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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184317
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】動物用トイレユニット
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/01 20060101AFI20221206BHJP
   A01K 15/02 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
A01K1/01 801G
A01K15/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092091
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山本 泰生
(72)【発明者】
【氏名】金子 真也
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
2B101CA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遊具状態の外装箱の強度を向上させて、より安全な動物用の遊具を提供する。
【解決手段】動物用トイレと外装箱とを備える動物用トイレユニットであって、外装箱は、段ボールであり、動物用トイレを収容し、収容状態において、前後方向、左右方向及び上下方向を備え、外フラップ、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面及び内フラップを有し、一方側外フラップより他方側で、且つ他方側外フラップより一方側に設けられ、遊具状態とするために、内フラップの少なくとも一部を、第3側面より内側で、且つ、第3側面の一方側の端よりも他方側に折ること、及び一方側外フラップを内フラップより一方側に設けることを示す表示を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物用トイレと、
前記動物用トイレを収容する外装箱と、を備える動物用トイレユニットであって、
前記外装箱は、
段ボールであり、
前記動物用トイレを収容し、前記外装箱を閉じた空間とした収容状態において、前後方向、左右方向、及び上下方向を備え、
外フラップ、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、及び内フラップを有し、
前記外フラップは、前記上下方向における一方側に位置する一方側外フラップと、前記上下方向における他方側に位置する他方側外フラップと、を備え、
前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面は、前記上下方向における前記一方側外フラップと前記他方側外フラップとの間に位置し、
前記一方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記一方側の端から延出し、
前記他方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記他方側の端から延出し、
前記内フラップは、前記第3側面の前記一方側の端から延出し、前記収容状態において、前記一方側外フラップより前記他方側で、且つ前記他方側外フラップより前記一方側に設けられ、
前記動物用トイレを使用する動物の遊具として使用する遊具状態とするために、前記内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記一方側の端よりも前記他方側に折ること、及び前記一方側外フラップを前記内フラップより前記一方側に設けることを示す表示を有することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の動物用トイレユニットであって、
前記遊具状態において、前記内フラップの少なくとも1つの端が、前記外装箱の内面と接することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の動物用トイレユニットであって、
前記遊具状態において、
前記内フラップの前記第1側面側の端は、前記第1側面と接し、
前記内フラップの前記第2側面側の端は、前記第2側面と接することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記内フラップは、前記内フラップを折り曲げるための折り誘導部を備え、
前記折り誘導部は、前記第3側面の前記一方側の端から所定距離だけ離間していることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項5】
請求項4に記載の動物用トイレユニットであって、
前記遊具状態において、前記内フラップの前記第3側面の前記一方側の端から前記折り誘導部までの部分が、前記外フラップの面に沿うことを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記内フラップは、前記一方側に位置する一方側内フラップと、前記他方側に位置する他方側内フラップを有し、
前記表示には、
前記一方側内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記一方側の端よりも前記他方側に折り、
前記他方側内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記他方側の端よりも前記一方側に折る、
ことが示されていることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項7】
請求項6に記載の動物用トイレユニットであって、
前記遊具状態において、前記一方側内フラップと前記他方側内フラップが係合することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項8】
請求項7に記載の動物用トイレユニットであって、
前記一方側内フラップは、先端側から根元側に向かって設けられた一方側切欠き部を備え、
前記他方側内フラップは、先端側から根元側に向かって設けられた他方側切欠き部を備え、
前記遊具状態において、前記一方側切欠き部と他方側切欠き部が係合することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項9】
請求項8に記載の動物用トイレユニットであって、
前記一方側内フラップは、前記一方側切欠き部の根元側の端から先端側の端までを折り曲げるための係合折り曲げ誘導部を有し、
前記係合折り曲げ誘導部は、前記一方側切欠き部の根元側の端から、前記第1側面側の端まで設けられていることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項10】
請求項7に記載の動物用トイレユニットであって、
前記一方側内フラップは、厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口、又は前記内フラップ係合開口を形成するための内フラップ係合開口誘導部を有し、
前記遊具状態において、前記内フラップ係合開口に前記他方側内フラップが挿し込まれることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項11】
請求項7から10のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記一方側内フラップの根元から先端までの長さと前記他方側内フラップの前記根元から先端まで長さとの和が、前記第3側面の前記一方側の端から前記他方側の端までの長さより長く、
前記遊具状態において、前記一方側内フラップ及び前記他方側内フラップが、前記第3側面の前記一方側の端及び前記他方側の端より内側に設けられることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項12】
請求項1から6のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記第1側面、前記第2側面、及び前記第3側面の少なくとも1つは、
厚さ方向に貫通する切り込みを形成するための切り込み誘導部と、
前記外装箱の一部を前記外装箱の内側に折り込むための折り込み誘導部と、
前記切り込み誘導部と前記折り込み誘導部とで囲まれた折り込み部と、
を有し、
前記遊具状態において、
前記折り込み部は、前記外装箱の内側に折り曲げられ、
前記内フラップは、前記折り込み部より前記第3側面側に位置することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項13】
請求項1から6のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記遊具状態において、前記内フラップと前記第3側面が互いに係合することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項14】
請求項13に記載の動物用トイレユニットであって、
前記第3側面は、厚さ方向に貫通する側面係合開口、又は前記側面係合開口を形成するための側面係合開口誘導部を有し、
前記遊具状態において、前記側面係合開口に、前記内フラップの少なくとも一部が挿し込まれることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項15】
請求項13に記載の動物用トイレユニットであって、
前記第3側面は、
厚さ方向に貫通する切り込みを形成するための切り込み誘導部と、
