(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022079513
(43)【公開日】2022-05-26
(54)【発明の名称】ダンパーデバイスを製造する方法、ダンパーデバイス、リソグラフィ装置、投影システム、およびデバイス製造方法
(51)【国際特許分類】
F16F 15/04 20060101AFI20220519BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20220519BHJP
F16F 1/36 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
F16F15/04 A
G03F7/20 501
G03F7/20 521
F16F15/04 B
F16F1/36 B
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022040926
(22)【出願日】2022-03-16
(62)【分割の表示】P 2020532699の分割
【原出願日】2018-11-15
(31)【優先権主張番号】17207548.3
(32)【優先日】2017-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100134256
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 武司
(72)【発明者】
【氏名】テン ホープン、デルク
(72)【発明者】
【氏名】デビエスメ、フランソワ-クサヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェナット、エリック、ピエール-イヴ
(57)【要約】
【課題】改良されたダンパーデバイス、特に、デバイス部品と減衰材との間の信頼性できる力伝達を保証する比較的簡単なダンパー製造プロセスを提供する。
【解決手段】本発明は、第1部分と第2部分とを含むダンパーデバイスを製造する方法であって、(a)第1部分と第2部分との間の空間に減衰材を、減衰材が空間内で圧縮状態となるように設けるステップと、(b)減衰材を第1部分と第2部分とに付着させるために、デバイスを所定温度に加熱するステップと、を備える方法に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部分と第2部分とを含むダンパーデバイスを製造する方法であって、
(a)前記第1部分に接続された第1ブレードと前記第1ブレードに対向し前記第2部分に接続された第2ブレードとの間の空間に減衰材を、前記減衰材が前記空間内で圧縮状態となるように設けるステップと、
(b)前記減衰材を前記第1ブレードと前記第2ブレードとに付着させるために前記ダンパーデバイスを所定温度に加熱するステップと、
(c)前記ダンパーデバイスを冷却することと、を備え、
前記第1ブレードと前記第2ブレードの間の前記減衰材が、ステップ(c)の後でもまだ圧縮状態となる、方法。
【請求項2】
前記ダンパーデバイスは、前記第1部分と前記第2部分との間で作用するように構成されているスプリングを備えるスプリングダンパーデバイスである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記減衰材は、粘弾性材料である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ステップ(b)は、ステップ(b)の後でも前記第1ブレードと前記第2ブレードの間の前記減衰材が圧縮状態となるように行われる、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1部分および前記第2部分は、前記第1ブレードによって一方側を、前記第2ブレードによって他方側を画定される複数の空間を提供し、前記複数の空間の各々には、前記減衰材が各空間で圧縮状態となるように前記減衰材が設けられている、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記第1部分は、前記第2部分に対して2自由度を有し、前記減衰材が、両方の自由度で減衰を提供するように設けられている、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記ステップ(b)において、前記ダンパーデバイスが前記所定温度に所定時間維持される、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記ステップ(a)において、前記減衰材は、前記空間に非圧縮状態で導入され、その後前記空間の容積を減少させることによって前記圧縮状態とされる、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記ステップ(a)において、前記減衰材は、前記空間に非圧縮状態で導入され、その後前記減衰材が膨張することによって前記圧縮状態とされる、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記ステップ(a)において、前記減衰材は、前記空間に圧縮状態で導入される、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記空間を画定する前記ダンパーデバイスの少なくとも一部が、前記ダンパーデバイスに着脱可能に取り付けられている、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
