(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183058
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】半導体処理システムにおいてガス流を制御するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20221201BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
H01L21/205
C23C16/455
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022083718
(22)【出願日】2022-05-23
(31)【優先権主張番号】63/193,372
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーク・フェスラー
(72)【発明者】
【氏名】グレン・ホルブルック
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA03
4K030EA06
4K030KA41
5F045AB02
5F045AB31
5F045AC01
5F045AC03
5F045AC05
5F045AC15
5F045AC16
5F045AC17
5F045BB08
5F045BB20
5F045EE01
5F045EE04
5F045EE14
5F045EG07
(57)【要約】
【課題】半導体処理システムにおける有害なプロセスガス流の制御に関する。
【解決手段】ガスシステムは、エンクロージャと、プロセスガス計量弁と、遮断弁と、フロースイッチとを含む。プロセスガス計量弁は、プロセスガスを半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すために、エンクロージャ内に配置される。遮断弁は、プロセスガス計量弁をプロセスガス供給源から流体的に分離するために、プロセスガス計量弁へと接続される。フロースイッチは、フロースイッチを横断するガスの流れに従って、遮断弁を使用して半導体処理システムのプロセスチャンバへのプロセスガスの流れを停止するために、遮断弁へと動作可能に接続される。半導体処理システム、ガス制御方法、およびガスシステムキットも記述される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスシステムであって、
エンクロージャと、
前記エンクロージャ内に配置され、かつプロセスガスを半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すように構成される、プロセスガス計量弁と、
前記プロセスガス計量弁に接続され、かつ前記プロセスガス計量弁をプロセスガス供給源から流体的に分離するように構成される遮断弁と、
前記遮断弁に動作可能に接続されたフロースイッチであって、前記フロースイッチを横断するガスの流れに従って、前記遮断弁を使用して前記半導体処理システムの前記プロセスチャンバへの前記プロセスガスの流れを停止するように構成される、フロースイッチと、を備える、ガスシステム。
【請求項2】
前記遮断弁および前記フロースイッチのうちの少なくとも1つが、前記エンクロージャの外側に配置される、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項3】
前記フロースイッチが、前記遮断弁および前記プロセスガス計量弁に流体連結される、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項4】
前記フロースイッチが、前記遮断弁から流体的に分離される、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項5】
前記フロースイッチが、遮断トリガを有し、前記プロセスガス計量弁が、流量定格を有し、かつ前記フロースイッチの前記遮断トリガが、前記プロセスガス計量弁の前記流量定格より小さい、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項6】
前記フロースイッチを前記遮断弁へと接続するリレーをさらに備える、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項7】
前記フロースイッチを前記遮断弁に接続するコントローラをさらに備える、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項8】
前記フロースイッチが、前記遮断弁に接続されたプロセスガスフロースイッチであり、前記ガスシステムが、
前記プロセスガスフロースイッチに接続されたシリコン含有ガスを含むプロセスガス供給源と、
前記プロセスガス計量弁に接続されたプロセスチャンバであって、前記プロセスガスフロースイッチが前記プロセスガス供給源を前記プロセスチャンバに流体連結する、プロセスチャンバと、をさらに備える、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項9】
前記プロセスガス供給源が第一のプロセスガス供給源であり、前記プロセスガスフロースイッチが第一のプロセスガスフロースイッチであり、かつ前記遮断弁が第一の遮断弁であり、前記ガスシステムが、
第二のプロセスガス供給源と、
前記第二のプロセスガス供給源に接続された第二のプロセスガスフロースイッチと、
前記第二のプロセスガスフロースイッチに接続され、かつ前記第二のプロセスガス供給源を前記プロセスチャンバに流体連結する第二の遮断弁であって、前記第二のプロセスガスフロースイッチが前記第二の遮断弁に動作可能に接続される、第二の遮断弁と、をさらに備える、請求項8に記載のガスシステム。
【請求項10】
前記プロセスチャンバに接続されたフォアラインと、
前記フォアラインに接続された真空ポンプと、
前記真空ポンプに接続された不活性ガスフロースイッチと、
前記不活性ガスフロースイッチに接続され、かつそれを通して前記真空ポンプに流体連結される不活性ガス供給源であって、前記不活性ガスフロースイッチが前記遮断弁に動作可能に接続される、不活性ガス供給源と、をさらに備える、請求項9に記載のガスシステム。
【請求項11】
前記フロースイッチが、不活性ガスフロースイッチであり、前記ガスシステムが、
前記遮断弁に接続されたプロセスガス供給源と、
前記プロセスガス計量弁に接続され、かつそれを通して前記プロセスガス供給源に流体連結されるプロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバに接続された真空ポンプと、
前記不活性ガスフロースイッチに接続され、かつそれを通して前記真空ポンプに流体連結される不活性ガス供給源と、をさらに備える、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項12】
前記不活性ガスフロースイッチが不活性ガス遮断トリガを有し、前記不活性ガスフロースイッチは、前記不活性ガス供給源から前記真空ポンプへの不活性ガスの流れが前記不活性ガス遮断トリガより小さい時、前記遮断弁を閉鎖するように構成される、請求項11に記載のガスシステム。
【請求項13】
前記フロースイッチが、プロセスガスフロースイッチであり、前記ガスシステムが、
前記プロセスガス計量弁に流体連結されたフォアラインと、
前記フォアラインに接続された真空ポンプと、
前記真空ポンプに流体連結され、かつそれを通して前記フォアラインに流体連結された不活性ガスフロースイッチであって、前記不活性ガスフロースイッチが前記遮断弁に動作可能に接続される、不活性ガスフロースイッチと、をさらに備える、請求項1に記載のガスシステム。
【請求項14】
前記不活性ガスフロースイッチが、不活性ガス遮断トリガを有し、前記不活性ガスフロースイッチは、前記不活性ガスフロースイッチを横断する前記不活性ガスの流れが前記不活性ガス遮断トリガより小さい時、前記遮断弁を閉鎖するように構成される、請求項13に記載のガスシステム。
【請求項15】
前記不活性ガスフロースイッチが、第一の不活性ガスフロースイッチであり、前記ガスシステムが、
前記真空ポンプに接続された排気導管と、
前記排気導管に流体連結され、かつそれを通して前記真空ポンプに流体連結される第二の不活性ガスフロースイッチであって、前記第二の不活性ガスフロースイッチが前記フロースイッチに動作可能に接続される、第二の不活性ガスフロースイッチと、をさらに備える、請求項13に記載のガスシステム。
【請求項16】
請求項1に記載のガスシステムであって、前記フロースイッチが、プロセスガス遮断トリガを有するプロセスガスフロースイッチであり、前記プロセスガス計量弁が流量定格を有し、かつ前記プロセスガスフロースイッチの前記プロセスガス遮断トリガが、前記プロセスガス計量弁の前記流量定格より小さい、ガスシステムと、
前記プロセスガスフロースイッチに接続されたプロセスガス供給源と、
前記プロセスガス計量弁および前記遮断弁によって前記フロースイッチに流体連結されたプロセスチャンバと、
前記プロセスチャンバ内に配置された基材支持体であって、前記プロセスガス供給源によって提供されるプロセスガスを使用して基材の上への膜の堆積中にその上に基材を着座させるように構成される、基材支持体と、を備える、半導体処理システム。
【請求項17】
ガス流制御方法であって、
エンクロージャ、前記エンクロージャ内に配置されたプロセスガス計量弁、前記プロセスガス計量弁に接続された遮断弁、および前記遮断弁に動作可能に接続されたフロースイッチを含むガスシステムにおいて、
前記フロースイッチにプロセスガスを提供するステップと、
前記プロセスガスの流れを、前記フロースイッチの遮断トリガと比較するステップと、
前記プロセスガスの前記流れが前記フロースイッチの遮断トリガより小さい時、前記プロセスガスを、前記遮断弁を通して前記プロセスガス計量弁へと、およびそれを通して半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すステップと、
前記プロセスガスの流れが前記フロースイッチの前記遮断トリガより大きい時、前記遮断弁を通した、およびそれを通して前記半導体処理システムの前記半導体処理システムへの前記プロセスガスの流れを停止するステップと、を含む、方法。
【請求項18】
前記遮断弁を通して前記プロセスガスを流すステップが、前記プロセスガスを使用して基材の上へと膜を堆積させることをさらに含み、かつ前記プロセスガスの流れを停止するステップが、前記基材の上へ前記膜を堆積させるのを停止することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ガス流制御方法であって、
エンクロージャ、前記エンクロージャ内に配置されたプロセスガス計量弁、前記プロセスガス計量弁に接続された遮断弁、および前記遮断弁に動作可能に接続されたフロースイッチを含むガスシステムにおいて、
前記フロースイッチに不活性ガスを提供するステップと、
前記不活性ガスの流れを、前記フロースイッチの遮断トリガと比較するステップと、
前記不活性ガスの前記流れが前記フロースイッチの前記遮断トリガより大きい時、プロセスガスを、前記遮断弁を通して前記プロセスガス計量弁へと、およびそれを通して半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すステップと、
前記不活性ガスの流れが前記フロースイッチの前記遮断トリガより小さい時、前記遮断弁を通した前記プロセスガスの流れを停止するステップと、を含む、ガス流制御方法。
【請求項20】
前記フロースイッチが不活性ガスフロースイッチであり、かつ前記ガスシステムがプロセスガスフロースイッチをさらに備え、前記方法が、
前記プロセスガスフロースイッチへとプロセスガスを提供するステップと、
前記プロセスガスの流れを、前記プロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガと比較するステップと、
