(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060309
(43)【公開日】2022-04-14
(54)【発明の名称】照明源及びプラズマ光源
(51)【国際特許分類】
H01J 65/04 20060101AFI20220407BHJP
H01J 65/00 20060101ALI20220407BHJP
H05H 1/24 20060101ALI20220407BHJP
【FI】
H01J65/04 Z
H01J65/00 Z
H05H1/24
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022018253
(22)【出願日】2022-02-08
(62)【分割の表示】P 2018517290の分割
【原出願日】2016-09-30
(31)【優先権主張番号】62/236,904
(32)【優先日】2015-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/280,073
(32)【優先日】2016-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チーマルギ アナント
(72)【発明者】
【氏名】ブルナー ルドルフ
(72)【発明者】
【氏名】シェメリニン アナトリー
(72)【発明者】
【氏名】ベゼル イリヤ
(72)【発明者】
【氏名】キム エリック
(72)【発明者】
【氏名】パティル ラジーフ
(57)【要約】
【課題】従来の手法の欠点を克服する照明源及びプラズマ光源を提供する。
【解決手段】レーザ維持プラズマ(LSP)広帯域源のプラズマランプにおける、プラズマを点火および維持するための照明源は、プラズマランプ内に収容されたガスにプラズマを点火するように構成される1つ以上の点火レーザを含む。照明源はさらに、プラズマを維持するように構成される1つ以上の維持レーザを含む。照明源は、デリバリ光ファイバと、1つ以上の点火レーザの出力と1つ以上の維持レーザの出力とを、デリバリ光ファイバに選択的に光学結合するように構成される、1つ以上の光学素子と、を含む。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無電極プラズマ点火のための照明源であって、
プラズマランプ内に収容されたガスにプラズマを点火するように構成される1つ以上の点火レーザと、
前記プラズマを維持するように構成される1つ以上の維持レーザと、
デリバリ光ファイバと、
前記1つ以上の点火レーザの出力と前記1つ以上の維持レーザの出力とを前記デリバリ光ファイバに選択的に光学結合するように構成される、1つ以上の光学素子と、
プロセス光ファイバと、
前記デリバリ光ファイバの出力と前記プロセス光ファイバの入力とを光学結合させるファイバカプラと、
を含む照明源。
【請求項2】
請求項1に記載の照明源であって、前記1つ以上の点火レーザの前記出力は、前記デリバリ光ファイバへの入力前に、前記1つ以上の維持レーザの前記出力とインライン結合される、照明源。
【請求項3】
請求項1に記載の照明源であって、前記1つ以上の点火レーザは、1つ以上のパルスレーザを含む、照明源。
【請求項4】
請求項1に記載の照明源であって、前記1つ以上の点火レーザは、変調モードで動作する、1つ以上の連続波レーザを含む、照明源。
【請求項5】
請求項1に記載の照明源であって、前記1つ以上の維持レーザは、1つ以上の連続波レーザを含む、照明源。
【請求項6】
請求項5に記載の照明源であって、前記1つ以上の連続波レーザは、1つ以上のダイオードレーザを含む、照明源。
【請求項7】
請求項1に記載の照明源であって、前記1つ以上の点火レーザの出力と前記1つ以上の維持レーザの出力とを前記デリバリ光ファイバにインラインで選択的に光学結合させるように構成される前記1つ以上の光学素子は、1つ以上のダイクロイックミラー、1つ以上の偏光コンバイナ、1つ以上のブロッキングミラー、または、1つ以上のフリップミラーの少なくともいずれかを含む、照明源。
【請求項8】
プラズマ光源であって、
所定体積のガスを収容するプラズマランプと、
1つ以上の点火レーザと、
1つ以上の維持レーザと、
デリバリ光ファイバと、
前記1つ以上の点火レーザの出力と前記1つ以上の維持レーザの出力とを、前記デリバリ光ファイバに選択的に光学結合するように構成される1つ以上の光学素子と、
プロセス光ファイバと、
前記デリバリ光ファイバの出力と前記プロセス光ファイバの入力とを光学結合させるファイバカプラと、
前記プロセス光ファイバからの出力を前記プラズマランプ内の所定体積のガスへ方向付けるように構成され、前記プラズマランプ内の前記所定体積のガスにプラズマを点火および維持する、1つ以上のランプ光学部品と、を含む、プラズマ光源。
【請求項9】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上の点火レーザの前記出力は、前記デリバリ光ファイバへの入力前に、前記1つ以上の維持レーザの前記出力とインライン結合される、プラズマ光源。
【請求項10】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上の点火レーザは、1つ以上のパルスレーザを含む、プラズマ光源。
【請求項11】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上の点火レーザは、変調モードで動作する、1つ以上の連続波レーザを含む、プラズマ光源。
【請求項12】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上の維持レーザは、1つ以上の連続波レーザを含む、プラズマ光源。
【請求項13】
請求項12に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上の連続波レーザは、1つ以上のダイオードレーザを含む、プラズマ光源。
