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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022039260
(43)【公開日】2022-03-10
(54)【発明の名称】ゲームシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20220303BHJP
   A63F 13/493 20140101ALI20220303BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20220303BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20220303BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20220303BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/493
A63F13/69
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/53
A63F13/69 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020144197
(22)【出願日】2020-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(71)【出願人】
【識別番号】519180002
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコ研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】頼 展韜
(57)【要約】
【課題】、プレーヤがゲームプレイを中断した場合において、当該プレーヤのゲーム離れを防止することが可能なゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行う。プレーヤの操作情報に基づいてゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変更する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを制御するゲームシステムであって、
前記プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うゲーム要素付与部と、
前記プレーヤの操作情報に基づいてゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するパラメータ制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部を、更に含み、
前記ゲーム要素決定部は、
前記中断期間の長さに応じて、前記プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを制御するゲームシステムであって、
前記プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うゲーム要素付与部と、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するパラメータ制御部と、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部と、
を含み、
前記ゲーム要素決定部は、
前記中断期間の長さに応じて、前記プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせることを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかにおいて、
前記パラメータ制御部は、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記パラメータ制御部は、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類、及び、所定の条件を満たすか否かに基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
複数のゲーム媒体の中からいずれかのゲーム媒体を抽選により選択する処理を行う選択処理部を更に含み、
前記選択処理部は、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、前記抽選の抽選確率を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記ゲーム要素の使用を受け付けた場合には、当該ゲーム要素の種類に応じて、当該ゲ
ーム要素の有効期限を設定する期限制御部を、更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかにおいて、
前記パラメータ制御部は、
前記ゲームモードに参加する各プレーヤのゲームプレイ情報を集計し、集計結果に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかにおいて、
前記ゲーム要素が付与された場合に、前記ゲーム要素が付与されたことを示す情報を、プレーヤの端末装置に表示する表示制御部を、更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかにおいて、
前記ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更した場合に、パラメータの変更に関する情報を、プレーヤの端末装置に表示する表示制御部を、更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれかにおいて、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部と、
前記中断期間において他のプレーヤの成長要素を分析する処理を行う分析部とを、更に含み、
前記ゲーム要素決定部は、
前記分析部による分析結果に基づいて、前記ゲーム要素を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項11において、
前記分析部は、
前記プレーヤのゲームプレイ中断時のゲームプレイ情報に基づいて、他のプレーヤの成長要素を分析する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項11又は12において、
前記ゲーム要素決定部は、
前記分析結果、及び、前記プレーヤのゲームプレイ中断時までのゲームプレイ情報に基づいて、前記ゲーム要素を決定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項1~13のいずれかにおいて、
前記プレーヤに対して、有効期間内に前記ゲームに対する優遇を与えるためのオプションを示す優遇オプションの決済が行われているか否かを判断する決済判断部を、更に含み、
前記ゲーム要素付与部は、
前記優遇オプションの決済が行われていると判断された場合に、前記中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかにおいて、
前記プレーヤに対して、有効期間内に前記ゲームに対する優遇を与えるためのオプションを示す優遇オプションの決済が行われているか否かを判断する決済判断部を、更に含み、
前記パラメータ制御部は、
前記優遇オプションの決済が行われていると判断された場合に、ゲーム要素の使用を受け付けることを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
請求項14又は15において、
前記優遇オプションの種類、及び、前記優遇オプションの決済額の少なくとも一方に応じて、前記ゲーム要素の内容を変化させる処理を行うゲーム要素決定部を、更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項17】
プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを制御するプログラムであって、
前記プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うゲーム要素付与部と、
前記プレーヤの操作情報に基づいてゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するパラメータ制御部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを制御するプログラムであって、
前記プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うゲーム要素付与部と、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するパラメータ制御部と、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部として、コンピュータを機能させ
前記ゲーム要素決定部は、
前記中断期間の長さに応じて、前記プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤの操作情報に基づき、プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタが敵キャラクタと対戦する対戦ゲーム等を行い、プレーヤキャラクタのパラメータ(例えば、レベル)を成長(上昇)させることを楽しむゲーム(例えば、ロールプレイングゲーム)が存在する。
【0003】
このような従来のゲームシステムにおいて、プレーヤの最後のゲームプレイからの経過期間に基づいて、プレーヤのキャラクタのパラメータを弱くする技術が存在する(例えば、特許文献1の0052、0117、0118段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4806491号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来技術は、プレーヤの最後のゲームプレイからの経過期間に基づいて、一律にプレーヤキャラクタのパラメータを弱くしていたので、プレーヤのゲーム離れを防止することができない問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、プレーヤがゲームプレイを中断した場合において、当該プレーヤのゲーム離れを防止することが可能なゲームシステム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを制御するゲームシステムであって、
前記プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うゲーム要素付与部と、
前記プレーヤの操作情報に基づいてゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するパラメータ制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステムに関する。
【0008】
また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また、本発明は、上記各部を含む端末装置に関する。また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関する。また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。
【0009】
また、ゲーム要素の「使用」は、一つのゲーム単位(例えば、一つのミッション)についての一度きりの使用、つまり、消費を意味するものでもよい。また、ゲーム要素の「使用」は、ゲーム要素に基づいてパラメータを変動させるための権限が有効期限まで又は無期限に続くことを意味するものであってもよい。
【0010】
本発明によれば、プレーヤがゲーム要素を使用することによって中断期間中に生じた不利な状況を挽回することができるので、プレーヤがゲームプレイを再開する動機を与えることができる。その結果、ゲームプレイを中断したプレーヤに対して、ゲーム離れを防止することが可能となる。
【0011】
また、本発明は、取得したゲーム要素の使用タイミングをプレーヤに委ねているので、ゲーム要素の使用においてプレーヤの裁量が入ることになり、再開したときのゲームの面白みを向上させることができる。
【0012】
(2)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部を、更に含み、
前記ゲーム要素決定部は、
前記中断期間の長さに応じて、前記プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせるようにしてもよい。
【0013】
本発明は、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせるので、例えば、中断期間が長い程、ゲーム要素の数量を多くする(例えば、付与するポイントを多くする、付与するアイテムの個数を多くする)ことができる。また、本発明は、例えば、中断期間が長い程、ゲーム要素の種類をプレーヤにとって有利なものにすることができる。したがって、本発明によれば、更に、ゲームプレイを再開しようとする動機をプレーヤに与え、ゲーム離れを防止することができる。
