の方法であって、
前記除去ガスが不活性ガスである、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記除去ガスがネオンまたはクリプトンである、方法。
【請求項21】
基板上のタンタルをエッチングする方法であって、
前記タンタルを含む基板を用意すること、
前記基板を約0℃未満の温度に冷却すること、および、
前記タンタルの原子層エッチングを、
前記基板を改質ガスに曝露して、前記タンタルの表面を改質すること、および
前記改質表面を除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、前記タンタルの改質表面を除去すること、
により実施することを含む、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
前記基板が、約0℃未満の基板温度で前記改質ガスに曝露される、方法。
【請求項23】
請求項21に記載の方法であって、
前記温度が、約-20℃~約0℃である、方法。
【請求項24】
請求項21に記載の方法であって、
前記基板が窒化タンタルを含む、方法。
【請求項25】
請求項21に記載の方法であって、
バイアスが、前記基板を前記改質ガスに曝露すること、および前記改質表面を前記除去ガスに曝露することの内の少なくとも1つで印加される、方法。
【請求項26】
請求項21~25のいずれか一項に記載の方法であって、
原子層エッチングが、前記基板を前記改質ガスに曝露することと、前記基板を前記除去ガスに曝露することとの間で、前記基板を収容するチャンバーをパージすることをさらに含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、
パージが、N2、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される不活性ガスを供給することにより実施される、方法。
【請求項28】
請求項21~25のいずれか一項に記載の方法であって、
前記改質ガスがハロゲン含有ガスである、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、
前記改質ガスが塩素である、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、
前記改質ガスが、臭素、ヨウ素、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、および三塩化ホウ素(BCl3)からなる群より選択される、方法。
【請求項31】
請求項21~25のいずれか一項に記載の方法であって、
前記除去ガスが不活性ガスである、方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、
前記除去ガスがネオンまたはクリプトンである、方法。
【請求項33】
基板を処理するための装置であって、
シャワーヘッドおよび材料を有する前記基板を保持するための基板支持体を含むプロセスチャンバー、
プラズマ発生器、および
少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置を有する制御装置を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサーおよび前記記憶装置が、相互に通信可能に接続され、
前記少なくとも1つのプロセッサーが、流量制御ハードウェアと少なくとも操作可能に接続され、
前記記憶装置が、
改質ガスおよび除去ガスを用いた前記材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件の特定を可能とすること、および
前記基板上の前記材料に前記原子層エッチングプロセスを、
エッチングされる前記材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する改質ガスを導入して前記材料の表面の改質すること、および
前記除去ガスの導入およびプラズマの生成を可能として、前記改質表面を除去すること、により実施可能とすること、
のための機械可読命令を保存し、
前記改質エネルギーが、前記脱着エネルギーより小さく、前記脱着エネルギーが前記材料の表面結合エネルギーより小さい、装置。
【請求項34】
請求項33に記載の装置であって、
前記プロセス条件が、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間からなる群より選択される、装置。
【請求項35】
請求項33に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、プロセスウィンドウ内の前記プロセス条件の修正を可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項36】
請求項33に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記原子層エッチングプロセスの実施を可能とする前に、前記基板支持体温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項37】
請求項36に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能としている間に、前記基板支持体温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項38】
請求項36に記載の装置であって、
前記基板支持体温度が、約-20℃~約0℃である、装置。
【請求項39】
請求項33に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることおよび前記除去ガスの導入を可能とすることの内の少なくとも1つの間に、前記基板支持体にバイアスを印加可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項40】
請求項33~39のいずれか一項に記載の装置であって、
前記原子層エッチングを実施する機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることと、前記除去ガスの導入を可能とすることとの間に、前記プロセスチャンバーのパージを可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項41】
基板を処理するための装置であって、
シャワーヘッドおよび前記基板を保持するための基板支持体を含むプロセスチャンバー、
プラズマ発生器、および
少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置を有する制御装置を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサーおよび前記記憶装置が、相互に通信可能に接続され、
前記少なくとも1つのプロセッサーが、流量制御ハードウェアと少なくとも操作可能に接続され、
前記記憶装置が、
前記タンタルを含む基板を有する前記基板支持体の温度を約0℃未満の温度に設定可能とすること、および、
前記タンタルの原子層エッチングを、
改質ガスの導入により、前記タンタルの表面を改質可能とすること、および、
前記除去ガスの導入およびプラズマの生成を可能として前記改質タンタルの除去を可能とすること、
により実施可能とすること、
のための機械可読命令を保存する、装置。
【請求項42】
請求項41に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能としている間に、前記基板支持体温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項43】
請求項41に記載の装置であって、
前記基板支持体温度が、約-20℃~約0℃である、装置。
【請求項44】
請求項41に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることおよび前記除去ガスの導入を可能とすることの内の少なくとも1つの間に、前記基板支持体にバイアスを印加可能とする命令をさらに含む、装置。
【請求項45】
請求項41~44のいずれか一項に記載の装置であって、
前記原子層エッチングを実施する機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることと、前記除去ガスの導入を可能とすることとの間に、前記プロセスチャンバーのパージを可能とする命令をさらに含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年12月19日に出願された「DESIGNER ATOMIC LAYER ETCHING」と題する米国特許仮出願第62/436,286号、および2017年7月14日に出願された「DESIGNER ATOMIC LAYER ETCHING」と題する米国特許仮出願第62/532,916号の両方に対し優先権を主張する、2017年12月13日に出願された「DESIGNER ATOMIC LAYER ETCHING」と題する、米国特許出願第15/841,205号の利益を主張する。これらの出願は、参照によりその全体が本出願において組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスは、種々の材料のエッチングを含む。加工寸法が縮小するに伴い、原子層エッチング(ALE)などの原子スケールの処理に対するニーズがますます大きくなっている。しかし、ALEを種々の材料のスパッタリングを用いずに、自己制御式方法で実施することは、難易度が高い。
【発明の概要】
【0003】
半導体基板を処理する方法および装置が本明細書で記載される。一態様は、基板上の材料をエッチングする方法を含み、前記方法は、改質ガスおよび除去ガスを用いて、材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件を特定すること、および、エッチングされる材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する改質ガスに、基板を曝露して材料の表面を改質することにより、および前記改質表面を除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、改質表面を除去することにより基板上の材料に対し原子層エッチングプロセスを実施することを含み、この場合、改質エネルギーは脱着エネルギーより小さく、脱着エネルギーは材料の表面結合エネルギーより小さい。
【0004】
種々の実施形態では、プロセス条件の特定は、基板温度により得られるエネルギーが改質エネルギーと脱着エネルギーとの間になるように、基板の改質ガスへの曝露を実施するための基板温度の選択を含む。
【0005】
種々の実施形態では、プロセス条件の特定は、バイアスにより得られるエネルギーが脱着エネルギーと表面結合エネルギーとの間になるように、改質表面の除去ガスへの曝露中にバイアスを印加するためのバイアス電力の選択を含む。
【0006】
種々の実施形態では、改質ガスは、材料をエッチングすることなく材料に吸着するように選択される。
【0007】
種々の実施形態では、除去ガスは、下層の非改質材料をエッチングすることなく、改質表面を除去するように選択される。
【0008】
いくつかの実施形態では、プロセス条件は、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間の内のいずれか1つまたは複数であってよい。
【0009】
方法はまた、プロセスウィンドウ内のプロセス条件を修正することを含む。プロセスウィンドウは、最小バイアス電力が改質表面を除去するのに使用される最小バイアス電力であり、最大バイアス電力が改質表面の下層の材料をスパッタリングすることなく使用できる最高のバイアス電力であるような、基板保持ペデスタルへ供給される最小および最大バイアス電力により規定されてよい。
【0010】
