(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022087940
(43)【公開日】2022-06-14
(54)【発明の名称】酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1455 20060101AFI20220607BHJP
【FI】
A61B5/1455
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020200089
(22)【出願日】2020-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177493
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 修
(72)【発明者】
【氏名】竹本 香菜子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 敦也
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK01
4C038KL05
4C038KL07
4C038KM01
4C038KX02
4C038KY03
4C038VA05
4C038VC01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来の酸素飽和度測定装置では測定することが難しい変動成分の小さい信号によっても酸素飽和度を測定することができる酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法を提供する。
【解決手段】波長の異なる光をそれぞれ生体組織に照射し、生体組織を透過する光、あるいは生体組織で反射する光を受光する。このとき受光する信号が、変動成分の信号のピーク値とボトム値が明確に表れる場合だけでなく、ピーク値とボトム値が明確でない場合であっても、変動成分の信号の二乗平均平方根を算出し、この算出結果を用いて所定の比を算出することで酸素飽和度を知ることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの異なる波長の光を生体組織に放射する発光部と、
前記生体組織を透過あるいは前記生体組織で反射した前記異なる波長の光を受光する受光部と、
該受光部で受光した光の変動成分の信号と非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求める演算部と、を備えた酸素飽和度測定装置において、
前記演算部は、前記変動成分の信号の二乗平均平方根を算出し、該変動成分の信号の二乗平均平方根の信号と前記非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求めることを特徴とする酸素飽和度測定装置。
【請求項2】
少なくとも2つの異なる波長の光を生体組織に照射し、前記生体組織を透過あるいは前記生体組織で反射した光を受光することで、受光した光の変動成分の信号と非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求める酸素飽和度測定方法において、
前記変動成分の信号の二乗平均平方根を算出し、該変動成分の信号の二乗平均平方根の信号と前記非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求めることを特徴とする酸素飽和度測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体組織に異なる波長の光を照射し、透過又は反射した光から血液中の酸素飽和度を測定するための酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血液中の酸素飽和度を非侵襲的に測定する酸素飽和度測定装置は、赤色光と赤外光とを生体組織に照射し、赤色光と赤外光それぞれの透過光又は反射光から得られる吸収度の変動成分(脈動成分)の比から酸素飽和度を測定するものである。特にピーク値とボトム値のある変動成分の信号を処理することによってノイズによる誤差を少なくする方法が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の酸素飽和度測定装置は、救急救命の現場や術後管理といった医療現場で広く使用されているが、その多くは指先や耳たぶに装着する透過型となっている。
【0005】
