(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022060693
(43)【公開日】2022-04-15
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ装置及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20220408BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220408BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220408BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220408BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/53
A63F13/69
A63F13/69 510
A63F13/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020168300
(22)【出願日】2020-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】松本 将輝
(57)【要約】
【課題】限界値に到達したキャラクタにどのような能力が付与されるのかわからない、という不満を解消させ、プレーヤに所望の能力を獲得させる目標を与え、プレーヤのゲームプレイ意欲を高めることが可能なプログラム等を提供すること。
【解決手段】キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力及び能力に対応する能力獲得条件をプレーヤに通知する。キャラクタの進行パラメータが限界値に到達した場合に、能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、キャラクタに、能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うプログラムであって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
能力に対応付けて設定された能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが前記限界値に到達する前に、前記能力及び前記能力に対応する前記能力獲得条件を前記プレーヤに通知する通知部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記条件設定部は、
複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件を抽選により選択し、選択された能力獲得条件を設定することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うプログラムであって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、プレーヤの入力情報に基づいて、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する条件設定部と、
前記条件設定部によって設定された前記能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3において、
前記条件設定部は、
前記プレーヤの入力情報に基づいて複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件の選択を受け付け、選択された能力獲得条件を設定することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかにおいて、
前記能力管理部は、
ゲーム進行状況に関する条件を満たす場合に、前記能力獲得条件を満たしていると判定することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
前記能力管理部は、
イベントに関する条件、プレーヤの課金状況に関する条件、ゲームプレイ状況に関する条件の少なくとも1つの条件を満たす場合に、前記能力獲得条件を満たしていると判定することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかにおいて、
前記キャラクタの前記進行パラメータが前記限界値に到達する前に、前記能力獲得条件を変更する条件変更部として、コンピュータを更に機能させることを特徴とするプログラ
ム。
【請求項8】
請求項7において、
前記条件変更部は、
所与の消費パラメータの消費と引き換えに、プレーヤの操作情報に基づいて、前記能力獲得条件を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項7又は8において、
前記条件変更部は、
有効期間内にゲームに対する優遇を与えるための優遇オプションが前記プレーヤに対応付けて設定されている場合に、前記プレーヤの操作情報に基づいて、前記能力獲得条件を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項7~9のいずれかにおいて、
キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、ゲーム進行状況に基づいて、前記能力獲得条件を達成するか否かを予測判定し、前記能力獲得条件を達成しないと予測判定した場合に、前記プレーヤに前記能力獲得条件の変更を促す情報を通知する通知部として、コンピュータを更に機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うサーバ装置であって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
能力に対応付けて設定された能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが前記限界値に到達する前に、前記能力及び前記能力に対応する前記能力獲得条件を前記プレーヤに通知する通知部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部と、を含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項12】
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うサーバ装置であって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、プレーヤの入力情報に基づいて、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する条件設定部と、
前記条件設定部によって設定された前記能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部と、を含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項13】
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うゲームシステムであって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
能力に対応付けて設定された能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが前記限界値に到達する前に、前記能力及び前記能力に対応する前記能力獲得条件を前記プレーヤに通知する通知部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部と、を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うゲームシステムであって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、プレーヤの入力情報に基づいて、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する条件設定部と、
前記条件設定部によって設定された前記能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部と、を含むことを特徴とするゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、サーバ装置及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ロールプレイングゲームなどのゲームにおいて、例えば、レベル等のパラメータが上限値に達し、それ以上のカウントができない状況が発生する場合がある。かかる状況は、カウンターストップ或いはカンストと呼ばれ、キャラクタの成長要素が見込めないといった事態に陥る。
【0003】
また、従来技術として、レベルを次の段階に上げるために必要な経験値を設定し、レベルが上限値に達するために必要な値を超えて付与された経験値(余剰経験値)に基づいて、特典を付与する処理を行うシステムが存在する(特許文献1の0026、0028段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような従来技術は、キャラクタを成長させるためにプレーヤは多大な労力をかけているにもかかわらず、カンスト後にキャラクタが取得する能力に、プレーヤは不満を抱くこともあった。そのため、プレーヤのゲームプレイ意欲が減退するおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、限界値に到達したキャラクタにどのような能力が付与されるのかわからない、という不満を解消させ、プレーヤに所望の能力を獲得させる目標を与え、プレーヤのゲームプレイ意欲を高めることが可能なプログラム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うプログラムであって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
