(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022075648
(43)【公開日】2022-05-18
(54)【発明の名称】試験測定装置、インスタンス設定方法及び試験測定装置の動作方法
(51)【国際特許分類】
G06F 9/50 20060101AFI20220511BHJP
G06F 9/455 20060101ALI20220511BHJP
【FI】
G06F9/50 120B
G06F9/455 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181356
(22)【出願日】2021-11-05
(31)【優先権主張番号】63/110,275
(32)【優先日】2020-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/514,987
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョシア・エイ・バートレット
(57)【要約】
【課題】ユーザが複数いる場合でも、各ユーザが、試験測定装置を1人で利用しているのに近い形で利用できるようにする。
【解決手段】試験測定装置12は、1つ以上のプロセッサ14の制御によって、試験測定装置12のユーザ・インスタンスにアクセスし、試験測定装置12のユーザ・インスタンスから1つ以上の要求を受ける。これら1つ以上の要求と、試験測定装置12の構成要素に対するその他の要求との間の競合があるか判断し、必要に応じて競合を解消し、これら要求を満たすように試験測定装置が1つ以上の動作を実行する。インスタンス・ユーザ・インタフェースに、試験測定装置12の1つ以上の動作から生じた情報を表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサを具える試験測定装置であって、上記プロセッサがコードを実行すると、
上記試験測定装置のユーザ・インスタンスにアクセスする処理と、
上記試験測定装置の上記ユーザ・インスタンスから1つ以上の要求を受ける処理と、
上記1つ以上の要求及び上記試験測定装置の構成要素に関するその他の要求の間に競合がないか判断する処理と、
必要に応じて競合を解消する処理と、
上記要求を満たすために1つ以上の動作を実行する処理と、
インスタンス・ユーザ・インタフェースに上記1つ以上の動作で得られた情報を表示する処理と
を上記プロセッサが実行する試験測定装置。
【請求項2】
上記コードが、ユーザに試験測定装置ユーザ・インタフェースを提示する処理と、上記試験測定装置ユーザ・インタフェースからの信号に応答してリソースを割り当てることによって上記試験測定装置の上記ユーザ・インスタンスを定義する処理とを上記プロセッサに実行させるコードを更に具える請求項1の試験測定装置。
【請求項3】
上記コードが、上記インスタンスに優先順位を割り当てる処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具える請求項1又は2の試験測定装置。
【請求項4】
上記コードが、上記インスタンスの全てに割り当てられた優先順位に基づいて、上記ユーザ・インスタンスと同時にアクティブになっている任意のインスタンスからのリソースの要求に優先順位を付ける処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具える請求項3の試験測定装置。
【請求項5】
上記要求を管理する処理を上記プロセッサに実行させる上記コードは、上記ユーザ・インスタンスからの要求が別のインスタンスからの別の要求と競合していることを特定する処理と、上記要求夫々の優先順位を判断する処理と、上記要求の全てが処理されるまで上記要求に順番に応答する処理とを上記プロセッサに実行させる請求項1から4のいずれかの試験測定装置。
【請求項6】
上記コードが、優先順位を割り当てる処理、上記試験測定装置の動作モードを切り替える処理及び上記試験測定装置を再起動する処理の中の少なくとも1つの処理を含む管理者モードに入る処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具える請求項1から5のいずれかの試験測定装置。
【請求項7】
試験測定装置において1つ以上のインスタンスを設定する方法であって、
マスタ・ユーザ・インタフェースをユーザ・デバイス上にレンダリングする処理と、
上記マスタ・ユーザ・インタフェースを通してユーザ・インスタンス夫々の環境設定情報を与える信号を受ける処理と、
