(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022076480
(43)【公開日】2022-05-19
(54)【発明の名称】測定装置における方法及び試験測定装置
(51)【国際特許分類】
G01R 13/00 20060101AFI20220512BHJP
【FI】
G01R13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021182626
(22)【出願日】2021-11-09
(31)【優先権主張番号】63/111,569
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/515,198
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア・ジェイ・オブライエン
(57)【要約】
【課題】ユーザに、理解しやすい方法で、アップグレードすることのメリットを教える。
【解決手段】試験測定装置は、装置の機能アップグレードの推奨を生成するためのシステムや方法を含む。このような方法は、ユーザによる要求を受けて装置でアクションを実行する処理と、装置で要求されたアクションを実行し、第1の結果を生成する処理とを含む。次に、装置は、装置のパラメータを、現在ユーザが使用できないパラメータに変更し、変更パラメータを使用して要求されたアクションを再度実行して、第2の結果を生成する。両方の結果が生成された後、装置は、ステップ240で第1の結果を第2の結果と比較し、第2の結果が第1の結果と異なるとステップ250でユーザに通知する。ユーザへの通知には、変更パラメータを含むように装置をアップグレードするための指示が含まれても良い。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作部とユーザ・ディスプレイとを有する測定装置における方法であって、
上記ユーザ操作部を通して上記装置でアクションを実行するためのユーザによる要求を受ける処理と、
上記装置で要求されたアクションを実行して第1の結果を生成する処理と、
上記装置のパラメータをユーザが現在利用できない変更パラメータに変更する処理と、
上記変更パラメータを使って上記装置で要求されたアクションを実行して第2の結果を生成する処理と、
上記第1の結果を上記第2の結果に対して比較する処理と、
上記第1の結果が上記第2の結果と異なる場合にユーザに知らせる処理と
を具える方法。
【請求項2】
上記第2の結果が、少なくとも差分閾値だけ上記第1の結果と異なる場合にのみ、上記ユーザに通知する処理を更に具える請求項1による方法。
【請求項3】
上記第1の結果と上記第2の結果との間の差分基準をユーザに通知する処理、又は、上記第1の結果と上記第2の結果を通知する処理を更に具える請求項1又は2の方法。
【請求項4】
上記ユーザに上記試験装置に関する変更パラメータを取得する機能を提供する処理を更に具える請求項1から3のいずれかの方法。
【請求項5】
ユーザ操作部と、
試験用の信号を受けるように構成される入力部と、
上記ユーザ操作部を通じてユーザによる要求を受けて上記装置でアクションを実行し、
要求されたアクションを上記装置で実行して第1の結果を生成し、
上記装置のパラメータを上記ユーザが現在利用できない変更パラメータに変更し、
該変更パラメータを使って上記要求されたアクションを上記装置で実行して第2の結果を生成し、
上記第1の結果を上記第2の結果に対して比較し、上記第2の結果が上記第1の結果と異なる場合に上記ユーザに通知する
よう構成される1つ以上のプロセッサと
を具える試験測定装置。
【請求項6】
1つ以上のプロセッサは、上記第2の結果が少なくとも差分閾値だけ上記第1の結果と異なる場合にのみ、上記ユーザに通知するように更に構成される請求項5による試験測定装置。
【請求項7】
1つ以上のプロセッサが、上記第1の結果と上記第2の結果との間の差分基準を上記ユーザに通知するか、又は、上記第1の結果と上記第2の結果をユーザに知らせるように更に構成される請求項5又は6による試験測定装置。
【請求項8】
1つ以上のプロセッサが、上記試験装置に関する上記変更パラメータを取得する機能を上記ユーザに提供するように更に構成される請求項5から7のいずれかよる試験測定装置。
【請求項9】
上記装置のパラメータは、トリガ機能、分析パッケージ及びデコーダからなるグループから選択されたソフトウェア・パラメータである請求項5から8のいずれかよる試験測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示技術は、試験測定装置に関連し、特に、現場でアップグレード可能な機能を有する試験測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
