(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022024558
(43)【公開日】2022-02-09
(54)【発明の名称】サーバシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20220202BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20220202BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20220202BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20220202BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220202BHJP
A63F 13/795 20140101ALI20220202BHJP
【FI】
A63F13/79 500
A63F13/216
A63F13/65
A63F13/55
A63F13/35
A63F13/795
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020127219
(22)【出願日】2020-07-28
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】泉 智久
(72)【発明者】
【氏名】光岡 由夏
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(72)【発明者】
【氏名】堤 悠介
(57)【要約】
【課題】プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込み、当該位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させ、長期間に渡って飽きのこないゲームを提供することが可能なサーバシステムなどを提供すること。
【解決手段】サーバ装置10は、第1プレーヤによって自己の実空間の位置に基づいてゲームを実行している際に、当該第1プレーヤとは異なる他のプレーヤである第2プレーヤの実空間の位置を検出し、当該検出した第2プレーヤの位置に基づいて、イベントの制御やゲームの難易度の変更など、第1プレーヤの実行中のゲームの内容を変化させる構成を有している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するサーバシステムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段と、
前記実空間に対応し、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップの情報を示すゲームマップ情報が記憶された記憶手段を管理するマップ管理手段と、
前記第1プレーヤの位置情報及び前記記憶手段に記憶されているゲームマップ情報に基づいて、前記第1プレーヤの実空間上の位置に対応する前記ゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段と、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記ゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段と、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備えることを特徴とするサーバシステム。
【請求項2】
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するサーバシステムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段と、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップを生成するマップ生成手段と、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記生成されたゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段と、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記生成されたゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段と、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備えることを特徴とするサーバシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のサーバシステムにおいて、
前記プレーヤの指示を受け付ける受付処理手段を更に備え、
前記マップ生成手段が、
前記受け付けられた第1プレーヤの指示に基づいて、当該第1プレーヤの実空間内の位置を基準に形成される当該実空間の所与の範囲を設定する設定処理を実行し、
当該設定した所与の範囲に基づいて、前記ゲームマップを生成する、サーバシステム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記ゲーム制御手段が、
前記第1プレーヤに関する第1プレーヤ関連情報、及び、前記第2プレーヤ関連情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記ゲームマップを用いて進行するゲームの難易度を変更する、サーバシステム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記ゲーム制御手段が、
前記第1プレーヤに関する第1プレーヤ関連情報及び前記第2プレーヤ関連情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記ゲームマップに配置するオブジェクトの配置位置、属性及び数のうち、少なくともいずれか一方を変更する、サーバシステム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記第1プレーヤの指示に基づいて当該第1プレーヤの要求を満たす第2プレーヤが存在する実空間上の位置を検索する検索処理を実行する検索手段を更に備え、
前記提供手段が、
前記検索処理によって前記第1プレーヤの要求を満たす第2プレーヤが検出された場合に、当該検出された第2プレーヤの実空間上の位置を示す位置情報、及び、当該検出された第2プレーヤの位置まで前記第1プレーヤを誘導するための誘導情報の少なくともいずれか一方を、当該第1プレーヤの前記端末装置に提供する、サーバシステム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記プレーヤの情報を示すプレーヤ情報を管理するプレーヤ情報管理手段と、
を更に備え、
前記プレーヤ情報管理手段が、
前記第1プレーヤのプレーヤ情報に基づいて、前記第2プレーヤ検出処理における前記第1条件を決定し、
前記検出処理手段が、
前記決定された第1条件に基づいて、前記第2プレーヤ検出処理を実行する、サーバシステム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のサーバシステムにおいて、
前記実空間上の位置に予め対応付けられた所与のイベントを示すイベント情報を管理するイベント制御手段を更に備え、
前記イベント制御手段が、
前記第2プレーヤ検出処理が実行される際に、前記第1プレーヤの実空間の位置に対し、前記実空間内の位置が所与の第2条件を具備する前記イベント情報を検出するイベント検出処理を実行し、
前記ゲーム制御手段が、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された前記第2プレーヤ関連情報と、前記イベント検出処理によって検出された前記イベント情報と、に基づいて、前記イベントの発動を含めて当該イベントの実行を制御する、サーバシステム。
【請求項9】
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するためのプログラムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段、
前記実空間に対応し、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップの情報を示すゲームマップ情報が記憶された記憶手段を管理するマップ管理手段、
前記第1プレーヤの位置情報及び前記記憶手段に記憶されているゲームマップ情報に基づいて、前記第1プレーヤの実空間上の位置に対応する前記ゲームマップ上の位置に、当
該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記ゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段、及び、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するためのプログラムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップを生成するマップ生成手段、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記生成されたゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記生成されたゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段、及び、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバシステム及びプログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、「SNS」という。)と呼ばれるコミュニケーション型のネットワーキング・サービスをユーザに提供するネットワークシステムが知られている。
【0003】
このようなソーシャル・ネットワーキング・サービス上では、ソーシャルゲームと呼ばれるオンラインゲームが提供され、各ユーザはスマートフォンなどの携帯型情報通信端末装置を介して他のユーザとの間で格闘ゲーム、戦闘ゲーム、又は、RPGなどの各ゲームを提供している。
【0004】
また、従来から、携帯型情報通信端末装置によって測位される位置情報をプレーヤの位置として利用し、所定のゲームを進行する位置ゲームなるものが知られている。
【0005】
特に、最近では、ゲームに参加するプレーヤの位置情報に基づいて、ゲームに登場するゲームキャラクタの出現場所やパラメータを変更させるゲーム(例えば、特許文献1)、プレーヤの位置情報に基づいて、ゲームマップを切り替えるゲーム(例えば、特許文献2)、プレーヤの位置情報に基づいて実空間上のプレーヤの密集度を算出し、当該密集度を反映させるゲーム(特許文献3)、及び、プレーヤの位置に応じてゲーム上の抽選における当選確率を変動させるゲーム(例えば、特許文献4)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許6090495号公報
【特許文献2】特開2018-108429号公報
【特許文献3】特開2019-80747号公報
【特許文献4】特開2014-35783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の各特許文献に記載のゲームにあっては、プレーヤの位置情報に応じてゲーム内容を変化させているが、各プレーヤの属性などのプレーヤ情報に応じて変化させておらず、位置ゲームとしてさらなる興趣性を向上させるためには未だ改良の余地がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、プレーヤの実空間内における位置情報を利用する際に、各プレーヤの属性などのプレーヤ情報を用いることによって、位置ゲームにおける新たな要素を組み込み、当該位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させ、長期間に渡って飽きのこないゲームを提供することが可能なサーバシステムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するサーバシステムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段と、
前記実空間に対応し、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップの情報を示すゲームマップ情報が記憶された記憶手段を管理するマップ管理手段と、