上記ユーザ・インスタンスの夫々を特定のユーザ又はユーザ・グループに関連付ける処理と、
上記ユーザ・インスタンス夫々の上記環境設定情報を1つ以上のプロセッサで実行されると上記試験測定装置のリソースを上記ユーザ・インスタンスの夫々に割り当てる命令に変換する処理と、
上記ユーザ・インスタンス夫々に関する上記命令をメモリに格納する処理と
を具えるインスタンス設定方法。
【請求項8】
上記環境設定情報を上記ユーザ・インスタンス夫々に関する上記命令に変換する処理が、上記ユーザ・インスタンス夫々に関する仮想マシンを作成する処理か、又は、上記ユーザ・インスタンス夫々に関するコンテナを作成する処理のいずれかを有する請求項7のインスタンス設定方法。
【請求項9】
試験測定装置を動作させる方法であって、
上記試験測定装置から遠隔にあるユーザ・デバイスにインスタンス・ユーザ・インタフェースをレンダリングする処理と、
上記インスタンス・ユーザ・インタフェースを介して1つ以上の要求を受ける処理と、
上記1つ以上の要求及び上記試験測定装置の構成要素に関するその他の要求の間に競合がないか判断する処理と、
必要に応じて競合を解消する処理と、
上記要求を満たすために1つ以上の動作を実行する処理と、
上記インスタンス・ユーザ・インタフェースに上記1つ以上の動作で得られた情報を表示する処理と
を具える試験測定装置の動作方法。
【請求項10】
競合を解消する処理が、優先順位又は受信時間のいずれかに基づいて、上記1つ以上の要求及び上記構成要素に関するその他の要求を処理待ち行列に入れる処理を含む請求項9の試験測定装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験測定装置に関し、特に試験測定装置を動作させるためのソフトウェアを含めたシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オシロスコープなどの試験測定装置は、被試験デバイス(DUT)からの信号を測定するためによく使用される。場合によっては、高い温度や下がった温度でのDUTの性能を試験するために温度室(temperature chamber)の内部など、物理的に限られた空間において、DUTを試験又は測定する必要に迫られることがある。多くの場合、複数の分野にわたる複数のユーザが、これら試験装置やDUTを使用することが必要となるであろう。例えば、あるエンジニアがDUTの回路の特定の部分の設計と検証試験を担当し、別のエンジニアがそのDUTの別の部分の設計と検証を担当する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、例えば、あるDUTについて小規模にプロトタイプを作成する場合などでは、DUTの数が制限される場合がある。更に、試験測定装置は、通常、高価な資本設備であるため、試験測定装置の数が制限される場合がある。温度試験の例では、利用可能な試験測定装置が複数あったとしても、温度室内で利用可能な電力に限りがあるかもしれなし、DUTの実用的な距離内に試験測定装置を据え付けるにはスペースに限りがあるかもしれない。
【0005】
このため、エンジニアリング・チームは、多くの場合、試験測定装置やDUTをタイムシェアして必要な設計検証タスクを順次実行する必要があり、このために、検証の完了に要する時間が長くなる。エンジニアリング・チームが試験測定装置をタイムシェアする必要がある場合、多くの場合、試験測定装置の再設定が必要になる。例えば、試験測定装置の入力をDUTの異なる特定の試験ポイントへと接続を変更する、異なる形式の測定を行うために試験測定装置等の設定を変更する、データの記憶場所を変更する、などが必要となることがある。試験測定装置やDUTが温度室のような場所にある場合、DUTや試験測定装置を再設定しようとしても、物理的にアクセスするのが困難な場合がある。タイムシェアリングするという状況では、複数のDUTが利用可能であったとしても、試験測定装置を一度に使用できるのは、1人のユーザだけであったりする。
【0006】