一方、発光面と受光面が同一面内にある反射型は、反射光に含まれる変動成分の信号が小さく、すなわち変動成分の信号のピーク値とボトム値が明確でないために、酸素飽和度の正確な測定が難しく広く使用されるに至っていない。しかしながら反射型の酸素飽和度測定装置は、測定位置が指先や耳たぶのような限られた部位に限らず、様々な部位で測定可能になるという利点もある。本発明はこのような実状に鑑み、従来の酸素飽和度測定装置では測定することが難しい変動成分の小さい信号によっても酸素飽和度を測定することができる酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、少なくとも2つの異なる波長の光を生体組織に放射する発光部と、前記生体組織を透過あるいは前記生体組織で反射した前記異なる波長の光を受光する受光部と、該受光部で受光した光の変動成分の信号と非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求める演算部と、を備えた酸素飽和度測定装置において、前記演算部は、前記変動成分の信号の二乗平均平方根を算出し、該変動成分の信号の二乗平均平方根の信号と前記非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求めることを特徴とする。
【0007】
本願請求項2に係る発明は、少なくとも2つの異なる波長の光を生体組織に照射し、前記生体組織を透過あるいは前記生体組織で反射した光を受光することで、受光した光の変動成分の信号と非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求める酸素飽和度測定方法において、前記変動成分の信号の二乗平均平方根を算出し、該変動成分の信号の二乗平均平方根の信号と前記非変動成分の信号との比をそれぞれ算出し、該算出結果の比から酸素飽和度を求めることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法では、変動成分の信号の二乗平均平方根を算出して所定の比を算出することにより、ノイズの少ない測定結果を得ることが可能となる。その結果、変動成分の信号にピーク値とボトム値が明確に表れない場合であっても酸素飽和度の測定が可能となり、適用範囲が広がるという利点がある。特に、発光面と受光面が同一面内にある反射型の酸素飽和度測定装置を構成することができ、効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】本発明の酸素飽和度測定方法を説明する図である。
【
図3】本発明の第1の実施例の酸素飽和度測定方法を説明する図である。
【
図4】一般的な酸素飽和度測定方法の説明図である。
【
図5】一般的な反射型の酸素飽和度測定装置を用いた酸素飽和度測定方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法は、波長の異なる光をそれぞれ生体組織に照射し、生体組織を透過する光、あるいは生体組織で反射する光を受光する。このとき受光する信号が、変動成分の信号のピーク値とボトム値が明確に表れる場合だけでなく、ピーク値とボトム値が明確でない場合であっても、変動成分の信号の二乗平均平方根を算出し、この算出結果を用いて所定の比を算出することで酸素飽和度を知ることができる。以下、従来例と比較しながら本発明について説明する。
【0011】
まず、一般的な酸素飽和度測定装置を用いて血中の酸素飽和度を測定する方法について説明する。
図1は一般的な酸素飽和度測定装置であり、
図1(a)は透過型の酸素飽和度測定装置を、
図1(b)は反射型の酸素飽和度測定装置をそれぞれ模式的に示している。発光部1は、波長の異なる光を放射するため赤色光を放射する赤色LED1
Rと赤外光を放射する赤外LED1
IRとを備えており、赤色LED1
Rと赤外LED1
IRはいずれか一方からのみ光を放射するように制御されている。受光部2は、赤色光と赤外光を受光する受光素子2
R_IRを備えている。発光部1の発光と受光部2の受光は、図示しないタイミング制御手段により赤色光か赤外光のいずれかの発光あるいは受光となるように制御されている。
【0012】
赤色LED1Rから放射された赤色光は生体組織を透過等すると、受光素子2R_IRで受光し、増幅部3で増幅されたアナログ信号がアナログ/デジタル変換部4でデジタル信号に変換されて演算部5に入力する。一方赤外LED1IRから放射された赤外光も生体組織を透過等すると、受光素子2R_IRで受光し、増幅部3で増幅されたアナログ信号がアナログ/デジタル変換部4でデジタル信号に変換されて演算部5に入力する。
【0013】
演算部5では、赤色光と赤外光の吸収特性の比を算出する。具体的には、演算部5に入力する赤色光の時系列データyR(k)とし、赤外光の時系列データyIR(k)とすると、
図4に示すような演算を行う。
【0014】
図4に示すように赤色光に係る演算では、演算部5に入力する赤色光の時系列データyR(k)を処理する。バンドパスフィルタ(BPF:例えば、通過帯域0.5~3Hz)を通過した信号に対してピーク値とボトム値を検出して、波高値(ピーク値-ボトム値)を算出する。これが変動成分の信号R
ACとなる。
【0015】
この変動成分の信号RACが算出された期間において、ローパスフィルタ(LPF:例えば、カットオフ周波数Fc=0.5Hz)を通過した信号が非変動成分の信号RDCとなる。
【0016】