前記第1プレーヤの位置情報及び前記記憶手段に記憶されているゲームマップ情報に基づいて、前記第1プレーヤの実空間上の位置に対応する前記ゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段と、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記ゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段と、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備える、構成を有している。
【0010】
この構成より、本発明は、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性やその人数などによって当該プレーヤにおける進行するゲームの内容を変化させることができる。
【0011】
したがって、本発明は、プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込むことができるので、位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させ、長期間に渡って飽きのこないゲームを提供することができる。
【0012】
なお、「ゲームマップ」には、例えば、実空間を反映させた地図(いわゆる一般図)から構成されたゲームマップであってもよいし、実空間の各位置が対応付けられているものの別の空間(すなわち、仮想空間)のゲームマップであってもよい。
【0013】
そして、「第2プレーヤ」には、例えば、プレーヤキャラクタを手動操作してゲームにプレーヤとして参加する参加者(実空間に存在するプレーヤ)が好ましい。ただし、当該参加者だけでなく、当該ゲームを単に閲覧している閲覧者など、ゲームをプレーする以外の形で登録されている登録者であってもよい。
【0014】
また、「第2プレーヤの位置」には、例えば、現在の位置を示す現在位置の他に、過去の位置を示す位置(すなわち、履歴)を含む。
【0015】
そして、「所与の第1条件」には、例えば、第2プレーヤの実空間内の位置が第1プレーヤの実空間内の位置から所定の距離の範囲内であることなどが含まれる。
【0016】
さらに、「第2プレーヤ関連情報」には、例えば、
(A1)第2プレーヤ検出処理によって検出された第2プレーヤの人数を示す人数情報、(A2)属性などの第2プレーヤの情報(以下、「第2プレーヤ情報」という、)
(A3)第2プレーヤが使用するプレーヤキャラクタ(以下、「第2プレーヤキャラクタ」という。)や所有するアイテムに関するキャラクタ・アイテム情報、及び、
(A4)第2プレーヤの実空間やゲームマップ上の位置(現在位置だけでなく過去の位置、すなわち、履歴を含む。)を示す位置情報、
などの第2プレーヤに関する情報が含まれる。
【0017】
特に、第2プレーヤ情報には、例えば、プレーヤのゲームレベル、プレーヤが獲得した
得点・経験値・ポイント(メダルや称号なども含む。)・ゲーム内通貨、現在のライフ数やライフエネルギーの値、プレーヤがゲームを開始してからの総実行時間や所定期間内(例えば、直近1週間や1月)の実行時間、ゲームを実行する上でネットワークサービスにログインする場合にはそのログイン回数(総ログイン回数・所定期間内のログイン回数)や連続ログイン日数、対戦ゲームの場合には対戦勝率やキル数、タスクの達成状況(達成の可否やその進捗)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などの第2プレーヤの属性の情報(以下、「属性情報」ともいう。)が含まれる。
【0018】
そして、キャラクタ・アイテム情報には、アイテムやプレーヤキャラクタの種別、レア度、レベル、経験値、攻撃力や俊敏性などの所有する能力(能力種別)やその値(パラメータ)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などのアイテムやプレーヤキャラクタの属性情報が含まれる。
【0019】
(2)また、上記課題を解決するため、本発明は、
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するサーバシステムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段と、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップを生成するマップ生成手段と、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記生成されたゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段と、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記生成されたゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段と、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段と、
を備える、構成を有している。
【0020】
この構成より、本発明は、第1プレーヤの実空間内の位置が変化すれば、様々なゲームマップを生成し、変化させることができるとともに、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性や人数などによって当該プレーヤにおける進行するゲームの内容を変化させることができる。
【0021】
したがって、本発明は、様々なバリエーションのゲームを提供すること、及び、プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込むことができるので、位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させることができるとともに、飽きのこないゲームを提供することができる。
【0022】
(3)また、本発明は、
前記プレーヤの指示を受け付ける受付処理手段を更に備え、
前記マップ生成手段が、
前記受け付けられた第1プレーヤの指示に基づいて、当該第1プレーヤの実空間内の位置を基準に形成される当該実空間の所与の範囲を設定する設定処理を実行し、
当該設定した所与の範囲に基づいて、前記ゲームマップを生成する、構成を有している。
【0023】
この構成により、本発明は、ゲームマップの広狭、又は、実空間に対応する施設(道路なども含む。)の利用の有無などプレーヤの意志も反映させることができるので、興趣性の高いゲームマップを生成することができる。
【0024】
なお、「プレーヤの指示」には、例えば、タッチ操作、スライド操作、カーソルに対する移動操作、または、クリック操作などが含まれる。ただし、当該プレーヤの指示には、プレーヤの手動操作の他に、音声等の他の指示が含まれていてもよい。
【0025】
また、「設定処理」は、例えば、端末装置などに表示された実空間のマップに対するプレーヤの指示に基づいて、実行される処理を示す。
【0026】
そして、「設定処理」としては、例えば、プレーヤによって指示された範囲をそのまま所与の範囲として設定してもよいし、プレーヤによって指示された範囲に基づきつつも、多くの他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)が属するように、当該指示された範囲の尺度や形状などを補正し、当該補正された範囲を所与の範囲として設定してもよい。
【0027】
(4)また、本発明は、
前記ゲーム制御手段が、
前記第1プレーヤに関する第1プレーヤ関連情報、及び、前記第2プレーヤ関連情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記ゲームマップを用いて進行するゲームの難易度を変更する、構成を有している。
【0028】
この構成より、本発明は、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の能力やレベルなどの属性、又は、当該第1プレーヤの実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性や人数などによってゲームの難易度を変更することができる。
【0029】
なお、「第1プレーヤ関連情報」には、第2プレーヤ関連情報と同様に、例えば、
(B1)第1プレーヤの人数を示す人数情報、
(B2)属性などの第1のプレーヤ情報(以下、「第1プレーヤ情報」という、)
(B3)第1プレーヤが使用するプレーヤキャラクタ(以下、「第1プレーヤキャラクタ」という。)や所有するアイテムに関するキャラクタ・アイテム情報、及び、
(B4)第1プレーヤの実空間やゲームマップ上の位置(現在位置だけでなく過去の位置、すなわち、履歴を含む。)を示す位置情報、
などの第1プレーヤに関する情報が含まれる。
【0030】
また、「ゲームの難易度」は、例えば、
(C1)第1プレーヤキャラクタの能力やレベルを変化させことによって、
(C2)ゲームマップ上に登場する敵キャラクタや当該第1プレーヤキャラクタの味方(仲間)キャラクタの種別・レベル・能力・数を変更することによって、
(C3)ゲームマップ上で使用されるアイテムや当該ゲームマップ上に配置されたアイテム(獲得可能なアイテム)の効果(能力値や使用制限など)を変更することによって、及び、
(C4)ゲームマップを用いたタスクを達成するまでの条件(制限時間・獲得数・獲得ポイント数やアイテム数など)を変更することによって、
実現される。
【0031】
(5)また、本発明は、
前記ゲーム制御手段が、
前記第1プレーヤに関する第1プレーヤ関連情報及び前記第2プレーヤ関連情報の少
なくともいずれか一方に基づいて、前記ゲームマップに配置するオブジェクトの配置位置、属性及び数のうち、少なくともいずれか一方を変更する、構成を有している。
【0032】
この構成より、本発明は、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の能力やレベルなどの属性、又は、当該第1プレーヤの実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性や人数などによって、ゲームマップに配置されるアイテムの種別、数、又は、配置場所を変更することができる。
【0033】
例えば、本発明は、第1プレーヤにおけるタスクの達成が所定の時間以内の場合には、第1プレーヤが容易に探し出せる位置に所定のアイテムを配置させることができる。
【0034】
なお、「オブジェクト」には、例えば、施設(例えば、店舗やビル)などのマップ上に固定された静的オブジェクト、及び、キャラクタや当該キャラクタに付随されて移動するアイテム(問えば、武器や車などの移動体)などのマップ上を移動可能な動的オブジェクトが含まれる。
【0035】
また、「オブジェクトの配置場所」には、例えば、獲得がしづらい場所、見つけ難い場所、獲得しやすい場所及び見つけやすい場所などが含まれる。
【0036】
さらに、「オブジェクトの属性」には、例えば、オブジェクトのレア度、種別、能力、及び、レベルが含まれる。
【0037】
(6)また、本発明は、
前記第1プレーヤの指示に基づいて当該第1プレーヤの要求を満たす第2プレーヤが存在する実空間上の位置を検索する検索処理を実行する検索手段を更に備え、
前記提供手段が、
前記検索処理によって前記第1プレーヤの要求を満たす第2プレーヤが検出された場合に、当該検出された第2プレーヤの実空間上の位置を示す位置情報、及び、当該検出された第2プレーヤの位置まで前記第1プレーヤを誘導するための誘導情報の少なくともいずれか一方を、当該第1プレーヤの前記端末装置に提供する、構成を有している。
【0038】
この構成により、本発明は、例えば、ゲームレベルが高いプレーヤ又は女性プレーヤが一定数以上いる実空間上の位置やそこまでの経路などの情報を第1プレーヤに提供することができる。
【0039】
したがって、本発明は、第2プレーヤにおけるゲームの内容変化を第1プレーヤが事前に認識していることを前提すれば、例えば、ゲームの難易度を下げること、又は、第1プレーヤの所望する能力を入手するための情報、又は、当該第1プレーヤによって獲得を所望するアイテムを入手するための情報など、第2プレーヤの状況を介して第1プレーヤが希望するゲーム内容に変化させることができる。
【0040】
(7)また、本発明は、
前記プレーヤの情報を示すプレーヤ情報を管理するプレーヤ情報管理手段と、
を更に備え、
前記プレーヤ情報管理手段が、
前記第1プレーヤのプレーヤ情報に基づいて、前記第2プレーヤ検出処理における前記第1条件を決定し、
前記検出処理手段が、
前記決定された第1条件に基づいて、前記第2プレーヤ検出処理を実行する、構成を有している。
【0041】
この構成より、本発明は、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)毎に、実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性やその人数などの条件を変更して当該プレーヤにおける進行するゲームの内容を変化させることができるので、位置ゲームにおける新たな要素を組み込むことができる。
