(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184159
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221206BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091846
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000183646
【氏名又は名称】出光興産株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】521235394
【氏名又は名称】株式会社出光タジマEV
(71)【出願人】
【識別番号】397033814
【氏名又は名称】株式会社タジマモーターコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 総一
(72)【発明者】
【氏名】福地 竹虎
(72)【発明者】
【氏名】阿部 恭士
(72)【発明者】
【氏名】青柳 鎮
(72)【発明者】
【氏名】朝日 洋充
(72)【発明者】
【氏名】市川 武宏
(72)【発明者】
【氏名】上荒磯 祥彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 孝佳
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザニーズに応じた単一又は複数の車両サービスが選択でき、ユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】利用者に車両500及び当該車両500を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理システムは、利用者端末200における操作に応じ、前記利用者の属性及び車両500の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段111と、入力手段111により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段112と、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報を、利用者端末200に表示させる表示制御手段113と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に車両及び当該車両を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理システムにおいて、
利用者端末における操作に応じ、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された車両サービスを示す情報を、前記利用者端末に表示させる表示制御手段と、を備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記車両及び前記車両サービスを提供する事業者において操作可能な事業者端末における操作に応じ、前記選択手段により選択された車両サービスに対し所定の車両サービスを追加又は削除した情報を前記利用者端末に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記車両サービスに関する定量情報を算出する算出手段を備え、
前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された定量情報を前記利用者端末に表示させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記車両には電気自動車が含まれ、
前記車両サービスには、前記電気自動車の電力を所定の受渡先に受け渡す電力受渡サービスが含まれ、
前記算出手段は、前記電力受渡サービスを利用した場合の前記電力の対価に関する定量情報を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記車両には着脱可能且つ可搬型の蓄電池を備えた電気自動車が含まれ、
前記車両サービスには、前記蓄電池を車両と分けて提供する蓄電池提供サービスが含まれ、
前記算出手段は、前記蓄電池提供サービスを利用した場合の前記蓄電池の料金に関する定量情報を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記車両サービスには、前記車両に広告を表示する広告サービスが含まれ、
前記算出手段は、前記広告サービスを利用した場合の広告料に関する定量情報を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記車両サービスには、前記車両に関する情報の発信を行う情報発信サービスが含まれ、
前記算出手段は、前記情報の発信に関する定量情報を算出し、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項8】
利用者に車両及び当該車両を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理方法において、
前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力するステップと、
前記入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択するステップと、
前記選択された車両サービスを表示するステップと、を有する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
利用者に車両及び当該車両を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理装置において、
利用者端末における操作に応じ、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された車両サービスを、前記利用者端末において表示させる表示制御手段と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータに、
利用者端末における操作に応じ、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された車両サービスを、前記利用者端末において表示させる表示制御手段と、を実行させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車などの車両及び当該車両を用いた車両サービスを利用者に提供するための情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両を用いた様々な車両サービスが知られている。
例えば、特許文献1には、自動車の外装部等に設けたモニタ表示部に広告を表示することや、その表示時間や表示回数に応じて車両の利用料金の割引きなど特典を付与するサービスが記載されている。
特許文献2には、自動車の位置を取得する位置取得部を備え、自動車の位置が店舗周辺エリアである場合に店舗広告を広告することや広告手数料に基づいて自動車の利用料金を割り引くサービスが記載されている。
特許文献3には、太陽光パネルにより発電された電力を蓄電設備に蓄電し、これを車両に供給することや、所定の場合に利用料金を安く算出することが記載されている。
特許文献4には、超小型モビリティなどの外部の装置に対して電力供給を行うことが記載されている。
特許文献5には、電気自動車等に搭載されるバッテリパックをバッテリステーションにて貸し出すサービスが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-148982号公報
【特許文献2】特開2018-36777号公報
【特許文献3】特開2017-162370号公報
【特許文献4】特開2020-86531号公報
【特許文献5】特開2017-091425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの特許文献に開示されている各種車両サービスを統合して提供する仕組みは存在しなかった。
このため、ユーザニーズに応じた単一又は複数の車両サービスが選択できず、ユーザにとって利便性に欠くものとなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題に鑑み、本発明の一態様に係る情報処理システムは、利用者に車両及び当該車両を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理システムであって、利用者端末における操作に応じ、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段と、前記選択手段により選択された車両サービスを示す情報を、前記利用者端末に表示させる表示制御手段と、を備える。
【0006】
また、本発明の他の一態様に係る情報処理方法は、利用者に車両及び当該車両を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理方法であって、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力するステップと、前記入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択するステップと、前記選択された車両サービスを表示するステップと、を有する。
【0007】
また、本発明の他の一態様に係る情報処理装置は、利用者に車両及び当該車両を用いた一以上の車両サービスを提供するための情報処理装置であって、利用者端末における操作に応じ、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段と、前記選択手段により選択された車両サービスを、前記利用者端末において表示させる表示制御手段と、を備える。
【0008】
また、本発明の他の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、利用者端末における操作に応じ、前記利用者の属性及び前記車両の利用態様を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された情報に基づいて一以上の車両サービスを前記車両サービスの中から選択する選択手段と、前記選択手段により選択された車両サービスを、前記利用者端末において表示させる表示制御手段と、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザニーズに応じた単一又は複数の車両サービスが選択でき、ユーザの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。
【
図5】管理事業者端末のハードウェア構成図である。
【
図8】バッテリーシェアサービスにおける各料金プランを示す図である。
【
図11】会員データベースに記録されているデータの例図である。
【
図12】車両データベースに記録されているデータの例図である。
【
図13】情報処理システムにおける処理方法を示すシーケンスチャートである。
【
図14】(a)は会員メニュー画面の前半の画面の例図であり、(b)は会員メニュー画面の後半の画面の例図である。
【
図15】車両提供可否判定における判定方法を示すフローチャートである。
【
図16】(a)は管理画面のトップ画面の例図であり、(b)は管理画面の詳細画面の例図である。
【
図17】(a)は広告の説明画面の例図であり、(b)はCO2削減の説明画面の例図であり、(c)は定量情報表示画面の例図である。
【
図18】(a)は確認画面の前半の画面の例図であり、(b)は確認画面の後半の画面の例図である。
【
図19】(a)はお勧めオプション表示画面の例図であり、(b)はバッテリーシェアの説明画面の例図であり、(c)は定量情報表示画面の例図である。
【
図20】(a)は会員メニュー画面において確定ボタンが選択されたことを示す図であり、(b)は契約情報画面の例図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の情報処理システム1の実施形態について詳述する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の概要を示す図である。
情報処理システム1は、サーバ100、利用者端末200、事業者端末300、管理事業者端末400と、を備え、これらが連携することで、事業者が保有又は管理する車両500、及び、その車両500を用いた各種車両サービスを利用者に提供するための情報処理を実行する。
利用者端末200は、利用者により操作可能な情報端末である。
事業者端末300は事業者の従事者や管理者等により操作可能な情報端末であり、事業者の施設である事業所に設置されているものとする。このため、「事業者」と「事業所」とは同義である。
管理事業者端末400は、管理事業者の従事者や管理者等により操作可能な情報端末であり、管理事業者の施設に設置されているものとする。
事業者は、主にサービスステーション(SS)と称される事業所において車両500を管理しており、この事業所を介して、管理している車両500を利用者に貸し出す。
事業者(事業所)は、全国各地に存在し、所定の提携関係を有していることを想定しているが、これに限定するものではなく、例えば、事業者(事業所)が1つであってもよい。
管理事業者は、事業者や各事業者を統括的に管理する事業者であり、例えば、特定の車両500のメーカーその他管理会社が想定される。
【0012】
事業者が提供可能な車両500には、ガソリン車などの内燃機関車、電気自動車(Electric Vehicle。以下、EVともいう)などがある。