【請求項14】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上の点火レーザの出力と前記1つ以上の維持レーザの出力とを、前記デリバリ光ファイバにインラインで選択的に光学結合させるように構成される前記1つ以上の光学素子は、1つ以上のダイクロイックミラー、1つ以上の偏光コンバイナ、1つ以上のブロッキングミラー、または、1つ以上のフリップミラーの少なくともいずれかを含む、プラズマ光源。
【請求項15】
請求項14に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上のランプ光学部品は、生成されたプラズマによって発せられる広帯域放射のうち少なくとも一部分を集光し、前記広帯域放射を1つ以上の別の光学素子へ方向付けるように構成される、プラズマ光源。
【請求項16】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上のランプ光学部品は、集光素子を含む、プラズマ光源。
【請求項17】
請求項16に記載のプラズマ光源であって、前記集光素子は、楕円面集光ミラー、放物面集光ミラー、または球面集光ミラーのうち少なくとも1つを含む、プラズマ光源。
【請求項18】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記1つ以上のランプ光学部品は、
前記デリバリ光ファイバからの出力を前記プラズマランプ内の前記所定体積のガスへ方向付けるように構成される反射素子のセットと、
生成されたプラズマによって発せられる広帯域放射の少なくとも一部分を集光し、前記広帯域放射を1つ以上の別の光学素子へ方向付けるように構成される集光素子のセットと、
を含む、プラズマ光源。
【請求項19】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記プラズマランプは、プラズマ電球を含む、プラズマ光源。
【請求項20】
請求項19に記載のプラズマ光源であって、前記プラズマ電球は、円筒形、または、球形のうち少なくとも1つを有する、プラズマ光源。
【請求項21】
請求項19に記載のプラズマ光源であって、前記プラズマ電球は、カージオイド形を有する、プラズマ光源。
【請求項22】
請求項21に記載のプラズマ光源であって、前記プラズマ電球は、前記プラズマ電球内の対流を方向付けるように構成され、前記プラズマ電球の内面に配置されるピークを有する、プラズマ光源。
【請求項23】
請求項8に記載のプラズマ光源であって、前記プラズマランプは、無電極である、プラズマ光源。
【請求項24】
請求項19に記載のプラズマ光源であって、前記プラズマ電球の前記ガスは、不活性ガス、非不活性ガス、または2種類以上のガスの混合物のうち少なくとも1つを含む、プラズマ光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明源及びプラズマ光源に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本願は、「NOVEL LAMP IGNITION SCHEME AND LAMP DESIGN FOR LASER PUMPED LAMPS USED ON BRIGHTFIELD WAFER INSPECTION TOOLS」と題され、Anant Chimmalgi, Rudolf Brunner, Anatoly Shchemelinin, Ilya Bezel, Erik Kim, Rajeev Patilを発明者として、2015年10月4日に出願された米国仮特許出願第62/236,904号の、米国特許法第119条(e)の下での優先権を主張するものであり、その全体を本明細書の一部として援用する。
【0003】
絶えず小型化している半導体デバイスの検査に用いるための、改善された照明源に対する必要性が高まり続けている。そのような照明源の一つに、レーザ維持プラズマ源がある。レーザ維持プラズマ(LSP)光源は、高出力広帯域光を発生可能である。レーザ維持光源は、アルゴンまたはキセノンなどのガスを励起して、光を発することができるプラズマ状態にするために、レーザ照射をガス体積に集束することにより動作する。この作用は、一般的に、プラズマの「ポンピング」と呼ばれる。一般的に、プラズマランプは、プラズマを点火するための電極を必要とするが、プラズマはその後レーザエネルギーによってのみ維持される。電極を使用する場合、複雑なガラス金属シーリング技術および複雑な電球形状要素も必要になる。複雑な電球形状により応力集中や金属ガラスシールの欠陥が起きやすくなり、ランプの破壊圧力や破壊強度が全体的に低下しやすくなる。電極自体にも劣化やスパッタリングが起こりやすくなるため、減光によりガラス透過率が減少する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/0240951号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上述したような従来の手法の欠点を克服するシステムおよび方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つ以上の実施形態による、広帯域プラズマ源におけるプラズマの無電極点火のための照明源を開示する。一実施形態において、照明源は、プラズマランプ内に収容されたガスにプラズマを点火するように構成される1つ以上の点火レーザを含む。別の実施形態において、照明源は、プラズマを維持するように構成される1つ以上の維持レーザを含む。別の実施形態において、照明源は、デリバリ光ファイバを含む。別の実施形態において、照明源は、1つ以上の点火レーザの出力と1つ以上の維持レーザの出力とを、デリバリ光ファイバに選択的に光学結合させるように構成される、1つ以上の光学素子を含む。別の実施形態において、照明源は、広帯域レーザ維持プラズマ(LSP)源内に統合され、これにより、1つ以上のランプ光学部品が、デリバリ光ファイバからの出力をプラズマランプ内の所定体積のガスへ方向付け、プラズマランプ内の所定体積のガスにプラズマを点火および維持する。