【0042】
(8)また、本発明は、
前記実空間上の位置に予め対応付けられた所与のイベントを示すイベント情報を管理するイベント制御手段を更に備え、
前記イベント制御手段が、
前記第2プレーヤ検出処理が実行される際に、前記第1プレーヤの実空間の位置に対し、前記実空間内の位置が所与の第2条件を具備する前記イベント情報を検出するイベント検出処理を実行し、
前記ゲーム制御手段が、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された前記第2プレーヤ関連情報と、前記イベント検出処理によって検出された前記イベント情報と、に基づいて、前記イベントの発動を含めて当該イベントの実行を制御する、構成を有している。
【0043】
この構成より、本発明は、実空間の位置に対応付けられたらイベントを、第2プレーヤの属性や人数などによって発生の有無を含めて制御することができるので、位置ゲームにおける興趣性を更に向上させることができる。
【0044】
なお、「イベント」には、例えば、登場した敵キャラクタを倒すイベント、登場したキャラクタに対して話しかけるイベントやプレゼントを受け取るイベント、おみくじを引くイベント、配置されたアイテムを獲得するイベント、タスクを達成するイベント、又は、ミニゲームを実行するイベントなどの特定のイベントが含まれてもよいし、実空間上に対応付けられたイベントが含まれてもよい。
【0045】
(9)また、上記課題を解決するため、本発明は、
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するためのプログラムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段、
前記実空間に対応し、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップの情報を示すゲームマップ情報が記憶された記憶手段を管理するマップ管理手段、
前記第1プレーヤの位置情報及び前記記憶手段に記憶されているゲームマップ情報に基づいて、前記第1プレーヤの実空間上の位置に対応する前記ゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記ゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段、及び、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0046】
この構成より、本発明は、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性やその人数などによって当該プレ
ーヤにおける進行するゲームの内容を変化させることができる。
【0047】
したがって、本発明は、プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込むことができるので、位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させ、長期間に渡って飽きのこないゲームを提供することができる。
【0048】
(10)また、上記課題を解決するため、本発明は、
実空間内のプレーヤの位置を利用して前記プレーヤの端末装置に所与のゲームを提供するためのプログラムであって、
前記端末装置から送信された、前記実空間内の前記プレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び当該各ゲームにおける前記第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理する位置管理手段、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記ゲームを実行するために用いられるゲームマップを生成するマップ生成手段、
前記ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、前記生成されたゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象である第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1プレーヤの位置に対し、所与の第1条件を具備する位置を有する前記第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する検出処理手段、
前記第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、前記生成されたゲームマップを用いた前記第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御するゲーム制御手段、及び、
前記ゲームの進行に関する情報を前記端末装置に提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0049】
この構成より、本発明は、第1プレーヤの実空間内の位置が変化すれば、様々なゲームマップを生成し、変化させることができるとともに、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性や人数などによって当該プレーヤにおける進行するゲームの内容を変化させることができる。
【0050】
したがって、本発明は、様々なバリエーションのゲームを提供すること、及び、プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込むことができるので、位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させることができるとともに、飽きのこないゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】一実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図である。
【
図3】一実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図である。
【
図4】一実施形態における第2プレーヤの実空間の位置に基づく第1プレーヤのゲーム制御処理を説明するための図である。
【
図5】一実施形態における属性情報を含む任意のプレーヤのプレーヤ情報の例を示す図である。
【
図6】一実施形態における任意のプレーヤにおけるアイテム情報及びキャラクタ情報の例を示す図である。
【
図7】一実施形態におけるプレーヤ毎、かつ、所定のタイミング毎の緯度及び経度の情報(すなわち、位置情報)の例を示す図である。
【
図8】一実施形態におけるゲームマップ生成処理を説明するための図(その1)である。
【
図9】一実施形態におけるゲームマップ生成処理を説明するための図(その2)である。
【
図10】一実施形態におけるゲームマップ生成処理を説明するための図(その3)である。
【
図11】一実施形態における第2プレーヤ検出処理について説明するための図である。
【
図12】一実施形態における第2プレーヤ関連情報に基づくゲーム進行制御処理について説明するための図(その1)である。
【
図13】一実施形態における第2プレーヤ関連情報に基づくゲーム進行制御処理について説明するための図(その2)である。
【
図14】一実施形態における第2プレーヤ検索誘導処理を説明するための図である。
【
図15】一実施形態における特別イベント実行処理を説明するための図である。
【
図16】一実施形態のサーバ装置によって実行される第2プレーヤの実空間内の位置に基づく第1プレーヤのゲーム制御処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0053】
[1]ゲームシステム
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0054】
本実施形態のゲームシステム1は、
図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0055】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10からゲームを取得し、当該ゲームのプレーをすることができる。さらに、プレーヤは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図りつつ、ゲームを実行することができるようになっている。
【0056】
特に、サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。
【0057】
なお、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能することも可能である。また、SNSサーバとは、例えば、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置を示す。
【0058】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)と呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0059】
具体的には、サーバ装置10は、端末装置20を介して、サーバ・クライアント型によってゲームを提供してもよいし、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商
標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供してもよい。
【0060】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。
【0061】
また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0062】
一方、サーバ装置10は、1つの装置やプロセッサで構成されていてもよいし、複数の装置やプロセッサで構成されていてもよい。
【0063】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶されるゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0064】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のプレーヤ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。
【0065】
そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信する。なお、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にプレーヤに閲覧可能に提供する各種の処理を行う構成を有している。
【0066】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0067】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備えている。
【0068】
例えば、端末装置20は、他のプレーヤの対戦時の他のプレーヤに関するゲーム情報など必要な情報をサーバ装置10から取得しつつ、記憶領域(後述する記憶部270)に記憶されたゲームアプリケーションに基づいてゲーム処理を実行し、また、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させてもよい。
【0069】
また、例えば、端末装置20は、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信しつつ、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0070】
特に、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報に基づいてゲー
ム処理を実行する場合に、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。
【0071】
そして、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0072】
[2]サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、
