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特開2022-91154ウエハと静電チャックとの間の接触の評価
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091154
(43)【公開日】2022-06-20
(54)【発明の名称】ウエハと静電チャックとの間の接触の評価
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20220613BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
H01L21/66 C
H01L21/68 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021199022
(22)【出願日】2021-12-08
(31)【優先権主張番号】17/115,656
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504144253
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】アダム ファウスト
(72)【発明者】
【氏名】ヨセフ バッソン
(72)【発明者】
【氏名】ガイ エイタン
(72)【発明者】
【氏名】ヨナサン デヴィッド
【テーマコード(参考)】
4M106
5F131
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106CA02
4M106CA10
4M106CA11
4M106DH16
4M106DJ02
5F131AA02
5F131BA39
5F131CA09
5F131DA33
5F131DA42
5F131EB11
5F131EB31
5F131KA40
5F131KB45
(57)【要約】
【課題】ウエハと静電チャックとの間の接触を評価するための方法、非一過性コンピュータ可読媒体、およびデバイスを提供すること。
【解決手段】本方法は、(a)静電チャックの負極の絶対値と静電チャックの正極の絶対値との間の電圧差を導入するステップであって、導入が、ウエハが静電チャックによって支持され、静電チャックの1つまたは複数の導電性接触ピンと接触している間に行われる、ステップと、(b)感知素子を含む静電センサによって、電圧差の導入の開始後の異なる時点で、ウエハの前面に位置する測定点の電荷を監視して、監視結果を提供するステップと、(c)監視結果に基づいてウエハと静電チャックとの間の接触の電気的パラメータを決定するステップと、を含むことができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハと静電チャックとの間の接触を評価する方法であって、
前記ウエハが、前記静電チャックによって支持され、前記静電チャックの1つまたは複数の導電性接触ピンに接触している間に、前記静電チャックの負極の絶対値と前記静電チャックの正極の絶対値との間の電圧差を導入するステップと、
感知素子を含む静電センサによって、前記電圧差の前記導入の開始後の異なる時点で、前記ウエハの前面に位置する測定点の電荷を監視して、監視結果を提供するステップと、
前記監視結果に基づいて、前記ウエハと前記静電チャックとの間の前記接触の電気的パラメータを決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記電気的パラメータを前記決定するステップが、前記接触の抵抗を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接触の前記抵抗を前記決定するステップが前記監視結果によって表される充電パターンを抵抗器-コンデンサ回路の放電曲線に近似させるステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電圧差を前記導入するステップが1ミリ秒ごとに少なくとも1ボルトの割合で電圧差を導入するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記感知素子がケルビンプローブであり、前記静電センサが前記電荷測定中に前記ケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記静電センサが前記感知素子を密封する導電性密封素子をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記静電センサが、可動接地素子をさらに備え、前記可動接地素子は、前記可動接地素子が前記感知素子に電気的に結合される接地位置と、前記可動接地素子が前記感知素子に電気的に結合されない切断位置との間で移動するように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ウエハと静電チャックとの間の接触を評価するためのデバイスであって、
処理回路と
感知素子を含む静電センサと、を備え、
前記静電センサが前記静電チャックの負極の絶対値と前記静電チャックの正極の絶対値との間の電圧差の導入の開始後の異なる時点で、前記ウエハの前面に位置する測定点の電荷を監視するように構成され、前記導入が、前記ウエハが前記静電チャックによって支持され、前記静電チャックの1つまたは複数の導電性接触ピンと接触している間に行われ、
前記処理回路が、前記電荷の監視の結果に基づいて、前記ウエハと前記静電チャックとの間の前記接触の電気的パラメータを決定するように構成されている、
デバイス。
【請求項9】