前記プロセスガスの前記流れが前記プロセスガスフロースイッチの前記プロセスガス遮断トリガより小さい時、前記プロセスガスを、前記遮断弁を通して前記プロセスガス計量弁へと流すステップと、
前記プロセスガスの流れが前記プロセスガスフロースイッチの前記プロセスガス遮断トリガより大きい時、前記遮断弁を通る前記プロセスガスの流れを停止するステップと、をさらに含む、請求項19に記載のガス流制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、半導体処理システムにおけるガス流の制御に関し、より具体的には、半導体処理システムにおける有害なプロセスガス流の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスを製造するために使用されるプロセスツールは、半導体デバイスの製造中に様々なプロセス動作を実施するために、例えば、非常に大規模な集積回路デバイス、太陽電池、およびディスプレイの製造中に基材の上へと膜を堆積させるためにプロセスガスを採用する。プロセスガスは、一般的に、プロセスガスの流れを調整する計量装置を通してプロセスガス供給源からプロセスツールへと流れ、計量装置は、プロセスガスを採用するプロセスツールの処理要件に従って、プロセスガスの流れを調整する。処理中に、プロセスツールは、典型的には、残留プロセスガスおよび/または様々なプロセスガス産物を含む場合がある、排気流を発する。残留プロセスガスおよび/または様々なプロセスガス産物は、有害(例えば、可燃性かつ/または毒性)である場合があるため、そうでなければプロセスツールによって排気される残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物に関連付けられる潜在的な危険を制限(または除去)するために、不活性ガスが、残留プロセスガス産物および/またはプロセスガス産物と混合されてもよい。
【0003】
不活性ガスを排気流へと混合することに対する1つの課題は、ある特定の不活性ガスに関連付けられたコストである。例えば、排気流中の潜在的に危険な化合物の濃度が十分に低いことを保証するために、プロセスツールへと提供される不活性ガスの流れ(例えば、質量流または体積流)は、プロセスガス供給弁が不注意に全開位置に駆動される場合など、プロセスツールに提供されるプロセスガスの最大流量を考慮してサイズ設定されてもよい。不活性ガスの流量は、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物の比較的高い流量に関連付けられた危険を減少させるために十分である限り概して満足できる一方で、方策はまた、不活性ガス流量が、プロセスツールによって採用されるプロセスによって必要とされるものより日常的に高いことも意味する。これは、不活性ガスの消費量に起因して、プロセスツールの操業コストを増加させる。これはまた、通気システムおよび/または排気除害システムなどのある特定のプロセスツールアクセサリが、別の方法で可能なものよりも大きいことを必要とする。
【0004】
不活性ガスに関連付けられるコストを制限するための1つの取り組みは、プロセスガス供給ラインにおいて流れ制限器または流量ガバナーを採用することである。流れ制限器および流量ガバナーは、プロセスガス弁の流量定格より小さく、かつプロセスツールによって必要とされるプロセスフローより大きくなるようにサイズ設定される時に、プロセスツールへの供給源側(例えば、プロセスガスの屋内供給またはバルク供給)からのプロセスガス流れを制限するために採用されてもよい。しかしながら、プロセスツールの不活性ガス要件を制限する上で効果的である一方で、流れ制限器および流量ガバナーは、典型的に、プロセスツールによって必要とされるプロセスガス流れに対して大きすぎる。その結果、プロセスツールへと提供される不活性ガスの流量は、依然としてプロセスツールによって別途必要とされるものより高く、プロセスツールの操業コストは、不活性ガスの要件に起因して、別途必要とされるものより高い。
【0005】
こうしたシステムおよび方法は、概して、その意図される目的のために受け入れられてきた。しかしながら、改善されたガスシステム、ガスシステムを有する半導体処理システム、および半導体処理システムにおけるプロセスガス流れを制御する方法に対するニーズが依然として存在する。本開示は、このニーズに対する解決策を提供する。
【発明の概要】
【0006】
ガスシステムが提供される。ガスシステムは、エンクロージャと、プロセスガス計量弁と、遮断弁と、フロースイッチとを含む。プロセスガス計量弁は、エンクロージャ内に配置され、またプロセスガスを半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すように構成される。遮断弁は、プロセスガス計量弁に接続され、またプロセスガス計量弁をプロセスガス供給源から流体的に分離するように構成される。フロースイッチは、遮断弁に動作可能に接続され、またフロースイッチを横断するガスの流れに従って、遮断弁を使用して半導体処理システムのプロセスチャンバへのプロセスガスの流れを停止するように構成される。
【0007】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、遮断弁およびフロースイッチのうちの少なくとも1つがエンクロージャの外側に配置されることを含んでもよい。
【0008】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチが遮断弁およびプロセスガス計量弁へと流体連結されることを含んでもよい。
【0009】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチが遮断弁から流体的に分離されることを含んでもよい。
【0010】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチが、遮断トリガを有することと、プロセスガス計量弁が流量定格を有することと、フロースイッチの遮断トリガがプロセスガス計量弁の流量定格より小さいことと、を含んでもよい。
【0011】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチを遮断弁へと接続するリレーを含んでもよい。
【0012】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチを遮断弁へと接続するコントローラを含んでもよい。
【0013】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチが、遮断弁に接続されたプロセスガスフロースイッチであることと、ガスシステムが、プロセスガスフロースイッチに接続されたプロセスガス供給源およびプロセスガス計量弁に接続されたプロセスチャンバをさらに含むことと、を含んでもよい。プロセスガスフロースイッチは、プロセスガス供給源をプロセスチャンバへと流体連結してもよい。
【0014】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、プロセスガス供給源がシリコン含有ガスを含むことを含んでもよい。
【0015】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、プロセスガス供給源が第一のプロセスガス供給源であることと、プロセスガスフロースイッチが第一のプロセスガスフロースイッチであることと、遮断弁が第一の遮断弁であることと、を含んでもよい。ガスシステムは、第二のプロセスガス供給源と、第二のプロセスガス供給源に接続された第二のプロセスガスフロースイッチと、第二のプロセスガスフロースイッチに接続された第二の遮断弁と、をさらに含んでもよい。第二の遮断弁は、第二のプロセスガス供給源をプロセスチャンバへと流体連結してもよい。第二のプロセスガスフロースイッチは、第二の遮断弁へと動作可能に接続されてもよい。
【0016】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フォアラインと、真空ポンプと、不活性ガスフロースイッチと、不活性ガス供給源と、を含んでもよい。フォアラインは、プロセスチャンバに接続されてもよく、真空ポンプは、フォアラインに接続されてもよく、また不活性ガスフロースイッチは、真空ポンプに接続されてもよい。不活性ガス供給源は、不活性ガスフロースイッチに接続されてもよく、またそれを通して真空ポンプに流体連結されてもよく、また不活性ガスフロースイッチは、遮断弁に動作可能に接続されてもよい。
【0017】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチが不活性ガスフロースイッチであり、またガスシステムが、遮断弁に接続されたプロセスガス供給源と、プロセスガス計量弁に接続され、かつそれを通してプロセスガス供給源へと流体連結されたプロセスチャンバと、プロセスチャンバに接続された真空ポンプと、不活性ガスフロースイッチに接続され、かつそれを通して真空ポンプに流体連結された不活性ガス供給源と、をさらに含むことを含んでもよい。
【0018】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、不活性ガスフロースイッチが、不活性ガス遮断トリガを有し、また不活性ガスフロースイッチを横断し、かつ真空ポンプへの不活性ガスの流れが不活性ガス遮断トリガより小さい時に、遮断弁を閉鎖するように構成されることを含んでもよい。
【0019】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチがプロセスガスフロースイッチであること、およびガスシステムが、プロセスガス計量弁に流体連結されたフォアラインと、フォアラインに接続された真空ポンプと、真空ポンプに、そしてそれを通してフォアラインに流体連結された不活性ガスフロースイッチとをさらに含むことを含んでもよい。不活性ガススイッチは、遮断弁へと動作可能に接続されてもよい。
【0020】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、不活性ガスフロースイッチが不活性ガス遮断トリガを有することと、不活性ガスフロースイッチを横断する不活性ガスの流れが、不活性ガス遮断トリガより小さい時に、不活性ガスフロースイッチが遮断弁を閉鎖するように構成されることと、を含んでもよい。
【0021】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、不活性ガスフロースイッチが第一の不活性ガスフロースイッチであることと、ガスシステムが排気導管および第二の不活性ガスフロースイッチをさらに含むことと、を含んでもよい。排気導管は、真空ポンプに接続されてもよい。第二の不活性ガスフロースイッチは、排気導管に、そしてそれを通して真空ポンプに流体連結されてもよい。第二の不活性ガスフロースイッチは、フロースイッチに動作可能に接続されてもよい。
【0022】
半導体処理システムが提供される。半導体処理システムは、上述のようなガスシステムと、プロセスガス供給源と、プロセスチャンバと、基材支持体とを含む。プロセスガス供給源は、プロセスガスフロースイッチに接続される。プロセスチャンバは、プロセスガス計量弁および遮断弁によってフロースイッチに流体連結される。基材支持体は、プロセスチャンバ内に配置され、そしてプロセスガス供給源によって提供されるプロセスガスを使用して、基材の上への膜の堆積中に、その上に基材を着座させるように構成される。フロースイッチは、プロセスガス遮断トリガを有するプロセスガスフロースイッチであり、プロセスガス計量弁は、流量定格を有し、またプロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガは、プロセスガス計量弁の流量定格より小さい。
【0023】
ガス流制御方法が提供される。方法は、上述のようなガスシステムにおいて、プロセスガスをフロースイッチへと提供することと、プロセスガスの流れをフロースイッチの遮断トリガと比較することと、プロセスガスの流れがフロースイッチの遮断トリガより小さい時、遮断弁を通してプロセスガスをプロセスガス計量弁へと、そして計量弁を通して半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すことを含む。プロセスガスの流れがフロースイッチの遮断トリガより大きい時、遮断弁を通り、かつそれを通って半導体処理システムのプロセスチャンバへのプロセスガスの流れは停止する。