複数の第1ブレードが前記第1部分に接続され、複数の第2ブレードが前記第2部分に接続され、前記第1ブレードは前記第2ブレードと交互にあり、
前記ステップ(a)において、複数の減衰材の各々が対応する第1ブレードと第2ブレードの間の空間に設けられる、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
第1部分と、
第2部分と、
前記第1部分に接続された第1ブレードと、
前記第1ブレードに対向し前記第2部分に接続された第2ブレードと、
前記第1ブレードと前記第2ブレードとの間の空間に設けられた減衰材であって、前記空間内で圧縮状態とされ、前記第1ブレードと前記第2ブレードとに付着されている減衰材と、を備えるダンパーデバイス。
【請求項14】
複数の第1ブレードが前記第1部分に接続され、複数の第2ブレードが前記第2部分に接続され、前記第1ブレードは前記第2ブレードと交互にあり、
前記ダンパーデバイスは、各々が対応する第1ブレードと第2ブレードの間の空間に設けられる複数の減衰材を備える、請求項13に記載のダンパーデバイス。
【請求項15】
請求項13または14に記載のダンパーデバイスを備えるリソグラフィ装置。
【請求項16】
請求項15に記載のリソグラフィ装置であって、
- 放射ビームを調整するように構成されている照明システムと、
- 前記放射ビームの断面にパターンを付与してパターン付けられた放射ビームを形成することのできるパターニングデバイスを支持するように構築されている支持体と、
- 基板を保持するように構築されている基板テーブルと、
- 前記パターン付けられた放射ビームを前記基板の目標部分に投影するように構成されている投影システムと、を備え、
前記投影システムは、請求項13または14に記載の1つ又は複数のダンパーデバイスに支持される、リソグラフィ装置。
【請求項17】
パターン付けられた放射ビームを基板の目標部分に投影するように構成されている投影システムであって、請求項13または14に記載の1つ又は複数のダンパーデバイスによって支持される投影システム。
【請求項18】
請求項15または16に記載のリソグラフィ装置を使用して行われるデバイス製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月15日に出願された欧州出願第17207548.3号の優先権を主張し、その全体が本明細書に参照により援用される。
【0002】
本発明は、ダンパーデバイスを製造する方法、このダンパーデバイスのリソグラフィ装置または投影システムにおける使用、およびこのリソグラフィ装置のデバイス製造方法における使用に関する。
【背景技術】
【0003】
リソグラフィ装置は、基板、多くの場合基板の目標部分に、所望のパターンを与える機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に使用可能である。この場合、マスクまたはレチクルとも称されるパターニングデバイスが、ICの個別の層に形成されるべき回路パターンを生成するために使用されうる。このパターンが基板(例えばシリコンウェーハ)上の目標部分(例えば1つまたは複数のダイもしくはダイの一部を含む)に転写されうる。パターン転写は典型的には基板に設けられた放射感応性材料(レジスト)層への結像による。一般に一枚の基板には網状に隣接する一群の目標部分が含まれ、これらは連続的にパターン形成される。公知のリソグラフィ装置には、目標部分にパターン全体が一度に露光されるようにして各目標部分が照射を受ける、いわゆるステッパと、所与の方向(「走査」方向)に放射ビームによりパターンを走査するとともに基板をこの方向と平行または逆平行に走査するようにして各目標部分が照射を受ける、いわゆるスキャナとが含まれる。パターニングデバイスから基板へのパターン転写は、基板にパターンをインプリントすることによっても可能である。
【0004】
リソグラフィ装置においては、ダンパーデバイスは、フレームに対して光学素子などの要素を支持し絶縁するために使用される。現在、減衰材を、ダンパーデバイス、特に受動的なダンパーデバイスに設けるには、ダンパーデバイスの部品と減衰材との間の信頼性できる力伝達を保証するために複雑な製造プロセスを必要とする。
【発明の概要】
【0005】
改良されたダンパーデバイス、特に、デバイス部品と減衰材との間の信頼性できる力伝達を保証する比較的簡単なダンパー製造プロセスを提供することが望まれる。
【0006】
本発明のある実施の態様によると、第1部分と第2部分とを含むダンパーデバイスを製造する方法であって、
(a)前記第1部分と前記第2部分との間の空間に減衰材を、前記減衰材が前記空間内で圧縮状態となるように設けるステップと、
(b)前記減衰材を前記第1部分と前記第2部分とに付着させるために前記デバイスを所定温度に加熱するステップと、を備える方法が提供される。
【0007】
本発明の他の態様によると、パターン付けられた放射ビームを基板の目標部分に投影するように構成されている投影システムであって、本発明に係る方法を用いて製造された1つ又は複数のダンパーデバイスによって支持された光学素子を備える投影システムが提供される。