【0007】
本開示の1つ以上の別の実施形態による、広帯域プラズマ源におけるプラズマの無電極点火のための照明源を開示する。一実施形態において、照明源は、プラズマランプ内に収容されたガスにプラズマを点火するように構成される1つ以上の点火レーザを含む。別の実施形態において、照明源は、プラズマを維持するように構成される1つ以上の維持レーザを含む。別の実施形態において、照明源は、入力を備えるデリバリ光ファイバであって、1つ以上の維持レーザの出力が入力に結合される、デリバリ光ファイバを含む。別の実施形態において、照明源は、プロセス光ファイバを含む。別の実施形態において、照明源は、デリバリ光ファイバの出力とプロセス光ファイバの入力とに光学的に結合されるファイバカプラを含む。別の実施形態において、ファイバカプラは、1つ以上の点火レーザの出力と1つ以上の維持レーザの出力とをプロセス光ファイバの入力に選択的かつ光学的に結合させるように構成される1つ以上の光学素子を含む。別の実施形態において、照明源は、広帯域レーザ維持プラズマ(LSP)源内に統合され、これにより、1つ以上のランプ光学部品がプロセス光ファイバからの出力をプラズマランプ内の所定体積のガスへ方向付け、プラズマランプ内の所定体積のガスにプラズマを点火および維持する。
【0008】
前述の概要および以下の詳細な説明は、ともに単なる例証や説明であり、請求項に記載された発明を必ずしも制限するものではないことが理解される。本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を例証し、概要とともに本発明の原理を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
当業者が添付の図面を参照することにより、本開示の多くの利点がより詳細に理解されるだろう。
【
図1A】本開示の1つ以上の実施形態による、光維持プラズマを形成するためのシステムの概略図である。
【
図1B】本開示の1つ以上の実施形態による、維持レーザと内部点火レーザとを含む照明源の概略図である。
【
図1C】本開示の1つ以上の実施形態による、維持レーザと内部点火レーザとを含む照明源の概略図である。
【
図1D】本開示の1つ以上の実施形態による、維持レーザと外部点火レーザとを含む照明源の概略図である。
【
図1E】本開示の1つ以上の実施形態による、複数のダイクロイックミラーを備える照明源の概略図である。
【
図1F】本開示の1つ以上の実施形態による、維持レーザと異なる方向に沿って配置される外部点火レーザを有する光維持プラズマを形成するためのシステムの概略図である。
【
図2A】本開示の1つ以上の実施形態による、円筒形プラズマ電球を有するプラズマランプの概略図である。
【
図2B】本開示の1つ以上の実施形態による、球形プラズマ電球を有するプラズマランプの概略図である。
【
図2C】本開示の1つ以上の実施形態による、カージオイド形プラズマ電球を有するプラズマランプの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図に示される、開示する主題の詳細をここで参照する。本発明の特定の実施形態を例証したが、前述の開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者によって本発明のさまざまな変形および実施形態をなされてもよいことが明らかである。したがって、本発明の範囲は、この文書に添付した請求項によってのみ限定される。
【0011】
概して
図1A~
図2Cを参照して、本開示による広帯域光源のプラズマを点火および維持するためのシステムを説明する。本開示の実施形態は、LSP広帯域源に使用される無電極プラズマランプに関する。本開示の別の実施形態は、簡略化されたプラズマランプの形状と構成に関する。このような実施形態は、プラズマランプの信頼性を高め、(電極劣化に起因する電力を防ぐことにより)寿命と、拡張性を向上させる。本開示の別の実施形態は、1つ以上の維持レーザとインライン結合された、1つ以上の点火レーザを含む、プラズマ点火スキームに関する。これらの実施形態において、1つ以上の点火レーザは、所定のプラズマランプを有するプラズマを点火してもよく、そして、プラズマ点火後、1つ以上の維持レーザがプラズマを維持してもよい。
【0012】
図1Aは、本発明の実施形態による光維持プラズマ(LSP)を形成するためのシステム100を示す。システム100は、検査具や計測具などの多くの用途において広帯域照射源として用いてもよいが、これらの用途に限定されるものではない。
【0013】
2008年10月14日に発行された米国特許第7,435,982号には、光維持プラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2010年8月31日に発行された米国特許第7,786,455号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2011年8月2日に発行された米国特許第7,989,786号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2012年5月22日に発行された米国特許第8,182,127号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2012年11月13日に発行された米国特許第8,309,943号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2013年2月9日に発行された米国特許第8,525,138号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2014年12月30日に発行された米国特許第8,921,814号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2016年4月19日に発行された米国特許第9,318,311号には、同じくプラズマの生成について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2014年3月25日に出願された米国特許公開第2014/029154号には、同じくプラズマの生成について記載され、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。