【0024】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、遮断弁を通してプロセスガスを流すことが、プロセスガスを使用して基材の上へと膜を堆積させることをさらに含むことを含んでもよい。
【0025】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、プロセスガスの流れを停止することが、基材の上への膜の堆積を停止することを含むことを含んでもよい。
【0026】
別のガス制御方法が提供される。ガス制御方法は、上述のようなガスシステムにおいて、不活性ガスをフロースイッチへと提供することと、不活性ガスの流れをフロースイッチの遮断トリガと比較することと、不活性ガスの流れがフロースイッチの遮断トリガより大きい時、遮断弁を通してプロセスガスをプロセスガス計量弁へと、そして計量弁を通して半導体処理システムのプロセスチャンバへと流すことを含む。不活性ガスの流れがフロースイッチの遮断トリガより小さい時、遮断弁を通り、かつそれを通って半導体処理システムのプロセスチャンバへのプロセスガスの流れは停止する。
【0027】
上述の特徴のうちの1つ以上に加えて、または別の方法として、さらなる実施例は、フロースイッチが不活性ガスフロースイッチであることと、ガスシステムがプロセスガスフロースイッチをさらに含むことと、方法が、プロセスガスをプロセスガスフロースイッチへと提供し、プロセスガスの流れをプロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガと比較し、そしてプロセスガスの流れがプロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガより小さい時、遮断弁を通してプロセスガスをプロセスガス計量弁へと流すことをさらに含むことと、を含んでもよい。プロセスガスの流れがプロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガより大きい時、遮断弁を通るプロセスガスの流れは停止する。
【0028】
この「発明の概要」は、選択された概念を単純化した形態で導入するために提供されている。これらの概念は、以下の本開示の「発明を実施するための形態」において、さらに詳細に記述される。この「発明の概要」は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図してはおらず、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0029】
本明細書で開示される本発明のこれらおよび他の特徴、態様、ならびに利点は、ある特定の実施形態の図面を参照しながら以下に記述され、これは本発明を例示することを意図しており、本発明を限定することを意図してはいない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、プロセスガス供給源および不活性ガス供給源をプロセスチャンバへと流体連結するガスシステムを示す、本開示による半導体処理システムの概略図である。
【
図2】
図2は、フロースイッチを横断するガスの流れに従ってプロセスチャンバへのプロセスガスの流れを停止するように、ガスシステムの遮断弁に動作可能に接続されたガスシステムのフロースイッチを示す、
図1のガスシステムの概略図である。
【
図3】
図3は、プロセスガスフロースイッチを通してプロセスガス供給源をプロセスチャンバへと流体連結するガスシステムを示す、一実施例による
図1の半導体処理システムの概略図である。
【
図4】
図4は、第一のプロセスガス供給源および第二のプロセスガス供給源を第一のプロセスガスフロースイッチおよび第二のプロセスガスフロースイッチを通してプロセスチャンバへと流体連結するガスシステムを示す、別の実施例による
図1の半導体処理システムの概略図である。
【
図5】
図5は、不活性ガス供給源を、不活性ガスフロースイッチを通して排気源および排気導管へと流体連結するガスシステムを示す、さらなる実施例による
図1の半導体処理システムの概略図である。
【
図6】
図6は、不活性ガス供給源を、第一の不活性ガスフロースイッチおよび第二の不活性ガスフロースイッチを通して排気源および排気導管へと流体連結するガスシステムを示す、別の実施例による
図1の半導体処理システムの概略図である。
【
図7】
図7は、プロセスガスフロースイッチおよび不活性ガスフロースイッチを通してプロセスガス供給源および不活性ガス供給源をプロセスチャンバへと流体連結するガスシステムを示す、さらなる実施例による
図1のガスシステムおよび半導体処理システムの概略図である。
【
図8】
図8は、フロースイッチを横断するガス流を使用してプロセスチャンバへのプロセスガスの流れを停止するための動作を示す、半導体処理システム内のガス流を制御する方法のブロック図である。
【
図9】
図9は、プロセスガスフロースイッチを横断するプロセスガスの流れを使用してプロセスガスのプロセスチャンバへの流れを停止するための動作を示す、半導体処理システム内のガス流を制御する別の方法のブロック図である。
【
図10】
図10は、不活性ガスフロースイッチを横断する不活性ガスの流れを使用してプロセスガスのプロセスチャンバへの流れを停止するための動作を示す、半導体処理システム内のガス流を制御するさらなる方法のブロック図である。
【
図11】
図11は、プロセスガスフロースイッチおよび不活性ガスフロースイッチを横断するプロセスガスおよび不活性ガスの流れを使用してプロセスチャンバへのプロセスガスの流れを停止するための動作を示す、半導体処理システム内のガス流を制御するなおも別の方法のブロック図である。
【
図12】
図12は、キットの要素を示す、本開示による半導体処理システム用ガス制御キットの概略図である。
【0031】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために例示されており、必ずしも実寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の相対サイズは、本開示の例示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素に対して相対的に誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで、同様の参照番号が、本開示の類似の構造特徴または態様を特定する図面を参照する。説明および例示の目的で、かつ限定の目的ではなく、本開示によるガスシステムを有する半導体処理システムの実施例の部分図が
図1に示され、概して参照文字100によって指定される。本開示、またはその態様による、ガスシステム、半導体処理システム、および半導体処理システム内のガス流を制御する方法の他の実施例が、記述されるように、
図2~
図12に提供される。本開示のシステムおよび方法は、半導体処理システムによって必要とされる不活性ガスの質量流れを制限するため、および/または、基材の上への膜の堆積中に潜在的に危険なプロセスガスを採用する半導体処理システムなどの半導体処理システムの安全性を強化するために使用することができるが、本開示は、概して、いかなる特定のタイプの半導体処理システムまたはプロセスガスにも限定されない。
【0033】
図1を参照すると、半導体処理システム100が実施例に従って示される。
図1に示すように、半導体処理システム100は、プロセスチャンバ102およびガスシステム104を含む。半導体処理システム100はまた、プロセスガス供給源106、不活性ガス供給源110、通気源108、および真空源112も含む。半導体処理システム100は、プロセスガス供給源導管114、プロセスガス供給導管116、不活性ガス導管118、通気導管120、フォアライン122、および排気導管124をさらに含む。
【0034】
プロセスチャンバ102は、基材支持体126、注入フランジ128、および排気フランジ130を含む。基材支持体126は、プロセスチャンバ102の内部に配置され、またプロセスガス14を使用する基材10の上への膜12の堆積中に、基材10を支持するように構成される。注入フランジ128は、プロセスガス供給源導管114に接続され、またプロセスチャンバ102の内部に流体連結されて、プロセスガス14をプロセスチャンバ102の内部を通して流す。排気フランジ130は、フォアライン122に接続され、またプロセスチャンバ102の内部に流体連結されて、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16をフォアライン122へと流す。プロセスチャンバ102は、2019年1月1日に発行されたHawkinsらの米国特許第10,167,557号に示され、かつ記述されるようであってもよく、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0035】
ガスシステム104は、プロセスガス供給源導管114に接続され、そしてそれを通してプロセスチャンバ102に流体連結される。ガスシステム104は、プロセスガス供給源導管114に接続され、またそれを通してプロセスガス供給源106にも流体連結される。ガスシステム104は、さらに通気導管120へと、そしてそれを通して通気源108へと流体連結される。ある特定の実施例では、ガスシステム104は、不活性ガス導管118に沿って配置され、そしてそれを通して不活性ガス供給源110と真空源112との両方に流体連結されてもよい。
【0036】
プロセスガス供給源106は、プロセスガス供給源導管114に接続され、そしてそれを通してプロセスチャンバ102に流体連結される。プロセスガス供給源106は、プロセスガス14を、プロセスガス供給源の導管114およびプロセスガス供給導管116を通してプロセスチャンバ102へと提供するように構成されることが企図される。ある特定の実施例では、プロセスガス供給源106は、シリコン含有ガスを含んでもよい。好適なシリコン含有ガスの例としては、シラン(SiH4)、ジクロロシラン(DCS)、およびトリクロロシラン(TCS)が挙げられる。ある特定の実施例によると、プロセスガス供給源106は、ハロゲン化物含有ガスを含んでもよい。好適なハロゲン化物の例としては、塩素(Cl)、フッ素(F)、および塩酸(HCl)が挙げられる。また、ある特定の実施例によると、プロセスガス供給源106は、ゲルマニウム含有ガスまたはドーパント含有ガスを含んでもよいことも企図される。好適なゲルマニウム含有ガスの例としては、ゲルマン(GeH4)が挙げられる。好適なドーパントの例としては、ホウ素(B)、ヒ素(Ar)、およびリン(Ph)が挙げられる。
【0037】
通気源108は、通気導管120に接続され、そしてそれを通してガスシステム104に流体連結される。通気源108は、プロセスチャンバ102から流体的に分離され、またガスシステム104の1つ以上のプロセスガス搬送構造に通気を提供するように構成されることが企図される。ある特定の実施例では、通気源108は、ブロワーまたはファン132を含んでもよい。ブロワーまたはファン132は、ガスシステム104を通して通気ガス28を引き出すように配置されてもよい。ブロワーまたはファン132はまた、半導体処理システム100の配置に対して好適なように、ガスシステム104を通して通気ガス28を駆動するように配置されてもよい。
【0038】
不活性ガス供給源110は、不活性ガス導管118に接続され、そしてそれを通して真空源112に流体連結される。ある特定の実施例では、不活性ガス供給源110は、ガスシステム104によって真空源112に流体連結されてもよい。ある特定の実施例によると、不活性ガス供給源110は、ガスシステム104から流体的に分離されてもよい。不活性ガス供給源110は、不活性ガス20を含むことが企図される。ある特定の実施例では、不活性ガス20は、高純度窒素(HPN)などの窒素(N2)を含んでもよい。ある特定の実施例によると、不活性ガス20は、希ガスを含んでもよい。好適な希ガスの例としては、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、クリプトン(Kr)、およびそれらの混合物も挙げられる。