能力に対応付けて設定された能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが前記限界値に到達する前に、前記能力及び前記能力に対応する前記能力獲得条件を前記プレーヤに通知する通知部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関する。
【0008】
また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また、本発明は、上記各部を含むゲームシステ
ムに関する。
【0009】
本発明によれば、プレーヤは、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力及び当該能力に対応する能力獲得条件を知ることができ、限界値に到達したキャラクタにどのような能力が付与されるのか分からない、という不満や、当該能力を獲得するためにどのような条件を満たせばよいか分からない、という不満を解消させることができる。また、本発明によれば、プレーヤに所望の能力を獲得させる目標を与え、プレーヤのゲームプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0010】
なお、「設定された能力獲得条件」とは、コンピュータの制御に基づき設定された能力獲得条件や、プレーヤの操作情報に基づき設定された能力獲得条件である。
【0011】
(2)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記条件設定部は、
複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件を抽選により選択し、選択された能力獲得条件を設定するようにしてもよい。
【0012】
本発明によれば、複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件を抽選により選択できるので、能力獲得条件の設定の面白みをプレーヤに与えることができる。なお、選択できる能力獲得条件は1つでもよいし複数でもよい。
【0013】
(3)本発明は、
プレーヤがキャラクタを所有し、当該キャラクタを使用してゲームを進行させる制御を行うプログラムであって、
キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータを所与の限界値を限度として変更する処理を実行する進行管理部と、
キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、プレーヤの入力情報に基づいて、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する条件設定部と、
前記条件設定部によって設定された前記能力獲得条件を記憶する記憶部と、
前記キャラクタの前記進行パラメータが限界値に到達した場合に、前記能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、前記能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、前記キャラクタに、前記能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う能力管理部として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関する。
【0014】
また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。また、本発明は、上記各部を含むサーバ装置に関する。また、本発明は、上記各部を含むゲームシステムに関する。
【0015】
本発明によれば、プレーヤは、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力獲得条件を自らの意思で設定でき、限界値に到達したキャラクタにどのような能力が付与されるのかわからない、という不満を解消させることができる。また、本発明によれば、プレーヤに所望の能力を獲得させる目標を与え、プレーヤのゲームプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0016】
(4)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記条件設定部は、
前記プレーヤの入力情報に基づいて複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件の選択を
受け付け、選択された能力獲得条件を設定するようにしてもよい。
【0017】
本発明によれば、プレーヤは、複数の能力獲得条件の中からを自らの意思で能力獲得条件を選択できるので、能力獲得条件の設定の面白みをプレーヤに与えることができる。なお、プレーヤが選択できる能力獲得条件は1つでもよいし複数でもよい。
【0018】
(5)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記能力管理部は、
ゲーム進行状況に関する条件を満たす場合に、前記能力獲得条件を満たしていると判定するようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、キャラクタのゲーム進行状況が能力獲得条件を満たすか否かの判定に影響を与えるので、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0020】
(6)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記能力管理部は、
イベントに関する条件、プレーヤの課金状況に関する条件、ゲームプレイ状況に関する条件の少なくとも1つの条件を満たす場合に、前記能力獲得条件を満たしていると判定するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、イベントに関する条件、プレーヤの課金状況に関する条件、ゲームプレイ状況に関する条件(例えば、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達するまでに要した期間)の少なくとも1つが能力獲得条件を満たすか否かの判定に影響を与えるので、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0022】
(7)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記キャラクタの前記進行パラメータが前記限界値に到達する前に、前記能力獲得条件を変更する条件変更部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、能力獲得条件を変更することが可能となるので、プレーヤに対して能力を獲得させるためのモチベーションを維持させることができる。
【0024】
(8)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記条件変更部は、
所与の消費パラメータの消費と引き換えに、プレーヤの操作情報に基づいて、前記能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0025】
本発明によれば、ゲーム媒体の消費と引き換えに、能力獲得条件を変更することが可能となるので、能力獲得条件の変更に関するゲームの興趣性を高めることができる。なお、所与の消費パラメータとは、例えば、ポイント、アイテム数、ゲーム内通貨等である。
【0026】
(9)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
前記条件変更部は、
有効期間内にゲームに対する優遇を与えるための優遇オプションが前記プレーヤに対応付けて設定されている場合に、前記プレーヤの操作情報に基づいて、前記能力獲得条件を
変更するようにしてもよい。
【0027】
本発明によれば、優遇オプションがプレーヤに対応付けて設定されている場合に、能力獲得条件を変更することが可能となるので、優遇オプションを設定するようにプレーヤを促し、更に、能力獲得条件の変更に関するゲームの興趣性を高めることができる。
【0028】
(10)また、本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、サーバ装置及びゲームシステムでは、
キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、ゲーム進行状況に基づいて、前記能力獲得条件を達成するか否かを予測判定し、前記能力獲得条件を達成しないと予測判定した場合に、前記プレーヤに前記能力獲得条件の変更を促す情報を通知する通知部として、コンピュータを更に機能させるようにしてもよい。
【0029】
本発明によれば、能力獲得条件を達成できない状況である場合に、プレーヤに能力獲得条件の変更を促す情報を通知するので、プレーヤが能力獲得条件を変更することによって、変更後の能力獲得のための達成目標を掲げることができ、プレーヤに継続的なゲームプレイを促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図。
【