内燃機関車は、ガソリンなどの燃料を燃焼させその燃焼ガスを用いてエンジンを駆動することにより走行を可能とするガソリン車などの車両500である。
EVは、電気によりモーターを駆動することで走行を可能とする車両500である。
EVは、蓄電池(バッテリー)を備え、充電により蓄電池に蓄電した電力を用いて走行する。
なお、事業者が提供する車両500は内燃機関車やEVに限らず、様々な移動手段(二輪車、ドローンなど)を提供することができる。
【0013】
電気自動車には、軽自動車と同等サイズ以下の超小型EVと呼ばれるものもある。
超小型EVは、乗車定員が4名以下、最高速度60km/h以下、定格出力0.6kw以上、長さ2.5m以下、幅1.3m以下、高さ2.0m以下、最大積載量350kg以下のものが例示される。
また、この超小型EVに備えられる蓄電池は、容量10kWh(1セルタイプ)、充電時間6~8時間であり、満充電状態で約100~120kmの航続距離を実現している。
超小型EVに備えられる蓄電池は、一般的なEVに備えられる蓄電池に比べ小型軽量であることから、利用者が簡単に持ち運べることができ、かつ、利用者が車両500に簡単に着脱できるものを想定している。
なお、事業者から提供される車両500には、GNSS(global navigation satellite system)などの測位手段を備え、その測位機能により走行時の現在位置を案内したり、走行履歴(走行位置及び走行距離の履歴)を記録するカーナビゲーションシステム(以下、カーナビと略称する)が搭載されているものとする。
【0014】
車両500の契約形態としては、「リース」、「サブスクリプション(以下、サブスクと称する。)」、「カーシェアリング(以下、カーシェアと称する。)」、及び「レンタル」がある。
各契約形態は、例えば、契約方式や決済方法(支払方法)などがそれぞれ異なる。
「リース」は、契約期間として半年から10年の中長期の契約が可能であり、決済方法として年毎又は月毎に一定の金額を利用者が支払う方式(定額)を採用している。
「サブスクリプション」は、リースとほぼ同様の中長期契約が可能であり、決済方法として月毎に一定の金額を利用者が支払う方式(定額)を採用している。
「カーシェア」は、契約期間として、短期に加え、例えば15分単位など超短期の契約を可能とし、決済方法として、車両500の返却後、利用期間に応じた金額を一括で支払う方式を採用している。
「レンタル」は、契約期間として、例えば、数日、1日単位、1時間単位など短期の契約を可能とし、決済方法として、車両500の返却後、利用期間に応じた金額を一括で支払う方式を採用している。
車両500の所有権は、基本的には、車両500を管理する各事業者が有することを想定しているが、他の会社(例えば、リース会社)が有する仕組みでもよい。
【0015】
事業者は、車両500の提供(貸出し)だけでなく、オプションとして車両サービスを提供することができる。
オプションである車両サービスには、各種保険サービス、EV向けの充電(電力販売)などのほか、「広告」、「SNS(Social networking service)投稿/閲覧」、「メンテナンス」、「自動運転」、「期間限定パック」、「超小型EV」、「売電」、「CO2削減」、「バッテリーシェア」などがある。
なお、「自動運転」は機能オプション、「超小型EV」は車両オプションであるが、便宜上、車両サービスに含まれるものとする。
【0016】
図2は、サーバ100のハードウェア構成図である。
サーバ100は、プロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、通信装置104と、を備える情報処理装置である。
プロセッサ101は、プログラムを実行することにより、サーバ100の各部を制御し、サーバ100の機能を実現する処理を行う。プロセッサ101には、例えばCPU(Central Processing Unit)が用いられる。
メモリ102は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ101により実行されるプログラムを記憶する。メモリ102には、例えばRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)が用いられる。
ストレージ103は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ101により用いられる各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ103には、例えばHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)が用いられる。
通信装置104は、インターネットなどの通信ネットワーク600に接続され、例えば通信ネットワーク600を介して利用者端末200とデータ通信を行う。
【0017】
図3は、利用者端末200のハードウェア構成図である。
利用者端末200は、利用者が車両500や車両500を用いた各種車両サービスの申込みを行うためなどに使用される情報端末であって、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどを例示することができる。
利用者端末200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、操作装置204と、表示装置205と、通信装置206と、を備える。
プロセッサ201は、プログラムを実行することにより、利用者端末200の各部を制御し、利用者端末200の機能を実現する処理を行う。プロセッサ201には、例えばCPUが用いられる。
メモリ202は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ201により実行されるプログラムを記憶する。メモリ202には、例えばRAM及びROMが用いられる。
ストレージ203は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ201により用いられる各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ203には、例えばフラッシュメモリが用いられる。
操作装置204は、利用者端末200の操作に用いられる。操作装置204は、例えばパーソナルコンピュータにおけるキーボードやマウス、スマートフォンやタブレット端末におけるタッチパネルなどが該当する。
表示装置205は、利用者が車両500や車両サービスの提供を受けるための各種画面を表示する。表示装置205には、例えば液晶ディスプレイが用いられる。表示装置205は、タッチセンサと一体となってタッチパネルとして構成されてもよい。
通信装置206は、通信ネットワーク600に接続され、通信ネットワーク600を介して例えばサーバ100とデータ通信を行う。
【0018】
図4は、事業者端末300のハードウェア構成図である。
事業者端末300は、各事業所に設置されている情報端末であって、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどを例示することができる。
事業者端末300は、プロセッサ301と、メモリ302と、ストレージ303と、操作装置304と、表示装置305と、通信装置306と、を備える。
プロセッサ301は、プログラムを実行することにより、事業者端末300の各部を制御し、事業者端末300の機能を実現する処理を行う。プロセッサ301には、例えばCPUが用いられる。
メモリ302は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ301により実行されるプログラムを記憶する。メモリ302には、例えばRAM及びROMが用いられる。
ストレージ303は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ301により用いられる各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ303には、例えばフラッシュメモリが用いられる。
操作装置304は、事業者端末300の操作に用いられる。操作装置304は、例えばパーソナルコンピュータにおけるキーボードやマウスなどが該当する。
表示装置305は、事業者が車両500や車両サービスの申込み内容などを確認するための画面を表示する。表示装置305には、例えば液晶ディスプレイが用いられる。表示装置305は、タッチセンサと一体となってタッチパネルとして構成されてもよい。
通信装置306は、通信ネットワーク600に接続され、通信ネットワーク600を介して例えばサーバ100とデータ通信を行う。
【0019】
図5は、管理事業者端末400のハードウェア構成図である。
管理事業者端末400は、管理事業者の施設に設置されている情報端末であって、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどを例示することができる。
管理事業者端末400は、プロセッサ401と、メモリ402と、ストレージ403と、操作装置404と、表示装置405と、通信装置406と、を備える。
プロセッサ401は、プログラムを実行することにより、管理事業者端末400の各部を制御し、管理事業者端末400の機能を実現する処理を行う。プロセッサ401には、例えばCPUが用いられる。
メモリ402は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ401により実行されるプログラムを記憶する。メモリ402には、例えばRAM及びROMが用いられる。
ストレージ403は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、プロセッサ401により用いられる各種のデータ及びプログラムを記憶する。ストレージ403には、例えばフラッシュメモリが用いられる。
操作装置404は、管理事業者端末400の操作に用いられる。操作装置404は、例えばパーソナルコンピュータにおけるキーボードやマウスなどが該当する。
表示装置405は、管理事業者が各種情報を確認するための画面を表示する。表示装置405には、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
通信装置406は、通信ネットワーク600に接続され、通信ネットワーク600を介して例えばサーバ100とデータ通信を行う。
【0020】
ここで、事業者により提供される各車両サービスについて説明する。
・「広告」
「広告」は、車両500に広告を表示(例えばステッカー貼付やディスプレイによる表示等)して走行することで事業者が得られる広告料(利益)を利用者に還元する広告サービスであり、具体的には、広告料に応じた車両利用料金の値引きを可能とするサービスである。
図6は、広告サービスの流れを示す図である。
利用者は、利用期間中は車両500に広告を表示した状態で走行を行うところ、所定の期間(例えば1ヶ月)ごとに、その期間においてカーナビにより記録された走行履歴(走行位置及び走行距離を特定可能な情報)を事業者に渡す(1)。
【0021】
事業者は、利用者から渡された走行履歴から特定される走行位置及び走行距離に基づいて、都市部、郊外、地方におけるそれぞれの走行距離を算出し、その算出結果に基づいて広告料を算出する。
都市部における走行距離をx、郊外における走行距離をy、地方における走行距離をzとした場合、以下の式1に基づいて広告料を算出する。
・広告料=x×k1+y×k2+z×k3 ・・・(式1)
(k1,k2,k3は係数。k1>k2>k3)
k1>k2>k3としたのは、地方よりも郊外の方が人口密度が高く、郊外よりも都市部の方が人口密度が高いため、車両500に表示された広告を多くの人が見る可能性が高いからである。
つまり、人口密度が高い地域ほど高い広告効果が見込まれることから、地方よりも郊外の方が広告料が高く、郊外よりも都市部の方が広告料が高くなるようにしている。
【0022】
事業者は、算出した広告料を広告依頼者に請求し(2)、広告依頼者は請求された広告料を事業者に支払う(3)。
他方、事業者は、車両500及び「広告」サービスの利用者に対し、車両500の利用料金から広告料を値引きした額の請求を行い(4)、利用者は、広告料が値引きされた車両500の利用料金を事業者に支払う(5)。
このように、「広告」サービスを利用することにより、利用者は、車両500の利用料金を安く抑えることができる。
このことから、「広告」は、コストを重視する「個人」の利用者に適した車両サービスといえる。「個人」としたのは、法人の利用者が他者の広告表示を行うことは想定し難いからである。
なお、広告料や利用料金は人為的に算出してもよく、サーバ100などの装置により自動算出してもよい。
また、利用期間終了後に、広告料を広告依頼者に請求したり、広告料相当額を利用者に還元(キャッシュバック)することもできる。
【0023】
・「SNS投稿/閲覧」
「SNS投稿/閲覧」は、車両500に関する情報の発信を行う情報発信サービスであり、利用車両に関するSNSへの投稿数や閲覧数に応じたポイントを付与するサービスである。ポイントは、貯めることができ、貯まったポイント数に応じた特典として、利用者は、車両利用料金や充電料金の値引きを受けることができる。
ポイントは、以下の式2や式3に基づいて算出することができる。
・ポイント=SNS投稿数×k4(k4は係数) ・・・(式2)
・ポイント=SNS閲覧数×k5(k5は係数) ・・・(式3)
「SNS投稿/閲覧」は、特定の車両500にのみ選択できるようにしてもよい。
特に、「SNS投稿/閲覧」は、超小型EVや新型車両など認知度が低い特定の車両500の情報を拡散させることで、その車両500の認知度を高め利用者の増加を図ることができるため、事業者にとって有益である。