【0039】
真空源112は、フォアライン122に接続され、そしてそれを通してプロセスチャンバ102に流体連結される。真空源112はまた、不活性ガス導管118にも接続され、そしてそれを通して不活性ガス供給源110に流体連結される。真空源112は、排気導管124にさらに接続され、そしてそれを通して外部環境22に流体連結される。ある特定の実施例では、真空源112は、スクラバおよび/または窒素酸化物除害装置などの除害装置134を通して外部環境22に流体連結されてもよい。ある特定の実施例によると、排気導管124はまた、不活性ガス導管118にも接続されてもよく、これにより不活性ガス供給源110は真空源112と排気導管124との両方に接続される。ある特定の実施例によると、真空源112は、膜12の基材10の上への堆積中に、プロセスチャンバ102内に所定の堆積圧力を維持するように構成された真空源112を含んでもよいことが企図される。
【0040】
基材10の上への膜12の堆積中に、基材10はプロセスチャンバ102内に支持され、また基材支持体126上に支持され、不活性ガス供給源110は不活性ガス20を真空源112へと提供し、またプロセスガス供給源106はプロセスガス14をプロセスチャンバ102へと提供する。プロセスチャンバ102は、プロセスガス14を、膜12を基材10の上へと堆積させるために選択した所定の流量(例えば、質量流量または体積流量)で基材10に全体にわたって流し、そしてその後、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16をフォアライン122へと発する。フォアライン122は、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を真空源112へと流し、この真空源112は、不活性ガス供給源110から受容した不活性ガス20を、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16と混合して、排気ガス18を形成する。この点で、不活性ガス20は、例えば、毒性および/または濃度を燃焼のために必要とされる濃度以下に低減することによって、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16に関連付けられた危険を制限(または除去)し、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を排気導管124への連通に対して安全にする。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を安全な状態するために必要とされる不活性ガス20の流量は、プロセスチャンバ102に提供される可能性があるプロセスガス14の最大流量を考慮して選択される。典型的には、不活性ガス20の流量は、基材10の上への膜12の堆積中にプロセスチャンバ102に通常提供されるプロセスガス14のより小さい流量ではなく、プロセスガス計量弁138(
図2に示す)の流量定格136(
図2に示す)および/またはプロセスガス供給源導管114に沿って配置された開口プレート140(
図2に示す)に対応する。万が一、プロセスガス計量弁138が全開位置に移動する(または固定される)場合でも、排気ガス18が安全にされることを確保するためである。これも本開示の点から見て当業者によって理解され得るように、これは概して、不活性ガス20の真空源112への流量が、膜12の基材10の上への堆積中にプロセスチャンバ102によって必要とされる流量より大きいことを意味する。これも当業者によって理解されるように、これは、半導体処理システム100の操業コストを、別の方法で必要なものより高くし、かつ/または通気源108および/もしくは除害装置134などの半導体処理システム100のある特定の要素を別の方法で必要とされるものよりも大きなものにさせる。半導体処理システム100のこうした操業コストを制限し、かつ/または半導体処理システム100の安全性を強化するために、ガスシステム104は、フロースイッチ142を含む。
【0041】
図2を参照すると、ガスシステム104が示されている。ガスシステム104は、プロセスガス計量弁138、フロースイッチ142、エンクロージャ144、および遮断弁146を含む。プロセスガス計量弁138は、エンクロージャ144内に配置され、またプロセスガス14を半導体処理システム100(
図1に示す)のプロセスチャンバ102(
図1に示す)へと流すように構成される。遮断弁146は、プロセスガス計量弁138に接続され、またプロセスガス計量弁138をプロセスガス供給源106(
図1に示す)から流体的に分離するように構成される。フロースイッチ142は、遮断弁146に動作可能に接続され、またフロースイッチ142を横断するガス(プロセスガス14または不活性ガス20(
図1に示す))の流れに従って、遮断弁146を使用して半導体処理システム100のプロセスチャンバ102へのプロセスガス14の流れを停止するように構成される。
【0042】
ある特定の実施例では、エンクロージャ144は、エンクロージャ144の内部が通気源108に流体連結されるように、通気導管120(
図1に示す)に接続されてもよい。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、通気源108への流体連結は、通気源108が、エンクロージャ144の内部に配置されたガス搬送構造(例えば、プロセスガス計量弁138)を通気することを可能にする。この点で、通気源108は、エンクロージャ144の内部を通して通気ガス28(
図1に示す)を駆動してもよい(または引き出してもよい)。ある特定の実施例では、エンクロージャ144は、ガスキャビネット構造を含んでもよい。好適なガスキャビネット構造の例としては、CVD Equipment Corporation(米国ニューヨーク州セントラル・アイスリップ)から入手可能であるFirstNano(登録商標)ガスキャビネットが挙げられる。
【0043】
プロセスガス計量弁138は、プロセスガス供給導管116に接続され、またプロセスチャンバ102(
図1に示す)をプロセスガス供給源106(
図1に示す)に流体連結する。ある特定の実施例では、プロセスガス計量弁138の流量定格136は、プロセスガス計量弁138がプロセスチャンバ102へと流れる場合があるプロセスガス14の最大流量(例えば、質量流量または体積流量)に対応する。プロセスガス計量弁138の流量定格136は、膜12(
図1に示す)の基材(
図1に示す)10の上への堆積のために必要とされるプロセスガス14の通常の堆積流量より大きいことが企図される。例えば、流量定格136は、膜12を基材10の上へと堆積させるために用いられるプロセスの公称堆積流量の2~5倍、または公称堆積流量の1.5~10倍、または公称堆積流量の1.25~20倍の間であってさえもよい。
【0044】
ある特定の実施例では、プロセスガス計量弁138は、質量流れコントローラ(MFC)148を含んでもよい。こうした実施例では、MFC 148は、質量流れメーター(MFM)150およびサーボ制御弁152を含んでもよい。サーボ制御弁152は、MFM 150をプロセスガス供給導管116へと流体連結し、かつプロセスガス14(
図1に示す)のプロセスチャンバ102(
図1に示す)への質量流れを変化させるように配置されてもよい。MFM 150は次に、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流量をモニターするためにサーボ制御弁152をプロセスチャンバ102に流体連結し、膜12(基材10)の基材10の上への堆積中に流量を所定の堆積流量と比較し、そしてプロセスガス14の流量を所定の堆積流量へと駆動してもよい(
図1に示す)。好適なMFC装置の例としては、Omega Engineering, Inc.(米国コネチカット州ノーウォーク)から入手可能なMFC装置、FMA-LP2600Aが挙げられる。好適なMFM装置の例としては、Omega Engineering, Inc.(米国コネチカット州ノーウォーク)から入手可能なMFM装置、FMC-5501LAが挙げられる。プロセスガス計量弁138の特定の配置が
図2に示されるが、他のタイプのプロセスガス計量弁、例えば、手動弁および異なる方法で作動される弁が使用されてもよく、また本開示の範囲内にとどまることが理解され、認識されるべきである。
【0045】
遮断弁146は、プロセスガス供給源106(
図1に示す)とプロセスガス計量弁138との間の選択的な流体連通を提供するように構成される。この点で、遮断弁146は、プロセスガス供給源導管114に接続され、そしてそれを通してプロセスガス供給源106に流体連結されてもよい。さらなる点で、遮断弁146が、通常開放配置を有し、遮断弁146はそれによってプロセスガス供給源106をプロセスガス計量弁138に流体連結することが企図される。ある特定の実施例では、遮断弁146は、エンクロージャ144内に配置されてもよい。ある特定の実施例によると、遮断弁146は、エンクロージャ144の外側に配置されてもよい。ある特定の実施例によると、遮断弁146は、プロセスチャンバ102(
図1に示す)によって採用される堆積プロセスに従ってフロースイッチ142ともに遮断弁146のキットを作るために、ハウジング154(例えば、施設ハウジング)内に配置されてもよいことも企図される。好適な遮断弁の例としては、Parker-Hannifin Corporation(米国オハイオ州クリーブランド)から入手可能な930シリーズ超高純度弁が挙げられる。
【0046】
フロースイッチ142は、フロースイッチ142を通るガスの流量に従って、プロセスガス14のプロセスチャンバ102(
図1に示す)への流れを制御するために、ガス供給源に流体連結される。この点で、フロースイッチ142は、フロースイッチ142がフロースイッチ142を横断するガスの流量を遮断トリガ156と比較するように構成され、またフロースイッチ142が、フロースイッチ142を横断するガスの流量(例えば、質量流量または体積流量)の遮断トリガ156と比較に基づいて、遮断信号158を提供するようにさらに構成される、遮断トリガ156を有することが企図される。フロースイッチ142と遮断弁146との動作的関連は、フロースイッチ142が遮断信号158を提供する時に遮断弁146が閉鎖するようなものであることがさらに企図される。好適なフロースイッチの例としては、Precision Sensors Corporation(米国コネチカット州ミルフォード)から入手可能なV8Fシリーズフロースイッチが挙げられる。
【0047】
ある特定の実施例では、フロースイッチ142は、プロセスガス供給源106(
図1に示す)に流体連結されてもよく、そしてフロースイッチ142を横断するプロセスガス14の流れが遮断トリガ156より大きい時に、遮断トリガ156を提供するように構成されてもよい。ある特定の実施例によると、遮断トリガ156は、プロセスガス計量弁138の流量定格136より小さくてもよい。有利なことに、フロースイッチ142の遮断トリガ156がプロセスガス計量弁138の流量定格136より小さいガスシステム104の実施例は、半導体処理システム100によって必要とされる不活性ガス20の流量を制限する場合があり、これに釣り合って半導体処理システム100の動作に関連付けられたコストを制限する場合がある。半導体処理システム100によって必要とされる不活性ガス20の流量を制限することは、例えば、必要とされる通気および/または除害を制限し、通気源108(
図1に示す)および/または除害装置134(
図1に示す)に関連付けられるコストを制限することによって、半導体処理システム100のコストも低減する場合がある。ある特定の実施例によると、フロースイッチ142は、不活性ガス供給源110(