図2】本実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図。
【
図3】本実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図。
【
図5】本実施形態のキャラクタの情報を説明するための図。
【
図6】本実施形態の能力と能力獲得条件との対応関係の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0032】
[1]ゲームシステム
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0033】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置(ゲーム装置)20を用いて、プレーヤにゲームをプレイさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。
【0034】
端末装置20は、クライアント装置であり、ゲーム装置、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。
【0035】
[1.1]サーバ・クライアントで構成されるゲームシステム
本実施形態のゲームシステム1は、
図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。本実施形態では、主にサーバ・クライアント型のゲームシステムに関して説明を行う。
【0036】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信される情報に基づき、ゲームをプレイすることができる。
【0037】
本実施形態は、一つのサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。
【0038】
また、図示していないが、ゲームシステムは、ゲームを実行するゲーム用サーバ装置と、情報の通信制御を行う通信用サーバ装置(メッセージ用サーバ装置)と、端末装置20とが、相互にインターネットを介して接続されるシステムでもよい。
【0039】
なお、サーバ装置10だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよいし、端末装置20だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよい。
【0040】
[1.2]端末装置
本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよい。
【0041】
また、本実施形態では、サーバ装置10と接続せずに、端末装置20だけで本発明を実現するものであってもよい。例えば、P2P(ピア・ツー・ピア方式)による通信によって複数の端末装置20で実現するゲームシステムであってもよい。
【0042】
そして、このようなゲーム端末装置を有線又は無線によって複数連結させ、1のゲーム装置がサーバ装置10として機能して、複数のゲーム装置によって実現してもよい。
【0043】
なお、端末装置は、ゲーム装置だけでなく、タブレット型情報端末装置やパーソナルコンピュータ、又は、アミューズメントパークに設置されるゲーム装置(筐体)でもよい。
【0044】
[1.3]クラウド型のゲームシステム
また、本実施形態のゲームシステム1はクラウド型のゲームシステムでもよい。例えば、クラウド型のゲームシステムでは、サーバ装置10(クラウド装置)だけで基本的なゲーム処理(描画処理などを含む)を行い、端末装置20側ではサーバ装置10(クラウド装置)の処理結果の表示制御のみを行う。また、端末装置20は、サーバ装置10に対してコントローラの入力情報などの情報を送信するだけにとどまる。なお、かかる場合、端末装置20は、入力情報以外の情報を送信してもよい。
【0045】
さらに、本実施形態では、操作入力を除き、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、操作入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0046】
また、ゲームシステム1は、インターネット上の所与の記憶領域に、サーバ装置10の
記憶部140に記憶される情報、端末装置20の記憶部270に記憶される情報を記憶するようにしてもよい。
【0047】
[1.4]複数のコントローラを備えた端末装置
また、本実施形態では、1台の端末装置20が複数のコントローラ(入力部260)を備えたものでもよい。なお、複数のプレーヤが1台の端末装置20の各プレーヤのコントローラを用いてゲームをプレイする場合、複数のプレーヤが現実的に近くにいることが想定される。
【0048】
[1.5]ソーシャルゲームの例
また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0049】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)と呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0050】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末装置20と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0051】
[1.6]ブラウザゲームの例
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH(登録商標)、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供してもよい。
【0052】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0053】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報を取得させてゲームを実行する構成を有してもよい。
【0054】
[1.7]その他
サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶
部140)に記憶される情報(例えば、プレーヤ情報、ゲーム情報等)を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0055】
[2]サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、
図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0056】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0057】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0058】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0059】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0060】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0061】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0062】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144、及び、各プレーヤ(各ユーザ)に関する情報を示すプレーヤ情報(ユーザ情報)が記憶されるプレーヤ情報記憶部(ユーザ情報記憶部)146、能力獲得条件記憶部148を有している。
【0063】
特に、ゲームデータ記憶部144には、ゲームが実施されるゲーム空間(ゲームフィールド)の情報、各キャラクタに関する情報、仮想カメラの情報、能力の情報、特典の情報、その他ゲームで用いられる設定値等が記憶される。
【0064】
また、プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に
(1)プレーヤのニックネームやプレーヤのID(プレーヤ識別情報)及びチームに属している場合には、所属チーム名やそのID(以下、「所属情報」という。)、
(2)現在のプレーヤのレベル、経験値、得点、獲得した報酬若しくはゲーム時間などの個人及びチームの成績に関する情報(以下、「成績情報」ともいう。)、
(3)キャラクタ(プレーヤの操作対象のキャラクタ)のレベル、経験値、能力、特性や
属性、
(4)他のキャラクタ(他プレーヤの操作対象のキャラクタ)や他のチームとの対戦ゲームにおける他のキャラクタや他のチームとの勝敗数などの戦績に関する情報(以下、「戦績情報」ともいう。)、
(5)各プレーヤ又はチームのゲームフィールド内の位置を示す位置情報、
(6)敗退の有無(ゲームオーバか否か)の情報(以下、「敗退情報」ともいう。)、及び、
(7)課金履歴及び課金額などの課金に関する情報、
(8)ゲーム回数
が記憶される。
【0065】
なお、プレーヤ情報に含まれる成績情報、戦績情報及び敗退情報は、予め定められたタイミング毎に更新される。例えば、予め定められたタイミングとしては、所与の期間毎(5分毎など)、プレーヤがログアウトするタイミング、ゲーム内の所定の時刻(朝8:00など)、所定のイベントが発生したタイミング(いずれかの個人間対戦やチーム間対戦が終了したタイミング)などが含まれる。また、レベル(キャラクタのレベル、プレーヤのレベル)は上限を設けてもよい。
【0066】
能力獲得条件記憶部148には、能力に対応付けて設定された能力獲得条件が記憶される。例えば、能力獲得条件記憶部148には、条件設定部116によって設定された能力獲得条件が設定される。
