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特開2022-185281情報処理システム、サービス利用システム、情報処理方法およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185281
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】情報処理システム、サービス利用システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20221207BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20221207BHJP
【FI】
G06Q50/20
G06F13/00 510G
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092846
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】小倉 義弘
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA26
5B084AA27
5B084AA30
5B084AB30
5B084AB36
5B084AB39
5B084BA01
5B084BA07
5B084BA08
5B084BB03
5B084DC03
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】ユーザの利用形態に応じて異なるサービスを提供することが可能なタッチポイントを提供することを目的とする。
【解決手段】タッチポイント40を介して所定のサービスを提供する情報処理システム10であって、タッチポイント40がユーザ端末50によって読み込まれる属性種別ごとに、ユーザ端末50を所定のサービスにおける異なる接続先へ接続させるための接続先情報を設定し、設定された属性種別ごとに異なる接続先情報を含む、ユーザ端末50がタッチポイント40を読み込んだ際に取得される情報であるタッチポイント情報を作成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチポイントを介して所定のサービスを提供する情報処理システムであって、
前記タッチポイントがユーザ端末によって読み込まれる属性種別ごとに、前記ユーザ端末を前記所定のサービスにおける異なる接続先へ接続させるための接続先情報を設定する設定手段と、
設定された前記属性種別ごとに異なる前記接続先情報を含む、前記ユーザ端末が前記タッチポイントを読み込んだ際に取得される情報であるタッチポイント情報を作成する作成手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記設定手段は、前記タッチポイントを読み込むユーザのロールまたは前記タッチポイントが読み込まれた時間の少なくともいずれかの属性項目における前記属性種別ごとに、異なる前記接続先情報を関連づけて設定する請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理システムであって、更に、
前記ロールごとに、当該ロールに属するユーザを識別するユーザ識別情報を登録する登録手段を備える情報処理システム。
【請求項4】
前記登録手段は、前記所定のサービスに属する異なるサービス種別に対応する前記接続先情報を設定する請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理システムであって、更に、
設定された前記属性種別および前記接続先情報を関連づけて記憶する記憶手段と、
記憶された前記属性種別および前記接続先情報に基づいて前記作成手段によって作成された前記タッチポイント情報を出力する出力手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項6】
前記出力手段によって出力されるタッチポイント情報は、前記タッチポイントを示す画像であり、
前記タッチポイントを示す画像は、二次元コードである請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理システムであって、更に、
前記ユーザ端末によって前記タッチポイントが読み込まれた読込情報を受信する受信手段と、
受信された前記読込情報が示す属性種別に基づいて、設定された前記接続先情報を特定する特定手段と、
特定された前記接続先情報に対応する所定のサービスを、前記ユーザ端末に提供するサービス提供手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項8】
前記特定手段は、第1のユーザが使用する第1のユーザ端末から送信された前記読込情報が示す前記第1のユーザのロールに基づいて、設定された前記接続先情報のうちの第1の接続先情報を特定し、第2のユーザが使用する第2のユーザ端末から送信された前記読込情報が示す前記第1のユーザとは異なる前記第2のユーザのロールに基づいて、設定された前記接続先情報のうちの前記第1の接続先情報とは異なる第2の接続先情報を特定し、
前記サービス提供手段は、特定された前記第1の接続先情報に対応する所定のサービスを前記第1のユーザ端末に提供し、特定された前記第2の接続先情報に対応する所定のサービスを前記第2のユーザ端末に提供する請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記特定手段は、第1のユーザ端末から送信された前記読込情報が示す第1の読込時間に基づいて、設定された前記接続先情報のうちの第1の接続先情報を特定し、第2のユーザ端末から送信された前記読込情報が示す前記第1の読込時間とは異なる第2の読込時間に基づいて、設定された前記接続先情報のうちの前記第1の接続先情報とは異なる第2の接続先情報を特定し、
前記サービス提供手段は、特定された前記第1の接続先情報に対応する所定のサービスを前記第1のユーザ端末に提供し、特定された前記第2の接続先情報に対応する所定のサービスを前記第2のユーザ端末に提供する請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第2の接続先情報は、所定のサービスを利用できない旨を示すエラーメッセージであり、
前記サービス提供手段は、特定された前記第1の接続先情報に対応する所定のサービスを前記第1のユーザ端末に提供し、前記エラーメッセージを前記第2のユーザ端末に送信する請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の情報処理システムと、前記タッチポイントの管理者が使用する管理者端末と、を備えるサービス利用システムであって、
前記管理者端末は、
前記属性種別および前記接続先情報の組の入力を受け付ける受付手段を備え、
前記設定手段は、前記受付手段によって受け付けられた前記入力に応じて、前記属性種別ごとの前記接続先情報を設定するサービス利用システム。
【請求項12】
請求項7乃至10のいずれか一項に記載の情報処理システムと、前記ユーザ端末とを備えるサービス利用システムであって、
前記ユーザ端末は、
前記タッチポイントを読み込む読込手段と、
前記読込手段によって読み込まれた読込情報を、前記情報処理システムへ送信する送信手段と、
前記サービス提供手段によって提供される所定のサービスに対応する前記接続先情報にアクセスしてサービス利用画面を表示させる表示制御手段と、
を備えるサービス利用システム。
【請求項13】
タッチポイントを介して所定のサービスを提供する情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記タッチポイントがユーザ端末によって読み込まれる属性種別ごとに、前記ユーザ端末を前記所定のサービスにおける異なる接続先へ接続させるための接続先情報を設定する設定ステップと、
設定された前記属性種別ごとに異なる前記接続先情報を含む、前記ユーザ端末が前記タッチポイントを読み込んだ際に取得される情報であるタッチポイント情報を作成する作成ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項14】
タッチポイントを介して所定のサービスを提供する情報処理システムに、
前記タッチポイントがユーザ端末によって読み込まれる属性種別ごとに、前記ユーザ端末を前記所定のサービスにおける異なる接続先へ接続させるための接続先情報を設定する設定ステップと、
設定された前記属性種別ごとに異なる前記接続先情報を含む、前記ユーザ端末が前記タッチポイントを読み込んだ際に取得される情報であるタッチポイント情報を作成する作成ステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、情報処理システム、サービス利用システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがスマートフォン等を用いて、デバイスや居室に設置されていたり、オンラインに埋め込まれていたりするQRコードやタグIDを読み込むことで、予め登録されたサービスをユーザが簡単に利用することができるクラウドサービスが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、スマートフォンがタグシールやQRコードから読み込んだIDとユーザIDをサーバへ送信し、サーバがIDとユーザIDの組み合わせに紐づくサービスをユーザや機器へ提供する内容が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-153273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方法では、QRコード等のユーザとサービスの接点となるタッチポイントから特定されるサービスが予め固定されており、ユーザの利用形態ごとに異なるサービスを提供することができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく、請求項1に係る発明は、タッチポイントを介して所定のサービスを提供する情報処理システムであって、前記タッチポイントがユーザ端末によって読み込まれる属性種別ごとに、前記ユーザ端末を前記所定のサービスにおける異なる接続先へ接続させるための接続先情報を設定する設定手段と、設定された前記属性種別ごとに異なる前記接続先情報を含む、前記ユーザ端末が前記タッチポイントを読み込んだ際に取得される情報であるタッチポイント情報を作成する作成手段と、を備える情報処理システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、ユーザの利用形態に応じて異なるサービスを提供することが可能なタッチポイントを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】サービス利用システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】サービス利用システムの処理の概略の一例を示す図である。
図3】情報処理システムのハードウエア構成の一例を示す図である。
図4】ユーザ端末および管理者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図5】サービス利用システムの機能構成の一例を示す図である。
図6】連携サービス管理テーブルの一例を示す概念図である。
図7】管理者情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図8】タッチポイント管理テーブルの一例を示す概念図である。
図9】属性管理テーブルの一例を示す概念図である。
図10】接続サービス管理テーブルの一例を示す概念図である。
図11】サービス連携処理の一例を示すシーケンス図である。
図12】管理者端末に表示されるログイン画面の一例を示す図である。
図13】管理者端末に表示されるトップ画面の一例を示す図である。
図14】条件登録処理の一例を示すフローチャートである。
図15】連携項目選択画面の一例を示す図である。
図16】属性種別登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図17】属性種別登録画面の一例を示す図である。