図1に示す)に流体連結されてもよく、そして、不活性ガス20の流れが遮断トリガ156より小さい、遮断トリガ156を提供するように構成されてもよい。有利なことに、こうした実施例では、フロースイッチ142は、万が一不活性ガス20の流量が、プロセスチャンバ102によって発せられる残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の流れを不活性化するために必要とされるより少ない場合に、遮断弁146を閉鎖することによって、半導体処理システム100の安全性を強化する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、これは、万が一不活性ガス20の真空源112への流れが中断された場合に、プロセスガス14をプロセスチャンバ102へと流し続ける可能性を低減(または除去)する。
【0048】
ある特定の実施例によると、ガスシステム104は、リレー160を含んでもよい。こうした実施例では、リレー160は、フロースイッチ142を遮断弁146へと動作可能に接続してもよい。リレー160は、フロースイッチ142が遮断信号158を提供する時に、遮断弁146を閉鎖するように構成されてもよい。リレー160は、例えば、エンクロージャ144の内部の同一場所に配置されてもよい。リレー160は、エンクロージャ144の外側に配置されてもよい。リレー160が、ハウジング154内に配置されてもよいことも企図される。有利なことに、リレー160の採用は、2つ以上のフロースイッチを採用するガスシステム104の実施例におけるガス流をモニターする複数のフロースイッチのうちのいずれか1つに応答して、遮断弁146の閉鎖を可能にする。例えば、フロースイッチ142は、フロースイッチ142を横断するガスの流量と遮断トリガ156の比較に基づいて、0ボルトに降下する24ボルトDC出力を提供し、リレー160に印加された24ボルトDC出力のうちの1つ(または1つ以上)が0ボルトに降下した時、リレー160が遮断弁146を閉鎖するように配置されてもよい。好適なリレーの実施例としては、オムロン株式会社(日本国、京都)から入手可能なG9SA安全リレーユニットが挙げられる。
【0049】
また、ある特定の実施例によると、ガスシステム104は、コントローラ162を含んでもよいことも企図される。コントローラ162は、フロースイッチ142を遮断弁146に動作可能に接続してもよく、またフロースイッチ142が遮断信号158を提供する時に、遮断弁146を閉鎖するように構成されてもよい。ある特定の実施例では、コントローラ162は、エンクロージャ144の内部に配置されてもよい。ある特定の実施例によると、コントローラ162は、エンクロージャ144の外側に配置されてもよい。また、ある特定の実施例によると、コントローラ162が、ハウジング154内に配置されてもよいことも企図される。有利なことに、コントローラ162の採用は、非限定的な例としてのフロースイッチ出力電圧のモニターなどの、オペレーター警報および/またはログ記録などの遮断弁146の閉鎖に関連して、ガスシステム104が追加的な機能を提供することを可能にする。好適なコントローラの実施例としては、Beckhoff Automation Company(ドイツ国フェルル)から入手可能なEK1960 Twinsafe安全コントローラが挙げられる。
【0050】
図3を参照すると、ガスシステム204を含む実施例に従って半導体処理システム100が示される。ガスシステム204は、ガスシステム104(
図1に示す)と同様であり、また追加的にプロセスガスフロースイッチ242を含む。プロセスガスフロースイッチ242は、プロセスガス遮断トリガ256を有し、プロセスガス供給源106に接続され、またプロセスガス供給源106を遮断弁146に流体連結する。プロセスガスフロースイッチ242は、プロセスガスフロースイッチ242を通るプロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ256より大きい時、例えば、プロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ256を上回って上昇する時、プロセスガス遮断信号258が、プロセスガス遮断トリガ256より大きいプロセスガス流量において遮断弁146の閉鎖を促す時、プロセスガスフロースイッチ242がプロセスガス遮断信号258を提供するように構成されることが企図される。
【0051】
基材10の上への膜12の堆積中、プロセスガス供給源106は、プロセスガスフロースイッチ242へとプロセスガス14を提供し、通気源108は、エンクロージャ144の内部を通気ガス28で通気し、そして不活性ガス供給源110は不活性ガス20を真空源112に提供する。プロセスガス14がプロセスガスフロースイッチ242を横断する際に、プロセスガスフロースイッチ242は、プロセスガス14の流量をプロセスガス遮断トリガ256と比較する。プロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ256より小さい時、遮断弁146は開放したままであり、そしてプロセスガス14は、遮断弁146およびプロセスガス計量弁138を通してプロセスチャンバ102へと流れる。プロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ256より大きい場合、プロセスガスフロースイッチ242は、プロセスガス遮断信号258を提供する。プロセスガス遮断信号258は、存在する場合、遮断弁146を閉鎖させる。遮断弁146の閉鎖は、次にプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止させ、プロセスチャンバ102からの残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の発出を停止する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、これは、プロセスガスフロースイッチ242のプロセスガス遮断トリガ256とプロセスガス計量弁138の流量定格136との間の差異に従って、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の真空ポンプへの流量を制限する場合がある。
【0052】
有利なことに、プロセスガスフロースイッチ242は、プロセスガス遮断トリガ256とプロセスガス計量弁138の流量定格136との間の差と釣り合って、プロセスチャンバ102によって必要とされる不活性ガス20の流量を減少させてもよい。ある特定の実施例では、プロセスガス遮断トリガ256は、プロセスガス計量弁138の流量定格136より小さい場合がある。例えば、プロセスガス遮断トリガ256は、流量定格136の約10%~約90%、または流量定格136の約30%~約80%、または流量定格136の約50%~約70%であってもよい。プロセスガスフロースイッチ242のプロセスガス遮断トリガ256を、プロセスガス計量弁138の流量定格136より小さくなるようにサイズ設定することは、プロセスガスフロースイッチ242とプロセスガス遮断トリガ256との協働に起因して、プロセスチャンバ102によって必要とされる不活性ガス20の流量を、プロセスガス計量弁138の流量定格136よりも小さくすることを可能にし、不活性ガスの消費量を制限し、かつ半導体処理システム100の操業コストを低減する。プロセスガスフロースイッチ242と遮断弁146との協働はまた、例えば、プロセスレシピがプロセスガス計量弁138を全開位置へと駆動する場合などに、膜12を基材10の上へと堆積させるために必要とされる流量を超える流量でプロセスガス14がプロセスチャンバ102へと流れるのを防止することによって、半導体処理システム100の安全性も強化する場合がある。また、プロセスガスフロースイッチ242と遮断弁146との協働は、エンクロージャ144を通気するために必要とされる通気ガス28の流量および/または除害装置134の容量も制限する場合がある。
【0053】
図4を参照すると、ガスシステム304を含む実施例に従って半導体処理システム100が示される。ガスシステム304は、ガスシステム104(
図1に示す)と同様であり、そして追加的に第一のプロセスガスフロースイッチ342、第二のプロセスガスフロースイッチ360、第一の遮断弁346、および第二の遮断弁362を含む。第一のプロセスガスフロースイッチ342および第一の遮断弁346は、第一のプロセスガス供給源306を第一のプロセスガス計量弁338を通してプロセスチャンバ102に流体連結する。第二のプロセスガスフロースイッチ360および第二の遮断弁362は、第二のプロセスガス供給源364を第二のプロセスガス計量弁366を通してプロセスチャンバ102に流体連結する。
【0054】
第一のプロセスガスフロースイッチ342が、第一のプロセスガス遮断トリガ356を有することが企図される。第一のプロセスガスフロースイッチ342を横断する第一のプロセスガス14の流量が第一のプロセスガス遮断トリガ356より大きい時に、第一のプロセスガスフロースイッチ342が、第一のプロセスガス遮断信号358を提供するように構成されることも企図される。第二のプロセスガスフロースイッチ360が、第二のプロセスガス遮断トリガ368を有し、また第二のプロセスガス24の流量が第二のプロセスガス遮断トリガ368より大きい時に、第二のプロセスガス遮断信号370を提供するように構成されることがさらに企図される。2つのプロセスガス供給源および関連付けられたフロースイッチが例示された実施例に示されるが、ガスシステム304の例は、3つ以上のプロセスガスフロースイッチおよび関連付けられた遮断弁を有してもよく、また本開示の範囲内にとどまることが理解され、認識されるべきである。
【0055】
基材10の上への膜12の堆積中に、第一のプロセスガス供給源306は、第一のプロセスガス14を第一のプロセスガスフロースイッチ342へと提供し、また第二のプロセスガス供給源364は、第二のプロセスガス24を第二のプロセスガスフロースイッチ360へと提供する。第一のプロセスガス14が第一のプロセスガスフロースイッチ342を横断する際に、第一のプロセスガスフロースイッチ342は、第一のプロセスガス14の流量を第一のプロセスガス遮断トリガ356と比較する。第一のプロセスガス14の流量が第一のプロセスガス遮断トリガ356より小さい時、第一の遮断弁346は開放したままであり、そして第一のプロセスガス14は、第一の遮断弁346および第一のプロセスガス計量弁338を通してプロセスチャンバ102へと流れる。同様に、第二のプロセスガスが第二のプロセスガスフロースイッチ360を横断する際、第二のプロセスガスフロースイッチ360は、第二のプロセスガス24の流量を第二のプロセスガス遮断トリガ368と比較し、そして第二のプロセスガス24の流量が第二のプロセスガス遮断トリガ368より小さい時、第二の遮断弁362は開放したままになる場合がある。
【0056】
第一のプロセスガス14の流量が第一のプロセスガス遮断トリガ356より大きい場合、第一のプロセスガスフロースイッチ342は、第一のプロセスガス遮断信号358を提供する。第一のプロセスガス遮断信号358は、存在する場合、少なくとも第一の遮断弁346を閉鎖させる。第一の遮断弁346の閉鎖は、次に、第一のプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止させ、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16のプロセスチャンバ102から真空源112への発出はその後停止する。ある特定の実施例では、第一のプロセスガス遮断信号358はまた、第二の遮断弁362も閉鎖させる場合があり、第二のプロセスガス24に関連付けられた残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16のプロセスチャンバ102からの発出も停止させる場合がある。
【0057】