【0008】
本発明の更に他の態様によると、本発明に係る方法を用いて製造された1つ又は複数のダンパーデバイスを備えるリソグラフィ装置が提供される。
【0009】
本発明の更なる態様によると、本発明に係るリソグラフィ装置を使用して行われるデバイス製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のいくつかの実施の形態が付属の模式的な図面を参照して以下に説明されるがこれらは例示に過ぎない。各図面において対応する参照符号は対応する部分を指し示す。
【
図1】本発明のある実施の形態に係るリソグラフィ装置を示す。
【
図2】本発明のある実施の形態に係る投影システムを模式的に示す。
【
図3】本発明のある実施の形態に係るダンパーデバイスの断面図を模式的に示す。
【
図4】本発明の他の実施の形態に係るダンパーデバイスの断面図を模式的に示す。
【
図5】本発明の更に他の実施の形態に係るスプリングダンパーデバイスの断面図を模式的に示す。
【
図6】本発明のある実施の形態に係る製造方法をブロック図により模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す。本装置は、放射ビームB(たとえばUV放射またはEUV放射)を調整するよう構成されている照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するよう構築され、いくつかのパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成されている第1位置決め部PMに接続されている支持構造(たとえばマスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストで被覆されたウェーハ)Wを保持するよう構築され、いくつかのパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成されている第2位置決め部PWに接続されている基板テーブル(たとえばウェーハテーブル)WTaまたはWTbと、パターニングデバイスMAにより放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つ以上のダイを備える)目標部分Cに投影するように構成されている投影システム(たとえば屈折投影レンズシステム)PSを含む。
【0012】
照明システムは、放射の方向や形状の調整、及び/または放射の制御のために、各種の光学部品、例えば屈折光学部品、反射光学部品、磁気的光学部品、電磁気的光学部品、静電的光学部品、またはその他の形式の光学部品、若しくはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0013】
支持構造MTは、パターニングデバイスMAを支持する(すなわち、パターニングデバイスの重量を支える)。これは、パターニングデバイスMAの向き、リソグラフィ装置の設計、および例えばパターニングデバイスMAが真空環境に保持されるか否か等その他の条件に応じた方式でパターニングデバイスを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持すべく、機械的、または真空、または静電、またはその他のクランプ技術を用いることができる。支持構造MTは、例えばフレームまたはテーブルであってもよく、これは必要に応じて固定されまたは移動可能であってもよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSに対して所望の位置にあることを保証してもよい。本書での「レチクル」または「マスク」との用語の使用はいずれも、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義であるとみなされうる。
【0014】
本書で使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板Wの目標部分にパターンを形成すべく放射ビームの断面にパターンを付与するために使用可能ないかなるデバイスをも指し示すよう広く解釈されるべきである。例えばパターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャを含む場合のように、放射ビームに与えられるパターンは、基板Wの目標部分に所望されるパターンと厳密に一致していなくてもよい。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、目標部分に形成される集積回路などのデバイスにおける特定の機能層に対応する。
【0015】
パターニングデバイスMAは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスクやプログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスクやレベンソン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク、更に各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例としては、小型のミラーがマトリックス状に配列され、各ミラーが入射してくる放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜可能であるというものがある。これらの傾斜ミラーにより、マトリックス状ミラーで反射された放射ビームにパターンが付与されることになる。