2015年3月31日に出願された米国特許公開第2015/0282288号には、光維持プラズマの横断方向のポンピングについて一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。全体として、本開示のさまざまな実施形態は、当該技術分野において公知のあらゆるプラズマベースの光源にまで広げて解釈されるべきである。2010年4月27日に発行された米国特許第7,705,331号には、プラズマ発生に関連して用いられる光学系について一般的な記載があり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
一実施形態において、システム100はプラズマランプ110を含む。別の実施形態において、システム100は、プラズマランプ110内のプラズマ111を点火および/または維持するように構成される照明源102を含む。照明源102は、赤外線、可視光および/または紫外線などの、選択された任意の波長または波長帯を有する光を発してもよいが、これらの光に限定されない。一実施形態において、照明源102は、1つ以上の維持レーザ120と1つ以上の点火レーザ130とを含む。1つ以上の点火レーザ130は、プラズマランプ110内のプラズマ111を点火してもよい。そして、いったんプラズマ111が点火された後、1つ以上の維持レーザ120は、プラズマランプ110内のプラズマ111を維持するように機能する。
【0015】
別の実施形態において、システム100は、照明源102からシステム100の照明路101へ照明(例えば、点火照明および/または維持照明)を伝送するための1つ以上の光ファイバ(例えば、デリバリファイバおよび/またはプロセスファイバ)を含む。
【0016】
別の実施形態において、システムは、1つ以上のランプ光学部品を含む。例えば、
図1Aに示すように、1つ以上のランプ光学部品は、プラズマランプ110内に収容された所定体積のガス109に照明源102からの照明105を(光ファイバ104を介して)方向付ける、および/または集束するための集光素子108(例えば、楕円面鏡、放物面鏡、または、球面鏡)を含み、プラズマ111を点火および/または維持してもよいが、これらに限定されるものではない。さらに、集光素子108も同様に、生成されたプラズマ111により発せられる広帯域照射114を集光し、広帯域照射114を1つ以上の別の光学素子116へ方向付けてもよい。
【0017】
代替的な実施形態や別の実施形態において、1つ以上のランプ光学部品は、照明源102からの照明105を(光ファイバ104を介して)プラズマランプ110内に収容された所定体積のガスへ方向付ける、および/または、集束するための照明光学部品のセットを含み、プラズマ111を点火および/または維持してもよい。例えば、照明光学部品のセットは、プロセス光ファイバ104からの出力をプラズマランプ110内の所定容積のガスへ方向付けるように構成される、反射素子(例えば、ミラー)のセットを含み、プラズマ111を点火および/または維持してもよい。さらに、1つ以上のランプ光学部品は、プラズマ111によって発せられる広帯域照射114を集光し、広帯域照射114を1つ以上の別の光学素子116へ方向付けるための集光素子(例えば、ミラー)のセットを含んでもよいが、これに限定されるものではない。2016年6月20日に出願された米国特許出願第15/187,590号には、プラズマ源において照明と集光光学部品とを別々に使用することについて一般的な記載があり、本明細書に組み込まれる。
【0018】
照明源102の、1つ以上の維持レーザ120からの維持照明と1つ以上の点火レーザ130からの点火照明とを、プラズマ111に伝送するために用いられる光学的構成は、維持照明と点火照明とを順次または同時にプラズマ111(またはガス)に伝送可能なあらゆる光学的構成を含んでもよいことを留意されたい。例えば、1つ以上の維持レーザ120からの照明と1つ以上の点火レーザからの照明とを光ファイバ104に結合させるために用いられる光学的構成は、反射光学部品および/または透過光学部品を含んでもよい。さらに、光学的構成は、1つ以上のブロッキングミラー、1つ以上の調節可能なミラーやフリップミラー、1つ以上のダイクロイックミラー、1つ以上の偏光コンバイナなどを含んでもよい。
【0019】
図1B~
図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、1つ以上の維持レーザ源と1つ以上の点火光レーザ源とを備える照明源102を示す。
【0020】