試験測定装置には、一般に、追加のライセンス購入で顧客が有効にできるハードウェアとソフトウェアの両方の機能が含まれる。つまり、基本ライセンスには、より機能が豊富なライセンスを購入したユーザが利用できる高度な機能の一部が含まれていない場合がある。多くの顧客は、装置をアップグレードすることが可能な、特定の装置を選択する。これは、アップグレード・パスの条項により、その将来的な購入が保証されるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、アップグレードが利用可能であるにもかかわらず、これらアップグレードを、実際にアップグレード購入する人はほとんどいない。新しい、より高いグレードのライセンスを購入し、おそらく新しいライセンスキーを装置に入力するだけで済むのであるが。時間制限付きデモ・ライセンスでは、この問題は、完全には解決されない。1つの理由は、新しいユーザは、時間制限付きのライセンスが既に失効した後に装置の使用を開始することがあり、その新しいユーザは、一時的なライセンスの見つけ方がわからないであろう。更に、場合によっては、時間制限付きライセンスが、シングル使用ライセンスの場合があり、この場合、2人目のユーザは、デモ・ライセンスを再利用できないことになろう。概して、顧客が装置をアップグレードしないことがある大きな理由は、装置をアップグレードできると認識していないためである。
【0005】
本開示技術の実施形態は、現在の技術における、これらの問題及び他の課題に対処するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示技術の実施形態によれば、試験測定装置は、アップグレード推奨特別機能を含む。いくつかの実施形態では、アップグレード推奨機能は、アップグレードが利用可能であるか、又は、利用可能である可能性があることを自動的にユーザに通知する。推奨(recommendation)は、定期的に行っても良いし、又は、ユーザの行為(アクション)に基づいて推奨を行っても良い。推奨は、ユーザが実行する特定の試験に基づいて行われても良いし、試験結果に基づいて行われても良い。いくつかの実施形態では、推奨機能は、設定された期間又は制御可能な期間の間、オフ又はミュートにされても良い。複数のバリエーションと例を以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本開示技術の実施形態によるアップグレード推奨機能を含む試験測定装置のブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示技術の実施形態による測定装置において、アップグレード推奨機能を呼び出すのに実行できる例示的な動作を含むフロー図である。
【
図3A】
図3Aは、本開示技術の実施形態によるアップグレード推奨機能を有する装置の第1状態での表示画面を表す。
【
図3B】
図3Bは、本開示技術の実施形態によるアップグレード推奨機能を有する装置の第2状態での表示画面を表す。
【
図4】
図4は、本開示技術の実施形態による別のアップグレード推奨機能を有する装置の第2状態での表示画面を表す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本開示技術の実施形態によるアップグレード推奨機能を有する試験測定装置100のブロック図である。試験測定装置100には、1つ以上の入力ポート102と、1つ以上の出力ポート104があり、これらは、任意の電気的又は光学的信号媒体であっても良い。ポート102、104は、受信機、送信機やトランシーバを含んでいても良い。入力ポート102は、被試験デバイス(DUT)、回路、個別のデバイス又は複数のデバイスその他の被試験オブジェクトなどのような取り付けられたデバイスからの信号を受けるために使用される。出力ポート104は、生成された信号を装置100から送出して、デバイス又はDUTに印可するために使用される。出力信号の例としては、定電流及び定電圧に加えて、波形が含まれ、被試験デバイスに印可されても良い。入力ポート102の夫々は、試験測定装置100のチャンネルを表しても良い。入力ポート102は、1つ以上のアナログ・デジタル・コンバータ(ADC)112に連結されて、入力ポートで受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、これによって、入力信号が装置100のコンポーネントによってデジタル領域で処理されるようにしても良い。同様に、出力ポート104は、1つ以上のデジタル・アナログ・コンバータ(DAC)114に結合されて、デジタル信号をアナログ信号に変換して、出力ポート104を通して出力するようにしても良い。
【0009】
装置100は、更に、1つ以上の被試験デバイスからポート102で受信した信号や波形を処理する1つ以上のプロセッサ120を含む。出力ポート104は、更にプロセッサ120に結合されるか、又は、装置の外へ送出される適切な出力信号を生成する、装置100内の別のコンポーネントに結合される。説明を簡単にするため、1個のプロセッサ100だけが