前記外装箱の一部を前記外装箱の内側に折り込むための折り込み誘導部と、
前記切り込み誘導部と前記折り込み誘導部とで囲まれた折り込み部と、
を有し、
前記内フラップは、厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口、又は前記内フラップ係合開口を形成するための内フラップ係合開口誘導部を有し、
前記遊具状態において、前記内フラップ係合開口に、前記折り込み部が係合することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項16】
請求項1から6のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記内フラップの前記上下方向の長さは、前記第3側面の前記上下方向の長さよりも長く、
前記遊具状態において、前記内フラップは、前記上下方向に沿った部分と、前記外フラップの面に沿った部分と、を有することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
遊具状態において、
前記第2側面と連続し、前記第3側面の内側面に沿って延出した延出部を有し、
前記第3側面は、
前記第1側面と連続し、
前記第2側面と連続しておらず、前記延出部と接合していることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記内フラップは、
一対のシート部と、
前記一対のシート部で挟まれた、厚さ方向の断面が波型形状の波型部材と、
を備え、
前記波型部材の波型の頂部が、前記内フラップの先端から根元までの方向に沿っており、
前記遊具状態において、前記内フラップを折る折り線が、前記波型部材の波型の頂部と交差することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか1項に記載の動物用トイレユニットであって、
前記外フラップ、前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面の少なくとも1つは、厚さ方向に貫通した開口部を形成するための開口誘導部を有することを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項20】
請求項19に記載の動物用トイレユニットであって、
前記遊具状態において、
前記開口部を正面から見たときに、前記開口部を厚さ方向に延長した仮想貫通領域と、前記内フラップとが、重ならないことを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の動物用トイレユニットであって、
前記開口部が、前記第3側面を除く面に設けられていることを特徴とする動物用トイレユニット。
【請求項22】
動物用トイレと、
前記動物用トイレを収容する外装箱と、を備える動物用トイレユニットであって、
前記外装箱は、
段ボールであり、
前記動物用トイレを収容し、前記外装箱を閉じた空間とした収容状態において、前後方向、左右方向、及び上下方向を備え、
外フラップ、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、及び内フラップを有し、
前記外フラップは、前記上下方向における一方側に位置する一方側外フラップと、前記上下方向における他方側に位置する他方側外フラップと、を備え、
前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面は、前記上下方向における前記一方側外フラップと前記他方側外フラップとの間に位置し、
前記一方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記一方側の端から延出し、
前記他方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記他方側の端から延出し、
前記内フラップは、前記第3側面の前記一方側の端から延出し、前記収容状態において、前記一方側外フラップより前記他方側で、且つ前記他方側外フラップより前記一方側に設けられ、
前記動物用トイレを使用する動物の遊具として使用するために、前記内フラップを前記一方側外フラップの面に沿った状態とすること、前記一方側外フラップを前記内フラップより前記一方側に設けること、及び前記第1側面、前記第2側面、又は前記第3側面のいずれか1つを前記遊具の上面とすることを示す表示を有することを特徴とする動物用トイレユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物用トイレユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ペットとして飼育される猫等の動物は、動物用トイレを用いて排泄を行う。猫等の動物は、ストレスを感じると排泄習慣が乱れやすく、動物用の遊具やペット用ハウスを用いて動物のストレスを軽減させることができることが知られている。例えば、特許文献1には、梱包用の段ボールを使用したペット用ハウスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3225833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、梱包用の段ボールを用いると、新たに遊具やペット用ハウスを準備する必要がないが、猫等の動物は、梱包用の段ボールの上に飛び乗ったりして遊ぶことで、段ボールが動物の体重を支え切れずに、潰れてしまう恐れがあった。
【0005】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、遊具状態の外装箱の側面の強度を向上させて、より安全な動物用の遊具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、動物用トイレと、前記動物用トイレを収容する外装箱と、を備える動物用トイレユニットであって、前記外装箱は、段ボールであり、前記動物用トイレを収容し、前記外装箱を閉じた空間とした収容状態において、前後方向、左右方向、及び上下方向を備え、外フラップ、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、及び内フラップを有し、前記外フラップは、前記上下方向における一方側に位置する一方側外フラップと、前記上下方向における他方側に位置する他方側外フラップと、を備え、前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面は、前記上下方向における前記一方側外フラップと前記他方側外フラップとの間に位置し、前記一方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記一方側の端から延出し、前記他方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記他方側の端から延出し、前記内フラップは、前記第3側面の前記一方側の端から延出し、前記収容状態において、前記一方側外フラップより前記他方側で、且つ前記他方側外フラップより前記一方側に設けられ、前記動物用トイレを使用する動物の遊具として使用する遊具状態とするために、前記内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記一方側の端よりも前記他方側に折ること、及び前記一方側外フラップを前記内フラップより前記一方側に設けることを示す表示を有することを特徴とする動物用トイレユニットである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、遊具状態の外装箱の側面の強度を向上させて、より安全な動物用の遊具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】動物用トイレ1の概略斜視図である。
図2】動物用トイレ1を収容する外装箱100の概略斜視図である。
図3】展開状態の外装箱100を説明する図である。
図4】表示Mを説明する図である。
図5】遊具状態の外装箱100を説明する図である。
図6図6Aは、図5中のA-A断面図である。図6Bは、図5中のB-B断面図である。
図7図7Aは、遊具状態の上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aを説明する図である。図7Bは、図7A中のD-D断面図の一部拡大図である。
図8図8A図8Eは、遊具状態の外装箱100の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
動物用トイレと、前記動物用トイレを収容する外装箱と、を備える動物用トイレユニットであって、前記外装箱は、段ボールであり、前記動物用トイレを収容し、前記外装箱を閉じた空間とした収容状態において、前後方向、左右方向、及び上下方向を備え、外フラップ、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、及び内フラップを有し、前記外フラップは、前記上下方向における一方側に位置する一方側外フラップと、前記上下方向における他方側に位置する他方側外フラップと、を備え、前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面は、前記上下方向における前記一方側外フラップと前記他方側外フラップとの間に位置し、前記一方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記一方側の端から延出し、前記他方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記他方側の端から延出し、前記内フラップは、前記第3側面の前記一方側の端から延出し、前記収容状態において、前記一方側外フラップより前記他方側で、且つ前記他方側外フラップより前記一方側に設けられ、前記動物用トイレを使用する動物の遊具として使用する遊具状態とするために、前記内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記一方側の端よりも前記他方側に折ること、及び前記一方側外フラップを前記内フラップより前記一方側に設けることを示す表示を有することを特徴とする動物用トイレユニットである。