種々の実施形態では、材料は、ケイ素、炭素、タングステン、およびタンタルの内のいずれか1種である。いくつかの実施形態では、方法はまた、原子層エッチングプロセスを実施する前に、基板を約0℃未満の温度に冷却することを含み、この場合、特定されるプロセス条件は温度であり、材料はタンタルである。
【0011】
種々の実施形態では、基板は、約0℃未満の基板温度で改質ガスに曝露される。いくつかの実施形態では、温度は、約-20℃~約0℃である。
【0012】
いくつかの実施形態では、改質ガスは、ハロゲン含有ガスである。いくつかの実施形態では、除去ガスは不活性ガスである。
【0013】
種々の実施形態では、原子層エッチングはまた、基板を改質ガスに曝露することと、基板を除去ガスに曝露することとの間で、基板を収容するチャンバーをパージすることを含む。
【0014】
別の態様は、基板上のタンタルをエッチングする方法を含み、前記方法は、タンタルを含む基板を用意すること;基板を約0℃未満の温度に冷却すること;および基板を改質ガスに曝露して、タンタルの表面を改質すること、および改質表面を除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、タンタルの改質表面を除去することにより、原子層エッチングを実施することを含む。
【0015】
種々の実施形態では、基板は、約0℃未満の基板温度で改質ガスに曝露される。いくつかの実施形態では、温度は、約-20℃~約0℃である。
【0016】
種々の実施形態では、基板は窒化タンタルを含む。いくつかの実施形態では、方法はまた、基板を改質ガスに曝露することと、基板を除去ガスに曝露することとの間で、基板を収容するチャンバーをパージすることを含む。パージすることは、N2、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせなどの、任意の不活性ガスを用いて実施できる。
【0017】
いくつかの実施形態では、改質ガスは、塩素である。いくつかの実施形態では、改質ガスは、臭素、ヨウ素、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、および三塩化ホウ素(BCl3)の内のいずれか1種または複数である。
【0018】
種々の実施形態では、除去ガスはアルゴンである。いくつかの実施形態では、ネオンまたはクリプトンを使用してもよい。除去操作では、基板は、アルゴンまたはヘリウムなどのエネルギー源(例えば、除去を誘導する活性化もしくはイオン衝撃ガスまたは化学反応種)に曝露され、改質タンタル表面を脱着させるのに十分であるが、表面結合エネルギーより小さくなるような、タンタルをスパッタするには不十分であるエネルギーを与えて、基板をエッチングしてよい。いくつかの実施形態では、除去は、等方性であってよい。
【0019】
種々の実施形態では、バイアスは、基板を改質ガスに曝露すること、および改質表面を除去ガスに曝露することの内の少なくとも1つに印加される。バイアス電力は、基板上の堆積金属に対する、活性化除去ガスの閾値スパッタ収率に応じて選択されてよい。
【0020】
別の態様は、基板を処理する装置を含み、前記装置は、シャワーヘッドおよび材料を有する基板を保持する基板支持体、プラズマ発生器、および少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置を含む制御装置を含むプロセスチャンバーを含み、それにより、少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置が通信可能に相互に接続され、少なくとも1つのプロセッサーが流量制御ハードウェアと少なくとも操作可能に接続され、および記憶装置が、改質ガスおよび除去ガスを用いて、材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件の特定を可能とすること;およびエッチングされる材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する改質ガスの導入を可能として材料の表面を改質すること、および除去ガスの導入およびプラズマの生成を可能として、改質表面を除去することにより、基板上の材料に対し原子層エッチングプロセスを実施することを可能とすること、のための機械可読命令を保存することを含み、この場合、改質エネルギーは脱着エネルギーより小さく、脱着エネルギーは材料の表面結合エネルギーより小さい。
【0021】
種々の実施形態では、プロセス条件の導入を可能とする命令は、基板温度により得られるエネルギーが改質エネルギーと脱着エネルギーとの間になるように、基板の改質ガスへの曝露を実施するための基板温度の選択を可能とする命令を含む。
【0022】
種々の実施形態では、プロセス条件の導入を可能とする命令は、バイアスにより得られるエネルギーが脱着エネルギーと表面結合エネルギーとの間になるように、改質表面の除去ガスへの曝露中にバイアスを印加するためのバイアス電力の選択を可能とする命令を含む。
【0023】
種々の実施形態では、改質ガスは、材料をエッチングすることなく材料に吸着するように選択される。種々の実施形態では、除去ガスは、下層の非改質材料をエッチングすることなく、改質表面を除去するように選択される。
【0024】
いくつかの実施形態では、プロセス条件の導入を可能とする命令は、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間の内のいずれか1つまたは複数からのプロセス条件の選択を可能とする命令を含む。
【0025】
方法はまた、プロセスウィンドウ内のプロセス条件の修正を可能とする命令を含んでもよい。プロセスウィンドウは、最小バイアス電力が改質表面を除去するのに使用される最小バイアス電力であり、最大バイアス電力が改質表面の下層の材料をスパッタリングすることなく使用できる最高のバイアス電力であるような、基板保持ペデスタルへ供給される最小および最大バイアス電力により規定されてよい。
【0026】
種々の実施形態では、原子層エッチングの実施を可能とする命令はまた、改質ガスの導入を可能とすることと、除去ガスの導入を可能とすることとの間で、基板を収容するプロセスチャンバーのパージを可能とする命令を含む。
【0027】
別の態様は、基板を処理する装置を含み、前記装置は、シャワーヘッドおよび基板を保持する基板支持体、プラズマ発生器、および少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置を含む制御装置を含むプロセスチャンバーを含み、それにより、少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置が通信可能に相互に接続され、少なくとも1つのプロセッサーが流量制御ハードウェアと少なくとも操作可能に接続され、および記憶装置が、約0℃未満の温度に設定されたタンタルを含む基板を有する基板支持体の温度を可能とし;改質ガスを導入して、タンタルの表面の改質を可能とすること、および除去ガスの導入およびプラズマを生成して、改質タンタルの除去を可能とすることにより、タンタルの原子層エッチングの実施を可能とすること、のための機械可読命令を保存することを含み、
【0028】
種々の実施形態では、基板支持体の温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令は、基板支持体の温度を約-20℃~約0℃の温度に設定可能とする命令を含む。
【0029】
種々の実施形態では、タンタルの原子層エッチングの実施を可能とする命令はまた、改質ガスの導入を可能とすることと、除去ガスの導入を可能とすることとの間で、基板を収容するプロセスチャンバーのパージを可能とする命令を含む。パージすることは、N2、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせなどの、任意の不活性ガスを用いて実施できる。
【0030】
種々の実施形態では、記憶装置は、改質ガスの導入および除去ガスの導入の内の少なくとも1つの間に、基板を支持する基板支持体にバイアスを印加可能とする命令をさらに保存する。バイアス電力は、基板上の堆積金属に対する、活性化除去ガスの閾値スパッタ収率に応じて選択されてよい。
【0031】
これらおよび他の態様は、図面に言及しながら、以降でさらに記載される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1A】原子層エッチングを受けている基板の概略図例を示す。
【0033】
【
図1B】
図1Aからの基板の略図に基づく原子層エッチングの相乗作用を示す。
【0034】
【
図2】開示実施形態による方法の操作を示すプロセスフロー図である。
【0035】
【
図3】E
mod、E
des、およびE
Oに関する、ケイ素、ゲルマニウム、タングステン、炭素、およびタンタルのエネルギー障壁を示す。
【0036】
【
図4】元素の周期表における、元素の表面結合エネルギーのグラフである。
【0037】
【
図5A】種々の材料の表面結合エネルギーの関数としてのスパッタ閾値のグラフを示す。
【0038】
【
図5B】種々の材料の表面結合エネルギーの関数としての相乗作用のグラフを示す。
【0039】
【
図5C】種々の材料の表面結合エネルギーの関数としての1サイクル当たりのエッチングのグラフを示す。
【0040】
【
図6】開示実施形態による方法の操作を示すプロセスフロー図である。
【0041】
【
図7】開示実施形態を実施するためのプロセスチャンバー例の概略図である。
【0042】
【
図8】開示実施形態を実施するためのプロセス装置例の概略図である。
【0043】
【
図9A】実験データにより決定された温度の関数として示したタンタルのエッチング速度のグラフである。
【0044】
【
図9B】実施した実験による原子層エッチングを用いた、タンタルの1サイクル当たりのエッチングおよびアルゴンへの曝露時間のグラフである。
【0045】
【
図9C】実施した実験の原子層エッチングによる、1サイクル当たりのエッチングおよびアルゴンを用いた除去中のペデスタルに印加したバイアス電力のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
次の説明では、提示した実施形態の完全な理解を可能とするために、多くの具体的詳細が記述される。開示実施形態は、これらの具体的な詳細の一部または全てを用いないで実施してもよい。その他の場合で、周知のプロセス操作は、開示実施形態を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細には記述していない。開示実施形態は、特定の実施形態と共に記載されるが、開示実施形態に限定されることを意図するものではないことは理解されよう。
【0047】
エッチングプロセスは、エッチングされる材料を複数エッチングガスの組み合わせに曝露して、材料を除去することを含む場合が多い。しかし、このような除去は、自己制御式ではなく、場合によっては、所望よりも多くエッチングすることになるか、望ましくない特徴プロファイルを生ずることがある。加工寸法が縮小するに伴い、原子層エッチング(ALE)などの原子スケールの処理に対するニーズがますます大きくなっている。原子層エッチングは、名目上の自己制御式ステップのサイクルプロセスであり、膜厚の計数的で小さい変化を生ずる。このプロセスは、滑らかさおよび形状適合性を特徴とし、いくつかのALEの場合には、指向性も特徴とする。
【0048】
ALEは、先進半導体製造(例えば、10nm未満の技術ノード)で、原子スケール深さ分解能および制御を備えた、材料の超薄層のブランケット除去またはパターン定義エッチングに用いられる多段階プロセスである。ALEは、逐次自己制御反応を用いて、材料の薄層を除去する技術である。一般に、ALEは、任意の好適な技術を使用して実施してよい。原子層エッチング技術の例は、2014年11月11日発行の米国特許第8,883,028号および2014年8月19日発行の米国特許第8,808,561号に記載されている。これらの特許は、原子層エッチングおよびエッチング技術の例を説明するために、参照により本明細書に組み込まれる。種々の実施形態では、ALEは、プラズマで実施されてもよく、または熱的に実施されてもよい。