図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0073】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0074】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0075】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0076】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0077】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0078】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0079】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームデータ記憶部144、プレーヤ情報記憶部146、アイテム・キャラクタ情報記憶部148、及び、位置情報記憶部149が含まれる。
【0080】
ゲームデータ記憶部144には、敵キャラクタやプレーヤキャラクタが使用する移動体などゲーム空間上に登場するオブジェクト又はゲーム空間を構成する各種のオブジェクトなどのゲームに用いる各種のオブジェクトに関するデータ、各種のテーブルデータ、及び、ゲームマップや当該ゲームマップを構築するためデータなどのプレーヤに提供するゲームに関する各種のデータ(以下、「ゲーム情報」ともいう。)が記憶される。
【0081】
特に、ゲームデータ記憶部144には、例えば、ゲームマップのデータ(以下、「マップデータ」ともいう。)として、実空間を反映させた地図のデータ、又は、実空間の位置
が対応付けられている非現実的な仮想空間のゲームマップが記憶される。
【0082】
また、ゲームデータ記憶部144には、実空間に対応する各種の施設(例えば、店舗やビル)や実空間には存在しない仮想的な施設などの静的オブジェクトに関する情報、及び、ゲームマップ上に配置され、プレーヤ(プレーヤキャラクタ)によって獲得されるアイテム(プレーヤによって獲得後はプレーヤキャラクタの移動に伴って移動する動的オブジェクト)に関する情報が記憶されている。
【0083】
さらに、ゲームデータ記憶部144には、例えば、ゲームマップ上に配置され、かつ、実空間上の位置に予め対応付けられた所与のイベントに関する情報(以下、「イベント情報」という。)が記憶される。
【0084】
例えば、イベントには、登場した敵キャラクタを倒すイベント、登場したキャラクタに対して話しかけるイベントやプレゼントを受け取るイベント、おみくじを引くイベント、配置されたアイテムを獲得するイベント、タスクを達成するイベント、又は、ミニゲームを実行するイベントなどが含まれ、イベント情報には、これらを実現するための各種の情報が含まれる。
【0085】
プレーヤ情報記憶部146には、各種の属性などの各プレーヤの情報(以下、「プレーヤ情報」という、)が記憶される。
【0086】
アイテム・キャラクタ情報記憶部148には、各プレーヤがゲーム中に取得したアイテムや使用するプレーヤキャラクタに関する情報(以下、「アイテム・キャラクタ情報」ともいう。)が記憶される。
【0087】
位置情報記憶部149には、所定の期間毎(例えば、5分毎)の各プレーヤの現在位置を示す現在位置情報やその履歴を示す履歴情報が記憶される。
【0088】
なお、例えば、本実施形態の記憶部140は、本発明の記憶手段を構成し、プレーヤ情報、アイテム・キャラクタ情報、及び、位置情報は、本発明のプレーヤ関連情報を構成する。
【0089】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0090】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0091】
例えば、処理部100(プロセッサー)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0092】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103、アイテム管理部104、プレーヤ位置管理部105、ゲームマップ管理部106、プレーヤ情報管理部107、及び、タイマ管理部110及び情報提供部111を少なくとも有している。
【0093】
なお、例えば、本実施形態の通信制御部101は、本発明の受付処理手段を構成し、ゲーム管理部103は、本発明のキャラクタ制御手段、ゲーム制御手段及びイベント制御手段を構成する。また、例えば、本実施形態のプレーヤ位置管理部105は、本発明の検出処理手段、位置管理手段及び検索手段を構成し、ゲームマップ管理部106は、本発明のマップ管理手段、マップ生成手段を構成する。さらに、例えば、本実施形態のプレーヤ情報管理部107は、本発明のプレーヤ情報管理手段を構成し、情報提供部111は、本発明の提供手段を構成する。
【0094】
通信制御部101は、各端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
【0095】
特に、通信制御部101は、各端末装置20から実空間内のプレーヤの位置を示す位置情報、及び、当該プレーヤの指示(操作指示や音声指示など)を受信する。
【0096】
また、通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、情報提供部111やWeb処理部102と連動して、端末装置20においてゲーム画面を構成するための情報や各種のゲームに関する情報(以下、「ゲーム情報」ともいう。)を、該当するプレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0097】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0098】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0099】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、ゲームの開始から終了までの各プレーヤにおける位置ゲームに関する各種のゲーム処理を実行する。
【0100】
特に、ゲーム管理部103は、位置ゲームだけでなく、ロールプレーイングゲーム(RPG)、シューティングゲーム、又は、対戦ゲームなどの他のゲーム要素が組み込まれた位置ゲームに関するゲーム処理を実行してもよい。
【0101】
また、ゲーム管理部103は、プレーヤ毎に、プレーヤの実空間上の位置に基づいて、記憶部140に各プレーヤによって汎用的に利用可能であって予め記憶されているゲームマップ(以下、「汎用ゲームマップ」という。)を利用する位置ゲームに関する各種の制御を実行する。
【0102】
具体的には、ゲーム管理部103は、端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作、及び、プレーヤの実空間上の現在位置や過去の位置に基づいて、各プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタの汎用ゲームマップ上の制御をキャラクタ制御処理として実行する。
【0103】
なお、ゲーム管理部103は、汎用ゲームマップを用いた位置ゲームに代えて、プレーヤ毎に、プレーヤの実空間上の位置に基づいて、新規に生成されたゲームマップ(以下、「生成ゲームマップ」ともいう。)を利用する位置ゲームに関する各種の制御を実行してもよい。
【0104】
一方、ゲーム管理部103は、各プレーヤの位置情報に基づいて、各プレーヤのプレーヤキャラクタのゲームマップ上の移動を含む、各種のゲーム処理を実行する。
【0105】
特に、ゲーム管理部103は、各プレーヤの位置ゲームの実行中に、所与の条件を具備した場合には、各プレーヤに対してイベントを発生させて、その制御を行う。
【0106】
アイテム管理部104は、各プレーヤによって獲得されたアイテム(当該各プレーヤの操作対象のプレーやキャラクタに装備されるアイテムを含む。)を管理する。
【0107】
特に、アイテム管理部104は、ゲーム中に獲得したアイテムをアイテム・キャラクタ情報記憶部148に登録し、ゲーム中に登録されたアイテムのプレーヤキャラクタの設定などを制御する。
【0108】
プレーヤ位置管理部105は、端末装置20から所定のタイミング毎に送信された各プレーヤの現在位置情報(すなわち、プレーヤ位置情報)を取得し、タイマ管理部110から取得した現在時刻と対応付けて随時位置情報記憶部149にプレーヤ位置履歴情報として記憶する。
【0109】
また、プレーヤ位置管理部105は、各プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の位置ゲームの実行中に、他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の現在位置や過去の位置を管理し、該当する第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0110】
ゲームマップ管理部106は、第1プレーヤにおける汎用ゲームマップの利用制御、及び、生成ゲームマップのマップ生成処理を実行する。
【0111】
プレーヤ情報管理部107は、ゲーム開始時又はゲーム中に、各プレーヤに関する情報(すなわち、プレーヤ情報)のプレーヤ情報記憶部146への登録やその更新、及び、プレーヤキャラクタに関する情報のアイテム・キャラクタ情報記憶部148への登録やその更新を管理する。
【0112】
タイマ管理部110は、タイマ機能を有し、プレーヤ位置情報及びゲームカード位置情報を含めてゲームの進行状況を管理するために用いる。
【0113】
特に、タイマ管理部110は、プレーヤ位置管理部105、アイテム管理部104又はその他の各部からの要求に基づいて、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部110は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0114】
情報提供部111は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報(ゲーム進行に関する情報)を生成して該当する端末装置20に提供する。
【0115】
[3]端末装置
次に、
図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の端末装置20は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0116】
現在位置検出部250は、所定のタイミング毎に端末装置20の現在位置を検出しつつ、当該現在位置示す位置情報を生成する。
【0117】
例えば、現在位置検出部250は、所定の期間毎(例えば、5秒毎)に図示しないGPS衛星の位置を認識しつつ、当該GPS衛星から送信された衛星信号(GPS信号)を検出する。そして、現在位置検出部250は、検出したGPS信号に基づいて自機の端末装置20の現在位置の座標値(例えば、緯度及び経度)を算出(すなわち、検出)し、当該座標値を現在位置情報として処理部200に提供する。
【0118】
入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、プレーヤの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備える。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどがある。
【0119】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0120】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0121】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0122】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。サーバ装置10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0123】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0124】
通信部296は、外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0125】
処理部200(プロセッサ)は、現在位置検出部250からの現在位置情報、通信部296を介してサーバ装置10から取得したゲームに関する情報、取得し入力部260からの入力情報、又は、やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0126】
この処理部200は記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0127】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、ゲーム画面制御部214、現在位置管理部215、描画部220、音処理部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0128】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0129】
なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0130】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作情報を送信して、プレーヤ情報記憶部146に関するデータ(プレーヤのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0131】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0132】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0133】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0134】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0135】
ゲーム処理部212は、サーバ装置10と連動して、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0136】
そして、ゲーム処理部212は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブデ
ィビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0137】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0138】
また、ゲーム処理部212は、ログイン時の各種の情報の送受信制御、及び、サーバ装置10と連動してリアルタイムでゲームを実行する場合にはプレーヤの操作に基づくゲーム処理の実行を含むゲーム処理を実行する。
【0139】
また、表示制御部213は、サーバ装置10から送信された仮想空間に関する情報に基づいて、ゲーム画面を生成し、表示部290に当該ゲーム画面を表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0140】
現在位置管理部215は、現在位置検出部250から取得した所定の期間毎の現在位置情報を取得し、主記憶部271に履歴情報として記憶するとともに、ゲーム処理の実行中に、サーバ装置10と連動して所定のタイミングで当該サーバ装置10にプレーヤ位置情報として送信する。
【0141】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0142】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0143】
[4]本実施形態の処理の手法
[4.1]概要
次に、
図4を用いて本実施形態における第2プレーヤの実空間の位置に基づく第1プレーヤのゲーム制御処理の手法について説明する。
【0144】
なお、
図4は、本実施形態の第2プレーヤの実空間の位置に基づく第1プレーヤのゲーム制御処理を説明するための図である。
【0145】
本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20と連動し、プレーヤキャラクタやその他のキャラクタ、ゲーム空間やその一部、ゲームパラメータ、BGM、及び、ゲームシナリオなどを当該端末装置20に提供する構成を有している。
【0146】
そして、サーバ装置10は、位置ゲームの要素を取り込んだ、戦闘ゲームや格闘ゲームなどの対戦ゲーム、RPG、シューティングゲーム、レースゲーム、又は、シミュレーションゲームなどの各種のゲームをプレーヤに当該端末装置20を用いて実行させる構成を有している。
【0147】
特に、サーバ装置10は、自己の実空間の位置に基づいてゲームを実行するプレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)とは異なる他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の実空間の位置を用いて、当該第1プレーヤが実行するゲームの内容を変化させ、プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込
みゲームの興趣性を向上させる構成を有している。
【0148】
また、サーバ装置10は、ゲームマップとしては、各プレーヤにおいて汎用的に用いられる実空間の各位置が対応付けられたゲームマップ(すなわち、汎用ゲームマップ)、又は、ゲームを実行する第1プレーヤの実空間上の位置に基づいて新規に生成したゲームマップ(すなわち、生成ゲームマップ)を用いてゲームを進行させる構成を有している。
【0149】
具体的には、汎用ゲームマップを用いる場合には、サーバ装置10は、
図4に例示するように、実空間内のプレーヤの位置を利用してプレーヤの端末装置20に所与のゲームを提供する装置であって、
(A1)端末装置20から送信された、実空間内のプレーヤの位置を示す位置情報を受信し、各ゲームを実行する第1プレーヤ及び各ゲームにおける当該第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理し、
(A2)実空間に対応し、ゲームを実行するために用いられる汎用ゲームマップの情報を示すゲームマップ情報を管理し、
(A3)第1プレーヤの位置情報及び記憶されている汎用ゲームマップに基づいて、当該第1プレーヤの実空間上の位置に対応する当該汎用ゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤに対応する第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御し、
(A4)第1プレーヤの実空間上の位置に対し、所与の第1条件を具備する実空間上の位置を有する第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行し、
(A5)第2プレーヤ検出処理によって検出された第2プレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、汎用ゲームマップを用いた第1プレーヤキャラクタに基づく位置ゲームの進行を制御し、
(A6)位置ゲームの進行に関する情報を端末装置20に提供する、
構成を有している。
【0150】
また、汎用ゲームマップに代えて生成ゲームマップを用いる場合には、サーバ装置10は、
図5に例示するように、実空間内のプレーヤの位置を利用してプレーヤの端末装置20に所与のゲームを提供する装置であって、
(B1)端末装置20から送信された、実空間内のプレーヤの位置を示す位置情報を受信し、第1プレーヤ及び第2プレーヤの実空間内の位置を管理し、
(B2)ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、ゲームを実行するために用いられるゲームマップを生成し、
(B3)生成されたゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤに対応する第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御し、
(B4)第1プレーヤとは異なる第2プレーヤの実空間内の位置を管理し、
(B5)第1プレーヤの位置(実空間の位置又はゲームマップ上の位置)に対し、所与の第1条件を具備する位置(実空間の位置又はゲームマップ上の位置)を有する第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行し、
(B6)第2プレーヤ検出処理によって検出された第2プレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、生成されたゲームマップを用いた第1プレーヤキャラクタに基づく前記ゲームの進行を制御し、
(B7)ゲームの進行に関する情報を端末装置20に提供する、
構成を有している。
【0151】
例えば、サーバ装置10は、
図4の[1]に示すように、ゲームの実行中に、各プレーヤPの端末装置20から送信された、実空間内の各プレーヤPの位置を示す位置情報を受信し、各プレーヤPの位置を管理する。
【0152】
特に、各端末装置20は、GPS衛星40から送信されたGPS信号に基づいて、当該ゲームの興趣している第1プレーヤ及び当該ゲームとは異なる他のゲームを実行している第2プレーヤを含む、実空間内の各プレーヤPの位置を特定する。
【0153】
そして、サーバ装置10は、
図4の[2]に示すように、端末装置20と連動し、ゲーム毎に、第1プレーヤP1の実空間上の位置に対応する汎用ゲームマップ上の位置、又は、生成ゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤに対応する第1プレーヤキャラクタPC1を配置してゲームを開始するなど、第1プレーヤP1であるプレーヤの指示、及び、当該第1プレーヤP1の位置情報に基づいて、汎用ゲームマップ又は生成ゲームマップを用いてゲームを進行させる。
【0154】
また、サーバ装置10は、ゲームの実行中には、第1プレーヤP1の実空間内の位置に基づいて、又は、第1プレーヤP1の実空間内における移動に応じて、ゲームを進行させるゲーム進行制御処理を実行する。
【0155】
一方、サーバ装置10は、このように各ゲームの実行中においては、第1プレーヤP1とは異なるゲームに参加する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)P2の位置情報に基づいて、各第2プレーヤP2の実空間内の位置を管理する位置管理処理を実行する。
【0156】
特に、サーバ装置10は、
図4の[3]に示すように、所定のタイミング毎、ゲーム上の予め定められたタイミング、又は、プレーヤの所定の操作タイミングなどのゲーム中の所与のタイミングに、第1プレーヤP1の実空間の位置に対し、当該実空間内の位置が所与の第1条件を具備する第2プレーヤP2を検出する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0157】
そして、サーバ装置10は、
図4の[4]に示すように、第2プレーヤ検出処理によって検出された第2プレーヤP2に関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、ゲーム進行制御処理を実行し、当該位置ゲームの進行に関する情報を該当する端末装置20に提供する。
【0158】
なお、
図4の[3]には、第1条件として女性の属性を有する第2プレーヤが4人以上検出された場合の例が示されている。
【0159】
また、
図4の[4]には、ゲーム進行制御処理として、銃アイテムが所定の場所に出現する処理を実行した場合の例が示されている。
【0160】
このような構成により、本実施形態においては、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性やその人数などによって当該プレーヤにおける進行するゲームの内容を変化させることができるようになっている。
【0161】
そして、特に、生成ゲームマップを用いて位置ゲームの場合には、第1プレーヤの実空間内の位置が変化すれば、様々なゲームマップを生成し、変化させることができるようになっている。
【0162】
したがって、本実施形態においては、プレーヤの周囲に存在する他のプレーヤの情報を用いるという、位置ゲームにおける新たな要素を組み込むことができるので、位置ゲームにおけるゲームの興趣性を向上させ、長期間に渡って飽きのこないゲームを提供することができるようになっている。
【0163】
[4.2]プレーヤ情報、アイテム・キャラクタ情報及び位置情報
次に、
図5-
図7を用いて、本実施形態のプレーヤ情報、アイテム・キャラクタ情報及び位置情報について説明する。
【0164】
なお、
図5は、属性情報を含む任意のプレーヤのプレーヤ情報の例を示す図であり、
図6は、任意のプレーヤにおけるアイテム情報及びキャラクタ情報の例を示す図である。また、
図7は、プレーヤ毎、かつ、所定のタイミング毎の緯度及び経度の情報の例を示す図である。
【0165】
(プレーヤ情報)
プレーヤ情報は、プレーヤ毎に、ゲームの開始時又はゲーム中に登録や更新される情報であって、各プレーヤに関する情報である。
【0166】
例えば、プレーヤ情報は、
(A1)ニックネーム、
(A2)ゲームを開始した日時(以下、「ゲーム開始日時」ともいう。)、
(A3)ログイン中も含む、最終のゲームにアクセス(すなわち、ログイン)した日時(以下、「アクセス日時」又は「ログイン日時」といい、その履歴も含む。)、及び、
(A4)プレーヤに関する属性を示す属性情報、
を含む。
【0167】