【0014】
(3)本発明は、
プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを制御するゲームシステムであって、
前記プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うゲーム要素付与部と、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するパラメータ制御部と、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部と、
を含み、
前記ゲーム要素決定部は、
前記中断期間の長さに応じて、前記プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせることを特徴とするゲームシステムに関する。
【0015】
また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また、本発明は、上記各部を含む端末装置に関する。また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関する。また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。
【0016】
本発明によれば、例えば、プレーヤ又はコンピュータ(CPU)制御に基づき、ゲーム要素を使用することができる。かかる場合、中断期間中に生じた不利な状況を挽回することによって、プレーヤがゲームプレイを再開する動機を与えることができる。その結果、ゲームプレイを中断したプレーヤに対して、ゲーム離れを防止することが可能となる。
【0017】
また、本発明は、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせるので、例えば、中断期間が長い程、ゲーム要素の数量
を多くする(例えば、付与するポイントを多くする、付与するアイテムの個数を多くする)ことができる。また、本発明は、例えば、中断期間が長い程、ゲーム要素の種類をプレーヤにとって有利なものにすることができる。したがって、本発明によれば、更に、ゲームプレイを再開しようとする動機をプレーヤに与え、ゲーム離れを防止することができる。
【0018】
(4)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記パラメータ制御部は、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、例えば、種類A、種類B、種類Cのようにバリエーションに富んだゲーム要素を用意すれば、多様なゲーム展開を導くことができるので、更に、ゲームプレイを再開しようとする動機をプレーヤに与え、ゲーム離れを防止することができる。
【0020】
(5)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記パラメータ制御部は、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類、及び、所定の条件を満たすか否かに基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、所定の条件が満たされている否かを考慮するようになるので、更に、ゲームプレイを再開しようとする動機をプレーヤに与え、ゲーム離れを防止することができる。
【0022】
(6)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
複数のゲーム媒体の中からいずれかのゲーム媒体を抽選により選択する処理を行う選択処理部を更に含み、
前記選択処理部は、
ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、前記抽選の抽選確率を決定するようにしてもよい。
【0023】
本発明は、ゲーム要素の種類に基づいて、抽選の抽選確率を決定するので、プレーヤは、いずれの種類のゲーム要素を使用すると抽選確率が上がるのか、等を検討することになるので、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0024】
(7)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム要素の使用を受け付けた場合には、当該ゲーム要素の種類に応じて、当該ゲーム要素の有効期限を設定する期限制御部を、更に含むようにしてもよい。
【0025】
本発明によれば、ゲーム要素の種類に応じて、当該ゲーム要素の有効期限を決定するので、プレーヤにゲーム要素の使用を促すことができる。また、ゲーム要素の種類(例えば、種類A、種類B、種類C)に応じて有効期限を設定するので、プレーヤは、いずれの種類のゲーム要素を早期に使用するか検討することになり、ゲームの面白みを向上させることができる。
【0026】
(8)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情
報記憶媒体では、
前記パラメータ制御部は、
前記ゲームモードに参加する各プレーヤのゲームプレイ情報を集計し、集計結果に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0027】
本発明によれば、ゲーム全体のバランスを考慮することになるので、遅れをとっているプレーヤが追いつきやすくすることができ、その結果、プレーヤのゲーム離れを防止することができる。
【0028】
(9)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム要素が付与された場合に、前記ゲーム要素が付与されたことを示す情報を、プレーヤの端末装置に表示する表示制御部を、更に含むようにしてもよい。
【0029】
本発明によれば、プレーヤは、ゲーム要素が付与されたことを知ることができる。
【0030】
(10)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム要素に基づいて、前記オブジェクトのパラメータを変更した場合に、パラメータの変更に関する情報を、プレーヤの端末装置に表示する表示制御部を、更に含むようにしてもよい。
【0031】
本発明によれば、プレーヤは、ゲーム要素に基づいてオブジェクトのパラメータが変更されたことを知ることができる。
【0032】
(11)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記プレーヤに付与するゲーム要素を決定するゲーム要素決定部と、
前記中断期間において他のプレーヤの成長要素を分析する処理を行う分析部とを、更に含み、
前記ゲーム要素決定部は、
前記分析部による分析結果に基づいて、前記ゲーム要素を決定するようにしてもよい。
【0033】
本発明によれば、プレーヤの中断期間中における他のプレーヤの成長要素を分析し、分析の結果をプレーヤに付与するゲーム要素に反映させることができるので、プレーヤが他のプレーヤに追いつき易くすることができる。その結果、プレーヤのゲーム離れを防止することができる。
【0034】
(12)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記分析部は、
前記プレーヤのゲームプレイ中断時のゲームプレイ情報に基づいて、他のプレーヤの成長要素を分析する処理を行うようにしてもよい。
【0035】
本発明によれば、プレーヤのゲームプレイ中断時のゲームプレイ情報に基づいて、他のプレーヤの成長要素を分析するので、プレーヤのゲームプレイ再開時において、他のプレーヤに追いつき易くするなるための分析を行うことができる。
【0036】
(13)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記ゲーム要素決定部は、
前記分析結果、及び、前記プレーヤのゲームプレイ中断時までのゲームプレイ情報に基づいて、前記ゲーム要素を決定するようにしてもよい。
【0037】
本発明によれば、分析結果に加えて、プレーヤのゲームプレイ中断時までのゲームプレイ情報に基づいて、プレーヤに付与するゲーム要素を決定するので、過去のプレーヤのゲームプレイ情報に基づいてプレーヤのゲームプレイ再開後の成長ペースを予測することができ、プレーヤが他のプレーヤに追いつき易くなうような、最適なゲーム要素を決定することができる。
【0038】
(14)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記プレーヤに対して、有効期間内に前記ゲームに対する優遇を与えるためのオプションを示す優遇オプションの決済が行われているか否かを判断する決済判断部を、更に含み、
前記ゲーム要素付与部は、
前記優遇オプションの決済が行われていると判断された場合に、前記中断期間に基づいて、前記プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うようにしてもよい。
【0039】
本発明によれば、優遇オプションの決済(支払い、課金)が行われているプレーヤに対して、中断期間に基づいて、プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うことができる。その結果、優遇オプションの決済を行ったプレーヤに対して、中断期間に生じる損失感を与えないようにすることができる。
【0040】
(15)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記プレーヤに対して、有効期間内に前記ゲームに対する優遇を与えるためのオプションを示す優遇オプションの決済が行われているか否かを判断する決済判断部を、更に含み、
前記パラメータ制御部は、
前記優遇オプションの決済が行われていると判断された場合に、ゲーム要素の使用を受け付けるようにしてもよい。
【0041】
本発明によれば、優遇オプションの決済(支払い、課金)が行われているプレーヤに対して、ゲーム要素の使用を受け付けるので、優遇オプションの決済を行ったプレーヤに対して、中断期間に生じる損失感を与えないようにすることができる。
【0042】
(16)また、本発明に係るゲームシステム、サーバ装置、端末装置、プログラム及び情報記憶媒体では、
前記優遇オプションの種類、及び、前記優遇オプションの決済額の少なくとも一方に応じて、前記ゲーム要素の内容を変化させる処理を行うゲーム要素決定部を、更に含むようにしてもよい。
【0043】
本発明によれば、優遇オプションの種類、及び、優遇オプションの決済額の少なくとも一方に応じて、ゲーム要素の内容を変化させるので、優遇オプションの種類及び決済額の少なくとも一方に見合ったサービスをプレーヤに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図。
図2】本実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図。
図3】本実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図。
図4】本実施形態の中断期間の一例を説明するための図。
図5】本実施形態のゲーム要素の一例を説明するための図。
図6】本実施形態の中断期間と付与確率との関係の一例を説明するための図。
図7】本実施形態のプレーヤに付与したゲーム要素の情報の一例。
図8】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図9】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図10】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図11】本実施形態の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0046】
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0047】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置(ゲーム装置)20を用いて、プレーヤにゲームをプレイさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。
【0048】
端末装置20は、クライアント装置であり、ゲーム装置、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。
【0049】
[1.1]サーバ・クライアントで構成されるゲームシステム
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。本実施形態では、主にサーバ・クライアント型のゲームシステムに関して説明を行う。
【0050】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信される情報に基づき、ゲームをプレイすることができる。
【0051】
本実施形態は、一つのサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0052】
