(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091698
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】イメージセンシング装置
(51)【国際特許分類】
G06T 5/00 20060101AFI20220614BHJP
【FI】
G06T5/00 700
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190903
(22)【出願日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】10-2020-0170942
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン チョル ゾン
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CE06
5B057CH09
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
5B057DC16
5B057DC32
(57)【要約】
【課題】対象カーネル(kernel)のテクスチャ(texture)を分析するとき、簡単な計算法を利用するイメージセンシング装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態は、撮影されたイメージに対応するイメージ値を生成するためのイメージセンサ100と、撮影されたイメージの対象カーネルのイメージ値のうち、対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とに基づいて対象カーネルのテクスチャを分析するためのイメージプロセッサ200とを備えるイメージセンシング装置を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影されたイメージに対応するイメージ値を生成するためのイメージセンサと、
前記撮影されたイメージの対象カーネルのイメージ値のうち、前記対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とに基づいて前記対象カーネルのテクスチャを分析するためのイメージプロセッサと、
を備えるイメージセンシング装置。
【請求項2】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析するとき、前記対象カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値が存在するかを共に分析する請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項3】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析した結果、前記対象カーネルがエッジ(edge)領域より複雑なテクスチャ領域であるとき、前記対象カーネルの少なくとも1つの欠陥イメージ値を補正する過程を省略する請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項4】
前記イメージプロセッサは、
前記対象カーネルのイメージ値のうち、前記第1及び第2のイメージ値に基づいて、前記対象カーネルの前記テクスチャと前記対象カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値の存在可否を分析し、その分析結果に対応する制御信号を生成するためのカーネル分析部と、
前記対象カーネルのイメージ値と前記制御信号とに基づいて、前記対象カーネルの前記欠陥イメージ値を補正し、前記対象カーネルに対応する補正されたイメージ値を生成するためのカーネル補正部と、
前記制御信号に基づいて前記対象カーネルのイメージ値と前記補正されたイメージ値とのうち、いずれか1つのイメージ値を出力するためのイメージ出力部と、
を備える請求項1に記載のイメージセンシング装置。
【請求項5】
前記カーネル分析部は、
前記第1のイメージ値及び前記第2のイメージ値に基づいて第1の分散値を計算するための第1の計算部と、
前記第2のイメージ値に基づいて第2の分散値を計算するための第2の計算部と、
前記第1及び第2の分散値に基づいて第3の分散値を計算するための第3の計算部と、
前記第1~第3の分散値に基づいて前記制御信号を生成するための制御部と、
を備える請求項4に記載のイメージセンシング装置。
【請求項6】
前記第1の分散値は、前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値との間の差値を合算して得られる請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項7】
前記第2の分散値は、前記第2のイメージ値の間の差値を合算して得られる請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項8】
前記第3の分散値は、前記第1の分散値と前記第2の分散値との間の差値である請求項5に記載のイメージセンシング装置。
【請求項9】
前記カーネル分析部は、
前記第1のイメージ値及び前記第2のイメージ値に基づいて第1の分散値を計算するための第1の計算部と、
前記第2のイメージ値に基づいて第2の分散値を計算するための第2の計算部と、
前記第1及び第2の分散値に基づいて第3の分散値を計算するための第3の計算部と、
前記第1~第3の分散値と前記第1のイメージ値及び前記第2のイメージ値に基づいて前記制御信号を生成するための制御部と、
を備える請求項4に記載のイメージセンシング装置。
【請求項10】
