IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェーの特許一覧

<>
  • 特開-モリブデンを含む膜の蒸着 図1
  • 特開-モリブデンを含む膜の蒸着 図2
  • 特開-モリブデンを含む膜の蒸着 図3
  • 特開-モリブデンを含む膜の蒸着 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008195
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】モリブデンを含む膜の蒸着
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/32 20060101AFI20220105BHJP
   C23C 16/36 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
C23C16/32
C23C16/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021102337
(22)【出願日】2021-06-21
(31)【優先権主張番号】63/043,271
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブーシャン・ゾープ
(72)【発明者】
【氏名】エリック・クリストファー・スティーヴンス
(72)【発明者】
【氏名】シャンカル・スワミナタン
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ジェームズ・シェロ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ブレナン・ミリガン
【テーマコード(参考)】
4K030
【Fターム(参考)】
4K030AA02
4K030AA03
4K030AA13
4K030AA14
4K030AA17
4K030BA12
4K030BA36
4K030BA41
(57)【要約】
【課題】基材上にモリブデンを含む薄膜を形成するための蒸着方法が提供される。
【解決手段】いくつかの実施形態では、方法は、基材を、モリブデンハライドを含む気相モリブデン前駆体、COを含む第一の反応物質、およびHを含む第二の反応物質と別々に接触させる、複数の堆積サイクルを含む。いくつかの実施形態では、薄膜はMoC、MoC、またはMoOCを含む。いくつかの実施形態では、基材を、窒素反応物質と追加的に接触させ、MoCNまたはMoOCNなどの、モリブデン、炭素、および窒素を含む薄膜が堆積される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応空間内の基材上にモリブデンを含む薄膜を形成するための方法であって、前記方法が堆積サイクルを含み、
前記堆積サイクルが、前記基材をモリブデンハライドを含む気相のモリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させ、次いで前記基材をCOを含む第二の反応物質およびHを含む第三の反応物質と接触させることを含み、
前記堆積サイクルが二回以上繰り返されて、モリブデンを含む薄膜を形成する、方法。
【請求項2】
前記薄膜がモリブデンおよび炭素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基材を、前記第一の反応物質と前記第二の反応物質と前記第三の反応物質に交互にかつ順次に接触させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基材を、前記第二の反応物質と前記第三の反応物質に同時に接触させる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記堆積サイクルが、前記基材を前記第一の反応物質と接触させた後であって前記基材を前記第二の反応物質および前記第三の反応物質と接触させる前に、過剰な気相のモリブデン前駆体および反応副生成物が存在する場合に該過剰な気相のモリブデン前駆体および反応副生成物を前記反応空間から除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記モリブデン前駆体が、MoClとMoBrとMoIのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記モリブデン前駆体がモリブデンオキシハライドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記モリブデン前駆体が、MoOClとMoOClのうちの少なくとも一つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記薄膜がモリブデン薄膜である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
モリブデンおよび炭素を含む前記薄膜が、MoCとMoCとMoOCのうちの一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記堆積サイクルが、前記基材をNHを含む第四の反応物質と接触させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
モリブデンおよび炭素を含む前記薄膜が、MoOCNとMoCNのうちの一つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記堆積サイクルで使用される反応物質が、前記モリブデン前駆体とCOとHのみである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記基材を酸素反応物質と接触させることをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記酸素反応物質が、HOとOとHとNOとNOとNOのうちの少なくとも一つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記堆積サイクルが、順番に、
前記基材を、前記気相のモリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させること、
前記基材を、気相の前記COを含む第二の反応物質と接触させること、および、
前記基材を、気相の前記Hを含む第三の反応物質と接触させること、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第三の反応物質がさらにNHを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
モリブデンおよび炭素を含む前記薄膜上にコバルト含有膜を堆積させることをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記堆積サイクルが、順番に、
前記基材を、前記気相のモリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させることと、
前記基材を、前記第二の反応物質と前記第三の反応物質に同時に接触させることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記方法が原子層堆積方法である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
反応空間内の基材上にモリブデン、炭素、および窒素を含む薄膜を形成するための蒸着方法であって、前記蒸着方法が堆積サイクルを含み、前記堆積サイクルが、
前記基材を、気相のモリブデンハライドを含む気相の第一の反応物質と接触させることと、
次いで前記基材を、COを含む第二の反応物質およびNHを含む第三の反応物質と接触させることと、
堆積サイクルを繰り返して、モリブデン、炭素、および窒素を含む薄膜を形成することと、を含む、蒸着方法。
【請求項22】
前記堆積サイクルが、前記基材を前記第一の反応物質と接触させた後であって前記基材を前記第二の反応物質または第三の反応物質と接触させる前に、過剰な第一の反応物質および反応副生成物が存在する場合に該過剰な第一の反応物質および反応副生成物を前記反応空間から除去することをさらに含む、請求項21に記載の蒸着方法。
【請求項23】
前記モリブデンハライドが、MoCl、MoBr、MoI、MoOCl、またはMoOClを含む、請求項21に記載の蒸着方法。
【請求項24】
前記堆積サイクルで使用される反応物質が、前記モリブデンハライドとCOとNHのみである、請求項21に記載の蒸着方法。
【請求項25】
前記第三の反応物質がさらにHを含む、請求項21に記載の蒸着方法。
【請求項26】
前記堆積サイクルで使用される反応物質が、前記モリブデンハライドとCOとNHとHのみである、請求項21に記載の蒸着方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は概して、モリブデンを含む膜を形成するための蒸着方法に関する。モリブデン炭素を含む薄膜は、例えば、還元剤としてCOおよびHを使用して、原子層堆積などの周期的蒸着方法によって堆積させることができる。
【背景技術】
【0002】
窒化チタン(TiN)は、半導体業界で最も広く使用されている材料の一つであり、そのため、例えば、ライナー、バリア/接着層などの多くの目的のために堆積される。しかしながら、TiN膜は比較的高い抵抗率を有し、高度なICノードに対してより高いp金属の仕事関数の要求までスケールアップすることはできない。炭化モリブデン膜は、TiN膜の代替を提供することができる。しかしながら、ハロゲン化物反応物質を利用してモリブデン膜を形成するための堆積方法は、通常、他の材料のエッチングまたは他の材料の汚染の不都合を負っていた。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、モリブデンを含む薄膜を堆積させる蒸着方法が提供される。いくつかの実施形態では、薄膜はモリブデン、および炭素を含み、例えば、蒸着方法による、炭化モリブデン(MoC、MoC)薄膜、オキシモリブデンオキシカーバイド(MoOC)薄膜、モリブデンオキシカーバイドナイトライド(MoOCN)薄膜、またはモリブデンカーボンナイトライド(MoCN)薄膜などを提供する。いくつかの実施形態では、堆積方法は原子層堆積(ALD)プロセスである。
【0004】
いくつかの実施形態では、反応空間の基材上に、例えば、モリブデンおよび炭素を含む薄膜など、モリブデンを含む薄膜を形成するための蒸着方法が、基材を、モリブデンハライドなどの、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させ、次いで基材を、例えば、COなど、炭素および酸素を含む気相の第二の反応物質、およびHなど、水素を含む気相の第三の反応物質と接触させること、を含む、複数の堆積サイクルを含む。堆積サイクルが二回以上繰り返されて、モリブデンを含む薄膜を形成してもよい。いくつかの実施形態では、薄膜はモリブデンおよび炭素を含む。いくつかの実施形態では、基材を、第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質に、交互にかつ順次に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第一の反応物質と接触させ、次いで、第二の反応物質と第三の反応物質とに同時に接触させる。