また、図示していないが、ゲームシステムは、ゲームを実行するゲーム用サーバ装置と、情報の通信制御を行う通信用サーバ装置(メッセージ用サーバ装置)と、端末装置20とが、相互にインターネットを介して接続されるシステムでもよい。
【0053】
なお、サーバ装置10だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよいし、端末装置20だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよい。
【0054】
[1.2]端末装置
本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよい。
【0055】
また、本実施形態では、サーバ装置10と接続せずに、端末装置20だけで本発明を実現するものであってもよい。例えば、P2P(ピア・ツー・ピア方式)による通信によって複数の端末装置20で実現するゲームシステムであってもよい。
【0056】
そして、このようなゲーム端末装置を有線又は無線によって複数連結させ、1のゲーム装置がサーバ装置10として機能して、複数のゲーム装置によって実現してもよい。
【0057】
なお、端末装置は、ゲーム装置だけでなく、タブレット型情報端末装置やパーソナルコンピュータ、又は、アミューズメントパークに設置されるゲーム装置(筐体)でもよい。
【0058】
[1.3]クラウド型のゲームシステム
また、本実施形態のゲームシステム1はクラウド型のゲームシステムでもよい。例えば、クラウド型のゲームシステムでは、サーバ装置10(クラウド装置)だけで基本的なゲーム処理(描画処理などを含む)を行い、端末装置20側ではサーバ装置10(クラウド装置)の処理結果の表示制御のみを行う。また、端末装置20は、サーバ装置10に対してコントローラの入力情報などの情報を送信するだけにとどまる。なお、かかる場合、端末装置20は、入力情報以外の情報を送信してもよい。すなわち、クラウド側のゲームシステム1の場合は、サーバ装置10内(クラウド装置内)でゲーム要素の付与が行われることになる。
【0059】
さらに、本実施形態では、操作入力を除き、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、操作入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0060】
[1.4]複数のコントローラを備えた端末装置
また、本実施形態では、1台の端末装置20が複数のコントローラ(入力部260)を備えたものでもよい。なお、複数のプレーヤが1台の端末装置20の各プレーヤのコントローラを用いてゲームをプレイする場合、複数のプレーヤが現実的に近くにいることが想定される。
【0061】
つまり、1台の端末装置20が複数のコントローラ(入力部260)を備えたゲームシステムの場合、端末装置20内でゲーム要素の付与が行われることになる。
【0062】
[1.5]ソーシャルゲームの例
また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0063】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)と呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0064】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアント
ソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末装置20と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0065】
[1.6]ブラウザゲームの例
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH(登録商標)、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供してもよい。
【0066】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0067】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報を取得させてゲームを実行する構成を有してもよい。
【0068】
[1.7]その他
サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される情報(例えば、プレーヤ情報、ゲーム情報等)を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0069】
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0070】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0071】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0072】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施
形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0073】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0074】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0075】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0076】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144、及び、各プレーヤ(各ユーザ)に関する情報を示すプレーヤ情報(ユーザ情報)が記憶されるプレーヤ情報記憶部(ユーザ情報記憶部)146を有している。
【0077】
特に、ゲームデータ記憶部144には、ゲームが実施されるゲーム空間(ゲームフィールド)の情報、各キャラクタに関する情報、仮想カメラの情報、その他ゲームで用いられる設定値等が記憶される。
【0078】
また、ゲームデータ記憶部144には、サーバ装置10が管理するゲーム媒体の情報が記憶される。
【0079】
また、プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に
(1)プレーヤのニックネームやプレーヤのID(プレーヤ識別情報)及びチームに属している場合には、所属チーム名やそのID(以下、「所属情報」という。)、
(2)現在のレベル、経験値、得点、獲得した報酬若しくはゲーム時間などの個人及びチームの成績に関する情報(以下、「成績情報」ともいう。)、
(3)プレーヤキャラクタ(プレーヤの操作対象のキャラクタ)の特性や属性、
(4)他のプレーヤキャラクタ(他プレーヤの操作対象のキャラクタ)や他のチームとの対戦ゲームにおける他のプレーヤキャラクタや他のチームとの勝敗数などの戦績に関する情報(以下、「戦績情報」ともいう。)、
(5)各プレーヤ又はチームのゲームフィールド内の位置を示す位置情報、
(6)敗退の有無(ゲームオーバか否か)の情報(以下、「敗退情報」ともいう。)、及び、
(7)課金履歴及び課金額などの課金に関する情報、
(8)ゲーム回数
が記憶される。
【0080】
なお、プレーヤ情報に含まれる成績情報、戦績情報及び敗退情報は、予め定められたタイミング毎に更新される。例えば、予め定められたタイミングとしては、所与の期間毎(5分毎など)、プレーヤがログアウトするタイミング、ゲーム内の所定の時刻(朝8:00など)、所定のイベントが発生したタイミング(いずれかの個人間対戦やチーム間対戦が終了したタイミング)などが含まれる。
【0081】
なお、経験値は上限を設けてもよい。例えば、経験値が上限(例えば、100)に達す
ると、経験値を初期値(0)に更新すると共に、プレーヤのレベルを1加算する。なお、サーバ装置は、プレーヤ毎に累計経験値に応じてレベルを設定してもよい。つまり、累計経験値の上昇に応じてレベルを上昇させるように制御する。
【0082】
また、記憶部140はゲーム要素記憶部148、集計情報記憶部149を含む。
【0083】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0084】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0085】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0086】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0087】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム制御部103、タイマ管理部104、表示制御部107、ゲーム要素付与部111、ゲーム要素決定部112、パラメータ制御部113、選択処理部114、期限制御部115、分析部116、決済判断部117、を少なくとも有している。
【0088】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介して情報を送受信する。
【0089】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0090】
ゲーム制御部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて本実施形態で提供するゲームのゲーム処理を実行する。また、ゲーム制御部103は、NPC(ノンプレーヤキャラクタ)などの予め設定されたキャラクタにおける制御を実行する。
【0091】
タイマ管理部104は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部104は、ゲーム制御部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部104は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0092】
表示制御部107は、所与の情報を端末装置20に表示するように制御する。表示制御部107は、ゲーム画面を端末装置20において表示するように送信制御をしてもよい。つまり、表示制御部107は、ゲーム画面等の表示制御情報を生成し、生成した表示制御情報を、プレーヤの端末装置20に表示するように制御する。
【0093】
本実施形態の表示制御部107は、ゲーム要素が付与された場合に、当該ゲーム要素が付与されたことを示す情報を、プレーヤの端末装置に表示する。
【0094】
また、表示制御部107は、ゲーム要素に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更した場合に、パラメータの変更に関する情報を、プレーヤの端末装置20に表示する。例えば、表示制御部107は、ゲーム要素の有効期限が到来するまで、当該ゲーム要素に基づくパラメータの変更に関する情報を、プレーヤの端末装置20に表示するようにしてもよい。
【0095】
ゲーム要素付与部111は、プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、プレーヤにゲーム要素を付与する処理を行う。
【0096】
なお、ゲーム要素付与部111は、優遇オプションの決済が行われていると判断された場合に、中断期間に基づいて、プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行うようにしてもよい。
【0097】
ゲーム要素決定部112は、プレーヤに付与するゲーム要素を決定する。例えば、ゲーム要素決定部112は、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせるようにしてもよい。なお、ゲーム要素決定部112は、ゲーム要素の種類毎に、変更内容を決めてもよい。
【0098】
また、ゲーム要素決定部112は、分析部116による分析結果に基づいて、ゲーム要素を決定するようにしてもよい。
【0099】
また、ゲーム要素決定部112は、分析部116による分析結果、及び、プレーヤのゲームプレイ中断時までのゲームプレイ情報に基づいて、ゲーム要素を決定するようにしてもよい。
【0100】
また、ゲーム要素決定部112は、優遇オプションの種類、及び、優遇オプションの決済額の少なくとも一方に応じて、ゲーム要素の内容を変化させるようにしてもよい。
【0101】
パラメータ制御部113は、プレーヤの操作情報に基づいて、或いは、コンピュータ制御(CPU制御)に基づいて、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変更する。
【0102】
また、パラメータ制御部113は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0103】
また、パラメータ制御部113は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類、及び、所定の条件を満たすか否かに基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0104】
