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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022185535
(43)【公開日】2022-12-14
(54)【発明の名称】測定装置及び測定方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/00 20060101AFI20221207BHJP
   H04B 17/309 20150101ALI20221207BHJP
【FI】
H04L27/00 A
H04B17/309
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021093297
(22)【出願日】2021-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】平林 祐紀
(72)【発明者】
【氏名】神原 浩平
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 慎悟
(57)【要約】
【課題】 MERとCN比との相関の低下を抑制することを可能とする測定装置及び測定方法を提供する。
【解決手段】 測定装置は、所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信する受信部と、前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算する確率計算部と、計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算する変調誤差比計算部と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信する受信部と、
前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算する確率計算部と、
計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算する変調誤差比計算部と、を備える、測定装置。
【請求項2】
前記確率計算部は、前記受信された信号の雑音の分散に基づいて、前記確率を計算する、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記確率計算部又は前記変調誤差比計算部は、前記確率の合計が所定値となるように前記確率を正規化する、請求項1又は請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信するステップと、
前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算するステップと、
計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算するステップと、を備える、測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送(例えば、ISDB-T;Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)において、放送信号の受信レベルを表す指標として、MER(Modulation Error Ratio)が知られている。MERは、IQ(In-phase Quadrature-phase)平面において、理想的なシンボル座標に対する受信信号のシンボル座標の位相及び振幅に関する差異を表す指標である(例えば、特許文献1)。
【0003】
ここで、ISDB-Tで用いられる64QAM(Quadrate Amplitude Modulation)では、MERは、CN(Carrier to Noise)比が20dB以上の領域においてCN比と高い相関を有する。
【0004】
このように、MERは、CN比と相関を有しており、比較的に簡易な測定装置によって測定可能であるため、宅内工事などの利用シーンにおいて、放送信号の受信レベルを測定するために用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-239750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明者等は、鋭意検討の結果、地上放送高度化方式の導入に伴って、64QAMよりも高い変調多値数が導入される可能性について着目し、低CN比の領域においてMERとCN比との相関が低下することを見出した。
【0007】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、MERとCN比との相関の低下を抑制することを可能とする測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示に係る測定装置は、所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信する受信部と、前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算する確率計算部と、計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算する変調誤差比計算部と、を備える。
【0009】
開示に係る測定装置は、所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信するステップと、前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算するステップと、計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、MERとCN比との相関の低下を抑制することを可能とする測定装置及び測定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係るデジタル無線伝送システム10を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る測定装置200を示す図である。
図3図3は、実験を説明するための図である。
図4図4は、実験を説明するための図である。
図5図5は、実験を説明するための図である。
図6図6は、実験を説明するための図である。
図7図7は、実験を説明するための図である。
図8図8は、実験を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0013】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0014】
[開示の概要]
開示の概要係る測定装置は、所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信する受信部と、前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算する確率計算部と、計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算する変調誤差比計算部と、を備える。
【0015】
開示の概要に係る測定装置は、所定変調多値数で変調された信号を送信装置から受信するステップと、前記所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、前記受信された信号のシンボル座標が前記理想的なシンボル座標に該当する確率を計算するステップと、計算された確率に基づいて、前記受信された信号の変調誤差比を計算するステップと、を備える。
【0016】