前記処理回路が前記接触の抵抗を決定することによって前記接触の電気的パラメータを決定するように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記接触の前記抵抗を前記決定することが、前記電荷の前記監視の前記結果によって表される充電パターンを抵抗器-コンデンサ回路の放電曲線に近似させることを含む、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記電圧差が1ミリ秒ごとに少なくとも1ボルトの割合で導入される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記感知素子がケルビンプローブであり、前記静電センサが前記電荷測定中に前記ケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記静電センサが前記感知素子を密封する導電性密封素子をさらに備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記静電センサが、可動接地素子をさらに備え、前記可動接地素子は、前記可動接地素子が前記感知素子に電気的に結合される接地位置と、前記可動接地素子が前記感知素子に電気的に結合されない切断位置との間で移動するように構成されている、請求項8~13のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項15】
ウエハと静電チャックとの間の接触を評価するための非一過性コンピュータ可読媒体であって、
前記ウエハが前記静電チャックによって支持され、前記静電チャックの1つまたは複数の導電性接触ピンと接触している間に、前記静電チャックの負極の絶対値と前記静電チャックの正極の絶対値との間の電圧差を導入し、
感知素子を含む静電センサによって、前記電圧差の導入の開始後の異なる時点で、前記ウエハの前面に位置する測定点の電荷を監視して、監視結果を提供し、
前記監視結果に基づいて、前記ウエハと前記静電チャックとの間の前記接触の電気的パラメータを決定する、
ための命令を記憶する、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記電気的パラメータを前記決定することが前記接触の抵抗を決定することを含む、請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記接触の前記抵抗を前記決定することが前記監視結果によって表される充電パターンを抵抗器-コンデンサ回路の放電曲線に近似させることを含む、請求項16に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記感知素子がケルビンプローブであり、前記静電センサが前記電荷測定中に前記ケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを備える、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記静電センサが前記感知素子を密封する導電性密封素子をさらに備える、請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記静電センサが、可動接地素子をさらに備え、前記可動接地素子は、前記可動接地素子が前記感知素子に電気的に結合される接地位置と、前記可動接地素子が前記感知素子に電気的に結合されない切断位置との間で移動するように構成されている、請求項15~19のいずれか1項に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2020年12月8日に出願された米国特許出願第17/115,656号の優先権を主張する。その開示は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ウエハは、限定はしないが、走査電子顕微鏡(SEM)などの評価システムによって評価することができる。
【0003】
理想的には、静電チャックによって支持されると、ウエハの前面は、均一に帯電されるべきである。実際には、ウエハの前面は、不均一に帯電されることがある。不均一な帯電により測定誤差が導入される可能性がある。典型的な測定誤差は、ウエハを走査する電子ビームの望ましくない偏向を伴うことがある。
【0004】
ウエハの前面の帯電の評価は、ウエハに接触することなく、かつウエハを汚染することなく行われるべきである。
【0005】
ウエハの前面の帯電を評価するための非接触で汚染のない方法を提供する必要性が高まっている。
【0006】
ウエハは、機械式ステージによって、静電チャックによって、または支持要素によって支持することができる。支持要素は、機械式ステージに属していなくてもよく、静電チャックに属していなくてもよい。
【0007】
ウエハの評価中、ウエハは、静電チャックによって支持されてもよい。静電チャックは、機械式ステージによって支持されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
様々な時点で(例えば、ウエハの評価後に)、ウエハを機械式ステージから遠ざけることがある。場合によっては、機械式ステージがウエハから十分に離れているときにウエハがジャンプする形でウエハが帯電することがある。ジャンプは、ウエハを損傷する可能性がある。
【0009】
ジャンプを予測し、さらにはジャンプを防ぐ必要性が高まっている。
【0010】
ウエハは、静電チャックによって支持されると、ウエハを接地すべき複数のピンと接触することができる。ウエハの裏面に形成された絶縁層を含む様々な理由により、接地がうまくいかないことがある。
【0011】
ウエハとピンとの間の接触の質を評価する必要性が高まっている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一部の実施形態は、ウエハと静電チャックとの間の接触を評価するための方法、非一過性コンピュータ可読媒体、およびシステムに関する。
【0013】