【0005】
いくつかの実施形態では、薄膜は、MoC、MoC、またはMoOC薄膜である。いくつかの実施形態では、薄膜は、MoOCNまたはMoCN薄膜である。いくつかの実施形態では、薄膜は、モリブデン薄膜である。
【0006】
いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoCl、MoBr、またはMoIなどのモリブデンハライドである。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOCl、またはMoOClなどのモリブデンオキシハライドである。
【0007】
いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデン前駆体、第二の反応物質、および第三の反応物質である。いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデン前駆体、CO、およびHである。
【0008】
いくつかの実施形態では、堆積方法が、基材を一つ以上の追加的反応物質と接触させることをさらに含む。いくつかの実施形態では、第四の反応物質は窒素を含む、例えば、NHを含む第四の反応物質。いくつかの実施形態では、第四の反応物質は、酸素を含む。いくつかの実施形態では、基材を、HO、O、H、NO、NOまたはNOなどの酸素反応物質と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を第一の反応物質と接触させた後、および第二の反応物質と第三の反応物質とに接触させる前に、基材を第四の反応物質と接触させる。いくつかの実施形態では、第一、第二および第三の反応物質と接触させた後に、基材を第四の反応物質と接触させる。
【0009】
いくつかの実施形態では、堆積サイクルは、順番に、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と基材を接触させ、基材をCOなどの第二の反応物質と接触させ、基材をHなどの第三の反応物質と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、堆積サイクルは、順番に、基材を第一の前駆体と接触させ、次いで基材を、第二の反応物質と第三の反応物質とに同時に接触させることを含む。いくつかの実施形態では、第三の反応物質はNHをさらに含む。いくつかの実施形態では、基材を、NHを含む第四の反応物質と別々に接触させる。
【0010】
いくつかの実施形態では、コバルト薄膜は、モリブデン含有薄膜上に堆積される。
【0011】
いくつかの実施形態では、炭化モリブデンまたはモリブデンオキシカーバイドを堆積させるための堆積サイクルは、順番に、基材を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させ、基材をCOを含む第二の反応物質と接触させ、基材をHを含む第三の反応物質と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、堆積サイクルは、順番に、基材を第一の前駆体と接触させ、次いで基材を、第二の反応物質と第三の反応物質とに同時に接触させることを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、反応空間の基材上に、モリブデン、炭素および窒素を含む薄膜を形成するための方法が、基材を、モリブデンハライドなどのモリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させ、次いで基材を、COを含む第二の反応物質、およびNHを含む第三の反応物質と接触させること、を含む、堆積サイクルを含む。
【0013】
堆積サイクルは、所望の厚さの薄膜を形成するために二回以上繰り返されてもよい。いくつかの実施形態では、過剰な反応物質および反応副生成物がある場合は、各接触工程の後、例えば基材を第一の反応物質と接触させた後、ならびに基材を第二の反応物質および/または第三の反応物質と接触させる前に、反応空間から除去される。
【0014】
いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデンハライド、COおよびHである。いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデンハライド、CO、およびNHである。いくつかの実施形態では、第三の反応物質はNHおよびHを含む。いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデンハライド、CO、H、およびNHである。
【0015】
本明細書に記載される実施形態は、発明を実施するための形態から、および本発明を例示することを意図しており本発明を限定することを意図するものではない添付図面から、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1Aは、特定の実施形態による半導体デバイス構造の簡略化された断面図である。図1Bは、特定の実施形態によるギャップ充填構造の簡略化された断面図である。
図2】特定の実施形態による、原子層堆積(ALD)堆積による、モリブデンおよび炭素を含む金属膜を堆積させるための方法を示すフローチャートである。
図3】特定の実施形態による、原子層堆積(ALD)堆積による、モリブデンおよび炭素を含む金属膜を堆積させるための方法を示すフローチャートである。
図4】特定の実施形態による、原子層堆積(ALD)堆積による、モリブデンおよび炭素を含む金属膜を堆積させるための方法を示すフローチャートである
【発明を実施するための形態】
【0017】
蒸着方法を使用して、モリブデンを含む材料、例えばモリブデンを含む薄膜、モリブデンおよび炭素を含む薄膜、ならびにモリブデン、炭素および窒素を含む薄膜を堆積させることができる。いくつかの実施形態では、蒸着方法は、モリブデンハライドなどのモリブデン前駆体を含む第一の反応物質、第二の気相反応物質、および第三の気相反応物質を利用する。いくつかの実施形態では、第二の反応物質および第三の反応物質のうちの一方または両方は、還元剤を含み得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質および第三の反応物質の両方は、還元剤を含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、炭素源、例えば、COを含む。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、Hおよび/またはNHを含む。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は、ヒドラジンを含み得る。いくつかの実施形態では、追加的反応物質が利用され、例えば、Hおよび/またはNHも含んでもよい。いくつかの実施形態では、例えば、HO、O、H、NO、NO、またはNOなど、酸素を含む追加的反応物質が利用され得る。いくつかの実施形態では、モリブデン膜などの、モリブデンを含む薄膜、炭化モリブデン(例えば、MoC、MoC)薄膜、モリブデンオキシカーバイド(MoOC)薄膜などの、モリブデンおよび炭素を含む薄膜、または、モリブデンオキシカーボンナイトライド(MoOCN)薄膜、もしくはモリブデンカーボンナイトライド(MoCN)薄膜などの、モリブデン、炭素および窒素を含む薄膜が蒸着方法により堆積される。いくつかの実施形態では、蒸着方法は原子層堆積(ALD)プロセスである。
【0018】
いくつかの実施形態では、炭化モリブデン、モリブデンオキシカーバイド、モリブデンカーボンナイトライド、またはモリブデンオキシカーボンナイトライドなどの、モリブデンを含む、またはモリブデンと炭素とを含む薄膜は、本開示の方法によって堆積され、例えば図1Aおよび1Bに示す通り、例えば、CMOS構造におけるゲート材料として、またはギャップ充填構造に対するバリア/接着層として、任意の様々な状況で使用することができる。いくつかの実施形態では、薄膜は、コバルトギャップ充填プロセスにおいて接着層として使用することができる。いくつかの実施形態では、薄膜は、金属ゲート用の低抵抗率のP金属として使用することができる。いくつかの実施形態では、薄膜は、論理またはメモリ用途におけるメタライゼーションのための低抵抗率バリアまたは核形成層として使用することができる。
【0019】
非限定的な例として、図1Aは、特定の実施形態による半導体デバイス構造100の簡略化された断面図であり、図1Bは、特定の実施形態によるギャップ充填構造120の簡略化された断面図である。図1Aを参照すると、半導体デバイス構造100は、基材102および基材102上のゲート構造103を含む。ゲート構造103は、基材上にゲート誘電体層104を、ゲート誘電体層104上に、MoC、MoC、MoOC、MoOCNまたはMoCNなどの、モリブデンおよび炭素を含むゲート金属層106を、およびゲート金属層106上に導電層108を含む。スペーサー110は、ゲート誘電体層104、ゲート金属層106、および導電層108の側壁上に形成され得る。いくつかの実施形態では、ゲート金属層106は、モリブデンおよび炭素を含んでもよく、原子層堆積プロセスによってなど、本明細書に記載の蒸着方法によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ゲート金属層106は、モリブデンオキシカーバイドを含むことができる。
【0020】
図1Bを参照すると、ギャップ充填構造120は、基材122、誘電体層124、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCNなどの、モリブデンと炭素とを含むバリア/接着層126、およびギャップ充填層128を含む。誘電体層124はパターン化され、バリア/接着層126は、パターン化された誘電体層上に、例えば凹部の底部および側面上に、共形に形成される。ギャップ充填層128は、凹部を充填する。いくつかの実施形態では、バリア/接着層126は、原子層堆積プロセスによってなど、本明細書に記載の蒸着方法によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ギャップ充填層128はコバルトを含む。いくつかの実施形態では、バリア/接着層126は、モリブデンオキシカーバイドを含むことができる。
【0021】
MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCNなどの、モリブデンと炭素とを含むゲート金属層106、およびMoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCNなどの、モリブデンと炭素とを含むバリア/接着層126は、これらの状況で一般的に使用されるTiNと比較して、低抵抗率を提供することができる。開示されたモリブデンおよび炭素含有薄膜が利用され得る他の状況は、当業者に明らかであろう。