同様に赤外光に係る演算では、演算部5に入力する赤外光の時系列データyIR(k)を処理する。バンドパスフィルタ(BPF:例えば、通過帯域0.5~3Hz)を通過した信号に対してピーク値とボトム値を検出して、波高値(ピーク値-ボトム値)を算出する。これが変動成分の信号IRACとなる。
【0017】
この変動成分の信号IRACが算出された期間において、ローパスフィルタを通過した信号が非変動成分の信号IRDCとなる。
【0018】
次に比Rを算出する。比Rは、
R=(RAC/RDC)/(IRAC/IRDC) ・・・(式1)
として算出される。ここで、変動成分を非変動成分で規格化することで、赤色LED1Rおよび赤外LED1IRの発光量が異なることの影響を排除している。
【0019】
比Rと既知の血中酸素飽和度との関係を予め求めておくことで、比Rが決まれば測定対象の血中の酸素飽和度を知ることができる。この比Rと既知の酸素飽和度との関係は、演算部5内あるいは比Rを出力した別の装置内に記憶させておけばよい。
【0020】
このように酸素飽和度を求めるために算出される比Rは、赤色光と赤外光の透過光等の変動成分の比である。透過型の酸素飽和度測定装置を用いた指先や耳たぶの測定では、変動成分の信号のピーク値とボトム値が明確に表れ、波高値の算出は容易で比Rを問題なく算出することができる。
【0021】
しかしながら、透過型の酸素飽和度測定装置を用いた場合であっても指先や耳たぶ以外の部位の測定や反射型の酸素飽和度測定装置では、変動成分の信号のピーク値とボトム値が明確に表れない場合がある。例えば、反射型の酸素飽和度測定装置を用いて脈動の小さい部位である手首の測定を行い、比Rを測定した結果を
図5に示す。
図5に示すように、上記式(1)に従い算出される比Rにノイズが含まれ酸素飽和度の計測が難しくなってしまう。
【0022】
そこで本願発明は、演算部5における比Rの算出方法として別の算出方法を提案するものである。本発明では、所定の期間サンプリングした赤色光の変動成分RACから二乗平均平方根RAC_rmsを算出し、同様に、所定の期間サンプリングした赤外光の変動成分IRACから二乗平均平方根IRAC_rmsを算出し、赤色光と赤外光との比Rを算出する。比Rは以下の式で表すことができる。
【0023】
R=(RAC_rms/RDC)/(IRAC_rms/IRDC) ・・・(式2)
【0024】
この場合も、変動成分を非変動成分で規格化することで、赤色LED1Rおよび赤外LED1IRの発光量が異なることの影響を排除できる。なお、二乗平均平方根RAC_rmsを算出するための測定は、サンプリング周波数fsを100Hzとした場合、1秒~数秒程度の測定を行えばよい。この程度の測定時間であれば、通常の脈拍(60拍/分)の1拍分に相当する測定を十分に行うことができるからである。
【0025】
このように比Rの算出のために、変動成分の信号として二乗平均平方根を算出して得られた値を用いることで酸素飽和度が算出可能となる。以下、本発明の実施例について説明する。
【実施例0026】
本発明の第1の実施例について説明する。本実施例の酸素飽和度測定装置は、一般的な酸素飽和度測定装置と比較して演算部5の構成が相違する。すなわち、演算部5において本発明の酸素飽和度測定方法を実行する手段を備えている点で相違している。
【0027】
本発明の酸素飽和度測定装置は、
図1に示す酸素飽和度測定装置同様、発光部1には、赤色光として波長630nmの光を放射する赤色LED1
Rと赤外光として波長920nmの光を放射する赤外LED1
IRとを備えている。生体組織に赤色光あるいは赤外光を放射する際には、図示しないタイミング制御部からの信号に従い、例えば周期10msec、発光のデューティー1%の赤色光あるいは赤外光のみが放射されるように制御される。
【0028】
受光部2には上記赤色光と赤外光を受光する受光素子2R_IRを備えている。この受光素子2R_IRは、赤色LED1Rと赤外LED1IRとがそれぞれ発光しているタイミングで受光した光を電気信号に変換して増幅部3に出力し、増幅部3から出力されたアナログ信号をアナログ/デジタル変換部4でデジタル信号に変換して演算部5に出力する。アナログ/デジタル変換部4でアナログ信号をデジタル信号に変換するタイミングは、赤色光あるいは赤外光が発光しているタイミングを合わせて行われるため、赤色光あるいは赤外光に対するサンプリング周波数fsは100Hzとなる。以上の動作は、一般的なパルスオキシメータの動作と同じ動作となる。
【0029】
次に演算部5における演算について説明する。演算部5に入力する赤色光の時系列データをyR(k)とし、赤外光の時系列データをyIR(k)とする。
図2は、演算部5における演算を説明する説明図である。
【0030】
図2に示すように、赤色光に係る演算では、演算部5に入力する赤色光の時系列データyR(k)を処理する。具体的には、バンドパスフィルタ(BPF:通過帯域0.5~3Hz)を通過した信号に対して二乗平均平方根を算出する。このバンドパスフィルタを通過した信号は、変動成分の信号となる。バンドパスフィルタを通過した信号をybpR(k)とする。