【0067】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0068】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0069】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0070】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0071】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム制御部103、タイマ管理部104、表示制御部107、進行管理部111、能力管理部112、通知部115、条件設定部116、条件変更部117を少なくとも有している。
【0072】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介して情報を送受信する。
【0073】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータ
を受信する処理を行う。
【0074】
ゲーム制御部103は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて本実施形態で提供するゲームのゲーム処理を実行する。また、ゲーム制御部103は、NPC(ノンキャラクタ)などの予め設定されたキャラクタにおける制御を実行する。
【0075】
タイマ管理部104は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部104は、ゲーム制御部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部104は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0076】
表示制御部107は、所与の情報を端末装置20に表示するように制御する。表示制御部107は、ゲーム画面を端末装置20において表示するように送信制御をしてもよい。つまり、表示制御部107は、ゲーム画面等の表示制御情報を生成し、生成した表示制御情報を、プレーヤの端末装置20に表示するように制御する。
【0077】
進行管理部111は、キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられた進行パラメータ(例えば、レベル等)を所与の限界値を限度として変更する処理を実行する。
【0078】
能力管理部112は、キャラクタに所定の能力を獲得させる処理を行う。なお、能力を獲得させる処理とは、別の言い方をすれば、能力を付与する処理である。
【0079】
特に、本実施形態の能力管理部112は、キャラクタのパラメータが限界値に到達した場合に、能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、キャラクタに、能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う。
【0080】
また、能力管理部112は、ゲーム進行状況に関する条件を満たす場合に、能力獲得条件を満たしていると判定するようにしてもよい。例えば、能力管理部112は、キャラクタPAのレベルが限界値に到達するまでのゲーム進行状況に関する条件を満足した場合に、当該条件に対応する能力をキャラクタPAに獲得させる処理を行うようにしてもよい。
【0081】
また、能力管理部112は、イベントに関する条件、プレーヤの課金状況に関する条件、ゲームプレイ状況に関する条件の少なくとも1つの条件を満たす場合に、能力獲得条件を満たしていると判定するようにしてもよい。
【0082】
なお、能力管理部112は、キャラクタのパラメータが限界値に到達した場合であって、能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、特典の一例として、キャラクタに、能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行うようにしてもよい。
【0083】
また、通知部115は、プレーヤに所与の情報を通知する。なお、情報を「通知」するとは、プレーヤ(プレーヤの端末装置20)に対して情報を通知することである。つまり、プレーヤ(プレーヤの端末装置20)に対して、情報を提供(提示、表示)することである。
【0084】
本実施形態の通知部115は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力及び当該能力に対応する能力獲得条件をプレーヤに通知するようにしてもよい。
【0085】
また、通知部115は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、ゲーム
進行状況に基づいて、能力獲得条件を達成するか否かを予測判定し、能力獲得条件を達成しないと予測判定した場合に、プレーヤに能力獲得条件の変更を促す情報を通知するようにしてもよい。
【0086】
なお、「通知」とは、サーバ装置10がプレーヤの端末装置20に対して、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)による送受信される電子メール(メールマガジン等でもよい)で送信すること、SMTPに限らず、所与のプロトコルにより送信すること、プッシュ通知をすること、所定のアプリケーションの所定画面(バナー表示画面、お知らせ画面、ポップアップ画面等)を提示(表示)すること、サーバ装置10のWeb処理部102が、Webページによって通知すること、の少なくとも1つであり、サーバ装置10が能動的にプレーヤの端末装置20に送信することを示す。なお、サーバ装置10は、プレーヤの端末装置20からの要求に応じて、要求のあった当該端末装置20に情報を送信することも「通知」の一態様としてもよい。なお、プッシュ通知とは、端末(スマートフォン)の画面の一部領域(上端など)にメッセージウィンドウを表示させることである。
【0087】
条件設定部116は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、プレーヤの入力情報に基づいて、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する。また、条件設定部116は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、コンピュータ制御(CPU制御)によって、自動的に能力に対応付けて能力獲得条件を設定するようにしてもよい。
【0088】
例えば、条件設定部116は、複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件を抽選により選択し、選択された能力獲得条件を設定するようにしてもよい。
【0089】
また、条件設定部116は、プレーヤの入力情報に基づいて複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件の選択を受け付け、選択された能力獲得条件を設定するようにしてもよい。
【0090】
条件変更部117は、能力獲得条件を変更する。本実施形態の条件変更部117は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力獲得条件を変更する。
【0091】
例えば、条件変更部117は、所与の消費パラメータの消費と引き換えに、プレーヤの操作情報に基づいて、能力獲得条件を変更する。
【0092】
また、条件変更部117は、有効期間内にゲームに対する優遇を与えるための優遇オプションがプレーヤに対応付けて設定されている場合に、プレーヤの操作情報に基づいて、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0093】
[3]端末装置
次に、
図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態における端末装置20の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0094】
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
【0095】
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0096】
また、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
【0097】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
【0098】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0099】
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0100】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0101】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0102】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0103】
通信部296は、外部(例えばサーバ装置10や他の端末装置20)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0104】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0105】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0106】