一実施形態において、照明源102は、1つ以上の維持レーザ120a、120bと1つ以上の点火レーザ130とを含む。一実施形態において、1つ以上の維持レーザ120a、120bは、1つ以上の連続波(CW)レーザを含む。例えば、レーザ源102の1つ以上の維持レーザ120a、120bは、1つ以上のダイオードレーザ(例えば、ダイオードスタック)を含んでもよいが、これに限定されるものではない。別の実施形態において、レーザ源102の1つ以上の点火レーザ130は、1つ以上のパルスレーザを含む。例えば、レーザ源102の1つ以上の点火レーザ130は、1つ以上のQスイッチレーザを含んでもよいが、これに限定されるものではない。例として、レーザ源102の1つ以上の点火レーザ130は、1つ以上のNd:YAGレーザを含んでもよいが、これに限定されるものではない。別の実施例として、レーザ源102の1つ以上の点火レーザ130は、1つ以上のナノ秒パルスレーザ、1つ以上のピコ秒パルスレーザ、または1つ以上のフェムト秒パルスレーザを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。別の実施例として、1つ以上の点火レーザ130は、1つ以上の変調CWレーザ(すなわち、変調モードで動作するCWレーザ)を含んでもよい。例として、1つ以上の点火レーザ130は、1つ以上の変調ダイオードレーザを含んでもよい。
【0021】
別の実施形態において、照明源102は、照明源の光学出力(例えば、維持照明および/または点火照明)を1つ以上の下流側光学素子へ伝送するためのデリバリファイバ138を含む。
【0022】
別の実施形態において、照明源102は、ファイバカプラ140を含む。例えば、
図1Bに示すように、ファイバカプラ140は、デリバリファイバ138の出力を、プロセスファイバ104の光学入力へ光学結合させてもよい。デリバリファイバ138の出力をプロセスファイバ104の入力に結合させるために、ファイバカプラ140は必要な数や種類の光学素子を含んでもよい。例えば、ファイバカプラ140は、デリバリファイバ138の出力をプロセスファイバ104の入力に結合させるように配置された、レンズ142とレンズ144を含んでもよい。さらに、プロセスファイバ104は、犠牲的な光ファイバであってもよく、必要時には使用者が新しいファイバをファイバカプラ140へ取り付けることができる。
【0023】
例として、照明源102は、プラズマを点火するためのQスイッチナノ秒パルスレーザと、プラズマを維持するための1つ以上のダイオードレーザとを含んでもよい。この例では、Qスイッチナノ秒パルスレーザの出力は、デリバリファイバ138と結合される前に、レーザ源102自体の内部で、ダイオードレーザ出力とインライン結合されてもよい。一実施形態において、ダイオードレーザ120a、120b(例えば、ダイオードスタック)は、CWモードで継続的に動作してもよく、パルスレーザ130が一度プラズマを点火すると、ダイオードレーザ120a、120bは、プラズマを維持する役割を引き継いでもよい。ファイバレーザを使用すると、他の選択肢を用いた場合に比べて、一般的に信頼性が高まり、小型化され、配置の自由度が増すため、レーザ源の設計を簡素化し得ることを留意されたい。
【0024】
当該技術分野において公知の光学素子/構成部品のセットを使用して、1つ以上の維持レーザ120aおよび/または120bの出力とインラインである1つ以上の点火レーザ130の出力133を、デリバリファイバ138の入力に結合させてもよいことを留意されたい。
【0025】
一実施形態において、鏡のセットを用いてレーザ120a、120b、130の出力を空間的に分離させ、レーザ120a、120b、130の出力をデリバリファイバ138の入力へ方向付ける、および/または、集束させてもよい。例えば、
図1Bに示すように、鏡126a、126b、127、128は、維持レーザ120a、120bからのレーザ照明と点火レーザ130からのレーザ照明とを、デリバリファイバ138の入力へ方向付けるように使用される。
【0026】
利用可能な空間は、維持レーザ120a、120bからのレーザ照明123a、123bによって占められており、点火照明133をデリバリファイバ138およびプラズマへ送信可能にするために、1つ以上の光学素子を使用して、維持レーザ照明の一部を一時的に遮断してもよいことに留意されたい。例えば、
図1Bに示すように、フリップミラー127(または作動可能なミラー)を配置して、プラズマ点火時に、レーザ120bからの維持照明123bを遮断しつつ、鏡128とデリバリファイバ138に点火照明133を反射させてもよい。そして、
図1Cに示すように、プラズマ点火後に、フリップミラー127を調節して、維持照明123bを鏡128とデリバリファイバ138に通過させながら、フリップミラー127が点火源130からの点火照明133を遮断するようにしてもよい。さらに、光源102は、光をデリバリファイバ138へ方向付け、集束するために、レンズ122a、122b、132、136をいくつ含んでもよい。
【0027】
1つ以上の維持レーザ120a、120bの光学出力および1つ以上の点火レーザ130の光学出力は、当該技術分野において公知の方法で、デリバリファイバ138と結合させてもよい。別の実施形態において、デリバリファイバ138および/またはプロセスファイバ104は、マルチステップまたはマルチコア光ファイバであってもよく、それらを用いることにより、光の異なる波長が所定の光ファイバの異なる層に集束する。2016年9月23日に出願された米国特許出願第15/274,956号には、プラズマ生成に関連してマルチステップまたはマルチコア光ファイバを使用することが記載され、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0028】
図1Dは、本開示の1つ以上の代替的な実施形態による、1つ以上の維持レーザ源と1つ以上の点火光レーザ源とを備える照明源102を示す。本実施形態において、点火照明133は、ファイバカプラ140を介して、プロセスファイバ104に伝送されてもよい。一実施形態において、ファイバカプラ140は、点火照明133をプロセスファイバ104に反射させるのに適した、1つ以上のダイクロイックミラー148を含む一方、維持レーザ120a、120bからの照明をデリバリファイバ138からプロセスファイバ104へ通過させる。
【0029】