【0010】
猫等の動物は、遊具等で遊ばせてストレスを解消させることで、排泄を適切に行わせやすくなることが知られている。このような動物用トイレユニットによれば、動物用トイレを動物に使用させる者は、動物用トイレを収容する外装箱を遊具状態とするための方法を認識することができ、内フラップによって、遊具状態の外装箱の側面の強度を向上させた遊具とすることができるため、より安全な遊具で動物を遊ばせることができ、動物のストレスを軽減させやすくなって、動物の適切な排泄を促しやすくなる。
【0011】
かかる動物用トイレユニットであって、前記遊具状態において、前記内フラップの少なくとも1つの端が、前記外装箱の内面と接することが望ましい。
【0012】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップが第1側面又は第2側面を支持することができるため、外装箱の側面の強度をより向上させることができる。
【0013】
かかる動物用トイレユニットであって、前記遊具状態において、前記内フラップの前記第1側面側の端は、前記第1側面と接し、前記内フラップの前記第2側面側の端は、前記第2側面と接することが望ましい。
【0014】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップが第1側面及び第2側面を支持するため、外装箱の側面の強度をより向上させることができる。
【0015】
かかる動物用トイレユニットであって、前記内フラップは、前記内フラップを折り曲げるための折り誘導部を備え、前記折り誘導部は、前記第3側面の前記一方側の端から所定距離だけ離間していることが望ましい。
【0016】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップを容易に折ることができるため、容易に強度を向上させた外装箱を形成することができる。
【0017】
かかる動物用トイレユニットであって、前記遊具状態において、前記内フラップの前記第3側面の前記一方側の端から前記折り誘導部までの部分が、前記外フラップの面に沿うことが望ましい。
【0018】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップの一部が外フラップの面に沿っていることで、外フラップの面の強度を向上させることができる。
【0019】
かかる動物用トイレユニットであって、前記内フラップは、前記一方側に位置する一方側内フラップと、前記他方側に位置する他方側内フラップを有し、前記表示には、前記一方側内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記一方側の端よりも前記他方側に折り、前記他方側内フラップの少なくとも一部を、前記第3側面より内側で、且つ、前記第3側面の前記他方側の端よりも前記一方側に折る、ことが示されていることが望ましい。
【0020】
このような動物用トイレユニットによれば、一方側内フラップと他方側内フラップを折ることで、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0021】
かかる動物用トイレユニットであって、前記遊具状態において、前記一方側内フラップと前記他方側内フラップが係合することが望ましい。
【0022】
このような動物用トイレユニットによれば、一方側内フラップと他方側内フラップを折り曲げた状態を維持しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0023】
かかる動物用トイレユニットであって、前記一方側内フラップは、先端側から根元側に向かって設けられた一方側切欠き部を備え、前記他方側内フラップは、先端側から根元側に向かって設けられた他方側切欠き部を備え、前記遊具状態において、前記一方側切欠き部と他方側切欠き部が係合することが望ましい。
【0024】
このような動物用トイレユニットによれば、一方側内フラップと他方側内フラップを折り曲げた状態を維持しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0025】
かかる動物用トイレユニットであって、前記一方側内フラップは、前記一方側切欠き部の根元側の端から先端側の端までを折り曲げるための係合折り曲げ誘導部を有し、前記係合折り曲げ誘導部は、前記一方側切欠き部の根元側の端から、前記第1側面側の端まで設けられていることが望ましい。
【0026】
このような動物用トイレユニットによれば、係合折り曲げ誘導部で一方側内フラップの先端部を折り曲げることで、一方側内フラップと他方側内フラップとの係合を容易に行うことができる。
【0027】
かかる動物用トイレユニットであって、前記一方側内フラップは、厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口、又は前記内フラップ係合開口を形成するための内フラップ係合開口誘導部を有し、前記遊具状態において、前記内フラップ係合開口に前記他方側内フラップが挿し込まれることが望ましい。
【0028】
このような動物用トイレユニットによれば、一方側内フラップと他方側内フラップを折り曲げた状態を維持しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0029】
かかる動物用トイレユニットであって、前記一方側内フラップの根元から先端までの長さと前記他方側内フラップの前記根元から先端まで長さとの和が、前記第3側面の前記一方側の端から前記他方側の端までの長さより長く、前記遊具状態において、前記一方側内フラップ及び前記他方側内フラップが、前記第3側面の前記一方側の端及び前記他方側の端より内側に設けられることが望ましい。
【0030】
このような動物用トイレユニットによれば、収容状態の外装箱の形状を維持しやすくなるため、遊具として使用しやすくなる。
【0031】
かかる動物用トイレユニットであって、前記第1側面、前記第2側面、及び前記第3側面の少なくとも1つは、厚さ方向に貫通する切り込みを形成するための切り込み誘導部と、前記外装箱の一部を前記外装箱の内側に折り込むための折り込み誘導部と、前記切り込み誘導部と前記折り込み誘導部とで囲まれた折り込み部と、を有し、前記遊具状態において、前記折り込み部は、前記外装箱の内側に折り曲げられ、前記内フラップは、前記折り込み部より前記第3側面側に位置することが望ましい。
【0032】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップを折り曲げた状態を維持しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0033】
かかる動物用トイレユニットであって、前記遊具状態において、前記内フラップと前記第3側面が互いに係合することが望ましい。
【0034】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップを第3側面に対して固定しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させた状態を維持しやすくなる。
【0035】
かかる動物用トイレユニットであって、前記第3側面は、厚さ方向に貫通する側面係合開口、又は前記側面係合開口を形成するための側面係合開口誘導部を有し、前記遊具状態において、前記側面係合開口に、前記内フラップの少なくとも一部が挿し込まれることが望ましい。
【0036】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップを第3側面に対して固定しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させた状態を維持しやすくなる。
【0037】
かかる動物用トイレユニットであって、前記第3側面は、厚さ方向に貫通する切り込みを形成するための切り込み誘導部と、前記外装箱の一部を前記外装箱の内側に折り込むための折り込み誘導部と、前記切り込み誘導部と前記折り込み誘導部とで囲まれた折り込み部と、を有し、前記内フラップは、厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口、又は前記内フラップ係合開口を形成するための内フラップ係合開口誘導部を有し、前記遊具状態において、前記内フラップ係合開口に、前記折り込み部が係合することが望ましい。
【0038】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップを第3側面に対して固定しやすくなるため、外装箱の側面の強度を向上させた状態を維持しやすくなる。
【0039】
かかる動物用トイレユニットであって、前記内フラップの前記上下方向の長さは、前記第3側面の前記上下方向の長さよりも長く、前記遊具状態において、前記内フラップは、前記上下方向に沿った部分と、前記外フラップの面に沿った部分と、を有することが望ましい。
【0040】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップによって、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0041】