このような理由から、車両500に対するSNSの投稿や閲覧に対して、その対価として、ポイントを付与する「SNS投稿/閲覧」サービスを提供している。
【0024】
このことから、「SNS投稿/閲覧」は、コストを重視する利用者に有益な車両サービスといえる。
また、「SNS投稿/閲覧」は、SNSが特に学生や30才未満の若年層が多く利用するものであるため、これら若年層の利用者に適したサービスともいえる。
なお、「SNS投稿/閲覧」は、利用期間中の投稿や閲覧をポイント付与の対象としてもよく、そのような期間制限を設けなくても良い。
また、SNSの投稿数や閲覧数の算出は、利用者からの申告に基づいて事業者が確認し、その確認結果に基づいて事業者側でポイントを算出する、といった人為的処理でもよく、SNS側の管理装置との連携により事業者側の装置において投稿数、閲覧数、ポイント数を自動算出するようにもできる。
【0025】
・「メンテナンス」
「メンテナンス」は、事業所で提供する車両点検、蓄電池を含む部品の交換など有料のメンテナンスサービスを受けることにより、メンテナンス利用料に応じたポイントを付与するサービスである。ポイントは、貯めることができ、貯まったポイント数に応じた特典として、利用者は、車両利用料金や充電料金の値引きを受けることができる。
ポイントは、以下の式4に基づいて算出することができる。
・ポイント=メンテナンス利用料×k6(k6は係数) ・・・(式4)
このことから、「メンテナンス」は、安全を重視する利用者に適したサービスである。
【0026】
・「自動運転」
「自動運転」は、目的の移動先や移動ルートを予め設定することで、当該移動先までの移動や当該ルートに沿った走行を自動的に実行することが可能なサービスである。
「自動運転」は、公知の自動走行ソフトウェアを追加(ダウンロード)したり、予め自動運転機能を有する車両500に入れ替えることによりオプションとして提供することができる。
「自動運転」は、最新かつ高度な機能であることから機能を重視する利用者に適したサービスである。
また、「自動運転」は、運転ミスなど人為的な理由による事故を減らすことができることから、安全を重視する利用者に適したサービスでもある。
例えば、高齢者(例えば65才以上)による人為的事故が多いことから、高齢の利用者に適したサービスでもある。
【0027】
・「期間限定パック」
「期間限定パック」は、平日の利用に限定した平日パック、休日の利用に限定したパック、特定の時間帯の利用に限定した時間帯パックなどがあり、それぞれの期間に応じ、通常の車両利用料金に比べ安価に利用できるサービスである。
このことから、「期間限定パック」は、コストを重視する利用者に適したサービスである。
また、「期間限定パック」は、短期や超短期の利用に適しているため、「契約形態」がレンタルかカーシェアの場合を前提としたサービスである。
【0028】
・「超小型EV」
「超小型EV」は、利用者の選択操作により、利用車両として選択することができるところ、オプションサービスとして提供することもできる。
「超小型EV」は、その航続距離から近距離エリア内の移動に適しており、二輪車よりも安全で、走行速度や重量の観点から万一事故を起こしても大きな損害を与えることがなく、運転に自信がない高齢者等でも乗りこなすことができるなどの特徴を有する。
このことから、「超小型EV」は、高齢の利用者、近隣の移動目的の利用者、安全を重視する利用者に適した車両500である。
【0029】
・「売電」
「売電」は、利用車両が、EV(超小型EVを含む)の場合に利用可能なサービスである。なお、以降、特に「超小型EV」と明示しない限り、EVには超小型EVが含まれるものとする。
「売電」は、利用車両であるEVの蓄電池に蓄積されている電力を、所定の受渡先に受け渡す電力受渡サービスであり、その受渡しに対する対価に相当する車両利用料金の値引きを可能とするサービスである。
具体的には、利用車両と受渡先に設置されてある蓄電装置とを電気的に接続することで、利用車両の蓄電池に蓄積されている電力を蓄電装置に出力・蓄積させることで、当該電力を受渡先に受け渡すことができる。
受渡先は、工場、マンション、自治体、事業者が運営する事業所(SS)などを例示することができる。
【0030】
図7は、売電サービスにおける流れを示す図である。
受渡先が事業者の場合の売電の流れについて説明する。
この場合、まず、利用者は、利用車両を事業所に持ち込み事業所に設置されている蓄電装置と接続して電力を出力する。これにより、利用車両に蓄積されていた電力が事業者に受け渡される(1)。
事業者は、利用者から受け渡された電力の対価を算出する。対価は、卸電力取引市場における電力の売価(以下、市場売価という)に基づいて算出することができる。
例えば、受渡時における市場売価(単価)がα(円/kWh)の場合において、電力量β(kWh)の電力が事業者に受け渡されたときの対価は、以下の式5により算出することができる。
・対価=α(円/kWh)×β(kWh) ・・・(式5)
【0031】
事業者は、利用者に対し、利用車両の利用料金から対価の額を減額して料金の請求を行い(2)、利用者は、対価の額が減額された料金を事業者に支払う(3)。
受渡先が事業者と提携関係にある他の事業者(以下、提携事業者という)の場合の売電の流れについて説明する。
この場合、まず、利用者は、利用車両を提携事業者の施設に持ち込み当該施設に設置されている蓄電装置と接続して電力を出力する。これにより、利用車両に蓄積されていた電力が提携事業者に受け渡される(1-1)。
提携事業者は、利用者から受け渡された電力の対価を上記と同様の方法で算出する。
提携事業者は、事業者に対し、対価の額を支払う(1-2)。
事業者は、利用車両の利用料金から対価の額を減額して料金の請求を行い(2)、利用者は、対価の額が減額された料金を事業者に支払う(3)。
このように、「売電」を利用することにより、利用者は、利用車両の利用料金を安く抑えることができる。
このことから、「売電」は、利用車両がEVであることを前提としつつ、コストを重視する利用者に適したサービスといえる。
【0032】
・「CO2削減」
「CO2削減」は、利用車両がEVの場合に利用可能なサービスである。
EVは、走行に伴い排出される二酸化炭素(CO2)の量が極めて少ないことから、従来の普及車両(ここではガソリン車をいう)におけるCO2の排出量に比べ、相対的にCO2排出量を抑えることができ、この結果、実質的にCO2排出量を削減することができる。
CO2排出量の削減は、地球規模の環境問題であり、事業者にとっても、「CO2削減」サービスを推薦することで、企業価値や信頼性を向上を図ることができるため有益である。
このことに着眼し、「CO2削減」サービスでは、所定の算出方法によって算出されたCO2削減量に応じたポイントを付与するようにしている。ポイントは、貯めることができ、貯まったポイント数に応じた特典として、利用者は、車両利用料金や充電料金の値引きを受けることができる。
【0033】
ポイントは、以下の式6により算出することができる。
・ポイント=CO2削減量×k7(k7は係数) ・・・(式6)
利用車両であるEVのCO2削減量は、以下の式7~9に基づいて算出することができる。
・利用車両のCO2排出量A=走行距離(km)×電力量消費率(Wh/km)×電気のCO2排出係数 ・・・(式7)
・利用車両と同等の重量のガソリン車のCO2排出量B=走行距離(km)÷利用車両と同等の重量のガソリン車の燃費(km/リットル)×ガソリン1リットルあたりのCO2排出量(kg) ・・・(式8)
・利用車両のCO2削減量=B-A ・・・(式9)
なお、電力量消費率、電気のCO2排出係数、利用車両と同等の重量のガソリン車の燃費、及びガソリン1リットルあたりのCO2排出量は、公表値を用いることができる。
このことから、「CO2削減」は、利用車両がEVであることを前提としつつ、コストを重視する利用者に適したサービスといえる。
【0034】
・「バッテリーシェア」
「バッテリーシェア」は、利用車両がEVの場合に利用可能なサービスであり、かつ、EV用の蓄電池を充電した状態で管理している施設(以下、バッテリーステーションという)において、その蓄電池を複数の利用者により共有(シェア)する形で貸し出す蓄電池提供サービスである。
「バッテリーシェア」は、このように基本的には蓄電池の貸出しサービスであるところ、常に充電された状態の蓄電池を借りることができるため、充電時間が必要なく、蓄電池を車両500に積載しておくことで移動時の電欠を防止しつつ、遠方へも途中で充電せずに移動できるため、利用者にとって利便性の高いサービスである。
また、「バッテリーシェア」は、利用車両が、搭載する蓄電池が利用者により着脱可能な構造であって、かつ、蓄電池が持ち運び可能な軽量小型のものに限定されるサービスである。
この点、通常のEV(超小型EVを除く)の蓄電池の容量は、40kWhであるため利用者が持ち運ぶのには適さない大きさや重量であるのに対し、超小型EVの蓄電池の容量は10kWhと小さく、利用者が簡単に持ち運び可能な大きさや重量であることから、「バッテリーシェア」は、超小型EVにより適したサービスといえる。
【0035】
さらに、「バッテリーシェア」は、単に蓄電池を貸出すだけではなく、「車両本体」と「蓄電池」とを分けて、それぞれ個別に契約して提供できるところに特徴がある。
車両本体の契約形態は中長期の契約期間である「リース又はサブスク」とし、「蓄電池」の契約形態は短期の契約期間での契約を可能としている。
説明を簡単にするため、車両本体の契約形態は1年のリースとし、蓄電池の契約形態は1ヶ月の定額プラン、3ヶ月の定額プラン、6ヶ月の定額プランの料金プランの中から選択できるものとする。なお、定額プランとは、その期間は、何度でも蓄電池の交換が可能な料金プランのことである。
【0036】
図8は、バッテリーシェアサービスにおける各定額プランの料金構成を示す図である。
車両全体のリース料金を標準利用料金Aとすると、Aは、車両本体利用料金Bと、車両500に標準搭載される蓄電池の利用料金Cとにより構成される(
図8(d))。このため、以下の式10が成立する。
・A=B+C ・・・(式10)
蓄電池利用料金Cは1年分の利用料金であり、蓄電池の1ヶ月定額プランの利用料金D1は、その1ヶ月分に相当するため、D1は、以下の式11により算出することができる(
図8(a))。
・D1=C÷12 ・・・(式11)
蓄電池の3ヶ月定額プランの利用料金D2は、D1の3ヶ月分に相当するため、以下の式12により算出することができる(
図8(b))。
・D2=C÷4 ・・・(式12)
蓄電池の6ヶ月定額プランの利用料金D3は、D1の6ヶ月分に相当するため、以下の式13により算出することができる(
図8(c))。
・D3=C÷2 ・・・(式13)
つまり、これらの算出方法により、「バッテリーシェア」における車両本体利用料金B、「1ヶ月」定額プランの蓄電池利用料金D1、「3ヶ月」定額プランの蓄電池利用料金D2、及び「6ヶ月」定額プランの蓄電池利用料金D3をそれぞれ設定する。
図8(a)~(d)に示すように、「バッテリーシェア」を利用することで、1年を通した全体の利用料金を、標準利用料金に比べ安く抑えることができる。
例えば、3ヶ月定額プランの場合、「C-D2」が減額分として算出される。
【0037】
例えば、1月~3月は車両500を利用することが明らかであっても、4月は車両500を利用するかどうかが明確でない場合には、「バッテリーシェア」の「3ヶ月」プランを契約しておく。
ここで、4月に車両500を利用することが前月にわかった場合は、再度、「バッテリーシェア」を契約すればよく、他方、4月に車両500を利用しないことが前月にわかった場合には、すぐには「バッテリーシェア」の契約を行わず、5月以降において利用する時期が明確になってから再度の契約を行うようにすればいい。
図8(e)は、1月~3月は3ヶ月定額プラン(D2)を利用し、4月は車両500を利用せず、5月~10月は6ヶ月定額プラン(D3)を利用した場合の1年の利用料金を示す図である。
この場合、標準利用料金に比べ、蓄電池の利用料金3ヶ月分に相当する料金の低減ができる。
【0038】
このように、「バッテリーシェア」によれば、中長期の期間を通して車両利用の機会はあるものの、その期間中は、利用しない期間があったり、利用頻度が多い期間があるなど、利用期間や利用頻度に偏りがある場合に柔軟に対応することができる。
つまり、一般的には、蓄電池を除く利用料金は想定されないため、契約期間中に車両500を利用しない期間があっても、車両本体だけでなく、蓄電池についても無駄な利用料金を負担することになるが、「バッテリーシェア」によれば、蓄電池と車両本体とを分けて個別に契約できるため、蓄電池についての無駄なコストを無くすことができる。
このことから、「バッテリーシェア」は、契約形態が「リース又はサブスク」で、かつ、利用車両が超小型EVであることを前提としつつ、コストを重視する利用者に適したサービスである。
【0039】
なお、蓄電池の貸出しは、連続月ではなく合計月としてもよい。
また、蓄電池の貸出回数を設定した従量制を採用することもできる。
例えば、1回の貸出料金を*円と設定しつつ、10回までの貸出しが可能な10回パック(+1回サービス)のパック料金を*円×10回分の料金設定としたり、20回までの貸出しが可能な20回パック(+3回サービス)のパック料金を*円×20回分の料金設定とすることができる。
【0040】
このように、事業者は、車両500の提供だけでなく、車両500に関連する各種サービスを提供している。
このうち、「広告」、「期間限定パック」、「売電」、「バッテリーシェア」を利用することで、所定の計算方法により車両500の利用料金が直接的に減額され、「SNS投稿/閲覧」、「メンテナンス」、「CO2削減」を利用することで、所定の計算方法によりポイントが付与されるようになっている。