一実施形態において、ダイクロイックミラー148は、取り外し可能である。これに関し、ダイクロイックミラー148は、特定の用途において、またはプラズマ点火時に、ファイバカプラ内に選択的に配置されてもよい。例として、プラズマ111が一度点火されれば、ダイクロイックミラー148は取り外されてもよい。
【0030】
この構成により、維持レーザ120a、120bとは異なる波長で動作する外部点火パルスレーザ130の出力が、プロセスファイバ104とプラズマ111とに結合可能になる。上述した構成に外部レーザ(例えばファイバレーザまたは従来のNd:YAGレーザ)を追加することにより、パルスレーザ出力(パルスエネルギー)を柔軟に高めることができる。
【0031】
図1Dの外部点火源は、
図1Dにおいて唯一の点火源として示されるが、この構成は、本開示を限定するものではないことに留意されたい。
図1Cの内部点火源130と
図1Dの外部点火源130を同時に使用して、高い点火力を必要とする用途において柔軟に点火力を高めてもよい。
【0032】
図1B~1Dに図示される光学的構成は、2つの維持レーザまたは1つの点火レーザに限定されない。むしろ、
図1B~1Dに図示される光学的構成は、維持レーザと点火レーザをいくつ増やしてもよい。例えば、照明源102は、1つ以上の維持レーザ(例えば、1つ、2つ、3つの維持レーザなど)を含んでもよい。この実施例において、
図1B~
図1Dの光学的構成に、別の維持レーザを追加して設計変更してもよい。例として、鏡128は、別の維持レーザからレンズ136に照明を透過させるダイクロイックミラーであってもよい。別の例として、照明源102は、1つ以上の点火レーザ(例えば、1つ、2つ、3つの点火レーザなど)を含んでもよい。
【0033】
図1Eは、本開示の1つ以上の代替的な実施形態による、1つ以上の維持レーザ源と1つ以上の点火光レーザ源とを備える照明源102を示す。本実施形態では、照明源102は、1つ以上のダイクロイックミラーと、波長(または波長帯)が異なるレーザ照明を発するレーザ120a、120b、および130とを含む。例えば、第1維持レーザ120aは波長λ
1のレーザ照明を発し、第2維持レーザ120bは波長λ
2のレーザ照明を発し、点火レーザ130はλ
3のレーザ照明を発する(ここでλ
1、λ
2、λ
3は異なる)。さらに、鏡150、152、および154は、ダイクロイックミラーであってもよい。これに関し、鏡150は、第1の波長λ
1(または波長のセット)の光を反射させてもよい。そして、鏡152は、第2の波長λ
2の光を反射させながら、第1の波長λ
1の光を透過させる。さらには、鏡154は、第3の波長λ
3の光を反射させながら、第1の波長λ
1の光と第2の波長λ
2の光とを透過させる。これに関し、1つ以上の維持レーザ源からの照明と1つ以上の点火光レーザ源からの照明とが、レンズ136に結合されてもよく、そして、レンズ136により、点火照明と維持照明とがデリバリファイバ138に(順次または同時に)集束される、および/または、方向付けられる。次に、本明細書中で上述したファイバカプラ140は、デリバリファイバ138の出力をプロセスファイバ104の入力に結合させてもよく、その後、光源102の出力を、さまざまな光学素子を介してプラズマ111(またはガス)に伝送する。
【0034】
維持レーザ120a、120bからの照明と1つ以上の点火源130からの照明とを、偏光に基づく光学素子を利用して結合させてもよいことを留意されたい。例として、偏光素子のセット(例えば、偏光ビームスプリッタ、偏光コンバイナ)を使用して、1つ以上の維持レーザからの照明と1つ以上の点火源からの照明とを、デリバリファイバ138に結合させてもよい。これに関し、1つ以上の点火レーザからの照明を直交状態に偏光させながら、1つ以上の維持レーザからの照明を1つの状態に偏光させてもよい。そして、
図1Eのダイクロイックミラーと類似する方法で、偏光ビームスプリッタ/コンバイナのセットを組み込んでもよい。
【0035】
図1B~1Eの上記説明は、本開示の範囲を限定するものではなく、単に説明のため記載されることに留意されたい。維持照明と点火照明とを順次または同時にプラズマ111に伝送するために、等価な光学的構成をいくつ組み込んでもよいことが認められる。
【0036】
図1Fは、本開示の代替的実施形態による、光維持プラズマ(LSP)を形成するためのシステム100を示す。本実施形態において、点火照明は、照明ビーム105とは異なる方向から点火照明を伝送するために配置された点火レーザ130を介して、プラズマランプ110に伝送されてもよい。例えば、点火照明133は、集光素子108のサイドポート150を介してプラズマランプ110に結合されてもよい。もしくは、点火照明133は、他の方向を介して、プラズマランプ110内に結合されてもよい。無電極の構成は、点火照明133をプラズマランプ110に結合するときに、より高い汎用性を実現することに留意されたい。さらに、点火照明133は、1つ以上の維持レーザ120と共有される、集光素子108のすべてまたは一部分を再利用してもよい。
【0037】
図2A~2Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、システム100のプラズマランプ110に使われるさまざまな電球の形を示す。一実施形態において、
図2Aに示すように、プラズマ電球202は、円筒形であってもよい。別の実施形態において、円筒形のプラズマ電球202は、プラズマランプ内の対流が分散しやすくなるように垂直方向に伸長させてもよい。
【0038】
別の実施形態において、
図2Bに示すように、プラズマ電球202は、球形であってもよい。球形のプラズマ電球202により、プラズマ111によって発せられる広帯域照射の収差を補正する必要性を低減または回避できることに留意されたい。
【0039】
別の実施形態において、