撮影されたイメージに対応するイメージ値を生成するためのイメージセンサと、
対象カーネルのイメージ値のうち、同じカラーフィルタを有するピクセルのイメージ値に基づいて、N×N(ただし、Nは、1より大きい整数)ピクセルに対応する前記対象カーネルのテクスチャを分析するためのイメージプロセッサと、
を備えるイメージセンシング装置。
【請求項11】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのイメージ値のうち、前記対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とに基づいて前記対象カーネルのテクスチャを分析する請求項10に記載のイメージセンシング装置。
【請求項12】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析するとき、前記対象カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値が存在するかを共に分析する請求項10に記載のイメージセンシング装置。
【請求項13】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析した結果、前記対象カーネルがエッジ(edge)領域より複雑なテクスチャ領域であるとき、前記対象カーネルの少なくとも1つの欠陥イメージ値を補正する過程を省略する請求項10に記載のイメージセンシング装置。
【請求項14】
前記イメージプロセッサは、
前記対象カーネルのイメージ値のうち、前記第1のイメージ値及び前記第2のイメージ値に基づいて、前記対象カーネルの前記テクスチャと前記対象カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値の存在可否とを分析し、その分析結果に対応する制御信号を生成するためのカーネル分析部と、
前記対象カーネルのイメージ値と前記制御信号とに基づいて、前記対象カーネルの前記欠陥イメージ値を補正し、前記対象カーネルに対応する補正されたイメージ値を生成するためのカーネル補正部と、
前記制御信号に基づいて前記対象カーネルのイメージ値と前記補正されたイメージ値とのうち、いずれか1つのイメージ値を出力するためのイメージ出力部と、
を備える請求項11に記載のイメージセンシング装置。
【請求項15】
前記カーネル分析部は、
前記第1のイメージ値及び前記第2のイメージ値に基づいて第1の分散値を計算するための第1の計算部と、
前記第2のイメージ値に基づいて第2の分散値を計算するための第2の計算部と、
前記第1及び第2の分散値に基づいて第3の分散値を計算するための第3の計算部と、
前記第1~第3の分散値に基づいて前記制御信号を生成するための制御部と、
を備える請求項14に記載のイメージセンシング装置。
【請求項16】
前記第1の分散値は、前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値との間の差値を合算して得られ、
前記第2の分散値は、前記第2のイメージ値の間の差値を合算して得られ、
前記第3の分散値は、前記第1の分散値と前記第2の分散値との間の差値である請求項15に記載のイメージセンシング装置。
【請求項17】
前記カーネル分析部は、
前記第1のイメージ値及び前記第2のイメージ値に基づいて第1の分散値を計算するための第1の計算部と、
前記第2のイメージ値に基づいて第2の分散値を計算するための第2の計算部と、
前記第1及び第2の分散値に基づいて第3の分散値を計算するための第3の計算部と、
前記第1~第3の分散値と前記第1及び第2のイメージ値とに基づいて前記制御信号を生成するための制御部と、
を備える請求項14に記載のイメージセンシング装置。
【請求項18】
対象カーネルのイメージ値のうち一部のイメージ値に基づいて、前記対象カーネルのテクスチャと前記対象カーネルで欠陥イメージ値の存在可否とを分析し、その分析結果に対応する制御信号を生成するためのカーネル分析部と、 前記対象カーネルのイメージ値と前記制御信号とに基づいて前記対象カーネルの欠陥イメージを補正し、前記対象カーネルに対応する補正されたイメージ値を生成するためのカーネル補正部と、
前記制御信号に基づいて前記対象カーネルのイメージ値と前記補正されたイメージ値とのうち、いずれか1つのイメージ値を出力するためのイメージ出力部と、
を備えるイメージセンシング装置。
【請求項19】
前記一部のイメージ値は、前記対象カーネルのイメージ値のうち、前記対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とを含む請求項18に記載のイメージセンシング装置。
【請求項20】
前記カーネル補正部は、前記対象カーネルがフラット(flat)領域またはエッジ(edge)領域であり、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在するときにイネーブルされ、
前記カーネル補正部は、前記対象カーネルが前記フラット領域または前記エッジ領域であり、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在しないときにディセーブルされ、
前記カーネル補正部は、前記対象カーネルが前記エッジ領域より複雑なテクスチャ領域であるときにディセーブルされる請求項18に記載のイメージセンシング装置。
【請求項21】
イメージのカーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とを生成するためのイメージセンサと、