【0049】
ALEは、周期的に実施してよい。「ALEサイクル」の概念は、本明細書の種々の実施形態の考察に重要である。一般に、ALEサイクルは、単分子膜のエッチングなどの、1度に実施されるのに使用される最小限の一連の操作である。1サイクルの結果は、基板表面上のフィルム層の少なくとも一部がエッチングされるということである。通常、ALEサイクルは、反応性層を形成するための改質操作と、それに続く、この改質層のみを除去またはエッチングするための除去操作を含む。サイクルは、特定の補助的操作、例えば、反応物質または副産物の1種を取り除くことを含んでもよい。通常、1サイクルは、1連のユニークな操作の内の1つの実例を含む。一例として、ALEサイクルは、次の操作を含んでよい:(i)反応ガスの導入,(ii)チャンバーからの反応ガスのパージ、(iii)除去ガスと任意のプラズマの導入、および(iv)チャンバーのパージ。いくつかの実施形態では、エッチングは、非形状適合性に実施されてよい。
図1Aは、ALEサイクルの2つの略図例を示す。
図171a~171eは、一般的ALEサイクルを示す。171aでは、基板が用意される。171bでは、基板の表面が改質される。171cでは、次にステップが準備される。171dでは、改質層がエッチングされている。171eでは、改質層が除去される。同様に、
図172a~172eは、ケイ素フィルムをエッチングするためのALEサイクルの例を示す。172aでは、ケイ素基板が用意される、これは、多くのケイ素原子を含む。172bでは、反応ガスの塩素が基板に導入され、このガスが基板の表面を改質する。172bの概略図は、1例として、いくつかの塩素が基板に表面上に吸着されることを示す。塩素が
図1A中に示されているが、任意の塩素含有化合物または好適な反応物質を使用してよい。172cでは、反応ガスの塩素がチャンバーからパージされる。172dでは、Ar
+プラズマ種および矢印として示される指向性プラズマを有する除去ガスアルゴンが導入され、基板の改質表面を除去するために、イオン衝撃が実施される。この操作中、イオンを基板に向けて引きつけるように、バイアスが基板に印加される。172eでは、チャンバーがパージされ、副産物が除去される。
【0050】
1サイクルは、部分的にのみ、約0.1nm~約50nmの材料、または約0.1nm~約20nmの材料、または約0.1nm~約2nmの材料、または約0.1nm~約5nmの材料、または約0.2nm~約50nmの材料、約0.2nm~約5nmの材料をエッチングしてもよい。1サイクルでエッチングされる材料の量は、自己制御方式でのエッチングの目的に依存してよい。いくつかの実施形態では、ALEの1サイクルは、材料の単分子膜未満を除去してもよい。
【0051】
ALEプロセス条件、例えば、チャンバー圧、基板温度、プラズマ出力、回数、およびタイプ、およびバイアス電力は、エッチングされる材料、エッチングされる材料を改質するために使用されるガスの組成、エッチングされる材料の下層の材料、および改質材料を除去するために使用されるガスの組成に依存する。しかし、これらの因子の組み合わせは、種々の材料のエッチングのためのALEの実施を難易度の高いものにする。
【0052】
次第に増加する数の新規材料が集積回路処理に導入されること、およびプロセスパラメーターの多くの組み合わせ(ガス圧、ウェハ温度、プラズマ出力、イオンエネルギー、など)を考慮すると、所与の材料に対し、スパッタはしないが、層毎の自己制御式でのエッチングはするALEプロセスを実現することは、難易度が高い。ALEプロセス開発を実施するために広く適用可能なツールが必要である。さらに、ALE性能あるいは適用性を予測する能力があれば、最も有望なALE候補である材料に研究開発を集中することが可能になろう。
【0053】
本明細書で提供されるのは、エッチングされる材料に対する「ALE相乗作用」尺度をベースにした「デザイナー」ALEを実施する方法である。開示実施形態は、材料の自己制御式除去し、同時に、エッチングされる材料のスパッタリング、またはエッチングされる材料の下層の材料の除去もしくはスパッタリングの低減を実現するために、ALE相乗作用尺度を用いて、ALEプロセスを設計することを可能とする。あるいは、既存のプロセスツールおよび一連の利用可能なプロセスパラメーターに対して、開示実施形態は、所与の材料がALEを用いて除去できるかどうかを、およびもしそうなら、期待されるエッチング品質を、予測することを可能とする。さらに、開示実施形態は、1つの材料をエッチングされるように設計するが、同一条件下で、別の材料をそのように設計しないことにより、材料間で所望のエッチング選択性を最大化するように使用できる。
【0054】
開示実施形態は、半導体(例えば、ケイ素、ゲルマニウム、ケイ素ゲルマニウム(SiGe)、窒化ガリウム(GaN));金属(例えば、タングステン、コバルト、銅、タンタル);誘電体(例えば、酸化ケイ素(SiO2)、シリコンナイトライド(SiN));および炭素などのアッシャブルハードマスクを含む広い種類の材料に適用できる。開示実施形態はまた、窒化物および酸化物などの化合物のエッチングにも好適する。これは、新規または改良ユニットまたは統合プロセスならびに独立型またはクラスター化ハードウェアの開発に利用できる。方法は、オフラインでの使用のために適切なコンピューターソフトウェアと共に実装できる、または、配合表開発、プロセスの品質適格性、またはプロセス管理のためにプロセスツール内に埋め込むことができる。
【0055】
方法は、広く適用可能であるが、所定の材料-プロセスツールの組み合わせに対しカスタマイズでき、それ自体、コンピューターアルゴリズムとして実装に繋がる。原子レベルエネルギーの考察に基づくと、手法は、本質的に規模拡大可能で、現在および未来の装置技術ノードの両方に適用可能である。ALEプロセスがいかに良好に機能するか、または理想に比べて良好に機能し得るかを予測する能力は、この手法の追加の利益である。
【0056】
開示実施形態は、集積回路技術における広範な種類の関心材料(例えば、ケイ素、ゲルマニウム、窒化ガリウムなどの半導体;タンタル、タングステン、コバルトなどの金属;酸化ケイ素、どの誘電体;および非晶質またはダイヤモンドライクカーボンなどのアッシャブルハードマスク材料)に対するALEの実施に好適する。以下の考察では、ケイ素のALEのための非限定的例(例えば、Cl2プラズマおよびAr+衝撃)が提供される。
【0057】
ALEは、エッチングプロセスを2つの(またはそれを越える)別々のステップ:改質(操作A)および除去(操作B)に分割することを含む。例えば、改質操作ステップは、表面層を、除去操作中に容易に除去できるように、改質する。材料の薄層がサイクル毎に除去され、1サイクルは、改質および除去を含み、サイクルは目的の深さが到達されるまで反復できる。相乗作用は、操作AおよびBの相互作用により、好ましいエッチングが発生することを意味する。ALEでは、操作AおよびBは、空間的または時間的に分離されている。
【0058】
好ましい原子層エッチングは、操作AおよびBの相互作用により発生し、次の「ALE相乗作用」尺度を使用して、相乗的相互作用の強度と影響の定量化がなされる。ALE相乗作用は、
【数1】
により計算され、式中、EPC(「サイクル当たりのエッチング」)は、1回のALEサイクルで除去される基板材料の厚さで、通常は多くの回数の平均値であり、AおよびBは、それぞれ単独の改質および除去操作からのEPCに対する寄与であり、これらの操作を独立して実施することによる基準点として測定される。
【0059】
相乗作用は、ALE挙動の多くの側面を補足する試験であり、異なるALE条件またはシステムを比較するのに好適する。これは、なぜ、操作Bにおけるエッチングが操作A由来の反応物質が消費された後で停止するかということの根底にある機構である。これは、したがって、アスペクト比非依存性、均一性、滑らかさ、および選択性などのALEの利点における自己制御挙動に関与する。
【0060】
図1Bは、ケイ素に関し図示されたALE相乗作用の模式図である。例として、塩素化操作Aおよびアルゴンイオン衝撃操作Bを用いて実施されたケイ素のALEを考えてみる。全体ALEプロセスが1nm/サイクルを除去されるが、0.1nm/サイクルのみがA単独由来であり、0.1nm/サイクルがB単独由来である場合、相乗作用は80%である。高相乗作用プロセスは、低相乗作用プロセスの約60%未満と比べて、約90%を超える相乗作用を有する可能性がある。
【0061】
開示実施形態は、高相乗作用を有するALEプロセスを達成するように構成されている-理想は、相乗作用が100%を有するALEプロセスである。この理想は、プロセス条件の利用可能な範囲、ウェハ処理能力要件、などの実際の問題点を考慮すると、全ての場合で達成可能ではないであろう。しかし、100%の理想より低い相乗作用に対する許容差は、用途および技術ノードに依存すると思われるが、おそらく、それぞれの後続の技術世代は高レベルの理想を要求するであろう。
【0062】
高相乗作用を有するALEプロセス設計のための開示実施形態は、100%に近い相乗作用でエッチングを達成するために克服される全体ALEプロセスおよびエネルギー障壁を特徴とする5種の定義エネルギー間の階層関係の達成に基づく。
【0063】
【0064】
大文字のE(EO、Emod、およびEdes)で書かれた3種のエネルギーは、エッチングされる材料および反応物質の特性により決定される。
【0065】
EOは、非改質材料の表面結合エネルギーであり、表面から除去されないようにする凝集力である。一般に、値は昇華熱から推定され、通常、2~10eV/原子の範囲である。
【0066】
Emodは、表面を改質するための吸着障壁であり、反応物質を乖離させるまたは表面原子を再構成するための必要性から生じる。プラズマが反応物質をラジカルに解離するのに使用される、例えば、ケイ素のプラズマ塩素化の間などの場合は、この障壁は無視してよい。
【0067】
脱着障壁Edesは、改質表面から副産物を除去するために使用されるエネルギーである。例えば、ケイ素のALEでは、副産物は、SiCl2(g)で、約2.9eVの脱着エネルギーを有する。この障壁は、揮発性および熱脱着温度に関係する。
【0068】
Eの実験値は、化学-物理ハンドブックおよび発表された科学雑誌で見つけられるか、または第一原理計算から得ることができる。一例として、Ar+イオン/Cl2を用いたケイ素のALEの場合、Emod=0.3eV<Edes 約2.9eV<EO=4.7eVである。
【0069】
εAおよびεBは、それぞれ、操作AおよびBの環境下でのエネルギーである。速度の観点では、所与の反応は、供給されたエネルギーがエネルギー障壁と比較して十分に高い場合に進行することになる。このエネルギーは、適切なエネルギーイオン束、電子束、などにより供給され得る(指向性エネルギー源の可能性を許容する)か、またはアレニウス型の温度依存関係(すなわち、速度は、e-E/kTであるか、またはこれにより特徴付けられる)により熱的に供給され得る。
【0070】
εAおよびεBは、ハードウェアおよびプロセスパラメーターの利用可能な範囲内の、装置およびプロセス条件に依存し、所与の材料系に対し高相乗作用ALEエッチングが得られるように選択される。
【0071】
温度に関しては、少しの平均温度の増加が、供給エネルギーを劇的に増加させる可能性がある。例えば、マクスウェル・ボルツマン分布を満たすガスは、平均エネルギー<E>=3/2kTを有する。例えば、25℃(300K)の室温から325℃(600K)まで温度を上昇させると、<E>は2倍になる。しかし、分布の指数的裾における高エネルギー原子の増加は、2倍を遙かに超えて増加する-このケースでは、E>1eVを有する原子集団は、ほぼ、十億倍増加する。
【0072】
イオンの除去速度のエネルギー依存性は、閾値エネルギーに対するエネルギーの平方根に依存し、表面結合エネルギーEOに逆比例となる比例定数を有する。原子-原子衝突で熱として消散する入射イオンの動力学的エネルギーのほとんどを用いて、障壁エネルギーの約20倍のイオンエネルギーが、ALEの十分なエネルギー源を供給するために使用される。ウェハ格子を熱中性子化した後では、約95%の入射イオンはALEプロセスを推進するためには利用できないので、例えば、2.5eVの障壁は、約50eVより大きい入射イオンエネルギーを使って乗り越えられるであろう。