図2Cに示すように、プラズマ電球202は、カージオイド形(ハート形)を有してもよい。一実施形態において、カージオイド形プラズマランプは、プラズマランプ110の所定体積のガス109の対流を方向付けるために、ガラス電球の内面にピーク210を有してもよい。
【0040】
別の実施形態において、プラズマランプ110は、再充填可能である。
図2A~2Cに示すように、プラズマランプ110は、プラズマランプ110のプラズマ電球202の一部に操作可能に結合されたガスポートアセンブリ205を含んでもよい。例えば、プラズマランプ110は、電球202の底部に機械的に接続され、ガスがガス源からプラズマランプ110の電球202の内域へ選択的に移動しやすいように構成されるガスポートアセンブリ205を含んでもよい。
【0041】
一実施形態において、ガスポートアセンブリ205は、注入口207、供給キャップ203、受入キャップ206、および供給キャップ203を受入キャップ206に機械的に固定させるのに適したクランプ208を含んでもよい。本実施形態では、ガス源(図示せず)からのガスを、ガス源から電球202の内容積へガスポートアセンブリ205の注入口207を介して移動(つまり、流出)させてもよい。さらに、注入口207、供給キャップ203、受入キャップ206、およびクランプ208は、それぞれ選択された金属(例えば、ステンレス鋼)または非金属材料から構成されてもよい。
【0042】
2012年10月9日に出願された米国特許出願第13/647,680号には、再充填可能なガス電球とさまざまな形の電球を利用することが記載され、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
図2A~2Cは、(ガスポートアセンブリを備える)再充填可能な電球において実施されるプラズマ電球のさまざまな形を示したが、本発明に記載されるプラズマ電球の形はそれぞれ再充填不可能なプラズマランプで実施されてもよいことに留意されたい。
【0043】
本開示の大部分は、プラズマ電球を含むプラズマランプに重点を置くものの、本開示の範囲は、プラズマ電球、プラズマセル、プラズマチャンバなど、プラズマ生成の技術分野において公知である、あらゆるガス収容構造物またはガス収容容器にまで及んでもよいが、これらに限定されるものではないことに留意されたい。
【0044】
少なくとも2007年4月2日に出願された米国特許出願第11/695,348号、2006年3月31日に出願された米国特許出願第11/395,523号、および2012年10月9日に出願された米国特許出願第13/647,680号には、プラズマ電球を使用することが記載され、すでにそれぞれ全体が本明細書に組み込まれている。少なくとも2014年3月31日に出願された米国特許出願第14/231,196号、および2014年5月27日に出願された米国特許出願第14/288,092号には、プラズマセルを使用することが記載され、すでにそれぞれ全体が本明細書に組み込まれている。2010年5月26日に出願された米国特許出願第12/787,827号、2015年3月17日に出願された米国特許出願第14/660,846号、2015年3月26日に出願された米国特許出願第14/670,210号、2014年3月25日に出願された米国特許出願第14/224,945号には、ガスチャンバをガス収容構造物として使用することが記載され、それぞれ全体が本明細書に組み込まれる。
【0045】
図1Aを再び参照すると、システム100のプラズマランプ110の透過部(例えば、電球、透過素子または窓)は、プラズマ111により生成される広帯域照射114および/または照明源102からの照明105を少なくとも部分的に透過させる、当該技術分野において公知のいかなる材料から形成されてもよい。例えば、プラズマランプ110の1つ以上の透過部(例えば、電球、透過素子または窓)は、EUV照射、VUV照射、DUV照射、UV照射、NUV照射、および/またはプラズマランプ110内で生成される可視光を少なくとも部分的に透過させる、当該技術分野において公知のいかなる材料から形成されてもよい。さらに、プラズマランプ110の1つ以上の透過部は、照明源102からのIR照射、可視光、および/または紫外線を少なくとも部分的に透過させる、当該技術分野において公知のいかなる材料から形成されてもよい。別の実施形態において、プラズマランプ110の1つ以上の透過部は、照明源102からの照射(例えば、赤外線源)とプラズマ111により発せられる照射(例えば、EUV、VUV、DUV、UV、NUV照射および/または可視光)の両方を透過させる、当該技術分野において公知のいかなる材料から形成されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、プラズマランプ110の透過部は、OH低含有の溶融石英ガラス材料から形成されてもよい。別の実施形態において、ガス収容構造物の透過部は、OH高含有の溶融石英ガラス材料から形成されてもよい。例えば、プラズマランプ110の透過部は、SUPRASIL1、SUPRASIL2、SUPRASIL300、SUPRASIL310、HERALUX PLUS、HERALUX-VUVなどを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。別の実施形態において、プラズマランプ110の透過部は、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、結晶石英、結晶サファイアを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。A. Schreiber et al., Radiation Resistance of Quartz Glass for VUV Discharge Lamps, J. Phys. D: Appl. Phys. 38 (2005), 3242-3250に、本開示のプラズマランプ110を実施するのに適したさまざまなガラスが詳しく記載され、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0047】