図1に示されているが、当業者であればわかるように、単一のプロセッサ120ではなく、様々な形式の複数のプロセッサ120を組み合わせて使用できる。
【0010】
1つ以上のプロセッサ120は、メモリ140からの命令を実行するように構成されても良く、開示技術の実施形態に従って、アップグレードの推奨を行うなど、こうした命令で示される任意の方法や関連するステップを実行しても良い。メモリ140は、プロセッサ・キャッシュ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ソリッド・ステート・メモリ、ハード・ディスク・ドライブその他の任意のメモリ形式で実装されても良い。メモリ140は、データ、コンピュータ・プログラム・プロダクトその他の命令を記憶するための媒体として機能する。
図1では単一のメモリとして図示しているが、メモリ140は、複数のモジュール又は別々のメモリに実装されても良い。また、装置100のコンポーネントの多くは、それら専用メモリを含んでいても良く、これらは、プロセッサ120がアクセス可能であっても良い。
【0011】
本発明の実施形態は、アップグレード推奨機能122を含む。アップグレード推奨機能122は、
図1では、プロセッサ120内にあるとして示されているが、この配置は、単に、アップグレード推奨機能122がプロセッサ120と連動して動作するか、又はプロセッサ120によって制御されることを伝えるためである。推奨機能122は、スタンド・アロンのプロセス若しくはプロセッサであっても良いし、又は、装置100内の他のハードウェア若しくはソフトウェアと連動して動作しても良い。例えば、推奨機能122は、後述するデジタル・シグナル・プロセッサ142と連動して動作しても良い。実際には、アップグレード推奨機能122は、他の機能を測定装置に実装している標準的な方法で実装されても良い。
【0012】
1つ以上のプロセッサ120は、1つ以上の測定ユニット150に結合されても良いし、又は、1つ以上の測定ユニット150の機能を提供しても良い。このような測定ユニット150は、入力ポート102を介して受信される信号の測定する特徴(例えば、電圧、アンペア数、振幅等)を測定できる任意のコンポーネントを有していても良い。測定ユニット150は、メモリ140からデータを取り出したり、メモリ140にデータを格納できる。
【0013】
装置100には、装置のコンポーネントに電力を供給する電源130がある。
【0014】
試験測定装置100は、更なる分析のために、受信信号を波形に変換又は分析するための調整(conditioning)回路やその他の回路のような追加のハードウェアやプロセッサを含んでいても良い。その結果生じる波形は、メモリ140に記憶されるのに加えて、ディスプレイ170に表示されても良い。また、デジタル・シグナル・プロセッサ142は、入力ポート102から受信した試験信号に対して種々の操作及び分析を行っても良いし、出力ポート104を通じて出力する信号を生成しても良い。
【0015】
ユーザ入力部160は、1つ以上のプロセッサ120に結合される。ユーザ入力部160は、ディスプレイ170上のユーザ・インタフェースをインタラクティブに操作するためにユーザが利用できるキーボード、マウス、トラックボール、タッチスクリーンその他の任意の操作装置を有していても良い。ディスプレイ170は、デジタル画面、陰極線管ベースのディスプレイ、又は、他の任意のモニタであっても良く、波形、測定値その他のデータをユーザに表示する。試験装置100のコンポーネントは、試験装置100内に統合されて描かれているが、当業者であればわかるように、これらの部品は、いずれも試験装置100の外部にあっても良く、そして、任意の一般的なやり方(例えば、有線や無線の通信メディアやメカニズム)で、試験装置100に結合されても良い。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザ入力部160及びディスプレイ170は、試験測定装置100から遠隔にあっても良い。
【0016】
測定装置100の一部のコンポーネントは、ユーザの特定のライセンスに依存して、アクセスが制限されても良い。例えば、ソフトウェア・プログラムの中には、下位レベルのライセンスに対して、制限があったり、インストールされなかったりするものもある。ソフトウェア・アップグレードが可能な一般的な機能には、トリガ機能に加えて、分析パッケージ、コンプライアンス・ツール、デコーダなどの特殊ソフトウェア・アプリケーションが含まれる。これらの機能の一部は、個別にライセンスされても良い。このような場合、ユーザは、必要な機能の「ロックを解除」するためにライセンス料を支払う。そして、ライセンス料を支払った後、ライセンス・キーその他の情報が、装置100に提供される。これに応じて、装置100は、特定のソフトウェアをロードして、特定のテーブルに入力するか、又は、新たに取得した機能へのアクセスを可能する。他の実施形態では、いくつかのアップグレード機能がまとめてグループ化され、単一のライセンス・アップグレードでロックを解除できる。