開示技術の実施形態は、ユーザが複数いる場合でも、各ユーザが、試験測定装置等を完全にコントロールできるかのように、試験測定装置等を利用できるようにする試験測定装置等を提供することによって、これらの問題及び他の問題に対処するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態は、複数のユーザが使用することを可能にする1つ以上の試験測定装置を提供する。1つ以上の試験測定装置は、1台の試験測定装置から構成されても良いし、試験測定装置を複数台まとめて、まるで1台であるかのように動作するようにしたものであっても良く、これを、複数の試験測定装置のスタック(積み重ねたもの)又は複合(conglomerate:コングロマリット)試験測定装置と呼ぶことにする。これらの複合スタック自体は、昔からあり、依然として1人のユーザにのみサービスを提供するものである。これに対し、開示される技術の実施形態は、2人以上のユーザが独立したやり方で試験測定装置スタックを使用できるように、1台又は複合試験測定装置のリソースを任意に細分化できるようにする。言い換えれば、開示技術の実施形態は、複数のユーザが、これら複数の試験測定装置のスタックから、必要に応じてリソースを「引き出す」ことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、試験測定装置の実施形態の例を示す。
【
図2】
図2は、試験測定装置上のインスタンス間のリソースの競合を解消する方法の実施形態のフローチャートを示す。
【
図3】
図3は、複数のインスタンスを使って試験測定装置を設定する方法の実施形態のフローチャートを示す。
【
図4】
図4は、複数のインスタンスを使った試験測定装置の動作方法の実施形態のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願で使用される「試験測定装置」という用語は、単一の試験測定装置、複合(コングロマリット)試験測定装置、又はマルチ(複数)試験測定装置スタックを指し、このとき、「複合試験測定装置」及び「マルチ試験測定装置スタック」という用語は、全体として単一の試験測定装置のように動作する複数の試験測定装置から構成される任意のグループを指す。
【0010】
「インスタンス」という用語は、試験測定装置の設定を指し、これには、1つ以上のDUTが含まれていても良い。インスタンスは、例えば、試験測定装置のオペレーティング・システム上で実行される試験測定装置の仮想マシン又はコンテナの形を取ることがある。各インスタンスには、独自のリソースのセットがあり、これによって、試験測定装置が特定の方法で動作する。例えば、あるエンジニアが被試験デバイス(DUT)の回路の特定の部分の設計と検証試験を担当し、別のエンジニアがDUTの別の部分の設計と検証を担当しても良い。例えば、各エンジニアは、夫々独自のインスタンスを保有し、このインスタンスが、信号を生成して、その信号をDUTに印可し、DUTの異なる部分から結果として得られる出力信号を監視する。別の例では、2つ以上のDUTがあっても良い。例えば、あるエンジニアは、ある1つのDUTを試験したい一方で、別のエンジニアは、複数のDUT間で機能を比較したいかもしれない。この最初のエンジニアのインスタンスは、最初のDUTのみをリソースとして含み、2番目のエンジニアのインスタンスには、2つのDUTがあり、これら両方のDUTは、複合試験測定装置の中の1台の試験測定装置又は複数の異なる試験測定装置に取り付けられる。試験測定装置は、1つ以上のDUTに対して、直接接続されても良いし、プローブを使用して物理(PHY)インタフェース又はソフトウェア抽象化層を介してデジタル的に接続されても良いし、又は、RFスイッチ・マトリクスのようなマルチプレクサ又はスイッチング装置を使って接続しても良い。
【0011】
実施形態としては、単一の試験測定装置又は複合(コングロマリット)試験測定装置があり、これは、接続した各ユーザが独立して波形を制御、測定及び操作することを可能にするやり方で、複数のユーザにサービスを提供できる。
【0012】
図1は、このようなシステム10の実施形態を示す。システム10において、試験測定装置12は、オシロスコープのような単独の装置から構成されていても良いし、又は、全体で1台であるかのように機能する、いくつかの異なる装置から構成される複合型又は「マルチ・スタック」装置から構成されていても良い。同様に、プロセッサ14は、1台の装置に存在するか又はグループ内の全ての装置に跨がる1つのプロセッサ又は複数のプロセッサから構成されていても良い。メモリ16も、同様のアーキテクチャとしても良い。この装置には、通常、「ローカル」ユーザ(装置に近いユーザの意味)がアクセスできるディスプレイ18もある。詳しくは後述するが、この装置は、19に示されるような、いくつかのユーザ・インタフェースのいずれかを表示しても良い。
【0013】