また、パラメータ制御部113は、ゲームモードに参加する各プレーヤのゲームプレイ情報を集計し、集計結果(集計情報)に基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0105】
また、パラメータ制御部113は、優遇オプションの決済が行われていると判断された
場合に、ゲーム要素の使用を受け付けるようにしてもよい。そして、ゲーム要素を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0106】
選択処理部114は、複数のゲーム媒体の中からいずれかのゲーム媒体を抽選により選択する処理を行う。例えば、選択処理部114は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、当該抽選の抽選確率を決定するようにしてもよい。
【0107】
期限制御部115は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合には、当該ゲーム要素の種類に応じて、当該ゲーム要素の有効期限を設定する。
【0108】
分析部116は、中断期間において他のプレーヤの成長要素を分析する処理を行う。例えば、分析部116は、プレーヤのゲームプレイ中断時のゲームプレイ情報(例えば、レベル)に基づいて、他のプレーヤの成長要素(例えば、レベル、アイテム獲得数)を分析する処理を行うようにしてもよい。
【0109】
決済判断部117は、優遇オプションの決済(課金)が行われているか否かを判断する。
【0110】
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0111】
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
【0112】
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0113】
また、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
【0114】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
【0115】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0116】
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶する
ことができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0117】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0118】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0119】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0120】
通信部296は、外部(例えばサーバ装置10や他の端末装置20)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0121】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0122】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0123】
特に、本実施形態においては、ゲーム処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、プレーヤキャラクタ(例えば、プレーヤPAに対応付けられたプレーヤキャラクタCA)、敵キャラクタCEなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0124】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0125】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、描画部220、音処理部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0126】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0127】
なお、通信制御部210は、サーバ装置10の宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制
御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0128】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作情報を送信して、データ(プレーヤのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0129】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、所与の画面情報(例えば、ゲーム画面、ガイド画面の情報等)を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0130】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0131】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH(登録商標)、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0132】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURL(Uniform Resource Locatorの略)によって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0133】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0134】
そして、ゲーム処理部212は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0135】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0136】
また、ゲーム処理部212は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力情報に基づき、ゲーム処理(例えば、対戦ゲーム等の処理)や抽選処理、等を行う。
【0137】
例えば、端末装置20は、サーバ装置10に抽選要求を行い、サーバ装置10は、端末装置20から抽選要求を受信すると抽選処理を行うように制御してもよい。
【0138】
また、ゲーム処理部212は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部
又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0139】
また、表示制御部213は、ゲーム画面を表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。つまり、表示制御部213は、サーバ装置10から送信された情報に基づいて、ゲーム中に必要な情報を表示部290に表示させる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面の表示情報を表示する。
【0140】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0141】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0142】
[4]概要
本実施形態では、ゲームに参加するプレーヤが、プレーヤに対応付けられたキャラクタ(以下、プレーヤキャラクタという)を操作し、架空のゲーム状況下に与えられるミッション(クエスト、冒険、探索、敵キャラクタとの対戦、など)を乗り越えて目的の達成を目指すロールプレイングゲーム(以下、RPGゲームという)に関するものである。
【0143】
本実施形態のRPGゲームは、ミッションを介してプレーヤキャラクタが経験値を取得して、プレーヤキャラクタのレベルを上昇させることにより、プレーヤキャラクタを成長させる。さらに、プレーヤキャラクタが成長することでゲーム空間において、探索する行動範囲(マップ)を広げることができる。
【0144】
特に、本実施形態では、プレーヤのゲームプレイの中断期間に基づいて、当該プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を行う。例えば、本実施形態では、中断期間に基づいて、プレーヤに攻撃力を増加させるゲーム要素を付与し、当該ゲーム要素に基づいて、オブジェクトの攻撃力のパラメータを増加するように変更する。このようにすれば、ゲームプレイを中断することで遅れをとっていたプレーヤは、自身よりも先にゲームが進行している他のプレーヤに追いつきやすくなる。このように、本実施形態のゲームシステムは、プレーヤのゲーム離れを防止することができる効果を奏するものである。
【0145】
[5]中断期間の説明
まず、図4を用いて、本実施形態の中断期間について説明する。本実施形態において、「中断期間」とは、プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断したタイミングT1から再開するタイミングT2までの期間Tbである。中断期間は、休止期間、ログオフ期間と言い換えてもよい。
【0146】
ここで、ゲームプレイを「中断」するとは、ゲームプレイの途中で中止すること、ゲームプレイを終了すること等である。なお、プレーヤがゲームプレイを中断したタイミングT1は、最後にゲームプレイを中断したタイミングである。つまり、現時点を基準に直近で中断したタイミングである。
【0147】
サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤの中断したタイミングT1及び再開するタイミングT2の情報をプレーヤ情報記憶部146に記憶する。つまり、サーバ装置10は、各プレーヤのゲームプレイの中断タイミングT1、当該ゲームプレイの再開タイミングT2の履歴を記憶する。なお、サーバ装置10は、各プレーヤのゲームプレイの開始タイ
ミングT0の履歴や、ゲームプレイ期間Taも記憶するようにしてもよい。
【0148】
そして、サーバ装置10は、最後のゲームプレイの中断タイミングT1から再開タイミングT2までの中断期間Tbを算出する。
【0149】
例えば、本実施形態では、プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタ(プレーヤに対応付けられたオブジェクトの一例)に対して宝探しゲームを行わせるイベントEA、プレーヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦ゲームするイベントEB、等、種々のイベントを用意する。かかる場合、プレーヤがイベントEA(所定のゲームモードの一例)のゲームプレイを中断した場合、「中断期間」とは、イベントEAを中断したタイミングT1からイベントEAを再開するタイミングT2までの期間Tbである。なお、中断期間Tbにおいて、プレーヤが異なるイベントEBをゲームプレイしている状況があってもよい。
【0150】
また、「中断期間」は、ログオフ期間を意味してもよい。つまり、プレーヤがログイン状態(所定のゲームモードの一例)のゲームプレイをログオフした場合、「中断期間」とは、ログオフのタイミングT1から再度ログインするタイミングT2までの期間Tbである。つまり、中断とはログオフを意味し、再開とは、ログインを意味してもよい。
【0151】
また、「中断期間」は、電源が入っていない期間を意味してもよい。つまり、プレーヤが電源オンの状態(所定のゲームモードの一例)のゲームプレイを電源オフの状態にした場合、「中断期間」とは、電源オフのタイミングT1から再度電源をオンにするタイミングT2までの期間Tbである。つまり、中断とはプレーヤの操作する端末装置20の電源を切る(電源オフする、シャットダウンする)ことを意味し、再開とは、電源をつける(電源オンする、起動する)ことを意味してもよい。
【0152】
[6]ゲーム要素の説明
次に、図5を用いて本実施形態のゲーム要素について説明する。なお、図5は、本実施形態において用いられるゲーム要素の情報の一例である。
【0153】
ここで、「ゲーム要素」は、ゲームで利用可能なパラメータ(例えば、ポイント)や、仮想的なアイテム、ミッション(ダンジョン、マップ)、ゲーム内において発生するイベント、権利、等である。別の言い方をすれば、ゲーム要素は、特典、おまけ、サービス要素、効果内容と言い換えてもよい。
【0154】
例えば、「アイテム」とは、プレーヤキャラクタなどのキャラクタ、ゲーム媒体、ゲームカード、ゲームオブジェクト、キャラクタが所有する武器、防具、道具、魔法等である。
【0155】
そして、図5に示すように、ゲーム要素は種類A,種類B,種類Cのように複数の種類が存在する。本実施形態のゲームシステムは、サーバ装置10のゲーム要素記憶部148に、ゲーム要素IDに対応付けて、種類、対象のオブジェクト、対象のパラメータの種類、変更量、有効期間を記憶する。
【0156】