特に、属性情報には、プレーヤのゲームレベル、プレーヤが獲得した得点・経験値・ポイント(メダルや称号なども含む。)・ゲーム内通貨、現在のライフ数やライフエネルギーの値、プレーヤがゲームを開始してからの総実行時間や所定期間内(例えば、直近1週間や1月)の実行時間、ゲームを実行する上でネットワークサービスにログインする場合にはそのログイン回数(総ログイン回数・所定期間内のログイン回数)や連続ログイン日数、対戦ゲームの場合には対戦勝率やキル数、タスクの達成状況(達成の可否やその進捗)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などの各種の報が含まれる。
【0168】
そして、このようなプレーヤ情報は、
図5に例示すように、プレーヤID毎に、プレーヤ情報記憶部146に記憶される。
【0169】
(アイテム・キャラクタ情報)
アイテム・キャラクタ情報は、プレーヤ毎に、ゲーム中に登録や更新される情報であって、各プレーヤが獲得して所有するアイテム、及び、プレーヤキャラクタに関する情報である。
【0170】
例えば、アイテム・キャラクタ情報には、
(B1)プレーヤがゲームを実行するため用いるプレーヤキャラクタ(デッキに設定される複数のプレーヤキャラクタを含む。)に関する情報(以下、「キャラクタ情報」という。)、及び、
(B2)プレーヤキャラクタが獲得して保有しているアイテムに関する情報(以下、「アイテム情報」という。)
が含まれる。
【0171】
特に、キャラクタ情報には、プレーヤキャラクタの種別、レア度、レベル、経験値、攻撃力や俊敏性などの所有する能力(能力種別)やその値(パラメータ)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などが含まれる。
【0172】
また、アイテム情報には、アイテムの種別、レア度、レベル、経験値、攻撃力や俊敏性
などの所有する能力(能力種別)やその値(パラメータ)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などが含まれる。
【0173】
そして、このようなキャラクタ情報及びアイテム情報は、
図6に例示すように、プレーヤID毎に、アイテム・キャラクタ情報記憶部148に記憶される。
【0174】
(位置情報)
位置情報は、プレーヤ毎に、ゲーム中の所定のタイミング毎に更新される情報であって、例えば、緯度や経度などのプレーヤの実空間の位置を特定するための情報である。
【0175】
例えば、位置情報は、プレーヤ毎に、かつ、所定の期間毎(例えば、5分毎)に、緯度や経度を示す情報であり、現在の実空間上の位置だけでなく、過去の位置情報(すなわち、履歴)も含む。
【0176】
そして、このような位置情報は、
図7に例示すように、プレーヤID毎に、位置情報記憶部149に記憶される。
【0177】
[4.3]プレーヤの位置管理
次に、本実施形態におけるプレーヤの位置管理について説明する。
【0178】
プレーヤ位置管理部105は、通信制御部101によって所定のタイミング毎に受信された各プレーヤの現在位置を示す位置情報を、各プレーヤのプレーヤIDに対応付けて時系列に位置情報記憶部149に順次登録することによって、第1プレーヤの位置管理、及び、第2プレーヤの位置管理を実行する。
【0179】
具体的には、プレーヤ位置管理部105は、ゲームを実行するため各種の操作を行うプレーヤ(すなわち、主体的にゲームを実行するプレーヤ)の位置を第1プレーヤの位置として管理するとともに、それ以外のプレーヤの位置を第2プレーヤの位置として管理する。
【0180】
特に、プレーヤ位置管理部105は、各ゲームを主体的に実行するプレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)毎に、ゲームの開始タイミング(ゲームが複数のステージによって構成されている場合には各ステージの開始タイミングを含む。)、又は、プレーヤによって指示されたタイミングなどの特定のタイミングに、位置情報記憶部149に記憶された当該プレーヤの最新の位置情報を特定し、当該特定した位置情報によって示される実空間内の現在位置を、第1プレーヤの位置として、特定する。
【0181】
また、プレーヤ位置管理部105は、プレーヤ毎に個々にゲームが実行されている状態において、ゲーム毎に、当第1プレーヤ以外のプレーヤの位置を、第2プレーヤの位置として管理する。
【0182】
すなわち、プレーヤ位置管理部105は、各プレーヤの位置情報に基づいて、主体的にゲームを実行するプレーヤに従って、第1プレーヤの位置、又は、第2プレーヤの位置として、ゲーム内のプレーヤの種別を切り替えて管理するようになっている。
【0183】
例えば、プレーヤ位置管理部105は、ゲームAを主体的に実行するプレーヤAの位置情報を第1プレーヤの位置として管理し、かつ、当該ゲームAの実行に無関係なプレーヤBの位置情報を当該ゲームAの第2プレーヤの位置として管理する。
【0184】
その一方、プレーヤ位置管理部105は、ゲームBを主体的に実行するプレーヤBの位
置情報を第1プレーヤの位置として管理し、かつ、当該ゲームBの実行に無関係なプレーヤAの位置情報を当該ゲームBの第2プレーヤの位置として管理する。
【0185】
なお、第2プレーヤとしては、例えば、プレーヤキャラクタを手動操作してゲームにプレーヤとして参加する参加者(実空間に存在するプレーヤ)が好ましい。ただし、当該参加者だけでなく、当該ゲームを単に閲覧している閲覧者など、ゲームをプレーする以外の形で登録されている登録者であってもよい。
【0186】
[4.4]ゲームマップのマップ管理(ゲームマップ生成処理を含む。)
次に、
図8-
図10を用いて本実施形態における生成ゲームマップを生成するゲームマップ生成処理を含むゲームマップのマップ管理について説明する。なお、
図8-
図10は、本実施形態におけるゲームマップ生成処理を説明するための図である。
【0187】
(汎用ゲームマップの場合)
ゲームマップ管理部106は、ゲーム毎に、ゲームデータ記憶部144に記憶されている汎用ゲームマップ用のゲームマップ情報に基づいて、例えば、実空間を反映させた地図(いわゆる一般図)から構成されたゲームマップ、又は、実空間の位置が対応付けられている仮想空間を構成するゲームマップとしてのゲーム空間を形成して管理する。
【0188】
汎用ゲームマップは、実空間における道路、線路、区画又は河川や山などの地域特性を有し、高低差が反映されて所定の範囲や形状を有する2次元又は3次元のゲーム空間を形成するためのマップである。
【0189】
また、汎用ゲームマップは、実空間が忠実に反映されたゲーム空間を形成するものであってもよいし、当該実空間に対応付けて形成されていれば、道路又は区画など一部の要素のみ実空間の状況が反映されたゲーム空間を形成するものであってもよく、後者の場合には、道路や区画などがデフォルメされた空間を形成するものであってもよい。
【0190】
特に、ゲームマップ管理部106は、第1プレーヤの実空間の位置に基づいて、ゲームデータ記憶部144に記憶されている汎用ゲームマップのゲームマップ情報のうち、ゲームに使用する範囲のゲームマップ情報を読み出し、ゲーム空間としての汎用ゲームマップを構築してもよい。
【0191】
また、汎用ゲームマップは、実空間と同じ店舗やビルなどの固定配置される静的オブジェクト、又は、実空間とは異なる静的オブジェクトの情報を有しており、ゲームマップ管理部106は、これらを含めてゲーム空間としての汎用ゲームマップを構築してもよい。
【0192】
(生成ゲームマップの場合)
ゲームマップ管理部106は、汎用ゲームマップに代えて、プレーヤの操作に基づいて、又は、ゲームの所定のタイミングに基づいて、プレーヤの実空間上の現在位置を基準に生成ゲームマップを生成する。
【0193】
すなわち、ゲームマップ管理部106は、プレーヤの操作に基づいてゲームマップの生成が指示された場合に、当該プレーヤの現在位置を基準に表示される地図(一般図)から、当該プレーヤが選択した範囲又は所定の範囲をマップ化して生成ゲームマップを生成する。
【0194】
例えば、ゲームマップ管理部106は、
図8(A)及び(B)に示すように、生成ゲームマップの生成タイミングに、当該実空間を所定の縮尺によって平面化した地図(一般図)から、当該第1プレーヤの実空間の位置を中心に、所定の範囲を、例えば、矩形などの
所定の形状によって、ゲームマップの標準仕様として規定されている縦横比(例えば、1:1、16:9,4:3など)に沿って切り出す。
【0195】
そして、ゲームマップ管理部106は、
図9に示すように、切り出した地図の地形及び道路などの情報を抜き出して生成ゲームマップを生成する。
【0196】
特に、ゲームマップ管理部106は、道路のみプレーヤキャラクタが移動可能な仕様、マップ全体で移動可能であるが建物が障害物となる仕様、及び、海・川・湖が障害物やプレーヤキャラクタが沈む仕様など、ゲームの特性に合わせて切り出した地図のから地域特性の情報を抜き出して生成ゲームマップを生成する。
【0197】
なお、
図8及び
図9は、第1プレーヤP1が実在する実空間の地図から、当該第1プレーヤP1の実空間の位置を中心に、所定の矩形範囲を切り出し、当該切り出した矩形範囲の道路情報を用いて敵キャラクタECとバトルするバトルゲーム用の生成ゲームマップを生成した場合の例である。
【0198】
また、このような場合において、ゲームマップ管理部106は、道路の幅を均一にすること、又は、実空間においては接続されていない道路を接続する(マップの端から当該マップの外側に移動した場合にマップの反対の端から登場するようなワープにする接続も含む。)などのゲームに合わせてゲームマップ上の加工を実行してもよい。
【0199】
一方、ゲームマップ管理部106は、第1プレーヤの指示に基づいて、当該第1プレーヤの実空間内の位置を基準に形成される当該実空間の所与の範囲を設定する設定処理を実行し、当該設定した所与の範囲に基づいて、生成ゲームマップを生成してもよい。
【0200】
この場合には、ゲームマップ管理部106は、第1プレーヤの指示として、タッチ操作、スライド操作、カーソルに対する移動操作、または、クッリク操作などの各種の操作を受け付ける。ただし、ゲームマップ管理部106は、プレーヤの指示として、プレーヤの手動操作の他に、音声等の他の指示を受け付けてもよい。
【0201】
そして、ゲームマップ管理部106は、端末装置20などに表示された実空間のゲームマップに対する上記のプレーヤの指示に基づいて、ゲームマップの範囲を設定する設定処理を実行する。
【0202】
特に、ゲームマップ管理部106は、設定処理として、
図10(A)に示すように、プレーヤによって指示された範囲をそのまま所与の範囲として設定してもよいし、
図10(B)に示すように、プレーヤによって指示された範囲に基づきつつも、多くの他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)が属するように、当該指示された範囲の尺度や形状などを補正し、当該補正された範囲を所与の範囲として設定してもよい。
【0203】
なお、
図10(A)は、生成ゲームマップを生成する際に、設定処理においてプレーヤの指示によって指定された範囲の例を示す。特に、
図10(A)には、生成ゲームマップを生成する際に、第1プレーヤを中心に自動的に設定された矩形形状の所定の範囲も参考に示されている。
【0204】
また、
図10(B)は、設定処理時にプレーヤの指示によって指定された範囲に対して第2プレーヤ2-5を更に含めるために補正した場合(すなわち、範囲をずらした場合)の例を示す。
【0205】
他方、ゲームマップ管理部106は、汎用ゲームマップと同様に、実空間と同じ店舗や
ビルなどの固定配置される静的オブジェクト、又は、実空間とは異なる静的オブジェクトの情報を含めてゲームマップを生成してもよい。
【0206】
そして、この場合には、ゲームマップ管理部106は、静的オブジェクトを含む、生成したゲームマップ(すなわち、生成ゲームマップ)に基づいて、ゲーム空間を形成する。
【0207】
特に、生成された生成ゲームマップは、汎用ゲームマップと同様に、実空間における道路、線路、区画又は河川や山などの地域特性を有し、高低差が反映されて所定の範囲や形状を有する2次元又は3次元のゲーム空間を形成するためのマップである。
【0208】
また、生成ゲームマップは、汎用ゲームマップと同様に、実空間に対応付けて形成されていれば、当該実空間が忠実に反映されたゲーム空間を形成するものであってもよいし、道路又は区画など一部の要素のみ実空間の状況が反映されたゲーム空間を形成するものであってもよく、後者の場合には、道路や区画などがデフォルメされた空間を形成するものであってもよい。
【0209】
[4.5]キャラクタ制御処理
次に、本実施形態におけるキャラクタ制御処理について説明する。
【0210】
ゲーム管理部103は、汎用ゲームマップを用いる場合には、ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報及びゲームデータ記憶部144に記憶された汎用ゲームマップ情報に基づいて、第1プレーヤの実空間上の位置に対応する汎用ゲームマップ上の位置に、当該第1プレーヤの操作対象であるプレーヤキャラクタ(以下、「第1プレーヤキャラクタ」という。)を配置し、又は、当該汎用ゲームマップ又は生成ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御する。