【0016】
本書に使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外(UV)放射(例えば約365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)及び極紫外(EUV)放射(例えば5から20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射、さらにはイオンビームまたは電子ビーム等の粒子ビームを包含する。
【0017】
本書で使用される「投影システム」という用語は、屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはそれらの任意の組み合わせを含むものであり、使用される露光放射に関して又は液浸液の使用または真空の使用等の他の要因に関して適切とされるいかなる投影システムをも包含するよう広く解釈されるべきである。本書での「投影レンズ」との用語の使用はいずれも、より一般的な用語である「投影システム」と同義であるとみなされうる。
【0018】
図示されるように、本装置は、(例えば透過型マスクを用いる)透過型である。これに代えて、本装置は、(例えば、上述の形式のプログラマブルミラーアレイ、または反射型マスクを用いる)反射型であってもよい。
【0019】
リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれより多くの基板テーブル(及び/または2以上のマスクテーブル)を有する形式のものであってもよい。このような「多重ステージ」の装置においては、追加されたテーブルは並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルが露光のために使用されている間に1以上の他のテーブルで準備工程が実行されてもよい。
図1の例における2つの基板テーブルWTaおよびWTbは、これを例示するものである。本明細書に開示された本発明は、スタンドアロンで使用することができるが、特に、単一ステージまたは複数ステージの装置のいずれかの露光前測定段階で追加の機能を提供することができる。
【0020】
また、リソグラフィ装置は、基板Wの少なくとも一部分が例えば水などの比較的高い屈折率を有する液体で投影システムPSと基板Wとの間の空間を満たすよう覆われうる形式のものであってもよい。液浸液は、例えばパターニングデバイスMAと投影システムPSとの間などのリソグラフィ装置の他の空間に適用されてもよい。液浸技術は投影システムの開口数を増大させるために本分野において周知である。本書で使用される「液浸」との用語は、基板W等の構造体が液体に浸されなければならないことを意味するのではなく、液体が投影システムPSと基板Wとの間に露光中に配置されることを意味するにすぎない。
【0021】
図1を参照すると、イルミネータILは放射ソースSOから放射ビームを受ける。放射ソースSOとリソグラフィ装置とは、例えば放射ソースSOがエキシマレーザである場合には、別体であってもよい。この場合、放射ソースSOはリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは、適当な方向変更用のミラー及び/またはビームエキスパンダを例えば含むビーム搬送系BDを介して放射ソースSOからイルミネータILへと受け渡される。ソースが例えば水銀ランプである等の他の場合には、ソースはリソグラフィ装置と一体の部分であってもよい。放射ソースSOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射システムと総称されてもよい。
【0022】
イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般には、イルミネータの瞳面における強度分布の少なくとも外側及び/又は内側半径範囲(通常それぞれ「シグマ-アウタ(σ-outer)」、「シグマ-インナ(σ-inner)」と呼ばれる)を調整することができる。加えてイルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCO等その他の各種構成要素を備えてもよい。イルミネータはビーム断面における所望の均一性及び強度分布を得るべく放射ビームを調整するために使用されてもよい。
【0023】
放射ビームBは、支持構造MT(例えばマスクテーブル)に保持されるパターニングデバイスMA(例えばマスク)に入射して、パターニングデバイスMAによりパターンを与えられる。パターニングデバイスMAを横切った放射ビームBは投影システムPSを通過する。投影システムPSはビームを基板Wの目標部分Cに合焦する。第2位置決め部PWと位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)により、例えば放射ビームBの経路に異なる目標部分Cを位置決めするように、基板テーブルWTa/WTbを正確に移動させることができる。同様に、第1位置決め部PMと他の位置センサ(