前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値とに基づいて第1~第3の分散値を生成し、前記第1~第3の分散値に基づいて前記カーネルのテクスチャを決定し、前記カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値を検出し、前記カーネルがフラット(flat)領域またはエッジ(edge)領域であるとき、前記欠陥イメージ値を補正するか、または前記カーネルが前記エッジ領域よりさらに複雑なテクスチャ領域であるとき、前記欠陥イメージ値の補正を省略するイメージプロセッサと、
を備えるイメージセンシング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体設計技術に関し、より詳細には、イメージセンシング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンシング装置は、光に反応する半導体の性質を利用してイメージをキャプチャ(capture)する素子である。イメージセンシング装置は、大別してCCD(Charge Coupled Device)を用いたイメージセンシング装置と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたイメージセンシング装置とに区分されることができる。近年、アナログ及びデジタル制御回路を1つの集積回路(IC)上に直接実現できるという長所により、CMOSを用いたイメージセンシング装置が多く利用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態は、対象カーネル(kernel)のテクスチャ(texture)を分析するとき、簡単な計算法を利用するイメージセンシング装置を提供する。
【0004】
また、本発明の実施形態は、対象カーネルの分析結果に応じて補正動作を省略できるイメージセンシング装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面によれば、イメージセンシング装置は、撮影されたイメージに対応するイメージ値を生成するためのイメージセンサと、前記撮影されたイメージの対象カーネルのイメージ値のうち、前記対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とに基づいて前記対象カーネルのテクスチャを分析するためのイメージプロセッサとを備えることができる。
【0006】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析するとき、前記対象カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値が存在するかを共に分析することができる。
【0007】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析した結果、前記対象カーネルがエッジ(edge)領域より複雑なテクスチャ領域であるとき、前記対象カーネルの少なくとも1つの欠陥イメージ値を補正する過程を省略できる。
【0008】
本発明の他の側面によれば、イメージセンシング装置は、撮影されたイメージに対応するイメージ値を生成するためのイメージセンサと、対象カーネルのイメージ値のうち、同じカラーフィルタを有するピクセルのイメージ値に基づいて、N×N(ただし、Nは、1より大きい整数)ピクセルに対応する前記対象カーネルのテクスチャを分析するためのイメージプロセッサとを備えることができる。
【0009】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのイメージ値のうち、前記対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とに基づいて前記対象カーネルのテクスチャを分析することができる。
【0010】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析するとき、前記対象カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値が存在するかを共に分析することができる。
【0011】
前記イメージプロセッサは、前記対象カーネルのテクスチャを分析した結果、前記対象カーネルがエッジ(edge)領域より複雑なテクスチャ領域であるとき、前記対象カーネルの少なくとも1つの欠陥イメージ値を補正する過程を省略できる。
【0012】
本発明のさらに他の側面によれば、イメージセンシング装置は、対象カーネルのイメージ値のうち一部のイメージ値に基づいて、前記対象カーネルの前記テクスチャと前記対象カーネルで欠陥イメージ値の存在可否とを分析し、その分析結果に対応する制御信号を生成するためのカーネル分析部と、前記対象カーネルのイメージ値と前記制御信号とに基づいて前記対象カーネルの欠陥イメージを補正し、前記対象カーネルに対応する補正されたイメージ値を生成するためのカーネル補正部と、前記制御信号に基づいて前記対象カーネルのイメージ値と前記補正されたイメージ値とのうち、いずれか1つのイメージ値を出力するためのイメージ出力部とを備えることができる。
【0013】
前記一部のイメージ値は、前記対象カーネルのイメージ値のうち、前記対象カーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とを含むことができる。
【0014】
前記カーネル補正部は、前記対象カーネルがフラット(flat)領域またはエッジ(edge)領域であり、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在するときにイネーブルされて前記欠陥イメージ値を補正でき、前記カーネル補正部は、前記対象カーネルが前記フラット領域または前記エッジ領域であり、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在しないときにディセーブルされることができ、前記カーネル補正部は、前記対象カーネルが前記エッジ領域より複雑なテクスチャ領域ときにディセーブルされることができる。