試験測定装置12には、少なくとも1つのポート20があり、これにより、装置12とユーザは、通信リンク22を介して、ネットワーク24を横断して通信することが可能になる。通信リンクは、ネットワークリンクに接続されたイーサネット(登録商標)ケーブルのような有線リンクから構成されても良いし、IEEE規格802.11xに準拠したWi-Fiのような無線から構成されても良い。少なくとももう1つ別の通信リンク36は、1つ以上の被試験デバイス(DUT)34等に接続されても良い。
【0014】
一実施形態では、システム10は、クライアント・サーバ・アーキテクチャを有し、試験測定装置12は、ユーザ・インタフェースとの間でデータを転送するが、このユーザ・インタフェースは、例としてデバイス30として示すコンピューティング・デバイス、携帯電話、タブレットなどのような別のデバイス(ユーザ・デバイス)上にあっても良い。これによれば、試験測定装置12の1つ以上のプロセッサの処理の負荷を軽減するであろう。デバイス30は、デバイス30と試験測定装置12との間の有線若しくは無線による「直接(ネットワークを介さないことを意味する)」接続38を有しても良いし、又は、有線、無線若しくはこれらの両方によるネットワーク接続32を有していても良い。
【0015】
システム10の一実施形態では、接続回線26によってネットワークに接続されたサーバ28があり、これは、システム10のプロトコル全体の動作を支援するか、又は、システム10のプロトコル全体を動作させる。サーバ28は、試験測定装置12から遠隔にあるクラウド・ベースの記憶装置40のような記憶/メモリ装置にアクセスできても良く、これは、各インスタンスに関する実行命令、ユーザ認証情報、複数の異なるインスタンスへのユーザの関連付け情報、又は、これらの項目のいずれか又は全てを記憶する。これに代えて、試験測定装置12が、これら項目のいずれか又は全てを記憶して、もっとローカルに(即ち、ネットワークをあまり介さずに)動作しても良いし、又は、試験測定装置12が、直接的なリンク44又はネットワーク・リンク42のいずれかを介して、記憶装置40にアクセスしても良い。
【0016】
システム全体の様々な実施形態について説明してきたが、次に、システム内のリソースに対する要求が競合する(かち合う)の避けながら、複数のユーザによる試験測定装置12の共有を可能にする手法を説明する。上述のように、各ユーザは、そのユーザが試験測定装置全体を制御しているかのように、試験測定装置を動作させるインスタンスを設定できる。ここで、「ユーザ」は、1人のユーザの場合に加えて、複数のユーザから構成されるグループをも意味して良く、グループ内のユーザ全員が、特定のインスタンスに利害関係があることに留意されたい。また、「ユーザ」は、自動試験システム又は機械学習装置インタフェースである場合もある。
【0017】
上述のように、試験測定装置12の1つ以上のプロセッサは、複数のユーザ・インタフェースの中の1つを、試験測定装置12のディスプレイ又はユーザ・デバイス30のディスプレイにレンダリングできる。ユーザ・インタフェースによって、接続されている各ユーザのリソースのマスタ環境設定(例えば、各ユーザに対して、どのチャンネルが利用可能か、どのくらいのレコード長が利用可能か、など)を行える。このユーザ・インタフェースを、本願では「マスタ・ユーザ・インタフェース」と呼ぶ。このインタフェースによって、ユーザは「自分の」インスタンスを設定することができ、これは、使用可能なリソースのリストなどをユーザに提供すると共に、この自分のインスタンス上で動作するときに試験測定装置がどのように動作するのかの情報を提供できる。
図2は、インスタンスを設定する方法の実施形態の例のフローチャートを示す。
【0018】
工程50では、試験測定装置12が、ディスプレイ上にマスタ・ユーザ・インタフェースをレンダリングする。上述のように、ディスプレイは、試験測定装置12上のディスプレイであっても良いし、試験測定装置12から遠隔にあるユーザ・デバイス30上のディスプレイであっても良い。ユーザがインタフェースを介して試験測定装置12を設定すると、工程52において、その環境設定信号は、1つ以上の試験測定装置のプロセッサにおいて戻って受信される。次いで、その環境設定は、後で検索するために、工程54において、そのユーザ又はユーザ・グループに関連付けられ、工程56で、試験測定装置のプロセッサ用のプロセッサ命令に変換され、次いで、工程58において、記憶される。
【0019】