【0022】
原子層堆積(ALD)
上述のように、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN薄膜などの、モリブデンを含む、またはモリブデンと炭素とを含む材料を堆積させるための蒸着方法が提供される。いくつかの実施形態では、蒸着方法は、基材の表面が交互にかつ順次に二つ以上の反応物質と接触する、原子層堆積プロセスである。
【0023】
いくつかの実施形態では、モリブデンを含む材料は、基材の表面を三つの反応物質、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質と接触させることによって、反応空間の基材上に堆積される。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、COなどの炭素を含む。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、Hおよび/またはNHを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、第一の還元剤を含み、第三の反応物質は、第二の還元剤を含む。いくつかの実施形態では、第一の還元剤は、第二の還元剤とは異なる。いくつかの実施形態では、第一の還元剤と第二の還元剤とは同じである。いくつかの実施形態では、第一の還元剤は、炭素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の還元剤は、水素を含む。いくつかの実施形態では、第一の反応物質はモリブデン前駆体を含み、第二の反応物質はCOを含み、第三の反応物質はHを含む。いくつかの実施形態では、堆積方法は、反応チャンバ内の基材を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、第一の還元剤を含む第二の反応物質、および第二の還元剤を含む第三の反応物質と、交互にかつ順次に接触させる、堆積サイクルを含む。いくつかの実施形態では、反応チャンバ内の基材を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、COを含む第二の反応物質、およびHを含む第三の反応物質と、交互にかつ順次に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第二の反応物質と第三の反応物質とに同時に接触させる。堆積サイクルは、所望の厚さの薄膜を堆積させるために二回以上繰り返されてもよい。
【0024】
第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質と呼ばれているが、それらは堆積サイクルにおいて、必ずしもその順序で基材と接触するわけではない。いくつかの実施形態では、反応物質を、第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質の順に基材と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第一の反応物質の前に、第二の反応物質または第三の反応物質のうちの一方あるいは両方と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を順次に、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と、次いで第二の反応物質および第三の反応物質と接触させる。
【0025】
いくつかの実施形態では、基材を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と最初に接触させ、その次に、第二の反応物質および第三の反応物質と、例えばCOおよびHと、同時に接触させる。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質は、堆積サイクルで利用される唯一の反応物質である。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体、COおよびHは、堆積サイクルで利用される唯一の反応物質である。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体、CO、およびHを使用して堆積された薄膜は、Mo、MoC、MoC、またはMoOCを含む。いくつかの実施形態では、COおよびHの比率を、MoOCを堆積させるために調整することができる。調整は、例えば、反応物質の各々に対する基材の曝露時間を調節することによって、または堆積プロセス全体に提供される反応物質の比率を調節することによって達成され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、モリブデン、炭素、および窒素を含む材料は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、第一の還元剤を含む第二の反応物質、およびNHなどの窒素反応物質を含む第三の反応物質と基材の表面を接触させることによって、反応空間の基材上に堆積される。いくつかの実施形態では、堆積方法は、基材が、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、COなどの炭素を含む第二の反応物質、およびNHなどの窒素を含む第三の反応物質と、交互にかつ順次に接触する、堆積サイクルを含む。いくつかの実施形態では、基材は、第二の反応物質と第三の反応物質とに同時に接触してもよい。堆積サイクルは、所望の厚さの薄膜を堆積させるために二回以上繰り返されてもよい。
【0027】
第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質と呼ばれているが、それらは堆積サイクルにおいて、必ずしもその順序で基材と接触するわけではない。いくつかの実施形態では、反応物質を、第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質の順に基材と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第一の反応物質の前に、第二の反応物質または第三の反応物質のうちの一方あるいは両方と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を順次に、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と、次いで第二の反応物質および第三の反応物質と接触させる。
【0028】
いくつかの実施形態では、堆積方法は、基材を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、CO、およびNHに交互にかつ順次に接触させる、堆積サイクルを含む。いくつかの実施形態では、基材を、COおよびNHと同時に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を順次に、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と、次いで第二の反応物質および第三の反応物質と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と最初に接触させ、その次に、第二の反応物質および第三の反応物質と、例えばCOおよびNHと、同時に接触させる。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体、COおよびNHは、堆積サイクルで利用される唯一の反応物質である。いくつかの実施形態では、薄膜はMoCNまたはMoOCNを含む。いくつかの実施形態では、COのNHに対する比率を、MoOCNを堆積させるために調整することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、モリブデン、炭素、および窒素を含む材料は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、第一の還元剤を含む第二の反応物質、Hなどの第二の還元剤を含む第三の反応物質、およびNHなどの窒素反応物質を含む第四の反応物質と、基材の表面を接触させることによって、反応空間の基材上に堆積される。いくつかの実施形態では、堆積方法は、基材が、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、COなどの炭素を含む第二の反応物質、Hを含む第三の反応物質、およびNHなどの窒素を含む第四の反応物質と、交互にかつ順次に接触する、堆積サイクルを含む。いくつかの実施形態では、基材を、第二の反応物質、第三の反応物質、および第四の反応物質のうちの少なくとも二つと同時に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第二の反応物質と第三の反応物質とに同時に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第三の反応物質と第四の反応物質とに同時に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第二の反応物質と第四の反応物質とに同時に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第二の反応物質、第三の反応物質、および第四の反応物質と同時に接触させる。堆積サイクルは、所望の厚さの薄膜を堆積させるために二回以上繰り返されてもよい。
【0030】
第一の反応物質、第二の反応物質、第三の反応物質、および第四の反応物質と呼ばれているが、それらは堆積サイクルにおいて、必ずしもその順序で基材と接触するわけではない。いくつかの実施形態では、反応物質を、第一の反応物質、第二の反応物質、第三の反応物質、および第四の反応物質の順に基材と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、第一の反応物質の前に、第二の反応物質、第三の反応物質、および/または第四の反応物質のうちの一つ以上と接触させる。いくつかの実施形態では、基材を順次に、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と、次いで第一の反応物質、第二の反応物質、および第三の反応物質と接触させる。
【0031】
いくつかの実施形態では、基材を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、CO、H、およびNHに交互にかつ順次に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、CO、H、および/またはNHと同時に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、CO、H、およびNHに交互にかつ順次に接触させる。いくつかの実施形態では、基材を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させ、次いで、CO、H、およびNHのうちの一つと別々に接触させ、次いでCO、H、およびNHのうちのその他の二つ以上と同時に接触させる。