【0073】
式(2)の不等式の順序は、最も大きい相乗作用が、操作Aでは、吸着が脱着なしに起こる場合に発生し、操作Bでは、非改質材料の除去なしに脱着が起こる場合に発生することを示す。この関係は、ALEプロセスに対するエネルギー「ウインドウ」を表す。したがって、EOおよびEmodは、不等式の上限値および下限値を設定し、その結果、それらのエネルギー差異が大きいほど、十分な相乗作用を達成するために必要な許容範囲が大きくなる。
【0074】
式(2)で示されるEとεの相関の性質は、ALEプロセスが材料-反応物質の組み合わせ(E)の特性のみでなく、高相乗作用の基準に適合する反応器の条件(ε)およびエネルギーの選択にも依存するという事実を明確に示す。さらに、障壁を乗り越えることは、操作時間の制約に依存するので、処理能力はまた、化学反応は熱力学的に好ましい(すなわち、ギプス自由エネルギー変化が大きく、負である)が、動力学は反応時間が実用的でないほど長いような状況に類似の、1つの関連因子である。
【0075】
また、開示実施形態は、1つの材料をエッチングするように設計するが、同一条件下で、別の材料をそのように設計しないことにより、材料間でのエッチング選択性に関し設計するのに使用できる。高エッチング選択性が困難(例えば、基板とマスキング層との間、エッチングされる材料と下層のエッチング停止層との間、など)であることを考慮すると、これは、この方法の潜在的利益である。
【0076】
原子層堆積(ALD)およびALEが、類似の逐次、自己制御式原子プロセスであることを考慮すれば、式(1)および(2)に対する類似の形式論、および第一原理のエネルギー考察に基づく類似の方法論は、ALDに対しても展開できる。いくつかの実施形態では、ALDおよびALEは、半導体装置を製造するのに使用される一連の操作において、組み合わせてもよい。例えば、ALDとALEの統合に関するさらなる説明は、2017年2月21日に発行された、「INTEGRATING ATOMIC SCALE PROCESSES:ALD(ATOMIC LAYER DEPOSITION)AND ALE(ATOMIC LAYER ETCH)」と題する米国特許第9,675,811号に記載されている。この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
図2は、エッチングされる材料の選択、ALEを使ってエッチングするのに使用される反応物質の選択、およびエッチングされる材料またはいずれかの下層材料をスパッタリングすることなく、また非自己制御方式で材料をあまり急速にエッチングすることなく、ALEを使って効果的にエッチングするプロセス条件の選択を示すプロセスフロー図を提供する。
【0078】
操作299では、原子層エッチング用のプロセス条件が特定される。プロセス条件例には、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間を含む。これらのプロセス条件は、改質中、または除去中、または両方で使用されるプロセス条件であってもよい。プロセス条件の例には、基板の改質ガスへの曝露を実施する基板温度、および下方に記載の操作211で実施される改質表面を除去ガスへの曝露中のバイアスを印加するバイアス電力が含まれる。
【0079】
操作201では、EOが決定される。EOは、式2で与えられるエネルギー不等式のエネルギー上方境界を設定する。EOは、材料の選択により決定されるので、事実上、EOの選択は、エッチングする材料の選択と等価である。材料の選択を決定する必要がある場合、できる限り大きいエネルギーEOを有する材料を選択する方がよい。理由は、これにより、高相乗作用を得るための最大プロセスウィンドウが得られるはずであることによる。
【0080】
操作203では、操作201で選択された材料をエッチングするための反応物質または改質ガスが選択される。この選択は、改質ガスとエッチングされるフィルムとの相互作用に依存するEmodおよびEdesの値を決定づけることになる。Emodの値は、εAおよびεBの選択の弾力性を与えるのに十分小さいが、反応物質が脱着しないで反応するように十分大きく(Edes>Emod)すべきである。これらの値は、第一原理計算またはアレニウスの式を用いた実験的試験から(Emodに対し)および揮発性測定値、第一原理計算、または熱脱着温度から(Edes)推定できる。
【0081】
操作205では、エネルギー供給形式が、その形式によりεAおよびεBが決定され、それにより、Emod<εA<Edes<εB<EOとなるように選択される。εAおよびεB値は、表面の供給される(例えば、イオン、フォトンまたは電子のエネルギー束、化学エネルギー、など)または環境から利用できる(例えば、基板またはプラズマ温度)有効エネルギーを表す。種々の実施形態では、εAは、改質操作(操作A)中に加えられたエネルギーを表し、これは、基板を改質するのに十分である(Emod<εA)が、改質ガスが表面と反応するのを防ぐのに十分低い(εA<Edes)。種々の実施形態では、εBは、除去操作(操作B)中に加えられたエネルギーを表し、これは、改質表面を除去するのに十分であり(Edes<εB)、エッチングされる材料のスパッタリングを防ぐのに十分低い(εB<EO)。任意の所与の材料に対し、改質ガスに依存して、EmodおよびEdesは、変わってよい。
【0082】
Cl2を改質ガスとして、Ar+を除去ガスとして使用するケイ素のALEのケースでは、はCl2(熱的)またはCl2プラズマの温度により決定でき、一方、εBは、Arイオンにより供給される有効エネルギーにより決定できる。例えば、プラズマが使用される場合、これは反応経路(従って、EmodおよびEdes)に影響を与えことがあり、異なる改質ガスを選択してよい。種々の実施形態では、操作Aのためのエネルギー、またはεAは、改質操作中に基板の温度を変えることにより、調節され、一方、操作Bのためのエネルギー、またはεBは、除去操作中に、プラズマ条件を変えることにより調節される(例えば、プラズマ出力またはバイアス電力)。したがって、自己制御方式のALEを達成するために、EmodとEdesとの間の範囲が小さい場合、脱着を起こさせることなく改質操作を実施するための温度範囲は小さく、および、EmodとEdesとの間の範囲が大きい場合、脱着を起こさせることなく改質操作を実施するための温度範囲は大きい。EdesとEOとの間の範囲が小さい場合、スパッタリングなしに除去操作を実施するためのプロセス条件の範囲は小さく、一方、EdesとEOとの間の範囲が大きい場合、スパッタリングなしに除去操作を実施するためのプロセス条件の範囲は大きい。
【0083】
操作207aでは、得られたALEプロセスの相乗作用が測定され、操作207bでは、5種のエネルギーの間で式2を満たしながら、相乗作用をさらに高めるようにALEプロセス条件が修正される。相乗作用を計算するために、一連の値を利用し、個別および相乗的エッチング速度を測定し得る。例えば、Ar+イオン衝撃が使用される場合、ウェハにバイアスを印加し、一連のイオンエネルギーを一通り加えてみる(例えば、10~100eV)。これは、相乗作用が最も高いバイアスウインドウを決定するために使用できる。
【0084】
いくつかの実施形態では、決定した相乗作用が所望の値でない場合、操作201を反復してよい。いくつかの実施形態では、操作203および205を繰り返して実施して、エネルギー供給形式を評価し、所望の相乗作用特性を有する改質ガスを選択してよい。
【0085】
操作209では、選択されたプロセス条件に基づいて基板の表面を改質するために、基板を操作203で選択された改質ガスに曝露する。
【0086】
操作211では、操作207bで相乗作用を最大化するために修正されたバイアス電力などのプロセス条件を用いて、改質表面が基板から除去される。いくつかの実施形態では、操作209および211は反復される。
【0087】
表1は、改質操作のための種々の改質ガスおよび除去のためのアルゴンプラズマを用いた種々の材料のALEの相乗作用例を示す。
【表1】
【0088】
タンタルは、
図2の操作を用いたタンタルALEのためのプロセス条件の調節方法を決定する立証例として使用される。操作201では、E
Oの値は、タンタルの表面結合エネルギーの計算により決定される。文献値を取得して、タンタルの表面結合エネルギーが評価される。
【0089】
操作203では、EmodおよびEdesに基づいて、反応物質が選択される。例えば、改質中にプラズマが使用される場合には、吸着障壁(Emod)を約0と見なせる。Edesは、いくつかの反応物質系に対して文献中で見出される熱脱着温度を推定することにより、決定される。操作205では、εAおよびεBに対して、エネルギー供給形式が決定されるその後、操作207aで相乗作用が計算され、必要に応じて、操作207bでプロセス条件が修正される。種々の実施形態では、改質または除去操作のいずれかの間に、いずれか1種または複数のキャリアガス(例えば、N2、Ar、Ne、He、またはこれらの組み合わせ)を流してよい。さらに、ALEサイクルに対して、改質後、または除去後、またはいくつかの実施形態では、両方の後に、チャンバーをパージしてよい。いくつかの実施形態では、ALEサイクルは、改質、パージ、除去、およびパージを含む。パージは、スイープガスを含み、これは、他の操作で使用されるキャリアガスまたは異なるガスであってよい。いくつかの実施形態では、パージは、チャンバーの排気を含めてよい。
【0090】
図3は、塩素が改質ガスとして使用され、アルゴンが除去ガスとして使用される場合、タンタルALEが、他の元素材料のALEに比べて、相対的吸着、脱着、および表面結合エネルギーに基づいて、どのように機能するがという例を示す。表面結合エネルギーE
O(黒三角形)は、
図4に示すように文献値により決定され、これについては、以下でさらに記載される。吸収障壁E
mod(縞網掛三角形)は、プラズマが使用されるので、ほぼ0と見なせる。脱着エネルギーE
desは、脱着温度から推定される。
【0091】
図3で提供される全ての例では、E
modは約0eVとされている。ケイ素では、脱着温度は、SiCl
2の場合で650℃であり、E
desは、塩素を用いたエッチングの場合、この温度から約2.3eVと推定される(ケイ素表面が塩素により改質される場合、副産物SiCl
2を形成)。ケイ素の表面結合エネルギーは、4.7eVである。
【0092】
ゲルマニウムでは、脱着温度は、GeCl2の場合で350℃であり、Edesは、この温度から1~2eVと推定される(ゲルマニウム表面が塩素により改質される場合、生成物GeCl2を形成)。ゲルマニウムの表面結合エネルギーは、3.8eVである。
【0093】
タングステンでは、塩素を改質ガスとして用いて、約800℃の脱着温度から推定されるEdesは、約3eVである(タングステン表面が塩素により改質される場合、副産物WCl5を形成)。タングステンの表面結合エネルギーは、8.8eVである。
【0094】
炭素では、酸素を改質ガスとして用いて、約850℃の脱着温度から推定されるEdesは、約3eVである(炭素表面が酸素により改質される場合、副産物COを形成)。黒鉛状炭素の表面結合エネルギーは、7.4eVである。
【0095】
タンタルでは、塩素を改質ガスとして用いて、約23℃の脱着温度から推定されるEdesは、約1.5eVである(タンタル表面が塩素により改質される場合、副産物TaCl5を形成)。タンタルの表面結合エネルギーは、8.1eVである。
【0096】
脱着障壁(白色三角形)の相対値は、これらの反応物質-材料系に対し文献に見出される熱脱着温度に基づいて推定される。
図3に示した温度は、熱脱着温度である。タンタルALEのエネルギー障壁は、塩素のタンタルとの反応を抑えるために、改質の間の低温の使用、およびイオンエネルギーに対する、除去操作中の大きなウインドウを示唆する。これは、E
modとE