インスタンスは、このインスタンスに関する命令が試験測定装置上で動作できる多数の形式、任意の形式を取っても良い。例としては、仮想マシンやコンテナなどがある。仮想マシンの場合では、通常、マシンを構成するソフトウェア・コードには、ホスト・コンピュータ(この場合では、試験測定装置)の物理的コンポーネントから配分される専用の処理能力や時間、メモリ及び記憶域がある。ファイル(イメージ・ファイルとも呼ばれる)は、実行されると、実際の試験測定装置のように動作する。通常、仮想マシンは、システムの他の部分から区分されるため、試験測定装置の主要な(primary)オペレーティング・システムと干渉することはない。
【0020】
インスタンスの実装の別の例としては、コンテナ内に設けるものがある。コンテナは、仮想化の別の形式を提供するものであり、このとき、コンテナは、動作に必要な全ての要素を有している。これらの要素としては、限定するものではないが、実行ファイル、バイナリ・コード、ライブラリ、環境設定ファイルなどがあっても良く、これらは、試験測定装置の物理的なCPU及びメモリ・コンポーネント、並びに、任意のアクセサリ(DUTへのケーブルなど)において動作する。コンテナは、オペレーティング・システムへのアクセスを共有するため、通常、仮想マシンのように隔離はされない。
【0021】
これらの例は、インスタンスをどのように具現化できるかという可能性を示すものである。これら例は、いかなる場合でも、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。共有された物理的な試験測定装置上でインスタンスを動作させるのには、任意の方法を利用して良い。メモリは、試験測定装置で使用されるローカル・メモリから構成されていても良いし、仮想マシンでは最も一般的であるように、遠くに隔離されたものであっても良く、このとき、各インスタンスが独自のメモリ区画(パーティション)を持っているか、又は、複数のインスタンスがメモリを共有していても良い。メモリを共有する手法としては、クラウド・ベースのメモリ/ストレージのような遠隔にあるメモリが含まれても良い。
【0022】
ユーザがインスタンスを設定すると、ユーザは、それを使用して試験測定装置をインタラクティブに動作させることができる。
図3は、ユーザが試験測定装置を動作させるのにインスタンスを利用する実施形態の1つのフローチャートを示す。システムが環境設定をユーザに関連付けている場合、工程60において、ユーザが試験測定装置にログインするか又は試験測定装置とインタラクティブに交信するネットワーク上のサービスにログインすると、システムは、そのユーザに関連付けられているインスタンスを検索する。これには、試験測定装置の1つ以上のプロセッサが、ユーザ名などで構成された情報のデータベースにアクセスすることが含まれても良い。もし2つ以上のインスタンスがユーザに関連付けられている場合、システムは、ユーザが選択するように、オプションのリストをユーザに提示しても良い。工程62において、インスタンスが選択されると、工程64において、1つ以上のプロセッサが、インスタンスを作成するのに必要な命令を取得する。次いで、工程66において、命令が実行され、インスタンスを動作させる。
【0023】
これら命令により、プロセッサは、接続されている各ユーザに割り当てられたリソースに従って設定されている各ユーザのダイナミック・インスタンス・ユーザ・インタフェースをレンダリングする。このインスタンス・ユーザ・インタフェースは、ユーザが自分のインスタンスを制御するための選択肢その他のオプションをユーザに提示する。すると、ユーザから見て、ユーザが試験測定装置とDUTなどを制御する形で、試験測定装置が動作する。
【0024】
1つの試験測定装置に対して複数のインスタンスを同時に実行することに起因する問題の1つは、2つの異なるインスタンスが同じリソースに同時にアクセスしようとした場合に発生する。試験測定装置の1つ以上のプロセッサは、各ユーザの体験を最大限に高めるために、ハードウェアとリソースの設定を調停する競合回避エンジンが必要になる。これを実現する1つの方法は、要求を監視して、競合している要求があるかどうかを判断することである。このプロセスは、各インスタンスに対して動作するが、
図4に示すインスタンスの競合を解消する方法は、複数のインスタンスが、この形式のプロセスを同時に実行可能であると理解されたい。
【0025】