図1には図示せず)は、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを、例えばマスクライブラリからの機械的な取り出し後または走査中に、正確に位置決めするために使用することができる。一般に支持構造MTの移動は、第1位置決め部PMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗い位置決め)及びショートストロークモジュール(微細な位置決め)により実現されうる。同様に、基板テーブルWTa/WTbの移動は、第2位置決め部PWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールにより実現されうる。ステッパの場合(スキャナとは異なり)、支持構造MTはショートストロークのアクチュエータにのみ接続されているか、あるいは固定されていてもよい。パターニングデバイスMAと基板Wとは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いてアライメントされてもよい。図においては基板アライメントマークが専用の目標部分を占拠しているが、アライメントマークは目標部分間のスペースに配置されてもよい(これはスクライブライン・アライメントマークとして公知である)。同様に、パターニングデバイスMAに複数のダイが設けられる場合にはマスクアライメントマークM1、M2がダイ間に配置されてもよい。
【0024】
図示される装置は少なくともスキャンモードで使用されうる。スキャンモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTa/WTbは同期して走査される(すなわち単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められうる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが単一動的露光での目標部分の(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分の(走査方向の)長さを決定する。
【0025】
スキャンモードに加えて、図示される装置は次のモードのうち少なくとも1つのモードで使用可能でありうる。
1.ステップモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンの全体が1回で目標部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTa/WTbは実質的に静止状態とされる(すなわち単一静的露光)。そして基板テーブルWTa/WTbがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズが単一静的露光で結像される目標部分Cのサイズを制限することになる。
2.別のモードにおいては、支持構造MTがプログラマブルパターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、基板テーブルWTa/WTbが移動または走査される。このモードではパルス放射源が通常用いられ、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTa/WTbの毎回の移動後、または走査中の連続放射パルス間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述の形式のプログラマブルミラーアレイ等のプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0026】
上記で記載した使用モードの組合せまたは変形例、または全く別の使用モードが用いられてもよい。
【0027】
リソグラフィ装置LAは、2つの基板テーブルWTaおよびWTbと、2つのステーション、すなわち露光ステーションおよび測定ステーションとを有し、これらのステーション間で基板テーブルを交換できる、いわゆるデュアルステージタイプの装置である。一方の基板テーブル上の基板が露光ステーションで露光されている間に、別の基板を測定ステーションで他方の基板テーブル上にロードすることができ、それにより、様々な準備工程が実行されうる。準備工程は、レベルセンサLSを用いて基板の表面をマッピングすることと、アライメントセンサASを用いて基板上のアライメントマーカの位置を測定することとを含んでもよい。これにより、装置のスループットを実質的に向上させることができる。位置センサIFが基板テーブルの位置を露光ステーションにあるときのように測定ステーションにある間に測定することができない場合、両方のステーションで基板テーブルの位置を追跡することを可能にするために、第2の位置センサが設けられてもよい。
【0028】
本装置はさらに、記載される様々なアクチュエータおよびセンサのすべての動作および測定を制御するリソグラフィ装置制御ユニットLACUを含む。制御ユニットLACUはまた、装置の動作に関連する所望の計算を実装するための信号処理およびデータ処理能力を含む。実際には、制御ユニットLACUは、装置内のサブシステムまたはコンポーネントのリアルタイムでのデータ取得、処理、および制御を各サブユニットが担う多数のサブユニットからなるシステムとして実現される。例えば、1つの処理サブシステムが基板位置決め部PWのサーボ制御に特化していてもよい。別々のユニットが、粗動アクチュエータと微動アクチュエータ、または異なる軸を担ってもよい。ある他のユニットが、位置センサーIFの読み出しに特化しているかもしれない。装置の全体的な制御は、これらのサブシステム処理ユニット、オペレータ、およびリソグラフィ製造プロセスに関与する他の装置と通信する中央処理ユニットによって制御されてもよい。