一実施形態において、プラズマランプ110は、励起照明の吸収時にプラズマを生成するのに適した当該技術分野において選択される公知のガス(例えば、アルゴン、キセノン、水銀など)を収容してもよい。一実施形態において、照明源102からの照明105が所定体積のガス109に集束されると、プラズマランプ110内のガスまたはプラズマにより(例えば、1つ以上の選択された吸収線を通じて)エネルギーが吸収される。
【0048】
システム100は、多様なガス環境でプラズマ111を開始および/または維持するために利用されてもよいことが本明細書において意図される。一実施形態において、プラズマ111を開始および/または維持するのに使用されるガスは、不活性ガス(例えば、希ガスまたは非希ガス)または非不活性ガス(例えば、水銀)を含んでもよい。別の実施形態において、プラズマ111を開始および/または維持するのに用いられるガスは、ガスの混合物(例えば、不活性ガスの混合物、不活性ガスと非不活性ガスとの混合物、または非不活性ガスの混合物)を含んでもよい。例えば、本開示のシステム100の実施に適したガスは、Xe、Ar、Ne、Kr、He、N2、H2O、O2、H2、D2、F2、CH4、1つ以上のハロゲン化金属、ハロゲン、Hg、Cd、Zn、Sn、Ga、Fe、Li、Na、Ar:Xe、ArHg、KrHg、XeHgおよびこれらの混合物を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。本開示は、あらゆる光励起プラズマ発生システムにまで拡大して解釈されるべきであり、さらにはガス収容構造物内のプラズマを維持するのに適した、あらゆる種類のガスにまで拡大して解釈されるべきである。
【0049】
プラズマランプ110の広帯域照射114は、検査具および/または計測具などの光学的特徴ツールの照明光学部品と結合されてもよいが、これらに限定されるものではないことに留意されたい。
【0050】
一実施形態において、システム100は、さまざまな別の光学素子を含んでもよい。一実施形態において、別の光学部品のセットは、プラズマ111から発せられる広帯域照射114を集光するように構成される別の集光光学部品を含んでもよい。例として、システム100は、集光素子108からの照明を、限定されないが、ホモジナイザーなどの下流の光学部品へ方向付けるように配置されるコールドミラー112を含んでもよい。
【0051】
別の実施形態において、別の光学部品のセットは、システム100の照明路または集光路のいずれかに沿って配置される1つ以上の別のレンズ(例えば、レンズ)を含んでもよい。1つ以上のレンズを利用して、所定体積のガス109内に照明源102からの照明を集束してもよい。または、別の1つ以上のレンズを利用して、プラズマ111から選択された対象(図示せず)に発せられる広帯域照射114を集束してもよい。
【0052】
別の実施形態において、別の光学部品のセットは、反射鏡106を含んでもよい。一実施形態において、反射鏡106は、照明源102からの照明105を受け、照明をプラズマランプ110内に収容された所定体積のガス109へ集光素子108を介して方向付けるように配置されてもよい。別の実施形態において、集光素子108は、ミラー106からの照明を受け、照明を集光素子108(例えば、楕円形集光素子)の焦点に集束するように配置され、当該焦点には、プラズマランプ110が配置されている。
【0053】
別の実施形態において、別の光学部品のセットは、プラズマランプ110への光の入射前に照明を遮るために、またはプラズマ111からの光の放射後に照明を遮るために、照明路または集光路のいずれかに沿って配置される1つ以上のフィルタ(図示せず)を含んでもよい。上述した、
図1Aに示す、システム100の光学部品のセットは、単に説明のために記載され、限定のために解釈されるべきではないことに留意されたい。本発明の範囲内で、等価な光学的構成が多く用いられることが予想される。
【0054】
本明細書に記述した主題は、他の構成部品内に収容されるか、それらに接続される別の構成部品を例証する場合がある。そのように描写されたアーキテクチャは単なる例証であり、実際には、同じ機能性を実現する多くの他のアーキテクチャを実施できることが理解される。概念的な意味では、同じ機能性を実現する構成部品のあらゆる配置は、所望の機能性を実現するように有効に「関係付け」られている。したがって、特定の機能性を実現するように本明細書で組み合わせられたあらゆる2つの構成部品は、アーキテクチャまたは中間構成部品に関係なく所望の機能性を実現するように互いに「関係付け」られたものとして見ることができる。同様に、そのように関係付けられたあらゆる2つの構成部品はまた、所望の機能性を実現するように互いに「接続された」または「連結された」ものとしてみなすことができ、そのような関係付けが可能な任意の2つの構成部品はまた、所望の機能性を実現するように相互に「連結可能」であるとみなすことができる。連結可能なものの具体例は、物理的に一致可能なおよび/または物理的に相互作用する構成部品、および/または、無線で相互作用可能なおよび/または無線で相互作用する構成部品、および/または論理的に相互作用するおよび/または論理的に相互作用可能な構成部品を含むが、これらに限定されない。
【0055】
本開示およびそれに伴う多くの利点が上記の説明によって理解され、開示した主題から逸することなく、またはその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、コンポーネントの形態、構造および配置に関してさまざまな変更をなすことができることが明らかであると理解される。記述した形態は、単なる説明のためのものであり、以下の請求項がそのような変更を包含および含有するものと意図される。さらに、添付の請求項によって本発明が定義されることが理解される。