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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189268
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】ブレードケース
(51)【国際特許分類】
   B23Q 13/00 20060101AFI20221215BHJP
   B65D 85/30 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
B23Q13/00
B65D85/30 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097763
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 貴之
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(72)【発明者】
【氏名】溝口 亜矢
(72)【発明者】
【氏名】小林 将之
【テーマコード(参考)】
3E096
【Fターム(参考)】
3E096AA01
3E096BA16
3E096BB02
3E096CA01
3E096CB02
3E096CC02
3E096DA23
3E096DC01
3E096EA02X
3E096FA07
3E096GA03
(57)【要約】
【課題】ワッシャー型のブレードがブレードケースへ貼り付く際の密着力を低減する。
【解決手段】円環状のワッシャー型のブレードを収容するブレードケースであって、ブレードが載置される載置領域と、載置領域よりも突出する態様で設けられており載置領域に載置されたブレードの貫通穴に挿入された状態でブレードの移動を規制する規制部と、を有し、載置領域に対応する領域に形成されている開口を含む収容部と、収容部の開口を開閉可能な蓋部と、を備え、規制部の外周側面よりも外側に位置する載置領域には凹凸が形成されているブレードケースを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円環状のワッシャー型のブレードを収容するブレードケースであって、
該ブレードが載置される載置領域と、該載置領域よりも突出する態様で設けられており該載置領域に載置された該ブレードの貫通穴に挿入された状態で該ブレードの移動を規制する規制部と、を有し、該載置領域に対応する領域に形成されている開口を含む収容部と、
該開口を開閉可能な蓋部と、
を備え、
該規制部の外周側面よりも外側に位置する該載置領域には凹凸が形成されていることを特徴とするブレードケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円環状のワッシャー型のブレードを収容するブレードケースに関する。
【背景技術】
【0002】
表面側に複数の分割予定ラインが設定され当該複数の分割予定ラインで区画された各領域にIC(Integrated Circuit)等のデバイスが形成された半導体ウェーハを、各分割予定ラインに沿って分割し、複数のデバイスチップを製造するためには、例えば、切削装置が使用される。
【0003】
切削装置は、半導体ウェーハを吸引保持するためのチャックテーブルを有する。チャックテーブルの上方には、切削ユニットが配置されている。切削ユニットは、円柱状のスピンドルを有し、スピンドルの一端部には、切削ブレード(以下、単にブレード)が装着される。
【0004】
例えば、スピンドルの一端部に固定されたブレードマウントと、押さえフランジとで、ワッシャー型(ハブレス型とも称される)のブレードを挟持することで、スピンドルの一端部にワッシャー型のブレードが装着される。
【0005】
ワッシャー型のブレードは、砥粒と結合材とを含む切り刃のみで構成されており、一般的に、100μm以下の刃厚を有する。このブレードを搬送する際には、ブレードが破損しない様に、透明又は半透明の合成樹脂で形成されたブレードケースに収容することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
ブレードケースは、ワッシャー型のブレードを収容する収容部と、収容部の開口を開閉可能な蓋部と、を有する。収容部には、ブレードの貫通穴に挿入される円板状の突起部が設けられており、ブレードは、この突起部の周囲に位置する略平坦な載置面に載置される。それゆえ、ブレードが帯電していたり、載置面に接するブレードの一面に水が付着していたりすると、ブレードが載置面に貼り付いてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006-82817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ブレードを取り出す際には、例えば、作業者が手で収容部からブレードを取り出す。このとき、ブレードが載置面に貼り付いていると、ブレードの厚さ方向に力がかかり、ブレードが破損するという問題がある。
【0009】