【0211】
また、ゲーム管理部103は、生成ゲームマップを用いる場合には、ゲームを実行する第1プレーヤの位置情報に基づいて、第1プレーヤの実空間上の位置に対応する生成された生成ゲームマップ上の位置に、第1プレーヤキャラクタを配置し、又は、当該生成ゲームマップ上における当該第1プレーヤキャラクタの移動を制御する。
【0212】
特に、いずれのゲームマップを用いる場合であっても、ゲーム管理部103は、ゲーム中の第1プレーヤキャラクタのゲームマップ上の移動については、第1プレーヤの実空間内における移動に応じて制御する。
【0213】
すなわち、ゲーム管理部103は、実空間内において第1プレーヤの移動方向及び移動距離を検出すると、当該検出した第1プレーヤの移動方向と同じ方向に、当該検出した第1プレーヤの移動距離と同じ距離に、かつ、当該検出した第1プレーヤの移動スピードで、ゲームマップ上の第1プレーヤキャラクタの移動を制御する。
【0214】
なお、ゲーム管理部103は、汎用ゲームマップを用いてゲームを実行している際には、ゲームマップ管理部106に、第1プレーヤキャラクタの移動に伴って、汎用ゲームマップを適宜更新させて、第1プレーヤの実空間内における移動に応じて第1プレーヤキャラクタの汎用ゲームマップ上の移動を制御する。
【0215】
また、ゲーム管理部103は、生成ゲームマップを用いてゲームを実行している場合であって、当該ゲームを実行している第1プレーヤの実空間内の位置が生成ゲームマップ外になる場合には、当該生成ゲームマップ上の所定の位置、又は、当該第1プレーヤの実空間の位置であって生成ゲームマップ上の外になる直前の位置などの待機位置に、第1プレーヤキャラクタを配置する。
【0216】
そして、この場合において、ゲーム管理部103は、第1プレーヤの指示など所定の操作や指示を検出すると、上記の待機位置と当該検出のタイミングにおける第1プレーヤの実空間内の位置とを対応付けるとともに、当該待機位置から第1プレーヤの実空間の移動に応じて第1プレーヤキャラクタにおける生成ゲーム空間内における移動を制御する。
【0217】
[4.6]第2プレーヤ検出処理
次に、
図11を用いて本実施形態における第2プレーヤ検出処理について説明する。なお、
図11は、本実施形態における第2プレーヤ検出処理について説明するための図である。
【0218】
プレーヤ位置管理部105は、各ゲームの実行中のゲームの所定のタイミングに、それぞれ、当該各ゲームを主体的に実行するプレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)以外のプレーヤ(第2プレーヤ)の最新の位置情報(すなわち、現在位置)、又は、過去の位置情報の中から、各第1プレーヤの実空間の位置に対し、実空間内の位置が所与の第1条件を具備する第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0219】
具体的には、プレーヤ位置管理部105は、プレーヤ位置管理部105によって管理される各ゲームにおける第2プレーヤとされるプレーヤの最新の位置情報、又は、過去の位置情報に基づいて、第2プレーヤとしての実空間上の位置を特定する。
【0220】
そして、プレーヤ位置管理部105は、当該特定した第2プレーヤとされるプレーヤの各位置が、該当する第1プレーヤの実空間の位置に対し、所与の第1条件を具備するか否かを判定し、当該第1条件を具備する第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0221】
具体的には、所与の第1条件には、第2プレーヤの実空間内の位置が第1プレーヤの実空間内の位置から所定の距離の範囲内(例えば、半径100m以内や半径50m以内など)であることが含まれる。
【0222】
すなわち、プレーヤ位置管理部105は、
図11に示すように、当該特定した第2プレーヤとされるプレーヤの各位置が、該当する第1プレーヤの実空間の位置から所定の距離の範囲内(以下、「検出範囲」ともいう。)に存在する第2プレーヤ又は過去に以内に存在した第2プレーヤ(例えば、過去1時間以内に存在した第2プレーヤ)を検出する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0223】
なお、
図11には、実空間内における第1プレーヤP1を中心とした検出範囲に現在存在する第2プレーヤを検出する場合の例が示されている。特に、
図11には、第2プレーヤP2-1、P2-2、P2-3及びP2-4が検出され、第2プレーヤP2-5及びP2-6が検出されていない場合の例が示されている。
【0224】
また、プレーヤ位置管理部105は、第2プレーヤ検出処理においては、第1プレーヤについても、また、第2プレーヤについても、実空間の位置に基づいて実行しているが、ゲームマップ上の位置を用いてもよい。
【0225】
さらに、第1条件としては、実空間又はゲームマップ上の位置に加えて、所定の方向に進行しているプレーヤ、所定のスピードで進行しているプレーヤ、所定の属性(性別、年齢やゲームのログイン時間など)を有するプレーヤ、所定の特性(所定の機種や所定のアプリがインストールされている機種)を有する端末装置20を有しているプレーヤ、又は、これらの組み合わせが含まれていてもよい。
【0226】
[4.7]第2プレーヤ関連情報に基づくゲーム進行制御処理
次に、
図12及び
図13を用いて本実施形態における第2プレーヤ関連情報に基づくゲーム進行制御処理について説明する。
【0227】
なお、
図12及び
図13は、本実施形態における第2プレーヤ関連情報に基づくゲーム進行制御処理について説明するための図である。
【0228】
ゲーム管理部103は、上述のように、ゲーム毎に、第2プレーヤ検出処理によって検出された第2のプレーヤに関する第2プレーヤ関連情報に基づいて、汎用ゲームマップ又は生成ゲームマップを用いた第1プレーヤキャラクタに基づく各位置ゲームの進行を制御する。
【0229】
特に、ゲーム管理部103は、第2プレーヤ関連情報として、
(A1)第2プレーヤ検出処理において検出された第2プレーヤの人数を示す人数情報、(A2)属性などの第2プレーヤの情報(以下、「第2プレーヤ情報」という、)
(A3)第2プレーヤが使用するプレーヤキャラクタ(以下、「第2プレーヤキャラクタ」という。)や所有するアイテムに関するキャラクタ・アイテム情報、及び、
(A4)第2プレーヤの実空間やゲームマップ上の位置(現在位置だけでなく過去の位置、すなわち、履歴を含む。)を示す位置情報、
に基づいて、ゲームを制御する。
【0230】
なお、プレーヤ情報管理部107は、第2プレーヤ情報として、例えば、プレーヤのゲームレベル、プレーヤが獲得した得点・経験値・ポイント(メダルや称号なども含む。)・ゲーム内通貨、現在のライフ数やライフエネルギーの値、プレーヤがゲームを開始してからの総実行時間や所定期間内(例えば、直近1週間や1月)の実行時間、ゲームを実行する上でネットワークサービスにログインする場合にはそのログイン回数(総ログイン回数・所定期間内のログイン回数)や連続ログイン日数、対戦ゲームの場合には対戦勝率やキル数、タスクの達成状況(達成の可否やその進捗)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などの第2プレーヤの属性の情報(以下、「属性情報」ともいう。)を管理する。
【0231】
また、アイテム管理部104は、キャラクタ・アイテム情報として、アイテムやプレーヤキャラクタの種別、レア度、レベル、経験値、攻撃力や俊敏性などの所有する能力(能力種別)やその値(パラメータ)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などのアイテムやプレーヤキャラクタの属性情報を管理する。
【0232】
一方、ゲーム管理部103は、ゲームの進行制御としては、
(B1)Sレアのレア度を有する敵キャラクタへの変更や当該敵キャラクタの種別の変更など敵キャラクタの属性の変更、又は、
(B2)プレーヤキャラクタや当該プレーヤキャラクタの仲間のキャラクタにおける攻撃力のアップなどの能力の変更、
を実行する。
【0233】
例えば、第2プレーヤ検出処理によって、検出された第2プレーヤの年代パラメータがすべて10代であって、男女比を示すパラメータが男性多数のパラメータが示される場合において、ゲーム制御として、通常のときよりレア度が2つ高い敵キャラクタが出現する場合を想定する。
【0234】
この場合において、
図12(A)に示すように、第2プレーヤ検出処理によって、第1
プレーヤP1に基づく第2プレーヤP2の検出範囲内における第2プレーヤの属性が、男性多数であってすべて10代であることが検出された場合には、ゲーム管理部103は、
図12(B)に示すように、所定のタイミングにおいて、プレーヤキャラクタPC1が敵キャラクタと対戦を行う際に、レア度がノーマルの敵キャラクタに代えてSレアの敵キャラクタECと対戦するゲーム制御を実行する。
【0235】
また、例えば、第2プレーヤ検出処理によって、検出された第2プレーヤの職業パラメータが会社員であって、男女比を示すパラメータが男性多数のパラメータが示される場合において、ゲーム制御として、プレーヤキャラクタ及び当該プレーヤキャラクタの味方のキャラクタの攻撃力をアップさせる(例えば+5アップする)場合を想定する。
【0236】
この場合において、
図13(A)に示すように、第2プレーヤ検出処理によって、第1プレーヤP1に基づく第2プレーヤP2の検出範囲内における第2プレーヤの属性が、会社員であって、男性多数であることが検出された場合には、ゲーム管理部103は、
図13(B)に示すように、所定のタイミングにおいて、プレーヤキャラクタPC1が、味方キャラクタBC1及びBC2とともに敵キャラクタと対戦を行う際に、プレーヤキャラクタPC1と味方キャラクタBC1及びBC2との攻撃力をアップさせてパラメータの値を「+5」に補正するゲーム制御を実行する。
【0237】
一方、ゲーム管理部103は、ゲームの進行制御としては、ゲームの難易度の変更を実行してもよい。
【0238】
具体的には、ゲーム管理部103は、
(C1)第1プレーヤキャラクタの能力やレベルを変化させことによって、
(C2)ゲームマップ上に登場する敵キャラクタや当該第1プレーヤキャラクタの味方(仲間)キャラクタの種別・レベル・能力・数を変更することによって、
(C3)ゲームマップ上で使用されるアイテムや当該ゲームマップ上に配置されたアイテム(獲得可能なアイテム)の効果(能力値や使用制限など)を変更することによって、及び、
(C4)ゲームマップを用いたタスクを達成するまでの条件(制限時間・獲得数・獲得ポイント数やアイテム数など)を変更することによって、
ゲームの難易度を制御する。
【0239】
また、ゲーム管理部103は、ゲームの難易度に加えて、又は、当該ゲームの難易度に代えて、第2プレーヤ関連情報に基づいて、ゲームマップに配置するオブジェクトの配置位置、属性及び数のうち、少なくともいずれか一方を変更してもよい。
【0240】
すなわち、ゲーム管理部103は、プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ)の能力やレベルなどの属性、又は、当該第1プレーヤの実空間内の周囲に存在する他のプレーヤ(すなわち、第2プレーヤ)の属性や人数などによって、ゲームマップに配置されるアイテムなどのオブジェクトの種別、数、又は、配置場所を変更してもよい。
【0241】
特に、当該オブジェクトには、施設(例えば、店舗やビル)などのマップ上に固定された静的オブジェクト、及び、キャラクタや当該キャラクタに付随されて移動するアイテム(例えば、武器や車などの移動体)などのマップ上を移動可能な動的オブジェクトが含まれる。
【0242】
また、オブジェクトの配置場所には、例えば、獲得がしづらい場所、見つけ難い場所、獲得しやすい場所及び見つけやすい場所などが含まれる。
【0243】
さらに、オブジェクトの属性には、例えば、オブジェクトのレア度、種別、能力、及び、レベルが含まれる。
【0244】
例えば、この場合には、ゲーム管理部103は、第1プレーヤにおけるタスクの達成が所定の時間以内の場合には、第1プレーヤが容易に探し出せる位置に所定のアイテムを配置する。
【0245】
他方、ゲーム管理部103は、ゲームの進行制御として、第1プレーヤ関連情報、又は、第1プレーヤ関連情報及び上記の第2関連情報の組み合わせに基づいて、汎用ゲームマップ又は生成ゲームマップを用いて進行するゲームの難易度を変更してもよい。
【0246】
特に、この場合には、ゲーム管理部103は、第2プレーヤ関連情報と同様に、
(D1)第1プレーヤの人数を示す人数情報、
(D2)属性などの第1のプレーヤ情報(以下、「第1プレーヤ情報」といい、情報自体は第2プレーヤ情報と同じ。)