同様に、第二のプロセスガス24の流量が第二のプロセスガス遮断トリガ368より大きい時、第二のプロセスガスフロースイッチ360は、第二のプロセスガス遮断信号370を提供する。第二のプロセスガス遮断信号370は、存在する場合、少なくとも第二の遮断弁362を閉鎖させる。第二の遮断弁362の閉鎖は、次に、第二のプロセスガス24のプロセスチャンバ102への流れを停止させ、第二のプロセスガス24に関連付けられた残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16のプロセスチャンバ102からの発出はその後停止する。ある特定の実施例では、第二のプロセスガス遮断信号370はまた、第二の遮断弁362も閉鎖させる場合があり、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16のプロセスチャンバ102からの発出も停止させる場合がある。
【0058】
有利なことに、上記のように、第一のプロセスガスフロースイッチ342および第二のプロセスガスフロースイッチ360は、プロセスチャンバ102によって必要とされる不活性ガス20の流量を減少させる場合がある。例えば、第一のプロセスガス遮断トリガ356は、第一のプロセスガス計量弁338の第一の流量定格336より小さくてもよく、また第二のプロセスガス遮断トリガ368は、第二のプロセスガス計量弁366の第二の流量定格372より小さくてもよい。こうしたサイズ設定は、第一のプロセスガス14および/または第二のプロセスガス24のいずれか(もしくは両方)の流量が、プロセスガスの各々によって横断されるフロースイッチの遮断トリガを超える場合、プロセスガスフロースイッチと関連付けられた遮断弁との上述の協働に起因して、プロセスチャンバ102によって必要とされる不活性ガス20の流量を、第一の流量定格336および第二の流量定格372によって別の方法で必要とされる流量より小さくすることを可能にする。プロセスガスフロースイッチと遮断弁との協働はまた、例えば、いずれかのプロセスガスの流量がそれぞれのフロースイッチの遮断トリガを超える場合に、プロセスチャンバ102への第一のプロセスガス14および第二のプロセスガス24の両方の流れを停止することによって、半導体処理システム100の安全性も強化する場合がある。
【0059】
図5を参照すると、ガスシステム404を含む実施例に従って半導体処理システム100が示される。ガスシステム404は、ガスシステム104(
図1に示す)と同様であり、また追加的に不活性ガスフロースイッチ442を含む。不活性ガスフロースイッチ442は、不活性ガス供給源110に接続され、不活性ガス供給源110を真空源112に流体連結し、また不活性ガスフロースイッチ442を横断する不活性ガス20の流量に従ってプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを制御するように構成される。この点で、不活性ガスフロースイッチ442は、不活性ガス遮断トリガ456を有し、また不活性ガスフロースイッチ442を横断する不活性ガス20の流量が、不活性ガス遮断トリガ456より小さい時、例えば、不活性ガス20の流量が不活性ガス遮断トリガ456を下回って降下する時に、不活性ガス遮断信号458を提供して、遮断弁146の閉鎖を促すように構成される。不活性ガス遮断トリガ456は、膜12の基材10の上への堆積中にプロセスチャンバ102によって発出された残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を不活性化するのに不活性ガス20の流量が不十分な時に、不活性ガスフロースイッチ442が遮断弁146を閉鎖するように選択されることが企図される。
【0060】
膜12の基材10の上への堆積中に、不活性ガス供給源110は、不活性ガス20を真空源112へと提供し、またプロセスガス供給源106は、プロセスガス14を遮断弁146およびプロセスガス計量弁138を通してプロセスチャンバ102へと提供する。プロセスチャンバ102は、次に膜12を基材10の上へと堆積させるためにプロセスガス14を基材10全体にわたって流し、そしてその後、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16をフォアライン122へ、そしてそれを通して真空源112へと発出する。真空源112は、不活性ガス供給源110によって提供される不活性ガス20を残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の中へと導入して、排気ガス18を形成する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の中への不活性ガス20の導入は、そうでなければ残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16に関連付けられる危険を制限する(または除去する)。これも本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、これは、排気導管124を通って排気ガス18を除害装置134へと流すために安全にする。
【0061】
不活性ガス20が不活性ガスフロースイッチ442を横断する際に、不活性ガスフロースイッチ442は、不活性ガス20の流量を不活性ガス遮断トリガ456と比較する。不活性ガス20の流量が不活性ガス遮断トリガ456より大きい場合、不活性ガスフロースイッチ442は何の動作もせず、遮断弁146は開放したままであり、またプロセスガス14は遮断弁146とプロセスガス計量弁138との両方を通してプロセスチャンバ102へと流れる。不活性ガス20の流量が、不活性ガス遮断トリガ456より小さい時、例えば、万が一不活性ガス20の流れが、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を除害装置134へと安全に流すためには不十分である場合、不活性ガスフロースイッチ442は、不活性ガス遮断信号458を提供する。不活性ガス遮断信号458は、存在する場合、遮断弁146を閉鎖させる。遮断弁146の閉鎖は、次にプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れ、およびプロセスチャンバ102からの残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の発出を停止する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、これは、真空源112および/または除害装置134を通して流れる間に、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16に潜在的に関連付けられる危険を制限(または除去)する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、不活性ガスフロースイッチ442と遮断弁146との協働は、半導体処理システム100の安全性をさらに強化する場合がある。
【0062】
図6を参照すると、ガスシステム504を含む実施例に従って半導体処理システム100が示される。ガスシステム504は、ガスシステム104(
図1に示す)と同様であり、また追加的に第一の不活性ガスフロースイッチ542および第二の不活性ガスフロースイッチ564を含む。第一の不活性ガスフロースイッチ542は、不活性ガス供給源110に接続され、不活性ガス供給源110を真空源112に流体連結し、また第一の不活性ガスフロースイッチ542を通り、かつ真空源112への不活性ガス20の第一の部分の流量に従って、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを制御するように構成される。第二の不活性ガスフロースイッチ564もまた、不活性ガス供給源110に接続され、不活性ガス供給源110を排気導管124に流体連結し、そして第二の不活性ガスフロースイッチ564を通り、かつ排気導管124への不活性ガス20の第二の部分の流量に従ってプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを制御するように構成される。
【0063】
第一の不活性ガスフロースイッチ542および第二の不活性ガスフロースイッチ564は、第一の不活性ガス遮断トリガ556および第二の不活性ガス遮断トリガ566を使用して、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを制御することが企図される。この点で、第一の不活性ガスフロースイッチ542は、不活性ガス20の真空源112への第一の部分の流量を、第一の不活性ガス遮断トリガ556と比較し、流量が第一の不活性ガス遮断トリガ556より大きい時は、何の動作もせず、また不活性ガス20の第一の部分の流量が第一の不活性ガス遮断トリガ556より小さい時は、第一の不活性ガス遮断信号558を提供する。さらなる点で、第二の不活性ガスフロースイッチ564は、同様に、不活性ガス20の排気導管124への第二の部分の流量を、第二の不活性ガス遮断トリガ566と比較し、流量が第二の不活性ガス遮断トリガ566より大きい時は、何の動作もせず、また不活性ガス20の第二の部分の流量が第二の不活性ガス遮断トリガ566より小さい時は、第二の不活性ガス遮断信号568を提供する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、第一の不活性ガス遮断信号558および/または第二の不活性ガス遮断信号568の提供は、遮断弁146を閉鎖させる。遮断弁146の閉鎖は、次にプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れ、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の発出をその後停止する。
【0064】
膜12の基材10の上への堆積中に、不活性ガス供給源110は、不活性ガス20の第一の部分および第二の部分をそれぞれ真空源112および排気導管124へと提供し、またプロセスガス供給源106は、プロセスガス14をプロセスチャンバ102へと提供する。プロセスチャンバ102は、膜12を基材10の上へと堆積させるためにプロセスガス14を基材10全体にわたって流し、そしてその後、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16をフォアライン122へと発出する。フォアライン122は、次に残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を真空源112へと流し、この真空源112は、不活性ガス20の第一の部分を、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16へと導入して、真空源112が排気導管124へと提供する排気ガス18を形成する。排気導管124は、不活性ガス20の第二の部分を、例えば、排気導管124に沿って配置されるユニオンにおいて、排気ガス18へと導入し、そしてさらに希釈された排気ガス18を除害装置134へと流す。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、不活性ガス20を第一の部分および第二の部分へと分割することは、真空源112のサイズ設定を制限し、一方で、別の方法で残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16に関連付けられた潜在的な危険を制限する(または除去する)。
【0065】