図18】サービス種別登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図19】サービス種別登録画面の一例を示す図である。
図20】連携サービス設定処理の一例を示すフローチャートである。
図21】連携設定画面の一例を示す図である。
図22】属性選択処理の一例を示すシーケンス図である。
図23】属性項目選択画面の一例を示す図である。
図24】属性種別選択画面の一例を示す図である。
図25】サービス種別選択処理の一例を示すシーケンス図である。
図26】サービス種別選択画面の一例を示す図である。
図27】設定内容表示領域に表示される設定内容の一例を示す図である。
図28】出力内容表示画面の一例を示す図である。
図29】タッチポイント情報の一例を示す図である。
図30】サービス利用処理の一例を示すシーケンス図である。
図31】サービス利用システムにおいて提供される出欠管理サービスの一例を示す概略図である。
図32】属性項目であるロールによって異なるサービスが提供される場合におけるサービス利用処理の一例を示すフローチャートである。
図33】出欠管理サービスによって登録される出欠登録情報の一例を示す図である。
図34】サービス利用システムにおいて提供される出欠管理サービスの一例を示す概略図である。
図35】属性項目であるロールおよび時間によって異なるサービスが提供される場合におけるサービス利用処理の一例を示すフローチャートである。
図36】出欠管理サービスによって登録される出欠登録情報の一例を示す図である。
図37】サービス利用システムにおいて提供される提出サービスの一例を示す概略図である。
図38】属性項目であるロールおよび時間によって異なるサービスが提供される場合におけるサービス利用処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
●実施形態●
●システム構成
図1は、サービス利用システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示されているサービス利用システム1は、所定のユーザ環境に設置されたタッチポイント40をユーザ端末50が読み込むことで、情報処理システム10を介した様々な連携サービス90をユーザに提供することが可能なシステムである。
【0011】
サービス利用システム1は、情報処理システム10、ユーザ端末50および管理者端末70を含む。サービス利用システム1を構成する情報処理システム10、ユーザ端末50および管理者端末70は、通信ネットワーク100を介して通信することができる。通信ネットワーク100は、インターネット、移動体通信網、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、3G(3rd Generation)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)またはLTE(Long Term Evolution)等の無線通信によるネットワークが含まれてもよい。
【0012】
また、サービス利用システム1は、情報処理システム10を介して各種サービスを提供する連携サービス90とユーザ端末50を接続させることで、ユーザに各種サービスを提供することができる。連携サービス90は、ユーザに特定の種類のサービスを提供可能なサービスであればよく、例えば、学校もしくはオフィス等における出欠(出勤)の管理を行うサービス、テキストデータもしくは画像データ等の電子ファイルの提出サービス、ユーザからの商品もしくはサービスの注文を受け付けるオンライン注文サービス、またはオフィス、店舗もしくは公共交通機関等の座席予約を受け付けるオンライン座席予約サービス等を含む。なお、上述の連携サービス90の例は、これらに限られず、例えば、製造業、建設・土木、不動産、運輸、福祉・介護、医療、観光、小売または自治体等の様々な業務向けのサービスも連携サービス90に含まれる。
【0013】
情報処理システム10は、連携サービス90との連携によってユーザ端末50を使用するユーザに所定のサービスを提供するための処理を実行するサーバコンピュータである。なお、情報処理システム10は、一台のサーバコンピュータによって構成されてもよく、複数のサーバコンピュータによって構成されてもよい。また、情報処理システム10は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであるものとして説明するが、オンプレミス環境に存在するサーバであってもよい。さらに、情報処理システム10は、他の管理者が運営する外部の連携サービス90と連携することによってユーザにサービスを提供する構成であってもよいし、連携サービス90を含む一連のサービスを提供するサービス提供会社によって構成されてもよい。また、情報処理システム10は、ユーザ環境等に設置されたサーバ機能を備える機器であってもよい。
【0014】
ユーザ端末50は、ユーザによって使用されるスマートフォン等のコンピュータである。ユーザ端末50は、例えば、ユーザ環境に設置されたタッチポイント40を読み込むことで、連携サービス90から提供される所定のサービスを利用できる。管理者端末70は、ユーザに提供されるサービスの設定を実行可能な管理者によって使用されるノートPC(Personal Computer)等のコンピュータである。
【0015】
なお、管理者端末70を使用する管理者は、ユーザ端末50を使用する特定のユーザであってもよい。この場合、管理者端末70の機能は、管理者を兼ねる特定のユーザが使用するユーザ端末50に含まれていてもよい。また、ユーザ端末50または管理者端末70は、スマートフォンまたはノートPCに限られず、例えば、タブレット端末、ウェアラブル端末またはスマートウォッチ等であってもよい。
【0016】
ここで、タッチポイント40とは、ユーザに特定のサービスを提供するための、ユーザが所持するユーザ端末50と特定のサービスとの接点を示す。ユーザ端末50は、タッチポイント40を読み込むことによって特定のサービスに接続するための情報を取得することができる。また、サービスは、サーバコンピュータまたは機器等の情報処理システム10を介してユーザに提供される。接点であるタッチポイント40は、情報を提供する画像、情報媒体または通信装置等によって実現される。具体的には、タッチポイント40は、QRコード(登録商標)等の二次元コード等の画像、NFC(Near Field Communication)タグもしくはRFID(radio frequency identification)タグ等による近接通信を用いて情報を読み取る情報媒体、またはBluetooth(登録商標)もしくは超音波等の近距離無線通信を用いて情報を発信する通信装置等によって実現される。なお、二次元コード等の画像は、紙媒体に印刷されてもよいし、ディスプレイ等の表示装置に表示されてもよい。
【0017】
図2は、サービス利用システムの処理の概略の一例を示す図である。図2は、ユーザ環境の一例である学校において、各ユーザがタッチポイント40を読み込んで所定のサービスを利用する場合の例を示す。なお、図2は、サービス利用システムの処理の概略を簡略的に説明したものであり、サービス利用システム1が実現する機能等の詳細は、後述する図面等を用いて説明する。
【0018】
サービスの管理者は、管理者端末70を用いて、ユーザに読み込ませるタッチポイントの設定を行う。管理者端末70は、管理者による各種入力操作によって、情報処理システム10に対して、タッチポイントの設定を行う(ステップS1a)。情報処理システム10は、管理者端末70からの要求に応じて、ユーザの属性と属性ごとに提供するサービスの接続先が紐づけられたタッチポイントを設定する。管理者は、情報処理システム10に設定された内容に基づいて、タッチポイント40を出力し、学校内の所望の位置に設置する(ステップS2a)。ここで、タッチポイント40は、例えば、QRコード(登録商標)等の画像である。
【0019】
一方で、例えば、学校での講義に参加する先生または生徒は、管理者によって設置されたタッチポイント40を、それぞれのユーザ端末50(50A,50B)で読み込む(ステップS1b)。そして、ユーザ端末50A,50Bは、それぞれ情報処理システム10に対して、読み込んだタッチポイント情報および自らのアカウント情報を送信する(ステップS2b-1,S2b-2)。情報処理システム10は、ユーザ端末50Aおよびユーザ端末50Bから受信されたタッチポイント情報およびアカウント情報に基づいて、ユーザの属性に応じた連携サービス90とのサービス連携を行う(ステップS3b)。そして、情報処理システム10は、先生が使用するユーザ端末50Aに対して、先生の属性に対応するサービスであるサービスAを提供する(ステップS4b-1)。一方で、情報処理システム10は、生徒が使用するユーザ端末50Bに対して、生徒の属性に対応するサービスであるサービスBを提供する(ステップS4b-2)。
【0020】
従来のQRコード等のタッチポイントを介したサービス利用において、利用可能なサービスがタッチポイントごとに固定的になっているため、ユーザの利用形態または利用シーン等に応じて動的に利用可能なサービスを変更したいようなニーズに対応することができないという課題があった。
【0021】
そこで、サービス利用システム1は、情報処理システム10においてタッチポイント40を読み込むユーザまたは行動履歴(例えば、読込時間)の属性と属性ごとに異なるサービスの接続先を紐づけて設定しておくことで、ユーザの属性または読込時間等の行動履歴に基づいて、同じタッチポイント40を読み込んだ場合であっても、異なるサービスを提供することができる。すなわち、サービス利用システム1は、あらゆるサービスが電子化され、それぞれが連携可能になってきている環境において、予め設定されたサービスのみではなく、ユーザの多種多様な属性または行動履歴に応じた適切なサービスをユーザに利用させることができる。
【0022】
●ハードウエア構成
続いて、図3および図4を用いて、実施形態に係るサービス利用システムを構成する装置または端末のハードウエア構成について説明する。なお、図3および図4に示されている装置または端末のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加または削除されてもよい。
【0023】
○情報処理システムのハードウエア構成○
図3は、情報処理システムのハードウエア構成の一例を示す図である。情報処理システム10の各ハードウエア構成は、100番台の符号で示されている。情報処理システム10は、コンピュータによって構築されており、図3に示されているように、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HD(Hard Disk)104、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ105、ディスプレイ106、外部機器接続I/F(Interface)108、ネットワークI/F109、バスライン110、キーボード111、ポインティングデバイス112、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ114、およびメディアI/F116を備えている。
【0024】
これらのうち、CPU101は、情報処理システム10全体の動作を制御する。ROM102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HD104は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ105は、CPU101の制御にしたがってHD104に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。ディスプレイ106は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、または画像等の各種情報を表示する。なお、ディスプレイ106は、入力手段を備えたタッチパネルディスプレイであってもよい。外部機器接続I/F108は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。ネットワークI/F109は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン110は、図3に示されているCPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスまたはデータバス等である。