つまり、本実施形態では、ゲーム要素の種類毎に、内容が決められている。サーバ装置10は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に応じた内容に基づいて、対象のオブジェクトについて、対象のパラメータを、その変更量に応じて変更する。
【0157】
ここで、「対象オブジェクト」とは、ゲーム要素を使用できる対象のオブジェクトであり、例えば、プレーヤキャラクタや特定のアイテム(アイテム1、アイテム2等)の指定
ができる。なお、対象オブジェクトについては指定しないものがあってもよい。
【0158】
また、「対象パラメータ」とは、ゲーム要素を使用する際の対象のパラメータである。例えば、攻撃力、防御力、回復力、素早さなど特性で種別されたゲーム要素を使用する際の対象のパラメータである。
【0159】
また、「変更量」は、対象オブジェクトのパラメータの変更の大きさ、程度、度合い、変動率、等を示す。
【0160】
また、「有効期間」とは、当該ゲーム要素を対象オブジェクトに使用した際の有効期間であり、所与のタイミング(例えば、ゲーム要素を使用時)を基準に有効期間の計時が開始される。
【0161】
具体例を説明すると、例えば、ゲーム要素ID=001の種類Aのゲーム要素は、プレーヤキャラクタに対して攻撃力を10%上昇させ、当該ゲーム要素の使用時から1日間有効なゲーム要素である。
【0162】
また、ゲーム要素ID=002の種類Bのゲーム要素は、アイテム1のオブジェクトに対して防御力を20だけ上昇させ(20を加算し)、当該ゲーム要素使用時から2日間有効なゲーム要素である。
【0163】
また、ゲーム要素ID=003の種類Cのゲーム要素は、対象オブジェクトは未指定である。種類Cのゲーム要素は、成長効果を2倍にし、当該ゲーム要素使用時から3日間有効なゲーム要素である。
【0164】
例えば、成長効果とは、所与のゲーム(イベントやダンジョン等)で獲得する経験値やレベルの上昇に関するものである。成長効果の対象は、主にプレーヤキャラクタであるが、アイテムに経験値がある場合はそのアイテムも成長効果の対象となる。
【0165】
例えば、通常、プレーヤキャラクタがダンジョンのゲームをクリアしたときに獲得する経験値が「10」であるとする。かかる場合において、種類Cのゲーム要素を使用して当該ダンジョンをクリアした場合、獲得する経験値を2倍の「20」とする。
【0166】
なお、図示していないが、「ゲーム要素」がミッション(ダンジョン、マップ)に関するものである場合、当該ミッションに登場する敵キャラクタの数を減少させるものであってもよい。例えば、ゲーム要素ID=020の種類Jのゲーム要素は、ミッションの敵キャラクタの減少数を「1」とし、有効期間を1日とする。かかる場合、当該ゲーム要素の使用時から1日間、ミッションに登場する敵キャラクタの数を1つ減少させるように制御する。例えば、当該ミッションの通常時の敵キャラクタ数が「5」である場合、当該ゲーム要素の使用時において敵キャラクタを「4」にする。
【0167】
また、「ゲーム要素」がイベントに関するものである場合、当該イベントの目的を達成時に獲得できる経験値を、変動させるものでもよい。例えば、ゲーム要素ID=021の種類Kのゲーム要素は、イベントの目的達成時の獲得経験値を5倍とし、有効期間を1日とする。かかる場合、当該ゲーム要素の使用時から1日間、イベント達成時の獲得経験値を5倍にする。
【0168】
[7]ゲーム要素の付与
本実施形態では、プレーヤがゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、当該プレーヤに当該ゲーム要素を付与する処理を
行う。つまり、中断期間に応じてプレーヤはゲーム要素を獲得するので、他のプレーヤが先にゲームを進めていても、当該ゲーム要素を使うことでプレーヤは早く他のプレーヤに追いつけるようにすることができる。
【0169】
サーバ装置10が、プレーヤにゲーム要素を付与するタイミングは、図4に示すように、ゲームプレイの再開時T2であるが、再開時T2以降の所与のタイミングでもよい。
【0170】
また、本実施形態では、中断期間に基づいて、当該プレーヤにゲーム要素を付与する処理を行うとは、100%の確率でプレーヤにゲーム要素を付与することを意味してもよいし、所与の付与確率(例えば、50%の確率で)プレーヤにゲーム要素を付与することを意味してもよい。
【0171】
例えば、図6に示すように、中断期間が長い程、付与確率を高めるようにしてもよい。つまり、中断期間が0である場合に、付与確率を0%にし、中断期間が長くなるにつれて付与確率を上昇させる。そして、中断期間が30日以上であるプレーヤに対しては、100%の付与確率でゲーム要素を付与する。
【0172】
[8]ゲーム要素を決定する手法
本実施形態では、中断期間に基づいて決定されたゲーム要素を付与する。例えば、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤがゲームプレイを中断してから再開する場合に、当該中断から当該再開までの中断期間に基づいて、プレーヤに付与するゲーム要素を決定する。
【0173】
例えば、サーバ装置10は、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の数量及び種類の少なくとも一方を異ならせるようにして、プレーヤに付与するゲーム要素を決定する。
【0174】
ここで、「付与するゲーム要素の数量」とは、例えば、付与するポイントの値、付与するゲーム要素やアイテムの個数、である。ポイントは、ゲームで用いることができる。例えば、ゲーム上において所定ポイントを消費することによってアイテムを取得する或いは所定のサービスを利用することができる。
【0175】
また、「付与するゲーム要素の種類」とは、例えば、ゲーム要素を種別したものであり、ゲーム上の効果の属性である。
【0176】
[8.1]ゲーム要素の数量を決定する手法
本実施形態のサーバ装置10は、プレーヤに付与するゲーム要素を決定する。特に、本実施形態では、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の数量を決定してもよい。
【0177】
例えば、サーバ装置10は、中断期間Tbが1日以内(24時間以内)である場合(Tb≦1)、プレーヤに付与するゲーム要素を1つにし、中断期間が1日を超えて2日以内である場合(1<Tb≦2)、プレーヤに付与するゲーム要素を2つにし、中断期間が3日を超えて4日以内である場合(3<Tb≦4)、プレーヤに付与するゲーム要素を3つにし、中断期間が4日を超えている場合(4<Tb)、プレーヤに付与するゲーム要素を4つに決定する。
【0178】
このように、中断期間が長い程、プレーヤに付与するゲーム要素の数量を増加することによって、プレーヤにゲームプレイを再開する動機を与えることができる。
【0179】
また、プレーヤは、中断期間が長い程、ゲーム要素の数量を多く取得できるので、他のプレーヤが先にゲームを進めていても、当該ゲーム要素を多く使うことでプレーヤは他のプレーヤに追いつけるようにすることができる。
【0180】
なお、サーバ装置10は、ゲーム要素の数量の決定手法のように、中断期間の長さが長い程、ポイントの値が高くなるように、ポイントの値を決定してもよい。
【0181】
[8.2]ゲーム要素の種類を決定する手法
また、本実施形態では、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の種類を決定してもよい。
【0182】
例えば、サーバ装置10は、中断期間Tbが1日以内(24時間以内)である場合(Tb≦1)、プレーヤに付与するゲーム要素を種類A(攻撃力が10%UPになるゲーム要素)にし、中断期間が1日を超えて2日以内である場合(1<Tb≦2)、プレーヤに付与するゲーム要素を種類D(攻撃力が20%UPになるゲーム要素)にし、中断期間が3日を超えて4日以内である場合(3<Tb≦4)、プレーヤに付与するゲーム要素を種類E(攻撃力が30%UPになるゲーム要素)にし、中断期間が4日を超えている場合(4<Tb)、プレーヤに付与するゲーム要素を種類F(攻撃力が40%UPになるゲーム要素)に決定する。
【0183】
このように、中断期間が長い程、プレーヤに付与するゲーム要素の種類をゲーム進行に有利なもの(例えば、攻撃力が強めのゲーム要素)にすることによって、プレーヤにゲームプレイを再開する動機を与えることができる。
【0184】
[8.3]ゲーム要素の数量及び種類を決定する手法
なお、サーバ装置10は、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与するゲーム要素の種類及び当該種類の数量を決定してもよい。
【0185】
例えば、サーバ装置10は、中断期間Tbが1日以内(24時間以内)である場合(Tb≦1)、プレーヤに付与するゲーム要素の数量を1つにし、ゲーム要素の種類を種類Aにする。そして、中断期間が1日を超えて2日以内である場合(1<Tb≦2)、攻撃力の上昇率を高めた種類Dのゲーム要素(攻撃力が20%UPになるゲーム要素)を2つ付与する。そして、中断期間が3日を超えて4日以内である場合(3<Tb≦4)、攻撃力の上昇率を高めた種類Eのゲーム要素(攻撃力が30%UPになるゲーム要素)を3つ付与する。中断期間が4日を超えている場合(4<Tb)、攻撃力の上昇率を高めた種類Fのゲーム要素(攻撃力が40%UPになるゲーム要素)を4つ付与する。
【0186】
また、サーバ装置は、中断期間の長さに応じて、プレーヤに付与する種類を増加させるようにしてもよい。
【0187】
例えば、サーバ装置10は、中断期間Tbが1日以内(24時間以内)である場合(Tb≦1)、プレーヤに付与するゲーム要素の数量を1つにし、ゲーム要素の種類を種類Aにする。そして、中断期間が1日を超えて2日以内である場合(1<Tb≦2)、プレーヤに付与するゲーム要素を2つにし、ゲーム要素の種類を、種類A及び種類Dにする。そして、中断期間が3日を超えて4日以内である場合(3<Tb≦4)、プレーヤに付与するゲーム要素を3つにし、ゲーム要素の種類を、種類A、種類D及び種類Eにする。中断期間が4日を超えている場合(4<Tb)、プレーヤに付与するゲーム要素を4つにし、ゲーム要素の種類を、種類A、種類D、種類E及び種類Fにする。
【0188】
また、サーバ装置10は、中断期間が30日以上あるプレーヤに対して、プレーヤに付
与するゲーム要素を5つにし、ゲーム要素の種類を、種類A、種類D、種類E、種類F及び、種類X(例えば、相手の防御力を0にし、かつ、攻撃力を2倍にするゲーム要素)にする。
【0189】
[9]付与したゲーム要素の管理
本実施形態のサーバ装置10は、ゲーム要素記憶部148に、プレーヤ毎のプレーヤIDに対応付けて、プレーヤに付与したゲーム要素の情報を登録(記憶)する処理を行う。つまり、付与とはゲーム要素記憶部148に記憶することを意味し、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤIDに対応付けて当該プレーヤに付与した各ゲーム要素の情報をゲーム要素記憶部148に記憶する。
【0190】
図7は、プレーヤPAに付与された、ゲーム要素の一例を示す。各ゲーム要素は使用フラグ、有効期限が設定されている。
【0191】
使用フラグは、ゲーム要素を使用したか否かを示すフラグであり、未使用である場合は「0」であり、使用した場合には「1」に更新される。初期値は「0」が設定される。
【0192】
[10]有効期限
本実施形態のサーバ装置10は、ゲーム要素記憶部148に、プレーヤ毎のプレーヤIDに対応付けて、プレーヤに付与した各ゲーム要素の有効期限を管理する。
【0193】
つまり、サーバ装置は、有効期限を超えたゲーム要素については、当該ゲーム要素を無効とする。つまり、有効期限を超えたゲーム要素について、当該ゲーム要素の内容に基づいてパラメータ変更を行わないように制御する。
【0194】
なお、有効期限は、ゲーム要素の有効期限であり、プレーヤ又はコンピュータ(CPU)制御に基づき、ゲーム要素を使用する指示を行ったタイミングを基準に計時される。例えば、ゲーム要素ID=001のゲーム要素の有効期間が1日である場合であって、プレーヤPAが2020年7月15日20時10分00秒にゲーム要素ID=001のゲーム要素を使用する指示を行った場合、当該ゲーム要素の有効期限を、2020年7月16日20時10分00秒に設定する。
【0195】
このように、本実施形態では、ゲームプレイを中断したプレーヤが、ゲーム要素を使用することによって遅れを取り戻すことができるが、ゲーム要素に有効期限を設定することによって、プレーヤが逆にゲームを有利に進め過ぎてしまう事態にならないようにしている。
【0196】
なお、本実施形態では、所与の禁止条件を満たした場合、有効期限に関係なく、ゲーム要素に基づくパラメータ変更を禁止するようにしてもよい。禁止条件とは、プレーヤ或いはプレーヤキャラクタのレベルが所定のレベル(例えば、レベルの平均値)に達した場合である。
【0197】
また、ゲーム要素の使用開始タイミングから有効期限までの時間経過に応じて、ゲーム要素の使用により享受できる効果を減衰させるようにしてもよい。例えば、サーバ装置10は、ゲーム要素ID=001の種類Aのゲーム要素を使用開始タイミングで、プレーヤキャラクタの攻撃力を10%上昇させ、時間経過に応じて当該攻撃力の上昇率を9%、8%、7%のように徐々に減少させ、有効期限の経過タイミングで当該攻撃力の上昇率を0%に設定するようにしてもよい。
【0198】
また、本実施形態では、有効期限のないゲーム要素があってもよい。例えば、無期限に