本開示の実施形態と見なされる主題は、本明細書の結論部分において特に指摘され、明確に特許請求される。しかしながら、本開示の実施形態は、その目的、特徴、および利点とともに、構成および動作方法の両方に関して、添付の図面とともに読まれるとき、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】方法の例を示す図である。
図2】ウエハおよび荷電粒子システムの例を示す図である。
図3】静電センサの例を示す図である。
図4】方法の例を示す図である。
図5】ウエハおよび荷電粒子システムのいくつかの部分の例を示す図である。
図6】電圧差の導入の例を示す図である。
図7】方法の例を示す図である。
図8】距離ごとの電圧の関係の例を示す図である。
図9】ウエハと機械式ステージとの間に距離を導入する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な説明では、本開示の実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。
【0016】
しかしながら、本開示の本実施形態は、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者によって理解されるであろう。他の事例では、本開示の本実施形態を不明瞭にしないように、周知の方法、手順、および構成要素は詳細に説明されていない。
【0017】
本開示の実施形態と見なされる主題は、本明細書の結論部分において特に指摘され、明確に特許請求される。しかしながら、本開示の実施形態は、その目的、特徴、および利点とともに、構成および動作方法の両方に関して、添付の図面とともに読まれるとき、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解され得る。
【0018】
図を簡単および明瞭にするために、図に示されている要素は、必ずしも縮尺通りには描かれていないことを理解されるであろう。例えば、要素の一部の寸法は、明瞭にするために他の要素に比べて誇張されることがある。さらに、適切であると考えられる場合は、参照数字は、対応するまたは類似する要素を示すために、各図間で繰り返されることがある。
【0019】
本開示の例示される実施形態は、大部分が、当業者に公知の電子構成要素および回路を使用して実施され得るため、詳細は、本開示の本実施形態の基礎となる概念の理解および認識のために、および本開示の本実施形態の教示を不明瞭にしないようにまたは本開示の本実施形態の教示から逸脱しないように、上記で例示されたように必要と考えられる程度を超えては説明されない。
【0020】
本明細書における方法へのいかなる言及も、必要な変更を加えて、方法を実行することが可能なシステムに適用されるべきであり、必要な変更を加えて、非一過性の、方法を実行するための命令を記憶するコンピュータ可読媒体に適用されるべきである。
【0021】
本明細書におけるシステムへのいかなる言及も、必要な変更を加えて、システムによって実行され得る方法に適用されるべきであり、必要な変更を加えて、非一過性の、システムによって実行可能な命令を記憶するコンピュータ可読媒体に適用されるべきである。
【0022】
非一過性のコンピュータ可読媒体に対する本明細書におけるいかなる言及も、必要な変更を加えて、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行するときに適用され得る方法に適用されるべきであり、必要な変更を加えて、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行するように構成されたシステムに適用されるべきである。
【0023】
静電センサを使用することができる方法、デバイス、および非一過性コンピュータ可読媒体が提供される。
【0024】
静電センサは、感知素子を含むことができる。感知素子は、ケルビンプローブであってもよく、またはケルビンプローブと異なっていてもよい。説明を簡単にするために、以下の文章は、ケルビンプローブに関する場合がある。他のタイプの静電センサが使用されてもよい。
【0025】
ウエハの前面の領域の電荷分布の評価
ウエハの前面の領域の電荷分布を評価する方法を提供することができる。領域は、ウエハ全体またはウエハの一部のみをカバーしてもよい。本方法は、ウエハの複数の領域に適用することができる。
【0026】
電荷分布は、ウエハの2つ以上の点における電荷値、および追加的にまたは代替的に、ウエハの2つ以上の点間の電荷値を含むことができる。2つ以上の点は、点のアレイを形成することができる。点は、センチメートル範囲(例えば、0.1センチメートル~10センチメートルの範囲であってもよい)の距離だけ互いに離れていてもよい。
【0027】
この距離は、0.1センチメートル未満の範囲であってもよく、追加的または代替的に、10センチメートルを超えてもよい。点は、領域にわたって均一に分布していてもよく、または領域にわたって不均一に分布していてもよい。
【0028】
荷電粒子システムは、ウエハ(またはウエハの一部)を評価するように構成されたシステムであり、評価には、電子ビームなどの1つまたは複数の荷電粒子ビームでウエハ(またはウエハの一部)を照射することが含まれる。荷電粒子システムの非限定的な例としては、電子ビーム撮像装置、および限定はしないが、走査型電子顕微鏡などの電子顕微鏡が挙げられる。
【0029】
評価には、欠陥レビュー、検査、計測学(例えば限界寸法測定)などのうちの少なくとも1つが含まれてもよい。
【0030】
説明を簡単にするために、一部の図面および本文は、レビューSEMなどの走査型電子顕微鏡(SEM)を参照する。
【0031】
図1は、領域の電荷分布を評価するための方法100を示す。
【0032】
方法100は、初期化ステップ105によって開始することができる。