【0025】
また、キーボード111は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス112は、各種指示の選択もしくは実行、処理対象の選択、またはカーソルの移動等を行う入力手段の一種である。なお、入力手段は、キーボード111およびポインティングデバイス112のみならず、タッチパネルまたは音声入力装置等であってもよい。DVD-RWドライブ114は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW113に対する各種データの読み出しまたは書き込みを制御する。なお、着脱可能な記録媒体は、DVD-RWに限らず、DVD-RまたはBlu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等であってもよい。メディアI/F116は、フラッシュメモリ等の記録メディア115に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。
【0026】
○ユーザ端末のハードウエア構成○
図4は、ユーザ端末のハードウエア構成の一例を示す図である。ユーザ端末50の各ハードウエア構成は、500番台の符号で示されている。ユーザ端末50は、コンピュータによって構築されており、図4に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、CMOSセンサ505、撮像素子I/F506、加速度・方位センサ507、メディアI/F509およびGPS(Global Positioning System)受信部511を備えている。
【0027】
これらのうち、CPU501は、ユーザ端末50全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。 RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。EEPROM504は、CPU501の制御にしたがって、ユーザ端末用プログラム等の各種データの読み出しまたは書き込みを行う。CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ505は、CPU501の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F506は、CMOSセンサ505の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ507は、地磁気を検知する電子磁気コンパス、ジャイロコンパスまたは加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F509は、フラッシュメモリ等の記録メディア508に対するデータの読み出しまたは書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部511は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0028】
また、ユーザ端末50は、遠距離通信回路512、CMOSセンサ513、撮像素子I/F514、マイク515、スピーカ516、音入出力I/F517、ディスプレイ518、外部機器接続I/F519、近距離通信回路520、近距離通信回路520のアンテナ520aおよびタッチパネル521を備えている。
【0029】
これらのうち、遠距離通信回路512は、通信ネットワーク100を介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ513は、CPU501の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F514は、CMOSセンサ513の駆動を制御する回路である。マイク515は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ516は、電気信号を物理振動に変えて音楽または音声等の音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F517は、CPU501の制御に従ってマイク515およびスピーカ516との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ518は、被写体の画像または各種アイコン等を表示する液晶または有機EL(Electro Luminescence)等の表示手段の一種である。外部機器接続I/F519は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路520は、NFCまたはBluetooth等の通信回路である。タッチパネル521は、利用者が押下することで、ユーザ端末50を操作する入力手段の一種である。
【0030】
また、ユーザ端末50は、バスライン510を備えている。バスライン510は、図4に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスまたはデータバス等である。
【0031】
○管理者端末のハードウエア構成○
図4は、管理者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。管理者端末70の各ハードウエア構成は、括弧内の700番台の符号で示されている。管理者端末70は、コンピュータによって構築されており、図4に示されているように、ユーザ端末50と同様の構成を備えているため、各ハードウエア構成の説明を省略する。
【0032】
なお、上記各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc、SDカードまたはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内または国外へ提供されることができる。例えば、情報処理システム10は、本発明に係るプログラムが実行されることで本発明に係る情報処理方法を実現する。
【0033】
●機能構成
続いて、図5乃至図10を用いて、実施形態に係るサービス利用システムの機能構成について説明する。図5は、サービス利用システムの機能構成の一例を示す図である。なお、図5は、図1に示されている装置または端末のうち、後述の処理または動作に関連しているものを示す。
【0034】
○情報処理システムの機能構成○
まず、図5を用いて、情報処理システム10の機能構成について説明する。情報処理システム10は、送受信部11、サービス提供部12、認証部13、登録部14、設定部15、作成部16、出力部17、判断部18、特定部21および記憶・読出部19を有している。これら各部は、図3に示されている各構成要素のいずれかが、RAM103上に展開された情報処理システム用プログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能、または機能する手段である。また、情報処理システム10は、図3に示されているROM102、HD104または記録メディア115によって構築される記憶部1000を有している。
【0035】
送受信部11は、主に、ネットワークI/F109に対するCPU101の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して、他の装置または端末との間で各種データまたは情報の送受信を行う。サービス提供部12は、主に、CPU101の処理によって実現され、ユーザ端末50に対してタッチポイント40を介した各種サービスを提供する。認証部13は、CPU101の処理によって実現され、情報処理システム10によって管理されているユーザの認証処理を行う。
【0036】
登録部14は、主に、CPU101の処理によって実現され、タッチポイント40を介して連携サービス90を利用する場合に分類される属性種別およびサービス種別を登録する。設定部15は、主に、CPU101の処理によって実現され、タッチポイント40に紐づける属性種別およびサービス種別を設定する。作成部16は、主に、CPU101の処理によって実現され、設定部15によって設定された各種情報に基づいて、ユーザ端末50がタッチポイント40を読み込んだ際に取得される情報であるタッチポイント情報を作成する。
【0037】
出力部17は、主に、CPU101の処理によって実現され、作成部16によって作成されたタッチポイント情報を出力する。タッチポイント情報を出力する方法は、タッチポイント40の形態に応じた様々な出力方法を含み、例えば、印刷、表示、情報媒体への書き込み、または通信装置等に対する設定等を含む。例えば、タッチポイント40が二次元コード等の画像の場合、出力部17は、画像を紙媒体等に印刷または表示装置に表示させることでタッチポイント情報を出力する。また、タッチポイント40がNFCタグまたはRFIDタグ等による近接通信を用いて情報を読み取る情報媒体の場合、出力部17は、これらの情報媒体にタッチポイント情報を書き込むことでタッチポイント情報を出力する。また、タッチポイント40がBluetoothまたは超音波等の近距離無線通信を用いて情報を発信する通信装置等の場合、出力部17は、これらの通信装置にタッチポイント情報を発信するように設定することでタッチポイント情報を出力する。判断部18は、CPU101の処理によって実現され、各種判断を行う。特定部21は、CPU101の処理によって実現され、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性種別に基づいて、ユーザに提供するサービス種別を特定する。
【0038】
記憶・読出部19は、主に、CPU101の処理によって実現され、記憶部1000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部1000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0039】
○連携サービス管理テーブル
図6は、連携サービス管理テーブルの一例を示す概念図である。連携サービス管理テーブルは、情報処理システム10と連携される連携サービス90を管理するためのテーブルである。記憶部1000には、図6に示されているような連携サービス管理テーブルによって構成されている連携サービス管理DB1001が構築されている。
【0040】
連携サービス管理テーブルは、連携サービス90を識別するサービスIDおよびサービス名、連携サービス90の提供対象となる属性の種別を示す属性種別、連携サービス90における異なるサービスの種別を示すサービス種別並びに連携サービス90へアクセスする際の初期URL(Uniform Resource Locator)が関連づけられた連携サービス情報を管理している。このうち、属性種別は、連携設定の対象となる属性項目ごとに登録された情報がそれぞれ示されている。図6の例では、属性項目であるタッチポイント40を読み込んだユーザのロールおよびタッチポイント40の読込時間ごとに、それぞれの連携サービス90に対応する属性種別が登録されている。なお、以下の説明において、連携サービス90における分類対象となる属性項目がロールおよび時間の少なくともいずれかを含む場合の例を説明するが、属性項目は、例えば、タッチポイント40の読込場所またはタッチポイント40を読み込んだ端末等のユーザの行動履歴に該当する項目を含んでもよい。
【0041】
○管理者情報管理テーブル
図7は、管理者情報管理テーブルの一例を示す概念図である。管理者情報管理テーブルは、タッチポイント40を介して提供されるサービスの連携設定を実行可能な管理者に関する各種情報を管理するためのテーブルである。記憶部1000には、図7に示されているような管理者情報管理テーブルによって構成されている管理者情報管理DB1002が構築されている。
【0042】
管理者情報管理テーブルは、管理者を識別する管理者IDおよびパスワード、並びに管理者が連携設定を実行可能な連携サービス90を識別するサービスIDを関連づけて管理している。このうち、管理者IDは、管理者の電子メールアドレス等のアカウント情報である。
【0043】
○タッチポイント管理テーブル
図8は、タッチポイント管理テーブルの一例を示す概念図である。タッチポイント管理テーブルは、タッチポイント40ごとに設定された各種情報を管理するためのテーブルである。記憶部1000には、図8に示されているようなタッチポイント管理テーブルによって構成されているタッチポイント管理DB1003が構築されている。