かかる動物用トイレユニットであって、前記第2側面と連続し、前記第3側面の内側面に沿って延出した延出部を有し、前記第3側面は、前記第1側面と連続し、前記第2側面と連続しておらず、前記延出部と接合していることが望ましい。
【0042】
このような動物用トイレユニットによれば、接合部は、剛性が高い部分であるため、内フラップを備える第3側面の剛性を向上させることができる。
【0043】
かかる動物用トイレユニットであって、前記内フラップは、一対のシート部と、前記一対のシート部で挟まれた、厚さ方向の断面が波型形状の波型部材と、を備え、前記波型部材の波型の頂部が、前記内フラップの先端から根元までの方向に沿っており、前記遊具状態において、前記内フラップを折る折り線が、前記波型部材の波型の頂部と交差することが望ましい。
【0044】
このような動物用トイレユニットによれば、折り曲げた内フラップの剛性をより向上させることができるため、外装箱の側面の強度を向上させやすくなる。
【0045】
かかる動物用トイレユニットであって、前記外フラップ、前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面の少なくとも1つは、厚さ方向に貫通した開口部を形成するための開口誘導部を有することが望ましい。
【0046】
このような動物用トイレユニットによれば、遊具状態の外装箱が開口部を有することで、動物にとって、遊びのバリエーションが広がり、より遊具を楽しむことができる。
【0047】
かかる動物用トイレユニットであって、前記遊具状態において、前記開口部を正面から見たときに、前記開口部を厚さ方向に延長した仮想貫通領域と、前記内フラップとが、重ならないことが望ましい。
【0048】
このような動物用トイレユニットによれば、内フラップによって、開口部の開口の障害となる恐れを軽減させることができるため、開口部から動物の身体の少なくとも一部や動物のおもちゃ等を外装箱の中に入れやすくなる。
【0049】
かかる動物用トイレユニットであって、前記開口部が、前記第3側面を除く面に設けられていることが望ましい。
【0050】
このような動物用トイレユニットによれば、第3側面に開口部を設けた場合に起こる内フラップと開口部との干渉を防ぐことができる。
【0051】
動物用トイレと、前記動物用トイレを収容する外装箱と、を備える動物用トイレユニットであって、前記外装箱は、段ボールであり、前記動物用トイレを収容し、前記外装箱を閉じた空間とした収容状態において、前後方向、左右方向、及び上下方向を備え、外フラップ、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、及び内フラップを有し、前記外フラップは、前記上下方向における一方側に位置する一方側外フラップと、前記上下方向における他方側に位置する他方側外フラップと、を備え、前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、及び前記第4側面は、前記上下方向における前記一方側外フラップと前記他方側外フラップとの間に位置し、前記一方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記一方側の端から延出し、前記他方側外フラップは、前記第1側面、前記第2側面の少なくとも1つの前記他方側の端から延出し、前記内フラップは、前記第3側面の前記一方側の端から延出し、前記収容状態において、前記一方側外フラップより前記他方側で、且つ前記他方側外フラップより前記一方側に設けられ、前記動物用トイレを使用する動物の遊具として使用するために、前記内フラップを前記一方側外フラップの面に沿った状態とすること、前記一方側外フラップを前記内フラップより前記一方側に設けること、及び前記第1側面、前記第2側面、又は前記第3側面のいずれか1つを前記遊具の上面とすることを示す表示を有することを特徴とする動物用トイレユニットである。
【0052】
猫等の動物は、遊具等で遊ばせてストレスを解消させることで、排泄を適切に行わせやすくなることが知られている。そのため、このような動物用トイレユニットによれば、動物用トイレを動物に使用させる者は、動物用トイレを収容する外装箱を遊具状態とするための方法を認識することができ、内フラップによって、遊具状態の第1側面、第2側面、及び第3側面の強度を向上させた遊具とすることができるため第1側面、第2側面、第3側面のいずれかの面を上面とした遊具状態において、より安全に動物を遊ばせることができ、動物のストレスを軽減させやすくなって、動物の適切な排泄を促しやすくなる。
【0053】
===実施形態===
<<<収容状態の動物用トイレユニット>>>
本実施形態にかかる動物用トイレユニットの一例として、猫等の動物が使用する動物用トイレ1が外装箱100に収容された動物用トイレユニットについて説明する。対象とする動物としては、例えば、猫、犬、ウサギ、ハムスター、モルモット、フェレット等である。本実施形態では、猫用の動物用トイレ1について説明する。図1は、動物用トイレ1の概略斜視図である。図2は、動物用トイレ1を収容する外装箱100の概略斜視図である。なお、図1は、使用状態の動物用トイレ1を示す図であり、図2は、内側に物品の収納が可能な箱状態の外装箱100の外観であり、且つ、動物用トイレ1を外装箱100の内側に収容した状態、又は収容可能な状態(以下、「収容状態」ともいう。)を示す図でもある。動物用トイレユニットは、商品として流通している状態及び店頭で販売されている状態において、動物用トイレ1が外装箱100に収容された収容状態である。収容状態の外装箱100は、閉じられた略直方体形状を有している。
【0054】
<動物用トイレ1>
動物用トイレ1は、図1に示すように、互いに直行する3方向である「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」を有する。前後方向は、動物用トイレ1の長手方向に沿った方向であり、動物の出入り口が設けられる側を前側とする。左右方向は、動物用トイレ1の幅方向に沿った方向である。上下方向は、鉛直方向に沿った方向である。
【0055】
本実施形態の動物用トイレ1は、上容器10、下容器20、トレイ30、カバー40を有し、これらの部材によって使用状態の動物用トイレ1が形成される。上容器10、下容器20、トレイ30、及びカバー40は、それぞれポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリエチレンテレフタレート等のポリオレフィン系の熱可塑性樹脂によって形成されている。但し、各部材を形成する素材はこれに限られるものではなく、他の樹脂、ステンレス鋼板やアルミニウム板等の金属板で形成された部材を用いても良い。4つの部材は互いに分解・組み付けが自在である。例えば、使用状態では、上容器10の下方に下容器20が重ねて組み付けられる。下容器20には、排泄された尿等を吸収する吸収体(不図示)を設置可能なトレイ30が収容される。そして、上容器10の上方にはカバー40が組み付けられる。このように各部材が互いに分解可能であることから、清掃作業等が容易になる。
【0056】
上容器10は、上方が開口された略箱状の部材である。猫等の動物は上容器10の上面側に排泄を行う。上容器10の底部11は、上容器10の底面を構成する部分であり、底部11には、動物によって排泄された尿等を上下方向の上側から下側に通過させる複数の孔が設けられている。
【0057】
動物用トイレ1の使用時には、底部11の上面に猫砂等の粒状物を設置し、猫等の動物は粒状物の上から排泄を行う。例えば、粒状物としてゼオライトやシリカゲル等、多孔質構造を有する粒状物質の排泄物処理材が設置される。また、底部11に粒状の排泄物処理材が設置されていることにより、動物は底部11が排泄を行うべき場所であると認識しやすくなる。なお、粒状物は必ずしも設置されていなくても良い。
【0058】
下容器20は、上方が開口された略箱状の部材である。下容器20は、トレイ30を収容するトレイ収容部25を有する。前側の縁部の下方には開口部が設けられ、開口部からトレイ収容部に沿ってトレイ30を前後方向の後方側にスライド移動させることで、下容器20の内部にトレイ30を収容することができる。
【0059】
トレイ30は、尿等を吸収する吸収体が設置される底の浅い平坦な箱状容器である。トレイ30には、吸収体を設置する吸収体設置領域が形成されている。吸収体は猫等の動物が排泄した尿を吸収する液吸収性のシート部材であり、パルプ繊維や高吸収性ポリマー等の液吸収性素材によって形成される。
【0060】
カバー40は、上容器10及び下容器20の上方に配置される。出入り開口部41は、前後方向の前側に広く開口された部分であり、動物はこの出入り開口部41から動物用トイレ1に出入りすることができる。出入り開口部41の周囲に側壁部が設けられることにより、粒状の吸収体や排泄物が動物用トイレ1(上容器10)の外部にこぼれたり飛び散ったりすることが抑制される。
【0061】
猫等の動物が排泄を行う際には、出入り開口部41から動物用トイレ1内に進入し、上容器10の上面において粒状の排泄物処理材が配置された底部11の部分に尿等を排泄する。排泄された尿は、排泄物処理材と接触しながら底部11の複数の孔を通過して下方に落下する。そして、底部11の下方に配置されている吸収体によって吸収され、トレイ30内に貯留される。使用者は尿を吸収した吸収体を定期的に交換することにより、動物用トイレ1を清潔に使用することができる。
【0062】
<外装箱100の基本構成>
外装箱100は、厚さ方向の断面が3層構造になっており、一対のボール紙からなるシート部と、一対のシート部に挟まれた波型形状のボール紙からなる波型部材を有する段ボールの箱である。図3は、展開状態の外装箱100を説明する図である。
【0063】