【0017】
装置100の一部のハードウェア機能もロックされている場合がある。例えば、基本ライセンスでは、メモリ140の一部に対してのみアクセスが可能な一方、フル・ライセンスでは、装置100上の全てのメモリ140にアクセスできる。より多くのメモリ140へのアクセスによって、メモリ140の一部しか利用できない場合よりも、ユーザは、入ってくる試験データをより多く記憶可能となるか、又は、より高い分解能で試験データを記憶可能となる。ライセンスによって利用可能となる別のハードウェア機能には、帯域幅があり、これは、デジタル・シグナル・プロセッサ142のフィルタ又は他のコンポーネントによって制御されても良いし、ADC112及びDAC114によって制御されても良い。
【0018】
ハードウェアとソフトウェアのアップグレードの組み合わせによって、装置100のオシロスコープの実施形態は、ライセンスに基づいて、メモリ長、帯域幅、トリガ機能、特定の分析パッケージ、コンプライアンス・ツール及びデコーダの様々なレベルを提供することが可能となる。装置100のスペクトラム・アナライザの実施形態に関しては、ハードウェア及びソフトウェアライセンスによって制御される属性として、帯域幅及びスパンを含む。装置100の更に別の実施形態では、ライセンスによって制御される別の機能又は属性を有していても良い。これらはほんの一例であり、網羅的なリストではない。本発明の実施形態は、個別に有効にできるか又は変更できる機能又は属性を提供する任意のタイプの装置で使用できる。これらの機能又は属性は、ライセンス・レベル、ユーザID、使用時間、使用回数、又は、製造元が希望するその他の基準の状態(status:ステイタス)に基づいて、機能オン、機能オフ、機能強化(Enhanced:機能拡張)、又は、機能強化解除(de-enhanced)さえを行うことができる。
【0019】
上述のように、アップグレードが顧客にとって有益と思われる場合でも、一部の顧客は測定装置をアップグレードしないことがある。アップグレード率が低くなることがある第1の理由は、顧客の認識の不足である。顧客は、購入時や購入の初期段階で、装置に詳しくなるが、アップグレードのオプションの全てを理解するか、又は、数か月後又は数年後に、これらのオプションを覚えておくほど充分に深く、その製品の価値を必ずしも見極めるわけではない。更に、装置のメーカーは、最初の購入後に、例えば、装置のソフトウェア・アップデートをリリースするなど、潜在的な(表に現れていないが、有効化可能な)アップグレードを追加することがある。装置は、元々の購入プロセスに関与しなかった顧客も使用する。試験装置には、長いライフサイクルがあり、装置は、通常、多くのユーザによって共有され、多くのユーザを循環する。これらの新しいユーザは、装置の一部で、どのようなオプションが利用可能かについて認識する可能性は低い。
【0020】
アップグレード率が低い別の理由は、アップグレードによって、データや測定値が、どのように変わるかがわからないというものである。例として、立ち上がり時間の測定は、オシロスコープの帯域幅と立ち上がり時間の制限によって制限される可能性がある。多くの顧客は、帯域幅が立ち上がり時間をどのくらい制限しているかを認識していないであろう。顧客が、オシロスコープの定格の立ち上がり時間の半分の立ち上がり時間を測定しようとする場合があり、タイミングの不整合(ミスマッチ)のために、依然として有意な測定誤差が発生する。
【0021】
別の例としては、アップグレード可能なスパンを持つスペクトラム・アナライザがある。顧客は、装置の現在のライセンスされたスパンによって制限のある測定を行うことがあるが、そのハードウェアは、ライセンスでアップグレードされたスパンを使って、もっと良い測定を行う能力があるのかもしれないのである。これらのオリジナルの測定値は、現在のスパンのすぐ外にあるスプリアスを含まないかもしれないが、仮にライセンスでスパンがアップグレードされていたら、これら測定値は、スプリアスを含んでいたであろう。現状の技術では、顧客は、機能を有効にしないで、オシロスコープの立ち上がり時間の制限又はスペクトラム・アナライザのスパンの制限の影響を理解する方法がない。
【0022】
本開示技術の実施形態は、ライセンス・アップグレードが、顧客にとって有益で利用可能な場合を検出する処理を含む。ライセンス・アップグレードにより、ハードウェア機能、ソフトウェア機能、又は、ハードウェアとソフトウェアの機能の組み合わせのロックを解除(unlock:解放)できる。
【0023】
図2は、本開示技術の実施形態による測定装置でアップグレード推奨機能を呼び出して実行できる例示的な動作を含むフロー200である。フロー200は、工程210から始まり、これは、