特に、本実施形態においては、ゲーム処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合に
ゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタ(例えば、プレーヤAに対応付けられたキャラクタPA)、敵キャラクタEなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0107】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0108】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、描画部220、音処理部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0109】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0110】
なお、通信制御部210は、サーバ装置10の宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0111】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作情報を送信して、データ(プレーヤのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0112】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、所与の画面情報(例えば、ゲーム画面の情報等)を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0113】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0114】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH(登録商標)、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0115】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURL(Uniform Resource Locatorの略)によって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0116】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされ
た場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0117】
そして、ゲーム処理部212は、キャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0118】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0119】
また、ゲーム処理部212は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力情報に基づき、ゲーム処理(例えば、対戦ゲーム等の処理)や抽選処理、等を行う。
【0120】
例えば、端末装置20は、サーバ装置10に抽選要求を行い、サーバ装置10は、端末装置20から抽選要求を受信すると抽選処理を行うように制御してもよい。
【0121】
また、ゲーム処理部212は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0122】
また、表示制御部213は、ゲーム画面を表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。つまり、表示制御部213は、サーバ装置10から送信された情報に基づいて、ゲーム中に必要な情報を表示部290に表示させる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面の表示情報を表示する。
【0123】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0124】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0125】
[4]概要
本実施形態では、ゲームに参加するプレーヤが、プレーヤに対応付けられたキャラクタ(以下、キャラクタという)を操作し、架空のゲーム状況下に与えられるミッション(クエスト、冒険、探索、敵キャラクタとの対戦、など)を乗り越えて目的の達成を目指すゲーム、例えば、ロールプレイングゲーム(RPGゲーム)に関するものである。
【0126】
本実施形態のRPGゲームは、ミッションを介してキャラクタが経験値を取得して、キャラクタのレベルを上昇させることにより、キャラクタを成長させる。さらに、キャラクタが成長することでゲーム空間において、探索する行動範囲(マップ)を広げることができる。
【0127】
このようなゲームでは、キャラクタのレベル(進行パラメータの一例)が限界値(例えば、上限値「99」)に到達し、これ以上レベルを上昇(カウント)させることができないカンストと呼ばれる状態になることがある。
【0128】
そして、本実施形態では、キャラクタのレベルが限界値に到達した場合に、能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、当該キャラクタに、能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う。
【0129】
そして、プレーヤは、カンスト後に得られる能力を期待して、キャラクタの成長させるゲームプレイを楽しむが、プレーヤが労力をかけてキャラクタをカンストさせ、取得した能力が所望しないものである場合、プレーヤに不満を与えることになる。また、プレーヤは、どのような条件を満たせば当該能力を得られるのか分からない、という不満も発生する。
【0130】
そこで、本実施形態では、キャラクタのレベルが限界値に到達する前に、能力及び当該能力に対応する能力獲得条件をプレーヤに通知するようにする。このようにすれば、上記不満を解消させることができる。
【0131】
例えば、
図4を用いて説明すると、サーバ装置10は、プレーヤAがゲーム開始する時点、或いは、プレーヤAが所有するキャラクタPAのレベルが初期値(例えば、1)の際に、獲得可能な能力A及び能力Aに対応する能力獲得条件aを通知する。
【0132】
そして、キャラクタPAのレベルが限界値(例えば、99)に到達した場合に、予め通知された能力獲得条件aを満たしているか否かを判定し、能力獲得条件aを満たしていると判定された場合に、キャラクタPAに、能力Aを獲得させる処理を行う。このように本実施形態は、プレーヤに所望の能力を獲得させる目標や目標達成ための手法を与え、プレーヤのゲームプレイ意欲を高めることが可能となるものである。
【0133】
[5]キャラクタの説明
図5は、プレーヤ情報記憶部146に記憶される各プレーヤが所有(保有、所持)するキャラクタの情報の一例を示す。
【0134】
プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に、プレーヤの識別情報(プレーヤID)に対応付けて、プレーヤの所有する1又は複数のキャラクタID(キャラクタの識別情報)と、各キャラクタのレアリティ、レベル、経験値、能力、能力値等が記憶される。
【0135】
レアリティは、キャラクタの希少度を示すパラメータである。希少度が高いほどゲームなどでプレーヤが獲得できる確率が低く設定される。
【0136】
レベルは、進行パラメータの一例である。つまり、本実施形態では、キャラクタによるゲーム進行に応じて、当該キャラクタに関連付けられたレベルを変更する。
【0137】
レベルは、言い換えると、キャラクタのランク(階級)を示すパラメータであり、レベルの高いキャラクタほど効率的にゲームを進行させることが可能である。「効率的にゲームを進行させる」とは、攻撃力や防御力などが高く、攻撃効果や防御効果などが高いことを意味している。本実施形態のレベルは、限界値(例えば、限界値=99)を設定し、限界値を超えてカウント(加算)しないように制御している。
【0138】
経験値は、キャラクタのゲームのプレイ頻度を示すパラメータである。例えば、キャラクタを用いてミッションをクリアした場合や、キャラクタを用いて対戦ゲームに勝利した場合に、経験値に所定の値が加算される。
【0139】
そして、キャラクタの経験値が閾値を超えるとキャラクタのレベルがアップする。例え
ば、キャラクタの経験値が上限値(例えば、200)に達すると、当該経験値を初期値(0)に更新すると共に、キャラクタのレベルに1を加算する。なお、サーバ装置10は、キャラクタの累計経験値に応じてキャラクタのレベルを設定してもよい。つまり、キャラクタの累計経験値の上昇に応じてキャラクタPAのレベルを上昇させるように制御する。
【0140】
また、「能力」とは、キャラクタに対応付けられた特性、技、等である。サーバ装置10は、能力A、B、C、Dのように予め複数の能力を用意する。なお、「能力」を「スキル」と言い換えてもよい。
【0141】
例えば、キャラクタは、能力を使用(装備)することによって、当該キャラクタの攻撃力、防御力、回復力、移動速度、素早さ、などのパラメータを高め、特別な攻撃(例えば、遠距離攻撃、特定のキャラクタに大ダメージを与える攻撃)や、特別な防御(例えば、特定のキャラクタからの攻撃を受けないようにする、ダメージを半減する、等)を行うことができる。
【0142】