図2及び図3に示すように、外装箱100の各面は略矩形形状である。収容状態において、外装箱100の互いに直行する3方向「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」は、内側に収容された動物用トイレ1に沿っている。外装箱100は、第1側面101、第2側面102、第3側面103、第4側面104、外フラップ105、106、内フラップ107、108、及び延出部109を有している。外装箱100の「展開状態」とは、収容状態の外装箱100の、延出部109における接合を含む全ての接合及び固定を外し、全ての面を展開し、広げた状態をいう。
【0064】
図2に示すように、収容状態において、第1側面101、第2側面102、第3側面103、及び第4側面104は、それぞれ上下方向に沿った面で、外装箱100の側面を構成する。第1側面101と第2側面102は、略同じ形状で、略同じ大きさであり、互いが対向し、第3側面103と第4側面104は、略同じ形状で、略同じ大きさであり、互いが対向する。
【0065】
収容状態において、外フラップ105は、各側面101~104より上側(上下方向における一方側)に位置し、外装箱100の上面(天面)を構成する、開閉可能な部分である。本実施形態の外フラップ105は、第1側面101側に位置する上側外フラップ105Aと、第2側面102側に位置する上側外フラップ105Bを備える。また、収容状態において、外フラップ106は、各側面101~104より下側(上下方向における他方側)に位置し、外装箱100の下面(底面)を構成する開閉可能な部分である。本実施形態の外フラップ106は、第1側面101側に位置する下側外フラップ106Aと、第2側面102側に位置する下側外フラップ106Bを備える。
【0066】
収容状態において、内フラップ107は、外フラップ105の面に沿い、外フラップ105より下側に位置する。本実施形態の内フラップ107は、第3側面103側に位置する上側内フラップ107Aと、第4側面104側に位置する上側内フラップ107Bを備える。また、収容状態において、内フラップ108は、外フラップ106の面に沿い、外フラップ106より上側に位置する。本実施形態の内フラップ108は、第3側面103側に位置する下側内フラップ108Aと、第4側面104側に位置する下側内フラップ108Bを備える。
【0067】
図3に示すように、上側外フラップ105Aは、第1側面101の上端(上側の端)から延出し、下側外フラップ106Aは、第1側面101の下端(下側の端)から延出している。同様に、上側外フラップ105Bは、第2側面102の上端から延出し、下側外フラップ106Bは、第2側面102の下端から延出している。上側内フラップ107Aは、第3側面103の上端から延出し、下側内フラップ108Aは、第3側面103の下端から延出している。上側内フラップ107Bは、第4側面104の上側の端から延出し、下側内フラップ108Bは、第4側面104の下側の端から延出している。
【0068】
また、展開状態の外装箱100は、各側面101~104は、第3側面103、第1側面101、第4側面104、第2側面102の順に連続しており、第3側面103と第2側面102とは、非連続である。第2側面102のうち、第4側面104、上側内フラップ107B、下側内フラップ108Bと隣接していない(連続していない)端には、延出部109が設けられている。延出部109は、第2側面102と連続した、所謂「のりしろ」である。延出部109を、第3側面103の内側面に接着剤等を用いて接合すると、箱状態とすることができ、箱状態では、延出部109は、第3側面103の内側面に沿って延出する。箱状態の外装箱100を上面側から見たときに、側面101~104が矩形形状となり、内フラップ107、108を側面101~104の内側に向かって折り、さらに、外フラップ105、106を側面101から104の内側に向かって折ることで、箱状態の外装箱100(図2)となる。なお、本実施形態では、第2側面102と連続した延出部109を備えて、第3側面103の内側面に接合したが、これに限られない。第2側面102に連続する延出部109を第3側面103の外側面に接合してもよい。また、第3側面103と連続する延出部を備え、延出部が第2側面102の内側面又は外側面と接合するものであってもよい。さらに、第1側面101と第3側面103(第4側面104)が連続しない場合に、第1側面101又は第3側面103(第4側面104)のいずれか一方に延出部を設け、第1側面101又は第3側面103(第4側面104)の延出部が設けられていない方の側面の内側面又は外側面に延出部を接合させる構成であってもよい。同様に、第2側面102と第4側面104が連続しない場合に、第2側面102又は第4側面104のいずれか一方に延出部を設け、第2側面102又は第4側面104の延出部が設けられていない方の側面の内側面又は外側面に延出部を接合させてもよい。
【0069】
<遊具状態の外装箱100について>
外装箱100は、動物用トイレ1を使用する猫(動物)の遊具として使用可能である。外装箱100は、開口部Hを形成するための開口誘導部Lを有する。開口誘導部Lとして、第1側面101は、開口誘導部L1を有し、第2側面102は、開口誘導部L2を有し、上側外フラップ105A、105Bは、それぞれ開口誘導部L5a、L5bを有している。また、上側内フラップ107A、107Bは、上側切り欠き部Ka、折り誘導部Ga、及び係合折り曲げ誘導部Gsを有する。下側内フラップ108A、108Bは、下側切り欠き部Kb、折り誘導部Gbを有する。また、第3側面103は、表示Mを備える。図4は、表示Mを説明する図である。
【0070】
第3側面103は、外装箱100を猫の遊具とする遊具状態にするために、上側内フラップ107Aの少なくとも一部を、第3側面103より内側で、且つ、第3側面103の上端よりも下側に折ること、及び、上側外フラップ105A、105Bを上側内フラップ107Aより上側に設けることを示した表示Mを有する。表示Mは、外装箱100を遊具状態とすることができることを示す表示でもあり、外装箱100の強度を向上させることができる方法を示す表示でもある。本実施形態の表示Mは、第3側面103の略全域に設けられている。
【0071】
表示Mは、外装箱100の外観として、視認可能な表示であり、第3側面103に文字及び図柄がインク等で印刷された表示である。具体的には、表示Mには、「箱を猫用のおもちゃにすることができます。」と表示されており、外装箱100を遊具として使用できることを示している。
また、表示Mには、遊具状態に組み立てるための「組立方法」として、下記が記載されている。
「[1]外フラップを開き、
上側内フラップを誘導線で内側、且つ下側に向かって折り、
側面の上端より下側に設けます。
下側内フラップを誘導線で内側、且つ上側に向かって折り、
側面の下端より上側に設けます。
そして、上側内フラップと下側内フラップを係合させます。」
「[2]開口部を形成します。」
「[3]外フラップを閉めて、
外フラップをテープ等で固定します。」
【0072】
組立方法の[1]には、上側内フラップ107Aの折り誘導部Gaより先端側の部分を、第3側面103より内側で、且つ第3側面103の上端よりも下側に向かって折ること、及び上側内フラップ107Bの折り誘導部Gaより先端側の部分を、第4側面104より内側で、且つ第4側面104の上端よりも下側に向かって折ることが文字及び図柄で示されている。また、下側内フラップ108Aの折り誘導部Gbより先端側の部分を、第3側面103より内側で、且つ第3側面103の下端よりも上側に向かって折ること、及び下側内フラップ108Bの折り誘導部Gbより先端側の部分を、第4側面104より内側で、且つ第4側面104の下端よりも上側に向かって折ることが示されている。
【0073】
組立方法の[2]には、開口誘導部L1、L2、L5a、L5bに沿って開口部H1、H2、H5a、H5bを形成することが文字及び図柄で示されている。
【0074】
組立方法の[3]には、上側外フラップ105A、105Bを上側内フラップ107Aより上側に設けること、つまり、上側内フラップ107A、107Bの上側から上側外フラップ105A、105Bを閉めることが示されており、下側内フラップ108A、108Bの下側から下側外フラップ106A、106Bを閉めることが文字及び図柄で示されている。また、外フラップ105、106をテープ等で固定して、開閉を制限することが示されている。
【0075】
この組立方法の[1]~[3]を行うことで、図5に示すような遊具状態の外装箱100とすることができる。図5は、遊具状態の外装箱100を説明する図である。図6Aは、図5中のA-A断面図である。図6Bは、図5中のB-B断面図である。図5において、外フラップ105、106を固定するテープ等は省略して示している。
【0076】
遊具状態の外装箱100は、猫等の動物が遊ぶための遊具であり、この遊具を用いて遊ぶことで、動物はストレスを解消しやすくなる。従来から、猫等の動物は、ストレスを感じると排泄習慣が乱れやすくなり、便秘になったり、動物用トイレ以外の場所で排泄をしてしまう等、適切に排泄が行われない恐れがあることが知られている。そのため、動物が遊ぶための遊具が求められている。本実施形態の動物用トイレユニットの動物用トイレ1を収容するための外装箱100を遊具状態とすることで、飼い主等の使用者は、動物用トイレユニットを準備するだけで、外装箱100を遊具とすることができるため、わざわざ別途動物用の遊具を準備する必要がなくなり、使用者の手間を削減させつつ、動物のストレスの軽減を図り、動物の排泄習慣を適切なものとさせやすくなる。
【0077】
また、通常の動物用トイレ等を収容する外装箱は、各内フラップが外フラップの面に沿った状態であり、外装箱の内側に設けられた空間に動物用トイレ等を収容することが可能としている。この内側に空間を備えた状態の外装箱を遊具として用いると、遊具の上に乗り上がった猫等の動物の重みや動物の移動による振動によって外装箱の側面が少なからず変形してしまう恐れがあった。