【0041】
図9は、情報処理システム1の機能構成図である。
利用者端末200は、利用者が車両500や車両サービスの申込みを行うのに必要な操作を行ったり、各種データをサーバ100との間でやり取りする機能を有する。利用者端末200は、操作手段211、及び、表示手段212として機能する。利用者端末200の機能は、プロセッサ201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより、プロセッサ201が演算を行い又は利用者端末200の各部を制御して実現される。
【0042】
操作手段211は、操作装置204において各種操作を実行する。
具体的には、利用者による操作装置204に対する操作に応じ、車両500や車両サービスの選択、指定などの申込みに関する操作処理を行う。各種操作に応じ、車両500や車両サービスの申込みに関する各種情報がサーバ100に送信される。
各種操作に応じて利用者端末200からサーバ100に送信される情報には、選択車両情報、契約形態情報、利用期間情報、属性情報、利用態様情報、オプション情報、ログイン情報などがある。
【0043】
「選択車両情報」は、利用者の選択操作により選択された車両500を示す情報である。
選択車両情報には、車種を示す情報が含まれる。
本例では、A(超小型EV)、B(EV)、C(内燃機関車)があるものとする。
利用者は、選択操作によりこれらの車種の中から利用を希望する1車種を選択することができ、選択された車種を示す情報が選択車両情報としてサーバ100に送信される。
選択車両情報には、新車か中古車かを示す情報が含まれる。
利用者は、選択操作により新車か中古車を選択することができ、選択された新車か中古車かを示す情報が選択車両情報としてサーバ100に送信される。
【0044】
「契約形態情報」は、車両500の契約形態を示す情報であり、本例では、「リース」、「サブスク」、「カーシェア」、及び「レンタル」がある。
利用者は、選択操作によりこれらの中から1つの契約形態を選択することができ、選択された契約形態を示す契約形態情報がサーバ100に送信される。
【0045】
「利用期間情報」は、車両500の利用期間を示す情報であり、例えば、1時間、1日、1週間、1ヶ月、6ヶ月、1年、2年や開始日及び終了日を操作により指定することができる。
利用者は、指定操作により車両500の利用期間を指定することができ、指定された利用期間を示す利用期間情報がサーバ100に送信される。
【0046】
「属性情報」は、年齢、性別、職業など、利用者の属性を示す情報である。
利用者は、自身の年齢、性別、職業を選択・指定することができ、選択・指定された年齢、性別、職業といった利用者の属性を示す属性情報がサーバ100に送信される。
【0047】
「利用態様情報」には、利用者による車両500の利用態様を示す情報であり、「目的情報」と「重視項目情報」とがある。
「目的情報」は、車両500の利用目的を示す情報である。
「目的情報」には、近隣(約50km以内)と遠方(約50km以上)とがある。
利用者は、選択操作により「近隣」か「遠方」かを選択することができ、選択された「近隣」か「遠方」かを示す目的情報が利用態様情報としてサーバ100に送信される。
「重視項目情報」は、利用者が車両500の利用において重視する項目を示す情報である。
「重視項目情報」には、「コスト」、「安全」、「機能」とがある。
利用者は、選択操作によりこれらの3項目のうち1以上を選択することができ、選択された重視項目を示す情報が利用態様情報(重視項目情報)としてサーバ100に送信される。
【0048】
「オプション情報」は、オプションである各種車両サービスを示す情報である。
オプション情報には、「広告」サービスを示す情報、「SNS投稿/閲覧」サービスを示す情報、「メンテナンス」サービスを示す情報、「自動運転」サービスを示す情報、「期間限定パック」サービスを示す情報、「売電」サービスを示す情報、「CO2削減」サービスを示す情報、「バッテリーシェア」サービスを示す情報、及び「超小型EV」サービスを示す情報がある。
利用者の選択操作により、これらのうちのいずれか1以上の車両サービスを選択することができ、選択された車両サービスを示す情報がオプション情報としてサーバ100に送信される。
【0049】
操作手段211は、ログイン情報の設定を行う。
具体的には、会員IDやパスワードの設定を行う。
ログイン情報の設定操作に応じ、利用者端末200からサーバ100に対しログイン情報が送信される。
操作手段211に係る確認要求操作によって、車両500の提供可能時期の確認要求を行う。この確認要求操作に応じ、選択車両情報がサーバ100に送信される。
操作手段211に係る所定操作によって定量情報の表示要求を行う。この操作に応じ、所定のオプション情報及び設定情報がサーバ100に送信される。
操作手段211に係る所定操作によってお勧めオプションの表示要求を行う。この操作に応じ、契約形態情報、選択車両情報、属性情報、利用形態情報、オプション情報がサーバ100に送信される。
操作手段211に係る確定操作によって、申込みの確定を受け付ける。この確定操作に応じ、確定情報がサーバ100に送信される。
【0050】
表示手段212は、各種情報、画面を表示装置205に表示する。
表示手段212により表示される情報には、サーバ100における選択手段112により選択された車両サービスを示す情報や、算出手段115により算出された定量情報などがある。
表示手段212により表示される画面には、後述する会員メニュー画面250(
図14、
図20)、説明画面251(
図17、
図19)、定量情報表示画面252(
図17、
図19)、お勧めオプション表示画面253(
図19)、契約情報画面254(
図20)がある。
会員メニュー画面250は、車両500及び車両サービスの申込みを行うための画面である。
説明画面251は、オプションサービスの説明情報を表示したり定量情報の表示要求を行う場合に表示する画面である。
定量情報表示画面252は、オプションサービスの定量情報を表示するための画面である。
お勧めオプション表示画面253は、利用者に推薦するオプションサービスを表示する画面である。
契約情報画面254は、契約確定後に契約内容等の情報を表示するための画面である。
【0051】
事業者端末300は、操作手段311、及び、表示手段312として機能する。事業者端末300の機能は、プロセッサ301がメモリ302に記憶されたプログラムを実行することにより、プロセッサ301が演算を行い又は事業者端末300の各部を制御して実現される。
操作手段311は、利用者端末200において表示するお勧めオプションの車両サービスを変更するための変更操作が可能である。
変更操作には、車両サービスを追加するための追加操作と、車両サービスを削除するための削除操作とがある。
追加操作に応じ、追加する車両サービスを示す追加情報がサーバ100に送信される。
削除操作に応じ、削除する車両サービスを示す削除情報がサーバ100に送信される。
操作手段311は、選択手段112により選択された車両サービスを変更せずに表示させる場合の確認操作を行うこともできる。
確認操作に応じ、確認情報がサーバ100に送信される。
表示手段312は、各種情報、画面を表示装置305に表示する。
表示手段312により表示される情報には、表示制御手段113の制御により、選択手段112が選択した車両サービスを示す情報がある。
表示手段312により表示される画面には、後述する管理画面350(
図16)や確認画面351(
図18)がある。
管理画面350は、各事業者で管理している車両500やメンテナンス状況等を確認する場合に表示する画面である。
確認画面351は、利用者の申込内容やサーバ100が選択したお勧めオプションなどを確認するために表示する画面である。
【0052】
管理事業者端末400は、表示手段411として機能する。管理事業者端末400の機能は、プロセッサ401がメモリ402又はストレージ403に記憶されたプログラムを実行することにより、プロセッサ401が演算を行い又は管理事業者端末400の各部を制御して実現される。
表示手段411は、表示制御手段113の制御により、選択手段112が選択した車両サービスを示す情報を表示することもできる。
【0053】
サーバ100は、車両500や車両サービスの利用の申込みに関する情報を入力したり、入力した情報に基づいて利用者に推薦する車両サービスを選択して利用者端末200等に表示させたり、車両サービスに関する定量情報を算出して利用者端末200等に表示させる機能を有する。
サーバ100は、入力手段111、選択手段112、表示制御手段113、算出手段115、認証手段116、及び判定手段117を備える。サーバ100の機能は、プロセッサ101がメモリ102又はストレージ103に記憶されたプログラムを実行することにより、プロセッサ101が演算を行い又はサーバ100の各部を制御して実現される。
【0054】
入力手段111は、利用者端末200から送信された利用者の属性及び車両500の利用態様を示す情報のうち少なくともいずれか一方の情報を入力する。
具体的には、「選択車両情報」、「契約形態情報」、「利用期間情報」、「属性情報」、「利用態様情報」、「オプション情報」等を通信装置206の受信を介して入力する。
このほか、入力手段111により入力される情報には、利用者端末200から送信される、定量情報の算出に用いられる設定情報、ログイン情報、確定情報などがあり、事業者端末300から送信される追加情報、削除情報などの変更情報、確認情報などがある。
【0055】
選択手段112は、入力手段111により入力された利用者の属性及び車両500の利用態様を示す情報のうち少なくともいずれか一方の情報に基づいて一以上の車両サービスを事業者が提供する一以上の車両サービスの中から選択する。
選択手段112は、具体的には、「選択車両情報」、「契約形態情報」、「属性情報」、及び「利用態様情報」に基づき、選択基準テーブル130に示される選択基準を参照して、「広告」、「SNS投稿/閲覧」、「メンテナンス」、「自動運転」、「期間限定パック」、「超小型EV」、「売電」、「CO2削減」、及び「バッテリーシェア」の中から一以上の車両サービスを選択する。
図10は、選択基準テーブル130を図示した図表である。
選択基準テーブル130は、利用者の属性や車両500の利用形態と、これらに適した車両サービスとを対応付けたテーブルを構成している。
【0056】
・「広告」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、利用者が個人であることを示す属性情報が含まれ、かつ、コストを示す重視項目情報が含まれている場合には、選択手段112は、「広告」を選択する。
「広告」は、コストを重視する「個人」の利用者に適した車両サービスだからである。
【0057】
・「SNS投稿/閲覧」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、年齢が30才未満であることや職業が学生であることを示す属性情報が含まれる場合や、コストを示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「SNS投稿/閲覧」を選択する。
「SNS投稿/閲覧」は、コストを重視する利用者や、若年層の利用者に適したサービスだからである。
【0058】
・「メンテナンス」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、安全を示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「メンテナンス」を選択する。
「メンテナンス」は、安全を重視する利用者や、若年層の利用者に適したサービスだからである。
【0059】
・「自動運転」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、年齢が65才以上を示す属性情報が含まれている場合や、安全又は機能を示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「自動運転」を選択する。
「自動運転」は、高齢の利用者や、安全や機能を重視する利用者に適したサービスだからである。
【0060】
・「期間限定パック」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、カーシェアやレンタルを示す契約形態情報が含まれ、かつ、コストを示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「期間限定パック」を選択する。
「期間限定パック」は、カーシェアやレンタルを契約形態とすることを前提に、コストを重視する利用者に適したサービスだからである。
【0061】
・「売電」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、EVを示す選択車両情報が含まれ、かつ、コストを示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「売電」を選択する。
「売電」は、利用車両がEVであることを前提に、コストを重視する利用者に適したサービスだからである。
【0062】
・「CO2削減」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、EVを示す選択車両情報が含まれ、かつ、コストを示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「CO2削減」を選択する。
「CO2」は、利用車両がEVであることを前提に、コストを重視する利用者に適したサービスだからである。
【0063】