【0044】
タッチポイント管理テーブルは、連携サービス90を識別するサービスIDごとに、タッチポイント40を識別するタッチポイントID、連携サービス90の提供対象となる属性の種別を示す属性種別、および連携サービス90における異なるサービスの種別を示すサービス種別を関連づけて管理している。
【0045】
図8に示されているサービスID「S001」に関連づけられたタッチポイント管理テーブルは、サービスID「S001(出席管理サービス)」に対応する連携サービス90を提供するタッチポイント40に設定された情報を管理している。図8の例では、タッチポイントID「T001」に対して、属性種別「先生」とサービス種別「出欠管理」が紐づけられ、属性種別「生徒/~9:00」とサービス種別「出欠管理A」が紐づけられている。また、図8の例では、タッチポイントID「T001」に対して、属性種別「用務員」とサービス種別「用具管理」が紐づけられ、属性種別「生徒/9:00~」とサービス種別「出欠管理B」が紐づけられている。
【0046】
一方で、図8に示されているサービスID「S003」に関連づけられたタッチポイント管理テーブルは、サービスID「S003(提出サービス)」に対応する連携サービス90を提供するタッチポイント40に設定された情報を管理している。図8の例では、タッチポイントID「T011」に対して、属性種別「生徒/9:00-10:00」とサービス種別「フォルダA」が紐づけられ、属性種別「生徒/10:00-11:00」とサービス種別「フォルダB」が紐づけられ、属性種別「生徒/11:00-12:00」とサービス種別「フォルダC」が紐づけられている。
【0047】
このように、タッチポイント管理テーブルは、一つのタッチポイント40に対して、異なる属性種別とサービス種別の組を設定して管理することで、タッチポイント40を読み込んだユーザのロールおよび読込時間に応じて、提供するサービスの種別を異ならせることができる。
【0048】
○属性管理テーブル
図9は、属性管理テーブルの一例を示す概念図である。属性管理テーブルは、記憶部1000には、図9に示されているような属性管理テーブルによって構成されている属性管理DB1004が構築されている。
【0049】
属性管理テーブルは、タッチポイント40を識別するタッチポイントIDごとに、連携サービス90の提供対象となる属性の種別を示す属性種別および属性種別に属する対象ユーザが関連づけられた属性情報を管理している。このうち、対象ユーザは、例えば、属性種別に対応するユーザのアカウント情報(例えば、電子メールアドレス)により特定される。図9の例では、タッチポイントID「T001」に紐づく属性種別として、「先生」、「生徒」、「用務員」が含まれ、それぞれの属性種別に対応する対象ユーザのアカウント情報が登録されている。ここで、ユーザのアカウント情報は、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。
【0050】
○接続サービス管理テーブル
図10は、接続サービス管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部1000には、図10に示されているような接続サービス管理テーブルによって構成されている接続サービス管理DB1005が構築されている。
【0051】
接続サービス管理テーブルは、タッチポイント40を識別するタッチポイントIDごとに、連携サービス90における異なるサービスの種別を示すサービス種別およびサービス種別に対応する接続先を示す接続先情報が関連づけられた接続サービス情報を管理している。このうち、接続先情報は、例えば、サービス種別に対応する接続サービスにアクセスするためのURLである。図10の例では、タッチポイントID「T001」に紐づくサービス種別として、「出欠管理」、「出欠登録A」、「出欠登録B」が含まれ、それぞれのサービス種別に対応するURLが接続先情報として登録されている。
【0052】
○ユーザ端末の機能構成○
次に、図5を用いて、ユーザ端末50の機能構成について説明する。ユーザ端末50は、ブラウザ部51、タッチポイント読込部52、変換部53、受付部54、表示制御部55および記憶・読出部59を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM504からRAM503上に展開されたユーザ端末用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能、または機能する手段である。また、ユーザ端末50は、図4に示されているROM502または記録メディア508によって構築される記憶部5000を有している。
【0053】
ブラウザ部51は、主に、CPU501の処理によって実現され、一般的なウェブブラウザによって実現される。タッチポイント読込部52は、主に、CPU501の処理によって実現され、タッチポイント40を読み込んでブラウザ部51を起動させる。タッチポイント40を読み込む方法は、タッチポイント40が情報を提供する方法と対応しており、例えば、タッチポイント40が二次元コード等の画像の場合、タッチポイント読込部52は、画像を撮影することでタッチポイント40を読み込むことができる。また、タッチポイント40がNFCタグまたはRFIDタグ等による近接通信を用いて情報を読み取る情報媒体の場合、タッチポイント読込部52は、近接通信を用いて情報を読み取ることでタッチポイント40を読み込むことができる。また、タッチポイント40がBluetoothまたは超音波等の近距離無線通信を用いて情報を発信する通信装置等の場合、タッチポイント読込部52は、近距離無線通信を用いて情報を受信することでタッチポイント40を読み込むことができる。
【0054】
変換部53は、主に、CPU501からの命令によって実行され、タッチポイント40を認識してデコードすることで、画像データをテキストデータに変換する。受付部54は、主に、CPU501の処理によって実現され、ユーザによる各種の選択または入力を受け付ける。表示制御部55は、主に、CPU501の処理によって実現され、ディスプレイ518等の表示部に各種画面を表示させる。
【0055】
記憶・読出部59は、主に、CPU501の処理によって実現され、記憶部5000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0056】
○管理者端末の機能構成○
次に、図5を用いて、管理者端末70の機能構成について説明する。管理者端末70は、送受信部71、受付部72、表示制御部73および記憶・読出部79を有している。これら各部は、図4に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM704からRAM703上に展開された管理者端末用プログラムに従ったCPU701からの命令によって動作することで実現される機能、または機能する手段である。また、管理者端末70は、図4に示されているROM702または記録メディア708によって構築される記憶部7000を有している。
【0057】
送受信部71は、主に、遠距離通信回路712に対するCPU701の処理によって実現され、他の装置または端末との間で通信ネットワーク100を介した各種データまたは情報の送受信を行う。
【0058】
受付部72は、主に、CPU701の処理によって実現され、管理者から各種の選択または入力を受け付ける。表示制御部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、ディスプレイ718等の表示部に各種画面を表示させる。
【0059】
記憶・読出部79は、主に、CPU701の処理によって実現され、記憶部7000に、各種データ(または情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(または情報)を読み出したりする。
【0060】
●実施形態の処理または動作
○サービス連携処理○
続いて、図11乃至図38を用いて、実施形態に係るサービス利用システムの処理または動作について説明する。まず、図11乃至図29を用いて、サービス利用システム1において提供されるタッチポイント40を介した所定のサービスに対するサービス連携処理について説明する。図11は、サービス連携処理の一例を示すシーケンス図である。
【0061】
まず、管理者端末70の送受信部71は、管理者の所定の入力操作等に応じて、情報処理システム10に対して、画面表示要求を送信する(ステップS11)。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信された画面表示要求を受信する。そして、情報処理システム10の送受信部11は、要求元の管理者端末70に対して、ログイン画面を表示させるためのログイン画面情報を送信する(ステップS12)。これにより、管理者端末70の送受信部71は、情報処理システム10から送信されたログイン画面情報を受信する。
【0062】
次に、管理者端末70の表示制御部73は、ステップS12で受信されたログイン画面情報に基づいて、ディスプレイ718等の表示部にタッチポイント40を介した接続サービスの管理者ページにログインを行うためのログイン画面200を表示させる(ステップS13)。図12は、管理者端末に表示されるログイン画面の一例を示す図である。図12に示されているログイン画面200は、管理者IDを入力する入力欄211、パスワードを入力する入力欄213およびログインを行う場合に押下されるログインボタン215を含む。このうち、入力欄211には、管理者IDとして、管理者の電子メールアドレスが入力される。また、ログイン画面200は、連携サービス90等の外部サービスのアカウントでログインする場合に選択されるアカウント連携領域220を含む。
【0063】
次に、受付部72は、管理者の入力欄211および入力欄213に対する入力操作によって、管理者IDおよびパスワードの入力を受け付ける(ステップS14)。そして、管理者がログインボタン215を押下すると、送受信部71は、情報処理システム10に対して、ログイン要求を送信する(ステップS15)。このログイン要求は、ステップS14で入力された管理者IDおよびパスワードを含む。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信されたログイン要求を受信する。
【0064】
次に、情報処理システム10の認証部13は、ステップS15で受信されたログイン要求に含まれている管理者IDおよびパスワードを検索キーとして、管理者情報管理DB1002(図7参照)を検索する。そして、認証部13は、管理者情報管理DB1002に同一の管理者IDおよびパスワードの組が管理されているかを判断することによって管理者の認証を行う(ステップS16)。以下、認証部13によって正当な権限を有する管理者であると判断された場合について説明する。また、記憶・読出部19は、認証された管理者の管理者IDおよびパスワードに関連づけられているサービスIDを、管理者情報管理DB1002から読み出す。
【0065】
次に、送受信部11は、ログイン要求の送信元の管理者端末70に対して、認証が成功した旨を示す認証成功通知を送信する(ステップS17)。この認証成功通知には、ステップS16で読み出されたサービスIDを含む。これにより、管理者端末70の送受信部71は、情報処理システム10から送信された認証成功通知を受信する。
【0066】
次に、管理者端末70の表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部にタッチポイント40を介した接続サービスの管理者ページのトップ画面250を表示させる(ステップS18)。図13は、管理者端末に表示されるトップ画面の一例を示す図である。図13に示されているトップ画面250は、タッチポイント40を介して連携サービス90と接続する条件を登録するための条件登録ボタン253、および連携サービス90におけるサービス種別と属性種別の連携設定を行うための連携設定ボタン255を含む。
【0067】
そして、管理者端末70は、ステップS17で受信されたサービスIDに対応する連携サービス90とのサービス連携処理を実行する(ステップS19)。以下、タッチポイント40を介した接続サービスを提供するためのサービス連携処理についての詳細を説明する。
【0068】
○条件登録処理