【0015】
本発明のさらに他の側面によれば、イメージセンシング装置は、イメージのカーネルの中央に対応する第1のイメージ値と前記カーネルの周辺に対応する第2のイメージ値とを生成するためのイメージセンサと、前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値とに基づいて第1~第3の分散値を生成し、前記第1~第3の分散値に基づいて前記カーネルのテクスチャを決定し、前記カーネルで少なくとも1つの欠陥イメージ値を検出し、前記カーネルがフラット(flat)領域またはエッジ(edge)領域であるとき、前記欠陥イメージ値を補正するか、または前記カーネルが前記エッジ領域よりさらに複雑なテクスチャ領域であるとき、前記欠陥イメージ値の補正を省略するイメージプロセッサとを備えることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施形態は、対象カーネル(kernel)のテクスチャ(texture)を分析するとき、簡単な計算法を利用することにより、低電力化及び高速化を実現できるという効果がある。
【0017】
また、本発明の実施形態は、対象カーネルの分析結果に応じて補正動作を省略することにより、低電力化及び高速化にさらに寄与できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係るイメージセンシング装置のブロック構成図である。
【
図2】
図1に示されたイメージセンサのブロック構成図である。
【
図3】
図2に示されたピクセルアレイの一例を見せた図である。
【
図4】
図1に示されたイメージプロセッサのブロック構成図である。
【
図5】
図4に示されたカーネル分析部のブロック構成図である。
【
図6】
図5に示された制御部のブロック構成図である。
【
図7】
図5に示された第1の計算部をさらに説明するための図である。
【
図8】
図5に示された第2の計算部をさらに説明するための図である。
【
図9】
図1に示されたイメージセンシング装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施できる程度に詳細に説明するために、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0020】
そして、明細書全体において、ある部分が他の部分と「接続」されているとするとき、これは、「直接的に接続」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に接続」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」または「備える」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除くことでなく、他の構成要素をさらに含むか、備えることができるということを意味する。また、明細書全体の記載において、一部構成要素を単数型に記載したとして、本発明がそれに限定されるものではなく、当該構成要素が複数個からなり得ることが分かるであろう。
【0021】
図1には、本発明の実施形態に係るイメージセンシング装置がブロック構成図で示されている。
【0022】
図1に示すように、イメージセンシング装置は、イメージセンサ100及びイメージプロセッサ200を備えることができる。
【0023】
イメージセンサ100は、撮影されたイメージに対応するイメージ値DPXsを生成できる。
【0024】
イメージプロセッサ200は、イメージ値DPXsに基づいて前記撮影されたイメージのカーネル(kernel)別にテクスチャ(texture)を分析することができる。イメージプロセッサ200は、前記テクスチャを分析するとき、それぞれの対象カーネルで欠陥が発生したピクセルのイメージ値(以下、「欠陥イメージ値」と称する)の存在可否を同時に分析することができる。
【0025】
前記テクスチャは、対象カーネルがフラット(flat)領域であるか、またはエッジ(edge)領域であるか、または前記エッジ領域より複雑なテクスチャ領域であるかを表す特性のうち1つであることができる。前記フラット領域は、前記エッジ領域より単純なテクスチャ領域を意味でき、前記エッジ領域は、水平方向のエッジまたは垂直方向のエッジ、または対角線方向のエッジのうち、いずれか1つを含む領域を意味でき、前記複雑なテクスチャ領域は、前記水平方向のエッジと前記垂直方向のエッジと前記対角線方向のエッジのうち、少なくとも2個のエッジを含むか、または方向性なしに種々の色相が交じり合った領域を意味できる。
【0026】
イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルの前記テクスチャを分析した結果と前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果とに応じて前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の補正可否を決定できる。例えば、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記フラット領域または前記エッジ領域であり、前記対象カーネルに欠陥イメージ値が存在するとき、前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値を補正する動作を行うことができる。それに対し、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記フラット領域または前記エッジ領域であり、前記対象カーネルに欠陥イメージ値が存在しないとき、前記欠陥イメージ値を補正する動作を省略できる。また、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記複雑なテクスチャ領域であるとき、前記対象カーネルの前記欠陥イメージ値の存在可否に関係なく、前記欠陥イメージ値を補正する動作を省略できる。