ユーザ・インスタンスは、DUTに接続されたプローブ上の特定のチャンネルへのアクセスのような要求を生成し、工程70では、こうした要求を1つ以上のプロセッサが受ける。工程72では、プロセッサが、競合があるかどうかを判断する。もし競合がない場合には、1つ以上のプロセッサは、工程74において、要求を処理する。もし競合がある場合には、プロセッサは、76において、要求を処理する順序を決定する必要がある。以下で詳しく説明するように、試験測定装置には、管理者モード(administrator mode)があっても良く、これは、各インスタンスに優先順位を割り当てることができる。更に、プロセッサは、インスタンスの優先順位を上げたり下げたりすることがある。例えば、その要求が時間的に制約のある要素を有しているなど、より早くサービスを受ける必要があるような場合では、その要求が優先順次が低いインスタンスから来たものであっても、そのインスタンスの優先順位を上げることがある。
【0026】
優先順位が決定されると、工程78において、1つ以上のプロセッサが優先順位に従って要求を処理する。プロセッサは、これら要求のリストに従って動作するため、要求が確実に期限切れしない又は失効しないようにするための別のセーフガード(予防手段)が存在しても良い。例えば、要求は、いくつかのデータ・ポイントに関するクエリ(問い合わせ)を有することがあるが、要求がこれらデータ・ポイントを以前は必要としていたとしても、要求を処理する時間までに、これらデータ・ポイントを変更しても良い。別の例では、プロセスが期限切れのプロセスになるまでに必要な時間をユーザが付加しておいても良い。理想的には、優先順位付けプロセスにより、このような競合を回避すると良い。工程80において、もし要求の有効期限が切れていたら、ユーザがそのインスタンスをどのように設定していたかによるが、要求が期限切れであっても要求を処理する方法がある場合は、工程82において、要求を単純に処理待ち行列(queue:キュー)に戻すこともできる。これに代えて、システムが、工程84において、要求の有効期限が切れたことをユーザに通知し、ユーザに指示を求めることもできる。これは、同時に実行している複数のインスタンスでリソースを使用する場合に、リソースの競合を解消する1つの手段を提供する。
【0027】
システムには、その他の機能や変更があっても良い。マスタ・ユーザ・インタフェース及びインスタンス・ユーザ・インタフェースを含むユーザ・インタフェースは、グラフィカル・ユーザ・インタフェース、プログラマチック・インタフェース又はアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)であっても良い。ユーザがユーザ・インスタンスを設定する環境設定モード(configuration mode)及びインスタンスが実際に動作する動作モード(operation mode)に加えて、管理者モード(administrator mode)が存在しても良い。管理者モードでは、インスタンスのリソースへのアクセス権限を設定したり、そのモードのユーザがユーザ・インスタンスの優先順位を決定したり、優先順位を上げたり下げたりできる条件を定義したりできる。
【0028】
ユーザは、必要な情報を取得できず、試験測定装置のリソースが試験に十分なものかどうか、知ることができないことがある。別のソフトウェア・パッケージやインスタンスの環境設定内のオプションのような別の命令のセットによれば、試験や使用した場合の予見に基づいて又は以前の使用の統計情報を使用して、リソースの競合の可能性を管理者に通知(アドバイス)できる。
【0029】
この方法では、複数のユーザが、異なる目的のために同じ装置を同時に使用できる。
【0030】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願における「コントローラ」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0031】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0032】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Versatile Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0033】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含んでも良い。
【0034】
加えて、本願の記述は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0035】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。
実施例