開示の概要では、測定装置は、所定変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、受信された信号のシンボル座標が理想的なシンボル座標に該当する確率を計算し、計算された確率に基づいて、受信された信号の変調誤差比を計算する。このような構成によれば、受信された信号のシンボル座標に最も近い理想的なシンボル座標を特定する処理(最近傍点探索)を行った上で、特定された理想的なシンボル座標と受信された信号のシンボル座標との誤差に基づいて変調誤差比を計算するケースと比べて、低CNR(Carrier to Noise Ratio)の領域において、変調誤差比(以下、MER; Modulation Error Ratio)とCNRとの相関の低下を抑制することができる。
【0017】
[実施形態]
(デジタル無線伝送システム)
以下において、実施形態に係るデジタル無線伝送システムについて説明する。図1は、実施形態に係るデジタル無線伝送システム10を示す図である。図1に示すように、デジタル無線伝送システムは、送信装置100及び測定装置200を備える。
【0018】
実施形態において、デジタル無線伝送システムは、ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)の伝送システムであってもよく、地上放送高度化方式の伝送システムであってもよい。
【0019】
送信装置100は、地上デジタルテレビジョン放送及びV-Low地上マルチメディア放送に関する放送信号(例えば、TS(Transport Stream)信号、TMCC(Transmission and Multiplexing. Configuration Control)信号)などを送信してもよい。送信装置100は、地上放送高度化方式に関するXMI(eXtensible Modulator Interface)信号を送信してもよい。
【0020】
測定装置200は、所定変調多値数で変調された信号を送信装置100から受信する。測定装置200は、送信装置100から受信する信号(以下、受信信号)に基づいて、MERを計算(測定)する。特に限定されるものではないが、所定変調多値数は、ISDB-Tで用いられる64QAM(Quadrate Amplitude Modulation)よりも大きな変調多値数であってもよい。
【0021】
例えば、所定変調多値数は、256QAMであってもよく、1024QAMであってもよい。所定変調多値数は、1024QAMよりも大きな変調多値数(例えば、4096QAM)であってもよい。
【0022】
キャリア変調方式に関するコンスタレーションの形状(すなわち、IQ(In-phase Quadrature-phase)平面上におけるコンスタレーションの形状)は、IQ平面において原点を中心とする円形であってもよく、IQ平面上において原点を重心とする矩形であってもよい。コンスタレーションの分布は、均一であってもよく、不均一であってもよい。
【0023】
(測定装置)
以下において、実施形態に係る測定装置について説明する。図2は、実施形態に係る測定装置200を示す図である。
【0024】
図2に示すように、測定装置200は、FFT処理部201と、チャネル推定部203と、等化処理部205と、雑音検出部207と、デインタリーブ部209と、LLR計算部211と、誤り訂正復号部213と、確率計算部215と、MER計算部217と、を有する。
【0025】
FFT処理部201は、受信信号(時間領域の信号)にFFT(Fast Fourier Transform)処理を適用し、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。
【0026】
チャネル推定部203は、FFT処理部201から出力される周波数領域の信号から既知信号を抽出し、抽出された既知信号に基づいてチャネル推定を実行する。既知信号は、UW(Unique Word)と称されてもよく、パイロット信号と称されてもよい。
【0027】
等化処理部205は、周波数領域の信号を等化する等化処理を実行する。例えば、等化処理部205は、チャネル推定結果に基づいて等化処理を実行してもよい。等化処理において、周波数領域の信号を等化するための等化ウェイトは、平均2乗誤差最小(MMSE; Minimum Mean Squared Error)方式を用いて計算されてもよい。等化処理は、最大比合成処理を含んでもよい。
【0028】
雑音検出部207は、受信信号の雑音を検出する。具体的には、雑音検出部207は、チャネル推定結果に基づいて雑音を検出する。例えば、雑音検出部207は、以下の式に従って雑音の分散を計算してもよい。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】
なお、受信信号が2以上のサブキャリアによって受信される場合には、雑音検出部207は、以下の式に従って各サブキャリアの雑音の分散を計算してもよい。
【0033】
【数4】
【0034】
デインタリーブ部209は、等化処理部205から出力される信号に対してデインタリーブ処理を適用する。デインタリーブ処理は、周波数ドメインにおけるデインタリーブ処理を含んでもよく、時間ドメインにおけるデインタリーブ処理を含んでもよい。
【0035】
LLR計算部211は、受信信号の尤度を計算する。尤度は、対数尤度比(以下、LLR(Log-Likelihood Ratio))であってもよい。LLR計算部211によって計算されるLLRは、初期LLR又は事前LLRと称されてもよい。LLRは、以下のオプションに基づいて計算されてもよい。
【0036】
【数5】
【0037】
なお、オプション1は、LLRを厳密に計算するオプションであり、オプション2は、LLRを近似的に計算するオプションである。
【0038】
誤り訂正復号部213は、初期LLRに基づいて、LDPCブロックに含まれる受信信号の誤り訂正復号を実行する復号部を構成する。LDPC復号部311は、最大繰り返し回数を上限として、LDPCブロックに含まれる受信信号(に含まれるビット)の誤りが訂正さるまで、LDPCブロックに含まれる受信信号(に含まれるビット)の推定値の計算を繰り返す。
【0039】
具体的には、LDPC復号部311は、ビットノードからチェックノードへのLLRに基づいて、チェックノードからビットノードへのLLRを更新し、チェックノードからビットノードへのLLRに基づいて、ビットノードからチェックノードへのLLRを更新する。続いて、LDPC復号部311は、パリティチェックによってLDPCブロックに含まれる受信信号の誤りが訂正されたか否かを判定する。LDPC復号部311は、最大繰り返し回数を上限として、受信信号の誤りが訂正されるまで、LLRの更新(計算)を繰り返す。
【0040】
確率計算部215は、変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、受信信号のシンボル座標が理想的なシンボル座標に該当する確率を計算する確率計算部を構成する。例えば、確率計算部215は、以下の式に従って確率を計算してもよい。
【0041】
【数6】
【0042】
ここで、理想的なシンボル座標は、変調多値数及びコンスタレーションの種類によって定められ、理想的なシンボル座標の数は、変調多値数によって定められる。確率計算部215は、変調多値数によって定められる理想的なシンボル座標kの全てについて確率P(k)を計算する。
【0043】
MER計算部217は、計算された確率に基づいて、受信信号の変調誤差比(以下、MER;Modulation Error Ratio)を計算する変調誤差比計算部を構成する。例えば、MER計算部217は、以下の式に従ってMERを計算してもよい。
【0044】
【数7】
【0045】
(作用及び効果)