【0027】
前記欠陥イメージ値を補正する動作は、前記欠陥イメージ値を検出する動作と、その検出された欠陥イメージ値を復元する動作とを含むことができる。本発明の実施形態は、前記テクスチャを分析した結果と前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果とに応じて前記欠陥イメージ値を補正する動作(特に、前記欠陥イメージ値を検出する動作)を省略できる。
【0028】
図2には、
図1に示されたイメージセンサ100のブロック構成図が図示されている。
【0029】
図2に示すように、イメージセンサ100は、ピクセルアレイ110及び信号変換器120を備えることができる。
【0030】
ピクセルアレイ110は、ロー(row)方向とコラム(column)方向とに配列された前記複数のピクセルを含むことができる(
図3参照)。ピクセルアレイ110は、ロー別にピクセル信号VPXsを生成できる。例えば、ピクセルアレイ110は、第1のロー時間の間、第1のローに配列されたピクセルからピクセル信号VPXsを生成でき、第nのロー時間の間、第nのローに配列されたピクセルからピクセル信号VPXsを生成できる(ただし、「n」は、2より大きい整数である)。ピクセル信号VPXsは、各々アナログタイプのピクセル信号であることができる。
【0031】
信号変換器120は、前記アナログタイプのピクセル信号VPXsをデジタルタイプのイメージ値DPXsに変換することができる。例えば、信号変換器120は、アナログツーデジタルコンバータ(analog to digital converter)を備えることができる。
【0032】
図3には、
図2に示されたピクセルアレイ110の一例を見せた構成図が図示されている。
【0033】
図3に示すように、ピクセルアレイ110は、予定された(または、設定された)パターンで配列されることができる。例えば、ピクセルアレイ110は、ベイヤー(Bayer)パターンで配列されることができる。前記ベイヤーパターンは、2×2ピクセルの繰り返しセルで構成され、それぞれのセルには、グリーン(green)カラーフィルタを有する2個のピクセル(Gb、Gr)が対角線で対向するように配置され、1個のブルー(blue)カラーフィルタを有する1個のピクセル(B)とレッド(red)カラーフィルタを有する1個のピクセル(R)とが残りのコーナに配置され得る。前記4個のピクセル(B、Gb、Gr、R)は、
図3に示された配置構造に必ずしも限定されるものではなく、前述したベイヤーパターンを前提として様々に配置されることができる。
【0034】
本発明の実施形態において、ピクセルアレイ110は、5×5ピクセルに区分することができる。前記5×5ピクセルは、前記対象カーネルに対応することができる。前記対象カーネルのサイズは、前記テクスチャの分析性能と前記欠陥イメージ値の補正性能とによって決定されることができる。
【0035】
図4には、
図1に示されたイメージプロセッサ200のブロック構成図が図示されている。
【0036】
図4に示すように、イメージプロセッサ200は、カーネル分析部210、カーネル補正部220、イメージ出力部230、及びバイパス部240を備えることができる。
【0037】
バイパス部240は、制御信号CTRLに基づいてイメージ値DPXsをイメージ出力部230にバイパス(bypass)することができる。バイパス部240は、実施形態によっては、構成されないことができ、バイパス部240が構成されない場合、イメージ値DPXsは、直接イメージ出力部230に入力されることができる。
【0038】
カーネル分析部210は、イメージ値DPXsに基づいて前記撮影されたイメージのカーネル別にテクスチャを分析することができる。すなわち、カーネル分析部210は、前記対象カーネルがどの特性を有する領域(前記フラット領域、前記エッジ領域、及び前記複雑なテクスチャ領域のうち、いずれか1つの領域であることができる)であるかを分析することができる。カーネル分析部210は、前記対象カーネルのイメージ値のうち一部のイメージ値を用いて前記対象カーネルのテクスチャを分析することができる。例えば、カーネル分析部210は、前記対象カーネルのイメージ値のうち、同じカラーフィルタを有するピクセルのイメージ値に基づいて前記対象カーネルのテクスチャを分析することができる。
【0039】
カーネル分析部210は、前記対象カーネルのテクスチャを分析するとき、前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち、前記欠陥イメージ値が存在するかを共に分析することができる。すなわち、カーネル分析部210は、1回の分析動作にて前記対象カーネルのテクスチャと前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否とを同時に分析することができる。
【0040】
カーネル分析部210は、前記対象カーネルのテクスチャを分析した結果と前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果とに応じて前記対象カーネルに対応する制御信号CTRLを生成できる。制御信号CTRLは、ハイ論理(high logic)レベルとロー論理(low logic)レベルのうち、いずれか1つのレベルで調節される(すなわち、いずれか1つのレベルを有する)単一ビット(bit)の信号であることができる。
【0041】