【0036】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0037】
実施例1は、1つ以上のプロセッサを具える試験測定装置であって、上記プロセッサがコード(code:プログラム)を実行すると、上記試験測定装置のユーザ・インスタンスにアクセスする処理と、上記試験測定装置の上記ユーザ・インスタンスから1つ以上の要求(リクエスト)を受ける処理と、上記1つ以上の要求及び上記試験測定装置の構成要素に関するその他の要求の間に競合がないか判断する処理と、必要に応じて競合を解消する処理と、上記要求を満たすために1つ以上の動作を実行する処理と、インスタンス・ユーザ・インタフェースに上記1つ以上の動作で得られた情報を表示する処理とを上記プロセッサが実行する。
【0038】
実施例2は、実施例1の試験測定装置であって、上記コードが、上記試験測定装置から遠隔にあるユーザ・デバイス上に上記インスタンス・ユーザ・インタフェースをレンダリングする処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0039】
実施例3は、実施例1又は2の試験測定装置であって、上記コードが、ユーザに試験測定装置ユーザ・インタフェースを提示する処理と、上記試験測定装置ユーザ・インタフェースからの信号に応答してリソースを割り当てることによって上記試験測定装置の上記ユーザ・インスタンスを定義する処理とを上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0040】
実施例4は、実施例3の試験測定装置であって、上記コードが、上記インスタンスに割り当てられた上記リソースに従って、上記インスタンス夫々のインスタンス・ユーザ・インタフェースを生成する処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0041】
実施例5は、実施例1から4のいずれかの試験測定装置であって、上記コードが、上記インスタンスに優先順位を割り当てる処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0042】
実施例6は、実施例5の試験測定装置であって、上記コードが、上記インスタンスの全てに割り当てられた優先順位に基づいて、上記ユーザ・インスタンスと同時にアクティブになっている任意のインスタンスからのリソースの要求に優先順位を付ける処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0043】
実施例7は、実施例1から6のいずれかの試験測定装置であって、上記コードが、上記ユーザ・インスタンス用に上記試験測定装置で生成されたデータを、上記ユーザ・インスタンスで指定された上記試験測定装置から遠隔にあるデバイスに転送する処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0044】
実施例8は、実施例1から7のいずれかの試験測定装置であって、上記コードが、管理者モードに入る処理を上記プロセッサに実行させるコードを更に具えている。
【0045】
実施例9は、実施例8の試験測定装置であって、上記管理者モードに入る処理を上記プロセッサに実行させる上記コードは、優先順位を割り当てる処理、上記試験測定装置の動作モードを切り替える処理及び上記試験測定装置を再起動する処理の中の少なくとも1つを上記プロセッサに実行させる。
【0046】
実施例10は、実施例1から9のいずれかの試験測定装置であって、隔離されているか、共有されているか又はこれらの両方の組み合わせであるローカル・メモリ及び上記試験測定装置から遠隔にあるリモート・メモリの一方又は両方を更に具えている。
【0047】
実施例11は、実施例1から10のいずれかの試験測定装置であって、要求を管理する処理を上記プロセッサに実行させる上記コードは、上記ユーザ・インスタンスからの要求が別のインスタンスからの別の要求と競合していることを特定する処理と、上記要求夫々の優先順位を判断する処理と、上記要求の全てが処理されるまで上記要求に順番に応答する処理とを上記プロセッサに実行させる。
【0048】
実施例12は、実施例11の試験測定装置であって、上記要求に応答する処理を上記プロセッサに実行させる上記コードは、処理待ち行列(Queue:キュー)中の要求が所定時間経過したかを判断する処理と、上記要求を再実行する処理とを上記プロセッサに実行させる。
【0049】