【0078】
これに対し、本実施形態の遊具状態の外装箱100は、図6A等に示すように、上側内フラップ107Aの少なくとも一部を、第3側面103より内側で、第3側面103の上端よりも下側に折り、折り曲げた上側内フラップ107Aを上側外フラップ105A、105Bより下側に設けている。つまり、上側内フラップ107Aを外装箱100の内側に向かって折り曲げている。これによって、遊具状態の外装箱100の上部から力が加えられて、外装箱100の側面が変形する際に、折り曲げられた上側内フラップ107Aが、隣接する第1側面101や第2側面102に当接しやすくなり、上側内フラップ107Aが第1側面101及び第2側面102を押し当てて支えた状態となることで、第1側面101及び第2側面102の変形を防ぎやすくなり、外装箱100の強度を向上させやすくすることができる。
【0079】
上側内フラップ107Aを折り曲げることを示す表示Mを視認した使用者は、折り曲げられた上側内フラップ107Aによって、外装箱100の側面の強度が向上した遊具になることを認識することができるため、より安全な遊具状態の外装箱100で動物を遊ばせることができる。このより安全な遊具状態の外装箱100を用いて遊んだ猫等の動物は、ストレスを解消させやすくなり、適切な排泄を行いやすくなる。なお、上側内フラップ107Aに限らず、上側内フラップ107B、下側内フラップ108A、下側内フラップ108Bも同様に、遊具状態において、外装箱100の内側に折り曲げることで、隣接する側面を押し支えて、外装箱100の強度を向上させることができる。また、以下の説明においても、主に上側内フラップ107Aについて説明するが、上側内フラップ107B、下側内フラップ108A、下側内フラップ108Bについても同様である。
【0080】
遊具状態において、折り曲げられた上側内フラップ107Aの少なくとも1つの端が、外装箱100の内面と接することが好ましい。遊具状態とした時点で、折り曲げられた上側内フラップ107Aの端が、第1側面101又は第2側面102を支持しやすくなり、当接する外装箱100の内面部分の強度を向上させやすくなる。本実施形態では、図6Bに示すように、遊具状態において、上側内フラップ107Aの第1側面101側の端が、第1側面101に接し、上側内フラップ107Aの第2側面102側の端が、第2側面102に接する。つまり、遊具状態とした時点で、互いに対向する第1側面101と第2側面102を、間に位置する上側内フラップ107Aがそれぞれ押し当てて支えることで、上側内フラップ107Aが第1側面101と第2側面102との間を突っ張るように支持することができるため、第1側面101と第2側面102の強度を向上させやすくなる。
【0081】
また、上側内フラップ107A、107Bが折り誘導部Gaを備えることが好ましく、下側内フラップ108A、108Bが折り誘導部Gbを備えることが好ましい。折り誘導部Ga、Gbは、それぞれ内フラップ107、108を折り曲げるための誘導部である。
【0082】
本実施形態の折り誘導部Ga、Gbは、それぞれ第3側面103(第4側面104)の上端及び下端に沿った略直線状の凹部であり、外装箱100の内側の面から厚さ方向に向かって圧搾加工が施されている。図2及び図3に示すように、遊具状態では、上側内フラップ107Aに設けられた折り誘導部Gaは、第3側面103の上端から所定距離だけ離間しており、上側内フラップ107Aのうち、折り誘導部Gaより先端側の先端部分107aeが、折り誘導部Gaを折り起点として、下側に向かって折り曲げられる。下側内フラップ108Aに設けられた折り誘導部Gbは、第3側面の下端から所定距離だけ離間しており、下側内フラップ108Aのうち、折り誘導部Gbより先端側の先端部分108aeが、折り誘導部Gbを折り起点として、上側に向かって折り曲げられる。
【0083】
このように、折り誘導部Ga、Gbが、内フラップ107A、108Aを折り曲げるための折り起点となることで、内フラップ107A、108Aの少なくとも一部(先端部分107ae、108ae)を外装箱100の内側に向かって容易に折り曲げやすくなり、容易に遊具状態の外装箱100の強度を向上させやすくなる。なお、折り誘導部としては、圧搾部によって形成された凹部に限られず、例えば、スリットや、ミシン目等によって形成されていてもよい。
【0084】
さらに、図5図6A及び図7Aに示すように、遊具状態において、上側内フラップ107Aの第3側面103の上端から折り誘導部Gaまでの根元部分107abが、上側外フラップ105A、105Bの面に沿うことが好ましい。図7Aは、遊具状態の上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aを説明する図である。図7Aにおいて、便宜上、上側内フラップ107Aの部分にドットのハッチングを付している。根元部分107abが、上側外フラップ105A、105Bの面に沿うことで、外装箱100を上側から見たときに、根元部分107abと上側外フラップ105A、105Bとが重なる部分は、根元部分107abによって、上側からの力に対する剛性が向上する。そのため、遊具状態の外装箱100の上側外フラップ105A、105Bの強度を向上させることができるため、外装箱100の破損をより軽減させやすくなる。
【0085】
また、外装箱100を収容状態から遊具状態とするために、図6Aに示すように、上側内フラップ107Aだけでなく、下側内フラップ108Aの少なくとも一部を、第3側面103より内側で、且つ、第3側面103の下端よりも上側に折ることが好ましい。そのために、外装箱100に、上側内フラップ107Aの少なくとも一部を、第3側面103より内側で、且つ、第3側面103の上端よりも下側に折り、下側内フラップ108Aの少なくとも一部を、第3側面103より内側で、且つ、第3側面103の下端よりも上側に折ることを示す表示が設けられているとよい。本実施形態では、第3側面103の外側の面に設けられた表示Mの組立方法の[1]に、上側内フラップ107Aを第3側面103より内側で、且つ第3側面103の上端よりも下側に折り、下側内フラップ108Aを、第3側面103より内側で且つ、第3側面103の下端よりも上側に折ることが文字及び図柄で示されている。このように、上側内フラップ107A及び下側内フラップ108Aを、上下方向における両側から外装箱100の内側に向かって折り曲げることで、上側内フラップ107Aのみ、又は下側内フラップ108Aのみを折り曲げる場合よりも外装箱100の第1側面101及び第2側面102の強度をより向上させやすくなる。
【0086】
さらに、遊具状態において、それぞれ外装箱100の内側に向かって折り曲げた上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aが係合することがより好ましい。上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとを係合させることで、上側内フラップ107Aの下側に向かって折り曲げた状態を維持しやすくなり、下側内フラップ108Aの上側に向かって折り曲げた状態を維持しやすくなる。そのため、遊具状態における外装箱100第1側面101及び第2側面102の強度を向上させた状態を維持しやすくなる。
【0087】
本実施形態において、遊具状態における上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとの係合は、上側内フラップ107Aの上側切り欠き部Kaと下側内フラップ108Aの下側切り欠き部Kbとの係合によって設けられている。
【0088】
上側内フラップ107Aに設けられた上側切り欠き部Kaは、上側内フラップ107Aの先端側から根元側に向かって直線状に設けられた厚さ方向に貫通した切り欠き部である。下側内フラップ108Aに設けられた下側切り欠き部Kbは、下側内フラップ108Aの先端側から根元側に向かって直線状に設けられた厚さ方向に貫通した切り欠き部である。また、遊具状態において、上側内フラップ107Aにおける、上側切り欠き部Kaより第1側面101側の部分は上側第1部分107a1、上側切り欠き部Kaより第2側面102側の部分は上側第2部分107a2であり、下側内フラップ108Aにおける、下側切り欠き部Kbより第1側面101側の部分は下側第1部分108a1であり、下側切り欠き部Kbより第2側面102側の部分は下側第2部分108a2である。
【0089】
図7Aに示すように、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとの係合は、上側切り欠き部Kaと下側切り欠き部Kbを境として、第1側面101側において、上側第1部分107a1を下側第1部分108a1より根元側(第3側面103側)に配置し、第2側面102側において、下側第2部分108a2を上側第2部分107a2より根元側(第3側面103側)に配置して、上側第1部分107a1と下側第1部分108a1とを重ね合わせ、下側第2部分108a2と上側第2部分107a2とを重ね合わせた状態とすることで係合される。なお、第1側面101側において、下側第1部分108a1を上側第1部分107a1より根元側(第3側面103側)に配置し、第2側面102側において、上側第2部分107a2を下側第2部分108a2より根元側(第3側面103側)に配置してもよい。
【0090】
このように、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとを係合させることで、それぞれ折り曲げた状態を維持しやすくなり、遊具状態における外装箱100の強度を向上させた状態を維持しやすくなる。
【0091】