【0032】
いくつかの実施形態では、基材を順次に、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質に、第二の反応物質に、そして次に、第三の反応物質と第四の反応物質とに同時に、接触させる。例えば、基材を順次に、モリブデン前駆体およびCOを含む第一の反応物質に接触させ、次いでHおよびNHと同時に接触させてもよい。いくつかの実施形態では、基材を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と最初に接触させ、その次に、第二の反応物質、第三の反応物質、および第四の反応物質と、例えばCO、H、およびNHと、同時に接触させる。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、COなどの炭素を含む第二の反応物質、Hなどの還元剤を含む第三の反応物質、およびNHなどの窒素反応物質を含む第四の反応物質は、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質である。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体、CO、H、およびNHは、堆積サイクルで利用される唯一の反応物質である。いくつかの実施形態では、薄膜はMoOCNまたはMoCNを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質の第三の反応物質と第四の反応物質とに対する比率は、MoCNまたはMoOCNを優先的に堆積させるように調整される。
【0033】
いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、モリブデンハライドを含む。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、モリブデンオキシハライドを含む。例えば、いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つを含んでもよい。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つからなってもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、モリブデンオキシハライドは、Mo、MoOC、またはMoOCNを堆積させるために堆積方法で使用される。例えば、いくつかの実施形態では、Mo膜は、基材を、MoOClまたはMoOClを含むモリブデン前駆体を含む第一の反応物質、COなどの炭素を含む第二の反応物質、およびHなどの還元剤を含む第三の反応物質と接触させる堆積サイクルによって、堆積される。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は還元剤を含み、第一の反応物質中および第二の反応物質中の還元剤は異なる。いくつかの実施形態では、還元剤は、同じであってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、堆積方法は原子層堆積(ALD)プロセスである。いくつかの実施形態では、モリブデンおよび炭素を含む共形薄膜は、例えば基材上の三次元構造上に、堆積される。蒸着技術の中で、ALDは、典型的には低温で高い共形性を提供するという利点を有する。
【0036】
ALD型プロセスは、前駆体化学物質の制御された表面反応に基づいている。いくつかの実施形態では、表面反応は、概して自己制御的である。気相反応は、典型的には、前駆体を交互にかつ順次に反応チャンバの中へ供給することにより回避される。気相反応物質は、例えば反応物質パルス間の反応チャンバから過剰の反応物質および/または反応副生成物を除去することにより、反応チャンバ内で互いに分離される。
【0037】
上述したように、膜の堆積を開始する前に、基材を典型的には適切な成長温度まで加熱する。要約すると、基材は、一般的に減圧下で、適切な堆積温度に加熱される。好ましい堆積温度は、多くの因子、例えば、反応物質前駆体、圧力、流量、反応器の配置、および堆積される材料の性質を含む基材の組成に応じて変化し得るが、これらに限定されない。堆積温度は、一般的に、反応物質の熱分解温度未満に維持されるが、反応物質の凝縮を回避し、所望の表面反応の活性化エネルギーを提供するのに十分高いレベルに維持される。もちろん、任意の所定のALD反応の適切な温度ウィンドウは、表面終端、および含まれる反応物質種に依存するであろう。ここで、温度は使用される前駆体に応じて変化し、一般的に約700℃以下であり、いくつかの実施形態では、堆積温度は一般的に約100℃以上であり、および約700℃以下であり、いくつかの実施形態では、堆積温度は約200℃~約700℃であり、いくつかの実施形態では、堆積温度は約300℃~約500℃である。いくつかの実施形態では、堆積温度は約500℃未満、約400℃未満、または約300℃未満である。いくつかの例では、堆積温度は約200℃超、約150℃超、または約100℃超であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、追加的反応物質または還元剤、例えば水素を含む反応物質もしくは還元剤等、がプロセス中で使用される場合、より低い堆積温度が達成され得る。
【0038】
堆積サイクルにおいて、基材の表面は、モリブデン前駆体とも呼ばれる、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触する。いくつかの実施形態では、気相モリブデン前駆体のパルスが、基材を含む反応空間に供給される(例えば、時間分割ALD内)。いくつかの実施形態では、基材は、気相モリブデン前駆体を含む反応空間に移動される(例えば、空間分割ALD内、空間ALDとしても知られる)。モリブデン前駆体の約一層以下の単層またはその種が、基材の第一の表面上に吸着されるように条件を選択することができる。条件は、前駆体が自己制御的に吸着するように選択され得る。適切な接触時間は、特定の状況に基づいて当業者が容易に決定することができる。過剰な第一の反応物質、および反応副生成物がある場合には、不活性ガスでパージすることにより、または第一の反応物質の存在から基材を移動することにより、それらを基材の表面から除去する。
【0039】
モリブデン前駆体および追加的反応物質は、典型的には分離して維持され、別々に基材に接触する。特に、モリブデン前駆体は、典型的には、他の反応物質とは別々に提供される。しかしながら、本明細書で論じるように、いくつかの実施形態では、二つ以上の追加的反応物質が一緒に提供されてもよい。さらに、ハイブリッドCVD/ALDプロセス、または周期的CVDプロセスなどの、いくつかの構成では、基材上で異なる相互反応性反応物質の重ね合わせを可能にし、したがってサイクル当たりで単層より多くの層を生成することができる。気相前駆体および/または気相副生成物は、例えば、真空ポンプでチャンバを排気することにより、および/またはパージすることにより(例えば、反応器内のガスを不活性ガス、例えばアルゴンもしくは窒素で置き換えることにより)、基材の表面から除去される。基材の表面への前駆体、または反応物質の供給は、典型的には、除去期間中に停止され、除去期間中に異なるチャンバ、または真空ポンプに分路され得る。典型的な除去時間は、約0.05~20秒、約1~10秒、又は約1~2秒である。しかし、例えば、非常に高いアスペクト比の構造、または複雑な表面形態を有する他の構造上で高度な共形ステップカバレッジが必要な場合、必要に応じて他の除去時間が利用され得る。
【0040】
基材の表面は、気相の第二の反応物質と接触する。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、第一の還元剤を含み、いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、炭素を含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はCOを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はCOおよびHを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はCO、H、およびNHを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質のパルスが、基材を含む反応空間に供給される。いくつかの実施形態では、基材は、気相の第二の反応物質を含む反応空間に移動される。表面反応の過剰な第二の反応物質および気体の副生成物がある場合には、これらは基材の表面から除去される。いくつかの実施形態では、堆積サイクルは、基材をモリブデン前駆体、および第二の反応物質と、交互にかつ順次に接触させることを含む。いくつかの実施形態では、一つ以上の追加的反応物質を利用する。
【0041】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質および気体の副生成物の除去後、いくつかの実施形態では、基材の表面を、第三の気相反応物質または前駆体と接触させる。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は第二の還元剤を含む。いくつかの実施形態では、第二の還元剤は、第一の還元剤とは異なる。いくつかの実施形態では、第二の還元剤は第一の還元剤と同じである。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は、水素を含む。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は、Hを含む。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は、NHを含む。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は、NHおよびHの両方を含む。いくつかの実施形態では、第三の反応物質のパルスが、基材を含む反応空間に供給される。いくつかの実施形態では、基材は、気相の第三の反応物質を含む反応空間に移動される。表面反応の過剰な第三の反応物質および気体の副生成物がある場合には、これらは基材の表面から除去される。
【0042】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質と第三の反応物質は、同時に、または重なり合うパルスで提供されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、COを含む第二の反応物質と、Hを含む第三の反応物質とが、同時に、または重なり合うパルスで提供される。
【0043】