desとの間のウインドウが非常に小さく、脱着温度250℃での脱着エネルギーが非常に小さいことを考慮すれば、タンタルのALEの処理温度は、塩素のタンタルとの非自己制御方式での反応を防止するために、改質操作(操作A)中に使用されるエネルギーがこの小さいウインドウ内にあることを保証するように、低くなければならないためである。しかし、E
desとE
Oとの間の大きなエネルギーギャップを考慮すると、除去操作(操作B)中に、タンタルの高表面結合エネルギーのために、タンタル表面をスパッタリングするリスクなしに、広範囲のイオンエネルギーが使用できる。
【0097】
図4は、昇華熱から決定した、元素材料の表面結合エネルギーを示す。このプロットによると、炭素および耐熱金属(W、Ta、Re、Nb、Mo、など)は、ALEの良好な候補である。約6eVより大きい表面結合エネルギーを有する他の材料の内で、タンタルは、BEOL処理のメタライゼーションにおいて障壁/ライナーの一部として使用されているので、特に有用である。表面結合エネルギーに基づくと、タンタルのALEはうまく機能するはずである。
【0098】
図5A~5Cは、ALEにおける材料の傾向をまとめたものである。考察のように、傾向は、高表面結合エネルギーを有する他の材料は、ALEの良好な候補であることを示唆する。
図5Aでは、ウインドウの上端またはスパッタ閾値(材料が改質ではなく、スパッタリングされ得るエネルギーとして)が、表面結合エネルギーE
Oに対してプロットされている。図からわかるように、表面結合エネルギーが増加するに伴い、ウインドウの上端が増加する。ウインドウのより高い上端は、スパッタリングしないで材料を改質するのに使用してよい、より広い範囲のエネルギーを可能とする。
【0099】
図5Bは、式1により計算された、表面結合エネルギーE
Oの関数としての相乗作用を示す。図からわかるように、表面結合エネルギーが増加するに伴い、相乗作用が増加する。これらは、高表面結合エネルギー材料は、高相乗作用効果を有するか可能性がより高く、従って、ALEの良好な候補であることを示す。
【0100】
図5Cは、表面結合エネルギーE
Oの関数としての、1サイクル当たりのエッチング(EPC)(nm/サイクル単位)のグラフを示す。図からわかるように、表面結合エネルギーが増加するに伴い、1サイクル当たりのエッチングが小さくなる。すなわち、1サイクル当たり、より少ない材料がエッチングされる。これは、高表面結合エネルギー材料は、ALEによる層ごとの自己制御式エッチングに対し、より厳密に制御され得、一方で、低表面結合エネルギー材料は、ALEによって、より速くエッチングされる可能性がより大きいことを示唆する。
【0101】
タンタルの例に関して、種々の実施形態では、タンタルは、特定の開示実施形態に従って、ALEを用いてエッチングしてよい。例えば、塩素(一例としての改質ガス)を使用して、タンタルのエッチングのために、EO、Edes、およびEmodを特定した場合、タンタルを有する基板を、以下の方法例を使用してエッチングしてよい。
【0102】
図6は、特定の開示実施形態による、タンタルの原子層エッチングのために実施される操作のプロセスフロー図の例を示す。上述のように、タンタルの相乗作用を決定後、タンタルの原子層エッチングは、プロセス条件を切り替えて、実現できる。
【0103】
操作601では、タンタルを有する基板がプロセスチャンバーに供給される。基板は、シリコンウェハ、例えば、誘電性、導電性、または半導電性材料をその上に有する、1つまたは複数の材料層を有するウェハを含む、200mmウェハ、300mmウェハ、または450mmウェハであってよい。パターン化基板は、狭いおよび/または内側に向かって凹んでいる開口部、特徴内での狭窄、および高アスペクト比の内の1つまたは複数を特徴としてよい、バイアスまたはコンタクトホールなどの「特徴」を有してよい。特徴は、上記の層の1つまたは複数中に形成されてよい。特徴の一例は、半導体基板中のホールもしくはビアまたは基板上の層である。別の例は、基板中のトレンチまたは層である。種々の実施形態では、特徴は、バリア層または接着層などの下層を有してよい。下層の非限定的例には、誘電体層および導電層、例えば、シリコン酸化物、窒化ケイ素、炭化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、および金属層が挙げられる。種々の実施形態では、基板はタンタルまたはタンタル誘導体を含む。いくつかの実施形態では、基板は、窒化タンタル、または2つ以上のタンタルおよび/または窒化タンタルの層を含む。
【0104】
操作603では、基板は、低基板温度でタンタルの表面を改質するために、改質ガスに曝露される。この操作中、またはガスの導入前であるが基板をプロセスチャンバーに供給した後で、基板は、0℃、約0℃、または約0℃未満の温度、例えば、-30℃~約0℃の温度である、低温に冷却される。
【0105】
改質ガスは、改質中に加えられたエネルギー、例えば、低温が、改質エネルギー(表面を改質するのに十分なエネルギー)と脱着エネルギーとの間のエネルギーになるようにして、タンタルの表面を改質する。温度は低いままで維持され、改質ガスがタンタルと反応するのを防ぎ、従って、反応は、原子層エッチングの自己制御の機能が実施されるのを防ぐはずである。例えば、約60℃の温度で、塩素ガスへ曝露時にタンタルのエッチングが起こるはずであり、したがって、ALEプロセスが生じない。
【0106】
種々の実施形態では、改質ガス流は、基板に導入される改質ガスの量を変えるために、調節してよい。基板は、任意の好適な暴露時間にわたり改質ガスに曝露してよい。いくつかの実施形態では、基板は、改質ガスがタンタルの表面に吸着するのに十分な曝露時間にわたり曝露される。いくつかの実施形態では、暴露時間は、少なくとも約1秒、または約1秒、または約2秒である。
【0107】
いくつかの実施形態では、操作603の間、タンタルの改質表面を形成するためにプラズマも発生される。プラズマは、より速い吸着動力学を可能とすることにより、吸着時間を増やす。例えば、プラズマは、改質ガスをラジカルに変換することによりエネルギー障壁Edesが低下する。いくつかの実施形態では、塩素ベースのプラズマがこの操作中に生成されてよい。塩素ベースプラズマから生成される化学種は、基板を収容しているプロセスチャンバー中でプラズマを形成することにより、その場生成できる、またはそれらは、リモートプラズマ発生器などの基板を収容していないプロセスチャンバー中で遠隔操作により生成して、基板を収容しているプロセスチャンバー中に供給できる。種々の実施形態では、プラズマは、誘導結合プラズマまたは静電結合プラズマまたはマイクロ波プラズマであってよい。誘導結合プラズマの出力は、約50W~約2000W、例えば、約900Wに設定してよい。出力は、基板の直接プラズマエッチングを生じないように、十分低いレベルに設定してよい。
【0108】
改質操作では、基板はハロゲン含有化学を使って改質してよい。例えば、基板は、チャンバー中に塩素を導入することにより塩素化してよい。塩素は、開示実施形態では改質化学物質の例として使用されるが、いくつかの実施形態では、異なる改質化学物質がチャンバー中に導入されることは理解されよう。例には、臭素、ヨウ素、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、および三塩化ホウ素(BCl3)が挙げられる。
【0109】
操作605では、チャンバーは任意にパージされる。パージ操作では、非表面結合活性塩素種がプロセスチャンバーから除去されてよい。これは、プロセスチャンバーをパージおよび/または排気して、吸着層を除去することなく、非吸着改質化学物質を除去することにより実施できる。塩素ベースプラズマ中で生成された化学種は、任意に、チャンバーのパージおよび/または排気と組み合わせて、プラズマを停止し、残っている化学種を消滅させることにより除去できる。パージすることは、N2、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせなどの、任意の不活性ガスを用いて実施できる。
【0110】
操作607では、基板は、除去ガスに曝露され、改質表面を除去するためにプラズマが発生される。種々の実施形態では、除去ガスはアルゴンである。いくつかの実施形態では、ネオンまたはクリプトンを使用してもよい。除去操作では、基板は、アルゴンまたはヘリウムなどのエネルギー源(例えば、除去を誘導する活性化もしくはイオン衝撃ガスまたは化学反応種)に曝露され、改質タンタル表面を脱着させるのに十分であるが、表面結合エネルギーより小さくなるような、タンタルをスパッタするには不十分であるエネルギーを与えて、基板をエッチングしてよい。いくつかの実施形態では、除去は、等方性であってよい。いくつかの実施形態では、操作607で、改質表面は、基板温度を上げることにより除去できるが、このような除去は等方性である。例えば、いくつかの実施形態では、熱を用いた除去を脱着のために使用してよいが、このような除去は等方的であってよい。
【0111】
推定脱着速度は、より低温よりも高音でより小さく、従って、種々の実施形態では、プラズマは、脱着速度を高めるために発生される。プラズマから生成したイオンは、非等方性エッチングを用いて低温での除去を可能とする。イオンの使用は、一方向にエッチングを行い、アレニウス速度則に依存しないエッチングプロセスを行う、エッチングに対する代替技術を可能とする。いくつかの実施形態では、操作607および603の内の少なくとも1つの間で、原子層エッチングによる除去を支援するために、バイアスが印加される。約90%のエネルギーなどの実質的エネルギー損失は、衝突により発生し、従って、バイアス印加による非等方性エッチングは、エネルギー損失を克服するのを助け、改質タンタル層を効果的に除去する。
【0112】
除去中、バイアスは指向性イオン衝撃を容易にするために任意で印加されてよい。バイアス電力は、スパッタリングを防止するが、除去ガスが特徴中に侵入し、特徴の開口部またはその近傍のタングステンをエッチングし、それにより、開口部を広げる。バイアス電力は、基板上の堆積金属に対する、活性化除去ガスの閾値スパッタ収率に応じて選択されてよい。本明細書で使用される場合、スパッタリングは、基板表面の少なくとも一部の物理的除去を意味してよい。イオン衝撃は、基板表面上への化学種の物理的衝撃を意味してよい。
【0113】
操作609では、チャンバーが任意にパージされて、反応した副産物がチャンバーから除去される。チャンバーは、操作605に対して上記されたガスまたは技術のいずれかを用いてパージされてよい。
【0114】
いくつかの実施形態で示すように、操作603~609は、必要に応じて、任意に反復して、所望量のタンタルを基板からエッチングしてよい。
装置
【0115】
特定の実施形態では、原子層エッチング(ALE)操作に好適し得る誘導結合プラズマ(ICP)反応器が、ここで説明される。このようなICP反応器はまた、2013年12月10日に出願された、「IMAGE REVERSAL WITH AHM GAP FILL FOR MULTIPLE PATTERNING」と題する米国特許出願公開第2014/0170853号にも記載されている。この出願公開は、その全体が、本出願において、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、ICP反応器が本明細書で記載されるが、静電結合プラズマ反応器もまた使用してよいことを理解されたい。
【0116】