【0031】
二乗平均平方根(RMS)の算出は、バンドパスフィルタを通過した信号ybp_R(k)からT秒前にバンドパスフィルタを通過した信号ybp_R(k-N)までのデータを用いる。ここでNは、時間T秒の間のサンプル数で、サンプリング周波数をfsとすると、N=fs/Tの関係となる。
【0032】
時間kにおけるT秒間の二乗平均平方根をyR_rms(k)とすると、
【数1】
と、算出される。
【0033】
一方ローパスフィルタ(LPF:カットオフ周波数Fc=0.5Hz)を通過した信号は、非変動成分の信号となる。ローパスフィルタを通過した信号をylp_R(k)とすると、規格化された信号yR_nom(k)は、
yR_nom(k)=yR_rms(k)/ylp_R(k)
となる。
【0034】
同様に、赤外光に係る演算では、演算部5に入力する赤外光の時系列データyIR(k)を処理する。具体的には、バンドパスフィルタ(BPF:通過帯域0.5~3Hz)を通過した信号に対して二乗平均平方根を算出する。バンドパスフィルタを通過した信号をybpIR(k)とする。
【0035】
二乗平均平方根(RMS)に算出は、バンドパスフィルタを通過した信号ybp_IR(k)からT秒前にバンドパスフィルタを通過した信号ybp_IR(k-N)までのデータを用いる。ここでNは、時間T秒の間のサンプル数で、サンプリング周波数をfsとすると、N=fs/Tの関係となる。
【0036】
時間kにおけるT秒間の二乗平均平方根をyIR_rms(k)とすると、
【数2】
と、算出される。
【0037】
一方ローパスフィルタ(LPF:カットオフ周波数Fc=0.5Hz)を通過した信号は、非変動成分の信号となる。ローパスフィルタを通過した信号をylp_IR(k)とすると、規格化された信号yIR_nom(k)は、
yIR_nom(k)=yIR_rms(k)/ylp_IR(k)
となる。
【0038】
次に比Rを算出する。比Rは上述の式(2)同様、
R=yR_nom(k)/yIR_nom(k)・・・(式3)
として算出される。
【0039】
この比Rと既知の酸素飽和度との関係を予め求めておくことで、比Rが決まれば測定対象の酸素飽和度を知ることができる。この比Rと既知の酸素飽和度の関係は、演算部5内あるいは比Rを出力する別の装置内に記憶させておけばよい。
【0040】
T=2秒、N=200とした脈動の小さい部位である手首の実測値を
図3に示す。手首の測定により得られる信号は変動成分の信号が小さく、ピーク値とボトム値が明瞭となっておらず、先に
図5で説明したように従来の式(1)に従い算出する方法ではノイズが多くなる部位となっていた。これに対し式(3)に従い算出する本実施例では、
図3に実線で示すようにノイズ少なくなっていることがわかる。比較のため、
図5で示した従来方法による測定結果を破線で示している。
【0041】
このように本発明の酸素飽和度測定装置および酸素飽和度測定方法によると、ノイズが少ない比Rが算出され、この比Rと予め測定された酸素飽和度との関係から、測定対象の血中酸素飽和度を正確に求めることができる。
次に第2の実施例について説明する。上述の第1の実施例で説明したように、本発明の酸素飽和度測定装置は、一般的な酸素飽和度測定装置と比較して演算部5の構成が相違し、この演算部5において本発明の酸素飽和度測定方法を実行している。通常演算部5には、複数の測定モードを記憶することが可能である。即ち酸素飽和度測定装置に、一般的な酸素飽和度測定方法に従う測定モードと、本発明の酸素飽和度測定方法に従う測定モードを切替え可能な酸素飽和度測定装置とすることが可能である。
指先や耳たぶのような脈動の大きな部位の測定においては、本発明の酸素飽和度測定方法に従う測定モードによる測定と一般的な酸素飽和度測定方法に従う測定モードによる測定とから得られるそれぞれの結果はほぼ同一となる。
そこで例えば、指先のような透過型で良好な測定を行うことができる部位について、透過型の装置を用い一般的な酸素飽和度測定方法に従う測定と、本発明の酸素飽和度測定方法に従う測定とを行い、両者の測定結果を比較して、両者の測定結果の乖離度合いにより測定結果の信頼性を確認することができる。あるいは、指先を透過型の装置を用い本発明の酸素飽和度測定方法に従う測定結果と、反射型の装置を用い本発明の酸素飽和度測定方法に従う測定結果とを比較して、同様に測定結果の信頼性を確認することができる。このとき発光部1は同一のLEDを用いても良い。このように本実施例によれば、酸素飽和度の測定結果を、酸素飽和度を求める以外に使用することも可能となる。
上記説明したように本発明の酸素飽和度測定方法によれば、変動成分の信号が小さくピーク値とボトム値が明確に表れない場合でも、血中酸素飽和度を測定することが可能となる。なお当然ながら、本発明の酸素飽和度測定方法は、変動成分の信号のピーク値とボトム値が明瞭に表れる場合においても、従来の装置および方法と同様の測定結果を得ることができる。