(D3)第1プレーヤが使用するプレーヤキャラクタ(以下、「第1プレーヤキャラクタ」という。)や所有するアイテムに関するキャラクタ・アイテム情報、及び、
(D4)第1プレーヤの実空間やゲームマップ上の位置(現在位置だけでなく過去の位置、すなわち、履歴を含む。)を示す位置情報、
などを単独の情報又は2以上の組み合わせを用いる。
【0247】
[4.8]その他の処理
次に、
図14及び
図15を用いて本実施形態におけるゲーム制御処理等に関するその他の処理について説明する。
【0248】
なお、
図14は、本実施形態における第2プレーヤ検索誘導処理を説明するための図であり、
図15は、本実施形態における特別イベント実行処理を説明するための図である。
【0249】
(第2プレーヤ検索誘導処理)
プレーヤ位置管理部105は、各ゲームの実行中に、第1プレーヤの指示に基づいて当該第1プレーヤの要求を満たす特定の第2プレーヤ(以下、「特定第2プレーヤ」ともいう。)が存在する実空間上の位置を検索する処理(以下、「特定第2プレーヤ検索処理」ともいう。)を実行する。
【0250】
そして、情報提供部111は、特定第2プレーヤ検索処理によって第1プレーヤの要求を満たす特定第2プレーヤが検出された場合に、当該検出された第2プレーヤの実空間上の位置を示し、誘導先の目的地となる位置情報(以下、「目的地情報」ともいう。)、当該検出された特定第2プレーヤの位置まで該当する第1プレーヤを誘導するための誘導情報、又は、これらの双方の情報を、該当する第1プレーヤの端末装置20に提供する。
【0251】
特に、プレーヤ位置管理部105は、特定第2プレーヤ検索処理において特定第2プレーヤを検出した場合には、誘導先の目的地の位置を特定し、当該特定した目的地の位置を示す目的地情報を生成する。
【0252】
また、プレーヤ位置管理部105は、特定第2プレーヤ検索処理において特定第2プレーヤを検出した場合には、目的地情報に代えて、又は、当該目的情報に加えて、該当する第1プレーヤの現在位置から当該検出された特定第2プレーヤの位置まで該当する第1プレーヤを誘導するための誘導情報を生成する。
【0253】
例えば、ゲームの実行中に、第1プレーヤによって、属性として「女性」及び「10代
」の第2プレーヤが複数存在する実空間上一番近いエリアへの誘導が指示された場合には、プレーヤ位置管理部105は、
図14に示すように、上記条件を具備した4人の第2プレーヤP2が現存するエリアに誘導するための誘導情報を生成する。
【0254】
なお、
図14は、誘導情報として。第1プレーヤP1の現在位置から上記条件に具備した4人の第2プレーヤP2のエリアの目的地までの経路が示された図である。
【0255】
(第1条件設定処理)
上記の本実施形態においては、ゲーム毎に実行される第2プレーヤ検出処理において、予め設定された第1条件に基づいて、該当する第2プレーヤを検出しているが、第1プレーヤのプレーヤ情報(すなわち、第1プレーヤ情報)に基づいて、当該第1条件を設定する処理(以下、「第1条件設定処理」という。)し、当該設定した第1条件に基づいて第2プレーヤ検出処理を実行してもよい。
【0256】
例えば、ゲーム中においては、プレーヤ情報管理部107は、第1プレーヤ情報として、上記の第2プレーヤ情報と同様に、プレーヤのゲームレベル、プレーヤが獲得した得点・経験値・ポイント(メダルや称号なども含む。)・ゲーム内通貨、現在のライフ数やライフエネルギーの値、プレーヤがゲームを開始してからの総実行時間や所定期間内(例えば、直近1週間や1月)の実行時間、ゲームを実行する上でネットワークサービスにログインする場合にはそのログイン回数(総ログイン回数・所定期間内のログイン回数)や連続ログイン日数、対戦ゲームの場合には対戦勝率やキル数、タスクの達成状況(達成の可否やその進捗)、及び、その他の属性(例えば、火属性や水属性などのゲーム特有の属性)などの第2プレーヤの属性の情報(以下、「属性情報」ともいう。)を管理する。
【0257】
そして、プレーヤ位置管理部105は、第2プレーヤ検出処理の実行の際に、これらのプレーヤ情報のうち、1又は2以上の組み合わせに基づいて、第1条件を設定し、第1プレーヤの実空間上の位置と当該設定した第1条件に基づいて、当該第1条件を具備する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0258】
例えば、プレーヤ位置管理部105は、ゲームレベルが高いほど、経験値や特典が高いほど、又は、プレーヤがゲームを開始してからの総実行時間が多いほど、現在の第1プレーヤキャラクタの攻撃力がアップするなどの、第1プレーヤにとって実行中のゲームが有利なるような第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する。
【0259】
(特別イベント実行処理)
ゲーム管理部103は、実空間上の位置に予め対応付けられた所与のイベントを示すイベント情報を管理しつつ、第2プレーヤ検出処理が実行される際に、第1プレーヤの実空間の位置に対し、実空間内の位置が所与の第2条件を具備するイベント情報を検出するイベント検出処理を実行し、第2プレーヤ検出処理によって検出された第2プレーヤ関連情報と、イベント検出処理によって検出されたイベント情報と、に基づいて、イベントの発動を含めて当該イベントの実行を制御してもよい。
【0260】
特に、イベントとしては、例えば、店舗に関するミニゲームの実施などの空間上に対応付けられたイベントであってもよし、登場した敵キャラクタを倒すイベント、登場したキャラクタに対して話しかけるイベントやプレゼントを受け取るイベント、おみくじを引くイベント、配置されたアイテムを獲得するイベント、タスクを達成するイベント、又は、ミニゲームを実行するイベントなどの特定のイベントであってもよい。
【0261】
例えば、ゲーム管理部103は、
図15に示すように、第1プレーヤの位置から半径10m以内に所定数の第2プレーヤを検出した場合であって、当該第1プレーヤの位置が特
定の店舗(例えば、コンビニエンスストア)Aの位置と同一の位置又は所定の範囲内(例えば半径2m以内)にある場合には、当該店舗に対応付けられたイベントの実行を制御してもよい。
【0262】
なお、
図15には、イベントとして、ゲームマップ上の店舗Aの近傍に、特別アイテムのスペシャルタピオカドリンク(ライフエネルギー回復量「5」)が出現するイベントが制御された場合の例を示している。
【0263】
[5]本実施形態における動作
次に、
図16用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行される第2プレーヤの実空間の位置に基づく第1プレーヤのゲーム制御処理の動作について説明する。
【0264】
なお、
図16は、本実施形態のサーバ装置10によって実行される第2プレーヤの実空間の位置に基づく第1プレーヤのゲーム制御処理の動作を示すフローチャートである。
【0265】
本動作は、位置ゲームをプレーする第1プレーヤ以外のプレーヤを第2プレーヤとし、ゲーム開始からゲーム終了までの第2プレーヤに基づく第1プレーヤのゲームおけるゲーム制御処理に関する動作である。
【0266】
また、本動作にいては、各プレーヤ(すなわち、第1プレーヤ及び第2プレーヤ)の各位置情報が所定のタイミング毎に受信して位置情報記憶部149に適宜記憶されており、かつ、各プレーヤのプレーヤ情報及びアイテム・キャラクタ情報がプレーヤ情報記憶部146及びアイテム・キャラクタ情報記憶部148に既に記憶され、又は、ゲーム中に適宜更新されているものとする。
【0267】
まず、ゲーム管理部103は、第1プレーヤとなる特定のプレーヤの端末装置20から送信されたゲーム開始指示を受信すると(ステップS101)、各プレーヤの位置情報の受信を開始させてプレーヤ位置管理部105における管理を開始し、かつ、第1プレーヤの位置情報に基づいて汎用ゲームマップの特定し、又は、生成ゲームマップを生成するなど初期設定を行う(ステップS102)。
【0268】
次いで、ゲーム管理部103は、第1プレーヤの現在位置に基づくゲームの実行を開始する(ステップS103)。
【0269】
なお、プレーヤ位置管理部105は、ゲーム終了まで一定の時間毎に各プレーヤの位置情報を受信し、位置情報記憶部149に順次受信した日時に対応付けて記憶する。
【0270】
また、ゲーム管理部103は、当該第1プレーヤキャラクタの配置又は移動を制御し、必要に応じてイベントを発生させるゲームを制御する。
【0271】
そして、情報提供部111は、ゲームの進行状況に応じて、適宜、ゲームの進行に関する情報を第1プレーヤの端末装置20に送信する。
【0272】
次いで、ゲーム管理部103は、ゲーム管理部103は、ゲームの終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS104)。
【0273】
このとき、ゲーム管理部103は、ゲームの終了タイミングでないと判定した場合には、ステップS105の処理に移行し、当該ゲームの終了タイミングであると判定した場合には、本動作を終了させる。
【0274】
次いで、プレーヤ位置管理部105は、第2プレーヤ検出処理の実行タイミングであるか否かを判定する(ステップS105)。
【0275】
このとき、プレーヤ位置管理部105は、第2プレーヤ検出処理の実行タイミングであると判定するとステップS106の処理に移行し、当該第2プレーヤ検出処理の実行タイミングでないと判定するとステップS104の処理に戻る。
【0276】
次いで、プレーヤ位置管理部105は、第2プレーヤ検出処理の実行タイミングであると判定すると、第1プレーヤの実空間内の位置に基づいて、所与の第1条件を具備する位置を有する第2プレーヤを検出する第2プレーヤ検出処理を実行する(ステップS106)。
【0277】
次いで、プレーヤ位置管理部105は、第2プレーヤ検出処理によって第2プレーヤを検出したか否かを判定し(ステップS107)、第2プレーヤ検出処理によって第2プレーヤを検出したと判定した場合には、ステップS108の処理に移行し、第2プレーヤ検出処理によって第2プレーヤを検出していないと判定した場合には、ステップS103の処理に移行する。
【0278】
最後に、ゲーム管理部103は、第2プレーヤ検出処理によって第2プレーヤが検出されたと判定された場合には、検出された第2プレーヤのプレーヤ関連情報を特定し、特定した第2プレーヤのプレーヤ関連情報に基づいて、第1プレーヤキャラクタに基づくゲームの進行を制御し(ステップS108)、ステップS103の処理に移行する。
【0279】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0280】
本実施形態では、位置ゲームに基づく各種のゲーム、例えば、野球ゲーム、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム等のスポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレーイングゲーム、その他のシミュレーションゲームに応用してもよい。
【0281】
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0282】
また、本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置(ゲームシステム)、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよい。
【0283】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0284】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0285】
10 … サーバ装置
20 … 端末装置
100 … 処理部
101 … 通信制御部
102 … Web処理部
103 … ゲーム管理部
104 … アイテム管理部
105 … プレーヤ位置管理部
106 … ゲームマップ管理部
107 … プレーヤ情報管理部
110 … タイマ管理部
111 … 情報提供部
120 … 入力部
130 … 表示部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲームデータ記憶部
146 … プレーヤ情報記憶部
148 … アイテム・キャラクタ情報記憶部
149 … 位置情報記憶部
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
200 … 処理部
210 … 通信制御部
211 … Webブラウザ
212 … ゲーム処理部
213 … 表示制御部
215 … 現在位置管理部
220 … 描画部
230 … 音処理部
250 … 現在位置検出部
260 … 入力部
262 … 検出部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
280 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
292 … 音出力部
296 … 通信部