図7は、本明細書の特定の実施形態を実装するのに好適する誘導結合プラズマエッチング装置700の断面図を概略的に示す。このタイプの装置の例は、Lam Research Corp.of Fremont,CAにより製造された、Kiyo(商標)反応器である。誘導結合プラズマ装置700は、チャンバー壁701およびウインドウ711により構造的に画定された全体プロセスチャンバー701を含む。チャンバー壁701は、ステンレス鋼またはアルミニウムから製造されてよい。ウインドウ711は、石英またはその他の誘電体材料から製造されてよい。オプション内部プラズマグリッド750は、全体処理チャンバー701を上段サブチャンバー702と下段サブチャンバー703とに分割する。ほとんどの実施形態では、プラズマグリッド750は、取り除いてよく、それにより、サブチャンバー702および703からなるチャンバースペースを利用してよい。チャック717は、下段サブチャンバー703内の底部内表面近傍に配置される。チャック717は、エッチングおよび堆積プロセスが実施される半導体ウェハ719を受け、保持するように構成される。チャック717は、ウェハ719が存在する場合それを支持するための静電気的チャックであり得る。いくつかの実施形態では、エッジリング(図示せず)がチャック717を取り囲み、ウェハ719がチャック717上に存在する場合、そのウェハ上面とほぼ面一である上面を有する。チャック717はまた、ウェハのチャッキングおよび取り外し用の静電電極を含む。この目的のために、フィルターおよびDCクランプ電源(図示せず)を備えてもよい。ウェハ719をチャック717から持ち上げるためのその他の制御システムも提供され得る。チャック717は、RF電源723を用いて、電気的に帯電させることができる。RF電源723は、結線727を介してマッチング回路721に接続される。マッチング回路721は、結線725を介してチャック717に接続される。このようにして、RF電源723は、チャック717に接続される。
【0117】
プラズマ生成のための構成要素には、ウインドウ711の上に配置されるコイル733が含まれる。いくつかの実施形態では、コイルは、いくつかの開示実施形態では使用されない。コイル733は、導電性材料から製造され、少なくとも1つの完全ターンを含む。
図7のコイル733の例は、3つのターンを含む。コイル733の断面は、記号で示され、「X」のコイルは、回転してページの向こう側へ伸び、「●」のコイルは、回転してベージのこちら側に伸びる。また、プラズマ生成のための構成要素には、コイル733にRF電力を供給するように構成されたRF電源741が含まれる。一般に、RF電源741は、結線745を介してマッチング回路739に接続される。マッチング回路739は、結線743を介してコイル733に接続される。このようにして、RF電源741は、コイル733に接続される。任意のファラデーシールド749は、コイル733とウインドウ711との間に配置される。ファラデーシールド749は、コイル733に対して隔置の関係で維持される。ファラデーシールド749は、ウインドウ711の直ぐ上に配置される。コイル733、ファラデーシールド749、およびウインドウ711は、それぞれ、実質的に相互に平行となるように構成される。ファラデーシールドは、金属または他の化学種がプラズマチャンバー701の誘電性ウインドウ上に沈着するのを防ぎ得る。
【0118】
プロセスガス(例えば、塩素、アルゴン、酸素、など)は、上段チャンバー702中に配置された1つまたは複数の主要ガス流入口760を通って、および/または1つまたは複数の側面ガス流入口770を通って、処理チャンバー701中に流れ込んでよい。同様に、明示的に示していないが、類似のガス流入口を使って、プロセスガスを静電結合プラズマ処理チャンバーに供給してもよい。真空ポンプ、例えば、1段または2段の機械的なドライポンプおよび/またはターボ分子ポンプ740を使って、プロセスチャンバー701からプロセスガスを吸引し、プロセスチャンバー701内の圧力を維持してよい。例えば、ポンプを使って、ALEのパージ操作中にチャンバー701を排気してよい。バルブ制御導管を用いて、真空ポンプにより提供される真空環境の適用を選択的に制御するように、真空ポンプを処理チャンバー701に流体連結してよい。これは、プラズマ処理操作中に、閉ループ制御流れ制限装置、例えば、スロットルバルブ(図示せず)またはペントロールバルブ(図示せず)を用いて実施してもよい。同様に、静電結合プラズマ処理チャンバーに対して真空ポンプおよびバルブ制御流体連結を採用してもよい。
【0119】
装置の操作中に、1種または複数のプロセスガスをガス流入口760および/または770を通して供給してもよい。特定の実施形態では、プロセスガスは、主要ガス流入口760を通ってのみ、または側面ガス流入口770を通ってのみ、供給されてよい。いくつかの事例では、図に示したガス流入口は、より複雑なガス流入口、例えば、1つまたは複数のシャワーヘッドと交換してもよい。ファラデーシールド749および/または任意のグリッド750は、プロセスガスのチャンバー701への供給を可能とする内部溝およびホールを含んでもよい。ファラデーシールド749および任意のグリッド750のいずれかまたは両方が、プロセスガスの供給用のシャワーヘッドとして機能してもよい。いくつかの実施形態では、液体反応物質または前駆物質が気化されると、気化した反応物質または前駆物質がガス流入口760および/または770を介して701に導入されるように、液体の気化および供給システムをチャンバー701の上流に配置してもよい。液体前駆体の例には、SiCl4およびシリコンアミドが挙げられる。
【0120】
高周波出力がRF電源741からコイル733に供給され、RF電流がコイル733を通って流れることを可能にする。コイル733を通って流れるRF電流は、コイル733のまわりに電磁界を生成する。電磁界が上段サブチャンバー702内で誘導電流を生成する。種々の生成イオンおよびラジカルのウェハ719との物理的および化学的相互作用により、ウェハ上の特徴および堆積層が選択的にエッチングされる。
【0121】
上段サブチャンバー702および下段サブチャンバー703の両方が存在するようにプラズマグリッドが使用される場合、誘導電流は、上段サブチャンバー702中に存在するガスに作用して、上段サブチャンバー702中に電子-イオンプラズマを生成する。任意の内部プラズマグリッド750は、下段サブチャンバー703中のホットエレクトロンの量を制限する。いくつかの実施形態では、装置は、下段サブチャンバー703中に存在するプラズマがイオン-イオンプラズマであるように設計および操作される。
【0122】
上段電子-イオンプラズマおよびより下段イオン-イオンの両方が、正および負イオンを含んでもよいが、イオン-イオンプラズマは、正イオンに対する負イオンの比率がより大きくなるであろう。揮発性エッチングおよび/または堆積副産物は、下段サブチャンバー703から出入り口722を通って除去されてよい。本明細書で開示のチャック717は、タンタルをエッチングするための基板の処理を、約-200℃~約600℃、または約-20℃~約250℃の範囲の温度で操作してよく、チャック717は、約0℃未満の温度に設定してよい。温度は、処理操作および使用される特定のレシピおよびツールに依存する。
【0123】
チャンバー701は、クリーンルーム中または製造施設中に設置される場合、設備(図示せず)に連結してよい。設備には、処理ガスを供給する配管系統、真空系、温度制御器、および環境粒子制御装置が挙げられる。これらの設備は、目的とする製造施設中に設置される場合、チャンバー701と連結される。さらに、チャンバー701は、半導体ウェハを、典型的なオートメーションを用いてチャンバー701中にまたはそれから移送するためのロボット工学を可能とする移送チャンバーと連結してよい。
【0124】
いくつかの実施形態では、システム制御装置730(これには、1種または複数の物理的または論理制御器を含んでもよい)は、処理チャンバーの操作の一部または全部を制御する。システム制御装置730は、1つまたは複数の記憶装置および1つまたは複数のプロセッサーを含んでよい。いくつかの実施形態では、開示実施形態が実施される場合、装置は、流量および持続時間を制御するためのスイッチングシステムを含む。いくつかの実施形態では、装置は、約500msまでの、また早く750msまでのスイチッング時間を有してよい。スイチッング時間は、流れの化学、選択されるレシピ、反応器の構造、およびその他の因子に依存してよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、制御装置730は、システムの一部であり、上述した例の一部であってもよい。このようなシステムは、処理ツール(単一または複数)、チャンバー(単一または複数)、処理のためのプラットフォーム(単一または複数)、および/または特定の処理成分(ウェハペデスタル、ガスフローシステム、など)を含む半導体処理装置を含み得る。これらのシステムは、半導体ウェハまたは基板の処理の前の、その間の、およびその後のそれらの操作を制御する電子機器と共に一体化されてよい。電子機器は、システム(単一または複数)の種々の要素または副部品を制御する「制御装置」と呼んでもよい。制御装置730は、処理パラメーターおよび/またはシステムのタイプに応じて、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、出力設定、高周波(RF)発振器設定、RFマッチング回路設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置および操作設定、ツールへの、またはツールからのウェハ移送ならびにその他の移送ツールおよび/または特定のシステムと接続されるまたは特定のシステムを仲介するロードロックを含む、本明細書で開示のプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてよい。
【0126】
大まかに言って、制御装置730は、種々の集積回路、論理回路、記憶装置および/または命令を受け、命令を出し、操作を制御し、洗浄作業を可能とし、エンドポイント測定を可能とする、などのソフトウェアを有する電子機器と定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を保存するファームウェアの形のチップ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路として定義されるチップ(ASIC)、および/またはプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラーを含んでよい。プログラム命令は、半導体ウェハ上のまたは半導体ウェハのための特定のプロセスを実施するための操作パラメーターを決定する、種々の個別の設定(またはプログラムファイル)の形で制御装置に対し、またはシステムに対し通信される命令であってよい。操作パラメーターは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウェハの型の製造中に、1つまたは複数の処理ステップを達成するためにプロセスエンジニアにより決定されるレシピの一部であってよい。いくつかの実施形態では、制御装置730を使って、ALEの改質操作のための温度のウインドウを決定するか、またはALEの除去操作のプロセス条件のためのウインドウを決定するか、または両方であってよい。
【0127】
制御装置730は、いくつかの実施形態では、システムと一体化された、システムに接続された、もしくは他の方法でシステムにネットワーク接続された、またはこれらの組み合わせであるコンピューターの一部またはコンピューターに接続されてよい。例えば、制御装置は、「クラウド」中に、またはファブのホストコンピューターシステム中にあってもよく、これらは、ウェハ処理のリモートアクセスを可能にできる。コンピューターは、システムへのリモートアクセスを可能にして、現在の製造操作の進捗のモニター、過去の製造操作の履歴の調査、複数の製造操作からの傾向または性能測定基準の調査、現在の処理のパラメーターの修正、現在の処理に続く処理ステップの設定、または新しいプロセスの開始、を行ってもよい。いくつかの実施例では、リモートコンピューター(例えば、サーバー)は、ネットワークを介してシステムにプロセスレシピを提供できる。このネットワークには、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでよい。リモートコンピューターは、パラメーターおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能とするユーザーインターフェースを含んでよく、これらは、その後、リモートコンピューターからシステムに伝達される。いくつかの実施例では、制御装置730は、1つまたは複数の操作中に実施されるべきそれぞれの処理ステップに対するパラメーターを特定する、データの形態の命令を受信する。パラメーターは、実施されるプロセスのタイプおよび制御装置がインターフェースをとるまたは制御するように構成されているツールのタイプに特異的であってよいことを理解されたい。従って、上述のように、制御装置730は、例えば、一緒にネットワーク接続され、本明細書に記載のプロセスおよび制御のような共通の目的に向けて作業する、1つまたは複数の別々の制御装置を含めることにより、分散させてもよい。このような目的のための分散制御装置の一例は、チャンバー上のプロセスを制御するために組み合わされる、離れた位置にある1つまたは複数の集積回路(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピューターの一部として)と通信しているチャンバー上の1つまたは複数の集積回路であろう。