図1の装置100のような装置が、既に最大の機器構成(configuration)で動作しているかどうかを判断する。もし装置が既に最大の機器構成で動作している場合、ユーザにアップグレードを提供する理由はない。
【0024】
工程220において、ユーザは測定を行うか、又は、装置に対してアクションを実行する。このような測定は、電流、電圧、時間などに関連したものであっても良い。又は、ユーザのアクションは、測定値をスクロールしたり、特定の表示波形の解像度を上げたりすることであっても良い。工程220での測定は、ライセンスされた性能レベルで行われる。例えば、装置がスペクトラム・アナライザで、160MHzのスパンで動作するハードウェアの能力を持っているものの、現在ライセンスされたスパンの範囲(制限)が40MHzの場合、工程220では、ライセンスされたスパンの範囲の40MHzで測定する。
【0025】
次いで、工程230では、本発明の実施形態は、現在ライセンスされて機器構成された性能レベルよりも、高い性能レベルでも測定を行う。工程230で行われる機能強化した性能レベルでの測定は、装置100で取り得る最大性能レベルであっても良い。上記の例では、装置で可能な最大性能の測定は、160MHzであるため、工程230で行われる測定は、160MHzで行われる。例えば、工程230で行われる機能強化した性能レベルでの測定は、60、80、100、120又は140MHzで行われても良い。更に別の実施形態では、工程230で行われる機能強化した性能レベルでの測定は、ライセンスされた性能レベルと、装置100で可能な最高性能レベルとの間のいずれかの性能レベル又は全ての性能レベルであっても良い。
【0026】
判断240では、ライセンスされた性能レベルで行われた測定値と、より高い性能レベルのいずれかで行われた測定値との間で、何らかの差があるかを判断する。測定値に差がない場合、フロー200は、「いいえ(No)」の方向へ判断240を抜け出て、フローが戻る。つまり、ライセンスされた性能レベルと、装置100の最も高い可能性との間に違いがなければ、ユーザにアップグレードを提供する理由はない。いくつかの実施形態では、「はい(Yes)」の方向へと判断240を抜け出るのに、ライセンスによる測定値と、より高い性能の測定値との間の測定値の差が、ある性能閾値(例えば、5~10%)又は他の判断基準を超えていなければならない。このような実施形態では、装置のライセンスされた利用が、既に、例えば、装置の能力の99%である場合、ユーザをじゃましないことが好ましい場合がある。
【0027】
ユーザが、工程220において、アクション(波形をスクロールする等)を行った実施形態では、判断240は、装置がもっと高い性能レベルを有した場合に、そのアクションを続けることができたかどうかを判断しても良い。例えば、ユーザがスクロールによって現在のメモリ長を使い果たしたとしても、装置が機能強化ライセンスで利用可能なもっと多くのメモリ長を有する場合、判断240は、同様に「はい」の方向へ抜け出ることになる。
【0028】
工程230で行われるライセンスされた性能での測定と、工程230で行われるもっと高い性能での測定との間に性能差がある場合、続いて、工程250において、本発明の実施形態によるアップグレード推奨機能は、ユーザに、性能差があること又は顕著な性能差があることを通知しても良い。工程250では、更に、ユーザにアップグレードを勧めるか、又は、ディスプレイ又はUI170(
図1)上にアップグレードの仕方の説明を表示するなどして、アップグレードを行う方法をユーザに説明しても良い。以下で、多数の例を提示する。
【0029】
更に、場合によっては、装置100のアップグレード推奨機能は、装置の性能の能力が、装置の現在ライセンスされている能力よりも、どのくらい優れているについて、具体的な情報をユーザに提供しても良い。このようにして、アップグレード推奨機能は、現在のライセンスをアップグレードすることによって、装置についてのユーザの体験が、どのように強化(拡張)されるかについて、状況に応じた、関連性のある、タイムリーで、重要な、実際的な事例を提供する。
【0030】
図3Aは、アップグレード推奨機能を有する装置の第1状態での表示画面270の表示である一方、
図3Bは、本開示技術の実施形態による第2状態での表示画面を示す。
図3Aでは、時間対電圧の測定値が装置200で生成されており、装置200は、上述の装置100の実施形態であっても良い。時間対電圧の測定値は、ディスプレイ270の測定表示領域276に形成され、詳細な波形278が図示されている。
【0031】
この例では、装置140中のメモリのライセンスされたメモリ長により、最大10μs(マイクロ秒)までの捕捉された波形データ(100ギガ・サンプル毎秒で100万個のサンプル)を測定表示領域に表示可能であると仮定し、ユーザがユーザ操作装置(ユーザ操作部)を使って、捕捉された波形をスクロールできると仮定する。典型的な装置は、解像度とメモリのビット深度に応じて、10μs以上のサンプルを保存できる。例えば、1ギガのデータ・メモリを持つ装置は、100ギガ・サンプル毎秒で10ms(ミリ秒)のサンプルを保存できる。