パラメータ変更可能なゲーム要素があってもよい。
【0199】
また、サーバ装置10は、中断期間の長さに応じて、ゲーム要素のパラメータ変動の有効期間が長くなるように、有効期限を設定(更新)するようにしてもよい。例えば、プレーヤPAが2020年7月15日20時10分00秒にゲーム要素ID=001のゲーム要素を使用する指示を行った場合であって、中断期間が1日未満である場合、当該ゲーム要素の有効期限を、2020年7月16日20時10分00秒に設定し、中断期間が1日以上2日未満である場合、当該ゲーム要素の有効期限を、2020年7月17日20時10分00秒に設定し、断期間が3日以上である場合、当該ゲーム要素の有効期限を、2020年7月18日20時10分00秒に設定する。
【0200】
[11]パラメータの変更
[11.1]プレーヤの操作情報に基づくゲーム要素の使用
本実施形態では、プレーヤの操作情報に基づいてゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更する。
【0201】
例えば、サーバ装置10は、図4に示すように、ゲームプレイの再開タイミングT2以降の所与のタイミングT3においてゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更する。
【0202】
例えば、プレーヤPAの端末装置20は、プレーヤPAの操作情報に基づき、ゲーム要素ID=001(種類A)のゲーム要素の使用指示を受け付けたとする。すると、プレーヤPAの端末装置20は、サーバ装置10に使用指示の情報を送信する。なお、使用指示の情報は、使用するゲーム要素のゲーム要素ID(例えば、001(種類A))及び、当該ゲーム要素を使用する数量である。
【0203】
そして、サーバ装置10は、端末装置20から当該使用指示の情報を受信する。例えば、ゲーム要素ID=001(種類A)のゲーム要素を1つ使用する使用指示の情報を受信した場合、未使用(使用フラグ=0)であって、ゲーム要素ID=001(種類A)の1つのゲーム要素の使用フラグを1に更新すると共に、ゲーム要素ID=001(種類A)の有効期間(例えば、1日)に基づいて、ゲーム要素ID=001(種類A)の使用指示の情報を受信した時点を基準に有効期限を設定する。
【0204】
そして、本実施形態では、ゲーム要素ID=001(種類A)の有効期限が到来するまで、ゲーム要素ID=001(種類A)の内容に基づいて、パラメータの変更処理を行う。
【0205】
具体的にパラメータ変更について説明すると、例えば、ゲーム要素ID=001の種類Aのゲーム要素は、プレーヤキャラクタに対して攻撃力を10%上昇させるので、プレーヤPAの操作対象のプレーヤキャラクタCAの攻撃力を、10%上昇させる。つまり、当該ゲーム要素ID=001のゲーム要素を使用しない場合のプレーヤキャラクタCAの攻撃力が100であるとする。かかる場合、プレーヤキャラクタCAが当該ゲーム要素ID=001のゲーム要素を使用した場合に、プレーヤキャラクタCAの攻撃力を110になるように攻撃力のパラメータを変更する。
【0206】
なお、ゲーム要素を消費する場合には、有効期限を設定せずに、当該ゲーム要素ID=001(種類A)の内容に基づくパラメータ変更後、当該ゲーム要素ID=001(種類A)の使用個数分だけ使用禁止にする。例えば、サーバ装置10は、管理を便宜にするため、ゲーム要素IDに対応付けて、使用可能個数を対応付けて記憶するようにしてもよい。例えば、ゲーム要素を付与された場合に、当該ゲーム要素IDの使用可能個数を付与さ
れた数量分を加算し、当該ゲーム要素を使用する度に使用可能個数から使用個数分を減算するようにする。
【0207】
[11.2]コンピュータの制御に基づくゲーム要素の使用
サーバ装置10は、プレーヤの操作情報によらずに、コンピュータ(CPU)制御により自動的にゲーム要素の使用を受け付けるようにしてもよい。
【0208】
サーバ装置10が、ゲーム要素の使用指示を行うタイミングはゲームプレイ再開時としてもよい。例えば、サーバ装置10は、ゲームプレイ再開時に、変更の対象パラメータが攻撃力であるゲーム要素(例えば、ゲーム要素ID=001等)がある場合に、当該ゲーム要素の使用指示を受け付け、当該ゲーム要素に基づく攻撃力のパラメータを変更する処理を行う。
【0209】
また、サーバ装置10は、所定の使用条件を満たしたタイミングでゲーム要素の使用指示を行ってもよい。例えば、プレーヤキャラクタの体力値(HP値)が所定値以下になったタイミングで、プレーヤキャラクタの攻撃力を上昇させるためのゲーム要素の使用指示を行い、プレーヤキャラクタの攻撃力を上昇させる変更処理を行う。
【0210】
[12]所定の条件
サーバ装置10は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類、及び、所定の条件を満たすか否かに基づいて、オブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。
【0211】
ここで、「所定の条件」とは、(A)ゲーム状況が所定の状況になったこと(例えば、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのレベルが所定値以上になったこと)、(B)課金状況が所定の状況になったこと(例えば、課金額が所定額以上になったこと)、(C)プレイ頻度が所定の頻度になったこと(例えば、1カ月あたりのゲーム回数(ログイン回数又は所定のゲームモードの開始回数)が所定回数になったこと)、(D)抽選状況が所定の状況になったこと(例えば、抽選処理の結果が当選であったこと)である。
【0212】
つまり、サーバ装置10は、上記(A)~(D)の条件の少なくとも1つを満たす場合に、プレーヤからの使用指示を受け付けたゲーム要素の種類に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。なお、ゲーム要素の種類毎に、ゲーム要素の使用するための条件を予め定めてもよい。例えば、サーバ装置10は、ゲーム要素ID=001(種類A)の使用するための条件は、(A)ゲーム状況が所定の状況になったこととする。また、ゲーム要素ID=002(種類B)の使用するための条件は、(B)課金状況が所定の状況になったこととする。また、ゲーム要素ID=003(種類C)の使用するための条件は、(C)プレイ頻度が所定の頻度になったこととする。また、ゲーム要素ID=004(種類D)の使用するための条件は、(D)抽選状況が所定の状況になったこととする。
【0213】
[13]抽選確率
サーバ装置は、複数のゲーム媒体(例えば、アイテム)の中からいずれかのゲーム媒体を抽選により選択する処理を行う。かかる場合、サーバ装置10は、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の種類に基づいて、抽選の抽選確率を決定するようにしてもよい。
【0214】
例えば、サーバ装置10は、ゲーム要素の不使用時の抽選確率を5%に設定する。そして、サーバ装置10は、ゲーム要素ID=001(種類A)の使用を受け付けた場合、当該抽選確率を5%上昇させた10%に設定する。また、ゲーム要素ID=002(種類B
)の使用を受け付けた場合、当該抽選確率を10%上昇させた15%に設定する。また、ゲーム要素ID=003(種類C)の使用を受け付けた場合、当該抽選確率を15%上昇させた20%に設定する。また、ゲーム要素ID=004(種類D)の使用を受け付けた場合、当該抽選確率を20%上昇させた25%に設定する。
【0215】
[14]ゲームプレイ情報の集計結果に基づくパラメータ変更
サーバ装置10は、所定のゲームモードに参加する各プレーヤのゲームプレイ情報を集計し、集計結果(集計情報)に基づいて、オブジェクトのパラメータ(攻撃力、防御力、等)を変更(補正)するようにしてもよい。
【0216】
なお、ゲームプレイ情報とは、各プレーヤ(各プレーヤキャラクタ)の進行度合いを示すデータであり、例えば、レベル等である。
【0217】
例えば、サーバ装置10は、各プレーヤのレベルを集計し、レベルの平均値、レベルの分散(ばらつき具合)、レベルの標準偏差(平均値からのずれ度合)を算出する。なお、サーバ装置10は、各プレーヤのゲームプレイ情報(例えば、レベル)をプレーヤ情報記憶部146に記憶している。また、サーバ装置10は、算出した集計結果(例えば、レベルの平均値、分散、標準偏差)を、集計情報記憶部149に記憶する。また、サーバ装置10は、所定周期(例えば、1分単位、或いは1時間単位)で各プレーヤのゲームプレイ情報や集計結果を記憶(更新)する。また、サーバ装置10は、ゲームプレイ情報や集計結果の履歴を集計情報記憶部149に記憶してもよい。
【0218】
そして、サーバ装置10は、ゲームプレイを再開したプレーヤPAのプレーヤキャラクタCAのレベルが平均値(例えば、50)よりも低い場合は、プレーヤキャラクタCAのレベルが平均値に近づくように攻撃力を上昇させる。つまり、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間に応じて、コンピュータが自動的にプレーヤキャラクタCAの攻撃力を上昇させる。
【0219】
攻撃力の上昇率は、標準偏差に基づき決定してもよい。例えば、平均値が50であり、標準偏差が10であれば、平均値を基準に10の範囲内のレベルのキャラクタが多数いると考えられる。したがって、プレーヤキャラクタCAのレベルが、平均値と標準偏差とに基づく値域(例えば、40~60の値域)になるように、攻撃力の上昇率を決定する。例えば、プレーヤキャラクタCAのレベルが10未満である場合は、攻撃力の上昇率を30%にし、プレーヤキャラクタCAのレベルが10以上40未満である場合は、攻撃力の上昇率を20%にし、プレーヤキャラクタCAのレベルが10以上50未満(平均値未満)である場合は、攻撃力の上昇率を10%にする。
【0220】
また、サーバ装置10は、ゲームプレイ再開時に、プレーヤPAのプレーヤキャラクタCAのレベルが平均値(例えば、50)以上である場合は、コンピュータが自動的に攻撃力を上昇させないように制御する。
【0221】
このようにすれば、ゲームプレイを再開する動機をプレーヤに与えることができ、さらに、プレーヤのゲーム離れを防止することができる。
【0222】
また、サーバ装置10は、レベルが所定値(例えば、平均値)よりも高いプレーヤに対しては、攻撃力を上昇させないように制御してもよい。
【0223】
なお、ゲーム装置20がオフラインで当該ゲーム制御を行う場合、予め集計情報(平均値や、分散、標準偏差など)を記憶部に記憶し、当該集計情報に基づいて、オブジェクトのパラメータ(攻撃力、防御力、等)を変更(補正)するようにしてもよい。
【0224】
なお、サーバ装置10は、ゲーム要素の付与や使用に関係なく、ゲームプレイ情報の集計結果に基づくパラメータを変更してもよい。
【0225】
また、サーバ装置10は、ゲーム要素の使用指示を受け付けた場合に、当該ゲーム要素の変更の対象のパラメータについて、更に、ゲームプレイ情報の集計結果に基づく変更を行ってもよい。例えば、ゲーム要素の種類Aの対象パラメータは「攻撃力」であるので、攻撃力の上昇率をゲームプレイ情報の集計結果に基づいて変更する。ゲーム要素の種類Aは、攻撃力の上昇率を10%とするものであるが、ゲームプレイ情報の集計結果に基づき、攻撃力の上昇率を更に変更するものであってもよい。また、例えば、ゲーム要素の種類Bの対象パラメータは「防御力」であるので、防御力の上昇率をゲームプレイ情報の集計結果に基づいて変更する。ゲーム要素の種類Bは、防御力を20加算するものであるが、ゲームプレイ情報の集計結果に基づき、防御力の加算値を更に変更するものであってもよい。
【0226】
[15]表示制御
サーバ装置10は、ゲーム要素が付与された場合に、ゲーム要素が付与されたことを示す情報を、プレーヤの端末装置20に表示するように制御してもよい。なお、情報を「表示」するとは、プレーヤ(プレーヤの端末装置20)に対して情報を通知すること、プレーヤ(プレーヤの端末装置20)に対して、情報を提供(提示)することである。
【0227】
図8は、プレーヤPAの端末装置20のゲーム画面Sc1の一例を示す。例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAに種類Aのゲーム要素を付与した場合に、ゲーム要素が付与されたことを示す情報をゲーム画面Sc1に表示するように制御する。
【0228】
ゲーム要素が付与されたことを示す情報とは、「ゲーム要素が付与されました」という情報A1、ゲーム要素の種類に関する情報A2(例えば、種類Aや、種類Aの内容「攻撃力 10%UP」という情報)である。
【0229】
また、サーバ装置10は、ゲーム要素に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更した場合に、パラメータの変更に関する情報を、プレーヤの端末装置20に表示するように制御してもよい。
【0230】
図9は、プレーヤPAの端末装置20のゲーム画面Sc2の一例を示す。例えば、サーバ装置10は、種類Aのゲーム要素に基づいてプレーヤPAのプレーヤキャラクタCAの攻撃力を10%上昇させた場合には、図9に示すように、プレーヤPAの端末装置20に、プレーヤキャラクタCAのパラメータの変更に関する情報(例えば、「追いつきサービス中」というサービス内容の情報B1、「攻撃力 10%UP」というパラメータの変更情報B2等)を表示するように制御する。
【0231】
[16]優遇オプション
[16.1]優遇オプションの説明