本実施形態の「能力」は、使用することで消費(減算、或いは、所有しない状態にする)ものでもよいし、何度でも繰り返し使用できるものであってもよい。また、複数の能力を同時に使用してもよい。また、「キャラクタが能力を使用する」とは、当該能力の効果を発生させる処理を行うことである。例えば、能力Aが攻撃力を10倍にする能力である場合において、キャラクタPAが能力Aを使用するとは、キャラクタPAの攻撃力を10倍にする処理を実行する。
【0143】
「能力値」は、能力に関するパラメータであり、例えば、能力のレベルでもよいし、攻撃に関する能力の場合、攻撃力を示し、防御に関する能力の場合、防御力等でもよい。例えば、能力Aは、攻撃力を10倍(能力値=10)にする能力とする。
【0144】
なお、図示していないが、各キャラクタのパラメータには、キャラクタの攻撃力、防御力、体力値、等が含まれてもよい。なお、体力値は、ライフ、HP値とも呼ばれる。
【0145】
[6]限界値に到達したキャラクタに付与する能力
まず、サーバ装置10は、キャラクタPAのレベルが限界値(例えば、レベル99)に到達した場合に、レベルが限界値に到達したタイミングで、能力獲得条件を満たしている場合に、キャラクタPAに能力を獲得させる処理を行う。
【0146】
なお、「キャラクタに能力を獲得させる処理」とは、キャラクタのキャラクタIDに対応付けて、能力を対応付けて記憶部140(プレーヤ情報記憶部146)に記憶する処理である。例えば、キャラクタPAに能力Aを獲得させる処理とは、キャラクタPAのキャラクタIDに対応付けて能力Aの情報を、プレーヤ情報記憶部146に記憶する処理である。これにより、キャラクタPAは能力Aを所有することができる。
【0147】
このように、キャラクタPAのレベルが限界値に到達し、能力獲得条件を満たした場合に、プレーヤAに能力を付与するので、プレーヤAに継続的にキャラクタPAを使用するように促すことができる。例えば、プレーヤAは、能力を使用してキャラクタPAをゲームプレイすれば、有利にゲームを進行でき、例えば敵キャラクタに勝利することができる。
【0148】
[7]能力獲得条件の設定
本実施形態のサーバ装置10は、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する。サーバ装置10は、基本的に、コンピュータ制御に基づき、能力に対応付けて能力獲得条件を設定する。つまり、プレーヤの操作によらずに自動的に能力獲得条件を設定する。
【0149】
また、サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤIDに対応付けて、能力と能力獲得条件とを設定する。プレーヤIDに対応付ける能力は1つでもよいし複数でもよい。
【0150】
図6は、能力A~D(能力ID=A、B、C、D)それぞれに対応付けて設定された能力獲得条件の一例を示す。
【0151】
本実施形態では、1つの能力に対応付けて能力獲得条件を設定してもよいし、複数の能力それぞれに対応付けて能力獲得条件を設定してもよい。つまり、複数の各能力IDに対応付けて、能力獲得条件を設定するようにしてもよい。
【0152】
また、本実施形態のサーバ装置10は、管理対象のプレーヤそれぞれに対して、各能力に対応付けて能力獲得条件を設定する。
【0153】
[7.1]設定タイミング
また、サーバ装置10は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前のタイミング、例えば、プレーヤAのゲーム開始タイミングで、能力に対応付ける能力獲得条件を設定する。つまり、サーバ装置10は、プレーヤAが、サーバ装置10が提供するゲームを開始する時点(例えば、ゲームアプリをインストールした時点などゲーム初期状態のタイミング)で各能力の能力獲得条件を設定する。
【0154】
また、サーバ装置10は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前であれば、任意のタイミングで能力獲得条件を設定してもよい。
【0155】
[7.2]設定対象のキャラクタ
本実施形態のサーバ装置10は、プレーヤが所有する全てのキャラクタに対して共通の能力と、当該能力に対応する共通の能力獲得条件とを設定してもよいし、キャラクタ毎に個別に、能力と当該能力に対応する能力獲得条件とを設定するようにしてもよい。つまり、サーバ装置10は、各プレーヤのキャラクタ毎に、キャラクタIDに対応付けて、能力と当該能力に対応する能力獲得条件を設定してもよい。かかる場合、例えば、サーバ装置10は、キャラクタのレベルが初期値(例えば、「1」)の状態の時に、キャラクタに対応付けて、能力に対応する能力獲得条件を設定する。
【0156】
[7.3]抽選による能力獲得条件の設定手法
また、サーバ装置10は、複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件を抽選により選択し、選択された能力獲得条件を設定するようにしてもよい。このようにすれば、能力獲得条件の設定の面白みをプレーヤに与えることができる。なお、選択できる能力獲得条件は1つでもよいし複数でもよい。
【0157】
[8]能力獲得条件の具体例
サーバ装置10は、能力獲得条件記憶部148に、プレーヤ毎に、各能力(能力ID)に対応付けて能力獲得条件を記憶する。
【0158】
本実施形態において能力獲得条件は、「ゲーム進行状況に関する条件」とすることができる。「ゲーム進行状況に関する条件」とは、例えば、キャラクタのレベルが限界値に到達するまでのゲームプレイ状況に関する条件、イベントに関する条件、プレーヤの課金状況に関する条件等である。
【0159】
[8.1]ゲームプレイ状況に関する条件
図6に示すように、能力獲得条件a、b、d、fは、キャラクタのレベルが限界値に到
達するまでのゲームプレイ状況に関する条件である。
【0160】
具体的に説明すると、能力獲得条件aは「カンストまでの期間が8か月以内」という条件である。つまり、能力獲得条件aは、キャラクタのレベルが初期値(例えば、1)から限界値(例えば、99)に到達するまでの期間が、8カ月以内であることを条件とするものである。また、能力獲得条件dは「カンストまでの期間が10か月以内」という条件である。
【0161】
また、能力獲得条件bは、「対戦数が100回以上」という条件である。なお、対戦数とは、キャラクタを用いたゲーム回数(例えば、キャラクタPAを用いてゲームプレイしたミッション数)でもよいし、キャラクタを用いてゲームプレイしたミッションのクリア回数でもよい。また、能力獲得条件fは「対戦数が200回以上」という条件である。
【0162】
なお、能力獲得条件(ゲームプレイ状況に関する条件)は、プレーヤのゲームプレイ時間、ゲームプレイ回数、ログイン回数、ゲーム頻度に関する条件であってもよい。
【0163】
例えば、図示していないが、「プレーヤのゲームプレイ時間が100時間以上であること」という能力獲得条件、があってもよい。
【0164】
また、「プレーヤのゲームプレイ時間が所定時間以上(例えば、300時間以上)であること」という能力獲得条件があってもよい。また、「プレーヤのゲーム頻度(例えば、1カ月あたりのゲーム回数が10回以上)であること」という能力獲得条件があってもよい。また、「毎日ログインすること」という能力獲得条件があってもよい。また、「敵キャラクタを30匹倒せ」という能力獲得条件があってもよい。
【0165】
[8.2]イベントに関する条件
本実施形態において能力獲得条件は、「イベントに関する条件」としてもよい。例えば、
図6に示す能力獲得条件eは、「イベントに関する条件」の一例である。具体的に説明すると、能力獲得条件eは、「イベントXに参加していること」という条件である。
【0166】
なお、イベントとは、ゲーム内の所定期間に開催される特定のイベント(ストーリーイベント、バトルイベント、抽選イベント等)である。例えば、抽選イベントの場合、当該抽選結果が所定の結果であることをイベントに関する条件としてもよい。
【0167】
[8.3]課金状況に関する条件
本実施形態において能力獲得条件は、「プレーヤの課金状況に関する条件」としてもよい。例えば、
図6に示す能力獲得条件cは、「プレーヤの課金状況に関する条件」の一例である。具体的に説明すると、能力獲得条件cは、「優遇オプションに加入していること」という条件である。なお、サーバ装置10は、キャラクタのレベルが限界値に到達したタイミングで、優遇オプションに加入しているか否かを判断する。
【0168】
なお、プレーヤの課金状況に関する条件は、プレーヤAが所定額以上(例えば、100円以上)の課金を行うという条件であってもよい。
【0169】
また、優遇オプションとはサブスクリプションのことであり、有効期間内にゲームに対する優遇を与えるためのオプションを示す。そして、サーバ装置10は、有効期間内にゲームに対する優遇を与えるための優遇オプションがプレーヤAに対応付けて設定されている場合に、優遇オプションに加入していると判断する。つまり、優遇オプションの決済(支払い、課金)が行われ、当該優遇オプションが有効期間中である場合に、優遇オプションに加入している(優遇オプションがプレーヤに対応付けて設定されている)と判断する
。
【0170】
[9]通知処理
サーバ装置10は、プレーヤが所有するキャラクタのレベルが限界値に到達する前に、能力及び能力に対応する能力獲得条件を当該プレーヤに通知する。通知するタイミングは、能力獲得条件を設定したタイミング(例えば、プレーヤのゲーム開始時点、キャラクタのレベルが初期値の状態の時、等)とするが、能力獲得条件を設定したタイミング以降であってキャラクタのレベルが限界値に到達する前の任意のタイミングでもよい。
【0171】
図7は、プレーヤAの端末装置20に表示される通知画面Sc1の一例を示す。例えば、
