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特開2022-181285電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机
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  • 特開-電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机 図1
  • 特開-電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181285
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/90 20160101AFI20221201BHJP
   H02J 50/05 20160101ALI20221201BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088153
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】東 純史
(72)【発明者】
【氏名】羽田 和慶
(72)【発明者】
【氏名】内野 直孝
(72)【発明者】
【氏名】和城 賢典
(57)【要約】
【課題】電極のずれによる電力伝送の効率低下を抑えることができる電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机を提供すること。
【解決手段】実施形態の電力伝送システムは、送電装置及び受電装置を含む。送電装置は、電源部及び第1の電極組を備える。電源部は、第1の電極組に交流電力を供給する。第1の電極組は、板状の第1の電極及び前記第1の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第2の電極を含み、前記第1の電極組と第2の電極組との電界結合を用いた無線電力伝送によって前記交流電力を前記第2の電極組に送電する。受電装置は、第2の電極組を備える。第2の電極組は、板状の第3の電極及び前記第3の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第4の電極を含み、前記無線電力伝送によって前記第1の電極組から送電される電力を受電する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電装置及び受電装置を含み、
前記送電装置は、
第1の電極組に交流電力を供給する電源部と、
板状の第1の電極及び前記第1の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第2の電極を含み、前記第1の電極組と第2の電極組との電界結合を用いた無線電力伝送によって前記交流電力を前記第2の電極組に送電する前記第1の電極組と、を備え
前記受電装置は、
板状の第3の電極及び前記第3の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第4の電極を含み、前記無線電力伝送によって前記第1の電極組から送電される電力を受電する前記第2の電極組を備える、電力伝送システム。
【請求項2】
前記送電装置は、前記第1の電極組と接続している第1のインダクターをさらに備え、
前記受電装置は、前記第2の電極組と接続している第2のインダクターをさらに備え、
前記交流電力は、前記第1の電極組及び前記第1のインダクターからなる第1のLC回路と、前記第2の電極組及び前記第2のインダクターからなる第2のLC回路とが電界共鳴する周波数の交流電力であり、
前記第1の電極組は、前記電界共鳴を用いた前記無線電力伝送によって前記交流電力を前記第2の電極組に送電する、請求項1に記載の電力伝送システム。
【請求項3】
複数の前記受電装置を含む、請求項1又は請求項2に記載の電力伝送システム。
【請求項4】
前記受電装置は、前記第2の電極組によって受電された電力を出力する出力部をさらに備える、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電力伝送システム。
【請求項5】
第1の電極組に交流電力を供給する電源部と、
板状の第1の電極及び前記第1の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第2の電極を含み、前記第1の電極組と、板状の第3の電極及び前記第3の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第4の電極を含む第2の電極組との電界結合による無線電力伝送によって前記交流電力を前記第2の電極組に送電する前記第1の電極組と、を備える送電装置。
【請求項6】
板状の第3の電極及び前記第3の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第4の電極を含み、板状の第1の電極及び前記第1の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第2の電極を含む第1の電極組と、第2の電極組との電界結合を用いた無線電力伝送によって前記第1の電極組から送電される電力を受電する前記第2の電極組を備える受電装置。
【請求項7】
天板と、
第1の電極組に交流電力を供給する電源部と、