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、ブレードがブレードケースへ貼り付く際の密着力を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、円環状のワッシャー型のブレードを収容するブレードケースであって、該ブレードが載置される載置領域と、該載置領域よりも突出する態様で設けられており該載置領域に載置された該ブレードの貫通穴に挿入された状態で該ブレードの移動を規制する規制部と、を有し、該載置領域に対応する領域に形成されている開口を含む収容部と、該開口を開閉可能な蓋部と、を備え、該規制部の外周側面よりも外側に位置する該載置領域には凹凸が形成されているブレードケースが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様に係るブレードケースの載置領域には、凹凸が形成されている。それゆえ、載置領域を略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレードと、載置領域との接触面積を減らすことができる。従って、帯電等に起因する密着力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係るブレードケースの平面図である。
図2】ブレードケースの断面図である。
図3】変形例に係るブレードケースの断面図である。
図4】第2の実施形態に係るブレードケースの平面図である。
図5】第3の実施形態に係るブレードケースの平面図である。
図6】第4の実施形態に係るブレードケースの平面図である。
図7】第5の実施形態に係るブレードケースの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るブレードケース2の開放状態の平面図であり、図2は、A-Aにおけるブレードケース2の開放状態の断面図である。
【0014】
ブレードケース2は、円環状のワッシャー型のブレード11を収容する収容部4と、収容部4に形成されている開口10aを開閉可能な蓋部6と、を有する。収容部4及び蓋部6は、透明又は半透明な合成樹脂で形成されている。
【0015】
収容部4は、平面視において半円弧状の一端部4aと、直線状の他端部4bとを有する。蓋部6は、平面視において収容部4と略同じ外形を有し、半円弧状の一端部6aと、直線状の他端部6bとを有する。
【0016】
収容部4及び蓋部6は、図2に示す様に、収容部4における外面4cの一端部4a側の領域と、蓋部6における外面6cの一端部6a側の領域と、に貼り付けられたシール部材8により連結されている。
【0017】
シール部材8は、例えば、粘着層と基材層とを有する矩形状のプラスチックフィルムであり、収容部4に対して蓋部6を開閉する際のヒンジとして機能する。ところで、図1に示す様に、収容部4の側部には、外周壁10が形成されている。
【0018】
外周壁10は、他端部4b及び切り欠き10cを除く収容部4の外周部に形成されている。外周壁10よりも内側には、ブレード11の外周縁11bよりも大きなサイズを有する開口10aが存在する。
【0019】
外周壁10よりも内側の領域の中央部には、外面4cからブレードケース2の厚さ方向B(図2参照)に沿って突出する態様で、円板状の第1凸部(規制部)12が設けられている。
【0020】
第1凸部12の径は、ブレードケース2に収容されるブレード11の略中央に位置する円形の貫通穴11aの径と、略等しい。第1凸部12の径方向において第1凸部12の外周側面12aよりも外側は、ブレード11が載置される載置領域10bとなる。
【0021】
載置領域10bは、略平坦な載置面10bを有する。また、載置領域10bには、載置面10bよりも外面4c側へ凹んでいる各々溝状の複数の凹部10bが形成されている。各凹部10bは、他端部4bと略平行、且つ、一端部4aから他端部4bへ進む方向で互いに等間隔に配置されている。
【0022】
載置領域10bにブレード11を載置すると、載置面10b(載置領域10bの最上部に位置する)よりも突出している第1凸部12が貫通穴11aに挿入(例えば、嵌合)され、載置面10bと平行な方向におけるブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11c(図2参照)が載置面10bに接触する。
【0023】
載置領域10bには、載置面10b及び凹部10bを含む凹凸が形成されているので、載置領域10bを略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレード11と、載置領域10bとの接触面積を減らすことができる。
【0024】
従って、ブレード11が帯電していたり、載置面10bに接するブレード11の一面11cに水が付着していたりしても、載置領域10bと一面11cとの密着力を低減できる。これにより、例えば、ブレード11の載置領域10bへの貼り付きを抑制できる。
【0025】
なお、図2では、載置面10bに載置されたブレード11を破線で示している。第1凸部12の中央部には、第1凸部12よりも小径の円板状の第2凸部14が設けられている。第2凸部14は、第1凸部12と略同心状に配置され、厚さ方向Bで第1凸部12よりも突出している。
【0026】
蓋部6は、その厚さ方向Cで外面6cとは反対側に略平坦な内面6dを有する。内面6dの略中央には環状凹部16が形成されている。また、環状凹部16の径方向において、環状凹部16よりも内側には、環状凹部16と同心状の貫通孔18が形成されている。
【0027】
シール部材8を軸として蓋部6を回動させ、蓋部6の一端部6aに設けられている爪部20を、外周壁10の一端部4a側に形成されている切り欠き10cに係合させると、載置領域10bに対応する領域に形成されている開口10aが蓋部6により閉じられる。
【0028】
環状凹部16の内径は、第1凸部12の外径と略同じであり開口10aを蓋部6で閉じると、環状凹部16には第1凸部12が嵌合し、環状凹部16の内周側面16aと、第1凸部12の外周側面12aとが接する。
【0029】
また、貫通孔18の内径は、第2凸部14の外径と略同じであり、開口10aを蓋部6で閉じると、貫通孔18には第2凸部14が嵌合し、貫通孔18の外面6c側の内周側面18aと、第2凸部14の外周側面14aとが接する。