【0033】
初期化ステップ105は、荷電粒子システムの静電チャック上にウエハを配置することを含むことができる。
【0034】
ステップ105の後に、静電センサを使用して電荷分布を評価するステップ110が続くことができる。
【0035】
静電センサは、荷電粒子システムの真空チャンバの内部空間から密封された感知素子を含む。密封することにより、感知素子による内部空間の汚染が防止される。
【0036】
感知素子は、可動ケルビンプローブであってもよい。ケルビンプローブは、電荷測定中に異なる位置間を移動することができる。移動には、振動、揺動などが含まれてもよい。
【0037】
ステップ110は、領域内の異なる位置で電荷測定を実行することを含むことができる。
【0038】
電荷測定は、可動ケルビンプローブを移動させる(例えば、振動させ、追加的または代替的に、揺動させる)ことによって、領域内の特定の位置で電圧測定を実行することを含むことができる。この移動は、比較的小さく、例えば数ミリメートルである。電圧測定値は、特定の点の電荷を示す。
【0039】
特定の位置において、ケルビンプローブを任意の経路に沿って移動させることができる。経路は、水平であっても、垂直であっても、斜めであっても、湾曲していてもよいなどである。
【0040】
特定の位置において、ケルビンプローブを第1の位置と第2の位置との間で移動させることができる。第1の位置にあるとき、ケルビンプローブは、マスクされてもよく、これによってその領域の電圧を感知するのを防止することができる。第2の位置にあるとき、ケルビンプローブは、マスクされない。
【0041】
(特定の位置での)測定に続いて、(a)静電センサが別の位置に向くように、ウエハおよび静電センサの少なくとも一方を移動させ、(b)別の位置の電圧測定を行う。
【0042】
測定および移動の反復回数は、2回を超えてもよい。
【0043】
移動は、真空チャンバ内でウエハを移動させる機械式ステージによって実行されてもよい。
【0044】
機械式ステージは、ロボット、または荷電粒子システムのロードロックと真空チャンバとの間でウエハを移動させるために使用される別の機械式ユニットなどの、別の機械式ユニットからウエハを受け取ることができる。
【0045】
ステップ110の後に、領域を評価するステップ120が続く。これには、その領域の疑わしい欠陥の欠陥レビュー、その領域の構造要素の限界寸法の測定などが含まれてもよい。
【0046】
また、ステップ110の後に、領域の評価された電荷分布に基づいて少なくとも1つの評価パラメータを決定するステップ125が続くことができる。評価パラメータは、ウエハの評価中にウエハに照射するために使用される電子ビームの偏向方式であってもよい。偏向方式は、ウエハの前面の電荷分布の不均一性を打ち消す(または少なくとも軽減する)ことができる。
【0047】
図2は、ウエハ130と、静電センサ150、ロードロック142、静電チャック128(ウエハ130の下に位置する)、真空チャンバ144、荷電粒子カラム146、光学顕微鏡147、プロセッサ148、およびコントローラ149を含む荷電粒子システム140と、を示す。
【0048】
図2は、ウエハ130の領域132内に位置する異なる測定点131も示す。領域は、任意の形状(多角形、曲線形状、円、楕円など)であってもよく、追加的または代替的に、領域は、任意のサイズであってもよい。
【0049】
ロードロック142は、荷電粒子システム140とその環境との間のインターフェースであってもよい。ロードロック142は、インターフェースに接続されたウエハのカセットからウエハを受け取ることができる。
【0050】
ロボットアーム(図示せず)がロードロック142と真空チャンバ144との間でウエハを移動させることができる。
【0051】
荷電粒子カラム146は、先端部または下端部、ならびに追加的または代替的に、真空チャンバ144内に配置されたレンズを有することができる。
【0052】
静電センサ150または静電センサ150の少なくとも下部は、真空チャンバ144内に配置されてもよい。例えば、静電センサ150は、汚染を防止するために、真空チャンバの内部空間から密封された感知プローブなどの感知素子を有することができる。
【0053】
光学顕微鏡147は、真空チャンバ144に形成された窓を通してウエハ130を見ることができる。
【0054】
ウエハ130は、静電チャック183によって支持されてもよく、静電チャック183は、真空チャンバ内にある間、機械式ステージ(図示せず)によって移動することができる。
【0055】
コントローラ149は、荷電粒子システム140の動作を制御するように構成されている。
【0056】
プロセッサ148は、静電センサ150から出力された信号を処理するように構成され、方法100の少なくともいくつかの段階を実行することができる。
【0057】
図3は、静電センサ150の断面を示す。
【0058】
静電センサ150は、導電性シール151と、密封ハウジング152と、可動接地素子153と、可動接地素子153を移動させるように構成された第1の機械式ユニット155と、導体156と、感知素子を移動させるように構成された第2の機械式ユニット157と、ケルビンプローブ159などの感知素子と、内部マスク158と、を含む。
【0059】
誘導性シール151は、静電センサ150の内部、特にケルビンプローブ159、第1の機械式ユニット155、および第2の機械式ユニット157を真空チャンバの内部空間から隔離してウエハの汚染を防止するために、密封ハウジング152に密封接続されている。
【0060】
第1の機械式ユニット155は、静電センサ150の外部に配置されてもよいことに留意されたい。
【0061】
第2の機械式ユニット157は、任意の電荷測定中にケルビンプローブを振動させ、追加的または代替的に、揺動させることができる。
【0062】