前記天板に備えられ、板状の第1の電極及び前記第1の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第2の電極を含み、前記第1の電極組と、板状の第3の電極及び前記第3の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第4の電極を含む第2の電極組との電界結合による無線電力伝送によって前記交流電力を前記第2の電極組に送電する前記第1の電極組と、を備える、机。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机に関する。
【背景技術】
【0002】
送電側の2枚の電極と、受電側の2枚の電極との間で電界結合させることで、ワイヤレス(無線)で電力伝送する電界結合型無線電力伝送と呼ばれる技術がある。電界結合型無線電力伝送は、電極が特定の方向にずれると他の方向に比べて電力伝送の効率が大きく低下する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-174522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、電極のずれによる電力伝送の効率低下を抑えることができる電力伝送システム、送電装置、受電装置及び机を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の電力伝送システムは、送電装置及び受電装置を含む。送電装置は、電源部及び第1の電極組を備える。電源部は、第1の電極組に交流電力を供給する。第1の電極組は、板状の第1の電極及び前記第1の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第2の電極を含み、前記第1の電極組と第2の電極組との電界結合を用いた無線電力伝送によって前記交流電力を前記第2の電極組に送電する。受電装置は、第2の電極組を備える。第2の電極組は、板状の第3の電極及び前記第3の電極と間隔を開けて平行に対向する板状の第4の電極を含み、前記無線電力伝送によって前記第1の電極組から送電される電力を受電する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電極のずれによる電力伝送の効率低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る電力伝送システムの一例を示す斜視図。
図2図1中の机及び受電装置の要部回路構成などを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係る電力伝送システムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び本明細書中において、同一の符号は同様の要素を示す。
図1は、実施形態に係る電力伝送システム1の一例を示す斜視図である。電力伝送システム1は、一例として、机100、受電装置200、被給電機器300及び給電ケーブル400を含む。
【0009】
机100は、例えば、一般的な机としての機能と、受電装置200にワイヤレスで電力を伝送する機能を備える。机100は、一例として、天板110、脚120及び制御ボックス130を含む。なお、机100は、送電装置の一例である。
【0010】
天板110は、例えば、一般的な机の天板と同様に使用可能である。また、天板110は、無線電力伝送のための電極を備える。天板110は、一例として、第1送電電極111、第2送電電極112及び板113を積層した構造である。なお、天板110は、第1送電電極111の表面に、第1送電電極111を保護するための板、シート又は保護膜などをさらに備えていても良い。また、天板110は、第2送電電極112の表面に、第2送電電極112を保護するための板、シート又は保護膜などをさらに備えていても良い。
【0011】
第1送電電極111及び第2送電電極112は、例えば、平板状の電極である。第1送電電極111と第2送電電極112とは、例えば同じ形状である。第1送電電極111と第2送電電極112とは、板113を挟んで平行に対向している。すなわち、第1送電電極111と第2送電電極112とは、間隔を開けて平行に対向している。第1送電電極111は、天板110の上側にある。そして、第2送電電極112は、天板110の下側にある。なお、ここで、下とは重力が働く方向であり、上とは重力が働く方向と逆の方向である。第1送電電極111及び第2送電電極112の表面の面積は、例えば、天板110の表面の面積と同じ又は同程度である。
なお、第1送電電極111及び第2送電電極112は、第1の電極組の一例である。第1送電電極111は、第1の電極の一例である。第2送電電極112は第2の電極の一例である。
【0012】
板113は、例えば、天板110の強度を保ち、天板110が折れるなどして破損するのを防ぐための板である。板113は、第1送電電極111と第2送電電極112とが短絡しないように、少なくとも一部が絶縁体である。
【0013】
脚120は、例えば、一般的な机の脚と同様の脚である。
【0014】
制御ボックス130は、机100が電力を伝送するために必要な回路などが入った箱などである。制御ボックス130は、一例として、送電共振コイル131、高周波電源132、電源プラグ133及び送電制御部134を内部に備える。これらの説明は後述する。
【0015】
受電装置200は、机100から送電される電力を受電する。受電装置200は、天板110の任意の場所に置いて使用する。なお、受電装置200は、複数あっても良い。受電装置200は、1又は複数の接続端子210を備える。
接続端子210は、例えば、給電ケーブル400を接続するためのメス側端子である。接続端子210は、給電ケーブル400に電力を出力する。接続端子210は、例えば、USB(universal serial bus)などの送電が可能な接続規格の端子である。なお、接続端子210は、出力部の一例である。