図7に示すように、プレーヤAに設定された能力A、及び能力Aに対応付けて設定された能力獲得条件aを通知する。具体的には、能力Aが、攻撃力を10倍にすることを示す情報M71と、能力獲得条件aが、8カ月以内にカンストすることを示す情報M72とを、プレーヤAに通知する。これにより、プレーヤAは、キャラクタがカンストした際に取得可能な能力Aがあること及び能力Aを獲得するための能力獲得条件aを知ることができ、どのようにすれば能力Aを獲得できるのかを認識できる。
【0172】
[10]能力獲得処理
そして、プレーヤは目標となる能力を獲得するために能力に対応する能力獲得条件を満たすように、ゲームを進行させることになる。サーバ装置10は、キャラクタのレベルが限界値に到達した場合に、能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、能力獲得条件を満たしていると判定された場合に、キャラクタに、当該能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う。
【0173】
例えば、
図6に示すように、サーバ装置10は、プレーヤAに能力Aに対応付けて能力獲得条件aが設定されている場合であって、プレーヤAが所有するキャラクタPAのレベルが限界値に到達した場合に、能力獲得条件aを満たしたか否かを判定する。つまり、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月以内であるか否かを判定する。そして、能力獲得条件aを満たした場合、つまり、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月以内である場合、キャラクタPAに能力Aを獲得させる処理を行う。
【0174】
一方、能力獲得条件aを満たしていない場合、つまり、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月を超えている場合、キャラクタPAに能力Aを獲得させないように制御する。
【0175】
また、サーバ装置10は、能力に対応付けて複数の能力獲得条件を設定している場合は、キャラクタのレベルが限界値に到達した場合に、各能力獲得条件を満たしているか否かを判定し、全ての能力獲得条件を満たしている場合に、当該能力を付与する。
【0176】
例えば、
図6に示すように、サーバ装置10は、プレーヤAに、能力Bに対応付けて能力獲得条件a、b及びcが設定されている場合であって、キャラクタPAのレベルが限界値に到達した場合に、能力獲得条件a、b及びcを全て満たしたか否かを判定する。つまり、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月以内であり、キャラクタPAの対戦数が100回以上であり、かつ、プレーヤAが優遇オプションに加入しているか否かを判定する。そして、能力獲得条件a、b及びcを全て満たした場合、つまり、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月以内であり、キャラクタPAの対戦数が100回以上であり、かつ、プレーヤAが優遇オプションに加入している場合、キャラクタPAに能力Bを獲得させる処理を行う。
【0177】
一方、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月以内であっても、キャラクタPAの対戦数が100回未満である場合、能力獲得条件bを満たしていないので、キャラクタPAに能力Bを獲得させないように処理を行う。
【0178】
また、キャラクタPAのレベルが初期値から限界値に到達するまでの期間が8ケ月以内であり、キャラクタPAの対戦数が100回以上であっても、プレーヤAが優遇オプションに加入していない場合には、能力獲得条件cを満たしていないので、キャラクタPAに能力Bを獲得させないように処理を行う。
【0179】
[11]能力獲得条件の変更
サーバ装置10は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤに対して能力を獲得させるためのモチベーションを維持させることができる。
【0180】
図8は、プレーヤAの端末装置20に表示される変更画面Sc2の一例を示す。まず、変更画面Sc2には、攻撃力を10倍にする能力Aの情報M81、能力Aに対応する能力獲得条件a(8カ月以内にカンストするという条件)を示す情報M82が表示される。
【0181】
そして、例えば、サーバ装置10は、プレーヤAが所有するキャラクタPAのレベルが1から50になるまでの期間が8カ月を経過し、「カンストまでの期間が8カ月以内」という条件である能力獲得条件aを満たすことができない状況となったとする。
【0182】
すると、サーバ装置10は、
図8に示すように、プレーヤAの変更画面Sc2において、プレーヤAの操作情報に基づいて、能力獲得条件aを能力獲得条件dに変更することを勧める情報を提示する。つまり、「カンストまでの期間が8カ月以内」という能力獲得条件aの情報M82と、「カンストまでの期間が10カ月以内」という能力獲得条件dの情報M83とを提示し、変更画面Sc2において、矢印によって能力獲得条件aから能力獲得条件dに変更することを示す情報を提示する。
【0183】
サーバ装置10は、プレーヤAが達成可能な能力獲得条件を、変更後の能力獲得条件として決定する。なお、プレーヤAが能力獲得条件d以外の能力獲得条件を選択したい場合もある。かかる場合、リンクL84によって、プレーヤAが変更後の能力獲得条件を選択することができる画面に移行する。そして、能力獲得条件a以外であって、達成可能な複数の能力獲得条件の中から、プレーヤAの指示に基づき能力獲得条件の選択を受け付け、能力獲得条件aから、選択された能力獲得条件に変更できるように制御する。
【0184】
サーバ装置10は、プレーヤAから確定指示(例えば、確定のリンクL85による指示)を受け付けた場合、能力獲得条件aを能力獲得条件dに変更する。このようにすれば、プレーヤAに、能力獲得条件dを達成できる余地を与えることができる。
【0185】
なお、サーバ装置10は、能力獲得条件aから能力獲得条件dに変更した場合において、能力獲得条件dに対応する能力は能力Aのまま維持してもよい。つまり、サーバ装置10は、上記の能力獲得条件変更後、プレーヤAに対して、能力Aに対応付けて能力獲得条件dが設定されている場合において、キャラクタPAのレベルが限界値に到達し、能力獲得条件dを満たす場合に、キャラクタPAに能力Aを獲得させる処理を行う。
【0186】
また、サーバ装置10は、能力獲得条件aから能力獲得条件dに変更した場合において、能力獲得条件dに対応する能力は、能力Aとは異なる能力(例えば、攻撃力を5倍にする能力Y)としてもよい。つまり、サーバ装置10は、上記の能力獲得条件変更後、プレーヤAに対して、能力Yに対応付けて能力獲得条件dが設定されている場合において、キ
ャラクタPAのレベルが限界値に到達し、能力獲得条件dを満たす場合に、キャラクタPAに能力Yを獲得させる処理を行う。
【0187】
本実施形態のサーバ装置10は、所与の消費パラメータ(例えば、アイテム、ゲーム内通貨等)の消費と引き換えに、プレーヤの操作情報に基づいて、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。なお、消費パラメータの消費とは、課金処理も含む。例えば、プレーヤAが所定額以上(例えば、100円以上)の課金を行った場合に、プレーヤの操作情報に基づいて、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0188】
また、サーバ装置10は、有効期間内にゲームに対する優遇を与えるための優遇オプションがプレーヤに対応付けて設定されている場合に、プレーヤの操作情報に基づいて、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0189】
また、サーバ装置10は、能力獲得条件を変更する回数を所定数(例えば、1回)に制限してもよい。
【0190】
なお、サーバ装置10は、コンピュータ制御(CPU制御)によって、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。つまり、サーバ装置10は、プレーヤの操作によらずに、コンピュータ制御によって、自動的に能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0191】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤAが所有するキャラクタPAのレベルが1から50になるまでの期間が8カ月を経過し、「カンストまでの期間が8カ月以内」という条件である能力獲得条件aを満たすことができない状況であると判断する。
【0192】
すると、サーバ装置10は、自動的に、「カンストまでの期間が8カ月以内」という能力獲得条件aを、プレーヤAが達成可能な能力獲得条件(例えば、「カンストまでの期間が10カ月以内」という能力獲得条件d)に変更する。なお、サーバ装置10は、能力獲得条件が変更されたことを示す情報を、プレーヤAに通知するようにしてもよい。
【0193】
また、本実施形態のサーバ装置10は、所与の消費パラメータ(例えば、アイテム、ゲーム内通貨等)の消費と引き換えに、コンピュータ制御によって、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。例えば、事前に、プレーヤAが所定額以上(例えば、100円以上)の課金を行った場合に、コンピュータ制御によって自動的に、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0194】
また、サーバ装置10は、有効期間内にゲームに対する優遇を与えるための優遇オプションがプレーヤに対応付けて設定されている場合に、コンピュータ制御によって自動的に、能力獲得条件を変更するようにしてもよい。
【0195】