まず、図14乃至図19を用いて、管理者が権限を有する連携サービス90との連携を行うための条件登録を行う処理について説明する。図14は、条件登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
管理者端末70の受付部72は、管理者の入力操作によって、トップ画面250に含まれる条件登録ボタン253の選択を受け付ける(ステップS31)。そして、表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、連携サービス90と連携させる項目を選択するための連携項目選択画面300を表示させる(ステップS32)。図15は、連携項目選択画面の一例を示す図である。図15に示されている連携項目選択画面300は、連携される項目のうち登録する属性項目を選択するための属性項目選択ボタン311(311a,311b,・・・)、サービス種別を登録する方法を選択するための連携方法選択ボタン331(331a,332b,・・・)および管理者ページからログアウトする場合に押下されるログアウトボタン305を含む。
【0070】
このうち、属性項目選択ボタン311aは、属性項目としてタッチポイント40を読み込んだユーザのロールを登録する場合に押下される選択ボタンであり、属性項目選択ボタン311bは、属性項目としてタッチポイント40の読込時間を登録する場合に押下される選択ボタンである。また、連携方法選択ボタン331aは、サービス種別をURLで登録する場合に押下される選択ボタンであり、連携方法選択ボタン331bは、サービス種別を契約サービスで登録する場合に押下される選択ボタンであり、連携方法選択ボタン331cは、サービス種別を提携サービスで登録する場合に押下される選択ボタンである。
【0071】
次に、管理者端末70は、連携サービス90と連携させる属性種別の登録処理を実行する(ステップS33)。ここで、図16を用いて、ステップS33の処理の詳細を説明する。図16は、属性種別登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【0072】
まず、管理者が連携項目選択画面300に含まれている属性項目選択ボタン311を押下することで、管理者端末70の受付部72は、属性項目の選択を受け付ける(ステップS111)。そして、表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、ステップS111で選択された属性項目のうちの属性種別を登録するための属性種別登録画面350を表示させる(ステップS112)。図17は、属性種別登録画面の一例を示す図である。図17に示されている属性種別登録画面350は、ステップS111において、管理者が属性項目選択ボタン311aを押下した場合に表示され、属性項目としてユーザのロールを登録する場合の表示画面である。属性種別登録画面350は、属性項目であるロールの種別(名称)を登録するための属性種別登録ボタン351および各ロールの種別に属するユーザを登録するためのユーザ登録ボタン353を含む。
【0073】
図17の例において、ロールの種別は、例えば、先生および生徒が登録される。また、ロールの種別に属するユーザとして、先生および生徒のそれぞれに対応するユーザのアカウント(例えば、電子メールアドレス)が登録される。なお、図17は、属性項目としてユーザのロールを登録する場合の例を示すが、属性種別登録画面350は、例えば、属性項目が時間である場合であっても、同様に属性の種別の登録が受け付けられる。属性項目が時間である場合は、例えば、属性の種別として、タッチポイント40が読み込まれる読込時間の時間帯(例えば、9:00~10:00、10:00~11:00等)が登録される。
【0074】
次に、管理者端末70の受付部72は、管理者が属性種別登録画面350に対する各種入力を行うことにより、連携サービス90に対する属性登録を受け付ける(ステップS113)。そして、送受信部71は、情報処理システム10に対して、属性登録要求を送信する(ステップS114)。この属性登録要求は、ステップS17で受信されたサービスID、並びにステップS113で受け付けられた属性種別および属性種別に属するユーザの情報を含む。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信された属性登録要求を受信する。
【0075】
次に、情報処理システム10の登録部14は、ステップS114で受信されたサービスIDおよび属性種別の情報が関連づけられた連携サービス情報を、連携サービス管理DB1001(図6参照)に登録する(ステップ115)。具体的には、登録部14は、図6に示されているように、連携サービス情報として、受信されたサービスIDおよび属性種別の情報とともに、連携サービス90のサービス名、連携サービス90の初期URLの情報を、連携サービス管理DB1001に登録する。また、登録部14は、ステップS114で受信された属性種別および属性種別に属するユーザの情報が関連づけられた属性情報を、属性管理DB1004(図9参照)に登録する(ステップS116)。これにより、情報処理システム10は、タッチポイント40を介した利用可能な連携サービス90に紐づける属性種別ごとに、属性種別に属するユーザを登録することができる。
【0076】
図14に戻り、管理者端末70は、連携サービス90におけるサービス種別の登録処理を実行する(ステップS34)。ここで、図18を用いて、ステップS34の処理の詳細を説明する。図18は、サービス種別登録処理の一例を示すシーケンス図である。
【0077】
まず、管理者が連携項目選択画面300に含まれている連携方法選択ボタン331を押下することで、管理者端末70の受付部72は、連携方法の選択を受け付ける(ステップS131)。そして、表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、サービス種別を登録するためのサービス種別登録画面370を表示させる(ステップS132)。図19は、サービス種別画面の一例を示す図である。図19に示されているサービス種別登録画面370は、ステップS131において、管理者が連携方法選択ボタン331aを押下した場合に表示され、連携方法としてURLを登録する場合の表示画面である。サービス種別登録画面370は、サービス種別(名称)を登録するためのサービス種別登録ボタン371および各サービス種別の接続先であるURLを登録するための接続先登録ボタン373を含む。図19の例では、例えば、サービス種別として、出欠管理および出欠登録Aが登録され、それぞれのサービス種別に対応するURLが登録される。
【0078】
次に、管理者端末70の受付部72は、管理者がサービス種別登録画面370に対する各種入力を行うことにより、連携サービス90に対するサービス種別の登録を受け付ける(ステップS133)。そして、送受信部71は、情報処理システム10に対して、サービス種別登録要求を送信する(ステップS134)。このサービス登録要求は、ステップS17で受信されたサービスID、並びにステップS133で受け付けられたサービス種別およびサービス種別に対応するURLの情報を含む。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信されたサービス種別登録要求を受信する。
【0079】
次に、情報処理システム10の登録部14は、ステップS134で受信されたサービスIDおよびサービス種別の情報が関連づけられた連携サービス情報を、連携サービス管理DB1001に登録する(ステップ135)。具体的には、登録部14は、ステップS115で登録された連携サービス情報であり、ステップS134で受信されたサービスIDと同一のサービスIDを含む連携サービス情報に対して、受信されたサービス種別の情報を関連づけて登録する。また、登録部14は、ステップS134で受信されたサービス種別およびサービス種別に対応するURLの情報が関連づけられた接続サービス情報を、接続サービス管理DB1005(図10参照)に登録する(ステップS136)。これにより、情報処理システム10は、タッチポイント40を介した利用可能な連携サービス90に対して、サービス種別に応じた異なる接続先を登録することができる。
【0080】
図14に戻り、管理者端末70は、管理者の所定の入力操作等に応じて、連携サービス90との連携を行うための条件登録が終了した場合(ステップS35のYES)、処理を終了し、条件登録が終了するまでステップS33からの処理を繰り返す(ステップS35のNO)。なお、図14において、ステップS33の処理とステップS34の処理の順序は前後してもよい。
【0081】
このように、情報処理システム10は、タッチポイント40を介した連携サービス90をユーザに利用させる際に使用する属性種別に対応するユーザおよびサービス種別の内容を示す情報を、タッチポイント40ごとに登録することができる。
【0082】
○連携サービス設定処理
続いて、図20乃至図29を用いて、上述の処理において登録された連携サービス90におけるサービス種別と属性種別の連携設定を行うための処理について説明する。図20は、連携サービス設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0083】
管理者端末70の受付部72は、管理者の入力操作によって、トップ画面250に含まれる連携設定ボタン255の選択を受け付ける(ステップS51)。そして、表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、連携サービス90との連携設定を行うための連携設定画面400を表示させる(ステップS32)。図21は、連携設定画面の一例を示す図である。図21に示されている連携設定画面400は、連携設定を行う属性を選択するための属性選択ボタン410および連携設定を行うサービス種別を選択するためのサービス種別選択ボタン440を含む。また、連携設定画面400は、連携設定の内容を表示させる設定内容表示領域470、設定内容を設定内容表示領域470に表示させる場合に押下される設定確認ボタン471、設定反映を1つ前に戻す場合に押下される戻るボタン473および登録済の設定を読み込む場合に押下される設定読込ボタン475を含む。さらに、連携設定画面400は、設定を確定させて連携処理を終了する場合に押下される終了ボタン480および設定を確定させてタッチポイント40を出力する場合に押下される出力ボタン490を含む。
【0084】
次に、管理者端末70は、連携させる属性の選択処理を実行する(ステップS53)。ここで、図22を用いて、ステップS53の処理の詳細を説明する。図22は、属性選択処理の一例を示すシーケンス図である。
【0085】
まず、管理者端末70の受付部72は、管理者の入力操作によって、連携設定画面400に含まれている属性選択ボタン410の選択を受け付ける(ステップS211)。そして、表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、連携させる属性項目を選択するための属性項目選択画面420を表示させる(ステップS212)。図23は、属性項目選択画面の一例を示す図である。図23に示されている属性項目選択画面420は、連携可能な属性項目を選択可能に表示している。属性項目選択画面420は、連携設定画面400に戻る場合に押下される戻るボタン421および選択された属性項目に対応する属性種別の設定を行う場合に押下される詳細設定ボタン425を含む。
【0086】
次に、管理者端末70の受付部72は、管理者の入力操作によって、属性項目選択画面420に含まれる詳細設定ボタン425の選択を受け付ける(ステップS213)。そして、送受信部71は、情報処理システム10に対して、属性種別取得要求を送信する(ステップS214)。この属性種別取得要求は、ステップS213で詳細設定ボタン425の選択が受け付けられた際に選択されていた属性項目の情報およびステップS17で受信されたサービスIDを含む。図23の例の場合、属性種別取得要求には、選択された属性項目としてロールの情報が含まれる。なお、属性項目選択画面420において、複数の属性項目が選択されてもよい。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信された属性種別取得要求を受信する。
【0087】