いくつかの実施形態では、基材は、第四の気相反応物質と接触され得る。いくつかの実施形態では、第四の気相反応物質は、第三の還元剤を含む。いくつかの実施形態では、第四の気相反応物質は、Hおよび/またはNHの一方または両方を含む。いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質は、HまたはNHのうちの一方であり、第四の気相反応物質は、HおよびNHのうちの他方である。例えば、いくつかの実施形態では、第三の気相反応物質はHを含み、第四の気相反応物質はNHを含む。いくつかの実施形態では、第四の反応物質のパルスが、基材を含む反応空間に供給される。いくつかの実施形態では、基材は、気相の第四の反応物質を含む反応空間に移動される。表面反応の過剰な第四の反応物質および気体の副生成物がある場合には、これらは基材の表面から除去される。
【0044】
いくつかの実施形態では、第二、第三、および第四の反応物質のうちの二つ以上が、同時に、または重なり合うパルスで提供されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、Hを含む第三の反応物質と、NHを含む第四の反応物質は、同時に、または重なり合うパルスで提供される。いくつかの実施形態では、基材は、二つ以上の追加的反応物質と同時に接触している場合であっても、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質とは別個に接触する。
【0045】
第一、第二、第三、および第四の反応物質と称されるが、反応物質は異なる順序で提供されてもよい。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、他の反応物質のいずれかの前に提供される。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、一つ以上の追加的反応物質の後に提供される。いくつかの実施形態では、反応物質は、各堆積サイクルに同じ順序で提供される。いくつかの実施形態では、反応物質は、異なる堆積サイクルに異なる順序で提供される。
【0046】
接触および除去は、所望の厚さの薄膜が基材上に形成されるまで繰り返され、各サイクルはALDまたはALD型のプロセスにおいて約1単分子層以下、またはハイブリッドCVD/ALD、または周期的CVDプロセスにおいて一つ以上の単分子層を残す。
【0047】
各反応物質を、気相パルスの形態でチャンバ内へ導入し、またはパルスし、基材の表面と接触させる。いくつかの実施形態では、基材の表面は三次元構造を含む。いくつかの実施形態では、各前駆体の約一層以下の単層が自己制御的に基材の表面上に吸着されるように条件を選択する。
【0048】
過剰な前駆体または反応物質、および反応副生成物があればそれらを、各前駆体または反応物質のパルス間の、基材と基材の表面とから、および/または基材と基材の表面との近接から除去することができる。いくつかの実施形態では、反応物質および反応副生成物がある場合、それらはパージすることにより除去できる。パージは、例えば、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスのパルスを用いて達成され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、過剰な前駆体(または反応物質および/または反応副生成物など)は、前駆体、反応物質および/または反応副生成物を含む場所から基材を物理的に移動させることによって、基材の表面から、または基材の領域から除去される。
【0050】
方法で使用される前駆体および反応物質は、それらを反応チャンバの中へ導入して基材の表面と接触させる前に気相であれば、標準条件(室温および大気圧)下で固体、液体または気体の材料であってもよい。
【0051】
例えばパルスすることにより、基材を各前駆体および反応物質と接触させる工程、および過剰な前駆体または反応物質および反応副生成物を除去する工程は、所望の厚さの薄膜が基材上に形成されるまで繰り返され、各完全なサイクルは典型的には約1単分子層以下を残す。
【0052】
気化された反応物質を基材上に「パルスすること」とは、基材が反応物質に曝露されるように、蒸気を限られた時間の間チャンバ内に導入することを意味する。典型的には、パルス時間は約0.05秒~約60秒、またはそれよりも長い時間である。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質は、約0.05~約10秒間パルスされる。いくつかの実施形態では、還元剤、炭素、窒素、または水素を含む反応物質などの他の反応物質は、約0.05~約60秒またはそれよりも長くパルスされ得る。しかしながら、実際のパルス時間は、基材の型およびその表面積を含む特定の反応条件に応じて決定され得る。
【0053】
一実施例として、単一のウエハALD反応器における300mmウエハについて、モリブデン前駆体は典型的には約0.05秒~約10秒間パルスされる一方で、還元剤は約0.05~約60秒間パルスされてもよい。しかし、パルス時間は、場合によっては分のオーダーとすることができる。さらに、最適なパルス時間は、特定の状況に基づいて当業者により容易に決定され得る。
【0054】
当業者は、反応物質の質量流量を決定することができる。いくつかの実施形態では、例えば300mmウエハ上に堆積する場合、反応物質の流量は、好ましくは約5sccm~約1000sccm、約10sccm~約800sccm、または約50sccm~約500sccmである。
【0055】
反応チャンバ内の圧力は、典型的には約1~70トル、または約2~40トルである。しかし、場合によっては、圧力は複数のパラメータ、例えば、使用される特定の反応器、方法および前駆体等に応じて当業者が容易に決定することができるので、この範囲よりも高いか、または低いであろう。
【0056】
上記のように、各サイクルの各パルスまたはフェーズは好ましくは自己制御的である。過剰の反応物質が各フェーズにおいて供給され、影響を受けやすい構造表面を飽和させる。表面飽和によって、(例えば、物理的サイズ、または「立体障害」の制限を受け易い)すべての利用可能な反応性部位の反応物質の占有が確実になり、したがって優れたステップカバレッジが確実になる。いくつかの構成では、自己制御的挙動の程度は、例えば(いくらかのCVD型反応を可能にすることで)堆積速度と共形性との釣り合いを取るために、反応物質パルスのある程度の重なり合いを可能にすることにより調整することができる。時間的および空間的に十分に分離された反応物質を用いた理想的なALD条件は、ほぼ完全な自己制御的挙動、したがって最大の共形性を提供するが、立体障害によりサイクル当たり1単分子層未満となる。自己制御的ALD反応と混合された限られたCVD反応は、堆積速度を上昇させることができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、反応空間は、複数の基体上に堆積が同時に行われる、単一ウエハALD反応器またはバッチALD反応器内であり得る。いくつかの実施形態では、上に堆積が望ましい基材、例えば半導体ワークピースが、反応器内に導入される。反応器は、集積回路の形成における様々な異なるプロセスが実行されるクラスタツールの一部であってもよい。いくつかの実施形態では、フロー型反応器が使用される。いくつかの実施形態では、大量製造可能単一ウエハALD反応器が使用される。他の実施形態では、複数の基材を含むバッチ式反応器が使用される。
【0058】
使用され得る適切な反応器の例は、市販のALD装置を含む。ALD反応器に加えて、適切な装置を備えたCVD反応器、および前駆体をパルスするための手段を含む、薄膜のALD成長が可能な多くの他の種類の反応器を使用することができる。いくつかの実施形態では、フロー型ALD反応器が使用される。好ましくは、反応物質は、前駆体のための共有ラインが最小化されるように、反応チャンバに到達するまで別々に保持される。しかし、他の構成も可能である。
【0059】
いくつかの実施形態では、バッチ式反応器が利用される。バッチ式反応器が使用されるいくつかの実施形態では、ウエハ間の均一性は3%(1シグマ)未満、2%未満、1%未満、または更には0.5%未満である。
【0060】
本明細書に記載の堆積方法を、クラスタツールに連結された反応器または反応空間で任意に行うことができる。クラスタツールでは、各反応空間が一つの型のプロセス専用であるため、各モジュール内の反応空間の温度を一定に保つことができ、各運転の前に基材をプロセス温度まで加熱する反応器と比較してスループットを向上させることができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN薄膜は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、一酸化炭素(CO)を含む第二の反応物質などの炭素および酸素を含む第二の反応物質、およびH、またはアンモニア(NH)などの水素を含む少なくとも一つの第三の反応物質と、交互にかつ順次に基材を接触させることを含む、堆積サイクルによって堆積される。いくつかの実施形態では、第一の反応物質は、モリブデンハライドであってもよい。いくつかの実施形態では、第一の反応物質は、モリブデンオキシハライドであってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第一の反応物質は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つを含み得る。いくつかの実施形態では、第一の反応物質は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つからなってもよい。Moが堆積している一部の実施形態では、第一の反応物質は、モリブデンオキシハライド、例えば、MoOClまたはMoOClなどのオキシ塩化モリブデンであってもよい。
【0062】
Mo、MoC、MoOC、またはMoCが堆積している一部の実施形態では、水素を、水素を含む反応物質として使用してもよい。例えばMoOCN、MoCNなど、堆積された材料に窒素を組み込むことが所望される一部の実施形態では、アンモニアを含む反応物質が、水素を含む反応物質として使用され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、酸素を含むモリブデン前駆体が使用され、炭素および酸化物を含む反応物質は、モリブデン前駆体から酸素を除去し、成長するMoC、MoOC、MoC、またはMoCN薄膜に炭素を提供することができる。水素反応物質は、ハロゲン化物リガンドを除去することができ、アンモニアの場合では、ハロゲン化物を除去すること、および成長するMoCN薄膜に窒素を提供することの両方が可能である。堆積サイクルは、所望の厚さの膜を堆積するために繰り返される。
【0064】
いくつかの実施形態では、一つ以上の反応物質(CO、H、およびNH)が、モリブデン前駆体の後に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、まず基材と接触し、続いて、炭素および酸化物を含む反応物質、ならびに水素またはアンモニアなどの少なくとも一つの反応物質と順次接触する。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、まず基材と接触し、続いて水素またはアンモニアなどの少なくとも一つの反応物質と、ならびに炭素および酸化物を含む反応物質と順次接触する。