【0032】
表示画面270のライセンス表示領域272は、現在のライセンスのバージョン(又は、ライセンス・レベル)をユーザに通知するが、これは、図示した場合では、DJ66.17である。
図3Aの装置200の現在の状態では、表示画面270のライセンス表示領域272に表示される追加情報はない。
【0033】
図3Bは、ユーザが、メモリ長の最後まで(即ち、保存された10μsの波形データの最後まで)スクロールした時の装置200の表示画面270を示す。上述のように、このようなアクションは、ハードウェア又はソフトウェアのアップグレードが利用可能であることをユーザに通知(alert:アラート)するように判断240(
図2)が動作できる。このような通知は、
図3Aでは、表示画面270のライセンス表示領域272に示され、ユーザがライセンスされたメモリの最後に到達したことをユーザに知らせ、もしユーザがライセンスをアップグレードした場合には、利用可能なメモリが増えることを通知する。この通知がどのように生成されるかは、ユーザが実行した特定のアクション(この場合は、波形の最後までスクロールすること)に基づくことに留意ください。
【0034】
図3Bの表示画面270のライセンス表示領域272に示されるメッセージに応答することにより、ユーザは、アップグレードの可能性についてより詳しく知りたいこと、又は、ユーザがアップグレードに全く興味がないことを示すことができる。ユーザは、表示された期間のいずれかを押すことによって、一定期間、アップグレードの可能性を知らされたくないということを示すこともできる。
図3Bのライセンス表示領域272に示されている時間は、単なる例であり、実際に表示されるミュート時間に加えて、いくつのミュート時間を表示するかは、実装の詳細に基づいて選択されても良い。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態では、ユーザがライセンスのアップグレードに興味がないことを示していても、定期的に「いいえ」の応答をリセットし、これにより、装置100が、実際には、アップグレードが利用可能であることをユーザに思い出させるようにしても良い。この手順は、上述のように、1つの装置が多くの人によって使用されたり、あるユーザがアップグレードに興味がないと示したとしても、アップグレードの可能性に興味を持つ別のユーザと入れ替わることがあるという事実のために用意される。装置は、数ヶ月毎又は数年毎などの時間に基づいて、このリセットを実行しても良い。又は、リセットの頻度は、測定の回数(例えば、1000回の測定毎)に基づいてよい。工程260と210の間の遅延(例えば、工程260と210の間のループバック)の別の期間又はフロー200中の他の場所の別の期間は、実装の仕様に依存しても良い。
【0036】
図2を再度参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、装置がアイドル(idle:非稼働)状態であった時(即ち、バックグラウンドで)のみ又は装置が十分に使用されていない時にのみ、工程230において機能強化された性能レベルで測定を行っても良い。
【0037】
いくつかの実施形態では、ライセンスされた性能レベルで行われる測定220は、実際には、装置の完全な性能レベルで行われた測定をソフトウェアで低減させたバージョンであっても良い。このような場合、工程220及び230の複数の測定は、実際には、単一の測定であり、工程220で行われたライセンスされた測定は、ソフトウェアで低減(reduced:縮小)させた測定である。
【0038】
いくつかの実施形態では、アップグレード推奨機能は、選択された測定値に基づくか又はユーザがオンにした分析機能に基づくなどのような特定のUIの構成に基づいて、アップグレードの必要性の可能性を検出する。この機能は、ライセンスされた制限付きのデータ取り込みとハードウェアがフルにサポートしたデータ取り込みとの間に、どのような違いがあるかを検出する。先のスパンの例において、ユーザが4つのピーク・マーカを有効にしたとして、40MHzスパンの外に、マークされた複数のスプリアスの中のいずれかよりも高い振幅を持つスプリアスが存在したとしたら、これは重要なイベントであろうし、アップグレード推奨機能は、このような試験条件をユーザに通知(alert:警告)できるであろうし、ライセンスのアップグレードにより、もっと良い試験結果を生成するであろう。別の実施形態では、ユーザが、更に、スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR)測定をオンにすることができ、これは、ライセンスされたスパンよりも広いスパンにおいて、有意な変化をもたらすであろう。このように、本発明の実施形態は、アップグレードされたライセンスがもっと良い試験結果を提供することをユーザに知らせることができ、ユーザにアップグレードに向けた道筋を提供できるであろう。