実施例13は、実施例11の試験測定装置であって、上記要求を再実行する処理を上記プロセッサに実行させるコードは、上記要求の再実行を要求する上記ユーザ・インスタンスのユーザに応答して動作するか、又は、上記プロセッサに自動的に上記要求を再実行させる。
【0050】
実施例14は、実施例1から13のいずれかの試験測定装置であって、上記試験測定装置は、単一の試験測定装置又は複合(コングロマリット)試験測定装置のいずれかである。
【0051】
実施例15は、実施例1から14のいずれかの試験測定装置であって、上記試験測定装置ユーザ・インタフェース及び上記インスタンス・ユーザ・インタフェースの1つ以上が、グラフィカル・ユーザ・インタフェース、プログラマチック・インタフェース又はアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)のいずれかである。
【0052】
実施例16は、実施例1から15のいずれかの試験測定装置であって、上記試験測定装置ユーザ・インタフェースは、自動システム又は機械学習システムのいずれかとの間でインタラクティブな操作ができるよう構成される。
【0053】
実施例17は、試験測定装置において1つ以上のインスタンスを設定する方法であって、マスタ・ユーザ・インタフェースをユーザ・デバイス上にレンダリングする処理と、上記マスタ・ユーザ・インタフェースを通してユーザ・インスタンス夫々の環境設定情報を与える信号を受ける処理と、上記ユーザ・インスタンスの夫々を特定のユーザ又はユーザ・グループに関連付ける処理と、上記ユーザ・インスタンス夫々の上記環境設定情報を1つ以上のプロセッサで実行されると上記試験測定装置のリソースを上記ユーザ・インスタンスの夫々に割り当てる命令に変換する処理と、上記ユーザ・インスタンス夫々に関する上記命令をメモリに格納する処理とを具えている。
【0054】
実施例18は、実施例17の方法であって、上記環境設定情報を上記ユーザ・インスタンス夫々に関する上記命令に変換する処理は、上記ユーザ・インスタンス夫々に関する仮想マシンを作成する処理か、又は、上記ユーザ・インスタンス夫々に関するコンテナを作成する処理のいずれかから構成される。
【0055】
実施例19は、実施例17又は18のいずれかの方法であって、ユーザの認証情報を受ける処理と、上記ユーザに関連付けられたユーザ・インスタンスを決定する処理と、メモリにアクセスして上記ユーザ・インスタンスに関する上記命令を取得する処理と、上記試験測定装置上のインスタンスとして上記命令を実行する処理とを更に具えている。
【0056】
実施例20は、試験測定装置を動作させる方法であって、上記試験測定装置から遠隔にあるユーザ・デバイスにインスタンス・ユーザ・インタフェースをレンダリングする処理と、上記インスタンス・ユーザ・インタフェースを介して1つ以上の要求を受ける処理と、上記1つ以上の要求及び上記試験測定装置の構成要素に関するその他の要求の間に競合がないか判断する処理と、必要に応じて競合を解消する処理と、上記要求を満たすために1つ以上の動作を実行する処理と、上記インスタンス・ユーザ・インタフェースに上記1つ以上の動作で得られた情報を表示する処理とを具えている。
【0057】
実施例21は、実施例20の方法であって、競合がないか判断する処理は、上記1つ以上の要求が、別のインスタンスでビジー状態の試験測定装置の少なくとも1つの構成要素へのアクセスを伴うかを判断する処理を含む。
【0058】
実施例22は、実施例20又は21のいずれかの方法であって、競合を解消する処理は、優先順位又は受信時間のいずれかに基づいて、上記1つ以上の要求及び上記構成要素に関するその他の要求を処理待ち行列に入れる処理を含む。
【0059】
実施例23は、実施例20から22のいずれかの方法であって、1つ以上の動作を実行する処理は、被試験デバイスに印可する波形を生成する処理、被試験デバイスからデータを収集する処理、波形データを収集する処理、上記試験測定装置を再設定する処理及び被試験デバイスを再設定する処理の中の1つ以上を有している。
【0060】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0061】
10 システム
12 試験測定装置
14 プロセッサ
16 メモリ
18 ディスプレイ
19 ユーザ・インタフェース
20 ポート
22 通信リンク
24 ネットワーク
26 接続回線
28 サーバ
30 デバイス
32 ネットワーク接続
34 被試験デバイス(DUT)
36 通信リンク
38 直接接続
40 記憶装置
42 ネットワーク・リンク
44 直接的なリンク