また、サーバ装置10は、能力獲得条件の変更後の能力値は、変更前の能力値よりも低いものとしてもよい。例えば、変更前の能力Aは、攻撃力を10倍とするものであり、変更後の能力Yは、攻撃力を5倍とする、といったように、能力値(攻撃力の倍率)を減少させるものであってもよい。
【0196】
[12]予測判定に伴う変更を促す通知
更に、サーバ装置10は、ゲーム進行状況に基づいて、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力獲得条件を達成するか否かを予測判定するようにしてもよい。そして、サーバ装置10は、能力獲得条件を達成しないと予測判定した場合に、プレーヤに能力獲得条件の変更を促す情報を通知するようにしてもよい。
【0197】
例えば、サーバ装置10は、キャラクタPAのレベルが限界値に到達する前に、ゲーム進行状況に基づいて、予測判定する。つまり、ゲームのレベルがゲーム進行の中間値(例えば、50)に達するまでのペースで今後プレイした場合に、能力獲得条件が示す期限までにカンストできない状況であるか否かを、予測判定する。
【0198】
具体的に説明すると、例えば、能力Aに対応付けられた能力獲得条件が、「カンストまでの期間が8か月以内」という能力獲得条件aであるとする。すると、キャラクタPAのレベルが所定値(例えば、50)になったタイミングで、能力獲得条件aを達成できるか否かを予測判定する。なお、所定値は、限界値よりも低い値とする。
【0199】
例えば、キャラクタPAのレベルが1から50に達するまでの期間Taに対する2倍の期間を、カンストするまでの期間Tb(キャラクタPAのレベルを1から99に到達するまでの期間)と予測する。そして、期間Tbに基づき、能力獲得条件aを達成できるか否かを判定する。
【0200】
具体的には、キャラクタPAのレベルが1から50に達するまでの期間が5カ月であるとすると、カンストするまでの期間Tbを10カ月と予測し、当該期間Tbでは能力獲得条件a(カンストまでの期間が8カ月以内)を達成できないと予測判定する。
【0201】
そして、サーバ装置10は、能力獲得条件aを達成できないと予測判定した場合に、プレーヤAに能力獲得条件の変更を促す情報を通知する。
【0202】
図9は、変更提案画面Sc3の一例を示す図である。例えば、サーバ装置10は、
図9に示すように、プレーヤAの端末装置20の表示部に、現在のプレーヤAに設定された能力Aの情報M91、及び能力Aに対応付けて設定された能力獲得条件aの情報M92を表示し、更に、能力獲得条件を、能力獲得条件aから別の能力獲得条件に変更することを勧める情報M93を表示する。なお、変更提案画面Sc3において、変更画面へのリンクL94を表示するようにしてもよい。
【0203】
その後、プレーヤAがリンクL94をクリックすると、
図8に示すような変更画面Sc2に移行する。そして、プレーヤAの操作情報に基づいて、能力獲得条件aを別の能力獲得条件に変更する。
【0204】
このようにすれば、プレーヤAは能力獲得条件aを達成できる可能性が低いことを知ることができ、他の能力変更条件に変更する機会を得ることができる。また、改めて、能力獲得のための達成目標を掲げることができ、プレーヤAに継続的なゲームプレイを促すことができる。
【0205】
[13]フローチャート
次に、サーバ装置10の処理の流れについて、
図10を用いて説明する。説明の便宜上、プレーヤAが所有するキャラクタPAの例について説明する。
【0206】
まず、プレーヤAがゲームを開始したか否かを判断する(ステップS1)。プレーヤAがゲームを開始した場合(ステップS1のY)、能力と当該能力に対応付けて設定された能力獲得条件を記憶部に記憶する(ステップS2)。
【0207】
そして、能力及び当該能力に対応する能力獲得条件を、プレーヤAに通知する(ステップS3)。
【0208】
そして、プレーヤAが所有するキャラクタPAのレベルが限界値に到達したか否かを判
断する(ステップS4)。
【0209】
プレーヤAが所有するキャラクタPAのレベルが限界値に到達した場合に(ステップS4のY)、能力獲得条件を満たしているか否かを判定する(ステップS5)。
【0210】
能力獲得条件を満たしている場合(ステップS5のY)、キャラクタPAに、能力獲得条件に対応する能力を獲得させる処理を行う(ステップS6)。以上で処理を終了する。
【0211】
[14]応用例
[14.1]プレーヤの入力情報に基づき能力獲得条件を設定する手法
サーバ装置10は、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、プレーヤの入力情報に基づいて、能力獲得条件を設定してもよい。このようにすれば、プレーヤは、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前に、能力獲得条件を自らの意思で設定できる。
【0212】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤの入力情報に基づいて複数の能力獲得条件の中から能力獲得条件の選択を受け付け、選択された能力獲得条件を設定するようにしてもよい。このようにすれば、能力獲得条件の設定の面白みをプレーヤに与えることができる。なお、選択できる能力獲得条件は1つでもよいし複数でもよい。
【0213】
なお、プレーヤの入力情報に基づき、能力獲得条件を設定するタイミングは、上述したように、キャラクタの進行パラメータが限界値に到達する前の任意のタイミングであり、例えば、プレーヤAのゲーム開始時点(キャラクタのレベルが初期値の状態の時)等である。
【0214】
図11は、プレーヤAの端末装置20において表示される設定画面Sc4の一例である。本実施形態のサーバ装置10は、プレーヤAの入力情報に基づき能力獲得条件の選択を受け付ける。
【0215】
例えば、
図11に示すように、選択一覧L92に表示する複数の能力獲得条件の中から、プレーヤAから能力獲得条件d(カンストまでの期間が10か月以内という条件)及び能力獲得条件f(対戦数が200回以上という条件)の選択を受け付ける。なお、
図11に示すように、選択一覧L92は、各能力獲得条件の内容も表示される。
【0216】
そして、サーバ装置10は、プレーヤAによって選択された1又は複数の能力獲得条件に基づいて、当該1又は複数の能力獲得条件に対応する能力の情報を表示する。例えば、サーバ装置10は、プレーヤAの端末装置20に、選択された能力獲得条件d及び能力獲得条件fに対応する能力Dの情報M91を表示する。
【0217】
そして、プレーヤAから確定指示を受け付けた場合(例えば、プレーヤAが確定指示のリンクL95をクリックした場合)に、プレーヤAのプレーヤIDに関連付けて、能力Dに対応する能力獲得条件d及び能力獲得条件fを、能力獲得条件記憶部148に記憶する。
【0218】
なお、図示していないが、プレーヤが選択された当該1又は複数の能力獲得条件に対応する能力がない場合は、例えば、「選択された能力獲得条件に対応する能力がありません」等、対応する能力がない情報を表示する。
【0219】
また、プレーヤの入力情報に基づき、能力獲得条件を設定する場合においても、上述したように、能力獲得条件の変更処理、変更通知の処理を行うようにしてもよい。
【0220】
以上のように、本実施形態では、プレーヤに複数の能力獲得条件の中から、設定対象の能力獲得条件を選択させることができ、キャラクタを育成するにあたって融通が利くような能力獲得条件の設定を行うことができる。また、本実施形態によれば、プレーヤが所望する能力を予め設定することができる。
【0221】
[15]能力及び能力値の補足説明
サーバ装置10は、キャラクタPAのレベルが限界値に到達するまでのゲーム進行状況に基づいて、キャラクタPAが獲得する能力値(能力のパラメータの一例)を決定するようにしてもよい。例えば、能力Aは、攻撃力を10倍(能力値=10)にする能力であるが、キャラクタPAがゲームを開始してからカンストするまでのゲームプレイ時間に応じて、当該能力値(攻撃力の倍率)を増加させるようにしてもよい。
【0222】
なお、本実施形態において、キャラクタが限界値に到達し、能力獲得条件を満たす場合に当該キャラクタに獲得させる能力は、当該キャラクタが限界値に到達する前において入手できない能力としてもよい。このようにすれば、当該能力を希少価値の高い能力することができる。
【0223】
[16]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0224】
本実施形態では、ゲームとして、RPGゲームに限らない。例えば、アクションゲーム、対戦格闘ゲーム、スポーツゲームなどの対戦ゲーム、音楽ゲーム、育成ゲーム、その他のシミュレーションゲームに用いることができる。
【0225】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0226】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0227】
10 サーバ装置
20、20A、20B、20C 端末装置、
100 処理部、
101 通信制御部、
102 Web処理部、
103 ゲーム制御部、
104 タイマ管理部、
107 表示制御部、
111 進行管理部、
112 能力管理部、
115 通知部、
116 条件設定部116、
117 条件変更部117、
140 記憶部、
142 主記憶部、
144 ゲームデータ記憶部、
146 プレーヤ情報記憶部、
148 能力獲得条件記憶部、
180 情報記憶媒体、
196 通信部、
120 入力部、
130 表示部、
200 処理部、
210 通信制御部、
211 Webブラウザ、
212 ゲーム処理部、
213 表示制御部、
220 描画部、
230 音処理部、
260 入力部、
262 検出部、
270 記憶部、
271 主記憶部、
272 描画バッファ、
280 情報記憶媒体、
290 表示部、
292 音出力部、
296 通信部