【0030】
この様にして、ブレード11は、収容部4の載置面10bと蓋部6の内面6dとで挟持され、ブレードケース2に収容される。一方、開口10aを開放状態にすると、ブレードケース2からブレード11を取り出すことができ、また、空の収容部4にブレード11を収めることができる。
【0031】
(変形例)次に、第1の実施形態の変形例について説明する。図3は、変形例に係るブレードケース22の開放状態の断面図である。図3は、図2に対応する断面図である。ブレードケース22は、載置領域10bの形状が第1の実施形態と異なる。
【0032】
載置領域10bは、略平坦な底面10bと、収容部4の厚さ方向Bにおいて底面10bよりも突出しており平面視で各々直線状の複数の凸部10bと、を含む。各凸部10bは、凹部10bと同様に、他端部4bと略平行且つ互いに略等間隔に配置されている。
【0033】
載置領域10bにブレード11を載置すると、凸部10bよりも突出している第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが凸部10bに接触する。
【0034】
変形例では、凸部10bが載置領域10bの最上部に位置している。但し、凸部10bの高さ位置は、第1の実施形態における載置面10bの高さ位置と、略同じとなる。
【0035】
変形例においても、底面10b及び凸部10bにより凹凸が形成されているので、載置領域10bを略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレード11と、載置領域10bとの接触面積を減らすことができる。
【0036】
従って、ブレード11が帯電していたり、凸部10bに接するブレード11の一面11cに水が付着していたりしても、載置領域10bと一面11cとの密着力を低減できる。これにより、例えば、ブレード11の載置領域10bへの貼り付きを抑制できる。
【0037】
また、凹部10bに代えて凸部10bとすることにより、作業者がブレード11の一面11c側に指先を当てて収容部4からブレード11を取り出す際に、取り出し易くなるというメリットもある。
【0038】
次に、第2の実施形態について説明する。図4は、第2の実施形態に係るブレードケース32の開放状態の平面図である。ブレードケース32の載置領域10bは、略平坦な載置面10bと、載置面10bよりも外面4c側へ凹んでおり平面視で各々ドット状の複数の凹部10bと、を含む。
【0039】
各凹部10bは、載置領域10bに略等間隔に配置されている。第2の実施形態では、載置領域10bの最上部が載置面10bとなる。載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが載置面10bに接触する。
【0040】
第2の実施形態においても、載置面10b及び凹部10bにより凹凸が形成されているので、載置領域10bを略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレード11と、載置領域10bとの接触面積を減らすことができる。従って、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。
【0041】
ところで、第2の実施形態の変形例においても、第1の実施形態の変形例と同様に、凹部10bを凸部(不図示)に変形してもよい。第2の実施形態の変形例では、載置領域10bの最上部が凹部10bではなく凸部となる。但し、凸部の高さ位置は、第2の実施形態における載置面10bの高さ位置と、略同じとなる。
【0042】
当該変形例において、載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが凸部に接触する。
【0043】
当該変形例においても、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。また、凹部10bに代えて凸部とすることにより、作業者がブレード11の一面11c側に指先を当ててブレード11を取り出しやすくなる。
【0044】
次に、第3の実施形態について説明する。図5は、第3の実施形態に係るブレードケース42の開放状態の平面図である。ブレードケース42の載置領域10bは、略平坦な載置面10bと、載置面10bよりも外面4c側へ凹んでおり平面視で各々環状の複数の凹部10bと、を含む。
【0045】
各凹部10bは、第1凸部12と略同心状に配置されており、第1凸部12よりも大きな径を有する。第3の実施形態では、載置領域10bの最上部が載置面10bとなる。載置領域10bにブレード11を載置すると、貫通穴11aに第1凸部12が挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが載置面10bに接触する。
【0046】
第3の実施形態においても、載置面10b及び凹部10bにより凹凸が形成されているので、載置領域10bを略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレード11と、載置領域10bとの接触面積を減らすことができる。従って、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。
【0047】
ところで、第3の実施形態の変形例においても、第1の実施形態の変形例と同様に、凹部10bを凸部(不図示)に変形してもよい。第3の実施形態の変形例では、載置領域10bの最上部が凹部10bではなく、凸部(不図示)となる。但し、凸部の高さ位置は、第3の実施形態における載置面10bの高さ位置と、略同じとなる。
【0048】