次に、情報処理システム10の記憶・読出部19は、ステップS214で受信されたサービスIDに関連づけられた連携サービス情報のうち、ステップS214で受信された属性項目に対応する属性種別を示す属性種別情報を、連携サービス管理DB1001(図6参照)から読み出す(ステップS215)。この場合、記憶・読出部19は、連携サービス管理DB1001に記憶された連携サービス情報から、属性項目がロールに対応する属性種別を読み出す。そして、送受信部11は、要求元の管理者端末70に対して、ステップS215で読み出された属性種別情報を送信する(ステップS216)。これにより、管理者端末70の送受信部71は、情報処理システム10から送信された属性種別情報を受信する。
【0088】
次に、管理者端末70の表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、連携させる属性種別を選択するための属性種別選択画面430を表示させる(ステップS217)。図24は、属性種別選択画面の一例を示す図である。図24に示されている属性種別選択画面430は、ステップS216で受信された属性種別情報に示されている属性種別を選択可能に表示している。属性種別選択画面430は、属性項目選択画面420に戻る場合に押下される戻るボタン431および属性設定を行う場合に押下される決定ボタン435を含む。
【0089】
次に、管理者が属性種別を選択して決定ボタン435を押下することで、管理者端末70の受付部72は、属性種別の選択を受け付ける(ステップS218)。そして、送受信部71は、情報処理システム10に対して、属性種別設定要求を送信する(ステップS219)。この属性設定要求は、ステップS218で選択された属性種別の情報を含む。図24の例の場合、属性設定要求には、選択された属性種別として生徒の情報が含まれる。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信された属性種別設定要求を受信する。
【0090】
次に、情報処理システム10の設定部15は、ステップS214で受信されたサービスIDに関連づけて、ステップS219で受信された属性種別の情報を、タッチポイント管理DB1003(図8参照)に設定する(ステップ220)。
【0091】
図20に戻り、管理者端末70は、ステップS53で設定された属性種別と連携させるサービス種別の選択処理を実行する(ステップS54)。ここで、図25を用いて、ステップS54の処理の詳細を説明する。図25は、サービス種別選択処理の一例を示すシーケンス図である。
【0092】
まず、管理者端末70の受付部72は、管理者の入力操作によって、連携設定画面400に含まれているサービス種別選択ボタン440の選択を受け付ける(ステップS231)。そして、送受信部71は、情報処理システム10に対して、サービス種別取得要求を送信する(ステップS232)。このサービス種別取得要求は、ステップS17で受信されたサービスIDを含む。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信されたサービス種別取得要求を受信する。
【0093】
次に、情報処理システム10の記憶・読出部19は、ステップS232で受信されたサービスIDに関連づけられた連携サービス情報に含まれるサービス種別を示すサービス種別情報を、連携サービス管理DB1001(図6参照)から読み出す(ステップS233)。そして、送受信部11は、要求元の管理者端末70に対して、ステップS233で読み出されたサービス種別情報を送信する(ステップS234)。これにより、管理者端末70の送受信部71は、情報処理システム10から送信されたサービス種別情報を受信する。
【0094】
次に、管理者端末70の表示制御部73は、ディスプレイ718等の表示部に、ステップS53で設定された属性種別と連携させるサービス種別を選択するためのサービス種別選択画面450を表示させる(ステップS235)。図26は、サービス種別選択画面の一例を示す図である。図26に示されているサービス種別選択画面450は、ステップS235で受信されたサービス種別情報に示されているサービス種別を選択可能に表示している。サービス種別選択画面450は、連携設定画面400に戻る場合に押下される戻るボタン451およびサービス種別の設定を行う場合に押下される決定ボタン455を含む。
【0095】
次に、管理者がサービス種別を選択して決定ボタン455を押下することで、管理者端末70の受付部72は、サービス種別の選択を受け付ける(ステップS236)。そして、送受信部71は、情報処理システム10に対して、サービス種別設定要求を送信する(ステップS237)。この接続サービス設定要求は、ステップS236で選択されたサービス種別の情報を含む。図26の例の場合、サービス種別設定要求には、選択されたサービス種別として出欠登録Aの情報が含まれる。これにより、情報処理システム10の送受信部11は、管理者端末70から送信されたサービス種別設定要求を受信する。
【0096】
次に、情報処理システム10の設定部15は、ステップS220で設定された属性種別に関連づけて、ステップS237で受信されたサービス種別の情報を、タッチポイント管理DB1003(図8参照)に設定する(ステップ238)。これにより、情報処理システム10は、タッチポイント40を介して連携サービス90を利用する場合の属性種別およびサービス種別の組を設定することができる。
【0097】
図20に戻り、管理者端末70は、管理者による終了ボタン480または出力ボタン490を選択に応じて、連携設定が終了した場合(ステップS55のYES)、処理をステップS56へ移行させ、連携設定が終了するまでステップS53からの処理を繰り返す(ステップS55のNO)。管理者端末70は、連携サービス90における属性種別ごとに、ステップS53からの処理を繰り返し、タッチポイント管理DB1003に対して属性種別とサービス種別の関連づけを行う。この場合、設定部15は、一連の連携設定によって設定された属性種別とサービス種別の組に関連づけてタッチポイントを識別する同一のタッチポイントIDを付与し、タッチポイント管理DB1003に記憶させる。
【0098】
図27は、設定内容表示領域に表示される設定内容の一例を示す図である。図27に示されている設定内容表示領域470は、管理者が設定確認ボタン471を選択した場合に、連携設定画面400上に表示される。図27の例において、設定内容表示領域470には、図20の処理において設定された属性種別とサービス種別の組が表示される。図27に示されているように、属性項目がロールの属性種別である「先生」には、サービス種別である「出欠管理」の接続サービスが紐づけられている。また、属性項目がロールの属性種別である「生徒」と属性項目が時間の属性種別である「~9:00」には、サービス種別である「出欠登録A」の接続サービスが紐づけられている。さらに、属性項目がロールの属性種別である「生徒」と属性項目が時間の属性種別である「9:00~」には、サービス種別である「出欠登録B」の接続サービスが紐づけられている。これらの設定内容表示領域470に示されている内容は、上述の処理において、タッチポイント管理DB1003における同一のタッチポイントIDに関連づけられた情報として設定されている。
【0099】
そして、管理者端末70の表示制御部73は、管理者が出力ボタン490を選択して連携設定が終了した場合、ディスプレイ718等の表示部に、連携設定の出力内容を表示するための出力内容表示画面600を表示させる(ステップS56)。図28は、出力内容表示画面の一例を示す図である。図28に示されている出力内容表示画面600は、タッチポイント40を示す画像、タッチポイント40の有効期限を設定するための期限設定ボタン603、タッチポイント40の出力方法を選択するための出力方法選択ボタン605および連携設定画面400に戻る場合に押下される戻るボタン607を含む。
【0100】
ここで、図28の出力内容表示画面600に含まれるタッチポイント40を示す画像は、作成部16によって作成されたタッチポイント情報が出力部17によって出力された出力結果となる画像である。タッチポイント40を示す画像は、QRコード(登録商標)である。なお、タッチポイント40を示す画像は、QRコードに限られず、DataMatrix(DataCode)、MaxiCodeまたはPDF417等の二次元コードであってもよい。管理者は、出力方法選択ボタン605によって選択された方法によってタッチポイント40を示す画像を出力することで、ユーザ環境における所定の位置にタッチポイント40を設置することができる。例えば、管理者は、タッチポイント40を示す画像を印刷してユーザ環境における任意の位置に貼り付けることで、ユーザにタッチポイント40を示す画像を読み込ませることができる。
【0101】
なお、タッチポイント40は、上述のように、二次元コード等の画像に限られず、NFCタグまたはRFIDタグ等による近接通信を用いたタッチポイントであってもよいし、Bluetoothまたは超音波等の近距離無線通信を用いたタッチポイントであってもよい。図28に示されている出力内容表示画面600は、タッチポイント40が画像である場合の一例であり、タッチポイント40が画像以外の他の形態である場合、タッチポイント40の形態に応じたUI画面が表示される。
【0102】
図29は、タッチポイント情報の一例を示す図である。図29に示されているタッチポイント情報は、例えば、ユーザがユーザ端末50を用いてタッチポイント40を読み込んだ際に取得される情報である。タッチポイント情報は、タッチポイント40を識別するためのタッチポイントIDおよびタッチポイント40を読み込んだ際にユーザ端末50がアクセスするアクセス先を示すアクセス情報を含む。このアクセス情報は、タッチポイント40を読み込んだユーザ端末50からのアクセス先となるURLである。
【0103】
このように、情報処理システム10は、タッチポイント40を介した連携サービス90において、属性種別ごとにユーザに利用させるサービス種別を、タッチポイント40ごとに設定することができる。また、情報処理システム10は、属性種別とサービス種別の組の設定を変更することで、タッチポイント40を介してユーザに提供するサービスを動的に変更することができる。
【0104】
○サービス利用処理○
次に、図30乃至図38を用いて、ユーザによるタッチポイントを介したサービス利用処理について説明する。図30は、サービス利用処理の一例を示すシーケンス図である。図30は、上述の処理によって情報処理システム10に設定されたタッチポイント40をユーザ端末50が読み込むことによって、ユーザが所定のサービスを利用する際の処理の例を示す。
【0105】
まず、ユーザは、ユーザ環境に設置されたタッチポイント40にユーザ端末50を近づけて、ユーザ端末50を用いてタッチポイント40の撮影を行うことで、タッチポイント40を示す画像を撮影する。そして、ユーザ端末50のタッチポイント読込部52は、撮影したタッチポイント40を示す画像を変換部53によってデコードさせることで、タッチポイント情報を取得する(ステップS301)。このタッチポイント情報は、図29に示されているように、タッチポイント40を識別するタッチポイントIDおよびタッチポイント40を読み込んだ際にユーザ端末50がアクセスするアクセス先を示すアクセス情報を含む。ここで、ステップS301で取得されたタッチポイント情報は、読込情報の一例である。
【0106】
次に、ユーザ端末50のタッチポイント読込部52は、ステップS301で取得されたタッチポイント情報に含まれるアクセス情報を入力としてブラウザ部51を自動的に起動させる(ステップS302)。そして、ユーザ端末50のブラウザ部51は、ステップS301で取得されたアクセス情報が示すアクセス先(情報処理システム10)に対して、HTTPリクエストを送信する(ステップS303)。このHTTPリクエストは、ステップS301で取得されたタッチポイント情報に含まれるタッチポイントID、およびユーザを識別するアカウント情報等を含む。アカウント情報は、例えば、ユーザ端末50が過去に当該アクセス先にアクセスした際に、ユーザ端末50に当該アクセス情報に関連づけられて保存されているcookieである。これにより、アクセス先である情報処理システム10の送受信部11は、ユーザ端末50から送信されたHTTPリクエストを受信する。
【0107】