・「バッテリーシェア」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、カーシェアやレンタルを示す契約形態情報、及び、EVを示す選択車両情報が含まれ、かつ、コストを示す重視項目情報(利用態様情報)が含まれている場合には、選択手段112は、「バッテリーシェア」を選択する。
「バッテリーシェア」は、リースやサブスクを契約形態とすること、及び、利用車両がEVであることを前提に、コストを重視する利用者に適したサービスだからである。
【0064】
・「超小型EV」の選択基準
図10に示すように、入力手段111により入力された情報に、超小型EV以外の車両500を示す選択車両情報が含まれ、かつ、年齢が65才以上を示す属性情報が含まれる場合や、近隣を示す目的情報(利用形態情報)が含まれる場合や、安全を示す重視項目情報(利用形態情報)が含まれる場合には、選択手段112は、「超小型EV」を選択する。
「超小型EV」は、利用車両が超小型EV以外の車両500であることを前提に、高齢の利用者や、近隣の移動目的の利用者や、安全を重視する利用者に適したサービスだからである。
【0065】
このように、選択手段112によれば、利用者の属性や車両500の利用形態と、これらに対応した車両サービスとを紐付けたテーブル構成の選択基準テーブル130を参照することで、利用者に適した車両サービスを選択することができる。
表示制御手段113は、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報を利用者端末200に表示させる。
これにより、利用者に適した車両サービスを利用者に提案することができる。
【0066】
例えば、免許取得直後の若者(30才未満)の場合、運転に自信がないため「安全」を重視しつつ、「近隣」の範囲で利用する可能性がある。
このような利用者に対しては、「超小型EV」、「メンテナンス」、「自動運転」を利用者に適した車両サービスとして提案することができる。
また、若者ゆえに財力に乏しく「コスト」を重視することが想定されるが、その場合、「広告」、「SNS投稿」、「期間限定パック」、「売電」(選択車両がEVの場合)、「CO2削減」(選択車両がEVの場合)、「バッテリーシェア」(選択車両が超小型EVの場合)といったコスト負担を軽減可能な車両サービスを提案できるようになっている。
また、高齢ドライバーの場合、運転に自信があっても、高齢に伴う運転能力の低下等により事故を起こす場合がある。
このため、高齢(65才以上)の利用者が「安全」を重視しない場合でも、間接的に安全を重視した車両サービスである「自動運転」、「超小型EV」を選択するように選択基準テーブル130を構成しており、これにより、利用者の潜在的なニーズにも対応できるようになっている。
【0067】
このような情報処理システム1によれば、ユーザニーズに応じた単一又は複数の車両サービスが提示されるため、利用者にとっては車両サービスを利用し易くなり利便性を向上することができる。
また、これにより、車両サービスの利用が促進されるため、事業者側にとっても有益となる。
なお、選択手段112により選択された車両サービスは、利用者に適した推奨すべきオプションの車両サービスであることから、以下、当該車両サービスやオプションのことを「お勧めオプション」とも称する。
【0068】
表示制御手段113は、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報を事業者端末300に表示させることもできる。
これにより、お勧めオプションの内容を事業者側において確認することができる。
表示制御手段113は、事業者端末300における操作に応じ、選択手段112により選択された車両サービスに対し所定の車両サービスを追加又は削除した情報を利用者端末200に表示させることができる。
すなわち、事業者側の操作によって利用者に提示するお勧めオプションの内容を変更することができる。
これにより、事業者の意向を汲んだお勧めオプションの提示が可能になる。
具体的には、表示制御手段113は、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報を利用者端末200に表示させる前に、事業者端末300に表示させるようにしている。
【0069】
この場合、選択手段112が、当該選択手段112により選択された車両サービス(変更前の車両サービス)を示す情報をそのまま利用者端末200に向けて出力(送信)するのではなく、一旦、メモリ102に出力して保持させる。
ここで、入力手段111は、事業者端末300における追加操作に応じて追加する車両サービス(追加車両サービスという)を特定可能な追加情報を入力した場合、当該追加情報をメモリ102に出力して保持させる。
【0070】
表示制御手段113は、入力手段111が追加情報をメモリ102に出力したことに応じ、メモリ102に保持されている追加情報等から変更前の車両サービスと追加車両サービスとを特定し、変更前の車両サービスに追加車両サービスを追加した情報を利用者端末200に表示させる。
これにより、変更前の車両サービスが、追加車両サービスを追加する形で変更されて表示される。
【0071】
他方、入力手段111は、事業者端末300における削除操作に応じて削除する車両サービス(削除車両サービスという)を特定可能な削除情報を入力した場合、当該削除情報をメモリ102に出力して保持させる。
表示制御手段113は、入力手段111が削除情報をメモリ102に出力したことに応じ、メモリ102に保持されている削除情報等から変更前の車両サービスと削除車両サービスとを特定し、変更前の車両サービスから削除車両サービスを削除した後の車両サービスの情報を利用者端末200に表示させる。
これにより、利用者端末200において、変更前の車両サービスから削除車両サービスが削除された形で変更されて表示される。
【0072】
なお、表示制御手段113は、入力手段111が、事業者端末300における確認操作に応じて確認情報を入力した場合、メモリ102に保持させた車両サービスを示す情報を利用者端末200に表示させる。
これにより、利用者端末200では、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報がそのままお勧めオプションとして表示される。
【0073】
算出手段115は、車両サービスに関する定量情報を算出する。
すなわち、車両サービスのサービス価値を数値化するものであり、車両サービスを仮に利用したとして、その場合におけるシミュレーションとしての定量値を算出する。
算出手段115は、具体的には、入力手段111により入力された情報に、所定の車両サービスを示すオプション情報、及び、定量情報の算出に用いる設定情報が含まれている場合に、その車両サービスに関する定量情報を算出する。
表示制御手段113は、算出手段115により算出された定量情報を利用者端末200に表示させる。
これにより、車両サービスのサービス価値を客観的に把握することができ、車両サービスの申込みにあたり、その車両サービスを実際に利用したものとした場合の信憑性の高いサービス価値を把握することができる。
【0074】
以下、各種車両サービスの定量情報の算出方法、及び、その表示情報について、説明する。
・「広告」に関する定量情報
算出手段115は、「広告」サービスを利用した場合の広告料に関する定量情報を算出する。
具体的には、入力手段111により入力された情報に、車両500に広告を表示する「広告」サービスを示すオプション情報、及び、走行距離に関する設定情報が含まれている場合、「広告」サービスを仮に利用した場合のシミュレーションとして、利用料金に対する減額値や減額後の利用料金等を算出する。
都市部における走行距離をx、郊外における走行距離をy、地方における走行距離をzと設定した場合の広告料を、実際に「広告」を利用した場合に用いる上記式1と同じ下記式に基づいて算出する。
・広告料=x×k1+y×k2+z×k3
(k1,k2,k3は係数。k1>k2>k3)
上記式におけるx、y、zは、入力手段111により入力された設定情報、すなわち、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。
算出手段115は、広告料や広告料に基づく減額値を定量情報として算出してもよく、利用料金から広告料を減額した後の料金を定量情報として算出してもよい。
【0075】
表示制御手段113は、算出手段115により算出された広告料に関する定量情報を前記利用者端末に表示させる。
具体的には、「広告」を利用した場合のシミュレーションとして、広告料を減額値として表示したり、車両500の利用料金から広告料を減額した後の料金を表示することができる。
例えば、車両500の標準利用料金をα、広告料をβとした場合、減額値として「β」を表示したり、車両500の利用料金として「α-β」を表示することができる。
これにより、利用者は、「広告」のサービス価値を定量情報(数値や数量)で把握することができるため、「広告」を利用するか否かの判断がし易くなる。
また、「広告」を利用することで、利用料金を低減できることを把握できるため、「広告」を利用し易くなり、利用者だけでなく事業者側にとっても有益である。
【0076】
・「SNS投稿/閲覧」に関する定量情報
算出手段115は、「SNS投稿/閲覧」サービスを利用した場合の情報の発信に関する定量情報を算出する。
具体的には、入力手段111により入力された情報に、車両500に関する情報発信を行う「SNS投稿/閲覧」サービスを示すオプション情報、及び、所定情報の発信数を示す情報が含まれている場合、「SNS投稿/閲覧」を仮に利用した場合のシミュレーションとしてポイントを算出する。
具体的には、実際に「SNS投稿/閲覧」を利用した場合に用いる上記の式2、式3と同じ下記式を用いて算出する。
・ポイント=SNS投稿数×k4(k4は係数)
・ポイント=SNS閲覧数×k5(k5は係数)
上記式におけるSNS投稿数やSNS閲覧数は、入力手段111により入力された設定情報、すなわち、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。
【0077】
表示制御手段113は、算出手段115により算出された情報の発信に関する定量情報を利用者端末200に表示させる。
具体的には、「SNS投稿/閲覧」を利用した場合のシミュレーションとして、設定したSNS投稿数やSNS閲覧数に応じて、車両利用料金を低減可能なポイントを表示することができる。
これにより、利用者は、「SNS投稿/閲覧」のサービス価値を定量情報(数値)で把握することができるため、「SNS投稿/閲覧」を利用するか否かの判断がし易くなる。
また、「SNS投稿/閲覧」を利用することで、間接的に利用料金を低減できることを把握できるため、「SNS投稿/閲覧」を利用し易くなり、利用者だけでなく事業者側にとっても有益である。
【0078】
・「メンテナンス」に関する定量情報
算出手段115は、「メンテナンス」サービスを利用した場合のメンテナンス料に関する定量情報を算出する。
具体的には、入力手段111により入力された情報に、「メンテナンス」サービスを示すオプション情報が含まれている場合、「メンテナンス」を仮に利用した場合のシミュレーションとしてポイントを算出する。
具体的には、実際に「メンテナンス」を利用した場合に用いる上記式4と同じ下記式を用いて算出する。
・ポイント=メンテナンス利用料×k6(k6は係数)
メンテナンス料は、入力手段111により入力された設定情報、すなわち、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。
【0079】
表示制御手段113は、算出手段115により算出されたメンテナンスに関する定量情報を利用者端末200に表示させる。
具体的には、「メンテナンス」を利用した場合のシミュレーションとして、設定したメンテナンス料に応じて、車両利用料金を低減可能なポイントを表示することができる。
これにより、利用者は、「メンテナンス」のサービス価値を定量情報(数値)で把握することができるため、「メンテナンス」を利用するか否かの判断がし易くなる。
また、「メンテナンス」を利用することで、間接的に利用料金を低減できることを把握できるため、「メンテナンス」を利用し易くなり、利用者だけでなく事業者側にとっても有益である。
【0080】
・「売電」に関する定量情報
算出手段115は、「売電」サービスを利用した場合の電力の対価(売却額)に関する定量情報を算出する。
具体的には、入力手段111により入力された、「売電」サービスを示すオプション情報、及び、電力量に関する設定情報が含まれている場合、「売電」サービスを仮に利用した場合のシミュレーションとして、利用料金に対する減額値や減額後の利用料金等を定量情報として算出する。
具体的には、実際に「売電」を利用した場合に用いる上記式5と同じ下記式に基づいて算出する。
・対価=α(円/kWh)×β(kWh)
上記式におけるα(市場の売価(単価))の値は、Webサイトに開示されている値を、インターネット(通信ネットワーク600)を介して取得したものを代入したり、入力手段111により入力された設定情報、すなわち、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入することができる。
式5におけるβ(電力量)の値は、入力手段111により入力された設定情報、すなわち、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。
算出手段115は、対価や対価に基づく減額値を定量情報として算出してもよく、利用料金から対価の額を減額した後の料金を定量情報として算出してもよい。
【0081】
表示制御手段113は、算出手段115により算出された対価に関する定量情報を利用者端末200に表示させる。
具体的には、「売電」を利用した場合のシミュレーションとして、対価の額を減額値として表示したり、車両500の利用料金から対価の額(減額分)を減額した後の料金を表示することができる。