【0128】
限定されないが、システム例には、プラズマエッチングチャンバーまたはモジュール、堆積チャンバーまたはモジュール、スピンリンスチャンバーまたはモジュール、金属めっきチャンバーまたはモジュール、クリーンチャンバーまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバーまたはモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバーまたはモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバーまたはモジュール、ALDチャンバーまたはモジュール、ALEチャンバーまたはモジュール、イオンインプランテーションチャンバーまたはモジュール、トラックチャンバーまたはモジュール、および半導体ウェハの製作および/または製造に関与または使用されてもよいいずれか他の半導体処理システムを上げてもよい。
【0129】
上述のように、プロセスステップまたはツールにより実施されるステップに応じて、制御装置は、1つまたは複数の他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスターツール、ほかのツールインターフェース、近傍ツール、隣接ツール、工場全体に配置されたツール、主コンピューター、半導体製造工場中のツール位置および/または積載口へおよびそこからウェハの容器を運ぶ材料輸送で使用される別の制御装置またはツールと通信し得る。
【0130】
図8は、真空移送モジュール838(VTM)とインターフェースをとる種々のモジュールを有する半導体プロセスクラスター構造を示す。複数の記憶装置設備および処理モジュール中のウェハを「移送する」移送モジュールの配置は、「クラスターツール構造」システムと呼んでもよい。ロードロックまたは移送モジュールとしても知られる、エアロック830は、VTM838中で4つの処理モジュール820a~820dとして示され、これらは、種々の製造プロセスを実施するように個別に最適化されてよい。例えば、処理モジュール820a~820dは、基板のエッチング、堆積、イオンインプランテーション、ウェハ洗浄、スパッタリング、および/またはその他の半導体プロセスを実施するように実装されてよい。基板エッチングプロセスモジュールの内の1つまたは複数(820a~820dのいずれか)は、本明細書で開示のように、すなわち、改質ガスを導入するために、除去ガスを導入するために、および開示実施形態によるその他の好適な機能のために、実装されてよい。エアロック830およびプロセスモジュール820は、「ステーション」と呼んでもよい。各ステーションは、VTM838に対してステーションのインターフェースをとるファセット836を有する。各ファセットの内側では、それぞれのステーションの間で移動した場合、センサー1~18を用いて、ウェハ826の通過が検出される。
【0131】
ロボット822は、ウェハ826をステーション間で移送する。一実施形態では、ロボット822は、1つのアームを有し、別の実施形態では、ロボット822は、2つのアームを有し、各アームは、ウェハ826などのウェハを移送するために選び取るエンドエフェクター824を有する。常圧移送モジュール(ATM)840中のフロントエンドロボット832を使って、ウェハ826をカセットまたはロードポートモジュール(Load Port Module)(LPM)842中のフロントオープニング・ユニファイドポッド(Front Opening Unified Pod)(フープ(FOUP))834からエアロック830に移送する。プロセスモジュール820内のモジュールセンター828は、ウェハ826を配置する1つの位置である。ATM840中のアライナー844を使ってウェハを整列させる。
【0132】
代表的処理方法では、ウェハは、LPM842中のフープ834の1つの中に配置される。フロントエンドロボット832は、ウェハをフープ834からアライナー844に移送し、アライナーはウェハ826がエッチングされるまたは処理される前に、正確に中心合わせされるのを可能とする。整列された後、ウェハ826は、フロントエンドロボット832により、エアロック830に移動される。エアロックモジュールは、ATMとVTMとの間の作業環境を適合させる能力を有するので、ウェハ826は、損傷を受けることなく、2つの圧力環境間を移動できる。ウェハ826は、エアロックモジュール830から、ロボット822によりVTM838を経由してプロセスモジュール820a~320dの内の1つに移動される。このウェハの移動を行うために、ロボット822は、それぞれのアーム上のエンドエフェクター824を使用する。ウェハ826が処理されると、ウェハは、ロボット822により、プロセスモジュール820a~820dからエアロックモジュール830に移動される。ここから、ウェハ826は、フロントエンドロボット832によりフープ834の1つに、またはアライナー844に移動されてよい。
【0133】
ウェハの動きを制御するコンピューターは、製造フロアに置いて、またはネットワークを介してクラスター構造に接続された遠隔地において、クラスター構造に対しローカルであり得るか、またはクラスター構造に対し外部に位置し得ることに留意されたい。
図7に対して上述のように、制御装置は、
図8のツールと共に実装してよい。
実験
【0134】
図9A~9Cは、デザイナーALEの例を示す。
図9Aは、温度の関数としての操作A(改質)を示し、0℃で反応が抑制できることを確証している。この基板温度設定値で、
図9Cは、2つの実験に基づくバイアススキャンを示す。両実験とも、デザイナーALEの改質に塩素および除去にアルゴンを含む。円マークのプロットは、40サイクルのALEにより収集したデータを表す。四角マークのプロットは、25サイクルのALEにより収集したデータを表す。ウインドウは、約20~90eVであることが確認された。この70eVのウインドウは、ゲルマニウムALEウインドウの10eV幅およびケーススタディのケイ素ALEウインドウ20eVと比較して、ここで観察したものの内で最大のものである。
図9Bは、経時的な自己制御形式挙動をさらに検証している。全体として、相乗作用は、94%より大きいが、偏光解析法の誤差により制限されていると思われる。全体として、この材料は、高い相乗作用を有するALE挙動を示した。タンタルは、約60℃での非制御エッチング方式では、極めて迅速に反応するが、相乗作用および相対エネルギー値を計算後、ツールが許容する約0℃またはそれ未満(例えば、-200℃~約0℃)でのタンタルのALE実施により、自己制御方式のエッチングが生じたことを考慮すると、これは意外な結果であった。
結論
【0135】
前述の実施形態は、理解を容易にするために、いくらか詳細に説明してきたが、特定の変更および修正を、添付の特許請求の範囲内で実施してよいことは明らかであろう。本実施形態中のプロセス、システム、および装置を実施する多くの代替方法があることに留意されたい。従って、本実施形態は、例示とみなされるべきものであり、これらの実施形態は、本明細書で提示された詳細に限定されるべきものではない。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上の材料をエッチングする方法であって、
改質ガスおよび除去ガスを用いた前記材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件を特定すること、および
前記基板上の材料に前記原子層エッチングプロセスを、
エッチングされる前記材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する前記改質ガスに前記基板を曝露して、前記材料の表面を改質すること、および
前記改質表面を前記除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、前記改質表面を除去すること、
により実施することを含み、
前記改質エネルギーが、前記脱着エネルギーより小さく、前記脱着エネルギーが前記材料の表面結合エネルギーより小さく、
前記プロセス条件を特定することが、前記基板の改質ガスへの前記基板の曝露を実施するための基板温度を選択することを含み、前記基板温度により得られるイオンエネルギーが、前記改質エネルギーと前記脱着エネルギーとの間にあり、
前記材料は、約6eVよりも大きい表面結合エネルギーを有し、
前記材料が、ケイ素、炭素、ニオブ、モリブデン、ルテリウム、ロジウム、レニウム、オスミウム、タングステン、およびタンタルからなる群より選択され、
更に、前記原子層エッチングプロセスを実施する前に、前記改質エネルギーと前記脱着エネルギーとの間のイオンエネルギーを提供するための温度に前記基板を設定することを含む、
方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記プロセス条件を特定することが、さらに、前記改質表面の除去ガスへの曝露中にバイアスを印加するためのバイアス電力を選択することを含み、前記バイアスにより得られるイオンエネルギーが前記脱着エネルギーと前記表面結合エネルギーとの間にある、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記改質ガスが、前記材料をエッチングすることなく前記材料に吸着するように選択される、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記除去ガスが、下層の非改質材料をエッチングすることなく、前記改質表面を除去するように選択される、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記プロセス条件は、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間からなる群より選択されるプロセス条件を更に含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
プロセスウィンドウ内の前記プロセス条件を修正することをさらに含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記改質ガスがハロゲン含有ガスである、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記除去ガスが不活性ガスである、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記原子層エッチングプロセスが、前記基板を前記改質ガスに曝露することと、前記改質表面を前記除去ガスに曝露することとの間で、前記基板を収容するチャンバーをパージすることをさらに含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0135】
前述の実施形態は、理解を容易にするために、いくらか詳細に説明してきたが、特定の変更および修正を、添付の特許請求の範囲内で実施してよいことは明らかであろう。本実施形態中のプロセス、システム、および装置を実施する多くの代替方法があることに留意されたい。従って、本実施形態は、例示とみなされるべきものであり、これらの実施形態は、本明細書で提示された詳細に限定されるべきものではない。本開示は以下の適用例としても実現できる。