【0016】
被給電機器300は、給電ケーブル400を通じて入力される電力を受電する装置である。被給電機器300は、例えば、スマートホン、タブレット端末若しくはノートPCなどのモバイル機器又はその他の電力で動作する機器などである。被給電機器300は、二次電池を備えていても良い。被給電機器300は、給電ケーブル400を通じて入力される電力で当該二次電池を充電する。
【0017】
給電ケーブル400は、受電装置200が出力する電力を伝送して被給電機器300に入力する。給電ケーブル400は例えば、USBケーブルなどの送電が可能なケーブルである。
【0018】
図2を用いて、机100及び受電装置200の回路部分などについて説明する。図2は、机100及び受電装置200の要部回路構成などを示す図である。
【0019】
送電共振コイル131は、例えば、1次コイルと2次コイルの2つのコイルを含む。1次コイルは、一例として、高周波電源132と接続しているインダクターである。2次コイルは、一例として、第1送電電極111及び第2送電電極112と接続しているインダクターである。第1送電電極111、第2送電電極112及び送電共振コイル131は、LC回路を形成している。当該LC回路を、以下「送電LC回路」という。なお、送電共振コイル131は、第1のインダクターの一例である。また、送電LC回路は、第1のLC回路の一例である。
【0020】
高周波電源132は、送電LC回路と受電LC回路が電界共鳴するような周波数の交流電力を、送電LC回路に供給する。当該交流電力は、例えば、送電LC回路の共振周波数f0と同じ周波数の交流電力である。共振周波数f0は、例えば、下式(1)で表すことができる。
f0=1/(2π(√(L・C))) (1)
なお、高周波電源132は、電源部の一例である。
【0021】
電源プラグ133は、高周波電源132に電力を供給するために、家庭用コンセントなどに差し込むための電源プラグである。電源プラグ133は、家庭用コンセントを介して、商用電源から高周波電源132に電力を供給する。
【0022】
送電制御部134は、例えば、机100の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターなどである。送電制御部134は、例えば、高周波電源132などを制御する。
【0023】
受電装置200は、一例として、接続端子210、第1受電電極220、第2受電電極230、受電共振コイル240、整流回路250及び受電制御部260を含む。
【0024】
第1受電電極220及び第2受電電極230は、例えば、平板状の電極である。第1送電電極111と第2送電電極112とは、間隔を開けて平行に対向している。受電装置200が天板110上に乗せられている状態において、第1受電電極220及び第2受電電極230は、第1送電電極111及び第2送電電極112と並行に対向する。なお、第1受電電極220及び第2受電電極230のうち、第1受電電極220が天板110に近い側である。すなわち、第1受電電極220は、第2受電電極230より下側にある。図2は、受電装置200が天板110上に乗せられている状態における第1送電電極111及び第2送電電極112並びに第1受電電極220及び第2受電電極230の位置関係を示す。
なお、第1受電電極220及び第2受電電極230は、第2の電極組の一例である。第1受電電極220は、第3の電極の一例である。第2受電電極230は第4の電極の一例である。
【0025】
なお、図2には、x軸、y軸及びz軸を示している。x軸及びy軸は、z軸に垂直な軸である。また、x軸とy軸とは、垂直である。また、z軸は、第1送電電極111及び第2送電電極112並びに第1受電電極220及び第2受電電極230に垂直な軸であり、天板110に垂直な軸である。また、z軸正方向は、上方向であり、z軸負方向は、下方向である。
また、図2には、回転方向Rx、回転方向Ry及び回転方向Rzも示している。回転方向Rxは、x軸と平行な直線を回転軸として右ねじ方向に回転する回転方向である。回転方向Ryは、y軸と平行な直線を回転軸として右ねじ方向に回転する回転方向である。回転方向Rzは、z軸と平行な直線を回転軸として右ねじ方向に回転する回転方向である。
【0026】
受電共振コイル240は、例えば、1次コイルと2次コイルの2つのコイルを含む。1次コイルは、一例として、第1受電電極220及び第2受電電極230と接続しているインダクターである。2次コイルは、一例として、整流回路250と接続しているインダクターである。第1受電電極220、第2受電電極230及び第受電共振コイル240は、LC回路を形成している。当該LC回路を、以下「受電LC回路」という。また、受電共振コイル240は、受電LC回路が送電LC回路から受電した電力を整流回路250に出力する。なお、受電共振コイル240は、第2のインダクターの一例である。また、受電LC回路は、第2のLC回路の一例である。
【0027】
受電装置200が天板110上に置かれている場合、すなわち第1送電電極111及び第2送電電極112と、第1受電電極220及び第2受電電極230とが対向している場合、高周波電源132から送電共振回路に、共振周波数f0と同じ周波数の交流電力が供給されることで、送電LC回路と受電LC回路との間で電界共鳴が生じる。これにより、送電LC回路から受電LC回路に電力が伝送される。なお、電界共鳴は、送電側の2枚の電極と、受電側の2枚の電極との間で生じる電界結合を共振(共鳴)させることで生じる。
【0028】