可動接地素子153は、(a)可動接地素子が感知素子に電気的に結合される接地位置と、(b)可動接地素子が感知素子に電気的に結合されない切断位置との間で(第1の機械式ユニット155によって)移動することができる。
【0063】
ウエハと静電チャックとの間の接触の評価
図4は、ウエハと静電チャックとの間の接触を評価するための方法300を示す。
【0064】
方法300は、初期化ステップ305によって開始することができる。
【0065】
初期化ステップ305は、ウエハを荷電粒子システムの静電チャック上に配置することを含むことができる。
【0066】
初期化ステップ305はまた、静電チャックの1つまたは複数の導電性接触ピン(または他の導電性要素)を、それらがウエハに接触すると想定される位置に配置することを含むことができる。例えば、ピンが上方位置に配置されたときにウエハに接触する必要がある場合、ピンは、上方位置に配置される。
【0067】
初期化ステップ305の後に、静電チャックの負極の絶対値と静電チャックの正極の絶対値との間の電圧差を導入するステップ310が続くことができる。
【0068】
電圧差は、急峻であってもよく、例えば、ミリ秒スケールの持続時間(例えば、1~90ミリ秒)の期間内に数十ボルトの変化が導入されてもよい。
【0069】
また、初期化ステップ305の後に、静電センサによって、電圧差の導入の開始後の異なる時点で、ウエハの前面に位置する測定点の電荷を監視するステップ320が続くことができる。ステップ320の結果は、監視結果である。
【0070】
静電センサは、上述した静電センサのいずれであってもよい。
【0071】
例えば、静電センサは、荷電粒子システムの真空チャンバの内部空間から密封された感知素子を含むことができる。感知素子は、ケルビンプローブであってもよい。静電センサは、電荷測定中にケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを含むことができる。静電センサは、感知素子を密封する導電性密封素子を含むことができる。静電センサは、可動接地素子が感知素子に電気的に結合される接地位置と、可動接地素子が感知素子に電気的に結合されない切断位置との間で移動するように構成された可動接地素子を含むことができる。
【0072】
方法300はまた、ウエハおよび静電チャックによって形成される仮想コンデンサの静電容量の推定値を取得するステップ330を含むことができる。
【0073】
ステップ330は、静電容量静電センサによって静電容量を測定すること、またはその他の方法で推定された静電容量を受け取ることを含むことができる。
【0074】
ステップ320および330の後に、監視結果に基づいて、ウエハと静電チャックとの間の接触の電気的パラメータを決定するステップ340が続くことができる。
【0075】
電気的パラメータは、接触の抵抗であってもよい。複数の導電性ピンが複数の位置でウエハに接触することがあるため、接触の抵抗は、複数の導電性ピンの全体的な影響を表す。言い換えれば、抵抗は、ウエハと静電チャックとの間に形成される仮想抵抗を表すことができる。
【0076】
電圧差の導入は、抵抗器-コンデンサ回路を充電することとして見ることができ、時間の経過とともに形成される充電パターンは、抵抗器-コンデンサ回路の放電(ウエハが静電チャックから完全に切り離されない限り)を表すことができる。
【0077】
したがって、ステップ340は、監視結果によって表される充電パターンを抵抗器-コンデンサ回路の放電曲線に近似させることを含むことができる。
【0078】
電圧差は、急峻であってもよく、例えば、ミリ秒当たり少なくとも1ボルトの割合であってもよい。
【0079】
図5は、静電チャック183、ウエハ130、コントローラ149、正電源188、および負電源189の一例を示す。
【0080】
ウエハ130は、静電チャック183によって支持される。静電チャック183は、正極185と、負極186と、ウエハ130に向かってまたはウエハから離れるように移動することができる1つまたは複数の導電性接触ピン187と、を含む。
【0081】
正極185は、正電源188によって給電される。負電源189は、負極186に給電する。
【0082】
コントローラ149は、いずれの電源による電圧の供給も制御することができる。
【0083】
図6は、静電チャックの負極の絶対値と静電チャックの正極の絶対値との間の電圧差の導入を示す。
【0084】
図6は、グラフ359およびグラフ358を含む。x軸は、時間であり、y軸は、静電センサの電圧読み取り値を表す。
【0085】
グラフ358は、電圧差の導入であるステップ関数351を示す曲線351を含む。
【0086】
グラフ359は、電圧差の導入に対する応答を示す。
【0087】
充電パターン352は、ステップ関数に従っており、静電チャックとウエハとが完全に切り離されていることを表す。
【0088】
充電パターン353、354、および355は、静電チャックとウエハとの間の異なる抵抗値、例えば、それぞれ50メガオーム、10メガオーム、および1メガオームについて得られた充電パターンを示す。静電容量は、10ナノファラッドであった。
【0089】
ウエハのジャンプの予測
図7は、ウエハのジャンプを予測する方法500の例を示す。
【0090】
方法500は、ウエハと評価システムの機械式ステージとの間の距離の増加の結果として、ウエハがジャンプするかどうかを予測する予測子を取得するステップ510によって開始することができる。
【0091】
予測子は、ウエハと評価システムとの間の異なる接続性条件下でのウエハの電圧の変化に基づいて生成することができる。この変化は、ウエハと機械式ステージとの間の距離を変化させることによって引き起こされる。
【0092】
予測子は、静電センサによって測定された電圧が変化するパターンを指すことができる。例えば、予測子は、電圧の変化率、電圧が変化する電圧範囲などを指すことができる。