次に、特定部21は、ステップS303で受信されたタッチポイントIDおよびアカウント情報を検索キーとして属性管理DB1004(図9参照)を検索することで、タッチポイント40を読み込んだユーザ端末50を使用するユーザの属性を特定する(ステップS304)。また、特定部21は、ステップS303で受信されたタッチポイントIDおよびステップS304で特定されたユーザの属性種別を検索キーとしてタッチポイント管理DB1003(図8参照)を検索することで、接続サービスとなるサービス種別を特定する(ステップS305)。そして、特定部21は、ステップS303で受信されたタッチポイントIDおよびステップS305で特定されたサービス種別を検索キーとして接続サービス管理DB1005(図10参照)を検索することで、接続先情報を抽出することによって連携サービス90を利用するための接続先を特定する(ステップS306)。
【0108】
次に、サービス提供部12は、ステップS306で特定された接続先に対応するURL(連携サービス90)に対して、ステップS303で受信されたアカウント情報を送信する(ステップS307)。そして、連携サービス90は、情報処理システム10から送信されたアカウント情報を用いてユーザ認証等を行い、要求元の情報処理システム10に対して、受信したアカウント情報に対するリダイレクトを行う(ステップS308)
【0109】
情報処理システム10のサービス提供部12は、ステップS308で連携サービス90から送信された情報に基づいて、要求元のユーザ端末50に対して、画面情報を送信する(ステップS309)。そして、ユーザ端末50のブラウザ部51は、情報処理システム10から送信された画面情報に基づいて、サービス利用を開始する(ステップS310)。ユーザ端末50の表示制御部55は、ブラウザ部51により形成されるサービス利用画面を、ディスプレイ518等の表示部に表示させる。そして、ユーザは、ユーザ端末50に表示されたサービス利用画面を用いて、連携サービス90から提供されるサービス利用を行う。これにより、サービス利用システム1は、ユーザ端末50で読み込んだタッチポイント情報に基づいて、連携サービス90から提供されるユーザの属性に対応するサービスをユーザに利用させることができる。
【0110】
○ロールによって異なるサービスが提供される場合
ここで、図31乃至図38を用いて、サービス利用システムにおけるサービス利用処理の具体例について説明する。まず、図31乃至図33を用いて、属性項目の一例であるユーザのロールによって異なるサービスが提供される場合について説明する。図31は、サービス利用システムにおいて提供される出欠管理サービスの一例を示す概略図である。
【0111】
図31は、連携サービス90の一例である出欠管理サービス(サービスID:S001)に対応するタッチポイント40を属性が異なるユーザが読み込んだ場合において、各ユーザに提供されるサービスの一例を示す。
【0112】
まず、先生Aがタッチポイント40を読み込んだ場合、出欠管理サービスにおけるサービス種別である「出欠管理」のサービスが、先生Aが使用するユーザ端末50に提供される。先生Aは、ユーザ端末50に表示されるサービス利用画面を用いて、生徒の出欠管理を行う。
【0113】
一方で、生徒(生徒A、生徒Z)が先生Aと同じタッチポイント40を読み込んだ場合、出欠管理サービスにおけるサービス種別である「出欠登録A」のサービスが、生徒が使用するユーザ端末50に提供される。生徒A、生徒Zは、ユーザ端末50に表示されるサービス利用画面を用いて出欠登録を行う。
【0114】
図32は、属性項目であるロールによって異なるサービスが提供される場合におけるサービス利用処理の一例を示すフローチャートである。図32は、図31に示されているようなタッチポイント40を介した出欠管理サービスが提供される場合の例を示す。
【0115】
まず、ユーザ端末50のタッチポイント読込部52は、図30のステップS301に示されているように、例えば、校門または教室の入口に設置されたタッチポイント40を読み込むことで、タッチポイント情報を取得する(ステップS331)。次に、情報処理システム10の特定部21は、図30のステップS304に示されているように、ユーザ端末50から送信されたタッチポイントIDおよびユーザのアカウント情報に基づいて、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性を判断する(ステップS332)。
【0116】
情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が先生である場合(ステップS333のYES)、処理をステップS334へ移行させる。先生が使用するユーザ端末50のブラウザ部51は、図30のステップS305~ステップS309に示されているように、情報処理システム10のタッチポイント管理DB1003において、先生の属性種別に関連づけられているサービス種別である「出欠管理」に基づいて、出欠管理サービスから提供される出欠登録データを取得する(ステップS334)。そして、ユーザ端末50の表示制御部55は、取得された出欠登録データに基づいて、サービス利用画面としての出欠登録一覧画面を、ディスプレイ518等の表示部に表示させる(ステップS335)。
【0117】
これにより、先生は、自身のユーザ端末50を用いてタッチポイント40を読み込むことで、ユーザ端末50に表示された出欠登録一覧画面を閲覧することができ、生徒の出欠状況を確認することができる。
【0118】
一方で、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が先生でない場合(ステップS333のNO)、処理をステップS336へ移行させる。そして、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒である場合(ステップS336のYES)、処理をステップS337へ移行させる。また、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒でない場合(ステップS336のNO)、処理を終了するか、またはタッチポイント40に紐づけて登録されている他の属性種別に対して同様の判断を行う。
【0119】
生徒が使用するユーザ端末50のブラウザ部51は、図30のステップS305~ステップS309に示されているように、情報処理システム10のタッチポイント管理DB1003において、生徒の属性種別に関連づけられているサービス種別である「出欠登録A」に基づいて、出欠管理サービスから提供される出欠登録画面に係る画面情報を取得する。そして、ユーザ端末50の表示制御部55は、取得された画面情報に基づいて、サービス利用画面としての出欠登録画面を、ディスプレイ518等の表示部に表示させる(ステップS337)。そして、出欠管理サービスは、出欠登録画面に対する生徒の入力操作に応じて、生徒の出欠登録を行う(ステップS338)。これにより、生徒は、自身のユーザ端末50を用いてタッチポイント40を読み込むことで、ユーザ端末50に表示された出欠登録画面を用いた出欠登録を行うことができる。
【0120】
図33は、出欠管理サービスによって登録される出欠登録情報の一例を示す図である。図33に示されている出欠登録情報は、ステップS338の処理において生徒によって登録されるとともに、ステップS334の処理において、先生が使用するユーザ端末50に提供される出欠登録データである。
【0121】
このように、サービス利用システム1は、連携サービス90の一例である出欠管理サービスにおいて、異なる属性(例えば、先生または生徒)のユーザが同じタッチポイント40を読み込んだ場合に、ユーザの属性種別に応じてそれぞれのユーザ端末50を異なる接続先にアクセスさせて異なるサービスをユーザに利用させることができる。
【0122】
○ロールおよび時間によって異なるサービスが提供される場合
次に、図34および図36を用いて、属性項目の一例であるユーザのロールおよびタッチポイントの読込時間によって異なるサービスが提供される場合について説明する。図34は、サービス利用システムにおいて提供される出欠管理サービスの一例を示す概略図である。
【0123】
図34は、連携サービス90の一例である出欠管理サービス(サービスID:S001)に対応するタッチポイント40を生徒が読み込んだ場合において、タッチポイント40を読み込んだ時間において提供されるサービスが異なる例を示す。
【0124】
まず、始業時間(例えば、9:00)までに登校した生徒(生徒A、生徒Z)がタッチポイント40を読み込んだ場合、出欠管理サービスにおけるサービス種別である「出欠登録A」のサービスが、生徒A、生徒Zが使用するユーザ端末50に提供される。生徒A、生徒Zは、図31の例と同様に、ユーザ端末50に表示されるサービス利用画面を用いて、出欠登録を行う。
【0125】
一方で、遅刻した生徒Nが生徒A、生徒Zと同じタッチポイント40を読み込んだ場合、出欠管理サービスにおけるサービス種別である「出欠登録B」のサービスが、生徒Nが使用するユーザ端末50に提供される。生徒Nは、ユーザ端末50に表示される生徒Aおよび生徒Zとは異なるサービス提供画面を用いて、登校時間または遅刻理由等のデータの登録を行う。
【0126】
図35は、属性項目であるロールおよび時間によって異なるサービスが提供される場合におけるサービス利用処理の一例を示すフローチャートである。図35は、図34に示されているようなタッチポイント40を介した出欠管理サービスが提供される場合の例を示す。
【0127】
まず、ユーザ端末50のタッチポイント読込部52は、図30のステップS301に示されているように、例えば、校門または教室の入口に設置されたタッチポイント40を読み込むことで、タッチポイント情報を取得する(ステップS351)。次に、情報処理システム10の特定部21は、図30のステップS304に示されているように、ユーザ端末50から送信されたタッチポイントIDおよびユーザのアカウント情報に基づいて、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性を判断する(ステップS352)。
【0128】
情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒であり、かつタッチポイント40が読み込まれた読込時間が属性種別に示されている時間内(例えば、~9:00)である場合(ステップS353のYES)、処理をステップS354へ移行させる。生徒が使用するユーザ端末50のブラウザ部51は、図30のステップS305~ステップS309に示されているように、情報処理システム10のタッチポイント管理DB1003において、生徒かつ読込時間の属性種別に関連づけられているサービス種別である「出欠登録A」に基づいて、出欠管理サービスから提供される時間内用の出欠登録画面に係る画面情報を取得する。そして、ユーザ端末50の表示制御部55は、取得された画面情報に基づいて、サービス利用画面としての時間内用の出欠登録画面を、ディスプレイ518等の表示部に表示させる(ステップS354)。そして、出欠管理サービスは、時間内用の出欠登録画面に対する生徒の入力操作に応じて、生徒の出欠登録を行う(ステップS355)。
【0129】
これにより、始業時間までに登校した生徒は、自身のユーザ端末50を用いてタッチポイント40を読み込むことで、ユーザ端末50に表示された出欠登録画面を用いた出欠登録を行うことができる。
【0130】
一方で、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒であり、かつタッチポイント40が読み込まれた読込時間が属性種別に示されている時間内(例えば、~9:00)でない場合(ステップS353のNO)、処理をステップS356へ移行させる。そして、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒であり、かつタッチポイント40が読み込まれた読込時間が属性種別に示されている時間外(例えば、9:00~)である場合(ステップS356のYES)、処理をステップS357へ移行させる。また、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒でない場合、(ステップS356のNO)、処理を終了するか、またはタッチポイント40に紐づけて登録されている他の属性種別に対して同様の判断を行う。
【0131】