カーネル補正部220は、制御信号CTRLに基づいてイネーブルされるか、またはディセーブルされることができる。カーネル補正部220は、イネーブルされた場合、イメージ値DPXsに基づいて前記対象カーネルに対応する補正されたイメージ値DPXs´を生成できる。
【0042】
例えば、カーネル補正部220は、前記対象カーネルが前記フラット領域または前記エッジ領域であり、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在するときにイネーブルされることができる。カーネル補正部220は、イネーブルされた場合、前記対象カーネルのイメージ値のうち、少なくとも1つの欠陥イメージ値を補正できる。カーネル補正部220は、補正技法によって、前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち一部または全部に基づいて前記欠陥イメージ値を検出し、その検出された欠陥イメージ値を復元できる。例えば、前記補正技法は、前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち、最大1個の欠陥イメージ値を検出及び復元できる1(single)欠陥ピクセル補正技法、前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち、最大2個の欠陥イメージ値を検出及び復元できる2(couplet)欠陥ピクセル補正技法、及び前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち、最大3個の欠陥イメージ値を検出及び復元できる3(triplet)欠陥ピクセル補正技法などを含むことができる。それに対し、カーネル補正部220は、前記対象カーネルが前記フラット領域または前記エッジ領域であり、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在しないときにディセーブルされることができる。また、カーネル補正部220は、前記対象カーネルが前記複雑なテクスチャ領域であるとき、前記欠陥イメージ値の存在可否に関係なく、ディセーブルされることができる。
【0043】
イメージ出力部230は、制御信号CTRLに基づいて前記対象カーネル別にバイパスされたイメージ値DPX1sと補正されたイメージ値DPXs´とのうち、いずれか1つの値を出力できる。例えば、イメージ出力部230は、前記対象カーネルがカーネル補正部220のイネーブル条件に対応するとき(すなわち、制御信号CTRLがカーネル補正部220をイネーブルするレベルを有するとき)、補正されたイメージ値DPXs´を出力でき、前記対象カーネルがカーネル補正部220のディセーブル条件に対応するとき(すなわち、制御信号CTRLがカーネル補正部220をディセーブルするレベルを有するとき)、バイパスされたイメージ値DPX1sを出力できる。
【0044】
図5には、
図4に示されたカーネル分析部210のブロック構成図が図示されている。
【0045】
図5に示すように、カーネル分析部210は、第1の計算部211、第2の計算部213、第3の計算部215、及び制御部217を備えることができる。
【0046】
第1の計算部211は、イメージ値DPXsに基づいて前記対象カーネル別に第1の分散値VV1を計算できる。第1の計算部211は、前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち一部イメージ値を用いて第1の分散値VV1を計算できる。例えば、第1の計算部211は、前記対象カーネルの中央に配置されたピクセルの第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に配置されたピクセルの第2のイメージ値とを用いて第1の分散値VV1を計算できる。前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値とは、同じカラーフィルタを有するピクセルのイメージ値であることができる。第1の分散値VV1は、
図7を参照してより詳細に説明する。
【0047】
第2の計算部213は、イメージ値DPXsに基づいて前記対象カーネル別に第2の分散値VV2を計算できる。第2の計算部213は、前記対象カーネルに含まれたイメージ値のうち一部イメージ値を用いて第2の分散値VV2を計算できる。例えば、第2の計算部213は、前記第2のイメージ値を用いて第2の分散値VV2を計算できる。第2の分散値VV2は、
図8を参照してより詳細に説明する。
【0048】
第3の計算部215は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2とに基づいて第3の分散値VV3を生成できる。例えば、第3の分散値VV3は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2との間の差値に対応することができる。
【0049】
制御部217は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3のイメージ値DPXsに基づいて制御信号CTRLを生成できる。例えば、制御信号CTRLは、次の「表1」によって生成されることができる。
【表1】
「表1」において、「↑」は、相対的に大きい値を意味することができ、「↓」は、相対的に小さい値を意味することができ、「1」は、ハイ論理レベルを意味することができ、「0」は、ロー論理レベルを意味することができる。
【0050】