【0093】
異なる接続性条件は、導電率が互いに異なる接続を指すことができる。導電率は、様々なパラメータ、例えば、ウエハと機械式ステージとの間の空間的関係(例えば、ウエハが機械式ステージに対して平行かどうか、ウエハが反っているかどうか、ウエハと機械式ステージとの間の最小距離)、ウエハへの放電経路の有無などから影響を受けることがある。
【0094】
ステップ510の後に、静電センサによってウエハの領域の電圧を監視するステップ520が続くことができる。
【0095】
静電センサは、上述した静電センサのいずれであってもよい。
【0096】
静電センサは、荷電粒子システムの真空チャンバの内部空間から密封された感知素子を含むことができる。感知素子は、ケルビンプローブであってもよい。静電センサは、電荷測定中にケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを含むことができる。静電センサは、感知素子を密封する導電性密封素子を含むことができる。静電センサは、可動接地素子が感知素子に電気的に結合される接地位置と、可動接地素子が感知素子に電気的に結合されない切断位置との間で移動するように構成された可動接地素子を含むことができる。
【0097】
監視は、ウエハと機械式ステージとの間の距離が増加する監視期間中に行われ、監視は、監視結果を提供する。
【0098】
ステップ520の後に、ウエハがジャンプするかどうかを予測するステップ530が続くことができ、予測は、予測子および監視結果に基づく。
【0099】
また、ステップ520の後に、ウエハと測定システムとの間の電気アークの発生のタイミングを予測するステップ540が続くことができる。
【0100】
ステップ530および540のいずれか1つの後に、予測に応答するステップ550が続くことができる。
【0101】
ステップ550は、警告を生成すること、電気アークの発生の予測されるタイミングの前に、ウエハと機械式ステージとの間の距離の増加を停止すること、または任意の他の応答を実行することを含むことができる。
【0102】
図8は、第1の曲線561、第2の曲線562、第3の曲線563、および第4の曲線564によって示されるように、距離ごとの電圧の関係の例を示す。
【0103】
第1の曲線561および第2の曲線562は、ウエハがジャンプしなかった場合を表す。
【0104】
第3の曲線563および第4の曲線564は、ウエハがジャンプし、ウエハとその周囲との間にアークが形成された場合(イベント564(1)およびアーク564(2))を示す。各アークは、ウエハを放電した。
【0105】
図9は、ウエハと機械式ステージとの間の距離700を増加させた例を示す。
【0106】
図9の上部は、ピン181および静電チャック183によって支持されたウエハ130を示す。静電チャック183は、機械式ステージ182に支持されている。
【0107】
図2の中央部分は、静電チャック183を支持する機械式ステージ182を下降させることによって、ウエハ130と静電チャック182との間に距離700が導入されていることを示す。
【0108】
図9の下部は、ウエハを上昇させるピン181を上昇させることによってウエハ130と静電チャック183との間に距離700が導入されていることを示す。
【0109】
ウエハの前面の領域の電荷分布を評価するための方法を提供することができ、本方法は、荷電粒子システムの真空チャンバの内部空間から密封され得る感知素子を含むことができる静電センサを使用して、領域の電荷分布を評価することを含むことができ、この評価は、領域内の異なる測定点で電荷測定を実行することを含むことができる。
【0110】
感知素子は、ケルビンプローブであってもよく、静電センサは、電荷測定中にケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを含むことができる。
【0111】
静電センサは、感知素子を密封する導電性密封素子を含むことができる。
【0112】
静電センサは、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得る接地位置と、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得ない切断位置との間で移動するように構成することができる可動接地素子を含むことができる。
【0113】
本方法は、領域の評価中に使用される少なくとも1つの評価パラメータを決定することを含んでもよく、この決定は、領域の評価された電荷分布に基づいてもよい。
【0114】
本方法は、異なる位置のうちの1つの位置と異なる位置のうちの別の位置との間でウエハを移動させることを含むことができ、この移動は、荷電粒子システムの機械式ステージによって実行することができる。
【0115】
ウエハの前面の領域の電荷分布を評価するためのデバイスを提供することができ、本デバイスは、処理回路と、荷電粒子システムの真空チャンバの内部空間から密封され得る感知素子を含むことができる静電センサと、を含むことができ、静電センサは、領域内の異なる測定点で電荷測定を実行するように構成されてもよく、処理回路は、電荷測定に基づいて領域の電荷分布を評価するように構成されてもよい。
【0116】
感知素子は、ケルビンプローブであってもよく、静電センサは、電荷測定中にケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを含むことができる。
【0117】
静電センサは、感知素子を密封する導電性密封素子を含むことができる。
【0118】
静電センサは、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得る接地位置と、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得ない切断位置との間で移動するように構成することができる可動接地素子を含むことができる。