【0065】
例えば、いくつかの実施形態では、膜堆積サイクルは三つのフェーズを含む。第一フェーズで、基材をモリブデン前駆体を含む第一の反応物質のみと接触させる。第二フェーズでは、モリブデン前駆体の種を含む基材は、COを含む第二の反応物質と接触する。第三フェーズでは、基材を、アンモニア反応物質および水素反応物質のうちの少なくとも一つなど、水素を含む第三の反応物質と接触させる。いくつかの実施形態では、第二フェーズと第三フェーズが組み合わされ、その結果、第一フェーズでは基材はモリブデン前駆体とのみ接触し、一方で第二フェーズでは基材はCO、Hおよび/またはNHと接触する。
【0066】
いくつかの実施形態では、第一の反応物質は、他の反応物質のうちの少なくとも一つの後に提供される。いくつかの実施形態では、基材は、第一の反応物質の後に、一酸化炭素反応物質、水素反応物質、またはアンモニア反応物質のうちの少なくとも一つと接触する。例えば、いくつかの実施形態では、一酸化炭素反応物質は基材と接触し、次いで第一の反応物質が基材と接触し、そして水素反応物質、またはアンモニア反応物質のうちの少なくとも一つが、基材と接触することができる。いくつかの実施形態では、水素反応物質、またはアンモニア反応物質のうちの少なくとも一つが、基材と接触することができ、次いで、第一の反応物質が基材と接触し、そして一酸化炭素反応物質が基材と接触する。
【0067】
堆積サイクルを繰り返して、モリブデンおよび炭素を含む薄膜を堆積させ、このような所望の厚さのMoC、MoOC、MoC、MoOCNまたはMoCN膜を堆積させる。
【0068】
いくつかの実施形態では、MoC、MoOC、またはMoCは、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、一酸化炭素を含む第二の反応物質、およびHを含む第三の反応物質と、交互にかつ順次に基材を接触させることを含む堆積サイクルによって、堆積される。いくつかの実施形態では、一酸化炭素を含む第二の反応物質と、Hを含む第三の反応物質は、一緒に提供される。すなわち、いくつかの実施形態では、基材は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と別々に接触してもよく、そして一酸化炭素を含む第二の反応物質と、Hを含む第三の反応物質とは同時に接触してもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、MoOCNまたはMoCN薄膜は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、一酸化炭素を含む第二の反応物質、およびアンモニアを含む第三の反応物質と、交互にかつ順次に基材を接触させることを含む堆積サイクルによって、堆積される。いくつかの実施形態では、一酸化炭素を含む第二の反応物質と、アンモニアを含む第三の反応物質とが一緒に提供される。すなわち、いくつかの実施形態では、基材は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と別々に接触してもよく、そして一酸化炭素を含む第二の反応物質と、アンモニアを含む第三の反応物質とは同時に接触してもよい。いくつかの実施形態では、Hを含む追加的反応物質が、一つ以上の堆積サイクルに含まれる。従って、いくつかの実施形態では、MoOCNまたはMoCN薄膜は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、一酸化炭素を含む第二の反応物質、アンモニアを含む第三の反応物質、およびHを含む第四の反応物質と交互にかつ順次に基材を接触させることを含む、少なくとも一つの堆積サイクルを使用して、堆積される。いくつかの実施形態では、一酸化炭素、アンモニア、およびHを含む二つ以上の反応物質が一緒に提供されてもよい。例えば、基体を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質、COを含む第二の反応物質、およびHとNHとの両方を含む反応物質と交互にかつ順次に接触させてもよい。堆積サイクルは、所望の厚さの膜を堆積するために繰り返される。MoOCまたはMoOCNを堆積させるための一部の実施形態では、モリブデン前駆体は、モリブデンオキシハライドであり、追加的反応物質の比率は、所望の材料を堆積するように調整される。
【0070】
いくつかの実施形態では、反応物質の提供の順序は変化し得る。例えば、堆積サイクルにおける一部の実施形態では、反応物質(CO、Hおよび/またはNH)の各々は、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質の後に提供されてもよい。例えば、一酸化炭素反応物質、水素反応物質、および/またはアンモニア反応物質のうちの一つは、モリブデン前駆体の後に基材と接触し、モリブデン前駆体の吸着種と反応する。いくつかの実施形態では、一つ以上の反応物質が、堆積サイクル中のモリブデン前駆体の前に提供されてもよい。その場合、モリブデン前駆体の前に提供される一つの反応物質、または複数の反応物質は、後続の堆積サイクルにおいて吸着モリブデン種と反応するであろう。いくつかの実施形態では、追加的反応物質の順序は重要ではない。いくつかの実施形態では、一酸化炭素反応物質は、HまたはNH反応物質の前に提供される。他の実施形態では、HまたはNH反応物質は、一酸化炭素反応物質の前に提供される。
【0071】
いくつかの実施形態では、少なくとも一つの堆積サイクルは、基材を、HO、O、H、NO、NO、またはNOなどの酸素を含む気相反応物質に別々に接触させる、別の処理フェーズを含み得る。これは酸化フェーズと呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、酸化フェーズは、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と基材を接触させた後に行われてもよい。いくつかの実施形態では、酸化フェーズは、堆積サイクルで最後に行われてもよい。例えば、堆積サイクルは、基材を、モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させること、基材を、COを含む第二の反応物質と接触させること、基材を、Hおよび/またはNHを含む第三の反応物質と接触させること、および基材を、酸素を含む反応物質と接触させることを含み得る。いくつかの実施形態では、酸化フェーズは、一つの堆積サイクルに含まれる。いくつかの実施形態では、酸化フェーズは、複数の堆積サイクル、または各堆積サイクルに含まれる。いくつかの実施形態では、酸化フェーズは、堆積方法において一定間隔で含まれる。
【0072】
図2は、いくつかの実施形態によるモリブデンを含む薄膜を堆積させるための堆積方法200を示すフローチャートである。図2を参照すると、モリブデンを含む薄膜は、堆積方法200によって、反応空間の基材上に堆積される。堆積方法200は、ブロック210で、基材の表面を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させること、ブロック220で、過剰なモリブデン前駆体および反応副生成物がある場合、それらを表面から除去すること、ブロック230で、基材の表面を気相第二の反応物質と接触させること、ブロック240で、任意の過剰な第二の反応物質および反応副生成物がある場合、それらを基材の表面から除去すること、ブロック250で、基材の表面を、気相第三の反応物質と接触させること、およびブロック260で、過剰な第三の反応物質および反応副生成物がある場合、それらを基材の表面から除去することを含む、少なくとも一つの堆積サイクルを含む。ブロック270で、接触する工程および除去する工程210~260を随意に繰り返して、所望の厚さのモリブデンを含む薄膜を形成し得る。例えば、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN薄膜を堆積させることができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、上述のように、モリブデン前駆体はモリブデンハライドを含む。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、モリブデンオキシハライドを含んでもよい。例えば、モリブデン前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つを含んでもよい。いくつかの実施形態では、前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つからなってもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、第一の還元剤を含み得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)からなり得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素反応物質を含み得る。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、アンモニア(NH)からなり得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、第二の還元剤を含み得る。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、Hなどの水素を含み得る。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、Hなどの水素からなり得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、Mo、MoC、MoOC、またはMoC膜は、図2に示す方法によって堆積され得る。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOClまたはMoOClなどのモリブデンハライドを含み、第二の反応物質はCOを含み、第三の反応物質はHを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はHを含み、第三の反応物質はCOを含む。MoC、MoOC、またはMoCの堆積は、例えば、堆積方法全体における第二の反応物質と第三の反応物質との比率を調整することによって制御されてもよい。すなわち、いくつかの堆積サイクルでは、堆積方法全体において基材を第二の反応物質および第三の反応物質と接触させる時間の比率を調節するために、第二の反応物質または第三の反応物質が省略されてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデン前駆体、COおよびHである。
【0079】