【0029】
図2は、
図1のリソグラフィ装置の投影システムPSを模式的に示す。投影システムPSは、後述する本発明のある実施の形態に係る投影システムである。
図2において、投影システムPSの2つの図、すなわち(a)図と(b)図が示されている。(a)図は底面図であり、(b)図は側面図である。両図には、
図1と同様のX,Y,Z方向を示す座標系が付されている。
【0030】
投影システムPSは、本発明のある実施の形態に係る3つのダンパーデバイス1を使用して、フレームRF(
図1参照)、例えばベースフレーム、メトロロジフレーム、または任意の他のフレームから支持される。任意の数のスプリングダンパーデバイス1の使用が想定されており、示された3つのダンパーデバイス1は単なる例示であることは、当業者には明らかであろう。
【0031】
図2から明らかなように、3つのダンパーデバイス1は、投影システムPSの外周に沿って均等に配置されている。これにより、各ダンパーデバイス1が投影システムPSを少なくとも2自由度で支持することができる場合には、投影システムPSを6自由度で支持することができる。
【0032】
図3は、本発明のある実施の形態に係るダンパーデバイス1の断面図を示す。ダンパーデバイス1は、第1部分3aと第2部分3bを備える。第1部分3aは、本実施形態では、ダンパーデバイス1を
図1及び
図2の投影システムPSに接続するための接続部であってもよい。第2部分3bは、本実施形態では、ダンパーデバイス1をフレーム、例えば
図1のフレームRFに接続するための接続部であってもよい。
【0033】
第1部分3aに接続されているのは、左ブレードLBであり、第2部分3bに接続されているのは、右ブレードRBである。ダンパーデバイス1の組み立て時に左ブレードLBと右ブレードRBは、左ブレードLBと右ブレードRBが空間Sを画定するように、互いに対して配置される。空間Sは減衰材Dで充填されている。最初、減衰材Dは、空間S内に導入されているとき、非圧縮状態であってもよい。その後、減衰材Dは、第1部分3a及び第2部分3b、ひいては左ブレードLB及び右ブレードRBを互いに向かって移動させることによって、圧縮状態とされてもよい。それにより、左ブレードLBと右ブレードRBとの間の空間Sの容積は、減衰材Dが圧縮状態となる程度に減少されてもよい。
【0034】
ある実施の形態では、減衰材Dは、粘弾性材料、好ましくは熱可塑性エラストマーである。
【0035】
減衰材Dの減衰機能は、第1部分3aと第2部分3bとの間の動きが減衰材Dの変形を引き起こし、これにより減衰材Dが対応するエネルギーを少なくとも部分的に熱に散逸させるときに実現される。ある実施の形態では、ダンパーデバイス1は、スプリングデバイスと協働するように、スプリングデバイスと平行に配置される。
【0036】
図4は、本発明の他の実施形態に係るダンパーデバイス1の断面図を示す。ダンパーデバイス1は、第1部分3aと第2部分3bを備える。第1部分3aは、本実施形態では、ダンパーデバイス1を
図1及び
図2の投影システムPSに接続するための接続部であってもよい。第2部分3bは、本実施形態では、ダンパーデバイス1をフレーム、例えば
図1のフレームRFに接続するための接続部であってもよい。
【0037】
第1部分3aに接続されているのは、中央ブレードCBであり、第2部分3bに接続されているのは、左ブレードLBと右ブレードRBである。左ブレードLBと中央ブレードCBは、それらの対向する側に第1空間S1を画定する。中央ブレードCBと右ブレードRBは、それらの対向する側に第2空間S2を画定する。空間S1,S2には、それぞれ減衰材D1,D2が充填されている。最初、減衰材D1,D2は、それぞれ空間S1,S2内に導入されているとき、非圧縮状態であってもよい。その後、減衰材D1,D2は、左ブレードLB及び右ブレードRBを中央ブレードに向かって移動させることによって、例えば、左ブレードLB及び右ブレードRBを第2部分3bにクランプすることによって、圧縮状態とされてもよい。それにより、空間S1,S2の容積は、減衰材D1,D2が圧縮状態となる程度に減少されてもよい。
【0038】
ある実施の形態では、減衰材D1,D2は、粘弾性材料、好ましくは熱可塑性エラストマーである。
【0039】
減衰材D1,D2の減衰機能は、第1部分3aと第2部分3bとの間の動きが減衰材D1,D2の変形を引き起こし、これにより減衰材D1,D2が対応するエネルギーを少なくとも部分的に熱に散逸させるときに実現される。ある実施の形態では、ダンパーデバイス1は、スプリングデバイスと協働するように、スプリングデバイスと平行に配置されている。
【0040】
図5は、本発明の更に他の実施形態に係るダンパーデバイス1の断面図を示す。この実施形態では、ダンパーデバイス1は、スプリングダンパーデバイス1であり、スプリングダンパーデバイス1を投影システムPSに接続するための接続部3aと、スプリングダンパーデバイス1をフレーム、例えば