[適用例1]
基板上の材料をエッチングする方法であって、
改質ガスおよび除去ガスを用いた前記材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件を特定すること、および
前記基板上の材料に前記原子層エッチングプロセスを、
エッチングされる前記材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する前記改質ガスに前記基板を曝露して、前記材料の表面を改質すること、および
前記改質表面を前記除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、前記改質表面を除去すること、
により実施することを含み、
前記改質エネルギーが、前記脱着エネルギーより小さく、前記脱着エネルギーが前記材料の表面結合エネルギーより小さい、方法。
[適用例2]
適用例1に記載の方法であって、
前記プロセス条件を特定することが、前記基板の改質ガスへの前記基板の曝露を実施するための基板温度を選択することを含み、前記基板温度により得られるエネルギーが、前記改質エネルギーと前記脱着エネルギーとの間にある、方法。
[適用例3]
適用例1に記載の方法であって、
前記プロセス条件を特定することが、前記改質表面の除去ガスへの曝露中にバイアスを印加するためのバイアス電力を選択することを含み、前記バイアスにより得られるエネルギーが前記脱着エネルギーと前記表面結合エネルギーとの間にある、方法。
[適用例4]
適用例1に記載の方法であって、
前記改質ガスが、前記材料をエッチングすることなく前記材料に吸着するように選択される、方法。
[適用例5]
適用例1に記載の方法であって、
前記除去ガスが、下層の非改質材料をエッチングすることなく、前記改質表面を除去するように選択される、方法。
[適用例6]
適用例1に記載の方法であって、
前記プロセス条件が、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間からなる群より選択される、方法。
[適用例7]
適用例1に記載の方法であって、
プロセスウィンドウ内の前記プロセス条件を修正することをさらに含む、方法。
[適用例8]
適用例1に記載の方法であって、
前記材料が、ケイ素、炭素、タングステン、およびタンタルからなる群より選択される、方法。
[適用例9]
適用例8に記載の方法であって、
前記原子層エッチングプロセスを実施する前に、前記基板を約0℃未満の温度に冷却することをさらに含み、前記特定されるプロセス条件が温度であり、前記材料がタンタルである、方法。
[適用例10]
適用例9に記載の方法であって、
前記基板が、約0℃未満の基板温度で前記改質ガスに曝露される、方法。
[適用例11]
適用例9に記載の方法であって、
前記温度が、約-20℃~約0℃である、方法。
[適用例12]
適用例9に記載の方法であって、
前記基板が窒化タンタルを含む、方法。
[適用例13]
適用例1に記載の方法であって、
バイアスが、前記基板を前記改質ガスに曝露すること、および前記改質表面を前記除去ガスに曝露することの内の少なくとも1つで印加される、方法。
[適用例14]
適用例1~13のいずれか一項に記載の方法であって、
原子層エッチングが、前記基板を前記改質ガスに曝露することと、前記基板を前記除去ガスに曝露することとの間で、前記基板を収容するチャンバーをパージすることをさらに含む、方法。
[適用例15]
適用例14に記載の方法であって、
パージが、N
2
、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される不活性ガスを供給することにより実施される、方法。
[適用例16]
適用例1~13のいずれか一項に記載の方法であって、
前記改質ガスがハロゲン含有ガスである、方法。
[適用例17]
適用例16に記載の方法であって、
前記改質ガスが塩素である、方法。
[適用例18]
適用例16に記載の方法であって、
前記改質ガスが、臭素、ヨウ素、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、および三塩化ホウ素(BCl
3
)からなる群より選択される、方法。
[適用例19]
適用例1~13のいずれか一項に記載の方法であって、
前記除去ガスが不活性ガスである、方法。
[適用例20]
適用例19に記載の方法であって、
前記除去ガスがネオンまたはクリプトンである、方法。
[適用例21]
基板上のタンタルをエッチングする方法であって、
前記タンタルを含む基板を用意すること、
前記基板を約0℃未満の温度に冷却すること、および、
前記タンタルの原子層エッチングを、
前記基板を改質ガスに曝露して、前記タンタルの表面を改質すること、および
前記改質表面を除去ガスに曝露し、プラズマを発生させて、前記タンタルの改質表面を除去すること、
により実施することを含む、方法。
[適用例22]
適用例21に記載の方法であって、
前記基板が、約0℃未満の基板温度で前記改質ガスに曝露される、方法。
[適用例23]
適用例21に記載の方法であって、
前記温度が、約-20℃~約0℃である、方法。
[適用例24]
適用例21に記載の方法であって、
前記基板が窒化タンタルを含む、方法。
[適用例25]
適用例21に記載の方法であって、
バイアスが、前記基板を前記改質ガスに曝露すること、および前記改質表面を前記除去ガスに曝露することの内の少なくとも1つで印加される、方法。
[適用例26]
適用例21~25のいずれか一項に記載の方法であって、
原子層エッチングが、前記基板を前記改質ガスに曝露することと、前記基板を前記除去ガスに曝露することとの間で、前記基板を収容するチャンバーをパージすることをさらに含む、方法。
[適用例27]
適用例26に記載の方法であって、
パージが、N
2
、Ar、Ne、He、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される不活性ガスを供給することにより実施される、方法。
[適用例28]
適用例21~25のいずれか一項に記載の方法であって、
前記改質ガスがハロゲン含有ガスである、方法。
[適用例29]
適用例28に記載の方法であって、
前記改質ガスが塩素である、方法。
[適用例30]
適用例28に記載の方法であって、
前記改質ガスが、臭素、ヨウ素、六フッ化硫黄、四フッ化ケイ素、および三塩化ホウ素(BCl
3
)からなる群より選択される、方法。
[適用例31]
適用例21~25のいずれか一項に記載の方法であって、
前記除去ガスが不活性ガスである、方法。
[適用例32]
適用例31に記載の方法であって、
前記除去ガスがネオンまたはクリプトンである、方法。
[適用例33]
基板を処理するための装置であって、
シャワーヘッドおよび材料を有する前記基板を保持するための基板支持体を含むプロセスチャンバー、
プラズマ発生器、および
少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置を有する制御装置を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサーおよび前記記憶装置が、相互に通信可能に接続され、
前記少なくとも1つのプロセッサーが、流量制御ハードウェアと少なくとも操作可能に接続され、
前記記憶装置が、
改質ガスおよび除去ガスを用いた前記材料の原子層エッチングプロセスのためのプロセス条件の特定を可能とすること、および
前記基板上の前記材料に前記原子層エッチングプロセスを、
エッチングされる前記材料に対して改質エネルギーおよび脱着エネルギーを有する改質ガスを導入して前記材料の表面の改質すること、および
前記除去ガスの導入およびプラズマの生成を可能として、前記改質表面を除去すること、により実施可能とすること、
のための機械可読命令を保存し、
前記改質エネルギーが、前記脱着エネルギーより小さく、前記脱着エネルギーが前記材料の表面結合エネルギーより小さい、装置。
[適用例34]
適用例33に記載の装置であって、
前記プロセス条件が、温度、チャンバー圧、プラズマ出力、バイアス電力、改質ガス流、および暴露時間からなる群より選択される、装置。
[適用例35]
適用例33に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、プロセスウィンドウ内の前記プロセス条件の修正を可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例36]
適用例33に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記原子層エッチングプロセスの実施を可能とする前に、前記基板支持体温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例37]
適用例36に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能としている間に、前記基板支持体温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例38]
適用例36に記載の装置であって、
前記基板支持体温度が、約-20℃~約0℃である、装置。
[適用例39]
適用例33に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることおよび前記除去ガスの導入を可能とすることの内の少なくとも1つの間に、前記基板支持体にバイアスを印加可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例40]
適用例33~39のいずれか一項に記載の装置であって、
前記原子層エッチングを実施する機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることと、前記除去ガスの導入を可能とすることとの間に、前記プロセスチャンバーのパージを可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例41]
基板を処理するための装置であって、
シャワーヘッドおよび前記基板を保持するための基板支持体を含むプロセスチャンバー、
プラズマ発生器、および
少なくとも1つのプロセッサーおよび記憶装置を有する制御装置を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサーおよび前記記憶装置が、相互に通信可能に接続され、
前記少なくとも1つのプロセッサーが、流量制御ハードウェアと少なくとも操作可能に接続され、
前記記憶装置が、
前記タンタルを含む基板を有する前記基板支持体の温度を約0℃未満の温度に設定可能とすること、および、
前記タンタルの原子層エッチングを、
改質ガスの導入により、前記タンタルの表面を改質可能とすること、および、
前記除去ガスの導入およびプラズマの生成を可能として前記改質タンタルの除去を可能とすること、
により実施可能とすること、
のための機械可読命令を保存する、装置。
[適用例42]
適用例41に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能としている間に、前記基板支持体温度を約0℃未満の温度に設定可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例43]
適用例41に記載の装置であって、
前記基板支持体温度が、約-20℃~約0℃である、装置。
[適用例44]
適用例41に記載の装置であって、
前記機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることおよび前記除去ガスの導入を可能とすることの内の少なくとも1つの間に、前記基板支持体にバイアスを印加可能とする命令をさらに含む、装置。
[適用例45]
適用例41~44のいずれか一項に記載の装置であって、
前記原子層エッチングを実施する機械可読命令が、前記改質ガスの導入を可能とすることと、前記除去ガスの導入を可能とすることとの間に、前記プロセスチャンバーのパージを可能とする命令をさらに含む、装置。
【外国語明細書】