不活性ガス20の第一の部分が第一の不活性ガスフロースイッチ542を横断する際に、第一の不活性ガスフロースイッチ542は、不活性ガス20の第一の部分の流量を第一の不活性ガス遮断トリガ556と比較する。同時に、不活性ガス20の第二の部分が第二の不活性ガスフロースイッチ564を横断する際に、第二の不活性ガスフロースイッチ564は、不活性ガス20の第二の部分の流量を第二の不活性ガス遮断トリガ566と比較する。不活性ガス20の第一の部分および第二の部分の両方の流量が、第一の不活性ガス遮断トリガ556および第二の不活性ガス遮断トリガ566より大きい時は、第一の不活性ガスフロースイッチ542および第二の不活性ガスフロースイッチ564のいずれによっても何の動作もせず、遮断弁146は開放したままであり、またプロセスガス14は遮断弁146とプロセスガス計量弁138との両方を通してプロセスチャンバ102へと流れる。不活性ガス20の第一の部分および/または第二の部分の流量が、第一の不活性ガス遮断トリガ556および/または第二の不活性ガス遮断トリガ566のそれぞれより小さい時、第一の不活性ガス遮断信号558および/または第二の不活性ガス遮断信号568が、第一の不活性ガスフロースイッチ542および/または第二の不活性ガスフロースイッチ564によって提供される。第一の不活性ガス遮断信号558および第二の不活性ガス遮断信号568のいずれか(または両方)は、存在する場合、遮断弁146を閉鎖させる。遮断弁146の閉鎖は、次にプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止し、プロセスチャンバ102からの残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の発出をその後停止する。上記のように、これは、真空源112および/または排気導管124を通して流れる間に残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16によって別の方法で潜在的に提示される危険を制限(または除去)し、半導体処理システム100の安全性を強化する。
【0066】
図7を参照すると、ガスシステム604を含む実施例に従って半導体処理システム100が示される。ガスシステム604は、ガスシステム104(
図1に示す)と同様であり、また追加的にプロセスガスフロースイッチ642および不活性ガスフロースイッチ664を含む。プロセスガスフロースイッチ642は、プロセスガス供給源106に接続され、遮断弁146およびプロセスガス計量弁138を通して不活性ガス供給源110をプロセスチャンバ102に流体連結し、そしてプロセスガスフロースイッチ642を横断するプロセスガス14の流量に従ってプロセスチャンバ102へのプロセスガス14の流れを制御するように構成される。この点で、プロセスガスフロースイッチ642は、プロセスガス遮断トリガ656を有し、またプロセスガスフロースイッチ642を横断するプロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ656より大きい時に、プロセスガス遮断信号658を提供するように構成される。プロセスガス遮断信号658(存在する場合)は、遮断弁146を閉鎖させ、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止する。プロセスガスフロースイッチ642を横断するプロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ656を超えない場合、プロセスガスフロースイッチ642はプロセスガス遮断信号658を提供せず、そしてプロセスガス14はプロセスチャンバ102へと流れてもよい。
【0067】
不活性ガスフロースイッチ664は、不活性ガス供給源110に接続され、不活性ガス供給源110を真空源112に流体連結し、そして不活性ガスフロースイッチ664を横断する不活性ガス20の流れに従ってプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを制御するように構成される。この点で、不活性ガスフロースイッチ664は、不活性ガス20の流量を不活性ガス遮断トリガ666と比較し、不活性ガス20の流量が不活性ガス遮断トリガ666より大きい時は、何の動作もせず、また不活性ガス20の流量が不活性ガス遮断トリガ666より小さい時は、不活性ガス遮断信号668を提供する。不活性ガス遮断信号668は、存在する場合、遮断弁146を閉鎖させ、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、不活性ガス20の流量が、不活性ガス遮断トリガ666よりも小さい時に、プロセスチャンバ102へのプロセスガス14の流れを停止させることは、万が一不活性ガス供給源110が、不活性ガス20の十分な流れを真空源112および/または排気導管124に提供することができない場合に、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16と別の方法で関連付けられる場合がある危険を制限(または除去)する。
【0068】
膜12の基材10の上への堆積中に、不活性ガス供給源110は、不活性ガスフロースイッチ664を通して不活性ガス20を真空源112へと提供し、またプロセスガス供給源106は、プロセスガス14をプロセスガスフロースイッチ642および遮断弁146を通してプロセスチャンバ102へと提供する。プロセスチャンバ102は、次に、膜12を基材10の上へと堆積させるために、プロセスガス14を基材10全体にわたって流し、そしてその後、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16をフォアライン122へと発する。フォアライン122は、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16を真空源112へと流し、真空源112は次に不活性ガス20を残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16へと導入して、排気ガス18を形成する。本開示の点から見て当業者であれば理解し得るように、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16の中への不活性ガス20の導入は、排気ガス18を除害装置134へと流す前に、別の方法で残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16に関連付けられる危険を制限する(または除去する)。
【0069】
プロセスガス14がプロセスガスフロースイッチ642を横断する際に、プロセスガスフロースイッチ642は、プロセスガス14の流量をプロセスガス遮断トリガ656と比較する。プロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ656より大きい時、プロセスガスフロースイッチ642は、プロセスガス遮断信号658を提供し、プロセスガス遮断信号658は、遮断弁146(存在する場合)を閉鎖し、そしてプロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止する。プロセスガス14の流量がプロセスガス遮断トリガ656より小さい時、プロセスガスフロースイッチ642は何の動作もせず、そしてプロセスガス14の流れは、プロセスチャンバ102へと遮断弁146およびプロセスガス計量弁138を通り続けてもよい。プロセスガスフロースイッチ642のプロセスガス遮断トリガ656は、プロセスガス計量弁138の流量定格136より小さく、半導体処理システム100によって必要とされる不活性ガス20の流量を制限することによって、半導体処理システム100の流量操業コストを制限することが企図される。
【0070】
不活性ガス20が不活性ガスフロースイッチ664を横断する際に、不活性ガスフロースイッチ664は、不活性ガス20の流量を不活性ガス遮断トリガ666と比較する。不活性ガス20の流量が不活性ガス遮断トリガ666より大きい時、不活性ガスフロースイッチ664は何の動作もせず、そしてプロセスチャンバ102へと遮断弁146およびプロセスガス計量弁138を通るプロセスガス14の流れは、継続してもよい。不活性ガス20の流量が、不活性ガス遮断トリガ666より小さい時、例えば、万が一不活性ガス供給源110からの不活性ガス20の流れが中断した場合、不活性ガスフロースイッチ664は、不活性ガス遮断信号668を提供する。不活性ガス遮断信号668(存在する場合)は、遮断弁146を閉鎖させ、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れをその後停止する。上記のように、遮断弁146を閉鎖することは、不活性ガス20の流量が、別の方法で残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16に関連付けられる危険を制限(または除去)するために不十分である場合に、プロセスガス14のプロセスチャンバ102への流れを停止することによって残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16のフォアライン122への、およびそれを通して真空源112への発出を防止し、半導体処理システム100の安全性を強化する。特に、プロセスガスフロースイッチ642および不活性ガスフロースイッチ664と遮断弁146との協働は、半導体処理システムによって必要とされる不活性ガスを低減することによって、操業コストを制限し、半導体処理システム100によって必要とされる通気を制限し、除害装置134へと提供される排気ガス18の流量を制限し、かつ/または半導体処理システム100の安全性を強化する場合がある。
【0071】
図8を参照すると、ガス流制御方法700が示されている。ボックス710で示すように、ガス、例えば、プロセスガス14(
図1に示す)または不活性ガス20(
図1に示す)が、フロースイッチ、例えば、フロースイッチ142(
図2に示す)へと提供される。ボックス720で示すように、フロースイッチは、ガスの流量を、フロースイッチの遮断トリガ、例えば、遮断トリガ156(
図2に示す)と比較する。流量が所定の範囲内にある時、ボックス730、矢印732、およびボックス740で示すように、プロセスガスは、プロセスチャンバ、例えば、プロセスチャンバ102(
図1に示す)へと流れる。ボックス750で示すように、プロセスガスを使用して、膜が、プロセスチャンバ内で支持された基材の上へと、例えば、膜12(
図1に示す)が基材10(
図1に示す)の上へと、堆積される。ボックス760で示すように、膜の基材の上への堆積中にプロセスチャンバによって発出された残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物、例えば、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16(
図1に示す)は、その後、不活性ガス供給源20(
図1に示す)、例えば、不活性ガス供給源110(
図1に示す)によって提供される不活性ガスの流れと混合(不活性化)される。プロセスガスの流量は、矢印762で示すように、フロースイッチを用いて基材の上への膜の堆積中に、反復的に(または連続的に)モニターしてもよい。
【0072】
矢印770およびボックス772で示すように、ガスの流量がプロセスガスのプロセスチャンバへの流れの所定の範囲内にない時、プロセスチャンバへの流れは停止する。ある特定の実施例では、遮断信号、例えば、遮断信号158(
図2に示す)は、ボックス774で示すように、プロセスガスのプロセスチャンバへの流れを停止するために、フロースイッチによって提供されてもよい。ある特定の実施例によると、ボックス780で示すように、プロセスガスの流量が所定の範囲外であるとき、基材の上への膜の堆積は停止してもよい。また、ボックス782で示すように、フロースイッチ、例えば、遮断弁146(
図2に示す)と動作可能に関連付けられた遮断弁の閉鎖によって、膜の基材上への堆積も達成される場合があることも企図される。
【0073】
図9を参照すると、ガス流制御方法800が示されている。ボックス810で示すように、プロセスガス、例えば、プロセスガス14(
図1に示す)は、プロセスガスフロースイッチ、例えば、プロセスガスフロースイッチ242(
図3に示す)へと提供される。ボックス820で示すように、プロセスガスフロースイッチは、プロセスガスの流量を、プロセスガスフロースイッチの遮断トリガ、例えば、プロセスガス遮断トリガ256(