また、図7Aに示すように、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとを係合させる場合において、上側内フラップ107Aを下側内フラップ108Aと係合させやすくするために、上側内フラップ107Aが、図3及び図6Bに示すような、係合折り曲げ誘導部Gsを有することが好ましい。係合折り曲げ誘導部Gsは、上側切り欠き部Kaの根元側の端から先端側の端までの部分を折り曲げるための部分であり、略直線状の凹部である。この凹部は、遊具状態に外装箱100の内側に面する側の面から厚さ方向に向かって圧搾加工が施されることによって設けられている。係合折り曲げ誘導部Gsは、上側切り欠き部Kaの根元側の端から第1側面101側の端までの部分(上側第1部分107a1の先端部)に設けられている。外装箱100を収容状態から遊具状態とするために、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとを係合させる際に、上側内フラップ107Aのうち、上側第1部分107a1の上側切り欠き部Kaの根元側の端から先端側の端までの部分を、係合折り曲げ誘導部Gsを折り起点として、第3側面103側に折り曲げた状態で下側内フラップ108Aの下側第1部分108a1を上側第1部分107a1に重ね合わせることで、図7Aに示すような、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとの係合状態とすることができる。係合折り曲げ誘導部Gsを有することによって、容易に上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとの係合を容易に行うことができ、より強固な遊具状態の外装箱100を容易に形成することができる。
【0092】
なお、係合折り曲げ誘導部Gsとしては、圧搾部によって形成された凹部に限られず、例えば、スリットや、ミシン目等によって形成されていてもよい。また、係合折り曲げ誘導部Gsは、上側内フラップ107Aの上側第1部分107a1に限らず、上側内フラップ107Aの上側第2部分107a2、下側内フラップ108の下側第1部分108a1、下側第2部分108a2のいずれかに設けてもよく、これらの全てに設けてもよい。
【0093】
さらに、図3に示すように、上側内フラップ107Aの根元から先端までの長さH107と下側内フラップ108Aの根元から先端までの長さH108との和が、第3側面103の上端から下端までの長さH103より長い場合(H107A+H108A>H103)であっても、遊具状態の外装箱100では、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aが、第3側面103の上端及び下端より内側に設けられていることが好ましい。これによって、遊具状態の外装箱100を、収容状態の外装箱100と同様の直方体形状を維持することができるため、遊具状態として使用しやすくなる。
【0094】
なお、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aを、第3側面103の上端及び下端より内側に設ける方法としては、例えば、図6Aに示すように、上側内フラップ107Aの根元から先端までの長さH107と下側内フラップ108Aの根元から先端までの長さH108との和と、第3側面103の上端から下端までの長さH103との差(H107A+H108A―H103)が、上側内フラップ107Aの根元部分107abの根元から先端までの長さH107abと、下側内フラップ108Aの根元部分108abの根元から先端までの長さH108abと、上下方向において上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとが重なる部分の上下方向の長さHAeとの和(H107ab+H108ab+HAe)以下であればよい(H107A+H108A―H103≦H107ab+H108ab+HAe)。また、上側内フラップ107A及び下側内フラップ108Aが、外フラップ105、106の面に沿った根元部分107ab、108abを有さない場合には、上側内フラップ107Aの根元から先端までの長さH107と下側内フラップ108Aの根元から先端までの長さH108との和と、第3側面103の上端から下端までの長さH103との差(H107A+H108A―H103)が、上下方向において上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aとが重なる部分の上下方向の長さHAeとの和(H107ab+H108ab+HAe)以下であってもよい(H107A+H108A―H103≦HAe)。さらに、図6Aに示すように、上側内フラップ107Aの先端部分107ae及び下側内フラップ108Aの先端部分108aeがそれぞれ必ずしも上下方向に沿わずに、所定の角度に傾けることで、上側内フラップ107Aと下側内フラップ108Aを、第3側面103の上端及び下端より内側に設けてもよい。
【0095】
また、上述のとおり、収容状態及び遊具状態において、第2側面102と連続し、第3側面103の内側面に沿って延出した延出部109を有している。第1側面101と連続する第3側面103は、第2側面102と連続しないものの、この「のりしろ」として機能する延出部109によって、第2側面102と接合している。これによって、上側内フラップ107Aと連続している第3側面103の剛性を向上させることができるため、上側内フラップ107Aによって遊具状態の外装箱100の第1側面101及び第2側面102の強度をより向上させやすくなる。
【0096】
また、上側内フラップ107Aは、上述のとおり、段ボールで形成されており、一対のシート部Sと、一対のシート部に挟まれた波型形状の波型部材Wを備える。図7Bは、図7A中のD-D断面図の一部を拡大して示す図である。この波型部材Wの波型の頂部は、上側内フラップ107Aの先端から根元までの方向に沿っている。遊具状態では、上側内フラップ107Aを折る折り線が、波型部材Wの波型の頂部と交差することが好ましい。本実施形態では、折り誘導部Gaを折り起点として折り曲げていることから、上側内フラップ107Aの折り線は、折り誘導部Gaである。つまり、上側内フラップ107Aの折り誘導部Gaが、上側内フラップ107Aを構成する波型部材Wの波型の頂部と交差している。一般的に、段ボールは、波型部材Wの波型の頂部に沿った方向への変形は容易であり、波型部材Wの波型の頂部と交差する方向への変形は、波型部材Wの波型の頂部に沿った方向への変形よりも強い力を必要とする。そのため、上側内フラップ107Aを折る折り線(折り誘導部Ga)が、波型部材Wの波型の頂部と交差することで、折り曲げられた上側内フラップ107Aの剛性をより向上させることができ、遊具状態の外装箱100の強度を向上させやすくなる。
【0097】
外装箱100は、外フラップ105、106、第1側面101、第2側面102、第3側面103、第4側面104の少なくとも1つに、厚さ方向に貫通した開口部Hを形成するための開口誘導部Lを有することが好ましい。本実施形態では、図2等に示すように、第1側面101に、猫の顔の形状の開口誘導部L1、第2側面102に、2つの長方形の開口誘導部L2、上側外フラップ105A、105Bに、それぞれ3つの円形の開口誘導部L5a、L5bが設けられている。各開口誘導部Lは、スリットやミシン目等で設けられており、使用者等は、収容状態の外装箱100を遊具状態とする際に、開口誘導部Lの内側に厚さ方向に押す等の力を加えることで、容易に開口部Hを形成することができる。なお、開口部Hとして、第1側面101の開口誘導部L1は開口部H1、第2側面102の開口誘導部L2は開口部H2、上側外フラップ105Aの開口誘導部L5aは開口部H5a、上側外フラップ105Bの開口誘導部L5bは開口部H5bとなる。遊具状態の外装箱100が開口部Hを有することで、動物にとって、遊びのバリエーションが広がり、より遊具状態の外装箱100で遊ぶことを楽しむことができる。
【0098】
なお、本実施形態のように、開口部Hを備える遊具状態の外装箱100について、開口部Hを正面から見たときに、開口部Hを厚さ方向に延長した仮想貫通領域と、上側内フラップ107Aとが重ならないことが好ましい。また、上側内フラップ107Aだけでなく、仮想貫通領域と、上側内フラップ107B、下側内フラップ108A、108Bとが重ならないことがより好ましい。遊具状態の外装箱100の開口部Hは、動物が手や体を入れて遊ぶことに用いられる。仮に、開口部Hを正面から見たときに、仮想貫通領域と上側内フラップ107Aが重なると、動物が開口部Hに手や体を入れた際に、上側内フラップ107Aが動物の手や体を傷つけてしまう恐れがある。そのため、仮想貫通領域と上側内フラップ107Aとが重ならないことで、仮想貫通領域において、上側内フラップ107Aが障害となる恐れを軽減させることができ、動物が開口部Hに手や体を安全に入れやすくなり、安心して外装箱100を用いて遊びやすくなる。
【0099】
さらに、開口部Hは、上側内フラップ107Aと連続している第3側面103を除く面に設けることがより好ましい。第3側面103に設けられた開口部Hは、上側内フラップ107Aによって、その開口が妨げられてしまう恐れが高い。そのため、上側内フラップ107Aと連続している第3側面103を除く面に設けることで、動物は、開口部Hに手や体を入れやすくなり、遊具状態の外装箱100で遊びやすくなる。
【0100】
<遊具状態の外装箱100の変形例>
本実施形態では、上側切り欠き部Kaを備えた上側内フラップ107Aと下側切り欠き部Kbを備えた下側内フラップ108Aとを係合させた遊具状態の外装箱100としたが、これに限られない。図8A図8Eは、遊具状態の外装箱100の変形例を説明する図である。以下、主に上述の実施形態と異なる部分を説明し、上述の実施形態の構成と共通する部分は、符号等を同じとし、詳細な説明は省略する。また、上述の実施形態の外装箱100の構成のいくつかは、以下の外装箱100の変形例にも適用できる。