【0119】
処理回路は、領域の評価された電荷分布に基づいてウエハの少なくとも1つの評価パラメータを決定するように構成することができる。
【0120】
ウエハの前面の領域の電荷分布を評価するための非一過性コンピュータ可読媒体を提供することができ、非一過性コンピュータ可読媒体は、荷電粒子システムの真空チャンバの内部空間から密封され得る感知素子を含むことができる静電センサを使用して、領域の電荷分布を評価するための命令を記憶し、この評価は、領域内の異なる測定点で電荷測定を実行することを含むことができる。
【0121】
ウエハのジャンプを予測するための方法を提供することができ、本方法は、ウエハと荷電粒子システムの機械式ステージとの間の距離の増加の結果として、ウエハがジャンプするかどうかを予測する予測子を取得するステップであって、予測子は、ウエハと荷電粒子システムとの間の異なる接続性条件下でのウエハの電圧の変化に基づいて生成されてもよく、変化が、ウエハと機械式ステージとの間の距離を変化させることによって引き起こされてもよい、ステップと、感知素子を含むことができる静電センサによって、ウエハの領域の電圧を監視するステップであって、監視が、ウエハと機械式ステージとの間の距離が増加することがある監視期間中に行われ、監視結果を提供する、ステップと、ウエハがジャンプするかどうかを予測するステップであって、予測が、予測子および監視結果に基づくことができる、ステップと、を含むことができる。
【0122】
本方法は、ウエハと測定システムとの間の電気アークの発生のタイミングを予測するステップを含むことができる。
【0123】
本方法は、電気アークの発生の予測されるタイミングの前に、ウエハと機械式ステージとの間の距離の増加を停止することを含むことができる。
【0124】
予測子は、距離の増加ごとの電圧の増加の割合であってもよい。
【0125】
本方法は、予測子を生成することを含むことができる。
【0126】
感知素子は、ケルビンプローブであってもよく、静電センサは、監視中にケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを含むことができる。
【0127】
静電センサは、感知素子を密封する導電性密封素子を含むことができる。
【0128】
静電センサは、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得る接地位置と、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得ない切断位置との間で移動するように構成することができる可動接地素子を含むことができる。
【0129】
ウエハのジャンプを予測するためのデバイスを提供することができ、本デバイスは、処理回路と、感知素子を含むことができる静電センサと、を含むことができ、静電センサは、ウエハの領域の電圧を監視するように構成されてもよく、監視は、ウエハと荷電粒子システムに属する機械式ステージとの間の距離が増加することがある監視期間中に行われ、監視結果を提供し、処理回路は、ウエハと機械式ステージとの間の距離の増加の結果として、ウエハがジャンプするかどうかを予測する予測子を取得するように構成されてもよく、予測子は、ウエハと荷電粒子システムとの間の異なる接続性条件下でのウエハの電圧の変化に基づいて生成されてもよく、変化が、ウエハと機械式ステージとの間の距離を変化させることによって引き起こされてもよく、また処理回路は、ウエハがジャンプするかどうかを予測するように構成されてもよく、予測が、予測子および監視結果に基づいてもよい。
【0130】
処理回路は、ウエハと測定システムとの間の電気アークの発生のタイミングを予測するように構成されてもよい。
【0131】
処理回路は、電気アークの発生の予測されるタイミングの前に、ウエハと機械式ステージとの間の距離の増加を停止するように要求するように構成されてもよい。
【0132】
予測子は、距離の増加ごとの電圧の増加の割合であってもよい。
【0133】
処理回路は、予測子を生成するように構成されてもよい。
【0134】
感知素子は、ケルビンプローブであってもよく、静電センサは、監視中にケルビンプローブを移動させるための機械式ユニットを含むことができる。
【0135】
静電センサは、感知素子を密封する導電性密封素子を含むことができる。
【0136】
静電センサは、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得る接地位置と、可動接地素子が感知素子に電気的に結合され得ない切断位置との間で移動するように構成することができる可動接地素子を含むことができる。
【0137】
ウエハのジャンプを予測するための非一過性コンピュータ可読媒体を提供することができ、非一過性コンピュータ可読媒体は、ウエハと荷電粒子システムの機械式ステージとの間の距離の増加の結果として、ウエハがジャンプするかどうかを予測する予測子を取得するための命令を記憶し、予測子がウエハと荷電粒子システムとの間の異なる接続条件下でウエハの電圧の変化に基づいて生成されてもよく、変化が、ウエハと機械式ステージとの間の距離を変化させることによって引き起こされてもよく、非一過性コンピュータ可読媒体は、感知素子を含むことができる静電センサによって、ウエハの領域の電圧を監視するための命令を記憶し、監視が、ウエハと機械式ステージとの間の距離が増加することがある監視期間中に行われ、監視結果を提供し、また非一過性コンピュータ可読媒体は、ウエハがジャンプするかどうかを予測するための命令を記憶し、予測が、予測子および監視結果に基づくことができる。
【0138】