図1のフレームRFに接続するための接続部3bと、接続部3aを接続部3bに接続するスプリング部分3cとを有するスプリング3を備える。このスプリング部分3cは、弾性を有し、たわみ時に機械的なエネルギーを蓄えることができる。こうして、スプリング部分3cは、接続部3aと接続部3bを互いに対して平衡位置に付勢する。
【0041】
スプリング3はさらに、左第1ブレードL1B、右第1ブレードR1B、左第2ブレードL2B、右第2ブレードR2Bを備える。また、スプリングは、左第3ブレードL3B、右第3ブレードR3B、左第4ブレードL4B、及び右第4ブレードR4Bを備える。
【0042】
左右の第1ブレードL1B,R1Bと左右の第2ブレードL2B,R2Bは、1つ又は複数のボルト5が左第2ブレードL2Bにおける対応する1つ又は複数のネジ穴H2に嵌合することによって、これらブレードと接続部3aを共にクランプしてスプリング3の第1部分を形成することができるように、接続部3aに接続されている。
【0043】
左右の第3ブレードL3B,R3Bと左右の第4ブレードL4B,R4Bは、1つ又は複数のボルト6が左第4ブレードL4Bにおける対応する1つ又は複数のネジ穴H4と嵌合することによって、これらブレードと接続部3bを共にクランプしてスプリング3の第2部分を形成することができるように、接続部3bに接続されている。
【0044】
ブレードとスプリングの配置は、
図5の断面において左から右に向かって以下の要素と空間が以下の順番で現れるようになっている。
(1)左第4ブレードL4B。
(2)左第4ブレードL4Bによって一方側を、左第2ブレードL2Bによって他方側を画定された第1空間S1。
(3)左第2ブレードL2B。
(4)左第2ブレードL2Bによって一方側を、左第3ブレードL3Bによって他方側を画定された第2空間S2。
(5)左第3ブレードL3B。
(6)左第3ブレードL3Bによって一方側を、左第1ブレードL1Bによって他方側を画定された第3空間S3。
(7)左第1ブレードL1B。
(8)左第1ブレードL1Bによって一方側を、接続部3bによって他方側を画定された第4空間S4。
(9)接続部3b。
(10)接続部3bによって一方側を、右第1ブレードR1Bによって他方側を画定された第5空間S5。
(11)右第1ブレードR1B。
(12)右第1ブレードR1Bによって一方側を、右第3ブレードR3Bによって他方側を画定された第6空間S6。
(13)右第3ブレードR3B。
(14)右第3ブレードR3Bによって一方側を、右第2ブレードR2Bによって他方側を画定された第7空間S7。
(15)右第2ブレードR2B。
(16)右第2ブレードR2Bによって一方側を、右第4ブレードR4Bによって他方側を画定された第8空間S8。
(17)右第4ブレードR4B。
【0045】
空間S1~S8はそれぞれ、対応する減衰材D1~D8で充填される。最初は、減衰材D1~D8は、空間S1~S8内に導入されているとき、非圧縮状態であってもよい。減衰材D1~D8の容積は、ブレードが対応する接続部にそれぞれのボルト5、6によってクランプされるとき、減衰材D1~D8が圧縮状態となる程度に空間S1~S8の容積が減少されるように選択される。
【0046】
ある実施の形態では、減衰材D1~D8は、粘弾性材料、好ましくは熱可塑性エラストマーである。
【0047】
ブレードがスプリングの接続部に着脱可能に取り付けられていることの利点は、減衰材D1~D8を対応する空間S1~S8に導入することが比較的容易であることにあるが、さらに、減衰材D1~D8を対応する空間S1~S8に導入した後、減衰材の位置ずれを修正することが、ブレードを分解して再度試してみることによって、はるかに容易となることにある。
【0048】
記載された実施形態では、組み立て中に空間S1~S8の容積を減少させて減衰材D1~D8を圧縮状態にすることを利用しているが、減衰材D1~D8の容積を空間S1~S8の容積と当初一致させ、その後、減衰材D1~D8の膨張によって減衰材D1~D8を圧縮状態とすることも可能である。これは、例えば、減衰材D1~D8の温度を下げることによって、減衰材D1~D8の体積を空間S1~S8の容積と一致させるか又はそれよりも小さくし、それら空間に減衰材D1~D8を導入した後、減衰材を室温に戻し、それによって減衰材D1~D8の膨張を促し、その結果、減衰材D1~D8を圧縮状態とすることによって行うことができる。
【0049】
別の可能性としては、例えば、ブレードが対応する接続部にまずクランプされ、その後に減衰材D1~D8が空間S1~S8内に導入される場合のように、減衰材D1~D8が圧縮状態でそれぞれの空間S1~S8内に導入されることが挙げられる。
【0050】
減衰材D1~D8の減衰機能は、接続部3a,3b間の相対的な動きが減衰材D1~D8を変形させ、これによって減衰材D1~D8が対応するエネルギーを少なくとも部分的に熱に散逸させるときに実現される。
図5の実施形態については、これは、ブレードがそれぞれの接続部に剛に接続されている必要があり、さらに、減衰材D1~D8が、減衰材が存在する空間を区切る対応するブレードに又はスプリングの他方の部分に接続されていることを意味する。
【0051】
図6は、ダンパーデバイス、例えば
図3から
図5の実施形態に係るダンパーデバイス1を製造するための方法をブロック図により示し、これは、例えば
図1及び
図2に示される投影システムを支持することによって、