実施形態では、測定装置200は、変調多値数に応じて定められる全ての理想的なシンボル座標を対象として、受信信号のシンボル座標が理想的なシンボル座標に該当する確率を計算し、計算された確率に基づいて、受信信号のMERを計算する。このような構成によれば、最近傍点探索を行った上でMERを計算するケースと比べて、低CNRの領域において、MERとCNRとの相関の低下を抑制することができる。
【0046】
[実験]
以下において、MERとCNRとの相関に関する実験について説明する。実験では、比較例及び実施例について、MERとCNRとの相関を確認した。比較例では、最近傍点探索を行った上でMERを計算した。実施例では、最近傍点探索を行わずに、受信信号のシンボル座標が理想的なシンボル座標に該当する確率(P(k))を計算し、計算された確率(P(k))に基づいてMERを計算した。
【0047】
第1に、不均一コンスタレーションに関する実験結果について説明する。
【0048】
256QAMに関する実験において、FFTサイズは16kであり、符号化率は12/16であり、所要C/N比は19.7dBである。図3に示すように、比較例では、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においてMERとの相関(線形性)が低下しているのに対して、実施例では、比較例と比べて、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においても、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0049】
1024QAMに関する実験において、FFTサイズは16kであり、符号化率は9/16であり、所要C/N比は19.0dBである。図4に示すように、比較例では、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においてMERとの相関(線形性)が低下しているのに対して、実施例では、比較例と比べて、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においても、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0050】
4096QAMに関する実験において、FFTサイズは16kであり、符号化率は8/16であり、所要C/N比は20.3dBである。図5に示すように、比較例では、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においてMERとの相関(線形性)が低下しているのに対して、実施例では、比較例と比べて、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においても、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0051】
第2に、不均一コンスタレーションではなく、均一コンスタレーションに関する実験結果について説明する。
【0052】
256QAMに関する実験において、FFTサイズは16kであり、符号化率は12/16であり、所要C/N比は20.6dBである。図6に示すように、比較例では、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においてMERとの相関(線形性)が低下しているのに対して、実施例では、比較例と比べて、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においても、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0053】
1024QAMに関する実験において、FFTサイズは16kであり、符号化率は9/16であり、所要C/N比は20.3dBである。図7に示すように、比較例では、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においてMERとの相関(線形性)が低下しているのに対して、実施例では、比較例と比べて、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においても、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0054】
4096QAMに関する実験において、FFTサイズは16kであり、符号化率は8/16であり、所要C/N比は22.1dBである。図8に示すように、比較例では、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においてMERとの相関(線形性)が低下しているのに対して、実施例では、比較例と比べて、所要C/N比付近以下の低CNRの領域においても、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0055】
上述したように、コンスタレーションの種類(不均一又は均一)、変調多値数の種類(例えば、256QAM、1024QAM、4096QAM)によらずに、低CNRの領域において、MERとCNRとの線形性が維持され、MERとの相関が改善することが確認された。
【0056】
[その他の実施形態]
本発明は上述した開示によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0057】
上述した開示では、測定装置200について主として説明した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。測定装置200が有する機能は、送信装置100から信号を受信する受信装置に実装されてもよい。このようなケースにおいて、測定装置は受信装置と読み替えられてもよい。
【0058】
上述した開示では、測定装置200は、受信信号の復号に用いる構成(LLR計算部211、誤り訂正復号部213など)を有する。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。測定装置200は、受信信号の復号に用いる構成を有していなくてもよい。
【0059】
上述した開示では、MER計算部217が、確率(P(k))の合計が所定値となるように確率(P(k))を正規化する。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。確率(P(k))の正規化は、確率計算部215によって実行されてもよい。
【0060】
上述した開示では、確率(P(k))を正規化するための所定値が”1”であるケースについて例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。所定値は、”1”以外の値であってもよい。
【0061】
上述した開示では、確率(P(k))の正規化が実行されるが、確率(P(k))の正規化は省略されてもよい。確率(P(k))の正規化を省略するか否かは、”1/√2πσ2“の値に基づいて判定されてもよく、デジタル無線伝送システム10で予め定められてもよい。
【0062】
上述した開示では特に触れていないが、測定装置200が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0063】
或いは、測定装置200が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成されるチップが提供されてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10…デジタル無線伝送システム、100…送信装置、200…測定装置、201…FFT処理部、203…チャネル推定部、205…等化処理部、207…雑音検出部、209…デインタリーブ部、211…LLR計算部、213…誤り訂正復号部、215…確率計算部、217…MER計算部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8