まず、優遇オプションについて説明する。優遇オプションは、プレーヤが優遇を受けることができるサービスである。優遇オプションとは、サブスクリプションとも言ってもよい。
【0232】
サーバ装置10は、優遇オプションが設定されたプレーヤに対して、優遇処理を実行し、優遇オプションが設定されていないプレーヤに対し、優遇処理を実行しないように制御する。なお、「優遇オプションが設定されたプレーヤ」を、「オプション設定プレーヤ」と言い換えてもよいし、「優遇オプションが設定されていないプレーヤ」を、「非オプシ
ョン設定プレーヤ」と言い換えてもよい。
【0233】
優遇処理の対象は、優遇オプションが設定されたプレーヤ又は当該プレーヤの操作対象となるオブジェクト(プレーヤキャラクタ等)である。
【0234】
また、「優遇処理」とは、優遇オプションが設定されたプレーヤ又は当該プレーヤの操作対象となるオブジェクトに対して、各種の優遇内容を享受できるようにするものである。つまり、優遇処理とは、優遇サービスを提供する処理である。
【0235】
また、本実施形態では、サーバ装置10は、所与の有効期間内(優遇期間内)において、優遇処理を行っている。
【0236】
また、サーバ装置10は、プレーヤから優遇オプションの取得指示を受け付けた場合に、優遇オプションをプレーヤに設定する。
【0237】
本実施形態では、優遇オプションを決済対象(有償、課金対象)のサービスとしてもよい。つまり、サーバ装置10は、プレーヤが優遇オプションに対応する対価を消費した場合に、優遇オプションをプレーヤに設定してもよい。
【0238】
優遇オプションを決済対象のサービスとする場合、サーバ装置10は、優遇オプションに対応する対価(課金額)を予め設定する。そして、サーバ装置10は、優遇オプションについて決済指示(支払い指示)を受け付けた場合に、当該優遇オプションに対応する対価を消費させる処理を行い、当該優遇オプションを当該プレーヤに設定する。なお、サーバ装置10は、予め、プレーヤから、優遇オプションの有効期間の終了時において、継続して次の有効期間の優遇オプションを利用するための自動決済指示を受け付けた場合、有効期間の終了時に、次の有効期間の優遇オプションの決済指示を自動的に受け付けるようにしてもよい。
【0239】
なお、サーバ装置10の決済に関する処理は、サーバ装置10にネットワークを介して接続された決済サーバが行ってもよい。
【0240】
優遇オプションに対応する対価を消費させる処理とは、プレーヤIDに対応付けられたゲーム内通貨、仮想通貨、ポイント等から、優遇オプションに対応する対価を消費(減算)すること、プレーヤIDに対応付けられた電子マネーから優遇オプションに対応する対価を支払うこと、プレーヤIDに対応付けられたクレジットカードから優遇オプションに対応する対価を支払うこと、等である。
【0241】
また、優遇オプションは複数の種類があってもよい。例えば、優遇処理や有効期間が異なる複数種類の優遇オプションがあってもよい。
【0242】
また、複数種類の優遇オプションがある場合、優遇オプション毎に、優遇オプションに対応する対価(課金額)を予め設定する。例えば、プレーヤが享受する優遇内容(優遇効果)が高いほど、対価を高く設定する。そして、サーバ装置10或いは、決済サーバは、複数の優遇オプションの中からプレーヤから選択された優遇オプションについて決済指示を受け付けた場合に、当該優遇オプションに対応する対価を消費させる処理を行い、当該優遇オプションを当該プレーヤに設定する。
【0243】
有効期間(優遇期間)は、所定のゲームの開始タイミングから所定の終了タイミングまでの区切りを示す期間(シーズンともいう。)である。また、有効期間は、予め定められたゲームの開始タイミング又は対戦開始などの所定のイベントの開始タイミングから、プ
レーヤキャラクタがゴールした等のイベントに関連付けて到来するタイミングまでの期間であってもよい。
【0244】
優遇オプション情報は、プレーヤ情報記憶部146に記憶されている。優遇オプション情報は、各プレーヤのプレーヤIDと、各プレーヤにおける優遇オプションが設定しているか否か示すフラグ情報(以下、「優遇オプション設定フラグ情報」という。)と、を含む。例えば、優遇オプションが設定されているプレーヤについて当該プレーヤのIDに対応付けて優遇オプション設定フラグを「1」に設定し、優遇オプションが設定されていないプレーヤについて当該プレーヤのIDに対応付けて優遇オプション設定フラグを「0」に設定する。優遇オプションが複数存在する場合には、優遇オプション毎に優遇オプション設定フラグを設定する。
【0245】
[16.2]優遇処理
そして、サーバ装置10は、優遇オプションが設定されたプレーヤに対して、優遇処理を実行する。一方、優遇オプションが設定されていないプレーヤに対し、優遇処理を実行しないように制御する。
【0246】
本実施形態では、優遇処理の一つとして、プレーヤの中断期間に基づいて、当該プレーヤにゲーム要素を付与する処理を行ってもよい。
【0247】
つまり、サーバ装置10は、プレーヤに対して、優遇オプションの決済が行われているか否かを判断し、優遇オプションの決済が行われていると判断された場合に、中断期間に基づいて、当該プレーヤに特典として当該ゲーム要素を付与する処理を行う。ゲーム要素の付与タイミングは、ゲームプレイ再開時でもよいし、再開時以降の所与のタイミングでもよい。
【0248】
このようにすれば、ゲームを遊んでいないにも関わらず、優遇オプションについて課金をしたプレーヤに対して、損失感を与えないサービスを提供できる。
【0249】
更に、本実施形態では、優遇処理の一つとして、優遇オプションが設定されたプレーヤに対して、ゲーム要素の使用を受け付けるようにしてもよい。
【0250】
そして、サーバ装置10は、優遇オプションの決済が行われていると判断され、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更する。
【0251】
例えば、サーバ装置10は、優遇オプションが設定されたプレーヤに対して、プレーヤの操作情報に基づいてゲーム要素の使用を受け付ける。また、サーバ装置10は、優遇オプションが設定されたプレーヤに対して、プレーヤの操作情報によらずに、コンピュータ(CPU)により自動的にゲーム要素の使用を受け付けるようにしてもよい。
【0252】
つまり、サーバ装置10は、優遇オプションが設定されたプレーヤに対して、プレーヤの操作情報或いはコンピュータ制御によりゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、オブジェクトのパラメータを変更する。例えば、優遇オプションが設定されたプレーヤPAから種類Aのゲーム要素の使用を受け付けた場合、プレーヤPAのプレーヤキャラクタCAの攻撃力を10%上昇させることができる。
【0253】
このようにすれば、優遇オプションを取得したプレーヤに対して、中断期間における損失感を与えないようにすることができる。また、中断期間での遅れを取り戻すことができるので、プレーヤに満足感の得られるサービスを提供できる。
【0254】
また、サーバ装置10は、優遇オプションの種類、及び、優遇オプションの決済額の少なくとも一方に応じて、ゲーム要素の内容を変化させる処理を行うようにしてもよい。
【0255】
例えば、優遇オプションa、優遇オプションbは、共に、プレーヤの中断期間に基づいて、当該プレーヤにゲーム要素を付与する優遇処理、当該ゲーム要素を受け付ける優遇処理を行うとする。そして、優遇オプションaは、対価が500円であり、優遇オプションbは、対価が250円であるとする。
【0256】
すると、サーバ装置10は、プレーヤPAがゲームプレイを中断してから再開する場合において、プレーヤPAに優遇オプションaが設定されている場合、種類Aのゲーム要素(攻撃力が10%UP)を付与し、プレーヤPAに優遇オプションbが設定されている場合、種類Gのゲーム要素(攻撃力が5%UP)を付与する。つまり、種類Gのゲーム要素は、種類Aのゲーム要素よりも劣るものとする。
【0257】
なお、本実施形態では、優遇オプションが設定されたプレーヤが、優遇オプションが設定されていないプレーヤよりもゲーム上有利な効果が提供されるように、種々の処理を行ってもよい。例えば、優遇オプションが設定されたプレーヤと、優遇オプションが設定されていないプレーヤが同じミッションをクリアした場合において、優遇オプションが設定されたプレーヤに特別なアイテムを付与し、優遇オプションが設定されていないプレーヤに当該特別なアイテムを付与しないように制御してもよい。
【0258】
[16.3]優遇オプションの取得案内
サーバ装置10は、優遇オプションを設定しておらず、かつ、中断したゲームプレイを再開したプレーヤに対して、優遇オプションの取得案内を提示してもよい。
【0259】
図10は、プレーヤPAの端末装置20に表示される優遇オプションを取得するための案内情報を含む画面Sc3の一例を示す。例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAのIDに対応付けられた優遇オプション設定フラグが「0」である場合、プレーヤPAのゲームプレイ再開時に、プレーヤPAの端末装置20に、優遇オプションの案内情報を表示するように制御する。案内情報とは、例えば、「優遇オプションに加入しませんか?購入価格は100コインです」というメッセージや課金額の情報C1、「優遇オプションに加入した場合、種類A(攻撃力が10%UP)のゲーム要素が付与されます。」というゲーム要素の情報C2、優遇オプションを取得指示のリンク(優遇オプションの購入処理を行うリンク)C3等である。なお、優遇オプションの案内情報には、優遇オプションの有効期間を含むようにしてもよい。
【0260】
[16.4]その他
なお、優遇オプションを課金対象として説明したが、優遇オプションを課金対象としないようにしてもよい。つまり、優遇オプションを無償としてもよい。
【0261】
また、優遇オプションは、ゲームアイテムとしてプレーヤに取得されるようにしてもよい。例えば、「優遇オプションの設定」については、保有していた優遇オプションのゲームアイテムを、使用(消費)することによって、優遇オプションを設定する。このような場合には、優遇オプションのゲームアイテムを取得した場合に、当該取得と同時に優遇オプションをプレーヤに設定してもよい。
【0262】
また、優遇オプションは、ゲームアイテムを介さずに、「優遇を受ける権限」としてプレーヤに取得されるようにしてもよい。例えば、「優遇オプションの設定」については、保有していた権限を有効にすることによって、優遇オプションを設定する。このような場
合には、優遇オプションの権限を取得した場合に、当該取得と同時に優遇オプションをプレーヤに設定してもよい。
【0263】
また、優遇オプションは、他のプレーヤからの譲渡によって、プレーヤに取得されて設定されるオプションとしてもよい。
【0264】
また、優遇オプションは、抽選処理によって当選した場合に、プレーヤに取得されて設定されるオプションとしてもよい。
【0265】
また、優遇オプションは、ゲーム会員若しくはゲームを提供するプラットフォームサービスへの登録に基づいて当該プレーヤに取得されて設定されるものであってもよい。
【0266】
[17]フローチャート
次に、図11を用いて、本実施形態のサーバ装置10のパラメータの変更の処理の流れを説明する。
【0267】
まず、プレーヤがゲームプレイを中断したか否かを判断する(ステップS1)。つまり、プレーヤが所定のゲームモードのゲームプレイを中断したか否かを判断する。
【0268】
中断した場合(ステップS1のY)、プレーヤのIDに対応付けて、中断したタイミングを記憶部に記憶する(ステップS2)。
【0269】
次に、当該プレーヤがゲームプレイを再開したか否かを判断する(ステップS3)。つまり、プレーヤが中断した所定のゲームモードについて、再度、そのゲームモードのゲームプレイを開始したか否かを判断する。
【0270】
再開した場合(ステップS3のY)、プレーヤのIDに対応付けて、再開したタイミングを記憶部に記憶する(ステップS4)。
【0271】
そして、中断したタイミングから再開したタイミングまでの中断期間に基づいて、プレーヤに付与するゲーム要素を決定する(ステップS5)。例えば、中断期間の長さに応じて、ゲーム要素の種類や数量を決定する。
【0272】
プレーヤにゲーム要素を付与する処理を行う(ステップS6)。例えば、サーバ装置10は、プレーヤに付与したゲーム要素の情報を記憶部に記憶する。
【0273】
そして、ゲーム要素の使用を受け付けた場合に、当該ゲーム要素に基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変更する(ステップS7)。例えば、プレーヤの操作情報又はコンピュータ制御(CPU制御)に基づいて、攻撃力を10%上昇させる種類Aのゲーム要素の使用を受け付けた場合に、プレーヤに対応付けられたプレーヤキャラクタの攻撃力を10%上昇させる。以上で処理を終了する。
【0274】
[18]分析結果に基づいてゲーム要素を決定する手法
本実施形態では、プレーヤがゲームプレイを中断している中断期間に、他のプレーヤがどのくらい成長しているか、また、中断した自分と同レベル或いは近似レベルの他のプレーヤが、現在、どのように成長して、どのようなゲームプレイを行っているか、等の情報を分析してもよい。そして、分析結果に基づいて、プレーヤに比較的簡単に追いついてもらうように、ゲーム要素(特典)を決定し、プレーヤに付与するようにしてもよい。
【0275】