いくつかの実施形態では、MoCN薄膜が堆積され得る。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOClまたはMoOClなどのモリブデンハライドを含み、第二の反応物質はCOを含み、第三の反応物質はNHを含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はNHを含み、第三の反応物質はCOを含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、堆積サイクルで使用される唯一の反応物質は、モリブデン前駆体、COおよびNHである。
【0081】
いくつかの実施形態では、上記の周期的堆積方法200は、ALD型プロセスであってもよい。いくつかの実施形態では、周期的堆積プロセス200はALDプロセスであり得る。いくつかの実施形態では、上記の周期的プロセス200は、ハイブリッドALD/CVD、または周期的CVDプロセスであり得る。
【0082】
例示の堆積サイクルは、基材の表面を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させること210から始まるが、他の実施形態では、堆積サイクルは、基材の表面を第二の反応物質と接触させること230、または基材の表面を第三の反応物質と接触させること250から始まってもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、ブロック220、240、260で、前駆体、または反応物質、および任意の過剰な反応副生成物を除去することが、反応空間、または反応チャンバをパージすることを含み得る。反応チャンバをパージすることは、パージガスの使用、および/または反応空間への真空の適用を含み得る。パージガスが使用される場合、パージガスは連続的に流れてもよく、または反応物質ガスの流れが停止した後で次の反応物質ガスが反応空間を通って流れ始める前にのみ反応空間を通って流れてもよい。また、様々な反応種のキャリアガスとして非反応性ガスを利用するように、反応チャンバを通してパージ、または非反応性ガスを連続的に流すことも可能である。従って、いくつかの実施形態では、例えば、窒素などのガスは反応空間を通って連続的に流れ、モリブデン前駆体、および反応物質は反応チャンバ内に必要に応じてパルスされる。キャリアガスは連続的に流れるため、過剰な反応物質または反応副生成物を除去することは、反応空間内への反応物質ガスの流れを単に停止することによって達成される。
【0084】
いくつかの実施形態では、ブロック220、240、260で、前駆体、または反応物質、および任意の過剰な反応副生成物を除去することが、第一の反応チャンバから第二の異なる反応チャンバへと基材を移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、ブロック220、240、260で、前駆体、または反応物質、および任意の過剰な反応副生成物を除去することは、第一の反応チャンバから真空下の第二の異なる反応チャンバへと基材を移動させることを含み得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、堆積されたモリブデンを含む薄膜は、堆積後に処理プロセスを受けることができる。いくつかの実施形態では、この処理プロセスは、例えば、堆積されたモリブデンを含む薄膜の導電率、または連続性を高めることができる。いくつかの実施形態では、処理プロセスは、例えば、アニールプロセスを含むことができる。
【0086】
図3は、いくつかの実施形態による、モリブデンを含む薄膜を堆積させるための堆積方法300を示すフローチャートである。堆積方法300は、第二の反応物質および第三の反応物質が、反応空間内に一緒に共流されることによってなど、同時に基材と接触することを除いて、堆積方法200と類似している。堆積方法300は、ブロック310で、基材の表面を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させること、ブロック320で、過剰なモリブデン前駆体および反応副生成物がある場合、それらを表面から除去すること、ブロック330で、基材の表面を気相第二の反応物質と気相第三の反応物質とに同時に接触させること、およびブロック340で、過剰な第二の反応物質、第三の反応物質、および反応副生成物がある場合、それらを基材の表面から除去することを含む、少なくとも一つの堆積サイクルを含む。ブロック350で、接触する工程および除去する工程310~340を含む堆積サイクルを繰り返して、所望の厚さのモリブデンを含む薄膜を形成し得る。例えば、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN薄膜を堆積させることができる。
【0087】
図3に示すように、いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、オキシ塩化モリブデンを含む。しかしながら、他のモリブデン前駆体を使用してもよい。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、モリブデンオキシハライドなどのモリブデンハライドを含んでもよい。例えば、モリブデン前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つを含んでもよい。例えば、前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つからなってもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、第一の還元剤を含み得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は炭素を含む。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含む。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素を含み得る。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、第二の還元剤を含み得る。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、Hなどの水素を含み得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はCOを含んでもよく、第三の反応物質はNHを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はCOを含んでもよく、第三の反応物質はHを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質はCOを含んでもよく、第三の反応物質はNHおよびHの両方を含んでもよい。
【0089】
したがって、いくつかの実施形態では、第二の反応物質および第三の反応物質は、CO、およびHを含んでもよく、それらは一緒に反応空間内に流れてもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質および第三の反応物質は、CO、およびNHを含んでもよく、それらは一緒に反応空間内に流れてもよい。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体、および/または一つ以上の反応物質は、キャリアガスを供給されてもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質と第三の反応物質との共流は、COおよびHからなり得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質と第三の反応物質との共流は、COおよびNHからなり得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、MoCまたはMoC膜が堆積され得る。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOClまたはMoOClを含んでもよく、第二の反応物質および第三の反応物質の共流は、COおよびHを含んでもよい。MoC、MoOC、またはMoCの堆積は、第二の反応物質と第三の反応物質との比率を調整することによって制御されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、MoOCNまたはMoCN膜が堆積され得る。いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、MoOClまたはMoOClを含み、第二の反応物質および第三の反応物質の共流は、COおよびNHを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第三の反応物質は、NHおよびHを含み、その結果、CO、NHおよびHが一緒に流される。
【0092】
図4は、いくつかの実施形態による、モリブデンを含む薄膜を堆積させるための堆積方法400を示すフローチャートである。堆積方法400は、追加的な第四の反応物質がさらに使用されることを除いて、堆積方法200と類似している。堆積方法400は、ブロック410で、基材の表面を、気相モリブデン前駆体を含む第一の反応物質と接触させること、ブロック420で、過剰なモリブデン前駆体および反応副生成物がある場合、それらを表面から除去すること、ブロック430で、基材の表面を気相第二の反応物質と接触させること、ブロック440で、任意の過剰な第二の反応物質および反応副生成物がある場合、それらを基材の表面から除去すること、ブロック450で、基材の表面を、気相第三の反応物質と接触させること、ブロック460で、任意の過剰な第三の反応物質および反応副生成物がある場合、それらを基材の表面から除去すること、ブロック470で、基材の表面を気相第四の反応物質を接触させること、およびブロック480で、任意の過剰な第四の反応物質、および反応副生成物がある場合、それらを基材の表面から除去することを含む、少なくとも一つの堆積サイクルを含む。ブロック490で、接触する工程および除去する工程を繰り返して、所望の厚さのモリブデンを含む薄膜を形成し得る。例えば、MoOCN、またはMoCN薄膜を堆積させることができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、モリブデン前駆体は、モリブデンハライド、またはモリブデンオキシハライドを含んでもよい。例えば、モリブデン前駆体は、MoOCl、MoCl、MoOCl、MoBr、またはMoIのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、第一の還元剤を含み得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は炭素を含み得る。