【0101】
第1側面101、第2側面102、第3側面103の少なくとも1つが、厚さ方向に貫通する切り込みを形成するための切り込み誘導部(不図示)と、外装箱100(第1側面101、第2側面102、第3側面103)の一部を外装箱の内側に折り込むための折り込み誘導部G3aと、切り込み誘導部と折り込み誘導部G3aとで囲まれた折り込み部F3aとを有し、遊具状態では、折り込み部G3aが外装箱100の内側に折り曲げられ、上側内フラップ107Aが折り込み部G3aより第3側面103側に位置するものとしてもよい。例えば、図8Aに示すように、第3側面103が、切り込み誘導部と折り込み誘導部G3aを備え、遊具状態では、切り込み誘導部を厚さ方向に貫通させ、折り込み誘導部G3aを折り起点として、折り込み部F3aを外装箱100の内側に折り込む。そして、折り込んだ折り込み部F3aで上側内フラップ107Aの動きを規制することで、上側内フラップ107Aを下側に向かって折り曲げた状態を維持させやすくなり、外装箱100の強度を向上させやすくなる。なお、切り込み誘導部は、ミシン目、スリット、切り取る部分を図示したものとすることができる。
【0102】
また、遊具状態において、上側内フラップ107Aと第3側面103とが互いに係合するものであってもよい。上側内フラップ107Aを第3側面に対して固定しやすくなり、外装箱100の強度を向上させた状態を維持しやすくなる。
【0103】
例えば、図8Bに示すように、第3側面103が、厚さ方向に貫通する側面係合開口E3bを備え、遊具状態において、側面係合開口E3bに上側内フラップ107Aの少なくとも一部が差し込まれるものであってもよい。また、収容状態では、第3側面103には、側面係合開口E3bが設けられておらず、側面係合開口E3bを形成するための側面係合開口誘導部(不図示)を備え、遊具状態とするときに、側面係合開口誘導部に側面係合開口E3bを形成するものであってもよい。なお、側面係合開口誘導部は、ミシン目、スリット、切り取る部分を図示したものとすることができる。
【0104】
さらに、第3側面103が、厚さ方向に貫通する切り込みを形成するための切り込み誘導部(不図示)と、外装箱100(第3側面103)の一部を外装箱100の内側に折り込むための折り込み誘導部G3cと、切り込み誘導部と折り込み誘導部G3cとで囲まれた折り込み部F3cを有し、上側内フラップ107Aが、厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口E7cを有していてもよい。そして、遊具状態では、図8Cに示すように、切り込み誘導部を厚さ方向に貫通させ、折り込み誘導部G3cを折り起点として、折り込み部F3cを外装箱100の内側に折り込んで、内フラップ係合開口E7cに折り込み部F3cを挿し込んで係合させるものであってもよい。
【0105】
また、上側内フラップ107Aの上下方向の長さ(先端から根元までの長さ)が、第3側面103の上下方向の長さよりも長く、図8Dに示すように、遊具状態において、上側内フラップ107Aが、上下方向に沿った部分7d1と、外フラップ105、106の面に沿った部分7d2とを有していてもよい。この上側内フラップ107Aによって、第1側面101、第2側面102、第3側面103の強度を向上させやすくなる。
【0106】
上側内フラップ107Aが、厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口E7eを有し、図8Eに示すように、遊具状態において、内フラップ係合開口E7eに下側内フラップ108Aを挿し込んで係合させるものであってもよい。上側内フラップ107Aと下側内フラップ108の外装箱100の内側に折り曲げた状態を維持しやすくなり、外装箱100の強度を向上させやすくなる。なお、収容状態では、上側内フラップ107Aには内フラップ係合開口E7eが設けられておらず、内フラップ係合開口E7eを形成するための内フラップ係合開口誘導部(不図示)を備え、遊具状態とするときに、内フラップ係合開口誘導部に内フラップ係合開口E7eを形成するものであってもよい。また、下側内フラップ108Aが厚さ方向に貫通する内フラップ係合開口を有し、上側内フラップ107Aを下側内フラップ108Aの内フラップ係合開口に挿し込んで係合するものであってもよい。
【0107】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
【0108】
上述の実施形態では、遊具状態とするために、内フラップ107(108)を折ること及び、外フラップ105(106)を内フラップ107(108)より外側に設けるための表示Mを、外装箱100の第3側面103に設けたが、これに限られない。第1側面101、第2側面102、第4側面104、外フラップ105、106、内フラップ107、108のいずれかに設けてもよい。または、外装箱100とは別部材として、動物用トイレユニットに、組立方法説明書として、表示Mが示された書類を添付してもよい。
【0109】
上述の実施形態では、上側内フラップ107A、上側内フラップ107B、下側内フラップ108A、下側内フラップ108Bを外装箱100の内側に向かって折ることで遊具状態としたが、これに限られない。上側内フラップ107A、上側内フラップ107B、下側内フラップ108A、下側内フラップ108Bの少なくとも1つを外装箱100の内側に向かって折るものであってもよい。これによって、第1側面101、第2側面102、第3側面103、第4側面104の少なくとも1つの剛性を向上させることができ、外装箱100の強度を向上させることができる。
【0110】
また、上述の実施形態では、上側外フラップ105及び下側外フラップ106は、それぞれ一対の上側外フラップ105A、105B、下側外フラップ106A、106Bを備え、所謂観音開きによって開閉される構成としたが、これに限られない。上側外フラップ105及び下側外フラップ106をそれぞれ1つの部材とし、所謂片開きによって開閉されるものであってもよい。
【0111】
上述の実施形態では、外装箱100の側面101、102や外フラップ105に厚さ方向に貫通する開口部Hを備えたが、開口部を備えない遊具状態の外装箱100であってもよい。また、開口部を備える外装箱又は開口部を備えない外装箱を上下方向に複数個積み重ねた状態を遊具状態としてもよい。
【0112】
上述の実施形態では、遊具状態の外装箱100は、内フラップ107、108を外装箱100の内側に向かって折り曲げたものとしたが、これに限られない。たとえば、図2に示すような、上側内フラップ107Aが上側外フラップ105A、105Bの面に沿い、上側外フラップ105A、105Bを上側内フラップ107Aより上側に設けた状態の外装箱100で、第1側面101、第2側面102、又は第3側面103のいずれか1つを上面とした状態を遊具状態としてもよい。この外装箱100は、遊具状態とするために、上側内フラップ107Aを上側外フラップ105A、105Bの面に沿った状態とすること、上側外フラップ105A、105Bを上側内フラップ107Aより上側に設けること、及び、第1側面101、第2側面102、又は第3側面103のいずれか1つを上面とすることを示す表示を有してもよい。このような外装箱100によって、飼い主等の使用者は、動物用トイレユニットを準備するだけで、外装箱100による遊具を得ることができる。遊具状態の外装箱100を用いて遊ぶことで、猫等の動物は、ストレスを解消させやすくなるため、動物に適切な排泄を促しやすくなる。また、第1側面101、第2側面102、第3側面103に対して、直交するように上側内フラップ107Aすることで、上側内フラップ107Aが第1側面101、第2側面102、第3側面103の強度を向上させやすくなり、上下方向から加えられた力に対する剛性を強くすることができる。さらに、使用者は、強度を向上した遊具であることを認識することができるため、動物を遊具状態の外装箱100で安心して遊ばせることができる。
【0113】
上述の実施形態の動物用トイレ1は、図1に示すように、カバー40を備えたが、何等これに限らず、カバー40は無くても良い。また、動物用トイレ1は、下容器20が、上容器10とトレイ30を支持したが、何等これに限らず、下容器20はなくてもよい。少なくも上容器10とトレイ30を備える動物用トイレであればよい。
【符号の説明】
【0114】
1 動物用トイレ、
10 上容器、
11 底部、
20 下容器、
30 トレイ、
40 カバー、
41 出入り開口部、
100 外装箱、
101 第1側面、
102 第2側面、
103 第3側面、
104 第4側面、
105 外フラップ、
105A 上側外フラップ(一方側外フラップ)、
105B 上側外フラップ(一方側外フラップ)、
106 外フラップ、
106A 下側外フラップ(他方側外フラップ)、
106B 下側外フラップ(他方側外フラップ)、
107 内フラップ、
107A 上側内フラップ(一方側内フラップ)、
107B 上側内フラップ(一方側内フラップ)、
108 内フラップ、
108A 下側内フラップ(他方側内フラップ)、
108B 下側内フラップ(他方側内フラップ)、
109 延出部、
Ga 折り誘導部、
Gb 折り誘導部、
Gs 係合折り曲げ誘導部、
Ka 上側切り欠き部、
Kb 下側切り欠き部、
H1、H2、H5a、H5b 開口部、
L1、L2、L5a、L5b 開口誘導部、
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図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8