当該変形例において、載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが凸部に接触する。
【0049】
当該変形例においても、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。また、凹部10bに代えて凸部とすることにより、作業者がブレード11の一面11c側に指先を当ててブレード11を取り出しやすくなる。
【0050】
次に、第4の実施形態について説明する。図6は、第4の実施形態に係るブレードケース52の開放状態の平面図である。ブレードケース52の載置領域10bは、略平坦な載置面10bと、載置面10bよりも外面4c側へ凹んでおり平面視で第1凸部12を中心として放射状に配置された各々直線状の複数の凹部10bと、を含む。
【0051】
各凹部10bは、第1凸部12の外周側面12aから、外周壁10の内周側面まで形成されている。第4の実施形態では、載置領域10bの最上部が載置面10bとなる。載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが載置面10bに接触する。
【0052】
第4の実施形態においても、載置面10b及び凹部10bにより凹凸が形成されているので、載置領域10bを略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレード11と、載置領域10bとの接触面積を減らすことができる。従って、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。
【0053】
ところで、第4の実施形態の変形例においても、第1の実施形態の変形例と同様に、凹部10bを凸部(不図示)に変形してもよい。第4の実施形態の変形例では、載置領域10bの最上部が凹部10bではなく、凸部(不図示)となる。但し、凸部の高さ位置は、第4の実施形態における載置面10bの高さ位置と、略同じとなる。
【0054】
当該変形例において、載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが凸部に接触する。
【0055】
当該変形例においても、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。また、凹部10bに代えて凸部とすることにより、作業者がブレード11の一面11c側に指先を当ててブレード11を取り出しやすくなる。
【0056】
次に、第5の実施形態について説明する。図7は、第5の実施形態に係るブレードケース62の開放状態の平面図である。ブレードケース62の載置領域10bは、略平坦な載置面10bと、載置面10bよりも外面4c側へ凹んでおり第1凸部12の周方向に沿って離散的に配置された複数の凹部10bと、を含む。
【0057】
各凹部10bは、平面視において一端部が半円弧状で、他端部が直線状であり、直線状の他端部が第1凸部12の外周側面12aに近接する様に配置されている。図7に示す例では、6つの凹部10bが形成されているが、凹部10bの形状、大きさ、配置等は、図7に示す形態に限定されるものではない。
【0058】
第5の実施形態では、載置領域10bの最上部が載置面10bとなる。載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが載置面10bに接触する。
【0059】
第5の実施形態においても、載置面10b及び凹部10bにより凹凸が形成されているので、載置領域10bを略平坦な平面のみで構成する場合に比べて、ブレード11と、載置領域10bとの接触面積を減らすことができる。従って、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。
【0060】
ところで、第5の実施形態の変形例においても、第1の実施形態の変形例と同様に、凹部10bを凸部(不図示)に変形してもよい。第5の実施形態の変形例では、載置領域10bの最上部が凹部10bではなく、凸部(不図示)となる。但し、凸部の高さ位置は、第5の実施形態における載置面10bの高さ位置と、略同じとなる。
【0061】
当該変形例において、載置領域10bにブレード11を載置すると、第1凸部12が貫通穴11aに挿入され、ブレード11の移動が規制されると共に、ブレード11の一面11cが凸部に接触する。
【0062】
当該変形例においても、帯電等に起因するブレード11と載置領域10bとの密着力を低減できる。また、凹部10bに代えて凸部とすることにより、作業者がブレード11の一面11c側に指先を当ててブレード11を取り出しやすくなる。
【0063】
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、開放状態のブレードケース2等に接近し、ブレード11を吸引保持して取り出す、ブレード11の自動交換装置においても、上述のブレードケース2等を使用できる。
【符号の説明】
【0064】
2,22,32,42,52,62:ブレードケース
4:収容部、4a:一端部、4b:他端部、4c:外面
6:蓋部、6a:一端部、6b:他端部、6c:外面、6d:内面、8:シール部材
10:外周壁、10a:開口、10b:載置領域、10b:載置面
10b,10b,10b,10b,10b:凹部
10b:底面、10b:凸部、10c:切り欠き
11:ブレード、11a:貫通穴、11b:外周縁、11c:一面
12:第1凸部(規制部)、12a:外周側面
14:第2凸部、14a:外周側面
16:環状凹部、16a:内周側面
18:貫通孔、18a:内周側面
20:爪部、B,C:厚さ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7