制御部217は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて、前記対象カーネルの前記テクスチャを分析した結果と前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果とが全て反映された制御信号CTRLを生成できる。例えば、制御部217は、第1の分散値VV1と第1の基準値とを比較して、第1の分散値VV1が大きい値であるか、または小さい値であるかを判断でき、第2の分散値VV1と第2の基準値とを比較して、第2の分散値VV2が大きい値であるか、または小さい値であるかを判断でき、第3の分散値VV1と第3の基準値とを比較して、第3の分散値VV3が大きい値であるか、または小さい値であるかを判断できる。前記第1~第3の基準値は、互いに異なる値であるか、または互いに同じ値であるか、または異なる値と同じ値とが混ざっていることができる。制御部217は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とが各々大きい値であるか、または小さい値であるかに応じて、前記対象カーネルの前記テクスチャを分析した結果と前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果とを分かることができる。さらに、制御部217は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とともにイメージ値DPXsを基にする場合、前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否をより明確に分析することができる(
図6参照)。制御部217は、前記対象カーネルの前記テクスチャを分析した結果と前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果とに応じて前記対象カーネルに対応する制御信号CTRLの論理レベルを決定できる。
【0051】
図6には、
図5に示された制御部217がブロック構成図で図示されている。
【0052】
図6に示すように、制御部217は、カーネル領域判断部2171、欠陥画素判断部2173、及び制御信号生成部2175を備えることができる。
【0053】
カーネル領域判断部2171は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて、前記対象カーネルの前記テクスチャを分析した結果に対応する第1の領域判断信号flatENと第2の領域判断信号edgeENと第3の領域判断信号cpxENとを生成できる。カーネル領域判断部2171は、第1の領域判断部JDG1、第2の領域判断部JDG2、及び第3の領域判断部JDG3を備えることができる。第1の領域判断部JDG1は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて前記フラット領域に対応する第1の領域判断信号flatENを生成できる。第2の領域判断部JDG2は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて前記エッジ領域に対応する第2の領域判断信号edgeENを生成できる。第3の領域判断部JDG3は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて前記複雑なテクスチャ領域に対応する第3の領域判断信号cpxENを生成できる。第1の領域判断信号flatEN、第2の領域判断信号edgeEN、及び第3の領域判断信号cpxENは、次の「表2」のように生成されることができる。
【表2】
欠陥画素判断部2173は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を分析した結果に対応する欠陥判断信号defENを生成できる。
【0054】
欠陥画素判断部2173は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とともにイメージ値DPXsを基にする場合、欠陥分析能力をより向上させることができる。例えば、欠陥画素判断部2173は、前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値との間の差値を閾値と比較することにより、前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否を判断できる。前記閾値は、前記フラット領域であるか、または前記エッジ領域であるか、または前記複雑なテクスチャ領域であるかによって異なるように設定されることができる。例えば、前記閾値は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて設定されることができる。欠陥判断信号defENは、次の「表3」のように生成されることができる。
【表3】
制御信号生成部2175は、第1の領域判断信号flatENと第2の領域判断信号edgeENと第3の領域判断信号cpxENと欠陥判断信号defENとに基づいて制御信号CTRLを生成できる。
【0055】
図7には、
図5に示された第1の計算部211をさらに説明するための図面が図示されている。
【0056】
図7に示すように、前記対象カーネルは、5×5ピクセルに対応することができる。前記第1の計算部211は、前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値とを用いて第1の分散値VV1を計算できる。前記第1のイメージ値は、前記対象カーネルの中央に配置された1個のピクセルのイメージ値であることができ、前記第2のイメージ値は、前記対象カーネルの周辺に配置された8個のイメージ値であることができる。
【0057】
第1の計算部211は、前記対象カーネルの中央に配置された1個のピクセルの第1のイメージ値と前記対象カーネルの周辺に配置された8個のピクセルの第2のイメージ値とに基づいて第1の分散値VV1を計算できる。第1の分散値VV1は、下記の「数式1」によって計算されることができる。
【数1】