【0039】
もう1つの例としては、カーソルを使用してステップ信号を測定するオシロスコープのユーザが、立ち上がり時間の測定をオンにする場合又はジッタ分析を有効(イネーブル)にする場合がある。選択した仕様で信号の取り込みを行うのに加えて、ライセンスで制限されておらず、ハードウェアのフル範囲に設定された装置の帯域幅で別個に取り込みを行うと、これらのいずれかに有意な差異があるかどうかを調べることができる。こうして、本発明の実施形態は、アップグレードされた機能(この場合は帯域幅)が測定の成果を向上させるであろうことをユーザに知らせる。
【0040】
いくつかの実施形態では、ライセンスで制限されたハードウェアの能力とハードウェアの完全な能力との間に違いがあるという以上の情報が必要な場合がある。アップグレードの全てのメリットを与えることなく、差分の量をユーザに知らせる方法にはいくつかある。例えば、いくつかの実施形態では、装置のアップグレード推奨機能が、測定又は能力の差を誤差の幅として提示しても良い。例えば、
図4に示すように、ライセンス表示領域272に、立ち上がり時間の測定において、帯域幅の制限が10~20%の誤差を生じさせていることをユーザに知らせるメッセージが表示されても良い。また、
図4に示すように、装置が、改善させた性能レベルでの波形又は測定値を更に表示することもでき、ユーザが、ライセンスの制限が生み出している差異をリアルタイムで確認することが可能となる。例えば、
図4の測定表示領域276は、装置のライセンス・バージョンを使用して、波形278に加えて波形279を表示するが、波形279は、仮に装置の全ての能力が使用された場合に、波形がどのように現れるかをユーザに示す。波形278と279は、違いを強調するために、異なる色その他の特性で表示されても良い。いくつかの実施形態では、波形279は、表示はされる波形だが、ユーザが保存することは許可されないか、スクリーン画像を保存することは許されない。
【0041】
更に、多くの装置には、自動設定機能がある。自動設定機能は、装置に入力された波形のパラメータを分析し、装置の設定を変更して、波形の取り込みや画面上での表示を最適化することを目的としている。いくつかの実施形態では、自動設定機能が使用されると、アップグレード推奨機能が自動的に呼び出される。すると、装置が特定の入力信号に最適なパラメータを決定するだけでなく、本発明の実施形態による装置は、更に、ライセンスのアップグレードがユーザに利益をもたらすかどうかを分析する。例えば、ユーザの信号に基づいて、最適な帯域幅とレコード長を判断でき、次いで、上述の方法が、最適又は必要な帯域幅又はレコード長が、ライセンスされているものよりも大きいかどうかを判断でき、ユーザに通知できる。
【0042】
アップグレードを実行するための機能や好ましさについてのユーザへのメッセージの例は、先の通りであるが、特定のメッセージが、同じ形式をとる必要はなく、指定された言語を使用する必要もない。
【0043】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願における「コントローラ」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0044】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0045】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Video Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0046】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含んでも良い。
実施例
【0047】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0048】
実施例1は、ユーザ操作部とユーザ・ディスプレイとを有する測定装置における方法であって、上記ユーザ操作部を通して上記装置でアクションを実行するためのユーザによる要求を受ける処理と、上記装置で要求されたアクションを実行して第1の結果を生成する処理と、装置のパラメータをユーザが現在利用できない変更パラメータに変更する処理と、変更パラメータを使って上記装置で要求されたアクションを実行して第2の結果を生成する処理と、第1の結果を第2の結果に対して比較する処理と、第1の結果が第2の結果と異なる場合にユーザに知らせる処理とを具えている。
【0049】
実施例2は、実施例1による方法であって、第2の結果が、少なくとも差分閾値だけ第1の結果と異なる場合にのみ、ユーザに通知する処理を更に具える。
【0050】
実施例3は、上記実施例のいずれかによる方法であって、第1の結果と第2の結果との間の差分基準をユーザに通知する処理を更に具える。