例えば、車両500の標準利用料金をγ、対価の額をδとした場合、減額値として「δ」を表示したり、車両500の利用料金として「γ-δ」を表示することができる。
これにより、利用者は、「売電」のサービス価値を定量情報(数値)で把握することができるため、「売電」を利用するか否かの判断がし易くなる。
また、「売電」を利用することで、利用料金を低減できることを把握できるため、「売電」を利用し易くなり、利用者だけでなく事業者側にとっても有益である。
【0082】
・「CO2削減」に関する定量情報
算出手段115は、「CO2削減」サービスを利用した場合の当該サービスに係る定量情報を算出する。
具体的には、入力手段111により入力された、「CO2削減」サービスを示すオプション情報、及び、走行距離に関する設定情報に基づいて、「CO2削減」を仮に利用した場合のシミュレーションとしてCO2削減量やポイントを算出する。
具体的には、実際に「CO2削減」を利用した場合に用いる上記式6~9と同じ下記式を用いて算出する。
・ポイント=CO2削減量×k7(k7は係数)
・利用予定車両のCO2排出量A=走行距離(km)×電力量消費率(Wh/km)×電気のCO2排出係数
・利用予定車両と同等の重量のガソリン車のCO2排出量B=走行距離(km)÷利用予定車両と同等の重量のガソリン車の燃費(km/リットル)×ガソリン1リットルあたりのCO2排出量(kg)
・利用予定車両のCO2削減量=B-A
上記式における走行距離は、入力手段111により入力された設定情報、すなわち、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。
上記式における電力量消費率、電気のCO2排出係数、利用車両と同等の重量のガソリン車の燃費、ガソリン1リットルあたりのCO2排出量は、Webサイトに開示されている値を、インターネット(通信ネットワーク600)を介して取得したものを代入したり、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入することができる。
【0083】
表示制御手段113は、算出手段115により算出されたCO2削減量に関する定量情報を利用者端末200に表示させる。
具体的には、「CO2削減」を利用した場合のシミュレーションとして、設定した走行距離に応じて、車両利用料金を低減可能なポイントを表示することができる。
これにより、利用者は、「CO2削減」のサービス価値を定量情報(数値)で把握することができるため、「CO2削減」を利用するか否かの判断がし易くなる。
また、「CO2削減」を利用することで、間接的に利用料金を低減できることを把握できるため、「CO2削減」を利用し易くなり、利用者だけでなく事業者側にとっても有益である。
【0084】
・「バッテリーシェア」に関する定量情報
算出手段115は、「バッテリーシェア」を利用した場合の蓄電池の料金に関する定量情報を算出する。
具体的には、入力手段111により入力された、「バッテリーシェア」サービスを示すオプション情報、及び、蓄電池の料金プランに関する設定情報が含まれている場合、「バッテリーシェア」を仮に利用した場合のシミュレーションとして、利用料金に対する減額値や減額後の利用料金等を定量情報として算出する。
定量情報の算出に用いる料金プランは、利用者が利用者端末200の操作を介して選択した料金プランを示す情報を設定情報として採用することができる。
1ヶ月定額プラン、3ヶ月定額プラン、6ヶ月定額プランのそれぞれの実際の料金は予めサーバ100の記憶手段120に記憶させた料金を用いる。
【0085】
表示制御手段113は、算出手段115により算出された蓄電池の利用料金に関する定量情報を利用者端末200に表示させる。
例えば、車両500が1年リースである場合の標準利用料金をA、1ヶ月定額プランの料金をD1、3ヶ月定額プランの料金をD2、6ヶ月定額プランの料金をD3、Aに含まれる蓄電池の料金をC、Aに含まれる車両本体の料金をBとした場合のシミュレーションとして、選択された料金プランにおける減額値を表示することができる。
例えば、1ヶ月定額プランの場合の減額値(C-D1)、3ヶ月定額プランの場合の減額値(C-D2)、6ヶ月定額プランの場合の減額値(C-D3)を表示することができる(
図8参照)。
これにより、利用者は、「バッテリーシェア」のサービス価値を定量情報(数値)で把握することができるため、「バッテリーシェア」を利用するか否かの判断がし易くなる。
また、「バッテリーシェア」を利用することで、利用料金を低減できることを把握できるため、「バッテリーシェア」を利用し易くなり、利用者だけでなく事業者側にとっても有益である。
【0086】
このように、本例の算出手段115は、車両サービスが利用された場合のサービス価値として付与され得る利用料金の減額やポイントなどを定量情報として算出するようにしている。
そして、その定量情報を、利用者端末200に表示することで、利用者は、車両サービスのサービス価値を客観的に把握することができる。
このため、利用者にとっては、単に情報として提示するだけで選択し難い各種車両サービスを、サービス価値を定量情報で表すことで選択し易くすることができる。
また、これにより、車両サービスの利用が促進されるため、事業者にとっても有益である。
【0087】
記憶手段120には、会員データベース121と車両データベース122とが記憶されている。
図11は、会員データベース121の一例であり、会員ID欄、パスワード欄、利用者名欄、住所欄、「個人又は法人」欄などの各欄に対応するデータが記録されている。
図12は、車両データベース122の一例であり、事業所において管理する車両500に関する各種データ(車両ID、車種、新車/中古車、メンテナンス状況、バッテリー状況、提供可否、車両提供可能時期等)が、事業所ごとに記録されている。
認証手段116は、入力手段111がログイン情報を入力すると、ログイン情報と、記憶手段120に記憶されている会員データベース121に記録されているデータとを照合することで認証を行い、認証結果を利用者端末200に応答する。
判定手段117は、入力手段111が入力した選択車両情報に基づき、記憶手段120に記憶されている車両データベース122を参照して車両提供の可否判定を実行し、判定結果に基づき、提供可能時期の情報を利用者端末200に送信するなどの処理を行う。
【0088】
本発明の情報処理方法について説明する。
図13は、情報処理システム1における処理方法を示すシーケンスチャートである。
利用者端末200の操作手段211においてログイン操作が行われる(S101)と、利用者端末200は、ログイン情報(会員ID及びパスワード)をサーバ100に送信して認証要求を行う。
サーバ100は、入力手段111がログイン情報を入力すると、記憶手段120に記憶されている会員データベース121と照合して認証処理を行う。
サーバ100は、認証結果を利用者端末200に応答する。本例では認証に成功したものとする。
認証結果の応答を受け付けたことに基づき、利用者端末200は会員メニュー画面250を表示する(S102)。
【0089】
図14は、会員メニュー画面250の一例を示す図である。(a)は会員メニュー画面の前半の画面であり、(b)は会員メニュー画面の後半の画面である。なお、
図14(a)に示す画面と
図14(b)に示す画面とは、スクロール操作で切り替えることができる。
会員メニュー画面250は、車両500及び車両サービスの申込みを行うための画面である。
会員メニュー画面250には、車両提供の可否に関する確認要求を行うときに操作する確認要求ボタン260、お勧めオプションの表示要求を行うときに操作する表示要求ボタン261、及び申込内容を確定するときに操作する確定ボタン262が設けられている。
また、会員メニュー画面250には、車種(A~C)の選択、新車か中古車かの選択など車両500に関する選択操作が可能な第1領域271、契約形態(リース、サブスク、カーシェア、レンタル)の選択操作が可能な第2領域272、利用期間(年、月、日、時間帯、任意の期間)の指定操作が可能な第3領域273、属性(年齢、性別、職業)の指定・選択操作が可能な第4領域274、目的(近隣又は遠方)の選択操作が可能な第5領域275、重視項目(コスト、安全、機能)の選択操作が可能な第6領域276、及びオプションとしての車両サービス(広告、SNS投稿/閲覧、メンテナンス、自動運転、期間限定パック、超小型EV、売電、CO2削減、バッテリーシェア)の選択操作が可能な第7領域277が設けられている。
【0090】
その後、利用者端末200において、会員メニュー画面250を介して各種選択・指定操作が行われ、利用者端末200は当該操作を受け付ける(S103)。
図14は、選択車両として車種「A」及び「新車」が選択され、「契約形態」として「サブスク」が選択され、利用期間として「****~****」が指定され、「属性」として、年齢「30才」、性別「男」、職業「会社員」が選択・指定され、「目的」として「近隣」が選択され、「重視項目」として「コスト」が選択され、「オプション」として「広告、売電、CO2削減」が選択されたことを示している。
【0091】
次に、利用者端末200において確認要求操作が行われ、当該操作を受け付ける(S104)。
具体的には、会員メニュー画面250における確認要求ボタン260を押下することで確認要求操作が行われ、これに応じて、確認要求がサーバ100に対して行われる。
確認要求において、利用者端末200は、S103において選択又は指定された選択車両情報をサーバ100に送信する。
本例の場合、選択車両が車種「A」及び「新車」であることを示す選択車両情報がサーバ100に送信される。
サーバ100は、確認要求を受け付けると、車両500を提供する事業所の特定を行う(S105)。
例えば、記憶手段120において記憶されている会員データベース121からログイン中の会員の住所を特定し、当該会員の住所を管轄とする事業所を特定したり、利用者端末200における操作によって事業所を指定することができる。
次に、サーバ100は、S105において特定した事業所において車両500を提供できるか否かの判定(車両提供可否判定)を実行する(S106)。
【0092】
図15は、車両提供可否判定における判定方法を示すフローチャートである。
まず、サーバ100は、選択車両が新車か中古車かを判定する(S201)。
具体的には、入力手段111により入力された選択車両情報に基づき、選択車両が新車か中古車かを判定する。
サーバ100は、選択車両が新車と判定した場合(S201-新車)、新車の在庫について確認を行う(S202)。
具体的には、入力手段111により入力された選択車両情報に基づき、車種を特定し、S105で特定した事業所の車両データベース122において、当該車種の新車における「提供可否」欄に「可」の記録が1つ以上ある場合には在庫有りと判定し、「可」の記録がない場合には在庫無しと判定する。
サーバ100は、S202において在庫有りと判定した場合(S202-有り)、当該車種の新車の提供可能時期の特定を行う(S203)。
具体的には、車両データベース122における「車両提供可能時期」欄に記録されている情報に基づいて提供可能時期を特定する。
サーバ100は、特定した提供可能時期の情報を利用者端末200に送信する(S204)。
これにより、利用者端末200は、車両500(新車)の提供可能時期を表示装置205に表示することができる。このため、利用者は、車両500の提供可能時期を把握することができる。
【0093】
サーバ100は、S202において在庫無しと判定した場合(S202-無し)、中古車の在庫について確認を行う(S205)。
サーバ100は、中古車について在庫有りと判定した場合(S205-有り)、中古車レコメンド情報を利用者端末200に送信する(S206)。
例えば、利用者が希望する車種について新車の提供は困難だが中古車は提供可能である旨の中古車レコメンド情報を利用者端末200に送信する。
これにより、利用者端末200は、中古車レコメンド情報を表示することができる。
利用者端末200は、利用者の操作に応じ、中古車の提供を許容するか拒否するかを示す情報をサーバ100に送信する。
【0094】
サーバ100は、利用者端末200から送信された中古車の提供を許容するか拒否するかを示す情報に基づいて利用者が中古車の提供を許容したか拒否したかを判定する(S207)。
サーバ100は、許容したと判定した場合(S207-許容)、中古車の提供可能時期を特定し(S208)、特定した提供可能時期の情報を利用者端末200に送信する(S204)。これにより、利用者端末200は、中古車の提供可能時期を表示することができる。
サーバ100は、拒否したと判定した場合(S207-拒否)、新車の提供可能時期を特定し(S209)、特定した提供可能時期の情報を利用者端末200に送信する(S204)。
サーバ100は、S205において在庫無しと判定した場合(S205-無し)も、新車の提供可能時期を特定し(S209)、特定した提供可能時期の情報を利用者端末200に送信する(S204)。
これにより、利用者端末200は、新車の提供可能時期を表示することができる。
【0095】
サーバ100は、S201において選択車両が中古車と判定した場合(S201-中古車)、中古車の在庫について確認を行う(S210)。
具体的には、入力手段111により入力された選択車両情報に基づき、車種を特定し、S105で特定した事業所の車両データベース122において、当該車種の中古車における「提供可否」欄において、「可」の記録が1つ以上ある場合には在庫有りと判定し、「可」の記録がない場合には在庫無しと判定する。
サーバ100は、在庫有りと判定した場合(S210-有り)、当該中古車の提供可能時期の特定を行う(S211)。
具体的には、車両データベース122における「車両提供可能時期」欄に記録されている情報に基づいて提供可能時期を特定する。