遅刻した生徒が使用するユーザ端末50のブラウザ部51は、図30のステップS305~ステップS309に示されているように、情報処理システム10のタッチポイント管理DB1003において、生徒かつ読込時間の属性種別に関連づけられているサービス種別である「出欠登録B」に基づいて、出欠管理サービスから提供される遅刻用の出欠登録画面に係る画面情報を取得する。そして、ユーザ端末50の表示制御部55は、取得された画面情報に基づいて、サービス利用画面としての遅刻用の出欠登録画面を、ディスプレイ518等の表示部に表示させる(ステップS357)。そして、出欠管理サービスは、遅刻用の出欠登録画面に対する生徒の入力操作に応じて、登校時間または遅刻理由等のデータ登録を行う(ステップS358)。
【0132】
これにより、遅刻した生徒は、自身のユーザ端末50を用いてタッチポイント40を読み込むことで、ユーザ端末50に表示された始業時間までに登校した生徒とは異なる出欠登録画面を用いて、出欠登録に加えて遅刻理由等のデータの登録を行うことができる。
【0133】
図36は、出欠管理サービスによって登録される出欠登録情報の一例を示す図である。図36に示されている出欠登録情報は、ステップS355およびステップS358の処理において生徒によって登録される出欠登録データである。図36に示されているように、始業時間までの時間内にタッチポイント40を読み込んだ生徒Aと始業時間後の時間外にタッチポイント40を読み込んだ生徒Nは、同じタッチポイント40を読み込んでも時間フラグによって異なる出欠登録URLに誘導され、異なるサービス利用画面が個々のユーザ端末50に表示される。
【0134】
このように、サービス利用システム1は、連携サービス90の一例である出欠管理サービスにおいて、同じ属性(例えば、生徒)のユーザが同じタッチポイント40を読み込んだ場合であっても、タッチポイント40を読み込んだ読込時間に応じてそれぞれのユーザ端末50を異なる接続先にアクセスさせて異なるサービスをユーザに利用させることができる。
【0135】
○サービス利用に時間制限が課される場合
次に、図37および図38を用いて、ユーザのタッチポイントを介したサービスの利用に時間制限が課される場合について説明する。図37は、サービス利用システムにおいて提供される提出サービスの一例を示す概略図である。
【0136】
図37は、連携サービス90の一例である提出サービス(サービスID:S003)に対応するタッチポイント40を生徒が読み込んだ場合において、タッチポイント40を読み込んだ時間において提供されるサービスの時間制限が課される例を示す。図37の例では、生徒Aと生徒Mが9時~10時までの講義「数学I」を受講し、講義中に解答用紙に印刷されたタッチポイント40を読み込んで、解答用紙の電子ファイルを提出する。
【0137】
まず、生徒Aが講義中である9:45にタッチポイント40を読み込んだ場合、提出サービスにおけるサービス種別である「フォルダA」のサービスが、生徒Aが使用するユーザ端末50に提供される。生徒Aは、ユーザ端末50に表示されるサービス利用画面を用いて、解答用紙の電子ファイルの提出を行う。
【0138】
一方で、生徒Mが講義の時間外である10時22分に生徒Aと同じタッチポイント40を読み込んだ場合、提出サービスを利用できない旨を示すエラーメッセージを、生徒Mが使用するユーザ端末50に表示される。生徒Mは、ユーザ端末50にエラーメッセージが表示された場合、解答用紙の提出を行うことができない。
【0139】
図38は、属性項目であるロールおよび時間によって異なるサービスが提供される場合におけるサービス利用処理の一例を示すフローチャートである。図38は、図37に示されているようなタッチポイント40を介した提出サービスが提供される場合の例を示す。
【0140】
まず、ユーザ端末50のタッチポイント読込部52は、図30のステップS301に示されているように、例えば、解答用紙に印刷されたタッチポイント40を読み込むことで、タッチポイント情報を取得する(ステップS371)。次に、情報処理システム10の特定部21は、図30のステップS304に示されているように、ユーザ端末50から送信されたタッチポイントIDおよびユーザのアカウント情報に基づいて、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性を判断する(ステップS372)。
【0141】
情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒であり、かつタッチポイント40が読み込まれた読込時間が属性種別に示されている時間内(例えば、9:00~10:00)である場合(ステップS373のYES)、処理をステップS374へ移行させる。生徒が使用するユーザ端末50のブラウザ部51は、図30のステップS305~ステップS309に示されているように、情報処理システム10のタッチポイント管理DB1003において、生徒かつ読込時間の属性種別に関連づけられているサービス種別である「フォルダA」に基づいて、提出サービスから提供されるファイルアアプロード画面に係る画面情報を取得する。そして、ユーザ端末50の表示制御部55は、取得された画面情報に基づいて、サービス利用画面としてのファイルアップロード画面を、ディスプレイ518等の表示部に表示させる(ステップS374)。そして、出欠管理サービスは、ファイルアップロード画面に対する生徒の入力操作に応じて、解答用紙の電子ファイルの提出を行う(ステップS375)。
【0142】
これにより、講義中にタッチポイント40を読み込んだ生徒は、自身のユーザ端末50を用いてタッチポイント40を読み込むことで、ユーザ端末50に表示されたファイルアップロード画面を用いた解答用紙の提出を行うことができる。
【0143】
一方で、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒であり、かつタッチポイント40が読み込まれた読込時間が属性種別に示されている時間内(例えば、9:00~10:00)でない場合(ステップS373のNO)、処理をステップS376へ移行させる。そして、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒であり、かつタッチポイント40が読み込まれた読込時間が属性種別に示されている時間外である場合(ステップS376のYES)、処理をステップS377へ移行させる。また、情報処理システム10は、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性が生徒でない場合、(ステップS376のNO)、処理を終了するか、またはタッチポイント40に紐づけて登録されている他の属性種別に対して同様の判断を行う。
【0144】
生徒が使用するユーザ端末50のブラウザ部51は、図30のステップS305~ステップS309に示されているように、提出サービスを利用できない旨を示すエラーメッセージに係る画面情報を取得する。そして、ユーザ端末50の表示制御部55は、取得された画面情報に基づいて、エラーメッセージをディスプレイ518等の表示部に表示させる(ステップS377)。
【0145】
これにより、講義時間外にタッチポイント40を読み込んだ生徒は、ユーザ端末50にファイルアップロード画面を表示されず、代わりにエラーメッセージが表示されるため、解答用紙の提出を行うことができず、サービスの利用が制限される。
【0146】
このように、サービス利用システム1は、連携サービス90の一例である提出サービスにおいて、同じ属性(例えば、生徒)のユーザが同じタッチポイント40を読み込んだ場合であっても、タッチポイント40を読み込んだ読込時間に応じてサービスの利用を制限することができ、設定された読込時間内にタッチポイント40を読み込んだユーザに対してのみサービスを利用させることができる。
【0147】
図31乃至図38に示されているように、サービス利用システム1は、情報処理システム10に設定された属性種別およびサービス種別の組に基づいて、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性または行動履歴(例えば、読込時間)に応じた異なるサービスをユーザに提供することができる。なお、図31乃至図38に示されている連携サービスは、学校において利用される各種サービスの一例であり、その他の連携サービスであったとしても、情報処理システム10に予め属性種別等を設定することにより同様のサービス利用を行うことができる。
【0148】
●実施形態の効果
以上説明したように、サービス利用システム1は、タッチポイント40を介した連携サービス90において、ユーザの属性種別ごとに利用させるサービス種別を、タッチポイント40ごとに設定することができる。これにより、サービス利用システム1は、ユーザの利用形態に応じて異なるサービスを提供することが可能なタッチポイント40を提供することができる。また、サービス利用システム1は、情報処理システム10における属性種別とサービス種別の組の設定を変更することで、タッチポイント40を介してユーザに提供するサービスを動的に変更することができる。
【0149】
さらに、サービス利用システム1は、情報処理システム10における設定に基づいて、タッチポイント40を読み込んだユーザの属性または行動履歴に応じた異なるサービスを提供することができる。
【0150】
なお、上述の実施形態において、タッチポイント40が設置されるユーザ環境として、学校の例を説明したが、タッチポイント40が設置されるユーザ環境は、学校に限られず、オフィス、工場、倉庫、工事もしくは点検作業を行う作業現場、店舗、商業施設、病院、介護施設、公共交通機関または家等を含む。このようなユーザ環境においても、サービス利用システム1は、対象のユーザ環境に応じて提供される連携サービス90の内容に応じた属性種別およびサービス種別の組を情報処理システム10に予め設定することにより、タッチポイント40を介したサービス利用をユーザに提供することができる。
【0151】
●補足●
上記で説明した実施形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本実施形態における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサ、並びに上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)および従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0152】
また、上記で説明した実施形態の各種テーブルは、機械学習の学習効果によって生成されたものでもよく、関連づけられている各項目のデータを機械学習にて分類付けすることで、テーブルを使用しなくてもよい。ここで、機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり,コンピュータが,データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを、事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し,新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習および深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。
【0153】
これまで本発明の一実施形態に係る情報処理システム、サービス利用システム、情報処理方法およびプログラムについて説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更または削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0154】
1 サービス利用システム
10 情報処理システム
11 送受信部(受信手段の一例)
12 サービス提供部(サービス提供手段の一例)
14 登録部(登録手段の一例)
15 設定部(設定手段の一例)
16 作成部(作成手段の一例)
17 出力部(出力手段の一例)
21 特定部(特定手段の一例)
40 タッチポイント
50 ユーザ端末
51 ブラウザ部(送信手段の一例)
52 タッチポイント読込部(読込手段の一例)
54 表示制御部(表示制御手段の一例)
70 管理者端末
72 受付部(受付手段の一例)
90 連携サービス
100 通信ネットワーク
1000 記憶部(記憶手段の一例)
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