まず、サーバ装置10は、プレーヤ毎のゲームプレイ情報を、時間情報を付加した状態
で記憶部に記録する。例えば、所定周期(例えば、1分毎)に、時刻に対応付けて各プレーヤのゲームプレイ情報を記憶部140(例えば、集計情報記憶部149)に記憶する。ゲームプレイ情報とは、プレーヤのレベルや、プレーヤが所有する各キャラクタのレベル、プレーヤの獲得アイテム等の成長要素である。
【0276】
そして、サーバ装置10は、プレーヤの中断期間において他のプレーヤの成長要素を分析する。例えば、説明の便宜上、プレーヤPAを例にとり説明すると、プレーヤPAがゲームプレイをタイミングT1に中断し、その後、タイミングT2に再開したとする。すると、サーバ装置10は、プレーヤPAのゲームプレイ再開時T2において、ゲームプレイを中断したタイミングT1からゲームを再開したタイミングT2の期間中の、他のプレーヤのゲームプレイ情報を取得する。
【0277】
ここで、他のプレーヤとは、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のレベルと同じ又は近似しているレベルのプレーヤ、又は、プレーヤPAと所定関係のプレーヤ(例えば、フレンドプレーヤ)である。他のプレーヤは、一人でも複数でもよいし、所定数(例えば、10人)としてもよい。
【0278】
つまり、サーバ装置10は、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のゲームプレイ情報(例えば、レベル)に基づいて、他のプレーヤの成長要素を分析する処理を行う。
【0279】
以下、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1において、プレーヤPA、PB、PCのレベルが「10」であり、プレーヤPB、PCを、プレーヤPAに関連する他のプレーヤとした場合を例にとり説明する。
【0280】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAのゲームプレイの中断時T1から再開時T2までの中断期間中(T1~T2の期間中)の、プレーヤPB、PCのゲームプレイ情報を分析する。
【0281】
例えば、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1におけるプレーヤPB、PCのレベルと、ゲームプレイ再開時T2におけるプレーヤPB、PCのレベルとを取得する。
【0282】
そして、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPB、PCのレベルの上昇値を分析する。例えば、プレーヤPAの中断期間中において、プレーヤPBのレベルが「10」から「12」に上昇した場合、プレーヤPBの上昇値を「2」と算出する。また、プレーヤPAの中断期間中において、プレーヤPCのレベルが「10」から「20」に上昇した場合、プレーヤPCの上昇値を「10」と算出する。
【0283】
また、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPB、PCのレベルの上昇値の平均値を算出してもよい。例えば、他のプレーヤPB、PCのレベルの上昇値の平均値は「6」である。
【0284】
また、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中において、プレーヤPB、PCが所有する各キャラクタのレベルの上昇値、及び、当該各キャラクタのレベルの上昇値の平均値を算出してもよい。
【0285】
また、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中において、プレーヤPB、PCの獲得アイテムや、獲得アイテム数の平均値を算出してもよい。
【0286】
そして、サーバ装置10は、分析結果に基づいて、プレーヤPAに付与するゲーム要素を決定する。
【0287】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPBの上昇値「2」に基づいて、プレーヤPBのレベルに追いつけるようなゲーム要素を、プレーヤPAに付与すべきゲーム要素として決定する。例えば、攻撃力を10%上昇させるアイテムを、プレーヤPAに付与するゲーム要素として決定する。
【0288】
なお、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPB、PCの上昇値の平均値「6」に基づいて、プレーヤPB及びプレーヤPCの平均のレベルに追いつけるようなゲーム要素を決定してもよい。例えば、攻撃力を30%上昇させるアイテムを、プレーヤPAに付与するゲーム要素として決定する。
【0289】
サーバ装置10は、分析結果に基づく分析結果値に基づいて、プレーヤPAに付与するゲーム要素のパラメータを決定する。
【0290】
例えば、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPBのレベルの上昇値(分析結果値の一例)が高くなるにつれて、プレーヤPAに付与するゲーム要素のパラメータ(攻撃力、防御力、回復力、素早さ、等)が高くなるように、制御してもよい。
【0291】
なお、プレーヤPBのレベルの上昇値は、分析結果値の一例である。分析結果値は、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPBの獲得アイテム数でもよい。また、分析結果値は、プレーヤPB一個人の値に限らない。例えば、分析結果値は、複数の他のプレーヤPB、PCのレベルの上昇値の平均値、或いは、プレーヤPAの中断期間中のプレーヤPB、PCの獲得アイテム数の平均値でもよい。
【0292】
更に、サーバ装置10は、プレーヤの中断期間において他のプレーヤのゲームプレイ情報を分析した分析結果、及び、プレーヤのゲームプレイ中断時までのゲームプレイ情報(例えば、レベル、アイテム獲得数等)に基づいて、ゲーム要素を決定するようにしてもよい。
【0293】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のレベルが所定値以上の場合(例えば、レベル80以上)は、技量の高いプレーヤであると予測できる。一方、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のレベルが所定値未満の場合(例えば、レベルが10未満)は、技量が低いプレーヤと予測できる。
【0294】
したがって、サーバ装置10はプレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のレベルに基づいて、付与するゲーム要素を決めてもよい。例えば、レベル80以上のプレーヤに対して付与するゲーム要素は、レベルが10未満のプレーヤに対して付与するゲーム要素よりも、攻撃力等のパラメータが低いアイテムとしてもよい。
【0295】
具体的に説明すると、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中の、他のプレーヤの分析結果値(例えば、プレーヤPBのレベルの上昇値)が高くなるにつれて、プレーヤPAに付与するゲーム要素のパラメータ(攻撃力、防御力、回復力、素早さ、等)が高くなるようにし、更に、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のレベルが所定値以上(例えば、レベル80以上)の場合は、当該ゲーム要素のパラメータを10%減少させるように調整し、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1のレベルが所定値未満(例えば、レベルが10未満)の場合は、当該ゲーム要素のパラメータを10%増加させる。
【0296】
また、サーバ装置10は、プレーヤPAのゲームプレイ中断時T1までのアイテム獲得数が回復系のアイテムや攻撃系のアイテムが多く、防御系のアイテムが少ない場合は、防御系のアイテムを付与するゲーム要素として決定してもよい。
【0297】
また、サーバ装置10は、過去のプレーヤPAのゲームプレイ情報に基づいて、ゲームプレイ再開時T2以後のプレーヤPAの成長値を予測してもよい。そして、サーバ装置10は、プレーヤPB、PCのゲームプレイ情報の分析結果と、予測されたプレーヤPAの成長値とに基づいて、他のプレーヤに追いつくためのゲーム要素を決定するようにしてもよい。
【0298】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAのゲームを開始してからゲームプレイ中断時T1までのゲームプレイ期間中の単位時間(例えば、ゲームプレイ1時間)あたりのレベルの上昇値を、成長値として算出する。そして、当該レベルの成長値に基づいて、ゲーム要素を決定する。
【0299】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間中の、他のプレーヤの分析結果値(例えば、プレーヤPBのレベルの上昇値)が高くなるにつれて、プレーヤPAに付与するゲーム要素のパラメータ(攻撃力、防御力、回復力、素早さ、等)が高くなるようにし、更に、プレーヤPAの成長値が所定値以上(例えば、3以上)の場合、当該ゲーム要素のパラメータを10%減少させるように制御し、プレーヤPAの成長値が所定値未満(例えば、1未満)の場合、当該ゲーム要素のパラメータを10%増加させる。
【0300】
[19]応用例
[19.1]ゲーム要素の設定数
サーバ装置10は、予めプレーヤにゲーム要素の設定数を設け、設定数に応じてゲーム要素を付与するようにしてもよい。
【0301】
サーバ装置10は、例えば、設定数が1つである場合には、1つのゲーム要素のみ付与し、2以上のゲーム要素を付与できないように制御する。
【0302】
また、サーバ装置10は、プレーヤから設定数増加のための課金処理を行った場合に、課金額に応じて設定数を増加するようにしてもよい。例えば、ゲーム内通貨(100コイン)の課金を行う度に1つの設定数を増加させるようにする。
【0303】
また、サーバ装置10は、設定数にゲーム要素の対象のパラメータの種別を関連付けてもよい。例えば、パラメータの種別とは、「攻撃力」、「防御力」、「回復力」、「素早さ」等、ゲーム要素の使用によって影響を与えるパラメータの種別である。
【0304】
そして、サーバ装置は、課金(例えば、ゲーム内通貨を100コインの消費させる処理)を行う度に、異なる種別の設定数を増加させるようにしてもよい。なお、プレーヤが全ての種別の設定数を確保している場合には、重複して同じ種別の設定数を増加させるようにしてもよい。
【0305】
このようにすれば、プレーヤは多種多様なゲーム要素を取得することができ、ゲームプレイの再開意欲を増加させることができる。
【0306】
[19.2]ゲーム要素の付与の例
サーバ装置10は、プレーヤPAの中断期間において、ゲームプレイしていた他のプレーヤに一律に付与したゲーム要素(例えば、クリスマス限定の特定アイテム)がある場合、プレーヤPAのゲームプレイ再開時に、プレーヤPAに当該ゲーム要素を付与してもよい。
【0307】
[19.3]ゲーム要素を付与しない処理
本実施形態のサーバ装置10は、中断期間に基づきゲーム要素をプレーヤに付与し、プレーヤの操作情報又はコンピュータ制御(CPU制御)に基づきゲーム要素を使用することによってプレーヤに対応付けられたオブジェクトを変動させるものであるが、ゲーム要素を必要としない処理を行ってもよい。例えば、サーバ装置10は、中断期間に基づいて、プレーヤに対応付けられたオブジェクトのパラメータを変動させるようにしてもよい。
【0308】
[19.4]端末装置の処理
本実施形態において、サーバ装置10が行う一部又は全部の処理を、端末装置20が行ってもよい。
【0309】
[20]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0310】
本実施形態では、ゲームとして、RPGゲームに限らない。例えば、アクションゲーム、対戦格闘ゲーム、スポーツゲームなどの対戦ゲーム、音楽ゲーム、育成ゲーム、その他のシミュレーションゲームに用いることができる。
【0311】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0312】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0313】
10 サーバ装置
20、20A、20B、20C 端末装置、
100 処理部、
101 通信制御部、
102 Web処理部、
103 ゲーム制御部、
104 タイマ管理部、
107 表示制御部、
111 ゲーム要素付与部、
112 ゲーム要素決定部、
113 パラメータ制御部、
114 選択処理部、
115 期限制御部、
116 分析部、
117 決済判断部、
140 記憶部、
142 主記憶部、
144 ゲームデータ記憶部、
146 プレーヤ情報記憶部、
148 ゲーム要素記憶部、
149 集計情報記憶部、
180 情報記憶媒体、
196 通信部、
120 入力部、
130 表示部、
200 処理部、
210 通信制御部、
211 Webブラウザ、
212 ゲーム処理部、
213 表示制御部、
220 描画部、
230 音処理部、
260 入力部、
262 検出部、
270 記憶部、
271 主記憶部、
272 描画バッファ、
280 情報記憶媒体、
290 表示部、
292 音出力部、
296 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11