図1のリソグラフィ装置に適用するためのものである。デバイス1は、第1部分と第2部分を含み、これらは、いくつかの実施形態では第1部分と第2部分との間で作用するように構成されたスプリングの存在により、互いに相対的に移動可能である。こうした方法は、第1部分と第2部分との間の空間に減衰材が設けられ、減衰材がこの空間内で圧縮状態となるようにする第1ステップAを含む。
【0052】
その後、ステップBでは、減衰材を第1部分および第2部分に付着させるために、デバイスが所定温度に加熱される。付着は例えば、第1部分および第2部分の表面に、より良好に適合させるように、すなわち、減衰材と第1部分および第2部分との間の接触面を増加させるように、減衰材のヤング率を下げることによって実現されてもよい。
【0053】
所定温度は、好ましくは、減衰材の融解温度以下であるが、減衰材に自身をスプリングの第1部分および第2部分の表面へと適合させるのに十分な高さとする。好ましくは、デバイスの所定温度は、所定時間維持される。
【0054】
所定温度への加熱後に、ステップCで、デバイスは、室温に等しい温度となるように冷却されることができる。冷却は、単に熱源を取り除くことによって受動的であってもよいが、例えば室温又はそれより低い温度を有する空気流にデバイスをさらすことによって能動的であってもよい。
【0055】
この方法は、好ましくは、スプリングの第1部分と第2部分との間の減衰材がステップCの後でもまだ圧縮状態となるようにするものである。これは、説明した要素を用いた
図4および
図5の実施形態では容易に可能である。しかしながら、
図3の実施形態では、第1および第2部分3a,3bを互いに近づくように付勢するために、追加の要素、例えばスプリング要素が必要とされてもよい。
【0056】
記載された実施形態は、デバイスを所定温度に加熱することに言及しているが、いくつかの実施形態では、使用される減衰材によっては、デバイスの加熱が省略されてもよく、または所定温度が周囲温度に近いことは、ここで明示的に留意される。ある実施の形態では、所定温度は、20度又はそれより高く、好ましくは25度又はそれより高く、より好ましくは35度又はそれより高く、最も好ましくは45度又はそれより高い。ある実施の形態では、所定温度は、100度又はそれより低く、好ましくは80度又はそれより低く、より好ましくは60度又はそれより低く、最も好ましくは55度又はそれより低い。上記の温度は摂氏である。デバイスを加熱することは、圧縮下で第1部分と第2部分とに減衰材を付着させるプロセスを迅速化するという利点を有しうる。加熱を省略することは、したがって、このプロセスのための十分な時間がある場合にのみ有益である。
【0057】
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に具体的に言及しているかもしれないが、本書に説明されたリソグラフィ装置は、集積光学システム、磁区メモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造など他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。当業者であればこれらの他の適用に際して、本書における「ウェーハ」あるいは「ダイ」という用語がそれぞれ「基板」あるいは「目標部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされうると理解することができるであろう。本書に言及される基板は、露光前または露光後において例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにおいて処理されてもよい。適用可能であれば、本書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本書における基板という用語は処理済みの多数の層を既に含む基板をも意味しうる。
【0058】
上記では光リソグラフィにおける本発明の実施の形態の使用に具体的に言及したかもしれないが、本発明は例えばインプリントリソグラフィなどの他の用途においても使用されうるものであり、文脈が許す場合、光リソグラフィに限られるものではないことは理解されよう。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィによって、基板上に生成されるパターンが画定される。パターニングデバイスのトポグラフィを基板に供給されたレジストの層に押しつけ、その後に電磁放射、熱、圧力またはその組合せにより、レジストを硬化する。パターニングデバイスをレジストから離すと、レジストの硬化後にパターンが残される。
【0059】
上記では本発明の特定の実施形態を説明したが、本発明は、説明したものとは異なる方式で実施されうることが理解される。例えば、本発明は、上記で開示した方法を記述する機械読み取り可能なインストラクションの1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、またはこうしたコンピュータプログラムが内部に記憶されたデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気または光ディスク)の形をとることができる。
【0060】
上述の説明は例示であり、限定を意図しない。よって、後述の特許請求の範囲から逸脱することなく既述の本発明に変更を加えることができるということは、関連技術の当業者には明らかなことである。
【外国語明細書】