図3に示す)と比較する。プロセスガスの流量が、プロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガより小さい時、プロセスガスは、例えば、ボックス830、矢印832、およびボックス840で示すように、プロセスチャンバ、例えば、プロセスチャンバ102(
図1に示す)に流れる。プロセスチャンバは、ボックス850で示すように、膜が基材の上へと、例えば、膜12(
図1に示す)が基材10(
図1に示す)の上へと堆積されるように、プロセスチャンバ内に支持された基材全体にわたってプロセスガスを流す。残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物、例えば、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16(
図1に示す)は、その後、ボックス860で示すように、不活性ガス供給源によって提供される不活性ガス、例えば、不活性ガス供給源110(
図1に示す)によって提供される不活性ガス20(
図1に示す)の流れと混合(例えば、不活性化)される。プロセスガスのプロセスチャンバへの流量は、矢印862で示すように、プロセスガスフロースイッチを用いて、基材の上への膜の堆積中に、反復的に(または連続的に)モニターされてもよい。
【0074】
プロセスガスの流量がプロセスガス遮断トリガより大きい時、矢印870およびボックス880で示すように、プロセスガスのプロセスチャンバへの流れは、停止する。ある特定の実施例では、プロセスガス遮断信号、例えば、プロセスガス遮断信号258(
図3に示す)は、プロセスガスのプロセスチャンバへの流れを停止するために、プロセスガスフロースイッチによって提供されてもよい。ある特定の実施例によると、ボックス890で示すように、プロセスガスフロースイッチを横断するプロセスガスの流量がプロセスガス遮断トリガより大きい(例えば、上回って上昇する)時、基材の上への膜の堆積は停止してもよい。ある特定の実施例によると、プロセスガスフロースイッチと動作可能に関連付けられた遮断弁、例えば、遮断弁146(
図3に示す)の閉鎖によって、基材の上への膜の堆積が達成される場合があることも企図される。
【0075】
図10を参照すると、ガス流制御方法900が示されている。ボックス910で示すように、不活性ガス、例えば、不活性ガス20(
図1に示す)は、不活性ガスフロースイッチ、例えば、不活性ガスフロースイッチ442(
図5に示す)へと提供される。ボックス920で示すように、不活性ガスフロースイッチは、不活性ガスフロースイッチを横断する不活性ガスの流量を、不活性ガスフロースイッチの不活性ガス遮断トリガ、例えば、不活性ガス遮断トリガ456(
図5に示す)と比較する。不活性ガスの流量が、不活性ガス遮断トリガより大きい時、ボックス930、矢印932、およびボックス940で示すように、プロセスガスはプロセスチャンバへと、例えば、プロセスガス14(
図1に示す)はプロセスチャンバ102(
図1に示す)へと流れる。ボックス950で示すように、プロセスガスを使用して、膜が、プロセスチャンバ内で支持された基材の上へと堆積され、例えば、膜12(
図1に示す)が基材10(
図1に示す)の上へと堆積される。ボックス960で示すように、膜の基材の上への堆積中にプロセスチャンバによって発出された残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物、例えば、残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物16(
図1に示す)は、その後、不活性ガスと混合(不活性化)される。不活性ガスの流量は、矢印962で示すように、プロセスガスがプロセスチャンバへと流れる際、および基材の上へと膜が堆積される際に、プロセスガスフロースイッチを用いて反復的に(または連続的に)モニターされてもよい。
【0076】
不活性ガスの流量が不活性ガス遮断トリガより小さい時、矢印970およびボックス980で示すように、プロセスガスのプロセスチャンバへの流れは停止する。ある特定の実施例では、遮断信号、例えば、不活性ガス遮断信号458(
図5に示す)は、プロセスガスのプロセスチャンバへの流れを停止するために、不活性ガスフロースイッチによって提供されてもよい。ある特定の実施例によると、ボックス990で示すように、不活性ガスの流量が不活性ガス遮断トリガより小さい(例えば、下回って降下する)時、基材の上への膜の堆積は停止してもよい。また、不活性ガスフロースイッチ、例えば、遮断弁146(
図5に示す)と動作可能に関連付けられた遮断弁の閉鎖によって、膜の基材上への堆積が達成される場合があることも企図される。
【0077】
図11を参照すると、ガス流制御方法1000が示されている。ボックス1010および1020で示すように、不活性ガスは不活性ガスフロースイッチへと、例えば、不活性ガス20(
図1に示す)は不活性ガスフロースイッチ664(
図7に示す)へと提供され、またプロセスガスはプロセスガスフロースイッチへと、例えば、プロセスガス14(
図1に示す)はプロセスガスフロースイッチ642(
図7に示す)へと提供される。ボックス1030で示すように、プロセスガスの流量は、プロセスガスフロースイッチのプロセスガス遮断トリガ、例えば、プロセスガス遮断トリガ656(
図7に示す)と比較される。
【0078】
プロセスガスの流量がプロセスガス遮断トリガより小さい時、ボックス1040、矢印1042、およびボックス1050で示すように、不活性ガスの流量は、不活性ガスフロースイッチの不活性ガス遮断トリガ、例えば、不活性ガス遮断トリガ666(
図7に示す)と比較される。不活性ガスの流量が不活性ガス遮断トリガより大きい時、ボックス1060、矢印1062、および基材1070で示すように、プロセスガスは、プロセスチャンバ、例えば、プロセスチャンバ102(
図1に示す)へと流れ、また膜は基材の上へと、例えば、膜12(
図1に示す)は基材10(
図1に示す)の上へと堆積される。残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物は、ボックス1072で示すように、不活性ガスをプロセスチャンバによって発出される残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物の中へと導入することによって、不活性化されてもよい。プロセスガスおよび不活性ガスの流量は、矢印1074で示すように、基材の上への膜の堆積中に、反復的に(または連続的に)モニターされてもよい。
【0079】
プロセスガスの流量がプロセスガス遮断トリガより大きい時、および/または不活性ガスの流量が不活性ガス遮断トリガより小さい時、矢印1080、矢印1082、およびボックス1084、ボックス1086で示すように、プロセスガスのプロセスチャンバへの流れは、停止する。ボックス1090で示すように、プロセスチャンバへのプロセスガスの流れを停止することが、例えば、基材の上への膜の堆積の完了の前に、基材の上への膜の堆積を停止する場合があることが企図される。
【0080】
図12を参照すると、ガス流制御システムガスシステム用キット1100が示されている。キット1100は、プロセスチャンバへのプロセスガスの流れを制御するように構成された遮断弁、例えば、遮断弁146(
図2に示す)と、フロースイッチを横断するガスの流れに従って遮断弁を閉鎖するための遮断弁への動作可能な接続のために構成されたフロースイッチ、例えば、フロースイッチ142(
図2に示す)と、を含む。ある特定の実施例では、キット1100は、エンクロージャの外側の遮断弁およびフロースイッチを収容するように構成されたハウジング、例えば、ハウジング154(
図2に示す)を含んでもよい。ある特定の実施例によると、キット1100は、フロースイッチを遮断弁へと接続するように構成されたリレーおよび/またはコントローラ、例えば、リレー160(
図2に示す)および/またはコントローラ162(
図2に示す)を含んでもよい。フロースイッチは、フロースイッチを横断するプロセスガスまたは不活性ガスに従って、遮断弁を通るプロセスガスの流れを制御するように構成された複数のフロースイッチのうちの1つであってもよいことも企図される。
【0081】
本開示はある特定の実施形態および実施例の文脈で提供されてきたが、本開示は、具体的に記述される実施形態を超えて、本実施形態の他の代替的な実施形態および/または使用および明白な修正ならびにそれらの均等物にまで延長されることを当業者は理解するであろう。加えて、本開示の実施形態のいくつかの変形が示され、かつ詳細に記述されているが、本開示の範囲内にある他の修正は、本開示に基づいて当業者に対して容易に明らかとなるであろう。実施形態の特定の特徴および態様の様々な組み合わせまたは部分組み合わせが作製されてもよく、また依然として本開示の範囲に含まれてもよいこともまた企図される。当然のことながら、開示された実施形態の様々な特徴および態様は、本開示の実施形態の変化するモードを形成するために、互いに組み合わせる、または置き換えることができる。それ故に、本開示の範囲は、上述の特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0082】
本明細書で提供される見出しがある場合、見出しは便宜上のものにすぎず、必ずしも本明細書で開示される装置および方法の範囲または意味に影響を与えない。
【符号の説明】
【0083】
10 基材
12 膜
14 プロセスガス
16 残留プロセスガスおよび/またはプロセスガス産物
18 排気ガス
20 不活性ガス
22 外部環境
24 第二のプロセスガス
28 通気ガス
100 半導体処理システム
102 プロセスチャンバ
104 ガスシステム
106 プロセスガス供給源
108 通気源
110 不活性ガス供給源
112 真空源
114 プロセスガス供給源導管
116 プロセスガス供給導管
118 不活性ガス導管
120 通気導管
122 フォアライン
124 排気導管
126 基材支持体
128 排気フランジ
130 排気フランジ
132 ブロワーまたはファン
134 除害装置
136 流量定格
138 プロセスガス計量弁
140 開口プレート
142 フロースイッチ
144 エンクロージャ
146 遮断弁
148 MFC
150 MFM
152 サーボ制御弁
154 ハウジング
156 遮断トリガ
158 遮断信号
160 リレー
162 コントローラ
204 ガスシステム
242 プロセスガスフロースイッチ
256 プロセスガス遮断トリガ
258 プロセスガス遮断信号
304 ガスシステム
306 第一のプロセスガス供給源
338 第一のプロセスガス計量弁
342 第一のプロセスガスフロースイッチ
346 第一の遮断弁
356 第一のプロセスガス遮断トリガ
358 第一のプロセスガス遮断信号
360 第二のプロセスガスフロースイッチ
362 第二の遮断弁
364 第二のプロセスガス供給源
366 第二のプロセスガス計量弁
368 第二のプロセスガス遮断トリガ
370 第二のプロセスガス遮断信号
404 ガスシステム
442 不活性ガスフロースイッチ
456 不活性ガス遮断トリガ
458 不活性ガス遮断信号
504 ガスシステム
542 第一の不活性ガスフロースイッチ
556 第一の不活性ガス遮断トリガ
558 第一の不活性ガス遮断信号
564 第二の不活性ガスフロースイッチ
566 第二の不活性ガス遮断トリガ
568 第二の不活性ガス遮断信号
604 ガスシステム
642 プロセスガスフロースイッチ
656 プロセスガス遮断トリガ
658 プロセスガス遮断信号
664 不活性ガスフロースイッチ
666 不活性ガス遮断トリガ
668 不活性ガス遮断信号
700 ガス流制御方法
710 ボックス
720 ボックス
730 ボックス
732 矢印
740 ボックス
750 ボックス
760 ボックス
770 矢印
772 ボックス
774 ボックス
780 ボックス
782 ボックス
800 ガス流制御方法
810 ボックス
820 ボックス
830 ボックス
832 矢印
840 ボックス
850 ボックス
860 ボックス
862 矢印
870 矢印
880 ボックス
【外国語明細書】