サーバ100は、特定した提供可能時期の情報を利用者端末200に送信する(S204)。
これにより、利用者端末200は、車両500(中古車)の提供可能時期を表示装置205に表示することができる。このため、利用者は、車両500の提供可能時期を把握することができる。
【0096】
サーバ100は、S210において在庫無しと判定した場合(S210-無し)、新車の在庫について確認を行う(S212)。
サーバ100は、新車について在庫有りと判定した場合(S212-有り)、新車レコメンド情報を利用者端末200に送信する(S213)。
例えば、利用者が希望する車種について中古車の提供は困難だが新車は提供可能である旨の新車レコメンド情報を利用者端末200に送信する。
これにより、利用者端末200は、新車レコメンド情報を表示することができる。
利用者端末200は、利用者の操作に応じ、新車の提供を許容するか拒否するかを示す情報をサーバ100に送信する。
【0097】
サーバ100は、利用者端末200から送信された新車の提供を許容するか拒否するかを示す情報に基づいて、利用者が新車の提供を許容したか拒否したかを判定する(S214)。
サーバ100は、許容したと判定した場合(S214-許容)、新車の提供可能時期を特定し(S215)、特定した提供可能時期の情報を利用者端末200に送信する(S204)。これにより、利用者端末200は、新車の提供可能時期を表示することができる。
【0098】
サーバ100は、拒否したと判定した場合(S214-拒否)、中古車の準備状況の確認を行う(S216)。
サーバ100は、S212において在庫無しと判定した場合(S212-無し)も、中古車の準備状況の確認を行う(S216)
具体的には、サーバ100は、事業者端末300に対し、該当する車両500の中古車の在庫状況、車両修繕状況等、準備状況の確認を求める旨を含む報知情報を送信する。
これにより、事業者端末300を介して事業所の管理者等に報知がなされる。
図16は、事業者端末300の表示装置305に表示される車両500の管理画面350である。
図16(a)は、事業所Aの事業者端末300に表示される管理画面350のトップ画面であり、
図16(b)は、車種A(車両ID:a002)の車両修繕状況を示す画面(詳細画面)である。
事業者の管理者等は、管理画面350を参照することで、例えば、メンテナンス状況に基づき、部品取替えを早めることで車両提供時期を早めることができないか確認する。
その結果、提供可能時期を早めることができる場合には、管理者等の操作により、事業者端末300は、その提供可能時期を示す情報を利用者端末200に送信し、提供可能時期に改善が望めない場合には、車両500を提供できない旨の情報を利用者端末200に送信する。
【0099】
車両提供可否判定(S106)の後、利用者端末200において定量情報の表示要求を受け付ける(S107)。なお、定量情報の表示要求は、車両提供可否判定(S106)の後に限らず、S103において1つ以上のオプションが選択された後であれば可能である。
具体的には、会員メニュー画面250においてオプションが選択された場合の当該オプションに対応した位置に表示されている<説明>部分を押下することで会員メニュー画面250から説明画面251に遷移するところ、この遷移後の説明画面251において表示されている実行ボタン263を押下することで、利用者端末200は、定量情報の表示要求を受け付ける。
【0100】
例えば、
図14(b)に示す会員メニュー画面250において、「広告」に対応する位置に表示されている<説明>部分を押下することで、
図17(a)に示す<広告>の説明画面251に遷移する。
この説明画面251には、「広告」サービスに関する説明のほか、第8領域278に都市部欄、郊外欄、地方欄が設けられており、利用者の操作により任意の走行距離を設定できるようになっている。
本例では、都市部:***(km)、郊外:***(km)、地方:***(km)が設定されたものとする。
各欄に走行距離を設定した後、実行ボタン263(「シミュレーションを実行」ボタン)を押下することで、利用者端末200からサーバ100に対し「広告」に関する定量情報の表示要求が行われる。
これにより、利用者端末200は、「広告」を示すオプション情報、及び、設定された欄ごとの走行距離を示す設定情報をサーバ100に送信する。
【0101】
また、
図14(b)に示す会員メニュー画面250において、「CO2削減」に対応する位置に表示されている<説明>部分を押下することで、
図17(b)に示す<CO2削減>の説明画面251に遷移する。
この説明画面251には、「CO2削減」サービスに関する説明のほか、第9領域279に走行距離欄が設けられており、利用者の操作により任意の走行距離を設定できるようになっている。
本例では、走行距離:***(km)/月が設定されたものとする。
この欄に走行距離を設定した後、実行ボタン263を押下することで、利用者端末200からサーバ100に対し「CO2削減」に関する定量情報の表示要求が行われる。
これにより、利用者端末200は、「CO2削減」を示すオプション情報、及び、設定された走行距離を示す設定情報をサーバ100に送信する。
【0102】
なお、「売電」に関する定量情報の表示要求についての詳細な説明は省略するが、設定情報としてα(市場売価)=*、β(電力量)=*がそれぞれ設定され、これらの設定情報が「売電」を示すオプション情報と共にサーバ100に送信されたものとする。
また、複数の車両サービスに関する定量情報の表示要求を一括して行うことができるところ、本例では、便宜上、「広告」、「売電」、「CO2削減」に関する定量情報の表示要求が一括して行われたものとする。
【0103】
サーバ100は、定量情報の表示要求を受け付けると定量情報の算出を行う(S108)。
具体的には、利用者端末200から送信された各種オプション情報及び設定情報を入力手段111が入力し、算出手段115が当該入力したオプション情報及び設定情報に基づいて定量情報の算出を行う。
本例の場合、サーバ100は、「広告」、「売電」、及び「CO2削減」に関する定量情報の算出を行う。
【0104】
サーバ100は、「広告」に関しては、実際に「広告」サービスを利用したときの広告料の算出に用いられる上記式1と同じ下記式を用いてシミュレーションとしての広告料を算出する。
広告料=x×k1+y×k2+z×k3
(k1,k2,k3は係数。k1>k2>k3)
上記式のx、y、zには、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。本例では、x=***、y=***、z=***がそれぞれ代入された結果、広告料=Xが算出されたものとする。
【0105】
サーバ100は、「売電」に関しては、実際に「売電」サービスを利用したときの対価の算出に用いられる上記式5と同じ下記式を用いて対価を算出する。
対価=α(円/kWh)×β(kWh)
上記式におけるα、βには、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。
本例では、サーバ100は、α=*、β=*がそれぞれ代入された結果、対価=Yを算出する。
【0106】
サーバ100は、「CO2削減」に関しては、実際に「CO2削減」サービスを利用したときのCO2削減量及びこれに応じたポイントの算出に用いられる上記の式6~9と同じ下記式を用いてシミュレーションとしてのCO2削減量及びポイントを算出する。
・ポイント=CO2削減量×k7(k7は係数)
・利用予定車両のCO2排出量A=走行距離(km)×電力量消費率(Wh/km)×電気のCO2排出係数
・利用予定車両と同等の重量のガソリン車のCO2排出量B=走行距離(km)÷利用予定車両と同等の重量のガソリン車の燃費(km/リットル)×ガソリン1リットルあたりのCO2排出量(kg)
・利用予定車両のCO2削減量=B-A
上記式における走行距離は、利用者が利用者端末200の操作を介して設定した設定情報を代入する。本例では走行距離=「***」が設定情報として代入されたものとする。
上記式における電力量消費率、電気のCO2排出係数、利用予定車両と同等の重量のガソリン車の燃費、ガソリン1リットルあたりのCO2排出量は、インターネット(通信ネットワーク600)を介して取得した公開値が設定情報として代入されたものとする。
この結果、サーバ100は、ポイント=**Pを算出する。
【0107】
サーバ100は、算出手段115により算出された定量情報を利用者端末200に送信する。
定量情報には、「広告」に関し広告料を示す情報、「売電」に関し対価を示す情報、「CO2削減」に関しCO2削減量又はポイントを示す情報が含まれる。
【0108】
利用者端末200は、サーバ100から受信した定量情報を表示する(S109)。
図17(c)は、本例における定量情報の表示例を示す定量情報表示画面252である。
定量情報表示画面252の第10領域280は、料金に関する定量情報を表示する。
第10領域280に示されるように、「広告」サービスにおける広告料や「売電」サービスにおける対価は、利用者にとって利用料金を直接的に低減する価値を有しているため、その価値を定量的に示す定量情報として減額(広告:X円、売電:Y円)を表示している。
定量情報表示画面252の第11領域281には、ポイント(特典)に関する定量情報を表示する。
第11領域281に示されるように、CO2削減量に基づき取得されるポイントは、遊技者にとって利用料金を間接的に低減したり他の特典があるため、その価値を定量的に示す定量情報としてポイント(P=**)を表示している。
定量情報表示画面252には、メニューボタン264(「メニュー画面に戻る」ボタン)が設けられている。
このメニューボタン264が押下されたことで、
図14に示す会員メニュー画面250に遷移したものとする。
【0109】
次に、利用者端末200において、お勧めオプションの表示要求を受け付ける(S110)。
お勧めオプションの表示要求は、
図14(b)に示すように、会員メニュー画面250に設けられた表示要求ボタン261(「お勧めオプションの表示」ボタン)が押下されることに基づいて行われる。
利用者端末200は、お勧めオプションの表示要求を受け付けると、お勧めオプションの選択に必要な各種情報をサーバ100に送信する。
すなわち、利用者端末200は、利用者の属性及び車両500の利用形態を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を送信する。
本例の場合、利用者端末200は、車種「A(超小型EV)」及び「新車」を示す「選択車両情報」、「サブスク」を示す「契約形態情報」、年齢「30才」、性別「男」、職業「会社員」を示す「属性情報」、「近隣」(目的情報)や「コスト」(重視項目)を示す「利用形態情報」、「広告、売電、CO2削減」を示す「オプション情報」をサーバ100に送信する。
サーバ100は、入力手段111がこれらの情報を入力する。
すなわち、サーバ100は、利用者の属性及び車両500の利用形態を示す情報のうち、少なくともいずれか一方の情報を入力する。
【0110】
次に、サーバ100は、お勧めオプションの選択を行う(S111)。
具体的には、サーバ100は、お勧めオプションの表示要求に伴い入力手段111が入力した「契約形態情報」、「選択車両情報」、「属性情報」、「利用態様情報」に基づき、「広告」、「SNS投稿/閲覧」、「メンテナンス」、「自動運転」、「期間限定パック」、「超小型EV」、「売電」、「CO2削減」、及び「バッテリーシェア」の中から一以上の車両サービスを選択する。
ただし、お勧めオプションの表示要求に伴い入力手段111が入力したオプション情報により特定されるオプションは除外する。
利用者が既に選択しているオプションを推薦する意味がなく、重複を回避するためである。
本例においては、サーバ100は、車種「A(超小型EV)」及び「新車」を示す「選択車両情報」、「サブスク」を示す「契約形態情報」、年齢「30才」、性別「男」、職業「会社員」を示す「属性情報」、「近隣」(目的情報)や「コスト」(重視項目)を示す「利用形態情報」をそれぞれ選択基準テーブル130に照合することにより、「広告」、「SNS投稿/閲覧」、「売電」、「CO2削減」、及び「バッテリーシェア」を選択する。
ただし、オプション情報により特定される「広告」、「売電」、「CO2削減」はこの中から除外される。
この結果、サーバ100は、お勧めオプションとして、「SNS投稿/閲覧」と「バッテリーシェア」とを選択する。
【0111】
サーバ100は、お勧めオプションを選択すると、事業者端末300に対し確認要求を行う(S112)。
確認要求において、サーバ100は、選択手段112により選択された車両サービスを示すお勧めオプション情報を事業者端末300に送信する。
つまり、お勧めオプションとして選択された車両サービスが「SNS投稿/閲覧」と「バッテリーシェア」とであることを示すオプション情報がサーバ100から事業者端末300に送信される。
本例において、サーバ100は、お勧めオプション情報に加え、「選択車両情報」、「契約形態情報」、「利用期間情報」、「属性情報」、「利用態様情報」、及び「オプション情報」を事業者端末300に送信する。
具体的には、サーバ100は、「SNS投稿/閲覧」及び「バッテリーシェア」を示すお勧めオプション情報に加え、車種「A(超小型EV)」及び「新車」を示す「選択車両情報」、「****~****」を示す「利用期間情報」、「サブスク」を示す「契約形態情報」、年齢「30才」、性別「男」、職業「会社員」を示す「属性情報」、「近隣」(目的情報)や「コスト」(重視項目)を示す「利用形態情報」、及び「広告、売電、CO2削減」を示す「オプション情報」を事業者端末300に送信する。
また、このとき、サーバ100は、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報(SNS投稿/閲覧、バッテリーシェア)をメモリ102に保持させる。