整流回路250は、受電LC回路が出力する交流電力を直流に整流して接続端子210などの負荷に出力する。負荷は、受電LC回路によって受電された電力を消費する部分である。受電装置200は、負荷として二次電池などを備えていても良い。当該二次電池は、整流回路250が出力する電力で充電される。
接続端子210は、整流回路250から供給される電力を給電ケーブル400に出力する。
【0029】
受電制御部260は、例えば、受電装置200の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターなどである。
【0030】
第1送電電極111及び第2送電電極112のサイズ、並びに距離sが共振周波数f0の波長と比べて十分小さい場合、 第1送電電極111及び第2送電電極112を電荷Qの微小ダイポールとみなすことができる。この場合、距離sを隔てた大きさQで符号が逆の2つの電荷が電界ERを作ることとなる。したがって、送電LC回路と受電LC回路との間の電界ERは、ダイポールモーメントp、距離R及び波数kを用いて下式(2)で表すことができる。
【数1】
【0031】
ここで、ダイポールモーメントpは、ベクトルであり、下式(3)で表すことができる。
p=Qs (3)
また、電荷量Qは、第1送電電極111及び第2送電電極112が蓄える電荷量である。ベクトルsは、第1送電電極111の中心(幾何中心)から第2送電電極112の中心に向かうベクトルである。ベクトルsは、例えば、z軸に平行なベクトルである。
【0032】
また、距離Rは、ダイポール中心点からの距離である。ダイポール中心点は、例えば、第1送電電極111の中心と第2送電電極112の中心とを結ぶ線分の中点である。
【0033】
また、波数kは、下式(4)で表すことができる。
k=(2π/λ)=(2π・f0/c) (4)
【0034】
(2)式より、実施形態の電力伝送システム1は、受電LC回路がRz方向に任意の角度回転しても送電LC回路から受電LC回路への伝送特性が変わらないことが分かる。また、実施形態の電力伝送システム1は、受電LC回路がRz方向に任意の角度回転しても送電LC回路から受電LC回路への伝送特性はほとんど変わらない。したがって、実施形態の電力伝送システム1は、受電LC回路がRz方向に回転しても送電LC回路から受電LC回路への無線電力伝送が可能である。
【0035】
また、実施形態の電力伝送システム1は、受電LC回路がx、y方向に移動しても、第1送電電極111及び第2送電電極112と、第1受電電極220及び第2受電電極230とが対向している範囲において送電LC回路から受電LC回路への無線電力伝送が可能である。
【0036】
以上より、実施形態の電力伝送システム1は、受電装置200が天板110上のどの位置に置かれていても、机100から受電装置200への無線電力伝送が可能である。また、これにより、受電装置200を天板110上の様々な位置に移動させることで、様々な位置にある被給電装置が受電装置200から給電を受けることが可能である。
【0037】
また、実施形態の電力伝送システム1は、受電装置200が複数あっても良い。受電装置200が複数ある場合、天板110上の離れた2か所以上の場所に受電装置200を置くことが可能である。この場合、天板110上の離れた2か所以上の場所にある複数の被給電装置が受電装置200から給電を受けることが可能である。
【0038】
上記の実施形態は、以下のような変形も可能である。
上記の実施形態では、電力伝送システムは、電界共鳴によって電力を伝送する。しかしながら、実施形態の電力伝送システムは、電界共鳴でない電界結合によって電力を伝送するものであっても良い。また、実施形態の電力伝送システムのよる電力伝送は、電界共鳴でない電界結合による電力伝送と、電界共鳴による電力伝送が混在していても良い。なお、電界共鳴は、電界結合の一種である。
【0039】
第1送電電極111、第2送電電極112、第1受電電極220及び第2受電電極230の各電極の形状は、平板ではない板状であっても良い。例えば、各電極は、表面が曲面である板状の電極であっても良い。当該曲面は、例えば、球面、楕円面、放物面、双曲面、円柱面、鞍型の曲面、波型の曲面、凹凸のある曲面又はその他の曲面である。
【0040】
被給電機器は、充電装置を備えていても良い。この場合、被給電機器は、天板110上に置かれていれば、机100から無線伝送される電力を受電することが可能である。
【0041】
上記の実施形態では、机の天板が第1送電電極111及び第2送電電極112を備える。しかしながら、机の天板以外に限らず、床若しくは壁などの建物の一部、机以外の家具又はカーペットなどが第1送電電極111及び第2送電電極112を備えていても良い。また、当該建物、家具、又はカーペットなどは、送電共振コイル131、高周波電源132、電源プラグ133及び送電制御部134なども備える。
【0042】
以上、本発明の実施形態を説明したが、例として示したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明の実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 電力伝送システム
100 机
110 天板
111 第1送電電極
112 第2送電電極
113 板
120 脚
130 制御ボックス
131 送電共振コイル
132 高周波電源
133 電源プラグ
134 送電制御部
200 受電装置
210 接続端子
220 第1受電電極
230 第2受電電極
240 受電共振コイル
250 整流回路
260 受電制御部
300 被給電機器
400 給電ケーブル
図1
図2