上述の関係はいずれも、どのようなやり方で学習されてもよい。例えば、既知の寸法の凹部を有する基準構造要素を照射して、凹部の既知の寸法に関連付けられた測定結果を提供することができる。追加的または代替的に、関係は、構造要素をスキャンするときに得られる電子画像をシミュレートすることから学習されてもよい。
【0139】
前述の明細書では、本開示の実施形態は、本開示の実施形態の特定の例を参照して説明されてきた。しかしながら、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の実施形態のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更がなされ得ることは明らかであろう。
【0140】
さらに、本明細書および特許請求の範囲における「正面」、「背面」、「上部」、「底部」、「上」、「下」などの用語は、存在する場合は、説明の目的のために使用され、必ずしも永久的な相対的位置を説明するために使用されているわけではない。このように使用される用語は、本明細書に記載された本開示の実施形態が、例えば、本明細書に図示またはその他の方法で記載されたもの以外の配向で動作することが可能であるように、適切な状況下で交換可能であることを理解されたい。
【0141】
本明細書で論じられるような接続は、例えば、中間デバイスを介して、それぞれのノード、ユニット、またはデバイスとの間で信号を転送するのに適した任意のタイプの接続であってもよい。したがって、暗示されているか、または別段の記載がない限り、接続は、例えば、直接接続または間接接続であってもよい。接続は、単一の接続、複数の接続、単方向接続、または双方向接続であることを参照して図示または記載されることがある。しかしながら、異なる実施形態は、接続の実施態様を変更してもよい。例えば、双方向接続ではなく、別々の単方向接続が使用されてもよく、その逆も可能である。また、複数の接続は、複数の信号を連続的にまたは時分割多重方式で転送する単一の接続と置き換えられてもよい。同様に、複数の信号を搬送する単一の接続は、これらの信号のサブセットを搬送する様々な異なる接続に分離されてもよい。したがって、信号を転送するための多くの選択肢が存在する。
【0142】
同じ機能を達成するための構成要素のいかなる構成も、所望の機能が達成されるように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能性を実現するように本明細書において組み合わされる2つのいかなる構成要素も、所望の機能性が実現されるように、アーキテクチャまたは中間の構成要素とは無関係に、互いに「関連付けられている」と考えられてもよい。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために、互いに「動作可能に接続されている」、または「動作可能に結合されている」と見ることもできる。
【0143】
さらに、当業者は、上述した動作間の境界が単に例示であることを認識するであろう。複数の動作は、単一の動作に組み合わされてもよく、単一の動作は、追加の動作に分散されてもよく、動作は、時間的に少なくとも部分的に重複して実行されてもよい。さらに、代替の実施形態は、特定の動作の複数のインスタンスを含むことができ、動作の順序は、様々な他の実施形態において変更されてもよい。
【0144】
また、例えば、一実施形態において、図示された例は、単一の集積回路上または同一デバイス内に配置された回路として実装されてもよい。あるいは、例は、適切なやり方で互いに相互に接続された任意の数の別々の集積回路または別々のデバイスとして実施されてもよい。
【0145】
しかしながら、他の修正形態、変形形態、および代替形態も可能である。明細書および図面は、それに応じて、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきである。
【0146】
特許請求の範囲において、括弧間に配置されたいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されないものとする。「備える」という単語は、請求項に列記されたもの以外の他の要素またはステップの存在を排除しない。さらに、本明細書に使用されるように、「1つ(a)」または「1つ(an)」という用語は、1つまたは2つ以上として定義される。また、特許請求の範囲における「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」などの導入句の使用は、同じ請求項が導入句「1つまたは複数」もしくは「少なくとも1つ」、および「1つ(a)」もしくは「1つ(an)」などの不定冠詞を含んでいる場合でさえ、不定冠詞「1つ(a)」もしくは「1つ(an)」による別の請求項要素の導入が、そのような導入された請求項要素を含む任意の特定の請求項を、そのような要素を1つだけ含む本開示の実施形態に限定することを意味すると解釈されるべきではない。同じことが定冠詞の使用にも当てはまる。別段の記載がない限り、「第1」および「第2」などの用語は、そのような用語が説明する要素間を任意に区別するために使用される。したがって、これらの用語は、必ずしもそのような要素の時間的または他の優先順位付けを示すことを意図したものではない。ある特定の手段が相互に異なる請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示すものではない。
【0147】
本開示の実施形態のいくつかの特徴が本明細書で図示および記載されたが、多くの修正形態、置換形態、変更形態、および均等物が当業者に想起されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の実施形態の真の趣旨内に入るすべてのそのような修正形態および変更形態を網羅することが意図されていることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】