ここで、「CV」は、前記第1のイメージ値を意味でき、「PVi」は、第2のイメージ値を意味できる。
【0058】
第1の分散値VV1は、前記第1のイメージ値と前記第2のイメージ値との間の差値を合算して得られることができる。すなわち、第1の分散値VV1は、
図7に示された8個の矢印のそれぞれの両端に配置された2個のピクセル間のイメージ値の差値を全て加えて得られることができる。
【0059】
図8には、
図5に示された第2の計算部213をさらに説明するための図面が図示されている。
【0060】
図8に示すように、前記対象カーネルは、5×5ピクセルに対応することができる。前記第2の計算部213は、前記第2のイメージ値を用いて第2の分散値VV2を計算できる。前記第2のイメージ値は、前記対象カーネルの周辺に配置された8個のイメージ値であることができる。
【0061】
第2の計算部213は、前記対象カーネルの周辺に配置された8個のピクセルの前記第2のイメージ値に基づいて第2の分散値VV2を計算できる。第2の分散値VV2は、下記の「数式2」によって計算されることができる。
【数2】
ここで、「PV1」、「PV2」、「PV3」、「PV4」、「PV5」、「PV6」、「PV7」、及び「PV8」は、前記第2のイメージ値を意味できる。
【0062】
第2の分散値VV2は、前記第2のイメージ値の間の差値を合算して得られることができる。すなわち、第2の分散値VV2は、
図8に示された8個の矢印のそれぞれの両端に配置された2個のピクセル間のイメージ値の差値を全て加えて得られることができる。
【0063】
以下、上記のような構成を有する本発明の実施形態に係るイメージセンシング装置の動作を説明する。
【0064】
図9には、
図1に示されたイメージセンシング装置の動作を説明するためのフローチャートが図示されている。
【0065】
図9に示すように、イメージセンサ100は、撮影されたイメージに対応するイメージ値DPXsを生成できる(S101)。
【0066】
イメージプロセッサ200は、イメージ値DPXsに基づいてカーネル別にテクスチャを分析することができる(S103)。イメージプロセッサ200は、対象カーネルの前記テクスチャを分析するとき、前記対象カーネルに対して欠陥イメージ値の存在可否を共に分析することができる。言い換えれば、イメージプロセッサ200は、1回の分析動作にて前記対象カーネルのテクスチャと前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否とを同時に分析することができる。例えば、イメージプロセッサ200は、上記の「数式1」によって前記対象カーネルの第1の分散値VV1を計算でき、上記の「数式2」によって前記対象カーネルの第2の分散値VV2を計算でき、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2とに基づいて第3の分散値VV3を計算できる。イメージプロセッサ200は、第1の分散値VV1と第2の分散値VV2と第3の分散値VV3とに基づいて、前記対象カーネルのテクスチャと前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否とを共に分析することができる(上記の「表1」参照)。
【0067】
イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記フラット領域であり(S105の「はい」)、前記対象カーネルに欠陥イメージ値が存在するとき、(S107の「はい」)、前記欠陥イメージ値を補正する動作を行うことができる(S109)。または、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記エッジ領域であり(S111の「はい」)、前記対象カーネルに欠陥イメージ値が存在するとき(S107の「はい」)、前記欠陥イメージ値を補正する動作を行うことができる(S109)。
【0068】
これとは異なり、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記フラット領域であり(S105の「はい」)、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在しないとき(S107の「いいえ」)、前記欠陥イメージ値を補正する動作を省略できる。または、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記エッジ領域であり(S111の「はい」)、前記対象カーネルに前記欠陥イメージ値が存在しないとき(S107の「いいえ」)、前記欠陥イメージ値を補正する動作を省略できる。または、イメージプロセッサ200は、前記対象カーネルが前記複雑なテクスチャ領域であるとき(S113)、前記対象カーネルで前記欠陥イメージ値の存在可否に関係なく、前記欠陥イメージ値を補正する動作を省略できる。
【0069】
このような本発明の実施形態によれば、簡単な計算法にて分散値を計算し、前記分散値に基づいて対象カーネルのテクスチャと前記対象カーネルで欠陥イメージ値の存在可否を容易に分析可能であるという利点がある。
【0070】
本発明の技術思想は、上記実施形態によって具体的に記述されたが、以上で説明した実施形態は、その説明のためのものであり、その制限のためのものでないことに注意すべきである。また、本発明の技術分野の通常の専門家であれば、本発明の技術思想の範囲内で種々の置換、変形、及び変更により様々な実施形態が可能であることが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0071】
100 イメージセンサ
200 イメージプロセッサ
210 カーネル分析部
211 第1の計算部
213 第2の計算部
215 第3の計算部
217 制御部
220 カーネル補正部
230 イメージ出力部