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含んでもよく、第三の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素を含んでもよく、第四の反応物質は、水素(H)などの第二の還元剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)からなってもよく、第三の反応物質は、アンモニア(NH)からなってもよく、第四の反応物質は、水素(H)からなってもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含んでもよく、第三の反応物質は、水素(H)を含んでもよく、第四の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素からなってもよく、第三の反応物質は、水素(H)からなってもよく、第四の反応物質は、アンモニア(NH)からなってもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、水素(H)を含んでもよく、第三の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含んでもよく、第四の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、水素(H)からなってもよく、第三の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素からなってもよく、第四の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素からなってもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、水素(H)を含んでもよく、第三の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素を含んでもよく、第四の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、水素(H)からなってもよく、第三の反応物質は、アンモニア(NH)などの窒素からなってもよく、第四の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素からなってもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、アンモニア(NH)など窒素を含んでもよく、第三の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素を含んでもよく、第四の反応物質は、水素(H)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、アンモニア(NH)など窒素からなってもよく、第三の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素からなってもよく、第四の反応物質は、水素(H)からなってもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、アンモニア(NH)など窒素を含んでもよく、第三の反応物質は、水素(H)を含んでもよく、第四の反応物質は、一酸化炭素(CO)など炭素および酸素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第二の反応物質は、アンモニア(NH)など窒素からなってもよく、第三の反応物質は、水素(H)からなってもよく、第四の反応物質は、一酸化炭素(CO)などの炭素および酸素からなってもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、Hは、例えばそれぞれ図2、3および4の工程200、300、または400で、堆積方法のいずれかにおいてNHと共流されてもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、酸化プロセスは、例えば、ブロック230の前に実施され得る。例えば、酸化プロセスにおいて、HO、O、H、NO、NO、またはNOが基材と接触してもよい。例えば、MoOClを含むモリブデン前駆体は、酸化工程で解離されて、MoOを形成し、HClガスおよびOを放出することができる。酸化プロセスの後、MoOは、第二の反応物質および/または第三の反応物質、すなわち、COおよびHおよび/またはNHを使用して、Mo膜を形成するように還元され得る。いくつかの実施形態では、酸化プロセスは、HOおよびHの共流を含むことができる。
【0102】
薄膜の特性
本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積させた薄膜は、モリブデンを含む連続薄膜であってもよい。いくつかの実施形態では、モリブデンを含む薄膜は、約100nm未満、約60nm未満、約50nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約25nm未満、または約20nm未満、または約15nm未満、または約10nm未満、または約5nm未満、もしくはそれ未満の厚さで、連続的であり得る。言及される連続性は、物理的連続性、または電気的連続性であり得る。いくつかの実施形態では、膜が物理的に連続し得る厚さは、膜が電気的に連続する厚さと同じでなくてもよく、膜が電気的に連続し得る厚さは、膜が物理的に連続している厚さと同じでなくてもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積させたモリブデンを含む薄膜は、連続的であることができる一方で、いくつかの実施形態では、モリブデンを含む不連続薄膜、またはモリブデンを含む分離したアイランドを含む薄膜、もしくはモリブデンを含むナノ粒子を含む薄膜を形成することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、モリブデンを含む堆積された薄膜は、相互に実質的に物理的にも電気的にも連続していないモリブデンを含むナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、モリブデンを含む堆積された薄膜は、モリブデンを含む、分離したナノ粒子または分離したアイランドを含むことができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積されたモリブデンを含む薄膜は、約100nm未満の厚さで約20μΩcm未満の抵抗率を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積させたモリブデンを含む薄膜は、約60nm未満、約50nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約25nm未満、または約20nm未満もしくはそれ未満の厚さで、約20μΩcm未満の抵抗率を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積させたモリブデンを含む薄膜は、約60nm未満、約50nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約25nm未満、または約20nm未満もしくはそれ未満の厚さで、約15μΩcm未満の抵抗率を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積させたモリブデンを含む薄膜は、約60nm未満、約50nm未満、約40nm未満、約30nm未満、約25nm未満、または約20nm未満もしくはそれ未満の厚さで、約10μΩcm未満の抵抗率を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積させたモリブデンを含む薄膜は、約30nm未満、約20nm未満、約15nm未満、約10nm未満、約8nm未満、または約5nm未満もしくはそれ未満の厚さで、約200μΩcm未満の抵抗率を有することができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積されたモリブデンを含む薄膜は、約100nmの厚さで、約200μΩcm未満、約100μΩcm未満、約50μΩcm未満、約30μΩcm未満、約20μΩcm未満、約18μΩcm未満、約15μΩcm未満、約12μΩcm未満、約10μΩcm未満、約8μΩcm未満、または約5μΩcm未満もしくはそれ未満の抵抗率を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のいくつかの実施形態に従って堆積されたモリブデンを含む薄膜は、約50nm未満の厚さで、約20μΩcm未満、約18μΩcm未満、約15μΩcm未満、約12μΩcm未満、約10μΩcm未満、約8μΩcm未満、または約5μΩcm未満もしくはそれ未満の抵抗率を有することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN膜は、約10nm未満、より好ましくは約5nm未満、最も好ましくは約3nm未満の厚さに堆積される。
【0107】
原子層堆積は、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN膜の共形堆積を可能にする。一部の実施形態では、三次元構造上に本明細書に開示される方法によって堆積されるMo、MoC、MoC、またはMoCN膜は、少なくとも90%、95%、またはそれ以上の共形性を有する。いくつかの実施形態では、膜は約100%の共形である。
【0108】
いくつかの実施形態では、形成されたMo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN膜は、高アスペクト比を有する構造において、約80%超、より好ましくは約90%超、および最も好ましくは約95%超のステップカバレッジを有する。いくつかの実施形態では、高アスペクト比構造は、深さまたは高さを特徴部の幅と比較するときに、約3:1を超えるアスペクト比を有する。いくつかの実施形態では、構造は、約5:1を超えるアスペクト比、またはさらに10:1以上のアスペクト比を有する。
【0109】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法によって堆積されたMo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN膜などのモリブデン膜は、用途に応じて所望されるように、アニーリングなどによって、堆積後に処理される。いくつかの実施形態では、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN膜は、酸素環境でアニールされる。例えば、膜は、水またはO中で高温でアニールされてもよい。いくつかの実施形態では、アニーリング工程は実施されない。
【0110】
いくつかの実施形態では、Mo、MoC、MoC、またはMoCN堆積などのモリブデン膜の堆積後、さらなる膜が堆積される。いくつかの実施形態では、追加的な膜は、Mo、MoC、MoC、MoOC、MoOCN、またはMoCN層の上に直接接触するなど、モリブデン膜の上に直接接触し得る。
【0111】
特定の実施形態および実施例について議論してきたが、請求項の範囲は、具体的に開示する実施形態を超えて、他の代替の実施形態および/または使用および明らかな変形例、ならびにそれらの均等物にまで拡大することを当業者は理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】