【0051】
実施例4は、上記実施例のいずれかによる方法であって、第1の結果と第2の結果をユーザに知らせる処理を更に具える。
【0052】
実施例5は、上記実施例のいずれかによる方法であって、試験装置に関する上記変更パラメータを取得する能力をユーザに提供する処理を具える。
【0053】
実施例6は、上記実施例のいずれかによる方法であって、要求されたアクションは、上記装置で受信したテスト信号を使用して実行され、同じテスト信号を使用して第1の結果と第2の結果を生成する。
【0054】
実施例7は、上記実施例のいずれかによる方法であって、装置のパラメータがメモリ容量又は帯域幅である。
【0055】
実施例8は、上記実施例のいずれかによる方法であって、装置のパラメータがハードウェア・パラメータである。
【0056】
実施例9は、上記実施例8による方法であって、ハードウェア・パラメータへのアクセスはソフトウェアによって制御され、ハードウェア・パラメータへのアクセスはソフトウェアによって変更されても良い。
【0057】
実施例10は、上記実施例のいずれかによる方法であって、装置のパラメータは、トリガ機能、分析パッケージ及びデコーダから構成されるグループから選択されたソフトウェア・パラメータである。
【0058】
実施例11は、ユーザ操作部と、試験用信号を受けるように構成される入力部と、1つ以上のプロセッサとを具える試験測定装置である。1つ以上のプロセッサは、ユーザ操作部を通じてユーザによる要求を受けて上記装置でアクションを実行し、要求されたアクションを上記装置で実行して第1の結果を生成し、上記装置のパラメータを上記ユーザが現在利用できない変更パラメータに変更し、該変更パラメータを使って要求されたアクションを上記装置で実行して第2の結果を生成し、第1の結果を第2の結果に対して比較し、第2の結果が第1の結果と異なる場合にユーザに通知するよう構成される。
【0059】
実施例12は、実施例11による試験測定装置であって、1つ以上のプロセッサは、第2の結果が少なくとも差分閾値だけ第1の結果と異なる場合にのみ、ユーザに通知するように更に構成されている。
【0060】
実施例13は、上記実施例11~12のいずれかによる験測定装置であって、1つ以上のプロセッサが、第1の結果と第2の結果との間の差の測定をユーザに知らせるために更に構成されている。
【0061】
実施例14は、上記実施例11~13のいずれかによる試験測定装置であって、1つ以上のプロセッサが、第1の結果と第2の結果をユーザに知らせるよう更に構成されている。
【0062】
実施例15は、上記実施例11~14のいずれかによる試験測定装置であって、1つ以上のプロセッサが、上記試験装置に関する変更パラメータを取得する機能をユーザに提供するように更に構成されている。
【0063】
実施例16は、上記実施例11~15のいずれかによる試験測定装置であって、試験測定装置で受信した試験信号を用いて要求されたアクションが実行され、同じ試験信号が第1の結果と第2の結果を生成するために使用される。
【0064】
実施例17は、上記実施例11~16のいずれかによる試験測定装置であって、上記装置のパラメータは、メモリ容量又は帯域幅である。
【0065】
実施例18は、上記実施例11~17のいずれかによる試験測定装置であって、上記装置のパラメータは、ハードウェア・パラメータである。
【0066】
実施例19は、実施例18による試験測定装置であって、ハードウェア・パラメータへのアクセスはソフトウェアによって制御され、ハードウェア・パラメータへのアクセスはソフトウェアによって変更されても良い。
【0067】
実施例20は、上記実施例11~19のいずれかによる試験測定装置であって、上記装置のパラメータは、トリガ機能、分析パッケージ及びデコーダからなるグループから選択されたソフトウェア・パラメータである。
【0068】
加えて、本願の記述は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0069】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。
【0070】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0071】
100 試験測定装置
102 入力ポート
104 出力ポート
112 アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)
114 デジタル・アナログ・コンバータ(DAC)
120 プロセッサ
122 アップグレード推奨機能
140 メモリ
142 デジタル・シグナル・プロセッサ
150 測定ユニット
160 ユーザ入力部
170 ディスプレイ/ユーザ・インタフェース
270 表示画面
272 ライセンス表示領域
276 測定表示領域
278 波形
279 波形
【外国語明細書】