【0112】
事業者端末300は、確認画面351を表示する(S113)。
図18は、事業者端末300において表示される確認画面351の一例である。
図18(a)は、確認画面351の前半の画面であり、
図18(b)は、確認画面351の後半の画面である。
確認画面351の前半の画面には、申込みの受付日時、利用者名、選択車両、利用形態、利用期間、属性、目的、重視項目などが表示される。
確認画面351の後半の画面には、A領域370に「オプション情報」により特定される当初オプション(広告、売電、CO2削減)が表示され、B領域371にお勧めオプション(SNS投稿/閲覧、バッテリーシェア)が表示され、C領域372に当初オプション及びお勧めオプション以外の他のオプション(メンテナンス、自動運転、期間限定パック、超小型EV)が表示される。
確認画面351の後半の画面には、お勧めオプションごとに、「削除」を選択することが可能なチェックボックス373が設けられ、他のオプションごとに、「追加」を選択することが可能なチェックボックス374が設けられている。
確認画面351の後半の画面には、確認ボタン360が設けられている。
【0113】
次に、事業者端末300において、お勧めオプションの内容を変更するための変更操作を受け付ける(S114)。
お勧めオプションの変更操作は、確認画面351において可能である。
変更操作には、お勧めオプションを追加するための追加操作と、お勧めオプションを削除するための削除操作とがある。
追加操作は、確認画面351のチェックボックス374をチェックすることにより行うことができる。
例えば、「メンテナンス」のチェックボックス374をチェックすることで、お勧めオプションに「メンテナンス」を追加するための操作が実行される。
削除操作は、確認画面351のチェックボックス373をチェックすることにより行うことができる。
例えば、「SNS投稿/閲覧」のチェックボックス373をチェックすることで、お勧めオプションから「SNS投稿/閲覧」を削除するための操作が実行される。
事業者端末300は、追加操作に応じ、追加する車両サービスを特定可能な追加情報(変更情報)をサーバ100に送信する。
事業者端末300は、削除操作に応じ、削除する車両サービスを特定可能な削除情報(変更情報)をサーバ100に送信する。
本例では、「メンテナンス」のチェックボックス374をチェックする追加操作が行われる。
これにより、事業者端末300は、追加する車両サービスが「メンテナンス」であることを特定可能な追加情報をサーバ100に送信する。
【0114】
サーバ100は、事業者端末300から変更情報を受信すると、お勧めオプションの変更表示制御を行う(S115)。
本例の場合、入力手段111が、変更情報として、「メンテナンス」を特定可能な追加情報を入力すると、当該追加情報をメモリ102に出力して保持させる。
そして、表示制御手段113は、メモリ102に保持されている追加情報等から追加する車両サービスが「メンテナンス」であることを特定すると共に、選択手段112により選択された車両サービス(変更前の車両サービス)が「SNS投稿/閲覧」と「バッテリーシェア」であることを特定する。
表示制御手段113は、変更前の車両サービスである「SNS投稿/閲覧」及び「バッテリーシェア」に「メンテナンス」を追加した情報(お勧めオプション情報)を利用者端末200において表示させるべく、サーバ100がこれらの情報を利用者端末200に送信する。
【0115】
利用者端末200は、お勧めオプションを表示する(S116)。
図19(a)は、利用者に推薦する車両サービスを示すお勧めオプション表示画面253である。
本例の場合、利用者端末200は、お勧めオプションとして、「SNS投稿/閲覧」、「バッテリーシェア」、及び「メンテナンス」が、選択可能な態様でお勧めオプション表示画面253に表示する。
また、本例では、
図19(a)に示すように、お勧めオプションの中から「バッテリーシェア」が選択されたことで、「バッテリーシェア」に対応する位置に<説明>が表示されている。
【0116】
次に、利用者端末200において定量情報の表示要求を受け付ける(S117)。
本例の場合、
図19(a)に示すお勧めオプション表示画面に表示されている<説明>部分が押下されることで、
図19(b)に示す<バッテリーシェア>の説明画面251に画面が遷移する。
この説明画面251には、「バッテリーシェア」サービスに関する説明のほか、第12領域282に各料金プラン(1ヶ月定額プラン、3ヶ月定額プラン、6ヶ月定額プラン)が選択可能に設けられており、利用者の操作により任意の料金プランを選択できるようになっている。
本例では、3ヶ月定額プランが選択されたものとする。
料金プランを選択した後、実行ボタン263を押下することで、利用者端末200はサーバ100に対し「広告」に関する定量情報の表示要求を行う。
これにより、利用者端末200は、「広告」を示すオプション情報、及び、選択された「3ヶ月定額プラン」を特定可能な情報を、設定情報としてサーバ100に送信する。
【0117】
サーバ100は、定量情報の表示要求を受け付けると定量情報の算出を行う(S118)。
具体的には、サーバ100は、利用者端末200から送信された各種オプション情報及び設定情報を入力手段111が入力し、算出手段115が当該入力したオプション情報及び設定情報に基づいて定量情報の算出を行う。
本例の場合、サーバ100は、「バッテリーシェア」に関する定量情報の算出を行う。
【0118】
サーバ100は、「バッテリーシェア」に関しては、実際に「バッテリーシェア」サービスを利用したときの利用料金の算出方法を用いてシミュレーションとしての減額値を算出する。
これにより、車両500が1年リースである場合の標準利用料金をA、3ヶ月定額プランの料金をD2、Aに含まれる蓄電池の料金をC、Aに含まれる車両本体の料金をBとした場合のシミュレーションとして、減額値(C-D2)を算出することができる。なお、C-D2=Z円とする。
サーバ100は、算出した定量情報を利用者端末200に送信する。
【0119】
利用者端末200は、サーバ100から受信した定量情報を表示する(S119)。
図19(c)は、本例における定量情報の表示例を示す定量情報表示画面252である。
図17(c)と比較するとわかるように、
図19(c)に示す定量情報表示画面252の第10領域280には、「バッテリーシェア」サービスにおける定量情報として減額値(Z円)が追加表示される。
その後、メニューボタン264が押下されることで会員メニュー画面250に遷移したものとする。
図20(a)は、会員メニュー画面250の後半の画面である。
【0120】
次に、利用者端末200において申込内容を確定するための確定操作を受け付ける(S120)。
具体的には、
図20(a)に示す会員メニュー画面250に表示されている確定ボタン262を押下することで確定操作が実行される。
確定操作によって申込みの確定要求が行われ、利用者端末200からサーバ100に対し確定情報が送信される。
【0121】
サーバ100は、確定情報を受信することで確定要求を受け付けると、所定の契約処理を実行する(S121)。
これにより、申込みの契約が成立する。
契約処理の実行に応じ、サーバ100は、契約が完了したこと、及び、申込み内容を示す各種情報を含む契約完了情報を利用者端末200、事業者端末300、及び管理事業者端末400に送信する。
図20(b)は、利用者端末200において表示される契約情報画面254である。
利用者は、契約情報画面254から契約内容を確認することができる。
【0122】
(変形例)
・人為的処理を排除した構成
人為的処理を排除することで、全自動的な情報処理システム1を構成することができる。
このような構成は、選択手段112により選択された車両サービスを、表示制御手段113が、そのまま利用者端末200に表示させる構成とすることで実現できる。
つまり、この場合、選択手段112により選択された車両サービスを事業者端末300に表示させて事業者に事前に確認させたり、事業者端末300における操作により車両サービスを追加又は削除する構成は不要となる。
すなわち、
図13に示すシーケンスチャートにおけるS112~S115の処理を無効にすることで実現可能である。
この場合、S111におけるお勧めオプションの選択の後に、S112~S115のステップを介さず、選択されたお勧めオプションを示す情報(お勧めオプション情報)が利用者端末200に送信され、S116において表示される。
このような人為的処理に係る構成や工程の無効/有効を切り替えるようにもできる。
すなわち、「無効」の場合は、お勧めオプションを自動的に提示することができ、「有効」の場合は、お勧めオプションを事業者側で確認した後に提示したり、変更を加えて提示するなど、人為的処理を介在させることができる。
【0123】
・レコメンド情報提供サービス
事業者のレコメンド情報を提供するレコメンド情報提供サービスをオプションに加えることもできる。
例えば、情報処理システム1の処理方法におけるS113~S114おいて、事業者端末300における操作によりレコメンド情報提供サービスを選択したり、提供するレコメンド情報を設定することができる。
レコメンド情報としては、その事業所におけるキャンペーン情報やその地域の観光情報などを例示することができる。
これにより、事業所独自のオプションサービスを提供可能な情報処理システム1を構成することができる。
【0124】
・利用履歴に基づくお勧めオプションの提示
利用者の過去の利用履歴に基づき、その利用態様に適した車両サービスをお勧めオプションとして選択するようにもできる。
例えば、「近隣」の移動が多い傾向が利用者の利用履歴から特定された場合には、選択基準テーブル130の選択基準に基づき、「超小型EV」をお勧めオプションとして提示することができる。
また、低速走行が多いことが利用者の利用履歴から特定された場合には、最高速度が60km/h以下である「超小型EV」をお勧めオプションとして提示することができる。
また、利用者と属性等が類似する他の利用者の利用履歴から、当該他の利用者が頻繁に利用する車両サービスをお勧めオプションとして提示することもできる。
また、利用者の属性、利用形態を含む申込内容と、事業者が追加/削除したオプションとの間に相関関係があると考えられる。このため、過去に事業者が追加/削除したオプションと、そのときの利用者の申込み内容のデータの組み合わせを機械学習することでお勧めオプション予測モデルを生成し、当該モデルに申込者の属性、利用態様を含む申込内容データを入力することで出力されるお勧めオプションを提示することもできる。
【0125】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態では、利用者の属性を申込時に会員メニュー画面250を介して設定するが、予め会員登録時に会員データベース121に利用者の属性情報を登録(記憶)しておき、選択手段112の実行の際、当該会員データベース121の属性情報を参照して選択するようにもできる。
表示制御手段113は、選択手段112により選択された車両サービスを示す情報を管理事業者端末400に表示させることもできる。
これにより、お勧めオプションの確認や追加/削除を管理事業者により行うこともできる。
選択基準テーブル130(選択手段112)における選択基準は一例であり、他の要素を追加したり、他の組み合わせに基づいて車両サービスを選択してもよい。
定量情報をテキスト表示するだけでなく、図形等を用いて図示しても良い。
例えば、「バッテリーシェア」の定量情報の表示態様として、
図8に示すように棒グラフ等を用いて比較可能に表示することもできる。
これにより、車両サービスのサービス価値を視覚を通じて直観的に認識させることができる。
前述の実施形態において、車両及び車両サービスは、ログインした会員が利用できるように構成されているが、非会員でも利用できるようにもでき、会員制を採用しなくてもよい。
事業者による車両500の提供には、車両500の譲渡も含む。
また、リース、サブスク、レンタル、カーシェアに限らず、これらの一部の組み合わせを含む様々な契約形態(提供形態)を採用することができる。
【符号の説明】
【0126】
1:情報処理システム、100:サーバ、101:プロセッサ、102:メモリ、103:ストレージ、104:通信装置、111:入力手段、112:選択手段、113:表示制御手段、115:算出手段、116:認証手段、117:判定手段、120:記憶手段、121:会員データベース、122:車両データベース、130:選択基準テーブル、200:利用者端末、201:プロセッサ、202:メモリ、203:ストレージ、204:操作装置、205:表示装置、206:通信装置、211:操作手段、212:表示手段、250:会員メニュー画面、251:説明画面、252:定量情報表示画面、253:お勧めオプション表示画面、254:契約情報画面、260:確認要求ボタン、261:表示要求ボタン、262:確定ボタン、263:実行ボタン、264:メニューボタン、271:第1領域、272:第2領域、273:第3領域、274:第4領域、275:第5領域、276:第6領域、277:第7領域、278:第8領域、279:第9領域、280:第10領域、281:第11領域、300:事業者端末、301:プロセッサ、302:メモリ、303:ストレージ、304:操作装置、305:表示装置、306:通信装置、311:操作手段、312:表示手段、350:管理画面、351:確認画面、360:確認ボタン、370:A領域、371:B領域、372:C領域、373:チェックボックス、374:チェックボックス、400:管理事業者端末、401:プロセッサ、402:メモリ、403:ストレージ、404:操作装置、405:表示装置、406:通信装置、411:表示手段